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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-18
(45)【発行日】2024-09-27
(54)【発明の名称】二重カラム手術用保持システム
(51)【国際特許分類】
   A61G 13/00 20060101AFI20240919BHJP
   A61G 13/04 20060101ALI20240919BHJP
【FI】
A61G13/00 B
A61G13/04
【請求項の数】 30
(21)【出願番号】P 2022056580
(22)【出願日】2022-03-30
(62)【分割の表示】P 2020157299の分割
【原出願日】2013-04-16
(65)【公開番号】P2022084904
(43)【公開日】2022-06-07
【審査請求日】2022-05-02
(31)【優先権主張番号】61/624,626
(32)【優先日】2012-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/647,950
(32)【優先日】2012-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/703,561
(32)【優先日】2012-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】13/789,037
(32)【優先日】2013-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510051141
【氏名又は名称】アレン メディカル システムズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ALLEN MEDICAL SYSTEMS, INC.
【住所又は居所原語表記】1069 State Road 46 East,Batesville,IN 47006 (US).
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハイト,ジョシュア シー.
(72)【発明者】
【氏名】スコット,デイビット ピー.
(72)【発明者】
【氏名】スクリップス,トーマス キース
(72)【発明者】
【氏名】ソト,オーランド
(72)【発明者】
【氏名】ダーウィン,キース-ルーカス
(72)【発明者】
【氏名】マッカーシー,ジャスティン アイ.
(72)【発明者】
【氏名】シング,ジャック バーニー
(72)【発明者】
【氏名】マリオン,ジェフリー シー.
(72)【発明者】
【氏名】ドリバー,フィリップ ビー.
(72)【発明者】
【氏名】モリアーティー,ジョシュア ジェイ.
【審査官】井出 和水
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2008/0078031(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0185090(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0247903(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0099716(US,A1)
【文献】特表2003-521964(JP,A)
【文献】特開2000-205429(JP,A)
【文献】特表2009-534159(JP,A)
【文献】特表2008-507303(JP,A)
【文献】特開2008-273652(JP,A)
【文献】実開昭50-063400(JP,U)
【文献】特開平02-180258(JP,A)
【文献】米国特許第06260220(US,B1)
【文献】国際公開第2011/162803(WO,A1)
【文献】米国特許第04181125(US,A)
【文献】米国特許第05147287(US,A)
【文献】米国特許第04489715(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0270310(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 13/00 - A61G 15/12
A61G 7/00 - A61G 7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基礎フレームであって、
回転ドライブと、駆動シャフトと、駆動カプラとを備える第一のカラムと、
第二のシャフトを備える第二のカラムと、
前記第一のカラムの下方と、前記第二のカラムの下方との間に延長される延長部分と、
を備える前記基礎フレームと、
保持装置上部であって、
前記延長部分の上方に配置され、前記駆動シャフトと共に回転するように、前記基礎フレームの、前記第一のカラムの前記駆動シャフトと前記第二のカラムの前記第二のシャフトとに結合され、前記保持装置上部の長さ方向に沿って延長するトップ軸の周りに前記基礎フレームに対して回転するように構成される保持装置上部と、
を備え
前記駆動カプラは、前記保持装置上部が前記トップ軸を中心に回転するように、前記駆動シャフトが回転ドライブに結合する係合位置と、前記保持装置上部が前記トップ軸を中心に手動で自由に回転するように、前記駆動シャフトが回転ドライブから解除される解除位置との間を移動するよう構成され
前記駆動シャフトは、第一係合穴を有するカラーを含み、
前記回転ドライブは、第二係合穴を有する回転アームを含み、
前記駆動カプラは、前記駆動シャフトの軸方向に摺動可能であり、ペグを有する第一係合部材を含み、
前記駆動カプラが前記係合位置にあるときに、前記ペグが前記第一係合穴及び前記第二係合穴に係合して、前記回転ドライブ及び前記駆動シャフトがともに回動可能である、手術用患者保持装置。
【請求項2】
前記駆動カプラが前記係合位置にあるときに、前記保持装置上部の電動回転を起動するリモートコントロール
を更に備える、請求項1に記載の手術用患者保持装置。
【請求項3】
前記第二のカラムに結合された回転ブレーキ
を更に備える、請求項1に記載の手術用患者保持装置。
【請求項4】
前記第一のカラム及び前記第二のカラムはそれぞれ、下部セクション及び上部セクションを含み、
前記上部セクションは、前記保持装置上部が第一の垂直位置から、第二の垂直位置まで移動するように、前記下部セクションに沿って垂直に上下に移動可能に構成される、
請求項1に記載の手術用患者保持装置。
【請求項5】
前記第一のカラムに結合された第一のキャスターと、
前記第二のカラムに結合された第二のキャスターと、
を更に備え、
前記第一及び第二のキャスターは、ロック可能である、
請求項1に記載の手術用患者保持装置。
【請求項6】
前記保持装置上部の回転角度を示す回転ディスプレー
を更に備える、請求項1に記載の手術用患者保持装置。
【請求項7】
基礎フレームであって、
回転ドライブと、駆動シャフトと、駆動カプラとを含む前記基礎フレームと、
保持装置上部であって、
前記基礎フレームの前記駆動シャフトに結合され、前記保持装置上部は、前記保持装置上部の長さ方向に沿って延長するトップ軸の周りに前記基礎フレームに対して回転するように構成される保持装置上部と、
ユーザーコントロールであって、
前記ユーザーコントロールは、前記保持装置上部に向けられた前方位置と前記保持装置上部から離れて向けられた後方位置との間で移動可能であり、前記ユーザーコントロールを前方位置に動かすと、前記保持装置上部がトップ軸を中心に前記回転ドライブによって回転できるように、前記駆動シャフトが前記回転ドライブに結合され、前記ユーザーコントロールを後方位置に動かすと、前記保持装置上部がトップ軸を中心に手動で自由に回転できるように、前記駆動シャフトが前記回転ドライブから解除されるユーザーコントロールと、
を備える、手術用患者保持装置。
【請求項8】
前記基礎フレームは、
第一のカラムと、第二のカラムとを更に含み、
前記駆動シャフトは、前記第一のカラムに結合され、
前記第二のカラムは、第二のシャフトを含み、
前記保持装置上部は、前記第二のカラムの前記第二のシャフトに結合され、
前記保持装置上部は、前記第一のカラムと、前記第二のカラムとの間に配置される、
請求項7に記載の手術用患者保持装置。
【請求項9】
前記第一のカラムの下方と、前記第二のカラムの下方との間に延長される延長部分
を更に備える、請求項8に記載の手術用患者保持装置。
【請求項10】
前記第一のカラムに結合された第一のキャスターと、
前記第二のカラムに結合された第二のキャスターと、
を更に備え、
前記第一及び第二のキャスターは、第一のユーザー入力に応答して電気的にロック可能であり、前記手術用患者保持装置が電力を受け取っていない場合に、第二のユーザー入力を用いて手動で解除可能である、
請求項8に記載の手術用患者保持装置。
【請求項11】
前記第二のカラムに結合された回転ブレーキ
を更に備える、請求項8に記載の手術用患者保持装置。
【請求項12】
前記第一のカラム及び前記第二のカラムはそれぞれ、下部セクション及び上部セクションを含み、
前記上部セクションは、前記保持装置上部が第一の垂直位置から、第二の垂直位置まで移動するように、前記下部セクションに沿って垂直に上下に移動可能に構成される、
請求項8に記載の手術用患者保持装置。
【請求項13】
頸部けん引装置
を更に備え、
前記第一のカラムは、第1~第4のカラム壁を備え、前記ユーザーコントロールは、前記第1のカラム壁に隣接して配置され、前記頸部けん引装置のテザーは、前記第2~第4のカラム壁の何れか2つに設けられた開口部を通って延びる、
請求項8に記載の手術用患者保持装置。
【請求項14】
前記保持装置上部の回転角度を示す回転ディスプレー
を更に備える、請求項7に記載の手術用患者保持装置。
【請求項15】
前記駆動カプラが前記前方位置にあるときに、前記保持装置上部の電動回転を起動するリモートコントロール
を更に備える、請求項7に記載の手術用患者保持装置。
【請求項16】
前記保持装置上部と、前記駆動シャフトとの分離を防止するためのH-ブラケット及びピンと、
少なくとも1つの患者サポートパネルと、
前記少なくとも1つの患者サポートパネルを前記保持装置上部に固定するためのヒンジ付きクランプと、を更に備え、
前記ヒンジ付きクランプは、少なくとも一つの頭のあるポストを含むあごと、前記あごにヒンジで固定されたフラップを含み、前記フラップは、くさび機能を有する開口部を備え、前記少なくとも1つの患者サポートパネルを前記保持装置上部の第一のレールに固定するために、前記ヒンジ付きクランプが閉位置にあるときに、前記少なくとも1つの頭のあるポストが前記フラップの前記開口部に受け入れられる
請求項7に記載の手術用患者保持装置。
【請求項17】
駆動シャフトと、回転手段と、を有する基礎フレームと、
保持装置上部であって、
前記駆動シャフトと共に回転するように、前記基礎フレームの前記駆動シャフトに結合され、前記保持装置上部の長さ方向に沿って延長するトップ軸の周りに前記基礎フレームに対して回転するように構成される保持装置上部とを備え
前記回転手段は、前記保持装置上部が前記トップ軸を中心に回転するように、前記駆動シャフトが回転ドライブに結合する係合モードと、前記保持装置上部が前記トップ軸を中心に手動で自由に回転するように、前記駆動シャフトが回転ドライブから解除される解除モードとに構成され、
前記回転手段は、前記係合モードの場合に前記駆動シャフトに係合する係合手段を含む、
手術用患者保持装置。
【請求項18】
前記基礎フレームは、第一及び第二のカラムを更に備え、
前記駆動シャフトは、前記第一のカラムに結合され、
前記第二のカラムは、第二のシャフトを備え、
前記保持装置上部は、前記第二のカラムの前記第二のシャフトに更に結合され、
前記保持装置上部は、前記第一及び第二のカラムの間に配置される、
請求項17に記載の手術用患者保持装置。
【請求項19】
前記第一のカラムの下方と、前記第二のカラムの下方との間に延長される延長部分
を更に備える、請求項18に記載の手術用患者保持装置。
【請求項20】
前記第一のカラムに結合された第一のキャスターと、
前記第二のカラムに結合された第二のキャスターと、
を更に備え、
前記第一及び第二のキャスターは、ロック可能である、
請求項18に記載の手術用患者保持装置。
【請求項21】
前記係合手段が前記係合モードであるときに、前記保持装置上部の電動回転を起動するリモートコントロール
を更に備える、請求項17に記載の手術用患者保持装置。
【請求項22】
ブレーキのかかった位置において、前記駆動シャフトと、保持装置上部との回転に抵抗するロック手段
を更に備える、請求項17に記載の手術用患者保持装置。
【請求項23】
前記第一のカラム及び前記第二のカラムはそれぞれ、下部セクション及び上部セクションを含み、
前記上部セクションは、前記保持装置上部が第一の垂直位置から、第二の垂直位置まで移動するように、前記下部セクションに沿って垂直に上下に移動可能に構成される、
請求項18に記載の手術用患者保持装置。
【請求項24】
前記保持装置上部の回転角度を示す回転ディスプレー
を更に備える、請求項17に記載の手術用患者保持装置。
【請求項25】
第一のシャフトと、回転システムとを備える第一のカラムを有する基礎フレームと、
保持装置上部であって、
前記基礎フレームの前記第一のカラムの前記第一のシャフトに結合され、前記保持装置上部の長さ方向に沿って延長するトップ軸の周りに前記基礎フレームに対して回転するように構成される保持装置上部とを備え
前記回転システムは、前記保持装置上部が前記トップ軸を中心に回転するように、前記第一のシャフトが前記回転システムと係合する電動モードと、前記保持装置上部が前記トップ軸を中心に手動で自由に回転するように、前記第一のシャフトが回転システムから解除される手動モードと、の間を移動するように構成され、
前記回転システムは、前記回転システムが電動モードの場合に前記第一のシャフトに係合する第一の係合部材を含む、
手術用患者保持装置。
【請求項26】
前記基礎フレームは、第二のカラムを更に備え、
前記第二のカラムは、第二のシャフトを備え、
前記保持装置上部は、前記第二のカラムの前記第二のシャフトに更に結合され、
前記保持装置上部は、前記第一のカラムと、前記第二のカラムとの間に配置される
請求項25に記載の手術用患者保持装置。
【請求項27】
前記第一のカラムの下方と、前記第二のカラムの下方との間に延長される延長部分
を更に備える、請求項26に記載の手術用患者保持装置。
【請求項28】
前記回転システムが前記電動モードであるときに、前記保持装置上部の電動回転を起動するリモートコントロールと、
前記回転システムの回転角度を示す回転ディスプレーと
を更に備える、請求項25に記載の手術用患者保持装置。
【請求項29】
前記第二のカラムに結合され、前記回転システムが前記電動モードのときに、ブレーキのかかった位置において、前記第一のシャフトと、保持装置上部との回転に抵抗する回転ブレーキ
を更に備える、請求項26に記載の手術用患者保持装置。
【請求項30】
前記第一のカラムは、下部セクション及び上部セクションを含み、
前記上部セクションは、前記保持装置上部が第一の垂直位置から、第二の垂直位置まで移動するように、前記下部セクションに沿って垂直に上下に移動可能に構成される、
請求項25に記載の手術用患者保持装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、米国特許法第35章第119条(e)の定めにより、米国仮出願第61/6
24,626号(2012年4月16日出願)、米国仮出願第61/647,950号(
2012年5月16日出願)、米国仮出願61/703,561号(2012年9月20
日出願)、および米国特許出願第13/789,037号(2013年3月7日出願)の
利益を主張し、このそれぞれを参照により本明細書に組み込む。
【0002】
本開示は、患者を異なる位置に保持するために使用されるなどの患者保持装置に関連す
る。さらに具体的には、本開示は手術中に患者を所定の位置または多くの位置に保持する
ために使用される手術テーブルに関連する。しかし、本開示は、病院ベッド、ホームケア
ベッド、X線テーブル、治療サポート、車椅子などの他のタイプの患者保持装置にも適用
しうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特定の外科手術のために患者が定位置に適切に保持または維持されるように、時には手
術テーブルは手術前にテーブルの調節が可能である。また、手術中に患者を異なる位置に
移動することができるように、一部の手術テーブルは手術中に調節できる。多くのこのよ
うな手術テーブルは、手術前および/または手術中に調節することが困難である。
【0004】
本出願は、添付した特許請求の範囲に詳説した特徴および/または単独または任意の組
み合わせにより特許性のある主題を有しうる下記の特徴のうち、1つ以上を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示によると、患者保持装置は、キャスター、ブレーキドライブ、およびリンクを含
みうる。キャスターは、ステム、ステムに対して車輪軸の周りに回転するようにステムに
結合された車輪、およびステムに対する車輪の回転を可能にする解除位置から、ステムに
対しての車輪の回転を阻止する係合位置への移動が可能なブレーキ要素を含みうる。ブレ
ーキドライブは、取り付け具および取り付け具に結合された線形アクチュエータを含みう
る。線形アクチュエータは、取り付け具に対して格納位置から伸張位置に移動しうる。リ
ンクは、キャスターのブレーキ要素およびブレーキドライブの線形アクチュエータに結合
されうる。
【0006】
一部の実施形態では、リンクは、格納位置から伸張位置への線形アクチュエータの動き
をブレーキ要素に伝達して、ブレーキ要素を解除位置から係合位置に移動するように構成
されうる。アクチュエータが伸張位置で動かなくなった場合でも、ユーザーがキャスター
の車輪を自由にして回転できるように、線形アクチュエータが伸張位置にある時に、ブレ
ーキ要素を係合位置から解除位置に選択的に動かすようにリンクはさらに構成されうる。
【0007】
一部の実施形態では、リンクは、取り付け具に対してスライドするように取り付け具に
結合されたシャフト、および線形アクチュエータに結合された解除組立品を含みうる。解
除組立品は、線形アクチュエータが格納位置から伸張位置に移動する間にシャフトが取り
付け具に対してスライドするようにシャフトを線形アクチュエータに結合するよう、また
線形アクチュエータが伸張位置にある時にシャフトを線形アクチュエータから選択的に解
除するよう構成されうる。
【0008】
一部の実施形態では、リンクはシャフトおよび取り付け具に結合されたバネを含みうる
。バネは、解除組立品によってシャフトが線形アクチュエータから解除された時にシャフ
トを動かすように構成されうる。
【0009】
一部の実施形態では、リンクは、コネクタ軸の周りでの動きのためにシャフトに結合さ
れた旋回コネクタを含みうる。旋回コネクタは、線形アクチュエータからの直線移動をブ
レーキ要素に加えられる回転運動へと変換するために、キャスターのブレーキ要素に結合
されうる。
【0010】
一部の実施形態では、解除組立品は、プレートおよびプレートに結合されたハンドルを
含みうる。プレートは、プレートがそれと一緒に動くようにシャフトを線形アクチュエー
タに結合する第一の位置から、シャフトが独立して動くようにプレートが線形アクチュエ
ータからシャフトを解除する第二の位置に移動可能でありうる。プレートは、ユーザーが
ハンドルを動かすのに応じて、第一の位置から第二の位置に移動しうる。
【0011】
一部の実施形態では、プレートが第一の位置の方に偏っている場合がある。一部の実施
形態では、プレートは、線形アクチュエータに対してプレート軸の周りに旋回するように
、線形アクチュエータに結合されうる。一部の実施形態では、プレートは、シャフトに結
合されたピンを受け入れるスロットを含むように形成されうる。一部の実施形態では、プ
レートは、それを通ってシャフトが延長する穴を含むように形成でき、穴はシャフトに係
合するようにサイズ調節された第一のセクションおよび、プレートを通ってシャフトがス
ライドできるようにサイズ調節された第二のセクションを持つ。
【0012】
本開示の別の形態によると、患者保持装置は、一対のキャスター、ブレーキドライブ、
およびリンクを含みうる。一対のキャスターはそれぞれ、ステム、ステムに対して車輪軸
の周りに回転するようにステムに結合された車輪、およびステムに対して車輪が回転する
ことを可能にする解除位置から、ステムに対しての車輪の回転を阻止する係合位置への移
動が可能なブレーキ要素を含みうる。ブレーキドライブは、取り付け具および取り付け具
に結合されたアクチュエータを含みうる。アクチュエータは、取り付け具に対して、第一
の位置から第二の位置に移動しうる。リンクは、キャスターのそれぞれのブレーキ要素お
よびブレーキドライブのアクチュエータに結合されうる。
【0013】
一部の実施形態では、リンクは、第一の位置から第二の位置への動きの間にアクチュエ
