(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-19
(45)【発行日】2024-09-30
(54)【発明の名称】画像処理装置および画像処理方法
(51)【国際特許分類】
G06T 5/70 20240101AFI20240920BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20240920BHJP
G06T 1/40 20060101ALI20240920BHJP
A61B 6/03 20060101ALI20240920BHJP
A61B 5/055 20060101ALI20240920BHJP
G01T 1/161 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
G06T5/70
G06T1/00 290B
G06T1/40
A61B6/03 577
A61B5/055 380
G01T1/161 E
(21)【出願番号】P 2020012243
(22)【出願日】2020-01-29
【審査請求日】2023-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000236436
【氏名又は名称】浜松ホトニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140442
【氏名又は名称】柴山 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100110582
【氏名又は名称】柴田 昌聰
(72)【発明者】
【氏名】橋本 二三生
【審査官】佐野 浩樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-211475(JP,A)
【文献】特開2019-069145(JP,A)
【文献】特表2019-510969(JP,A)
【文献】特開平08-030728(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108710904(CN,A)
【文献】特開2021-087629(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103955899(CN,A)
【文献】Fumio Hashimoto, et al.,Dynamic PET Image Denoising Using Deep Convolutional Neural Networks Without Prior Training Datasets,IEEE Access,2019年,Vol. 7, ,p. 96594 - 96603,<検索日:2024.08.07>, <DOI: 10.1109/ACCESS.2019.2929230>
【文献】F. Hashimoto, et al.,Denoising of Dynamic Sinogram by Image Guided Filtering for Positron Emission Tomography,IEEE Transactions on Radiation and Plasma Medical Sciences,2018年,Vol. 2, No. 6,p. 541 - 548,<検索日:2024.08.07>, <DOI: 10.1109/TRPMS.2018.2869936>
【文献】Kuang Gong, et al.,PET Image Reconstruction Using Deep Image Prior,IEEE Transactions on Medical Imaging,2019年,Vol. 38, No. 7,p. 1655 - 1665,<検索日:2024.08.07>, <DOI: 10.1109/TMI.2018.2888491>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/055、 6/00 - 6/58 、
G01T 1/161- 1/166、
G06T 1/00 - 1/40 、 3/00 - 7/90 、
G06V10/00 -20/90 、30/418、40/16 、
40/20 、
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線断層撮影装置により収集されたリストデータを収集順にM個のフレームに分割し1以上M以下の各mについて第mフレームに含まれるリストデータに基づいて再構成処理を行って作成された第m断層画像のノイズを除去する装置であって、
特徴抽出用ニューラルネットワークに入力画像を入力させて該特徴抽出用ニューラルネットワークから中間画像を出力させる特徴抽出部と、
1以上M以下の各mについて第m再構成用ニューラルネットワークに前記中間画像を入力させて該第m再構成用ニューラルネットワークから第m出力画像を出力させる再構成部と、
1以上M以下の各mの前記第m断層画像と前記第m出力画像との間の差の総和に基づいて評価値を求める評価部と、
