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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-18
(45)【発行日】2024-09-27
(54)【発明の名称】浮遊表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 30/56 20200101AFI20240919BHJP
   G02B 30/10 20200101ALI20240919BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20240919BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240919BHJP
   G02B 3/00 20060101ALI20240919BHJP
【FI】
G02B30/56
G02B30/10
G09F9/00 313
G09F9/00 361
G09F9/00 366A
G09F9/30 398
G02B3/00 A
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2023200021
(22)【出願日】2023-11-27
【審査請求日】2023-11-27
(73)【特許権者】
【識別番号】523447476
【氏名又は名称】ダーウィン プレシジョンズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】シュ, チンピン
(72)【発明者】
【氏名】ヨウ, ランシュウ
(72)【発明者】
【氏名】コー, ヤハン
【審査官】河村 麻梨子
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-256740(JP,A)
【文献】特開2001-188197(JP,A)
【文献】特開2006-215101(JP,A)
【文献】特表2007-514188(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0108700(US,A1)
【文献】特開2012-209076(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 30/10、30/56
G09F 9/00、19/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示光源と、
該表示光源に対応するように設置され、アレイ配列されている複数のマイクロレンズを有しているマイクロレンズアレイシートと、
前記表示光源と前記マイクロレンズアレイシートとの間に設置され、アレイ配列されている複数の副画像ユニットを有し、該副画像ユニットのそれぞれが前記マイクロレンズに対応している光学結像シートとを備え、
前記副画像ユニットは、
第1メイン画像パターンをそれぞれ有している複数の第1副画像ユニットと、
第2メイン画像パターンをそれぞれ有し、前記第1メイン画像パターン及び前記第2メイン画像パターンが同じパターンを含む複数の第2副画像ユニットとを有し、
該第2副画像ユニットは、補助画像パターンを構成するように配列され、少なくとも部分的な前記第2副画像ユニットがベース画像パターンをそれぞれ有し、且つ該ベース画像パターンが前記第2メイン画像パターンの周辺に位置していることを特徴とする浮遊表示装置。
【請求項2】
前記表示光源は少なくとも1つのLED及び光拡散シートを備えていることを特徴とする請求項1に記載の浮遊表示装置。
【請求項3】
前記マイクロレンズは両凸マイクロレンズを含むことを特徴とする請求項1に記載の浮遊表示装置。
【請求項4】
前記第1メイン画像パターン、前記第2メイン画像パターン、及び前記ベース画像パターンは遮光パターンをそれぞれ含むことを特徴とする請求項1に記載の浮遊表示装置。
【請求項5】
前記第1メイン画像パターン、前記第2メイン画像パターン、及び前記ベース画像パターンは光透過パターンをそれぞれ含むことを特徴とする請求項1に記載の浮遊表示装置。
【請求項6】
前記ベース画像パターンは前記第2メイン画像パターンを包囲していることを特徴とする請求項1に記載の浮遊表示装置。
【請求項7】
前記第2副画像ユニットのそれぞれは前記ベース画像パターンを有していることを特徴とする請求項1に記載の浮遊表示装置。
【請求項8】
前記ベース画像パターンを有している部分的な前記第2副画像ユニットの配列は、市松模様パターン配列を含むことを特徴とする請求項1に記載の浮遊表示装置。
【請求項9】
前記光学結像シートは透明基板を更に備え、
アレイ配列されている前記副画像ユニットは前記透明基板に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の浮遊表示装置。
【請求項10】
前記第1メイン画像パターン及び前記補助画像パターンは同じパターンを有していることを特徴とする請求項1に記載の浮遊表示装置。
【請求項11】
前記表示光源、前記光学結像シート、及び前記マイクロレンズアレイシートが結像を投影することで、浮遊表示画像が形成されることを特徴とする請求項1に記載の浮遊表示装置。
【請求項12】
前記マイクロレンズアレイシートに隣接するように設置されているタッチモジュールを更に備え、
該タッチモジュールはタッチ感知領域を有し、前記タッチ感知領域の範囲は前記浮遊表示画像を含むことを特徴とする請求項11に記載の浮遊表示装置。
【請求項13】
前記タッチモジュールは、前記マイクロレンズアレイシートの両側に位置している赤外線送信機及び赤外線センサーを備えていることを特徴とする請求項12に記載の浮遊表示装置。
【請求項14】
表示光源と、
該表示光源に対応するように設置され、アレイ配列されている複数のマイクロレンズを有しているマイクロレンズアレイシートと、
該マイクロレンズアレイシートに隣接するように設置されているタッチモジュールと、
前記表示光源と前記マイクロレンズアレイシートとの間に設置され、アレイ配列されている複数の副画像ユニットを有し、該副画像ユニットのそれぞれが前記マイクロレンズに対応している光学結像シートとを備え、
これら前記副画像ユニットは、
第1メイン画像パターンをそれぞれ有している複数の第1副画像ユニットと、
第2メイン画像パターンをそれぞれ有し、前記第1メイン画像パターン及び前記第2メイン画像パターンが同じパターンを含む複数の第2副画像ユニットとを有し、
該第2副画像ユニットは、補助画像パターンを構成するように配列され、少なくとも部分的なこれら前記第2副画像ユニットがベース画像パターンをそれぞれ有し、且つ該ベース画像パターンが前記第2メイン画像パターンの周辺に位置していることを特徴とする浮遊表示タッチ装置。
【請求項15】
前記第1メイン画像パターン、前記第2メイン画像パターン、及び前記ベース画像パターンは遮光パターンをそれぞれ含むことを特徴とする請求項14に記載の浮遊表示タッチ装置。
【請求項16】
前記第1メイン画像パターン、前記第2メイン画像パターン、及び前記ベース画像パターンは光透過パターンをそれぞれ含むことを特徴とする請求項14に記載の浮遊表示タッチ装置。
【請求項17】
前記ベース画像パターンは前記第2メイン画像パターンを包囲していることを特徴とする請求項14に記載の浮遊表示タッチ装置。
【請求項18】
前記第2副画像ユニットのそれぞれは前記ベース画像パターンを有していることを特徴とする請求項14に記載の浮遊表示タッチ装置。
【請求項19】
前記ベース画像パターンを有している部分的なこれら前記第2副画像ユニットの配列は、市松模様パターン配列を含むことを特徴とする請求項14に記載の浮遊表示タッチ装置。
【請求項20】
前記光学結像シートは透明基板を更に備え、
アレイ配列されているこれら前記副画像ユニットは前記透明基板に設置されていることを特徴とする請求項14に記載の浮遊表示タッチ装置。
【請求項21】
前記第1メイン画像パターン及び前記補助画像パターンは同じパターンを有していることを特徴とする請求項14に記載の浮遊表示タッチ装置。
【請求項22】
前記表示光源、前記光学結像シート、及び前記マイクロレンズアレイシートが結像を投影することで、浮遊表示画像が形成されることを特徴とする請求項14に記載の浮遊表示タッチ装置。
【請求項23】
前記タッチモジュールはタッチ感知領域を有し、前記タッチ感知領域の範囲は前記浮遊表示画像を含むことを特徴とする請求項22に記載の浮遊表示タッチ装置。
【請求項24】
