(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-19
(45)【発行日】2024-09-30
(54)【発明の名称】配達注文についての労力ベースの決定を行うためのネットワークコンピュータシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20240101AFI20240920BHJP
【FI】
G06Q10/08
(21)【出願番号】P 2021526595
(86)(22)【出願日】2019-09-19
(86)【国際出願番号】 US2019051993
(87)【国際公開番号】W WO2020101801
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2022-09-16
(32)【優先日】2018-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】513020939
【氏名又は名称】ウーバー テクノロジーズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(72)【発明者】
【氏名】シルヴァーマン,スコット
(72)【発明者】
【氏名】イヨヤ,マーティン ケン
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ,ウェンジュン
(72)【発明者】
【氏名】ゾン,ジェン
【審査官】塩田 徳彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0262121(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0169385(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107092974(CN,A)
【文献】特開2012-027714(JP,A)
【文献】特開2017-120524(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークコンピュータシステムであって、
1つ以上のプロセッサと、
命令セットを記憶するためのメモリと
配達者が過去の配達場所に到着するのに以前費やした労力量を含む履歴データに基づいて、機械学習を用いて訓練された予測モデルと
を備え、
前記1つ以上のプロセッサは、
食品調理元、配達住所および該食品調理元で調理される1つ以上の食品アイテムを指定する注文要求を、要求者から受信する命令、
前記予測モデルを使用して、前記注文要求に基づいて配達注文を前記配達住所に配達することに関する労力レベルを表す1つ以上の測定基準であって、(i)前記食品調理元の場所から前記要求者の場所までの移動距離または移動時間とは無関係であり、(ii)前記配達住所の場所に到着した後に配達者がドロップオフ位置に到着するのに費やすと予想される労力量に少なくとも部分的に基づき、および(iii)過去の配達場所に到着するのに以前費やした労力量を含む前記履歴データに少なくとも部分的に基づく1つ以上の測定基準を決定する命令、および
前記1つ以上の測定基準に少なくとも部分的に基づいてサービス料金値を決定し、1つ以上のネットワークを介して、前記サービス料金値を前記要求者のデバイスに通信するする命令
にアクセスする、ネットワークコンピュータシステム。
【請求項2】
前記1つ以上の測定基準は、前記要求者の場所の地形的観点に少なくとも部分的に基づいている、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項3】
前記1つ以上の測定基準は、前記配達者が前記要求者の場所に到着した後にドロップオフ位置に到着するのに実際に費やしまたは費やすと予想される労力量に基づいている、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項4】
前記1つ以上の測定基準は、前記配達者が前記要求者の場所に到着してから前記配達者がドロップオフ位置に到着するのにかかると予想される時間量に基づいている、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項5】
前記1つ以上の測定基準は、前記要求者の場所に存在するかまたは存在すると予想され、前記配達者がドロップオフ位置に到着するのを遅延させるまたは前記配達者の能力を妨げる1つ以上の障害の存在に少なくとも部分的に基づいている、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項6】
前記1つ以上の測定基準は、前記要求者の場所および/またはドロップオフ位置に関連して記憶されているプロファイル情報に少なくとも部分的に基づいている、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項7】
前記1つ以上のプロセッサは、前記配達者が前記要求者の場所を通って配達位置まで移動する間に、前記配達者のモバイルコンピューティングデバイスから取得されたセンサ情報を監視する命令にアクセスする、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項8】
