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特許7557696防舷材用ゴム組成物とそれを用いた防舷材
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-19
(45)【発行日】2024-09-30
(54)【発明の名称】防舷材用ゴム組成物とそれを用いた防舷材
(51)【国際特許分類】
   C08L 7/00 20060101AFI20240920BHJP
   C08K 3/04 20060101ALI20240920BHJP
   C08L 91/00 20060101ALI20240920BHJP
   E02B 3/26 20060101ALI20240920BHJP
   B63B 59/02 20060101ALI20240920BHJP
   F16F 7/00 20060101ALI20240920BHJP
   F16F 15/08 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
C08L7/00
C08K3/04
C08L91/00
E02B3/26 J
E02B3/26 C
B63B59/02 J
F16F7/00 N
F16F15/08 D
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020128417
(22)【出願日】2020-07-29
(65)【公開番号】P2022025537
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-05-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002310
【氏名又は名称】弁理士法人あい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲濱▼窪 眞司
(72)【発明者】
【氏名】丸山 達弥
【審査官】岡部 佐知子
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-098357(JP,A)
【文献】特開2002-013120(JP,A)
【文献】特開2015-054870(JP,A)
【文献】特開2020-041028(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08L
C08K
E02B 3/26
B63B 59/02
F16F 7/00
F16F 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴム、
(A) 窒素吸着比表面積SAが70m /g以上のカーボンブラック、および
(B) 窒素吸着比表面積SAが70m /g未満のカーボンブラック
を含み、
ゴムは、天然ゴムを60~100質量部及びスチレンブタジエンゴム(SBR)を0~40質量部と、オイルとを含むものであり、
前記ゴムの総量100質量部あたりの、
(A)のカーボンブラックの割合は25~60質量部、
(B)のカーボンブラックの割合は5~40質量部、
かつ前記(A)(B)のカーボンブラックの合計の割合は65質量部以上、80質量部以下である、
防舷材用ゴム組成物。
【請求項2】
前記(B)のカーボンブラックの窒素吸着比表面積SAは、10m2/g以上、50m2/g以下である請求項1に記載の防舷材用ゴム組成物。
【請求項3】
前記(A)(B)のカーボンブラックの質量比(B)/(A)は、1未満である請求項1に記載の防舷材用ゴム組成物。
【請求項4】
船舶等の接舷によって弾性変形する支承脚部を含み、少なくとも前記支承脚部は、前記請求項1ないし3のいずれか1項に記載の防舷材用ゴム組成物の架橋物からなる防舷材。
【請求項5】
前記支承脚部を含む全体が、前記防舷材用ゴム組成物によってアーチ型に形成された請求項4に記載の防舷材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば岸壁等に設置されて、船舶等の接舷のエネルギーを吸収する防舷材を形成するための防舷材用ゴム組成物と、当該防舷材用ゴム組成物の架橋物からなる、ソリッドタイプの防舷材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ソリッドタイプの防舷材では、船舶等の接舷によって弾性変形してエネルギーを吸収する支承脚部が、弾性変形の途中で座屈変形を生じることで、上記接舷時のエネルギーの吸収量を維持しながら、反力の過剰な上昇が抑制される(特許文献1等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-013120号公報
