(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-19
(45)【発行日】2024-09-30
(54)【発明の名称】ストレージケース
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20240920BHJP
H05K 5/02 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
G06F1/16 312W
H05K5/02 P
(21)【出願番号】P 2020155342
(22)【出願日】2020-09-16
【審査請求日】2023-03-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000136136
【氏名又は名称】株式会社PFU
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】市川 賢志郎
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-109948(JP,A)
【文献】特開2013-033508(JP,A)
【文献】特開2006-060068(JP,A)
【文献】特開平10-178280(JP,A)
【文献】特開2013-152754(JP,A)
【文献】米国特許第09064511(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/00
G06F 1/16- 1/18
G11B 33/00-33/08
G11B 33/12-33/14
H05K 5/00- 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面部分を有する本体と、
ストレージが前記本体に対して第1位置または第2位置に配置されるように、前記ストレージを前記本体に固定するストレージ保持部と、
前記本体を筐体に固定するケース固定部とを備え
、
前記本体には、
前記本体の内部に形成される格納空間のうちの一端を前記本体の外部に接続する第1切欠きと、
前記格納空間のうちの前記一端の反対側の他端を前記外部に接続する第2切欠きとが形成され、
前記ストレージが前記第1位置に配置されるときに、前記ストレージに形成される裏側面が前記底面部分に対向し、前記ストレージのうちのコネクタが前記第1切欠きを介して前記外部に露出し、
前記ストレージが前記第2位置に配置されるときに、前記裏側面が前記底面部分に対向し、前記コネクタが前記第2切欠きを介して前記外部に露出する
ストレージケース。
【請求項2】
前記本体は
、
前記底面部分の一端に固定される第1側面部分と、
前記底面部分の他端に固定される第2側面部分と、
前記第1側面部分と前記第2側面部分とに固定されるバー部分と
さらにを有し、
前記ストレージ保持部は、
前記第1側面部分に支持される第1保持部と、
前記第2側面部分に支持される第2保持部とを有する
請求項1に記載のストレージケース。
【請求項3】
前記ストレージ保持部は、さらに、前記ストレージが前記本体に対して第3位置または第4位置に配置されるように、前記ストレージを前記本体に固定し、
前記ストレージが前記第3位置に配置されるときに、前記ストレージの前記裏側面の反対側に形成される表側面が前記底面部分に対向し、前記コネクタが前記第1切欠きを介して前記外部に露出し、
前記ストレージが前記第4位置に配置されるときに、前記表側面が前記底面部分に対向し、前記コネクタが前記第2切欠きを介して前記外部に露出する
請求項2に記載のストレージケース。
【請求項4】
接触部と、
前記接触部を前記底面部分に支持する弾性体部とをさらに備え、
前記弾性体部は、前記ストレージが前記第1位置または前記第2位置または前記第3位置または前記第4位置に配置されるときに、前記接触部が前記ストレージに接触するように力を前記接触部に与える
請求項3に記載のストレージケース。
【請求項5】
前記ケース固定部は、
前記筐体に対して前記本体が移動可能に前記本体を支持する引っ掛け部と、
前記本体が前記引っ掛け部により支持されるときに、前記本体を前記筐体に固定するストッパ部と、
前記筐体に対して前記本体が並進可能に前記本体を支持するスライド部と、
前記本体が前記筐体に対して並進しないように前記本体を前記筐体に固定するスライドストッパ部とを有する
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のストレージケース。
【請求項6】
底面部分を有する本体と、
裏側面が形成されるストレージが前記本体に対して第1位置または第4位置に配置されるように、前記ストレージを前記本体に固定するストレージ保持部と、
前記本体を筐体に固定するケース固定部とを備え、
前記本体には、前記本体の内部に形成される格納空間のうちの一端を前記本体の外部に接続する第1切欠きと、前記格納空間のうちの前記一端の反対側の他端を前記外部に接続する第2切欠きとが形成され、
前記ストレージが前記第1位置に配置されるときに、前記ストレージに形成される裏側面が前記底面部分に対向し、前記ストレージのうちのコネクタが前記第1切欠きを介して前記外部に露出し、
前記ストレージが前記第4位置に配置されるときに、前記ストレージの前記裏側面の反対側に形成される表側面が前記底面部分に対向し、前記コネクタが前記第2切欠きを介して前記外部に露出する
ストレージケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、ストレージケースに関する。
【背景技術】
【0002】
組込コンピュータの筐体にストレージを取り付けるときに利用されるストレージケースが知られている(特許文献1~3参照)。このようなストレージケースは、ストレージを筐体に取り付ける作業を容易にすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-109948号公報
【文献】特開2014-146399号公報
【文献】特開2013-50977号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ストレージは、ストレージケースを介して筐体に取り付けられるときに、ストレージケースに対して予め定められた向きに配置され、ストレージケースに保持される。組込コンピュータは、同一の筐体でマザーボード等のシステム構成が設計変更されることがあり、このとき、筐体に対するストレージの向きが設計変更されることがある。筐体に対するストレージの向きが設計変更されるときに、設計変更前に利用されていたストレージケースを利用することができないことがあるため、設計変更の度にストレージケースが作製される必要があり、製造コストが増加するという問題がある。
