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特許7557578トラッキングシステム、トラッキング方法及びトラッキングプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-18
(45)【発行日】2024-09-27
(54)【発明の名称】トラッキングシステム、トラッキング方法及びトラッキングプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0242 20230101AFI20240919BHJP
【FI】
G06Q30/0242
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2023112882
(22)【出願日】2023-07-10
(62)【分割の表示】P 2022022005の分割
【原出願日】2022-02-16
(65)【公開番号】P2023119597
(43)【公開日】2023-08-28
【審査請求日】2023-07-10
(73)【特許権者】
【識別番号】599158144
【氏名又は名称】バリューコマース株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(72)【発明者】
【氏名】三木 慎也
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特許第6937952(JP,B1)
【文献】特開2014-164335(JP,A)
【文献】特開2022-100676(JP,A)
【文献】特開2014-142724(JP,A)
【文献】特開2017-102754(JP,A)
【文献】特開2013-257632(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのプロセッサを備え、
前記少なくとも一つのプロセッサが、
ドメインが広告サイトであるリンクを閲覧者が選択することで前記広告サイトへの遷移が行われた際の前記閲覧者側又は前記広告サイト側からのリクエストであって前記閲覧者のトラッキングを識別するトラッキング識別子のリクエストに基づいて前記遷移を検知し、前記リクエストへのレスポンスとして前記トラッキング識別子を前記閲覧者側又は前記広告サイト側に送信し、
前記広告サイトにおいて前記閲覧者によるコンバージョンが発生した際に、前記トラッキング識別子を送信した前記閲覧者側又は前記広告サイト側から当該トラッキング識別子を受信し、
受信した前記トラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行する、
トラッキングシステム。
【請求項2】
前記遷移は、リダイレクトサーバー又は広告配信事業者のサーバーを介さない遷移である、
請求項1に記載のトラッキングシステム。
【請求項3】
前記少なくとも一つのプロセッサが、広告を配信するウェブページにおいて前記閲覧者が前記広告を選択したことで前記遷移が行われた際に、選択された前記広告に関する広告情報を受信する、
請求項1又は2に記載のトラッキングシステム。
【請求項4】
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記遷移が行われた際に、前記閲覧者を識別する識別情報、前記閲覧者のIPアドレス情報、前記閲覧者のリファラー情報、又は、前記閲覧者のユーザーエージェント情報の何れか一つ以上を受信する、
請求項1~の何れか一項に記載のトラッキングシステム。
【請求項5】
前記識別情報は、前記遷移が行われた際に新たに発行された情報である、
請求項に記載のトラッキングシステム。
【請求項6】
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記遷移が行われた際に受信した前記情報を、前記トラッキング識別子に関連付けて格納する、
請求項の何れか一項に記載のトラッキングシステム。
【請求項7】
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記遷移が行われた際に、前記トラッキング識別子を新たに発行し、発行した前記トラッキング識別子を前記閲覧者側又は前記広告サイト側に送信する、
請求項1~の何れか一項に記載のトラッキングシステム。
【請求項8】
前記少なくとも一つのプロセッサが、
前記遷移が行われた際に、前記トラッキング識別子を格納し、
格納した前記トラッキング識別子にさらに基づいて前記トラッキングを実行する、
請求項1~の何れか一項に記載のトラッキングシステム。
【請求項9】
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記トラッキングにおいて、受信した前記トラッキング識別子と格納した前記トラッキング識別子との一致を判定する、
請求項に記載のトラッキングシステム。
【請求項10】
送信した前記トラッキング識別子は、前記閲覧者側又は前記広告サイト側で格納され、
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記コンバージョンが発生した際に、前記閲覧者側又は前記広告サイト側で格納された前記トラッキング識別子を受信する、
請求項1~の何れか一項に記載のトラッキングシステム。
【請求項11】
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記遷移が行われた際に、前記閲覧者を識別する識別情報を前記閲覧者側又は前記広告サイト側にさらに送信する、
請求項1~10の何れか一項に記載のトラッキングシステム。
【請求項12】
送信した前記トラッキング識別子及び前記識別情報は、前記閲覧者側又は前記広告サイト側で互いに関連付けて格納される、
請求項11に記載のトラッキングシステム。
【請求項13】
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記コンバージョンが発生した際に、前記閲覧者側又は前記広告サイト側から、前記コンバージョンに関連する契約情報又は前記閲覧者を識別する識別情報の何れか一つ以上をさらに受信する、
請求項1~12の何れか一項に記載のトラッキングシステム。