前記1つ以上のプロセッサは、前記配達者の前記モバイルコンピューティングデバイスから取得された監視された前記センサ情報に少なくとも部分的に基づいて、前記1つ以上の測定基準を決定する、請求項7記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項9】
前記1つ以上のプロセッサは、前記配達者からフィードバックを受信し、該フィードバックに少なくとも部分的に基づいて前記1つ以上の測定基準を決定する、請求項7記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項10】
前記1つ以上の測定基準は、(i)高度の変化を示す測定基準、(ii)前記配達者の心拍数を示す測定基準、(iii)駐車中に前記配達者にかかった時間量またはかかることが予想される時間量を示す測定基準、(iv)前記配達者により費やされる労力量に影響を及ぼすコンテキストイベントを反映したコンテキストパラメータ、または(v)前記配達者により使用される車両タイプを示す配達車両タイプパラメータの内の少なくとも1つを含む、請求項7記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項11】
前記1つ以上の測定基準は、高度の変化を示す測定基準を含み、該測定基準は、前記配達者が前記要求者の場所で移動を開始した時点からの、前記配達者の前記モバイルコンピューティングデバイスから通信された加速度計情報に少なくとも部分的に基づいている、請求項7記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項12】
前記1つ以上のプロセッサは、前記配達者が費やすべき労力レベルを予測する前記1つ以上の測定基準を決定し、該1つ以上の測定基準は、前記要求者の場所への1回以上の以前の配達から記録された情報に少なくとも部分的に基づいている、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項13】
前記1つ以上のプロセッサは、前記1つ以上の測定基準を決定するために、前記要求者の場所で配達者を追跡することにより前記1つ以上の測定基準を決定し、該決定された1つ以上の測定基準を、予測される決定された1つ以上の測定基準と比較する、請求項12記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項14】
前記1つ以上のプロセッサは、前記配達注文の配達が完了する前に、前記サービス料金値を前記要求者に通信する命令にアクセスする、請求項12記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項15】
前記1つ以上のプロセッサは、
前記配達者による労力量を軽減することが期待される前記配達者のための指示を指定するインタフェースを、前記要求者に提供する命令
にアクセスする、請求項14記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項16】
前記1つ以上のプロセッサは、
前記要求者により指定された指示に基づいて、更新されたサービス料金値を決定する命令
にアクセスする、請求項14記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項17】
前記インタフェースにより、前記要求者が、モバイルデバイスを操作して、前記配達者についての画像をキャプチャし、編集し、送信することが可能となる、請求項
15記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項18】
前記インタフェースにより、前記要求者が、前記配達者に直接に通信されるメッセージを作成することが可能となる、請求項15記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項19】
前記要求者の場所は、(i)前記要求者が所在する住居の入口を取り囲む所定の領域、または(ii)前記配達者が配達車両から出て、前記要求者の位置まで歩くことが予想される予測位置または予測領域の少なくとも一方に基づいている、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項20】
前記所定の領域は、建物および周囲の境界に対応する、請求項19記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項21】
前記要求者の場所は、前記要求者の住所に固有である、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項22】
前記1つ以上のプロセッサは、前記要求者の場所から配達位置への移動経路を前記場所のプロファイルに基づいて決定する命令にアクセスし、ここで、前記1つ以上のプロセッサは、前記移動経路の1つ以上の特性に基づいて、1つ以上の測定基準を決定する、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項23】
前記1つ以上のプロセッサは、
前記配達者が前記要求者の場所を通って前記配達位置まで移動する間に、前記配達者のモバイルコンピューティングデバイスから取得されるセンサ情報を監視する命令、および
