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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-19
(45)【発行日】2024-09-30
(54)【発明の名称】ゲーム装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/07 20060101AFI20240920BHJP
   A63F 7/06 20060101ALI20240920BHJP
   A63F 9/00 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
A63F7/07
A63F7/06 104
A63F9/00 505A
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021150399
(22)【出願日】2021-09-15
(65)【公開番号】P2023042958
(43)【公開日】2023-03-28
【審査請求日】2023-10-12
(73)【特許権者】
【識別番号】306014714
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコアミューズメント
(73)【特許権者】
【識別番号】517173422
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコテクニカ
(74)【代理人】
【識別番号】100131303
【弁理士】
【氏名又は名称】吉村 徳人
(74)【代理人】
【識別番号】100070183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉村 公一
(72)【発明者】
【氏名】笹島 幸志
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-322978(JP,A)
【文献】登録実用新案第3008846(JP,U)
【文献】特開2005-074120(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/00、7/04-7/40
A63F 9/00-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技媒体が滑動するプレイフィールドと、
前記プレイフィールドの長辺方向の一方側の端部に配置された第1のゴール部と、
前記プレイフィールドの前記長辺方向の他方側の端部に配置された第2のゴール部と、
前記プレイフィールドの前記長辺方向の中央部において配置された防護部材と、備え、
前記防護部材は、前記長辺方向に直交する方向である短辺方向に沿って同一幅となるように形成されており、
前記防護部材の前記長辺方向の全長は、前記遊技媒体の直径の2.5倍以上であり、
前記防護部材は、前記プレイフィールドに対して平行する水平部を含んでなり、
前記水平部において、複数の開口部が設けられていることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記水平部において、前記複数の開口部が、マトリクス状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアホッケーゲームを提供することが可能なゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エアホッケーゲームを提供することが可能なゲーム装置が知られている(特許文献1参照)。このゲーム装置では、パックが滑動するプレイフィールド板と、プレイフィールド板の長手方向の各端部に配置されたゴール部と、を備えている。特に、プレイフィールド板の長手方向の中央部において、防護ネットが配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-74120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のゲーム装置では、防護ネットに反射したパックがプレイフィールド板から飛び出し、プレイフィールド板からのパックの飛び出しを防止できない恐れがある。
本発明の課題は、プレイフィールドからの遊技媒体の飛び出しを防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、第一の発明に係るゲーム装置は、遊技媒体が滑動するプレイフィールドと、前記プレイフィールドの長辺方向の一方側の端部に配置された第1のゴール部と、前記プレイフィールドの前記長辺方向の他方側の端部に配置された第2のゴール部と、前記プレイフィールドの前記長辺方向の中央部において配置された防護部材と、備え、前記防護部材は、前記長辺方向に直交する方向である短辺方向に沿って同一幅となるように形成されており、前記防護部材の前記長辺方向の全長は、前記遊技媒体の直径の2.5倍以上であり、前記防護部材は、前記プレイフィールドに対して平行する水平部を含んでなり、前記水平部において、複数の開口部が設けられていることを特徴とする。
第一の発明に係るゲーム装置では、プレイフィールドの長辺方向の中央部において配置された防護部材を備えている。特に、防護部材の長辺方向の全長が、遊技媒体の直径の2.5倍以上となっている。
これによって、プレイフィールドから浮き上がろうとする遊技媒体について、防護部材の下方を通過するときに、防護部材の下面によりプレイフィールド側に押さえ付けることが可能となる。したがって、遊技媒体の浮き上がりを抑制することが可能となり、プレイフィールドからの遊技媒体の飛び出しを防止することが可能となる。
ここで、遊技媒体としては、後述するパックPが該当する。プレイフィールドとしては、後述するプレイフィールドFが該当する。長辺方向としては、後述する長辺方向が該当する。防護部材としては、後述する防護板21が該当する。ール部としては、後述するゴール部300a,300bが該当する。
【0006】
第二の発明に係るゲーム装置は、第一の発明に係るゲーム装置において、前記水平部において、前記複数の開口部が、マトリクス状に形成されていることを特徴とする
第二の発明に係るゲーム装置では、防護部材の下方において遊技媒体が停止した際に、開口部を介して、手を挿入して遊技媒体を取り出すことが可能となる。また、防護部材の下方において、プレイフィールドにおいて設けられた空気吹出孔から噴出した空気が乱れ、遊技媒体の動作が不安定となる事態を防止することが可能となる。
ここで、開口部としては、後述する開口22が該当する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、プレイフィールドからの遊技媒体の飛び出しを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】ゲーム装置1の外観を示す斜視図である。
図2】各ゴール部300a,300bを示す斜視図である。
図3】天板312を取り外した状態の各ゴール部300a,300bを示す斜視図である。
図4】ゴールカバー310を取り外した状態の各ゴール部300a,300bを示す斜視図である。
図5】各ゴール部300a,300bの開口部32を示す断面図である。
図6】開閉板61が閉鎖状態に配置されている開閉装置331を上方から見た状態を示す斜視図である。
図7】開閉板61が閉鎖状態に配置されている開閉装置331を下方から見た状態を示す斜視図である。
図8】開閉板61が開放状態に配置されている開閉装置331を上方から見た状態を示す斜視図である。
図9】開閉板61が開放状態に配置されている開閉装置331を下方から見た状態を示す斜視図である。
図10】プレイフィールドFにおける各表示装置400a,400bの配置を示す図である。
図11】第1ゴールパターンを構成するゴール部300a,300bを示す斜視図である。
図12】第4ゴールパターンを構成するゴール部300a,300bを示す斜視図である。
図13】ゲーム装置1の制御系の構成を示すブロック図である。
図14】ゲーム処理を示すフローチャートである。
図15】防護板21の斜視図である。
図16】防護板21の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係るゲーム装置1について、図面を参照しながら説明する。
ゲーム装置1は、プレイヤ(ユーザ)にエアホッケーゲームをプレイ(実行)させることが可能な装置となっている。
「エアホッケーゲーム」は、プレイフィールド盤20(プレイフィールドF)を挟んで相対したプレイヤ(または、チーム)が、マレットMによりプレイフィールド盤20の上面を滑動するパックPを打ち合い、パックPを相手側のゴール部300a,300bへ流入させることにより獲得される得点を競うゲームとなっている。
パックPは、円盤状に形成されている。マレットPは、円筒状に形成され、プレイヤが把持する把持部を有している。
【0014】
(ゲーム装置1の構成)
図1は、ゲーム装置1の外観を示す斜視図である。図15は、防護板21の斜視図である。図16は、防護板21の平面図である。
