(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-18
(45)【発行日】2024-09-27
(54)【発明の名称】通行料金収受システム
(51)【国際特許分類】
G07B 15/00 20110101AFI20240919BHJP
【FI】
G07B15/00 L
(21)【出願番号】P 2023076694
(22)【出願日】2023-05-08
【審査請求日】2023-05-08
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和4年7月5日~15日に、神奈川県相模原市緑区にある首都圏中央連絡自動車道相模原インターチェンジにおいて、有料道路から退出する車両の運転者に対して払込票を発行する試験運用を実施した。
(73)【特許権者】
【識別番号】505398952
【氏名又は名称】中日本高速道路株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】394001814
【氏名又は名称】高速道路トールテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205350
【氏名又は名称】狩野 芳正
(74)【代理人】
【識別番号】100117617
【氏名又は名称】中尾 圭策
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 英隆
(72)【発明者】
【氏名】野村 守
(72)【発明者】
【氏名】和田 岳志
(72)【発明者】
【氏名】田中 翔太
【審査官】山本 裕太
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-143129(JP,A)
【文献】特開2003-109051(JP,A)
【文献】特開2015-153170(JP,A)
【文献】特開平08-096185(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を運転している運転者の運転免許証に記載された免許証情報を読み取る免許証読取部
、及び、前記免許証情報に表される前記運転者に対して、前記車両の車種に応じた料金を請求する払込票を発行する払込票発行部
を備える路側機と、
前記路側機に基づき、前記払込票を識別する払込票番号に含まれる請求番号を決定する請求番号決定部と、
を備え、
前記払込票番号は、前記払込票に対応する料金が支払われたことを表す支払情報に表される
通行料金収受システム。
【請求項2】
前記請求番号決定部を備える機材は、前記路側機が設置されている料金所施設に設置されている
請求項
1に記載の通行料金収受システム。
【請求項3】
前記請求番号の少なくとも一部を含む管理番号により識別され、前記払込票に関する請求情報を登録する収受管理部を備える
請求項
1または2に記載の通行料金収受システム。
【請求項4】
車両を運転している運転者の運転免許証に記載された免許証情報を読み取る免許証読取部、及び、前記免許証情報に表される前記運転者に対して、前記車両の車種に応じた料金を請求する払込票を発行する払込票発行部を備える路側機と、
前記路側機に基づき、前記払込票を識別する払込票番号に含まれる請求番号を決定する請求番号決定部と、
前記請求番号の少なくとも一部を含む管理番号により識別され、前記払込票に関する請求情報を登録する収受管理部と、
を備え、
前記収受管理部は、
前記払込票に対応する料金が支払われたことを表す支払情報と、前記請求情報とに基づき、発行された前記払込票のうち、発行されてから所定の期間経過し、かつ、支払われていない第1払込票に関する第1請求情報を決定し、
前記第1請求情報に関する前記第1払込票を再発行することを指示する情報を出力する
通行料金収受システム。
【請求項5】
前記請求情報は、前記車両のナンバープレートに記された番号を表すナンバー情報を含み、
前記収受管理部は、前記管理番号を表す情報を受け付けると、前記ナンバー情報を出力する
請求項
3に記載の通行料金収受システム。
【請求項6】
前記請求情報は、前記車両を撮像した画像を表す車両情報を含み、
前記収受管理部は、前記管理番号を表す情報を受け付けると、前記車両情報を出力する
請求項
3に記載の通行料金収受システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通行料金収受システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
高速道路などの料金所において、通行料金を支払うために料金精算機が使用されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、料金所においてETC(Electronic Toll Collection System:電子料金収受システム)により料金を収受する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ETCにより料金を収受することで、車両が料金所を通過するために要する時間が低減される。しかし、ETCを使用するためには、車両の運転者はETCカード等を所持し、かつ、車両にETCの車載器が搭載されている必要がある。このため、ETCカード等を所持していない運転者や、ETCの車載器が搭載されていない車両の運転者は、ETCのみ対応している料金所、または走行レーンを利用することができない。
【0006】
上記の状況に鑑み、ETC専用であった走行レーンにおいて、低費用でETC以外の支払手段を設けることを目的の1つとする。他の目的については、以下の記載及び実施の形態の説明から理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0008】
