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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-19
(45)【発行日】2024-09-30
(54)【発明の名称】複素環誘導体及びその使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 215/42 20060101AFI20240920BHJP
   C07D 215/46 20060101ALI20240920BHJP
   A61K 31/4706 20060101ALI20240920BHJP
   C07D 215/48 20060101ALI20240920BHJP
   C07D 239/95 20060101ALI20240920BHJP
   A61K 31/517 20060101ALI20240920BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20240920BHJP
   C07D 239/94 20060101ALI20240920BHJP
   C07D 473/34 20060101ALI20240920BHJP
   A61K 31/52 20060101ALI20240920BHJP
   C07D 215/50 20060101ALI20240920BHJP
   C07D 217/22 20060101ALI20240920BHJP
   A61K 31/472 20060101ALI20240920BHJP
   C07D 495/04 20060101ALI20240920BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20240920BHJP
   C07D 471/04 20060101ALI20240920BHJP
   C07D 513/04 20060101ALI20240920BHJP
   C07D 487/04 20060101ALI20240920BHJP
   A61K 31/4985 20060101ALI20240920BHJP
   C07D 491/048 20060101ALI20240920BHJP
   A61K 31/4355 20060101ALI20240920BHJP
   C07D 217/24 20060101ALI20240920BHJP
   A61P 31/06 20060101ALI20240920BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20240920BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20240920BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20240920BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20240920BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20240920BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20240920BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240920BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240920BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20240920BHJP
   A61P 7/00 20060101ALI20240920BHJP
   A61P 35/04 20060101ALI20240920BHJP
   A61P 37/00 20060101ALI20240920BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20240920BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20240920BHJP
   A61P 31/20 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
C07D215/42
C07D215/46 CSP
A61K31/4706
C07D215/48
C07D239/95
A61K31/517
A61K31/5377
C07D239/94
C07D473/34 361
A61K31/52
C07D215/50
C07D217/22
A61K31/472
C07D495/04 105Z
A61K31/519
C07D471/04 116
C07D513/04 301
C07D487/04 140
A61K31/4985
C07D491/048
A61K31/4355
C07D217/24
A61P31/06
A61P29/00 101
A61P19/02
A61P37/06
A61P17/06
A61P1/16
A61P1/04
A61P43/00 111
A61P35/00
A61P35/02
A61P7/00
A61P35/04
A61P29/00
A61P37/00
A61P3/10
A61P27/02
A61P31/20
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020566834
(86)(22)【出願日】2019-05-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-27
(86)【国際出願番号】 KR2019006554
(87)【国際公開番号】W WO2019231271
(87)【国際公開日】2019-12-05
【審査請求日】2022-03-23
(31)【優先権主張番号】10-2018-0062450
(32)【優先日】2018-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514078818
【氏名又は名称】シー・アンド・シー・リサーチ・ラボラトリーズ
【氏名又は名称原語表記】C&C RESEARCH LABORATORIES
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100156144
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 康
(72)【発明者】
【氏名】パク・チャンヒ
(72)【発明者】
【氏名】イム・ジュンファン
(72)【発明者】
【氏名】イ・スノク
(72)【発明者】
【氏名】イ・サンヒ
(72)【発明者】
【氏名】コ・グァンソク
(72)【発明者】
【氏名】キム・ビョンホ
(72)【発明者】
【氏名】ムン・ヒョンジョ
(72)【発明者】
【氏名】キム・ジェイル
(72)【発明者】
【氏名】パク・ホンギュ
(72)【発明者】
【氏名】ホン・ヨンジュ
【審査官】伊佐地 公美
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/004761(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/145512(WO,A2)
【文献】特表2008-513413(JP,A)
【文献】国際公開第2009/007422(WO,A1)
【文献】国際公開第2008/086462(WO,A2)
【文献】特表2009-502801(JP,A)
【文献】特表2011-513322(JP,A)
【文献】特表2012-503664(JP,A)
【文献】特表2009-523845(JP,A)
【文献】国際公開第2001/081345(WO,A1)
【文献】国際公開第1996/006084(WO,A1)
【文献】DATABASE STN REGISTRY file,[online], [retrieved on 25 Mar 2024], ,RN 1183089-50-0(Entered STN 13 Sep 2009); RN 1292475-77-4(Entered STN 10 May 2011)
【文献】DATABASE STN REGISTRY file,[online], [retrieved on 25 Mar 2024],RN 1183216-02-5(Entered STN 13 Sep 2009); RN 1307755-30-1(Entered STN 08 Jun 2011)
【文献】DATABASE STN REGISTRY file,[online], [retrieved on 25 Mar 2024],RN 1920445-10-8(Entered STN 29 May 2016); RN 1292740-62-5(Entered STN 10 May 2011); RN 1178946-63-8(Entered STN 1 Sep 2009); RN 1410056-82-4(Entered STN 3 Dec 2012); RN 1291506-64-3(Entered STN 8 May 2011); RN 1915187-67-5(Entered STN 22 May 2016); RN 1490515-56-4(Entered STN 9 Dec 2013); RN 1274548-80-9(Entered STN 4 Apr 2011); RN 1318132-64-7(Entered STN 15 Aug 2011); RN 1306356-41-1(Entered STN 6 Jun 2011); RN 1305730-95-3(Entered STN 5 Jun 2011); RN 1292476-05-1(Entered STN 10 May 2011)
【文献】DATABASE STN REGISTRY file,[online], [retrieved on 25 Mar 2024],RN 1972027-76-1(Entered STN 12 Aug 2016); RN 1968955-73-8(Entered STN 8 Aug 2016); RN 1975593-70-4(Entered STN 19 Aug 2016); RN 1919194-94-7(Entered STN 27 May 2016); RN 1979689-72-9(Entered STN 25 Aug 2016); RN 1550813-56-3(Entered STN 20 Feb 2014); RN 1179889-65-6(Entered STN 3 Sep 2009); RN 1179673-79-0(Entered STN 3 Sep 2009); RN 1184025-33-9(Entered STN 14 Sep 2009); RN 1178282-83-1(Entered STN 31 Aug 2009)
【文献】DATABASE STN REGISTRY file,[online], [retrieved on 25 Mar 2024],RN 1970292-07-9(Entered STN 10 Aug 2016); RN 1969466-60-1(Entered STN 9 Aug 2016); RN 1978616-14-6(Entered STN 24 Aug 2016); RN 1970704-95-0(Entered STN 10 Aug 2016); RN 1970703-95-7(Entered STN 10 Aug 2016); RN 1970789-38-8(Entered STN 10 Aug 2016); RN 1979654-41-5(Entered STN 25 Aug 2016); RN 1308367-90-9(Entered STN 9 Jun 2011); RN 1291764-00-5(Entered STN 8 May 2011); RN 1544885-69-9(Entered STN 16 Feb 2014)
【文献】Acta Poloniae Pharmaceutica,1984年,Vol. 41,pp. 161-165
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61P
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1)
【化1】
[式中、X、X及びXが、それぞれ独立して、C又はNであり、但し、X、X及びXの少なくとも一つは、Nであり;
が、水素、ハロ、アルキル、ハロアルキル又はアルコキシであり;
が、水素、ヒドロキシ、ハロ、カルボキシ、-C(=O)-NH-NH、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシ-カルボニル、カルボキシ-アルコキシ、アミノカルボニル-アルコキシ、アルコキシ-カルボニル-アルコキシ、アリール、アリール-オキシ、アリール-アルキル-アミノスルホニル、アリール-カルボニル、アミノカルボニル、5~8員ヘテロシクロアルキル又は5~8員ヘテロシクロアルキルカルボニルであり(ここで、前記ヘテロシクロアルキルが、N、O及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を有し、前記アリールが、ニトロ又はハロで任意に置換されてもよい);
が水素又はアリール-アルキルであり;
が、ニトロ、ニトロソ、アミノ、アルキルスルホニル-アミノ、アルキルスルホニルヒドロキシアミノ(-N(OH)S(O)アルキル)又はハロアルキルスルホニル-アミノであり;但し、Rがアルキルの場合、Rは、アルキルスルホニル-アミノではなく; が水素またはメチルである場合、R はアミノでもニトロでもなく;
A環が、アリール又はN、O及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を含む3~8員飽和又は不飽和複素環であり;
Dが、-CH-であり;
Eが、ハロで任意に置換された-CH-であり;
nが、0~2の整数であり;
mが、1~4の整数であり;
但し、X及びXがNである場合、XはCであり、Rは水素、ハロ又はアルキルであり;nは0であり、mは2であり、Rは水素又は、ハロで置換されているアリールであり、そして、Rはニトロ、アルキルスルホニル-アミノまたはハロアルキルスルホニル-アミノであり;そして
但し、式(1)の化合物は、2-メチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン、N-[2-(4-ニトロフェニル)エチル]チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン、N-[2-(4-ニトロフェニル)エチル]チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミンおよびN-[2-(4-ニトロフェニル)エチル]-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-アミンではない]の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体。
【請求項2】
、X及びXが、それぞれ独立して、C又はNであり、但し、X、X及びXの少なくとも一つはNであり;
が、水素、ハロ、C-C-アルキル、ハロ-C-C-アルキル又はC-Cアルコキシであり;
は、水素、ヒドロキシ、ハロ、カルボキシ、-C(=O)-NH-NH、C-C-アルキル、C-C-アルコキシ、ハロ-C-C-アルコキシ、C-C-アルコキシ-カルボニル、カルボキシ-C-C-アルコキシ、アミノカルボニル-C-C-アルコキシ、C-C-アルコキシ-カルボニル-C-C-アルコキシ、C-C10-アリール、C-C10-アリール-オキシ、C-C10-アリール-C-C-アルキル-アミノスルホニル、C-C10-アリール-カルボニル、アミノカルボニル、5~8員ヘテロシクロアルキル又は5~8員ヘテロシクロアルキルカルボニルであり(ここで、前記ヘテロシクロアルキルが、N、O及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を有し、前記アリールが、ニトロ又はハロで任意に置換されてもよい);
が、水素又はC-C10-アリール-C-C-アルキルであり;
が、ニトロ、ニトロソ、アミノ、C-C-アルキルスルホニル-アミノ、C-C-アルキルスルホニルヒドロキシアミノ又はハロ-C-C-アルキルスルホニル-アミノであり;但し、RがC-C-アルキルの場合、RはC-C-アルキルスルホニル-アミノではなく; が水素またはメチルである場合、R はアミノでもニトロでもなく;
A環が、C-C10-アリール又はN、O及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を含む5又は6員飽和又は不飽和複素環であり;
Dが、-CH-であり;
Eが、ハロで任意に置換された-CH-であり;
nが、0~2の整数であり;
mが、1~4の整数であり;
但し、X及びXがNである場合、XはCであり、Rは水素、ハロ又はC1-6-アルキルであり;nは0であり、mは2であり、Rは水素又は、ハロで置換されているC6-10-アリールであり、そして、Rはニトロ、C1-6-アルキルスルホニル-アミノまたはハロ-C1-6-アルキルスルホニル-アミノである、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体。
【請求項3】
がNであり、X及びXが、それぞれ独立して、C又はNである、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体。
【請求項4】
が、ハロ、C-C-アルキル、ハロ-C-C-アルキル又はC-Cアルコキシである、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体。
【請求項5】
が、水素、ヒドロキシ、ハロ、カルボキシ、-C(=O)-NH-NH、C-C-アルキル、C-C-アルコキシ、ハロ-C-C-アルコキシ、C-C-アルコキシ-カルボニル、カルボキシ-C-C-アルコキシ、アミノカルボニル-C-C-アルコキシ、C-C-アルコキシ-カルボニル-C-C-アルコキシ、フェニル、フェノキシ、フェニル-C-C-アルキル-アミノスルホニル、フェニル-カルボニル、アミノカルボニル、5又は6員ヘテロシクロアルキル又は5又は6員ヘテロシクロアルキルカルボニル(ここで、前記ヘテロシクロアルキルは、N、O及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を有し、前記フェニルは、ニトロ又はハロで任意に置換される)である、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体。
【請求項6】
が、水素又はフェニル-C-C-アルキルである、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体。
【請求項7】
が、ニトロ、ニトロソ、アミノ、C-C-アルキルスルホニル-アミノ、C-C-アルキルスルホニルヒドロキシアミノ又はハロ-C-C-アルキルスルホニル-アミノである、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体。
【請求項8】
A環が、フェニル又はN及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を含む5又は6員不飽和複素環である、請求項1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体。
【請求項9】
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
N-(4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)-N-ヒドロキシメタンスルホンアミド;
4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)ベンゼンスルホンアミド;
4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)(フェネチル)アミノ)エチル)ベンゼンスルホンアミド;
N-(4-アミノフェネチル)-2-クロロキノリン-4-アミン;
N-(4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-8-エチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-6-メトキシ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-8-メトキシ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
N-(4-(2-((2-クロロ-6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-5-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-6-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-8-メチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
エチル2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボキシレート;
N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-スルホンアミド;
2-クロロ-N-(4-ニトロソフェネチル)キノリン-4-アミン;
N-(4-(2-((6-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-クロロ-6-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-クロロキナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-クロロ-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-クロロ-5-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((5-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-6-モルホリノ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン2,2,2-トリフルオロアセテート;
2-クロロ-5-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-7-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-8-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2,6-ジクロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-6-フェノキシキノリン-4-アミン;
(2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)(フェニル)メタノン:
2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-オール;
N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン;
エチル2-((2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)オキシ)アセテート;
N-(4-(2-(キナゾリン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-((2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)オキシ)アセトアミド;
2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボン酸;
2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボキサミド;
(2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)(モルホリノ)メタノン;
2-((2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)オキシ)酢酸;
2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボヒドラジド;
N-(4-(2-((2-クロロ-8-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((8-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-9H-プリン-6-アミン;
N-(4-ニトロフェネチル)-2-(トリフルオロメチル)-2-キナゾリン-4-アミン;
N-(4-ニトロフェネチル)-2-(トリフルオロメチル)キノリン-4-アミン;
2-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)-9H-プリン-6-アミン;
-メチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-2,4-ジアミン2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-(2-((2-(トリフルオロメチル)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-(トリフルオロメチル)キナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
6-(2,4-ジクロロフェニル)-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
N-(4-(2-((6-(2,4-ジクロロフェニル)キナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-クロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-N-(4-(メチルスルホンアミド)ベンジル)キノリン-4-カルボキサミド;
N-(2,2-ジフルオロ-2-(4-ニトロフェニル)エチル)キナゾリン-4-アミン;
1,1,1-トリフルオロ-N-(4-(2-(キナゾリン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
6-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン;
N-(4-ニトロフェネチル)イソキノリン-4-アミン;
N-(4-(2-(イソキノリン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-(4-ニトロフェニル)-N-(キナゾリン-4-イル)アセトアミド;
N-(4-(2-(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-4-アミン;
N-(4-(2-(チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-(チアゾロ[5,4-d]ピリミジン-7-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-(ピリド[3,4-b]ピラジン-5-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((3-メチルキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-(フロ[3,2-c]ピリジン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((4-クロロイソキノリン-1-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-(イソキノリン-1-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;及び
N-(4-(2-((2-メトキシキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド、
からなる群から選択される化合物、又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体。
【請求項10】
有効成分として、治療有効量の請求項1~9のいずれか1項に記載の合物、又はその薬学的に許容される塩又は立体異性体、及び薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物。
【請求項11】
STAT3タンパク質の活性化に関連する疾患の予防又は治療のための請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項12】
前記STAT3タンパク質の活性化に関連する疾患が、固形癌、血液癌、放射線又は薬剤耐性癌、転移性癌、炎症性疾患、免疫系疾患、糖尿病、黄斑変性、乳頭腫ウイルス感染及び結核よりなる群から選ばれる請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項13】
前記STAT3タンパク質の活性化に関連する疾患が、乳癌、肺癌、胃癌、前立腺癌、子宮癌、卵巣癌、腎臓癌、膵臓癌、肝癌、大腸癌、皮膚癌、頭頸部癌、甲状腺癌、骨肉腫、急性又は慢性白血病、多発性骨髄腫、B-細胞又はT-細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、リウマチ性関節炎を含む自己免疫疾患、乾癬、肝炎、炎症性腸疾患、クローン病、糖尿病、黄斑変性、乳頭腫ウイルス感染及び結核よりなる群から選ばれる請求項11に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規複素環化合物、STATタンパク質、特に、STAT3タンパク質活性化に関連する疾患を予防又は治療するためのその使用及びそれを含む医薬組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
STAT(signal transducer and activator of transcription)タンパク質は、様々な細胞外サイトカイン(cytokines)及び成長因子からの信号を核内に伝達する転写因子である。STATタンパク質の7つサブタイプ(STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5a、STAT5b、STAT6)が現在知られており、一般に、約750~850のアミノ酸で構成されている。また、STATタンパク質の各サブタイプは、STATタンパク質の機能を発揮する上で重要な役割を果たすいくつかの保存ドメイン(conserved domain)含まれている。具体的には、STATタンパク質のN-末端からC-末端までの5つのドメイン(コイルドコイルドメイン、DNA結合ドメイン、リンカードメイン、SH2ドメイン及びトランス活性化とメイン(TDA))が存在することが報告されている。さらに、STAT1、STAT3、STAT4及びSTAT5のX線結晶構造が1998年から報告されている(非特許文献1、2、3及び4)。一般に、サイトカイン及び成長因子が結合する受容体は、大きくクラスI及びクラスIIに分類される。IL-2、IL-3、IL-5、IL-6、IL-12、G-CSF、GM-CSF、LIF、トロンボポエチン(thrombopoietin)などはクラスIに結合し、INF-α、INF-γ、IL-10などはクラスIIに結合されることが知られている(非特許文献5、6及び7)。その中で、STATタンパク質の活性化に関与するサイトカイン受容体は、細胞外ドメインの構造的形態に応じて、gp-130ファミリー、IL-2ファミリー、成長因子ファミリー、インターフェロンファミリー及び受容体型チロシンキナーゼファミリーに分類される。インターロイキン-6ファミリーサイトカインは、様々な生理学的活動を媒介する代表的な多重機能性サイトカイン(multifunctional cytokine )である。IL-6が細胞膜表面に存在するIL-6受容体に結合するt、gp-130受容体を引き付けてIL-6-gp-130受容体複合体を形成する。このとき、細胞質内のJAKキナーゼ(JAK1、JAK2、JAK3及びTyk2)が、gp130の細胞質の部分に誘引され、リン酸化されて活性化される。続いて、潜在的な細胞質STATタンパク質は受容体に引き付けられ、JAKキナーゼによってリン酸化され、活性化される。このとき、STATタンパク質のC-末端に位置するSH2ドメインに隣接するチロシン-705がリン酸化され、活性化された各STATタンパク質単量体のチロシン-705は相互に別のモノマーであるSH2ドメインに結合し、同種(homo-)又は異種(hetero-)の二量体を形成(dimerization)して核内に移動する。核内に移動された二量体は、特定DNA結合プロモーターに結合して転写を促進する。その転写プロセスを通じて、様々なタンパク質(Myc、サイクリンD1/D2、BCLxL、Mcl、survivin、VEGF、HIF1、免疫抑制因子など)を生成する(非特許文献8、9)。
【0003】
特に、STAT3タンパク質は、IL-6及びEGFの急性炎症反応及びシグナル伝達経路において十四な役割を果たすことが知られている(非特許文献10、11)。最近の臨床報告によると、STAT3タンパク質は、前立腺、胃、乳房、肺、膵臓、腎臓、子宮、卵巣、頭頸部などに発生する固形癌の患者、及び急性、慢性白血病、多発性骨髄腫などの血液癌患者で絶えずに活性化されている。さらに、STAT3が活性化された患者群の生存率は、STAT3が不活化された患者群の生存率よりも著しく低いことが報告されている(非特許文献12、13及び14)。一方、STAT3は、STAT3ノックアウトマウスモデルを使用した研究で、マウス胚性幹細胞の成長及び維持に不可欠な因子であることが確認された。また、組織特異的なSTAT3欠乏マウスモデルを用いた研究では、STAT3が組織特異的な方法で細胞成長、個細胞成長、アポトーシス及び細胞運動性に重要な役割を果たしていることが明らかになっている(非特許文献15)。さらに、STAT3のアンチセンシングによってアポトーシスが様々な癌細胞株で観察されたため、STAT3は有望な新しい抗癌標的と見なされている。また、STAT3は、糖尿病、免疫系疾患、C型肝炎、黄斑変性症、乳頭腫ウイルス感染症、非ホジキンリンパ腫、結核の患者治療における潜在的な標的としても期待されている。これとは対照的に、STAT1は、同じサイトカイン及び成長因子の細胞内下部反応経路を共有しながらも、炎症及び先天性、後天性免疫を増加させ、ほとんどの場合、抗細胞増殖(anti-proliferation)又はアポトーシス促進反応(pro-apoptotic responses)を惹き起こしている。そのため、STAT3と、STAT3とは逆の役割を果たすことが知られている(非特許文献16)。
【0004】
STAT3阻害剤を開発するための戦略は、i)IL-6/gp-130/JAKキナーゼによるSTAT3タンパク質リン酸化の阻害、ii)活性化STAT3の二量体化の直接阻害、及びiii)STAT3二量体の核内DNA結合阻害に、大きく分けることができる。
【0005】
開発中の低分子STAT3阻害剤として、大塚製薬株式会社が開発中のOPB-31121、OPB-51602及びOPB-111077が固形癌・血液癌患者を対象に臨床試験を行っていることが報告されており、S3I-201(非特許文献17)、S3I-M2001(非特許文献18)、LLL-12(非特許文献19)、Stattic(非特許文献20)、STA-21(非特許文献21)、SF-1-066(非特許文献22)、及びSTX-0119(非特許文献23)などが、一部癌細胞成長抑制実験及び抗癌動物モデル(in vivo異種移植モデル)で有効であることが報告されている。さらに、SH2ドメインへの結合部位に隣接するpY-705(STAT3)のアミノ酸配列又はJAKキナーゼが結合するgp-130受容体のアミノ酸配列を模倣するペプチド化合物(非特許文献24、25)等が研究されたが、溶解度、膜透過度及び生体内安定性などの問題により、ペプチドの開発は成功していない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【文献】Becker S et al., Nature, 1998, 394.