ータの動きをブレーキ要素に伝達するように構成されうる。リンクは、線形アクチュエー
タが第二の位置にある時に、ブレーキ要素を係合位置から解除位置に選択的に動かすよう
にさらに構成されうる。
【0014】
一部の実施形態では、リンクは、それと一緒に動くようにアクチュエータに結合された
作動部材、キャスターのブレーキ要素に結合されたロッド組立品、ならびに作動部材およ
びロッド組立品に結合されたプレートを含みうる。一部の実施形態では、プレートは、作
動部材に対してプレート軸の周りに旋回するように作動部材に結合されうる。一部の実施
形態では、ロッド組立品は、シャフト軸に沿ってスライド可能なシャフト、シャフトとキ
ャスターの一つに含まれるブレーキ要素の一つに結合された第一の旋回コネクタ、および
シャフトともう一方のキャスターに含まれるブレーキ要素のもう一方に結合される第二の
旋回コネクタを含みうる。
【0015】
一部の実施形態では、ロッド組立品は、シャフトから外側に向かって延長し、プレート
に形成されたスロットに受け入れられるピンをさらに含みうる。一部の実施形態では、シ
ャフトは、プレートに形成された穴を通って延長しうる。一部の実施形態では、作動部材
は、シャフトに対してシャフト軸に沿ってスライドするように結合されたスライダーであ
りうる。
【0016】
本開示の別の形態によると、患者保持装置は、基礎フレーム、患者保持装置上部、およ
びブレーキシステムを含みうる。基礎フレームは、第一のカラムおよび第一のカラムから
間隔を置いた第二のカラムを含みうる。患者保持装置上部は、第一のカラムから第二のカ
ラムに延長する保持装置上部軸の周りに回転するように、第一のカラムおよび第二のカラ
ムから吊り下げられうる。ブレーキシステムは、第一のカラムに結合されたブレーキ要素
を持つキャスター、第一のカラムに結合されたブレーキドライブ、およびキャスターとブ
レーキドライブに結合されたリンクを含みうる。
【0017】
一部の実施形態では、リンクは、キャスターにブレーキをかけるためにブレーキドライ
ブからの動きをキャスターのブレーキ要素に伝達するように構成されうる。リンクは、ブ
レーキドライブが固定されている時に、キャスターのブレーキを外すためにキャスターの
ブレーキ要素を選択的に移動するようにも構成されうる。
【0018】
一部の実施形態では、ブレーキドライブは、第一のカラムに結合された取り付け具、お
よび取り付け具に結合された線形アクチュエータを含みうる。リンクは、それと一緒に動
くようにアクチュエータに結合された作動部材、キャスターのブレーキ要素に結合された
ロッド組立品、および作動部材とロッド組立品に結合されたプレートを含みうる。プレー
トは、プレート軸の周りに作動部材に対して旋回するように作動部材に結合されうる。
【0019】
本開示の別の形態によると、手術用患者保持装置は基礎フレームおよび保持装置上部を
含みうる。基礎フレームは、回転ドライバ、駆動軸、および駆動カプラーを含みうる。保
持装置上部は、基礎フレームの駆動軸に結合でき、駆動軸と一緒に回転しうる。保持装置
上部は、保持装置上部の長さに沿って延長するトップ軸の周りに基礎フレームに対して回
転するように構成されうる。基礎フレームの駆動カプラーは、保持装置上部が上部軸の周
りを回転するように駆動軸を回転ドライバと結合する係合位置と、保持装置上部を自由に
上部軸の周りに手動で回転できるように駆動軸を回転ドライブから解除する解除位置の間
を移動するように構成されうる。
【0020】
一部の実施形態では、駆動カプラーが係合位置にある時、駆動カプラーは回転ドライバ
を通って駆動軸中に延長する第一の係合部材を含みうる。第一の係合部材は、駆動カプラ
ーが解除位置にある時、駆動軸から引き抜かれうる。
【0021】
一部の実施形態では、駆動カプラーは、駆動カプラーが係合位置にある時、回転ドライ
バを通って駆動軸中に延長する第二の係合部材を含みうる。第二の係合部材は、駆動カプ
ラーが解除位置にある時、駆動軸から引き抜かれうる。
【0022】
一部の実施形態では、駆動カプラーは、係合スライダー、ハンドル、およびバイアスバ
ネを含みうる。係合スライダーは第一の位置と第二の位置の間をスライドでき、第一の位
置は駆動カプラーの係合位置に対応し、第二の位置は駆動カプラーの解除位置に対応する
。係合スライダーは、第一の位置と第二の位置の間を移動するように上部軸に沿ってスラ
イドしうる。一部の実施形態では、バイアスバネは係合スライダーを第一の位置の方に偏
らせうる。
【0023】
一部の実施形態では、駆動カプラーは、ガイドトラックを含むように形成されたカバー
プレートを含みうる。ハンドルは係合スライダーに結合されることがあり、係合スライダ
ーから離れてカバープレートのガイドトラックを通って延長しうる。
【0024】
本開示の別の態様によると、患者保持装置のブレーキシステムは、少なくとも2つのキ
ャスター、電動アクチュエータ、および解除リンクを含みうる。少なくとも2つのキャス
ターは、ブレーキのかかった構成とブレーキの外れた構成の間を移動可能でありうる。電
動アクチュエータは、少なくとも2つのキャスターを、ブレーキのかかった構成とブレー
キの外れた構成の間で移動するように構成されうる。解除可能なリンクは、少なくとも2
つのキャスターとブレーキドライブの間に結合されうる。解除可能なリンクは、少なくと
も2つのキャスターがブレーキのかかった構成にある時、少なくとも2つのキャスターを
ブレーキドライブから外すように、また少なくとも2つのキャスターをブレーキのかかっ
た構成からブレーキの外れた構成に移動するように構成されうる。
【0025】
一部の実施形態では、キャスターのそれぞれは、ステム、ステムに結合されステムに対
して垂直軸の周りに旋回するように構成されたハブ、ハブに結合されハブに対して水平軸
の周りに回転するように構成された車輪、およびブレーキ要素を含みうる。少なくとも2
つのキャスターのブレーキ要素は、ハブが垂直軸の周りに旋回するのを可能にし車輪が水
平軸の周りに回転するのを可能にする解除位置と、ハブが垂直軸の周りに旋回するのを阻
止し車輪が水平軸の周りに回転するのを阻止する係合位置の間を移動しうる。ブレーキ要
素は、キャスターがブレーキの外れた構成にある時に解除位置にあることがあり、ブレー
キ要素は、キャスターがブレーキのかかった構成にある時に係合位置にありうる。
【0026】
一部の実施形態では、少なくとも2つのキャスターは少なくとも4つのキャスターを含
みうる。キャスターのそれぞれは、ステム、ステムに結合されステムに対して垂直軸の周
りに旋回するように構成されたハブ、ハブに結合されハブに対して水平軸の周りに回転す
るように構成された車輪、およびブレーキ要素を含みうる。ブレーキ要素は、ハブが垂直
軸の周りに旋回するのを可能にし、車輪が水平軸の周りに回転するのを可能にする解除位
置と、ハブが垂直軸の周りに旋回するのを阻止し、車輪が水平軸の周りに回転するのを阻
止する係合位置の間を移動しうる。
【0027】
一部の実施形態では、解除可能なリンクは、少なくとも2つのキャスターをブレーキド
ライブから外すためにユーザーが引くように構成されたプランジャーを含みうる。解除可
能なリンクは、少なくとも2つのキャスターがブレーキの外れた構成にある時、少なくと
も2つのキャスターをブレーキのかかった構成からブレーキの外れた構成に移動するよう
に構成されたバイアスバネを含みうることが考えられる。
【0028】
一部の実施形態では、解除可能なリンクは、ユーザーによって引き出されることからプ
ランジャーを離れて偏らせるバネを含みうる。電動アクチュエータは線形アクチュエータ
であることが考えられる。
【0029】
本開示の別の形態によると、基礎フレームを持つ手術用患者保持装置上部が開示されて
いる。手術用患者保持装置上部は、保持フレームおよび運動カプラーを含みうる。保持フ
レームは、第一のレール、第一のレールから間隔を置き平行である第二のレール、および
交差ビームを含みうる。運動カプラーは、基礎フレームに結合されるように構成されたコ
ネクタ、および交差ビームとコネクタに結合されたジョイントを含みうる。ジョイントは
、コネクタが交差ビームに対してスライドおよびシフトできるように構成されうる。
【0030】
一部の実施形態では、ジョイントは、コネクタから交差ビームに形成されたビームスロ
ットへと延長するアームを含みうる。ジョイントは、交差ビームに形成されたスロットの
第一の側面に沿って位置する第一の弾性バンパー、および交差ビームに形成されたスロッ
トの第一の側面とは反対側の第二の側面に沿って位置する第二の弾性バンパーを含みうる
。第一の弾性バンパーおよび第二の弾性バンパーは、ゴムから形成されうる。
【0031】
一部の実施形態では、ジョイントは、交差ビームに形成されたスロットからのアームの
取り外しに抵抗するように構成されたリテーナーを含みうる。リテーナーは、アームに形
成されたアームスロットを通って延長するリテーナーピン、およびリテーナーピンからア
ームへと延長するバネを含みうる。
【0032】
一部の実施形態では、第一のレールは、第一のレールの長さに沿って所定の間隔を置い
た多くのインジケーターを含みうる。第二のレールは、第二レールの長さに沿って所定の
間隔を置いた多くのインジケーターを含みうることが考えられる。第一のレール上の各イ
ンジケーターは、第二のレール上のインジケーターに対応しうる。第一のレールのインジ
ケーターおよび第二のレールのインジケーターは、第一のレールと第二のレールの長さに
対して垂直に延長するラインでありうる。
【0033】
本開示の別の形態によると、患者保持装置上部を基礎フレームに結合するためのヨーク
ブラケットが開示されている。ヨークブラケットは、基部部材、左結合部材、右結合部材
、左突起、および右突起を含みうる。
【0034】
一部の実施形態では、左結合部材は基部部材に結合されることがあり、基部部材に対し
て実質的に垂直に延長しうる。左結合部材は、左結合部材の前面と後面の間に位置する多
くの取り付け穴を含むように形成でき、取り付け穴は基部部材に平行な左結合部材を通っ
て延長する。
【0035】
一部の実施形態では、右結合部材は基部部材に結合されることがあり、基部部材に対し
て実質的に垂直に延長しうる。右結合部材は、右結合部材の前面と後面の間に位置する多
くの取り付け穴を含むように形成されうる。取り付け穴は、基部部材に平行な右結合部材
を通って延長しうる。
【0036】
一部の実施形態では、左突起は左結合部材から右結合部材に向かって延長することがあ
り、左結合部材の後面に沿って配置されうる。右突起は右結合部材から左結合部材に向か
って延長することがあり、右結合部材の後面に沿って配置されうる。
【0037】
一部の実施形態では、左突起は多くのノッチを含むように形成でき、各ノッチは左結合
部材の取り付け穴に対応して整合しており、対応する穴から離れて突起へと延長する。左
突起は多くのノッチを含むように形成でき、各ノッチは右結合部材の取り付け穴に対応し
て整合しており、対応する穴から離れて突起へと延長する。
【0038】
一部の実施形態では、左結合部材に形成された多くの取り付け穴は、基部部材から間隔
を置いて垂直に延長するラインに沿って配置されうる。左結合部材は基部部材に平行な右
結合部材を通って延長し、多くの取り付け穴と整合していない結合穴を含むように形成さ
れうる。
【0039】
一部の実施形態では、右結合部材に形成された多くの取り付け穴は、基部部材から間隔
を置いて垂直に延長するラインに沿って配置されうる。右結合部材は基部部材に平行な右
結合部材を通って延長し、多くの取り付け穴と整合していない結合穴を含むように形成さ
れうる。
【0040】
一部の実施形態では、左結合部材の取り付け穴のそれぞれは右結合部材の対応する取り
付け穴と整列しうる。左および右結合部材のそれぞれは、対応する取り付け穴の各対に関
連する一連のマーキングを含みうる。
【0041】
本開示の別の態様では、アクセサリーをレールに結合するためにレールカプラが教授さ
れている。アクセサリーレールは、ブラケットおよびフラップを含みうる。ブラケットは
、第一のあご、および、上部壁と連携してレールを受け入れるようにサイズ調節されたレ
ール開口部を画定するレール第二のあごを含みうる。フラップは、第一のあごに対する軸
の周りの旋回運動のために、第一のあごに結合されうる。第二のあごとフラップのうちの
一つは第一の頭のあるポストを含むことがあり、第二のあごとフラップのうちのもう一方
は第一のポスト開口部を含むように形成されうる。フラップは、第一の頭のあるポストが
第一のポスト開口部から引き抜かれている開放位置と、第一の頭のあるポストが第一のポ
スト開口部に受け入れられている閉鎖位置の間を旋回するように構成されうる。
【0042】
一部の実施形態では、第一のポスト開口部は、第一のポストの頭が第一のポスト開口部
に受け入れられるようにサイズ調節された第一のセクション、および頭のある第一のポス
トが第一のポスト開口部から引き抜かれるのを阻止するようにサイズ調節された第二のセ
クションを含むように形成されうる。フラップは、第一の頭のあるポストが第一の開口部
の第一のセクションに受け入れられ、フラップがブラケットに対して自由に旋回する閉鎖
位置と、頭のあるブラケットが第一の開口部の第二のセクションに受け入れられ、フラッ
プがブラケットに対して旋回することが阻止されている固定位置の間で、軸に沿って、ブ
ラケットに対してスライド可能でありうる。
【0043】
一部の実施形態では、第一の頭のあるポストは第二のあごに結合されることがあり、第
一の開口部はフラップ内に形成される。一部の実施形態では、第二のあごは第二の頭のあ
るポストを含むことがあり、第一の開口部は第二のポスト開口部を含むように形成されう
る。第二の頭のあるポストは、フラップが閉鎖位置にある時、第二のポスト開口部に受け
入れられるように構成されうる。第二のポストは、フラップが固定位置にある時、第二の
開口部から引き抜かれるのを阻止されうる。
【0044】
一部の実施形態では、フラップは、開放位置と閉鎖位置の間で、旋回軸に沿って延長す
る旋回ピンの周りに、ブラケットに対して旋回しうる。第一の頭のあるポストの中心線は
、旋回ピンから第一の距離だけ間隔を置きうる。第一のポスト開口部の第二のセクション
の中心線は、旋回ピンから第二の距離だけ間隔を置きうる。第二の距離は、第一の距離よ
り小さいことがある。
【0045】
一部の実施形態では、レールカプラーは、フラップが固定位置からスライドして離れた
時に表示されるように構成されたロックされていないインジケーター、およびフラップが
固定位置にスライドした時表示されるように構成されたロックされたインジケーターを含
みうる。旋回ピンは、ロックされていないインジケーターでマークされた第一の部分、お
よびロックされたインジケーターでマークされた第二の部分を含みうる。ロックされたイ
ンジケーターは、フラップが固定位置からスライドして離れる時視界から遮られることが
あり、ロックされたインジケーターは、フラップから固定位置にスライドする時に視界か
ら遮られうる。
【0046】
本開示の別の形態によると、手術用患者保持装置は、基礎フレーム、保持装置上部およ
び回転システムを含みうる。基礎フレームは、第一のカラムおよび第一のカラムから間隔
を置いた第二のカラムを含みうる。保持装置上部は、基礎フレームの第一のカラムと第二
のカラムの間で保持され、上部軸の周りで回転しうる。回転システムは、保持装置上部の
上部軸の周りの回転を駆動するように構成された回転ドライバ、および保持装置上部の上
部軸の周りの回転に抵抗するように構成された回転ブレーキを含みうる。回転ドライバは
第一のカラムに結合され、回転ブレーキは第二のカラムに結合されうる。
【0047】
一部の実施形態では、回転ブレーキは、シャフト、摩擦部材、および作動リンクを含み
うる。シャフトは、保持装置上部に結合されるように構成されうる。摩擦部材は、シャフ
トの回転を可能にする第一の位置と、シャフトの回転に抵抗する第二の位置の間を移動す
るように構成されうる。作動リンクは、摩擦部材を第一の位置から第二の位置に移動する
ように構成されうる。
【0048】
一部の実施形態では、作動リンクは線形アクチュエータを含みうる。作動リンクは、線
形アクチュエータの直線運動を回転運動に変換するように構成された旋回アームを含みう
る。作動リンクは、旋回アームに結合され、摩擦部材を第一の位置から第二の位置に移動
するように構成されたカムを含みうる。
【0049】
一部の実施形態では、摩擦部材は、上部あごおよび下部あごを含むクランプでありうる
。下部あごは、摩擦部材が第一の位置から第二の位置に移動する時、上部あごの方に移動
しうる。摩擦部材はU型でありうる。下部あごは、摩擦部材が第一の位置から第二の位置
に移動する時、作動リンクに含まれるカムに追随しうる。
【0050】
一部の実施形態では、回転ブレーキは第二のカラムに結合されうる。一部の実施形態で
は、回転ブレーキは第二のカラムに対してスライド可能でありうる。
【0051】
本開示の別の形態によると、手術用患者保持装置は、基礎フレーム、保持装置上部、お
よび手術用けん引装置を含みうる。基礎フレームは、第一のカラムおよび、それに対する
回転のために第一のカラムによって保持される中空シャフトを含みうる。保持装置上部は
、第一のカラムに対してシャフトと共に回転するように、基礎フレームのシャフトに結合
されうる。手術用けん引装置は、手術中に患者に結合されるよう構成されたけん引アタッ
チメント、力提供部、および患者カプラーからシャフトを通って力提供部まで延長しうる
リンクを含みうる。
【0052】
一部の実施形態では、力提供部はリンクに結合された重りでありうる。けん引アタッチ
メントは、頸部けん引を提供するために患者の頭に結合されるように構成されうる。
【0053】
一部の実施形態では、リンクはケーブルを含みうる。ケーブルは、第一のカラムに結合
された水平プーリーおよび第一のカラムに結合された垂直プーリーによって誘導されうる
【0054】
本開示の別の形態によると、手術用患者保持装置は、基礎フレーム、保持装置上部、お
よびブレーキシステムを含む。基礎フレームは、第一の基部、第一の基部に結合された左
キャスター、第一の基部に結合された右キャスター、および第一の基部から上に延長する
垂直材を持つ第一のカラムを含む。保持装置上部の縦軸に沿って延長する回転軸の周りの
回転のために、保持装置上部は第一のカラムの垂直材に結合されている。ブレーキシステ
ムは、格納位置から伸張位置への移動のために、第一の基部に取り付けられた第一のプラ
ンジャー、および第一のプランジャーを格納位置から伸張位置に移動するためのアクチュ
エータを含む。第一のカラムの左キャスターと右キャスターが床に沿って転がることを可
能にするため、格納位置にある第一のプランジャーは床から外れている。第一カラムの左
キャスターと右キャスターが床に沿って転がるのを防ぐために、第一のカラムの左キャス
ターと右キャスターを床から離して持ち上げるために、伸張位置にある第一のプランジャ
ーは床と係合している。
【0055】
一部の実施形態では、第一のカラムの左キャスターと右キャスターは、第一のプランジ
ャーが格納位置にある時に床と接触しうる。第一のカラムの左キャスターと右キャスター
は、第一のプランジャーが伸張位置にある時に床から間隔を置きうる。
【0056】
基礎フレームは、第二の基部、第二の基部に結合された左キャスター、第二の基部に結
合された右キャスター、および第二の基部から延長している垂直材を持つ第二のカラムを
含む。ブレーキシステムは、格納位置から伸張位置への移動のために第二の基部に取り付
けられた第二のプランジャーを含みうる。格納位置にある第二のプランジャーは、第二の
カラムの左キャスターと右キャスターが床に沿って回転できるように、床から外れている
ことがある。第二のカラムの左キャスターと右キャスターが床に沿って転がるのを防ぐた
めに、第二のカラムの左キャスターと右キャスターを床から離して持ち上げるために、伸
張位置にある第一のプランジャーは床と係合しうる。
【0057】
一部の実施形態では、第一のプランジャーは、第一のカラムの左キャスターと右キャス
ターから間隔を置き、その間に位置しうる。第二のプランジャーも、第二のカラムの左キ
ャスターと右キャスターから間隔を置き、その間に位置しうる。
【0058】
一部の実施形態ではブレーキシステムは、第一のカラムの左キャスターと右キャスター
から間隔を置き、その間に位置する第三のプランジャーを含みうる。第三のプランジャー
は、格納位置から伸張位置への移動のために第一の基部に取り付けられうる。ブレーキシ
ステムは、第二のカラムの左キャスターと右キャスターから間隔を置き、その間に位置す
る第四のプランジャーも含みうる。第四のキャスターは、格納位置から伸張位置への移動
のために第二の基部に取り付けられうる。
【0059】
一部の実施形態では、ブレーキシステムは、格納位置から伸張位置への移動のために第
一の基部に取り付けられた第三のプランジャーを含みうる。ブレーキシステムは、格納位
置から伸張位置への移動のために第二の基部に取り付けられた第四のプランジャーを含み
うる。
【0060】
一部の実施形態では、第一のプランジャーは、第一のカラムの左キャスターに含まれる
一対の車輪の間に位置しうる。第二のプランジャーは、第二のカラムの左キャスターに含
