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特許7557800コンピュータプログラム、サーバ装置、タブレット型電子機器およびテレビジョン装置接続用電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-19
(45)【発行日】2024-09-30
(54)【発明の名称】コンピュータプログラム、サーバ装置、タブレット型電子機器およびテレビジョン装置接続用電子機器
(51)【国際特許分類】
   G09B 19/00 20060101AFI20240920BHJP
   A63F 13/2145 20140101ALI20240920BHJP
   A63F 13/44 20140101ALI20240920BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20240920BHJP
【FI】
G09B19/00 H
A63F13/2145
A63F13/44
A63F13/55
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023044703
(22)【出願日】2023-03-20
(62)【分割の表示】P 2022103662の分割
【原出願日】2017-06-20
(65)【公開番号】P2023068092
(43)【公開日】2023-05-16
【審査請求日】2023-03-20
【審判番号】
【審判請求日】2023-10-06
【早期審理対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507326456
【氏名又は名称】株式会社仙台放送
(73)【特許権者】
【識別番号】504157024
【氏名又は名称】国立大学法人東北大学
(74)【代理人】
【識別番号】110004015
【氏名又は名称】弁理士法人IPmarche
(72)【発明者】
【氏名】川島 隆太
(72)【発明者】
【氏名】倉内 宏
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 貴明
(72)【発明者】
【氏名】太田 茂
(72)【発明者】
【氏名】石原 江里
【合議体】
【審判長】川俣 洋史
【審判官】殿川 雅也
【審判官】道祖土 新吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-97017(JP,A)
【文献】特開2015-45826(JP,A)
【文献】特開2017-3626(JP,A)
【文献】特開2016-173732(JP,A)
【文献】特開2011-59269(JP,A)
【文献】特開2009-219569(JP,A)
【文献】特開平8-84863(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0196291(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0293049(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00 - 13/98
G09B 1/00 - 9/56
G09B 17/00 - 19/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
第一の領域および当該第一の領域よりも小さいサイズを有する第二のオブジェクトを、前記第二のオブジェクトが前記第一の領域を通過して移動するよう所定の表示画面に表示させる表示出力制御機能と、
ユーザにより信号が入力された際の、前記第一の領域および前記第二のオブジェクトの位置関係を判定する判定機能と、
前記判定機能による判定の結果に応じて、前記ユーザによる信号の入力の正誤を決定する決定機能と
を実現させ
前記決定機能は、前記第二のオブジェクトが特定の色を有するオブジェクトであって、前記判定機能による判定の結果、前記第一の領域および前記特定の色を有するオブジェクトの位置関係が、前記特定の色を有するオブジェクトが前記第一の領域から出始めてから完全に出るまでの間であると認定される場合に、前記ユーザによる信号の入力を正と決定し、
前記第二のオブジェクトの各々には移動速度に関する情報が関連付けられており、
前記第二のオブジェクトは、当該移動速度に関する情報に基づいて前記表示画面内を移動するコンピュータプログラム。
【請求項2】
前記決定機能は、前記第二のオブジェクトが前記特定の色を有するオブジェクトであって、前記判定機能による判定の結果、前記第一の領域および前記特定の色を有するオブジェクトの位置関係が、前記特定の色を有するオブジェクトが前記第一の領域から完全に出ていると認定される場合に、前記ユーザによる信号の入力を誤と決定することを特徴とする請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記第二のオブジェクトは、前記表示画面内を予め定められた直線的な経路で移動するものであることを特徴とする請求項1または2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記第一の領域は、表示画面に固定して表示される領域オブジェクトであることを特徴とする請求項1、2または3に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
タッチパネル式の表示画面と、
第一の領域および当該第一の領域よりも小さいサイズを有する第二のオブジェクトを、前記第二のオブジェクトが前記第一の領域を通過して移動するよう前記表示画面に表示させる表示出力制御部と、
ユーザにより信号が入力された際の、前記第一の領域および前記第二のオブジェクトの位置関係を判定する判定部と、
前記判定部による判定の結果に応じて、前記ユーザによる信号の入力の正誤を決定する決定部と
を備え
前記決定部は、前記第二のオブジェクトが特定の色を有するオブジェクトであって、前記判定部による判定の結果、前記第一の領域および前記特定の色を有するオブジェクトの位置関係が、前記特定の色を有するオブジェクトが前記第一の領域から出始めてから完全に出るまでの間であると認定される場合に、前記ユーザによる信号の入力を正と決定し、
前記第二のオブジェクトの各々には移動速度に関する情報が関連付けられており、