【0005】
開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、筐体に対して様々な向きで配置されるストレージを筐体に適切に固定するストレージケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によるストレージケースは、底面部分を有する本体と、ストレージが前記本体に対して第1位置または第2位置に配置されるように、前記ストレージを前記本体に固定するストレージ保持部と、前記本体を筐体に固定するケース固定部とを備えている。前記本体には、前記本体の内部に形成される格納空間のうちの一端を前記本体の外部に接続する第1切欠きと、前記格納空間のうちの前記一端の反対側の他端を前記外部に接続する第2切欠きとが形成されている。前記ストレージが前記第1位置に配置されるときに、前記ストレージに形成される裏側面が前記底面部分に対向し、前記ストレージのうちのコネクタが前記第1切欠きを介して前記外部に露出し、前記ストレージが前記第2位置に配置されるときに、前記裏側面が前記底面部分に対向し、前記コネクタが前記第2切欠きを介して前記外部に露出する。
【発明の効果】
【0007】
開示のストレージケースは、筐体に対して様々な向きで配置されるストレージを筐体に適切に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施例のストレージケースを示す斜視図である。
【
図2】
図2は、実施例のストレージケースを示す他の斜視図である。
【
図4】
図4は、ストレージを示す他の斜視図である。
【
図5】
図5は、ストレージが第1位置に配置された状態でストレージケースに保持されたときのストレージケースとストレージとを示す正面図である。
【
図6】
図6は、ストレージが第2位置に配置された状態でストレージケースに保持されたときのストレージケースとストレージとを示す正面図である。
【
図7】
図7は、ストレージが第3位置に配置された状態でストレージケースに保持されたときのストレージケースとストレージとを示す正面図である。
【
図8】
図8は、ストレージが第4位置に配置された状態でストレージケースに保持されたときのストレージケースとストレージとを示す正面図である。
【
図9】
図9は、ストレージケースが利用される第1電子機器を示す斜視図である。
【
図10】
図10は、スロットイン用ケース支持部とスロットイン用ケース固定部とを示す斜視図である。
【
図11】
図11は、スロットイン用ケース支持部とスロットイン用ケース固定部とを示す他の斜視図である。
【
図12】
図12は、スロットイン用ケース固定部とストレージケースのスロットイン用ストッパ部とを示す断面図である。
【
図13】
図13は、スライドイン用ケース固定部とスライドイン用ケース支持部とを示す斜視図である。
【
図14】
図14は、スライドイン用ケース支持部を示す断面図である。
【
図15】
図15は、スライドイン用ケース支持部と、第1開口部を介して筐体の内部に向かって挿入されたストレージケースと、第2開口部を介して筐体の内部に向かって挿入されたストレージケースとを示す正面図である。
【
図16】
図16は、筐体に適切に取り付けられたストレージケースとスライドイン用ケース固定部とスライドイン用ケース支持部とを示す斜視図である。
【
図17】
図17は、第1開口部を介して挿入されて筐体に適切に取り付けられたストレージケースのスライドイン用ストッパ部31とスライドイン用ケース固定部とを示す断面図である。
【
図20】
図20は、2つのスライドイン用ケース支持部を示す正面図である。
【
図21】
図21は、第1スライドイン用ケース支持部と第2スライドイン用ケース支持部とにそれぞれ保持された2つのストレージケースを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願が開示する実施形態にかかるストレージケースについて、図面を参照して説明する。なお、以下の記載により本開示の技術が限定されるものではない。また、以下の記載においては、同一の構成要素に同一の符号を付与し、重複する説明を省略する。
【0010】
実施例のストレージケース10は、
図1に示されているように、ケース本体1と第1保持ピン2と第2保持ピン3とを備えている。
図1は、実施例のストレージケース10を示す斜視図である。ケース本体1は、樹脂から形成され、箱型に形成されている。ケース本体1の内部には、格納空間4が形成されている。ケース本体1は、底面部分5と第1側面部分6と第2側面部分7とバー部分8とを備えている。底面部分5は、概ね平坦である板状に形成され、長方形状に形成されている。第1側面部分6は、帯状に形成されている。第1側面部分6は、底面部分5が沿う平面に垂直である他の平面に沿うように、かつ、第1側面部分6の一方の縁が底面部分5の1つの縁に隣接するように、配置され、底面部分5に一体に接合されている。第2側面部分7は、格納空間4が第1側面部分6と第2側面部分7との間に配置されるように、配置され、底面部分5に一体に接合されている。すなわち、第2側面部分7は、第1側面部分6が沿う平面に平行である他の平面に沿うように、かつ、第2側面部分7の一方の縁が底面部分5のうちの第1側面部分6に隣接する縁の反対側の縁に隣接するように、配置され、底面部分5に一体に接合されている。
【0011】
バー部分8は、棒状に形成されている。バー部分8は、第1側面部分6が沿う平面に垂直である直線に沿うように、かつ、バー部分8が底面部分5から離れるように、配置されている。バー部分8は、バー部分8の一端が第1側面部分6の一端に隣接するように、第1側面部分6に一体に接合されている。バー部分8は、バー部分8の他端が第2側面部分7の一端に隣接するように、第2側面部分7に一体に接合されている。
【0012】