前記タッチモジュールは、前記マイクロレンズアレイシートの両側に位置している赤外線送信機及び赤外線センサーを備えていることを特徴とする請求項14に記載の浮遊表示タッチ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浮遊表示装置(floating display device)に関し、より詳しくは、広視野角を有する浮遊表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
表示技術の進歩に伴って、様々な形式の表示技術が絶えず開発され続けている。中でも投影表示技術は微細化を続けており、小型のマイクロプロジェクション技術の応用が広がり始めている。近年、マイクロプロジェクション技術を利用して空中に画像を投射する応用が始まっており、投影された結像は浮遊画像(floating image)と呼ばれている。浮遊画像は空中に直接投影するため、スクリーン等の表示媒体が不要であり、このため、浮遊表示技術が段々と重視される傾向にあり、様々な応用が広がっている。
【0003】
近年、疾病の伝染が速まっており、公共の空間にある物品を介した接触感染に注意が払われるようになっている。公共の空間に設置されたエレベーターのボタン、機械のボタン、タッチ表示スクリーンが疾病を伝染させる媒体となることも多い。前のユーザーが触った後に病原菌が残り、次のユーザーが接触すると付着して感染してしまい、次のキャリアとなってしまう。浮遊表示技術は物品に直接接触する必要がないため、エレベーターのボタン、機械のボタン、タッチ表示スクリーン等の公共の物品への応用が徐々に広がっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
浮遊表示技術は浮遊タッチ技術を組み合わせることで浮遊タッチによるヒューマンマシン操作効果を達成し、接触感染問題を改善している。しかしながら、現在の浮遊表示技術は、主にユーザーの正面に浮遊画像を投影して表示するが、表示視角が狭く、ユーザーの身長や位置が浮遊表示装置の正面から離れていると、表示画像が不完全になり易く、画像が見えなるなることもあり、ユーザーにとっては不便であった。このため、表示画像の視角を如何に広げ、ユーザーが正面から離れた状況でも表示画像を見れるようにすることが、本分野の技術者が解決を急ぐ問題であった。
【0005】
そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的かつ効果的に課題を改善する本発明の提案に至った。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みて本発明者の鋭意研究により成されたものであり、その目的は、表示視角を広げ、広視角での表示効果を達成し、ユーザーが斜めからの視角でも表示画像をはっきり見れる浮遊表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施態様によれば、浮遊表示装置が提供される。本発明に係る浮遊表示装置は、表示光源と、光学結像シートと、マイクロレンズアレイシートとを含んで構成されている。マイクロレンズアレイシートは表示光源に対応するように設置され、マイクロレンズアレイシートはアレイ配列されている複数のマイクロレンズを有している。光学結像シートは表示光源とマイクロレンズアレイシートとの間に設置され、光学結像シートはアレイ配列されている複数の副画像ユニットを有し、副画像ユニットのそれぞれはマイクロレンズに対応している。副画像ユニットは複数の第1副画像ユニット及び複数の第2副画像ユニットを備えている。第1副画像ユニットのそれぞれは第1メイン画像パターンを有し、第2副画像ユニットのそれぞれは第2メイン画像パターンを有し、第1メイン画像パターン及び第2メイン画像パターンは同じパターンを含む。第2副画像ユニットは補助画像パターンを構成するように配列され、少なくとも部分的な第2副画像ユニットはベース画像パターンをそれぞれ有し、且つベース画像パターンは第2メイン画像パターンの周辺に位置している。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の別の実施態様は、浮遊表示タッチ装置である。この装置は、表示光源と、マイクロレンズアレイシートと、タッチモジュールと、光学結像シートとを含んで構成されている。マイクロレンズアレイシートは表示光源に対応するように設置され、マイクロレンズアレイシートはアレイ配列されている複数のマイクロレンズを有している。タッチモジュールはマイクロレンズアレイシートに隣接するように設置され、光学結像シートは表示光源とマイクロレンズアレイシートとの間に設置され、光学結像シートはアレイ配列されている複数の副画像ユニットを有し、副画像ユニットのそれぞれはマイクロレンズに対応している。副画像ユニットは複数の第1副画像ユニット及び複数の第2副画像ユニットを備えている。第1副画像ユニットのそれぞれは第1メイン画像パターンを有し、第2副画像ユニットのそれぞれは第2メイン画像パターンを有し、第1メイン画像パターン及び第2メイン画像パターンは同じパターンを含む。第2副画像ユニットは補助画像パターンを構成するように配列され、少なくとも部分的な第2副画像ユニットはベース画像パターンをそれぞれ有し、且つベース画像パターンは第2メイン画像パターンの周辺に位置している。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
従来技術と比べ、本発明に係る浮遊表示装置は、補助画像パターンを構成するように配列されている第2副画像ユニットを使用している。第2副画像ユニットのメイン画像パターンの周辺にベース画像パターンを増加することで、補助画像パターンの効果を増強している。補助画像パターンが補助表示画像を提供することで、ユーザーが斜めからの視角でも補助表示画像を見ることができ、広視角で画像を表示する効果を達成し、浮遊表示装置に対するユーザーの使用感を改善している。本発明に係る浮遊表示装置は、前述した広視角表示画像を利用し、広視角を有する表示効果を達成している。
【0010】
本発明の他の目的、構成及び効果については、以下の発明の実施の形態の項から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施例に係る広視野角を有する浮遊表示装置を側面から見た概略構成図である。
図2A】本発明の一実施例に係る浮遊表示装置の光学結像シートを正面から見た概略構成図である。
図2B】本発明の一実施例における光学結像シートにおいて、第1副画像ユニットと第2副画像ユニットを示す概略分解図である。
図3A】本発明の一実施例における光学結像シートにおいて、第1副画像ユニット拡大図を概略的に示す。
図3B】本発明の一実施例における光学結像シートにおいて、第2副画像ユニット拡大図を概略的に示す。
図4】本発明の一実施例に係る広視野角を有する浮遊表示装置よる立体表示の一例を概略的に示す。
図5A】本発明の一実施例における光学結像シートにおいて、第2副画像ユニットのアレイ配置の一例を概略的に示す。
図5B】本発明の他の実施例における光学結像シートにおいて、第2副画像ユニットの市松模様の配置の一例を概略的に示す。
図6A】本発明の他の実施例における光学結像シートの断面図を概略的に示す。
図6B】本発明の他の実施例における光学結像シートの断面図を概略的に示す。
図6C】本発明の他の実施例における光学結像シートの断面図を概略的に示す。
図7】本発明の他の実施例における光学結像シートにおいて、第1副画像ユニットと第2副画像ユニットを示す概略拡大図である。
図8】本発明の他の実施例に係る広視野角を有する浮遊表示装置よる立体表示の一例を概略的に示す。
図9】本発明の他の実施例に係る浮遊表示装置を説明する断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。また、本明細書において使用する用語は特定の実施例について説明する目的で用いているに過ぎず、本発明を制限するためのものではない。本明細書で使用する単数形式の「1」、「1つ」、及び「前記」は、明確な指示が無い限り全て複数形式も含み、「少なくとも1つ」を含んでいる。本明細書で使用する用語の「1」は、1つまたは複数の関連する項目のあらゆる組み合わせを含む。
【0013】
本発明の各実施例において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」は、本明細書では1つの部材と他の部材との関係を説明するために用いており、図面中で示す方位について説明するために用いるに過ぎず、その実際の位置を制限するものではない。添付図面中の装置は、装置が反転しても部材の方位や向きは制限されない。