【文献】特開2016-151095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ソリッドタイプの防舷材では、上記のように支承脚部が、船舶等の接舷時に座屈変形して、船舶等の接舷時に防舷材に生じる反力の過剰な上昇が抑制されることにより、船舶等や岸壁、あるいは防舷材自体の破損が抑制される。
支承脚部を、船舶等の接舷時に座屈変形しやすくするためには、特許文献1の実施例、比較例における圧縮率-反力特性を示す各図から推測されるように、ゴムに対する、補強材としてのカーボンブラックの量を少なくすればよい。
【0005】
ところが、ソリッドタイプの防舷材は巨大なゴムの塊であって、使用するゴムの量が多いため、ゴムの配合単価は安価であることが求められ、防舷材の製造コストの点では、一般に安価な補強材であるカーボンブラックの量を多くすることが望まれる。
しかしカーボンブラックの量を多くすれば、上記各図の結果から明らかなように、支承脚部が座屈変形しにくくなって、反力が上昇する傾向がある。
【0006】
そこで、カーボンブラックの量を多くしても支承脚部を座屈変形しやすくするため、たとえば特許文献2に記載されているように、支承脚部に座屈変形しやすい構造を設ける場合がある。
しかしながら上記構造は、たとえば特許文献2の図1に記載されているように複雑な立体形状であることが多く、当該構造を取り入れた防舷材を実用化するには設計上の困難を伴う上、製造も容易でなく、却って防舷材のコストアップに繋がるという課題がある。
【0007】
支承脚部は簡単な立体形状を維持しながらカーボンブラックの量を多くして防舷材のコストダウンを図りつつ、当該支承脚部を座屈変形しやすくすることが肝要である。
本発明の目的は、船舶等の接舷によって支承脚部が座屈変形しやすい防舷材を、よりコスト安価に製造できる防舷材用ゴム組成物と、それを用いた防舷材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明はゴム、
(A) 窒素吸着比表面積Sが70m/g以上のカーボンブラック、および
(B) 窒素吸着比表面積Sが70m/g未満のカーボンブラック
を含み、前記ゴムの総量100質量部あたりの、前記(A)のカーボンブラックの割合は60質量部以下で、かつ前記(A)(B)のカーボンブラックの合計の割合は65質量部以上、80質量部以下である防舷材用ゴム組成物である。
【0009】
また本発明は、船舶等の接舷によって弾性変形する支承脚部を含み、少なくとも前記支承脚部は、前記本発明の防舷材用ゴム組成物の架橋物からなる防舷材である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、船舶等の接舷によって支承脚部が座屈変形しやすい防舷材を、よりコスト安価に製造できる防舷材用ゴム組成物と、それを用いた防舷材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施例、比較例で圧縮率-反力特性を測定するために作製した、ラムダ型の防舷材のモデルの外観を示す端面図である。
図2図1のモデルを、実施例1の防舷材用ゴム組成物を用いて形成して求めた、圧縮率-反力特性を示すグラフである。
図3図1のモデルを、比較例1の防舷材用ゴム組成物を用いて形成して求めた、圧縮率-反力特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
《防舷材用ゴム組成物》
上述したように、本発明の防舷材用ゴム組成物はゴム、
(A) 窒素吸着比表面積Sが70m/g以上のカーボンブラック(以下、「カーボンブラック(A)」と略記する場合がある。)、および
(B) 窒素吸着比表面積Sが70m/g未満のカーボンブラック(以下、「カーボンブラック(B)」と略記する場合がある。)
を含み、上記ゴムの総量100質量部あたりの、カーボンブラック(A)の割合は60質量部以下で、かつカーボンブラック(A)(B)の合計の割合は65質量部以上、80質量部以下であることを特徴とするものである。
【0013】
前述したように防舷材の支承脚部を座屈変形しやすくするためには、ゴムに対するカーボンブラックの割合を少なくすればよい。
しかしその場合には、相対的にゴムの割合が多くなって防舷材用ゴム組成物、ひいては防舷材の製造コストが高くついてしまう。
一方、製造コストを低減するためにカーボンブラックの割合を多くすると、支承脚部が座屈変形しにくくなってしまう。
【0014】
発明者の検討によると、支承脚部の座屈変形に主に関わっているのは、ゴムに対する補強性の強い、窒素吸着比表面積Sの大きいカーボンブラックである。
とくに、窒素吸着比表面積Sが70m/g以上であるカーボンブラック(A)を、ゴムの総量100質量部あたり60質量部を超えて多量に配合すると、その強い補強性によって、支承脚部が座屈変形しにくくなってしまう。
