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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-18
(45)【発行日】2024-09-27
(54)【発明の名称】トップシールフィルムおよび包装品
(51)【国際特許分類】
   B65D 65/40 20060101AFI20240919BHJP
   B65D 77/20 20060101ALI20240919BHJP
【FI】
B65D65/40 A
B65D77/20 E
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021002377
(22)【出願日】2021-01-08
(65)【公開番号】P2022107429
(43)【公開日】2022-07-21
【審査請求日】2023-11-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000205306
【氏名又は名称】大阪シーリング印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100150348
【弁理士】
【氏名又は名称】嶋田 太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100161942
【弁理士】
【氏名又は名称】鴨 みどり
(72)【発明者】
【氏名】武藤徳行
(72)【発明者】
【氏名】吉金一郎
(72)【発明者】
【氏名】佐藤寛訓
(72)【発明者】
【氏名】羽田豊
(72)【発明者】
【氏名】加美山宗徳
【審査官】宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-178331(JP,A)
【文献】特開2020-093447(JP,A)
【文献】特開平05-229504(JP,A)
【文献】特開2016-074480(JP,A)
【文献】特開2000-344267(JP,A)
【文献】特開2019-126910(JP,A)
【文献】特開2020-105521(JP,A)
【文献】実開平06-047103(JP,U)
【文献】特開2001-031020(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 65/40
B65D 77/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に開口部を有する容器の該開口部を、ヒートシールによりトップシールするトップシールフィルムであって、
該開口部をヒートシールによりトップシールするトップシール部と、
該トップシール部の外側にリボン部とを有し、
該リボン部は、該トップシールフィルムで該開口部をヒートシールによりトップシールすると該容器の側面に沿って垂れ下がり、
該リボン部には、商品等情報が表示される、
トップシールフィルム。
【請求項2】
少なくとも前記リボン部に感熱記録層を有し、
少なくとも前記トップシール部内のヒートシールによりトップシールする箇所には該感熱記録層を有さない
請求項1に記載のトップシールフィルム。
【請求項3】
感熱記録層を有し、
該感熱記録層の発色温度が、前記ヒートシールによりトップシールする温度よりも高い
請求項1に記載のトップシールフィルム。
【請求項4】
透明な基材を有する
請求項1~3のいずれか1項に記載のトップシールフィルム。
【請求項5】
前記リボン部を前記トップシール部の両側に有する
請求項1~4のいずれか1項に記載のトップシールフィルム。
【請求項6】
前記リボン部の一方の面の、少なくとも一部に接着層を有する
請求項1~5のいずれか1項に記載のトップシールフィルム。
【請求項7】
請求項1~6の何れか1項に記載のトップシールフィルムが連続して形成されたロール紙。
【請求項8】
請求項1~6の何れか1項に記載のトップシールフィルムと、上部に開口部を有する容器とを含み、
前記トップシールフィルムが、該容器の該開口部に、前記トップシールフィルムの前記トップシール部においてヒートシールによりトップシールされている
包装品。
【請求項9】
前記リボン部を前記容器に接合した
請求項8に記載の包装品。
【請求項10】
請求項5に記載のトップシールフィルムと、上部に開口部を有する容器とを含み、
前記トップシールフィルムが、該容器の該開口部に、前記トップシールフィルムの前記トップシール部においてヒートシールによりトップシールされている包装品であって、
前記トップシール部の両側のリボン部同士を、該容器を包むように接合した
包装品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トップシールフィルムおよび包装品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、樹脂フィルムを用いて、食品等の容器をヒートシールによりトップシールする包装材が知られている。特許文献1には、底面部と、前記底面部の周縁と接続され上方に立ち上がる側壁部とを備え、上方に開放されており、前記側壁部の上端縁の表面にはポリエチレンテレフタレートからなる合成樹脂層が積層されており、焼成処理がなされた紙容器本体と、前記側壁部の上端縁の表面の少なくとも一部においてヒートシールにより接合されたシーラントフィルムとを備えた紙容器であって、前記シーラントフィルムを焼成処理がなされたポリエチレンテレフタレートからなる合成樹脂層が、積層された面に対してヒートシールしたときに所定の初期シール強度を有する紙容器が記載されている。