まれる一対の車輪の間に位置しうる。第三のプランジャーは、第一のカラムの左キャスタ
ーに含まれる一対の車輪の間に位置しうる。第四のプランジャーは、第二のカラムの左キ
ャスターに含まれる一対の車輪の間に位置しうる。
【0061】
一部の実施形態では、ブレーキシステムは、第一のカラムの垂直材に結合されたユーザー
入力を含みうる。アクチュエータは、ユーザー入力に応じて、第一のプランジャーを格納
位置と伸張位置の間で移動するように構成されうる。
【0062】
一部の実施形態では、ブレーキシステムは、第一のプランジャーとアクチュエータの間
に結合された解除可能なリンクを含みうる。解除可能なリンクは、第一のプランジャーが
伸張位置にある時に、第一のプランジャーをアクチュエータから外すように構成されうる
。第一のプランジャーは、第一のプランジャーがアクチュエータから外された時、格納位
置の方に偏りうる。
【0063】
本開示の別の形態によると、手術用患者保持装置は、基礎フレーム、保持装置上部、お
よびブレーキシステムを含む。基礎フレームは、第一の基部、第一の基部に結合された左
キャスター、第一の基部に結合された右キャスター、および第一の基部から上に延長する
垂直材を持つ第一のカラムを含む。保持装置上部の縦軸に沿って延長する回転軸の周りの
回転のために、保持装置上部は第一のカラムの垂直材に結合されている。ブレーキシステ
ムは、上昇位置から加工位置への移動ために第一の基部に取り付けられた第一のリング、
および第一のリングを上昇位置から下降位置に移動するためのアクチュエータを含む。上
昇位置にある第一のリングは、左キャスターが床に沿って転がることを可能にするように
、第一のカラムの左キャスターから外れている。下降位置にある第一のリングは、第一の
カラムの左キャスターが床に沿って転がるのを阻止するために、第一のカラムの左キャス
ターと係合している。
【0064】
一部の実施形態では、基礎フレームは、第一のカラムから間隔を置いた第二のカラムを
含む。第二のカラムは、第二の基部、第二の基部に結合された左キャスター、第二の基部
に結合された右キャスター、および第二の基部から延長している垂直材を持つ第二のカラ
ムを含みうる。
【0065】
一部の実施形態では、ブレーキシステムは、上昇位置から下降位置への移動のために、
第二の基部に取り付けられた第二のリングを含みうる。上昇位置にある第二のリングは、
左キャスターが床に沿って転がることを可能にするように、第二のカラムの左キャスター
から外れている。下降位置にある第二のリングは、第二のカラムの左キャスターが床に沿
って転がるのを阻止するために、第二のカラムの左キャスターと係合しうる。
【0066】
一部の実施形態では、ブレーキシステムは、上昇位置から加工位置への移動のために第
一の基部に取り付けられた第三のリング、および上昇位置から下降位置への移動のために
第二の基部に取り付けられた第四のリングを含みうる。上昇位置にある第三のリングは、
右キャスターが床に沿って転がることを可能にするために、第一のカラムの右キャスター
から外されうる。下降位置にある第三のリングは、第一のカラムの右キャスターが床に沿
って転がるのを阻止するために、第一のカラムの右キャスターと係合している。上昇位置
にある第四のリングは、右キャスターが床に沿って転がることを可能にするために、第二
のカラムの右キャスターから外されうる。下降位置にある第四のリングは、第二のカラム
の右キャスターが床に沿って転がるのを阻止するために、第二のカラムの右キャスターと
係合しうる。
【0067】
一部の実施形態では、ブレーキシステムは、第一のカラムの垂直材に結合されたユーザ
ー入力を含みうる。アクチュエータは、ユーザー入力に応じて、第一のリングを上昇位置
と下降位置の間で移動するように構成されうる。
【0068】
本開示の別の形態によると、コネクションブロックを含む基礎フレームに保持ペグで患
者保持装置上部を結合するためのヨークブラケットが開示されている。ヨークブラケット
は、基部部材、左結合部材、右結合部材、左突起、および第二の保持手段を含みうる。左
結合部材は基部部材に結合され、基部部材に対して実質的に垂直に延長する。左結合部材
は、ヨークブラケットがカプラーブロックに結合されている時、コネクタブロックの保持
ペグを受け入れるように適合された保持スロットを含むように形成される。右結合部材は
基部部材に結合され、内側が左結合部材の内側に面した状態で、基部部材に対して実質的
に垂直に延長する。右結合部材は、ヨークブラケットがカプラーブロックに結合されてい
る時、コネクタブロックの保持ペグを受け入れるように適合された保持スロットを含むよ
うに形成される。二次的保持手段は、ヨークブラケットがコネクションブロックに結合さ
れる時、ヨークブラケットがコネクションブロックとの係合から遠ざかる動きに抵抗する
ように構成される。従って、ヨークブラケットがユーザーによって作用しない限り、患者
保持装置上部は基礎フレームに対して定位置に保持される。
【0069】
一部の実施形態では、二次的保持手段は、ブラケットに結合されたバネ式ボールを含み
うる。バネ式ボールは、コネクタブロックに形成されたディボットに受け入れられるよう
にサイズ調節されうる。例示的に一部の実施形態では、バネ式ボールは、右結合部材の内
側から左結合部材に向かって延長しうる。
【0070】
一部の実施形態では、バネ式ボールは保持スロット中に位置しうる。二次的保持手段は
、一対のバネ式ボールを含みうる。一対のバネ式ボールは、それぞれ保持スロット中に延
長しうる。
【0071】
一部の実施形態では、二次的保持手段は、基部部材に平行に延長する旋回軸の周りの旋
回可能な運動のために、左結合部材に結合されたラッチを含みうる。ラッチは、コネクタ
ブロックの保持ペグが左結合部材の保持スロットに入ることを可能にする開放位置から、
コネクタブロックの保持ペグが左結合部材の保持スロットから出ることを阻止する閉鎖位
置に移動しうる。
【0072】
一部の実施形態では、二次的保持手段はヨークブラケットの表面上に形成され、コネク
タブロックに接触するように配置された摩擦パッドを含みうる。保持スロットは側壁と床
によって画定され、摩擦パッドは側壁上に形成されうる。摩擦パッドは、左結合部再の内
面上に形成されうる。摩擦パッドは、コネクタブロックの表面上に形成された摩擦パッド
に接触するように配置されたヨークブラケットの表面上に形成されうる。
【0073】
一部の実施形態では、左保持スロットは左結合部材を通って延長しうる。右保持スロッ
トも、右結合部材を通って延長しうる。
【0074】
一部の実施形態では、保持スロットは側壁と床によって画定される。二次的保持手段は
、保持スロットの床へと延長するペグ窪みを含みうる。ペグ窪みポケットは、コネクタブ
ロックの保持ペグを受け入れるようにサイズ調節されうる。ペグ窪みポケットは円筒形で
ありうる。
【0075】
本開示の別の形態によると、基礎フレームと一緒に使用するための手術用患者保持装置
上部が教示されている。手術用患者保持装置上部は、保持装置上部フレームおよび運動カ
プラーを含みうる。保持フレームは、第一のレール、第一のレールから間隔を置き平行で
ある第二のレール、および第一のレールから第二のレールに延長する交差ビームを含みう
る。保持フレームが自由に水平軸の周りに基礎フレームに対して旋回できるように、運動
カプラーは、水平軸の周りの移動のために、基礎フレームに結合されるように構成される
。保持フレームが自由に基礎フレームに対してスライドするように、運動カプラーは、交
差ビームに対するスライド可能な動きのためにコネクターに結合され、保持フレームの交
差ビームに結合されたジョイントも含む。
【0076】
一部の実施形態では、ジョイントは、コネクタから交差ビームに形成されたビームスロ
ットへと延長するアームを含みうる。水平軸を一点だけで交差する平面の交差ビームに対
して保持フレームがシフト・スライドするように、ビームスロットは交差ビームの縦軸に
対して角度をなしうる。
【0077】
一部の実施形態では、ジョイントは、交差ビームに形成されたスロットの第一の側面に
沿って位置する第一の弾性バンパー、およびビームスロットの、第一の側面とは反対の第
二の側面に沿って位置する第二の弾性バンパーを含みうる。ジョイントは、交差ビームに
形成されたスロットからのアームの取り外しに抵抗するように構成されたリテーナーを含
みうる。
【0078】
追加的な特徴は、上記に列挙したものおよび/または請求項に列挙したものを含めて、
単独または他の任意の特徴と組み合わせて、特許性のある主題を構成すると考えられ、当
業者にとっては、現時点で理解されている発明を遂行する最良の態様の模範例を示す例証
となる実施態様の下記の詳細な説明を考察することにより明らかとなる。
【0079】
詳細な説明は特に添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0080】
図1図1は、基礎フレームおよび軸の周りに回転するように基礎フレーム上に保持された患者保持装置上部を含む患者保持装置の斜視図である。
図2図2は、基礎フレームが、回転システム、リフトシステム、およびブレーキシステムを収容する一対のカラムを含むことを示している、図1の患者保持装置の線図である。
図3図3は、回転システム、リフトシステム、およびブレーキシステムを作動させるための入力パッドの正面図である。
図4図4は、図1の患者法事装置のユーザーインターフェースに含まれるディスプレーの正面図である。
図5図5は、真下を向いて腹臥位に保持された患者を示す、図1の患者保持装置の斜視図である。
図6図6は、保持装置上部の縦軸の周りに回転する患者を示す、図5の患者保持装置の斜視図である。
図7図7は、患者の回転のための電動動作モードの回転システムを示す、図1の基礎フレームに含まれる第一(頭側端部)のカラムの部分斜視図である。
図8図8は、患者を手で回転できる手動動作モードに外された回転システムを示す、図7に類似した図である。
図9図9は、回転システムの分解組立図である。
図10図10は、電動作動モードの回転システムの上面図である。
図11図11は、手動作動モードの回転システムを示す、図10に類似した図である。
図12図12は、図1の基礎フレームに含まれる第二(足側端部)のカラムの部分斜視図である。
図13図13は、ブレーキシステムを暴露するために第二のカラムjのカバーを外した状態を示す、図12に類似した図である。
図14図14は、第二のカラムから離して分解されたブレーキシステムを示す、図13に類似した図である。
図15図15は、ブレーキシステムに含まれるシャフトの回転が可能なブレーキの外れた構成のブレーキシステムを示す、図13の第二のカラムの内部立面図である。
図16図16は、カムが回転して下部あごを上部あごに向かって押し、それによってシャフトを締め付ける時にシャフトの回転に抵抗するブレーキのかかった構成に移動したブレーキシステムを示す、図15に類似した図である。
図17図17は、腹臥位に保持された患者を示す、図1の患者保持装置の斜視図である。
図18図18は、患者が傾いた腹臥位に保持されるように第二のカラムが下降していることを示す、図17に類似した斜視図である。
図19図19は、患者保持装置上部が平らな配置にある時、患者保持装置上部に結合されたブレーキシステムが第二のカラムに対して後ろにスライドすることを示す、カバーの取り外された図17の第二のカラムに対応する第二のカラムの側面図である。
図20図20は、患者保持装置上部が傾斜した配置にある時、患者保持装置上部に結合されたブレーキシステムが第二のカラムに対して前にスライドすることを示す、図18の第二のカラムに対応する第二のカラムの側面図である。
図21図21は、第一のカラムのキャスターに含まれるブレーキ要素が、キャスターが回転または転がるのを阻止する係合位置にあるように、第一のカラムに結合されたロータリースイッチが「ブレーキ」位置にあることを示す、図1の患者保持装置に含まれる第一のカラムの外側図である。
図22図22は、第一のカラムのキャスターに含まれるブレーキ要素がキャスターの回転や転がりを可能にする解除位置に移動するように、ロータリースイッチが「回転」位置に移動したことを示す、図21に類似した図である。
図23図23は、ユーザーが手動でプランジャーを引くのに応じた、ブレーキシステムのブレーキ要素を解除するためのブレーキシステムが手動解除を含むことを示す、図1および2の患者保持装置に含まれるブレーキシステムの斜視図である。
図24図24は、図23のブレーキシステムの分解図である。
図25A図25A~Cは、解除(ブレーキの外れた)状態にあるブレーキ要素を図式的に示す、図23および24のブレーキシステムの一連の図である。
図25B図25A~Cは、解除(ブレーキの外れた)状態にあるブレーキ要素を図式的に示す、図23および24のブレーキシステムの一連の図である。
図25C図25A~Cは、解除(ブレーキの外れた)状態にあるブレーキ要素を図式的に示す、図23および24のブレーキシステムの一連の図である。
図26A図26A~Cは、係合(ブレーキのかかった)状態に移動されたブレーキ要素を図式的に示す、図25A~Cに類似した一連の図である。
図26B図26A~Cは、係合(ブレーキのかかった)状態に移動されたブレーキ要素を図式的に示す、図25A~Cに類似した一連の図である。
図26C図26A~Cは、係合(ブレーキのかかった)状態に移動されたブレーキ要素を図式的に示す、図25A~Cに類似した一連の図である。
図27A図27A~Cは、ユーザーがプランジャーを引いてブレーキ要素を解放および解除した時、係合(ブレーキのかかった)状態にあるブレーキ要素を図式的に示す、図26A~Cに類似した一連の図である。
図27B図27A~Cは、ユーザーがプランジャーを引いてブレーキ要素を解放および解除した時、係合(ブレーキのかかった)状態にあるブレーキ要素を図式的に示す、図26A~Cに類似した一連の図である。
図27C図27A~Cは、ユーザーがプランジャーを引いてブレーキ要素を解放および解除した時、係合(ブレーキのかかった)状態にあるブレーキ要素を図式的に示す、図26A~Cに類似した一連の図である。
図28A図28A~Cは、ユーザーがプランジャーを引いた後に、解除(ブレーキの外れた)状態にあるブレーキ要素を図式的に示す、図27A~Cに類似した一連の図である。
図28B図28A~Cは、ユーザーがプランジャーを引いた後に、解除(ブレーキの外れた)状態にあるブレーキ要素を図式的に示す、図27A~Cに類似した一連の図である。
図28C図28A~Cは、ユーザーがプランジャーを引いた後に、解除(ブレーキの外れた)状態にあるブレーキ要素を図式的に示す、図27A~Cに類似した一連の図である。
図29図29は、ユーザーが手動でプランジャーを引くのに応じた、ブレーキシステムのブレーキ要素を解除するための代替的ブレーキシステムが手動解除を含むことを示す、図1および2の患者保持装置に使用されるよう構成された代替的ブレーキシステムの斜視図である。
図30図30は、図29の代替的ブレーキシステムの分解図である。
図31図31は、ブレーキの外れた構成にあるブレーキシステムを示す、図29~30のブレーキシステムの斜視図である。
図32図32は、ブレーキのかかった構成に移動したブレーキシステムを示す、図31に類似した斜視図である。
図33図33は、ユーザーがブレーキシステムに含まれる解除ハンドルを引く時に、ブレーキのかかった構成にあるブレーキシステムを示す、図32に類似した斜視図である。
図34図34は、解除ハンドルが引かれるのに応じて、ブレーキシステムがブレーキの外れた構成に戻ることを示す、図33に類似した斜視図である。
図35図35は、カラムのキャスターの間に位置する脚に含まれるプランジャーが、延長した係合位置にあって床に接触し、カラムが回転または転がらないように、第一のカラムに結合されたロータリースイッチが「ブレーキ」位置にあることを示す、別の代替的ブレーキシステムを持つ代替的患者保持装置に含まれる第一のカラムの外部図である。
図36図36は、プランジャーが床から間隔を置いた格納・解除位置にあって、カラムが自由にキャスター上で回転し転がるように、「回転」位置に移動されたロータリースイッチを示す、図35に類似した図である。
図37図37は、カラムのキャスターのステムに含まれるプランジャーが、延長した係合位置にあって床に接触してカラムが回転または転がらないように、第一のカラムに結合されたロータリースイッチが「ブレーキ」位置にあることを示す、別の代替的ブレーキシステムを持つ代替的患者保持装置に含まれる第一のカラムの外部図である。
図38図38は、プランジャーが床から間隔を置いた格納・解除位置にあってカラムが自由にキャスター上で回転し転がるように、「回転」位置に移動されたロータリースイッチを示す、図43に類似した図である。
図39図39は、ブレーキシステムに含まれるブレーキリングが、下降した係合位置にあってキャスターに含まれる車輪に接触し、車輪が回転または転がるのを阻止するように、第一のカラムに結合されたロータリースイッチが「ブレーキ」位置にあることを示す、別の代替的ブレーキシステムを持つ別の代替的患者保持装置に含まれる第一のカラムの外部図である。
図40図40は、ブレーキシステムに含まれるブレーキリングが上昇した解除位置にあって、キャスターに含まれる車輪を自由にして回転または転がすように、「回転」位置に移動されたロータリースイッチを示す、図39に類似した図である。
図41図41は、患者保持装置上部が、保持フレームおよびヨークブラケットで基礎フレームに結合された運動ジョイントを含むことを示す、図1の患者保持装置の部分斜視図である。
図42図42は、運動ジョイントが、ヨークブラケットに結合されるように構成されたコネクタおよび交差ビームからコネクタまで延長するジョイントを含むことを示す、図41の患者保持装置上部の一端の分解図である。
図43図43は、基礎フレームのカラムから第一の角度で延長する患者保持装置上部のレールを示す図41の運動ジョイントの上面図であり、運動ジョイントのジョイントが交差ビームから延長するアーム、交差ビームの内側のアームのどちらかの側面上に位置する一対の弾性バンパー、およびアームが交差ビームから引き抜かれないように構成されたリテーナーを含むことを示す患者保持装置上部の断面図を示している。
図44図44は、基礎フレームに対してシフトした患者保持装置上部のレールのレールを示す、図43に類似した図である。
図45図45は、図1の患者保持装置に含まれるヨークブラケットの斜視図である。
図46図46は、ピンコネクタが、ヨークブラケットに形成された多くの取り付け穴の一つの中に誘導されるように、ヨークブラケットがそこに形成された多くのノッチを持つ突起を含むことを示す、線46-46で切り取った図45の断面図である。
図47図47~52は、図39のヨークブラケットが基礎フレームに含まれるコネクタブロック上に取り付けられていることを示す、一連の図である。図47は、基礎フレームのコネクタブロック上に下降したヨークブラケットの斜視図である。
図47A図47Aは、ヨークブラケットに形成されたスロットがコネクタブロックに面していることを示す、図47の部分断面図である。
図48図47~52は、図39のヨークブラケットが基礎フレームに含まれるコネクタブロック上に取り付けられていることを示す、一連の図である。図48は、ヨークブラケットが基礎フレームのコネクタブロックに接触していることを示す、図47に類似した斜視図である。
図48A図48Aは、ヨークブラケットに形成されたスロットがコネクタブロックに含まれる保持ペグと整合していることを示す、図48の部分断面図である。
図49図47~52は、図39のヨークブラケットが基礎フレームに含まれるコネクタブロック上に取り付けられていることを示す、一連の図である。図49は、ヨークブラケットに形成されたスロットがコネクタブロックに含まれる保持ペグを受け入れることを示す、図47および48に類似した斜視図である。
図49A図49Aは、ヨークブラケットに形成されたスロットがコネクタブロックに含まれる保持ペグを受け入れるように、ヨークブラケットがコネクタブロックに沿ってスライドすることを示す、図49の部分断面図である。
図50図47~52は、図39のヨークブラケットが基礎フレームに含まれるコネクタブロック上に取り付けられていることを示す、一連の図である。図50は、ヨークブラケットが保持ペグの周りに回転することを示す、図47~49に類似した斜視図である。
図50A図50Aは、ヨークブラケットが保持ペグの周りで旋回する時、ヨークブラケットを通って延長する穴がコネクタブロックを通って延長する穴と整合することを示す、図50の部分断面図である。
図51図47~52は、図39のヨークブラケットが基礎フレームに含まれるコネクタブロック上に取り付けられていることを示す、一連の図である。図51は、ピンがヨークブラケットの整合した穴を通って挿入されていることを示す、図47~50に類似した斜視図である。
図51A図51Aは、ヨークブラケットおよびコネクタブロックを通って延長するピンを示す、図51の部分断面図である。
図52図47~52は、図39のヨークブラケットが基礎フレームに含まれるコネクタブロック上に取り付けられていることを示す、一連の図である。図52は、ヨークブラケットが患者を保持するためにコネクタブロックに取り付けられるように、ヨークブラケットおよび旋回軸の周りに回転するコネクタブロックを示す、図47~51に類似した斜視図である。