【請求項14】
前記コンバージョンが発生した際に受信した前記識別情報は、前記トラッキングで利用されない、
請求項13に記載のトラッキングシステム。
【請求項15】
少なくとも一つのプロセッサを備えるトラッキングシステムにより実行されるトラッキング方法であって、
ドメインが広告サイトであるリンクを閲覧者が選択することで前記広告サイトへの遷移が行われた際の前記閲覧者側又は前記広告サイト側からのリクエストであって前記閲覧者のトラッキングを識別するトラッキング識別子のリクエストに基づいて前記遷移を検知し、前記リクエストへのレスポンスとして前記トラッキング識別子を前記閲覧者側又は前記広告サイト側に送信するステップと、
前記広告サイトにおいて前記閲覧者によるコンバージョンが発生した際に、前記トラッキング識別子を送信した前記閲覧者側又は前記広告サイト側から当該トラッキング識別子を受信するステップと、
受信した前記トラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行するステップと
を含むトラッキング方法。
【請求項16】
ドメインが広告サイトであるリンクを閲覧者が選択することで前記広告サイトへの遷移が行われた際の前記閲覧者側又は前記広告サイト側からのリクエストであって前記閲覧者のトラッキングを識別するトラッキング識別子のリクエストに基づいて前記遷移を検知し、前記リクエストへのレスポンスとして前記トラッキング識別子を前記閲覧者側又は前記広告サイト側に送信するステップと、
前記広告サイトにおいて前記閲覧者によるコンバージョンが発生した際に、前記トラッキング識別子を送信した前記閲覧者側又は前記広告サイト側から当該トラッキング識別子を受信するステップと、
受信した前記トラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行するステップと
をコンピュータに実行させるトラッキングプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一側面は、広告サイトの閲覧者をトラッキングするトラッキングシステム、トラッキング方法及びトラッキングプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、ユーザー端末側でWebブラウザーから閲覧したコンテンツを識別するコンテンツIDと、非接触ICチップ111から読み出された、コンテンツにアクセスしたユーザー端末の個体識別IDとの組み合わせをアフィリエイト計測システムで保持することで、トラッキングを可能にする情報処理装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-257632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の手法では、例えば非接触ICチップからの読み出しが必要となる等、簡易にトラッキングを行うことはできない。そこで、より簡易にトラッキングを行う仕組みが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一側面に係るトラッキングシステムは、少なくとも一つのプロセッサを備え、少なくとも一つのプロセッサが、ドメインが広告サイトであるリンクを閲覧者が選択することで前記広告サイトへの遷移が行われた際に、閲覧者のトラッキングを識別するトラッキング識別子を閲覧者側又は広告サイト側に送信し、広告サイトにおいて閲覧者によるコンバージョンが発生した際に、トラッキング識別子を送信した閲覧者側又は広告サイト側から当該トラッキング識別子を受信し、受信したトラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行する。
【0006】
本発明の一側面に係るトラッキング方法は、少なくとも一つのプロセッサを備えるトラッキングシステムにより実行されるトラッキング方法であって、ドメインが広告サイトであるリンクを閲覧者が選択することで前記広告サイトへの遷移が行われた際に、閲覧者のトラッキングを識別するトラッキング識別子を閲覧者側又は広告サイト側に送信するステップと、広告サイトにおいて閲覧者によるコンバージョンが発生した際に、トラッキング識別子を送信した閲覧者側又は広告サイト側から当該トラッキング識別子を受信するステップと、受信したトラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行するステップとを含む。
【0007】
本発明の一側面に係るトラッキングプログラムは、ドメインが広告サイトであるリンクを閲覧者が選択することで前記広告サイトへの遷移が行われた際に、閲覧者のトラッキングを識別するトラッキング識別子を閲覧者側又は広告サイト側に送信するステップと、広告サイトにおいて閲覧者によるコンバージョンが発生した際に、トラッキング識別子を送信した閲覧者側又は広告サイト側から当該トラッキング識別子を受信するステップと、受信したトラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行するステップとをコンピュータに実行させる。
【0008】
このような側面においては、広告サイトへの遷移が行われた際に送信されたトラッキング識別子が、広告サイトにおいてコンバージョンが発生した際に受信され、受信されたトラッキング識別子に基づいてトラッキングが実行される。これにより、より簡易にトラッキングを行うことができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一側面によれば、より簡易にトラッキングを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係るトラッキングシステムの構成の一例を示す図である。
図2】実施形態に係るトラッキングシステムで用いられるコンピュータの一般的なハードウェア構成を示す図である。
図3】実施形態に係るトラッキングプログラムの構成の一例を示す図である。
図4】実施形態に係るトラッキングシステムのトラッキングフローの一例を示す図である。
図5】実施形態に係るトラッキングシステムの動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一または同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0012】