【0015】
これに対し、かかるカーボンブラック(A)の割合を、ゴムの総量100質量部あたり60質量部以下に制限すると、当該カーボンブラック(A)による補強性を抑制して、防舷材の支承脚部を座屈変形しやすくすることができる。
一方、窒素吸着比表面積Sが70m/g未満であるカーボンブラック(B)は、ゴムに対する補強性が比較的弱い傾向がある。
【0016】
そのため、カーボンブラック(A)を上述した割合で配合し、さらにカーボンブラック(B)を加えても、支承脚部を座屈変形しやすい状態に維持することができる。
そして両カーボンブラック(A)(B)の合計の割合を、ゴムの総量100質量部あたり65質量部以上とすることで相対的にゴムの割合を少なくして、防舷材用ゴム組成物、ひいては防舷材の製造コストを低減することができる。
【0017】
ただし、カーボンブラック(A)(B)の合計の割合が、ゴムの総量100質量部あたり80質量部を超える場合には、たとえカーボンブラック(A)の割合を上述した範囲に制限したとしても、架橋物が硬くなって、支承脚部が座屈変形しにくくなる場合がある。
したがって本発明では、ゴムの総量100質量部あたりの、カーボンブラック(A)の割合は60質量部以下で、かつカーボンブラック(A)(B)の合計の割合は65質量部以上、80質量部以下に限定される。
【0018】
かかる本発明の防舷材用ゴム組成物によれば、防舷材用ゴム組成物や防舷材の製造コストを低減しながら、防舷材の支承脚部を座屈変形しやすくすることができる。
そして、船舶等の接舷時に防舷材に生じる反力の過剰な上昇を抑制して、当該船舶等や岸壁、あるいは防舷材自体の破損を抑制することができる。
また、上述した範囲でカーボンブラック(A)(B)を併用することで、カーボンブラックによるゴムの補強性を適度の範囲に調整することもできる。
【0019】
そのため、防舷材の引張強度や破断伸び、あるいは硬さなどのゴム物性と、座屈変形を含む良好な圧縮率-反力特性とを両立することもできる。
なお、以上で説明した効果を向上することを考慮すると、カーボンブラック(B)としては、窒素吸着比表面積Sが、上記の範囲でも10m/g以上、50m/g以下であるものを選択して用いるのが好ましい。
【0020】
また、上記効果をさらに向上することを考慮すると、カーボンブラック(A)と、窒素吸着比表面積Sが上記10~50m/gであるカーボンブラック(B)との質量比(B)/(A)は1未満、とくに0.05以上、0.5以下であるのが好ましい。
カーボンブラック(A)の割合は、上記の範囲でも、ゴムの総量100質量部あたり25質量部以上、とくに30質量部以上であるのが好ましい。
【0021】
この範囲よりカーボンブラック(A)が少ない場合には、当該カーボンブラック(A)によるゴムの補強性が不足して、防舷材の反力が低下したり、防舷材の引張強度や破断伸び、あるいは硬さなどのゴム物性が不足したりする場合がある。
また、カーボンブラック(A)の窒素吸着比表面積Sの上限は特に限定されず、入手可能な種々のカーボンブラックが、いずれも使用可能である。
【0022】
ただし、ゴムへの良好な分散性を維持すること等を考慮すると、カーボンブラック(A)としては、窒素吸着比表面積Sが120m/g以下、とくに100m/g以下であるものを選択して用いるのが好ましい。
カーボンブラック(B)の割合は、カーボンブラック(A)の残量である。
すなわち、カーボンブラック(A)の割合を前述した範囲内の所定値に設定した際に、カーボンブラック(A)(B)の合計の割合が前述した範囲内となるように、カーボンブラック(B)の割合を設定すればよい。
【0023】
〈カーボンブラック〉
(カーボンブラック(A))
窒素吸着比表面積Sが70m/g以上であるカーボンブラック(A)としては、これに限定されないが、たとえば、下記の各種カーボンブラックが挙げられる。
東海カーボン(株)製のシースト(登録商標)シリーズのうちシースト9H〔SAF-HS、窒素吸着比表面積S:142m/g〕、シースト9〔SAF、窒素吸着比表面積S:142m/g〕、シースト7HM〔N234、窒素吸着比表面積S:126m/g〕、シースト6〔ISAF、窒素吸着比表面積S:119m/g〕、シースト600〔ISAF-LS、窒素吸着比表面積S:106m/g〕、シースト5H〔IISAF-HF、窒素吸着比表面積S:99m/g〕、シーストKH〔N339、窒素吸着比表面積S:93m/g〕、シースト3H〔HAF-HS、窒素吸着比表面積S:82m/g〕、シーストNH〔N351、窒素吸着比表面積S:74m/g〕、シースト3〔HAF、窒素吸着比表面積S:79m/g〕、シーストN〔LI-HAF、窒素吸着比表面積S:74m/g〕、シースト300〔HAF-LS、窒素吸着比表面積S:84m/g〕。
【0024】