図1に示すように、ゲーム装置1は、筐体10と、プレイフィールド盤20と、周壁ユニット30と、表示装置40と、スピーカ50(図13参照)と、を含んで構成されている。
筐体10は、略直方体の箱状に形成されている。筐体10の底面には、複数のキャスター(図示せず)が設けられている。また、筐体10の側面には、硬貨投入部101(図13参照)が設けられている。
硬貨投入部101は、プレイヤによる硬貨(コイン)の投入が可能となっており、硬貨の投入の検知に応じて、所定の検知信号を、後述する制御装置100に対して出力する。硬貨投入部101は、コインセレクタ等により実現できる。
筐体10の内部には、送風装置200(図13参照)が配置されている。送風装置200は、プレイフィールド盤20の下面に対して空気を送り込む。
【0015】
プレイフィールド盤20は、筐体10により支持されている。プレイフィールド盤20は、平面視で略長方形の平板状に形成されている。プレイフィールド盤20は、アクリル樹脂等の透明な材料により形成されている。
プレイフィールド盤20の上面には、パックPを滑動(滑走)させるプレイフィールドFが構成されている。本実施形態では、プレイフィールド盤20の上面の略全域がプレイフィールドFとされている。これによって、プレイフィールドFは、平面視で略長方形の水平な平面として構成されている。
以下の説明では、プレイフィールド盤20(または、プレイフィールドF)の長辺が延びる方向を「長辺方向」とし、プレイフィールド盤20(または、プレイフィールドF)の短辺が延びる方向(すなわち、長辺方向に直交する方向)を「短辺方向」とする。
プレイフィールド盤20には、送風装置200により送り込まれた空気を噴出させる空気吹出孔(図示せず)が設けられている。各空気吹出孔は、プレイフィールド盤20を厚み方向に貫通する貫通孔となっている。本実施形態では、プレイフィールド盤20の略全域において、多数の空気吹出孔が分散して設けられている。
そして、ゲーム中には、多数の空気吹出孔から空気が噴出して、プレイフィールドFにおいて、空気の層が形成される。これによって、パックPとプレイフィールドFとの摩擦抵抗が低減される。したがって、プレイヤは、マレットMによりパックPを打撃することで、プレイフィールドFにおいて、パックPを高速で滑動させることが可能となる。
【0016】
プレイフィールド盤20の長辺方向の中央部には、防護板21が設けられている。防護板21は、短辺方向に沿って延びている。防護板21は、短辺方向に沿って同一幅の帯状に構成されている。図15及び図16に示すように、防護板21は、水平部21aと、一対の傾斜部21bと、を含んで構成されている。水平部21a及び一対の傾斜部21bは、一連に構成されている。
水平部21aは、短辺方向に沿って同一幅の平板状に構成されている。水平部21aは、プレイフィールドFに対して平行するように水平に配置されている。水平部21aには、複数の開口22が設けられている。複数の開口22は、マトリクス状(行列状)に配置されている。具体的には、水平部21aにおいて、短辺方向に沿って並ぶ複数(本実施形態では、7[個])の開口22からなる開口列が、長辺方向に沿って複数列(本実施形態では、2[列])設けられている。なお、水平部21aにおいて、短辺方向に沿って並ぶ複数(本実施形態では、7[個])の開口22からなる開口列が、長辺方向の中央部において、1列設けられている構成としても構わない。
各開口22は、貫通孔となっており、パックPの通過が不可能となる大きさで構成されている。各開口22は、平面視で、略長方形に構成されている。なお、各開口22が、平面視で、略円形に構成されていても構わない。
各傾斜部21bは、短辺方向に沿って同一幅の平板状に構成されている。各傾斜部21bは、プレイフィールドF(水平面)に対して傾斜するように配置されている。具体的に、一方の傾斜部21bは、水平部21aの長辺方向の一方型の端部から外方(外側)かつ上方(上側)に向かって傾斜するように延びている。また、他方の傾斜部21bは、水平部21aの長辺方向の他方型の端部から外方(外側)かつ上方(上側)に向かって傾斜するように延びている。
【0017】
防護板21は、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の光透過性(導光性)を有する材料(透明又は半透明の材料)により形成されている。これによって、防護板21により導光演出を行うことが可能となる。例えば、防護板21の短辺方向の端部において光源(LED等)を配置し、光源から防護板21の端部に対して光を照射することで、防護板21の全体を発光させることが可能となる。また、プレイフィールドFにおいて光源(LED等)を配置し、光源からプレイフィールドFに対して光を照射することで、プレイフィールドFを発光させる演出を実行するにあたって、防護板21において、プレイフィールドFの発光を透過させることができ、当該演出の演出効果の低下を抑制することが可能となる。
プレイフィールドFは、防護板21により、2つの領域(一方のプレイヤ(チーム)に対応する領域、及び、他方のプレイヤ(チーム)に対応する領域)に区分けされる。そして、各プレイヤ(チーム)は、自身に対応する領域に存在するパックPを打撃することが可能となる。
防護板21は、プレイフィールドFに対して、所定の高さで配置されている。これによって、プレイフィールドFを滑動するパックPは、防護板21の下方を通過することが可能となる。
【0018】
プレイフィールドF上を滑動するパックPについては、防護板21の下方を通過する際に、防護板21(特に、水平部21a)の下面に接触することがない。
一方、滑動状態を保てずにプレイフィールドFから浮き上がろうとするパックPについては、防護板21の下方を通過するときに、防護板21(特に、水平部21a)の下面に接触することで、防護板21(特に、水平部21a)の下面によりプレイフィールドF側に押さえ付けられ、パックPの浮き上がりが抑制される。
一方、プレイフィールドFから浮き上がったパックPについては、防護板21の傾斜部21bの下面に接触(衝突)する。この際、傾斜部21bが下方に向かって傾斜していることにより、接触(衝突)したパックPについて、傾斜部21bの下面に沿わせてプレイフィールドFに復帰させることが可能となる。これによって、パックPの浮き上がりを抑制することが可能となる。また、プレイフィールドFから浮き上がったパックPをプレイフィールドFに復帰させることが可能となるため、ゲームの進行が阻害される事態を抑制することが可能となる。さらに、傾斜部21bが下方に向かって傾斜していることにより、パックPが傾斜部に接触(衝突)したときに、衝突力を下方に逃がすことが可能となり、パックPの破損を抑制することが可能となる。
以上により、防護板21によれば、パックPの浮き上がりを抑制することが可能となり、プレイフィールドFからのパックPの飛び出しを防止することが可能となる。
【0019】
特に、防護板21の長辺方向の寸法は、パックPの直径の2.5倍以上(好ましくは、パックPの3倍以上)となっている。すなわち、防護板21の長辺方向の寸法を、パックPの直径の2.5倍未満とすると、プレイフィールドFから浮き上がろうとするパックPについて、防護板21の下方を通過するときに、防護板21の下面によりプレイフィールドF側に押さえ付けることが困難となる。そこで、防護板21の長辺方向の寸法を、パックPの直径の2.5倍以上とすることで、プレイフィールFドから浮き上がろうとするパックPについて、防護板21の下方を通過するときに、防護板21の下面によりプレイフィールドF側に押さえ付けることを可能としている。
ここで、本実施形態では、パックPの直径=80[mm]となっている。したがって、防護板21の長辺方向の寸法=200[mm]以上(好ましくは、240[mm]以上)に構成する。本実施形態では、防護板21の長辺方向の寸法=300[mm]に構成されている。
また、プレイフィールドPと防護板21(具体的には、水平部21aの下面)との間隔は、パックPの厚みの3倍以下となっている。すなわち、プレイフィールドPと防護板21(具体的には、水平部21aの下面)との間隔を、パックPの厚みの3倍より大きくすると、プレイフィールドFから浮き上がろうとするパックPについて、防護板21の下方を通過するときに、防護板21の下面により適切にプレイフィールドF側に押さえ付けることが困難となる。そこで、プレイフィールドPと防護板21(具体的には、水平部21aの下面)との間隔を、パックPの厚みの3倍以下とすることで、プレイフィールドFから浮き上がろうとするパックPについて、防護板21の下方を通過するときに、防護板21の下面により適切にプレイフィールドF側に押さえ付けることを可能としている。
ここで、本実施形態では、パックPの厚み=8[mm]となっている。したがって、プレイフィールドPと防護板21(具体的には、水平部21aの下面)との間隔=24[mm]以下に構成する。本実施形態では、プレイフィールドPと防護板21(具体的には、水平部21aの下面)との間隔=18[mm]に構成されている。
【0020】