監視された前記センサ情報を使用して、前記場所について記憶されている情報を更新する命令
にアクセスする、請求項22記載のネットワークコンピュータシステム。
【請求項24】
前記1つ以上の測定基準は、前記配達注文の特性およびコンテキストイベントのそれぞれを反映する、請求項1記載のネットワークコンピュータシステム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本願は、2018年11月15日に出願された米国特許出願第16/192342号の優先権の利益を主張し、前述の優先権出願はその内容全体を参照により本明細書に援用するものとする。
【技術分野】
【0002】
本明細書に記載の例示は、配達注文についての労力ベースの決定を行うためのネットワークコンピュータシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
各種のサービス、すなわち輸送、出荷、食品配達、食料雑貨品販売、ペットシッティング、動員されたタスクフォースおよび他のタイプのサービスをユーザに提供するための多くのオンデマンドサービスが存在する。典型的には、オンデマンドサービスは、モバイルデバイス、例えば無線(例えば携帯電話)デバイスによって利用可能なリソースを活用し、モバイルデバイスによって利用可能なセンサおよび他のリソースにアクセスすることができるプラットフォームを開発者に提供する。多くのオンデマンドサービスは、オンデマンドサービスが提供されているネットワークサービスと通信するための専用アプリケーション(「アプリ」とも称する)を含む。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】1つ以上の例に係る注文要求の配達に関連して労力ベースの決定を行うためのネットワークコンピュータシステムを示す図である。
【
図2A】配達サービス要求のための輸送を手配するために、労力ベースの決定を使用する例示的な方法を示す図である。
【
図2B】他の場合に配達者に労力を費やさせうる場所固有の特徴の軽減を容易にする例示的な方法を示す図である。
【
図2C】配達者により費やされた労力またはコストの量を考慮した配達サービス料金についての、サービス料金を決定するための例示的な方法を示す図である。
【
図3A】オンデマンド配達システムのユーザによる使用のための例示的なインタフェースを示す図である。
【
図3B】オンデマンド配達システムのユーザによる使用のための例示的なインタフェースを示す図である。
【
図3C】オンデマンド配達システムのユーザによる使用のための例示的なインタフェースを示す図である。
【
図3D】オンデマンド配達システムのユーザによる使用のための例示的なインタフェースを示す図である。
【
図3E】オンデマンド配達システムのユーザによる使用のための例示的なインタフェースを示す図である。
【
図3F】オンデマンド配達システムのユーザによる使用のための例示的なインタフェースを示す図である。
【
図3G】オンデマンド配達システムのユーザによる使用のための例示的なインタフェースを示す図である。
【
図3H】オンデマンド配達システムのユーザによる使用のための例示的なインタフェースを示す図である。
【
図3I】オンデマンド配達システムのユーザによる使用のための例示的なインタフェースを示す図である。
【
図3J】オンデマンド配達システムのユーザによる使用のための例示的なインタフェースを示す図である。
【
図3K】オンデマンド配達システムのユーザによる使用のための例示的なインタフェースを示す図である。
【
図3L】オンデマンド配達システムのユーザによる使用のための例示的なインタフェースを示す図である。
【
図4】1つ以上の実施形態を実施することができるコンピュータシステムを示す図である。
【
図5】記載の例と共に使用するための例示的な要求者のデバイスを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
例示は、配達注文の配達者側の労力およびコストに関連する測定基準を決定するネットワークコンピュータシステムを提供する。幾つかの例では、このネットワークコンピュータシステムは、配達者側の労力および/またはコストを軽減しまたは低減するように動作する。他の変形例では、このネットワークコンピュータシステムは、個々の配達者についての労力およびコストの決定に少なくとも部分的に基づいて、輸送を構築し、配達者を選択するなどの動作を実行する。
【0006】
幾つかの例では、ネットワークコンピュータシステムは、要求者(例えば、顧客)への配達注文のコストを、要求者の配達注文を完了するのに必要とされる推定されたまたは決定された労力レベルに基づいて決定する。労力レベルは、場所への配達者の到着後の配達者側の予想されたまたは測定された労力レベルを反映することができる(例えば、配達者が、要求者の集合住宅建物の近くにいるまたは要求者がいる都市ブロックに到着している)。例として、労力レベルを、高度、配達者の歩行距離、食品注文のサイズ、環境条件などの変化から生じうる労力に結びつけることができる。このネットワークコンピュータシステムは、例えば、地形地図(例えば、坂または階段からの高度を示す)およびセンサ情報(例えば、高度変化を示す加速度計、心臓モニタ)を使用して労力を検出することができる。