図52A図52Aは、ヨークブラケットがコネクタブロックに取り付けられている時、コネクタピンと保持ペグの両方がヨークブラケットを基礎フレームのコネクタブロックに接続することを示す、図52の部分断面図である。
図53図53は、ヨークブラケットをコネクタブロックに接続しているピンが取り外され、ヨークブラケットが保持ペグの周りに旋回することを示す、図47~52に類似した斜視図である。
図53A図53Aは、ヨークブラケットとコネクタブロックを通って延長するピンが取り外された場合でも、保持ペグが独立してヨークブラケットを基礎フレームのコネクタブロックに接続できることを示す、図53の部分断面図である。
図54図54は、図55に示される代替的コネクタブロックと共に使用するよう構成された代替的ヨークブラケットの斜視図であり、代替的ヨークブラケットは、コネクタブロックに形成された戻り止め中に受け入れられるようサイズ調節されたバネ式ボールを含む。
図55図55は、図54の代替的ヨークブラケットと共に使用されるよう構成された代替的コネクタブロックの斜視図であり、代替的コネクタブロックは、代替的ヨークブラケットのバネ式ボールを受け入れるようにサイズ調節された戻り止めを含むように形成される。
図56図56は、バネ式ボールの位置を示し、バネ式ボールの代替的位置を示唆する、図54の代替的ヨークブラケットの断面図である。
図56A図56Aは、図56の断面図の一部の詳細図である。
図57図57は戻り止めの位置を示し、戻り止めの代替的位置を示唆する、図55のコネクタブロックの側面図である。
図57A図57Aは、図57の側面図の一部の詳細図である。
図58図58は、コネクタブロックからのヨークブラケットの取り外しに抵抗するよう構成された一対のバネ式ボールを含む別の代替的ヨークブラケットの図56に類似した断面図である。
図58A図58Aは、バネ式ボールの位置を示す、図58の断面図の一部の詳細図である。
図59図59は、コネクタブロックからのヨークブラケットの望まれない取り外しを阻止するように構成された旋回ラッチを含むまた別の代替的ヨークブラケットの、図56および58に類似した断面図である。
図59A図59Aは、旋回ラッチの位置を示す、図59の断面図の一部の詳細図である。
図60図60は、ヨークブラケットの摩擦パッドがヨークブラケットに形成されたスロット中に位置し、コネクタブロックの摩擦パッドがコネクタブロックのコネクタペグ上に形成されていることを示す、別の代替的ヨークブラケットならびに別の代替的コネクタブロックの斜視図である。
図61図61は、ヨークブラケットの上面が、コネクタブロックからのヨークブラケットの取り外しに抵抗するように、ヨークブラケットがコネクタブロックの結合されている時、コネクタブロック上に形成された摩擦パッドに接触するように配置された摩擦パッドを含むように形成されていることを示す、図60に示されたものと類似する別の代替的ヨークブラケットならびに別の代替的コネクタブロックの斜視図である。
図62A図62Aは、ヨークブラケットの摩擦パッドが、ヨークプラケットの左結合部材の内側上に位置することを示す、図60および61に示されたものと類似する別の代替的ヨークブラケットならびに別の代替的コネクタブロックの第一の斜視図である。
図62B図62Bは、コネクタブロックの摩擦パッドがコネクタブロックの外側上に位置し、代替的ヨークブラケットの摩擦パッドと接触するように配置されていることを示す、図62Aに示された代替的ヨークブラケットおよびコネクタブロックの第二の斜視図である。
図63図63は、別の代替的ヨークブラケットおよび、ヨークブラケットに含まれる突起に接触する下向きに突き出たリテーナーを含む代替的コネクタブロックの斜視図である。
図63A図63Aは、下向きに突き出たリテーナーが、ヨークブラケットに含まれる突起によって受け入れられるバネ式ボールを保持することを示す、図63の代替的ヨークブラケットおよびコネクタブロックの接続の正面図である。
図64図64は、別の代替的ヨークブラケットおよび、図63の代替的コネクタブロックに類似したヨークブラケットに含まれる突起に接触する下向きに突き出たリテーナーを含む代替的コネクタブロックの斜視図である。
図64A図64Aは、突起がコネクタブロックから離れるのを阻止する閉鎖位置から、突起がコネクタブロックから離れることを可能にする開放位置に移動させるために、下向きに突き出たリテーナーが軸の周りに旋回するラッチを保持することを示す、図64の代替的ヨークブラケットとコネクタブロックの接続の正面図である。
図65図65は、コネクタブロックに結合された別の代替的ヨークブラケットの斜視図である。
図65A図65Aは、コネクタブロックに結合された図65の代替的ヨークブラケットの正面図である。
図65B図65Bは、図65Aの代替的ヨークブラケットおよびコネクタブロックの一部の詳細図である。
図66図66は、ヨークブラケットが基部、基部に結合され左接続部材を通って延長するスロットを含むように形成された左接続部材、および基部に結合され右接続部材を通って延長するスロットを含むように形成された右接続部材を含むことを示す、また別の代替的ヨークブラケットの斜視図である。
図67図67は、左右の接続部材が、コネクションブロックに含まれる保持ペグを受け入れるようにサイズ調節されていることを示す、図66の代替的ヨークブラケットの斜視図である。
図68図68は、ヨークブラケットの左右それぞれの接続部材が、スロットに形成されたペグ受け入れポケットを含むことを示し、コネクタブロックに含まれる保持ペグが、伸張位置から格納位置に移動可能であることを示唆する、別の代替的ヨークブラケットおよび別の代替的コネクタブロックの斜視図である。
図68A図68Aは、左接続部材のスロットに形成されたペグ受け入れポケットを示す、図68の一部の詳細斜視図である。
図69図69は、図1の基礎フレームと共に使用するための代替的患者保持装置上部の斜視図であり、代替的患者保持装置上部はパネルを形成するプレートおよび一対のレールを含む。
図70図70は、代替的患者保持装置上部がレールと一体的に形成されることを示す、線49-49で切り取られた図48の断面図である。
図71図71は、図1の基礎フレームと共に使用するための別の代替的患者保持装置上部の斜視図であり、代替的患者保持装置上部は保持フレームおよび運動ジョイントを含む。
図72図72は、運動ジョイントが、保持フレームの交差ビームに形成されたスロット中に受け入れられるアームおよび交差ビームに平行に延長するコネクタを含むことを示す、図71の代替的患者保持装置の正面図である。
図73図73は、交差ビームに形成されたスロットが運動ジョイントのコネクタと平行でないことを示す、図71および72の代替的患者保持装置の断面図である。
図74図74は、図1の患者保持装置に含まれるレールカプラーの斜視図である。
図75図75は、レールカプラーがブラケット、フラップ、および旋回ピンを含むことを示す、図74のレールカプラーの分解組立図である。
図76図76は、開放位置にあるレールカプラーのフラップを示す、図74および75のレールカプラーの正面図である。
図77図77は、図76のレールカプラーの側面図である。
図78図78は、閉鎖位置に旋回したフラップを示す、図74および75のレールカプラーの正面図である。
図79図79は、図78のレールカプラーの側面図である。
図80図80は、フラップが開放位置に移動するのをフラップロックによって阻止する、固定位置にフラップがスライドしたことを示す、図74および75のレールカプラーの正面図である。
図81図81は、図80のレールカプラーの側面図である。
図82図82は、図74のレールカプラーと共に使用するための代替的フラップロックの部分正面図である。
図83図83は、図74のレールカプラーと共に使用するための別の代替的フラップロックの部分正面図である。
図84図84は、三角レールと共に使用するための代替的レールカプラーの側面図である。
図85図85は、ブラケットがスライドオンアクセサリーと結合するように構成されている、代替的レールカプラーの側面図である。
図86図86は、通信インフラおよびリモートコンピュータと通信している患者保持装置の線図である。
図87図87は、代替的患者保持装置が、ブレーキシステムを作動するためのペダル制御入力および、折り畳み式延長部が基礎フレームの第一のカラムと第二のカラムの間に結合された基礎フレームを含むことを示す、図1の患者保持装置に類似の代替的患者保持装置の斜視図である。
図88図88は、折り畳み式延長部が延長使用構成から折り畳まれた保管構成へと移動していることを示す、図63の患者保持装置の側面図である。
図89図89は、患者保持装置がけん引装置を含むことを示す、図1の患者保持装置の側面図である。
図90図90は、第一のカラムに結合されたけん引装置を示す、図89の患者保持装置の第一(頭側端部)のカラムの側面図である。
図91図91は、けん引装置の配置を示すために第一のカラムのカバーを切り欠いた、図90に類似した図である。
図92図92は、第一のカラムに結合されたけん引装置を示す、図89の患者保持装置の第一のカラムの上面図である。
図93図93は、第一のカラムに結合されたけん引装置に含まれる水平プーリーを示すために第一のカラムのカバーを切り欠いた、図92に類似した図である。
図94図94は、第一のカラムに結合されたけん引装置を示す、図89の患者保持装置の第一のカラムの背面図である。
図95図95は、第一のカラムに結合されたけん引装置に含まれる垂直プーリーを示すために、第一のカラムのカバーを切り欠いた、図94に類似した図である。
【発明を実施するための形態】
【0081】
手術中に患者を保持するための患者保持装置10が図1に示されている。患者保持装置
10は例示的に、基礎フレーム12および患者保持装置上部14を含む。基礎フレーム1
2は床16の上にあり、保持装置上部14を床16より上の多くの異なる位置に吊るすよ
うに構成されている。従って、手術を受けている患者を、保持装置上部14で、患者に対
して実施される特定の外科手術に応じて、多くの異なる位置および配向に移動することが
できる。
【0082】
基礎フレーム12は、図1に示されるように、第一のカラム24、第二のカラム26、
延長部28、および制御システム30を含む。例示的実施形態では、第一のカラム24は
、頭側端部カラムであり第二のカラム26は足側端部カラムである。保持装置上部14は
、カラム24、26の間の基礎フレーム12にヨークブラケット20で結合されている。
保持装置上部14およびヨークブラケット20は、図1の矢印23で示されるように、旋
回軸22の周りを基礎フレーム12に対して回転するように構成される。旋回軸22は、
保持装置上部14の長さに平行に延長し、保持装置上部14の長さだけ間隔を置いている
。従って、外科手術の前または手術中に患者を回転することができる。
【0083】
各カラム24、26は、図1に示されるように、基部31および基部31から上に延長
する垂直材32を含む。各基部31は、水平上部プレート51、水平プレート51から下
方に延長する垂直下部プレート53、および下方プレート53を収容するために上部プレ
ート51に結合されたカバー55を含む。各垂直材32は、下部セクション34および、
保持装置上部14の各端部を上昇および下降させるために、矢印38で示されるように、
下部セクションに沿って垂直に上下に移動可能な上部セクション36を含む。従って、外
科医の裁量により、外科手術の前または手術中に、患者を上昇、下降、または傾斜させる
ことができる。
【0084】
さらに、患者保持装置10の各カラム24、26は、図1に示されるように、床16と
係合する一対のキャスター33、35を含む。キャスター33、35のすべては、患者保
持装置10が医療施設内の異なる手術室または保管室へと床16に沿って転がることを可
能にするために、選択的に解放される。しかし、手術中、患者保持装置10は、手術中の
患者の望ましくない動きを最小化するために、床16に対して一定の位置に保持されうる
【0085】
延長部28は、カラム24、26の間に延長し、図1の矢印43で示されるようにはま
り込むように構成された第一のチューブ41および第二のチューブ42を含む。チューブ
41、42をはめ込むことで、保持装置上部14を保持するために間隔を置いた展開位置
と、基礎フレーム12の占有面積を減らすように共に折り畳まれた保管位置の間でカラム
24、26が移動することを可能にする。
【0086】
制御システム30は、患者保持装置10の動きを制御するように構成される。特に、制
御装置30は、旋回軸22の周りの保持装置上部14の回転、保持装置上部14の端部を
上昇および下降させるための各垂直材32の下部セクショ34に沿った上部セクション3
6の動き、および床16に沿って転がるキャスター33、35の自由度を指示する。
【0087】
制御システム30は、図2に図式的に示されるように、制御装置40、ユーザーインタ
ーフェース44、回転システム46、リフトシステム48、およびブレーキシステム50
を含む。制御装置40は、ユーザーインターフェース44、回転システム46、リフトシ
ステム48およびブレーキシステム50に電気的に結合されている。ユーザーインターフ
ェース44は、外科医が基礎フレームシステム46、48、50の動作を指示し、それら
についての情報を受信できるように構成された、ディスプレー52およびユーザー入力5
4を含む。回転システム46は、旋回軸22の周りの保持装置上部14の電動および手動
回転を提供するように構成される。リフトシステム48は、保持装置上部14の端部を上
昇および下降させるために、下部セクション34に対する上部セクション36の電動移動
を提供するように構成される。ブレーキシステム50は、キャスター33、35の電動で
の制動およびブレーキ解除を提供し、停電の場合にキャスター33、35の手動でのブレ
ーキ解除を可能にするように構成される。
【0088】
図2に図式的に示される制御装置40は、例示的に、命令を含むメモリ56、クロック
57、およびそこに保管された命令を実行するためにクロック57およびメモリ56に結
合されたプロセッサ58を含む。メモリ56は、例えば、ダイナミック・ランダム・アク
セス・メモリ装置(DRAM)、シンクロナスDRAM装置(SDRAM)、ダブルデー
タレートSDRAM装置(DDR SDRAM)、マスク読み取り専用メモリ(ROM)
装置、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消却・プログラム可能型R
OM(EEPROM)装置、フラッシュメモリ装置、および/または他の揮発性および/
または非揮発性メモリ装置を含む、一つ以上のメモリ装置またはデータ保管場所として具
現化または別の形でこれらを含みうる。プロセッサ58は、メモリ56に保管された命令
を実行する能力を持つ任意のタイプのプロセッサとして具現化されうる。例示的プロセッ
サ58は、シングルコアプロセッサであるが、他の実施形態では複数のコアを持つプロセ
ッサを使用しうる。
【0089】
例示的実施形態のユーザーインターフェース44は、図1に示されるように、リモート
ペンダント60、パネル61、およびスイッチボックス62を含む。リモートペンダント
60は、第一のカラム24に延長可能コード64で例示的に結合されており、第一のカラ
ム24に含まれる上部セクション36の右側63に沿って位置するドック66内に受け入
れられる。他の実施形態では、リモートペンダント60は無線でありうる。パネル61は
、例示的に、第一のカラム24に含まれる上部セクション36の上面64に取り付けられ
る。スイッチボックス62は、第一のカラム24に含まれる上部セクション36の背面6
5に沿って取り付けられる。
【0090】
図3に示されるように、リモートペンダント60はボタン67~74を含む。ボタン6
7、68は、回転システム46を起動して保持装置上部14を旋回軸22の周りに回転す
るように構成される。ボタン69、70は、リフトシステム48を起動して、第一のカラ
ム24の下部セクション34に対して第一のカラム24の上部セクション36を上昇また
は下降させるように構成される。ボタン71、72は、リフトシステム48に含まれるリ
フトドライブ93を起動して、第二のカラム26の下部セクション34に対して第二のカ
ラム26の上部セクション36を上昇または下降させるように構成される。ボタン73、
74は、第一および第二のカラム24、26の下部セクション34に対して、第一および
第二のカラム24、26の上部セクション36を同時に上昇または下降させるように構成
される。例示的実施形態では、ボタン67~74は、関連する動きのタイプを示唆するア
イコンに隣接して配置された電気機械的な押しボタンスイッチであり、各ボタンは、それ
ぞれのボタンを押すことによって起動される動きの方向を示すインジケーターでマークさ
れている。他の実施形態では、リモートペンダント60は、記述された機能を達成するた
めのメニューおよび/またはタッチセンサー式エリアを持つLCDスクリーンなどのGU
Iインターフェースを含みうる。
【0091】
図4に示されるように、パネル61は、インジケーターライト77~80および、基礎
フレーム12および保持装置上部14に関連するステータス情報を示すステータスディス
プレー81~82を含む。電源インジケーターライト77は、制御システム30が外部電
源(非表示)またはバッテリー電源(非表示)から電力を受け取っている時に点灯し、そ
れによって電力ステータスを示す。ブレーキインジケーターライト78は、キャスター3
3、35が自由に床16に沿って転がるように、ブレーキシステム50のブレーキが外れ
ている時は点灯されず、それによってブレーキステータスを示す。メンテナンスインジケ
ーターライト79は、基礎フレーム12が修理を必要とすると制御装置40が判断した時
に点灯し、それによって修理ステータスを示す。メンテナンスインジケーターライト79
が点灯すると、基礎フレーム12のすべての電動機能は無効化されうる。フリップインジ
ケーターライト80は、旋回軸22の周りの保持装置上部14の手動回転が可能なように
回転システム46が構成されている時に点灯し、それによって回転ステータスを示す。回
転ディスプレー81は、回転システム46の回転角度を示し、それによって基礎フレーム
12に対する保持装置上部14の回転角度ステータスを示す。リフトディスプレー82は
、カラム24、26の各上部セクション36の位置を示し、それによって、保持装置上部
14の高さおよびリフト角度のステータスを示す。回転およびリフトディスプレー81、
82は、患者が手術ドレープまたはカバーで覆われている場合でも、患者保持装置10上
に保持されている患者の配向および位置を判断するために、外科医によって使用されうる
。他の実施形態では、パネル61は、情報を表示するためのLCD付きのGUIおよび/
または情報を表示し、ユーザー入力を受信するためのタッチスクリーンでありうる。
【0092】
図7に示されるように、スイッチボックス62は、ハウジング84および、ハウジング
84に受け入れられるロータリースイッチ86を含む。ロータリースイッチ86は、ブレ
ーキシステム50にブレーキがかかっている第一の位置と、ブレーキシステム50のブレ
ーキが外れている第二の位置の間で移動するように構成される。ブレーキシステム50の
ブレーキが外れている時、キャスター33、35は自由に異なる方向に床16に沿って転
がる。ブレーキシステムにブレーキがかかっている時、キャスター33、35は床16に
沿って転がることを阻止され、単一の方向に保持される。一部の実施形態では、ロータリ
ースイッチは、以下にさらに説明するように、ブレーキシステム50が手動で解放された
後にブレーキシステム50をリセットするためにブレーキリセットシーケンスを開始する
第三の位置に移動可能である。他の実施形態では、一つ以上の薄膜スイッチ、旋回スイッ
チ、または他の適切なユーザー入力を使用して、ブレーキシステム50を制御しうる。
【0093】
図2に図式的に示されるように、基礎フレーム12に対して患者保持装置上部14を回
転するための回転システム46は、基礎フレーム12のカラム24、26に収納されてお
り、保持装置上部14に結合されている。回転システム46は電動モードで、ユーザーが
リモートペンダント60上のボタン67、68の一つを押すことに応答して、旋回軸22
の周りに保持装置上部14を回転するよう作動する。従って、ユーザーは、機械的ロック
を調節したり、または手動で患者の回転を制御したりすることなく、患者を回転すること
ができる。別の方法としては、手動モードでは、回転システム46は、基礎フレーム12
に対する旋回軸22の周りの保持装置上部14の手動回転を可能にする。
【0094】
回転システム46は、図2に示されるように、回転ドライブ88、保持装置上部14に
結合するよう構成された駆動軸90、および駆動カプラー92を含む。駆動カプラー92
は、回転システム46が電動モードの時、回転ドライブ88を駆動軸90に接続し、回転
システムが手動モードの時、回転ドライブ88を駆動軸90から外す。回転ドライブ88
、駆動軸90および駆動カプラー92は、第一のカラム24に結合される。
【0095】