前記特徴抽出部、前記再構成部および前記評価部の各処理と、前記評価値に基づく前記特徴抽出用ニューラルネットワークおよび1以上M以下の各mの前記第m再構成用ニューラルネットワークそれぞれの学習とを繰り返し行わせて、1以上M以下の各mの前記第m再構成用ニューラルネットワークから
前記再構成部の繰り返し処理の回数に応じた複数の前記第m出力画像を出力させる制御部と、
を備える画像処理装置。
【請求項2】
前記特徴抽出部は、被検体の形態情報を表す画像を前記入力画像として前記特徴抽出用ニューラルネットワークに入力させる、
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記特徴抽出部は、前記放射線断層撮影装置により収集された前記リストデータのうち1以上M以下の各mについて前記第m断層画像を作成する際に用いたリストデータより多いリストデータを用いて再構成処理を行って作成された断層画像を前記入力画像として前記特徴抽出用ニューラルネットワークに入力させて、前記特徴抽出用ニューラルネットワークから前記中間画像を出力させる、
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記特徴抽出部は、被検体のMRI画像を前記入力画像として前記特徴抽出用ニューラルネットワークに入力させる、
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記特徴抽出部は、被検体のCT画像を前記入力画像として前記特徴抽出用ニューラルネットワークに入力させる、
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
1以上M以下の各mについて得られた複数の前記第m出力画像のうち前記入力画像との誤差が最小となる第m出力画像をノイズ除去処理後の断層画像として選択する画像選択部を更に備える、
請求項1~5の何れか1項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
1以上M以下の各mについて得られた複数の前記第m出力画像のうち前記入力画像との誤差が閾値以下となる1または2以上の第m出力画像のうちから何れかの第m出力画像をノイズ除去処理後の断層画像として選択する画像選択部を更に備える、
請求項1~5の何れか1項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
被検体の断層画像を再構成するためのリストデータを収集する放射線断層撮影装置と、
前記放射線断層撮影装置により収集されたリストデータに基づいてノイズ除去処理後の断層画像を作成する請求項1~7の何れか1項に記載の画像処理装置と、
を備える放射線断層撮影システム。
【請求項9】
放射線断層撮影装置により収集されたリストデータを収集順にM個のフレームに分割し1以上M以下の各mについて第mフレームに含まれるリストデータに基づいて再構成処理を行って作成された第m断層画像のノイズを除去する方法であって、
特徴抽出用ニューラルネットワークに入力画像を入力させて該特徴抽出用ニューラルネットワークから中間画像を出力させる特徴抽出ステップと、
1以上M以下の各mについて第m再構成用ニューラルネットワークに前記中間画像を入力させて該第m再構成用ニューラルネットワークから第m出力画像を出力させる再構成ステップと、
1以上M以下の各mの前記第m断層画像と前記第m出力画像との間の差の総和に基づいて評価値を求める評価ステップと、
前記評価値に基づいて前記特徴抽出用ニューラルネットワークおよび1以上M以下の各mの前記第m再構成用ニューラルネットワークそれぞれを学習させる学習ステップと、
を備え、
前記特徴抽出ステップ、前記再構成ステップ、前記評価ステップおよび前記学習ステップの各処理を繰り返し行わせて、1以上M以下の各mの前記第m再構成用ニューラルネットワークから
前記再構成ステップの繰り返し処理の回数に応じた複数の前記第m出力画像を出力させる、
画像処理方法。
【請求項10】
前記特徴抽出ステップにおいて、被検体の形態情報を表す画像を前記入力画像として前記特徴抽出用ニューラルネットワークに入力させる、
請求項9に記載の画像処理方法。
【請求項11】
前記特徴抽出ステップにおいて、前記放射線断層撮影装置により収集された前記リストデータのうち1以上M以下の各mについて前記第m断層画像を作成する際に用いたリストデータより多いリストデータを用いて再構成処理を行って作成された断層画像を前記入力画像として前記特徴抽出用ニューラルネットワークに入力させて、前記特徴抽出用ニューラルネットワークから前記中間画像を出力させる、
請求項9に記載の画像処理方法。
【請求項12】
前記特徴抽出ステップにおいて、被検体のMRI画像を前記入力画像として前記特徴抽出用ニューラルネットワークに入力させる、
請求項9に記載の画像処理方法。
【請求項13】
前記特徴抽出ステップにおいて、被検体のCT画像を前記入力画像として前記特徴抽出用ニューラルネットワークに入力させる、
請求項9に記載の画像処理方法。
【請求項14】
1以上M以下の各mについて得られた複数の前記第m出力画像のうち前記入力画像との誤差が最小となる第m出力画像をノイズ除去処理後の断層画像として選択する画像選択ステップを更に備える、