【0003】
また、特許文献2には、ヒートシール性を有する非結晶フィルムと、前記非結晶フィルムの少なくとも一方の面に、印刷層が形成された印刷領域と、印刷層が形成されていない非印刷領域とを有する、ヒートシールフィルムが記載されている。
しかしながら、従来のトップシール用のフィルムは、印刷領域を大きくすると包装材の中身の視認性が悪くなるため、トップシール用のフィルムに多くの情報を表示することが出来ず、多くの情報を表示するためにはラベル等の他の物品を装着する必要があり、手間や費用、および廃棄物が増えるといった問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-79945号公報
【文献】特開2019-172276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、このような実情に着目してなされたものであって、商品の視認性に優れ、且つ、十分な情報表示領域を有したトップシールフィルム、および上記トップシールフィルムを用いた、商品の視認性に優れ、且つ、十分な情報量を有する包装品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明では次のように構成している。
【0007】
本発明のトップシールフィルムは、上部に開口部を有する容器の上記開口部を、ヒートシールによりトップシールするトップシールフィルムであって、上記開口部をヒートシールによりトップシールするトップシール部と、上記トップシール部の外側にリボン部とを有することを特徴とする。
以上のように構成されたトップシールフィルムは、商品の視認性に優れ、かつ、十分な情報表示領域を有する。また、多くの情報を表示する場合でも、ラベル等の他の物品を装着する必要性が低く、手間や費用を低減でき、さらに廃棄物も少なくなり環境に優しい。
【0008】
また、請求項2に記載のトップシールフィルムは、少なくとも上記リボン部に感熱記録層を有し、少なくとも上記トップシール部内のヒートシールによりトップシールする箇所には上記感熱記録層を有さない。
以上のように構成されたトップシールフィルムは、ヒートシールによりトップシールしてもトップシールした箇所が発色することがない。
【0009】
また、請求項3に記載のトップシールフィルムは、感熱記録層を有し、上記感熱記録層の発色温度が、上記ヒートシールによりトップシールする温度よりも高い。
以上のように構成されたトップシールフィルムは、ヒートシールによりトップシールする時に感熱記録層が発色しない。
【0010】
また、請求項4に記載のトップシールフィルムは、透明な基材を有する。
以上のように構成されたトップシールフィルムは、商品の視認性に優れている。
【0011】
また、請求項5に記載のトップシールフィルムは、上記リボン部を上記トップシール部の両側に有する。
以上のように構成されたトップシールフィルムは、情報表示能力に優れている。
【0012】
また、請求項6に記載のトップシールフィルムは、上記リボン部の一方の面の、少なくとも一部に接着層を有する。
以上のように構成されたトップシールフィルムは、リボン部を容器に容易に接合出来る。
【0013】
また、本発明のロール紙では、請求項1~6の何れか1項に記載のトップシールフィルムが連続して形成されている。
以上のように構成されたロール紙によれば、商品の視認性に優れ、かつ、十分な情報表示領域を有するトップシールフィルムを提供できる。また、多くの情報を表示する場合でも、ラベル等の他の物品を装着する必要性が低く、手間や費用を低減でき、さらに廃棄物も少なくなり環境に優しいトップシールフィルムを提供できる。
【0014】
また、本発明の包装品は、上記請求項1~6の何れか1項に記載の上記トップシールフィルムと、上部に開口部を有する容器とを含み、上記トップシールフィルムが、上記容器の開口部に、上記トップシールフィルムの上記トップシール部においてヒートシールによりトップシールされている。
以上のように構成された包装品は、商品の視認性に優れ、かつ、十分な量の情報を表示できる。また、多くの情報を表示した場合でも、ラベル等の他の物品を装着する必要性が低く、手間や費用を低減でき、さらに廃棄物も少なくなり環境に優しい。
【0015】
また、請求項9に記載の包装品は、上記リボン部を上記容器に接合している。
以上のように構成された包装品は、コンパクトに纏まり、取扱いが容易である。
【0016】
また、請求項10に記載の包装品は、請求項5に記載のトップシールフィルムと、上部に開口部を有する容器とを含み、上記トップシールフィルムが、上記容器の上記開口部に、上記トップシールフィルムの上記トップシール部においてヒートシールによりトップシールされている包装品であって、上記トップシール部の両側のリボン部同士を、上記容器を包むように接合している。
以上のように構成された包装品は、商品の視認性に優れ、かつ、十分な量の情報を表示できる。また、多くの情報を表示した場合でも、ラベル等の他の物品を装着する必要性が低く、手間や費用を低減でき、さらに廃棄物も少なくなり環境に優しい。さらに、コンパクトに纏まり、取扱いが容易である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、商品の視認性に優れ、且つ、十分な情報表示領域を有したトップシールフィルム、および上記トップシールフィルムを用いた、商品の視認性に優れ、且つ、十分な情報量を有する包装品を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係るトップシールフィルムの、実施形態1の模式図である。