旭カーボン(株)製の旭#95〔窒素吸着比表面積S:147m/g〕、旭#80〔ISAF、窒素吸着比表面積S:115m/g〕、旭#70〔HAF、窒素吸着比表面積S:77m/g〕、旭#70L〔窒素吸着比表面積S:84m/g〕、旭AX-015〔窒素吸着比表面積S:145m/g〕。
とくに、前述したように窒素吸着比表面積Sが100m/g以下であるシースト5H、シーストKH、シースト3H、シーストNH、シースト3、シーストN、シースト300、旭#70、旭#70Lが好ましい。
【0025】
カーボンブラック(A)としては、これらカーボンブラックの1種または2種以上を用いることができる。
(カーボンブラック(B))
窒素吸着比表面積Sが70m/g未満であるカーボンブラック(B)としては、これに限定されないが、たとえば、下記の各種カーボンブラックが挙げられる。
【0026】
東海カーボン(株)製のシーストシリーズのうちシースト116HM〔MAF-HS、窒素吸着比表面積S:56m/g〕、シースト116〔MAF、窒素吸着比表面積S:49m/g〕、シーストSO〔FEF、窒素吸着比表面積S:42m/g〕、シーストV〔GPF、窒素吸着比表面積S:27m/g〕、シーストSVH〔SRF-HS、窒素吸着比表面積S:32m/g〕、シーストFY〔SRF-HS、窒素吸着比表面積S:29m/g〕、シーストS〔SRF、窒素吸着比表面積S:27m/g〕、シーストSP〔SRF-LS、窒素吸着比表面積S:23m/g〕、シーストTA〔FT級、窒素吸着比表面積S:19m/g〕。
【0027】
旭カーボン(株)製の旭F-200GS〔窒素吸着比表面積S:51m/g〕、旭#65〔窒素吸着比表面積S:42m/g〕、旭#60HN〔窒素吸着比表面積S:48m/g〕、旭#60U〔窒素吸着比表面積S:43m/g〕、旭#55〔窒素吸着比表面積S:26m/g〕、旭#50HG〔窒素吸着比表面積S:20m/g〕、旭#52〔窒素吸着比表面積S:28m/g〕、旭#51〔窒素吸着比表面積S:20m/g〕、旭#50U〔窒素吸着比表面積S:27m/g〕、旭#50〔窒素吸着比表面積S:23m/g〕、旭#35〔窒素吸着比表面積S:24m/g〕、旭#22K〔窒素吸着比表面積S:21m/g〕、旭#15HS〔窒素吸着比表面積S:14m/g〕、旭#15〔窒素吸着比表面積S:12m/g〕、旭#8〔窒素吸着比表面積S:12m/g〕、アサヒサーマル〔窒素吸着比表面積S:24m/g〕。
【0028】
とくに、前述したように窒素吸着比表面積Sが10m/g以上、50m/g以下であるシースト116、シーストSO、シーストV、シーストSVH、シーストFY、シーストS、シーストSP、シーストTA、旭#65、旭#60HN、旭#60U、旭#55、旭#50HG、旭#52、旭#51、旭#50U、旭#50、旭#35、旭#22K、旭#15HS、旭#15、旭#8、アサヒサーマルが好ましい。
【0029】
カーボンブラック(B)としては、これらカーボンブラックの1種または2種以上を用いることができる。
〈ゴム〉
ゴムとしては、架橋性を有する種々のゴムを用いることができ、とくに、防舷材に良好な圧縮率-反力特性を付与するために天然ゴムが好適に用いられる。
【0030】
天然ゴムとしては、たとえば、TSR-20、RSS#3等の各種グレードの天然ゴムが挙げられる他、脱蛋白天然ゴム等を用いることもできる。
これら天然ゴムの1種または2種以上を用いることができる。
ゴムとしては、天然ゴムを単独(2種以上の天然ゴムを併用する場合を含む)で用いてもよいし、天然ゴムと他のゴムとを併用してもよい。
【0031】
他のゴムとしては、たとえば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、水添アクリロニトリルブタジエンゴム(HNBR)、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)、エピクロルヒドリンゴム等が挙げられる。
【0032】
これら合成ゴムの1種または2種以上を用いることができる。
なお、架橋物のゴム物性を適度にバランスさせて、防舷材に良好な圧縮率-反力特性を付与することを考慮すると、他のゴムとしてはSBRが好ましい。
SBRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、加えない非油展タイプのものとがあるが、本発明では、このいずれのタイプのSBRを用いることもできる。
【0033】
非油展タイプのSBRとしては、これに限定されないが、たとえば、JSR(株)製のJSR(登録商標)1500〔結合スチレン量:23.5%〕、JSR1502〔結合スチレン量:23.5%〕、JSR1503〔結合スチレン量:23.5%〕、JSR1507〔結合スチレン量:23.5%〕等が挙げられる。