前記第二のオブジェクトは、当該移動速度に関する情報に基づいて前記表示画面内を移動するタブレット型電子機器。
【請求項6】
テレビジョン装置に接続するための接続端子と、
第一の領域および当該第一の領域よりも小さいサイズを有する第二のオブジェクトを、前記第二のオブジェクトが前記第一の領域を通過して移動するよう前記テレビジョン装置に表示させる表示出力制御部と、
ユーザにより信号が入力された際の、前記第一の領域および前記第二のオブジェクトの位置関係を判定する判定部と、
前記判定部による判定の結果に応じて、前記ユーザによる信号の入力の正誤を決定する決定部と
を備え
前記決定部は、前記第二のオブジェクトが前記特定の色を有するオブジェクトであって、前記判定部による判定の結果、前記第一の領域および前記特定の色を有するオブジェクトの位置関係が、前記特定の色を有するオブジェクトが前記第一の領域から出始めてから完全に出るまでの間であると認定される場合にのみ、前記ユーザによる信号の入力を正と決定し、
前記第二のオブジェクトの各々には移動速度に関する情報が関連付けられており、
前記第二のオブジェクトは、当該移動速度に関する情報に基づいて表示画面内を移動するテレビジョン装置接続用電子機器。
【請求項7】
コンピュータが、
第一の領域および当該第一の領域よりも小さいサイズを有する第二のオブジェクトを、前記第二のオブジェクトが前記第一の領域を通過して移動するよう所定の表示画面に表示させる表示出力制御ステップと、
ユーザにより信号が入力された際の、前記第一の領域および前記第二のオブジェクトの位置関係を判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおける判定の結果に応じて、前記ユーザによる信号の入力の正誤を決定する決定ステップと
を実行し
前記決定ステップでは、前記第二のオブジェクトが前記特定の色を有するオブジェクトであって、前記判定ステップにおける判定の結果、前記第一の領域および前記特定の色を有するオブジェクトの位置関係が、前記特定の色を有するオブジェクトが前記第一の領域から出始めてから完全に出るまでの間であると認定される場合にのみ、前記ユーザによる信号の入力を正と決定し、
前記第二のオブジェクトの各々には移動速度に関する情報が関連付けられており、
前記第二のオブジェクトは、当該移動速度に関する情報に基づいて前記表示画面内を移動する情報処理方法。
【請求項8】
第一の領域および当該第一の領域よりも小さいサイズを有する第二のオブジェクトを、前記第二のオブジェクトが前記第一の領域を通過して移動するよう所定の表示画面に表示させる表示出力制御部と、
ユーザにより信号が入力された際の、前記第一の領域および前記第二のオブジェクトの位置関係を判定する判定部と、
前記判定部による判定の結果に応じて、前記ユーザによる信号の入力の正誤を決定する決定部と、
ゲームのプレイ履歴を前記ユーザに対応づけて所定の記憶装置に記憶させる記憶部と、
前記ユーザに対応づけて記憶された前記ゲームのプレイ履歴を予め定められた特定の装置へ通知するための通知情報を生成する通知情報生成部と、
を有する電子機器と、
当該電子機器からの通知情報を受信可能な前記特定の装置と、
前記電子機器および前記特定の装置とインターネットを介して接続可能なサーバ装置と
を備え
前記決定部は、前記第二のオブジェクトが前記特定の色を有するオブジェクトであって、前記判定部による判定の結果、前記第一の領域および前記特定の色を有するオブジェクトの位置関係が、前記特定の色を有するオブジェクトが前記第一の領域から出始めてから完全に出るまでの間であると認定される場合にのみ、前記ユーザによる信号の入力を正と決定し、
前記第二のオブジェクトの各々には移動速度に関する情報が関連付けられており、
前記第二のオブジェクトは、当該移動速度に関する情報に基づいて前記表示画面内を移動する見守りシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータプログラム、サーバ装置、タブレット型電子機器およびテレビジョン装置接続用電子機器に関し、特に、ユーザの運転能力を向上させるためのゲームを実現するためのコンピュータプログラム、サーバ装置、タブレット型電子機器およびテレビジョン装置接続用電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、人口の超高齢化・少子化が進む地方都市での過疎化が加速している。過疎地域における公共施設・公共交通機関・病院・商店などの統廃合は、住民の生活環境に影響を与えるおそれがある。
【0003】
一部の自治体では、廃止された公共交通機関の代替手段を設けている場合もあるが、人口減少に伴う税収の低下により、このような代替手段の継続も危ぶまれている。したがって、このような地域において、住民は、自身で車両を運転しなければ生活が困難であることが予見される。
【0004】
しかしながら、住民の多くを占める高齢者の運転ミスによる交通事故は増加傾向にある。その多くの原因は、「認知能力の低下(作業速度の低下)」とされている。
【0005】
高齢者の運転事故は社会問題化し、高齢者の免許証返納促進を行う時流となっているのが現状である。このような現状において、運転能力の低い高齢者に運転をさせないための、高齢者の運転能力を診断または判定する手法は多くある。例えば、特許文献1には、高齢者等の自動車運転能力を客観的に判定するための自動車運転能力判定装置及び自動車運転能力判定方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2016-218230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述したような地域に住む高齢者の運転を単に禁止した場合、生活の困難性の問題は解決できない。
【0008】
したがって、本発明の目的は、高齢者から免許を取り上げることなく、高齢者を訓練することによって高齢者の安全運転寿命の延伸を目指すべく、ユーザの運転能力を向上させるためのゲームを提供するためのコンピュータプログラム、サーバ装置、タブレット型電子機器およびテレビジョン装置接続用電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに、第1のゲームとして、特定オブジェクトおよび移動オブジェクトを表示画面の所定領域に表示させる表示出力制御機能と、ユーザが入力した第1の信号が、特定オブジェクトおよび移動オブジェクトが所定の位置関係にある場合に入力されたか否かを判定する判定機能とを実現させ、表示出力制御機能は、さらに、属性を有する属性オブジェクトを表示画面の別の所定領域に表示させ、判定機能は、さらに、ユーザが入力した第2の信号が、属性オブジェクトが別の所定領域に表示され、かつ、特定の属性を有する場合に入力されたか否かを判定することを特徴とする。