上記目的を達成するための一実施の形態による通行料金収受システム(1000)は、免許証読取部(112)と、払込票発行部(113)とを備える。免許証読取部(112)は、車両を運転している運転者の運転免許証に記載された免許証情報を読み取る。払込票発行部(113)は、免許証情報に表される運転者に対して、車両の車種に応じた料金を請求する払込票を発行する。
【発明の効果】
【0009】
上記の形態によれば、ETC専用であった走行レーンに、低費用でETC以外の支払手段を設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】一実施の形態における通行料金収受システムの概略図である。
【
図2】一実施の形態における料金所端末の構成を説明する図である。
【
図3】一実施の形態における通行料金収受システムによる機能ブロックを表す図である。
【
図4】一実施の形態における収受管理装置の構成を説明する図である。
【
図5A】一実施の形態における通行料金収受システムによる払込票の発行処理を表すフローチャートである。
【
図5B】一実施の形態における通行料金収受システムによる払込票の発行処理を表すフローチャートである。
【
図6】一実施の形態における請求番号の構成を説明する図である。
【
図7】一実施の形態における通行料金収受システムによる払込票の再発行処理を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施の形態1)
本実施の形態における通行料金収受システム1000を、図面を参照して説明する。通行料金収受システム1000は、例えば、
図1に示すように、有料道路を車両が通行したときの通行料金を収受する。通行料金収受システム1000は、路側機100と、料金所端末200と、収受管理装置300とを備える。有料道路の出口には、料金所施設10が設置され、車両、例えば自動車、二輪自動車が通行する走行レーン11に沿って、左右にアイランド12が設けられている。アイランド12には、路側機100が設けられ、料金所施設10内に設けられた料金所事務所13は料金所端末200が設けられている。
【0012】
路側機100と、料金所端末200とは、施設内ネットワーク14を介して、互いに通信可能に接続されている。施設内ネットワーク14は,料金所施設10内に設置される機器を通信可能に接続する通信網を表し、例えばLAN(Local Area Network)を含む。
【0013】
料金所端末200と、収受管理装置300とは、広域ネットワーク20を介して、互いに通信可能に接続されている。広域ネットワーク20は、料金所施設10内の機器、例えば料金所端末200と、料金所施設10外に設置された収受管理装置300とを通信可能に接続する通信網を表し、例えばWAN(Wide Area Network)を含む。
【0014】
収受管理装置300は、外部ネットワーク30を介して、収納代行装置50と通信可能に接続されている。外部ネットワーク30は、例えばインターネットを含む。
【0015】
有料道路を通行する車両の運転者は、料金所において、有料道路から退出するとき、有料道路の入口で発行された通行券を路側機100に挿入する。路側機100は、有料道路の入口で発行された通行券が挿入されると、通行券に記録されている通行券情報を料金所端末200に出力する。また、路側機100は、運転免許証に記載された免許証情報を読み取り、読み取った免許証情報を料金所端末200に出力する。
【0016】
料金所端末200は、通行券情報に基づき車両の通行料金を決定し、免許証情報に基づき通行料金の請求先を決定する。料金所端末200は、決定された請求先に、決定された通行料金を請求する払込票を表す画像を生成する。生成された画像を表す画像情報は、料金所端末200から路側機100に出力される。
【0017】
路側機100は、画像情報に基づき、払込票を発行する。有料道路から退出する車両の運転者は、発行された払込票を受け取り、有料道路から退出する。その後、運転者は、払込票を用いて、銀行やコンビニエンスストアなどで通行料金を支払う。
【0018】
このように、路側機100は、多種の支払方法、例えば現金支払い、クレジットカード支払いなどに対応することなく、ETCを搭載していない多くの車両に対応することができる。このため、追加する機材の費用が抑制される。また、運用コストを抑制するために、時間帯によって、多種の支払が可能な走行レーン11からETC専用の走行レーン11に変更する場合がある。例えば、現金での支払いの対応を停止することで、釣銭の補充作業などによる運用コストが低減される。ここで、路側機100は多種の支払方法に対応していないため、多種の支払方法に対応するよりも、運用コストが抑制される。
【0019】
また、運転者は、車両に乗車した状態で路側機100の操作を行い、払込票を受け取ることができる。
【0020】
また、収納代行装置50は、通行料金が支払われる端末、例えば銀行やコンビニエンスストアに設置された端末から、支払われた通行料金に関する支払情報を取得し、収受管理装置300に支払情報を出力する。また、路側機100が発行した払込票に関する請求情報は、料金所端末200から収受管理装置300に出力される。このため、収受管理装置300は、支払情報に基づき、支払われていない払込票に関する請求情報を抽出し、ユーザ、例えば道路事業者による請求者への督促を支援する。
【0021】
ここで、通行料金収受システム1000は、払込票に使用される固有の請求番号に基づき、請求情報の識別子として用いる管理番号を決定する。これにより、通行料金収受システム1000は、通行料金収受システム1000内の請求情報と、収納代行装置50から出力される支払情報とを容易に対応付けることができ、支払われていない払込票に関する請求情報を抽出する処理の負荷を低減し得る。
【0022】
(通行料金収受システムの構成)
図1に示す通行料金収受システム1000に含まれる路側機100の構成を説明する。路側機100は、例えばアイランド12に設置された料金収受機110と、ナンバー撮像装置120と、車両撮像装置130と、発進制御装置140とを備える。料金収受機110は、払込票を発行するための情報を読み取り、払込票を発行する。料金収受機110は、例えば通行券読取部111と、免許証読取部112と、払込票発行部113とを備える。