【文献】Vinkemeier U et al., Science, 1998, 279
【文献】Chen X et al., Cell, 1998, 93
【文献】D. Neculai et al., J. Biol. Chem., 2005, 280
【文献】Schindler C et al., Annu. Rev. Biochem., 1995, 64
【文献】Novick D et al., Cell, 1994, 77
【文献】Ho AS et al., Proc. Natl. Acad. Sci., 1993, 90
【文献】Stark et al., Annu. Rev. Biochem., 1997, 67
【文献】Levy et al., Nat. Rev. Mol. Cell Biol., 2002, 3
【文献】Akira et al., Cell, 1994, 76
【文献】Zhong et al., Science, 1994, 264
【文献】Masuda et al., Cancer Res., 2002, 62
【文献】Benekli et al., Blood, 2002, 99
【文献】Yuichi et al., Int. J. Oncology, 2007, 30
【文献】Akira et al., Oncogene 2000, 19
【文献】Valeria Poli et al., Review, Landes Bioscience, 2009
【文献】Siddiquee et al., Proc. Natl. Acad. Sci., 2007, 104
【文献】Siddiquee et al., Chem. Biol., 2007, 2
【文献】Lin et al., Neoplasia, 2010, 12
【文献】Schust et al., Chem. Biol. 2006, 13
【文献】Song et al., Proc. Natl. Acad. Sci., 2005, 102
【文献】Zhang et al., Biochem. Pharm., 2010, 79
【文献】Matsuno et al., ACS Med. Chem. Lett., 2010, 1
【文献】Turkson J et al., Mol Cancer Ther. 2004, 261
【文献】Coleman et al., J. Med. Chem., 2005, 48
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の目的は、STAT3タンパク質の活性化を抑制する新規の複素環化合物を提供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、STAT3タンパク質の活性化に関連する疾患の予防又は治療のための医薬組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、下記式(1)
【化1】
[式中、X、X及びXが、それぞれ独立して、C又はNであり、但し、X、X及びXの少なくとも一つは、Nであり;
が、水素、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ又はアルキルアミノであり;
が、水素、ヒドロキシ、ハロ、カルボキシ、-C(=O)-NH-NH、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシ-カルボニル、カルボキシ-アルコキシ、アミノカルボニル-アルコキシ、アルコキシ-カルボニル-アルコキシ、アリール、アリール-オキシ、アリール-アルキル-アミノスルホニル、アリール-カルボニル、アミノカルボニル、5~8員ヘテロシクロアルキル又は5~8員ヘテロシクロアルキルカルボニルであり(ここで、前記ヘテロシクロアルキルが、N、O及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を有し、前記アリールが、ニトロ又はハロで任意に置換されてもよい);
が水素又はアリール-アルキルであり;
が、ニトロ、ニトロソ、アミノ、アミノ-スルホニル、アルキルスルホニル-アミノ、アルキルスルホニルヒドロキシアミノ(-N(OH)S(O)アルキル)又はハロアルキルスルホニル-アミノであり;但し、Rがアルキルの場合、Rは、アルキルスルホニル-アミノではなく;
A環が、アリール又はN、O及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を含む3~8員飽和又は不飽和複素環であり;
Dが、オキソで任意に置換された-CH-であり;
Eが、オキソ又はハロで任意に置換された-CH-であり;
nが、0~2の整数であり;
mが、1~4の整数である]の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は異性体を提供る。
【0010】
特に明記しない限り、本明細書において「アルキル」という用語は、単独で、又はさらなる擁護(例えば、アルコキシ)と組わせて、好ましくは、線状又は分枝状の1~6個の炭素原子を有する飽和脂肪族炭化水素基のラジカルを意味する。
【0011】
特に明記しない限り、本明細書において「アルコキシ」という用語は、アルキルオキシ、好ましくは1個~6個の炭素原子を有するアルキルオキシを意味する。
【0012】
特に明記しない限り、本明細書において「ハロゲン」という用語は、フルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)又はヨード(I)のラジカルを意味する。
【0013】
特に明記しない限り、本明細書において「アリール」という用語は、好ましくは6個~10個の炭素原子を有する芳香族ラジカルを意味する。アリールの具体例には、フェニル、ナフチルが含まれるが、これらに限定されない。
【0014】
特に明記しない限り、本明細書において「ヘテロシクロアルキル」という用語は、好ましくはN、O及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を有すする5~10員の飽和単環式又は二環式環を意味し、具体的な例には、ピロリジン、ピペリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジンななどが含まれるが、これらに限定されない。
【0015】
特に明記しない限り、本明細書において「複素環」という用語は、好ましくはN、O及びSから選ばれる1~3個のへテロ原子を有する5~8員の飽和又は不飽和単環式環を意味し、具体的な例には、ピリジン、イミダゾール、ピリミジン(pyrimidine)、チオフェン、フランなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、式(1)において、
、X及びXが、それぞれ独立して、C又はNであり、但し、X、X及びXの少なくとも一つはNであり;
が、水素、ハロ、C-C-アルキル、ハロ-C-C-アルキル、C-Cアルコキシ又はC-C-アルキルアミノであり;
は、水素、ヒドロキシ、ハロ、カルボキシ、-C(=O)-NH-NH、C-C-アルキル、C-C-アルコキシ、ハロ-C-C-アルコキシ、C-C-アルコキシ-カルボニル、カルボキシ-C-C-アルコキシ、アミノカルボニル-C-C-アルコキシ、C-C-アルコキシ-カルボニル-C-C-アルコキシ、C-C10-アリール、C-C10-アリール-オキシ、C-C10-アリール-C-C-アルキル-アミノスルホニル、C-C10-アリール-カルボニル、アミノカルボニル、5~8員ヘテロシクロアルキル又は5~8員ヘテロシクロアルキルカルボニルであり(ここで、前記ヘテロシクロアルキルが、N、O及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を有し、前記アリールが、ニトロ又はハロで任意に置換されてもよい);
が、水素又はC-C10-アリール-C-C-アルキルであり;
が、ニトロ、ニトロソ、アミノ、アミノ-スルホニル、C-C-アルキルスルホニル-アミノ、C-C-アルキルスルホニルヒドロキシアミノ又はハロ-C-C-アルキルスルホニル-アミノであり;但し、RがC-C-アルキルの場合、RはC-C-アルキルスルホニル-アミノではなく;
A環が、C-C10-アリール又はN、O及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を含む5又は6員飽和又は不飽和複素環であり;
Dが、オキソで任意に置換された-CH-であり;
Eが、オキソ又はハロで任意に置換された-CH-であり;
nが、0~2の整数であり;
mが、1~4の整数である。
【0017】
本発明のさらに別の実施形態によれば、式(1)において、XがNであり、X及びXが、それぞれ独立して、C又はNである。
【0018】
本発明のさらに別の実施形態によれば、式(1)において、Rが、ハロ、C-C-アルキル、ハロ-C-C-アルキル、C-Cアルコキシ又はC-C-アルキルアミノである。
【0019】
本発明のまた別の実施形態によれば、式(1)において、Rが、水素、ヒドロキシ、ハロ、カルボキシ、-C(=O)-NH-NH、C-C-アルキル、C-C-アルコキシ、ハロ-C-C-アルコキシ、C-C-アルコキシ-カルボニル、カルボキシ-C-C-アルコキシ、アミノカルボニル-C-C-アルコキシ、C-C-アルコキシ-カルボニル-C-C-アルコキシ、フェニル、フェノキシ、フェニル-C-C-アルキル-アミノスルホニル、フェニル-カルボニル、アミノカルボニル、5又は6員ヘテロシクロアルキル又は5又は6員ヘテロシクロアルキルカルボニル(ここで、前記ヘテロシクロアルキルは、N、O及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を有し、前記フェニルは、ニトロ又はハロで任意に置換される)である。
【0020】
本発明のまた別の実施形態によれば、式(1)において、Rが、水素又はフェニル-C-C-アルキルである。
【0021】
本発明のさらに別の実施形態によれば、式(1)において、Rが、ニトロ、ニトロソ、アミノ、アミノ-スルホニル、C-C-アルキルスルホニル-アミノ、C-C-アルキルスルホニルヒドロキシアミノ又はハロ-C-C-アルキルスルホニル-アミノである
本発明のさらに別の実施形態によれば、式(1)において、A環が、フェニル又はN及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を含む5又は6員不飽和複素環である。
【0022】
本発明による式(1)の化合物の代表例には、以下の化合物が挙げられるが、これらに限定されない:
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
N-(4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)-N-ヒドロキシメタンスルホンアミド;
4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)ベンゼンスルホンアミド;
4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)(フェネチル)アミノ)エチル)ベンゼンスルホンアミド;
2-メチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
N-(4-アミノフェネチル)-2-クロロキノリン-4-アミン;
N-(4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-8-エチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-6-メトキシ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-8-メトキシ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
N-(4-(2-((2-クロロ-6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-5-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-6-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-8-メチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
エチル2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボキシレート;
N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-スルホンアミド;
2-クロロ-N-(4-ニトロソフェネチル)キノリン-4-アミン;
N-(4-(2-((6-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-クロロ-6-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-クロロキナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-クロロ-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-クロロ-5-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((5-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-6-モルホリノ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン2,2,2-トリフルオロアセテート;
2-クロロ-5-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-7-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-8-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2,6-ジクロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-6-フェノキシキノリン-4-アミン;
(2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)(フェニル)メタノン:
2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-オール;
N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン;
エチル2-((2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)オキシ)アセテート;
N-(4-(2-(キナゾリン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-((2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)オキシ)アセトアミド;
2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボン酸;
2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボキサミド;
(2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)(モルホリノ)メタノン;
2-((2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)オキシ)酢酸;
2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボヒドラジド;
N-(4-(2-((2-クロロ-8-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((8-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-9H-プリン-6-アミン;
N-(4-ニトロフェネチル)-2-(トリフルオロメチル)-2-キナゾリン-4-アミン;
N-(4-ニトロフェネチル)-2-(トリフルオロメチル)キノリン-4-アミン;
2-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)-9H-プリン-6-アミン;
-メチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-2,4-ジアミン2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-(2-((2-(トリフルオロメチル)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-(トリフルオロメチル)キナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
6-(2,4-ジクロロフェニル)-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
N-(4-(2-((6-(2,4-ジクロロフェニル)キナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-クロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-N-(4-(メチルスルホンアミド)ベンジル)キノリン-4-カルボキサミド;
N-(2,2-ジフルオロ-2-(4-ニトロフェニル)エチル)キナゾリン-4-アミン;
1,1,1-トリフルオロ-N-(4-(2-(キナゾリン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
6-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン;
N-(4-ニトロフェネチル)イソキノリン-4-アミン;
N-(4-(2-(イソキノリン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((6-フルオロキナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-(4-ニトロフェニル)-N-(キナゾリン-4-イル)アセトアミド;
N-(4-(2-(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-4-アミン;
N-(4-(2-(チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-(チアゾロ[5,4-d]ピリミジン-7-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-(ピリド[3,4-b]ピラジン-5-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((3-メチルキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-(フロ[3,2-c]ピリジン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((4-クロロイソキノリン-1-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-(イソキノリン-1-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;及び
N-(4-(2-((2-メトキシキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド
前記化合物の名前は、パーキンエルマー(PerkinElmer)のChemDraw Professional(Version 15.0.0.106)によって提供される命名法に従って記載した。
【0023】
本発明による式(1)の化合物はまた、薬学的に許容される塩を形成することができる。このような薬学的に許容される塩を調製するのに有用な代表的な酸には、以下のものが含まれるが、これらに限定されない。塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、ギ酸、クエン酸、酢酸、トリクロロ酢酸又はトリフルオロ酢酸、安息香酸、フマル酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、2,2-ジクロロ酢酸、アシル化アミノ酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、L-アスパラギン酸、4-アセトアミド安息香酸、(+)-カンフル酸、カンファースルホン酸、(+)-(1S)-カンファースルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、桂皮酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプタン酸、D-グルコン酸、D-グルクロン酸、L-グルタミン酸、?-オキソ-グルタル酸、グリコール酸、馬尿酸、(+)-L-乳酸、(±)-DL-乳酸、ラクトビオン酸、(-)-L-リンゴ酸、マロン酸、(±)-DL-マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、ニコチン酸、オレイン酸、オロト酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、L-ピログルタミン酸、サリチル酸、4-アミノ-サリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、タンニン酸、(+)-L-酒石酸、チオシアン酸及びウンデシレン酸などによって形成された酸付加塩が含まれる。さらに、アミン誘導体の分野で公知されており、使用されている他の酸性塩を含むこともできる。これらは、従来の既知の工程によって製造することができる。
【0024】
前記式(1)の構造を有する本発明の化合物は、以下の実施例に記載される方法によって製造することができるが、これらに限定されない。
【0025】
本発明の式(1)の化合物は、STAT3タンパク質の活性化を抑制するための優れた効能を有する。したがって、本発明はまた、有効成分として、治療有効量の式(1)の化合物、その薬学的に許容される塩又は異性体、及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
【0026】
本発明の式(1)の化合物は、STAT3タンパク質の活性化を抑制して、固形癌、血液癌、放射線又は薬剤耐性癌、転移性癌、炎症性疾患、免疫系疾患、糖尿病、黄斑変性、乳頭腫ウイルス感染及び結核の予防又は治療に有用である。
【0027】
本発明の式(1)の化合物は、STAT3タンパク質の活性化を抑制して、STAT3タンパク質の活性化に関連する疾患、例えば、乳癌、肺癌、胃癌、前立腺癌、子宮癌、卵巣癌、腎臓癌、膵臓癌、肝癌、大腸癌、皮膚癌、頭頸部癌、甲状腺癌、骨肉腫、急性又は慢性白血病、多発性骨髄腫、B-細胞又はT-細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、リウマチ性関節炎を含む自己免疫疾患、乾癬、肝炎、炎症性腸疾患、クローン病、糖尿病、黄斑変性、乳頭腫ウイルス感染及び結核の予防又は治療に有用である。
【0028】
本発明による医薬組成物は、薬学的に許容される担体、受容体、結合剤、安定化剤及び/又は希釈剤と、有効成分として、治療有効量の式(1)の化合物、その薬学的で許容される塩又は異性体を混合することによって製造することができる。また、本発明による医薬組成物が注射液の形態で製造される場合、薬学的に許容される緩衝液、溶解補助剤及び/又は等張剤を本発明の式(1)の化合物、その薬学的に許容される塩又は異性体と混合することができる。
【0029】
本発明による医薬組成物は、当業者に知られているか又は利用可能な調製技術、及び適切な薬学的賦形剤を使用することにより、一つ以上の複数の投薬単位の医薬剤を含む医薬組成物の伝達形態で製造することができる。本発明の方法では、組成物は、例えば、口又は非経口投与、経皮、直腸、局所、又は眼の経路などの適切な伝達経路を介して、又は吸入によって投与することができる。前記医薬製剤は、錠剤、カプセル、香嚢(sachet)、糖衣錠、粉末、顆粒、トローチ剤(lozenge)、再調製(reconstitution)用粉末、液状製剤又は坐剤の形態であってもよい。例えば、組成物は、静脈内注射、スプレー、局所又は経口投与のための形態で製剤化することができる。
【0030】
経口用製剤を製造する場合には、任意に従来の医薬担体を使用することができる。例えば、懸濁液、シロップ剤、エリキシル及び溶液剤のような経口用液体製剤の場合、水、グリコール、オイル、アルコールなどを担体として使用でき;散剤、丸剤、カプセル剤及び錠剤のような固体製剤の場合には、デンプン、砂糖、カオリン、潤滑剤、結合剤、崩壊剤などを使用することができる。投与の容易性から錠剤及びカプセル剤が最も便利な剤形であり、錠剤及び丸剤は、腸溶剤として製造することが好ましい。
【0031】
非経口製剤の場合、担体としては、通常は滅菌水が使用され、溶解補助制などの他の成分も含まれることがある。注射用製剤、例えば、滅菌注射用水性又は油性懸濁液は、公知技術により適合した分散剤、湿潤剤、又は懸濁剤を使用して製造することができる。この目的に有用な溶媒には、水、リンゲル液及び等張性NaCl溶液が含まれ、滅菌され、固定化された油もまた、従来、溶媒又は懸濁媒質として使用されている。モノ-、ジ-グリセリドを含む任意の非刺激性の固定化油をこの目的に使用することができ、オレイン酸などの脂肪酸も注射用製剤に使用することができる。
【0032】
経皮製剤の場合には、担体として、浸透促進剤及び/又は適当な湿潤剤を、任意に皮膚への非刺激性の適当な添加剤と組み合わせて使用することができる。添加剤には、皮膚を介した投与を強化すること及び/又は所望の組成物を製造するのに役に立つものを選択することができる。経皮製剤は、例えば、経皮パッチ、点滴剤又は軟膏などの様々な方式で投与することができる。
【0033】
本発明による医薬組成物の投与量及び投与時間は、患者の疾患、状態、年齢、体重及び投与形態に従って適切に決定することができる。前記組成物は、成人の場合、1日当たり0.1~2,000mg、好ましくは1~200mgの量で、単回又は複数回投与で投与することができるが、これに限定されない。
【発明の効果】
【0034】
本発明の式(1)の複素環誘導体、その薬学的に許容される塩又は異性体は、STAT3タンパク質の活性化抑制効果に優れているので、それを含有する薬学的組成物は、STAT3タンパク質の活性化に関連する疾患を予防又は治療するのに有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明を以下の実施例及び実験例により詳細に説明する。しかし、以下の実施例及び実験例は、本発明の理解を容易にすることのみを目的としており、本発明の保護範囲はそれに限定されない。
【0036】
以下の実施例で使用される略語は、次のように定義される。
Ammonium formate:ギ酸アンモニウム
BBr:三臭化ホウ素
BINAP:2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル
Brine:塩水は、塩(通常塩化ナトリウム)で飽和又はほとんど飽和された水
Celite:セライト
CHCN:アセトニトリル
CDCl:重水素化クロロホルム
CDOD:完全重水素化(fully deuterated)メタノール
CHCl:ジクロロメタン
DAST:ジエチルアミノサルファートトリフルオリド
1,4-dioxane:1,4-ジオキサン
DIPEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン
DMA:ジメチルアセトアミド
DME:ジメチルエーテル
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
DMSO-d:完全重水素化ジメチルスルホキシド
EDC:エチル-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルカルボジイミド
EtOAc酢酸エチル
EtOH:エチルアルコール
EtN:トリエチルアミン
HCl:塩酸
n-Hex:n-ヘキサン
O:水
HOBT:1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
i-PrOH:イソプロピルアルコール
CO:炭酸カリウム
MeOH:メチルアルコール
MsCl:メタンスルホニルクロリド
NaCO:炭酸ナトリウム
NaSO:硫酸ナトリウム
NaHCO:重炭酸ナトリウム
NaOH:水酸化ナトリウム
NaBH:水素化ホウ素ナトリウム
NHCl:塩化アンモニウム
NaBHCN:シアノ水素化ホウ素ナトリウム
NMP:n-メチルピロリドン
Pd2(dba):トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
Pd(PPh:テトラキス(トリフェニルフォスフィン)パラジウム
PPh:トリフェニルフォスフィン
Raney Ni:ラネーニッケル
TfO:トリフルオロメタンスルホン酸無水物
THF:テトラヒドロフラン
Zn:亜鉛
【0037】
実施例1:2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミンの合成
【化2】