また油展タイプのSBRとしては、これに限定されないが、たとえば、JSR(株)製のJSR1732〔結合スチレン量:23.5%、油量:27.3%〕、JSR0122〔結合スチレン量:37%、油量:25.4%〕、JSR1778〔結合スチレン量:23.5%、油量:27.3%〕、JSR1778N〔結合スチレン量:23.5%、油量:27.3%〕等が挙げられる。
【0034】
これら非油展タイプおよび/または油展タイプのSBRの1種または2種以上を用いることができる。
天然ゴムとSBRとを併用する場合、ゴムの総量100質量部中に占めるSBRの割合は10質量部以上、とくに15質量部以上であるのが好ましく、40質量部以下、とくに30質量部以下であるのが好ましい。
【0035】
この範囲よりSBRが少ない場合には、SBRを併用することによる、防舷材に良好な圧縮率-反力特性を付与する効果が十分に得られない場合がある。
また耐摩耗性が小さくなって、防舷材を繰り返し船舶等の接舷に使用した際に損耗しやすくなるなど、防舷材の耐久性が不十分になる場合もある。
一方、上記の範囲よりSBRが多い場合には、引裂き強度が小さくなって、たとえば、微小な傷などを生じた状態で防舷材を繰り返し船舶等の接舷に使用した際などにクラックを生じやすくなる場合がある。
【0036】
これに対し、SBRの割合を上記の範囲とすることにより、当該SBRを併用することによる効果をさらに向上することができる。
なお、油展タイプのSBRを用いる場合、SBRの割合は、油展タイプのSBR中に含まれる固形分(ゴム)としてのSBR自体の割合とする。
〈架橋成分〉
防舷材用ゴム組成物には、ゴムを架橋させるため、従来同様に架橋成分を配合する。
【0037】
架橋成分としては架橋剤、架橋促進剤等が挙げられる。
(架橋剤)
架橋剤としては、たとえば、硫黄系架橋剤、過酸化物系架橋剤等が挙げられ、とくに硫黄系架橋剤が好ましい。
硫黄系架橋剤としては、粉末硫黄、オイル入り粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、分散性硫黄等の硫黄や、テトラメチルチウラムジスルフィド、N,N-ジチオビスモルホリン等の有機含硫黄化合物などが挙げられ、とくに硫黄が好ましい。
【0038】
硫黄の割合は任意に設定できるものの、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、2質量部以下であるのが好ましい。
硫黄の割合がこの範囲未満では、防舷材用ゴム組成物の全体での架橋速度が遅くなり、架橋に要する時間が長くなって、防舷材の生産性が低下する場合がある。
また、硫黄の割合が上記の範囲を超える場合には、架橋後の圧縮永久ひずみが大きくなったり、過剰の硫黄が防舷材の表面にブルームしたりする場合がある。
【0039】
なお硫黄として、たとえば、オイル入り粉末硫黄、分散性硫黄等を用いる場合、上記の割合は、それぞれの中に含まれる有効成分としての硫黄自体の割合とする。
また、架橋剤として有機含硫黄化合物を使用する場合、その割合は、分子中に含まれる硫黄の、ゴムの総量100質量部あたりの割合が上記の範囲となるように調整するのが好ましい。
【0040】
(架橋促進剤)
架橋促進剤としては、たとえば、消石灰、マグネシア(MgO)、リサージ(PbO)等の無機促進剤や、下記の各種の有機促進剤等の1種または2種以上が挙げられる。
1,3-ジ-o-トリルグアニジン、1,3-ジフェニルグアニジン、1-o-トリルビグアニド、ジカテコールボレートのジ-o-トリルグアニジン塩等のグアニジン系促進剤。
【0041】
2-メルカプトベンゾチアゾール、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド等のチアゾール系促進剤。
N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N-シクロへキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド等のスルフェンアミド系促進剤。
テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系促進剤。
【0042】
ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛等のジチオカルバミン酸塩系促進剤。
N,N′-ジフェニルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、N,N′-ジエチルチオ尿素等のチオウレア系促進剤。
架橋促進剤の割合は、その種類によって任意に設定できるが、通常は、ゴムの総量100質量部あたり、個別に、0.2質量部以上であるのが好ましく、5質量部以下であるのが好ましい。
【0043】
〈その他〉
