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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-19
(45)【発行日】2024-09-30
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/02 20060101AFI20240920BHJP
   F21V 14/02 20060101ALI20240920BHJP
   F21V 19/02 20060101ALI20240920BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240920BHJP
【FI】
F21S8/02 420
F21V14/02 200
F21V19/02 300
F21V19/02 500
F21Y115:10 300
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020191932
(22)【出願日】2020-11-18
(65)【公開番号】P2022080717
(43)【公開日】2022-05-30
【審査請求日】2023-08-21
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹村 博行
【審査官】當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06511208(US,B1)
【文献】国際公開第2019/175751(WO,A1)
【文献】実開平04-051717(JP,U)
【文献】実開昭57-050119(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/02
F21V 14/02
F21V 19/02
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源を有する光源ユニットと、
前記光源ユニットを収容する器具本体と、
前記器具本体に対して前記光源ユニットを揺動可能に支持する支持ブロックと、
前記器具本体に対して前記支持ブロックを回転可能に保持する保持部材と、
を備え、
前記保持部材は、円板状に形成されて前記器具本体の底の開口を回転可能に塞ぐ保持板と、3つの押さえ部と、を有し、
前記3つの押さえ部はそれぞれ、前記器具本体の前記底に設けられた3つのねじ穴にねじ込まれる段付ねじを有し、
前記保持板は、前記器具本体の前記底と前記段付ねじの間の隙間に、前記保持板の周縁部分が挟み込まれることで回転可能であり、
前記保持部材における回転の軸は、前記光源の光軸と重なり、
前記支持ブロックにおける揺動の軸は、前記回転の軸と交わる、
照明器具。
【請求項2】
前記揺動の軸は、第1の軸と、前記第1の軸と交わる第2の軸を含み、
前記第1の軸及び前記第2の軸はそれぞれ、前記回転の軸と交わる、
請求項1記載の照明器具。
【請求項3】
前記揺動の軸は、前記回転の軸と直交する、
請求項1又は2記載の照明器具。
【請求項4】
前記支持ブロックは、筒状に形成された前記器具本体に収容される、
請求項1-3のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項5】
前記支持ブロックは、
前記光源ユニットに固定される固定部材と、
前記固定部材に対して揺動可能に取り付けられる第1可動部材と、
前記第1可動部材に対して揺動可能に取り付けられる第2可動部材と、
を有する、
請求項1-4のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項6】
前記第1可動部材の揺動の軸と前記第2可動部材の揺動の軸は、前記回転の軸に対して1点で交わる、
請求項5記載の照明器具。
【請求項7】
記支持ブロックは、前記保持板に固定される固定部を有する、
請求項1-6のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項8】
前記固定部は、前記保持板と平行する平板状に形成されている、
請求項7記載の照明器具。
【請求項9】
前記器具本体は、前記開口の縁から突出する突起を有し、
前記保持部材は、前記器具本体に対して回転する際に前記突起と当たる突部を有する、請求項7又は8記載の照明器具。
【請求項10】
前記光源ユニットに給電するための電源ケーブルを更に備え、
前記電源ケーブルは、前記保持板に設けられたケーブル挿通穴を通して前記器具本体内に引き込まれ、かつ、前記光源ユニットに電気的かつ機械的に接続されている、
請求項7-9のいずれか1項に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明器具に関し、より詳細には、光の照射方向を変更可能な照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来例として特許文献1記載の照明装置(照明器具)を例示する。特許文献1記載の照明装置(以下、従来例という。)は、建物の天井に固定する化粧枠と、化粧枠に対して回動軸を中心に回動可能に設けた回動枠と、光軸に沿った方向に光を出射する発光部を有する灯体とを有する。従来例は、さらに、光軸が回動軸と平行になる第1の位置と光軸が回動軸に対して傾斜する第2の位置との間で灯体を回動枠に対して傾倒軸を中心に傾倒可能に支持した2枚の支持板を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-53126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、光源を複数の軸の回りに回転(揺動)させる場合、光源の光軸(光の照射方向)が光源の回転(揺動)によってずれてしまう場合がある。