図2】本発明に係るトップシールフィルムの、実施形態2の模式図である。
図3】実施形態2のトップシールフィルムの断面を模式的に表す図である。
図4】実施形態2のトップシールフィルムが連続して形成されたロール紙を模式的に表す図である。
図5】本発明に係るトップシールフィルムの、実施形態3の断面を模式的に表す図である。
図6】本発明に係るトップシールフィルムの、実施形態4の模式図である。
図7】本発明に係る包装品の、実施形態1の斜視図である。
図8】本発明に係る包装品の、実施形態2の斜視図である。
図9】本発明に係る包装品の、実施形態3の斜視図である。
図10】本発明に係る包装品の、実施形態4の断面の模式図である。
図11】本発明に係る包装品の、実施形態5の断面の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
1.トップシールフィルム
本発明のトップシールフィルムは、開口部を有する容器の開口部を、ヒートシールによりトップシールするトップシールフィルムであって、上記開口部をヒートシールによりトップシールするトップシール部と、上記トップシール部の外側にリボン部とを有する。
【0021】
実施形態1
図1に、本発明に係るトップシールフィルムの実施形態1のトップシールフィルム10を模式的に表す。1は基材、2はトップシール部であり、開口部を有する容器の開口部をヒートシールによりトップシールする領域である。そして、3で示す範囲のフィルムがリボン部である(以下、リボン部3と称する)。トップシールフィルム10では、トップシール部2の部分は印刷・印字等による情報表示を少なくして商品の視認性を高め、リボン部3に商品説明等の情報を表示できる。301はリボン部の長さを表し、302はリボン部の幅を表す。
【0022】
実施形態2
図2および3に、本発明に係るトップシールフィルムの実施形態2のトップシールフィルム4を模式的に表す。トップシールフィルム4は、上記トップシールフィルム10のリボン部において、接着層と剥離層とが設けられた実施形態である。
【0023】
トップシールフィルム4において、5は基材、6はトップシール部である。トップシール部6は、開口部を有する容器の開口部をヒートシールによりトップシールする領域である。そして、7で示す範囲のフィルムがリボン部である(以下、リボン部7と称する)。基材5の一方の面の、リボン部7の長さ方向におけるトップシール部6から離れた端部に、接着層8を有する(リボン部7の長さ方向は、図1と同様)。そして、基材5の上記接着層8を有する面とは反対の面の、接着層8とフィルムを挟んで相対する部分に剥離層9を有する。接着層8および剥離層9は、リボン部7の幅方向に連続して帯状に形成されている(リボン部7の幅方向は、図1と同様)。トップシールフィルム4では、リボン部7を接着層8により容器に容易に接合できる。
剥離層9は、接着層8をすべて覆う大きさに形成されていればよく、接着層8と同じ幅であってもよい。接着層8および剥離層9は、リボン部7の長さ方向におけるトップシール部6から離れた端部に限らず、任意の箇所に設けられても良く、また、リボン部7の幅方向の少なくとも一部に形成されていてもよい。
【0024】
トップシールフィルム4は、例えば、図4に示すようにトップシールフィルム4が連続して形成されたロール紙21の形態で供給できる。図4において、図2、3と同じ参照符号は同じものを表す。
ロール紙21は、巻回体として供給される。図4中の中抜き矢印は、ラインの進行方向である。この場合に、リボン部7の接着層8は剥離層9と接する。ロール紙21では、トップシールフィルム4は、切取り線23でカットすることにより得られる。
【0025】
実施形態3
図5に、本発明に係るトップシールフィルムの実施形態3のトップシールフィルム14の断面を模式的に表す。15は基材、16はトップシール部であり、開口部を有する容器の開口部をヒートシールによりトップシールする領域である。そして、17で示す範囲のフィルムがリボン部である(以下、リボン部17と称する)。基材15の一方の面の、リボン部17の長さ方向におけるトップシール部16から離れた端部に、接着層18を有する(リボン部17の長さ方向は、図1と同様)。そして、接着層18と剥離可能な状態で接合している剥離材19を有する。上記基材15の一方の面の、接着層18を有さない部分は、剥離材19と接している。接着層18および剥離材19は、上記トップシールフィルム4と同様に、リボン部17の幅方向に連続して帯状に形成されている(リボン部17の幅方向は、図1と同様)。トップシールフィルム14では、リボン部17を容器に容易に接合できる。
接着層18は、リボン部17の長さ方向におけるトップシール部16から離れた端部に限らず、任意の箇所に設けられても良く、また、リボン部17の幅方向の少なくとも一部に形成されていてもよい。
【0026】
トップシールフィルム14は、例えば、トップシールフィルム14が連続して形成されたロール紙の形態で供給できる。容器への使用時には、剥離材19は巻き取りロールに巻き取られる。
【0027】
実施形態4