[用語]
本開示で用いる用語の説明を行う。
【0013】
「広告配信事業者」は、広告配信ネットワークを形成し、その配信ネットワークに広告を提供する事業者である。例えば、バリューコマース株式会社は広告配信事業者である。
【0014】
「広告配信事業者サーバー」(又は「トラッキングシステム」、「トラッキング装置」)は、広告配信事業者が管理するサーバーである。
【0015】
「一般ユーザー」(又は「閲覧者」)(一般ユーザ側)は、インターネット上のコンテンツを閲覧しているユーザーである。
【0016】
「サイト運営者」は、サイトの運営を実施し、広告配信事業者から取得した広告タグを掲載する者である。一例として、広告タグのクリック又はコンバージョンが発生した場合等に、サイト運営者に報酬が支払われる。
【0017】
「広告主」(広告サイト側)は、広告配信事業者に広告を出稿する、広告の依頼者である。一例として、広告がクリックされる又は遷移先でコンバージョンが発生した場合等に、広告主はサイト運営者及び広告配信事業者に対して報酬を支払う。
【0018】
「広告掲載ページ」(又は「広告を掲載するウェブページ」)は、サイト運営者が運営する、広告配信事業者が発行した広告タグを掲載しているWebメディア・アプリメディアのコンテンツである。
【0019】
「広告掲載サイト」は、広告掲載ページを提供するサイトである。広告掲載サイトは、サイト運営者が運営する。
【0020】
「広告配信事業者のリダイレクトサーバー」(又は単に「リダイレクトサーバー」)は、一般ユーザーに関する情報(ユーザー情報)及び広告情報の取得を目的として、広告クリック時に経由させるサーバーである。リダイレクトサーバーは、広告配信事業者が管理する。
【0021】
「広告主のリンクURL」は、後述の広告主LPページのURLである。広告主のリンクURLは、広告主が広告配信事業者のシステムに入稿して管理されている。
【0022】
「広告主LPページ」(広告サイト側)は、広告主のリンクURLを押下時に遷移するページである。LPは、Landing Page(ランディングページ)の略であり、一般ユーザーが広告などから最初にアクセスするページである。広告主LPページは、広告主が運用するサイトである。
【0023】
「広告主CVページ」(広告サイト側)は、広告主LPページと同一ドメイン内のCVページである。CVは、Conversion Page(コンバージョンページ)の略であり、商品・サービスの購入又は申し込みのために一般ユーザーがとった行動が発生し得るページである。例えば、広告主CVページは、決済完了ページ又は資料請求完了ページなどである。広告主CVページは、広告主が運用するサイトである。
【0024】
「広告サイト」(又は「広告主サイト」)(広告サイト側)は、広告主LPページ及び広告主CVページを提供するサイトである。広告サイトは、広告主が運営する。
【0025】
「広告タグ」は、広告配信事業者が発行する、広告用のHTMLのタグである。サイト運営者はサイトに広告タグを実装することで広告を配信可能となる。広告タグは、広告主プログラム内の広告と広告掲載サイトの広告枠単位で、広告配信事業者が提供する管理画面からサイト運営者により発行される。
【0026】
「計測用パラメータ」は、広告掲載ページ及び広告枠を特定するためのIDが付与された、広告枠単位でユニークとなる固定の文字列である。
【0027】
「判定用パラメータ」は、特定のドメイン又はサイトからの遷移か否かを判定するためのパラメータである。判定用パラメータは、遷移元を示す文字列であってもよいし、特定のドメイン又はサイトからの遷移か否かを示すフラグ値であってもよい。
【0028】
「トラッキング識別子」は、広告配信事業者が発行する、広告表示単位等でユニークとなるコンバージョントラッキング用の識別子である。なお、既存のトラッキングにおいては、トラッキング識別子は例えば広告クリック単位で発行される識別子である。
【0029】
「広告主システム」(広告サイト側又は一般ユーザ側)は、広告主側で実装したサーバープログラム、又は、一般ユーザー側のブラウザで機能するクライアントプログラムである。
【0030】
「コンバージョン計測タグ」(又は「CV計測タグ」)(広告サイト側又は一般ユーザ側)は、トラッキング識別子の情報を取り出し、注文情報と合わせて広告配信事業者サーバへ通信するサーバープログラム、又は、一般ユーザー側のブラウザで機能するクライアントプログラムである。
【0031】
「コンバージョン計測システム」(又は「CV計測システム」)(広告サイト側)は、広告主が運営するサイト内に実装する、広告配信事業者から提供されるサーバー側の実装プログラムである。コンバージョン計測システムは、広告主CVページで動作する形で実装する。コンバージョン計測システムは、コンバージョンを計測する。
【0032】
[システムの構成]
実施形態に係るトラッキングシステム10は、広告サイトを閲覧する一般ユーザー(閲覧者)をトラッキングするためのコンピュータシステムである。図1は、トラッキングシステム10の構成の一例を示す図である。本実施形態では、トラッキングシステム10は機能要素として格納部11、送信部12、受信部13及び実行部14を備える。
【0033】
格納部11は、トラッキングシステム10における算出等で利用される任意の情報及びトラッキングシステム10における算出の結果等を格納する。格納部11によって格納された情報は、トラッキングシステム10の各機能要素によって適宜参照されてもよい。
【0034】
送信部12は、一般ユーザーによる広告サイトへの遷移が行われた際に、一般ユーザーのトラッキングを識別するトラッキング識別子を一般ユーザー側又は広告サイト側に送信する。一般ユーザー側とは、例えば、一般ユーザーが広告サイトなどのウェブページを閲覧するために利用している端末装置(PC及びスマートフォンなど)及び当該装置で実行されているプログラムなどである。広告サイト側とは、広告サイトを構成しているサーバ装置及び当該装置で実行されているプログラムなどである。
【0035】