【0005】
本開示の目的は、光の照射方向を変更する際の光軸のずれを抑制することができる照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る照明器具は、光源を有する光源ユニットと、前記光源ユニットを収容する器具本体と、前記器具本体に対して前記光源ユニットを揺動可能に支持する支持ブロックとを備える。前記照明器具は、前記器具本体に対して前記支持ブロックを回転可能に保持する保持部材を備える。前記保持部材は、円板状に形成されて前記器具本体の底の開口を回転可能に塞ぐ保持板と、3つの押さえ部と、を有する。前記3つの押さえ部はそれぞれ、前記器具本体の前記底に設けられた3つのねじ穴にねじ込まれる段付ねじを有する。前記保持板は、前記器具本体の前記底と前記段付ねじの間の隙間に、前記保持板の周縁部分が挟み込まれることで回転可能である。前記保持部材における回転の軸は、前記光源の光軸と重なる。前記支持ブロックにおける揺動の軸は、前記回転の軸と交わる。
【発明の効果】
【0007】
本開示の照明器具は、光の照射方向を変更する際の光軸のずれを抑制することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本開示の実施形態に係る照明器具の斜め下方から見た斜視図である。
図2図2は、同上の照明器具の斜め上方から見た斜視図である。
図3図3は、同上の照明器具の分解斜視図である。
図4図4は、同上の照明器具の半断面図である。
図5図5は、同上の照明器具における灯体の分解斜視図である。
図6図6は、同上の照明器具における灯体の断面図である。
図7図7は、同上の照明器具における灯体の平面図である。
図8図8は、同上の照明器具の要部の分解斜視図である。
図9図9は、同上の照明器具の灯体を傾けた状態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態に係る照明器具について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさ及び厚さのそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。なお、以下の実施形態で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0010】
(1)実施形態に係る照明器具の概要
実施形態に係る照明器具A1は、光源(LED30)を有する光源ユニット3と、光源ユニット3を収容する器具本体1と、器具本体1に対して光源ユニット3を揺動可能に支持する支持ブロック4とを備える。照明器具A1は、器具本体1に対して支持ブロック4を回転可能に保持する保持部材7を更に備える。
【0011】
そして、保持部材7における回転の軸(回転軸AX3)は、光源(LED30)の光軸L1と重なる。支持ブロック4における揺動の軸(第1の揺動軸AX1及び第2の揺動軸AX2)は、回転の軸(回転軸AX3)と交わる。
【0012】
しかして、実施形態に係る照明器具A1では、保持部材7の回転の軸(回転軸AX3)と光源(LED30)の光軸L1が重なるので、器具本体1に対して保持板70が回転しても光源(LED30)の光軸L1のずれが抑制できる。さらに、実施形態に係る照明器具A1では、支持ブロック4における揺動の軸(第1の揺動軸AX1及び第2の揺動軸AX2)が回転の軸(回転軸AX3)と交わるので、器具本体1に対して光源(LED30)が揺動したときの光軸L1のずれが抑制できる。
【0013】
したがって、実施形態に係る照明器具A1は、光の照射方向を変更する際の光軸L1のずれを抑制することができる。
【0014】
(2)実施形態に係る照明器具の詳細
実施形態に係る照明器具A1(以下、照明器具A1と略す。)は、例えば、商業施設、病院、介護施設、宿泊施設などの屋内の天井に埋め込むように配設されるダウンライトである。照明器具A1は、図1図4に示すように、器具本体1、灯体2、シール部材6、保持部材7及び3つの取付具8などを備える。
【0015】
(2-1)器具本体
器具本体1は、有底円筒形状の円筒部10と、円筒部10の下端の全周に渡って円筒部10の下端から外向きに突出する円環状の枠部11とを有している。円筒部10と枠部11は、例えば、金属製の板材が絞り加工されることで一体に形成されている。ただし、円筒部10と枠部11は、別体に形成された後、溶接などの適宜の方法で一体に結合されても構わない。
【0016】
円筒部10の底には円形の開口部14が設けられている(図4及び図8参照)。また、円筒部10の底の上面における周縁に、3つの突台部15が設けられている(図2及び図8参照)。各突台部15は、弧状に形成されている。また、3つの突台部15は、円筒部10の底の周方向に沿って等間隔に配置されている。
【0017】
円筒部10の周面(側面)には、3つの取付部12が設けられている(図2参照)。各取付部12は、一対の差込片120とロック溝121を有する。一対の差込片120は、円筒部10の軸方向(上下方向)から見て鉤形(L字形)に形成されている。また、一対の差込片120は、円筒部10の周方向に沿って間隔を空けて向かい合っている。なお、一対の差込片120は、円筒部10の一部を切り起こして形成されている(図2参照)。