2,4-ジクロロキノリン(100.0mg、0.50mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(101.0mg、0.50mmol)とEt3N(350.0μL、2.50mmol)をDMF(4.0mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置マイクロ波合成装置(100W、150℃)内で30分間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をアミンシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(n-Hex:CHCl=1:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(25.0mg、15%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 8.27 - 8.14 (m, 2H), 7.96 - 7.85 (m, 1H), 7.66 (ddd, J = 1.1, 6.9, 8.4 Hz, 1H), 7.57 - 7.49 (m, 1H), 7.47 - 7.35 (m, 3H), 6.43 (s, 1H), 5.14 - 5.03 (m, 1H), 3.75 - 3.63 (m, 2H), 3.19 (t, J = 6.9 Hz, 2H)
C/MS ESI (+): 328 (M+1)
【0038】
実施例2:N-(4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)-N-ヒドロキシメタンスルホンアミドの合成
【化3】
(a)2-クロロ-N-(4-(ヒドロキシアミノ)フェネチル)キノリン-4-アミンの合成
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(100.0mg、0.30mmol)をCHCN/CHCl(4.0mL、3/1v/v)混合溶媒に溶解し、Zn(100.0mg、1.50mmol)とギ酸アンモニウム(192.0mg、3.0mmol)を室温で加えた。反応液を25℃で2時間撹拌した。反応液に水を加え、CHClで抽出し、塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-クロロ-N-(4-ヒドロキシアミノ)フェネチル)キノリン-4-アミン(50.0mg、53%)を得た。
LC/MS ESI (+): 314 (M+1)
【0039】
(b)N-(4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)-N-ヒドロキシメタンスルホンアミドの合成
2-クロロ-N-(4-(ヒドロキシアミノ)フェネチル)キノリン-4-アミン(50.0mg、0.16mmol)をピリジン(1.6mL)に溶解し、0℃でMsCl(25.0μL、0.32mmol)をゆっくり加えた。反応終結を確認後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)-N-ヒドロキシメタンスルホンアミド(10.0mg、16%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ = 8.04 - 7.95 (m, 1H), 7.76 - 7.59 (m, 2H), 7.48 - 7.39 (m, 3H), 7.33 - 7.24 (m, 2H), 6.48 (s, 1H), 3.63 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.04 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.81 (s, 3H)
LC/MS ESI (+): 392 (M+1)
【0040】
実施例3:4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
【化4】
2,4-ジクロロキノリン(100.0mg、0.50mmol)、4-(2-アミノエチル)ベンゼンスルホンアミド(100.0mg、0.50mmol)とEt3N(210.0μL、1.50mmol)をDMF(2.5mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(50W、100℃)内で30分間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をアミンシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)ベンゼンスルホンアミド(25.0mg、14%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ = 8.04 - 7.95 (m, 1H), 7.86 - 7.79 (m, 2H), 7.76 - 7.61 (m, 2H), 7.49 - 7.40 (m, 3H), 6.52 (s, 1H), 3.66 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.12 (t, J = 7.1 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 362 (M+1)
【0041】
実施例4:4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)(フェネチル)アミノ)エチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
【化5】
(a)4-(2-(フェネチルアミノ)エチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
4-(2-アミノエチル)ベンゼンスルホンアミド(500.0mg、2.5mmol)と2-フェニルアセトアルデヒド(300.0mg、2.5mmol)をMeOH(25.0mL)に溶解し、NaBHCN(470.0mg、7.5mmol)を加えた。反応液を25℃で20時間撹拌し、減圧下で蒸留した。残渣をEtOAcで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物4-(2-(フェネチルアミノ)エチル)ベンゼンスルホンアミド(270.0mg、36%)を得た。
LC/MS ESI (+): 305 (M+1)
【0042】
(b)4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)(フェネチル)アミノ)エチル)ベンゼンスルホンアミドの合成
2,4-ジクロロキノリン(54.0mg、0.27mmol)、4-(2-(フェネチルアミノ)エチル)ベンゼンスルホンアミド(83.0mg、0.27mmol)とEtN(110.0μL、0.81mmol)をDMF(1.5mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(50W、100℃)内で1時間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCH2Cl2で抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をアミンシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、アイボリーの固体化合物4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)(フェネチル)アミノ)エチル)ベンゼンスルホンアミド(2.5mg、2%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 7.98 (dd, J = 1.0, 8.2 Hz, 1H), 7.86 - 7.79 (m, 2H), 7.74 - 7.68 (m, 1H), 7.63 - 7.55 (m, 1H), 7.42 - 7.19 (m, 8H), 6.88 - 6.83 (m, 1H), 4.62 (s, 2H), 3.79 - 3.64 (m, 4H), 3.05 - 2.89 (m, 4H)
LC/MS ESI (+): 466 (M+1)
【0043】
実施例5:2-メチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミンの合成
【化6】
4-クロロ-2-メチルキノリン(200.0mg、1.13mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(230.0mg、1.13mmol)とEtN(470.0μL、3.39mmol)をNMP(3.6mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(50W、100℃)内で1時間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をアミンシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EtOAc=2:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、黄色の液体化合物2-メチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(120.0mg、35%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 8.26 - 8.17 (m, 2H), 7.97 - 7.89 (m, 1H), 7.61 (ddd, J = 1.5, 6.9, 8.4 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.47 - 7.32 (m, 3H), 6.41 (s, 1H), 4.89 (br s, 1H), 3.73 - 3.63 (m, 2H), 3.18 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 2.64 (s, 3H)
LC/MS ESI (+): 308 (M+1)
【0044】
実施例6:N-(4-アミノフェネチル)-2-クロロキノリン-4-アミンの合成
【化7】
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(30.0mg、0.09mmol)をMeOH(2.0mL)に溶解し、5%活性炭パラジウム(3.0mg、10w/w%)を加えた。反応液にHガスを充填し、室温で1時間反応した。反応液をセライト(celite)でろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をアミンシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-アミノフェネチル)-2-クロロキノリン-4-アミン(121.7mg、81%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 7.93 - 7.83 (m, 1H), 7.62 (ddd, J = 1.5, 6.9, 8.4 Hz, 1H), 7.54 - 7.46 (m, 1H), 7.44 - 7.34 (m, 1H), 7.09 - 7.00 (m, 2H), 6.72 - 6.66 (m, 2H), 6.50 - 6.41 (m, 1H), 5.12 (br s, 1H), 3.66 (br s, 2H), 3.57 - 3.47 (m, 2H), 3.00 - 2.91 (m, 2H)
LC/MS ESI (+): 298 (M+1)
【0045】
実施例7:N-(4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化8】
N-(4-アミノフェネチル)-2-クロロキノリン-4-アミン(8.0mg、0.03mmol)をピリジン(0.3mL)に溶解し、0℃でMsCl(4.0μL、0.05mmol)をゆっくり加えた。反応終結を確認後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EtOAc=1:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(5.0mg、49%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ = 8.05 - 7.98 (m, 1H), 7.75 - 7.61 (m, 2H), 7.48 - 7.40 (m, 1H), 7.29 - 7.22 (m, 2H), 7.21 - 7.14 (m, 2H), 6.45 (s, 1H), 3.65 - 3.59 (m, 2H), 3.05 - 2.97 (m, 2H), 2.90 (s, 3H)
LC/MS ESI (+): 376 (M+1)
【0046】
実施例8:2-クロロ-8-エチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミンの合成
【化9】
出発物質として、2,4-ジクロロ-8-エチルキノリン(200.0mg、0.88mmol)を用いて実施例5と同じ合成経路によって、白色の固体化合物2-クロロ-8-エチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(20.0mg、6%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 8.22 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.53 (t, J = 4.3 Hz, 1H), 7.43 - 7.35 (m, 4H), 6.48 (s, 1H), 5.02 (br s, 1H), 3.68 - 3.64 (m, 2H), 3.22 - 3.15 (m, 4H), 1.34 (t, J = 7.4 Hz, 3H)
LC/MS ESI (+): 356 (M+1)
【0047】
実施例9:2-クロロ-6-メトキシ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミンの合成
【化10】
出発物質として、2,4-ジクロロ-6-メトキシキノリン(200.0mg、0.88mmol)を用いて実施例5と同じ合成経路によって、白色の固体化合物2-クロロ-6-メトキシ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(20.0mg、6%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 8.22 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.85 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.43 - 7.30 (m, 3H), 6.76 (s, 1H), 6.47 (s, 1H), 4.88 - 4.84 (m, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.71 - 3.64 (m, 2H), 3.19 (t, J = 7.4 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 358 (M+1)
【0048】
実施例10:2-クロロ-8-メトキシ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミンの合成
【化11】
出発物質として、2,4-ジクロロ-8-メトキシキノリン(200.0mg、0.88mmol)を用いて実施例5と同じ合成経路によって、白色の固体化合物2-クロロ-8-メトキシ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(15.0mg、5%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 8.21 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.43 - 7.32 (m, 3H), 7.08 - 7.02 (m, 2H), 6.52 (s, 1H), 5.04 (br s, 1H), 4.03 (s, 3H), 3.70 - 3.63 (m, 2H), 3.18 (t, J = 6.8 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 358 (M+1)
【0049】
実施例11:N-(4-(2-((2-クロロ-6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化12】
(a)N-(4-アミノフェネチル)-2-クロロ-6-メトキシキノリン-4-アミンの合成
2-クロロ-6-メトキシ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(40.0mg、0.11mmol)をMeOH(2.0mL)に溶解し、5%活性炭パラジウム(4mg、10w/w%)を加えた。反応液にHガスを充填し、室温で2時間反応した。反応液をセライト(celite)でろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をアミンシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-アミノフェネチル)-2-クロロ-6-メトキシキノリン-4-アミン(12.2mg、32%)を得た。
LC/MS ESI (+): 328 (M+1)
【0050】
(b)N-(4-(2-((2-クロロ-6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
N-(4-アミノフェネチル)-2-クロロ-6-メトキシキノリン-4-アミン(12.2mg、0.04mmol)をピリジン(3.0mL)に溶解し、0℃でMsCl(6.0μL、0.07mmol)をゆっくり加えた。反応終了後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-(2-((2-クロロ-6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(9.0mg、60%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.61 (s, 1H), 7.63 - 7.56 (m, 2H), 7.43 (br s, 1H), 7.32 - 7.26 (m, 3H), 7.14 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.42 (s, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.54 - 3.47 (m, 2H), 2.96 - 2.90 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 406 (M+1)
【0051】
実施例12:2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミンの合成
【化13】
出発物質として、2,4-ジクロロ-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン(200.0mg、0.71mmol)を用いて実施例5と同じ合成経路によって、白色の固体化合物2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミン(60.0mg、21%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.33 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.80 (br s, 1H), 7.61 - 7.57 (m, 3H), 7.51 - 7.47 (m, 1H), 6.58 (s, 1H), 3.66 - 3.60 (m, 2H), 3.12 (t, J = 6.9 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 412 (M+1)
【0052】
実施例13:2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-5-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミンの合成
【化14】
出発物質として、2,4-ジクロロ-5-(トリフルオロメトキシ)キノリン(115.0mg、0.41mmol)を用いて実施例5と同じ合成経路によって、白色の固体化合物2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-5-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミン(49.0mg、29%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.18 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.74 - 7.66 (m, 2H), 7.62 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.42 - 7.39 (m, 1H), 6.96 (br s, 1H), 6.68 (s, 1H), 3.70 - 3.63 (m, 2H), 3.14 (t, J = 6.9 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 412 (M+1)
【0053】
実施例14:2-クロロ-6-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミンの合成
【化15】
2,4-ジクロロ-6-フルオロキノリン(200.0mg、0.93mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(188.0mg、0.93mmol)とEtN(390.0μL、2.79mmol)をNMP(3.1mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(50W、100℃)内で1時間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EtOAc=1:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-クロロ-6-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(45.0mg、14%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 8.27 - 8.17 (m, 2H), 7.96 - 7.86 (m, 1H), 7.49 - 7.36 (m, 3H), 7.17 (dd, J = 2.7, 9.5 Hz, 1H), 6.49 (s, 1H), 4.91 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 3.73 - 3.63 (m, 2H), 3.19 (t, J = 7.1 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 346 (M+1)
【0054】
実施例15:2-クロロ-8-メチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミンの合成
【化16】
2,4-ジクロロ-8-メチルキノリン(200.0mg、0.94mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(188.0mg、0.94mmol)とEtN(390.0μL、2.82mmol)をNMP(3.1mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(50W、100℃)内で1時間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EtOAc=1:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-クロロ-8-メチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(10.0mg、3%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 8.26 - 8.15 (m, 2H), 7.56 - 7.48 (m, 1H), 7.45 - 7.28 (m, 4H), 6.48 (s, 1H), 5.05 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 3.72 - 3.60 (m, 2H), 3.18 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 2.72 (s, 3H)
LC/MS ESI (+): 342 (M+1)
【0055】
実施例16:エチル2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボキシレートの合成
【化17】
エチル2,4-ジクロロキノリン-6-カルボキシレート(200.0mg、0.74mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(150.0mg、0.74mmol)とEtN(310.0μL、2.22mmol)をNMP(2.5mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(50W、100℃)内で1時間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EtOAc=1:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物エチル2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボキシレート(30.0mg、10%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.89 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.21 - 8.06 (m, 4H), 7.75 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.64 - 7.56 (m, 2H), 6.60 (s, 1H), 4.38 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.64 (q, J = 6.6 Hz, 2H), 3.13 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 1.36 (t, J = 7.2 Hz, 3H)
LC/MS ESI (+): 400 (M+1)
【0056】
実施例17:N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミンの合成
【化18】
4-クロロキノリン(300.0mg、1.83mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(371.0mg、1.83mmol)とEtN(760.0μL、5.49mmol)をNMP(6.0mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(50W、100℃)内で1時間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(5.0mg、1%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.45 - 8.37 (m, 1H), 8.22 - 8.12 (m, 3H), 7.77 (dd, J = 0.8, 8.4 Hz, 1H), 7.65 - 7.56 (m, 3H), 7.41 (ddd, J = 1.1, 7.0, 8.3 Hz, 1H), 7.25 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 6.55 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 3.58 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 3.13 (t, J = 7.2 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 294 (M+1)
【0057】
実施例18:2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミンの合成
【化19】
