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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-18
(45)【発行日】2024-09-27
(54)【発明の名称】深礎掘削機
(51)【国際特許分類】
   E02F 3/47 20060101AFI20240919BHJP
   B66C 3/12 20060101ALI20240919BHJP
【FI】
E02F3/47 B
B66C3/12
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023576978
(86)(22)【出願日】2023-01-26
(86)【国際出願番号】 JP2023002422
(87)【国際公開番号】W WO2023145819
(87)【国際公開日】2023-08-03
【審査請求日】2024-05-11
(31)【優先権主張番号】P 2022010638
(32)【優先日】2022-01-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005522
【氏名又は名称】日立建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002457
【氏名又は名称】弁理士法人広和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】稲元 昭
(72)【発明者】
【氏名】関 誠治
(72)【発明者】
【氏名】磯貝 香純
【審査官】柿原 巧弥
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/199965(WO,A1)
【文献】特開2015-001059(JP,A)
【文献】特開2003-147800(JP,A)
【文献】特開2001-132008(JP,A)
【文献】特開昭56-159434(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 3/47
E02F 3/413
B66C 3/12
B66C 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自走可能な車体と、前記車体に設けられた作業装置とからなり、
前記作業装置は、前記車体に設けられたブームと、前記ブームの先端に設けられたアームと、前記アームに設けられたバケット昇降・開閉装置と、前記アームに対して昇降可能に設けられ前記バケット昇降・開閉装置による昇降動作と開閉動作によって立坑を掘削するクラムシェルバケットとを備え、
前記バケット昇降・開閉装置は、
前記アームに設けられた昇降シリンダと、
前記昇降シリンダにより前記アームの長さ方向に移動する第1昇降用シーブおよび第1開閉用シーブと、
前記第1昇降用シーブから離間して前記アームに設けられた第2昇降用シーブと、
前記第1開閉用シーブから離間して前記アームに設けられた第2開閉用シーブと、
前記第1開閉用シーブに対して前記第2開閉用シーブを移動させる開閉シリンダと、
一端が前記アームに取付けられると共に他端が前記クラムシェルバケットに取付けられ、中間部が前記第1昇降用シーブと前記第2昇降用シーブとに巻回された昇降ロープと、
一端が前記アームに取付けられると共に他端が前記クラムシェルバケットに取付けられ、中間部が前記第1開閉用シーブと前記第2開閉用シーブとに巻回された開閉ロープと、を備えてなる深礎掘削機において、
前記アームは、前記アームの長さ方向と直交する方向において対向する第1対向面と第2対向面とを有し、
前記第1対向面の外側面には、前記第1昇降用シーブおよび前記第2昇降用シーブが配置され、
前記第2対向面の外側面には、前記第1開閉用シーブ、前記第2開閉用シーブおよび前記開閉シリンダが配置されていることを特徴とする深礎掘削機。
【請求項2】
前記アームには、前記開閉ロープの緩みを調整する緩み調整シリンダと、前記緩み調整シリンダに取付けられ前記開閉ロープの中間部が巻回された緩み調整用シーブとが設けられ、
前記緩み調整用シーブ、前記第2開閉用シーブ、前記第1開閉用シーブは、前記アームの前側から順に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の深礎掘削機。
【請求項3】
前記アームは、中空な筒体からなるアーム本体と、前記アーム本体の後側に着脱可能に設けられ、前記昇降シリンダを挟んで対向しつつ前後方向に延びる一対のガイドアームと、を含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の深礎掘削機。
【請求項4】
前記一対のガイドアームには、前記昇降シリンダによって前後方向に移動するシーブ取付部材が取付けられ、
前記シーブ取付部材には、前記第1昇降用シーブと前記第1開閉用シーブとが前記昇降シリンダを挟んで対向して配置されていることを特徴とする請求項3に記載の深礎掘削機。
【請求項5】
前記昇降シリンダは前記アーム本体の内側に収容されていることを特徴とする請求項3に記載の深礎掘削機。
【請求項6】
前記第1対向面には、前記昇降ロープの他端を前記クラムシェルバケットへと導く昇降ガイドシーブ、および前記開閉ロープの他端を前記クラムシェルバケットへと導く開閉ガイドシーブが設けられ、
前記第1対向面は、前記車体に設けられた運転席側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の深礎掘削機。
【請求項7】
前記第1対向面には、前記開閉ロープの他端を前記クラムシェルバケットへと導く開閉ガイドシーブが設けられ、
前記第2対向面には、前記緩み調整用シーブが設けられ、
前記アームには、前記緩み調整用シーブに巻回された前記開閉ロープを前記開閉ガイドシーブに案内する中間ガイドシーブが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の深礎掘削機。
【請求項8】
前記アームは、前記アームの長さ方向と直交する方向において対向する前記第1対向面および前記第2対向面と、前記第1対向面および前記第2対向面の上端間を連結する上面とを有し、
前記上面のうち前記アームの前側に位置する部位には、前記上面のうち前記アームの後側に位置する部位よりも高さが低い段差面が形成され、
前記中間ガイドシーブは、前記段差面に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の深礎掘削機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、立坑を掘削するのに好適に用いられる深礎掘削機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、国内の都市部では高層ビルの建て替え需要が増加しており、建て替え工事の工期短縮や軟弱地盤で地下工事を行うときの安定施工を実現するため、深礎掘削機に対するニーズが高まっている。高層ビルの建て替え工事の多くは屋内現場での作業となるため、掘削作業時にバケットを高く持上げることができず、深礎掘削機は作業高さの制限を受けた状態で掘削作業を行う。