【0014】
まず、図1図9を参照しながら、本発明に係る浮遊表示装置の実施形態について説明する。
【0015】
図1は本発明の一実施例に係る広視野角を有する浮遊表示装置を側面から見た概略構成図である。同図に示すように、本発明に係る広視野角を有する浮遊表示装置100は、表示光源200と、光学結像シート300と、マイクロレンズアレイシート(Micro-Lens
Array;MLA)400と、を少なくとも備えている。本実施例では、表示光源200は、例えば、平面光源であり、光学結像シート300及びマイクロレンズアレイシート400に対応し、広視角画像を表示するために必要な光線を提供するために用いられている。表示光源200は、例えば、白色光線(W)、青色光線(B)、緑色光線(G)、赤色光線(R)等の可視光線、或いはそれらの混合光線を提供し、製品の需要に応じて光線の波長範囲を調整しているが、本発明はこれに限定されるものではない。表示光源200は、例えば、LED(Light Emitting Diode;LED)、有機LED(Organic Light
Emitting Diode;OLED)等でもよく、本発明はこれらに限定されるものではない。表示光源200は1つに限らず、光源の均一性を増加させるように、複数がアレイ配列されていてもよい。また光拡散シートや光学導光板等の各種光学シートを組み合わせ、光源を均一にする効果を達成している。
【0016】
図1の例では、本発明のマイクロレンズアレイシート400は表示光源200に対応するように設置され、浮遊結像を形成すると共に調整するために用いられている。マイクロレンズアレイシート400はアレイ配列されている複数のマイクロレンズ402uを有し、例えば、M×N(M>1、N>1)のマイクロレンズ402uのアレイ配列でもよい。マイクロレンズ402uの数量により浮遊表示画面の精細度及び立体度を決定し、マイクロレンズ402uのアレイは、例えば、40×40のマイクロレンズ402uのアレイを使用し、高精細な浮遊表示画像を提供する。マイクロレンズ402uは、例えば、両凸マイクロレンズ(biconvex lens)を採用し、図1に示すように、結像のフォーカス効果を高めているが、本発明はこれに限定されるものではない。マイクロレンズ402uは単凸マイクロレンズ、単凹マイクロレンズ、両凹マイクロレンズ、凸凹マイクロレンズ等及びそれらの組み合わせを使用してもよく、本発明はこれらに限定されるものではない。また、マイクロレンズアレイシート400はシングルシートに限らず、結像効果を調整するためのダブルシートまたはマルチシートの組み合わせでもよい。この技術は本分野の技術者ならば習熟しているものであるため、ここでは、その説明を繰り返さない。
【0017】
マイクロレンズアレイシート400の材質として、透明プラスチック材料、透明ガラス材料、透明セラミック材料、及びそれらの組み合わせを含むが、本発明はこれらに限定されるものではない。透明プラスチック材料は、例えば、ポリアミド(polyamide;PA)、ポリイミド(polyimide;PI)、ポリカーボネート(polycarbonate;PC)、ポリウレタン(polyurethane;PU)、ポリエチレンイミン(polyethylenimine;PEI)、ポリエチレンナフタレート(polyethylene
naphthalate;PEN)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate;PET)、ポリエーテルスルホン(polyethersulfone;PES)、ガラス繊維強化プラスチック(fiber reinforced plastics;FRP)、ポリ(メタクリル酸メチル)(poly(methyl methacrylate);PMMA)、ポリエーテルエーテルケルトン(polyetheretherketon;PEEK)、ポリジメチルシロキサン(polydimethylsiloxane;PDMS)等であるか、或いは他のアクリル系(acrylate)ポリマー、エーテル系(ether)ポリマー、ポリオレフィン(polyolefin)系ポリマー、エポキシ樹脂系ポリマー、または他の適合する材料や上述した材料の組み合わせであるが、本発明はこれらに限定されるものではない。透明ガラス材料は、例えば、ソーダ石灰ガラス(Soda Lime Glass)、ホウケイ酸ガラス(Borosilicate Glass)、鉛ガラス、石英ガラス、強化ガラス等、または上述した材料の組み合わせであるが、本発明はこれらに限定されるものではない。透明セラミック材料は、例えば、透明酸化アルミニウム、透明窒化アルミニウム、透明酸化ケイ素、透明窒化ケイ素等や上述した材料の組み合わせであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0018】
図1に示すように、光学結像シート300は表示光源200とマイクロレンズアレイシート400との間に設置され、浮遊表示画像に必要なパターンを形成するために用いられている。光学結像シート300はアレイ配列されている複数の副画像ユニットを有し(詳細は後述)、例えば、M×N(M>1、N>1)の副画像ユニットのアレイ配列でもよく、副画像ユニットのそれぞれはマイクロレンズ402uに対応している。
【0019】
本発明に係る浮遊表示装置100は、広視角で表示する効果を達成している。浮遊表示装置100の表示光源200、光学結像シート300、及びマイクロレンズアレイシート400が結像を投影することで、浮遊表示画像1000が形成される。ユーザーが第1視角V1の正面から浮遊表示装置100により生成された浮遊表示画像1000を見た場合、正視する視野(Field Of View;FOV)の範囲内に位置するため、良好な浮遊表示画像1000を観察できるが、可視角度θ1の角度範囲内に限られる。例えば、光学結像シート300の平面の中央の垂直法線方向は0度(不図示)であり、製品の可視角度の制限に基づいて、可視角度θ1は、例えば、±25度でもよい。この可視角度θ1はユーザーの観察する角度を制限し、製品の応用範囲も制限する。本発明は広視角の浮遊表示装置100を有し、補助画像を更に提供し(後述する)、可視角度を可視角度θ2まで拡大させ、例えば、±50度まで拡大させる。ユーザーが離れた第2視角V2及び第3視角V3からでも補助表示画像を観察可能になり、補助的な可視角度α1(+25度から+50度)及びα2(-25度から-50度)を増加させている。以上、上下2つの離れた視角について例を挙げて説明したが、補助表示画像が増加させるのは立体的な視角であり、ユーザーが正視する第1視角V1から離れた場合、上下左右のどの方向に離れていても表示画像を見ることができ、図1の例の説明のような制限を受けない。従来技術では第1視角V1の小さい角度の可視角度θ1でしか観察できなかったが、本発明は補助表示画像を提供することで可視角度θ2まで拡大させ、離れた可視角度α1及びα2を増加させ、ユーザーが離れた第2視角V2及び第3視角V3からでも補助表示画像を観察できるようにしている。よって、本発明に係る浮遊表示装置100は浮遊表示技術の応用範囲を広げ、ユーザーが浮遊表示装置を見る感覚を改善している。
【0020】
図2Aは本発明の一実施例に係る浮遊表示装置の光学結像シートを正面から見た概略構成図である。図2Bは本発明の一実施例に係る光学結像シートにおいて、第1副画像ユニット及び第2副画像ユニットを示す概略分解図である。図1図2A及び図2Bに示すように、本実施例では、本発明に係る浮遊表示画像1000は「上向き矢印」のパターンについてのみ例を挙げて説明し、本分野の技術者ならば、製品の需要に応じて浮遊表示画像1000が表示する画像を調整することができる。本発明に係る光学結像シート300はアレイ配列されている複数の副画像ユニット302uを有し、例えば、M×N(M>1、N>1)の副画像ユニット302uのアレイ配列でもよく、浮遊表示画像1000に必要なパターンを形成させるために用いられている。副画像ユニット302uの数量は浮遊表示画面の精細度及び立体度を決定し、副画像ユニット302uのアレイは、例えば、40×40の副画像ユニット302uのアレイを使用し、高い精細度の浮遊表示画像を提供している。副画像ユニット302uのそれぞれはマイクロレンズ402uに対応し、アレイ配列されている複数の副画像ユニット302uは画像パターンレイヤー302を構成している。アレイ配列されている複数の副画像ユニット302uは複数の第1副画像ユニット310u及び複数の第2副画像ユニット320uを備え、複数の第2副画像ユニット320uは補助画像パターン330を構成するように配列されている。
【0021】