第1保持ピン2は、棒状に形成されている。第1保持ピン2は、第1側面部分6が沿う平面に垂直である直線に沿うように、かつ、第1側面部分6から格納空間4に向かって突出するように、第1側面部分6のうちのバー部分8から遠い側の領域に配置され、第1側面部分6に一体に接合されている。第2保持ピン3は、棒状に形成されている。第2保持ピン3は、第1側面部分6が沿う平面に垂直である直線に沿うように、かつ、第1側面部分6から格納空間4に向かって突出するように、第1側面部分6のうちのバー部分8に近い側の領域に配置され、第1側面部分6に一体に接合されている。
【0013】
ストレージケース10は、複数の隙間埋め部11をさらに備えている。複数の隙間埋め部11は、底面部分5が沿う平面のうちの互いに異なる複数の位置にそれぞれ配置されている。複数の隙間埋め部11のうちの1つの隙間埋め部12は、接触部14と弾性体部15とを備えている。接触部14は、底面部分5から格納空間4に向かって突出するように、配置されている。弾性体部15は、棒状に形成されている。弾性体部15の一端は、底面部分5に隣接し、底面部分5に一体に接合されている。弾性体部15の他端は、接触部14に隣接し、接触部14に一体に接合されている。接触部14は、弾性体部15が弾性変形することにより接触部14が格納空間4に突出しないように配置されることができ、すなわち、移動可能に底面部分5に支持されている。複数の隙間埋め部11のうちの隙間埋め部12と異なる他の隙間埋め部は、隙間埋め部12と同様に形成され、すなわち、接触部14と弾性体部15とを備えている。
【0014】
ストレージケース10は、スロットイン用ストッパ部16をさらに備えている。スロットイン用ストッパ部16は、底面部分5と第2側面部分7とバー部分8とに隣接するように配置されている。スロットイン用ストッパ部16は、可動ツメ17と弾性変形部18とツマミ部19とを備えている。可動ツメ17は、格納空間4の外側に向かって突出するように、配置されている。弾性変形部18は、屈曲した帯状に形成されている。弾性変形部18の一端は、第2側面部分7のうちのバー部分8に接合されている一端に隣接し、第2側面部分7に一体に接合されている。弾性変形部18の他端は、可動ツメ17に隣接し、可動ツメ17に一体に接合されている。ツマミ部19は、可動ツメ17に固定され、可動ツメ17に一体に接合されている。
【0015】
図2は、実施例のストレージケース10を示す他の斜視図である。ストレージケース10は、第3保持ピン21と第1弾性変形部22と第4保持ピン23と第2弾性変形部24とさらに備えている。第3保持ピン21は、棒状に形成されている。第3保持ピン21は、第1保持ピン2が沿う直線に沿うように、かつ、第3保持ピン21が第2側面部分7から格納空間4に向かって突出するように、第2側面部分7のうちのバー部分8から遠い側の領域に配置されている。第1弾性変形部22は、棒状に形成されている。第1弾性変形部22の一端は、第2側面部分7に一体に接合され、第1弾性変形部22の他端は、第3保持ピン21に一体に接合されている。すなわち、第3保持ピン21は、第1弾性変形部22が弾性変形することにより、移動可能に第2側面部分7に支持され、第3保持ピン21が格納空間4に突出しないように配置されることができる。
【0016】
第4保持ピン23は、棒状に形成されている。第4保持ピン23は、第2保持ピン3が沿う直線に沿うように、かつ、第4保持ピン23が第2側面部分7から格納空間4に向かって突出するように、第2側面部分7のうちのバー部分8に近い側の領域に配置されている。第2弾性変形部24は、棒状に形成されている。第2弾性変形部24の一端は、第2側面部分7に一体に接合され、第2弾性変形部24の他端は、第4保持ピン23に一体に接合されている。すなわち、第4保持ピン23は、第2弾性変形部24が弾性変形することにより、移動可能に第2側面部分7に支持され、第4保持ピン23が格納空間4に突出しないように配置されることができる。
【0017】
ストレージケース10は、第1固定ツメ25と第2固定ツメ26とをさらに備えている。第1固定ツメ25は、帯状に形成されている。第1固定ツメ25は、第1側面部分6が沿う平面に第1固定ツメ25が沿うように、第1側面部分6のうちのバー部分8が接合されていない他端に隣接し、第1側面部分6に一体に形成されている。第2固定ツメ26は、帯状に形成されている。第2固定ツメ26は、第2側面部分7が沿う平面に第2固定ツメ26が沿うように、第2側面部分7のうちのバー部分8が接合されていない他端に隣接し、第2側面部分7に一体に形成されている。
【0018】
ストレージケース10は、スライドイン用ストッパ部31をさらに備えている。スライドイン用ストッパ部31は、第1側面部分6のうちのバー部分8に接合されている一端に隣接するように配置されている。スライドイン用ストッパ部31は、可動ツメ32と弾性変形部33とツマミ部34とを備えている。可動ツメ32は、第1側面部分6から格納空間4の外側に向かって突出するように、配置されている。弾性変形部33は、屈曲した帯状に形成されている。弾性変形部33の一端は、第1側面部分6のうちのバー部分8に接合されている一端に隣接し、第1側面部分6に一体に接合されている。弾性変形部33の他端は、可動ツメ32に隣接し、可動ツメ32に一体に接合されている。ツマミ部34は、可動ツメ32に固定され、可動ツメ32に一体に接合されている。
【0019】
ケース本体1には、第1切欠き35と第2切欠き36とが形成されている。第1切欠き35は、格納空間4のうちの底面部分5とバー部分8とに挟まれる領域が第1切欠き35を介してストレージケース10の外部に接続されるように、形成されている。第2切欠き36は、格納空間4のうちの第1切欠き35により外部に接続される一端の反対側の多端が第2切欠き36を介してストレージケース10の外部に接続されるように、形成されている。
【0020】
ストレージケース10は、
図3に示されているようなストレージ41を保持することができる。
図3は、ストレージ41を示す斜視図である。ストレージ41は、ストレージ本体42とコネクタ43とを備えている。ストレージ本体42は、概ね直方体に形成され、表側面44と第1端面45と第2端面46とが形成されている。表側面44は、概ね平坦に形成されている。第1端面45は、概ね平坦に形成されている。第1端面45が沿う平面は、表側面44が沿う平面に対して垂直である。第2端面46は、概ね平坦に形成されている。第2端面46が沿う平面は、表側面44が沿う平面に対して垂直であり、かつ、第1端面45が沿う平面に対して垂直である。コネクタ43は、第2端面46から露出するように、配置され、ストレージ本体42に固定されている。
【0021】