請求項9~13の何れか1項に記載の画像処理方法。
【請求項15】
1以上M以下の各mについて得られた複数の前記第m出力画像のうち前記入力画像との誤差が閾値以下となる1または2以上の第m出力画像のうちから何れかの第m出力画像をノイズ除去処理後の断層画像として選択する画像選択ステップを更に備える、
請求項9~13の何れか1項に記載の画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線断層撮影装置により収集されたリストデータに基づいてノイズ除去処理後の断層画像を作成する装置および方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
被検体(生体)の断層画像を取得することができる放射線断層撮影装置として、PET(Positron Emission Tomography)装置およびSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置が挙げられる。
【0003】
PET装置は、被検体が置かれる測定空間の周囲に配列された多数の小型の放射線検出器を有する検出部を備えている。PET装置は、陽電子放出アイソトープ(RI線源)が投入された被検体内における電子・陽電子の対消滅に伴って発生するエネルギ511keVの光子対を検出部により同時計数法で検出し、この同時計数情報を収集する。そして、この収集した多数の同時計数情報に基づいて、測定空間における光子対の発生頻度の空間分布(すなわち、RI線源の空間分布)を表す断層画像を再構成することができる。このとき、PET装置により収集された同時計数情報を時系列に並べたリストデータを収集順に複数のフレームに分割し、そのリストデータのうち各フレームに含まれるデータを用いて画像再構成処理を行うことで、複数のフレームの断層画像からなる動態PET画像を得ることができる。このPET装置は核医学分野等で重要な役割を果たしており、これを用いて例えば生体機能や脳の高次機能の研究を行うことができる。
【0004】
このようにして再構成された断層画像は、ノイズを多く含んでいるので、画像フィルタによるノイズ除去処理が必要である。ノイズ除去の為に用いられる画像フィルタとしては、ガウシアン・フィルタ(Gaussian Filter)およびガイディド・フィルタ(Guided Filter)が挙げられる。従来からガウシアン・フィルタが用いられている。これに対して、ガイディド・フィルタは、近年になって開発されたものであって、ガウシアン・フィルタと比べると画像中の濃淡の境界をよく保存することができるという特徴がある。
【0005】
特許文献1および非特許文献1,2には、ガイディド・フィルタにより動態PET画像のノイズを除去する技術が記載されている。特許文献1および非特許文献1に記載された技術は、ガイディド・フィルタによるノイズ除去処理に際して、複数のフレームの断層画像からなる動態PET画像を積算して得られる画像をガイダンス画像として用いている。また、非特許文献2に記載された技術は、より適切なガイダンス画像を用いることで、より効果的なノイズ除去を可能としている。
【0006】
非特許文献3には、深層ニューラルネットワーク(DNN: Deep Neural Network)の一種である畳み込みニューラルネットワーク(CNN: Convolutional Neural Network)を用いた Deep Image Prior技術(非特許文献4)によりPET画像のノイズを除去する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】中国特許出願公開第103955899号明細書
【非特許文献】
【0008】
【文献】Lijun Lu, et al. "DynamicPET Denoising Incorporating a Composite Image Guided Filter," IEEE NuclearScience Symposium and Medical Imaging Conference (NSS/MIC), 2014.
【文献】F. Hashimoto, et al. "Denoising of Dynamic Sinogram by Image Guided Filteringfor Positron Emission Tomography," IEEE Transactionson Radiation and Plasma Medical Sciences, Vol.2, No.6,November 2018.
【文献】Kuang Gong, et al. "PET Image Reconstruction Using Deep Image Prior," IEEE Transactions on Medical Imaging, December 2018.
【文献】Dmitry Ulyanov, et al. "DeepImage Prior," arXiv preprint arXiv:1711.10925 (2017).