【0007】
他の例では、このネットワークコンピュータシステムは、障害が配達者を遅延させるまたは妨害すると予想されるまたは判別される、要求者の場所における障害の存在を反映した労力レベルを決定することができる。例として、障害は、人が内側から開くことを必要とする外部建物ドア、エレベータ、ドアマンなどを含むことができる。
【0008】
このネットワークコンピュータシステムは、配達者が車両を駐車し、その場所から歩きかつ/または要求者を待つのに使用された時間量を反映した労力、例えばタイミングパラメータを反映した多数の他の測定基準を検出することができる。同様に、コンテキスト(例えば、時間、天候)および注文のタイプ(例えば、重い)は、労力レベルの決定に影響を及ぼしうる。さらに、他の例では、配達者のモバイルコンピューティングデバイスを監視して、配達者が配達を完了するために(配達者が車両内で要求者に会うのではなく)車両を降りる必要があったかどうかを検出することができる。
【0009】
幾つかの例では、要求者に、労力についての追加料金および追加料金の理由についての事前情報が提供される(例えば、「あなたはロックされた集合住宅建物にお住まいのため、あなたの注文に追加料金が発生します」)。このような例では、要求者は、配達注文のコストを低減するであろう提案(例えば、「あなたが配達者に会いにいけば料金は安くなるでしょう」)を提供されることができる。他の変形例では、要求者は、配達者の労力を低減するために、要求者がメッセージ、画像または他の情報を作成するのを可能にするインタフェースを提供されることができる。例えば、要求者は、配達者が入ってくるのを待つのではなく、配達者が注文をドロップオフすることができる位置を特定する配達者のための画像をアップロードし、編集することができる。
【0010】
「配達場所」という用語は、配達または他の輸送サービスの文脈において、配達位置を包含する部分領域を意味することが意図され、この場合、1つの形態の輸送(例えば、車両)が終了することができ、別の形態の輸送(例えば、移動)を開始することができる。「供給者の場所」という用語は、供給者の位置を包含する部分領域を意味することが意図され、この場合、配達要求の項目についての供給者位置に配達者が到着するために、1つの形態の輸送(例えば、車両輸送)は、別の形態の輸送(例えば、移動)に移行することができる。目的の場所は、配達場所または供給者の場所のいずれかを包含することができる。例として、各配達場所または供給者の場所は、都市ブロックまたはハーフブロック、ビルまたは複合ビルに対応することができる。多くの例では、車両輸送は、目的の場所に到着するのに使用され、移動輸送は、配達要求の目的(またはドロップオフ)位置に到着するのに使用される。
【0011】
「配達者」は、例えば、輸送者または配達者を含むことができる。
【0012】
本明細書で使用する場合、クライアントデバイスは、ネットワークを介してシステムと通信するためのネットワーク接続性および処理リソースを提供することができる、デスクトップコンピュータ、携帯電話デバイスまたはスマートフォン、ウェアラブルデバイス、ラップトップコンピュータ、タブレットデバイス、TV(IPTV)などに対応するデバイスを指す。
【0013】
本明細書に記載された1つ以上の実施形態は、コンピュータデバイスにより実行される方法、技術およびアクションがプログラム的にまたはコンピュータ実装方法として実行されることを提供する。本明細書で使用する場合、プログラム的には、コードまたはコンピュータ実行可能命令を使用することを意味する。これらの命令は、演算装置の1つ以上のメモリリソースに記憶することができる。プログラム的に実行される工程は、自動であってもよくまたは自動でなくてもよい。
【0014】
本明細書に記載された1つ以上の実施形態は、プログラムモジュール、エンジンまたはコンポーネントを使用して実施することができる。プログラムモジュール、エンジンまたはコンポーネントは、プログラム、サブルーチン、プログラムの一部または1つ以上の記述されたタスクまたは機能を実行可能なソフトウェアコンポーネントもしくはハードウェアコンポーネントを含むことができる。本明細書で使用する場合、モジュールまたはコンポーネントは、他のモジュールまたはコンポーネントから独立して、ハードウェアコンポーネント上に存在してよい。代替的に、モジュールまたはコンポーネントは、他のモジュール、プログラムまたは機械の共有要素またはプロセスであってもよい。
【0015】
本明細書に記載された幾つかの実施形態は、一般的には、処理リソースおよびメモリリソースを含むコンピュータデバイスの使用を必要とすることがある。例えば、本明細書に記載された1つ以上の実施形態は、コンピュータデバイス、例えば、サーバ、デスクトップコンピュータ、携帯電話またはスマートフォン、タブレット、ウェアラブル電子デバイス、ラップトップコンピュータ、プリンタ、デジタル画像フレーム、ネットワーク機器(例えば、ルータ)およびタブレットデバイス上で、全体的にまたは部分的に実施することができる。メモリリソース、処理リソースおよびネットワークリソースは全て、本明細書に記載された任意の実施形態の確立、使用または実行(任意の方法の実行または任意のシステムの実装を含む)に関連して使用することができる。
【0016】