2,4-ジクロロキナゾリン(100.0mg、0.50mmol)と2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(102.0mg、0.50mmol)をTHF(5.0mL)に溶解し、0℃で冷却した後EtN(140.0μL、1.0mmol)を加えた。反応液を25℃で5時間撹拌し、減圧下で蒸留した。残渣をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をアミンシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン(50.0mg、30%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 8.20 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.84 - 7.71 (m, 2H), 7.60 - 7.54 (m, 1H), 7.51 - 7.40 (m, 3H), 6.05 - 5.93 (m, 1H), 4.00 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 3.19 (t, J = 7.1 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 329 (M+1)
【0058】
実施例19:2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-スルホンアミドの合成
【化20】
2,4-ジクロロキノリン-6-スルホンアミド(200.0mg、0.72mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(146.0mg、0.72mmol)とEtN(302.0μL、2.17mmol)をNMP(4.0mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(50W、100℃)内で1時間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(n-Hex:CHCl=1:2)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-スルホンアミド(4.0mg、1%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.19 - 8.11 (m, 3H), 7.98 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.81 - 7.72 (m, 3H), 7.61 - 7.56 (m, 3H), 7.37 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.30 (s, 1H), 3.73 - 3.66 (m, 2H), 3.12 - 3.04 (m, 4H), 2.79 (t, J = 6.7 Hz, 2H),.
LC/MS ESI (+): 556 (M+1)
【0059】
実施例20:2-クロロ-N-(4-ニトロソフェネチル)キノリン-4-アミンの合成
【化21】
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(135.0mg、0.41mmol)をMeOH(4.0mL)に溶解し、5%活性炭パラジウム(13mg、10w/w%)を加えた。反応液にHガスを充填し、室温で3時間反応した。反応液をセライトでろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をアミンシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-クロロ-N-(4-ニトロソフェネチル)キノリン-4-アミン(2.3mg、2%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.20 - 8.14 (m, 1H), 7.93 - 7.86 (m, 2H), 7.73 - 7.58 (m, 5H), 7.42 (d, J = 0.8 Hz, 1H), 6.52 (s, 1H), 3.71 - 3.56 (m, 2H), 3.17 - 3.08 (m, 2H)
LC/MS ESI (+): 312 (M+1)
【0060】
実施例21:N-(4-(2-((6-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化22】
(a)N-(4-アミノフェネチル)-6-フルオロキノリン-4-アミンの合成
2-クロロ-6-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(50.0mg、0.14mmol)をMeOH(2.0mL)に溶解し、5%活性炭パラジウム(5mg、10w/w%)を加えた。反応液にHガスを充填し、室温で1時間反応した。反応液をセライトでろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をアミンシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-アミノフェネチル)-6-フルオロキノリン-4-アミン(30.0mg、76%)を得た。
LC/MS ESI (+): 282 (M+1)
【0061】
(b)N-(4-(2-((6-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
N-(4-アミノフェネチル)-6-フルオロキノリン-4-アミン(30.0mg、0.11mmol)をピリジン(1.1mL)に溶解し、26℃でMsCl(17.0μL、0.21mmol)をゆっくり加えた。反応終了後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-(2-((6-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(12.0mg、31%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.82 - 9.70 (m, 1H), 8.54 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 8.32 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 8.03 (dd, J = 5.7, 9.2 Hz, 2H), 7.82 - 7.69 (m, 1H), 7.45 - 7.35 (m, 2H), 7.26 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.76 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 3.74 - 3.64 (m, 2H), 3.14 - 3.01 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 360 (M+1)
【0062】
実施例22:N-(4-(2-((2-クロロ-6-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化23】
出発物質として、2-クロロ-6-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(50.0mg、0.14mmol)を用いて実施例21と同じ合成経路によって、白色の固体化合物N-(4-2-((2-クロロ-6-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(15.0mg、27%:2段階)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.67 - 9.56 (m, 1H), 8.07 (dd, J = 2.5, 10.9 Hz, 1H), 7.76 (dd, J = 5.7, 9.2 Hz, 1H), 7.62 - 7.44 (m, 2H), 7.33 - 7.22 (m, 2H), 7.14 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 6.48 (s, 1H), 3.51 (q, J = 6.2 Hz, 2H), 2.99 - 2.88 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 394 (M+1)
【0063】
実施例23:N-(4-(2-((2-クロロキナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化24】
出発物質として、2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン(50.0mg、0.14mmol)を用いて実施例21と同じ合成経路によって、白色の固体化合物N-(4-(2-((2-クロロキナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(10.0mg、17%:2段階)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.66 - 9.56 (m, 1H), 8.83 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.85 - 7.75 (m, 1H), 7.64 - 7.58 (m, 1H), 7.53 (dt, J = 1.1, 7.6 Hz, 1H), 7.28 - 7.20 (m, 2H), 7.17 - 7.10 (m, 2H), 3.78 - 3.65 (m, 2H), 2.98 - 2.87 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 377 (M+1)
【0064】
実施例24:N-(4-(2-((2-クロロ-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化25】
(a)N-(4-アミノフェネチル)-2-クロロ-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミンの合成
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミン(52.0mg、0.13mmol)をMeOH(4.0mL)に溶解し、5%活性炭パラジウム(8mg、15w/w%)を加えた。反応液にHガスを充填し、室温で2時間反応した。反応液をセライトでろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をアミンシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-アミノフェネチル)-2-クロロ-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミン(9.0mg、18%)を得た。
LC/MS ESI (+): 382 (M+1)
【0065】
(b)N-(4-(2-((2-クロロ-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
N-(4-アミノフェネチル)-2-クロロ-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミン(9.0mg、0.11mmol)をピリジン(1.5mL)に溶解し、26℃でMsCl(4.0μL、0.05mmol)をゆっくり加えた。反応終了後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をアミンシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(EtOAc)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-(2-((2-クロロ-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(7.9mg、73%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.06 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.27 - 7.18 (m, 6H), 6.81 (br s, 1H), 6.38 (s, 1H), 3.57 - 3.50 (m, 2H), 3.03 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 2.93 (s, 3H)
LC/MS ESI (+): 460 (M+1)
【0066】
実施例25:N-(4-(2-((7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化26】
(a)N-(4-アミノフェネチル)-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミンの合成
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミン(52.0mg、0.13mmol)をMeOH(4.0mL)に溶解し、5%活性炭パラジウム(8mg、15w/w%)を加えた。反応液にHガスを充填し、室温で2時間反応した。反応液をセライトでろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をアミンシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-アミノフェネチル)-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミン(28.9mg、66%)を得た。
LC/MS ESI (+): 348 (M+1)
【0067】
(b)N-(4-(2-((7-トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
N-(4-アミノフェネチル)-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミン(28.9mg、0.08mmol)をピリジン(3.0mL)に溶解し、24℃でMsCl(13.0μL、0.16mmol)をゆっくり加えた。反応終了後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をアミンシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-(2-((7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(9.3mg、26%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.62 (s, 1H), 8.43 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 8.35 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 7.64 (s, 1H), 7.50 - 7.40 (m, 2H), 7.27 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.13 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 6.57 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.66 - 3.46 (m, 2H), 2.95 - 2.90 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 426 (M+1)
【0068】
実施例26:N-(4-(2-((2-クロロ-5-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化27】
出発物質として、2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-5-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミン(49.0mg、0.12mmol)を用いて実施例24と同じ合成経路によって、白色の固体化合物N-(4-(2-((2-クロロ-5-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(17.3mg、32%:2段階)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 7.80 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.55 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 7.29 - 7.19 (m, 5H), 6.58 (br s, 1H), 6.42 (s, 1H), 6.33 (s, 1H), 3.57 - 3.50 (m, 2H), 3.07 - 3.00 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 460 (M+1)
【0069】
実施例27:N-(4-(2-((5-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化28】
出発物質として、2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-5-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミン(49.0mg、0.12mmol)を用いて実施例25と同じ合成経路によって、白色の固体化合物N-(4-(2-((5-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(11.7mg、23%:2段階)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.63 (s, 1H), 8.45 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.63 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 7.37 - 7.27 (m, 3H), 7.16 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.66 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 6.60 (br s, 1H), 3.55 - 3.48 (m, 2H), 2.97 - 2.93 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 426 (M+1)
【0070】
実施例28:2-クロロ-6-モルホリノ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン2,2,2-トリフルオロアセテートの合成
【化29】
出発物質として、4-(2,4-ジクロロキノリン-6-イル)モルホリン(70.0mg、0.25mmol)を用いて実施例5と同じ合成経路によって、白色の固体化合物2-クロロ-6-モルホリノ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン2,2,2-トリフルオロアセテート(4.0mg、3%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 11.70 (br s, 1H), 8.17 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.64 - 7.49 (m, 5H), 7.35 (s, 1H), 6.48 (s, 1H), 3.80 - 3.77 (m, 4H), 3.65 - 3.57 (m, 2H), 3.26 - 3.21 (m, 4H), 3.11 (t, J = 7.5 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 413 (M+1)
【0071】
実施例29:2-クロロ-5-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミンの合成
【化30】
2,4-ジクロロ-5-フルオロキノリン(160.0mg、0.74mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(151.0mg、0.74mmol)とEtN(310.0μL、2.22mmol)をDMA(2.0mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(50W、100℃)内で1時間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EtOAc=1:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-クロロ-5-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(130.0mg、50%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.23 - 8.12 (m, 2H), 7.68 - 7.48 (m, 4H), 7.30 - 7.08 (m, 2H), 6.58 (s, 1H), 3.69 - 3.56 (m, 2H), 3.11 (t, J = 6.9 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 346 (M+1)
【0072】
実施例30:2-クロロ-7-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミンの合成
【化31】
2,4-ジクロロ-7-フルオロキノリン(300.0mg、1.40mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(283.0mg、1.40mmol)とEtN(585.0μL、4.20mmol)をDMA(3.0mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(50W、100℃)内で1時間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-クロロ-7-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(160.0mg、33%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.32 - 8.22 (m, 1H), 8.21 - 8.12 (m, 2H), 7.71 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 7.64 - 7.54 (m, 2H), 7.48 - 7.33 (m, 2H), 6.52 (s, 1H), 3.69 - 3.54 (m, 2H), 3.11 (t, J = 7.1 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 346 (M+1)
【0073】
実施例31:2-クロロ-8-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミンの合成
【化32】
2,4-ジクロロ-8-フルオロキノリン(130.0mg、0.60mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(123.0mg、0.60mmol)とEtN(250.0μL、1.80mmol)をDMA(1.5mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(50W、100℃)内で1時間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-クロロ-8-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(70.0mg、33%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.21 - 8.13 (m, 2H), 8.03 - 7.95 (m, 1H), 7.73 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 7.65 - 7.56 (m, 2H), 7.56 - 7.37 (m, 2H), 6.64 - 6.56 (m, 1H), 3.70 - 3.56 (m, 2H), 3.12 (t, J = 7.1 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 346 (M+1)
【0074】
実施例32:2,6-ジクロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミンの合成
【化33】
2,4,6-トリクロロキノリン(300.0mg、1.29mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(261.0mg、1.29mmol)とEtN(540.0μL、3.87mmol)をDMA(3.0mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(50W、100℃)内で1時間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2,6-ジクロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(180.0mg、38%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.35 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.77 - 7.64 (m, 3H), 7.60 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 6.60 - 6.49 (m, 1H), 3.61 (q, J = 6.5 Hz, 2H), 3.12 (t, J = 7.1 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 362 (M+1)
【0075】
実施例33:2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-6-フェノキシキノリン-4-アミンの合成
【化34】
2,4-ジクロロ-6-フェノキシキノリン(300.0mg、1.04mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(210.0mg、1.04mmol)とEtN(435.0μL、3.12mmol)をDMA(3.0mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(50W、100℃)内で1時間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-6-フェノキシキノリン-4-アミン(60.0mg、14%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.20 - 8.11 (m, 2H), 7.97 - 7.89 (m, 1H), 7.75 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.47 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 7.43 - 7.34 (m, 3H), 7.19 - 7.09 (m, 1H), 7.04 - 6.97 (m, 2H), 6.51 (s, 1H), 3.63 - 3.52 (m, 2H), 3.14 - 3.04 (m, 2H)
LC/MS ESI (+): 420 (M+1)
【0076】
実施例34:(2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)(フェニル)メタノンの合成
【化35】
(2,4-ジクロロキノリン-6-イル)(フェニル)メタノン(210.0mg、0.70mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(141.0mg、0.70mmol)とEtN(293.0μL、2.10mmol)をDMA(2.5mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(50W、100℃)内で1時間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EtOAc=1:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、黄色の固体化合物(2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)(フェニル)メタノン(30.0mg、10%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.70 - 8.58 (m, 1H), 8.21 - 8.11 (m, 2H), 8.00 (s, 1H), 7.96 - 7.87 (m, 1H), 7.83 - 7.75 (m, 3H), 7.74 - 7.66 (m, 1H), 7.62 - 7.50 (m, 4H), 6.63 (s, 1H), 3.62 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 3.09 (t, J = 7.1 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 432 (M+1)