さらに、水平部21aには、マトリックス状に配置された複数の開口22が設けられている。これによって、プレイヤは、防護板21の下方においてパックPが停止した際に、開口22を介して、手を挿入してパックPを取り出すことが可能となる。特に、防護板21の下方において、プレイフィールドFにおいて設けられた空気吹出孔から噴出した空気が乱れ、パックPの動作が不安定となる事態を防止することが可能となり、パックPの挙動が変則的となることを防止することが可能となる。
【0021】
周壁ユニット30は、筐体10により支持されている。周壁ユニット30は、プレイフィールドFの周囲を取り囲むように配置されている。周壁ユニット30は、一対の反発壁31a,31bと、一対のゴール部300a,300bと、を含んで構成されている。一対のゴール部300a,300bは、防護板21を挟んで、互いに向き合うように配置されている。
反発壁31aは、プレイフィールドFの短辺方向の一方側の端部に設けられている。そして、反発壁31aは、プレイフィールドFの長辺方向に沿って延びている。すなわち、反発壁31aは、プレイフィールドFの一方側(奥側)の長辺に沿って設けられている。
反発壁31bは、プレイフィールドFの短辺方向の他方側の端部に設けられている。そして、反発壁31bは、プレイフィールドFの長辺方向に沿って延びている。すなわち、反発壁31bは、プレイフィールドFの他方側(手前側)の長辺に沿って設けられている。
ゴール部300aは、一方のプレイヤ(チーム)に対応するゴール部となっている。ゴール部300aは、プレイフィールドFの長辺方向の一方側の端部に設けられている。そして、ゴール部300aは、プレイフィールドFの短辺方向に沿って延びている。すなわち、ゴール部300aは、プレイフィールドFの一方側(左側)の短辺に沿って設けられている。
ゴール部300bは、他方のプレイヤ(チーム)に対応するゴール部となっている。ゴール部300bは、プレイフィールドFの長辺方向の他方側の端部に設けられている。そして、ゴール部300bは、プレイフィールドFの短辺方向に沿って延びている。すなわち、ゴール部300bは、プレイフィールドFの他方側(右側)の短辺に沿って設けられている。
【0022】
各反発壁31a,31bは、所定の反発係数を有する材料により形成されている。これによって、各反発壁31a,31bは、衝突したパックPを反発させることが可能となっている。そして、各反発壁31a,31bは、プレイフィールドFを滑動するパックPについて、プレイフィールドF外への飛び出しを防止する。
【0023】
各ゴール部300a,300bには、プレイフィールドFを滑動するパックPの流入(進入)が可能となる開口部32が設けられている。開口部32は、プレイフィールドFの短辺方向の一方側の端部から他方側の端部まで延びている。すなわち、開口部32は、プレイフィールドFの短辺の全域に亘って延びている。
一対のゴール部300a,300bは、開口部32を対向させた状態で配置されている。そして、各プレイヤは、パックPを相手プレイヤに対応するゴール部300a,300bの開口部32へ流入させることにより、得点を獲得することが可能となる。
筐体10の側面には、各ゴール部300a,300bに対応するパック取出口11が設けられている。また、各ゴール部300a,300bの内部には、シュート部320(図2参照)及びゴール検知センサ102(図13参照)が設けられている。
シュート部320は、開口部32へ流入したパックPを、パック取出口11へ誘導する。ゴール検知センサ102は、シュート部320内(開口部32内)へ流入したパックPの検知に応じて、所定の検知信号を、制御装置100に対して出力する。そして、制御装置100は、ゴール検知センサ102からの検知信号の入力に応じて、当該ゴール検知センサ102に対応するプレイヤ(チーム)に対して得点を付与する。
各ゴール部300a,300bでは、開口部32へ流入したパックPが、シュート部320内へ流入(落下)する。そして、シュート部320内へ流入したパックPは、ゴール検知センサ102により検知された後に、パック取出口11から排出される。
各ゴール部300a,300bの詳細な構成については、後述する。
【0024】
また、周壁ユニット30には、一方のプレイヤ(チーム)に対応する操作ボタン103aと、他方のプレイヤ(チーム)に対応する操作ボタン103bと、が設けられている。
各操作ボタン103a,103bは、プレイヤによる押下操作が可能な押下操作部を含んで構成されている。そして、各操作ボタン103a,103bは、押下操作部の押下操作に応じて、所定の検知信号を、制御装置100に対して出力する。
【0025】
表示装置40は、筐体10により支持されている。表示装置40は、ゲームの残り時間が表示される第1表示部41と、一方のプレイヤ(チーム)の得点が表示される第2表示部42と、他方のプレイヤ(チーム)の得点が表示される第3表示部43と、を含んで構成されている。各表示部41~43は、LCD、有機ELディスプレイ、CRT等により実現できる。各表示部41~43の表示は、後述する処理部110により制御される。
スピーカ50は、筐体10の内部に配置されている。スピーカ50による音声の出力は、後述する処理部110により制御される。
【0026】
(各ゴール部300a,300bの構成)
次に、各ゴール部300a,300bの構成について、詳細に説明する。
図2は、各ゴール部300a,300bを示す斜視図である。図3は、天板312を取り外した状態の各ゴール部300a,300bを示す斜視図である。図4は、ゴールカバー310を取り外した状態の各ゴール部300a,300bを示す斜視図である。図5は、各ゴール部300a,300bの開口部32を示す断面図である。
図6は、開閉板61が閉鎖状態に配置されている開閉装置331を上方から見た状態を示す斜視図である。図7は、開閉板61が閉鎖状態に配置されている開閉装置331を下方から見た状態を示す斜視図である。図8は、開閉板61が開放状態に配置されている開閉装置331を上方から見た状態を示す斜視図である。図9は、開閉板61が開放状態に配置されている開閉装置331を下方から見た状態を示す斜視図である。
図10は、プレイフィールドFにおける各表示装置400a,400bの配置を示す図である。図11は、第1ゴールパターンを構成するゴール部300a,300bを示す斜視図である。図12は、第4ゴールパターンを構成するゴール部300a,300bを示す斜視図である。なお、図11及び図12では、天板312及び主フレーム311aを取り外した状態を示している。
図2から図4に示すように、各ゴール部300a,300bは、ゴールカバー310と、シュート部320と、を含んで構成されている。
ゴールカバー310は、格子状に構成されたフレーム部311と、フレーム部311の上面に載置された天板312と、を含んで構成されている。
フレーム部311は、一対の主フレーム311a,311bと、一対の主フレーム311a,311bの間に架け渡された複数の副フレーム311cと、を含んで構成されている。各主フレーム311a,311bは、短辺方向に沿って延びている。各副フレーム311cは、長辺方向に沿って延びている。
天板312は、アクリル樹脂等の透明な材料により形成されている。すなわち、天板312は、その略全域が透明部となっている。これによって、各プレイヤは、天板312を介して、ゴールカバー310の内側を視認することが可能となっている。特に、各プレイヤは、天板312を介して、後述する各開閉装置331~336について、開閉板61の状態(開放状態又は閉鎖状態)を確認することが可能となっている。
【0027】
ゴールカバー310は、プレイフィールドFに対して高い位置に配置されている。すなわち、各主フレーム311a,311bは、プレイフィールドFに対して平行に配置されている。特に、一対の主フレーム311a,311bのうち、プレイフィールドF側に配置されている主フレーム311aの下端(下面)は、プレイフィールドFに対して、所定の高さで配置されている。これによって、主フレーム311aの下端(下面)とプレイフィールドFとの間において、開口部32が構成される。すなわち、主フレーム311aの下端(下面)とプレイフィールドFとの間の隙間が、開口部32となる。
開口部32は、プレイフィールドFの短辺に沿って延びている。この際、開口部32は、プレイフィールドFの短辺の一方側の端部から他方側の端部まで延びている。開口部32の上下方向の寸法は、パックPの上下方向の寸法(厚み)に対して、僅かに大きくなっている。これによって、開口部32は、プレイフィールドFを滑動するパックPの流入が可能となっている。
シュート部320は、ゴールカバー310の下方に配置されている。これによって、開口部32内へ流入したパックPは、シュート部320内へ落下する。
【0028】
特に、ゲーム装置1では、開口部32において、複数のゴール区間が構成されている。そして、複数のゴール区間について、個別に、パックPの流入による得点の獲得が可能となる第1状態と、パックPの流入による得点の獲得が不可能となる第2状態と、に制御することが可能となっている。
図5に示すように、本実施形態では、各ゴール部300a,300bの開口部32において、短辺方向に沿って並ぶ7つのゴール区間g1~g7が規定(定義)されている。すなわち、各ゴール部300a,300bにおいて、開口部32が、短辺方向に沿って並ぶ7つのゴール区間g1~g7に分割(区分け)されている。そして、各ゴール区間g1~g7について、第1状態とされているときに、プレイフィールドFを滑動するパックPの流入が可能となっている。