図6に、本発明に係るトップシールフィルムの実施形態4のトップシールフィルム100を模式的に表す。11は基材、12はトップシール部である。トップシール部12は、開口部を有する容器の開口部をヒートシールによりトップシールする領域である。そして、13で示す範囲のフィルムがリボン部である(以下、リボン部13と称する)。トップシールフィルム100では、リボン部13をトップシール部12の両側に2つ有するため、リボン部13に商品説明等の情報をより多く表示できる。
上記リボン部13は、上記リボン部7(図2~4)及び上記リボン部17(図5)と同様に、粘着剤層と剥離層を有しても良い。
【0028】
本発明のトップシールフィルムでは、開口部を有する容器の開口部を、ヒートシールにより、トップシール部においてトップシールする。上記トップシールフィルムのヒートシール性としては、例えば、2枚のトップシールフィルムを温度160℃、シールバー圧力2MPa、シール時間2秒でヒートシールした際のヒートシール強度が0.5N/15mm以上であることが好ましい。このようなヒートシール強度を有することにより、トップシールフィルムは、より好適に、開口部を有する容器の開口部を、ヒートシールによりトップシールできる。上記ヒートシール強度は、より好ましくは1.0N/15mm以上であり、さらに好ましくは2.0N/15mm以上であり、よりさらに好ましくは2.5N/15mm以上であり、特に好ましくは3.0N/15mm以上である。上記ヒートシール強度は大きいことが好ましいが、実用的には、2.5N/15mm以下であることが好ましい。
【0029】
トップシールフィルムの厚みは、例えば10μm~200μmであることが好ましく、より好ましくは15μm~100μm、さらに好ましくは20μm~70μmである。
【0030】
1-1 基材
本発明のトップシールフィルムは基材を有することが好ましい。上記基材としては、ヒートシール性を有する素材であればよく、例えば、ヒートシール性を有する非結晶フィルムが挙げられる。上記基材は、透明であることが好ましい。このようにすることにより、包装する容器内の視認性をより高めることができる。
【0031】
上記基材の厚みは、例えば10μm~200μmであることが好ましく、より好ましくは15μm~100μm、さらに好ましくは20μm~70μmである。
【0032】
上記非結晶フィルムは、任意の適切な樹脂で構成でき、代表的には非晶質成分を含む。非結晶フィルムを構成する樹脂中の非晶質成分量は、好ましくは12モル%以上であり、より好ましくは13モル%以上であり、さらに好ましくは14モル%以上である。非晶質成分量の上限は、好ましくは30モル%であり、より好ましくは29モル%であり、さらに好ましくは28モル% である。これにより、非結晶フィルムにヒートシール性が付与され得る。
【0033】
上記ヒートシール性を有する非結晶フィルムに使用される樹脂としては、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。ポリエステル系樹脂は、主成分としてのエチレンテレフタレートユニットと、非晶質成分となりうる1種以上のモノマー成分と、を含む。非晶質成分となりうるカルボン酸成分のモノマーとしては、例えばイソフタル酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸が挙げられる。非晶質成分となりうるジオール成分のモノマーとしては、例えばネオペンチルグリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、2-n-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、2,2-イソプロピル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジ-n-ブチル-1,3-プロパンジオール、ヘキサンジオールが挙げられる。なかでも、イソフタル酸、ネオペンチルグリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノールが好ましい。また、ポリエステル系樹脂を構成する他のジカルボン酸成分および/またはジオール成分が含まれていてもよい。上記他のジカルボン酸成分としては、オルトフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、および脂環式ジカルボン酸等が挙げられ、上記他のジオール成分としては、ジエチレングリコールや1,4-ブタンジオール等の長鎖ジオール、ヘキサンジオール等の脂肪族ジオール、ビスフェノールA等の芳香族系ジオール等が挙げられる。
【0034】
上記基材は、上記の樹脂に加えて、各種の添加剤を含んでいても良い。添加剤としては、例えば、ワックス類、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、減粘剤、熱安定剤、着色用顔料、着色防止剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。また、フィルムのすべり性を良好にする滑剤として微粒子を添加してもよい。上記微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、二酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、硫酸バリウムなどの無機系微粒子、および、アクリル系樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子、架橋ポリスチレン粒子などの有機系微粒子が挙げられる。