【0003】
地面に立抗を掘削し、掘削した土砂を荷揚げする深礎掘削機として、油圧ショベルをベースとし、多段伸縮式アームとクラムシェルバケットとを含むテレスコピック式クラムシェル仕様の作業装置を備えた深礎掘削機が知られている。しかし、テレスコピック式クラムシェル仕様の作業装置を備えた深礎掘削機は、作業高さの制限がある作業現場への投入自体が困難である。
【0004】
一方、油圧ショベルのブーム先端に取付けられた筒状のアームの先端に、ワイヤロープを介してクラムシェルバケットが取付けられた深礎掘削機が提案されている(特許文献1参照)。この深礎掘削機は、筒状のアーム内にバケット昇降装置およびバケット開閉装置が設けられ、バケット昇降装置によってクラムシェルバケットを昇降させつつバケット開閉装置によってクラムシェルバケットを開閉させることにより、地面に立抗を掘削する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2003-147800号公報
【発明の概要】
【0006】
特許文献1による深礎掘削機は、バケットの昇降動作および開閉動作を行うバケット昇降・開閉装置を筒状のアーム内に収容することにより、バケット昇降・開閉装置と深礎掘削機の周囲に存在する障害物との干渉を防止すると共に、深礎掘削機の外観美を高めている。
【0007】
しかし、特許文献1による深礎掘削機は、バケット昇降・開閉装置を構成する油圧シリンダ、ワイヤロープ、複数のシーブ等の部品がアーム内に収容されている。このため、ワイヤロープの定期的な交換、油圧シリンダやシーブ類のメンテナンスを行うときの作業性が低下するという問題がある。特に、掘削深さを増大させるためにシーブの数を増加させた場合には、シーブ類のメンテナンスが複雑となり、作業性が一層低下してしまう。
【0008】
さらに、特許文献1による深礎掘削機は、バケット昇降・開閉装置がアームの内部に収容されているためにアームが大型化し、深礎掘削機を作業現場に搬送するときの作業性(輸送性)が低下してしまう。しかも、アームの内部でバケット昇降・開閉装置を組立てる必要があるため、この組立て時の作業性も低下してしまうという問題がある。
【0009】
本発明の目的は、バケット昇降・開閉装置に対するメンテナンスを行うときの作業性を高めることができるようにした深礎掘削機を提供することにある。
【0010】
本発明は、自走可能な車体と、前記車体に設けられた作業装置とからなり、前記作業装置は、前記車体に設けられたブームと、前記ブームの先端に設けられたアームと、前記アームに設けられたバケット昇降・開閉装置と、前記アームに対して昇降可能に設けられ前記バケット昇降・開閉装置による昇降動作と開閉動作によって立坑を掘削するクラムシェルバケットとを備え、前記バケット昇降・開閉装置は、前記アームに設けられた昇降シリンダと、前記昇降シリンダにより前記アームの長さ方向に移動する第1昇降用シーブおよび第1開閉用シーブと、前記第1昇降用シーブから離間して前記アームに設けられた第2昇降用シーブと、前記第1開閉用シーブから離間して前記アームに設けられた第2開閉用シーブと、前記第1開閉用シーブに対して前記第2開閉用シーブを移動させる開閉シリンダと、一端が前記アームに取付けられると共に他端が前記クラムシェルバケットに取付けられ、中間部が前記第1昇降用シーブと前記第2昇降用シーブとに巻回された昇降ロープと、一端が前記アームに取付けられると共に他端が前記クラムシェルバケットに取付けられ、中間部が前記第1開閉用シーブと前記第2開閉用シーブとに巻回された開閉ロープと、を備えてなる深礎掘削機において、前記アームは、前記アームの長さ方向と直交する方向において対向する第1対向面と第2対向面とを有し、前記第1対向面の外側面には、前記第1昇降用シーブおよび前記第2昇降用シーブが配置され、前記第2対向面の外側面には、前記第1開閉用シーブ、前記第2開閉用シーブおよび前記開閉シリンダが配置されていることを特徴としている。
【0011】
本発明によれば、第1昇降用シーブ、第2昇降用シーブ、第1開閉用シーブ、第2開閉用シーブ、および開閉シリンダが、それぞれアームの外側面に配置される。このため、これらバケット昇降・開閉装置の構成部品に対するメンテナンスを行うときの作業スペースを大きく確保することができ、メンテナンス作業の作業性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る深礎掘削機を示す左側面図である。
図2】バケット昇降・開閉装置を示す左側面図である。
図3】バケット昇降・開閉装置を示す平面図である。
図4】バケット昇降・開閉装置を示す右側面図である。
図5】アームの分解図である。
図6】アーム本体とガイドアームとの連結部を図2中の矢示VI-VI方向から見た断面図である。
図7】ガイドアームおよびシーブ取付部材等を示す図2中の矢示VII-VII方向から見た断面図である。
図8】アーム本体と昇降シリンダとの連結部を示す図2中の矢示VIII-VIII方向から見た断面図である。
図9】ガイドアーム、シーブ取付部材、第1昇降用シーブ、第1開閉用シーブ等を示す図3中の矢示IX-IX方向から見た断面図である。
図10】アーム本体、開閉用シーブ移動機構等を図3中の矢示X-X方向から見た断面図である。
図11】アーム本体、第2昇降用シーブ、第2開閉用シーブ等を図3中の矢示XI-XI方向から見た断面図である。
図12】アーム本体、緩み調整用シーブ、緩み調整用シーブ移動機構、昇降ガイドシーブ、開閉ガイドシーブ等を図3中の矢示XII-XII方向から見た断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係る深礎掘削機について添付図面に従って詳細に説明する。なお、実施形態では、アームの長さ方向を前後方向とし、アームの長さ方向と直交する方向を左右方向として説明する。
【0014】
図1において、深礎掘削機1は、例えばクローラ式の油圧ショベルをベースにして製造されている。深礎掘削機1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3と、上部旋回体3に設けられた後述の作業装置5とにより構成されている。下部走行体2と上部旋回体3は、深礎掘削機1の車体を構成している。
【0015】
キャブ4は、上部旋回体3の左前側に設けられている。キャブ4は運転室を画成し、深礎掘削機1を操縦するオペレータが搭乗する。キャブ4内には、オペレータが座る運転席4Aが設けられ、運転席4Aの周囲には、下部走行体2の走行動作、上部旋回体3の旋回動作、および作業装置5を操作するための操作装置(図示せず)が設けられている。
【0016】
作業装置5は、上部旋回体3に上下方向に回動可能に設けられたブーム6と、後述のアーム10と、クラムシェルバケット9と、バケット昇降・開閉装置17と、を含んで構成されている。上部旋回体3とブーム6との間にはブームシリンダ7が設けられ、ブーム6は、ブームシリンダ7の伸縮動作に応じて上部旋回体3に対して回動する。ブーム6とアーム10との間にはアームシリンダ8が設けられ、アーム10は、アームシリンダ8の伸縮動作に応じてブーム6に対して回動する。