【文献】F. Hashimoto, H. Ohba, K. Ote, A.Teramoto and H. Tsukada, "Dynamic PET Image Denoising Using DeepConvolutional Neural Networks Without Prior Training Datasets," in IEEEAccess, vol.7, pp.96594-96603 (2019).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1および非特許文献1~3に記載された技術によるPET画像に対するノイズ除去処理は、ガウシアン・フィルタを用いる場合と比べるとノイズ除去性能が優れている。しかし、PET画像およびSPECT画像に対して更なるノイズ除去性能の向上が望まれている。
【0010】
ノイズ除去性能の向上の要求に応え得る技術が非特許文献5に記載されている。しかし、非特許文献5に記載されたノイズ除去技術は処理に長時間を要する。
【0011】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、放射線断層撮影装置により収集されたリストデータに基づいて高性能にノイズ除去された断層画像を作成することができ且つノイズ除去処理に要する時間を短縮することができる装置および方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の画像処理装置は、放射線断層撮影装置により収集されたリストデータを収集順にM個のフレームに分割し1以上M以下の各mについて第mフレームに含まれるリストデータに基づいて再構成処理を行って作成された第m断層画像のノイズを除去する装置であって、(1) 特徴抽出用ニューラルネットワークに入力画像を入力させて該特徴抽出用ニューラルネットワークから中間画像を出力させる特徴抽出部と、(2) 1以上M以下の各mについて第m再構成用ニューラルネットワークに中間画像を入力させて該第m再構成用ニューラルネットワークから第m出力画像を出力させる再構成部と、(3) 1以上M以下の各mの第m断層画像と第m出力画像との間の差の総和に基づいて評価値を求める評価部と、(4) 特徴抽出部、再構成部および評価部の各処理と、評価値に基づく特徴抽出用ニューラルネットワークおよび1以上M以下の各mの第m再構成用ニューラルネットワークそれぞれの学習とを繰り返し行わせて、1以上M以下の各mの第m再構成用ニューラルネットワークから複数の第m出力画像を出力させる制御部と、を備える。
【0013】
特徴抽出部は、被検体の形態情報を表す画像を入力画像として特徴抽出用ニューラルネットワークに入力させるのが好適である。特徴抽出部は、1以上M以下の各mについて第m断層画像を作成する際に用いたリストデータより多いリストデータを用いて再構成処理を行って作成された断層画像を入力画像として特徴抽出用ニューラルネットワークに入力させるのも好適である。特徴抽出部は、被検体のMRI画像を入力画像として特徴抽出用ニューラルネットワークに入力させるのも好適である。また、特徴抽出部は、被検体のCT画像を入力画像として特徴抽出用ニューラルネットワークに入力させるのも好適である。
【0014】
本発明の画像処理装置は、1以上M以下の各mについて得られた複数の第m出力画像のうちから何れかの第m出力画像をノイズ除去処理後の断層画像として選択する画像選択部を更に備えるのが好適である。画像選択部は、1以上M以下の各mについて第m出力画像と入力画像との比較に基づいて複数の第m出力画像のうちから何れかの第m出力画像を選択するのが好適である。
【0015】
本発明の放射線断層撮影システムは、被検体の断層画像を再構成するためのリストデータを収集する放射線断層撮影装置と、放射線断層撮影装置により収集されたリストデータに基づいてノイズ除去処理後の断層画像を作成する上記の本発明の画像処理装置と、を備える。
【0016】
本発明の画像処理方法は、放射線断層撮影装置により収集されたリストデータを収集順にM個のフレームに分割し1以上M以下の各mについて第mフレームに含まれるリストデータに基づいて再構成処理を行って作成された第m断層画像のノイズを除去する方法であって、(1) 特徴抽出用ニューラルネットワークに入力画像を入力させて該特徴抽出用ニューラルネットワークから中間画像を出力させる特徴抽出ステップと、(2) 1以上M以下の各mについて第m再構成用ニューラルネットワークに中間画像を入力させて該第m再構成用ニューラルネットワークから第m出力画像を出力させる再構成ステップと、(3) 1以上M以下の各mの第m断層画像と第m出力画像との間の差の総和に基づいて評価値を求める評価ステップと、(4) 評価値に基づいて特徴抽出用ニューラルネットワークおよび1以上M以下の各mの第m再構成用ニューラルネットワークそれぞれを学習させる学習ステップと、を備える。そして、本発明の画像処理方法は、特徴抽出ステップ、再構成ステップ、評価ステップおよび学習ステップの各処理を繰り返し行わせて、1以上M以下の各mの第m再構成用ニューラルネットワークから複数の第m出力画像を出力させる。
【0017】