【0035】
上記基材は、上述の構成材料を押出機により溶融押し出しして未延伸のフィルムを形成し、必要に応じて、任意の適切な延伸条件(延伸温度、延伸倍率、延伸方向)で延伸して製造できる。フィルムは無延伸であってもよいが、フィルム強度や生産性の観点からは二軸延伸により得られたフィルムが好ましい。ポリエステル系樹脂を含んで構成される非結晶フィルムは、非晶質成分となり得るモノマーを適量含有するように、ジカルボン酸成分とジオール成分の種類と量を選定して重縮合させることで製造できる。
【0036】
1-2 トップシール部
上記トップシール部は、上記トップシールフィルムにおいて、上部に開口部を有する容器の開口部をヒートシールによりトップシールする領域として設けられる。上記トップシール部は、上記トップシールフィルムの長手方向に2辺を有する正方形または長方形の領域であり、その長さと幅は、好ましくは、ヒートシールする容器の開口部に対応する最小の長さと幅と規定できる。上記ヒートシールは上記トップシール部内で行われ、上記トップシール部内のヒートシールによりトップシールする箇所の形状及び大きさは、上記容器の開口部の形状に依存する。
【0037】
1-3 リボン部
上記リボン部は、上記トップシールフィルムにおいて、上記トップシール部の外側に設けられる。即ち、本発明のトップシールフィルムでは、トップシールする容器の開口部より広い部分がリボン部である。上記トップシール部の外側とは、上記トップシール部の片側であっても良く、上記トップシール部の両側であっても良く、上記トップシール部の任意の上下左右3方向または4方向における外側であっても良い。リボン部を有することにより、商品説明等の情報を、他のラベル等を使用せずに多く表示でき、また、上記トップシール部内の情報表示量を抑制して商品の視認性を向上できる。
【0038】
リボン部の長さは、例えば、図1の参照符号301で示す長さであり、トップシール部から最短距離で遠ざかる方向で計測する。リボン部の長さは、好ましくは2cm程度以上、より好ましくは3.5cm程度以上、さらに好ましくは5cm程度以上、特に好ましくは6.5cm程度以上であり、トップシールする容器の高さ程度であっても良く、また、後述のように上記リボン部の両端が上記容器の底面または側面でヒートシールにより接合できる長さ以上であっても良い。リボン部がトップシール部の両側にある場合、両側のリボン部の長さは、同じであっても異なっていてもよい。
【0039】
リボン部の幅は、例えば、図1の参照符号302で示す幅であり、トップシール部との境界線と平行な方向で計測する。リボン部の幅は、上記トップシール部を有する部分のトップシールフィルムの幅と同じであっても良く、上記幅より例えば0.5~1.5cm程度広くても良く、また上記幅より狭くても良い。リボン部の長さと幅は、表示したい情報量や、上記トップシールフィルムによりトップシールされた包装品の意匠によって適宜選択できる。
また、リボン部は、長方形であっても良いが、半円状、三角形、台形等の他の形状であっても良い。リボン部がトップシール部の両側にある場合、両側のリボン部の形状は、同じであっても異なっていてもよい。
【0040】
1-4 感熱記録層
上記トップシールフィルムは、上記基材上に積層された感熱記録層を有していてもよい。感熱記録層は好ましくは透明である。このようにすることにより、包装する容器内の視認性をより高めることができる。
【0041】
感熱記録層は、上記トップシールフィルムをヒートシールする際に感熱記録層が発色しないように設けられることが好ましい。
このような形態としては、上記リボン部等に感熱記録層を有し、少なくとも上記トップシール部のヒートシールによりトップシールする箇所には上記感熱記録層を有さないことが好ましい形態の一つである。
また、上記感熱記録層の発色温度が、上記ヒートシールの温度よりも高いことも好ましい形態の一つである。この場合には、上記感熱記録層は上記トップシールフィルムの全面に設けてもよい。上記感熱記録層の発色温度は、上記ヒートシールの温度よりも10℃以上高いことが好ましい。
【0042】
上記感熱記録層は加熱により発色する発色材料を含む。上記発色材料としては、加熱により発色可能である限り特に制限されず、単独で発色可能な染料を使用してもよく、透明または淡色の染料(ロイコ染料)と、この染料を加熱により発色させることができる顕色剤とを組み合わせて使用してもよい。ロイコ染料と顕色剤とを組み合わせた発色材料は、一般的な感熱記録紙などでも使用されており、入手し易く、汎用性が高い。
【0043】
ロイコ染料としては、公知のものが使用でき、例えば、トリフェニルメタンフタリド系、トリアリルメタン系、フルオラン系、フェノチジアン系、チオフルオラン系、キサンテン系、インドフタリル系、スピロピラン系、アザフタリド系、クロメノピラゾール系、メチン系、ローダミンアニリノラクタム系、ローダミンラクタム系、キナゾリン系、ジアザキサンテン系、ビスラクトン系などの各種のロイコ染料が挙げられる。ロイコ染料は、一種を単独で使用してもよいが、二種以上を組み合わせて使用することで、所望の色の印字を行うことができる。
【0044】