【0023】
通行券読取部111には、有料道路の入口で発行された通行券が挿入される。通行券読取部111は、通行券に記録された情報を表す通行券情報を読み取り、読み取った通行券情報を料金所端末200に出力する。通行券情報は、例えば、車両が有料道路に進入した入口の位置と、車両の車種区分と、車両が有料道路の入口を通過した時刻などが記録されている。車両の車種区分は、例えば有料道路の料金体系に応じた分類を表す。例えば、車両の車種区分は、普通車、中型車、大型車などを含み、車両の大きさ、牽引の有無、車軸の数などに応じた分類を表す。
【0024】
免許証読取部112は、運転免許証に記載された情報を表す免許証情報を読み取り、読み取った免許証情報を料金所端末200に出力する。例えば、車両の運転者は、走行レーン11において料金収受機110の隣に車両を停止し、運転免許証を免許証読取部112にかざす。免許証読取部112は、例えば撮像装置、例えばカメラによりかざされた運転免許証を撮像する。運転免許証を撮像した画像を表す免許証情報は、料金所端末200に出力される。また、免許証読取部112は、運転免許証が挿入される形態でもよい。例えば、免許証読取部112は、挿入された運転免許証の両面を読取装置、例えばスキャナにより読み取り、読み取られた免許証情報を料金所端末200に出力する。免許証読取部112は、さらに、運転免許証を撮像した画像から、運転免許証に記載された文字を認識してもよい。免許証情報は、例えば、運転免許証に記載された事項、例えば住所、氏名などを表す。
【0025】
払込票発行部113は、運転者に対して、通行料金を請求する払込票を発行する。例えば、払込票発行部113は、印刷装置を備え、料金所端末200から取得する払込票を表す画像を印刷し、印刷した払込票を出力する。
【0026】
ナンバー撮像装置120は、走行レーン11において料金収受機110の隣に停止した車両のナンバープレートを撮像する。例えば、ナンバー撮像装置120は、1台以上のカメラを備え、車両の前方のナンバープレートと、後方のナンバープレートとのいずれか一方、または、両方を撮像する。ナンバープレートを撮像した画像を表すナンバー情報は、ナンバー撮像装置120により料金所端末200に出力される。
【0027】
車両撮像装置130は、走行レーン11において料金収受機110の隣に停止した車両を撮像する。車両を撮像した画像を表す車両情報は、車両撮像装置130により料金所端末200に出力される。
【0028】
発進制御装置140は、有料道路から退出する車両の運転者が料金収受機110から払込票を受け取るまで、車両の発進を抑制する。例えば、発進制御装置140は、運転者が払込票を受け取るまで、走行レーン11を遮るように発進制御棒141を配置する。運転者が払込票を受け取ると、発進制御装置140は、発進制御棒141を上げて、走行レーン11を開放する。
【0029】
次に、料金所端末200の構成を説明する。料金所端末200は、
図2に示すように、入出力装置210と、演算装置220と、通信装置230と、記憶装置240とを備える。料金所端末200は、例えば、コンピュータである。入出力装置210には、演算装置220が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置210は、演算装置220が処理を実行した結果を出力する。入出力装置210は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。
【0030】
通信装置230は、施設内ネットワーク14に電気的に接続され、施設内ネットワーク14を介して路側機100との通信を行う。通信装置230は、例えば、路側機100から取得する情報を演算装置220に転送する。また、演算装置220が生成した信号を路側機100に転送する。
【0031】
また、通信装置230は、広域ネットワーク20に電気的に接続され、広域ネットワーク20を介して収受管理装置300との通信を行う。通信装置230は、例えば、収受管理装置300から取得する情報を演算装置220に転送する。また、演算装置220が生成した信号を収受管理装置300に転送する。通信装置230は、例えば、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0032】
記憶装置240は、払込票を発行するための様々なデータ、例えば通行料金収受プログラム400を格納する。記憶装置240は、通行料金収受プログラム400を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。通行料金収受プログラム400は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体1に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。
【0033】
演算装置220は、通行料金収受プログラム400を記憶装置240から読み出し実行して、払込票を発行するための様々なデータ処理を行う。例えば、演算装置220は、中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)などを含む。
【0034】
演算装置220は、通行料金収受プログラム400を読み出し実行することで、
図3に示すように、料金決定部250と、請求番号決定部260と、画像生成部270と、請求情報出力部280とを実現する。料金決定部250は、有料道路の入口で発行された通行券の通行券情報に基づき、有料道路から退出する車両の通行料金を決定する。請求番号決定部260は、路側機100が設置されている位置に基づき、払込票に記される請求番号を決定する。画像生成部270は、払込票を表す画像を生成し、生成した画像を表す画像情報を路側機100に出力する。請求情報出力部280は、発行した払込票に関する情報と、発行先の運転者が運転する車両のナンバープレートを表すナンバー情報とを含む請求情報を収受管理装置300に出力する。