図7に示されるように、回転システム46の電動モードは、駆動カプラー92に含まれ
るノブ94がガイドプレート96の前方下の位置にある時に確立される。図8に示される
ように、回転システム46の手動モードは、ノブ94がガイドプレート96の後方下の位
置にある時に確立される。回転システム46を電動モードと手動モードの間で移動させる
ためには、ユーザーはノブ94を持ち上げ、ノブ94を後ろまたは前にスライドさせ、ガ
イドプレート96に形成された逆U型スロット98に沿ってノブ94を押し下げる。
【0096】
図7に示されるように、回転ドライブ88は、線形アクチュエータ100および、ピン
104で線形アクチュエータ100に結合された回転アーム102を含む。線形アクチュ
エータ100は、ユーザーがリモートペンダント60のボタン67、68を作動させるの
に応答して、伸張および格納する。回転アーム102は、本体106および線形アクチュ
エータ100に結合するよう構成されたフィンガー108を含む。回転アーム102の本
体106は、中央開口部110および、中央開口部110の周りに配置された多くの係合
穴111(例示的には4つ)を含むように形成される。
【0097】
駆動軸90は、シャフト112、カラー113、およびキー114を含む。カラー11
3は、カラー113をシャフトに沿って軸方向に位置付けるために、一式のねじ116で
シャフト112に結合されるように構成される。シャフト112は、例示的に中空で中央
開口部118を形成する。カラー113は、シャフト112を受け入れるようにサイズ調
節された中央開口部120および、中央開口部120の周りに配置された多くの係合穴1
21(例示的には4つ)を含むように形成される。カラー113の係合穴121は、回転
アーム102の係合穴111に対応するように間隔が置かれている。キー114は、シャ
フト112に沿って延長し、シャフト112およびカラー123に形成されたノッチ12
5、127と係合して、カラー123がシャフト112の周りに回転するのを阻止する。
【0098】
図9に示されるように、駆動カプラー92は、係合部材122、ユーザーコントロール
124、およびバイアスバネ126を含む。係合部材122は、回転システム46が電動
モードの時、回転ドライブ88の回転アーム102および駆動軸90のカラー113に係
合し、回転システム46が手動モードの時、駆動軸90のカラー113から外れるように
構成される。ユーザーコントロール124は、機械的ユーザー入力に応じて、係合部材1
22を駆動軸90のカラー113と係合していない状態に移動・保持するよう構成される
。バイアスバネ126は、係合部材122を、駆動軸90のカラー113と係合するよう
に偏らせる。
【0099】
係合部材122は、中央開口部130および多く(例示的には4つ)のペグ131を含
むように形成されたリング128を含む。係合部材122の中央開口部130、カラー1
13の中央開口部120、回転アーム102の中央開口部110、および中空シャフト1
12は連携して、旋回軸22に沿って回転システム46を通って延長する通路132を形
成し、これを通して頸部けん引ケーブル、静脈内チューブ、患者モニタリングセンサーワ
イヤー、および他のラインを通すことができるため、手術中に旋回軸22の周りに患者を
回転する際にラインが捻れなくなる。ペグ131は、回転アーム102の係合穴111、
およびカラー113の係合穴121に対応するように間隔が置かれている。駆動カプラー
92は、係合部材122をユーザーインターフェース124に結合している一対のねじ1
34、135も含む。
【0100】
図9に示されるように、ユーザーコントロール124は、スリーブ136、ノブ94、
およびガイドプレート96を含む。スリーブ136は、カラム24に対する軸133の周
りの旋回運動のために、第一のカラム24に結合される。ノブ94は、スリーブ136に
対する旋回軸95の周りの旋回運動のために、ねじ137でスリーブ136に結合される
。ガイドプレート96は、逆U型スロット98を含むように形成され、ノブ94はスロッ
ト98を通って延長する。
【0101】
スリーブ136は、係合部材122のリング128を受け入れるようにサイズ調節され
たバンド138を含み、上部スロット139および下部スロット140を含むように形成
される。上部および下部スロット139、140は、旋回軸22の周りに部分的に延長す
る。スリーブ136が軸133の周りに旋回する時に係合部材122がスリーブ136に
対して移動可能なように、スロット139、140は、スロット139、140に沿った
動きに対してねじ134、135を受け入れる。
【0102】
回転システム46の電動モードでは、図10に示されるように、係合部材122のペグ
131は、回転アーム102の係合穴111およびカラー113の係合穴121に受け入
れられる。従って、回転アーム102の回転は駆動軸90に伝達され、保持装置上部14
は、線形アクチュエータ100からの電力で旋回軸22の周りに回転される。線形アクチ
ュエータ100は、リモートペンダント60からのユーザー入力に応じて、伸張・格納さ
れる。さらに、ユーザーコントロール124のノブ94は前方下の位置にあり、ユーザー
がノブ94を持ち上げるまで、係合部材122はガイドプレート96によって取り外しが
阻止される。
【0103】
回転システム46の手動モードでは、図11に示されるように、係合部材122のペグ
131は、回転アーム102の係合穴111に受け入れられるが、カラー113の係合穴
121からは引き抜かれる。従って、駆動軸90および保持装置上部14は、ユーザーが
保持装置上部14を操作するのに応じて、自由に旋回軸22の周りに回転する。さらに、
ユーザーコントロール124のノブ94は、後方下の位置にあり、ユーザーがノブ94を
持ち上げるまで、係合部材122は、ガイドプレート96によってカラー113の係合穴
121に係合することを阻止される。
【0104】
回転システム46は、回転システム46が電動作動モードにあり、ユーザーがリモート
ペンダント60のボタン67、68の一つを押していない時に、保持装置上部14の回転
に抵抗するように構成された回転ブレーキ600も含む。従って、ユーザーが手動でロッ
クまたはブレーキの設定を調節することなく、手術テーブル10のユーザーが患者の電動
回転を止める時、患者は望ましい回転位置に保持される。
【0105】
回転ブレーキ600は、図12~16に示されるように、第二のカラム26に結合され
る。回転ブレーキ600は、例えば図14に示されるように、シャフト602、シャフト
ブレーキ604、および作動リンク606を含む。シャフト602は、保持装置上部14
に結合され、それと共に回転するように構成される。シャフトブレーキ604は、シャフ
ト602の回転を可能にするブレーキの外れた位置と、シャフト602の回転に抵抗する
ブレーキのかかった位置の間を移動するように構成される。作動リンク604は、ブレー
キの外れた位置とブレーキのかかった位置の間でシャフトブレーキ604を移動するよう
に構成される。
【0106】
図14に示されるように、シャフト602は、ブッシュ612、613が装着されてい
る一対のプレート610、611によって、第二のカラム26上の回転に対して保持され
る。シャフト602は、例示的に、ブッシュ612、613上に保持された中空シャフト
616、および中空シャフト616に結合されたカラー618を含む。中空シャフト61
6は、保持装置上部14に結合されるように構成され、手術中に使用されるけん引装置の
ケーブルを誘導しうる。カラー618は、シャフトブレーキ602によって係合および取
り外しされるように構成される。
【0107】
シャフトブレーキ604は、図14に示されるように、例示的に、シャフト602のカ
ラー618を受け入れるように構成されたU型クランプである。シャフトブレーキ604
は、上部あご620および下部あご622を含む。上部あご620は、プレート610、
611の間のブラケット630に取り付けられる。図15に示されるように、シャフト6
02が第二のカラム26に対して回転できるように、下部あご622は、上部あご620
から第一の距離だけ偏っている。図16に示されるように、シャフト602がシャフトブ
レーキ604によって係合され、シャフトブレーキ604がシャフト602の回転に抵抗
するように、下部あご622は、作動リンク604によって上部あご620の方に移動さ
れる。
【0108】
作動リンク606は、シャフトブレーキ604の下部あご622を、シャフトブレーキ
604の上部あご620の方に移動するように構成される。作動リンク606は、線形ア
クチュエータ624、旋回アーム626、およびプレート610、611の間に位置する
ブラケット630によって保持されたカム628を含む。線形アクチュエータ624は、
伸張・格納してカム628を旋回するように構成される。旋回アーム626は、線形アク
チュエータ624に結合され、図16の矢印629で示されるように、線形アクチュエー
タ624の直線運動をカム628の回転運動に変換するように構成される。下部あご62
2がカム628に追従し、図16の矢印623で示されるように上部あご620の方へ移
動し、それによってシャフトブレーキ604がシャフト602の回転に抵抗するようにす
るため、カム628は旋回アーム626に結合され、シャフトブレーキ604の下部あご
622と接触する。
【0109】
例示的実施形態では、保持装置上部14の第二のカラム26への接続は、第一のカラム
24の方にスライド可能で、第二のカラム26の上部と第一のカラム24の上部の間の距
離の増加に適応する。リフトシステム48が作動して、図18に示されるように患者を傾
斜させる時、第二のカラム26の上部と第一のカラム24の上部の間の距離は増加する。
【0110】
第二のカラム26と保持装置上部14の間にスライド可能な接続を提供するために、保
持装置上部14に結合する回転ブレーキ600は、図19および20に示されるようにス
レッドプレート650上に取り付けられる。第二のカラム26の上部セクション36が矢
印37で示されるように下降した時、スレッドプレート650が図20の矢印651で示
されるように第一のカラム24の方にスライドするように、スレッドプレート650は、
第二のカラム26上に取り付けられたスレッドベース652に沿ってスライドするように
構成される。
【0111】
図14に示されるように、スレッド基部652は、プレート656、多くのローラー6
58、および保持ブラケット660を含む。プレート656は、第二のカラム26の上部
セクション36にボルト654で取り付けられる。ローラー658はプレート656に結
合され、スレッドプレート650のスライド運動を支持するように構成される。保持ブラ
ケット660は、スレッド基部652のプレート656に結合される。保持ブラケット6
60はチェーン662でスレッドプレート650にも結合され、スレッドがスレッド基部
652に対して移動する時、スレッド基部652上にスレッドプレート650を保持する
【0112】
スレッドプレート650は、スレッドプレート650の右および左の側面に沿って、溝
664を含むように形成される。図13に示されるように、各溝664は、スレッド基部
652に含まれるローラー658を受け入れるようにサイズ調節される。
【0113】
図2に図式的に示されるように、床16の上で患者保持装置を定位置に保つためのブレ
ーキシステム50は、一対のブレーキドライブ150、一対のキャスターセット33、3
5、および一対の解除可能なリンク152を含む。説明が明快になるように、対の構成要
素それぞれの一つのみについて下記でさらに説明する。しかし、以下の説明は、各対に含
まれる構成要素のそれぞれに適用できる。ブレーキドライブ150は制御装置40に結合
され、図21で示される「ブレーキ」位置から図22で示される「回転」位置に矢印87
で示されるようにユーザーがロータリースイッチ86を回すことに応答して、ブレーキシ
ステム50をブレーキのかかった構成とブレーキの外れた構成の間で駆動するように構成
される。解除可能なリンク152は、ブレーキドライブ150とキャスター33、35の
間に結合される。解除可能なリンクは、ユーザーが手動でブレーキシステム50を解放し
て、解除されてブレーキの外れた構成に移動することを可能にするよう構成される。手動
で達成される、解除されブレーキの外れた構成は、停電、緊急事態または機器の故障の場
合に、ユーザーが患者保持装置10を移動することを可能にする。
【0114】
図24に示されるように、ブレーキドライブ150は、取り付けブロック154、線形
アクチュエータ156、およびスライダー158を含む。取り付けブロック154は、カ
ラム24、26の一つに含まれる下部部レート53に結合され、線形アクチュエータ15
6および解除可能なリンク152を支持する。線形アクチュエータ156は、ボルト15
9で取り付けブロック154に結合され、リモートペンダント60へのユーザー入力に応
じて伸張・格納する。スライダー158は、解除可能なリンク152および線形アクチュ
エータ156に結合される。
【0115】
図24に示されるように、キャスター33、35はそれぞれ、ステム160、ハブ16
2、および車輪164を含む。ステム160はカラム24、26の一つの下部部レート5
3に結合される。キャスターが基部31に対して方向を変えられるように、垂直軸166
の周りの旋回運動のために、ハブ162および車輪164はステム160に結合される。
キャスター33、35が床16に沿って転がることができるように、水平軸168の周り
の回転のために、車輪64はハブ162に結合される。例示的実施形態では、キャスター
33、35はそれぞれ、米国特許第7,506,404号(参照により本明細書に組み込
む)に記述のタイプであり、TENTE USAから入手可能である。
【0116】
4つのキャスター33、35のそれぞれは、図25A、26A、27A、28Aに図式
的に示されるブレーキ要素170も含む。ブレーキ要素170は、解除合構成と係合構成
の間で移動可能である。解除構成では、ブレーキ要素170は、ハブ162および車輪1
64の垂直軸166の周りでの旋回を可能にし、車輪164の水平軸168の周りでの回
転を可能にする。係合構成では、ブレーキ要素170は、ハブ162および車輪164の
垂直軸166の周りの旋回を阻止し、車輪164の水平軸168の周りの回転を阻止し、
それによってキャスター33、35を完全に固定化する。ブレーキシステム50のキャス
ター33、35がブレーキのかかった構成になった時、一つのキャスターだけを完全に固
定して誘導モードを提供する、またはブレーキモードの患者保持装置の一部の動きに抵抗
する従来技術とは異なり、すべての4つのキャスター33、35のブレーキ要素170が
係合してキャスター33、35を固定化する。キャスター33、35の固定化は、手術中
、床16に対する患者保持装置10の移動を防止する。キャスター33、35のブレーキ
要素170を解除構成と係合構成の間で移動するには、ステム160中に延長するだぼ1
73を回転させる。だぼ173は、少なくとも一つの平らな側面を持ち、例示的実施形態
では六角形である。
【0117】
ブレーキシステム50が、図25および26に示されるようなブレーキの外れた構成と
ブレーキのかかった構成の間で動作できるように、解除可能なリンク152は、ブレーキ
ドライブ150からの直線運動をだぼ173の回転に変換するように構成される。解除可
能なリンク152はまた、ブレーキドライブ150からキャスター33、35を手動で解
放するように構成され、およびユーザーが図27および28で示されるようにリンク15
2を手動で解除する時、ブレーキシステムが解除されブレーキのかかっていない構成にあ
るように、キャスター33、35のブレーキ要素170を係合構成から解除構成に移動す
るようにも構成されている。
【0118】
図23に示されるように、解除可能なリンク152は、解除組立品172、ロッド組立
品174、およびロッド組立品174の反対側端部で接続された一対の旋回コネクタ17
6を含む。図23に示されるように、解除組立品172は、ブレーキドライブ150のス
ライダー158に結合され、ブレーキドライブ150の動きをロッド組立品174に伝達
する。ロッド組立品174は、取り付けブロック154を通り、基部31に沿って延長す
る。旋回コネクタ176は、ロッド組立品174をだぼ173に結合し、だぼ173を回
し、キャスター33、35のブレーキ要素170を解除および係合構成の間で移動できる
ように、線形アクチュエータ156からの直線運動を回転運動に変換するように構成され
る。
【0119】
図24に示されるように、解除組立品172は、ハンドル178およびプレート180
を含む。ハンドル178は、保持ブロック182、プランジャー184、およびバイアス
バネ186を含む。保持ブロック182は、取り付けブロック154に結合され、ロッド
組立品174に対して垂直なスライド運動のために、プランジャー184を支える。プラ
ンジャー184は、キャスター33、35をブレーキのかかった構成から解除するために
、ユーザーによって引き出されるように構成される。バイアスバネ186は、プランジャ
ー184が引き出されないように偏らせるよう構成される。
【0120】
図23に示されるように、プレート180は、軸181の周りのそれに対する旋回運動
のために、ブレーキドライブ150のスライダー158に結合される。プレート180は
、プランジャースロット188およびロッドスロット190を含むように形成される。プ
ランジャースロット188は、プランジャー184を受け入れ、プランジャーがプランジ
ャースロット188に沿ってスライドすることを可能にする。ロッドスロット190は例
示的にL型であり、ロッド組立品174に含まれるピン192を受け入れる。
【0121】
図24に示されるように、ロッド組立品174は、シャフト194、ピン192、フラ
ンジ196、およびバイアスバネ198を含む。シャフト194は、取り付けブロック1
54を通り、基部31の長さに沿って延長する。ピン192は、シャフト194から垂直
に上に延長する。フランジ196は、シャフト194から外に向かって延長し、取り付け
ブロック154から間隔を置いている。プランジャー184が引き出され、ブレーキドラ
イブ150の線形アクチュエータ156が伸張される時、ブレーキシステム50がブレー
キのかかった構成からブレーキの外れた構成に移動されるように、バイアスバネ198は
、解除可能なリンク152を偏らせるように構成される。
【0122】
図24に示されるように、一対の旋回コネクタ176のそれぞれは、端部キャップ20
2および旋回フォーク204を含む。端部キャップ202はシャフト194の端部に結合
される。端部キャップ202に対する軸205の周りの旋回運動のために、旋回フォーク
204は、端部キャップ202に結合される。各旋回フォーク204は、図25Aおよび
26Aに示されるように、シャフト194および端部キャップ202の直線運動に応答し
て、だぼ173を軸175の周りに回すために、だぼ173の一つを受け入れるように構
成される。
【0123】
電動モードでは、図25Aに示されるように、線形アクチュエータ156が格納位置に
ある時、ブレーキシステム50はブレーキの外れた構成にある。リモートペンダント60
へのユーザー入力に応答して、線形アクチュエータ156は、図26A~Cの矢印206
で示されるように伸張する。線形アクチュエータ156が延長した時、ブレーキ要素17
0が係合し、キャスター33、35がブレーキのかかった構成に移動されるように、解除
可能なリンク152はアクチュエータ156の直線運動を、角度αで示される約30度の
だぼ173の回転に変換する。ブレーキシステム50は、ユーザーがリモートペンダント
60を作動して線形アクチュエータ156を格納することによって、ブレーキの外れた構
成に戻りうる。
【0124】
ブレーキシステムがブレーキのかかった構成にある時に、キャスター33、35をブレ
ーキドライブ150から手動で解除するには、ユーザーは図27Aの矢印208で示され
るようにプランジャー184を引き出す。ピン192がスロット190の長いセクション
に移動され、解除可能なリンク152のシャフト194がブレーキドライブ150に対し
て自由に動くように、プランジャー184が引き出されるのに応答して、プレート180
は軸181の周りを旋回する。リンク152がブレーキドライブ150に対して自由に移
動する時、キャスター33、35のブレーキ要素170が外れ、ブレーキシステム50が
解除されたブレーキの外れた構成に移動されるように、バイアスバネ198は、図28A
の矢印210で示されるようにリンク152のシャフト194を移動させる。バネ186
がプランジャー184を引き戻し、それによってブレーキドライブ150と解除可能なリ
ンク152が結び付けられ、ブレーキシステム50が図25Aに示されるようにブレーキ
の外れた構成となるように、線形アクチュエータ156が格納されるまで、解除可能なリ
ンク152はブレーキドライブ150に対して自由に移動できるままとなる。
【0125】
床16の上で患者保持装置を定位置に保つための代替的ブレーキシステム50’が図2