【0010】
本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに、第2のゲームとして、表示画面に、該表示画面内で所定の領域を占める領域オブジェクトおよび該領域オブジェクトの裏側を通過して移動するよう表示される通過オブジェクトを表示させる表示出力制御機能と、ユーザが入力した第3の信号が、通過オブジェクトが領域オブジェクトから出てきたと認定される場合に入力されたか否かを判定する判定機能とを実現させることができる。
【0011】
本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに、第3のゲームとして、表示画面に、種々の数字が表示された種々の大きさを有する数字オブジェクトを複数表示させる表示出力制御機能と、ユーザが入力した信号が、数字オブジェクトのうち条件を満たす数字が表示された数字オブジェクトに対応する信号であるか否かを判定する判定機能とを実現させることができる。
【0012】
本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに、さらに、ゲームのプレイ履歴をユーザに対応づけて所定の記憶部に記憶させる記憶機能と、プレイ履歴に基づいて、ユーザの運転能力を向上させるのに適切なゲームを抽出する抽出機能とを実現させることができる。
【0013】
本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに、さらに、判定機能による判定結果に応じて所定の音楽を再生させる音楽再生制御機能を実現させることができる。
【0014】
本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに、さらに、ユーザのリクエストに応じてゲームのプレイを補助するための音声を出力させる音声出力制御機能を実現させることができる。
【0015】
本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに、さらに、ゲームのプレイ履歴をユーザに対応づけて所定の記憶部に記憶させる記憶機能と、ユーザに対応づけて記憶されたゲームのプレイ履歴を予め定められた特定の装置へ通知するための通知情報を生成する通知情報生成機能とを実現させることができる。
【0016】
本発明のサーバ装置は、特定オブジェクトおよび移動オブジェクトを表示画面の所定領域に表示させる表示出力制御部と、ユーザが入力した第1の信号が、特定オブジェクトおよび移動オブジェクトが所定の位置関係にある場合に入力されたか否かを判定する判定部とを備え、表示出力制御部は、さらに、属性を有する属性オブジェクトを表示画面の別の所定領域に表示させ、判定部は、さらに、ユーザが入力した第2の信号が、属性オブジェクトが別の所定領域に表示され、かつ、特定の属性を有する場合に入力されたか否かを判定することを特徴とする。
【0017】
本発明のタブレット型電子機器は、タッチパネル式の表示画面と、特定オブジェクトおよび移動オブジェクトを表示画面の所定領域に表示させる表示出力制御部と、ユーザが入力した第1の信号が、特定オブジェクトおよび移動オブジェクトが所定の位置関係にある場合に入力されたか否かを判定する判定部とを備え、表示出力制御部は、さらに、属性を有する属性オブジェクトを表示画面の別の所定領域に表示させ、判定部は、さらに、ユーザが入力した第2の信号が、属性オブジェクトが別の所定領域に表示され、かつ、特定の属性を有する場合に入力されたか否かを判定することを特徴とする。
【0018】
本発明のテレビジョン装置接続用電子機器は、テレビジョン装置に接続するための接続端子と、特定オブジェクトおよび移動オブジェクトをテレビジョン装置の表示画面の所定領域に表示させる表示出力制御部と、ユーザが入力した第1の信号が、特定オブジェクトおよび移動オブジェクトが所定の位置関係にある場合に入力されたか否かを判定する判定部とを備え、表示出力制御部は、さらに、属性を有する属性オブジェクトを表示画面の別の所定領域に表示させ、判定部は、さらに、ユーザが入力した第2の信号が、属性オブジェクトが別の所定領域に表示され、かつ、特定の属性を有する場合に入力されたか否かを判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明のコンピュータプログラム、サーバ装置、タブレット型電子機器およびテレビジョン装置接続用電子機器によれば、これら発明により実現されるゲームをプレイしたユーザの運転能力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明により実現されるゲームをプレイするユーザのイメージを表したイメージ図である。
図2】本発明の第1のゲームの機能の例を説明するための構成図およびフローチャートを示す。
図3】本発明の第1のゲームの表示画面の例を示す概念図を示す。
図4】本発明の第2のゲームの機能の例を説明するための構成図およびフローチャートを示す。
図5】本発明の第2のゲームの表示画面の例を示す概念図を示す。
図6】本発明の第3のゲームの機能の例を説明するための構成図およびフローチャート示す。
図7】本発明の第3のゲームの表示画面の例を示す概念図を示す。
図8】本発明のサーバ装置の機能の例を示すための構成図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明のコンピュータプログラム、サーバ装置、タブレット型電子機器およびテレビジョン装置接続用電子機器について以下に詳細に説明する。
【0022】
図1(a)、(b)は、本発明により実現されるゲームをプレイするユーザのイメージを表した概念図である。
【0023】