図2Bの例では、アレイ配列されている副画像ユニット302uは複数の第1副画像ユニット310u及び複数の第2副画像ユニット320uの配列に基づいて、後方の右上の隅に図示する部分及び前方の左下の隅に図示する部分の2つの部分に分けられている。右上の隅に図示する部分は複数の第1副画像ユニット310uが配列されて形成されるパターンであり、中間の空白部は第2副画像ユニット320uを排除することで表示される空白である。左下の隅に図示する部分は、複数の第2副画像ユニット320uが配列されるパターンであり、中間部分は補助画像パターン330を構成するように配列され、広視角表示画像に必要な補助パターンを形成し、周辺の空白部分は第1副画像ユニット310uを排除することで表示される空白である。
【0022】
図3Aは本発明の一実施例における光学結像シートにおいて、第1副画像ユニット310u拡大図を概略的に示す。図3Bは本発明の一実施例における光学結像シートにおいて、第2副画像ユニット拡大図を概略的に示す。図4は本発明の一実施例に係る広視野角を有する浮遊表示装置よる立体表示の一例を概略的に示す。本実施例は、前述した図1から図2Bの実施例に近似し、同じ符号は相互参照するために用いているが、本発明はこれに限定されるものではない。図1図2A及び図3Aに示すように、第1副画像ユニット310uのそれぞれの内側には第1メイン画像パターン312をそれぞれ有し、浮遊表示画像1000のパターンに対応している。40×40でアレイ配列されている副画像ユニット302uを例にすると、第1副画像ユニット310uのそれぞれの長さは、例えば、浮遊表示画像1000の長さのそれぞれ1/40であり、複数の第1副画像ユニット310uにより対応する第1メイン画像パターン312を投影することで、浮遊表示画像1000の精細度を向上させている。図3Aに示すように、M×Nで配列されている第1副画像ユニット310uは4×4で配列される第1副画像ユニット310uとなるように領域を拡大することで、第1副画像ユニット310uのそれぞれが第1メイン画像パターン312を有し、余剰の部分は第1余剰パターン316となる。1×1の第1副画像ユニット310uとなるように領域を拡大すると、第1メイン画像パターン312が下向き矢印パターンとなる(図3A参照)。本実施例では、第1メイン画像パターン312は遮光パターンを例として説明し、余剰の第1余剰パターン316は反対となる光透過パターンであり、投影される浮遊表示画像1000のパターンの中間は遮光性の暗色の上向き矢印パターンとなり、対応する周辺は光を透過する明色となる(図4参照)。第1メイン画像パターン312はマイクロレンズ402uの投影システムに基づいて第1メイン画像パターン312の向きを決定する。マイクロレンズ402uは両凸レンズを例とし、結像を拡大実像として投影することで、第1メイン画像パターン312は浮遊表示画像1000のパターンに対応する反対の下向き矢印パターンとなり、投影平面に沿って下向きに180度回転している。こうすることにより、第1メイン画像パターン312が投影された後の浮遊表示画像1000のパターンは対応する上向き矢印パターンとなる。以上は一例の説明に過ぎず、本分野の技術者ならば投影システムに適合する改修を施し、例えば、第1メイン画像パターン312を上向き矢印パターンにし、投影された後の浮遊表示画像1000のパターンを対応する上向き矢印パターンとしてもよく、本発明はこれに限定されるものではない。この技術は本分野の技術者ならば習熟しているものであるため、ここでは、その説明を繰り返さない。
【0023】
図1図2A図3A及び図3Bを参照し、本実施例では、第2副画像ユニット320uのそれぞれの内側には第2メイン画像パターン322及びベース画像パターン324をそれぞれ有し、余剰の部分は第2余剰パターン326である。複数の第2副画像ユニット320uは補助画像パターン330を構成するように配列されている(図3B参照)。図3Bの左側の図には上向き矢印を示し、これは広視角表示画像に必要なパターンを形成している。第2副画像ユニット320uのそれぞれは、例えば、第1副画像ユニット310uと同じ長さを有し、その内側の第2メイン画像パターン322は、例えば、第1メイン画像パターン312と同じ長さを有しているが、本発明はこれに限定されるものではない。第1メイン画像パターン312及び第2メイン画像パターン322は同じパターンを有し、第2メイン画像パターン322は第1メイン画像パターン312と作用が類似し、第2メイン画像パターン322を投影することで浮遊表示画像1000の精細度を向上している。
【0024】
本実施例では、M×Nで配列されている第2副画像ユニット320uを4×4で配列される第2副画像ユニット320uとなるように領域を拡大することで、第2副画像ユニット320uのそれぞれが第2メイン画像パターン322及びベース画像パターン324を有し、余剰の部分は第2余剰パターン326である(図3B参照)。1×1の第2副画像ユニット320uとなるように領域を拡大すると、第2メイン画像パターン322は下向き矢印パターンとなる。第2メイン画像パターン322は第1メイン画像パターン312に近似し、第2メイン画像パターン322及びベース画像パターン324は遮光パターンを例として説明し、余剰の第2余剰パターン326は反対となる光透過パターンであり、よって、投影される浮遊表示画像1000のパターンの中間は遮光性の暗色上向き矢印パターンとなり、対応する周辺は光を透過する明色となる(図4参照)。第2メイン画像パターン322はマイクロレンズ402uの投影システムに基づいて第2メイン画像パターン322の向きを決定する。マイクロレンズ402uは両凸レンズを例とし、結像を拡大実像として投影することで、第2メイン画像パターン322が浮遊表示画像1000のパターンに対応する反対の下向き矢印パターンとなり、投影平面に沿って下向きに180度回転する。こうすることにより、第2メイン画像パターン322が投影された後の浮遊表示画像1000のパターンは対応する上向き矢印パターンとなる。以上は一例の説明に過ぎず、本分野の技術者ならば投影システムに適合する改修を施すことで、第2メイン画像パターン322を上向き矢印パターンとし、投影後の浮遊表示画像1000のパターンは対応する上向き矢印パターンとすることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。この技術は本分野の技術者ならば習熟しているものであるため、ここでは、その説明を繰り返さない。本実施例では、第1メイン画像パターン312及び第2メイン画像パターン322は同じパターンを有し、投影後に第1視角V1の正面から見た浮遊表示画像1000が表示される(図1図4参照)。
【0025】
図1から図3Bに示すように、本実施例では、第2副画像ユニット320uのベース画像パターン324は第2メイン画像パターン322の周辺に位置し、例えば、ベース画像パターン324は第2メイン画像パターン322を包囲し、ベース画像パターン324の表示効果を強化しているが、本発明はこれに限定されるものではない。ベース画像パターン324は、例えば、半分のパターンのみ設けてもよく、例えば、右辺または右辺のみに設けるか、或いは四辺や四隅のみに設けてもよい(図示略)。ベース画像パターン324のパターン面積の比率を調整することで、補助画像パターン330の遮光グレースケール効果を対応するように調整し、斜め視角の補助表示画像の明度を対応して調整する。本実施例では、複数の第2副画像ユニット320uは補助画像パターン330を構成するように配列され、補助画像パターン330及び第1メイン画像パターン312は同じまたは類似するパターンを有するため、補助画像パターン330及び浮遊表示画像1000が同じまたは類似するパターンを有し、補助画像パターン330が投影された後に第2視角V2及び第3視角V3等を斜め視角から見た補助表示画像が表示される(図1及び図4参照)
【0026】