【0017】
クラムシェルバケット9は、アーム10の前端から後述する昇降ロープ38を用いて昇降可能に吊り下げられている。クラムシェルバケット9は、バケット支持部9Aと、一対のバケット9Bと、連結ブラケット9Cと、一対の開閉アーム9Dとを有している。一対のバケット9Bは、バケット支持部9Aの下側に開閉可能に設けられている。連結ブラケット9Cには、一対のバケット9Bが回動可能に連結されている。一対の開閉アーム9Dは、バケット支持部9Aと一対のバケット9Bとの間を連結している。バケット支持部9Aには、複数枚の上側シーブ9Eが設けられ、連結ブラケット9Cには、上側シーブ9Eと上下方向で対向する複数枚の下側シーブ9Fが設けられている。
【0018】
クラムシェルバケット9のバケット支持部9Aには、昇降ロープ38の他端38Bが取付けられている。クラムシェルバケット9の上側シーブ9Eと下側シーブ9Fには、後述する開閉ロープ40が交互に巻回され、開閉ロープ40の他端40Bは、クラムシェルバケット9のバケット支持部9Aに取付けられている。
【0019】
アーム10は、ブーム6の先端に回動可能に設けられている。図5ないし図6に示すように、アーム10は、中空な筒体により形成され前後方向に延びるアーム本体11と、一対のガイドアーム12,13と、シーブ取付部材14とにより、分割可能に構成されている。一対のガイドアーム12,13は、アーム本体11の後側に着脱可能に設けられている。シーブ取付部材14は、ガイドアーム12,13に移動可能に取付けられている。
【0020】
アーム本体11は、アーム10のベースとなるもので、長方形の断面形状を有する角筒体として形成されている。アーム本体11は、アーム10の長さ方向(前後方向)と直交する方向(左右方向)において対向する第1対向面としての左側面板11A、および第2対向面としての右側面板11Bと、上面板11Cと、下面板11Dとによって囲まれている。上面板11Cは、左側面板11Aおよび右側面板11Bの上端間を連結している。下面板11Dは、左側面板11Aおよび右側面板11Bの下端間を連結している。ここで、アーム本体11の第1対向面である左側面板11Aは、上部旋回体3のキャブ4内に設けられた運転席4A側に配置され、運転席4Aに座ったオペレータにとって見易い(視認性が高い)面となっている。
【0021】
左側面板11Aと右側面板11Bとの間隔は、上面板11Cと下面板11Dとの間隔よりも小さく設定されている。アーム本体11の前端11Eは閉塞され、アーム本体11の後端11Fは開口端となっている。アーム本体11の上面板11Cのうち、前後方向の中央部より前側に位置する部位には、中央部より後側に位置する部位よりも高さ(下面板11Dとの間隔)が低い段差面11Gが形成されている。段差面11Gには、後述する中間ガイドシーブ37が設けられている。アーム本体11の下面板11Dには、ブーム取付ブラケット11Hとシリンダ取付ブラケット11Jとが設けられている。ブーム取付ブラケット11Hは、連結ピン11Kを介してブーム6の先端に回動可能に連結されている(図1参照)。シリンダ取付ブラケット11Jは、基端がブーム6に取付けられたアームシリンダ8の先端にピン結合されている。従って、アーム本体11は、アームシリンダ8の伸縮動作に応じて、連結ピン11Kを中心として前後方向ないし上下方向に回動する。
【0022】
左側面板11Aおよび右側面板11Bの後端11F側には、それぞれ上下に離間して左右方向に貫通する2個のピン挿通孔11L,11Mが形成されている。これらピン挿通孔11L,11Mには、後述する連結ピン12B,13Bが挿通される。また、左側面板11Aおよび右側面板11Bのうちピン挿通孔11L,11Mよりも前側には、それぞれ左右方向に貫通するトラニオンピン挿通孔11Nが、同心上に形成されている(図8参照)。これら2個のトラニオンピン挿通孔11Nには、後述するトラニオンピン18Eが挿通される。一方、左側面板11Aの前端11E側には、左右方向に貫通する前側軸取付孔11Pが形成されている(図12参照)。前側軸取付孔11Pには、後述するガイドシーブ支持軸32が固定される。左側面板11Aの前後方向の中間部には、左右方向に貫通する中間軸取付孔11Qが形成されている(図11参照)。中間軸取付孔11Qには、後述する第2昇降用シーブ軸24が固定される。
【0023】
ガイドアーム12,13は、上下方向で対をなした状態でアーム本体11の後側に着脱可能に取付けられている。ガイドアーム12,13は、それぞれ長方形の断面形状を有する角筒体として形成され、前後方向に延びている。ガイドアーム12,13の前端には、それぞれ左右方向に延びる円筒部12A,13Aが固定されている。ガイドアーム12の円筒部12Aの内周側には連結ピン12Bが挿通され、連結ピン12Bの両端は、アーム本体11のピン挿通孔11Lに挿通されている。ガイドアーム13の円筒部13Aの内周側には連結ピン13Bが挿通され、連結ピン13Bの両端は、アーム本体11のピン挿通孔11Mに挿通されている。一方、ガイドアーム12,13の後端は、連結部材13Cを介して連結されている。これにより、ガイドアーム12,13は、上下方向に一定の間隔を保った状態でアーム本体11の後端11Fから後方に延在している。
【0024】
シーブ取付部材14は、一対のガイドアーム12,13に移動可能に取付けられ、アーム10の一部を構成している。シーブ取付部材14は、後述する第1昇降用シーブ19と第1開閉用シーブ21とが取付けられた状態で、ガイドアーム12,13に沿って前後方向に移動する。図7および図9に示すように、シーブ取付部材14は、アーム本体11と同等な長方形の断面形状を有する筒体として形成され、ガイドアーム12,13を外側から取り囲んでいる。即ち、シーブ取付部材14は、第1対向面としての左側板14A、第2対向面としての右側板14B、上板14Cおよび下板14Dによって囲まれた短尺な筒体(枠体)として形成されている。
【0025】
シーブ取付部材14を構成する左側板14Aおよび右側板14Bの前側部位には、それぞれ左右方向に貫通するピン挿通孔14Eが、同心上に形成されている。これら2個のピン挿通孔14Eには、後述するロッド取付ピン18Gが挿通される。シーブ取付部材14を構成する左側板14Aの中央部には、左右方向に貫通する左軸取付孔14Fが形成され、右側板14Bの中央部には、左右方向に貫通する右軸取付孔14Gが形成されている。左軸取付孔14Fには、後述の第1昇降用シーブ軸20が取付けられ、右軸取付孔14Gには、後述の第1開閉用シーブ軸22が取付けられる(図9参照)。
【0026】
シーブ取付部材14の左側板14A、右側板14B、上板14Cの内周面とガイドアーム12との間には、それぞれスライドプレート15が設けられ、スライドプレート15は、ガイドアーム12に摺動可能に当接している。シーブ取付部材14の左側板14A、右側板14B、下板14Dの内周面とガイドアーム13との間には、それぞれスライドプレート16が設けられ、スライドプレート16は、ガイドアーム13に摺動可能に当接している。これらスライドプレート15,16は、ボルト等を用いてシーブ取付部材14に固定され、シーブ取付部材14を、ガイドアーム12,13に対して円滑に移動(摺動)させる。