【0035】
次に、
図1に示す収受管理装置300の構成を説明する。収受管理装置300は、
図4に示すように、入出力装置310と、印刷装置315と、演算装置320と、通信装置330と、記憶装置340とを備える。収受管理装置300は、例えば、コンピュータを含む。入出力装置310には、演算装置320が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置310は、演算装置320が処理を実行した結果を出力する。入出力装置310は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。
【0036】
印刷装置315は、演算装置320から受信する画像を印刷する。例えば、印刷装置315は、再発行される払込票を印刷する。
【0037】
通信装置330は、広域ネットワーク20に電気的に接続され、広域ネットワーク20を介して料金所端末200との通信を行う。通信装置330は、例えば、料金所端末200から取得する請求情報を演算装置220に転送する。
【0038】
また、通信装置330は、外部ネットワーク30に電気的に接続され、外部ネットワーク30を介して収納代行装置50との通信を行う。通信装置330は、例えば、収納代行装置50から取得する支払情報を演算装置220に転送する。通信装置330は、例えば、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0039】
記憶装置340は、料金所端末200から取得される請求情報と、収納代行装置50から取得される支払情報とを管理するための様々なデータ、例えば収受データ405と、収受管理プログラム410とを格納する。記憶装置340は、収受管理プログラム410を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。収受管理プログラム410は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体2に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。
【0040】
収受データ405は、路側機100により発行された払込票を表す請求情報のうち、支払われていない請求情報を格納する。例えば、収受データ405は、料金所端末200から取得される請求情報のうち、収納代行装置50から取得される支払情報に対応する請求情報を除外した請求情報を格納する。
【0041】
演算装置320は、収受管理プログラム410を記憶装置340から読み出し実行して、料金所端末200から取得される請求情報と、収納代行装置50から取得される支払情報とを管理するための様々なデータ処理を行う。例えば、演算装置320は、中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)などを含む。
【0042】
演算装置320は、収受管理プログラム410を読み出し実行することで、
図3に示すように、収受管理部350と、画像生成部360とを実現する。収受管理部350は、請求情報と、支払情報とに基づき、支払われていない払込票に対応する請求情報を抽出する。画像生成部360は、印刷装置315と協働して、抽出された請求情報に基づき、払込票を表す画像を生成し、生成された画像を印刷して払込票を再発行する。
【0043】
(払込票の発行動作)
通行料金収受システム1000の路側機100が払込票を発行する動作を説明する。例えば、料金所端末200の演算装置220は、料金所端末200が起動されると、通行料金収受プログラム400を読み出し実行する。また、演算装置220は、路側機100から通行券情報を受信したとき、通行料金収受プログラム400を読み出し実行してもよい。また、収受管理装置300の演算装置320は、収受管理装置300が起動されると、収受管理プログラム410を読み出し実行する。
【0044】
有料道路から退出する車両の運転者は、車両を
図1に示す路側機100の料金収受機110の隣に停車させ、有料道路の入口で発行された通行券を通行券読取部111に挿入する。通行券が通行券読取部111に挿入されると、料金収受機110は、通行料金収受方法の一部である
図5Aと
図5Bとに示す処理を開始する。
【0045】
ステップS105において、路側機100の通行券読取部111は、挿入された通行券に記録された情報を表す通行券情報を読み取る。例えば、通行券には、通行券情報が記録された磁気テープが設けられている。通行券読取部111は、例えば通行券の磁気テープから通行券情報を読み取る。通行券情報は、通行券読取部111により料金所端末200に出力される。
【0046】
ステップS110において、路側機100の免許証読取部112は、有料道路から退出する車両の運転者の運転免許証に記載された情報を表す免許証情報を読み取る。例えば、路側機100は、任意の方法、例えば音声や、表示器による表示で、運転手に運転免許証を免許証読取部112にかざすように促す。運転手が運転免許証を免許証読取部112にかざすと、例えば運転免許証を免許証読取部112に置くと、免許証読取部112は、運転免許証に記載された免許証情報を読み取る。免許証情報は、料金所端末200に出力される。
【0047】
ステップS115において、料金所端末200の料金決定部250は、路側機100から取得される通行券情報に基づき、有料道路から退出する車両に対する有料道路の通行料金を決定する。例えば、料金決定部250は、通行券情報から料金を決定するための情報、例えば有料道路に進入した入口の位置、車両の車種区分、車両が有料道路に進入した入口を通過した時刻などを抽出する。料金決定部250は、抽出された情報に基づき、通行料金を決定する。例えば、料金決定部250は、車両が有料道路に進入した入口の位置と、車両の車種区分とに対応する通行基本料金を決定する。また、料金決定部250は、車両が有料道路に進入した入口を通過した時刻と現在時刻とに基づき、割引額を決定し、決定された通行基本料金から割引額を減算して通行料金を決定する。