【0077】
実施例35:2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-オールの合成
【化36】
(a)2-クロロ-6-メトキシ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミンの合成
2,4-ジクロロ-6-メトキシキノリン(500.0mg、2.19mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(444.0mg、2.19mmol)とEtN(916.0μL、6.57mmol)をDMA(4.0mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(50W、100℃)内で1時間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-クロロ-6-メトキシ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(160.0mg、20%)を得た。
LC/MS ESI (+): 358 (M+1)
【0078】
(b)2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-オールの合成
2-クロロ-6-メトキシ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(95.0mg、0.27mmol)をCHCl(2.7mL)に溶解し、1M BBrを溶解したCHCl(0.8mL、0.80mmol)を23℃でゆっくり加えた。反応液を23℃で3時間撹拌し、CHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、アイボリーの固体化合物2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-オール(30.0mg、32%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.96 - 9.69 (m, 1H), 8.23 - 8.09 (m, 2H), 7.57 (dd, J = 8.8, 11.4 Hz, 3H), 7.43 - 7.32 (m, 1H), 7.22 (dd, J = 2.7, 9.2 Hz, 2H), 6.37 (s, 1H), 3.64 - 3.50 (m, 2H), 3.11 (t, J = 7.1 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 344 (M+1)
【0079】
実施例36:N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミンの合成
【化37】
4-クロロキナゾリン(100.0mg、0.61mmol)と2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(246.0mg、1.22mmol)をEtOH(3.0mL)に溶解し、0℃に冷却し、EtN(425.0μL、3.05mmol)を加えた。反応液を80℃で5時間撹拌し、減圧下で蒸留した。残渣をEtOAcで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン(40.0mg、22%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.52 - 8.45 (m, 1H), 8.39 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 8.22 - 8.13 (m, 3H), 7.80 - 7.72 (m, 1H), 7.71 - 7.65 (m, 1H), 7.61 - 7.45 (m, 3H), 3.82 (q, J = 6.7 Hz, 2H), 3.13 (t, J = 7.1 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 295 (M+1)
【0080】
実施例37:エチル2-((2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)オキシ)アセテートの合成
【化38】
2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-オール(25.0mg、0.07mmol)とエチル2-ブロモアセテート(24.0μL、0.22mmol)をアセトン(2.0mL)に溶解し、22℃でKCO(30.0mg、0.22mmol)を加えた。反応液を75℃で3時間撹拌し、減圧下で蒸留した。水を加えることにより反応を停止し、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、黄色の固体化合物エチル2-((2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)オキシ)アセテート(30.0mg、95%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.17 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.69 - 7.54 (m, 4H), 7.47 - 7.31 (m, 2H), 6.51 - 6.45 (m, 1H), 4.87 (s, 2H), 4.17 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.61 (q, J = 6.7 Hz, 2H), 3.11 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 1.21 (t, J = 7.1 Hz, 3H)
LC/MS ESI (+): 430 (M+1)
【0081】
実施例38:N-(4-(2-(キナゾリン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化39】
出発物質として、N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン(40.0mg、0.14mmol)を用いて実施例21と同じ合成経路によって、白色の固体化合物N-(4-(2-(キナゾリン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(30.0mg、64%:2段階)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.74 - 9.47 (m, 1H), 8.51 - 8.44 (m, 1H), 8.37 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 8.20 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.82 - 7.60 (m, 2H), 7.55 - 7.44 (m, 1H), 7.29 - 7.18 (m, 2H), 7.16 - 7.08 (m, 2H), 3.79 - 3.66 (m, 2H), 2.98 - 2.88 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 343 (M+1)
【0082】
実施例39:2-((2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)オキシ)アセトアミドの合成
【化40】
2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-オール(15.0mg、0.04mmol)と2-ブロモアセトアミド(18.0mg、0.22mmol)をアセトン(2.0mL)に溶解し、室温でKCO(18.0mg、0.13mmol)を加えた。反応液を80℃で3時間撹拌し、減圧下で蒸留した。残渣をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、黄色の固体化合物2-((2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)オキシ)アセトアミド(5.0mg、28%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.18 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.71 - 7.31 (m, 7H), 6.52 - 6.41 (m, 1H), 4.52 (s, 2H), 3.66 - 3.54 (m, 2H), 3.20 - 3.05 (m, 3H)
LC/MS ESI (+): 401 (M+1)
【0083】
実施例40:2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボン酸の合成
【化41】
エチル2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボキシレート(27.5mg、0.07mmol)をEtOH(6.0mL)に溶解し、1N NaOH水溶液(83.0μL)を加えた。反応液を24℃で48時間撹拌した。水溶液層を1N HCl水溶液で酸性化(pH=3)し、EtOAcで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で蒸留して、白色の固体化合物2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボン酸(25.0mg、97%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 13.13 (s, 1H), 8.90 (s, 1H), 8.19 - 8.09 (m, 4H), 7.73 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 6.58 (s, 1H), 3.66 - 3.60 (m, 2H), 3.13 (t, J = 6.9 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 372 (M+1)
【0084】
実施例41:2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボキサミドの合成
【化42】
2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボン酸(16.0mg、0.04mmol)、NHCl(9.2mg、0.17mmol)、EDC(33.0mg、0.17mmol)、HOBT(23.0mg、0.17mmol)をDMF(1.0mL)に溶解し、DIPEA(75.0μL、0.43mmol)を添加して室温で15時間撹拌した。水を加えることにより反応を停止し、EtOAcで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=10:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボキサミド(3.6mg、23%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.75 (s, 1H), 8.17 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 8.07 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.71 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.62 - 7.56 (m, 3H), 6.56 (s, 1H), 3.67 - 3.60 (m, 2H), 3.14 (t, J = 7.2 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 371 (M+1)
【0085】
実施例42:(2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)(モルホリノ)メタノンの合成
【化43】
2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボン酸(40.0mg、0.11mmol)、モルホリン(11.0μL、0.13mmol)、EDC(31.0mg、0.15mmol)、HOBT(21.0mg、0.15mmol)をDMF(2.0mL)に溶解し、DIPEA(56.0μL、0.32mmol)を加え、室温で15時間撹拌した。水を加えることにより反応を停止し、EtOAcで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物(2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)(モルホリノ)メタノン(20.0mg、42%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.27 (s, 1H), 8.16 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.70 - 7.57 (m, 5H), 6.57 (s, 1H), 3.75 - 3.52 (m, 10H), 3.12 (t, J = 6.7 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 441 (M+1)
【0086】
実施例43:2-((2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)オキシ)酢酸の合成
【化44】
エチル2-((2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)オキシ)アセテート(30.0mg、0.07mmol)をEtOH(5.0mL)に溶解し、23℃で1N NaOH溶液(0.21mL、0.21mmol)を加えた。反応液を23℃で3時間撹拌し、減圧下で蒸留した。残渣をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-((2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)オキシ)酢酸(15.0mg、53%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 13.39 - 13.07 (m, 1H), 8.18 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.70 - 7.55 (m, 4H), 7.51 - 7.27 (m, 2H), 6.51 - 6.40 (m, 1H), 4.86 - 4.70 (m, 2H), 3.68 - 3.53 (m, 2H), 3.20 - 3.03 (m, 2H)
LC/MS ESI (+): 402 (M+1)
【0087】
実施例44:2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボヒドラジドの合成
【化45】
2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボン酸(40.0mg、0.11mmol)、無水ヒドラジン(4.0μL、0.13mmol)、EDC(31.0mg、0.15mmol)、HOBT(21.0mg、0.15mmol)をDMF(2.0mL)に溶解し、DIPEA(56.0μL、0.32mmol)を加え、室温で15時間撹拌した。水を加えることにより反応を停止し、EtOAcで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=10:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボヒドラジド(41.0mg、98%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.77 (s, 1H), 8.70 (s, 1H), 8.17 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 8.01 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.70 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 6.56 (s, 1H), 4.57 (br s, 2H), 3.67 - 3.60 (m, 2H), 3.13 (t, J = 7.2 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 386 (M+1)
【0088】
実施例45:N-(4-(2-((2-クロロ-8-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化46】
出発物質として、2-クロロ-8-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(40.0mg、0.14mmol)を用いて実施例21と同じ合成経路によって、白色の固体化合物N-(4-(2-((2-クロロ-8-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(8.0mg、18%:2段階)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.74 - 9.49 (m, 1H), 7.68 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.57 - 7.49 (m, 1H), 7.43 (ddd, J = 1.5, 7.8, 11.3 Hz, 1H), 7.28 - 7.17 (m, 3H), 7.17 - 7.09 (m, 2H), 7.05 (s, 1H), 3.59 (q, J = 6.6 Hz, 2H), 2.97 - 2.81 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 394 (M+1)
【0089】
実施例46:N-(4-(2-((8-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化47】
(a)N-(4-アミノフェネチル)-8-フルオロキノリン-4-アミンの合成
2-クロロ-8-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(40.0mg、0.12mmol)をMeOH(2.0mL)に溶解し、5%活性炭パラジウム(5mg、12w/w%)を加えた。反応液にHガスを充填し、室温で1時間反応した。反応液をセライト(celite)でろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をアミンシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EtOAc=1:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-アミノフェネチル)-8-フルオロキノリン-4-アミン(20.0mg、59%)を得た。
LC/MS ESI (+): 282 (M+1)
【0090】
(b)N-(4-(2-((8-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
N-(4-アミノフェネチル)-8-フルオロキノリン-4-アミン(17.0mg、0.06mmol)をピリジン(1.0mL)に溶解し、25℃でMsCl(10.0μL、0.12mmol)をゆっくり加えた。反応終了後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をアミンシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-(2-((8-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(15.0mg、69%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.62 (br s, 1H), 7.89 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 7.47 - 7.41 (m, 1H), 7.39 - 7.23 (m, 4H), 7.18 - 7.04 (m, 3H), 6.86 - 6.77 (m, 1H), 3.59 (q, J = 6.7 Hz, 2H), 2.97 - 2.83 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 360 (M+1)
【0091】
実施例47:2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-9H-プリン-6-アミンの合成
【化48】
2,6-ジクロロ-9H-プリン(100.0mg、0.53mmol)と2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(107.0mg、0.53mmol)をTHF(3.0mL)とDMSO(2mL)に溶解し、22℃でEtN(148.0μL、1.06mmol)を加えた。反応液を22℃で3時間撹拌し、減圧下で蒸留した。CHClと水を加えた後、残渣を撹拌した。生成された固体をろ過し、乾燥して、白色の固体化合物2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-9H-プリン-6-アミン(42.0mg、25%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.45 - 8.28 (m, 1H), 8.20 - 8.09 (m, 4H), 7.55 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.70 (br s, 2H), 3.07 (t, J = 6.9 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 319 (M+1)
【0092】
実施例48:N-(4-ニトロフェネチル)-2-(トリフルオロメチル)-2-キナゾリン-4-アミンの合成
【化49】
4-クロロ-2-(トリフルオロメチル)キナゾリン(100.0mg、0.43mmol)と2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(87.0mg、0.43mmol)をi-PrOH(4.0mL)に溶解し、0℃に冷却し、EtN(180.0μL、1.29mmol)を加えた。反応液を23℃で5時間撹拌し、減圧下で蒸留した。残渣をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-ニトロフェネチル)-2-(トリフルオロメチル)キナゾリン-4-アミン(50.0mg、32%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.96 (br s, 1H), 8.34 - 8.26 (m, 1H), 8.19 - 8.10 (m, 2H), 7.93 - 7.80 (m, 2H), 7.68 (ddd, J = 1.3, 6.8, 8.3 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 3.85 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 3.14 (t, J = 6.9 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 363 (M+1)
【0093】
実施例49:N-(4-ニトロフェネチル)-2-(トリフルオロメチル)キノリン-4-アミンの合成
【化50】
4-クロロ-2-(トリフルオロメチル)キノリン(100.0mg、0.43mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(87.0mg、0.43mmol)とEtN(180.0μL、1.29mmol)をNMP(1.0mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(50W、100℃)内で1時間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-ニトロフェネチル)-2-(トリフルオロメチル)キノリン-4-アミン(35.0mg、23%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.28 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.89 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.84 - 7.69 (m, 2H), 7.64 - 7.52 (m, 3H), 6.79 - 6.69 (m, 1H), 3.76 - 3.65 (m, 2H), 3.15 (t, J = 6.9 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 362 (M+1)
【0094】
実施例50:2-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)-9H-プリン-6-アミンの合成
【化51】
6-クロロ-2-フルオロ-9H-プリン(100.0mg、0.58mmol)と2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(117.0mg、0.58mmol)をi-PrOH(4.0mL)に溶解し、室温でEtN(240.0μL、1.74mmol)を加えた。反応液を60℃で15時間撹拌し、減圧下で蒸留した。残渣をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)-9H-プリン-6-アミン(10.0mg、6%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 13.30 - 12.60 (m, 1H), 8.32 (br s, 1H), 8.22 - 8.03 (m, 3H), 7.53 (s, 2H), 3.71 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 3.07 (t, J = 7.1 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 303 (M+1)
【0095】
実施例51:N-メチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-2,4-ジアミン2,2,2-トリフルオロアセテートの合成
【化52】
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(11.0mg、0.03mmol)、2Mメチルアミン(0.3mL、0.6mmol)を無水1,4-ジオキサン(1.0mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(100W、180℃)内で2時間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=20:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-メチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-2,4-ジアミン2,2,2-トリフルオロアセテート(10.8mg、74%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 11.74 (s, 1H), 8.20 - 8.11 (m, 3H), 7.70 - 7.58 (m, 4H), 7.42 - 7.31 (m, 1H), 6.55 (s, 1H), 5.83 (s, 1H), 3.64 - 3.58 (m, 2H), 3.12 (t, J = 6.6 Hz, 2H), 3.00 (s, 3H)
LC/MS ESI (+): 323 (M+1)
【0096】
実施例52:N-(4-(2-((2-(トリフルオロメチル)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化53】
(a)N-(4-アミノフェネチル)-2-(トリフルオロメチル)キノリン-4-アミンの合成
N-(4-ニトロフェネチル)-2-(トリフルオロメチル)キノリン-4-アミン(34.0mg、0.09mmol)をMeOH(1.5mL)に溶解した。ラネーニッケル(34mg、100w/w%)を加えた。反応液にHガスを充填し、室温で4時間反応した。反応液をセライトでろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をアミンシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:30)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-アミノフェネチル)-2-(トリフルオロメチル)キノリン-4-アミン(30.0mg、97%)を得た。
LC/MS ESI (+): 332 (M+1)