顕色剤としては、酸性物質などの電子受容体が使用できる。顕色剤は、ロイコ染料の種類に応じて、適宜選択でき、公知のものが使用できる。顕色剤としては、例えば、安息香酸等の有機酸、サリチル酸亜鉛等の有機酸の金属塩系化合物、p-オクチルフェノール等のフェノール系、4-4’チオビス(6-t-ブチル-2-メチルフェノール)等のチオフェノール系化合物、N-N’-ジフェニルチオ尿素等のチオ尿素誘導体、3,3’-ジアリル-4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン等のジフェニルスルホン系化合物が例示できる。これらの顕色剤は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。
【0045】
さらに、感熱記録層は、必要に応じて、充填剤、結着剤、及び滑剤などの他の材料を含んでいてもよい。感熱記録層に含まれ得る材料の詳細は、例えば、国際公開第2015/072411号パンフレットに記載されている。当該パンフレットは、その全体の記載が本明細書に参考として援用される。
【0046】
上記の充填剤としては、例えば、カオリン、炭酸カルシウムなどを挙げることができ、それらの粒子径は、1.0μm以下であるのが好ましい。
【0047】
上記の結着剤としては、例えば、スチレン-ブタジエン共重合体などを挙げることができる。
【0048】
上記の滑剤としては、ポリエチレン、ステアリン酸亜鉛、パラフィンなどを挙げることができ、それらの粒子径は、0.5μm以下であるのが好ましい。
【0049】
透明性を向上させるためには、パラフィンを含有させるのが特に有効であり、このパラフィンは、感熱記録層の発色温度未満、好ましくは80℃未満、より好ましくは、50℃未満の低融点のパラフィンであるのが好ましい。
【0050】
この低融点のパラフィンの粒子径は、0.5μm以下であるのが好ましい。このパラフィンの含有量は、乾燥重量で、例えば、0.1~1.0g/mであるのが好ましい。
【0051】
このように低融点のパラフィンを含有させることによって、感熱層形成用の塗液を、基材上に塗布し、乾燥する際に、パラフィンが溶融し、感熱記録層を構成する粒子の表面の凹凸等の隙間に入り込んで、隙間を埋めることになり、これによって、粒子表面の乱反射を抑制して透明性をより向上させることができる。
【0052】
本発明のトップシールフィルムでは、リボン部に感熱記録層を有し、トップシール部における感熱記録層の面積は狭いことが好ましい。具体的には、トップシール部における感熱記録層の面積は、トップシール部内のヒートシールによりトップシールする箇所で囲まれた部分の面積の60%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましく、20%以下であることがさらに好ましく、0%である(すなわち、感熱記録層を設けない)ことが特に好ましい。このようにすることにより、トップシールした容器内の視認性をより向上できる。
【0053】
1-5 接着層
上記トップシールフィルムは、上記リボン部の一方の面の、少なくとも一部に接着層を有することが好ましい。上記リボン部の一方の面の全面に、上記接着層を有しても良い。上記接着層は、上記リボン部の幅方向(図1参照)に連続して形成されることが好ましい。接着層は、リボン部の幅方向の少なくとも一部に形成されていてもよい。接着層は、粘着剤等の従来公知の接着剤を利用できる。
【0054】
1-6 剥離層または剥離材
上記トップシールフィルムが上記接着層を有する場合、さらに剥離層または剥離材を有することが好ましい。上記剥離層は、上記接着層と剥離可能な状態で接合する層であり、上記トップシールフィルムの、上記接着層を有する面とは反対の面に有することが好ましい。上記剥離層としては従来公知の素材を使用でき、例えば、シリコン等が挙げられる。
また、上記剥離材は、上記接着層と剥離可能な状態で接合している部材である。上記剥離材としては従来公知の剥離材を使用でき、例えば、少なくとも一方の面を剥離処理した紙などが挙げられる。
【0055】
1-7 印刷層
上記トップシールフィルムは、上記基材に積層された印刷層を有していてもよい。上記印刷層は、代表的には、印刷層を構成する材料を基材の表面に印刷することにより形成される。上記材料としては、例えば、染料、顔料、金属、バインダー成分の材料、溶媒、他の成分などを含む塗工液が挙げられる。また、上記材料は金属を含んでいてもよく、金属を基材の表面に蒸着することにより印刷層を形成してもよい。金属の種類も特に限定されず、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金(銅-ニッケル合金、銅-亜鉛合金など)、銀、銀合金などを使用することができる。金属の形態は、金属粉末、金属フレーク、および金属繊維などいずれの形態であっても良い。これらの金属を含有する印刷層は、意匠性に優れるとともに、遮光性にも優れている。
【0056】
上記材料を基材の表面に印刷する方法は、トップシールフィルムの用途や基材との相性に応じて、任意の適切な方法を採用することができ、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、凸輪転印刷、UV印刷、シルクスクリーン印刷等が挙げられる。
【0057】
上記印刷層は、主としてリボン部に設け、トップシール部における印刷層の面積は狭いことが好ましい。具体的には、トップシール部における印刷層の面積は、トップシール部内のヒートシールによりトップシールする箇所で囲まれた部分の面積の60%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましく、20%以下であることがさらに好ましく、0%である(すなわち、印刷層を設けない)ことが特に好ましい。このようにすることにより、トップシールした容器内の視認性をより向上できる。