【0048】
ステップS120において、請求番号決定部260は、通行券が挿入された路側機100に基づき、払込票に記される請求番号を決定する。例えば、請求番号決定部260は、通行券が挿入された路側機100が設置されている位置に基づき、請求番号を決定する。例えば、請求番号決定部260は、
図6に示すように、請求番号に路側機100が設置されている料金所施設10を表す料金所施設番号501を含める。料金所施設番号501は、料金所施設10を管轄するグループを表す番号を含んでもよい。また、料金所施設10に複数の路側機100が設置されているとき、請求番号決定部260は、通行券が挿入された路側機100を表す路側機番号502を請求番号に含めてもよい。
【0049】
また、請求番号決定部260は、車両が有料道路から退出した日付を表す退出日付番号503を請求番号に含めてもよい。例えば、退出日付番号503は、退出した年を表す2桁の数字と、退出した月を表す2桁の数字と、退出した日を表す2桁の数字とを表してもよい。
【0050】
請求番号決定部260は、路側機100に対応する走行レーン11を通過して退出した車両の台数を表す処理番号504を請求番号に含めてもよい。例えば、処理番号504は、所定の期間、例えば1日に路側機100が発行した払込票の枚数を表してもよい。
【0051】
請求番号決定部260は、払込票が再発行された回数を表す再発行コード505を請求番号に含めてもよい。
【0052】
例えば、請求番号決定部260は、
図6に示すように、料金所施設番号501と、路側機番号502と、退出日付番号503と、処理番号504と、再発行コード505とを並べた請求番号を決定する。例えば、料金所施設番号501が「101102」であり、路側機番号502が「0」であり、退出日付番号503が「220610」であり、処理番号504が「001」であり、再発行コード505が「0」であるとき、請求番号は「10110202206100010」に決定される。この場合、請求番号は、「1001102」で表される料金所施設10における「0」で表される路側機100に対応する走行レーン11を通過して退出した車両に対する払込票であることを表す。また、請求番号は、対応する路側機100が2022年6月10日に最初に発行された払込票であることを表す。また、請求番号は、再発行されていないことを表す。
【0053】
図5Aに示すステップS125において、画像生成部270は、決定された請求番号と、免許証情報とに基づき、払込票を表す画像を生成する。例えば、画像生成部270は、免許証情報から運転者の住所と氏名とを請求先の情報として抽出する。また、画像生成部270は、請求番号に収納先、例えば道路事業者を表す番号を付加した払込票番号、例えば払込票を識別する番号を決定する。画像生成部270は、発行する払込票の様式に応じた位置に、払込票番号と、請求先の情報とを表す画像を生成する。画像生成部270により生成される画像は、払込票番号を示すバーコードを表す領域を含んでもよい。画像生成部270は、生成された画像を表す画像情報を、通行券情報と免許証情報とを出力した路側機100に出力する。
【0054】
図5Bに示すステップS130において、路側機100の払込票発行部113は、画像情報に基づき、払込票を発行する。例えば、払込票発行部113は、画像情報に表された払込票の画像を印刷し、印刷された用紙を路側機100の外部に出力する。有料道路から退出する車両の運転者は、出力された用紙である払込票を受け取る。
【0055】
ステップS135において、路側機100のナンバー撮像装置120は、有料道路から退出する車両のナンバープレートを撮像する。例えば、ナンバー撮像装置120は、車両が停止しているとき、例えば払込票発行部113が払込票を発行するときに、車両のナンバープレートを撮像する。ナンバー撮像装置120は、ナンバープレートを撮像した画像を表すナンバー情報を料金所端末200に出力する。ナンバー撮像装置120は、ナンバー情報を直接、料金所端末200に出力してもよく、料金収受機110を介して出力してもよい。
【0056】
ステップS140において、路側機100の車両撮像装置130は、有料道路から退出する車両を撮像する。例えば、車両撮像装置130は、車両の運転者を撮像してもよい。また、車両撮像装置130は、車両の車種区分を特定できるように車両の形状を撮像してもよい。例えば、車両撮像装置130は、車両が停止しているとき、例えば払込票発行部113が払込票を発行するときに、車両を撮像する。車両撮像装置130は、車両が走行レーン11に進入するときに、車両を撮像してもよい。車両撮像装置130は、複数回、車両を撮像してもよい。車両撮像装置130は、車両を撮像した画像を表す車両情報を料金所端末200に出力する。車両撮像装置130は、車両情報を直接、料金所端末200に出力してもよく、料金収受機110を介して出力してもよい。
【0057】
ステップS145において、路側機100の発進制御装置140は、発進制御棒141を開放する。例えば、発進制御装置140は、車両の運転者が払込票を受け取ると、発進制御棒141を上げて開放する。例えば、発進制御装置140は、払込票が払込票発行部113から離れたとき、発進制御棒141を上げる。運転者は、発進制御棒141が開放されると、車両を発進させて、有料道路から退出する。
【0058】
ステップS150において、料金所端末200の請求情報出力部280は、路側機100からナンバー情報を取得すると、払込票に記載された情報を表す請求情報を収受管理装置300に出力する。請求情報は、例えば道路事業者を表す番号を付加する前の請求番号を表す。例えば、請求情報により表される請求番号は、路側機100が設置された位置に応じた料金所施設番号501を含む。また、請求情報の請求番号は、車両が有料道路から退出した日付を表す退出日付番号503と、処理番号504とを含む。請求情報の請求番号は、再発行コード505を含んでもよい。