さらに、本明細書に記載された1つ以上の実施形態は、1つ以上のプロセッサにより実行可能な命令を使用することにより実施することができる。これらの命令は、コンピュータ可読媒体上に保持することができる。以下の図に示されまたは記載される機械は、本発明の実施形態を実施するための命令を保持しかつ/または実行することができる処理リソースおよびコンピュータ可読媒体の例を提供する。特に、本発明の実施形態で示される多数の機械は、プロセッサと、データおよび命令を保持するための種々の形態のメモリとを含む。コンピュータ可読媒体の例は、永久メモリ記憶装置、例えば、パーソナルコンピュータまたはサーバ上のハードドライブを含む。コンピュータ記憶媒体の他の例は、ポータブル記憶ユニット、例えば、CDまたはDVDユニット、フラッシュメモリ(例えば、スマートフォン、多機能デバイスまたはタブレット上に保持される)および磁気メモリを含む。コンピュータ、端末、ネットワーク可能なデバイス(例えば、モバイルデバイス、例えば、携帯電話)は全て、コンピュータ可読媒体上に記憶されたプロセッサ、メモリおよび命令を利用する機会およびデバイスの例である。さらに、実施形態は、コンピュータプログラムまたはこのようなプログラムを保持可能なコンピュータ使用可能キャリア媒体の形態で実装することができる。
【0017】
システムの説明
図1に、1つ以上の例に係る注文要求の配達に関連して労力ベースの決定を行うためのネットワークコンピュータシステムを示す。特に、ネットワークコンピュータシステム100は、注文要求の配達に関する労力量を決定するためのプロセスを実装することができる。システム100は、さらに、要求を行った要求者に注文要求を配達する際に、輸送提供者についてのサービス価値を決定することができる。
【0018】
記載の例に関して、システム100は、サーバ上、サーバの組み合わせ上および/またはネットワーク、例えばインターネットを介して通信する分散型コンピュータデバイスのセット上に実装することができる。さらに、幾つかの例は、ネットワークコンピュータシステム100が1つ以上のサーバおよび/またはモバイルデバイスを使用して分散されることを提供する。幾つかの変形例では、ネットワークコンピュータシステム100は、ネットワークシステムの一部としてまたはネットワークシステムに関連して実装される。この場合、例えば、オペレータは、サービス車両を使用して、位置間の輸送関連サービスを提供する。変形例では、ネットワークコンピュータシステム100は、配達要員(または「配達者」)、例えば、配達者を含むユーザおよび他のユーザ(例えば、配達注文の「要求者」)のモバイルデバイスを使用して実装することができ、個々のデバイスは、コンピュータデバイスをネットワークコンピュータシステム100の情報入力口および/または出力口として動作させる対応するサービスアプリケーションを実行する。
【0019】
幾つかの例では、システム100は、ユーザ集団のモバイルデバイス上で実行されるアプリケーションに関連して、ネットワークプラットフォームを実装する。ユーザは、各コンピュータデバイス(「要求を行った要求者」)を介して配達サービスからアイテムを注文するものおよびグループの一部として配達サービスからアイテムを受け取るもの(記載の例では、まとめて「要求者」と称される)を含むことができる。また、ユーザは、例えば、レストランのオペレータ、調理済み食品を提供する店、および食品調理業者(例えば、専門の厨房で作業する独立したシェフ)を含むことができる供給者も含むことができる。代替的には、提供者は、例えば、配達注文に関連する輸送サービスを提供する個人およびフリートオペレータを含むことができる。
【0020】
図1の例を参照すると、システム100は、要求者のデバイスインタフェース110、注文インタフェース120、配達者のデバイスインタフェース124、供給者インタフェース130、マッチングコンポーネント140および労力コスト決定(「ECD」)コンポーネント150を含む。変形例では、ECDコンポーネント150は、サービス価値決定(「SVD」)コンポーネント158を含むかまたは利用することができる。さらに、システム100は、要求者、供給者および配達者に関する情報を維持する1つまたは複数のデータストアを含むことができる。幾つかの例により説明したように、システム100は、地理的領域内の要求者が供給者(例えば、レストラン)からそれぞれの位置への配達のために食品アイテムを要求することを可能にする配達サービスに関連して実装することができる。変形例では、システム100は、任意の種類の製品またはアイテム、例えば、出荷品(例えば、宅配便)、ドライクリーニングまたは食料雑貨品を配達するための配達サービスに関連して実装することができる。
【0021】
SVDコンポーネント158は、注文されたアイテムの配達のためのサービス価値料金121を決定することができ、ここで、サービス価値は、費やされる労力またはコスト、または注文されたアイテムを配達する際に配達者により費やされうる労力またはコストのレベルを表す1つ以上の測定基準に部分的に基づいて決定される。例において、SVDコンポーネント158は、食品調理元の位置と要求者の目的場所との間のような移動の距離または時間とは無関係な1つ以上の測定基準に部分的に基づいて、サービス価値料金121を決定することができる。例において、サービス価値料金121は、注文されたアイテムの配達を提供するための完全なサービス料金を表す。このような例では、サービス価値料金121は、例えば、配達者についての移動時間または移動距離および他の要因(例えば、配達者の利用可能性)に基づいて決定することができる基準値149を含む。変形例では、SVDコンポーネント158により決定されるサービス価値料金121は、基準値149に対する課金または調整を含むことができる。この場合、基準値149は、供給者固有の要因(例えば、供給者の位置、供給者の要件)に基づいて予め決定された設定(例えば、定額料金)により決定されるかまたは別個のプログラムメカニズムにより決定される。