【0058】
1-8 他の層
本発明のトップシールフィルムは、上記以外の他の層を有していてもよい。上記他の層としては、上記感熱記録層の上に設ける保護層、上記感熱記録層と上記保護層との間に設ける中間層等が挙げられる。上記中間層は、水や油に対するバリアー性を有することが好ましい。
【0059】
上記保護層としては、結着剤中に充填剤、滑剤、架橋剤などを添加したものが用いられる。
【0060】
結着剤である樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、などが挙げられる。
【0061】
滑剤としては、例えば、ポリエチレン、ステアリン酸亜鉛などが挙げられる。
【0062】
架橋剤としては、例えば、炭酸ジルコニウムなどが挙げられる。
【0063】
充填剤としては、コロイダルシリカ、炭酸カルシウム、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PS)などが挙げられる。
【0064】
これら充填剤の粒子径は、1.0μm以下であるのが好ましい。
【0065】
透明性をより向上させるためには、充填剤として、粒子径の小さいコロイダルシリカが好ましい。
【0066】
上記中間層は、主に、樹脂によって形成される。この中間層の樹脂としては、例えば、アクリル樹脂のエマルション、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂等の水溶性樹脂、SBR樹脂などが挙げられる。
【0067】
透明性を向上させるためには、上記樹脂は、水溶性部分を有する樹脂、例えば、親水性構造単位としてヒドロキシ基を有する樹脂であるポリビニルアルコール(PVA)樹脂、あるいは、疎水性のコア粒子を、水溶性のシェルポリマーでコーティングしたコア-シェル構造の樹脂、例えば、コア-シェル型アクリル樹脂などが好ましい。
【0068】
水溶性のポリビニルアルコール(PVA)やコア-シェル型のアクリル樹脂は、成膜性が良好であり、感熱記録層上に、中間層形成用の塗液を塗布して乾燥する際に、水溶性部分を有する樹脂が、感熱記録層へ染み込んで平滑な中間層が形成されるので、感熱記録層での乱反射が抑制されて透明性がより向上する。
【0069】
コア-シェル型の樹脂は、従来公知であり、例えば、コア-シェル型アクリル樹脂として、バリアスター(三井化学社製)の名称で市販されているものなどを挙げることができる。
【0070】
本発明のトップシールフィルムによれば、商品の視認性に優れ、且つ、十分な情報量を有する包装品を提供できる。
【0071】
2.包装品
本発明の包装品は、上記トップシールフィルムと、開口部を有する容器とを含み、上記トップシールフィルムが、上記容器の開口部に、ヒートシールにより上記トップシール部でトップシールされている。
【0072】
以下に、具体的な実施形態を示して詳しく説明する。
【0073】
実施形態1
図7に、本発明に係る包装品の実施形態1の包装品200を模式的に表す。上記包装品200は、上部に開口部を有する容器24と、トップシールフィルム10(図1参照)とを含む。包装品200では、上記トップシールフィルム10により、容器24が包装されている。そして、上記容器24の開口部が、トップシールフィルム10のトップシール部2(図1参照)内の、ヒートシールによりトップシールされた箇所22でトップシールされている。
【0074】
上記包装品200では、上記リボン部3が容器24の側面に垂れ下がっており、主としてこの部分に商品情報等を印刷・印字等にて表示できる。このため、上記包装品200では、商品の視認性に優れ、且つ、十分な量の情報を表示できる。
【0075】
上記側面に垂れ下がったリボン部3は、容器24の側面に少なくとも一部分で接合されていても良い。上記側面に垂れ下がったリボン部3が、容器24の側面の少なくとも一部分で接合されていることにより、包装品200の取扱いがより容易となる。接合方法としては、ホットメルト糊やパーコート糊を用いた貼着、超音波シール、両面テープ、ヒートシール等が挙げられる。
【0076】
実施形態2
図8に、本発明に係る包装品の実施形態2の包装品500を模式的に表す。上記包装品500は、上部に開口部を有する容器124と、トップシールフィルム50とを含む。上記包装品500では、上記トップシールフィルム50により、容器124が包装されている。上記トップシールフィルム50は、上記トップシールフィルム10(図1、7参照)と同様に、基材(不図示)、トップシール部51及びリボン部53を有し、さらに、上記リボン部53に接着層28を有している。
【0077】
上記包装品500では、上記容器124の開口部が、トップシールフィルム50のトップシール部51内の、ヒートシールによりトップシールされた箇所52でトップシールされている。そして、上記トップシールフィルム50のリボン部53が容器124の側面に垂れ下がっており、主としてこの部分に商品情報等を印刷・印字等にて表示できる。このため、上記包装品500では、上記包装品200と同様に、商品の視認性に優れ、且つ、十分な量の情報を表示できる。
【0078】
上記包装品500では、上記接着層28により、上記リボン部53が容器124の側面に接合している。包装品500では、リボン部53が接着層28を有しているため、リボン部53の容器124への接合がより容易である。また、上記側面に垂れ下がったリボン部53が、容器124の側面に接合していることにより、包装品500の取扱いがより容易となる。