ストレージ本体42は、第1ねじ穴47と第2ねじ穴48とが形成されている。第1ねじ穴47は、第1端面45のうちの第2端面46に近い側の領域に形成されている。第1ねじ穴47は、雌ねじから形成され、第1ねじ穴47が沿う直線が、第1端面45が沿う平面に垂直であるように、形成されている。第2ねじ穴48は、第1端面45のうちの第2端面46から遠い側の領域に形成されている。第2ねじ穴48は、雌ねじから形成され、第2ねじ穴48が沿う直線が、第1端面45が沿う平面に垂直であるように、形成されている。
【0022】
図4は、ストレージ41を示す他の斜視図である。ストレージ本体42は、裏側面51と第3端面52と第4端面53とがさらに形成されている。裏側面51は、表側面44の反対側の面であり、表側面44が沿う平面に平行である他の平面に沿うように、形成されている。第3端面52は、第1端面45の反対側の面であり、第1端面45が沿う平面に平行である他の平面に沿うように、形成されている。第4端面53は、第2端面46の反対側の面であり、第2端面46が沿う平面に平行である他の平面に沿うように、形成されている。
【0023】
ストレージ本体42は、第3ねじ穴54と第4ねじ穴55とが形成されている。第3ねじ穴54は、雌ねじから形成され、第1ねじ穴47が沿う直線に沿うように、第3端面52に形成されている。第3ねじ穴54と裏側面51との間の距離は、第3ねじ穴54と表側面44との間の距離より短い。すなわち、第1ねじ穴47と裏側面51との間の距離は、第3ねじ穴54と裏側面51との間の距離に等しく、第1ねじ穴47と表側面44との間の距離より短い。第4ねじ穴55は、雌ねじから形成され、第2ねじ穴48が沿う直線に沿うように、第3端面52に形成されている。第4ねじ穴55と裏側面51との間の距離は、第3ねじ穴54と裏側面51との間の距離に等しく、第4ねじ穴55と表側面44との間の距離より短い。すなわち、第2ねじ穴48と裏側面51との間の距離は、第4ねじ穴55と裏側面51との間の距離に等しく、第2ねじ穴48と表側面44との間の距離より短い。第1ねじ穴47と第2ねじ穴48と第3ねじ穴54と第4ねじ穴55とには、ストレージケース10と異なる他の器具にストレージ41が固定されるときに、複数の螺子がそれぞれ締結される。
【0024】
ストレージ41は、コネクタ43を介して図示されていないコンピュータに情報伝達可能に接続される。ストレージ41は、コンピュータに制御されることにより、コンピュータから取得された情報を記録したり、その記録された情報をコンピュータに出力したりする。
【0025】
ストレージ41は、第1ねじ穴47と第2ねじ穴48と第3ねじ穴54と第4ねじ穴55とに第1保持ピン2と第2保持ピン3と第3保持ピン21と第4保持ピン23とが挿入されることにより、ストレージケース10に適切に保持される。ストレージ41は、ストレージ41がストレージケース10に適切に保持されるときに、格納空間4に配置され、ストレージケース10に対して第1位置または第2位置または第3位置または第4位置に配置されることができる。
【0026】
図5は、ストレージ41が第1位置に配置された状態でストレージケース10に保持されたときのストレージケース10とストレージ41とを示す正面図である。ストレージ41の裏側面51は、ストレージ41が第1位置に配置されるときに、ストレージケース10の底面部分5に対向する。コネクタ43は、ストレージ41が第1位置に配置されるときに、第1切欠き35を介してストレージケース10の外部に露出される。ストレージ41が第1位置に配置されるときに、第1保持ピン2は、第4ねじ穴55に挿入され、第2保持ピン3は、第3ねじ穴54に挿入され、第3保持ピン21は、第2ねじ穴48に挿入され、第4保持ピン23は、第1ねじ穴47に挿入される。
【0027】
図6は、ストレージ41が第2位置に配置された状態でストレージケース10に保持されたときのストレージケース10とストレージ41とを示す正面図である。ストレージ41の裏側面51は、ストレージ41が第2位置に配置されるときに、ストレージケース10の底面部分5に対向する。コネクタ43は、ストレージ41が第2位置に配置されるときに、第2切欠き36を介してストレージケース10の外部に露出される。ストレージ41が第2位置に配置されるときに、第1保持ピン2は、第1ねじ穴47に挿入され、第2保持ピン3は、第2ねじ穴48に挿入され、第3保持ピン21は、第3ねじ穴54に挿入され、第4保持ピン23は、第4ねじ穴55に挿入される。ストレージ41が第2位置に配置されたときの裏側面51と底面部分5との間の距離D2は、ストレージ41が第1位置に配置されたときの裏側面51と底面部分5との間の距離D1に等しい。
【0028】
図7は、ストレージ41が第3位置に配置された状態でストレージケース10に保持されたときのストレージケース10とストレージ41とを示す正面図である。ストレージ41の表側面44は、ストレージ41が第3位置に配置されるときに、ストレージケース10の底面部分5に対向する。コネクタ43は、ストレージ41が第3位置に配置されるときに、第1切欠き35を介してストレージケース10の外部に露出される。ストレージ41が第3位置に配置されるときに、第1保持ピン2は、第2ねじ穴48に挿入され、第2保持ピン3は、第1ねじ穴47に挿入され、第3保持ピン21は、第4ねじ穴55に挿入され、第4保持ピン23は、第3ねじ穴54に挿入される。ストレージ41が第3位置に配置されたときのストレージ41の表側面44とストレージケース10の底面部分5との間の距離D3は、距離D1より小さく、距離D2より小さい。
【0029】
図8は、ストレージ41が第4位置に配置された状態でストレージケース10に保持されたときのストレージケース10とストレージ41とを示す正面図である。ストレージ41の表側面44は、ストレージ41が第4位置に配置されるときに、ストレージケース10の底面部分5に対向する。コネクタ43は、ストレージ41が第4位置に配置されるときに、第2切欠き36を介してストレージケース10の外部に露出される。ストレージ41が第4位置に配置されるときに、第1保持ピン2は、第3ねじ穴54に挿入され、第2保持ピン3は、第4ねじ穴55に挿入され、第3保持ピン21は、第1ねじ穴47に挿入され、第4保持ピン23は、第2ねじ穴48に挿入される。ストレージ41の表側面44とストレージケース10の底面部分5との間の距離は、ストレージ41が第4位置に配置されるときに、距離D2に等しい。ストレージ41が第4位置に配置されたときのストレージ41の表側面44とストレージケース10の底面部分5との間の距離D4は、距離D3に等しく、すなわち、距離D1より小さく、距離D2より小さい。