【0018】
各取付部12のロック溝121は、円筒部10の周面における、一対の差込片120の間に設けられている(図2参照)。ロック溝121は、円筒部10の一部が円筒部10の内部に向かって切り起こされることで長方形状に形成されている(図2参照)。
【0019】
(2-2)灯体
灯体2は、光源ユニット3と支持ブロック4を有する。灯体2は、器具本体1内に収容される(図3及び図4参照)。
【0020】
(2-2-1)光源ユニット
光源ユニット3は、LED30、レンズ31、ホルダ32、レンズカバー33、ユニット本体34を備える(図3図6参照)。LED30は、COB(Chip on Board)型の照明用白色LEDである。なお、LED30の発光面(照明光が放射される面)は、円形に形成されている。
【0021】
レンズ31は、円板状のベース310と、ベース310の一方の表面(上面)に形成された複数のシリンドリカルレンズ311と、ベース310の他方の表面(下面)に形成されたフレネルレンズ312とを有する。なお、複数のシリンドリカルレンズ311は、それぞれの軸を平行させるように並べて配置されている(図4参照)。
【0022】
ホルダ32は、LED30とレンズ31を保持する。ホルダ32は、円筒形状の周壁320と、周壁320の内周面から上向きに突出する円錐台状の底壁321と、底壁321の中央から円錐台状に突出する取付台322と、配線部323とを有する(図4図6参照)。なお、周壁320、底壁321、取付台322及び配線部323は、例えば、ポリブチレンテレフタレートなどの合成樹脂材料の成形体として一体に形成されている。LED30は、取付台322の上面に開口する窓3220を塞ぐようにホルダ32に支持される。レンズ31は、周壁320の下端の開口を塞ぐようにホルダ32に支持される。配線部323は、電源ケーブルC1の3本の電線(プラス極の電線、マイナス極の電線及び接地線)を機械的に保持している。なお、これら3本の電線は、ホルダ32内においてLED30と電気的に接続される。つまり、電源ケーブルC1は、配線部323によって光源ユニット3と機械的かつ電気的に接続されている。
【0023】
ユニット本体34は、金属材料によって有底円筒形状に形成されている。ユニット本体34の内部に、ホルダ32の一部(底壁321及び取付台322)とLED30が収容される(図4及び図6参照)。ユニット本体34の底面(上面)の中央に、ユニット本体34の内部に向かって突出する台部340が設けられている。台部340は、ホルダ32に保持されたLED30の背面と接触する。つまり、LED30が発する熱は、台部340からユニット本体34全体に伝導されて放熱される。また、ユニット本体34の底面の端部に、ホルダ32の配線部323の一部が挿通される挿通穴341が設けられている(図5及び図7参照)。なお、ユニット本体34とホルダ32は、ねじ止めによって結合される。
【0024】
レンズカバー33は、光源ユニット3の外郭を構成している。レンズカバー33は、主部330、縁部331、リブ332、反射部333及び一対のボス334を有している。なお、主部330、縁部331、リブ332、反射部333及び一対のボス334は、合成樹脂材料の成形体として一体に形成されている。
【0025】
主部330は、球殻から、球殻の中心を含む第1の平面と第1の平面に平行な第2の平面に挟まれた部分を切り取った形状に形成されている。つまり、主部330の外周面は球面となる。縁部331は、円環の一部と円錐台を組み合わせた形状に形成されて主部330の下端とつながっている。反射部333は、円錐台状に形成され、縁部331の下端から上向きかつ縁部331の内側に向かって突出している。リブ332は、軸に対して傾斜した平面で円筒を切り取った形状に形成され、主部330の上端から上向きに突出している。一対のボス334は、それぞれ円筒状に形成され、縁部331の内周面に沿って上向きに伸びるように主部330と一体に形成されている。なお、一対のボス334は、反射部333を挟んで対向する位置に配置されている。
【0026】
(2-2-2)支持ブロック
支持ブロック4は、固定部材40、第1可動部材41、第2可動部材42及び4つの軸部43を有している(図5図7参照)。
【0027】
固定部材40は、長方形状の固定片400と、固定片400の長手方向の両端から固定片400の厚み方向(上方向)に立ち上がる一対の支持片401とを有している。一対の支持片401には、めねじ402が1つずつ設けられている。固定片400と一対の支持片401は、長方形状の1枚の金属板が曲げ加工されることによって、U字状に一体に形成されている。
【0028】
固定部材40は、2本の取付ねじ404によって固定片400がユニット本体34の上面にねじ止めされることでユニット本体34に固定される(図5参照)。また、固定片400の長手方向の両端にそれぞれねじ挿通穴403が設けられている。そして、これら2つのねじ挿通穴403に、タッピングねじからなる固定ねじ44が1本ずつ挿通される。これら2本の固定ねじ44は、ユニット本体34の底面に設けられた穴(図示せず)を通して、レンズカバー33の2つのボス334に1本ずつねじ込まれる。つまり、固定部材40は、ユニット本体34とレンズカバー33の両方に固定される。
【0029】