防舷材用ゴム組成物には、さらに必要に応じて、カーボンブラック以外の他の充填剤、老化防止剤、架橋助剤、可塑剤、ワックス、着色剤、粘着付与剤等を、任意の割合で配合してもよい。
(他の充填剤)
カーボンブラック以外の他の充填剤としては、たとえば、シリカ等が挙げられる。
【0044】
(老化防止剤)
老化防止剤としては、耐候性老化防止剤、耐熱老化防止剤等の、主な機能によって分類される種々の老化防止剤の1種または2種以上が挙げられる。
老化防止剤としては、たとえば、N-フェニル-N′-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミン、2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン重合体等が挙げられる。
【0045】
とくに、日光亀裂、オゾン亀裂、および屈曲亀裂などの防止効果に優れたN-フェニル-N′-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミンが好ましい。
老化防止剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、7質量部以下であるのが好ましい。
(架橋助剤)
架橋助剤としては、たとえば、酸化亜鉛等の金属化合物;ステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸等の脂肪酸その他、従来公知の架橋助剤の1種または2種以上が挙げられる。
【0046】
架橋助剤の割合は、個別に、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、7質量部以下であるのが好ましい。
(可塑剤)
可塑剤としては、たとえば、オイルや液状ゴムが挙げられる。
このうちオイルとしては、これに限定されないが、たとえば、出光興産(株)製のダイアナ(登録商標)プロセスオイルPW、NP、NS、NR、NM、AC、AH等の各種グレードのオイルの1種または2種以上が挙げられる。
【0047】
また液状ゴムとしては、たとえば、液状イソプレンゴム、水添液状イソプレンゴム、液状ブタジエンゴム、液状スチレンブタジエンゴム、あるいはこれらの末端変性物等の1種または2種以上が挙げられる。
可塑剤の割合は、ゴムの総量100質量部あたり1質量部以上であるのが好ましく、30質量部以下であるのが好ましい。
【0048】
(ワックス)
ワックスとしては、これに限定されないが、たとえば、日本精蝋(株)製のオゾエース(登録商標)0355、大内新興化学工業(株)製のサンノック(登録商標)、サンノックN、サンノックP等が挙げられる。
これらのワックスは、老化防止剤との併用によって日光亀裂、オゾン亀裂を防止するために機能する。
【0049】
ワックスの割合は、ゴムの総量100質量部あたり0.5質量部以上であるのが好ましく、5質量部以下であるのが好ましい。
防舷材用ゴム組成物は、たとえば、上記各成分のうち架橋成分以外の各成分を、まずニーダー、バンバリミキサ等を用いて混練したのち、さらに架橋成分を加えて混練する等して調製できる。
【0050】
調製した防舷材用ゴム組成物を用いて防舷材を製造する工程は、従来同様でよい。すなわち、製造する防舷材の大きさや形状に応じて成形、シート成形、組み立て、および架橋等の任意の工程を組み合わせて、防舷材を製造することができる。
《防舷材》
本発明の防舷材は、岸壁等に固定されて、船舶等の接舷によって弾性変形する支承脚部を含み、少なくとも当該支承脚部が、上記本発明の防舷材用ゴム組成物の架橋物からなることを特徴とする。
【0051】
本発明の防舷材の具体例としては、たとえば、下記の各種防舷材が挙げられる。
・ 船舶等が接舷される平面状の受衝面を構成する頭部と、当該頭部から前後方向に拡開しながら垂下する一対の支承脚部とを、防舷材用ゴム組成物の架橋物によって一体に形成したアーチ型〔いわゆる逆V字型、ラムダ(λ)型、ベータ(β)型を含む)の防舷材。
・ 円盤状の頭部と、当該頭部から径方向に拡開しながら垂下する裁頭円錐状の支承脚部とを、防舷材用ゴム組成物の架橋物によって一体に形成した、いわゆるカッパ(κ)型の防舷材。
・ 鋼材等からなる頭部と、防舷材用ゴム組成物の架橋物からなり、当該頭部から前後方向に拡開しながら垂下する一対の支承脚部とを含む、いわゆるπ型の防舷材。
【0052】
これらの防舷材のいずれにおいても、少なくとも支承脚部を、前述した本発明の防舷材用ゴム組成物の架橋物によって形成することで、船舶等の接舷時に座屈変形しやすくすることができる。
しかも、ゴムの割合を少なくして、防舷材の製造コストを低減することもできる。
とくに、支承脚部だけでなく頭部をも含む防舷材の全体を、本発明の防舷材用ゴム組成物の架橋物によって一体に形成するアーチ型やカッパ型の防舷材において、コスト低減の効果が顕著である。
【実施例
【0053】