【0030】
第1切欠き35は、ストレージ41が第2位置または第4位置に配置されるときに、コネクタ43が第1切欠き35を介してストレージケース10の外部に露出されるように、形成されている。第2切欠き36は、ストレージ41が第1位置または第3位置に配置されるときに、コネクタ43が第2切欠き36を介してストレージケース10の外部に露出されるように、形成されている。コネクタ43は、第1切欠き35または第2切欠き36を介してストレージケース10の外部に露出されるときに、他のコネクタに接続されることができる。
【0031】
複数の隙間埋め部11の弾性体部15は、ストレージ41がストレージケース10に適切に保持されているときに、弾性変形し、接触部14が表側面44または裏側面51を押すように、弾性力をストレージ41に与える。ストレージケース10は、複数の隙間埋め部11の接触部14がストレージ41に接触することにより、ストレージ41を適切に保持することができる。また、第1保持ピン2は、弾性力がストレージ41に与えられることにより、第1ねじ穴47と第2ねじ穴48と第3ねじ穴54と第4ねじ穴55とのうちの第1保持ピン2が挿入されているねじ穴の内壁に適切に接触する。第2保持ピン3と第3保持ピン21と第4保持ピン23とも、弾性力がストレージ41に与えられることにより、第1保持ピン2と同様に、ねじ穴の内壁に適切に接触する。ストレージケース10は、第1保持ピン2と第2保持ピン3と第3保持ピン21と第4保持ピン23とが第1ねじ穴47と第2ねじ穴48と第3ねじ穴54と第4ねじ穴55との内壁に接触することにより、ストレージ41を適切に保持することができる。
【0032】
ユーザは、ストレージ41をストレージケース10に取り付けるときに、第3保持ピン21と第4保持ピン23とが格納空間4に突出しなくなるように、第1弾性変形部22と第2弾性変形部24とを弾性変形させる。ユーザは、第3保持ピン21と第4保持ピン23とが格納空間4に突出しないときに、ストレージ41を第1位置または第2位置または第3位置または第4位置に配置し、第1弾性変形部22と第2弾性変形部24とを解放する。ストレージケース10は、第1弾性変形部22と第2弾性変形部24とが解放されると、第3保持ピン21と第4保持ピン23とがストレージ41のねじ穴に挿入されることにより、ストレージ41を保持することができる。
【0033】
ユーザは、ストレージ41をストレージケース10から取り外すときに、第3保持ピン21がねじ穴から抜けるように、第1弾性変形部22を弾性変形させ、第4保持ピン23がねじ穴から抜けるように、第2弾性変形部24を弾性変形させる。ストレージケース10は、第3保持ピン21と第4保持ピン23とがねじ穴から抜けることにより、ストレージ41を解放し、ストレージ41をストレージケース10から取り外す作業を容易にすることができる。
【0034】
ストレージケース10は、
図9に示されているように、第1電子機器61にストレージ41が取り付けられるときに利用される。
図9は、ストレージケース10が利用される第1電子機器61を示す斜視図である。第1電子機器61は、筐体62と複数の電子部品63とを備え、図示されていないカバーを備えている。筐体62は、箱型に形成されている。筐体62の内部には、カバーが筐体62に取り付けられることにより、筐体62とカバーとに囲まれる内部空間64が形成される。複数の電子部品63は、内部空間64に配置され、筐体62に固定されている。複数の電子部品63は、図示されていないケーブルを介して互いに情報伝達可能に接続され、電子回路を形成している。電子回路は、情報処理することにより、第1電子機器61に情報伝達可能に接続される外部機器を制御する。
【0035】
第1電子機器61は、
図10に示されているように、スロットイン用ケース支持部65とスロットイン用ケース固定部66とをさらに備えている。
図10は、スロットイン用ケース支持部65とスロットイン用ケース固定部66とを示す斜視図である。スロットイン用ケース支持部65は、筐体62の内部に配置され、筐体62に固定されている。スロットイン用ケース支持部65には、孔67が形成されている。ストレージケース10の第1固定ツメ25は、ストレージケース10が筐体62に適切に取り付けられているときに、孔67に挿入されている。ストレージケース10は、孔67にストレージケース10の第1固定ツメ25が挿入されるときに、移動可能にスロットイン用ケース支持部65に支持され、たとえば、孔67の周辺を中心に回転可能にスロットイン用ケース支持部65に支持される。
【0036】
図11は、スロットイン用ケース支持部65とスロットイン用ケース固定部66とを示す他の斜視図である。スロットイン用ケース固定部66は、孔68が形成されている。
図12は、スロットイン用ケース固定部66とストレージケース10のスロットイン用ストッパ部16とを示す断面図である。スロットイン用ケース固定部66は、ストレージケース10が筐体62に適切に取り付けられているときに、スロットイン用ストッパ部16のツマミ部19がスロットイン用ケース固定部66の外部に配置されるように、形成されている。スロットイン用ストッパ部16の可動ツメ17は、ストレージケース10が筐体62に適切に取り付けられているときに、孔68に挿入されている。スロットイン用ケース固定部66は、第1固定ツメ25が孔67に挿入される場合で、可動ツメ17が孔68に挿入されるときに、可動ツメ17がスロットイン用ケース固定部66に接触し、孔67の周辺を中心にストレージケース10が回転することを防止する。スロットイン用ケース固定部66は、可動ツメ17が孔68に挿入されるときに、さらに、第1固定ツメ25が孔67から抜け出ることを防止し、ストレージケース10を筐体62に固定することができる。
【0037】