【0027】
次に、本実施形態に用いられるバケット昇降・開閉装置17について説明する。
【0028】
バケット昇降・開閉装置17は、アーム10に設けられている。バケット昇降・開閉装置17は、クラムシェルバケット9の昇降動作と開閉動作を含む各種動作を行う。バケット昇降・開閉装置17は、後述の昇降シリンダ18、第1昇降用シーブ19、第1開閉用シーブ21、第2昇降用シーブ23、第2開閉用シーブ30、開閉シリンダ31、中間ガイドシーブ37、昇降ロープ38、開閉ロープ40、緩み調整用シーブ47、緩み調整シリンダ48を含んで構成されている。
【0029】
昇降シリンダ18は、アーム10を構成するアーム本体11内に設けられ、アーム本体11の長さ方向(前後方向)に沿って延びている。昇降シリンダ18は、キャブ4内に設けられた操作装置の操作に応じて伸長または縮小することにより、クラムシェルバケット9を昇降させる。昇降シリンダ18は、チューブ18Aと、チューブ18A内に挿嵌されたピストン(図示せず)と、基端がピストンに取付けられ先端がチューブ18Aから突出したロッド18Bとを有している。
【0030】
図8に示すように、チューブ18Aには取付フランジ18Cが固定され、取付フランジ18Cには、チューブ18Aを挟んで2個のピン穴18Dが同心上に形成されている。これら2個のピン穴18Dには、アーム本体11(左側面板11Aおよび右側面板11B)のトラニオンピン挿通孔11Nに挿通された2本のトラニオンピン18Eが嵌合する。これにより、昇降シリンダ18のチューブ18Aは、アーム本体11に対し、トラニオンピン18Eを中心として揺動可能に支持されている。一方、昇降シリンダ18のロッド18Bの先端には筒状の取付アイ18Fが設けられ、シーブ取付部材14のピン挿通孔14Eと取付アイ18Fとには、ロッド取付ピン18Gが挿通されている(図7参照)。
【0031】
このように、昇降シリンダ18のチューブ18Aは、アーム本体11に取付けられ、ロッド18Bは、シーブ取付部材14に取付けられている。従って、昇降シリンダ18を伸縮させることにより、シーブ取付部材14は、ガイドアーム12,13に沿って前後方向に移動する。
【0032】
第1昇降用シーブ19は、シーブ取付部材14を構成する左側板14A(第1対向面)の外側面に、第1昇降用シーブ軸20を介して取付けられている。第1昇降用シーブ軸20は、基端がシーブ取付部材14(左側板14A)の左軸取付孔14Fに固定され、先端がシーブ取付部材14から左側方に突出している。第1昇降用シーブ19は、第1昇降用シーブ軸20の軸方向に並んで複数枚(例えば5枚)設けられ、シーブ取付部材14に対し、第1昇降用シーブ軸20を中心として回転可能に支持されている。
【0033】
第1開閉用シーブ21は、シーブ取付部材14を構成する右側板14B(第2対向面)の外側面に、第1開閉用シーブ軸22を介して取付けられている。第1開閉用シーブ軸22は、基端がシーブ取付部材14(右側板14B)の右軸取付孔14Gに固定され、先端がシーブ取付部材14から右側方に突出している。第1開閉用シーブ21は、第1開閉用シーブ軸22の軸方向に並んで複数枚(例えば5枚)設けられ、シーブ取付部材14に対し、第1開閉用シーブ軸22を中心として回転可能に支持されている。
【0034】
第2昇降用シーブ23は、第1昇降用シーブ19から離間してアーム本体11に設けられている。第2昇降用シーブ23は、アーム本体11を構成する左側面板11A(第1対向面)の外側面に、第2昇降用シーブ軸24を介して取付けられている。第2昇降用シーブ軸24は、基端がアーム本体11(左側面板11A)の中間軸取付孔11Qに固定され、先端がアーム本体11から左側方に突出している。第2昇降用シーブ23は、第2昇降用シーブ軸24の軸方向に並んで複数枚(例えば4枚)設けられ、アーム本体11に対し、第2昇降用シーブ軸24を中心として回転可能に支持されている。従って、昇降シリンダ18の伸縮動作に応じてシーブ取付部材14が移動することにより、シーブ取付部材14に取付けられた第1昇降用シーブ19は、第2昇降用シーブ23に対して接近、離間する。第1昇降用シーブ19と第2昇降用シーブ23には、昇降ロープ38が巻回されている。
【0035】
開閉用シーブ移動機構25は、アーム本体11の前後方向の中間部に位置して右側面板11B(第2対向面)に設けられている。開閉用シーブ移動機構25は、第2開閉用シーブ30を前後方向に移動可能に支持している。図3および図10に示すように、開閉用シーブ移動機構25は、ガイドレール26と、一対のスライド部材27と、枠部材28と、第2開閉用シーブ軸29とを含んで構成されている。
【0036】
ガイドレール26は、前後方向に延びる断面T字型のブロック体からなり、アーム本体11の右側面板11Bに固定されている。一対のスライド部材27は、ガイドレール26を挟んで上下方向で対をなし、それぞれガイドレール26に摺動可能に係合している。枠部材28は、一対のスライド部材27にボルト等を用いて取付けられている。枠部材28には、左右方向に延びるロッド取付ピン28Aが取付けられ、ロッド取付ピン28Aには、後述する開閉シリンダ31の取付アイ31Dが取付けられている。また、枠部材28には、ロッド取付ピン28Aに隣接して左右方向に延びる第2開閉用シーブ軸29が取付けられている。
【0037】
第2開閉用シーブ30は、開閉用シーブ移動機構25の第2開閉用シーブ軸29に回転可能に取付けられている。即ち、第2開閉用シーブ30は、アーム本体11を構成する右側面板11B(第2対向面)の外側面に、開閉用シーブ移動機構25を介して前後方向に移動可能に設けられている。第2開閉用シーブ30は、開閉用シーブ移動機構25に設けられた第2開閉用シーブ軸29の軸方向に並んで複数枚(例えば4枚)設けられ、アーム本体11に対し、第2開閉用シーブ軸29を中心として回転可能に支持されている。
【0038】
開閉シリンダ31は、アーム本体11の後側(後端11F側)に位置して右側面板11Bに設けられている。開閉シリンダ31は前後方向に延び、第1開閉用シーブ21に対して第2開閉用シーブ30を接近、離間させる。開閉シリンダ31は、チューブ31Aと、チューブ31A内に挿嵌されたピストン(図示せず)と、基端がピストンに取付けられ先端がチューブ31Aから突出したロッド31Bとを有している。チューブ31Aのボトム側は、アーム本体11の右側面板11Bの後端11F側に、ブラケット31Cを介して取付けられている。ロッド31Bの先端には筒状の取付アイ31Dが設けられ、取付アイ31Dは、開閉用シーブ移動機構25の枠部材28に、ロッド取付ピン28Aを介して取付けられている。従って、開閉用シーブ移動機構25に取付けられた第2開閉用シーブ30は、開閉シリンダ31の伸縮動作に応じて前後方向に移動し、第1開閉用シーブ21に対して接近、離間する。
【0039】