【0097】
(b)N-(4-(2-((2-(トリフルオロメチル)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
N-(4-アミノフェネチル)-2-(トリフルオロメチル)キノリン-4-アミン(30.0mg、0.09mmol)をピリジン(4.0mL)に溶解し、21℃でMsCl(14.0μL、0.18mmol)をゆっくり加えた。3時間後、反応を中止し、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EtOAc=2:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-(2-((2-(トリフルオロメチル)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(30.0mg、81%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.63 (s, 1H), 8.25 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.89 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.81 - 7.71 (m, 2H), 7.57 (t, J = 7.1 Hz, 1H), 7.27 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.13 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.75 (s, 1H), 3.62 - 3.56 (m, 2H), 2.98 - 2.92 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 410 (M+1)
【0098】
実施例53:N-(4-(2-((2-(トリフルオロメチル)キナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化54】
出発物質として、N-(4-ニトロフェネチル)-2-(トリフルオロメチル)キナゾリン-4-アミン(60.0mg、0.16mmol)を用いて実施例52と同じ合成経路によって、白色の固体化合物N-(4-(2-((2-(トリフルオロメチル)キナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(50.0mg、68%:2段階)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.62 (s, 1H), 8.94 (s, 1H), 8.32 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.91 - 7.82 (m, 2H), 7.67 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 7.23 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.12 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 3.79 - 3.72 (m, 2H), 2.97 - 2.92 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 411 (M+1)
【0099】
実施例54:6-(2,4-ジクロロフェニル)-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミンの合成
【化55】
(a)6-ブロモ-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミンの合成
6-ブロモ-4-クロロキナゾリン(200.0mg、0.82mmol)と2-(4-ニトロフェネチル)エタン-1-アミン塩酸塩(182.0mg、0.90mmol)をi-PrOH(4.0mL)に溶解し、室温でEtN(170.0μL、1.23mmol)を加えた。反応液を20℃で15時間撹拌し、減圧下で蒸留した。残渣をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。CHClと水を加えた後、残渣を撹拌した。生成された固体をろ過し、乾燥して、アイボリーの固体化合物6-ブロモ-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン(210.0mg、69%)を得た。
LC/MS ESI (+): 373 (M+1)
【0100】
(b)6-(2,4-ジクロロフェニル)-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミンの合成
(2,4-ジクロロフェニル)ボロン酸(31.0mg、0.16mmol)、6-ブロモ-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン(50.0mg、0.13mmol)をDME/HO(0.92mL、4/1v/v)混合溶媒に溶解し、Pd(PPh(31.0mg、0.03mmol)とNaCO(43.0mg、0.40mmol)を加えた。反応液を80℃で3時間撹拌し、室温に冷却し、EtOAcで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EtOAc=1:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、黄色の固体化合物6-(2,4-ジクロロフェニル)-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン(15.0mg、26%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 8.74 (s, 1H), 8.23 - 8.13 (m, 2H), 7.98 - 7.88 (m, 1H), 7.84 - 7.75 (m, 1H), 7.61 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.38 - 7.28 (m, 2H), 5.88 - 5.74 (m, 1H), 3.99 (d, J = 6.5 Hz, 2H), 3.19 (t, J = 7.1 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 439 (M+1)
【0101】
実施例55:2-クロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミンの合成
【化56】
(a)2,4-ジクロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)キノリンの合成
2’,4’-ジクロロ-[1,1’-ビフェニル]-4-アミン(1.5g、6.3mmol)とマロン酸(1.0g、9.4mmol)をオキシ塩化リン(15.0mL)に溶解した。反応液を100℃で5時間撹拌し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液を飽和NaHCO溶液で中和した。このおき、白色の固体が生成され、ろ過した。得られた残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(n-Hex:CHCl=1:4)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2,4-ジクロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)キノリン(483.0mg、22%)を得た。
LC/MS ESI (+): 342 (M+1)
【0102】
(b)2-クロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミンの合成
2,4-ジクロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)キノリン(300.0mg、0.87mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(177.0mg、0.87mmol)とEtN(364.0μL、2.61mmol)をNMP(3.0mL)溶媒に加えた。反応液をマイクロ波合成装置(50W、100℃)内で1時間反応し、室温に冷却した。氷水を加えた後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で得られた残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EtOAc=1:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-クロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(1.2mg、0.3%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 8.74 (s, 1H), 8.22 - 8.13 (m, 2H), 7.96 - 7.89 (m, 1H), 7.83 - 7.75 (m, 1H), 7.61 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.38 - 7.29 (m, 2H), 5.86 - 5.74 (m, 1H), 3.99 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 3.19 (t, J = 7.1 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 472 (M+1)
【0103】
実施例56:N-(4-(2-((6-(2,4-ジクロロフェニル)キナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化57】
出発物質として、6-(2,4-ジクロロフェニル)-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン(35.0mg、0.08mmol)を用いて実施例52と同じ合成経路によって、白色の固体化合物N-(4-(2-((6-(2,4-ジクロロフェニル)キナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(10.0mg、23%:2段階)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 8.72 (s, 1H), 7.95 - 7.87 (m, 1H), 7.82 - 7.75 (m, 1H), .64 - 7.58 (m, 1H), 7.56 - 7.52 (m, 1H), 7.40 - 7.31 (m, 2H), 7.30 - 7.24 (m, 2H), 7.22 - 7.12 (m, 2H), 6.34 - 6.27 (m, 1H), 5.79 - 5.70 (m, 1H), 3.98 - 3.88 (m, 2H), 3.08 - 2.94 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 487 (M+1)
【0104】
実施例57:N-(4-(2-((2-クロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化58】
出発物質として、2-クロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(200.0mg、0.42mmol)を用いて実施例52と同じ合成経路によって、白色の固体化合物N-(4-(2-((2-クロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(45.0mg、20%:2段階)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 7.99 - 7.88 (m, 1H), 7.68 (dd, J = 1.7, 8.6 Hz, 1H), 7.55 (dd, J = 1.9, 9.5 Hz, 2H), 7.41 - 7.15 (m, 6H), 6.52 - 6.46 (m, 1H), 6.41 (s, 1H), 5.18 - 5.09 (m, 1H), 3.66 - 3.53 (m, 2H), 3.10 - 2.97 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 520 (M+1)
【0105】
実施例58:2-クロロ-N-(4-(メチルスルホンアミド)ベンジル)キノリン-4-カルボキサミドの合成
【化59】
出発物質として、2-クロロ-N-(4-ニトロベンジル)キノリン-4-カルボキサミド(90.0mg、0.26mmol)を用いて実施例52と同じ合成経路によって、白色の固体化合物2-クロロ-N-(4-(メチルスルホンアミド)ベンジル)キノリン-4-カルボキサミド(10.0mg、34%:2段階)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.72 (s, 1H), 9.40 (s, 1H), 8.12 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.93 - 7.83 (m, 1H), 7.77 - 7.67 (m, 2H), 7.37 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.21 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 4.51 (d, J = 5.7 Hz, 2H), 2.97 (s, 3H)
LC/MS ESI (+): 390 (M+1)
【0106】
実施例59:N-(2,2-ジフルオロ-2-(4-ニトロフェニル)エチル)キナゾリン-4-アミンの合成
【化60】
(a)1-(2-アジド-1,1-ジフルオロエチル)-4-ニトロベンゼンの合成
2-アジド-1-(4-ニトロフェニル)エタン-1-オン(2.59g、12.6mmol)をCHCl(50.0mL)に溶解し、-20℃でDAST(3.29mL、25.1mmol)をゆっくり加えた。反応液を-20℃で5日間撹拌した。反応液に飽和NaHCO水溶液を加えて反応を中止し、CHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(n-Hex:CHCl=2:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、黄色の油相化合物1-(2-アジド-1,1-ジフルオロエチル)-4-ニトロベンゼン(1.60g、56%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 8.33 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 7.72 (d, J = 8.3 Hz, 2H), 3.77 (t, J = 12.8 Hz, 2H)
【0107】
(b)2,2-ジフルオロ-2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミンの合成
1-(2-アジド-1,1-ジフルオロエチル)-4-ニトロベンゼン(1.60g、7.0mmol)をTHF(40.0mL)に溶解し、25℃でPPh(2.58g、9.8mmol)とHO(20mL)をゆっくり加えた。反応液を50℃で3日間撹拌した。反応液に1N HCl水溶液を加えて反応を中止し、EtOAcで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:40)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、オレンジ色の固体化合物2,2-ジフルオロ-2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン(933.0mg、66%)を得た。
LC/MS ESI (+): 203 (M+1)
【0108】
(c)N-(2,2-ジフルオロ-2-(4-ニトロフェニル)エチル)キナゾリン-4-アミンの合成
出発物質として、2,2-ジフルオロ-2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン(61.0mg、0.30mmol)と4-クロロキナゾリン(50.0mg、0.30mmol)を用いて実施例5と同じ合成経路によって、白色の固体化合物N-(2,2-ジフルオロ-2-(4-ニトロフェニル)エチル)キナゾリン-4-アミン(3.1mg、3%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 8.59 (s, 1H), 8.27 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.92 - 7.71 (m, 5H), 7.58 - 7.49 (m, 1H), 5.99 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 4.60 - 4.43 (m, 2H)
LC/MS ESI (+): 331 (M+1)
【0109】
実施例60:1,1,1-トリフルオロ-N-(4-(2-(キナゾリン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化61】
(a)N-(4-アミノフェネチル)キナゾリン-4-アミンの合成
N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン(118.0mg、0.40mmol)をMeOH(4.0mL)に溶解し、ラネーニッケル(59mg、50w/w%)を加えた。反応液にHガスを充填し、室温で3時間反応した。反応液をセライトでろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(MeOH:CHCl=1:20)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物N-(4-アミノフェネチル)キナゾリン-4-アミン(30.0mg、28%)を得た。
LC/MS ESI (+): 265 (M+1)
【0110】
(b)1,1,1-トリフルオロ-N-(4-(2-(キナゾリン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
N-(4-アミノフェネチル)キナゾリン-4-アミン(30.0mg、0.11mmol)をCHCl(2.3mL)に溶解し、0℃で無水トリフルオロメタンスルホン酸(27.9μL、0.17mmol)をゆっくり加えた。室温で1時間撹拌し、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣を逆相シリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCN:HO=30:70)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物1,1,1-トリフルオロ-N-(4-(2-(キナゾリン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(29.2mg、65%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 10.09 - 9.89 (m, 1H), 8.87 (s, 1H), 8.44 - 8.32 (m, 1H), 8.07 - 7.96 (m, 1H), 7.81 - 7.71 (m, 2H), 7.33 - 7.23 (m, 2H), 7.15 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 3.98 - 3.86 (m, 2H), 3.06 - 2.94 (m, 3H)
LC/MS ESI (+): 397 (M+1)
【0111】
実施例61:6-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミンの合成
【化62】
4-クロロ-6-フルオロキナゾリン(200.0mg、1.10mmol)と2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(222.0mg、1.10mmol)をi-PrOH(5.5mL)に溶解し、0℃に冷却し、EtN(457.0μL、3.30mmol)を加えた。反応液を100℃で15時間撹拌し、減圧下で蒸留した。残渣をEtOAcで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=30:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物6-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン(270.0mg、78%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 8.48 (s, 1H), 8.39 - 8.30 (m, 1H), 8.16 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.09 - 8.00 (m, 1H), 7.80 - 7.62 (m, 2H), 7.55 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 3.82 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 3.19 - 3.06 (m, 2H)
LC/MS ESI (+): 313 (M+1)
【0112】
実施例62:N-(ニトロフェネチル)イソキノリン-4-アミンの合成
【化63】
4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボラン-2-イル)イソキノリン(30.0mg、0.12mmol)と2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(48.0mg、0.24mmol)をMeOH(2.0mL)に溶解し、室温でEtN(33.0μL、0.24mmol)を加えた。反応液を20℃で30分間撹拌し、酸化銅(I)(42.0mg、0.12mmol)を加えた。反応液を20℃で5時間撹拌し、減圧下で蒸留した。残渣をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をアミンシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EtOAc=1:2)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、黄色の固体化合物N-(4-ニトロフェネチル)イソキノリン-4-アミン(10.0mg、28%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 8.80 - 8.69 (m, 1H), 8.21 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.04 - 7.90 (m, 2H), 7.73 - 7.57 (m, 3H), 7.44 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 4.22 (br s, 1H), 3.70 (q, J = 6.5 Hz, 2H), 3.31 - 3.14 (m, 2H)
LC/MS ESI (+): 294 (M+1)
【0113】
実施例63:N-(4-(2-(イソキノリン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化64】
出発物質として、N-(4-ニトロフェネチル)イソキノリン-4-アミン(20.0mg、0.07mmol)を用いて実施例52と同じ合成経路によって、アイボリーの固体化合物N-(4-(2-(イソキノリン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(5.0mg、21%:2段階)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ = 8.76 - 8.69 (m, 1H), 7.96 - 7.89 (m, 2H), 7.71 - 7.56 (m, 3H), 7.33 - 7.19 (m, 5H), 4.32 - 4.22 (m, 1H), 3.66 - 3.56 (m, 2H), 3.13 - 3.00 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 342 (M+1)
【0114】
実施例64:N-(4-(2-((6-フルオロキナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化65】
出発物質として、6-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン(60.0mg、0.19mmol)を用いて実施例52と同じ合成経路によって、白色の固体化合物N-(4-(2-((6-フルオロキナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(63.0mg、94%:2段階)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.62 (s, 1H), 8.53 - 8.44 (m, 1H), 8.33 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 8.12 - 8.00 (m, 1H), 7.81 - 7.61 (m, 2H), 7.28 - 7.18 (m, 2H), 7.18 - 7.08 (m, 2H), 3.80 - 3.65 (m, 2H), 2.93 (s, 5H)
LC/MS ESI (+): 361 (M+1)
【0115】
実施例65:2-(4-ニトロフェニル)-N-(キナゾリン-4-イル)アセトアミドの合成
【化66】
キナゾリン-4-アミン(30.0mg、0.21mmol)と2-(4-ニトロフェニル)塩化アセチル(41.0mg、0.21mmol)をトルエン(2.1mL)に溶解し、100℃で2時間撹拌還流した。反応液を室温で冷却した後、減圧下で蒸留した。残渣をEtOAcで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄、無水NaSOで乾燥し、減圧下で蒸留した。残渣をシリカ上でのカラムクロマトグラフィー(n-Hex:EtOAc=1:1)により精製し、生成物を含有する画分を集め、蒸発して、白色の固体化合物2-(4-ニトロフェニル)-N-(キナゾリン-4-イル)アセトアミド(3.0mg、5%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 11.22 - 11.11 (m, 1H), 9.02 (s, 1H), 8.31 - 8.18 (m, 3H), 8.02 - 7.91 (m, 2H), 7.75 - 7.63 (m, 1H), 7.76 - 7.62 (m, 2H), 4.25 (s, 2H)
LC/MS ESI (+): 309 (M+1)
【0116】
実施例66:N-(4-(2-(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化67】
出発物質として、N-(4-ニトロフェネチル)チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-アミン(100.0mg、0.33mmol)を用いて実施例52と同じ合成経路によって、白色の固体化合物N-(4-(2-(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(70.0mg、61%:2段階)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.60 (s, 1H), 8.49 - 8.40 (m, 1H), 8.12 - 8.03 (m, 1H), 7.99 - 7.88 (m, 1H), 7.36 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 7.25 - 7.17 (m, 2H), 7.16 - 7.07 (m, 2H), 3.75 - 3.62 (m, 2H), 2.99 - 2.84 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 349 (M+1)
【0117】
実施例67:2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-4-アミンの合成
【化68】
2,4-ジクロロピリド[2,3-d]ピリミジン(170.0mg、0.85mmol)と2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(172.0mg、0.85mmol)をi-PrOH(8.5mL)に溶解し、室温でEtN(250.0μL、1.80mmol)を加えた。反応液を21℃で5時間撹拌し、減圧下で蒸留した。残渣にCHClと水を加え、撹拌した。生成された固体をろ過し、乾燥して、白色の固体化合物2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(250.0mg、89%)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.15 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 8.97 (d, J = 2.7 Hz, 1H), 8.71 - 8.61 (m, 1H), 8.20 - 8.12 (m, 2H), 7.62 - 7.52 (m, 3H), 3.86 - 3.74 (m, 2H), 3.17 - 3.06 (m, 2H)