図1から図4に示すように、図1の広視角を有する浮遊表示装置は、図4では鍵となる光学結像シート300のみで表示する。光学結像シート300は、第1メイン画像パターン312と、第2メイン画像パターン322と、補助画像パターン330と、を有している。本発明の浮遊表示装置100は広視角表示効果を達成している。ユーザーが第1視角V1の正面から浮遊表示装置100の光学結像シート300内の第1メイン画像パターン312及び第2メイン画像パターン322が投影されることで生成される浮遊表示画像1000を見ると、正視する視野(Field Of View;FOV)1200の範囲内に位置しているため、良好な浮遊表示画像1000を観察できるが、可視角度θ1の角度範囲内に制限される。例えば、光学結像シート300の平面の中央の垂直法線方向は0度であり(図示略)、製品の可視角度の制限により、可視角度θ1は、例えば、±25度となる。この可視角度θ1はユーザーが観察する角度を制限し、製品の応用範囲も制限する。本発明の広視角を有する浮遊表示装置100は、光学結像シート300内で補助画像パターン330が投影されることで形成される補助表示画像を更に提供し、可視角度を可視角度θ2まで拡大させ、例えば、±50度まで拡大させる。ユーザーは離れた上方の第2視角V2(+25度から+50度)及び下方の第3視角V3(-25度から-50度)のどちらからでも補助表示画像を見ることができ、よって、補助的な可視角度α1及びα2が増加している。但し、増加する補助表示画像は立体視角であるため、ユーザーが正視する第1視角V1から離れても、上下左右のどの方向に離れたとしても表示画像を観察でき、図4の例で説明したような制限は受けない。従来技術では第1視角V1の小さい角度の可視角度θ1からしか観察できないのに比べ、本発明は補助表示画像を提供することで可視角度θ2まで拡大させ、離れた可視角度α1及びα2を増加させ、ユーザーが離れた第2視角V2及び第3視角V3からでも補助表示画像を観察可能にしている。このようにすることで、本発明に係る広視角を有している浮遊表示装置100は、浮遊表示技術の応用範囲を広げ、ユーザーが浮遊表示装置を見る感覚を改善している。浮遊表示画像1000は、図4の例に示す上向き矢印パターン以外、光学結像シート300は他の種々の異なるパターンを用いてもよく、例えば、数字パターン、方向パターン、スイッチパターン、文字パターン等でもよく、浮遊表示画像1000が対応するパターンを形成するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、ここでは、その説明を繰り返さない。
【0027】
図5Aは本発明の一実施例における光学結像シートにおいて、第2副画像ユニットのアレイ配置の一例を概略的に示す。図3B及び図5Aに示すように、複数の第2副画像ユニット320uが6×6で配列される例について説明する。本実施例では、第2メイン画像パターン322及びベース画像パターン324がそれぞれ遮光パターンである例について説明し、残りの第2余剰パターン326は反対の光透過パターンであり、第2副画像ユニット320のそれぞれはベース画像パターン324を有し、第2副画像ユニット320uのそれぞれの内側にあるベース画像パターン324は第2メイン画像パターン322を包囲している。よって、補助画像パターン330が最高の遮光効果を有し、斜め視角から補助表示画像を見ると、補助画像パターンが最も暗いグレースケールを有し、周辺の光透過部分が最高の表示コントラストを有している。
【0028】
図5Bは本発明の他の実施例における光学結像シートにおいて、第2副画像ユニットの市松模様の配置の一例を概略的に示す。製品の需要に応じて補助画像パターン330のグレースケール表示効果を調整する。調整方法は、前述した単一のベース画像パターン324のパターン面積を調整する方法以外、補助画像パターン330内のベース画像パターン324の比率を調整し、類似した調整効果を達成してもよい。第2副画像ユニット320u中の少なくとも部分的な第2副画像ユニット320uaはベース画像パターン324をそれぞれ有している(図5B参照)。よって、部分的な第2副画像ユニット320uaがベース画像パターン324をそれぞれ有し、部分的な第2副画像ユニット320ubがベース画像パターン324をそれぞれ有していない。第2副画像ユニット320uaのそれぞれは、第2メイン画像パターン322と、ベース画像パターン324と、第2余剰パターン326aと、を有し、第2副画像ユニット320ubのそれぞれは、第2メイン画像パターン322及び第2余剰パターン326bを有している。ベース画像パターン324を有している第2副画像ユニット320uaの配列は、例えば、市松模様パターンで配列され、第2副画像ユニット320ua及び第2副画像ユニット320ubは交錯するように配列されている(図5B参照)。以上は一例の説明であり、ベース画像パターン324を有している第2副画像ユニット320uaの配列は他の配列方式を用いてもよく、例えば、ストライプが交錯した配列、三角形が交錯した配列、方眼が交錯した配列、散乱して交錯した配列等でもよく、本発明はこれらに限定されるものではない。補助画像パターン330内のベース画像パターン324の比率を調整することで、補助画像パターン330の表示効果を調整可能であり、例えば、遮光効果を半分にする等の調整が可能であるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0029】
図6Aは本発明の他の実施例における光学結像シート300aの断面図を概略的に示す。図2及び図6Aに示すように、アレイ配列されている複数の副画像ユニット302uが画像パターンレイヤー302を構成している。画像パターンレイヤー302のパターンが許容すれば、光学結像シート300は画像パターンレイヤー302を使用するのみでもよい。但し、画像パターンレイヤー302のパターンが連続していない場合、透明基板304を別途増設し、画像パターンレイヤー302の安定性を向上する。例えば、光学結像シート300aは画像パターンレイヤー302及び透明基板304を有し、透明基板304は第1面3041及び第2面3042を有し、画像パターンレイヤー302は透明基板304の第1面3041に設置されているため、画像パターンレイヤー302のアレイ配列されている複数の副画像ユニット302uを透明基板304に対応するように設置することで、副画像ユニット302uの安定性を向上させている。図6Aにおいて、画像パターンレイヤー302は単層のみで表示し、画像パターンレイヤー302は断面線の位置が異なるか、或いはパターンが異なるため、分断された非連続的な断面パターンが出現している。透明基板304の第1面3041は、例えば、マイクロレンズアレイシート400に対向し、第2面3042は、例えば、表示光源200に対向し、且つ浮遊投影システムの投影物の距離及び画像の距離を適切に調整することで、良好な浮遊表示画像1000が形成される。
【0030】
図6Bは本発明の他の実施例における光学結像シートの断面図を概略的に示す。図2及び図6Bに示すように、透明基板304の第1面3041に設置されている以外、光学結像シート300bの画像パターンレイヤー302は透明基板304の第2面3042に設置されてもよく、画像パターンレイヤー302のアレイ配列されている複数の副画像ユニット302uが透明基板304に対応するように設置されることで、副画像ユニット302uの安定性が向上している。図6Bに示すように、画像パターンレイヤー302は単層のみで表示し、画像パターンレイヤー302は断面線の位置が異なるか、或いはパターンが異なるため、分断された非連続的な断面パターンが出現している。透明基板304の第1面3041は、例えば、マイクロレンズアレイシート400に対向し、第2面3042は、例えば、表示光源200に対向し、且つ浮遊投影システムの投影物の距離及び画像の距離を適切に調整することで、良好な浮遊表示画像1000が形成される。
【0031】
図6Cは本発明の他の実施例における光学結像シートの断面図を概略的に示す。図2及び図6Cに示すように、光学結像シート300cの画像パターンレイヤー302が透明基板304の内部に挟装されることで、画像パターンレイヤー302のアレイ配列されている複数の副画像ユニット302uが透明基板304に対応するように設置され、副画像ユニット302uの安定性が向上している。図6Cの例では、画像パターンレイヤー302は単層のみで表示し、画像パターンレイヤー302は断面線の位置が異なるか、或いはパターンが異なるため、分断された非連続的な断面パターンが出現している。透明基板304の第1面3041は、例えば、マイクロレンズアレイシート400に対向し、第2面3042は、例えば、表示光源200に対向し、且つ浮遊投影システムの投影物の距離及び画像の距離を適切に調整することで、良好な浮遊表示画像1000が形成される。
【0032】
本実施例では、アレイ配列されている副画像ユニット302uが透明基板304に設置され、すなわち、アレイ配列されている副画像ユニット302uは透明基板304の第1面3041、透明基板304の第2面3042、または透明基板304の内部のうちの1つに設置され、その位置については制限されない。
【0033】