遷移(一般ユーザーによる広告サイトへの遷移。以下、「遷移」と適宜省略する)は、リダイレクトサーバー又は広告配信事業者のサーバー(トラッキングシステム10)を介さない遷移であってもよい。すなわち、例えば、広告掲載ページからの、リダイレクトサーバー又は広告配信事業者のサーバー(トラッキングシステム10)を介さない、直接の遷移であってもよい。その場合、広告掲載ページの広告タグが示すURL(広告主のリンクURL)は、広告サイト内のウェブページ(例えば広告主LPページ)のURLである。
【0036】
送信部12は、遷移が行われた際の一般ユーザー側又は広告サイト側からの通信に基づいて遷移を検知してもよい。当該通信は、(送信部12又はトラッキングシステム10に対して)トラッキング識別子を要求する通信であってもよい。その他に、当該通信は、一般ユーザーによる広告サイトへの遷移が行われた旨を示す通信であってもよいし、予め定められた情報を含む通信であってもよい。
【0037】
送信部12は、広告を配信するウェブページ(広告掲載ページ)において一般ユーザーが広告を選択したことで遷移が行われた際に、選択された広告に関する広告情報を受信してもよい。広告情報は、例えば、計測用パラメータである。送信部12は、遷移が行われた際に、一般ユーザーを識別する識別情報、一般ユーザーのIPアドレス情報、一般ユーザーのリファラー情報、又は、一般ユーザーのユーザーエージェント(UserAgent)情報の何れか一つ以上を受信してもよい。識別情報は、遷移が行われた際に(広告主システムなどによって)新たに発行された情報であってもよい。送信部12は、遷移が行われた際に受信した情報(広告情報、識別情報、IPアドレス情報、リファラー情報、又は、ユーザーエージェント情報の何れか一つ以上)を、トラッキング識別子に関連付けて(後述の主記憶部102又は補助記憶部103などに)格納してもよい。
【0038】
送信部12は、遷移が行われた際に、トラッキング識別子を新たに発行し、発行したトラッキング識別子を一般ユーザー側又は広告サイト側に送信してもよい。
【0039】
送信部12は、遷移が行われた際に、トラッキング識別子を(後述の主記憶部102又は補助記憶部103などに)格納してもよい。
【0040】
送信部12が(一般ユーザー側又は広告サイト側に)送信したトラッキング識別子は、一般ユーザー側又は広告サイト側で(メモリなどに)格納されてもよい。
【0041】
送信部12は、遷移が行われた際に、一般ユーザーを識別する識別情報を一般ユーザー側又は広告サイト側に(トラッキング識別子に加えて)さらに送信してもよい。送信部12が(一般ユーザー側又は広告サイト側に)送信したトラッキング識別子及び識別情報は、一般ユーザー側又は広告サイト側で互いに関連付けて(メモリなどに)格納されてもよい。
【0042】
受信部13は、広告サイトにおいて一般ユーザーによるコンバージョンが発生した際に、(送信部12が)トラッキング識別子を送信した一般ユーザー側又は広告サイト側から当該トラッキング識別子を受信する。
【0043】
受信部13は、コンバージョン(広告サイトにおける一般ユーザーによるコンバージョン。以下、「コンバージョン」と適宜省略する)が発生した際に、一般ユーザー側又は広告サイト側で(メモリなどに)格納されたトラッキング識別子を(一般ユーザー側又は広告サイト側から)受信してもよい。
【0044】
受信部13は、コンバージョンが発生した際に、一般ユーザー側又は広告サイト側から、コンバージョンに関連する契約情報又は一般ユーザーを識別する識別情報の何れか一つ以上を(トラッキング識別子に加えて)さらに受信してもよい。コンバージョンが発生した際に受信した識別情報は、トラッキングで利用されなくてもよい。例えば、コンバージョンが発生した際に受信した識別情報は、コンバージョンなどのレポート用に利用されてもよい。
【0045】
実行部14は、受信したトラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行する。実行部14は、(トラッキング識別子に加えて)(送信部12が)格納したトラッキング識別子にさらに基づいてトラッキングを実行してもよい。実行部14は、トラッキングにおいて、(受信部13が)受信したトラッキング識別子と(送信部12が)格納したトラッキング識別子との一致を判定してもよい。本実施形態において、トラッキング識別子に基づくトラッキングの実行は、既存技術を利用するものとし、詳細は省略する。
【0046】
トラッキングシステム10は一または複数のコンピュータで構成される。複数のコンピュータを用いる場合には、これらのコンピュータがインターネットやイントラネットなどの通信ネットワークを介して接続されることで、論理的に一つのトラッキングシステム10が構築される。
【0047】
図2はトラッキングシステム10を構成するコンピュータ100の一般的なハードウェア構成を示す図である。例えば、コンピュータ100はプロセッサ101、主記憶部102、補助記憶部103、通信制御部104、入力装置105及び出力装置106を備える。プロセッサ101は、オペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムを実行する。主記憶部102は、例えばROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)で構成される。補助記憶部103は、例えばハードディスクまたはフラッシュメモリで構成され、一般に主記憶部102よりも大量のデータを記憶する。補助記憶部103は、少なくとも1台のコンピュータをトラッキングシステム10として機能させるためのトラッキングプログラム110を記憶する。通信制御部104は、例えばネットワークカードまたは無線通信モジュールで構成される。入力装置105は、例えばキーボード、マウス、タッチパネルなどで構成される。出力装置106は、例えばモニタおよびスピーカで構成される。
【0048】
トラッキングシステム10の各機能要素は、プロセッサ101又は主記憶部102の上にトラッキングプログラム110を読み込ませてそのプログラムを実行させることで実現される。トラッキングプログラム110は、トラッキングシステム10の各機能要素を実現するためのコードを含む。格納部11、送信部12、受信部13及び実行部14それぞれが別々のコンピュータ100に実装される場合には、それぞれのコンピュータ100に記憶されるトラッキングプログラム110は相異なってもよい。いずれにしても、プロセッサ101は、トラッキングプログラム110に従って、通信制御部104、入力装置105又は出力装置106を動作させ、主記憶部102又は補助記憶部103におけるデータの読み出し及び書き込みを行う。この処理によりトラッキングシステム10の各機能要素が実現される。処理に必要なデータ又はデータベースは、主記憶部102又は補助記憶部103内に格納されてもよい。