図1(a)は、ユーザが、上記ゲームを、後述するサーバ装置に接続されたテレビジョン装置10を用いてプレイしているイメージを表したものである。この場合、テレビジョン装置10は、有線または無線によりネットワークを介してサーバ装置に接続され、サーバ装置と双方向通信を行うことができるものとすることができる。ユーザは、テレビジョン装置10に対応づけられたリモートコントローラ11を用いて該テレビジョン装置10に信号を入力することができる。なお、このサーバ装置に接続されたテレビジョン装置10は、サーバ装置に接続された情報処理端末(パーソナルコンピュータ、以下「PC」という。)であってもよい。また、サーバ装置に接続されないスタンドアロン型のPCであってもよい。
【0024】
また、図には示されないが、ユーザは、上記ゲームを、テレビジョン装置10を表示画面として、該テレビジョン装置10に接続された電子機器を使用してプレイすることも可能である。この場合、ユーザは、当該電子機器に対応づけられたリモートコントローラを用いて電子機器に信号を入力することができる。
【0025】
図1(b)は、ユーザが、上記ゲームを、後述するタブレット型電子機器20を用いてプレイしているイメージを表したものである。この場合、ユーザは、タブレット型電子機器20が備えるタッチパネル式の表示画面をタッチすることにより、該タブレット型電子機器20に信号を入力することができる。このタブレット型電子機器20には、タッチパネルを有する携帯電話(いわゆる「スマートフォン」)が含まれる。なお、図には示されないが、タッチパネルを有さず、ボタンの押下を入力手段とする従来式の携帯電話によっても本発明に係るゲームをプレイすることも可能である。
【0026】
なお、本発明により実現されるゲームをプレイするユーザとしては、道路交通法により定義される70歳以上の高齢運転者の他、60歳以上または65歳以上の高齢者を想定するが、運転能力の向上を目的とするため対象年齢は特に限定されない。
【0027】
上述したような環境においてプレイされるゲームは、以下に詳説するコンピュータプログラムにより実行される。
【0028】
本発明のコンピュータプログラムは、図2(a)に示すように、コンピュータ100に、第1のゲームとして、表示出力制御機能110と、判定機能120とを実現させる。
【0029】
コンピュータ100としては、例えば、テレビジョン装置、テレビジョン装置接続用電子機器、タブレット型電子機器、サーバ装置などが挙げられるが、本発明のコンピュータプログラムを実行することが可能な装置であれば、特にこれらに限定されるものではない。
【0030】
上記表示出力制御機能110は、特定オブジェクトおよび移動オブジェクトを表示画面の所定領域に表示させる(図2(b)のSTEP110)。
【0031】
上記表示画面の所定領域とは、例えば、ユーザの中心視野内であるのが好ましく、具体的には、視野角5度の範囲とするのが好ましい。
【0032】
上記特定オブジェクトは、所定の形状を有するオブジェクトである。この特定オブジェクトは表示画面内を移動しないものとすることができるが、本ゲームの難易度を上げるために、後述する所定の経路を移動するものとすることもできる。
【0033】
特定オブジェクトの所定の形状は、丸形、三角形、四角形または星形などとすることができ、特に限定されるものではないが、移動オブジェクトと区別可能な形状とするのがより好ましい。
【0034】
上記移動オブジェクトは、所定の形状を有するオブジェクトであり、表示画面内を予め定められた経路で移動するものとすることができる。この経路は、例えば表示画面の中央位置を中心とする円の円周上とすることができ、上記特定オブジェクトもこの円の円周上に表示されるものとすることができる。なお、この経路の表示画面における実際の表示の有無は特に限定されない。
【0035】
移動オブジェクトの所定の形状は、丸形、三角形、四角形または星形などとすることができ、特に限定されるものではないが、特定オブジェクトと区別可能な形状とするのがより好ましい。
【0036】
上記判定機能120は、ユーザが入力した第1の信号が、特定オブジェクトおよび移動オブジェクトが所定の位置関係にある場合に入力されたか否かを判定する(図2(b)のSTEP120)。そして、入力されたと判定した場合には正解とし、入力されなかったと判定した場合には不正解とする。なお、この判定の結果でゲームを終了させることもできるが、判定の結果に関わらずゲームを続行させることもできる。
【0037】
上記第1の信号は、図1(a),(b)に示したように、ユーザによる、テレビジョン装置10に対応づけられたリモートコントローラ11のボタン押下操作またはタブレット型電子機器20が備えるタッチパネル式の表示画面をタッチ操作により入力されるものとすることができる。また、PCを用いてプレイしている場合には、接続されたマウスのクリック操作により、タッチパネルを有さない携帯電話を用いてプレイしている場合には、ボタン押下操作により第1の信号を入力することもできる。なお、この入力方法は後述する他の入力にも適用することができるものとする。
【0038】
上記所定の位置関係とは、移動オブジェクトと特定オブジェクトとが重なり初めた位置から、移動オブジェクトと特定オブジェクトとが重ならなくなる位置までの位置関係のすべてを含むものとすることができる。この位置関係は、狭めたり広めたりすることで、本ゲームの難易度に応じて適宜設定することができる。
【0039】
そして、表示出力制御機能110は、さらに、属性を有する属性オブジェクトを表示画面の別の所定領域に表示させる(図2(b)のSTEP111)。
【0040】
上記属性オブジェクトとは、所定の形状を有するオブジェクトであり、表示画面内を移動しないものとすることもできる。所定の形状とは、例えば、現実に道路で自動車を運転している場合に遭遇する人や自転車などの動くものを表す形状や、ごみ箱や電柱などの動かないものを表す形状とすることができる。
【0041】
上記属性とは、例えば、上述した「動くもの/動かないもの」や「生物/無生物」の2種とすることができるが、その他の属性を設定して3種以上とすることも可能である。この属性の種類および数は、本ゲームの難易度に応じて適宜設定することができる。
【0042】
上記表示画面の別の所定領域とは、上述した所定領域以外の領域である。例えば、所定領域を表示画面の中央の領域とした場合、この別の所定領域は、表示画面の四隅の領域とすることができる。また、別の所定領域は、移動オブジェクトが移動する所定の経路の外側の領域でもいいし、内側の領域でもよい。外側の領域とすることで、注意を表示画面のより広範囲に傾けなければならず難易度を高くすることができる一方で、逆に内側の領域とすることで難易度を低くすることも可能である。また、特定オブジェクト又は移動オブジェクトとして、属性オブジェクトを表示させてもよい。