9~34に示されており、一対のブレーキドライブ150’、一対のキャスターセット3
3’、35’、および一対の解除可能なリンク152’を含む。説明が明快になるように
、対の構成要素それぞれの一つのみについて下記でさらに説明する。しかし、以下の説明
は、各対に含まれる構成要素のそれぞれに適用できる。ブレーキドライブ150’は、制
御装置40に結合され、図22の矢印87で示されるようにユーザーがロータリースイッ
チ86を回すことに応答して、ブレーキシステム50’をブレーキのかかった構成とブレ
ーキの外れた構成の間で駆動するように構成される。解除可能なリンク152’は、ブレ
ーキドライブ150’とキャスター33’、35’の間に結合される。解除可能なリンク
は、ユーザーが手動でブレーキシステム50’を解放して、解除されてブレーキの外れた
構成に移動することを可能にするよう構成される。手動で達成される、解除されてブレー
キの外れた構成は、停電、緊急事態または機器の故障の場合に、ユーザーが患者保持装置
10を移動することを可能にする。
【0126】
ブレーキドライブ150’は、図30に示されるように、取り付けブロック154’、
線形アクチュエータ156’、およびスライダー158’を含む。取り付けブロック15
4’は下部プレート53’(上述のカラム24、26の一つに含まれる下部プレート53
に類似のもの)に結合される。取り付けブロック154’は、線形アクチュエータ156
’および解除可能なリンク152’を保持する。線形アクチュエータ156’は、ボルト
159’で取り付けブロック154’に結合され、リモートペンダント60へのユーザー
入力に応じて伸張・格納するように構成される。スライダー158’は、解除可能なリン
ク152’および線形アクチュエータ156’にボルト155’で結合される。
【0127】
図30に示されるように、キャスター33’、35’はそれぞれ、ステム160’、ハ
ブ162’、および車輪164’を含む。ステム160’は下部プレート53’に結合さ
れる。キャスターが基部31’に対して方向を変えられるように、垂直軸166’の周り
の旋回運動のために、ハブ162’および車輪164’はステム160’に結合される。
キャスター33’、35’が転がることができるように、水平軸168’の周りの回転の
ために、車輪64’はハブ162’に結合される。例示的実施形態では、キャスター33
’、35’は、キャスター33、35に実質的に類似しており、それぞれは、米国特許第
7,506,404号に記述のタイプであり、TENTE USAから入手可能である。
【0128】
4つのキャスター33’、35’のそれぞれは、図29に示されるように、ステム16
0’の内側に収納されたブレーキ要素170’も含む。ブレーキ要素170’は、解除構
成と係合構成の間を移動可能である。解除構成では、ブレーキ要素170’は、ハブ16
2’および車輪164’の垂直軸166’の周りでの旋回を可能にし、車輪164’の水
平軸168’の周りでの回転を可能にする。係合構成では、ブレーキ要素170’は、ハ
ブ162’および車輪164’の垂直軸166’の周りの旋回を阻止し、車輪164’の
水平軸168’の周りの回転を阻止し、それによってキャスター33’、35’を完全に
固定化する。ブレーキシステム50’のキャスター33’, 35’がブレーキのかかっ
た構成になった時、一つのキャスターだけを完全に固定して誘導モードを提供する、また
はブレーキモードの患者保持装置の一部の動きに抵抗する従来技術とは異なり、すべての
4つのキャスター33’、35’のブレーキ要素170’が係合してキャスター33’、
35’を固定化する。キャスター33’、35’の固定化は、手術中、患者保持装置10
の移動を防止する。キャスター33’、35’のブレーキ要素170’を解除構成と係合
構成の間で移動するには、ステム160’中に延長するだぼ173’を回転させる。だぼ
173’は、少なくとも一つの平らな側面を持ち、例示的実施形態では六角形である。
【0129】
ブレーキシステム50’が、図31および32で示されるようなブレーキの外れた構成
とブレーキのかかった構成の間で動作できるように、解除可能なリンク152’は、ブレ
ーキドライブ150’からの直線運動をだぼ173’の回転に変換するように構成される
。解除可能なリンク152’は、ブレーキドライブ150’からキャスター33’、35
’を手動で解放するように構成され、ユーザーが図33および34で示されるようにリン
ク152’を手動で解除する時、ブレーキシステムが解除されブレーキのかかっていない
構成にあるように、キャスター33’、35’のブレーキ要素170’を係合構成から解
除構成に移動するようにも構成されている。
【0130】
図30に示されるように、解除可能なリンク152’は、解除組立品172’、ロッド
組立品174’、およびロッド組立品174’の反対側端部で接続された一対の旋回コネ
クタ176’を含む。図32に示されるように、解除組立品172’は、ブレーキドライ
ブ150’のスライダー158’に結合され、ブレーキドライブ150’の動きをロッド
組立品174’に伝達する。ロッド組立品174’は、取り付けブロック154’を通り
、基部31’に沿って延長する。旋回コネクタ176’は、ロッド組立品174’をだぼ
173’に結合し、だぼ173’を回し、キャスター33’、35’のブレーキ要素17
0’を解除および係合構成の間で移動できるように、線形アクチュエータ156’からの
直線運動を回転運動に変換するように構成される。
【0131】
解除組立品172’は、ブレーキドライブ150’の運動をロッド組立品174’に選
択的に伝達するように構成される。解除組立品172’は、ハンドル178’、リンク部
材179’およびプレート180’を含む。ブレーキシステム50’がブレーキの外れた
構成に移動されるように、ハンドル178’は、ユーザーによって引かれて、ブレーキド
ライブ150’およびロッド組立品174’を外すように構成される。リンク部材179
’は、ハンドル178’とプレート180’の間に延長する。プレート180’はスライ
ダー158’に結合され、ブレーキドライブ150’の運動をロッド組立品174’に伝
達する第一の位置と、ブレーキドライブ150’をロッド組立品174’から解除する第
二の位置の間を移動する。
【0132】
図30に示されるように、ロッド組立品174’は、シャフト194’、フランジ19
6’、およびバイアスバネ198’を含む。シャフト194’は、取り付けブロック15
4’を通り、基部31’の長さに沿って延長する。フランジ196’は、シャフト194
’から外に向かって延長し、取り付けブロック154’から間隔を置いている。ハンドル
178’が引き出され、ブレーキドライブ150’の線形アクチュエータ156’が延長
される時、ブレーキシステム50’がブレーキのかかった構成からブレーキの外れた構成
に移動されるように、バイアスバネ198’は、解除可能なリンク152’を偏らせるよ
うに構成される。
【0133】
図29に示されるように、ハンドル178’は、グリップ182’およびロッド184
’を含む。グリップ182は、ユーザーによって引かれるように構成されたT型グリップ
である。ロッド184’は、グリップ182’からリンク部材179’まで延長する。
【0134】
図29に示されるように、リンク軸181’の周りの旋回運動のために、リンク部材1
79’はブロック158’に結合される。リンク部材179’が旋回する時、プレート1
80’が第一の位置と第二の位置の間で移動するように、リンク部材179’はプレート
180’にも結合される。ユーザーがグリップ182’を引く時、ロッド184’がプレ
ート180’に沿ってスライドできるように、リンク部材179は、ハンドル178’の
ロッド184’を受け入れるようにサイズ調節されたロッドスロット188’を含むよう
に形成される。
【0135】
プレート180’は、スライダー158’に形成されたスロット195’に受け入れら
れ、ボルト199’によって取り外しが阻止される。プレート190’は、リンク部材1
79’が旋回する時、第一の位置と第二の位置の間でスライドするように構成される。プ
レート180’は、ロッド組立品174’のシャフト194’と係合するようにサイズ調
節された第一のセクション191’および、ロッド組立品174’のシャフト914がプ
レート180’を過ぎてスライドできるようにサイズ調節された第二のセクション193
’を持つ、穴192’を含むように形成される。プレート180’は、バネ185’によ
って第一の位置に偏らされる。
【0136】
図31に示されるように、電動動作では、線形アクチュエータ156’が格納位置にあ
る時、ブレーキシステム50’はブレーキの外れた構成にある。ロータリースイッチ86
へのユーザー入力に応答して、線形アクチュエータ156’は図32に示されるように伸
張される。ブレーキ要素170’が係合され、キャスター33’、35’がブレーキのか
かった構成に移動されるように、線形アクチュエータ156’が伸張される時、解除可能
なリンク152’は、アクチュエータ156’の直線運動をだぼ173’の約30度の回
転に変換する。ブレーキシステム50’は、ユーザーがリモートペンダント60を作動し
て線形アクチュエータ156’を格納することによって、ブレーキの外れた構成に戻りう
る。
【0137】
ブレーキシステムがブレーキのかかった構成にある時、キャスター33’、35’をブ
レーキドライブ150’から手動で解除するには、ユーザーは図33に示されるようにグ
リップ182’を引き出す。グリップ182’が引き出されるのに応答して、プレート1
80’が第二の位置に移動され、解除可能なリンク152’のシャフト194’がプレー
ト180’およびブレーキドライブ150’に対して自由に移動するように、プレート1
80’は軸183’の周りに旋回する。リンク152’がブレーキドライブ150’に対
して自由に移動する時、キャスター33’、35’のブレーキ要素170’が外れ、ブレ
ーキシステム50’が解除されたブレーキの外れた構成に移動されるように、バイアスバ
ネ198’は、図34に示されるようにリンク152’のシャフト194’を移動させる
。グリップ182’が引き戻され、それによってブレーキドライブ150’と解除可能な
リンク152’が結び付けられ、ブレーキシステム50’が図31に示されるようにブレ
ーキの外れた構成となるように線形アクチュエータ156’が格納されるまで、解除可能
なリンク152’はブレーキドライブ150’に対して自由に移動できるままとなる。
【0138】
基礎フレーム12と共に使用するための別の代替的ブレーキシステム50”が図35
よび36に示されている。ブレーキシステム50”は、左ブレーキの脚154”、右ブレ
ーキの脚155”、およびアクチュエータ156”を含み、すべては第一のカラム24の
基部31に結合されている。ブレーキシステム50”は、ブレーキの脚154”、155
”およびアクチュエータ156”に実質的に類似した、第二のカラム26の基部31に結
合された左ブレーキの脚(非表示)、右ブレーキの脚(非表示)、およびアクチュエータ
(非表示)も含む。左ブレーキの脚154”と右ブレーキの脚155”は、図35および
36に示されるように、第一のカラム24の左キャスター33”と右キャスター35”か
ら間隔を置いてその間に位置する。
【0139】
各ブレーキの脚154”、155”は、スリーブ158”およびスリーブ158”に受
け入れられるプランジャー160”を含む。プランジャー160”は、図35に示される
伸張位置と図36に示される格納位置の間を移動するように構成される。プランジャー6
0”が伸張位置にある時、ブレーキシステム50”はブレーキがかかっており、プランジ
ャー160”は患者保持装置10の下にある床16と係合してキャスター33”、35”
を床16から離れるように持ち上げる。キャスター33”、35”が床と接触していない
時、左キャスター33”および右キャスター35”は床16に沿って転がることを妨げら
れる。プランジャー60”が格納位置にある時、キャスター33”、35”が床16に接
触し、床16に沿って自由に転がるように、ブレーキシステム50”のブレーキは外れて
おり、プランジャー60”は床16から外れる。アクチュエータ156”は、ロータリー
スイッチ86へのユーザー入力に応答して、プランジャー160”を伸張・格納する。
【0140】
さらに、ブレーキシステム50”は、プランジャー160”とアクチュエータ156”
の間に結合された解除可能なリンク(非表示)を含む。ユーザーがハンドル178”を引
くのに応答して、プランジャー160”が伸張位置にある時、リンク(非表示)はプラン
ジャー160”をアクチュエータ156”から取り外すように構成される。プランジャー
160”は、第一のプランジャー160”がアクチュエータ156”から外された時、格
納位置の方に偏る。
【0141】
基礎フレーム12と共に使用するための別の代替的ブレーキシステム50’’’が図3
7および38に示されている。ブレーキシステム50’’’は、本明細書に記述のブレー
キシステム50’’と実質的に類似しており、類似の参照番号は類似の構成要素を反映す
る。しかし、ブレーキシステム50’’’に含まれる左脚154’’’および右脚155
’’’は、ブレーキシステム50’’の左脚154’’および右脚155’’の位置とは
異なる。
【0142】
特に、左キャスター333’’’および右プランジャー156’’’と一体化された左
脚154’’’は、図37および38に示されるように、右キャスター335’’’と一
体化されている。左および右脚154’’’のスリーブ158’’’は、キャスター33
3’’’、335’’’のステムを形成する。各キャスター333’’’および335’
’’は、脚154’’’、156’’’の周りの回転のために、脚154’’’、156
’’’のスリーブ158’’’に結合された車輪164Lおよび164Rを含む。従って
、プランジャー160’’’を含む脚154’’’および156’’’は、図37および
38に示されるように、車輪164L、164Rの間に位置する。
【0143】
基礎フレーム12と共に使用するための、さらに別の代替的ブレーキシステム50’’
’’が図39および40に示されている。ブレーキシステム50’’’’は、左リング1
54’’’’、右リング155’’’’、およびアクチュエータ156’’’’を含み、
すべては第一のカラム24の基部31に結合されている。ブレーキシステム50は、リン
グ154’’’’、155’’’’およびアクチュエータ156’’’’に実質的に類似
した、第二のカラム26の基部31に結合された左リング(非表示)、右リング(非表示
)、およびアクチュエータ(非表示)も含む。
【0144】
図39に示される下降位置と図40に示される上昇位置の間の移動のために、左リング
154’’’’および右リング155’’’’は基部31に結合される。下降位置では、
ブレーキシステム50’’’’はブレーキがかかっており、リング154’’’’、15
5’’’’はキャスター33’’’’、35’’’’と係合して、キャスターが床16に
沿って回転または転がることを阻止する。上昇位置では、ブレーキシステム50’’’’
はブレーキが外れており、リング154’’’’、155’’’’がキャスター33’’
’’、35’’’’の車輪を外して、キャスターが床16に沿って回転または転がること
を可能にする。アクチュエータ156”は、ロータリースイッチ86へのユーザー入力に
応答して、リング154’’’’、155’’’’を上昇・下降させる。
【0145】
さらに、ブレーキシステム50’’’’は、リング154’’’’、155’’’’と
アクチュエータ156’’’’の間に結合された解除可能なリンク(非表示)を含む。ユ
ーザーがハンドル178’’’’を引くのに応答して、リング154’’’’、155’
’’’が下降位置にある時、リンク(非表示)はリング154’’’’、155’’’’
をアクチュエータ156’’’’から取り外すように構成される。リング154’’’’
、155’’’’がアクチュエータ156”から外れている時、リング154’’’’、
155’’’’は上昇位置の方に偏っている。
【0146】
患者保持装置上部14が基礎フレーム12の再構成に応答して移動できるように、患者
保持装置上部14は、基礎フレーム12に動的に結合される。患者保持装置上部14は、
図16に示されるように、第一のレール214、第二のレール216、第一のレール21
4と第二のレール216のいずれかの端部に位置する一対の交差ビーム219、およびそ
れぞれが交差ビーム219に結合された2つの運動カプラー218を含む。第一のレール
214および第二のレール216は間隔を置いており、互いに平行に延長する。交差ビー
ム219は第一のレール214から第二のレール216まで延長し、手術患者がその上に
保持される保持フレーム225を確立する。運動カプラー218は、保持フレーム225
および基礎フレーム12に(ヨークブラケット20で)結合され、例えば、回転システム
46および/または基礎フレーム12のリフトシステム48の再構成に応答して、基礎フ
レーム12に対する水平軸215の周りの保持フレーム225の動きを可能にする。さら
に、運動カプラー218は、図43および44に示されるように、基礎フレーム12に対
する保持フレーム225のスライドおよびシフトを可能にする。
【0147】
図41および42に示されるように、第一および第二のレール214、216は、例示
的に炭素繊維から形成される正方形チューブであるが、他の実施形態では他の形状または
材料でありうる。第一のレール214は、レール214の長さに垂直にマークされた多く
のインジケーターライン222を含む。第二のレール216も、レール216の長さに垂
直にマークされた多くのインジケーターライン224を含む。ユーザーが、レール214
、216に取り付けられたアクセサリーの、レール214、216に沿った相対的位置を
測ることができるよう、第二のレール216のインジケーターライン224は、第一のレ
ール214のインジケーターライン222に対応する。例示的実施形態では、各インジケ
ーターライン222、224は、約1インチの等間隔を置いているが、他の実施形態では
、異なるタイプのアクセサリーに対する可能性の高い位置を示すために、不均一に分布し
うる。他の実施形態では、数字、文字、点などの他のインジケーター、または別の適切な
インジケーターをレール214、216に沿ってマークしうる。交差ビーム219は、第
一のレール214から第二のレール216に延長し、第一のレール214および第二のレ
ール216に多くのピン211およびねじ213で結合される。
【0148】
図42に示されるように、各運動カプラー218は、コネクタ220およびジョイント
221を含む。コネクタ220は、水平旋回軸215の周りの回転のために、ヨークブラ
ケット20および基礎フレーム12に結合されるように構成される。コネクタ220は、
小さなノブピン217でヨークブラケット20に結合される。ジョンと221は、コネク
タ220および交差ビーム219に結合される。
【0149】
図42に示されるように、ジョイント221は、アーム230、第一の弾性バンパー2
32、第二の弾性バンパー234、およびアームリテーナー236を含む。アーム230
は、コネクタから交差ビーム219に形成されたビームスロット238へと延長する。ス
ロット238は、交差ビーム219の縦軸に実質的に平行に延長する。バンパー232、
234は、アーム230をビームスロット238中に位置付け、バンパー232、234
が弾性的に変形および膨張するにつれて、アーム230がビームスロット238内でスラ
イドおよびシフトすることを可能にする。アームリテーナー236は、アーム230がビ
ームスロット238から引き出されるのに抵抗するように構成される。
【0150】
第一の弾性バンパー232は、ビームスロット238の第一の側238Lに沿って位置
する。第二の弾性バンパー234は、第一の側238Lとは反対側のビームスロット23
8の第二の側238Rに沿って位置する。例示的実施形態では、第一の弾性バンパー23
2および第二の弾性バンパー234はゴムから形成される。他の実施形態では、バンパー
232、234は別の弾性材料から形成される。
【0151】
アームリテーナー236は、アームに形成されたアームスロット242を通って延長す
るリテーナーピン240、およびリテーナーピン240からアーム230へと延長する一
対のバネ244を含む。リテーナーピン240は、スロット238に沿って水平に延長し
、一対のねじ250でスロット238内に固定される。図42に示されるように、アーム
リテーナー236は、レール214、216に面するスロット238の側面249を覆う
ために、ねじ248で交差ビーム219に結合されたカバープレート246も含む。
【0152】
例示的実施形態のジョイント221は、図42に示されるように、アーム230に結合
された低摩擦パッドまたはブッシュ239も含む。低摩擦パッド239は、運動カプラー
218のスライドおよびシフト中の、保持フレーム225の交差ビーム219に対するア
ーム230の摩耗を減少させる。低摩擦パッドは例示的に真ちゅうから作られるが、他の
低摩擦材料からも作成されうる。
【0153】