本実施例では、透明基板304の材質として、透明プラスチック材料、透明ガラス材料、透明セラミック材料、及びそれらの組み合わせを含むが、本発明はこれらに限定されるものではない。透明プラスチック材料は、例えば、ポリアミド(polyamide;PA)、ポリイミド(polyimide;PI)、ポリカーボネート(polycarbonate;PC)、ポリウレタン(polyurethane;PU)、ポリエチレンイミン(polyethylenimine;PEI)、ポリエチレンナフタレート(polyethylene naphthalate;PEN)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate;PET)、ポリエーテルスルホン(polyethersulfone;PES)、ガラス繊維強化プラスチック(fiber reinforced plastics;FRP)、ポリ(メタクリル酸メチル)(poly(methyl methacrylate);PMMA)、ポリエーテルエーテルケルトン(polyetheretherketon;PEEK)、ポリジメチルシロキサン(polydimethylsiloxane;PDMS)等であるか、或いは他のアクリル系(acrylate)ポリマー、エーテル系(ether)ポリマー、ポリオレフィン(polyolefin)系ポリマー、エポキシ樹脂系ポリマー、または他の適合する材料や上述した材料の組み合わせであるが、本発明はこれらに限定されるものではない。透明ガラス材料は、ソーダ石灰ガラス(Soda Lime Glass)、ホウケイ酸ガラス(Borosilicate Glass)、鉛ガラス、石英ガラス、強化ガラス等や上述した材料の組み合わせであるが、本発明はこれらに限定されるものではない。透明セラミック材料は、透明酸化アルミニウム、透明窒化アルミニウム、透明酸化ケイ素、透明窒化ケイ素等や上述した材料の組み合わせであるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0034】
本実施例では、画像パターンレイヤー302(アレイ配列されている副画像ユニット302uで構成されている)の材質は遮光材質であり、例えば、遮光プラスチック材料、遮光金属材料、または遮光セラミック材料及びそれらが積層されているか、それらの組み合わせであるが、本発明はこれらに限定されるものではない。遮光プラスチック材料は、例えば、黒インク(Black Ink)や遮光樹脂等であるが、本発明はこれらに限定されるものではない。遮光金属材料は、例えば、金属クロム、モリブデン、アルミニウム、チタン、亜鉛、マンガン、銀等であるが、本発明はこれらに限定されるものではない。遮光セラミック材料は、例えば、各種金属酸化物、金属窒化物等であり、例えば、酸化クロム、酸化チタン、窒化クロム、窒化チタン等であるが、本発明はこれに限定されるものではない。画像パターンレイヤー302は塗布、蒸着、スパッタリング等の技術により透明基板304に1層または多層の上述した材料層を施し、厚みは、例えば、1μmから1000μmの間等であるが、本発明はこれに限定されるものではない。その後、フォトリソグラフィ及びエッチング等のパターン化技術により求められる画像パターンレイヤー302を形成する。この技術は本分野の技術者ならば習熟しているものであるため、ここでは、その説明を繰り返さない。
【0035】
図7は本発明の他の実施例における光学結像シート1300において、第1副画像ユニット1310uと第2副画像ユニット1320uを示す概略拡大図である。図8は本発明の他の実施例に係る広視野角を有する浮遊表示装置による立体表示の一例を概略的に示す。本実施例は、前述した図1から図6Cの実施例に近似し、同じ符号は相互参照するために用いているが、本発明はこれに限定されるものではない。遮光パターン以外、他の実施例では、光透過パターンにより代替してもよい。図1図7及び図8の例では、他の実施例において、光透過パターンの光学結像シート1300により遮光パターンの光学結像シート300を代替し、他の表示効果を達成している。
【0036】
本実施例では、浮遊表示画像1000が光を透過させる「上向き矢印」のパターンに改変された例について説明する(図1図7及び図8参照)。本発明に係る光学結像シート1300はアレイ配列されている複数の副画像ユニット1302uを有し、例えば、M×N(M>1、N>1)で副画像ユニット1302uがアレイ配列され、浮遊表示画像1000aに必要なパターンを形成させるために用いられている。40×40でアレイ配列されている副画像ユニット1302uを例にすると、副画像ユニット1302uのそれぞれの長さは、例えば、浮遊表示画像1000の長さのそれぞれ1/40であり、複数の副画像ユニット1302uにより投影して表示することで、浮遊表示画像1000aの精細度が向上している。副画像ユニット1302uのそれぞれはマイクロレンズ402uに対応し、アレイ配列されている複数の副画像ユニット1302uは画像パターンレイヤー1302を構成している。アレイ配列されている複数の副画像ユニット1302uは複数の第1副画像ユニット1310u及び複数の第2副画像ユニット1320uを備え、複数の第2副画像ユニット1320uは補助画像パターン1330を構成するように配列され、広視角表示画像に必要な補助パターンが形成されている。
【0037】
図1及び図7を参照し、第1副画像ユニット1310uのそれぞれの内側には第1メイン画像パターン1312をそれぞれ有し、浮遊表示画像1000aのパターンに対応している。複数の第1副画像ユニット1310uが対応する第1メイン画像パターン1312を投影することで、浮遊表示画像1000aの精細度を向上させている。第1副画像ユニット1310uを4×4で配列される第1副画像ユニット1310uとなるように領域を拡大させることで、第1副画像ユニット1310uのそれぞれが第1メイン画像パターン1312を有し、周辺の余剰の部分は第1余剰パターン1316である(図7参照)。1×1の第1副画像ユニット1310uとなるように領域を拡大させることで、第1メイン画像パターン1312が光を透過させる下向き矢印パターンとなる。本実施例では、第1メイン画像パターン1312は光透過パターンを例として説明し、残りの周辺の第1余剰パターン1316は反対の遮光パターンであり、よって、投影される浮遊表示画像1000aのパターンの中間は光を透過させる明色の上向き矢印パターンであり、対応する周辺は遮光性の暗色である(図8参照)。第1メイン画像パターン1312はマイクロレンズ402uの投影システムに基づいて第1メイン画像パターン1312の向きを決定する。マイクロレンズ402uは両凸レンズを例とし、結像を拡大実像として投影することで、第1メイン画像パターン1312が浮遊表示画像1000aのパターンに対応する反対の下向き矢印パターンとなり、投影平面に沿って下向きに180度回転する。こうすることにより、第1メイン画像パターン1312が投影された後の浮遊表示画像1000aのパターンが対応する上向き矢印パターンとなる。以上は一例の説明に過ぎず、本分野の技術者ならば投影システムに適合する改修を施して、第1メイン画像パターン1312を上向き矢印パターンとし、投影後の浮遊表示画像1000aのパターンを対応する上向き矢印パターンとすることができ、本発明はこれに限定されるものではない。この技術は本分野の技術者ならば習熟しているものであるため、ここでは、その説明を繰り返さない。
【0038】
図1及び図7を参照し、本実施例では、第2副画像ユニット1320uのそれぞれの内側には第2メイン画像パターン1322及びベース画像パターン1324をそれぞれ有し、浮遊表示画像1000aのパターンに対応している。また、複数の第2副画像ユニット1320uは補助画像パターン1330を構成するように配列され、図7の左側の図に示すように、上向き矢印が広視角表示画像に求められるパターンを形成している。第2副画像ユニット1320uのそれぞれは第1副画像ユニット1310uと同じ長さを有し、その内側の第2メイン画像パターン1322は第1メイン画像パターン1312と同じ長さを有しているが、本発明はこれに限定されるものではない。第1メイン画像パターン1312及び第2メイン画像パターン1322は同じパターンを有し、第2メイン画像パターン1322及び第1メイン画像パターン1312の作用は類似し、第2メイン画像パターン1322を投影することで、浮遊表示画像1000aの精細度を向上させている。本実施例では、第2副画像ユニット1320uを4×4で配列される第2副画像ユニット1320uとなるように領域を拡大することで、第2副画像ユニット1320uのそれぞれが第2メイン画像パターン1322及びベース画像パターン1324を有し、余剰の部分は第2余剰パターン1326である(図7参照)。