特徴抽出ステップにおいて、被検体の形態情報を表す画像を入力画像として特徴抽出用ニューラルネットワークに入力させるのが好適である。特徴抽出ステップにおいて、1以上M以下の各mについて第m断層画像を作成する際に用いたリストデータより多いリストデータを用いて再構成処理を行って作成された断層画像を入力画像として特徴抽出用ニューラルネットワークに入力させるのも好適である。特徴抽出ステップにおいて、被検体のMRI画像を入力画像として特徴抽出用ニューラルネットワークに入力させるのも好適である。また、特徴抽出ステップにおいて、被検体のCT画像を入力画像として特徴抽出用ニューラルネットワークに入力させるのも好適である。
【0018】
本発明の画像処理方法は、1以上M以下の各mについて得られた複数の第m出力画像のうちから何れかの第m出力画像をノイズ除去処理後の断層画像として選択する画像選択ステップを更に備えるのが好適である。画像選択ステップにおいて、1以上M以下の各mについて第m出力画像と入力画像との比較に基づいて複数の第m出力画像のうちから何れかの第m出力画像を選択するのが好適である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、放射線断層撮影装置により収集されたリストデータに基づいて高性能にノイズ除去された断層画像を作成することができ、ノイズ除去処理に要する時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、放射線断層撮影システム1の構成を示す図である。
【
図2】
図2は、画像処理装置3の要部の構成を示す図である。
【
図3】
図3は、画像処理方法を説明するフローチャートである。
【
図4】
図4は、シミュレーションにおいて用いた白質部(WM)、灰白質部(GM)および腫瘍部(tumor)それぞれのアクティビティの時間変化のモデルを示すグラフである。
【
図5】
図5は、数値ファントム画像を示す図である。
【
図6】
図6は、イズ除去処理前の第16断層画像x
16を示す図である。
【
図7】
図7は、
図6の第16断層画像x
16に対して比較例1のノイズ除去処理をして得られた画像を示す図である。
【
図8】
図8は、
図6の第16断層画像x
16に対して比較例2のノイズ除去処理をして得られた画像を示す図である。
【
図9】
図9は、リストデータの全てを用いて再構成処理を行って作成された断層画像(静態PET画像)を示す図である。
【
図10】
図10は、
図6の第16断層画像x
16に対して比較例3のノイズ除去処理をして得られた画像を示す図である。
【
図11】
図11は、
図6の第16断層画像x
16に対して実施例1のノイズ除去処理をして得られた画像を示す図である。
【
図13】
図13は、
図6の第16断層画像x
16に対して比較例4のノイズ除去処理をして得られた画像を示す図である。
【
図14】
図14は、
図6の第16断層画像x
16に対して実施例2のノイズ除去処理をして得られた画像を示す図である。
【
図15】
図15は、ノイズ除去処理前の断層画像、比較例1~4のノイズ除去処理後の各画像および実施例1,2のノイズ除去処理後の各画像それぞれの場合のPSNRの時間変化を示すグラフである。
【
図16】
図16は、ノイズ除去処理前の断層画像、比較例1~4のノイズ除去処理後の各画像および実施例1,2のノイズ除去処理後の各画像それぞれの場合のSSIMの時間変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0022】
図1は、放射線断層撮影システム1の構成を示す図である。放射線断層撮影システム1は、放射線断層撮影装置2および画像処理装置3を備える。
図2は、画像処理装置3の要部の構成を示す図である。
【0023】
放射線断層撮影装置2は、被検体の断層画像を再構成するためのリストデータを収集する装置である。放射線断層撮影装置2として、PET装置およびSPECT装置が挙げられる。以下では、放射線断層撮影装置2がPET装置であるとして説明をする。
【0024】
画像処理装置3は、画像作成部11、特徴抽出部12、再構成部13、評価部14、制御部15、画像選択部16および記憶部17を備える。画像処理装置3として、CPU、RAM、ROMおよびハードディスクドライブ等を有するコンピュータが用いられる。また、画像処理装置3は、操作者の入力を受け付ける入力部(例えばキーボードやマウス)を備え、画像等を表示する表示部(例えば液晶ディスプレイ)を備える。
【0025】
放射線断層撮影装置2は、被検体が置かれる測定空間の周囲に配列された多数の小型の放射線検出器を有する検出部を備えている。放射線断層撮影装置2は、陽電子放出アイソトープ(RI線源)が投入された被検体内における電子・陽電子の対消滅に伴って発生するエネルギ511keVの光子対を検出部により同時計数法で検出し、この同時計数情報を蓄積する。そして、放射線断層撮影装置2は、この蓄積した多数の同時計数情報を時系列に並べたものをリストデータとして画像処理装置3へ出力する。
【0026】
リストデータは、光子対を同時計数した1対の放射線検出器の識別情報および検出時刻情報を含む。リストデータは、さらに、各放射線検出器が検出した光子のエネルギ情報、および、1対の放射線検出器の検出時間差情報をも含んでいてもよい。
【0027】