【0059】
また、請求情報は、払込票の請求先の情報、例えば免許証情報を含む。例えば、請求情報は、運転者の住所と氏名とを含んでもよい。また、請求情報は、運転免許証を撮像した画像を表す情報を含んでもよい。
【0060】
請求情報は、路側機100のナンバー撮像装置120により撮像された画像を表すナンバー情報を含む。また、請求情報は、路側機100の車両撮像装置130により撮像された画像を表す車両情報を含んでもよい。
【0061】
ステップS155において、収受管理装置300の収受管理部350は、料金所端末200から取得された請求情報を収受データ405に登録する。例えば、収受管理部350は、請求情報に表される請求番号の少なくとも一部を、請求情報の管理番号として登録する。管理番号は、例えば、料金所施設番号501と、退出日付番号503と、処理番号504とを含む。管理番号は、再発行コード505を含んでもよい。
【0062】
このように、通行料金収受システム1000は、料金所施設10内において、払込票に記される請求番号を決定し、払込票を発行する。運転者は、払込票を受け取ることで、自分のタイミング、例えば即時に、通行料金を支払うことができる。また、料金所施設10内の装置のみを使用して払込票が発行されるため、料金所施設10外の装置、例えば広域ネットワーク20などに異常が発生しても、通行料金収受システム1000は、払込票を発行することができる。有料道路は、通常、休むことなく常に車両が通行できるように運用される。これに対し、通行料金収受システム1000は、料金所施設10外の障害による影響を受けにくいため、障害による運用の停止を低減することができる。また、通行料金収受システム1000により払込票が発行されるため、請求元、例えば道路事業者による請求書の発行作業が低減される。
【0063】
(通行料金の収受動作)
次に、通行料金収受システム1000が収納代行装置50から支払情報を受信したときの動作を説明する。例えば、運転者が銀行やコンビニエンスストアなどで通行料金を支払うと、収納代行装置50から運転者が支払った払込票に関する情報を表す支払情報を通行料金収受システム1000の収受管理装置300に出力する。支払情報は、例えば収納先、例えば道路事業者を表す番号が付加された払込票番号を表す。また、支払情報は、運転者により支払われた通行料金の金額を表す情報を含んでもよい。また、支払情報は、運転者により通行料金が支払われた日付を表す情報を含んでもよい。
【0064】
収受管理装置300は、収納代行装置50から支払情報を受信すると、通行料金収受方法の一部である処理を開始する。収受管理装置300の収受管理部350は、収受データ405に格納された請求情報から、支払情報に対応する請求情報を除外する。例えば、収受管理部350は、支払情報に対応する請求情報を決定する。例えば、収受管理部350は、支払情報に表される払込票番号の一部、例えば料金所施設番号501と、退出日付番号503と、処理番号504とを抽出し、抽出した番号を含む管理番号により表される請求情報を決定する。収受管理部350は、決定された請求情報を収受データ405から除外する。
【0065】
このように、通行料金収受システム1000は、払込票の払込票番号を用いた管理番号を使用することで、収納代行装置50から受信する支払情報に対応する請求情報を容易に特定することができる。
【0066】
(払込票の再発行動作)
次に、通行料金収受システム1000が払込票を再発行する動作を説明する。収受管理装置300は、所定の間隔で、例えば毎月の所定の日時に達した時に、通行料金収受方法の一部である
図7に示す処理を開始する。例えば、収受管理装置300は、毎月1日0時に達したときに、
図7に示す処理を開始する。また、収受管理装置300は、ユーザ、例えば道路事業者の操作に応じて、
図7に示す処理を開始してもよい。
【0067】
ステップS205において、収受管理装置300の収受管理部350は、収受データ405に格納された請求情報のうち、発行してから所定の期間、例えば2月経過し、かつ、支払われていない払込票に関する請求情報を抽出する。例えば、収受管理部350は、管理番号から退出日付番号503を抽出し、抽出された退出日付番号503が閾値より小さい請求情報を抽出する。閾値は、例えば現在の日付より所定の期間前、例えば2月前の日付を表す。例えば、現在が2022年6月20日のとき、閾値は、現在より所定の期間前、例えば2月前の日付である2022年4月20日を表す。例えば、閾値は、2022年4月20日を表すとき、「220420」を表す。
【0068】
また、閾値は、再発行された回数に応じた日付を表してもよい。例えば、再発行を行っていない請求情報については、閾値が2月前の日付を表し、再発行を1回行っている請求情報については、閾値が3月前の日付を表してもよい。例えば、収受管理部350は、再発行コード505が「0」を表し、退出日付番号503が現在より2月前の日付を表す閾値より小さい請求情報を抽出する。また、収受管理部350は、再発行コード505が「1」を表し、退出日付番号503が現在より3月前の日付を表す閾値より小さい請求情報を抽出する。収受管理部350は、抽出された請求情報に対応する払込票を再発行する指示を表す情報を出力する。例えば、収受管理部350は、払込票を再発行する指示を表す再発行情報を画像生成部360に出力する。再発行情報は、例えば抽出された請求情報を表す。再発行される請求情報の再発行コード505は、収受管理部350により、「1」を加えた番号に変更される。
【0069】