また、各ゴール部300a,300bには、7つのゴール区間g1~g7のそれぞれに対応する開閉装置331~337(開閉板61)が配置されている。すなわち、各ゴール部300a,300bは、ゴール区間g1に対応する開閉装置331と、ゴール区間g2に対応する開閉装置332と、ゴール区間g3に対応する開閉装置333と、ゴール区間g4に対応する開閉装置334と、ゴール区間g5に対応する開閉装置335と、ゴール区間g6に対応する開閉装置336と、ゴール区間g7に対応する開閉装置337と、を含んで構成されている。
そして、各ゴール区間g1~g7は、当該ゴール区間に対応する開閉装置331~337の動作により、パックPの流入による得点の獲得が可能となる第1状態と、パックPの流入による得点の獲得が不可能となる第2状態と、に制御することが可能となっている。
【0029】
7つの開閉装置331~337は、略同一の構成を有している。すなわち、図6から図9に示すように、各開閉装置331~337は、開閉板61、ロック機構62、カム機構63、モータ64、位置検知センサ65(図13参照)等を含んで構成されている。
開閉板61は、平面視で略方形の平板状に形成されている。開閉板61の上下方向の寸法(厚み)は、開口部32の上下方向の寸法(厚み)と略同一となっている。開閉板61の基端側(プレイフィールドFと逆側)には、短辺方向に沿って延びる回転軸66が挿通されている。そして、開閉板61は、回転軸66を中心として、先端側(プレイフィールドF側)を上下に変位させることが可能となっている。
この際、開閉板61は、当該開閉板61に対応するゴール区間g1~g7へのパックPの流入が不可能となる(阻止される)閉鎖状態(図6及び図7参照)と、当該開閉板61に対応するゴール区間g1~g7へのパックPの流入が可能となる(許容される)開放状態(図8及び図9参照)と、に変位することが可能となっている。
すなわち、開閉板61が閉鎖状態に配置されているときには、当該開閉板61の先端面により、当該開閉板61に対応するゴール区間g1~g7が閉鎖される。これによって、当該ゴール区間g1~g7へのパックPの流入が不可能となり、当該ゴール区間g1~g7が第2状態となる。
一方、開閉板61が開放状態に配置されているときには、当該開閉板61の先端面による当該開閉板61に対応するゴール区間g1~g7の閉鎖が解除される。これによって、当該ゴール区間g1~g7へのパックPの流入が許容され、当該ゴール区間g1~g7が第1状態となる。
すなわち、ゴール区間g1は、開閉装置331の開閉板61により第1状態又は第2状態に変位される。また、ゴール区間g2は、開閉装置332の開閉板61により第1状態又は第2状態に変位される。また、ゴール区間g3は、開閉装置333の開閉板61により第1状態又は第2状態に変位される。また、ゴール区間g4は、開閉装置334の開閉板61により第1状態又は第2状態に変位される。また、ゴール区間g5は、開閉装置335の開閉板61により第1状態又は第2状態に変位される。また、ゴール区間g6は、開閉装置336の開閉板61により第1状態又は第2状態に変位される。また、ゴール区間g7は、開閉装置337の開閉板61により第1状態又は第2状態に変位される。
【0030】
ロック機構62は、開閉板61を閉鎖状態に固定(ロック)することが可能となっている。すなわち、ロック機構62は、開閉板61の下面に取り付けられたロック片62aと、筐体10に取り付けられたソレノイド62bと、を含んで構成されている。
ロック片62aは、棒状に形成され、閉鎖状態とされている開閉板61の下面から下方に向かって延びるように設けられている。
ソレノイド62bは、プランジャ62cを含んで構成されている。ソレノイド62bは、プレイフィールドFの下方に配置されている。この際、プランジャ62cは、長辺方向に沿って延びている。また、プランジャ62cの先端は、開閉板61側に向かって突出している。
ソレノイド62bの非通電時には、コイルばね(図示せず)の付勢により、プランジャ62cの先端が、開閉板61側に向かって突出した状態となる。一方、ソレノイド62bの通電時には、プランジャ62cの先端が、プレイフィールドF側に向かって引き込まれた状態となる。
カム機構63は、開閉板61を開放状態から閉鎖状態に復帰させることが可能となっている。すなわち、カム機構63は、筐体10に取り付けられている。そして、カム機構63は、モータ64の駆動により作動し、開閉板61の下面を押し上げることが可能となっている。
開放状態に配置されている開閉板61は、モータ64を駆動することにより、閉鎖状態に変位させることが可能となっている。すなわち、開閉板61が開放状態に配置されているときに、モータ64を駆動すると、カム機構63が開閉板61の先端側を押し上げ、開閉板61を閉鎖状態に変位させる。この際、開閉板61が閉鎖状態に変位されると、開閉板61の下面から延びるロック片62aの下端が、プランジャ62cの先端部により支持される。これによって、開閉板61が閉鎖状態に維持(ロック)される。
一方、閉鎖状態に配置されている開閉板61は、ソレノイド62bを通電することにより、開放状態に変位させることが可能となっている。すなわち、開閉板61が閉鎖状態に配置されているときに、ソレノイド62bを通電すると、プランジャ62cの先端がプレイフィールドF側に向かって引き込まれ、プランジャ62cの先端によるロック片62aの下端の支持が解除される。これによって、開閉板61は、自重により、閉鎖状態から開放状態に変位される。
【0031】
位置検知センサ65は、開閉板61が閉鎖状態に配置されているときに、所定の検知信号を、制御装置100に対して出力する。制御装置100は、位置検知センサ65の検知信号の入力状況に応じて、開閉板61について、閉鎖状態に配置されているか、開放状態に配置されているかを把握することが可能となっている。
【0032】
本実施形態では、各ゴール部300a300bにおいて、短辺方向の寸法(幅)が異なる複数種類のゴール区間が構成されている。
具体的には、ゴール区間の種類として、第1種ゴール区間と、第2種ゴール区間と、が規定されている。そして、第1種ゴール区間の短辺方向の寸法(幅)は、第2種ゴール区間の短辺方向の寸法(幅)と比較して、大きくなっている。換言すると、第1種ゴール区間に対応する開閉板61の短辺方向の寸法(幅)は、第2種ゴール区間に対応する開閉板61の短辺方向の寸法(幅)と比較して、大きくなっている。
本実施形態では、第1種ゴール区間(第1種ゴール区間に対応する開閉板61)の短辺方向の寸法(幅)を「A」とし、第2種ゴール区間(第2種ゴール区間に対応する開閉板61)の短辺方向の寸法(幅)を「B」とし、マレットMの直径を「C」とし、パックPの直径を「D」とした場合に、第1種ゴール区間の短辺方向の寸法「A」が、下記(式1)により規定され、第2種ゴール区間の短辺方向の寸法「B」が、下記(式2)により規定されている。
A≧(C+(D×2)) ・・・(式1)
D≦B≦C ・・・(式2)
特に、各ゴール部300a,300bでは、複数の第1種ゴール区間が構成されている。そして、各第1種ゴール区間に隣接するゴール区間として、第2種ゴール区間が構成されている。すなわち、2つの第1種ゴール区間の間において、1つ以上の第2種ゴール区間が構成されている。これによって、各ゴール部300a,300bにおいて、パックPの流入による得点の獲得が可能となる区間(範囲)の広狭・配置を、細かく調整することが可能となる。
具体的に、各ゴール部300a,300bの開口部32では、プレイフィールドF側から見て、左側から、ゴール区間g1、ゴール区間g2、ゴール区間g3、ゴール区間g4、ゴール区間g5、ゴール区間g6、ゴール区間g7の順に、短辺方向に沿って7つのゴール区間が並んでいる。
そして、7つのゴール区間g1~g7のうち、3つのゴール区間g1,g4,g7が、第1種ゴール区間となっており、4つのゴール区間g2,g3,g5,g6が、第2種ゴール区間となっている。すなわち、各ゴール部300a,300bの開口部32において、3つの第1種ゴール区間(ゴール区間g1,g4,g7)が構成されている。そして、2つの第1種ゴール区間(ゴール区間g1,g4)の間において、2つの第2種ゴール区間(ゴール区間g2,g3)が構成され、2つの第1種ゴール区間(ゴール区間g4,g7)の間において、2つの第2種ゴール区間(ゴール区間g5,g6)が構成されている。
【0033】
以上により、各ゴール部300a,300bでは、7つのゴール区間g1~g7について、第1状態とするゴール区間の組み合わせを変更することにより、パックPの流入による得点の獲得が可能となる区間(領域)の広狭・配置を、任意に変化させることが可能となっている。
以下の説明では、開口部32のうち、パックPの流入による得点の獲得が可能となる区間(範囲)を、「ゴール領域」とする。
例えば、各ゴール部300a,300bでは、全てのゴール区間g1~g7を第1状態とすることにより、開口部32の短辺方向の全域を、一連のゴール領域とすることが可能となる(後述する第6ゴールパターン)。