1×1の第2副画像ユニット1320uとなるように領域を拡大すると、第2メイン画像パターン1322が光を透過する下向き矢印パターンとなる。第2メイン画像パターン1322は第1メイン画像パターン1312と近似し、第2メイン画像パターン1322は光透過パターンを例として説明すると、残りの周辺の第2余剰パターン1326は反対の遮光パターンであり、よって、投影される浮遊表示画像1000aのパターンの中間は光を透過する明色の上向き矢印パターンであり、対応する周辺は遮光性の暗色である(図8参照)。第2メイン画像パターン1322はマイクロレンズ402uの投影システムに基づいて第2メイン画像パターン1322の向きを決定する。マイクロレンズ402uは両凸レンズを例とし、結像を拡大実像として投影することで、第2メイン画像パターン1322が浮遊表示画像1000aのパターンに対応する反対の下向き矢印パターンとなり、投影平面に沿って下向きに180度回転する。このようにすることで、第2メイン画像パターン1322が投影された後の浮遊表示画像1000aのパターンが対応する上向き矢印パターンとなる。以上は一例の説明に過ぎず、本分野の技術者ならば投影システムに適合する改修を施して、第2メイン画像パターン1322を上向き矢印パターンとし、投影された後の浮遊表示画像1000aのパターンを対応する上向き矢印パターンとすることもでき、本発明はこれに限定されるものではない。この技術は本分野の技術者ならば習熟しているものであるため、ここでは、その説明を繰り返さない。本実施例では、第1メイン画像パターン1312及び第2メイン画像パターン1322は同じパターンを有し、投影後には第1視角V1の正面から見た浮遊表示画像1000aが表示される(図8参照)。
【0039】
図1及び図7を参照し、本実施例では、第2副画像ユニット1320uのベース画像パターン1324は第2メイン画像パターン1322の周辺に位置し、例えば、ベース画像パターン1324は第2メイン画像パターン1322を包囲し(図7参照)、ベース画像パターン1324の表示効果を強化しているが、本発明はこれに限定されるものではない。ベース画像パターン1324は半分のパターンのみを設けてもよく、例えば、右辺または右辺のみに設けるか、或いは四辺や四隅に設けてもよい(図示略)。ベース画像パターン1324のパターンの面積比率を調整することで、補助画像パターン1330の光透過グレースケール効果を対応するように調整し、斜め視角の補助表示画像の明度を対応するように調整する。本実施例では、複数の第2副画像ユニット1320uが補助画像パターン1330を構成するように配列され、補助画像パターン1330が投影された後に第2視角V2及び第3視角V3等の斜め視角から見た補助表示画像が表示される(図8参照)。本実施例では、第2メイン画像パターン1322及びベース画像パターン1324はそれぞれ光透過パターンを例として説明する。白黒のグレースケールで表示する以外、本発明の第1メイン画像パターン1312、第2メイン画像パターン1322、及びベース画像パターン1324の箇所にはカラーフィルター層(図示略)を設置してもよく、白色の表示光源200と組み合わせてカラー表示効果を達成してもよい。
【0040】
図7を参照し、図5A及び図5Bも併せて参照し、第2副画像ユニット1320のそれぞれはベース画像パターン1324を有し、第2副画像ユニット1320uのそれぞれの内側のベース画像パターン1324は第2メイン画像パターン1322を包囲している。このようにすることで、補助画像パターン1330が最高の光透過効果を有し、斜め視角から補助表示画像を見た場合、画像パターンが最も明るいグレースケールを有し、周辺の遮光部分が最高の表示コントラストを有する。製品の需要に応じて補助画像パターン1330内のベース画像パターン1324の比率を調整することで、補助画像パターン1330のグレースケールの表示効果を調整することができる。ベース画像パターン1324を有している第2副画像ユニット1320uの配列は、例えば、市松模様パターン配列、ストライプが交錯した配列、三角形が交錯した配列、方眼が交錯した配列、散乱して交錯した配列等でもよく、本発明はこれに限定されるものではなく、詳細な調整方式については前述した図5A及び図5Bの説明を相互参照する。
【0041】
図1図7及び図8を参照し、図1の広視角を有している浮遊表示装置は、図8では鍵となる光学結像シート1300のみで表示し、図1の光学結像シート300を代替している。光学結像シート1300は、第1メイン画像パターン1312と、第2メイン画像パターン1322と、補助画像パターン1330と、を有している。本発明の浮遊表示装置100は広視角で表示する効果を達成している。ユーザーが第1視角V1の正面から浮遊表示装置100の光学結像シート1300内の第1メイン画像パターン1312及び第2メイン画像パターン1322が投影されることで生成された浮遊表示画像1000aを見ると、正視する視野(Field Of View;FOV)1200の範囲内に位置しているため、良好な浮遊表示画像1000aを観察できるが、可視角度θ1の角度範囲内に制限される。例えば、光学結像シート1300の平面の中央の垂直法線方向は0度であり(不図示)、製品の可視角度の制限に基づいて、可視角度θ1は、例えば、±25度である。この可視角度θ1はユーザーの観察角度を制限し、製品の応用範囲も制限している。本発明に係る広視角を有している浮遊表示装置100は、光学結像シート1300内に補助画像パターン1330が投影されることで形成される補助表示画像を更に提供し、可視角度を可視角度θ2まで拡大させ、例えば、±50度まで拡大させる。ユーザーは離れた上方の第2視角V2(+25度から+50度)及び下方の第3視角V3(-25度から-50度)のどちらからでも補助表示画像を観察でき、よって、補助的な可視角度α1及びα2を増加させている。但し、増加する補助表示画像は立体視角であるため、ユーザーが正面の第1視角V1から上下左右のどの方向に離れても表示画像を観察でき、図8の例の説明に制限されない。従来技術では第1視角V1の小さな角度の可視角度θ1からしか観察できないが、本発明は補助表示画像を提供することで可視角度θ2まで拡大し、離れた可視角度α1及びα2を増加させ、ユーザーが離れた第2視角V2及び第3視角V3からでも補助表示画像を見ることができる。よって、本発明に係る広視角を有している浮遊表示装置100は浮遊表示技術の応用範囲を広げ、ユーザーが浮遊表示装置を見る感覚を改善している。浮遊表示画像1000aは図8に示す上向き矢印のパターン以外、光学結像シート1300は他の種々の異なるパターンを用いてもよく、例えば、数字パターン、方向パターン、スイッチパターン、文字パターン等を用い、浮遊表示画像1000aが対応するパターンを形成してもよく、本発明はこれらに限定されるものではなく、ここでは、その説明を繰り返さない。
【0042】
本発明に係る広視角を有している浮遊表示装置100は各種装置に応用可能であり、例えば、各種エレベーターのボタン、機械のボタン、機械のスクリーン等に応用可能であり、本発明はこれらに限定されるものではない。また、浮遊タッチを組み合わせて良好な浮遊表示タッチ効果を有している。図9は本発明の他の実施例に係る浮遊表示装置を説明する断面模式図である。本実施例は、前述した図1から図8の実施例に近似し、同じ符号は相互参照するために用いているが、本発明はこれに限定されるものではない。本実施例では、エレベーターのボタンを例として説明するが、本分野の技術者ならば他の装置にも応用でき、本実施例の説明に制限されない。
【0043】
図9の例では、広視角を有している浮遊表示装置100aは、表示光源200と、光学結像シート300と、マイクロレンズアレイシート400と、を少なくとも備えている。表示光源200は、例えば、LED(Light Emitting Diode;LED)202及び光拡散シート(Light Diffuser)204を含む。LED202は、白色光、青色光、緑色光、赤色光等の各種求められる色の光を発射し、製品の需要に応じて調整可能である。LED202は少なくとも1つ以上設置され、1つのLED202でもよく、複数のLED202がアレイ配列されてもよく、本発明はこれらに限定されるものではない。光拡散シート204はLED202が提供する光線を均一に拡散させて平面光源を形成し、浮遊表示画像1000及び斜め視角の補助表示画像を形成するように投影させる。
【0044】