第1可動部材41は、第1主片410と、一対の第1脚片411と、一対の第2脚片412とを有している。第1主片410は、長方形の平板状に形成されている。一対の第1脚片411はそれぞれ長方形の平板状に形成され、第1主片410の長手方向の両端から第1主片410の厚み方向(下方向)に立ち下がっている。一対の第2脚片412は、長方形の平板状に形成され、第1主片410の短手方向の両端から第1主片410の厚み方向(下方向)に立ち下がっている。第1主片410と一対の第1脚片411と一対の第2脚片412は、1枚の金属板から打ち抜き加工及び曲げ加工によって一体に形成されている。
【0030】
第1主片410の長手方向の中央において、第1主片410の短手方向の両端に、長方形状の挿通溝414が1つずつ設けられている。各第1脚片411には、円形の第1軸穴413が設けられている。各第2脚片412には、円形の第2軸穴415が設けられている。
【0031】
第1可動部材41は、2つの軸部43によって、固定部材40に対して揺動可能に取り付けられる。各軸部43は、段付ねじ430と、平座金431と、波形座金432で構成されている。第1可動部材41の一対の第1脚片411は、それぞれ固定部材40の一対の支持片401の外側に配置される。そして、軸部43の段付ねじ430は、波形座金432と平座金431を介して第1脚片411の第1軸穴413に挿通され、支持片401のめねじ402にねじ込まれる。ここで、段付ねじ430の円筒部4300が第1軸穴413と嵌合することにより、段付ねじ430の円筒部4300を軸として第1可動部材41が固定部材40に対して揺動可能に取り付けられる(図5及び図6参照)。
【0032】
ただし、固定部材40の各支持片401の先端(上端)において、支持片401の短手方向の中央から約半分の部分(以下、傾斜部401Aと呼ぶ。)が下向きに傾斜し、残りの部分が固定片400と平行している(図4参照)。つまり、第1可動部材41は、第1主片410が支持片401の上端の固定片400と平行な部分に当たる状態(図4参照)から、第1主片410が支持片401の上端の傾斜部401Aに当たるまでの角度(約25度)内で揺動可能となる。
【0033】
第2可動部材42は、長方形の平板状に形成された第2主片420と、長方形の平板状に形成され、第2主片420の短手方向の両端から第2主片420の厚み方向(下方向)に立ち下がる一対の第3脚片421を有している(図5参照)。第2主片420と一対の第3脚片421は、1枚の金属板から打ち抜き加工及び曲げ加工によって一体に形成されている。第2主片420の長手方向の一端に円形のねじ挿通穴423が設けられている。各第3脚片421の下端にめねじ422が1つずつ設けられている。
【0034】
第2可動部材42は、2つの軸部43によって、第1可動部材41に対して揺動可能に取り付けられる。第2可動部材42の一対の第3脚片421は、それぞれ第1可動部材41の第1主片410に設けられた一対の挿通溝414に1つずつ挿通され、第1可動部材41の一対の第2脚片412の内側に配置される。そして、軸部43の段付ねじ430は、波形座金432と平座金431を介して第2脚片412の第2軸穴415に挿通され、第3脚片421のめねじ422にねじ込まれる。段付ねじ430の円筒部4300が第2軸穴415と嵌合することにより、段付ねじ430の円筒部4300を軸(第2の揺動軸AX2)として第2可動部材42が第1可動部材41に対して揺動可能に取り付けられる(図4図6参照)。
【0035】
ここで、固定部材40に対する第1可動部材41の揺動の軸(以下、第1の揺動軸AX1と呼ぶ。)は、固定部材40と第1可動部材41をつないでいる一対の軸部43の中心(段付ねじ430の軸中心。以下、同じ。)と一致する(図6参照)。また、第1可動部材41に対する第2可動部材42の揺動の軸(以下、第2の揺動軸AX2と呼ぶ。)は、第1可動部材41と第2可動部材42をつないでいる一対の軸部43の中心と一致する(図5及び図6参照)。そして、第1の揺動軸AX1と第2の揺動軸AX2は互いに直交しており(図7参照)、かつ、LED30の光軸L1と1点P1で交わっている(図6及び図7参照)。
【0036】
(2-3)保持部材
保持部材7は、器具本体1に対して支持ブロック4(灯体2)を回転可能に保持する。保持部材7は、図3図4及び図8に示すように、保持板70と、3つの押さえ部71と、固定ねじ72とを有する。
【0037】
保持板70は、金属製の板材によって円板状に形成されている。保持板70の中心(円の中心)には、長方形状の挿通穴701が設けられている(図3参照)。また、保持板70の周縁部であって、挿通穴701の長手方向に沿って挿通穴701と隣り合う位置にめねじ700が設けられている。さらに、保持板70の挿通穴701の短手方向に沿って挿通穴701と隣り合う位置に、円形のケーブル挿通穴702が設けられている。
【0038】
保持板70の挿通穴701には、保持板70の下から第2可動部材42の第2主片420が挿通される。そして、保持板70の上に配置された第2主片420のねじ挿通穴423に固定ねじ72が挿通され、固定ねじ72が保持板70のめねじ402にねじ込まれる。その結果、保持板70と支持ブロック4がねじ止めによって結合される(図2及び図3参照)。
【0039】