また、図11に示すように、各ゴール部300a,300bでは、7つのゴール区間g1~g7のうち、ゴール区間g4を第1状態とし、ゴール区間g1,g2,g3,g5,g6,g7を第2状態とすることにより、開口部32において、短辺方向の中央部に、ゴール領域を構成することが可能となる(後述する第1ゴールパターン)。この際、更に、ゴール区間g3,g5のうち少なくとも1つを第1状態とすることにより、ゴール領域の幅を広げることが可能となる。
また、各ゴール部300a,300bでは、7つのゴール区間g1~g7のうち、ゴール区間g1,g2を第1状態とし、ゴール区間g3,g4,g5,g6,g7を第2状態とすることにより、開口部32において、プレイフィールドF側から見て、左側の位置に、ゴール領域を構成することが可能となる(後述する第2ゴールパターン)。この際、更に、ゴール区間g3を第1状態とすることにより、ゴール領域の幅を広げることが可能となる。
また、各ゴール部300a,300bでは、7つのゴール区間g1~g7のうち、ゴール区間g6,g7を第1状態とし、ゴール区間g1,g2,g3,g4,g5を第2状態とすることにより、開口部32において、プレイフィールドF側から見て、右側の位置に、ゴール領域を構成することが可能となる(後述する第3ゴールパターン)。この際、更に、ゴール区間g5を第1状態とすることにより、ゴール領域の幅を広げることが可能となる。
また、図12に示すように、各ゴール部300a,300bでは、7つのゴール区間g1~g7のうち、ゴール区間g1,g7を第1状態とし、ゴール区間g2,g3,g4,g5,g6を第2状態とすることにより、開口部32において、互いに離間する2つのゴール領域を構成することが可能となる(後述する第4ゴールパターン)。この際、更に、ゴール区間g2,g6のうち少なくとも1つを第1状態とすることにより、各ゴール領域の幅を広げることが可能となる。特に、第4ゴールパターンでは、互いに離間する2つのゴール領域が構成されることにより、攻撃側のプレイヤにおいて、相手プレイヤが何れのゴール領域を防御するかを予測させ、防御側のプレイヤにおいて、相手プレイヤが何れのゴール領域を狙ってくるかを予測させることができる。これによって、両プレイヤにおいて、心理戦の要素を強めることができ、ゲームの興趣を向上することが可能となる。
さらに、各ゴール部300a,300bでは、7つのゴール区間g1~g7のうち、ゴール区間g1,g4,g7を第1状態とし、ゴール区間g2,g3,g5,g6を第2状態とすることにより、開口部32において、互いに離間する3つのゴール領域を構成することが可能となる(後述する第5ゴールパターン)。
【0034】
ここで、ゲーム装置1は、ゴール部300aに対応する表示装置400aと、ゴール部300bに対応する表示装置400bと、を含んで構成されている。
表示装置400aは、ゴール部300aにおいて構成されている7つのゴール区間g1~g7(7つの開閉装置331~337)のそれぞれに対応する表示部L1~L7を含んで構成されている。
表示装置400bは、ゴール部300bにおいて構成されている7つのゴール区間g1~g7(7つの開閉装置331~337)のそれぞれに対応する表示部L1~L7を含んで構成されている。
具体的に、各表示装置400a,400bは、ゴール区間g1(開閉装置331)に対応する表示部L1と、ゴール区間g2(開閉装置332)に対応する表示部L2と、ゴール区間g3(開閉装置333)に対応する表示部L3と、ゴール区間g4(開閉装置334)に対応する表示部L4と、ゴール区間g5(開閉装置335)に対応する表示部L5と、ゴール区間g6(開閉装置336)に対応する表示部L6と、ゴール区間g7(開閉装置337)に対応する表示部L7と、を含んで構成されている。
各表示部L1~L7は、LED等の発光素子を含んで構成されている。各表示部L1~L7は、当該表示部に対応するゴール区間g1~g7に対応する位置に配置されている。そして、各表示部L1~L7は、当該表示部に対応するゴール区間g1~g7の状態(第1状態又は第2状態)に応じた表示を実行することが可能となっている。
すなわち、各表示部L1~L7は、当該表示部に対応するゴール区間g1~g7が第1状態とされている期間中、点灯状態に制御される。一方、各表示部L1~L7は、当該表示部に対応するゴール区間g1~g7が第2状態とされている期間中、消灯状態に制御される。
これによって、プレイヤは、7つの表示部L1~L7の表示に基づいて、7つのゴール区間g1~g7のうち、第1状態とされているゴール区間を把握することが可能となる。
【0035】
図10に示すように、本実施形態では、各表示装置400a,400bは、プレイフィールド盤20の下面側に配置されている。そして、各表示装置400a,400bは、プレイフィールドFの所定領域を発光させることが可能となっている。
具体的に、表示装置400aは、プレイフィールド盤20の長辺方向の一方側の端部に配置されている。そして、表示装置400aは、プレイフィールドFの長辺方向の一方側の端部を発光させることが可能となっている。すなわち、各表示部L1~L7は、点灯状態とされたときに、プレイフィールドFの長辺方向の一方側の端部のうち、当該表示部に対応するゴール区間g1~g7の直前の領域を、発光させることが可能となっている。この際、開口部32(プレイフィールドF)の短辺方向において、各表示部L1~L7が点灯状態とされることにより発光される領域の範囲と、当該表示部L1~L7に対応するゴール区間g1~g7の範囲と、が一致している。
そして、ゴール部300aの7つのゴール区間g1~g7について、第1状態とするゴール区間の組み合わせに応じて、表示装置400aの7つの表示部L1~L7について、点灯状態とする表示部の組み合わせを設定する。
この際、ゴール区間g1が第1状態とされている期間中には、表示部L1が点灯状態に制御され、ゴール区間g1が第2状態とされている期間中には、表示部L1が消灯状態に制御される。また、ゴール区間g2が第1状態とされている期間中には、表示部L2が点灯状態に制御され、ゴール区間g2が第2状態とされている期間中には、表示部L2が消灯状態に制御される。また、ゴール区間g3が第1状態とされている期間中には、表示部L3が点灯状態に制御され、ゴール区間g3が第2状態とされている期間中には、表示部L3が消灯状態に制御される。また、ゴール区間g4が第1状態とされている期間中には、表示部L4が点灯状態に制御され、ゴール区間g4が第2状態とされている期間中には、表示部L4が消灯状態に制御される。また、ゴール区間g5が第1状態とされている期間中には、表示部L5が点灯状態に制御され、ゴール区間g5が第2状態とされている期間中には、表示部L5が消灯状態に制御される。また、ゴール区間g6が第1状態とされている期間中には、表示部L6が点灯状態に制御され、ゴール区間g6が第2状態とされている期間中には、表示部L6が消灯状態に制御される。また、ゴール区間g7が第1状態とされている期間中には、表示部L7が点灯状態に制御され、ゴール区間g7が第2状態とされている期間中には、表示部L7が消灯状態に制御される。
【0036】
一方、表示装置400bは、プレイフィールド盤20の長辺方向の他方側の端部に配置されている。そして、表示装置400bは、プレイフィールドFの長辺方向の他方側の端部を発光させることが可能となっている。すなわち、各表示部L1~L7は、点灯状態とされたときに、プレイフィールドFの長辺方向の他方側の端部のうち、当該表示部に対応するゴール区間g1~g7の直前の領域を、発光させることが可能となっている。この際、開口部32(プレイフィールドF)の短辺方向において、各表示部L1~L7が点灯状態とされることにより発光される領域の範囲と、当該表示部L1~L7に対応するゴール区間g1~g7の範囲と、が一致している。
そして、ゴール部300bの7つのゴール区間g1~g7について、第1状態とするゴール区間の組み合わせに応じて、表示装置400bの7つの表示部L1~L7について、点灯状態とする表示部の組み合わせを設定する。
この際、ゴール区間g1が第1状態とされている期間中には、表示部L1が点灯状態に制御され、ゴール区間g1が第2状態とされている期間中には、表示部L1が消灯状態に制御される。また、ゴール区間g2が第1状態とされている期間中には、表示部L2が点灯状態に制御され、ゴール区間g2が第2状態とされている期間中には、表示部L2が消灯状態に制御される。また、ゴール区間g3が第1状態とされている期間中には、表示部L3が点灯状態に制御され、ゴール区間g3が第2状態とされている期間中には、表示部L3が消灯状態に制御される。また、ゴール区間g4が第1状態とされている期間中には、表示部L4が点灯状態に制御され、ゴール区間g4が第2状態とされている期間中には、表示部L4が消灯状態に制御される。また、ゴール区間g5が第1状態とされている期間中には、表示部L5が点灯状態に制御され、ゴール区間g5が第2状態とされている期間中には、表示部L5が消灯状態に制御される。また、ゴール区間g6が第1状態とされている期間中には、表示部L6が点灯状態に制御され、ゴール区間g6が第2状態とされている期間中には、表示部L6が消灯状態に制御される。また、ゴール区間g7が第1状態とされている期間中には、表示部L7が点灯状態に制御され、ゴール区間g7が第2状態とされている期間中には、表示部L7が消灯状態に制御される。