画像処理装置3は、リストデータに基づいて断層画像を再構成する。リストデータに基づいて断層画像を再構成する技術としては、ML-EM(maximum likelihood expectationmaximization)法、および、これを改良したブロック反復法による逐次近似的画像再構成技術が知られている。また、ブロック反復法による逐次近似的画像再構成技術としては、OSEM(ordered subset ML-EM)法、RAMLA(row-action maximum likelihood algorithm)法およびDRAMA(dynamic RAMLA)法などが知られている。また、画像処理装置3は、DNN(好適にはCNN)を用いてノイズ除去処理後の断層画像を作成する。
【0028】
画像作成部11は、リストデータを収集順に複数のフレーム(第1~第Mのフレーム)に分割し、複数のフレームそれぞれについて、リストデータのうち第mフレームに含まれるデータを用いて再構成処理を行って、第mフレームの断層画像xm(第m断層画像xm)を作成する。M個の断層画像x1~xMは、動態PET画像であり、ニューラルネットワークの教師画像として用いられる。
【0029】
画像作成部11は、ニューラルネットワークに入力させる入力画像zを作成してもよい。この入力画像zは、被検体の形態情報を表す画像であるのが好適である。具体的には、入力画像zは、第m断層画像xmを作成する際に用いたリストデータより多いリストデータを用いて再構成処理を行って作成された断層画像であってもよい。入力画像zは静態PET画像であってもよい。入力画像zは、フレーム毎に作成されてもよいが、全フレームに対して共通に作成されてもよいし、幾つかのフレームに対して共通に作成されてもよい。入力画像zは、リストデータの全てを用いて再構成処理を行って作成された断層画像であってもよい。また、入力画像zは、被検体のMRI画像であってもよいし、被検体のCT画像であってもよい。
【0030】
特徴抽出部12は、特徴抽出用ニューラルネットワーク(特徴抽出用NN)18に入力画像zを入力させて、特徴抽出用NN18から中間画像を出力させる。再構成部13は、第m再構成用ニューラルネットワーク(第m再構成用NN)19mに中間画像を入力させて、第m再構成用NN19mから第m出力画像ym,nを出力させる。ここで、mは1以上M以下の各整数である。nは、0以上の整数であり、特徴抽出用NN18および第m再構成用NN19mの学習の回数を表す。特徴抽出用NN18および第m再構成用NN19mは、DNNであり、好適にはCNNである。特徴抽出用NN18はU-net構造を有していてもよい。M個の再構成用NN191~19Mは共通の構成であってもよい。
【0031】
評価部14は、第m断層画像xmと第m出力画像ym,nとの間の差の総和に基づいて評価値を求める。評価部14は、例えば、下記(1)式により評価値を算出してもよいし、入力画像zが静態PET画像である場合には更に入力画像zをも用いて下記(2)式により評価値を算出してもよい。
【0032】
【0033】
【数2】
制御部15は、特徴抽出部12および再構成部13それぞれの処理と、評価部14による評価値の算出と、評価値に基づく特徴抽出用NN18および第m再構成用NN19
mそれぞれの学習とを繰り返し行わせる。そして、制御部15は、n回の学習を行った第m再構成用NN19
mから第m出力画像y
m,nを出力させる。なお、特徴抽出用NN18および第m再構成用NN19
mそれぞれの各回の学習は、評価値が小さくなるように一括して行われる。
【0034】
画像選択部16は、第1~第Mのフレームそれぞれについて、複数の第m出力画像ym,0~ym,Nのうちから何れかの画像を、ノイズ除去処理後の断層画像として選択する。好適には、画像選択部16は、第m出力画像ym,nと入力画像zとの比較に基づいて、複数の第m出力画像ym,0~ym,Nのうちから何れかの第m出力画像を選択する。例えば、第m出力画像ym,nと入力画像zとの間の誤差が最小となる第m出力画像を選択してもよいし、第m出力画像ym,nと入力画像zとの間の誤差が閾値以下となる1または2以上の第m出力画像のうちから何れかの第m出力画像を選択してもよい。なお、医師や技師などが、各フレームについて複数の第m出力画像ym,0~ym,Nのうちから何れかの第m出力画像を選択してもよい。
【0035】
記憶部17は、リストデータ、入力画像z、中間画像、各フレームの第m出力画像ym,nおよび各フレームの第m断層画像xm等を記憶する。また、記憶部17は、各フレームの複数の第m出力画像ym,0~ym,Nのうちから選択された第m出力画像を記憶する。
【0036】
図3は、画像処理方法を説明するフローチャートである。この画像処理方法は、画像作成ステップS1、特徴抽出ステップS2、再構成ステップS3、終了判定ステップS4、評価ステップS5、学習ステップS6および画像選択ステップS7を備える。
【0037】
画像作成ステップS1は、画像作成部11が行う処理である。画像作成ステップS1では、リストデータを収集順に複数のフレーム(第1~第Mのフレーム)に分割し、複数のフレームそれぞれについて、リストデータのうち第mフレームに含まれるデータを用いて再構成処理を行って、第mフレームの断層画像xm(第m断層画像xm)を作成する。また、画像作成ステップS1では、例えば、リストデータの全てを用いて再構成処理を行って断層画像(入力画像z)を作成してもよい。