また、保持板70は、3つの押さえ部71に押さえられて、器具本体1の円筒部10の上面に取り付けられる。3つの押さえ部71はそれぞれ、段付ねじ710と平座金711を共通に有している。ただし、1つの押さえ部71は、波形座金712を更に有している(図8参照)。段付ねじ710は、平座金711(又は平座金711と波形座金712)を介して、円筒部10の上面における突台部15の近傍に設けられているねじ穴17にねじ込まれる(図8参照)。ただし、円筒部10の上面と平座金711の下面の間には、突台部15の高さ分の隙間が生じる。そして、円筒部10の上面と平座金711の下面の間の隙間に、保持板70の周縁部分が挟み込まれることによって、保持板70が器具本体1の円筒部10の上面に回転可能に取り付けられる(図2図4参照)。なお、3つの押さえ部71のうちの1つの押さえ部71は波形座金712を有している。そのため、他の2つの押さえ部71に比べて、当該1つの押さえ部71の平座金711と保持板70の間にはたらく摩擦力が大きくなる。その結果、保持板70が不用意に回転することが抑制される。
【0040】
ここで、円筒部10の上面において、段付ねじ710のための3つのねじ穴17と同心円上に、半球状の3つの位置決め突起16が等間隔に設けられている(図8参照)。これら3つの位置決め突起16により、保持板70の中心と円筒部10の上面の中心との位置ずれを抑制することができる(図2図4参照)。なお、保持板70のケーブル挿通穴702には、電源ケーブルC1が挿通される。電源ケーブルC1の一端は、光源ユニット3の配線部323と機械的かつ電気的に接続される。また、電源ケーブルC1の他端は、図示しない電源ユニットと電気的に接続される。
【0041】
(2-4)取付具
取付具8は、図2に示すように、ばね片80、取付片81、抜け止め片82、ロック爪83及び一対の補強部84を有している。ばね片80、取付片81、抜け止め片82、ロック爪83及び一対の補強部84は、例えば、ステンレス鋼のようにばねの材料に適した金属によって一体に形成されている。なお、3つの取付具8は、すべて同一の形状及び同一の寸法で形成されている。
【0042】
ばね片80は、長尺の帯状に形成されている。取付片81は、長方形状に形成されている。抜け止め片82は、取付片81よりも幅の狭い長方形状に形成され、取付片81及びばね片80とそれぞれつながっている。ただし、ばね片80とつながった抜け止め片82の下端はU字状に湾曲している。ロック爪83は、取付片81の一部が切り抜かれることによって鉤形に形成されている。一対の補強部84はそれぞれ、取付片81及び抜け止め片82の一部が絞り加工されることによって長尺のバスタブ状に形成されている。これら一対の補強部84により、取付片81と抜け止め片82の厚み方向に沿った変形が抑制される。
【0043】
(2-5)シール部材
シール部材6は、第1接触部61、第2接触部62、6つの突部63、6つの引掛爪64、非接触部65及びつば部66を有している(図4参照)。第1接触部61、第2接触部62、6つの突部63、6つの引掛爪64、非接触部65及びつば部66は、例えば、シリコーン樹脂などの柔軟性を有する合成樹脂材料によって一体に形成されている。
【0044】
第1接触部61は、円筒形状に形成されている。つば部66は、円環形状に形成されて第1接触部61の下端から外向きに突出している。非接触部65は、円錐台形状に形成されて第1接触部61の上端とつながって第1接触部61の上端から上向きに突出している。第2接触部62は、円環状に形成され、非接触部65の上端から内向きに突出している。
【0045】
6つの突部63はそれぞれ、4角柱状に形成されている。各突部63は、3角柱状の引掛爪64を1つずつ有している。6つの突部63はそれぞれ、第1接触部61の外周面から第1接触部61の厚み方向に沿って外向きに突出している。ただし、6つの突部63は、2つを1組として第1接触部61の周方向に沿って等間隔に配置されている。
【0046】
1組の突部63は、取付具8の取付片81の幅寸法よりも狭く、かつ、抜け止め片82の幅寸法よりも広い間隔を空けて、第1接触部61の周方向に沿って隣り合うように配置されている。また、1組の突部63において、それぞれの突部63が有する引掛爪64は、それぞれの突部63が第1接触部61の周方向に沿って対向する面(以下、対向面と呼ぶ場合がある。)と反対の面から外向きに突出している。
【0047】
(3)実施形態に係る照明器具の組立手順
次に、照明器具A1の組立手順を説明する。ただし、LED30、レンズ31、ホルダ32及びユニット本体34の組立手順の説明は省略する。
【0048】
(3-1)灯体の組立手順
はじめに、灯体2の組立手順を説明する。ただし、以下の説明においては、光源ユニット3に対して、支持ブロック4を取り付ける手順について説明する。
【0049】
まず、作業者は、2本の取付ねじ404によって固定部材40を光源ユニット3のユニット本体34にねじ止めする(図5参照)。続いて、作業者は、第1可動部材41の各第1脚片411の第1軸穴413に段付ねじ430のねじ部を挿通し、固定部材40の各支持片401のめねじ402に段付ねじ430のねじ部をねじ込む(図5及び図6参照)。このとき、作業者は、段付ねじ430の頭部と各第1脚片411の間に波形座金432及び平座金431を介在させる。そうすると、第1可動部材41は、固定部材40に対して、一対の軸部43の回りに揺動可能に取り付けられる。
【0050】