以上により、各プレイヤは、プレイフィールドFの相手側の領域において発光している部分に向けてパックPを打ち込むことにより、得点を獲得することが可能となる。また、各プレイヤは、プレイフィールドFの自身側の領域において発光している部分へのパックPの流入を防ぐことにより、失点を防ぐことが可能となる。
【0037】
(制御系の構成)
次に、ゲーム装置1の制御系の構成を説明する。
図13は、ゲーム装置1の制御系の構成を示すブロック図である。
ゲーム装置1は、制御装置100を備えている。制御装置100は、筐体10の内部に配設されている。
図13に示すように、制御装置100は、処理部110と、記憶部120と、記憶媒体130と、を含んで構成されている。
記憶部120は、処理部110のワーク領域となる。特に、記憶部120は、得点カウンタ、タイマーカウンタ等、ゲームの進行に必要な各種のパラメータを記憶する。記憶部120は、半導体メモリ、HDD、SSD、光ディスク装置等により実現できる。
記憶媒体130は、プログラム・データ等を記憶する。特に、記憶媒体130は、ゲームの進行に必要となる各種のプログラム・各種のデータを記憶する。処理部110は、記憶媒体130に記憶されているプログラム・データに基づいて、各種の処理を実行する。記憶媒体130は、光ディスク、HDD、半導体メモリ等により実現できる。
処理部110は、硬貨投入部101から入力される検知信号、各ゴール検知センサ102から入力される検知信号、各操作ボタン103a,103bから入力される検知信号、各位置検知センサ65から入力される検知信号、記憶媒体130に記憶されているプログラム・データ等に基づいて、ゲームの進行に必要となる各種の処理を実行する。
また、処理部110は、ゲームの進行に応じて、各表示装置40,400a,400bの表示、スピーカ50による音声の出力、ソレノイド62bの通電、モータ64の駆動、送風装置200の駆動等を制御する。
【0038】
(ゲーム処理)
次に、処理部110が実行するゲーム処理を説明する。
図14は、ゲーム処理を示すフローチャートである。
ゲーム装置1に電源が投入されると、処理部110は、図14に示すゲーム処理を開始する。ゲーム処理が開始されると、まず、ステップS1-1に移行する。
ステップS1-1では、初期設定処理を実行し、ステップS1-2に移行する。初期設定処理では、各種の初期設定が実行される。また、各ソレノイド62b及び各モータ64の駆動により、各開閉装置331~337によるイニシャル動作(イニシャライズ動作)が実行される。
「イニシャル動作」は、各開閉装置331~337(開閉板61)が正常に動作するか否かを確認するとともに、各開閉装置331~337(開閉板61)が第2状態(閉鎖状態)に配置されていることを確認するための動作となっている。本実施形態では、イニシャル動作として、各開閉装置331~337(開閉板61)が第1状態(開放状態)に変位された後に、各開閉装置331~337(開閉板61)が第2状態(閉鎖状態)に変位される。この際、処理部110は、各位置検知センサ65から入力される検知信号に基づいて、各開閉装置331~337(開閉板61)の状態を把握する。
【0039】
ステップS1-2では、アトラクト開始処理を実行し、ステップS1-3に移行する。アトラクト開始処理では、ゲーム装置1によるアトラクト動作を開始する。
ゲーム装置1によるアトラクト動作には、各開閉装置331~337(開閉板61)によるアトラクト動作、表示装置400a,400bによるアトラクト用表示、スピーカ50によるアトラクト用BGMの出力等が含まれる。
ステップS1-3では、ゲーム開始条件が成立したか否かを判定し、ゲーム開始条件が成立したと判定した場合(Yes)には、ステップS1-4に移行し、ゲーム開始条件が成立していないと判定した場合(No)には、ステップS1-3の処理を繰り返す。
本実施形態では、硬貨投入部101から検知信号が入力されるごとに、クレジットカウンタの値に「1」が加算される。そして、クレジットカウンタの値が「1」以上の状態で、いずれかの操作103a,103bからの検知信号が入力された場合に、ゲーム開始条件が成立するとともに、クレジットカウンタの値から「1」が減算される。
ステップS1-4では、アトラクト終了処理を実行し、ステップS1-5に移行する。アトラクト終了処理では、ゲーム装置1によるアトラクト動作を終了する。
【0040】
ステップS1-5では、ゲーム開始処理を実行し、ステップS1-6に移行する。ゲーム開始処理では、ゲームを開始するための事前処理が実行される。
ここで、本実施形態では、7つのゴール区間g1~g7において第1状態とするゴール区間の組み合わせ(ゴールパターン)として、第1ゴールパターン~第6ゴールパターンが規定されている。
第1ゴールパターンでは、7つのゴール区間g1~g7のうち、ゴール区間g4が第1状態とされ、ゴール区間g1,g2,g3,g5,g6,g7が第2状態とされるパターンとなっている。
第2ゴールパターンでは、7つのゴール区間g1~g7のうち、ゴール区間g1,g2が第1状態とされ、ゴール区間g3,g4,g5,g6,g7が第2状態とされるパターンとなっている。
第3ゴールパターンでは、7つのゴール区間g1~g7のうち、ゴール区間g6,g7が第1状態とされ、ゴール区間g1,g2,g3,g4,g5が第2状態とされるパターンとなっている。
第4ゴールパターンでは、7つのゴール区間g1~g7のうち、ゴール区間g1,g7が第1状態とされ、ゴール区間g2,g3,g4,g5,g6が第2状態とされるパターンとなっている。
第5ゴールパターンでは、7つのゴール区間g1~g7のうち、ゴール区間g1,g4,g7が第1状態とされ、ゴール区間g2,g3,g5,g6が第2状態とされるパターンとなっている。
第6ゴールパターンでは、全てのゴール区間g1~g7が第1状態とさるパターンとなっている。
そして、ゲーム開始処理では、各ゴール部300a,300bのゴールパターンとして、第1ゴールパターンを設定する。これによって、各ゴール部300a,300bについて、7つのゴール区間g1~g7が第1ゴールパターンを構成するように、各ゴール区間の状態が制御される。また、第1ゴールパターンに応じて、各表示装置400の表示を制御する。
また、ゲーム開始処理では、タイマーカウンタをリセットして、タイマーカウンタによるゲーム時間のカウントを開始する。なお、タイマーカウンタは、図示しない処理により更新される。また、得点カウンタをリセットする。さらに、送風装置200による送風を開始する。
【0041】
ステップS1-6では、ゲーム時間タイマにより計測されたゲーム時間が所定上限時間に達したか否かを判定し、ゲーム時間が所定上限時間に達していないと判定した場合(No)には、ステップS1-7に移行し、ゲーム時間が所定上限時間に達したと判定した場合(Yes)には、ステップS1-10に移行する。
ステップS1-7では、いずれかのゴール検知センサ102から検知信号が入力されたか否かを判定し、いずれかのゴール検知センサ102から検知信号が入力されたと判定した場合(Yes)には、ステップS1-8に移行し、いずれかのゴール検知センサ102から検知信号が入力されていないと判定した場合(No)には、ステップS1-6に移行する。
ステップS1-8では、得点更新処理を実行し、ステップS1-9に移行する。得点更新処理では、検知信号が入力されたゴール検知センサ102に対応する得点カウンタに「1」を加算するとともに、加算後の得点カウンタの値に応じて、表示装置40の表示を更新する。
ステップS1-9では、ゴールパターン更新処理を実行し、ステップS1-6に移行する。ゴールパターン更新処理では、各ゴール部300a,300bについて、ゴールパターンを更新する。
本実施形態では、乱数抽選により、第1ゴールパターン~第6ゴールパターンのうち、何れかのゴールパターンが選択される。そして、各ゴール部300a,300bのゴールパターンとして、選択されたゴールパターンを設定する。これによって、各ゴール部300a,300bについて、7つのゴール区間g1~g7が、選択されたゴールパターンを構成するように、各ゴール区間の状態が制御される。また、選択されたゴールパターンに応じて、各表示装置400の表示を制御する。
【0042】
ステップS1-10では、結果発表処理を実行し、ステップS1-11に移行する。結果発表処理では、ゲームの結果が報知される。
ステップS1-11では、ゲーム終了処理を実行し、ステップS1-2に移行する。ゲーム終了処理では、ゲーム終了後の事後処理が実行される。
具体的に、ゲーム終了処理では、送風装置200による送風が停止される。
【0043】
(ゲーム装置1の作用)
ゲーム装置1は、パックPが滑動するプレイフィールドFと、プレイフィールドFの長辺方向の中央部において配置された防護板21部材と、防護板21を挟んで配置された複数のゴール部300a,300bと、を備えている。特に、防護板21の長辺方向の寸法が、パックPの直径の2.5倍以上となっている。