以下に、本発明を、実施例、比較例に基づいてさらに説明するが、本発明の構成は、必ずしもこれらの例に限定されるものではない。
〈実施例1〉
(防舷材用ゴム組成物の調製)
ゴムとしては、天然ゴム(TSR20品)70質量部と、非油展タイプのSBR〔前出のJSR(株)製のJSR1502、結合スチレン量:23.5%〕30質量部とを併用した。
【0054】
両ゴムの総量100質量部を、下記表1に示す各成分とともに、3Lニーダーを用いて混練した。
【0055】
【表1】
【0056】
表1中の各成分は下記のとおり。また表中の質量部は、ゴムの総量100質量部あたりの質量部である。
カーボンブラック(A):HAF、前出の東海カーボン(株)製のシースト3、窒素吸着比表面積S:79m/g。
カーボンブラック(B):FEF、前出の東海カーボン(株)製のシーストSO、窒素吸着比表面積S:42m/g。
【0057】
架橋助剤I:酸化亜鉛2種、三井金属鉱業(株)製
架橋助剤IIス:テアリン酸、日油(株)製の商品名つばき
老化防止剤:N-フェニル-N′-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミン、大内新興化学工業(株)製のノクラック(登録商標)6C
ワックス:前出の大内新興化学工業(株)製のサンノック
オイル:前出の出光興産(株)製のダイアナ プロセスオイルNR26
次いで、下記表2に示す架橋成分を加え、オープンロールを用いてさらに混練して防舷材用ゴム組成物を調製した。
【0058】
【表2】
【0059】
表2中の各成分は下記のとおり。また表中の質量部は、ゴムの総量100質量部あたりの質量部である。
架橋剤:鶴見化学工業(株)製の金華印5%油入微粉硫黄
促進剤NS:N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、スルフェンアミド系促進剤、大内新興化学工業(株)製のノクセラー(登録商標)NS
カーボンブラック(A)(B)の合計の割合は65質量部、質量比(B)/(A)は0.3であった。
【0060】
〈実施例2〉
天然ゴムの量を85質量部、SBRの量を15質量部、オイルの量を12質量部、およびカーボンブラック(A)の量を60質量部とし、なおかつカーボンブラック(B)として、前出の旭カーボン(株)製の旭#15〔窒素吸着比表面積S:12m/g〕5質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にして防舷材用ゴム組成物を調製した。
【0061】
カーボンブラック(A)(B)の合計の割合は65質量部、質量比(B)/(A)は0.08であった。
〈実施例3〉
天然ゴムの量を80質量部、SBRの量を20質量部、オイルの量を20質量部、およびカーボンブラック(A)の量を30質量部とし、なおかつカーボンブラック(B)として、前出の東海カーボン(株)製のシーストV〔GPF、窒素吸着比表面積S:27m/g〕40質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にして防舷材用ゴム組成物を調製した。
【0062】
カーボンブラック(A)(B)の合計の割合は70質量部、質量比(B)/(A)は1.3であった。
〈実施例4〉
天然ゴムの量を100質量部としてSBRを配合せず、オイルの量を10質量部、およびカーボンブラック(A)の量を40質量部とし、なおかつカーボンブラック(B)として、前出の東海カーボン(株)製のシーストV〔GPF、窒素吸着比表面積S:27m/g〕40質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にして防舷材用ゴム組成物を調製した。
【0063】
カーボンブラック(A)(B)の合計の割合は80質量部、質量比(B)/(A)は1.0であった。
〈比較例1〉
天然ゴムの量を75質量部、SBRの量を25質量部、オイルの量を15質量部とし、なおかつカーボンブラック(A)として、前出の東海カーボン(株)製のシースト6〔ISAF、窒素吸着比表面積S:119m/g〕75質量部を配合して、カーボンブラック(B)を配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして防舷材用ゴム組成物を調製した。
【0064】
〈比較例2〉
カーボンブラック(A)の量を70質量部として、カーボンブラック(B)を配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして防舷材用ゴム組成物を調製した。
〈比較例3〉
天然ゴムの量を60質量部、SBRの量を40質量部、オイルの量を15質量部、およびカーボンブラック(A)の量を50質量部とし、なおかつカーボンブラック(B)として、前出の東海カーボン(株)製のシーストV〔GPF、窒素吸着比表面積S:27m/g〕40質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にして防舷材用ゴム組成物を調製した。