【0049】
トラッキングプログラム110は、例えば、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリなどの有形の記録媒体に固定的に記録された上で提供されてもよい。あるいは、トラッキングプログラム110は、搬送波に重畳されたデータ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。
【0050】
図3は、トラッキングプログラム110の構成の一例を示す図である。トラッキングプログラム110は、送信モジュール111、受信モジュール112及び実行モジュール113を備えて構成される。送信モジュール111、受信モジュール112及び実行モジュール113を実行させることにより実現される機能は、上述したトラッキングシステム10の送信部12、受信部13及び実行部14の機能とそれぞれ同様である。
【0051】
[システムの動作]
図4を参照しながら、トラッキングシステム10の動作を説明するとともに本実施形態に係るトラッキング方法について説明する。図4は、トラッキングシステム10のトラッキングフローの一例を示す図である。図4では、一般ユーザーが広告掲載ページの広告タグを選択してから、遷移先の広告サイトでコンバージョンが発生するまでのフローを示している。
【0052】
ステップS1(クリック遷移)では、広告掲載ページに掲載されている広告(広告タグ)を一般ユーザーがクリック(選択)し、直接広告サイト(広告主LPページ)に遷移する。広告掲載ページに掲載されている(広告タグの)広告リンクのドメインは広告サイトであり、広告配信事業者のリダイレクトサーバーを経由しない。広告タグは、固定URLをテキストなどで掲載する方式である。広告タグのURLパラメータに、判定用パラメータ又は計測用パラメータの少なくとも1つ以上が付与されていてもよい。
【0053】
ステップS2(リクエスト)では、まず、広告主システム(広告主LPページに実装されたサーバープログラム、又は、一般ユーザーのブラウザで機能するクライアントプログラム。広告サイト側又は一般ユーザ側)が、広告主LPページ着地時に(固定で)付与されているURLパラメータ内のパラメータを取り出す。判定用パラメータが取り出された場合、広告主システムが、取り出した判定用パラメータに基づいて、特定のドメイン(例えば「valuecommerce.com」)又はサイトからの遷移か否かを判定する。特定のドメイン又はサイトからの遷移では無いと判定した場合、ステップS2の後続の処理並びに後述のステップS3及びステップS4の処理を省略する。特定のドメイン又はサイトからの遷移であると判定した場合、以下の情報(一部の情報又は全ての情報が無くてもよい)を(まとめて)トラッキングシステム10へ通信する。
・計測用パラメータ(URLパラメータから取り出せた場合)
・一般ユーザーを識別する識別情報(ユーザーID。広告主側でユーザー単位で付与したユニークな文字列、又は、セッション単位で発行したユニークな文字列等)
・一般ユーザーのIPアドレス情報
・一般ユーザーのリファラー情報
・一般ユーザーのユーザーエージェント情報
【0054】
計測用パラメータは、トラッキングシステム10へ通信(送信)せずに、広告主側(広告サイト側)で保持しておいてもよいし、トラッキングシステム10へ通信すると共に、広告主側で保持しておいてもよい。識別情報は、広告主LPページ着地時に広告主システムが生成したものであってもよいし、広告主システムに予め格納されていたものであってもよい。トラッキングシステム10への上記情報の通信は、リクエストであってもよい。より具体的には、トラッキング識別子を要求するリクエストである。リクエストに上記情報が付与されて、トラッキングシステム10へ通信される。通信方法は問わない。
【0055】
ステップS3(トラッキング識別子を返却)では、まず、トラッキングシステム10(の送信部12)がステップS2で受信した情報に基づいてトラッキング識別子を新たに発行(生成)し、発行したトラッキング識別子をレスポンスで(広告主システムに)返却する。トラッキングシステム10(の送信部12)は、ステップS2で受信した情報と紐付ける形で、(発行した)トラッキング識別子を格納(保管)してもよい。トラッキングシステム10(の送信部12)は、トラッキング識別子を返却する際に、ステップS2で受信した識別情報を合わせて返却してもよい。
【0056】
ステップS4(トラッキング識別子を保管)では、広告主システムが、ステップS3で受信した情報を格納(管理)する。より具体的には、広告サイトのサーバーの記憶領域に格納してもよいし、一般ユーザーのブラウザの記憶領域に格納してもよいし、それら両方に格納してもよい(管理場所は問わない)。また、広告主システムが、ステップS3で受信したトラッキング識別子を格納してもよいし、ステップS3で受信したトラッキング識別子及び識別情報を互いに関連付けて格納してもよい。
【0057】
ステップS5(サイト内遷移)では、一般ユーザーがサイト内遷移により広告主CVページに遷移する。当該遷移は、(広告サイトを)離脱した後の再訪を含む。
【0058】
ステップS6(トラッキング識別子を取り出し)では、ステップS5の遷移に伴い、コンバージョン発生時に実装されているCV計測タグ又はCV計測システムが、ステップS4で格納されたトラッキング識別子を取得する。ステップS4で格納された識別情報を合わせて取得してもよい。すなわち、CV計測タグ又はCV計測システムが、ステップS4で格納されたトラッキング識別子及び識別情報を取得してもよい。
【0059】
ステップS7(CV通知)では、CV計測タグ又はCV計測システムが、トラッキングシステム10にコンバージョンに関するコンバージョンデータの送信を行う。コンバージョンデータ内に、以下の情報(一部の情報又は全ての情報が無くてもよい)が含まれる。