これによって、プレイフィールドFから浮き上がろうとするパックPについて、防護板21の下方を通過するときに、防護板21(特に、水平部21a)の下面によりプレイフィールドF側に押さえ付けることが可能となる。したがって、パックPの浮き上がりを抑制することが可能となり、プレイフィールドFからのパックPの飛び出しを防止することが可能となる。
また、ゲーム装置1では、プレイフィールドFと防護板21との間隔が、パックPの厚みの3倍以下となっている。
これによって、プレイフィールドFから浮き上がろうとするパックPについて、防護板21の下方を通過するときに、防護板21(特に、水平部21a)の下面により適切にプレイフィールドF側に押さえ付けることが可能となる。
また、ゲーム装置1では、防護板21において、複数の開口22が設けられている。
これによって、防護板21の下方においてパックPが停止した際に、開口22を介して、手を挿入してパックPを取り出すことが可能となる。また、防護板21の下方において、プレイフィールドFにおいて設けられた空気吹出孔から噴出した空気が乱れ、パックPの動作が不安定となる事態を防止することが可能となる。
また、ゲーム装置1では、防護板21が、水平に延びる水平部21aと、水平部21aの長辺方向の各端部から上方に向かって傾斜するように延びる傾斜部21bと、を含んでなる。
これによって、プレイフィールドFから浮き上がったパックPについて、傾斜部21bの下面に沿わせてプレイフィールドFに復帰させることが可能となり、パックPの浮き上がりを更に抑制することが可能となる。また、プレイフィールドFから浮き上がったパックPをプレイフィールドFに復帰させることが可能となるため、ゲームの進行が阻害される事態を抑制することが可能となる。さらに、パックPが傾斜部21bに衝突したときに、衝突力を下方に逃がすことが可能となり、パックPの破損を抑制することが可能となる。
さらに、ゲーム装置1では、防護板21が、光透過性を有する材料からなる。
これによって、防護板21により導光演出を行うことが可能となる。
【0044】
また、ゲーム装置1では、各ゴール部300a,300bにおいて、複数のゴール区間g1~g7が設けられている。そして、各ゴール区間について、パックPの流入による得点の獲得が可能となる第1状態、又は、パックPの流入による得点の獲得が不可能となる第2状態に、任意に制御することが可能となっている。
これによって、各ゴール部300a,300bにおいて、パックPの流入による得点の獲得が可能となる区間(ゴール領域)の広狭・配置を、任意に変化させることが可能となり、ゲーム性を向上することが可能となる。
また、ゲーム装置1では、各ゴール部300a,300bにおいて、複数のゴール区間g1~g7として、幅が異なる複数種類のゴール区間(第1種ゴール区間及び第2種ゴール区間)が含まれている。
これによって、各ゴール部300a,300bにおいて、パックPの流入による得点の獲得が可能となる区間(ゴール領域)の広狭・配置を、細かく調整することが可能となる。
また、ゲーム装置1では、各ゴール区間g1~g7に対応する表示部L1~L7を備えている。そして、各表示部L1~L7により、当該表示部に対応するゴール区間g1~g7の状態(第1状態又は第2状態)応じた表示を実行することが可能となっている。
これによって、各ゴール部300a,300bにおいて、パックPの流入による得点の獲得が可能となる区間(ゴール領域)が明示され、攻撃・守備における目標を明確化することが可能となる。
【0045】
また、ゲーム装置1では、各ゴール部300a,300bのゴールカバー310(天板312)が、透明部(透明な材料により形成されている部分)を含んで構成されている。そして、透明部を介して、各ゴール区間g1~g7の状態(第1状態又は第2状態)を視認することが可能となっている。換言すると、透明部を介して、各開閉装置331~337の開閉板61の状態(開放状態又は閉鎖状態)を視認することが可能となっている。
これによって、各ゴール部300a,300bにおいて、パックPの流入による得点の獲得が可能となる区間(ゴール領域)の確認が容易となり、攻撃・守備における目標を明確化することが可能となる。
また、ゲーム装置1では、得点の獲得を契機として、各ゴール部300a,300bにおいて、複数のゴール区間g1~g7のうち、少なくとも一のゴール区間について、状態(第1状態又は第2状態)が変化する。
これによって、得点の獲得ごとに、各ゴール部300a,300bにおいて、パックPの流入による得点の獲得が可能となる区間(ゴール領域)の広狭・配置を変化させることができ、ゲーム性を向上することが可能となる。
【0046】
(変形例1)
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態では、種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記実施形態では、各ゴール部300a,300bにおいて、全てのゴール区間g1~g7が、物理ゴールとなっている。これによって、ゴール部300a,300bの構成を単純化することが可能となる。
「物理ゴール」は、物理的な形状(構造・構成・機構)の変化により、パックPの流入による得点の獲得が可能となる第1状態と、パックPの流入による得点の獲得が不可能となる第2状態と、に変化するゴール区間となっている。特に、物理ゴールは、第1状態に制御されていれているときに流入したパックP(得点獲得の契機となったパックP)がプレイフィールドFから排出されるゴール区間となっている。具体的に、物理ゴールは、当該ゴール区間内へのパックPの流入が不可能となる(阻止される)閉鎖状態と、当該ゴール区間内へのパックPの流入が可能となる(許容される)開放状態と、に変位することが可能な開閉手段(具体的には、開閉装置331~337)を備え、当該ゴール区間内へ流入したパックPがプレイフィールドFから排出されるゴール区間となっている。
しかしながら、上記実施形態では、各ゴール部300a,300bにおいて、全てのゴール区間g1~g7が、擬似ゴールとなっていても構わない。これによって、ゴール部300a,300bの構成を単純化することが可能となる。
「擬似ゴール」は、物理的な形状(構造・構成・機構)の変化によらず、電子的な設定により、検出手段によるパックPの流入による得点の獲得が可能となる第1状態と、パックPの流入による得点の獲得が不可能となる第2状態と、に変化するゴール区間となっている。特に、擬似ゴールは、第1状態に制御されていれているときに流入したパックP(得点獲得の契機となったパックP)がプレイフィールドFから排出されないゴール区間となっている。具体的に、擬似ゴールは、当該ゴール区間内へ流入したパックPを検知するゴール検知手段を備え、当該ゴール区間内へ流入したパックPが、当該ゴール区間内の壁面(背面)に反射して、再び、プレイフィールドFに復帰するゴール区間となっている。この際、ゴール検知手段による検知が有効となる有効状態に設定されることにより第1状態となり、ゴール検知手段による検知が無効となる無効状態に設定されることにより第2状態となる。そして、有効状態に設定されているゴール検知手段によりパックPが検知されることで、得点が付与される。
または、上記実施形態では、各ゴール部300a,300bにおいて、7つのゴール区間g1~g7に、物理ゴール及び擬似ゴールの両方が含まれる構成としても構わない。これによって、ゴール部300a,300bの構成を多様化することが可能となる。
特に、物理ゴールと擬似ゴールとで、パックPが流入した場合に付与される得点が異なる構成としても構わない。例えば、物理ゴールへパックPが流入した場合には、擬似ゴールへパックPが流入した場合より高い得点が付与される構成としても構わない。具体的には、物理ゴールへパックPが流入した場合には、2点を付与し、擬似ゴールへパックPが流入した場合には、1点を付与する。
【0047】
(変形例2)
また、上記実施形態では、ゲーム中において、何れかのプレイヤ(チーム)の得点が加算されるごとに、ゴールパターンが変化する構成となっている。
しかしながら、ゲーム中において、所定時間ごとに、ゴールパターンが変化する構成としても構わない。
また、ゲーム中において、プレイヤによる操作ボタン103a,103bの操作状況が所定条件を満たした場合に、ゴールパターンが変化する構成としても構わない。例えば、ゲーム中において、各プレイヤ(チーム)に対応する操作ボタン103a,103bの操作回数が所定回数に達した場合に、相手プレイヤ(チーム)に対応するゴール部300a,300bにおいて、何れかのゴール区間g1~g7が第2状態から第1状態に変位する構成としても構わない。
【0048】
(変形例3)
また、ゲーム開始前において、各プレイヤによる操作ボタン103a,103bの操作により、当該プレイヤに対応するゴール部300a,300bにおいて、複数のゴール区間g1~g7のうち少なくとも一のゴール区間について、状態(第1状態又は第2状態)を選択することを可能として構わない。
例えば、ゲーム開始前において、各プレイヤによる操作ボタン103a,103bの操作により、当該プレイヤに対応するゴール部300a,300bにおいて、全てのゴール区間g1~g7について、各ゴール区間の状態を任意に選択・設定することが可能としても構わない。