【0043】
そして、判定機能120は、さらに、ユーザが入力した第2の信号が、属性オブジェクトが特定の属性を有する場合に入力されたか否かを判定する(図2(b)のSTEP121)。そして、入力されたと判定した場合には正解とし、入力されなかったと判定した場合には不正解とする。
【0044】
上記第2の信号とは、第1の信号と同様に、ユーザによる、テレビジョン装置に対応づけられたリモートコントローラのボタン押下操作またはタブレット型電子機器が備えるタッチパネル式の表示画面をタッチ操作により入力されるものとすることができるが、第1の信号とは区別できる態様で入力されるのが好ましい。例えば、第1の信号が、リモートコントローラのボタンAの押し下げ又はタブレット型電子機器のアイコンAのタッチ操作により入力される場合、第2の信号は、リモートコントローラのボタンAではないボタンBの押し下げ又はタブレット型電子機器のアイコンAではないアイコンBのタッチ操作により入力されるとしてもよい。なお、これら第1の信号と第2の信号が同時に入力される場合も想定し、アイコンおよびボタンは右手と左手で独立して入力ができるような配置としておくのが好ましい。
【0045】
特定の属性は、上述した特性の中から予め設定しておくことができる。例えば、属性が「動くもの/動かないもの」の2種である場合、特定の属性は、動くものとしておくことができる。
【0046】
上記構成を有するコンピュータプログラムにより実現されるゲームによれば、該ゲームをプレイしたユーザの運転能力を向上させることができる。特に、上記第1のゲームによれば、ユーザは、注視している領域で作業中に、注視していない領域に現れたターゲット(例えば、中心視野で作業中に、周辺視野に現れたターゲット)に対し適切に反応するトレーニング(素早く危険に気づくためのトレーニング)を行うことができ、ユーザの二重注意能力を向上させることができる。ユーザの二重注意能力の向上は、例えばユーザが自動車を運転中に道路の中央を注視している場合に、横から突然出てきた子供に素早く気づき、ブレーキ操作を行うなどの能力を向上させるのにつながるものである。
【0047】
図3(a)~(c)は、本発明の第1のゲームの表示画面130をテレビジョン装置10に表示した例である。図3(a)に示す表示画面130には、星形の特定オブジェクト131および丸形の移動オブジェクト132が中心領域に表示されている。表示画面130を注視するユーザは、特定オブジェクト131の位置に移動オブジェクト132が重なったと判断した場合にリモートコントローラ11の赤ボタン12を押す操作を行う。この操作のタイミングが適切か否かにより例えば後述する音楽を再生するなどの種々の特典を与えることもできる。第1のゲームの難易度は、特定オブジェクト131の数を増やしたり、移動オブジェクト132の速度に変化をつけたりすることにより、調整することができる。なお、テレビジョン装置接続用電子機器使用する場合など、対応するリモートコントローラのボタンに色が付されていない場合は、指定された対応するボタンを使用することでプレイ可能である。
【0048】
そして、図3(b)、(c)に示す表示画面130には、さらに、自転車や人、ごみ箱や電柱などの属性オブジェクト133が外側領域に表示されている。表示画面130を注視するユーザは、上記の操作に加え、さらに、属性オブジェクト133が動くものであると判断した場合に、リモートコントローラ11の青ボタン13を押す操作を行う。同様に、ユーザは、属性オブジェクト133が動かないものであると判断した場合には、何も操作を行わない。この操作のタイミングが適切か否かにより、上記特典に加え、例えば、光を点灯させる、あるいは、上記音楽に合いの手を加える音を再生するなどのさらなる特典を与えることもできる。
【0049】
また、図には示されないが、表示画面130には、上記ゲームが終了するまでの残り時間を表示する残り時間表示部、および、上記ゲームの正答率に応じた得点を表示する得点表示部を表示することができる。
【0050】
さらに、本発明のコンピュータプログラムは、上記属性オブジェクトを表示画面に表示させる際に、コンピュータの左右の音出力部から音を出力させることもできる。例えば、表示画面上で属性オブジェクトが右上に表示された際に、表示画面に向かって左の音出力部から音を出力させた場合、ユーザは左からの音に気をとられて右上の表示への注意がおろそかになる傾向がある。このような状態でのトレーニングを行うことで、二重注意能力をより向上させることができる。
【0051】
続いて、本発明のコンピュータプログラムは、図4に示すように、コンピュータ100に、第2のゲームとして、表示出力制御機能210と、判定機能220とを実現させる。
【0052】
上記表示画面出力制御機能210は、表示画面に、該表示画面内で所定の領域を占める領域オブジェクトおよび該領域オブジェクトの裏側を通過して移動するよう表示される通過オブジェクトを表示させる(図4(b)のSTEP210)。
【0053】
領域オブジェクトの裏側を通過して移動するよう表示する方法としては、領域オブジェクトと通過オブジェクトが別のレイヤに表示させて、通過オブジェクトに領域オブジェクトの裏側を通過させる方法や、これらオブジェクトを同一のレイヤに表示させて、見掛け上、通過オブジェクトが領域オブジェクトの裏側を通過しているようにみせる方法などが挙げられるが、これらに特に限定されるものではない。
【0054】
領域オブジェクトは、該表示画面内で所定の領域を占めるものであり、所定の形状を有するオブジェクトである。この特定オブジェクトは表示画面内を移動しないものとすることができ、後述する通過オブジェクトが裏側に完全に隠れる表現ができる程度の大きさを有する。この大きさが大きいほど、本ゲームの難易度を上げることができる。
【0055】
通過オブジェクトは、所定の形状を有するオブジェクトであり、表示画面内を予め定められた経路で移動するものとすることができる。この経路は、例えば表示画面の左から右へ向かう方向上にあればよく、直線的なまたはジグザグな経路とすることができる。
【0056】