ステップS210において、画像生成部360は、再発行情報に基づき、抽出された請求情報に対応する払込票を表す画像を生成する。例えば、画像生成部360は、請求情報から運転者の住所と氏名とを請求先の情報として抽出する。また、画像生成部360は、請求情報に表される管理番号を含む番号を払込票番号として決定する。例えば、払込票番号は、収納先、例えば道路事業者を表す番号と、料金所施設番号501と、路側機番号502と、退出日付番号503と、処理番号504と、再発行コード505とを含む。ここで、再発行コード505は、収受管理部350により変更された番号を表す。画像生成部270は、発行する払込票の様式に応じた位置に、払込票番号と、請求先の情報とを表す画像を生成する。
【0070】
ステップS215において、画像生成部360は、抽出された請求情報に対応する払込票を再発行する。例えば、画像生成部360は、生成された画像を表す画像情報を印刷装置315に出力し、画像情報に表された払込票を印刷する。印刷された払込票は、収納先、例えば道路事業者により、請求先、例えば運転者の住所に発送される。
【0071】
このように、通行料金収受システム1000は、払込票を発行してから所定の期間経過しても支払がないとき、払込票を再発行する。また、通行料金収受システム1000は、払込票が発行された日付を表す退出日付番号503が収受データ405の管理番号に含まれるため、管理番号から直接、再発行を行う請求情報を特定することができる。このため、通行料金収受システム1000の処理負荷が低減され得る。
【0072】
(払込票の不達による処理)
次に、再発行された払込票が不達、例えば宛先不明などにより請求先に届けることできないとき、収納先、例えば道路事業者は、払込票に対応する請求情報に基づき、請求先を調査する。例えば、収受管理装置300の収受管理部350は、請求情報の管理番号、例えば、路側機番号502と、退出日付番号503と、処理番号504とを表す情報を受け付けると、管理番号に対応する請求情報を入出力装置310に表示する。例えば、ユーザが管理番号として路側機番号502と、退出日付番号503と、処理番号504とを入出力装置310に入力すると、収受管理部350は、入力された管理番号に対応する請求情報のナンバー情報を表示する。ユーザは、表示されたナンバー情報、例えば車両のナンバープレートに記された番号に基づき、車両の所有者を調べることができる。
【0073】
また、収受管理部350は、入力された管理番号に対応する請求情報の車両情報を表示してもよい。ユーザは、表示された車両情報に基づき、車両の車種を確認することができる。また、車両情報が車両の運転者を撮像した画像を表し、かつ、免許証情報が運転免許証を撮像した画像を表すとき、収受管理部350は、運転免許証を撮像した画像と、運転者を撮像した画像とを表示してもよい。この場合、ユーザは、運転免許証に表される者が運転者であるかを確認することができる。
【0074】
このように、ユーザは、払込票の払込票番号に基づき、容易に支払票に対応する請求情報、例えばナンバー情報や車両情報などを確認することができる。このため、払込票が請求先に届けられない場合でも、通行料金収受システム1000は、ユーザによる請求先の調査を支援する。
【0075】
(変形例)
以上において説明した実施の形態および変形例は一例であり、機能を阻害しない範囲で変更してもよい。例えば、
図1に示す収受管理装置300は、収納代行装置50から支払情報を受信したとき、支払情報に対応する請求情報を更新してもよい。例えば、収受管理装置300の収受管理部350は、支払情報に対応する請求情報に、通行料金を支払われたことを表す処理済み情報を含めてもよい。この場合、
図7に示すステップS205において、収受管理部350は、退出日付番号503が閾値より小さく、かつ、処理済み情報を含まない請求情報を抽出する。
【0076】
図1に示す広域ネットワーク20は、施設内ネットワーク14と接続されていてもよい。例えば、広域ネットワーク20は、施設内ネットワーク14と通信機材、例えばルータ、ファイアウォールなどを介して接続されていてもよい。この場合、料金所端末200は、施設内ネットワーク14と、広域ネットワーク20とを介して、収受管理装置300と通信を行ってもよい。
【0077】
外部ネットワーク30は、広域ネットワーク20と接続されていてもよい。例えば、外部ネットワーク30は、広域ネットワーク20と通信機材、例えばルータ、ファイアウォールなどを介して接続されていてもよい。この場合、収受管理装置300は、広域ネットワーク20と、外部ネットワーク30とを介して、収納代行装置50と通信を行ってもよい。
【0078】
料金収受機110は、車両が有料道路に進入した入口の位置と、車両の車種区分と、車両が有料道路の入口を通過した時刻とを表す情報を、任意の方法で取得してもよい。例えば、料金収受機110は、車両の車種区分を、車両に関する情報、例えば車両を撮像した画像に基づき決定してもよい。
【0079】
例えば、
図5Aに示すステップS120において、料金所端末200の請求番号決定部260は、路側機100の位置によらず、路側機100を識別する番号に基づき、請求番号を決定してもよい。例えば、請求番号決定部260は、路側機100を識別する番号と、退出日付番号503と、処理番号504とを含む請求番号を決定する。
【0080】
料金所端末200の料金決定部250は、走行レーン11を通過する車両の車種区分に基づき、通行料金を決定してもよい。例えば、車両が有料道路に進入した入口の位置、または、車両が有料道路を退出する出口の位置によらず通行料金が車種区分により決定される場合がある。この場合、通行券を利用することなく、料金決定部250は、走行レーン11を通過する車両の車種区分に基づき、通行料金を決定してもよい。例えば、車両の車種区分は、車両撮像装置130により撮像された画像に基づき決定されてもよい。また、車両の車種区分は、ナンバー撮像装置120により撮像された画像を利用して決定されてもよい。
【0081】
また、通行料金収受方法は、機能を阻害しなければ、任意に変更してもよい。例えば、通行料金収受方法で実行される処理の順番を変更してもよい。例えば、
図5BのステップS135の処理は、