ガイドシーブ支持軸32は、アーム本体11の前端11E側に位置する左側面板11Aに設けられている。図12に示すように、ガイドシーブ支持軸32の基端は、左側面板11Aの前側軸取付孔11Pに固定され、ガイドシーブ支持軸32の先端は、左側面板11Aから左側方に突出している。ガイドシーブ支持軸32は、昇降ガイドシーブ33および開閉ガイドシーブ34を回転可能に支持している。
【0040】
昇降ガイドシーブ33と開閉ガイドシーブ34とは、ガイドシーブ支持軸32を介してアーム本体11の左側面板11A(第1対向面)に設けられている。昇降ガイドシーブ33と開閉ガイドシーブ34とは、同一の直径を有している。昇降ガイドシーブ33は、第1昇降用シーブ19と第2昇降用シーブ23とに巻回された昇降ロープ38を、クラムシェルバケット9へと導く。開閉ガイドシーブ34は、第1開閉用シーブ21、第2開閉用シーブ30、および後述する中間ガイドシーブ37、緩み調整用シーブ47に巻回された開閉ロープ40を、クラムシェルバケット9へと導く。これにより、図1に示すように、例えばアーム10を地面に対して水平に保持した状態で、クラムシェルバケット9を、アーム10の前端に配置した昇降ガイドシーブ33に巻回された昇降ロープ38を用いて上下方向に昇降させることができる。
【0041】
ここで、昇降ガイドシーブ33と開閉ガイドシーブ34とは、アーム本体11のうち、運転席4Aに座ったオペレータにとって視認性が高い左側面板11Aの前端11E側に配置されている。これにより、オペレータは、クラムシェルバケット9に取付けられた昇降ロープ38および開閉ロープ40の状態を目視によって確認しつつ、バケット昇降・開閉装置17を操作することができる。さらに、昇降ガイドシーブ33と開閉ガイドシーブ34とを同一の直径とすることにより、アーム本体11の前端11E付近での昇降ロープ38と開閉ロープ40との前後方向の間隔Aを可及的に小さくすることができる(図1参照)。これにより、昇降ロープ38と開閉ロープ40との間に前後方向の間隔Aが生じ、クラムシェルバケット9が上部旋回体3側に移動しようとするのを抑えることができ、クラムシェルバケット9の昇降動作を円滑に行うことができる。
【0042】
中間ガイドシーブ軸35は、アーム本体11の前端11E側に位置する段差面11Gに設けられている。アーム本体11の段差面11Gには、断面U字型に屈曲した枠部材36が固定されている。中間ガイドシーブ軸35は、基端が段差面11Gに取付けられ、先端が枠部材36に取付けられることにより、段差面11Gから後方に向けて僅かに傾斜しつつ上方に延びている。
【0043】
中間ガイドシーブ37は、アーム本体11の段差面11Gに、中間ガイドシーブ軸35を介して回転可能に設けられている。中間ガイドシーブ37は、アーム本体11の左側面板11Aに設けられた開閉ガイドシーブ34と、アーム本体11の右側面板11Bに設けられた緩み調整用シーブ47との間に介在している。中間ガイドシーブ37は、緩み調整用シーブ47から延びる開閉ロープ40が巻回されることにより、開閉ロープ40を開閉ガイドシーブ34へと案内する。
【0044】
このように、緩み調整用シーブ47と開閉ガイドシーブ34とが、アーム本体11を挟んで互いに反対側に配置されている場合でも、開閉ロープ40を、緩み調整用シーブ47から中間ガイドシーブ37を介して開閉ガイドシーブ34へと円滑に導くことができる。また、中間ガイドシーブ37は、アーム本体11の上面板11Cのうち下面板11Dとの間隔が低い段差面11Gに配置されている。これにより、中間ガイドシーブ37が、アーム本体11の上面板11Cから突出するのを抑え、深礎掘削機1が、アーム10を地面に対して水平に保持した状態(図1の状態)で立抗を掘削する場合に、深礎掘削機1の地上高さを可及的に低く抑えることができる。
【0045】
昇降ロープ38は、アーム10とクラムシェルバケット9との間に設けられ、クラムシェルバケット9を昇降可能に支持している。昇降ロープ38はワイヤロープからなり、昇降ロープ38の一端38Aは、アーム本体11の左側面板11Aに突設された左ステー39に取付けられている。昇降ロープ38の他端38Bは、クラムシェルバケット9のバケット支持部9Aに取付けられている(図1参照)。昇降ロープ38の中間部は、複数枚の第1昇降用シーブ19と複数枚の第2昇降用シーブ23に交互に巻回されている。
【0046】
開閉ロープ40は、アーム10とクラムシェルバケット9との間に設けられ、クラムシェルバケット9の一対のバケット9Bを開閉させる。開閉ロープ40はワイヤロープからなり、開閉ロープ40の一端40Aは、アーム本体11の右側面板11Bに突設された右ステー41に取付けられている。開閉ロープ40の他端40Bは、クラムシェルバケット9のバケット支持部9Aに取付けられている(図1参照)。開閉ロープ40の中間部は、複数枚の第1開閉用シーブ21と複数枚の第2開閉用シーブ30に交互に巻回されている。また、開閉ロープ40の他端40B側は、クラムシェルバケット9を構成する複数枚の上側シーブ9Eと複数枚の下側シーブ9Fとに交互に巻回されている。
【0047】
クラムシェルバケット9は、昇降シリンダ18が縮小して第1昇降用シーブ19が第2昇降用シーブ23に接近することにより下降する。また、クラムシェルバケット9は、昇降シリンダ18が伸長して第1昇降用シーブ19が第2昇降用シーブ23から離間することにより上昇する。従って、第1昇降用シーブ19と第2昇降用シーブ23の枚数を増やしたり、昇降シリンダ18のストロークを変えることにより、クラムシェルバケット9の下降距離(立抗の深度)を自由に設定することができる。一方、クラムシェルバケット9は、開閉シリンダ31が縮小して第2開閉用シーブ30が第1開閉用シーブ21に接近することにより開く。また、クラムシェルバケット9は、開閉シリンダ31が伸長して第2開閉用シーブ30が第1開閉用シーブ21から離間することにより閉じる。
【0048】
緩み調整用シーブ移動機構42は、アーム本体11の前端11E側に位置して右側面板11B(第2対向面)に設けられている。緩み調整用シーブ移動機構42は、緩み調整用シーブ47を前後方向に移動可能に支持している。図3および図12に示すように、緩み調整用シーブ移動機構42は、ガイドレール43と、一対のスライド部材44と、枠部材45と、緩み調整用シーブ軸46とを含んで構成されている。
【0049】
ガイドレール43は、前後方向に延びる断面T字型のブロック体からなり、アーム本体11の右側面板11Bに固定されている。一対のスライド部材44は、ガイドレール43を挟んで上下方向で対をなし、それぞれガイドレール43に摺動可能に係合している。枠部材45は、一対のスライド部材44にボルト等を用いて取付けられている。枠部材45には、左右方向に延びるロッド取付ピン45Aが取付けられ、ロッド取付ピン45Aには、後述する緩み調整シリンダ48のロッド48Bが取付けられている。また、枠部材45には、ロッド取付ピン45Aに隣接して左右方向に延びる緩み調整用シーブ軸46が取付けられている。
【0050】
緩み調整用シーブ47は、緩み調整用シーブ移動機構42の緩み調整用シーブ軸46に回転可能に取付けられている。即ち、緩み調整用シーブ47は、アーム本体11の右側面板11B(第2対向面)に、緩み調整用シーブ移動機構42を介して前後方向に移動可能に設けられている。緩み調整用シーブ47は1枚のシーブによって構成され、アーム本体11に対し、緩み調整用シーブ軸46を中心として回転可能に支持されている。