【0038】
特徴抽出ステップS2は、特徴抽出部12が行う処理である。特徴抽出ステップS2では、特徴抽出用NN18に入力画像zを入力させて、特徴抽出用NN18から中間画像を出力させる。
【0039】
再構成ステップS3は、再構成部13が行う処理である。再構成ステップS3では、第m再構成用NN19mに中間画像を入力させて、第m再構成用NN19mから第m出力画像ym,nを出力させる。
【0040】
終了判定ステップS4は、制御部15が行う処理である。終了判定ステップS4では、ステップS2~S6の各処理の繰り返しを終了するか否かを判定する。この判定は、繰り返し回数が所定値に達したか否かに基づいてもよいし、第m出力画像ym,nと入力画像zとの間の誤差が閾値以下となってか否かに基づいてもよい。この終了判定ステップS4において、ステップS2~S6の各処理の繰り返しを継続すると判定された場合には評価ステップS5へ進み、ステップS2~S6の各処理の繰り返しを終了してよいと判定された場合には画像選択ステップS7へ進む。
【0041】
評価ステップS5は、評価部14が行う処理である。評価ステップS5では、第m断層画像xmと第m出力画像ym,nとの間の差の総和に基づいて評価値(例えば上記(1)式または(2)式)を求める。
【0042】
学習ステップS6は、制御部15が特徴抽出用NN18および第m再構成用NN19mに対して行う処理である。学習ステップS6では、評価値に基づいて特徴抽出用NN18および第m再構成用NN19mそれぞれの一括学習を行う。この学習ステップS6の後、特徴抽出ステップS2に戻る。
【0043】
画像選択ステップS7は、画像選択部16が行う処理である。画像選択ステップS7では、第1~第Mのフレームそれぞれについて、複数の第m出力画像ym,0~ym,Nのうちから何れかの画像を、ノイズ除去処理後の断層画像として選択する。
【0044】
次に、シミュレーション結果について説明する。このシミュレーションで用いた数値ファントムは、18F-FDG(フルオロデオキシグルコース)を投入したヒトの脳を模擬したものである。この数値ファントムには、白質部(white matter、WM)、灰白質部(gray matter、GM)および腫瘍部(tumor)が含まれている。
【0045】
図4は、シミュレーションにおいて用いた白質部(WM)、灰白質部(GM)および腫瘍部(tumor)それぞれのアクティビティの時間変化のモデルを示すグラフである。アクティビティの時間変化(Time-Activity Curve、TAC)は、一般に、RI線源投入直後から時間の経過とともに次第に高くなっていき、やがて或る時刻でピークに達し、そのピークの後は緩やかに次第に低くなっていく。
【0046】
総カウント数(同時計数情報の数)を1×109とした。計測時間を90分とし、リストデータを30個のフレームに分割した。第1~第4のフレームの各期間を20秒とし、第5~第8のフレームの各期間を40秒とし、第9~第12のフレームの各期間を60秒とし、第13~第16のフレームの各期間を180秒とし、第17~第30のフレームの各期間を300秒とした。
【0047】
数値ファントムは、192×192×64voxelsの三次元構造を有する。この数値ファントムに基づいて各フレームのサイノグラムを作成した。サイノグラムは、放射線断層撮影装置2の放射線検出器の対ごとに同時計数情報をヒストグラム化したものである。各フレームのサイノグラムに対して、該フレームのカウント数に応じたポアソンノイズを与えてノイズ付加サイノグラムを作成した。このノイズ付加サイノグラムに基づいてOS-EM法により再構成画像(第m断層画像xm)を作成した。OS-EM法における反復回数を6とし、サブセット数を16とした。
【0048】
以下では、数値ファントム画像に加えて、ノイズ除去処理の前または後の断層画像の一例を示す。また、各図は、スライス面が互いに直交する二つの断層画像を示している。
図5は、数値ファントム画像を示す図である。この
図5の画像中において、矢印は腫瘍部を指し示している。
図6は、ノイズ除去処理前の第16断層画像x
16を示す図である。この
図6の画像は、ノイズが非常に多く、腫瘍部の判別が困難である。
【0049】
図7は、
図6の第16断層画像x
16に対して比較例1のノイズ除去処理をして得られた画像を示す図である。比較例1のノイズ除去処理は、ガウシアン・フィルタによる処理である。この
図7の画像は、ノイズが多く、全体的に不鮮明であるものの、腫瘍部の判別が可能となっている。
【0050】
図8は、
図6の第16断層画像x
16に対して比較例2のノイズ除去処理をして得られた画像を示す図である。比較例2のノイズ除去処理は、非特許文献2に記載された処理である。この
図8の画像は、ノイズが多いものの、濃淡の境界が鮮明となって、腫瘍部の判別が可能となっている。
【0051】
図9は、リストデータの全てを用いて再構成処理を行って作成された断層画像(静態PET画像)を示す図である。比較例3および実施例1では、この静態PET画像を、ニューラルネットワークへの入力画像として用いた。