・トラッキング識別子(ステップS6で取得されたもの)
・注文情報(コンバージョンに伴う注文に関する情報。契約情報)
・識別情報(ステップS6で取得されたもの。レポート用に新たに取得されたものでもよい。トラッキング判定には利用されない)
【0060】
コンバージョンデータの送信手段は問わない。より具体的には、http(Hypertext Transfer Protocol)通信若しくはhttps(Hypertext Transfer Protocol Secure)通信、又は、ファイルのSCP(Secure Copy Protocol)若しくはSFTP(SSH File Transfer Protocol)などのプロトコルの違いなどは問わない。
【0061】
ステップS7の後、トラッキングシステム10の受信部13が、ステップS7で送信された情報を受信し、トラッキングシステム10の実行部14が、受信したトラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行する。より具体的には、トラッキングシステム10の実行部14が、ステップS3で発行(生成)及び格納(記録)したトラッキング識別子と、ステップS7で受信したトラッキング識別子とが一致していれば、正常なコンバージョンとして記録する。
【0062】
[トラッキング方法]
図5を参照しながら、トラッキングシステム10により実行されるトラッキング方法の一例について説明する。図5は、トラッキングシステム10の動作の一例を示すフローチャートである。ステップS10では、トラッキングシステム10の送信部12が、一般ユーザーによる広告サイトへの遷移が行われた際に、一般ユーザーのトラッキング識別子を送信する。ステップS11では、トラッキングシステム10の受信部13が、広告サイトにおいて一般ユーザーによるコンバージョンが発生した際に、トラッキング識別子を受信する。ステップS12では、トラッキングシステム10の実行部14が、受信したトラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行する。
【0063】
[効果]
本発明の一側面に係るトラッキングシステムは、少なくとも一つのプロセッサを備え、少なくとも一つのプロセッサが、一般ユーザーによる広告サイトへの遷移が行われた際に、一般ユーザーのトラッキングを識別するトラッキング識別子を一般ユーザー側又は広告サイト側に送信し、広告サイトにおいて一般ユーザーによるコンバージョンが発生した際に、トラッキング識別子を送信した一般ユーザー側又は広告サイト側から当該トラッキング識別子を受信し、受信したトラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行する。
【0064】
本発明の一側面に係るトラッキング方法は、少なくとも一つのプロセッサを備えるトラッキングシステムにより実行されるトラッキング方法であって、一般ユーザーによる広告サイトへの遷移が行われた際に、一般ユーザーのトラッキングを識別するトラッキング識別子を一般ユーザー側又は広告サイト側に送信するステップと、広告サイトにおいて一般ユーザーによるコンバージョンが発生した際に、トラッキング識別子を送信した一般ユーザー側又は広告サイト側から当該トラッキング識別子を受信するステップと、受信したトラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行するステップとを含む。
【0065】
本発明の一側面に係るトラッキングプログラムは、一般ユーザーによる広告サイトへの遷移が行われた際に、一般ユーザーのトラッキングを識別するトラッキング識別子を一般ユーザー側又は広告サイト側に送信するステップと、広告サイトにおいて一般ユーザーによるコンバージョンが発生した際に、トラッキング識別子を送信した一般ユーザー側又は広告サイト側から当該トラッキング識別子を受信するステップと、受信したトラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行するステップとをコンピュータに実行させる。
【0066】
このような側面においては、広告サイトへの遷移が行われた際に送信されたトラッキング識別子が、広告サイトにおいてコンバージョンが発生した際に受信され、受信されたトラッキング識別子に基づいてトラッキングが実行される。これにより、より簡易にトラッキングを行うことができる。
【0067】
他の側面に係るトラッキングシステムでは、遷移は、リダイレクトサーバー又は広告配信事業者のサーバーを介さない遷移であってもよい。これにより、一般ユーザーは、例えばリダイレクトサーバーを経由することなく広告サイトへ直接遷移することができるため、一般ユーザーの利便性に優れた簡易なトラッキングを行うことができる。当該トラッキングシステムは、簡易バウンスレス機能を実現しているとも言える。
【0068】
他の側面に係るトラッキングシステムでは、少なくとも一つのプロセッサが、遷移が行われた際の一般ユーザー側又は広告サイト側からの通信に基づいて遷移を検知してもよい。この処理により、より確実に遷移を検知することができる。
【0069】
他の側面に係るトラッキングシステムでは、上記通信は、トラッキング識別子を要求する通信であってもよい。これにより、一般ユーザー側又は広告サイト側からトラッキング識別子を要求することで、同時に遷移を通知することができる。
【0070】
他の側面に係るトラッキングシステムでは、少なくとも一つのプロセッサが、広告を配信するウェブページにおいて一般ユーザーが広告を選択したことで遷移が行われた際に、選択された広告に関する広告情報を受信してもよい。この処理により、受信した広告情報を利用してアフィリエイトに関する詳細な分析及びレポート作成を行うことができる。
【0071】
他の側面に係るトラッキングシステムでは、少なくとも一つのプロセッサが、遷移が行われた際に、一般ユーザーを識別する識別情報、一般ユーザーのIPアドレス情報、一般ユーザーのリファラー情報、又は、一般ユーザーのユーザーエージェント情報の何れか一つ以上を受信してもよい。この処理により、受信した情報を利用してアフィリエイトに関する詳細な分析及びレポート作成を行うことができる。
【0072】