【0051】
複数枚の第1開閉用シーブ21と複数枚の第2開閉用シーブ30とに巻回された開閉ロープ40は、緩み調整用シーブ47、中間ガイドシーブ37、開閉ガイドシーブ34に順次巻回される。そして、開閉ガイドシーブ34に巻回された開閉ロープ40の他端40B側は、クラムシェルバケット9の上側シーブ9Eと下側シーブ9Fとに巻回されている。開閉ロープ40の他端40Bは、バケット支持部9Aに取付けられている。このように、開閉ロープ40が巻回される緩み調整用シーブ47、複数枚の第2開閉用シーブ30、複数枚の第1開閉用シーブ21は、アーム本体11の前端11Eから順に配置されている。
【0052】
緩み調整シリンダ48は、開閉用シーブ移動機構25の前側に位置してアーム本体11の右側面板11Bに設けられている。緩み調整シリンダ48は前後方向に延び、第2開閉用シーブ30に対して緩み調整用シーブ47を接近、離間させる。緩み調整シリンダ48は、チューブ48Aと、チューブ48A内に挿嵌されたピストン(図示せず)と、基端がピストンに取付けられ先端がチューブ48Aから突出したロッド48Bとを有している。チューブ48Aのボトム側は、アーム本体11の右側面板11Bにブラケット48Cを介して取付けられている。ロッド48Bの先端は、緩み調整用シーブ移動機構42の枠部材45にピン等を介して取付けられている。
【0053】
従って、緩み調整用シーブ移動機構42に取付けられた緩み調整用シーブ47は、緩み調整シリンダ48の伸縮動作に応じて前後方向に移動し、第2開閉用シーブ30に対して接近、離間する。これにより、例えば深礎掘削機1を用いた立坑の掘削作業時に、クラムシェルバケット9が地面に着地し、開閉ロープ40が緩んだ状態において、緩み調整シリンダ48を伸長させて緩み調整用シーブ47を第2開閉用シーブ30から離間させることにより、開閉ロープ40の緩みを取る(除去する)ことができる。
【0054】
本実施形態による深礎掘削機1は、上述の如き構成を有するもので、以下、深礎掘削機1を用いて立坑を掘削する作業について説明する。
【0055】
キャブ4に搭乗したオペレータは、深礎掘削機1を作業現場まで自走させた後、図1に示すように、ブームシリンダ7を操作してブーム6の先端を上方に持上げると共に、例えばアームシリンダ8を操作してアーム10を地面に対して水平な姿勢に保持する。なお、地面に対するアーム10の姿勢(アーム10の傾斜)は、作業高さの制限に応じて適宜に変更することができる。次に、クラムシェルバケット9を閉じた状態で、立坑を掘削すべき地面の上方に配置した後、昇降シリンダ18を縮小させる。これにより、シーブ取付部材14が、ガイドアーム12,13に沿って前側に移動し、第1昇降用シーブ19が第2昇降用シーブ23に接近すると共に、第1開閉用シーブ21が第2開閉用シーブ30に接近する。この結果、昇降ロープ38と開閉ロープ40とがアーム10から送り出され、クラムシェルバケット9が下降する。
【0056】
クラムシェルバケット9が地面から数メートル(例えば2~3メートル)の位置に達すると、オペレータは、昇降シリンダ18によるクラムシェルバケット9の下降動作を停止させた後、開閉シリンダ31を縮小させる。これにより、開閉用シーブ移動機構25に取付けられた第2開閉用シーブ30が、第1開閉用シーブ21に接近する。この結果、開閉ロープ40がアーム10から送り出され、クラムシェルバケット9の一対のバケット9Bが全開となる。クラムシェルバケット9が全開となった後、オペレータは、再び昇降シリンダ18を縮小させる、これにより、全開となったクラムシェルバケット9が下降し、一対のバケット9Bの下端が地面に着地する。
【0057】
クラムシェルバケット9の下端が地面に着地した後、オペレータは、昇降シリンダ18を縮小させる操作を継続することで昇降ロープ38を送り出し、クラムシェルバケット9が閉じる際に地中に潜り込むための下降分、昇降ロープ38を緩ませる。次に、オペレータは、クラムシェルバケット9を閉じる前に、緩み調整シリンダ48を伸長させ、緩み調整用シーブ移動機構42に取付けられた緩み調整用シーブ47を、第2開閉用シーブ30から離間させる。この結果、昇降ロープ38は緩んだまま、開閉ロープ40の緩みのみが除去される。
【0058】
次に、オペレータは、開閉シリンダ31を伸長させ、開閉用シーブ移動機構25に取付けられた第2開閉用シーブ30を第1開閉用シーブ21から離間させることにより、開閉ロープ40をアーム10側に引上げる。これにより、クラムシェルバケット9は、自重によって地中に潜り込みながら閉じていき、大量の土砂を掬うことができる。この場合、クラムシェルバケット9を閉じる前段階で緩み調整シリンダ48を伸長させることにより、昇降ロープ38が緩んだまま、開閉ロープ40の緩みのみが除去されている。この結果、開閉シリンダ31が伸長すると同時にクラムシェルバケット9を閉じることができ、迅速に土砂を掘削することができる。
【0059】
クラムシェルバケット9を閉じて土砂を掬った後、オペレータは、昇降シリンダ18を伸長させる。このとき、土砂を掬った後に昇降ロープ38が緩んでいる場合には、昇降シリンダ18を伸長させると同時に緩み調整シリンダ48を縮小させる。これにより、シーブ取付部材14に取付けられた第1昇降用シーブ19が第2昇降用シーブ23から離間し、昇降ロープ38がアーム10側に引上げられると共に、第1開閉用シーブ21が第2開閉用シーブ30から離間し、開閉ロープ40がアーム10側に引上げられる。この結果、昇降ロープ38と開閉ロープ40とが一緒にアーム10側に引上げられ、クラムシェルバケット9は、土砂を保持した状態で昇降ロープ38と開閉ロープ40とによって持上げられて上昇する。
【0060】
クラムシェルバケット9を立坑の外部まで上昇させた後には、例えば上部旋回体3を旋回させてダンプトラック(図示せず)の荷台の上方までクラムシェルバケット9を移動させる。この状態で、オペレータは、開閉シリンダ31を縮小させ、開閉用シーブ移動機構25に取付けられた第2開閉用シーブ30を、第1開閉用シーブ21に接近させる。この結果、開閉ロープ40がアーム10から引出され、クラムシェルバケット9が開くことにより、掘削した土砂をダンプトラックの荷台に放土することができる。
【0061】
ここで、クラムシェルバケット9を昇降させる昇降ロープ38は、アーム本体11の左側面板11Aに配置された昇降ガイドシーブ33を介してクラムシェルバケット9に取付けられる。また、クラムシェルバケット9を開閉させる開閉ロープ40も、アーム本体11の左側面板11Aに配置された開閉ガイドシーブ34を介してクラムシェルバケット9に取付けられる。これら昇降ガイドシーブ33および開閉ガイドシーブ34は、アーム本体11のうち、運転席4Aに座ったオペレータにとって視認性が高い左側面板11Aの前端11E側に配置されている。これにより、オペレータは、クラムシェルバケット9に取付けられた昇降ロープ38および開閉ロープ40の状態を確認しつつ、バケット昇降・開閉装置17を操作することができ、その操作性を高めることができる。