第1電子機器では、ユーザは、ストレージ41が保持されたストレージケース10が筐体62取り付けられた後に、複数の電子部品63に接続されたコネクタをコネクタ43に接続する。ストレージケース10に保持されるストレージ41のストレージケース10に対する向きは、ストレージ41が第1位置または第2位置または第3位置または第4位置に配置された場合に、互いに異なっている。ストレージケース10は、ストレージ41が第1位置または第2位置または第3位置または第4位置に配置された場合でも、コネクタ43をストレージケース10の外部に適切に露出させることができる。このため、ストレージケース10は、筐体62に対するストレージ41の向きが変更された場合でも、複数の電子部品63に接続されたコネクタをコネクタ43に接続することができ、ストレージ41を筐体62に取り付けることに利用することができる。その結果、ストレージケース10は、筐体62に対するストレージ41の向きが変更される度に適宜作製される必要がなく、電子機器の製造コストを低減することができる。
【0038】
ユーザは、筐体62からストレージケース10を取り外すときに、ツマミ部19を押すことにより、可動ツメ17が孔68から抜けるように、弾性変形部18を弾性変形させる。ユーザは、可動ツメ17が孔68から抜けたときに、孔67の周辺を中心にストレージケース10を回転させ、第1固定ツメ25を孔67から抜き、筐体62からストレージケース10を取り外す。
【0039】
ストレージケース10は、第1電子機器61と異なる第2電子機器にストレージ41が取り付けられるときにも利用される。第2電子機器は、第1電子機器61と同様に、筐体62と複数の電子部品63とを備えている。第2電子機器は、
図13に示されているように、スライドイン用ケース固定部71とスライドイン用ケース支持部72とをさらに備えている。
図13は、スライドイン用ケース固定部71とスライドイン用ケース支持部72とを示す斜視図である。スライドイン用ケース固定部71は、板状に形成され、筐体の外部に露出するように配置され、筐体に固定されている。スライドイン用ケース固定部71には、第1開口部73と第2開口部74とが形成されている。第1開口部73は、筐体の内部の一部が筐体の外部に接続されるように、形成されている。第2開口部74は、筐体の内部の他の一部が筐体の外部に接続されるように、形成されている。
【0040】
スライドイン用ケース支持部72は、柱状に形成され、挿入方向75に平行である直線に沿うように筐体の内部に配置され、筐体に固定されている。挿入方向75は、スライドイン用ケース固定部71が沿う平面に垂直である。
図14は、スライドイン用ケース支持部72を示す断面図である。スライドイン用ケース支持部72は、第1上側レール部76と第1下側レール部77と第2上側レール部78と第2下側レール部79とを備えている。
【0041】
図15は、スライドイン用ケース支持部72と、第1開口部73を介して筐体の内部に向かって挿入されたストレージケース10と、第2開口部74を介して筐体の内部に向かって挿入されたストレージケース10とを示す正面図である。第1上側レール部76は、ストレージケース10が第1開口部73を介して筐体の内部に向かって挿入されたときに、ストレージケース10の第1側面部分6を挟むように、形成されている。第1下側レール部77は、ストレージケース10が第1開口部73を介して筐体の内部に向かって挿入されたときに、ストレージケース10の第2側面部分7を挟むように、形成されている。第1開口部73を介して筐体の内部に向かって挿入されたストレージケース10は、第1側面部分6が第1上側レール部76により挟まれ、第2側面部分7が第1下側レール部77により挟まれることにより、挿入方向75に平行に並進可能に支持される。
【0042】
第2上側レール部78は、ストレージケース10が第2開口部74を介して筐体の内部に向かって挿入されたときに、ストレージケース10の第1側面部分6を挟むように、形成されている。第2下側レール部79は、ストレージケース10が第2開口部74を介して筐体の内部に向かって挿入されたときに、ストレージケース10の第2側面部分7を挟むように、形成されている。第2開口部74を介して筐体の内部に向かって挿入されたストレージケース10は、第1側面部分6が第2上側レール部78により挟まれ、第2側面部分7が第2下側レール部79により挟まれることにより、挿入方向75に平行に並進可能に支持される。
【0043】
第2電子機器は、
図14に示されているように、第1上側スライドイン用ケース固定部81と第1下側スライドイン用ケース固定部82と第2上側スライドイン用ケース固定部83と第2下側スライドイン用ケース固定部84とをさらに備えている。第1上側スライドイン用ケース固定部81には、第1上側孔85が形成されている。第1上側スライドイン用ケース固定部81は、第1開口部73を介して挿入されたストレージケース10が筐体に適切に取り付けられたときに、第1固定ツメ25が第1上側孔85に挿入されるように、形成されている。第1上側スライドイン用ケース固定部81は、第1開口部73を介して挿入されたストレージケース10が筐体に適切に取り付けられたときに、ストレージケース10のうちの第1固定ツメ25の周辺部分が接触するように、形成されている。第2電子機器は、第1固定ツメ25の周辺部分が第1上側スライドイン用ケース固定部81に接触することにより、第1開口部73を介して挿入されたストレージケース10が挿入方向75に移動することを防止することができる。
【0044】
第1下側スライドイン用ケース固定部82には、第1下側孔86が形成されている。第1下側スライドイン用ケース固定部82は、第1開口部73を介して挿入されたストレージケース10が筐体に適切に取り付けられたときに、第2固定ツメ26が第1下側孔86に挿入されるように、形成されている。第1下側スライドイン用ケース固定部82は、第1開口部73を介して挿入されたストレージケース10が筐体に適切に取り付けられたときに、ストレージケース10のうちの第2固定ツメ26の周辺部分が接触するように、形成されている。第2電子機器は、第2固定ツメ26の周辺部分が第1下側スライドイン用ケース固定部82に接触することにより、第1開口部73を介して挿入されたストレージケース10が挿入方向75に移動することを防止することができる。
【0045】
第2上側スライドイン用ケース固定部83には、第2上側孔87が形成されている。第2上側スライドイン用ケース固定部83は、第2開口部74を介して挿入されたストレージケース10が筐体に適切に取り付けられたときに、第1固定ツメ25が第2上側孔87に挿入されるように、形成されている。第2上側スライドイン用ケース固定部83は、第2開口部74を介して挿入されたストレージケース10が筐体に適切に取り付けられたときに、ストレージケース10のうちの第1固定ツメ25の周辺部分が接触するように、形成されている。第2電子機器は、第1固定ツメ25の周辺部分が第2上側スライドイン用ケース固定部83に接触することにより、第2開口部74を介して挿入されたストレージケース10が挿入方向75に移動することを防止することができる。