【0079】
実施形態3
図9に、本発明に係る包装品の実施形態3の包装品600を模式的に表す。包装品600では、上記トップシールフィルム14(実施形態3のトップシールフィルム、図5参照)により、容器224が包装されている。図9において、図5と同じ符号は同じものを表す。そして、上記容器224の開口部が、トップシールフィルム14のトップシール部16内の、ヒートシールによりトップシールされた箇所62でトップシールされている。
【0080】
上記包装品600では、上記リボン部17が容器224の側面に垂れ下がっており、この部分に商品情報等を印刷・印字等にて表示できる。このため、上記包装品600では、商品の視認性に優れ、且つ、十分な量の情報を表示できる。
【0081】
上記側面に垂れ下がったリボン部17は、容器224と接する側の表面に、リボン部17の幅全域に接着層18を有している(図2参照)。そして、上記接着層18により、上記リボン部17が容器224の側面に接合している。包装品600では、リボン部17が接着層18を有しているため、リボン部17の容器224への接合がより容易である。また、上記側面に垂れ下がったリボン部17が、その幅全域において容器224の側面に接合できるため、包装品600の取扱いがより容易となる。
【0082】
実施形態4
図10に、本発明に係る包装品の実施形態4の包装品300の断面を模式的に表す。上記包装品300は、上部に開口部を有する容器34と、トップシールフィルム30とを含む。上記トップシールフィルム30は、トップシールフィルム100(図6参照)と同様にトップシール部31を有し、上記トップシール部31の両側に2つのリボン部33を有している。そして、上記容器34の開口部が、上記トップシール部31内のヒートシールによりトップシールされた箇所32でトップシールされている。上記リボン部33は、それぞれ容器34の側面に垂れ下がっており、この部分に商品情報等を印刷・印字等にて表示できる。このため、上記包装品300では、商品の視認性に優れ、且つ、十分な量の情報を表示できる。
【0083】
上記包装品300では、2つのリボン部33は、容器34を包むように底部の接合箇所35で、重ね貼により接合されている。接合箇所35は、底部には限らず、適宜の箇所にて接合されていてもよい。2つのリボン部33における接合部分は、リボン部の端の部分であってもよいが、限定されない。上記2つのリボン部33が接合されていることにより、包装品300の取扱いがより容易となる。接合方法としては、ホットメルト糊やパーコート糊を用いた貼着、超音波シール、両面テープ等が挙げられる。また、上記リボン部33に予め接着層を設け、上記接着層により上記リボン部33同士を接合してもよい。
【0084】
実施形態5
図11に、本発明に係る包装品の実施形態5の包装品400の断面を模式的に表す。上記包装品400は、上部に開口部を有する容器44と、トップシールフィルム40とを含む。上記トップシールフィルム40は、トップシールフィルム100(図6参照)と同様にトップシール部41を有し、上記トップシール部41の両側に2つのリボン部43を有している。そして、上記容器44の開口部が、上記トップシール部41内のヒートシールによりトップシールされた箇所42でトップシールされている。上記2つのリボン部43は、それぞれ容器44の側面に垂れ下がっており、この部分に商品情報等を印刷・印字等にて表示できる。このため、上記包装品400では、商品の視認性に優れ、且つ、十分な量の情報を表示できる。
【0085】
上記包装品400では、2つのリボン部43は、容器44を包むように底部の接合箇所45で、合掌貼により接合されている。接合箇所45は、底部には限らず、適宜の箇所にて接合されていてもよい。2つのリボン部43における接合部分は、リボン部の端の部分であってもよいが、限定されない。上記2つのリボン部43が接合されていることにより、包装品400の取扱いがより容易となる。接合方法としては、ホットメルト糊やパーコート糊を用いた貼着、超音波シール、両面テープ等が挙げられる。また、上記リボン部43の適宜の箇所に予め接着層を設け、上記接着層により上記リボン部43同士を接合してもよい。
2つのリボン部の接合形態は、合掌貼や重ね貼に限らず、適宜選択できる。
【0086】
本発明の包装品に含まれるトップシールフィルムは、上述の本発明のトップシールフィルムであり、その好ましい態様は、上記トップシールフィルムの項で記載された態様と同じである。
【0087】
本発明の包装品によれば、商品の視認性に優れ、且つ、十分な情報量を有する包装品を提供できる。
【符号の説明】
【0088】
10、4、14、30、40、50、100:トップシールフィルム
1、5、11、15:基材
2、6、12、16、31、41、51:トップシール部
22、32、42、52、62:ヒートシールによりトップシールされた箇所
3、7、13、17、33、43、53:リボン部
301:リボン部の長さ
302:リボン部の幅
35、45:リボン部同士の接合箇所
8、18、28:接着層
9:剥離層
19:剥離材
21:トップシールフィルムが連続して形成されたロール紙
23:切取り線
24、34、44、124、224:容器
200、300、400、500、600:包装品

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11