図42で示されるように保持装置上部回転の軸22から一定の距離で保持装置上部14
を結合するために、保持装置上部14の運動カプラー218は、ヨークブラケット20と
連携して、オフセットコネクタ252を形成する。運動カプラー218およびヨークブラ
ケット20に加えて、オフセットコネクタ252は、小さなノブピン217および大きな
ノブピン255を含む。小さなノブピン217は、緑色で円形のハンドル256を持ち、
運動カプラー218をヨークブラケットに結合するよう構成される。大きなノブピン25
5は、赤色で楕円形の断面のハンドル258を持ち、ヨークブラケット20を基礎フレー
ム12に結合するように構成される。異なる形状および色のハンドル256、258を使
用することにより、基礎フレーム12と保持装置上部14の間の接続を調節する時、ユー
ザーは正しいピン217、255を引いていることを確信できる。
【0154】
時には「H」ブラケットと呼ばれるヨークブラケット20は、図1に示されるように、
基礎フレーム12と患者保持装置上部14の間に結合される。各ヨークブラケット20は
図45に示されるように、基部部材260、左結合部材262、および左結合部材26
2から間隔を置いた右結合部材264を含む。左結合部材262は、基部部材260に結
合され、基部部材260に対して実質的に垂直に延長する。右結合部材264は、基部部
材260に結合され、基部部材260に対して実質的に垂直に延長する。
【0155】
ヨークブラケット20の左および右の結合部材262、264は両方とも、取り付け穴
266、結合穴267、保持スロット275、および抵抗ディボット277を含むように
形成される。取り付け穴266は、保持装置上部14をヨークブラケット20に取り付け
るために使用される。結合穴267は、ヨークブラケット20を、基礎フレーム12に含
まれるコネクションブロック283に固定するために使用される。保持スロット275は
、大きなノブピン255がヨークブラケット20から引き出される時、手術中に患者を誤
って落下させないように、ヨークブラケット20の取り付け具を基礎フレーム12に保持
するために使用される。抵抗ディボット277は、ヨークブラケット20がコネクション
ブロック283に結合される時、患者を誤って落下させないように、ヨークブラケット2
0がコネクションブロック283との係合から遠ざかる動きに抵抗する二次的保持手段を
提供する。
【0156】
取り付け穴266および結合穴267は、結合部材262、264の内面268および
外面270の間を通って延長する。取り付け穴266は、左および右の結合部材262、
264を通って基部部材260に平行に延長し、基部部材260に垂直な直線状に配置さ
れる。左および右結合部材262、264のそれぞれは、対応する取り付け穴の各対に関
連する数字のマーキング271を含む。他の実施形態では、数字のマーキングは、アルフ
ァベット文字または、ユーザーが左および右の結合部材262、264の対応する穴26
6を特定することを可能にする他のインジケーターでありうる。結合穴267は基部部材
260から間隔を置いており、取り付け穴266とは整合しないように配置される。
【0157】
保持スロット275は、コネクションブロック283に含まれる保持ペグ281を受け
入れるように構成される。保持スロット275は、結合部材262、264の内面268
から外面270に向かって延長する。保持スロット275は、結合穴267の近くに位置
する。
【0158】
抵抗ディボット277は、各結合部材262、264の上面279から下方に延長する
。ヨークブラケット20がコネクタブロック283上に取り付けられる時、各抵抗ディボ
ット277は、カプラーブロック283に結合されたバネ式ボール287を受け入れる。
抵抗ディボット277がバネ式ボール287を受け入れる時、コネクタブロック283か
らのヨークブラケット20の取り外しに対する軽い抵抗が、バネ式ボール287によって
加えられる。
【0159】
各ヨークブラケット20は、図45に示されるように、左突起272および右突起27
4も含む。突起272、274は、患者が患者保持装置10に配置される前に、患者保持
装置上部14がヨークブラケット20に適切に結合されることを確実にするように構成さ
れる。左突起272は、左結合部材262から右結合部材264に向かって延長し、左結
合部材262の内面268に沿って配置される。右突起274は、右結合部材264から
左結合部材262に向かって延長し、右結合部材264の内面268に沿って配置される
。左および右の突起272、274は、多くのノッチ273を含むように形成でき、各ノ
ッチ273は、取り付け穴266に対応し、それと整合しており、各ノッチ273は対応
する穴266から離れて突起272、274へと延長する。突起272、274の形状お
よび位置は、コネクター220が一対の対応するカプラー穴266と整列していない時に
、ユーザーが患者保持装置上部14のコネクタ220を、左と右の結合部材262、26
4の間に完全に配置するのを阻止する。
【0160】
ヨークブラケット20は基礎フレーム上に取り付けられ、保持装置上部14に結合され
て、患者保持装置上部14を基礎フレーム12から吊るす。ヨークブラケット20を基礎
フレーム12のコネクションブロック283に取り付けるには、ユーザーは、図47の矢
印289で示されるように保持スロット275を下に向けた状態で、ヨークブラケット2
0をコネクタブロック283の方へ下げる。図48に示されるように、ユーザーは、保持
スロット275を保持ペグ281と整合させる。保持ペグ281が保持スロット285に
受け入れられるように、ヨークブラケット20は、図48Aの矢印291で示されるよう
に、コネクタブロック283に対してスライドする。図50Aで示されるように、ヨーク
ブラケット20の結合穴267がコネクタブロック283を通して形成された固定穴28
5と整合するように、ヨークブラケット20は、図48Aの矢印293で示されるように
保持ペグ281の周りに旋回される。ピン258は、矢印295で示されるように整合し
た結合穴267および固定穴285を通ってスライドし、図51に示されるようにヨーク
ブラケット20をコネクタブラケット283に固定する。基礎フレーム12から吊るされ
ている患者を保持するのに使用する、ヨークブラケット20が基礎フレーム12に取り付
けられるように、ヨークブラケット20およびコネクタブロック283は、次に矢印29
7で示されるように保持装置上部軸22の周りに旋回される。
【0161】
図52に示されるように、ヨークブラケット20が基礎フレーム12のコネクタブロッ
ク283に取り付けられる時、ヨークブラケット20は、保持ペグ281によって基礎フ
レーム12のコネクタブロック283と接続された状態に維持される。特に、ヨークブラ
ケット20によって保持される患者がヨークブラケット20によって安全に保持されるよ
うに、保持スロット275に受け入れられる保持ペグ281は、ヨークブラケット20と
コネクタブロック283の間で二重接続を維持する。ユーザーが誤ってピン258を結合
穴267から引き抜いて、図53の矢印299で示されるようにヨークブラケット20を
保持ペグ281の周りに旋回させたとしても、ヨークブラケット20とコネクタブロック
283の間の接続が図53に示されるように保持ペグ281によって維持される。従って
、ヨークブラケット20とコネクタブロック283の構成は、基礎フレーム12と患者保
持装置上部14の間の安全な保持結合を提供する。
【0162】
多くの代替的ヨークブラケットおよびコネクタブロックが図54~68に示されている
。第一の代替的ヨークブラケット1020および第一の代替的コネクタブロック1283
は、図54~56に示されている。ヨークブラケット1020およびコネクタブロック1
283は、本明細書に記述されたヨークブラケット20およびコネクタブロック283と
実質的に類似しており、1000系の類似の参照番号は類似の機能を示す。ヨークブラケ
ット1020は、ヨークブラケット1020がコネクタブロック1283に結合されたら
ヨークブラケット1020のコネクタブロック1283への接続を維持するための、二次
的保持機能1005を含む。
【0163】
図54に示されるように、二次的保持機能1005は、左バネ式ボール1006および
右バネ式ボール1007を含む。左バネ式ボール1006は左結合部材1262に取り付
けられ、左結合部材1262の内面から外向きに延長する。右バネ式ボール1007は右
結合部材1264に取り付けられ、右結合部材1264の内面から外向きに延長する。
【0164】
左バネ式ボール1006は、図56および57に示されるように、コネクタブロック1
283に形成されたディボット1008中に受け入れられるようにサイズ調節される。右
バネ式ボール1007は、コネクタブロック1283に形成されたディボット1009中
に受け入れられるようにサイズ調節される。
【0165】
第二の保持機能1005は、代替的に、図54~56の破線で示されるように配置でき
る。特に、図56および57で示されるように、左バネ式ボール1006’は、コネクタ
ブロック1283に形成されたディボット1008’中に受け入れられる左結合部材12
62の保持スロット1275中に位置しうる。左バネ式ボール1007’は、コネクタブ
ロックに形成されたディボット1009’中に受け入れられる右結合部材1264の保持
スロット1275中に位置しうる。このような実施形態では、ディボット1008’およ
び1009’は、コネクタブロック1283の保持ピン1281に形成される。当業者で
あれば理解できるように、バネ式ボール1006、1006’の位置およびディボット1
009、1009’の位置は他の代替的実施形態では逆であってもよい。
【0166】
第二の代替的ヨークブラケット2020が図58および58Aに示されている。ヨーク
ブラケット2020は、本明細書に記述されたヨークブラケット20に実質的に類似して
おり、2000系の類似の参照番号は類似の機能を示す。ヨークブラケット2020は、
ヨークブラケット2020がコネクタブロック283に結合されたらヨークブラケット2
020のコネクタブロック283への接続を維持するための、二次的保持機能1005を
含む。
【0167】
二次的保持機能2005は、図58Aに示されるように左結合部材2262および右結
合部材(非表示)の保持スロット2275に延長する一対のバネ式ボール2006、20
07を含む。バネ式ボール2006、2007は、保持ピン281がヨークブラケット2
020の保持スロット2275にスライドして出入りする時、コネクタブロック283の
保持ピン281に接触するように配置される。従って、バネ式ボール2006、2007
は、コネクタブロック283からのヨークブラケット2020の結合および分離の両方に
抵抗する。
【0168】
第三の代替的ヨークブラケット3020が図59および59Aに示されている。ヨーク
ブラケット3020は、本明細書に記述されたヨークブラケット20に実質的に類似して
おり、3000系の類似の参照番号は類似の機能を示す。ヨークブラケット3020は、
ヨークブラケット3020がコネクタブロック283に結合されたらヨークブラケット3
020のコネクタブロック283への接続を維持するための、二次的保持機能3005を
含む。
【0169】
二次的保持機能3005は、左結合部材3262および右結合部材(非表示)に結合さ
れたラッチ3006を含む。ラッチは、図59および59Aに示される閉鎖位置と、図5
9および59Aの破線で示される開放位置の間を移動する。閉鎖位置では、ラッチ300
6は、保持ピン281がヨークブラケット3020の保持スロット3275からスライド
して出ることを阻止する。開放位置では、ラッチ3006は、保持ピン281がヨークブ
ラケット3020の保持スロット3275からスライドして出ることを阻止する。
【0170】
第四の代替的ヨークブラケット4020および代替的コネクタブロック4283は、図
60に示されている。ヨークブラケット4020およびコネクタブロック4283は、本
明細書に記述されたヨークブラケット20およびコネクタブロック283と実質的に類似
しており、4000系の類似の参照番号は類似の機能を示す。ヨークブラケット4020
は、ヨークブラケット4020がコネクタブロック4283に結合されたらヨークブラケ
ット4020のコネクタブロック283への接続を維持するための、二次的保持機能40
05を含む。
【0171】
二次的保持機能4005は、左結合部材4262および同様に右結合部材(非表示)上
に形成された摩擦パッド4006を含む。特に、摩擦パッド4006は、各結合部材42
62、4264に含まれるピン受け入れスロット4275の側壁4277および床427
9上に形成される。摩擦パッド4006は、コネクタブロック4283の保持ピン428
1上に形成された補助摩擦パッド4008に接触するように配置される。各摩擦パッド4
006、4008は、ヨークブラケット4020およびコネクタブロック4283にギザ
ギザを付けることにより、または高摩擦シートをヨークブラケット4020およびコネク
タブロック4283に結合することによって形成できる。
【0172】
二次的保持機能4005は、代替的に、図62Aおよび62Bで示されるように配置で
きる。特に、図61に示されるように、摩擦パッド4006’は、結合部材4262’、
4264’のそれぞれの上面に沿って、ヨークブラケット4020’に結合できる。この
ような実施形態では、摩擦パッド4008’は、ヨークブラケット4020’がコネクタ
ブロック4283’に結合された時、結合部材4262’、4264’の上面に接触する
ように配置されたコネクタブロック4283’の表面上に形成できる。さらに、摩擦パッ
ド4006’は、図62Aに示されるように、結合部材4262”、4264”のそれぞ
れの内面4268”に沿って、ヨークブラケット4020”に結合できる。このような実
施形態では、摩擦パッド4008”は、ヨークブラケット4020”がコネクタブロック
4283”に結合された時、結合部材4262”、4264”の内面に接触するように配
置されるコネクタブロック4283”の表面上に形成できる。
【0173】
第五の代替的ヨークブラケット5020および代替的コネクタブロック5283が図6
3および63Aに示されている。ヨークブラケット5020およびコネクタブロック52
83は、本明細書に記述されたヨークブラケット20およびコネクタブロック283と実
質的に類似しており、5000系の類似の参照番号は類似の機能を示す。ヨークブラケッ
ト5020は、ヨークブラケット5020がコネクタブロック5283に結合されたら、
ヨークブラケット5020のコネクタブロック5283への接続を維持するための、二次
的保持機能5005を含む。
【0174】
二次的保持機能5005は、突起5272に形成されたディボット5006を含む。図
63Aに示されるように、ディボット5006は、コネクタブロック5283に含まれる
バネ式ボール5007を受け入れるようにサイズ調節される。
【0175】
第六の代替的ヨークブラケット6020および代替的コネクタブロック6283が図6
4および64Aに示されている。ヨークブラケット6020およびコネクタブロック62
83は、本明細書に記述されたヨークブラケット20およびコネクタブロック283と実
質的に類似しており、6000系の類似の参照番号は類似の機能を示す。ヨークブラケッ
ト6020がコネクタブロック6283に結合されたらヨークブラケット6020のコネ
クタブロック6283への接続を維持するための二次的保持機能6005が、コネクタブ
ロック6283に含まれる。
【0176】
二次的保持機能6005は、図64Aに示されるように軸6006Aの周りを旋回する
ために、コネクタブロック6283に結合されたラッチ6006を含む。ラッチ6006
は、図64Aの矢印6007で示されるように軸6006Aの周りに旋回することにより
、開放位置から閉鎖位置に移動する。閉鎖位置では、ラッチ6006は突起6272がコ
ネクタブロック6283から離れることを阻止する。
【0177】
第七の代替的ヨークブラケット7020および代替的コネクタブロック7283が図6
5、65Aおよび65Bに示されている。ヨークブラケット7020およびコネクタブロ
ック7283は、本明細書に記述されたヨークブラケット20およびコネクタブロック2
83と実質的に類似しており、7000系の類似の参照番号は類似の機能を示す。ヨーク
ブラケット20とは異なり、ヨークブラケット7020は、それぞれが基部部材7260
の反対側の窪み7265を含むように形成される結合部材7262、7264を含む。窪
み7265は、ヨークブラケット7020がコネクタブロック7283に結合されている
時、コネクタブロック7283に含まれるT型延長部分7269を受け入れるように構成
される。図65Aおよび65Bに示されるように、各結合部材7262、7264の外面
7911が、T型延長部分7269の外面72912と一体になるように、窪み7265
はT型延長部分7269と連携するようにサイズ調節される。
【0178】
八番目の代替的ヨークブラケット8020が図66および67に示されている。ヨーク
ブラケット8020は、本明細書に記述されたヨークブラケット20と実質的に類似して
おり、8000系の類似の参照番号は類似の機能を示す。ヨークブラケット20とは異な
り、ヨークブラケット8020は、左および右結合部材8262、8264を通って延長
する一対のペグ受け入れスロット8275を含むように形成される。
【0179】
第九の代替的ヨークブラケット9020および代替的コネクタブロック9283が図6
8および68Aに示されている。ヨークブラケット9020およびコネクタブロック92
83は、本明細書に記述されたヨークブラケット20およびコネクタブロック283と実
質的に類似しており、9000系の類似の参照番号は類似の機能を示す。ヨークブラケッ
ト9020がコネクタブロック9283に結合されたらヨークブラケット9020のコネ
クタブロック9283への接続を維持するための二次的保持機能9005が、コネクタブ
ロック9283に含まれる。
【0180】
二次的保持機能9005は、結合部材9262、9264に含まれるペグ受け入れスロ
ット9275のそれぞれに形成されるペグ窪みポケット9006を含む。ペグ窪みポケッ
ト9006は、保持スロット9275の床9298へと延長する。ペグ窪みポケット90
06は、コネクタブロック9283に含まれるバネ式保持ペグ9281を受け入れるよう
に構成される。ペグ窪みポケット9006は床9298と連携して、ヨークブラケット9
020とコネクタブロック9283の結合中に保持ペグ9281がコネクタブロック本体
9299中にスライドするのを誘導するカム表面を形成する。バネ式保持ペグ9281が
ペグ窪みポケット9006に受け入れられる時、バネ式保持ペグ9281は、ヨークブラ
ケット9020がコネクタブロック9283から取り外されるのに抵抗する。
【0181】
仰臥位(仰向け)に患者を保持するための代替的な患者保持装置上部312が、図69
および70に示されている。保持装置上部314は、保持厚板325および保持厚板32
5の両端にある運動カプラー318を含む。保持厚板325は、第一のレール314、第
二のレール316、パネル317、および交差ビーム319を含む。第一のレール314
および第二のレール316は間隔を置いており、互いに平行に延長する。各レール314
、316は正方形の形状である。レール314、316およびパネル317が整合して、
仰臥位に患者を保持するための患者保持装置上部314の平らな上面320を形成するよ
うに、パネル317は、第一のレールと第二のレール314、316を相互接続する。レ
ール314、316は、図69および70に示されるように、パネル317の下方に延長
する。運動カプラー318は、基礎フレーム12に対する保持厚板325の移動を可能に
する。また、交差ビーム319は、保持装置上部314を運ぶための一対のハンドル33
0を含む。
【0182】
第一のレール314、第二のレール316およびパネル317は連携して、示されるよ
うに一体テーブルトップ232を形成し、ここでは炭素繊維の層は例えば図70で示され
るようにテーブルトップ232を形成するように配置される。パネル317は、図70
示されるように、例示的にフォームから形成されたコア235の周りに形成される。他の
実施形態では、コア235は、木、プラスチック、または他の材料から形成される。運動
カプラー318は、上述の運動カプラー218と実質的に類似している。
【0183】
別の代替的患者保持装置14’が図71~73に示されている。保持装置上部14’は
、本明細書に記述された保持装置上部14と実質的に類似しており、類似の参照番号は類
似の機能を示す。図71に示されるように、患者保持装置上部14’は、保持フレーム2
25’および2つの運動カプラー218’を含む。保持フレーム225’は、第一のレー
ル214’、第二のレール216’、第一のレール214’と第二のレール216’のい
ずれかの端部に位置する一対の交差ビーム219’を含む。運動カプラー218は保持フ
レーム225’に結合され、例えば、回転システム46および/または基礎フレーム12