図5AのステップS105の処理より前に実行されてもよい。この場合、ナンバー撮像装置120は、車両が走行レーン11に進入するときに、車両のナンバーを撮像してもよい。また、この処理は、
図5AのステップS105の処理の前と、ステップS135との両方において実行されてもよい。例えば、
図5BのステップS140の処理も、
図5AのステップS105の処理より前に実行されてもよい。この場合、車両撮像装置130は、車両が走行レーン11に進入するときに、車両を撮像してもよい。この処理も、
図5AのステップS105の処理の前と、ステップS140との両方において実行されてもよい。
【0082】
また、請求番号決定部260は、請求番号に退出日付番号503を含めなくてもよい。例えば、請求番号決定部260は、料金所施設番号501と、路側機番号502と、処理番号504とを含む請求番号を決定する。この場合、処理番号504は、路側機100が設置されてから、対応する走行レーン11を通過して退出した車両の台数を表す。また、処理番号504は、路側機100が設置されてから発行した払込票の枚数を表してもよい。
【0083】
また、請求番号は、料金所施設番号501と、路側機番号502と、退出日付番号503と、処理番号504と、再発行コード505とを任意の順番に並べて決定されてもよい。例えば、退出日付番号503が最初に並べられてもよい。
【0084】
また、請求番号は、払込票の払込票番号として使用できればよく、数字に限定されず、任意の文字により表されてもよい。
【0085】
図5Bに示すステップS150において、料金所端末200の請求情報出力部280は、収受管理装置300に出力する請求情報に再発行コード505を表す情報を含めなくてもよい。この場合、収受管理装置300の収受管理部350は、路側機100で発行される払込票は再発行されていないため、請求情報に、再発行されていないことを表す再発行コード505を表す情報を付加する。
【0086】
図5Bに示すステップS155において、収受管理装置300の収受管理部350は、管理番号に再発行コード505を含めなくてもよい。
【0087】
また、
図1に示すナンバー撮像装置120により出力されるナンバー情報は、車両のナンバープレートを撮像した画像に限定されず、任意の方法で、車両のナンバープレートに記された番号を表してもよい。例えば、ナンバー情報は、車両のナンバープレートに記された番号を文字情報として表してもよい。
【0088】
以上において説明した実施の形態および変形例は一例であり、各実施の形態および変形例で説明した構成は、機能を阻害しない範囲で、任意に変更してもよく、または/および、任意に組み合わせてもよい。さらに、必要となる機能を実現できれば、実施の形態および変形例で説明した一部の機能を省略してもよい。例えば、料金所端末200のすべて、または、一部の処理を路側機100が実行してもよい。路側機100が料金所端末200のすべての処理を実行するとき、路側機100は演算装置220と、記憶装置240とを備え、料金所端末200は省略されてもよい。通行料金収受プログラム400は、収受管理プログラム410を含んでもよい。また、料金所端末200のすべて、または、一部の処理を収受管理装置300が実行してもよい。
【0089】
また、払込票の再発行は、収納代行装置50により実行されてもよい。この場合、収受管理装置300の収受管理部350は、再発行する払込票を再発行する指示を表す再発行情報を収納代行装置50に出力する。例えば、再発行情報は、再発行する払込票番号と、請求先を表す情報とを含む。この場合、収受管理装置300の印刷装置315と、画像生成部360とは省略されてもよい。
【0090】
通行料金収受システム1000は、ナンバー情報と車両情報とを通行料金収受システム1000外部の装置から取得してもよい。また、通行料金収受システム1000は、ナンバー情報をユーザに提供しないとき、路側機100のナンバー撮像装置120を含まなくてもよい。また、車両情報をユーザに提供しないとき、路側機100の車両撮像装置130は省略されてもよい。
【符号の説明】
【0091】
1、2 :記憶媒体
10 :料金所施設
11 :走行レーン
12 :アイランド
13 :料金所事務所
14 :施設内ネットワーク
20 :広域ネットワーク
30 :外部ネットワーク
50 :収納代行装置
100 :路側機
110 :料金収受機
111 :通行券読取部
112 :免許証読取部
113 :払込票発行部
120 :ナンバー撮像装置
130 :車両撮像装置
140 :発進制御装置
141 :発進制御棒
200 :料金所端末
210 :入出力装置
220 :演算装置
230 :通信装置
240 :記憶装置
250 :料金決定部
260 :請求番号決定部
270 :画像生成部
280 :請求情報出力部
300 :収受管理装置
310 :入出力装置
315 :印刷装置
320 :演算装置
330 :通信装置
340 :記憶装置
350 :収受管理部
360 :画像生成部
400 :通行料金収受プログラム
405 :収受データ
410 :収受管理プログラム
501 :料金所施設番号
502 :路側機番号
503 :退出日付番号
504 :処理番号
505 :再発行コード
1000 :通行料金収受システム
【要約】
【課題】ETC専用であった走行レーンに、低費用でETC以外の支払手段を設けることができる。
【解決手段】通行料金収受システム1000は、免許証読取部112と、払込票発行部113とを備える。免許証読取部112は、車両を運転している運転者の運転免許証に記載された免許証情報を読み取る。払込票発行部113は、免許証情報に表される運転者に対して、車両の車種に応じた料金を請求する払込票を発行する。また、通行料金収受システム1000は、免許証読取部112と、払込票発行部113とを備える路側機100と、請求番号決定部260とを備えてもよい。この場合、請求番号決定部260は、路側機100に基づき、払込票を識別する払込票番号に含まれる請求番号を決定する。
【選択図】
図1