これによって、各プレイヤの技量に応じて、ゴール部300a,300bにおいて、パックPの流入による得点の獲得が可能となる区間(ゴール領域)の広狭・配置を変化させることができ(ハンディキャップを設定することができ)、ゲーム性を向上することが可能となる。
【0049】
(変形例4)
また、上記実施形態では、ゴールパターンが変化する際に、乱数抽選により、変化後のゴールパターンが選択される構成となっている。
しかしながら、ゴールパターンが変化する際に、得点の状況に応じて、変化後のゴールパターンが決定される構成としても構わない。
例えば、各プレイヤ(チーム)の得点が加算された場合に、得点が加算されたプレイヤ(チーム)に不利となり、相手方のプレイヤ(チーム)に有利となるように、変化後のゴールパターンが決定される構成としても構わない。具体的には、各プレイヤ(チーム)の得点が加算された場合に、得点が加算されたプレイヤ(チーム)に対応するゴール部300a,300bにおいて、第1状態に制御されるゴール区間g1~g7の数が増加する構成としても構わない。または、各プレイヤ(チーム)の得点が加算された場合に、得点が加算されたプレイヤ(チーム)の相手方のプレイヤ(チーム)に対応するゴール部300a,300bにおいて、第1状態に制御されるゴール区間g1~g7の数が減少する構成としても構わない。
【0050】
(変形例5)
また、上記実施形態では、所定のタイミング(得点時、ゲーム開始から所定時間の経過時等)において、各表示装置400a,400bの7つの表示部L1~L7が、所定の順序で、順次、1つずつ点灯状態とされ、プレイヤによる操作ボタン103a,103bの操作時に点灯状態とされている表示部L1~L7に対応するゴール区間g1~g7が第1状態とされる構成としても構わない。
【0051】
(変形例6)
また、上記実施形態では、2人のプレイヤからなるチームでプレイする場合に、ゲーム開始前において、2人のプレイヤの相性診断を行い、その結果に応じて、当該チームに対応するゴール部300a,300bにおいて、7つのゴール区間g1~g7のうち、第1状態とされるゴール区間が決定される構成としても構わない。
例えば、ゲーム装置1とは別の筐体である相性診断装置において、各チームを構成する2人のプレイヤにより、各種の質問に答えて、相性診断を行う。そして、各チームの相性診断の結果に応じて、当該チームに対応するゴール部300a,300bにおいて、7つのゴール区間g1~g7のうち、第1状態とされるゴール区間が決定される構成とする。この際、各チームについて、相性が良いほど、自身側のゴール区間g1~g7のうち、第1状態とされるゴール区間が少なくなる構成(または、相手側のゴール区間g1~g7のうち、第1状態とされるゴール区間が多くなる構成)とする。
【0052】
(変形例7)
また、上記実施形態では、ゲームの開始時において、各ゴール部300a,300bにおいて、全てのゴール区間g1~g7が第1状態とされ、ゲーム中において、パックPが流入したゴール区間g1~g7が、第1状態から第2状態に変位される構成としても構わない。この際、対戦するプレイヤ(チーム)のうち、先に、全てのゴール区間g1~g7が第2状態とされたプレイヤ(チーム)が敗北となる構成としても構わない。
【0053】
(変形例8)
また、上記実施形態では、各開閉装置331~337において、開閉板61へのパックPの衝突を検知する衝突検知手段を設ける構成としても構わない。
そして、ゲームの開始時において、各ゴール部300a,300bにおいて、全てのゴール区間g1~g7が第2状態とされ、ゲーム中において、パックPの衝突が検知されたゴール区間g1~g7が、第2状態から第1状態に変位される構成としても構わない。
【0054】
(変形例9)
また、上記実施形態では、硬貨の投入により、クレジットカウンタの値が加算(クレジットが付与)される構成となっている。しかしながら、プリペイドカード、クレジットカード等の記憶媒体による電子マネーの支払により、クレジットカウンタの値が加算(クレジットが付与)される構成としても構わない。かかる構成とした場合には、プリペイドカード、クレジットカード等の記憶媒体のリーダー・ライター装置を備える構成とする。
なお、クレジットカウンタを設けずに、操作ボタン103a,103bの押下操作が検出されたことのみをもって、ゲーム開始条件が成立する構成としても構わない。
【0055】
(変形例10)
また、上記実施形態では、第1種ゴール区間と第2種ゴール区間とで、パックPが流入した場合に付与される得点が異なる構成としても構わない。例えば、第2種ゴール区間へパックPが流入した場合には、第1種ゴール区間へパックPが流入した場合より高い得点が付与される構成としても構わない。具体的には、第1種ゴール区間へパックPが流入した場合には、1点を付与し、第2種ゴール区間へパックPが流入した場合には、2点を付与する。
または、ゴール区間g1,g2,g3,g5,g6,g7の位置に応じて、パックPが流入した場合に付与される得点が異なる構成としても構わない。例えば、7つのゴール区間g1,g2,g3,g5,g6,g7のうち、左右方向の外側に配置されているゴール区間ほど、パックPが流入した場合に付与される得点が高くなり、左右方向の中央側に配置されているゴール区間ほど、パックPが流入した場合に付与される得点が低くなる構成としても構わない。
または、ゴール区間g1,g2,g3,g5,g6,g7ごとに、パックPが流入した場合に付与される得点が異なる構成としても構わない。
【0056】
(変形例11)
また、上記実施形態では、各ゴール部300a,300bが、プレイフィールドFの長辺方向の端部において設けられている。
しかしながら、各ゴール部300a,300bが、プレイフィールドFの内側において、周壁ユニット30に対して独立して設けられていても構わない。すなわち、各ゴール部300a,300bの周囲を取り囲むように、プレイフィールドF(パックPの滑動が可能な領域)が設けられていても構わない。
【0057】
(変形例12)
また、上記実施形態では、防護板21(第1の防護部材)の上方に配置された第2の防護部材を備える構成としても構わない。
例えば、防護板21の水平部21aの上面において、ネット材、板材等からなる第2の防護部材が設けられていても構わない。この際、第2の防護部材は、防護板21の上面から上方に向かって延びるように設けられ、プレイフィールドF(防護板21)の長辺方向の一方側の端部から他方側の端部に亘って設けられる。
これによって、プレイフィールドFからのパックPの飛び出しをより確実に防止することが可能となる。
【0058】
(変形例13)
また、上記実施形態では、各ゴール部300a,300bにおいて、全てのゴール区間g1~g7について、常時、パックPの流入による得点の獲得が可能となる第1状態となっている構成としても構わない。例えば、各ゴール部300a,300bにおいて、開閉装置331~337(開閉板61)が配置されていない構成としても構わない。その上で、各ゴール部300a,300bにおいて、ゴール区間g1,g2,g3,g5,g6,g7ごとに、パックPが流入した場合に付与される得点が異なる構成としても構わない。
【0059】
(変形例14)
また、上記実施形態では、反発壁31a,31bにおいて衝撃センサ内蔵され、反発壁31a,31bにパックPが反射するごとに、得点が加算される構成としても構わない。例えば、マレットMにおいて衝撃センサを内蔵する。そして、マレットMに内蔵された衝撃センサにより衝撃が検知された後に(マレットMによりパックPを打った後に)、反発壁31a,31bに内蔵された衝撃センサにより衝撃が検知されるごとに(反発壁31a,31bにパックPが反射するごとに)、当該マレットMに対応するプレイヤに対して得点(例えば、1点)が付与される構成としても構わない。
または、反発壁31a,31bにおいて衝撃センサ内蔵され、反発壁31a,31bにパックPが反射した回数が多いほど、その後に、パックPがゴール部300a,300bが流入したときに、パックPをゴール部300a,300bに流入させたプレイヤに対して付与される得点が増加する構成としても構わない。例えば、パックPがゴール部300a,300bが流入したときに付与される基本得点として、10点を規定する。また、反発壁31a,31bにパックPが反射するごとに加算される加算得点として、1点を規定する。これによって、反発壁31a,31bにパックPが5回反射した後に、パックPがゴール部300a,300bが流入した場合、得点として15点(10点(基本得点)+1点(加算得点)×5回=15点)が付与される。
【0060】
(変形例14)
また、上記実施形態に係る構成及び変形例に係る構成のうち、複数の構成を、適宜、組み合わせても構わない。
【符号の説明】
【0061】
1 ゲーム装置
20 プレイフィールド盤
21 防護板
21a 水平部
21b 傾斜部
22 開口
61 開閉板
300a,300b ゴール部
331~337 開閉装置
400a,400b 表示装置
F プレイフィールド
g1~g7 ゴール区間
L1~L7 表示部
P パック
図1
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図3
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