続いて、作業者は、第1可動部材41の第1主片410に設けられた一対の挿通溝414に、第2可動部材42の一対の第3脚片421を挿入する。そして、作業者は、軸部43の段付ねじ430を、波形座金432と平座金431を介して第2脚片412の第2軸穴415に挿通し、第3脚片421のめねじ422にねじ込む。そうすると、第2可動部材42は、第1可動部材41に対して、一対の軸部43の回りに揺動可能に取り付けられる(図4図6参照)。
【0051】
最後に、作業者は、支持ブロック4を取り付けたユニット本体34をレンズカバー33のなかに収める。それから、作業者は、固定部材40の固定片400に設けられている2つのねじ挿通穴403に固定ねじ44を1本ずつ挿通し、これら2本の固定ねじ44を、レンズカバー33の2つのボス334に1本ずつねじ込む。その結果、レンズカバー33がユニット本体34及び支持ブロック4と結合され、灯体2の組立が完了する。
【0052】
(3-2)灯体と器具本体の組立手順
つぎに、灯体2と器具本体1を組み立てる手順を説明する。まず、作業者は、3つの押さえ部71により、器具本体1の円筒部10の底面(上面)に保持部材7を取り付ける。それから、作業者は、保持板70のケーブル挿通穴702に電源ケーブルC1を挿通し、電源ケーブルC1を光源ユニット3の配線部323に接続する。
【0053】
それから、作業者は、灯体2を器具本体1の円筒部10内に収容する。このとき、作業者は、第2可動部材42の第2主片420を保持板70の挿通穴701に挿通する。そして、作業者は、挿通穴701に挿通した第2主片420を保持板70の上面に載置し、第2主片420のねじ挿通穴423に挿通した固定ねじ72を保持板70のめねじ402にねじ込む。その結果、保持板70と支持ブロック4がねじ止めによって結合され、灯体2と器具本体1の組立が完了する(図2及び図3参照)。
【0054】
しかして、灯体2は、器具本体1に対して、保持板70の中心(円筒部10の底面の中心)を回転の軸(以下、回転軸AX3と呼ぶ。)として回転可能である。ただし、円筒部10は、開口部14の縁から突出する突起18を有している。すなわち、保持板70は、第2可動部材42の第2主片420を保持板70にねじ止めしている固定ねじ72が、円筒部10の突起18と当たることによって、器具本体1に対する回転の範囲が360度未満に制限される。そのため、照明器具A1は、電源ケーブルC1の短縮化を図ることができる。なお、保持板70と灯体2が一体に回転するため、保持板70のケーブル挿通穴702に挿通された電源ケーブルC1は、灯体2が回転してもよじれる可能性は低い。したがって、照明器具A1は、電源ケーブルC1と光源ユニット3の配線部323の接続状態の劣化を防ぐことができる。
【0055】
(3-3)器具本体とシール部材及び取付具の組立手順
最後に、器具本体1とシール部材6及び取付具8の組立手順を説明する。
【0056】
まず、作業者は、器具本体1の円筒部10にシール部材6を挿入する。このとき、作業者は、指で摘まんで変位させた1組の突部63を、円筒部10の1組の挿通穴13のそれぞれに1つずつ挿入する。そして、作業者が1組の突部63から指を離すと、1組の突部63のそれぞれの引掛爪64が、1組の挿通穴13のそれぞれの外側の縁に引っ掛かる(図2参照)。作業者は、残り2組の突部63の引掛爪64も同じ手順で挿通穴13の外側の縁に引っ掛ける。その結果、シール部材6は、6つの引掛爪64が器具本体1の円筒部10における6つの挿通穴13の縁に引っ掛けられることにより、器具本体1(の円筒部10)に取り付けられる。なお、シール部材6が器具本体1に取り付けられた状態においては、シール部材6の第2接触部62の開口に灯体2の一部(レンズカバー33)が挿通される(図4参照)。
【0057】
続いて、作業者は、3つの取付具8を器具本体1の3つの取付部12に1つずつ取り付ける。作業者は、取付具8の抜け止め片82を、円筒部10の外周面に沿って上から下に向かって取付部12の一対の差込片120の間を通して1組の突部63の間に差し込む。そして、取付具8の取付片81が取付部12の一対の差込片120と円筒部10の外周面の間の空間に挿入され、一対の差込片120によって取付片81が支持される。さらに、取付具8のロック爪83が取付部12のロック溝121に挿入されると、取付片81の上方向への移動が禁止され、器具本体1の取付部12に取付具8が取り付けられる。そして、3つの取付具8が器具本体1の取付部12に取り付けられることにより、照明器具A1の組立作業が完了する。
【0058】
(4)実施形態に係る照明器具の照射範囲の調節手順
次に、照明器具A1を天井に設置した後、照明器具A1の照射範囲を調節する手順を説明する。例えば、照明器具A1が病室の天井に設置される場合、病室内に置かれているベッドを照明するように、照明器具A1の照射範囲を調節する必要がある。
【0059】
そこで、作業者は、レンズ31を通して照射される光がベッドを照らすように、灯体2の下端部(レンズカバー33の縁部331)を手で持って揺動させる。例えば、作業者が、第2可動部材42の一対の挿通溝414の長手方向の縁に一対の第3脚片421が当たるまで灯体2を揺動させると、LED30の光軸L1を鉛直方向から左右に約15度まで傾けることができる(図9参照)。また、作業者が、第1可動部材41の第1主片410と固定部材40の一対の支持片401の上端の傾斜部401Aが当たるまで灯体2を揺動させると、LED30の光軸L1を鉛直方向から前方に約25度まで傾けることができる。なお、「左右方向」とは、第2可動部材42の第2主片420の長手方向と一致し、「前方」とは、支持片401の上端の傾斜部401Aが下向きに傾斜する向き(図4における左向き)と一致している。