他の側面に係るトラッキングシステムでは、識別情報は、遷移が行われた際に新たに発行された情報であってもよい。これにより、例えば遷移ごとに各一般ユーザーをより確実に管理することができる。
【0073】
他の側面に係るトラッキングシステムでは、少なくとも一つのプロセッサが、遷移が行われた際に受信した情報を、トラッキング識別子に関連付けて格納してもよい。この処理により、情報をより確実に管理することができる。
【0074】
他の側面に係るトラッキングシステムでは、少なくとも一つのプロセッサが、遷移が行われた際に、トラッキング識別子を新たに発行し、発行したトラッキング識別子を一般ユーザー側又は広告サイト側に送信してもよい。この処理により、例えば遷移ごとに各トラッキングをより確実に管理することができる。
【0075】
他の側面に係るトラッキングシステムでは、少なくとも一つのプロセッサが、遷移が行われた際に、トラッキング識別子を格納し、格納したトラッキング識別子にさらに基づいてトラッキングを実行してもよい。この処理により、トラッキングをより確実に管理することができる。
【0076】
他の側面に係るトラッキングシステムでは、少なくとも一つのプロセッサが、トラッキングにおいて、受信したトラッキング識別子と格納したトラッキング識別子との一致を判定してもよい。この処理により、トラッキングをより確実に管理することができる。
【0077】
他の側面に係るトラッキングシステムでは、送信したトラッキング識別子は、一般ユーザー側又は広告サイト側で格納され、少なくとも一つのプロセッサが、コンバージョンが発生した際に、一般ユーザー側又は広告サイト側で格納されたトラッキング識別子を受信してもよい。この処理により、トラッキングをより確実に管理することができる。
【0078】
他の側面に係るトラッキングシステムでは、少なくとも一つのプロセッサが、遷移が行われた際に、一般ユーザーを識別する識別情報を一般ユーザー側又は広告サイト側にさらに送信してもよい。この処理により、例えば遷移ごとに各一般ユーザーをより確実に管理することができる。
【0079】
他の側面に係るトラッキングシステムでは、送信したトラッキング識別子及び識別情報は、一般ユーザー側又は広告サイト側で互いに関連付けて格納されてもよい。この処理により、情報をより確実に管理することができる。
【0080】
他の側面に係るトラッキングシステムでは、少なくとも一つのプロセッサが、コンバージョンが発生した際に、一般ユーザー側又は広告サイト側から、コンバージョンに関連する契約情報又は一般ユーザーを識別する識別情報の何れか一つ以上をさらに受信してもよい。この処理により、受信した情報を利用してアフィリエイトに関する詳細な分析及びレポート作成を行うことができる。
【0081】
他の側面に係るトラッキングシステムでは、コンバージョンが発生した際に受信した識別情報は、トラッキングで利用されなくてもよい。識別情報はあくまでレポート用に利用するものであり、実質的なトラッキング判定では利用しない。
【0082】
[変形例]
以上、本開示をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本開示は上記実施形態に限定されるものではない。本開示は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【0083】
少なくとも一つのプロセッサにより実行されるトラッキング方法の処理手順は上記実施形態での例に限定されない。例えば、上述したステップの一部が省略されてもよいし、別の順序で各ステップが実行されてもよい。また、上述したステップのうちの任意の2以上のステップが組み合わされてもよいし、ステップの一部が修正又は削除されてもよい。あるいは、上記の各ステップに加えて他のステップが実行されてもよい。
【0084】
また例えば、上述の「システムの動作」の一部の処理を省略してもよい。
【0085】
本発明の一側面に係るトラッキングシステムは、少なくとも一つのプロセッサを備え、少なくとも一つのプロセッサが、閲覧者による広告サイトへの遷移が行われた際に、閲覧者のトラッキングを識別するトラッキング識別子を閲覧者側又は広告サイト側に送信し、広告サイトにおいて閲覧者によるコンバージョンが発生した際に、トラッキング識別子を送信した閲覧者側又は広告サイト側から当該トラッキング識別子を受信し、受信したトラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行する。
【0086】
本発明の一側面に係るトラッキング方法は、少なくとも一つのプロセッサを備えるトラッキングシステムにより実行されるトラッキング方法であって、閲覧者による広告サイトへの遷移が行われた際に、閲覧者のトラッキングを識別するトラッキング識別子を閲覧者側又は広告サイト側に送信するステップと、広告サイトにおいて閲覧者によるコンバージョンが発生した際に、トラッキング識別子を送信した閲覧者側又は広告サイト側から当該トラッキング識別子を受信するステップと、受信したトラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行するステップとを含む。
【0087】
本発明の一側面に係るトラッキングプログラムは、閲覧者による広告サイトへの遷移が行われた際に、閲覧者のトラッキングを識別するトラッキング識別子を閲覧者側又は広告サイト側に送信するステップと、広告サイトにおいて閲覧者によるコンバージョンが発生した際に、トラッキング識別子を送信した閲覧者側又は広告サイト側から当該トラッキング識別子を受信するステップと、受信したトラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行するステップとをコンピュータに実行させる。
【0088】
このような側面においては、広告サイトへの遷移が行われた際に送信されたトラッキング識別子が、広告サイトにおいてコンバージョンが発生した際に受信され、受信されたトラッキング識別子に基づいてトラッキングが実行される。これにより、より簡易にトラッキングを行うことができる。
【0089】
[1]
少なくとも一つのプロセッサを備え、
前記少なくとも一つのプロセッサが、
閲覧者による広告サイトへの遷移が行われた際に、前記閲覧者のトラッキングを識別するトラッキング識別子を前記閲覧者側又は前記広告サイト側に送信し、