上記判定機能220は、ユーザが、所定のタイミングで入力した第3の信号が、通過オブジェクトが領域オブジェクトから出てきたと認定される場合に入力されたか否かを判定し(図4(b)のSTEP220)、入力されたと判定した場合には正解とし、入力されなかったと判定した場合には不正解とする。
【0057】
通過オブジェクトが領域オブジェクトから出てきたと認定される場合とは、領域オブジェクトに隠れていた通過オブジェクトが、領域オブジェクトから現れ始めた時から完全に現れた時までのすべての場合を含むものとすることができる。この条件は、本ゲームの難易度に応じて適宜設定することができる。
【0058】
上記第3の信号とは、上述した第1の信号および第2の信号と同様に、ユーザによる、テレビジョン装置に対応づけられたリモートコントローラのボタン押下操作またはタブレット型電子機器が備えるタッチパネル式の表示画面をタッチ操作により入力されるものとすることができる。
【0059】
上記構成を有するコンピュータプログラムにより実現されるゲームによれば、該ゲームをプレイしたユーザの運転能力を向上させることができる。特に、比較的短い未来に何が起こるのかを、事象の観察から予測するトレーニング(ユーザの危険察知能力を高めるトレーニング)を行うことができ、ユーザの予測能力を向上させることができる。すなわち、ユーザの予測能力の向上は、例えばユーザが自動車を運転中の、急な飛び出しへの対応、急に左右から進入する車両への対応、急な追い越し車両への対応、死角から出てくる人・車両への対応などの能力を向上させるのにつながるものである。
【0060】
図5(a)、(b)は、本発明の第2のゲームの表示画面230をテレビジョン装置10に表示した例である。図5(a)に示す表示画面230には、長方形の領域オブジェクト231および丸形の通過オブジェクト232が表示されている。表示画面230を注視するユーザは、通過オブジェクト232が領域オブジェクト231から出てきたと判断した場合にリモートコントローラ11の赤ボタン12を押す操作を行う。この操作のタイミングが適切か否かにより例えば後述する音楽を再生するなどの種々の特典を与えることもできる。また、図5(b)に示すように、色ごとに速度の違う通過オブジェクト232を複数表示させる等することにより、第1のゲームの難易度を調整することができる。なお、このとき、通過オブジェクト232は前の通過オブジェクト232を追い越すことはしない。
【0061】
また、通過オブジェクトの色ごとに、ユーザが第3の信号を入力すべきかどうかを分けてもよい。例えば、色Aの通過オブジェクトが領域オブジェクトから出てきたと認定される場合にユーザが第3の信号を入力したと判定されたときには、正解とし、色Bの通過オブジェクトが領域オブジェクトから出てきたと認定される場合にユーザが第3の信号を入力したと判定されたときには、不正解としてもよい。色Bの通過オブジェクトが領域オブジェクトから出てきたと認定される場合にはユーザからの第3の信号の入力が「なし」と判定されたときが正解となる。そうすることで、ゲームの難易度を高めることができる。
【0062】
続いて、本発明のコンピュータプログラムは、図6に示すように、コンピュータ100に、第3のゲームとして、表示出力制御機能310と、判定機能320とを実現させる。
【0063】
上記表示出力制御機能310は、表示画面に、種々の数字が表示された種々の大きさを有する数字オブジェクトを複数表示させる(図6(b)のSTEP310)。
【0064】
上記判定機能320は、ユーザが入力した信号が、数字オブジェクトのうち条件を満たす数字が表示された数字オブジェクトに対応する信号であるか否かを判定する。上記条件とは、例えば「大きい方」「小さい方」などであり、判定機能320は、数字オブジェクトの大きさではなく、表示された数字の大きさに対応する信号が入力されたかを判定する(図6(b)のSTEP320)。このとき、数字の大小とオブジェクトの大きさの大小は一致していないのがトレーニング上好ましい。
【0065】
上記信号とは、上述した第1の信号等と同様に、ユーザによる、テレビジョン装置に対応づけられたリモートコントローラのボタン押下操作またはタブレット型電子機器が備えるタッチパネル式の表示画面をタッチ操作により入力されるものとすることができる。
【0066】
上記構成を有するコンピュータプログラムにより実現されるゲームによれば、該ゲームをプレイしたユーザの運転能力を向上させることができる。特に、上記第3のゲームによれば、ユーザは、何らかの作業を出来るだけ素早く行うトレーニング(素早く回避動作をするためのトレーニング)を行うことができ、ユーザの認知速度能力を向上させることができる。すなわち、ユーザの認知速度能力の向上は、例えばユーザが自動車を運転中の、急な飛び出しへの対応、急に左右から進入する車両への対応、急な追い越し車両への対応、死角から出てくる人・車両への対応などの能力を向上させるのにつながるものである。
【0067】
図7は、本発明の第3のゲームの表示画面330をテレビジョン装置10に表示した例である。図7に示す表示画面330には、大小2種類の四角形の数字オブジェクト331が表示されている。表示画面330を注視するユーザには、表示された数字の内、大きい数字の数字オブジェクトに対応する色のリモートコントローラ11のボタンを押す操作を行わせる。本例の場合は、94の数字が表示された数字オブジェクトに対応する色のボタンを押す操作を行わせるものとする。また、表示された数字の内、小さい数字の数字オブジェクトに対応する色のリモートコントローラ11のボタンを押す操作を行わせてもよい。また、表示された数字が同じ数字である場合には、リモートコントローラ11のボタンを押さないか、又は所定のボタンを押す操作を行わせてもよい。そうすることで、ゲームの難易度を高めることができる。なお、第3のゲームにおいても、タブレット型電子機器20を用いて、アイコンをタッチする操作により、上記と同様の処理を実現してもよい。
【0068】
また、本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータ100に、第3のゲームとして、さらに、ユーザに表示画面に表示された複数の数字オブジェクトに表示された数字の合計を入力させるゲームを提供してもよい。この入力は、表示画面に回答の数字を表示させてこの中から選択させるものであってもよいし、リモートコントローラの数字ボタンを用いて回答を入力させるものとしてもよい。かかる構成によれば、飽きによるユーザのゲームからの離脱を防ぐことができる。