【0052】
図10は、
図6の第16断層画像x
16に対して比較例3のノイズ除去処理をして得られた画像を示す図である。比較例3のノイズ除去処理は、非特許文献5に記載された処理である。この
図10の画像は、比較例1,2の画像と比べて、ノイズが十分に除去され、濃淡の境界が鮮明となって、腫瘍部の判別が可能となっている。
【0053】
図11は、
図6の第16断層画像x
16に対して実施例1のノイズ除去処理をして得られた画像を示す図である。実施例1のノイズ除去処理は、本実施形態によるものである。この
図11の画像は、
図10の画像と比べて、更に、ノイズが十分に除去され、濃淡の境界が鮮明となって、腫瘍部の判別が可能となっている。
【0054】
図12は、MRI画像(T1強調画像)を示す図である。このMRI画像では腫瘍部は認められない。比較例4および実施例2では、このMRI画像を、ニューラルネットワークへの入力画像として用いた。
【0055】
図13は、
図6の第16断層画像x
16に対して比較例4のノイズ除去処理をして得られた画像を示す図である。比較例4のノイズ除去処理は、非特許文献5に記載された処理である。この
図13の画像は、比較例1,2の画像と比べて、ノイズが十分に除去され、濃淡の境界が鮮明となって、腫瘍部の判別が可能となっている。
【0056】
図14は、
図6の第16断層画像x
16に対して実施例2のノイズ除去処理をして得られた画像を示す図である。実施例2のノイズ除去処理は、本実施形態によるものである。この
図14の画像は、
図13の画像と比べて、更に、ノイズが十分に除去され、濃淡の境界が鮮明となって、腫瘍部の判別が可能となっている。
【0057】
図15は、ノイズ除去処理前の断層画像、比較例1~4のノイズ除去処理後の各画像および実施例1,2のノイズ除去処理後の各画像それぞれの場合のPSNRの時間変化を示すグラフである。PSNR(Peak Signal to Noise Ratio)は、画像の品質をデシベル(dB)で表したものであり、値が高いほど良好な画質であることを意味する。
【0058】
図16は、ノイズ除去処理前の断層画像、比較例1~4のノイズ除去処理後の各画像および実施例1,2のノイズ除去処理後の各画像それぞれの場合のSSIMの時間変化を示すグラフである。SSIM(Structural Similarity Index)は、画像の輝度およびコントラストならびに構造の変化を定量化する指標であり、値が高いほど良好な画質であることを意味する。
【0059】
PSNRおよびSSIMの何れの指標も、比較例1,2のノイズ除去処理と比べて比較例3,4のノイズ除去処理の方が性能が優れていることを示し、また、比較例3,4のノイズ除去処理と比べて実施例1,2のノイズ除去処理の方が性能が優れていることを示している。他のフレームについても、実施例1,2のノイズ除去処理の性能が優れている。
【0060】
非特許文献5に記載されたノイズ除去処理と比べて本実施形態のノイズ除去処理の方が性能が優れている理由は次のとおりであると考えられる。本実施形態の画像処理装置3は、特徴抽出部12における特徴抽出用NN18による処理と、再構成部13における各フレームの第m再構成用NN19mによる処理と、を備える。そして、画像処理装置3は、特徴抽出用NN18から出力される中間画像を各フレームの第m再構成用NN19mに入力させ、そのときに第m再構成用NN19mから出力される第m出力画像ym,nと第m断層画像xmとの間の差の総和に基づいて評価値を求め、この評価値に基づいて特徴抽出用NN18および第m再構成用NN19mそれぞれを学習させる。
【0061】
各フレームの第m断層画像xmは共通の情報を含むことから、上記のような評価値に基づく学習を繰り返し行うことで、特徴抽出用NN18は、各フレームの第m断層画像xmから抽出した共通の情報を表す中間画像を出力することができ、第m再構成用NN19mは、その中間画像から第m出力画像ym,nを推論する。このことから、本実施形態ではノイズ除去処理の性能が向上すると考えられる。
【0062】
非特許文献5に記載されたノイズ除去処理では、各フレームの第m断層画像xmを教師画像とし、この教師画像と入力画像zとの組合せを用いてニューラルネットワークを学習させ、この学習をフレームの個数だけ繰り返す。これに対して、本実施形態のノイズ除去処理では、特徴抽出用NN18の学習を複数のフレームについて共通に行うことができる。このことから、非特許文献5に記載されたノイズ除去処理と比べて、本実施形態のノイズ除去処理では、所要時間を短縮することができる。
【0063】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、放射線断層撮影装置2は、上記の実施形態ではPET装置であるとしたが、SPECT装置であってもよい。
【符号の説明】
【0064】
1…放射線断層撮影システム、2…放射線断層撮影装置、3…画像処理装置、11…画像作成部、12…特徴抽出部、13…再構成部、14…評価部、15…制御部、16…画像選択部、17…記憶部、18…特徴抽出用ニューラルネットワーク(特徴抽出用NN)、19m…第m再構成用ニューラルネットワーク(第m再構成用NN)。