【0062】
このようにして、ダンプトラックの荷台に土砂を放土した後には、上部旋回体3を旋回させてクラムシェルバケット9を立坑の上方に移動させ、前述した作業(操作)を繰り返すことにより、立坑を掘削することができる。
【0063】
ここで、本実施形態による深礎掘削機1は、アーム10が、アーム本体11と、一対のガイドアーム12,13と、シーブ取付部材14とにより分割可能に構成されている。そして、シーブ取付部材14の左側板14A(第1対向面)の外側面には、第1昇降用シーブ19が配置され、アーム本体11の左側面板11A(第1対向面)の外側面には、第2昇降用シーブ23が配置されている。また、シーブ取付部材14の右側板14B(第2対向面)の外側面には、第1開閉用シーブ21が配置され、アーム本体11の右側面板11B(第2対向面)の外側面には、第2開閉用シーブ30が配置されている。
【0064】
これにより、本実施形態では、昇降ロープ38、開閉ロープ40の定期的な交換作業や、第1昇降用シーブ19、第2昇降用シーブ23、第1開閉用シーブ21、第2開閉用シーブ30等に対する保守、点検といったバケット昇降・開閉装置17に対するメンテナンス作業を行う場合に、アーム10の外部に大きな作業スペースを確保することができる。従って、例えば筒状のアームの内部にバケット昇降・開閉装置が収容される構成に比較して、メンテナンス作業の作業性を高めることができる。
【0065】
また、本実施形態では、メンテナンス時の作業性を確保することができるので、第1昇降用シーブ19、第2昇降用シーブ23、第1開閉用シーブ21、第2開閉用シーブ30の枚数を増加させることができる。この結果、深礎掘削機1による掘削深さを増大させることができる。
【0066】
しかも、アーム10のベースとなるアーム本体11は、内部に昇降シリンダ18を収容できるだけの小さな断面積を有する角筒体によって形成され、ガイドアーム12,13は、アーム本体11よりも断面積が小さい角筒体によって形成され、シーブ取付部材14は、アーム本体11よりも短尺な角筒体により形成されている。従って、本実施形態によるアーム10は、バケット昇降・開閉装置を内部に収容した従来技術のアームに比較して、大幅に軽量化することができ、作業現場に搬送するときの作業性(輸送性)を高めることができる。さらに、本実施形態によるバケット昇降・開閉装置17は、開閉シリンダ31、緩み調整シリンダ48等の昇降シリンダ18以外の部品が、アーム10の外部に取付けられている。このため、例えば従来技術による深礎掘削機のように、バケット昇降・開閉装置をアームの内部に収容する構造に比較して、バケット昇降・開閉装置を組立てるときの作業性を向上させることができ、製造コストの低減にも寄与することができる。
【0067】
また、深礎掘削機1は、バケット昇降・開閉装置17が設けられるアーム10を、アーム本体11と、一対のガイドアーム12,13と、シーブ取付部材14とにより分割可能に構成している。このため、屋内現場等の狭い作業現場において、深礎掘削機1を搬入するために必要なスペースが確保できない場合でも、例えばブーム6からアーム10を取外し、取外したアーム10を分割して比較的小型の輸送車両に積載して作業現場に搬入した後、作業現場においてアーム10を組立てることができる。
【0068】
即ち、例えば図5に示すように、昇降シリンダ18、第2昇降用シーブ23、第2開閉用シーブ30、昇降ガイドシーブ33、開閉ガイドシーブ34、中間ガイドシーブ37、緩み調整用シーブ47等が取付けられたアーム本体11に対し、連結ピン12Bを用いてガイドアーム12を組付けると共に、連結ピン13Bを用いてガイドアーム13を組付ける。次に、ガイドアーム12,13に対し、第1昇降用シーブ19および第1開閉用シーブ21が取付けられたシーブ取付部材14を組付けた後、昇降シリンダ18のロッド18Bに設けられた取付アイ18Fを、ロッド取付ピン18Gを用いてシーブ取付部材14に組付ける。このようにしてアーム10を組立てた後、深礎掘削機1の車体を屋内現場等の作業現場に搬入し、深礎掘削機1のブーム6先端にアーム10を取付けることにより、立抗の掘削作業を行うことができる。
【0069】
しかも、アーム本体11に取付けられるガイドアーム12,13の長さを変えることにより、アーム10の全長を適宜に設定することができる。従って、ガイドアーム12,13の長さを増大させてアーム10の全長を増大させた場合には、深礎掘削機1による立抗の掘削深さを大きくすることができ、ガイドアーム12,13の長さを縮小させてアーム10の全長を縮小させた場合には、アーム10を軽量化することができ、輸送性を高めることができる。
【0070】
かくして、本実施形態による深礎掘削機1は、バケット昇降・開閉装置17が、アーム10に設けられた昇降シリンダ18と、昇降シリンダ18によりアーム10の長さ方向(前後方向)に移動する第1昇降用シーブ19および第1開閉用シーブ21と、第1昇降用シーブ19から離間してアーム10に設けられた第2昇降用シーブ23と、第1開閉用シーブ21から離間してアーム10に設けられた第2開閉用シーブ30と、第1開閉用シーブ21に対して第2開閉用シーブ30を移動させる開閉シリンダ31と、一端がアーム10に取付けられると共に他端がクラムシェルバケット9に取付けられ、中間部が第1昇降用シーブ19と第2昇降用シーブ23とに巻回された昇降ロープ38と、一端がアーム10に取付けられると共に他端がクラムシェルバケット9に取付けられ、中間部が第1開閉用シーブ21と第2開閉用シーブ30とに巻回された開閉ロープ40と、を備えている。そして、アーム10は、アーム10の長さ方向と直交する方向(左右方向)において対向する第1対向面(アーム本体11の左側面板11Aおよびシーブ取付部材14の左側板14A)と第2対向面(アーム本体11の右側面板11Bおよびシーブ取付部材14の右側板14B)とを有し、シーブ取付部材14の左側板14Aの外側面には第1昇降用シーブ19が配置されると共にアーム本体11の左側面板11Aの外側面には第2昇降用シーブ23が配置され、シーブ取付部材14の右側板14Bの外側面には第1開閉用シーブ21が配置されると共に、アーム本体11の右側面板11Bの外側面には第2開閉用シーブ30および開閉シリンダ31が配置されている。
【0071】
この構成によれば、第1昇降用シーブ19および第2昇降用シーブ23と、第1開閉用シーブ21および第2開閉用シーブ30とを、アーム10の長さ方向と直交する方向においてアーム10を挟んで配置することができる。これにより、第1昇降用シーブ19、第2昇降用シーブ23、第1開閉用シーブ21、第2開閉用シーブ30を、アーム10の外側面に配置することができる。この結果、昇降ロープ38、開閉ロープ40の定期的な交換作業や、第1昇降用シーブ19、第2昇降用シーブ23、第1開閉用シーブ21、第2開閉用シーブ30等の保守、点検といったバケット昇降・開閉装置17に対するメンテナンス作業を、アーム10の外側の大きな作業スペースで行うことができ、その作業性を高めることができる。
【0072】