のリフトシステム48の再構成に応答して、基礎フレーム12に対する水平軸215’の
周りの保持フレーム225’の動きを可能にする。さらに、運動カプラー218’は、基
礎フレーム12に対する保持フレーム225’のスライドおよびシフトを可能にする。
【0184】
各運動カプラー218’は、図71に示されるように、コネクタ220’およびジョイ
ント221’を含む。コネクタ220’は、水平旋回軸215’の周りの回転のために、
ヨークブラケット20および基礎フレーム12に結合されるように構成される。ジョイン
ト221’は、コネクタ220’および保持フレーム225’の交差ビーム219’に結
合される。
【0185】
図71~73に示されるように、ジョイント221’は、アーム230’、第一の弾性
バンパー232’、第二の弾性バンパー234’、およびアームリテーナー236’を含
む。アーム230’は例示的に捻れており、コネクタから交差ビーム219’に形成され
たビームスロット238’へと延長する。図71に示されるように、保持フレーム225
’が軸215’に対して角度のある面で基礎フレーム12に対してスライドおよびシフト
するように、ビームスロット238’は、角度α(例示的に約5度)で交差ビーム219
’の縦軸に延長する。従って、軸215’に垂直な任意の軸は、アーム230’がスライ
ドおよびシフトする面に実質的に垂直でない。バンパー232’、234’は、アーム2
30’をビームスロット238’中に位置付け、バンパー232’、234’が弾性的に
変形および膨張するにつれて、アーム230’がビームスロット238’内でスライドお
よびシフトすることを可能にする。アームリテーナー236’はビームスロット238’
に平行に延長し、アーム230’がビームスロット238’から引き出されるのに抵抗す
るように構成される。
【0186】
患者保持装置10は、図1に示されるように、患者保持装置上部14に結合された多く
のアクセサリークッション350をさらに含む。アクセサリークッション350は、患者
保持装置10上で腹臥位(うつぶせ)に横たわる患者を保持するように構成される。各ア
クセサリークッション350は、パッド352および、パッド352を保持装置上部14
のレール214、216に結合するためのレールカプラー354を含む。
【0187】
レールカプラー354は、パッド352をレール214、216に沿って定位置に保持
するために、図74に示されるように、保持装置上部14のレール214、216上に固
定するように構成される。他の実施形態では、腹臥位パッド以外の保持装置および装置は
、レールカプラー354でレールに結合しうる。他の保持装置または装置の例には、他の
パッド、リンク、IV支柱、モニター、機器トレー、ライト、けん引装置、または手術時
に、または患者を保持するために有用な任意の他のものまたは部品が含まれる。
【0188】
図75に示されるように、レールカプラー354は、ブラケット360、フラップ36
2、および旋回ピン364を含む。ブラケット360は、レール214、216を受け入
れるように、またパッド352に結合されるように構成される。フラップ362は、軸3
66の周りの旋回運動、および軸366に沿ったスライド運動のために、ブラケット36
0に結合される。旋回ピン364はフラップ362をブラケット360に結合し、軸36
6を画定する。
【0189】
図75に示されるように、ブラケット360は、上部あご370、下部あご372およ
び結合プレート374を含む。上部あご370および下部あご372は後部壁378によ
って相互接続され、後部壁378がレール開口部376の後に延長するように、後部壁3
78と連携してレール開口部376を画定する。結合プレート374は、パッド352に
結合されるように構成される。他の実施形態では、結合部レート374は、多くの異なる
患者保持パッドまたは他の手術レールアクセサリーに結合されうる。
【0190】
図75に示されるように、上部あご370は、上部壁380、左ハトメ382、および
右ハトメ384を含むように形成される。上部壁380は、後部壁378から離れてレー
ル開口部376の上へと延長する。左ハトメ382は上部壁380の左側380Lに位置
し、旋回ピン364を受け入れるように構成される。右ハトメ384は、上部壁380の
左側380Rに位置し、旋回ピン364を受け入れるように構成される。
【0191】
図75に示されるように、下部あご372は、下部壁388、唇縁390、頭のある左
ポスト392、および頭のある右ポスト394を含むように形成される。下部壁388は
、結合プレート374に結合され、レール開口部376の下に延長する。唇縁390は下
部壁388に結合され、レール開口部376の前面の一部の上に延長する。頭のある左ポ
スト392および頭のある右ポスト394は、唇縁390に結合される。
【0192】
それぞれの頭のあるポスト392、394は、シャフト396およびシャフト396か
ら延長する頭398を含む。各頭398は、縁の周りが面取りされている。さらに、それ
ぞれの頭のあるポスト392、394の中心393は、図74に示されるように、軸36
6から距離d1だけ間隔を置いている。
【0193】
図75に示されるように、フラップ362は、レール214、216をブラケット36
0に固定するように構成され、ハトメ400、左ポスト開口部402、右ポスト開口部4
04、およびハンドル406を含むように構成される。ハトメ400は、旋回ピン364
を受け入れるようにサイズ調節される。左右のポスト開口部402、404は、レール2
14、216がブラケット360に固定された時、ブラケット360の頭のあるポスト3
92、394を受け入れるように構成される。
【0194】
左右のポスト開口部402、404は、それぞれ、第一のセクション408および第二
のセクション410を含むように形成される。第一のセクション408は、頭のある各ポ
スト392、394の頭398がポスト開口部402、404に受け入れられるようにサ
イズ調節される。第二のセクション410は、頭のある各ポスト392、394の頭39
8がポスト開口部402、404から引き抜かれるのを阻止するようにサイズ調節される
。さらに、図74に示されるように、ポスト開口部402、404の第二のセクション4
10は、軸366から距離d2だけ間隔を置いた中心線411を持つ。
【0195】
図75に示されるように、旋回ピン364は、シャフト412、シャフト412の上に
マークされたロックされていないインジケーター414、および412の上にマークされ
たロックされたインジケーター416を含む。ロックされていないインジケーター414
は、例示的に、ブラケット260がレール214、216に固定されていないことを示す
赤いマークである。ロックされているインジケーター416は、例示的に、ブラケット2
60がレール214、216に固定されていることを示す緑のマークである。他の実施形
態では、インジケーター414、416は、他の色、言葉、シンボル、ギザギザの模様、
または他の適切なインジケーターでありうる。
【0196】
作動中、フラップ262は、開放位置(図76~77に示す)および閉鎖位置(図78
~79に示す)の間を旋回するように構成される。閉鎖位置への動きに追従して、フラッ
プ262は、閉鎖位置から固定位置(図80~81に示す)にスライドするように構成さ
れる。フラップ262が開放位置にある時、レール214、216が口部276に挿入さ
れ、頭のあるポスト392、394がポスト開口部402、404から引き抜かれるよう
に、フラップ262は開口部276から離れるように旋回する。閉鎖位置では、レール2
14、216が開口部276から出ることが阻止され、頭のあるポスト392、394が
ポスト開口部402、404の第一のセクション408に受け入れられるように、フラッ
プ262は開口部276に向かって旋回する。固定位置では、頭のあるポスト392、3
94がポスト開口部402、404の第二のセクション410に受け入れられるように、
フラップ262はブラケット360に対してスライドする。
【0197】
図78および79に示されるように、フラップが閉鎖位置にある時、頭のある各ポスト
392、394の中心393と軸366の間の距離d1は、ポスト開口部402、404
の第二のセクション410の中心線411と軸366の間の距離d2よりも大きい。しか
し、図80および81に示されるようにフラップ262が固定位置に移動される時、頭の
あるポスト392、394はポスト開口部402、404の第二のセクション410の中
心線403に向かうように働きかけられるので、距離d1は、距離d2とほぼ同じになる
まで減少する。図81の矢印420で示される距離d2の減少に応答して、下部あご37
2は上部あご370の方に移動される。従って、フラップが固定位置に移動される時、開
口部376のレール214、216はレールカプラー354に固定される。
【0198】
ロックされていないインジケーター414は、フラップが開放位置または閉鎖位置のど
ちらかである時に表示(露出)され、図78に示されるように固定位置にスライドした時
は覆われる(隠される)。ロックされたインジケーター416は、フラップが固定位置に
ある時は表示(露出)され、図80に示されるようにフラップが開放位置または閉鎖位置
のどちらかにスライドする時は覆われる(隠される)。従って、ユーザーはレールカプラ
ー354の構成を視覚的に知ることになる。
【0199】
一つの代替的フラップ362’が図82に示されており、これは代替的ポスト開口部4
02’、404’を含むように形成される。ポスト開口部402’、404’は実質的に
長方形で、開口部402’、404’の第二のセクション410’の中心線を位置付ける
三角形の突出401’を含む。別の代替的フラップ362”が図83に示されており、こ
れは代替的ポスト開口部402”、404”を含むように形成される。
【0200】
三角形レールと共に使用するための代替的レールカプラー354’’’が図84に示さ
れている。代替的レールカプラー354’’’は、レールカプラー354と実質的に類似
しており、類似の参照番号は類似の構造を示す。しかし、レール開口部376’’’が三
角形の形状で三角形レールを受け入れるように、代替的レールカプラー354’’’は後
部壁378を含まない。
【0201】
別の代替的レールカプラー354’’’’が図85に示されている。代替的レールカプ
ラー354’’’’は、レールカプラー354と実質的に類似しており、類似の参照番号
は類似の構造を示す。しかし、異なるパッドまたはアクセサリーをブラケット360’’
’’の残りの部分に結合できるように、矢印421で示されるように、レールカプラー3
54’’’’の結合プレート374’’’’はブラケット360’’’’の残りの部分か
らスライドして取り外すことができる。さらに、頭のあるポスト392’’’’、394
’’’’はフラップ362’’’’に結合され、ポスト開口部(非表示)はブラケット3
60’’’’に形成される。
【0202】
患者保持装置10の制御システム30は、図2に示されるように、角度センサー446
、一対の高さセンサー448、一対のブレーキセンサー450、および通信インターフェ
ース452も含み、それぞれは制御装置40と通信している。角度センサー446は回転
システム46に含まれ、地面に対する保持装置上部14の角度を感知するように構成され
る。高さセンサー448はリフトシステム48に含まれ、カラム24、26に加えられた
揚力量の関数として、保持装置上部14のいずれかの端部の高さを感知するように構成さ
れる。ブレーキセンサー450はブレーキシステム50に含まれ、キャスター33、35
のブレーキステータスを判断するために解除可能なリンク152の位置を感知するように
構成される。
【0203】
一部の実施形態では、患者保持装置10の通信インターフェース452は、患者保持装
置10が配置される医療施設のイーサネットなどの通信インフラ462を介して、また図
86に図示的に示されるような通信リンク464、466を介してリモートコンピュータ
装置460と通信する。本明細書では、時折、コンピュータ装置460は単に「コンピュ
ータ」と呼ばれる。コンピュータ460は、例えば手術コンピュータシステム、維持コン
ピュータシステム、または電子医療記録(EMR)システムの一部でありうる。しかし、
患者保持装置10の通信インターフェース452が医療施設で使用される他のコンピュー
タと通信することは、本開示の範囲内である。
【0204】
例示的実施形態では、通信インターフェース452(またはポート)は、リンク464
を介して通信インフラ462との双方向通信を提供する。通信インフラ462は、同様に
、リンク466を介してコンピュータ460と通信する。通信インターフェース452は
例示的に、米国特許出願広報番号2007/0210917 A1(参照によって本書に
明示的に組み込む)に表示・記述されているタイプの無線インターフェースユニットと通
信するための無線トランシーバである。しかし、一部の実施形態では、通信インターフェ
ース452は有線トランシーバであり、通信リンク464は、米国特許第7,538,6
59号と7,319,386号、および米国特許出願広報第2009/0217080
A1号、2009/0212925 A1号、2009/0212926 A1号(それ
ぞれを参照によって本書に明示的に組み込む)に表示・記述されているタイプの装置イン
ターフェースユニットまたはネットワークインターフェースユニットの一部として含まれ
る壁面コンセントに、患者保持装置10を接続するケーブルを含む。
【0205】
通信インターフェース452は、センサー446、448、450から、およびユーザ
ーインターフェース44からの情報をリモートコンピュータ460に通信しうる。リモー
トコンピュータ460は、センサー446、448、450からの情報を表示および/ま
たは保存しうる。さらに、リモートコンピュータ460は、ユーザー入力を患者保持装置
10の通信インターフェース452に伝達して、患者保持装置10の回転、リフト、およ
びブレーキシステム46、48、50を制御しうる。従って、ユーザーが手術中に患者保
持装置10上に保持された患者の位置を制御するなど、ユーザーは、典型的またはロボッ
ト制御支援の手術中に、患者保持装置10を遠隔操作できる。
【0206】
さらに、リモートコンピュータ460は、センサー446、448、450からの受信
情報とユーザーインターフェース44からの受信情報を比較して、患者保持装置10の回
転、リフト、ブレーキシステム46、48、50が期待されたように作動しているかどう
かを判断しうる。システム46、48、50の一つが期待されたように作動していない場
合、リモートコンピュータ460は、患者保持装置10と通信して、パネル61上のメン
テナンスインジケーターライト79を作動させる、および/またはリモートコンピュータ
内のアラートを有効化して患者保持装置10の修理を請求しうる。次にアラートは、医療
施設内のメンテナンスシステムまたは担当者に伝達されうる。システム46、48、50
が期待されたように作動している場合、リモートコンピュータ460はセンサー446、
448、450から、およびユーザーインターフェース44からの情報を記録しうる。
【0207】
一部の実施形態では、患者が患者保持装置10上に保持される時、リモートコンピュー
タ460中で患者識別子が患者保持装置10と関連付けられうる。患者が患者保持装置上
に保持されている間、リモートコンピュータ460は、ユーザー入力54から患者保持装
置10によって受信されたユーザー入力およびセンサー446、448、450からの情
報も記録しうる。次にリモートコンピュータは、患者識別子を受信したユーザー入力およ
びセンサー446、448、450からの情報に関連付け、関連付けられたデータを患者
の電子医療記録に保存する。
【0208】
代替的患者保持装置510が図87および88に示されている。代替的患者保持装置5
10は、患者保持装置10に実質的に類似しており、類似の参照番号は類似の構造を示す
。しかし、代替的患者保持装置510は、患者保持装置10にはない一対の入力ペダル5
12を含む。さらに、代替的患者保持装置510は、患者保持装置10に含まれる延長部
分28ではない延長部分528を含む。
【0209】
一対の入力ペダル512は、図87に示されるように第一のカラム24の基部31に結
合される。入力ペダル512は、ユーザーインターフェース44のユーザー入力54に含
まれ、制御装置40に電気的に結合される。一対のペダルは、ブレーキシステム50のキ
ャスター33、35にブレーキをかけ、ブレーキを外すように構成される。一対の入力ペ
ダルは、ブレーキシステム50にブレーキのかかった構成へと移動するよう命令する電子
入力を提供するように構成されたブレーキペダル522、およびブレーキシステム50に
ブレーキのかかっていない構成へと移動するよう命令する電子入力を提供するように構成
されたブレーキ解除ペダル524を含む。
【0210】
延長部分528は、保持装置上部14を保持するためにカラム24、26が間隔を置い
ている展開位置と、カラム24、26が一緒に畳まれて基礎フレームの占有面積を減らす
保管位置の間を移動するように構成される。延長部分528は、軸543の周りの旋回運
動のために、第一の部材541および第一の部材541に結合された第二の部材542を
含む。第一の部材545は、軸540の周りの旋回運動のために、第一のカラム24に結
合される。第二の部材542は、軸547の周りの旋回運動のために、第二のカラム26
に結合される。
【0211】
図89~95に示されるように、患者保持装置10はけん引装置700を含みうる。外
科医または介護者が、評価および/または特定の外科処置に対して患者を配置できるよう
に、手術前、手術中、または手術後にけん引力が患者に加えられうる。例示的実施形態で
は、けん引装置700は、第一のカラム24に結合され、けん引取り付け具702、選択
的に取り外し可能な一式の重り704、およびけん引取り付け具から選択的に取り外し可
能な重りに延長するケーブル706を含む。他の実施形態では、けん引装置700は第二
のカラム26に結合されうる。
【0212】
けん引取り付け具702は、例示的に、図89に示されるように、頸部けん引を患者に
加えるためのヘッドラップである。他の実施形態では、けん引取り付け具702は、患者
の頭蓋骨に直接ねじ止めされた王冠型取り付け具または、患者の頭または身体の他の部分
に取り付けるための別のタイプの取り付け装置でありうる。
【0213】
図89に示されるように、重り704は、第一のカラム24の側面に沿って位置し、患
者に加えられるけん引力を増加または減少させるために、けん引装置700から取り外し
または追加されるように構成される。他の実施形態では、リールまたは他の力提供部を使
用して、けん引取り付け具702を通して患者にけん引力を加えうる。ケーブル706は
、例示的に、第一のカラム24を通って延長し、重り704からのけん引力をけん引取り
付け具702に伝達する。
【0214】
図89に示されるように、手術中、ケーブル706が旋回軸22の周りの患者の回転中
に捻れないように、ケーブル706は、例示的に、回転システム46の通路132を通っ
て、概して回転軸22に沿って延長する。従って、図91に示されるように、ケーブル7
06は係合部材122、カラー113の中央開口部120、回転アーム102の中央開口
部110、および回転システム46の中空シャフト112を通って延長する。
【0215】
図93および95に示されるように、ケーブル706はけん引取り付け具702から重
り704まで、多くのガイドによって誘導される。例示的実施形態では、ガイドは、水平
プーリー710、ガイドブロック712、および垂直プーリー714を含む。図93に示
されるように、水平プーリー710は第一のカラム24に結合され、ケーブル706を通
路132に沿ってカラム24の側面に向かって誘導する。ガイドブロック712は第一の
カラム24に結合され、ケーブルが水平プーリー710から外れるのを阻止する。図95
に示されるように、垂直プーリー714は第一のカラム24に結合され、ケーブル706
をカラム24の側面に沿って下方に重り704まで誘導する。
【0216】
本開示のさまざまな実施形態および原理についての上記の説明は、例証および説明の目
的で提示したものである。これは網羅的であることも、開示内容を開示した正確な形態に
限定することも意図していない。数多くの変更、修正および変形が当業者にとって明白と
なりうる。その上、発明の複数の態様や原理について提示してきたが、上記の各種の実施
態様に鑑みれば、これらを組み合わせて利用する必要はなく、また発明の態様や原理のさ
まざまな組み合わせが可能である。従って、上記の説明は、本書で開示または推奨した考
えられるすべての変更、修正、態様、組み合わせ、原理、および変形、ならびに本明細書
に開示されたさまざまな可能性のある発明および請求項により画定された発明の原理、精
神および広範な請求範囲に該当するその他すべてを包括することが意図されている。
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