前記広告サイトにおいて前記閲覧者によるコンバージョンが発生した際に、前記トラッキング識別子を送信した前記閲覧者側又は前記広告サイト側から当該トラッキング識別子を受信し、
受信した前記トラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行する、
トラッキングシステム。
【0090】
[2]
前記遷移は、リダイレクトサーバー又は広告配信事業者のサーバーを介さない遷移である、
[1]に記載のトラッキングシステム。
【0091】
[3]
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記遷移が行われた際の前記閲覧者側又は前記広告サイト側からの通信に基づいて前記遷移を検知する、
[1]又は[2]に記載のトラッキングシステム。
【0092】
[4]
前記通信は、前記トラッキング識別子を要求する通信である、
[3]に記載のトラッキングシステム。
【0093】
[5]
前記少なくとも一つのプロセッサが、広告を配信するウェブページにおいて前記閲覧者が前記広告を選択したことで前記遷移が行われた際に、選択された前記広告に関する広告情報を受信する、
[1]~[4]の何れか一項に記載のトラッキングシステム。
【0094】
[6]
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記遷移が行われた際に、前記閲覧者を識別する識別情報、前記閲覧者のIPアドレス情報、前記閲覧者のリファラー情報、又は、前記閲覧者のユーザーエージェント情報の何れか一つ以上を受信する、
[1]~[5]の何れか一項に記載のトラッキングシステム。
【0095】
[7]
前記識別情報は、前記遷移が行われた際に新たに発行された情報である、
[6]に記載のトラッキングシステム。
【0096】
[8]
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記遷移が行われた際に受信した前記情報を、前記トラッキング識別子に関連付けて格納する、
[5]~[7]の何れか一項に記載のトラッキングシステム。
【0097】
[9]
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記遷移が行われた際に、前記トラッキング識別子を新たに発行し、発行した前記トラッキング識別子を前記閲覧者側又は前記広告サイト側に送信する、
[1]~[8]の何れか一項に記載のトラッキングシステム。
【0098】
[10]
前記少なくとも一つのプロセッサが、
前記遷移が行われた際に、前記トラッキング識別子を格納し、
格納した前記トラッキング識別子にさらに基づいて前記トラッキングを実行する、
[1]~[9]の何れか一項に記載のトラッキングシステム。
【0099】
[11]
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記トラッキングにおいて、受信した前記トラッキング識別子と格納した前記トラッキング識別子との一致を判定する、
[10]に記載のトラッキングシステム。
【0100】
[12]
送信した前記トラッキング識別子は、前記閲覧者側又は前記広告サイト側で格納され、
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記コンバージョンが発生した際に、前記閲覧者側又は前記広告サイト側で格納された前記トラッキング識別子を受信する、
[1]~[11]の何れか一項に記載のトラッキングシステム。
【0101】
[13]
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記遷移が行われた際に、前記閲覧者を識別する識別情報を前記閲覧者側又は前記広告サイト側にさらに送信する、
[1]~[12]の何れか一項に記載のトラッキングシステム。
【0102】
[14]
送信した前記トラッキング識別子及び前記識別情報は、前記閲覧者側又は前記広告サイト側で互いに関連付けて格納される、
[13]に記載のトラッキングシステム。
【0103】
[15]
前記少なくとも一つのプロセッサが、前記コンバージョンが発生した際に、前記閲覧者側又は前記広告サイト側から、前記コンバージョンに関連する契約情報又は前記閲覧者を識別する識別情報の何れか一つ以上をさらに受信する、
[1]~[14]の何れか一項に記載のトラッキングシステム。
【0104】
[16]
前記コンバージョンが発生した際に受信した前記識別情報は、前記トラッキングで利用されない、
[15]に記載のトラッキングシステム。
【0105】
[17]
少なくとも一つのプロセッサを備えるトラッキングシステムにより実行されるトラッキング方法であって、
閲覧者による広告サイトへの遷移が行われた際に、前記閲覧者のトラッキングを識別するトラッキング識別子を前記閲覧者側又は前記広告サイト側に送信するステップと、
前記広告サイトにおいて前記閲覧者によるコンバージョンが発生した際に、前記トラッキング識別子を送信した前記閲覧者側又は前記広告サイト側から当該トラッキング識別子を受信するステップと、
受信した前記トラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行するステップと
を含むトラッキング方法。
【0106】
[18]
閲覧者による広告サイトへの遷移が行われた際に、前記閲覧者のトラッキングを識別するトラッキング識別子を前記閲覧者側又は前記広告サイト側に送信するステップと、
前記広告サイトにおいて前記閲覧者によるコンバージョンが発生した際に、前記トラッキング識別子を送信した前記閲覧者側又は前記広告サイト側から当該トラッキング識別子を受信するステップと、
受信した前記トラッキング識別子に基づいてトラッキングを実行するステップと
をコンピュータに実行させるトラッキングプログラム。
【符号の説明】
【0107】
10…トラッキングシステム、11…格納部、12…送信部、13…受信部、14…実行部、100…コンピュータ、101…プロセッサ、102…主記憶部、103…補助記憶部、104…通信制御部、105…入力装置、106…出力装置、110…トラッキングプログラム、111…送信モジュール、112…受信モジュール、113…実行モジュール。
図1
図2
図3
図4
図5