【0046】
第2下側スライドイン用ケース固定部84には、第2下側孔88が形成されている。第2下側スライドイン用ケース固定部84は、第2開口部74を介して挿入されたストレージケース10が筐体に適切に取り付けられたときに、第2固定ツメ26が第2下側孔88に挿入されるように、形成されている。第2下側スライドイン用ケース固定部84は、第2開口部74を介して挿入されたストレージケース10が筐体に適切に取り付けられたときに、ストレージケース10のうちの第2固定ツメ26の周辺部分が接触するように、形成されている。第2電子機器は、第2固定ツメ26の周辺部分が第2下側スライドイン用ケース固定部84に接触することにより、第2開口部74を介して挿入されたストレージケース10が挿入方向75に移動することを防止することができる。
【0047】
図16は、筐体に適切に取り付けられたストレージケース10とスライドイン用ケース固定部71とスライドイン用ケース支持部72とを示す斜視図である。スライドイン用ストッパ部31は、ストレージケース10が第1開口部73を介して挿入されて筐体に適切に取り付けられたときに、スライドイン用ケース固定部71のうちの第1開口部73の周辺部分に干渉する。スライドイン用ストッパ部31は、ストレージケース10が第2開口部74を介して挿入されて筐体に適切に取り付けられたときに、スライドイン用ケース固定部71のうちの第2開口部74の周辺部分に干渉する。
【0048】
図17は、第1開口部73を介して挿入されて筐体に適切に取り付けられたストレージケース10のスライドイン用ストッパ部31とスライドイン用ケース固定部71とを示す断面図である。スライドイン用ストッパ部31の可動ツメ32は、ストレージケース10が第1開口部73を介して挿入されて筐体に適切に取り付けられたときに、スライドイン用ケース固定部71のうちの挿入方向75の側の表面に対向する。第2電子機器は、ストレージケース10が筐体に適切に取り付けられたときに、可動ツメ32がスライドイン用ケース固定部71に対向することにより、ストレージケース10が挿入方向75の反対方向に並進することを防止することができる。第2電子機器は、ストレージケース10が第2開口部74を介して挿入されて筐体に適切に取り付けられたときに、第1開口部73の場合と同様に、ストレージケース10が挿入方向75の反対方向に並進することを防止することができる。
【0049】
第2電子機器は、
図18に示されているように、内部コネクタ91をさらに備えている。
図18は、内部コネクタ91を示す上面図である。ストレージケース10は、ストレージ41が第2位置または第4位置に配置されるように、すなわち、コネクタ43が第2切欠き36を介して露出するように、ストレージ41を保持している。内部コネクタ91は、筐体62の内部に配置され、複数の電子部品63に接続されている。内部コネクタ91は、ストレージ41が第2位置または第4位置に配置されている場合で、ストレージケース10が筐体62に取り付けられたときに、コネクタ43に適切に接続されるように、筐体62に固定されている。このとき、内部コネクタ91は、第2位置または第4位置に配置されたストレージ41を保持したストレージケース10が第2開口部74を介して挿入されるときに、コネクタ43に適切に接続される。
【0050】
第3電子機器は、第2電子機器の内部コネクタ91が他の外部コネクタ92に置換されている。
図19は、外部コネクタ92を示す上面図である。ストレージケース10は、ストレージ41が第1位置または第3位置に配置されるように、すなわち、コネクタ43が第1切欠き35を介して露出するように、ストレージ41を保持している。外部コネクタ92は、筐体62の外部に配置され、複数の電子部品63に接続されている。ユーザは、ストレージ41が第1位置または第3位置に配置されている場合で、ストレージケース10が筐体62に取り付けられたときに、外部コネクタ92をコネクタ43に接続する。すなわち、ストレージケース10は、第1電子機器と第2電子機器と第3電子機器との全部に利用されることができ、筐体62に対して様々な向きで配置されるストレージ41を筐体62に適切に固定することができる。また、ストレージケース10は、利用される電子機器ごとに適宜作製される必要がなく、電子機器の製造コストを低減することができる。
【0051】
ユーザは、筐体62からストレージケース10を取り外すときに、ツマミ部34を押すことにより、可動ツメ32がスライドイン用ケース固定部71に干渉しなくなるまで、弾性変形部33を弾性変形させる。ユーザは、可動ツメ32がスライドイン用ケース固定部71に干渉しなくなったときに、ストレージケース10を挿入方向75の反対方向に並進させ、筐体62からストレージケース10を取り外す。
【0052】
[実施例のストレージケース10の効果]
実施例のストレージケース10は、ケース本体1と第1保持ピン2と第2保持ピン3と第3保持ピン21と第4保持ピン23と第1固定ツメ25とスロットイン用ストッパ部16とスライドイン用ストッパ部31とを備えている。第1保持ピン2と第2保持ピン3と第3保持ピン21と第4保持ピン23とは、ストレージ41が第1位置または第2位置に配置されるように、ストレージ41をケース本体1に固定する。第1固定ツメ25とスロットイン用ストッパ部16とスライドイン用ストッパ部31とは、ケース本体1が筐体62に取り付けられるときに利用される。ケース本体1には、ストレージ41が第1位置に配置されるときにストレージ41のうちのコネクタ43を露出させる第1切欠き35と、ストレージ41が第2位置に配置されるときにコネクタ43を露出させる第2切欠き36とが形成されている。このとき、実施例のストレージケース10は、ストレージ41が第1位置または第2位置に配置された場合でも、コネクタ43を露出させることができる。このとき、実施例のストレージケース10は、筐体62に対して様々な向きで配置されるストレージ41を筐体62に適切に固定することができる。
【0053】