実施形態では、アーム10には、開閉ロープ40の緩みを調整する緩み調整シリンダ48と、緩み調整シリンダ48に取付けられ開閉ロープ40の中間部が巻回された緩み調整用シーブ47とが設けられ、緩み調整用シーブ47、第2開閉用シーブ30、第1開閉用シーブ21は、アーム10の前側(アーム本体11の前端11E側)から順に配置されている。このように、緩み調整用シーブ47、第2開閉用シーブ30、第1開閉用シーブ21を、アーム10の前側から順に配置することにより、シーブ間の開閉ロープ40の掛け回し距離が短くなり、開閉ロープ40の長さを短くすることができる。この結果、開閉ロープ40を緩み調整用シーブ47、第2開閉用シーブ30、第1開閉用シーブ21に巻回するときの作業性を高めることができ、かつ、バケット昇降・開閉装置17の重量を低減することができる。
【0073】
実施形態では、アーム10は、中空な筒体からなるアーム本体11と、アーム本体11の後側に着脱可能に設けられ、昇降シリンダ18を挟んで対向しつつ前後方向に延びる一対のガイドアーム12,13とを含んで構成されている。そして、一対のガイドアーム12,13には、昇降シリンダ18によって前後方向に移動するシーブ取付部材14が取付けられ、シーブ取付部材14には、第1昇降用シーブ19と第1開閉用シーブ21とが昇降シリンダ18を挟んで対向して配置されている。この構成によれば、アーム本体11に取付けられるガイドアーム12,13の長さを変えることにより、アーム10の全長を適宜に設定することができる。例えばガイドアーム12,13の長さを増大させてアーム10の全長を増大させた場合には、深礎掘削機1による立抗の掘削深さを大きくすることができる。一方、ガイドアーム12,13の長さを縮小させてアーム10の全長を縮小させた場合には、アーム10を軽量化することができ、輸送性を高めることができる。
【0074】
実施形態では、昇降シリンダ18は、アーム本体11の内側に収容されている。この構成によれば、アーム10の外部に昇降シリンダ18を配置する構成に比較して、バケット昇降・開閉装置17を小型化することができる。また、昇降シリンダ18をアーム本体11によって保護することができる。
【0075】
実施形態では、アーム本体11の左側面板11Aには、昇降ロープ38の他端38Bをクラムシェルバケット9へと導く昇降ガイドシーブ33、および開閉ロープ40の他端40Bをクラムシェルバケット9へと導く開閉ガイドシーブ34が設けられ、アーム本体11の左側面板11Aは、上部旋回体3に設けられた運転席4A側に配置されている。この構成によれば、例えば図1に示すように、アーム10を地面に対して水平に保持した状態で、クラムシェルバケット9を、アーム10の前端(アーム本体11の前端11E)側から上下方向に昇降させ、立坑を掘削することができる。この結果、例えば屋内等の高さ制限がある作業現場においても、深礎掘削機1を用いて立抗の掘削作業を円滑に行うことができる。しかも、運転席4Aに座ったオペレータは、昇降ガイドシーブ33および開閉ロープ40からクラムシェルバケット9へと延びる昇降ロープ38および開閉ロープ40の状態を、目視によって常に確認することができる。この結果、バケット昇降・開閉装置17を操作するときの操作性を高めることができる。
【0076】
実施形態では、アーム本体11の左側面板11Aには、開閉ロープ40の他端40Bをクラムシェルバケット9へと導く開閉ガイドシーブ34が設けられ、アーム本体11の右側面板11Bには、緩み調整用シーブ47が設けられ、アーム10には、緩み調整用シーブ47に巻回された開閉ロープ40を開閉ガイドシーブ34に案内する中間ガイドシーブ37が設けられている。この構成によれば、緩み調整用シーブ47と開閉ガイドシーブ34とが、アーム本体11を挟んで互いに反対側に配置されている場合でも、開閉ロープ40を、緩み調整用シーブ47から中間ガイドシーブ37を介して開閉ガイドシーブ34へと円滑に導くことができる。
【0077】
実施形態では、アーム本体11は、アーム10の長さ方向と直交する方向において対向する左側面板11Aおよび右側面板11Bと、左側面板11Aおよび右側面板11Bの上端間を連結する上面板11Cとを有し、上面板11Cのうちアーム10の前側に位置する部位には、上面板11Cのうちアーム10の後側に位置する部位よりも高さが低い段差面11Gが形成され、中間ガイドシーブ37は、段差面11Gに配置されている。この構成によれば、中間ガイドシーブ37が、アーム本体11の上面板11Cから突出するのを抑え、深礎掘削機1が、アーム10を地面に対して水平に保持した状態で立抗を掘削する場合に、深礎掘削機1の地上高さを可及的に低く抑えることができる。
【0078】
なお、実施形態では、アーム10を、アーム本体11と、一対のガイドアーム12,13と、シーブ取付部材14とにより分割可能に構成した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば四角形の断面形状を有し、長さ方向と直交する方向で対向する第1対向面と第2対向面を備えた単一の角筒体によってアームを構成し、このアームの第1対向面に第1の昇降用シーブおよび第2の昇降用シーブを設け、第2対向面に第1の開閉用シーブおよび第2の開閉用シーブを設ける構成としてもよい。
【0079】
また、実施形態では、アーム本体11およびシーブ取付部材14を、それぞれ四角形の断面形状を有する角筒体により構成した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば四角形以外の多角形、あるいは円形の断面形状を有する筒体を用いてアーム本体およびシーブ取付部材を形成してもよい。
【0080】
さらに、実施形態では、開閉ロープ40の緩みを調整する緩み調整用シーブ47および緩み調整シリンダ48を備えたバケット昇降・開閉装置17を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、アーム10に設けられるバケット昇降・開閉装置17から、緩み調整用シーブ47および緩み調整シリンダ48を除外する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0081】
1 深礎掘削機
2 下部走行体(車体)
3 上部旋回体(車体)
4A 運転席
5 作業装置
6 ブーム
9 クラムシェルバケット
10 アーム
11 アーム本体
11A 左側面板(第1対向面)
11B 右側面板(第2対向面)
11C 上面板(上面)
11E 前端
11G 段差面
12,13 ガイドアーム
14 シーブ取付部材
14A 左側板(第1対向面)
14B 右側板(第2対向面)
17 バケット昇降・開閉装置
18 昇降シリンダ
19 第1昇降用シーブ
21 第1開閉用シーブ
23 第2昇降用シーブ
30 第2開閉用シーブ
31 開閉シリンダ
33 昇降ガイドシーブ
37 中間ガイドシーブ
38 昇降ロープ
38A,40A 一端
38B,40B 他端
40 開閉ロープ
47 緩み調整用シーブ
48 緩み調整シリンダ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12