【0069】
上述した本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに、さらに、判定機能による判定結果に応じて所定の音楽を再生させる音楽再生制御機能を実現させるものであるのが好ましい。音楽は、ユーザとして想定される高齢者の好みに合わせ、演歌や歌謡曲等の歌入りの声楽曲とすることもできるし、歌のない単なる器楽曲とすることもできる。この音楽再生制御機能によれば、ユーザのプレイへのモチベーションを向上させ、持続的に本トレーニングを行わせることできる。
【0070】
なお、上記第1~第3のゲームは、制限時間を設けることにより難易度を調整することができる。また、この制限時間は、ゲームオーバーをカウントダウンする意味合いよりは、本発明の効果を得るために必要なゲームのプレイ時間を定めたものとすることができる。例えば、各ゲームを毎日1分ずつ続けることが本発明の効果を得るのに有利であれば、その時間を制限時間とするのが好ましい。
【0071】
また、本発明に係るゲームにおいては、各ゲームに達成すべき得点を段階的に設定し、この得点を上回った/下回った場合にレベルアップ/レベルダウンしてゲームの難易度を調整し、ユーザの能力に適したトレーニングを提供するものとすることができる。
【0072】
また、本発明に係るゲームにおいては、ゲーム終了時に得点を表示するとともに、得点に対応する年齢を表示することもできる。この表示によれば、ユーザは、自分の能力が何歳相当であるかを知ることができ、トレーニングを行う意欲を向上させることができる。
【0073】
上述した本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに、さらに、ゲームのプレイ履歴をユーザに対応づけて所定の記憶部に記憶させる記憶機能と、ユーザに対応づけて記憶されたゲームのプレイ履歴に基づいて、ユーザの運転能力を向上させるのに適切なゲームを抽出する抽出機能とを実現させるものであるのが好ましい。
【0074】
このプレイ履歴には、ゲームのプレイ成績が含まれるものとし、上記抽出機能は、このプレイ成績が所定の基準よりも劣るゲームを抽出するのが好ましい。これにより、ユーザの向上させるべき能力を優先的に向上させることができる。また、所定の回数だけプレイ履歴が蓄積された場合にのみ、上記抽出機能が作用するようにしてもよい。そうすることでより精度を高めることができる。なお、所定の記憶部は、コンピュータが備えるものとすることもできるし、コンピュータに接続された外部装置が備えるものとすることができる。
【0075】
上述した本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに、さらに、ユーザのリクエストに応じてゲームのプレイを補助するための音声を出力させる音声出力制御機能を実現させるものであるのが好ましい。ゲームのプレイを補助するための音声とは、ゲームのルールを容易に理解できるような内容であって、例えば、「数字が大きい方の色のボタンを押して!」や、「がんばって!」などの音声が挙げられる。これにより、ユーザとして想定される高齢者にゲームを断念することなく持続的にプレイさせることができる。
【0076】
また、上述した本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに、さらに、ユーザに対応づけて記憶されたゲームのプレイ履歴を予め定められた特定の装置へ通知するための通知情報を生成する通知情報生成機能を実現させるものであるのが好ましい。
【0077】
上記プレイ履歴には、ユーザがプレイを行ったか否かを表すプレイ状況が含まれる。このプレイ状況は、後述するテレビジョン装置接続用電子機器の接続状況やサーバ装置へのアクセス状況に基づいて記憶されるものとすることができる。もちろん、当該接続状況やアクセス状況そのものを上記予め定められた特定の装置へ通知するのでも構わない。
【0078】
上記通知情報は、上記プレイ状況に基づき、ユーザのプレイが所定の期間なかったと判定した場合に、通知情報を生成するものとすることができる。所定の期間は、例えば2日、1週間などの単位で適宜設定することができる。
【0079】
上記特定の装置とは、ユーザの友人・親族などの他、保険会社、警備会社、配食業者や高齢者用のスポーツ施設など、ユーザに直接または電話等で連絡が可能な種々の人々が有するPC、スマートフォン、携帯電話その他の通信用端末等の装置とすることができる。
【0080】
このような通知情報を受け取ったユーザの友人・親族、警備会社は、電話または直接訪問するなどしてユーザの安否を確認することで、ユーザの不測の事態に敏感に気付くことができる。また、保険会社は、このプレイ履歴に基づいて保険内容を確認することでユーザの能力に応じた保険内容の提示が可能となる。また、配食業者や高齢者要のスポーツ施設などは、ユーザの住居の近隣にあることが想定されることから、上記警備会社などと同様に、直接訪問するなどの対応が可能となる。
【0081】
このように、上記構成によれば、ユーザの運転能力の向上に加えて、ユーザの見守りサービスを実施することができる。
【0082】
なお、上記テレビジョン装置接続用電子機器は、プロテクトドングルと呼ばれる機器とすることができる。この電子機器によれば、本発明により実現されるゲームの不正使用を管理するとともに、該機器の接続状況によりプレイ状況を把握することも可能となる。
【0083】
上述した本発明のコンピュータプログラムは、プロセッサが読み取り可能な記録媒体に記録されていてよく、記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。
【0084】
なお、上記コンピュータプログラムは、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装できる。
【0085】
次に、本発明のサーバ装置について説明する。図8は、本発明のサーバ装置の構成の例を示すための構成図を示したものである。
【0086】
図8に示すように、本発明のサーバ装置30は、ネットワークを介してテレビジョン装置10またはタブレット型電子機器20と接続されることができる。本発明のサーバ装置30は、表示出力制御部31と、判定部32とを有する。
【0087】