【0065】
カーボンブラック(A)(B)の合計の割合は90質量部、質量比(B)/(A)は0.8であった。
〈タイプAデュロメータ硬さ測定〉
各実施例、比較例で調製した防舷材用ゴム組成物を140℃で60分間プレス架橋させて、厚み2mmの架橋シートを作製した。
【0066】
次いで、上記架橋シートを3枚重ねて硬さ測定用の試験片として、日本産業規格JIS K6253-3:2012「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-硬さの求め方-第3部:デュロメータ硬さ」に規定された測定方法に則ってタイプAデュロメータ硬さを測定した。
測定温度は、標準試験温度(23℃)とした。
〈引張試験〉
各実施例、比較例で調製した防舷材用ゴム組成物を140℃で60分間プレス架橋させて、厚み3mmの架橋シートを作製した。
【0067】
次いで上記架橋シートを打ち抜いて、日本産業規格JIS K6251:2017「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-引張特性の求め方」に規定されたダンベル状3号形試験片を作製した。
そして作製した試験片について、同規格に規定された引張試験を実施して、引張強さTS(MPa)、および切断時伸びEb(%)を求めた。
【0068】
測定温度は、標準試験温度(23℃)とした。
引張強さTSは、16MPa未満を「×」、16MPa以上、20MPa未満を「○」、20MPa以上を「◎」と評価した。
また切断時伸びEbは、350%未満を「×」、350%以上、400%未満を「○」、400%以上を「◎」と評価した。
【0069】
〈防舷材のモデルの作製〉
各実施例、比較例で調製した防舷材用ゴム組成物を用いて、図1に示す端面形状を有するラムダ型の防舷材の、ミニチュアサイズのモデル1を作製した。
すなわち、平面状の受衝面2を構成する頭部3と、当該頭部3から前後方向に拡開しながら垂下する一対の支承脚部4と、支承脚部4の下端に連設されて外方へ張り出した取り付け用のフランジ部5とを、防舷材用ゴム組成物によって一体に形成し、架橋させてモデル1を作製した。
【0070】
架橋条件は140℃×120分間とした。
各部の寸法は、頭部3の幅Wが65mm、高さHが100mm、フランジ部5の先端間の幅Wが180mm、全長が200mmであった。
〈圧縮率-反力特性試験〉
上記で作成した防舷材のモデル1を、高さHの52.5%を最大圧縮量として、標準試験温度(23℃)下、高さ方向に15mm/分の速度で、3分間のインターバルを挟んで3回圧縮した。
【0071】
そして2回目と3回目の圧縮時の、圧縮率に応じた反力の平均値を求め、横軸に圧縮率(%)、縦軸に反力(kN)をプロットして圧縮率-反力特性を求めた。
実施例1の結果を図2、比較例1の結果を図3に示す。
図3にみるように、比較例1の防舷材用ゴム組成物からなる防舷材は、圧縮によって座屈変形せず、圧縮率に応じて反力が一方的に高くなることが判った。
【0072】
一方、図2にみるように、実施例1の防舷材用ゴム組成物からなる防舷材は、比較例1と同形状であるにも拘らず、途中の反力値Rを経過後に反力が低下していることから、圧縮によって座屈変形を生じていることが判った。
実施例1と同様に、図2と類似した、座屈変形を含む圧縮率-反力特性を示したものを座屈変形あり「〇」、比較例1と同様に、図3と類似した、座屈変形を含まない圧縮率-反力特性を示したものを座屈変形なし「×」と評価した。
【0073】
結果を表3、表4に示す。
【0074】
【表3】
【0075】
【表4】
【0076】
表の実施例1~4、比較例1~3の結果より、ゴムに、所定の窒素吸着比表面積Sを有するカーボンブラック(A)(B)を配合することで、相対的にゴムの割合を少なくして製造コストを低減しながら、支承脚部を座屈変形しやすくできることが判った。
ただしそのためには、ゴムの総量100質量部に対するカーボンブラック(A)の割合は60質量部以下で、なおかつカーボンブラック(A)(B)の合計の割合は65~80質量部である必要があることが判った。
【0077】
また実施例1~4の結果より、これらの効果をより一層向上することを考慮すると、カーボンブラック(A)の割合は、ゴムの総量100質量部あたり25質量部以上であるのが好ましいこと、カーボンブラック(B)の窒素吸着比表面積Sは、10~50m/gであるのが好ましいこと、カーボンブラック(A)(B)の質量比(B)/(A)は、1未満であるのが好ましいことが判った。
【符号の説明】
【0078】
1 防舷材のモデル
2 受衝面
3 頭部
4 支承脚部
5 フランジ部
図1
図2
図3