LC/MS ESI (+): 330 (M+1)
【0118】
実施例68:N-(4-(2-(チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化69】
出発物質として、N-(4-ニトロフェネチル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(110.0mg、0.41mmol)を用いて実施例52と同じ合成経路によって、白色の固体化合物N-(4-(2-(チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(80.0mg、53%:2段階)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.76 - 9.47 (m, 1H), 8.36 (s, 1H), 8.14 - 8.00 (m, 1H), 7.63 - 7.50 (m, 2H), 7.26 - 7.17 (m, 2H), 7.16 - 7.06 (m, 2H), 3.75 - 3.61 (m, 2H), 3.01 - 2.81 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 349 (M+1)
【0119】
実施例69:N-(4-(2-(チアゾロ[5,4-d]ピリミジン-7-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化70】
(a)N-(4-ニトロフェネチル)チアゾロ[5,4-d]ピリミジン-7-アミンの合成
7-クロロチアゾロ[5,4-d]ピリミジン(100.0mg、0.58mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(118.0mg、0.58mmol)とEtN(244.0μL、1.75mmol)をi-PrOH(5.8mL)溶媒に加えた。反応液を室温で22時間撹拌した。反応液に水を加え、EtOAcで抽出し、塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(CHCN:HO条件)により精製し、凍結乾燥して、黄色の固体化合物N-(4-ニトロフェネチル)チアゾロ[5,4-d]ピリミジン-7-アミン(124.0mg、71%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 9.25 (s, 1H), 8.42 (s, 2H), 8.16 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 3.81 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.11 (t, J = 7.1 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 302 (M+1)
【0120】
(b)N-(4-アミノフェネチル)チアゾロ[5,4-d]ピリミジン-7-アミンの合成
N-(4-ニトロフェネチル)チアゾロ[5,4-d]ピリミジン-7-アミン(50.0mg、0.17mmol)をCHOH:HO(1.6mL、10/1v/v)混合溶媒に溶解し、Zn(108.0mg、1.66mmol)と塩化アンモニウム(44.4mg、0.83mmol)を室温で加えた。反応液を室温で2時間撹拌し、セライト(celite)でろ過し、水を加え、EtOAcで抽出した。塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(CHCN:HO条件)により精製し、凍結乾燥して、白色の固体化合物N-(4-アミノフェネチル)チアゾロ[5,4-d]ピリミジン-7-アミン(36.5mg、80%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 9.17 (s, 1H), 8.35 (s, 1H), 8.23 (br t, J = 5.7 Hz, 1H), 6.86 - 6.80 (m, J = 8.1 Hz, 2H), 6.44 - 6.39 (m, J = 8.2 Hz, 2H), 4.82 (s, 2H), 3.61 - 3.51 (m, 2H), 2.71 - 2.61 (m, 2H)
LC/MS ESI (+): 272 (M+1)
【0121】
(c)N-(4-(2-(チアゾロ[5,4-d]ピリミジン-7-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
N-(4-アミノフェネチル)チアゾロ[5,4-d]ピリミジン-7-アミン(37.5mg、0.10mmol)をピリジン(1.0mL)に溶解し、0℃でMsCl(11.8μL、0.15mmol)をゆっくり加えた。反応液を室温で2時間撹拌した。反応液に水を加え、EtOAcで抽出し、塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(CHCN:HO条件)により精製し、凍結乾燥して、白色の固体化合物N-(4-(2-(チアゾロ[5,4-d]ピリミジン-7-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(19.4mg、55%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 9.61 (s, 1H), 9.24 (s, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.34 (br s, 1H), 7.24 - 7.19 (m, J = 8.3 Hz, 2H), 7.15 - 7.10 (m, J = 8.3 Hz, 2H), 3.71 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 2.93 (s, 3H), 2.90 (br t, J = 7.4 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 350 (M+1)
【0122】
実施例70:N-(4-(2-((7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化71】
(a)N-(4-ニトロフェネチル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミンの合成
4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(100.0mg、0.65mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(132.0mg、0.65mmol)とEtN(272.0μL、1.95mmol)をi-PrOH(6.5mL)溶媒に加えた。反応液を80℃で2日間撹拌した。反応液に水を加え、EtOAcで抽出し、塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(CHCN:HO条件)により精製し、凍結乾燥して、黄色の固体化合物N-(4-ニトロフェネチル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(102.0mg、55%)を得た。
LC/MS ESI (+): 284 (M+1)
【0123】
(b)N-(4-(2-((7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
N-(4-ニトロフェネチル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(21.3mg、0.07mmol)を酢酸(1.5mL)に溶解し、室温でZn(24.0mg、0.37mmol)を加えた。反応液を室温で1時間撹拌後、反応液をセライト(celite)でろ過した。反応液に水を加え、EtOAcで抽出し、塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をピリジン(1.5mL)に溶解し、0℃でMsCl(7.03μL、0.57mmol)をゆっくり加えた。反応液を室温で1時間撹拌後、セライト(celite)でろ過した。反応液に水を加え、EtOAcで抽出し、塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(CHCN:HO条件)により精製し、凍結乾燥して、白色の固体化合物N-(4-(2-((7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(5.0mg、20%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 11.40 (br s, 1H), 9.54 (br s, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.41 (br s, 1H), 7.18 - 7.12 (m, J = 8.3 Hz, 2H), 7.10 - 7.04 (m, J = 8.2 Hz, 2H), 6.98 (br s, 1H), 6.45 (br s, 1H), 3.62 - 3.54 (m, 2H), 2.87 (s, 3H), 2.80 (br t, J = 7.5 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 332 (M+1)
【0124】
実施例71:N-(4-(2-(ピリド[3,4-b]ピラジン-5-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化72】
(a)N-(4-ニトロフェネチル)ピリド[3,4-b]ピラジン-5-アミンの合成
5-クロロピリド[3,4-b]ピラジン(100.0mg、0.64mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(122.0mg、0.64mmol)とDIPEA(527.0μL、3.02mmol)をスルホラン(3.0mL)溶媒に溶解し、160℃で18時間撹拌した。反応液にHOを加え、撹拌し、EtOAcで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(0.1%ギ酸が含まれたCHCN:0.1%ギ酸が含まれたHO)により精製して、黄色の固体N-(4-ニトロフェネチル)ピリド[3,4-b]ピラジン-5-アミン(99.0mg、56%)を合成した。
LC/MS ESI (+): 296 (M+1)
【0125】
(b)N-(4-アミノフェネチル)ピリド[3,4-b]ピラジン-5-アミンの合成
3N-(4-ニトロフェネチル)ピリド[3,4-b]ピラジン-5-アミン(99.0mg、0.33mmol)をメタノール/水(6.7mL、10/1v/v)混合溶媒に溶解し、Zn(110.0mg、1.67mmol)とギ酸アンモニウム(179.0mg、3.35mmol)を室温で加えた。反応液を24℃で2時間撹拌した。反応液に水を加え、CHClで抽出し、塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(0.1%ギ酸が含まれたCHCN:0.1%ギ酸が含まれたHO)により精製して、黄色の固体N-(4-アミノフェネチル)ピリド[3,4-b]ピラジン-5-アミン(5.3mg、6%)を合成した。
LC/MS ESI (+): 266 (M+1)
【0126】
(c)N-(4-(2-(ピリド[3,4-b]ピラジン-5-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
N-(4-アミノフェネチル)ピリド[3,4-b]ピラジン-5-アミン(5.3mg、0.02mmol)をピリジン(0.4mL)に溶解し、24℃でMsCl(1.55μL、0.02mmol)をゆっくり加えた。反応終了後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(0.1%ギ酸が含まれたCHCN:0.1%ギ酸が含まれたHO)により精製して、白色の固体化合物N-(4-(2-(ピリド[3,4-b]ピラジン-5-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(5.0mg、72.3%)を合成した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 9.60 (br s, 1H), 9.00 (s, 1H), 8.78 (s, 1H), 8.15 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 7.92 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 7.26 - 7.20 (m, J = 8.3 Hz, 2H), 7.16 - 7.11 (m, J = 8.3 Hz, 2H), 6.97 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 3.78 - 3.70 (m, 2H), 2.93 (s, 3H), 2.90 (s, 2H)
LC/MS ESI (+): 344 (M+1)
【0127】
実施例72:N-(4-(2-((3-メチルキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化73】
(a)3-メチル-N-(4-ニトロフェネチル)イソキノリン-4-アミンの合成
4-クロロ-3-メチルキノリン(100.0mg、0.56mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(114.0mg、0.56mmol)とDIPEA(492.0μL、2.81mmol)をスルホラン(2.8mL)溶媒に溶解し、160℃で18時間撹拌した。反応液にHOを加え、撹拌し、EtOAcで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(0.1%ギ酸が含まれたCHCN:0.1%ギ酸が含まれたHO)により精製して、黄色の固体N-(4-ニトロフェネチル)イソキノリン-1-アミン(31.0mg、18%)を合成した。
LC/MS ESI (+): 308 (M+1)
【0128】
(b)N-(4-アミノフェネチル)-3-メチルキノリン-4-アミンの合成
3-メチル-N-(4-ニトロフェネチル)イソキノリン-4-アミン(31.0mg、0.10mmol)をメタノール/水(2.0mL、10/1v/v)混合溶媒に溶解し、Zn(33.0mg、0.50mmol)とギ酸アンモニウム(54.0mg、1.00mmol)を室温で加えた。反応液を24℃で2時間撹拌した。反応液に水を加え、CHClで抽出し、塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(0.1%ギ酸が含まれたCHCN:0.1%ギ酸が含まれたHO)により精製して、黄色の固体N-(4-アミノフェネチル)-3-メチルキノリン-4-アミン(11.0mg、39%)を合成した。
LC/MS ESI (+): 278 (M+1)
【0129】
(c)N-(4-(2-((3-メチルキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
N-(4-アミノフェネチル)-3-メチルキノリン-4-アミン(11.0mg、0.04mmol)をピリジン(0.79mL)に溶解し、24℃でMsCl(3.1μL、0.04mmol)をゆっくり加えた。反応終了後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(0.1%ギ酸が含まれたCHCN:0.1%ギ酸が含まれたHO)により精製して、白色の固体化合物N-(4-(2-((3-メチルキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(7.0mg、50%)を合成した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 9.60 (br s, 1H), 8.35 (s, 1H), 8.13 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.57 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.41 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.19 - 7.12 (m, 2H), 7.12 - 7.08 (m, 2H), 5.89 (br t, J = 6.1 Hz, 1H), 3.68 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 2.92 (s, 3H), 2.82 (t, J = 7.4 Hz, 2H), 2.32 (s,
3H)
LC/MS ESI (+): 356 (M+1)
【0130】
実施例73:N-(4(2-(フロ[3,2-c]ピリジン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化74】
(a)N-(4-ニトロフェネチル)フロ[3,2-c]ピリジン-4-アミンの合成
4-クルロロフロ[3,2-c]ピリジン(150.0mg、0.98mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(297.0mg、1.46mmol)、Pd(dba)(44.7mg、0.05mmol)、BINAP(60.8mg、0.10mmol)及びCsCO(955.0mg、2.93mmol)をトルエン/DMF(3.9mL、10/1、v/v)溶媒に溶解し、160℃で18時間撹拌した。反応液にHOを加え、撹拌し、EtOAcで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(0.1%ギ酸が含まれたCHCN:0.1%ギ酸が含まれたHO)により精製して、黄色の固体N-(4-ニトロフェネチル)フロ[3,2-c]ピリジン-4-アミン(140.0mg、50.6%)を合成した。
LC/MS ESI (+): 284 (M+1)
【0131】
(b)N-(4-(2-{フロ[3,2-c]ピリジン-4-イルアミノ}エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
N-(4-ニトロフェネチル)フロ[3,2-c]ピリジン-4-アミン(140.0mg、0.49mmol)を酢酸(4.9mL)に溶解し、室温でZn(323mg、4.94mmol)を加えた。反応液を室温で1時間撹拌し、セライト(celite)でろ過した。反応液に水を加え、EtOAcで抽出した。塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をピリジン(4.9mL)に溶解し、0℃でMsCl(46.2μL、0.59mmol)をゆっくり加えた。反応液を室温で1時間撹拌し、セライト(celite)でろ過した。反応液に水を加え、EtOAcで抽出した。塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(CHCN:HO条件)により精製し、凍結乾燥して白色の固体化合物N-(4-(2-{フロ[3,2-c]ピリジン-4-イルアミノ}エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(78.0mg、48%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 9.53 (s, 1H), 7.80 - 7.77 (m, 1H), 7.74 - 7.72 (m, 1H), 7.18 - 7.11 (m, 2H), 7.09 - 7.04 (m, 2H), 7.04 - 7.00 (m, 1H), 7.00 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.73 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 3.61 - 3.49 (m, 2H), 2.87 (s, 3H), 2.80 (t, J = 7.5 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 332 (M+1)
【0132】
実施例74:N-(4-(2-((4-クロロイソキノリン-1-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化75】
(a)4-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)イソキノリン-1-アミンの合成
1,4-ジクロロイソキノリン(100.0mg、0.51mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(124.0mg、0.51mmol)とDIPEA(441.0μL、2.52mmol)をスルホラン(5.0mL)溶媒に溶解し、160℃で15時間撹拌した。反応液にHOを加え、撹拌し、EtOAcで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で濃縮した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(0.1%ギ酸が含まれたCHCN:0.1%ギ酸が含まれたHO)により精製して、黄色の固体4-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)イソキノリン-1-アミン(31.0mg、19%)を合成した。
LC/MS ESI (+): 328 (M+1)
【0133】
(b)N-(4-(2-((4-クロロイソキノリン-1-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
4-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)イソキノリン-1-アミン(30.0mg、0.09mmol)を酢酸(0.91mL)に溶解し、室温でZn(59.8mg、0.92mmol)を加えた。反応液を室温で1時間撹拌し、セライト(celite)でろ過した。反応液に水を加え、EtOAcで抽出した。塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をピリジン(4.9mL)に溶解し、0℃でMsCl(7.9μL、0.10mmol)をゆっくり加えた。反応液を室温で1時間撹拌後し、セライト(celite)でろ過した。反応液に水を加え、EtOAcで抽出した。塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(CHCN:HO条件)により精製し、凍結乾燥して、白色の固体化合物N-(4-(2-((4-クロロイソキノリン-1-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(24.0mg、70%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 9.53 (br s, 1H), 8.23 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.87 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.77 - 7.73 (m, 1H), 7.73 - 7.67 (m, 1H), 7.55 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.19 - 7.13 (m, J = 8.4 Hz, 2H), 7.09 - 7.04 (m, J = 8.3 Hz, 2H), 3.65 - 3.56 (m, 2H), 2.87 (s, 3H), 2.86 - 2.83 (m, 2H)
LC/MS ESI (+): 376 (M+1)
【0134】
実施例75:N-(4-(2-(イソキノリン-1-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化76】
(a)N-(4-ニトロフェネチル)イソキノリン-1-アミンの合成
1-クロロイソキノリン(100mg、0.61mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(124mg、0.61mmol)とDIPEA(534μL、3.06mmol)をスルホラン(6.0mL)溶媒に溶解し、160℃で15時間撹拌した。反応液にHOを加え、撹拌し、EtOAcで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過した。減圧下で濃縮した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(0.1%ギ酸が含まれたCHCN:0.1%ギ酸が含まれたHO)により精製して、黄色の固体N-(4-ニトロフェネチル)イソキノリン-1-アミン(32.0mg、17.8%)を合成した。
LC/MS ESI (+): 294 (M+1)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ = 8.18 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 8.03 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 7.74 - 7.66 (m, 1H), 7.62 (m, 2H), 7.48 - 7.45 (dd, 7.8 Hz, 1.2 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.99 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 5.26 (br s, 1H), 4.00 - 3.86 (m, 2H), 3.18 (t, J = 6.9 Hz, 2H)
【0135】
(b)N-(4-(2-(イソキノリン-1-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
N-(4-ニトロフェネチル)イソキノリン-1-アミン(31.0mg、0.11mmol)を酢酸(1.0mL)に溶解し、25℃でZn(69.1mg、1.06mmol)を加えた。反応液を25℃で2時間撹拌し、セライト(celite)でろ過した。反応液に水を加え、EtOAcで抽出した。塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をピリジン(1.0mL)に溶解し、25℃でMsCl(9.9μL、0.13mmol)をゆっくり加えた。反応終了後、反応液をCHClで抽出した。有機層を塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(0.1%ギ酸が含まれたCHCN:0.1%ギ酸が含まれたHO)により精製して、白色の固体化合物N-(4-(2-(イオキノリン-1-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(17.0mg、47.1%)を合成した。
LC/MS ESI (+): 342 (M+1)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ = 9.59 (s, 1H), 8.21 - 8.17 (m, 1H), 7.88 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.72 - 7.66 (m, 1H), 7.61 (dt, J = 1.0, 7.5 Hz, 1H), 7.50 - 7.48 (m, 1H), 7.48 - 7.44 (m, 1H), 7.27 - 7.21 (m, 2H), 7.17 - 7.09 (m, 2H), 6.88 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 3.72 - 3.64 (m, 2H), 2.94 (s, 3H), 2.93 - 2.89 (m, 2H)
【0136】
実施例76:N-(4-(2-((2-メトキシキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
【化77】
(a)2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミンの合成
2,4-ジクロロキノリン(300.0mg、1.52mmol)、2-(4-ニトロフェニル)エタン-1-アミン塩酸塩(307.0mg、1.52mmol)とDIPEA(1.3mL、7.57mmol)をスルホラン(7.5mL)溶媒に溶解し、160℃で2日撹拌した。反応液に水を加え、EtOAcで抽出、塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(CHCN:HO条件)により精製し、凍結乾燥して薄褐色固体化合物2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(130.0mg、25%)を得た。