図9の例では、本発明の光学結像シート300は遮光パターンの光学結像シート300を使用し、光透過パターンの光学結像シート1300を使用してもよく、特に制限はない。光学結像シート300(または光学結像シート1300)については前述した実施例の説明を参照し、ここでは、その説明を繰り返さない。マイクロレンズアレイシート400は、例えば、両凸レンズを採用し、良好な浮遊投影効果を達成している。マイクロレンズアレイシート400については前述した実施例の説明を参照し、ここでは、その説明を繰り返さない。表示光源200、光学結像シート300、及びマイクロレンズアレイシート400が結像を投影することで、浮遊表示画像1000(または浮遊表示画像1000a)が形成される。投影表示システムを適切に調整することで、例えば、投影物の距離及び画像の距離を調製することで、結像の角度を調整できる。例えば、収縮する角度βを約10度から45度の間に調整することで、結像角度γを約80度から45度の間にする。結像角度を適切に調整することで、浮遊表示画像1000からマイクロレンズアレイシート400までの距離を調整し、例えば、0.1cmから20cmの間に調製することで、浮遊表示の投影距離を調整する。需要に応じて、例えば、浮遊表示の投影距離を0.5cmから10cmの間にしてもよい。以上は例を挙げて説明するためのものであり、浮遊表示の投影範囲を制限するものではない。
【0045】
図9の例では、浮遊表示装置100aをエレベーターのボタンに応用する場合、任意で回路基板600を更に備えてもよく、例えば、プリント回路基板を表示光源200に隣接するように設置してもよい。表示光源200のLED202は、例えば、回路基板600に直接設置され、使用する空間を更に縮小する。LED202の他面に対する回路基板600に、回路基板600に接続するためのコネクタ700を更に設置することで、回路基板600を外部の制御回路に接続してもよい。また、図9に示すように、浮遊表示装置100aは外部ケース810及び内部ケース820を更に備えている。表示光源200、光学結像シート300、マイクロレンズアレイシート400、回路基板600等は内部ケース820内に設置され、コネクタ700を介して外部の回路に接続されている。外部ケース810及び内部ケース820をロックすることで、表示光源200、光学結像シート300、マイクロレンズアレイシート400、回路基板600等を外部ケース810と内部ケース820との間にある収容空間内に密封し、外部ケース810の表示投影ウィンドウの透明基板のみを露出させ(不図示)、マイクロレンズアレイシート400に近接させ、浮遊表示画像1000及び斜め視角の補助表示画像を投影するために用い、表示視角を拡大させ、広視角の表示効果を達成し、ユーザーが斜め視角からでも補助表示画像をはっきりと観察可能にしている。
【0046】
図9の例では、浮遊表示装置100aはマイクロレンズアレイシート400に隣接するように設置されているタッチモジュール500を更に備え、浮遊表示タッチ装置が構成されている。タッチモジュール500は、例えば、浮遊タッチモジュールであり、タッチ感知領域530を有し、浮遊表示装置100と組み合わせて良好な浮遊表示タッチ効果を有している。タッチモジュール500は、例えば、赤外線タッチ技術、可視光撮影分析タッチ技術、音波タッチ技術等の非接触式タッチ技術を使用し、良好な浮遊タッチ効果を有している。物体の表面に接触することで病原菌の感染経路とならないようにしている。赤外線タッチ技術を例にすると、タッチモジュール500は赤外線送信機510及び赤外線センサー520を少なくとも備え、例えば、マイクロレンズアレイシート400の対向する両側に隣接する外部ケース810中にそれぞれ設置されている(図9参照)。赤外線送信機510及び赤外線センサー520は、例えば、回路基板600にそれぞれ電気的に接続されている。赤外線送信機510の発光角度範囲は赤外線センサー520の受光角度範囲と重畳してタッチ感知領域530を形成している。タッチ感知領域530の範囲は浮遊表示画像1000(または1000a)を含む。部分的な赤外線送信機510は赤外線を浮遊表示画像1000の位置に向けて送信し、ユーザーが指をタッチ感知領域530に進入させると、指が浮遊表示画像1000に近付いた際に、赤外線が赤外線センサー520に反射され、ユーザーの動作が感知され、こうしてヒューマンマシンの浮遊タッチ機能を達成している。このようにすることで、ユーザーがエレベーターを使用する際に、浮遊表示画像1000をタッチするのみでエレベーターのスイッチを上に向けて浮遊タッチする効果を達成している。エレベーターのボタンに直接タッチする必要がないため、病原菌がエレベーターのボタンに付着する状況が防止され、病原菌が伝染する可能性が減少する。また、赤外線送信機510及び赤外線センサー520は外部ケース810に設置されることに制限されない。赤外線送信機510は外部ケース810以外の場所に設置されてもよく、例えば、外部ケース810の上方や下方の箇所に設置されてもよく、赤外線を浮遊表示画像1000に平行に送信し、外部ケース810に設置する赤外線センサー520の数量を増やすことで、タッチの感知の感度を高めてもよい。赤外線センサー520の感知感度が高ければ、ユーザーの人体が発する赤外線を直接感知でき、外部ケース810に赤外線センサー520を直接設置してもよく、赤外線送信機510の設置を省略してもよい。以上は一例の説明に過ぎず、本分野の技術者ならば適切な等価の代替により、浮遊タッチ効果を達成できるため、ここでは、その説明を繰り返さない。
【0047】
以上を総合すると、本発明の浮遊表示装置は、第2副画像ユニットが補助画像パターンを構成するように配列されている。第2副画像ユニットのメイン画像パターンの周辺にベース画像パターンを加えることで、補助画像パターンの効果を増強している。補助画像パターンにより補助表示画像を提供することで、ユーザーが斜め視角からでも補助表示画像を観察可能になり、広視角で画像を表示する効果を達成し、浮遊表示装置に対するユーザーの使用感を改善している。また、タッチモジュールを組み合わせることで広視角を有する浮遊表示タッチ装置を構成し、浮遊タッチヒューマンマシンインタラクション効果を更に達成し、ユーザーが直接接触することで病原菌が伝染する問題を抑制している。
【0048】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0049】
100 浮遊表示装置
100a 浮遊表示装置
200 表示光源
202 LED
204 光拡散シート
300 光学結像シート
300a 光学結像シート
300b 光学結像シート
300c 光学結像シート
302 画像パターンレイヤー
302u 副画像ユニット
304 透明基板
3041 第1面
3042 第2面
310u 第1副画像ユニット
312 第1メイン画像パターン
316 第1余剰パターン
320u 第2副画像ユニット
322 第2メイン画像パターン
324 ベース画像パターン
326 第2余剰パターン
330 補助画像パターン
400 マイクロレンズアレイシート
402 マイクロレンズ
500 タッチモジュール
510 赤外線送信機
520 赤外線センサー
530 タッチ感知領域
600 回路基板
700 コネクタ
810 外部ケース
820 内部ケース
1000 浮遊表示画像
1000a 浮遊表示画像
1200 正面視野
1300 光学結像シート
1302 画像パターンレイヤー
1302u 副画像ユニット
1310u 第1副画像ユニット
1312 第1メイン画像パターン
1316 第1余剰パターン
1320u 第2副画像ユニット
1322 第2メイン画像パターン
1324 ベース画像パターン
1326 第2余剰パターン
1330 補助画像パターン
V1 視角
V2 視角
V3 視角
θ1 角度
θ2 角度
α1 角度
α2 角度
β 角度
γ 角度
【要約】
【課題】浮遊表示装置を提供する。
【解決手段】表示光源と、光学結像シートと、マイクロレンズアレイシートと、を含んで構成されている。マイクロレンズアレイシートはアレイ配列されている複数のマイクロレンズを有している。光学結像シートは、マイクロレンズに対応するアレイ配列されている複数の副画像ユニットを有している。副画像ユニットは複数の第1副画像ユニット及び複数の第2副画像ユニットを備えている。第1副画像ユニットのそれぞれは第1メイン画像パターンを有し、第2副画像ユニットのそれぞれは第2メイン画像パターンを有し、第1メイン画像パターン及び第2メイン画像パターンは同じパターンを含む。第2副画像ユニットは補助画像パターンを構成するように配列され、少なくとも部分的な第2副画像ユニットはベース画像パターンをそれぞれ有し、ベース画像パターンは第2メイン画像パターンの周辺に位置している。
【選択図】図1
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9