【0060】
さらに、作業者は、灯体2の下端部を手で持って回転させてもよい。すなわち、照明器具A1の配光特性は、灯体2の前後方向に比べて、灯体2の左右方向に広がっている。作業者は、器具本体1に対して灯体2を回転させることにより、灯体2の左右方向(図9における左右方向)をベッドの長手方向に一致させることができる。
【0061】
上述のような手順により、照明器具A1の照射範囲を調節することができる。
【0062】
(5)実施形態に係る照明器具の特徴
上述のように、照明器具A1は、器具本体1に対して光源ユニット3(灯体2)を揺動及び回転させて照射範囲を調節することができる。ここで、照明器具A1において、保持部材7の回転軸AX3は、支持ブロック4が第1の揺動軸AX1及び第2の揺動軸AX2の回りに揺動していないときにLED30の光軸L1と重なっている。言い換えると、保持部材7の回転軸AX3が光軸L1と重なっている状態は、支持ブロック4が第1の揺動軸AX1及び第2の揺動軸AX2の回りに揺動していない状態である。そして、照明器具A1は、回転軸AX3と光軸L1が重なっているため、灯体2(光源ユニット3)を回転軸AX3の回りに回転させたときの光軸L1のずれを抑制することができる。
【0063】
さらに、支持ブロック4の第1の揺動軸AX1と第2の揺動軸AX2は、回転軸AX3と交わっている(図6及び図7参照)。つまり、照明器具A1は、支持ブロック4の第1の揺動軸AX1と第2の揺動軸AX2が回転軸AX3、すなわち、光軸L1と交わっているので、灯体2を揺動させたときの光軸L1のずれを抑制することができる。しかして、照明器具A1は、上述のように構成されることにより、光の照射方向を変更する際の光軸L1のずれを抑制することができる。
【0064】
しかも、照明器具A1における支持ブロック4は、第1の揺動軸AX1と第2の揺動軸AX2の2つの揺動の軸を有しているので、光軸L1のずれを抑制しつつ照射方向の調整範囲(変更範囲)の拡大を図ることができる。
【0065】
なお、照明器具A1は、第1の揺動軸AX1と第2の揺動軸AX2を、回転軸AX3と直交させている。そのため、照明器具A1は、灯体2を回転軸AX3の回りに回転させたときの光軸L1のずれ(変動)を抑制することができる。ただし、「直交させ」るとは、第1の揺動軸AX1と第2の揺動軸AX2が回転軸AX3と90度の角度で交わる場合だけでなく、実質的に90度とみなせる角度、例えば、90度±2~3度の範囲で交わる場合も含む。
【0066】
また、照明器具A1では、器具本体1の円筒部10内に支持ブロック4が収容されている。ゆえに、照明器具A1は、支持ブロックが器具本体1の外に露出する場合に比べて、器具本体1の設置に必要なスペースの削減を図ることができる。
【0067】
ここで、照明器具A1では、回転軸AX3と第1の揺動軸AX1及び第2の揺動軸AX2が1点P1で交わっている(図6及び図7参照)。そのため、照明器具A1は、灯体2を回転及び揺動させたときの光軸L1のずれ(変動)を更に抑制することができる。
【0068】
ところで、照明器具A1において、保持部材7は、器具本体1(円筒部10)の底の開口部14を回転可能に塞ぐ保持板70を有しており、支持ブロック4(第2可動部材42)の第2主片420が保持板70に固定される。したがって、照明器具A1は、支持ブロック4に対して、第2主片420を介して保持部材7を容易に固定することができる。その結果、照明器具A1は、組立作業の作業性の向上を図ることができる。
【0069】
しかも、第2主片420は、保持板70と平行する平板状に形成されている。つまり、第2主片420が保持板70に取り付けられた状態において、保持板70と第2主片420がほぼ面一となる(図4参照)。したがって、保持部材7も支持ブロック4と同じく、実質的に器具本体1(の円筒部10)内に収容されることになる。その結果、照明器具A1は、器具本体1の設置に必要なスペースの更なる削減を図ることができる。
【0070】
(6)まとめ
本開示の第1の態様に係る照明器具(A1)は、光源(LED30)を有する光源ユニット(3)と、光源ユニット(3)を収容する器具本体(1)と、器具本体(1)に対して光源ユニット(3)を揺動可能に支持する支持ブロック(4)とを備える。第1の態様に係る照明器具(A1)は、器具本体(1)に対して支持ブロック(4)を回転可能に保持する保持部材(7)を備える。保持部材(7)における回転の軸(回転軸AX3)は、光源の光軸(L1)と重なる。支持ブロック(4)における揺動の軸(第1の揺動軸AX1、第2の揺動軸AX2)は、回転の軸と交わる。
【0071】
第1の態様に係る照明器具(A1)は、光の照射方向を変更する際の光軸(L1)のずれを抑制することができる。
【0072】
本開示の第2の態様に係る照明器具(A1)は、第1の態様との組合せにより実現され得る。第2の態様に係る照明器具(A1)において、揺動の軸は、第1の軸(第1の揺動軸AX1)と、第1の軸と交わる第2の軸(第2の揺動軸AX2)を含むことが好ましい。第1の軸及び第2の軸はそれぞれ、回転の軸と交わることが好ましい。
【0073】
第2の態様に係る照明器具(A1)は、光軸(L1)のずれを抑制しつつ照射方向の変更範囲の拡大を図ることができる。
【0074】
本開示の第3の態様に係る照明器具(A1)は、第1又は第2の態様との組合せにより実現され得る。第3の態様に係る照明器具(A1)において、揺動の軸は、前記回転の軸と直交することが好ましい。
【0075】