1H NMR (400 MHz, METHANOL-d4) δ = 8.17 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 8.00 (dd, J = 0.7, 8.4 Hz, 1H), 7.74 - 7.69 (m, 1H), 7.69 - 7.63 (m, 1H), 7.52 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.45 (ddd, J = 1.4, 6.8, 8.4 Hz, 1H), 6.51 (s, 1H), 3.70 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 3.17 (t, J = 7.0 Hz, 2H)
LC/MS ESI (+): 328 (M+1)
【0137】
(b)N-(4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン(130.0mg、0.40mmol)を酢酸(4.0mL)に溶解し、室温でZn(259.0mg、3.97mmol)を加えた。反応液を室温で1時間撹拌し、反応液をセライト(celite)でろ過した。反応液に水を加え、EtOAcで抽出した。塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をピリジン(4.0mL)に溶解し、0℃でMsCl(34.0μL、0.44mmol)をゆっくり加えた。反応液を室温で1時間撹拌後、セライト(celite)でろ過した。反応液に水を加え、EtOAcで抽出した。塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(CHCN:HO条件)により精製し、凍結乾燥して、白色の固体化合物N-(4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(100.0mg、67%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 9.61 (s, 1H), 8.20 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.73 - 7.57 (m, 3H), 7.46 (t, J = 7.0 Hz, 1H), 7.30 - 7.24 (m, J = 8.4 Hz, 2H), 7.16 - 7.11 (m, J = 8.4 Hz, 2H), 6.45 (s, 1H), 3.57 - 3.45 (m, 2H), 2.99 - 2.88 (m, 5H)
LC/MS ESI (+): 376 (M+1)
【0138】
(c)N-(4-(2-((2-メトキシキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミドの合成
N-(4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(20.0mg、2.66mmol)をメタノール(1.0mL)に溶解し、ナトリウムメトキシド(144.0mg、2.66mmol)を加えいた。反応液を80℃で72時間撹拌した。反応物に炭酸水素ナトリウム飽和液を加え、EtOAcで抽出した。塩水(brine)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸留した。残渣をC18-シリカ逆相カラムクロマトグラフィー(CHCN:HO条件)により精製し、凍結乾燥して、白色の固体化合物N-(4-(2-((2-メトキシキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド(14.0mg、71%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ = 9.61 (s, 1H), 8.06 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.60 - 7.57 (m, 1H), 7.55-7.50 (m, 1H), 7.29 - 7.24 (m, 3H), 7.14 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.09 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 5.89 (s, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.48 - 3.40 (m, 2H), 2.94 (s, 3H), 2.93 - 2.90 (m, 2H)
LC/MS ESI (+): 372 (M+1)
【0139】
実験例
前記実施例で製造された化合物を用いて、以下の実験を行った。
【0140】
細胞及び材料
実施例の化合物を評価するために使用された癌細胞株は、ATCC(American Type Culture Collection)又は韓国細胞株銀行(KCLB, Korean CellLine Bank)から購入し、販売者(vendor)の推奨に従って培養した。
STAT3の二量体化に対する実施例の化合物の抑制効果を評価するために製作されたたSTAT3プロモーターが安定的に発現したヒト前立腺癌細胞株(LNcaP stable cell line (plasmid STAT3-TA-luc))は、RPMI1640(Cat no. 11875, Gibco)、10%胎児ウシ血清(Cat no. SH30071.03, Hyclone)、150μg/mLのG418溶液(Cat no. 04 727 894 001, Roche)で培養した。
さらに、STAT1の二量体化に対する実施例の化合物抑制効果を評価するために、STAT1応答エレメント及びβ-ガラクトシダーゼDNAを7:5の割合で含む合計12μgのルシフェラーゼレポーターベクターをヒト骨肉腫細胞に一過性に形質注入し、この細胞株を用いて実験を行った。
実験材料に関する情報は以下の通りである。
rhIL-6 (Cat no. 206-IF, R&D system)、 rhIFN-γ (Cat no. 285-IF, R&D system)、 ルシフェラーゼアッセイシステム (Cat no. E1501, Promega)、 pSTAT3-TA-luc(Cat no. PT-3535-5w, Takara bio)、 pGL4-STAT1-luc、 pSV-β-ガラクトシダーゼコントロールベクター (Cat.# E1081, Promega)、 β-ガラクトシダーゼ酵素アッセイシステム (Cat no. E2000, Promega), Jet-PEIトランスフェクション試薬 (Cat no. 101-40, Polyplus)、
Celltiter Glo luminescent cell viability assay (Cat no. G7573, Promega)
【0141】
実験例1:レポーター遺伝子アッセイによるSTAT3及びSTAT1活性抑制実験
実験例1-1)STAT3活性抑制実験
LNcap安定細胞株のレポーター遺伝子アッセイは、3%DCC-FBS(G-418なし)を含むRPMI1640培地を使用して実験した。細胞株は、30,000細胞/ウェル/50μLで2枚の白い96ウェルプレートに分注した。細部株を37℃及び5%COの条件下で24時間培養し、次に、50mM DMSOストックの実施例化合物を様々な濃度に希釈し、細胞を含む2枚の白い96ウェルプレートで処理した。その後、IL-6を最終濃度10ng/mLになるように処理した。化合物とIL-6の処理後、細胞を37℃及び5%COの条件下で48時間培養した。48時間後、96ウェルプレートを顕微鏡で観察して、薬物の沈殿の有無及び特異性を記録し、96ウェルプレートを室温で30分間放置した。その後、最初の96ウェルプレートの場合、プレート上の培地を除去してルシフェラーゼ活性を測定し、20μL/ウェルの受動溶解緩衝液で処理し、30分間振とうした。ルシフェラーゼ活性は、microLUMA LB96P(BERTHOLD)又はCentro XS LB960(BERTHOLD)機器で、ルシフェラーゼアッセイシステム(cat no. E1501, promega)を使用して測定しました。2番目のプレートの場合、20μLのGlo-mix溶液を添加して、実施例の化合物による細胞毒性を測定するために、プレートを10分間よく振とうし、Glo-vialプロトコルを使用してmicroLUMA LB96P(BERTHOLD)機器で分析した。陰性対照として、培地を加えたが、細胞をプレーティングしていない96ウェルプレートを使用した。陽性対照として、細胞をプレーティングし、0.1%DMSO及び刺激を含む培養液を添加した96ウェルプレートを使用した。
【0142】
実験例1-2)STAT1活性抑制実験
ヒト骨肉腫U2OS細胞株を、100mmディッシュに2.0×10細胞/10mLでプレーティングした。37℃、5%COの条件下で24時間培養した後、STAT1応答エレメントとβ-ガラクトシダーゼDNAを7:5の割合で含む合計12μgのルシフェラーゼレポーターベクターをJet-PEIトランスフェクション試薬を利用して形質注入した。37℃、5%COの条件下で4時間培養した後、形質注入された細胞株25,000細胞/ウェル/50μLで白い96ウェルプレートに分注した。37℃及び5%COの条件下で24時間培養した後、50mM DMSOストックの実施例化合物を様々な濃度に希釈し、細胞を含む白い96ウェルプレートで処理した。その後、IFN-γを最終濃度50ng/mLになるように処理した。化合物とIFN-γの処理後、37℃及び5%COの条件下で24時間培養した。24時間の培養後、96ウェルプレートを顕微鏡下で観察して、薬物の沈殿の有無及び特異性を記録し、96ウェルプレートを室温で30分間放置した。その後、白い96ウェルプレートの培地を除去し、プレートを50μL/ウェルのMPER溶解緩衝液で処理し、30分間振とうした。次に、30μLのプレートを取り、新しい白い96ウェルプレートに移した。この新しい白い96ウェルプレートを使用して、ルシフェラーゼアッセイシステム(cat no. E1501, promega)を利用して、microLUMA LB96P(BERTHOLD)又はCentro XS LB960(BERTHOLD)機器でルシフェラーゼ活性を測定した。残りの20μL/ウェルプレートをβ-ガラクトシダーゼ酵素アッセイシステムを使用して405nmでUV検出器(TECAN)で測定し、実施例の化合物による細胞毒性を決定した。陰性対照として、培地を加えたが、細胞をプレーティングしていない96ウェルプレートを使用した。細胞をプレーティングし、0.1%DMSO及び刺激を含む培養液を添加した96ウェルプレートを使用した。
STAT3及びSTAT1レポーター遺伝子アッセイを介したSTAT3及びSTAT1の二量体化に対する実施例の化合物の阻害効果を評価した結果を下記表1に示した。
【表1】

【0143】
実験例2:細胞成長阻害実験
実施例の化合物による癌細胞成長抑制効果を下記のように評価した。使用された前立腺癌細胞株(LNCap)は、販売者が推奨に従って培養した。前立腺癌細胞株(LNCaP)は、10,000細胞/ウェルで96ウェルプレートに分注した。37℃及び5%COの条件下で24時間培養した後、50mM DMSOストックの実施例化合物を様々な濃度に希釈し、細胞を含む96ウェルプレートで処理した。実施例の化合物の処理後、LNCap細胞をインキュベーター(37℃、5%CO)で120時間培養した。各培養時間の後、96ウェルプレートを顕微鏡で観察して、薬物の沈殿の有無及び特異性を記録し、96ウェルプレートを室温で30分間放置した。その後、20μLのCelltiter Glo溶液を添加した後、96ウェルプレートを10分間よく振とうした。成長抑制活性は、Glo-vialプロトコルを利用してmicroLUMA LB96P(BERTHOLD)機器で測定した。陰性対照として、培地を加えたが、細胞をプレーティングしていない96ウェルプレートを使用した。陽性対照として、細胞をプレーティングし、薬物の代わりにp0.1%DMSOを添加した96ウェルプレートを使用した前立腺癌細胞株に対する。実施例化合物の成長抑制効果の結果を下記表2に示した。
【表2】

さらに、本願発明は次の態様を含む。
[態様1]
下記式(1)
【化78】
[式中、X 、X 及びX が、それぞれ独立して、C又はNであり、但し、X 、X 及びX の少なくとも一つは、Nであり;
が、水素、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ又はアルキルアミノであり;
が、水素、ヒドロキシ、ハロ、カルボキシ、-C(=O)-NH-NH 、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシ-カルボニル、カルボキシ-アルコキシ、アミノカルボニル-アルコキシ、アルコキシ-カルボニル-アルコキシ、アリール、アリール-オキシ、アリール-アルキル-アミノスルホニル、アリール-カルボニル、アミノカルボニル、5~8員ヘテロシクロアルキル又は5~8員ヘテロシクロアルキルカルボニルであり(ここで、前記ヘテロシクロアルキルが、N、O及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を有し、前記アリールが、ニトロ又はハロで任意に置換されてもよい);
が水素又はアリール-アルキルであり;
が、ニトロ、ニトロソ、アミノ、アミノ-スルホニル、アルキルスルホニル-アミノ、アルキルスルホニルヒドロキシアミノ(-N(OH)S(O )アルキル)又はハロアルキルスルホニル-アミノであり;但し、R がアルキルの場合、R は、アルキルスルホニル-アミノではなく;
A環が、アリール又はN、O及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を含む3~8員飽和又は不飽和複素環であり;
Dが、オキソで任意に置換された-CH -であり;
Eが、オキソ又はハロで任意に置換された-CH -であり;
nが、0~2の整数であり;
mが、1~4の整数である]の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は異性体。
[態様2]
、X 及びX が、それぞれ独立して、C又はNであり、但し、X 、X 及びX の少なくとも一つはNであり;
が、水素、ハロ、C -C -アルキル、ハロ-C -C -アルキル、C -C アルコキシ又はC -C -アルキルアミノであり;
は、水素、ヒドロキシ、ハロ、カルボキシ、-C(=O)-NH-NH 、C -C -アルキル、C -C -アルコキシ、ハロ-C -C -アルコキシ、C -C -アルコキシ-カルボニル、カルボキシ-C -C -アルコキシ、アミノカルボニル-C -C -アルコキシ、C -C -アルコキシ-カルボニル-C -C -アルコキシ、C -C 10 -アリール、C -C 10 -アリール-オキシ、C -C 10 -アリール-C -C -アルキル-アミノスルホニル、C -C 10 -アリール-カルボニル、アミノカルボニル、5~8員ヘテロシクロアルキル又は5~8員ヘテロシクロアルキルカルボニルであり(ここで、前記ヘテロシクロアルキルが、N、O及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を有し、前記アリールが、ニトロ又はハロで任意に置換されてもよい);
が、水素又はC -C 10 -アリール-C -C -アルキルであり;
が、ニトロ、ニトロソ、アミノ、アミノ-スルホニル、C -C -アルキルスルホニル-アミノ、C -C -アルキルスルホニルヒドロキシアミノ又はハロ-C -C -アルキルスルホニル-アミノであり;但し、R がC -C -アルキルの場合、R はC -C -アルキルスルホニル-アミノではなく;
A環が、C -C 10 -アリール又はN、O及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を含む5又は6員飽和又は不飽和複素環であり;
Dが、オキソで任意に置換された-CH -であり;
Eが、オキソ又はハロで任意に置換された-CH -であり;
nが、0~2の整数であり;
mが、1~4の整数である、
態様1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は異性体。
[態様3]
がNであり、X 及びX が、それぞれ独立して、C又はNである態様1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は異性体。
[態様4]
が、ハロ、C -C -アルキル、ハロ-C -C -アルキル、C -C アルコキシ又はC -C -アルキルアミノである態様1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は異性体。
[態様5]
が、水素、ヒドロキシ、ハロ、カルボキシ、-C(=O)-NH-NH 、C -C -アルキル、C -C -アルコキシ、ハロ-C -C -アルコキシ、C -C -アルコキシ-カルボニル、カルボキシ-C -C -アルコキシ、アミノカルボニル-C -C -アルコキシ、C -C -アルコキシ-カルボニル-C -C -アルコキシ、フェニル、フェノキシ、フェニル-C -C -アルキル-アミノスルホニル、フェニル-カルボニル、アミノカルボニル、5又は6員ヘテロシクロアルキル又は5又は6員ヘテロシクロアルキルカルボニル(ここで、前記ヘテロシクロアルキルは、N、O及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を有し、前記フェニルは、ニトロ又はハロで任意に置換される)である態様1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は異性体。
[態様6]
が、水素又はフェニル-C -C -アルキルである態様1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は異性体。
[態様7]
が、ニトロ、ニトロソ、アミノ、アミノ-スルホニル、C -C -アルキルスルホニル-アミノ、C -C -アルキルスルホニルヒドロキシアミノ又はハロ-C -C -アルキルスルホニル-アミノである態様1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は異性体。
[態様8]
A環が、フェニル又はN及びSから選ばれる1~3個のヘテロ原子を含む5又は6員不飽和複素環である態様1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は異性体。
[態様9]
下記化合物よりなる群から選ばれる態様1に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩又は異性体:
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
N-(4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)-N-ヒドロキシメタンスルホンアミド;
4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)ベンゼンスルホンアミド;
4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)(フェネチル)アミノ)エチル)ベンゼンスルホンアミド;
2-メチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
N-(4-アミノフェネチル)-2-クロロキノリン-4-アミン;
N-(4-(2-((2-クロロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-8-エチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-6-メトキシ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-8-メトキシ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
N-(4-(2-((2-クロロ-6-メトキシキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-5-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-6-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-8-メチル-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
エチル2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボキシレート;
N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-スルホンアミド;
2-クロロ-N-(4-ニトロソフェネチル)キノリン-4-アミン;
N-(4-(2-((6-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-クロロ-6-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-クロロキナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-クロロ-7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((7-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-クロロ-5-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((5-(トリフルオロメトキシ)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-6-モルホリノ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン2,2,2-トリフルオロアセテート;
2-クロロ-5-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-7-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-8-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2,6-ジクロロ-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-6-フェノキシキノリン-4-アミン;
(2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)(フェニル)メタノン:
2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-オール;
N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン;
エチル2-((2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)オキシ)アセテート;
N-(4-(2-(キナゾリン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-((2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)オキシ)アセトアミド;
2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボン酸;
2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボキサミド;
(2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)(モルホリノ)メタノン;
2-((2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-イル)オキシ)酢酸;
2-クロロ-4-((4-ニトロフェネチル)アミノ)キノリン-6-カルボヒドラジド;
N-(4-(2-((2-クロロ-8-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((8-フルオロキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)-9H-プリン-6-アミン;
N-(4-ニトロフェネチル)-2-(トリフルオロメチル)-2-キナゾリン-4-アミン;
N-(4-ニトロフェネチル)-2-(トリフルオロメチル)キノリン-4-アミン;
2-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)-9H-プリン-6-アミン;
-メチル-N -(4-ニトロフェネチル)キノリン-2,4-ジアミン2,2,2-トリフルオロアセテート;
N-(4-(2-((2-(トリフルオロメチル)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-(トリフルオロメチル)キナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
6-(2,4-ジクロロフェニル)-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン;
2-クロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)-N-(4-ニトロフェネチル)キノリン-4-アミン;
N-(4-(2-((6-(2,4-ジクロロフェニル)キナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((2-クロロ-6-(2,4-ジクロロフェニル)キノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-N-(4-(メチルスルホンアミド)ベンジル)キノリン-4-カルボキサミド;
N-(2,2-ジフルオロ-2-(4-ニトロフェニル)エチル)キナゾリン-4-アミン;
1,1,1-トリフルオロ-N-(4-(2-(キナゾリン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
6-フルオロ-N-(4-ニトロフェネチル)キナゾリン-4-アミン;
N-(4-ニトロフェネチル)イソキノリン-4-アミン;
N-(4-(2-(イソキノリン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((6-フルオロキナゾリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-(4-ニトロフェニル)-N-(キナゾリン-4-イル)アセトアミド;
N-(4-(2-(チエノ[3,2-d]ピリミジン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
2-クロロ-N-(4-ニトロフェネチル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-4-アミン;
N-(4-(2-(チエノ[2,3-d]ピリミジン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-(チアゾロ[5,4-d]ピリミジン-7-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-(ピリド[3,4-b]ピラジン-5-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((3-メチルキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-(フロ[3,2-c]ピリジン-4-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-((4-クロロイソキノリン-1-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;
N-(4-(2-(イソキノリン-1-イルアミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド;及び
N-(4-(2-((2-メトキシキノリン-4-イル)アミノ)エチル)フェニル)メタンスルホンアミド
[態様10]
有効成分として、治療有効量の態様1~9のいずれか1項に記載の合物、又はその薬学的に許容される塩又は異性体、及び薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物。
[態様11]
STAT3タンパク質の活性化に関連する疾患の予防又は治療のための態様10に記載の医薬組成物。
[態様12]
前記STAT3タンパク質の活性化に関連する疾患が、固形癌、血液癌、放射線又は薬剤耐性癌、転移性癌、炎症性疾患、免疫系疾患、糖尿病、黄斑変性、乳頭腫ウイルス感染及び結核よりなる群から選ばれる態様11に記載の医薬組成物。
[態様13]
前記STAT3タンパク質の活性化に関連する疾患が、乳癌、肺癌、胃癌、前立腺癌、子宮癌、卵巣癌、腎臓癌、膵臓癌、肝癌、大腸癌、皮膚癌、頭頸部癌、甲状腺癌、骨肉腫、急性又は慢性白血病、多発性骨髄腫、B-細胞又はT-細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、リウマチ性関節炎を含む自己免疫疾患、乾癬、肝炎、炎症性腸疾患、クローン病、糖尿病、黄斑変性、乳頭腫ウイルス感染及び結核よりなる群から選ばれる態様11に記載の医薬組成物。