上記表示出力制御部31は、特定オブジェクトおよび移動オブジェクトを表示画面の所定領域に表示させる。この表示出力制御部31の機能の詳細については上述した表示出力制御機能110と同様である。
【0088】
上記判定部32は、ユーザが所定のタイミングで入力した第1の信号が、特定オブジェクトおよび移動オブジェクトが所定の位置関係にある場合に入力されたか否かを判定する。この判定部32の機能の詳細については上述した判定機能120と同様である。
【0089】
そして、表示出力制御部31は、さらに、属性を有する属性オブジェクトを表示画面の別の所定領域に表示させ、判定部32は、さらに、ユーザが入力した第2の信号が、属性オブジェクトが特定の属性を有する場合に入力されたか否かを判定する。
【0090】
上記構成を有するサーバ装置30により実現されるゲームによれば、該ゲームをプレイしたユーザの運転能力を向上させることができる。特に、上記第1のゲームによれば、ユーザは、注視している領域で作業中に、注視していない領域に現れたターゲット(例えば、中心視野で作業中に、周辺視野に現れたターゲット)に対し適切に反応するトレーニング(素早く危険に気づくためのトレーニング)を行うことができ、ユーザの二重注意能力を向上させることができる。
【0091】
また、本発明のサーバ装置30は、さらに、音楽再生制御部33、抽出部34、音声出力制御部35および/または通知情報生成部36を備えることができる。これら構成の機能の詳細は、それぞれ上述した音楽再生制御機能、抽出機能、音声出力制御機能または通知情報生成機能と同様である。
【0092】
続いて、本発明のタブレット型電子機器について説明する。本発明のタブレット型電子機器は、表示画面と、表示出力制御部と、判定部とを備える。
【0093】
上記表示画面は、ユーザの入力操作を容易にするため、タッチパネル式のものとする。
【0094】
上記表示出力制御部は、特定オブジェクトおよび移動オブジェクトを表示画面の所定領域に表示させる。この表示出力制御部の機能の詳細については上述した表示出力制御機能110と同様である。
【0095】
上記判定部は、ユーザが入力した第1の信号が、特定オブジェクトおよび移動オブジェクトが所定の位置関係にある場合に入力されたか否かを判定する。この判定部の機能の詳細については上述した判定機能120と同様である。
【0096】
そして、表示出力制御部は、さらに、属性を有する属性オブジェクトを表示画面の別の所定領域に表示させ、判定部は、さらに、ユーザが所定のタイミングで入力した第2の信号が、属性オブジェクトが特定の属性を有する場合に入力されたか否かを判定する。
【0097】
上記構成を有するタブレット型電子機器により実現されるゲームによれば、該ゲームをプレイしたユーザの運転能力を向上させることができる。特に、上記第1のゲームによれば、ユーザは、注視している領域で作業中に、注視していない領域に現れたターゲット(例えば、中心視野で作業中に、周辺視野に現れたターゲット)に対し適切に反応するトレーニング(素早く危険に気づくためのトレーニング)を行うことができ、ユーザの二重注意能力を向上させることができる。
【0098】
また、本発明のプログラムを実現するコンピュータとして挙げたテレビジョン装置接続用電子機器は、テレビジョン装置に接続するための接続端子と、特定オブジェクトおよび移動オブジェクトをテレビジョン装置の表示画面の所定領域に表示させる表示出力制御部と、ユーザが入力した第1の信号が、特定オブジェクトおよび移動オブジェクトが所定の位置関係にある場合に入力されたか否かを判定する判定部とを備え、表示出力制御部は、さらに、属性を有する属性オブジェクトを表示画面の別の所定領域に表示させ、判定部は、さらに、ユーザが入力した第2の信号が、属性オブジェクトが別の所定領域に表示され、かつ、特定の属性を有する場合に入力されたか否かを判定する。
【0099】
上記テレビジョン装置接続用電子機器は、テレビジョン装置に接続可能な電子機器であって、本発明のコンピュータプログラムを実現可能な処理部を備えるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、セットトップボックスやスティックPCなどが挙げられる。上記接続端子の例として、USB端子やHDMI(登録商標)端子が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0100】
上記構成を有するテレビジョン装置接続用電子機器により実現されるゲームによれば、該ゲームをプレイしたユーザの運転能力を向上させることができる。特に、上記第1のゲームによれば、ユーザは、注視している領域で作業中に、注視していない領域に現れたターゲット(例えば、中心視野で作業中に、周辺視野に現れたターゲット)に対し適切に反応するトレーニング(素早く危険に気づくためのトレーニング)を行うことができ、ユーザの二重注意能力を向上させることができる。
【0101】
また、ユーザは、本発明に係るゲームを手元のタブレット型電子機器で実行させ、このタブレット型電子機器の表示画面をテレビジョン装置へそのまま表示させることにより、テレビジョン装置の大画面でプレイするのが好ましい。表示方法としては、タブレット型電子機器とテレビジョン装置とを有線で接続する方法や、タブレット型電子機器とテレビジョン装置とを直接または間接的に無線で接続する方法などが挙げられる。
【0102】
上述したところは、代表的な実施形態の例を示したものであって、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0103】
10 テレビジョン装置
11 リモートコントローラ
12 赤ボタン
13 青ボタン
20 タブレット型電子機器
30 サーバ装置
31 表示出力制御部
32 判定部
33 音楽再生制御部
34 抽出部
35 音声出力制御部
36 通知情報生成部
100 コンピュータ
110 表示出力制御機能
120 判定機能
130 表示画面
131 特定オブジェクト
132 移動オブジェクト
133 属性オブジェクト
210 表示出力制御機能
220 判定機能
230 表示画面
231 領域オブジェクト
232 通過オブジェクト
310 表示出力制御機能
320 判定機能
330 表示画面
331 数字オブジェクト
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8