第3の態様に係る照明器具(A1)は、保持部材(7)を回転させたときの光軸 (L1)のずれを抑制することができる。
【0076】
本開示の第4の態様に係る照明器具(A1)は、第1-第3のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第4の態様に係る照明器具(A1)において、支持ブロック(4)は、筒状に形成された器具本体(1)に収容されることが好ましい。
【0077】
第4の態様に係る照明器具(A1)は、支持ブロック(4)が器具本体(1)の外に露出する場合に比べて、器具本体(1)の設置に必要なスペースの削減を図ることができる。
【0078】
本開示の第5の態様に係る照明器具(A1)は、第1-第4のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第5の態様に係る照明器具(A1)において、支持ブロック(4)は、光源ユニット(3)に固定される固定部材(40)と、固定部材(40)に対して揺動可能に取り付けられる第1可動部材(41)とを有することが好ましい。支持ブロック(4)は、第1可動部材(41)に対して揺動可能に取り付けられる第2可動部材(42)を更に有することが好ましい。
【0079】
第5の態様に係る照明器具(A1)は、光源ユニット(3)を2方向に揺動することができ、光軸(L1)のずれを抑制しつつ照射方向の変更範囲の拡大を図ることができる。
【0080】
本開示の第6の態様に係る照明器具(A1)は、第5の態様との組合せにより実現され得る。第6の態様に係る照明器具(A1)において、第1可動部材(41)の揺動の軸と第2可動部材(42)の揺動の軸は、回転の軸に対して1点(P1)で交わることが好ましい。
【0081】
第6の態様に係る照明器具(A1)は、光の照射方向を変更する際の光軸(L1)のずれを更に抑制することができる。
【0082】
本開示の第7の態様に係る照明器具(A1)は、第1-第6のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第7の態様に係る照明器具(A1)において、保持部材(7)は、器具本体(1)の底の開口(開口部14)を回転可能に塞ぐ保持板(70)を有することが好ましい。支持ブロック(4)は、保持板(70)に固定される固定部(第2主片420)を有することが好ましい。
【0083】
第7の態様に係る照明器具(A1)は、支持ブロック(4)に対して、固定部を介して保持部材(7)を容易に固定することができる。その結果、第7の態様に係る照明器具(A1)は、組立作業の作業性の向上を図ることができる。
【0084】
本開示の第8の態様に係る照明器具(A1)は、第7の態様との組合せにより実現され得る。第8の態様に係る照明器具(A1)において、固定部は、保持板(70)と平行する平板状に形成されていることが好ましい。
【0085】
第8の態様に係る照明器具(A1)は、器具本体(1)の設置に必要なスペースの更なる削減を図ることができる。
【0086】
本開示の第9の態様に係る照明器具(A1)は、第7又は第8の態様との組合せにより実現され得る。第9の態様に係る照明器具(A1)において、器具本体(1)は、開口の縁から突出する突起(18)を有することが好ましい。保持部材(7)は、器具本体(1)に対して回転する際に突起(18)と当たる突部(固定ねじ72)を有することが好ましい。
【0087】
第9の態様に係る照明器具(A1)は、保持部材(7)の突部を器具本体(1)の突起(18)に当てることにより、器具本体(1)に対する保持部材(7)の回転の範囲を制限することができる。その結果、第9の態様に係る照明器具(A1)は、光源に給電するための電線(電源ケーブルC1)が器具本体(1)の外に引き出されている場合に、器具本体(1)から引き出されている電線の短縮化を図ることができる。
【0088】
本開示の第10の態様に係る照明器具(A1)は、第7-第9のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第10の態様に係る照明器具(A1)は、光源ユニット(3)に給電するための電源ケーブル(C1)を更に備えることが好ましい。電源ケーブル(C1)は、保持板(70)に設けられたケーブル挿通穴(702)を通して器具本体(1)内に引き込まれ、かつ、光源ユニット(3)に電気的かつ機械的に接続されていることが好ましい。
【0089】
第10の態様に係る照明器具(A1)は、保持板(70)と光源ユニット(3)が一体に回転するため、保持板(70)のケーブル挿通穴(702)に挿通された電源ケーブル(C1)がよじれる可能性を低下することができる。その結果、第10の態様に係る照明器具(A1)は、電源ケーブル(C1)と光源ユニット(3)の電気的かつ機械的な接続状態の劣化を防ぐことができる。
【符号の説明】
【0090】
A1 照明器具
1 器具本体
3 光源ユニット
4 支持ブロック
7 保持部材
14 開口部(開口)
18 突起
30 LED(光源)
40 固定部材
41 第1可動部材
42 第2可動部材
70 保持板
72 固定ねじ(突部)
420 第2主片(固定部)
702 ケーブル挿通穴
AX1 第1の揺動軸(揺動の軸;第1の軸)
AX2 第2の揺動軸(揺動の軸;第2の軸)
AX3 回転軸(回転の軸)
L1 光軸
C1 電源ケーブル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9