また、実施例のストレージケース10のケース本体1は、板状に形成される底面部分5と、底面部分5の一端に固定される第1側面部分6と、底面部分5の他端に固定される第2側面部分7と、バー部分8とを備えている。バー部分8は、第1側面部分6と第2側面部分7とに固定されている。第1保持ピン2と第2保持ピン3とは、第1側面部分6に支持されている。第3保持ピン21と第4保持ピン23とは、第2側面部分7に支持されている。このとき、実施例のストレージケース10は、第1側面部分6と第2側面部分7とが離れることを防止することができ、強度を向上させることができる。実施例のストレージケース10は、さらに、第1側面部分6と第2側面部分7とが離れることを防止することにより、第1保持ピン2と第2保持ピン3と第3保持ピン21と第4保持ピン23とを介してストレージ41を適切に保持することができる。
【0054】
また、実施例のストレージケース10の第1保持ピン2と第2保持ピン3と第3保持ピン21と第4保持ピン23とは、さらに、ストレージ41が第3位置または第4位置に配置されるように、ストレージ41をケース本体1に固定する。第1切欠き35部は、ストレージ41が第3位置に配置されるときに、コネクタ43を露出させる。第2切欠き36部は、ストレージ41が第4位置に配置されるときに、コネクタ43を露出させる。このとき、実施例のストレージケース10は、ストレージ41が裏返しされて保持された場合でも、コネクタ43を適切に露出させることができ、筐体62に対して様々な向きで配置されるストレージ41を筐体62に適切に固定することができる。
【0055】
また、実施例のストレージケース10は、接触部14と、接触部14を底面部分5に支持する弾性体部15とをさらに備えている。弾性体部15は、ストレージ41が第1位置または第2位置または第3位置または第4位置に配置されるときに、接触部14がストレージ41に接触するように力を接触部14に与える。このとき、実施例のストレージケース10は、第1保持ピン2と第2保持ピン3と第3保持ピン21と第4保持ピン23とがストレージ41を保持するときのガタを抑えることができ、ストレージ41を筐体62に適切に固定することができる。
【0056】
ところで、既述の実施例のストレージケース10は、接触部14と弾性体部15とが設けられているが、接触部14と弾性体部15とに置換して、エラストマーから形成されるシートが底面部分5に貼付されていてもよい。この場合も、ストレージケース10は、ストレージ41が保持されるときのガタを抑えることができ、かつ、筐体62に対して様々な向きで配置されるストレージ41を筐体62に適切に固定することができる。また、既述の実施例のストレージケース10は、接触部14と弾性体部15とが省略されてもよい。この場合も、ストレージケース10は、筐体62に対して様々な向きで配置されるストレージ41を筐体62に適切に固定することができる。
【0057】
また、実施例のストレージケース10は、第1固定ツメ25とスロットイン用ストッパ部16と第1側面部分6と第2側面部分7とスライドイン用ストッパ部31とを備えている。第1固定ツメ25は、ケース本体1が移動可能に筐体62に対して支持される。スロットイン用ストッパ部16は、第1固定ツメ25が支持されるときに、ケース本体1を筐体62に固定する。第1側面部分6と第2側面部分7とは、ケース本体1が並進可能に筐体62に対して支持される。スライドイン用ストッパ部31は、ケース本体1が筐体62に対して並進しないようにケース本体1を筐体62に固定する。このとき、実施例のストレージケース10は、異なる複数の方法で筐体62に固定されることができ、固定される方法ごとに別個に作製される必要がなく、電子機器の製造コストを低減することができる。
【0058】
ところで、既述のスライドイン用ケース支持部72は、2つのストレージケース10を挿入方向75に並進可能に支持することができるが、
図20に示されているように、2つのスライドイン用ケース支持部に置換されてもよい。
図20は、2つのスライドイン用ケース支持部を示す正面図である。2つのスライドイン用ケース支持部は、第1スライドイン用ケース支持部95と第2スライドイン用ケース支持部96とを備えている。第1スライドイン用ケース支持部95は、柱状に形成され、挿入方向75に平行である直線に沿うように筐体の内部に配置され、筐体に固定されている。第1スライドイン用ケース支持部95は、第1上側レール部76と第1下側レール部77とを備えている。第2スライドイン用ケース支持部96は、柱状に形成され、挿入方向75に平行である直線に沿うように筐体の内部に配置され、筐体に固定されている。第2スライドイン用ケース支持部96は、第2上側レール部78と第2下側レール部79とを備えている。
【0059】
図21は、第1スライドイン用ケース支持部95と第2スライドイン用ケース支持部96とにそれぞれ保持された2つのストレージケース10を示す斜視図である。第1スライドイン用ケース支持部95は、既述のスライドイン用ケース支持部72と同様に、第1側面部分6と第2側面部分7とを挟むことにより、第1開口部73を介して挿入されたストレージケース10を挿入方向75に平行に並進可能に支持する。第2スライドイン用ケース支持部96は、既述のスライドイン用ケース支持部72と同様に、第1側面部分6と第2側面部分7とを挟むことにより、第2開口部74を介して挿入されたストレージケース10を挿入方向75に平行に並進可能に支持する。
【0060】
このため、ストレージケース10は、スライドイン用ケース支持部72が2つのスライドイン用ケース支持部に置換された場合でも、筐体62に適切に取り付けられることができる。この結果、ストレージケース10は、スライドイン用ケース支持部72が2つのスライドイン用ケース支持部に置換された場合でも、筐体62に対して様々な向きで配置されるストレージ41を筐体62に適切に固定することができる。
【0061】
以上、実施例を説明したが、前述した内容により実施例が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、実施例の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換及び変更のうち少なくとも1つを行うことができる。
【符号の説明】
【0062】
10:ストレージケース
1 :ケース本体
2 :第1保持ピン
3 :第2保持ピン
5 :底面部分
6 :第1側面部分
7 :第2側面部分
8 :バー部分
11:複数の隙間埋め部
14:接触部
15:弾性体部
16:スロットイン用ストッパ部
21:第3保持ピン
23:第4保持ピン
25:第1固定ツメ
26:第2固定ツメ
31:スライドイン用ストッパ部
35:第1切欠き
36:第2切欠き