【0022】
要求者のデバイスインタフェース110は、要求者の個々のデバイスとの通信チャネルを確立するために、システム100のネットワーク側で実行されるプロセスを含むかまたは実行する。要求者は、対応するサービスアプリケーション106を実行することができるモバイルデバイス(
図1では、要求者のデバイス102により表される)を操作することができる。要求者は、各サービスアプリケーション106を操作して、配達サービス、および幾つかの変形例での他の種類の輸送関連サービス、例えば開始位置とドロップオフ位置との間の人による輸送を要求することができる。
【0023】
配達者のデバイスインタフェース124は、個々の配達者のデバイスとの通信チャネルを確立するために、システム100のネットワーク側で実行されるプロセスを含むかまたは実行する。例えば、配達者のデバイスインタフェース124は、システム100の配達者がそれぞれの車両を使用して注文を配達し、また他のサービスを提供する際に利用することができる、異なるタイプのモバイルデバイスとのセキュアソケットを確立することができる。幾つかの例では、配達者は、対応するサービスアプリケーション116を動作させることができるモバイルデバイス(
図1では、モバイルデバイス104により表される)を操作する。他の機能として、サービスアプリケーション116は、サービスを提供する配達者の利用可能性を示すことと、システム100が配達者の車両の位置を監視するのを可能にする位置情報を通信することと、配達者が注文要求を受け取って注文要求を満たすのを容易にするためにシステム100から情報を受信することと、種々の目的でシステム100に情報を通信することとを含む、各動作を自動化することができる。
【0024】
幾つかの例によれば、配達者のデバイス104は、配達者サービスアプリケーション116を使用して、システム100との通信を開始する。サービスアプリケーション116は、配達者のモバイルデバイス104にダウンロードされ、記憶されているプログラム(例えば、命令またはコードのセット)に相当することができる。配達者は、システム100を利用するために、特に、輸送配達要求118および/または別のタイプのサービス要求(例えば、輸送要求)を受信するために、サービスアプリケーション116を起動することができる。配達者は、輸送配達要求118を満たすために、サービス車両を操作することができる。通信チャネルが、サービスアプリケーション116を使用して配達者のデバイス104により確立されると、配達者のデバイス104は、サービス情報109をネットワークコンピュータシステム100に繰り返しまたは連続的に通信することができる。サービス情報109は、配達者の識別子111および配達者の現在地113を含むことができる。これらは、配達者のデバイス104の衛星受信機とのインタフェースを有するサービスアプリケーションにより決定することができる。
【0025】
システム100は、個々の配達者をそれぞれの現在地およびサービス状態に関連付けるレコード135を維持するアクティブ配達者データストア134を含むことができる。例として、各配達者は、サービスアプリケーション116を動作させ(例えば、配達者のデバイス104でアプリケーションを開き)、ついで、サービスアプリケーション116により提供される状態特徴を「勤務中」に切り替えることにより、シフトを開始することができる。サービスアプリケーション116は、状態特徴のアクティブ化を、配達者のデバイスインタフェース124を介してシステム100に通信する。配達者のデバイスインタフェース124は、個々の配達者から受信したサービス情報109を処理する。各配達者について、配達者のデバイスインタフェース124は、配達者のデバイス104の現在地113を抽出し、配達者の識別子111と共に配達者ステータスストア134に記憶する。配達者の位置が(例えば、配達者の車両の移動に伴って)変化すると、配達者のデバイスインタフェース124を介した配達者のデバイス104からのその後の通信を配達者状態ストア134の更新に使用することができる。このようにして、配達者データストア134は、各配達者の最新の位置を反映することができる。
【0026】
幾つかの例では、要求者のデバイスインタフェース110および配達者のデバイスインタフェース124はそれぞれ、要求者および配達者のデバイス102,104それぞれとデータを通信するために、アプリケーションプログラムインタフェース(API)、例えば外部向けAPIを含むかまたは使用することができる。外部向けAPIを提供することにより、システム100は、任意の数の方式、例えばウェブベースのフォーム、RESTful APIを介したプログラムによるアクセス、簡易オブジェクトアクセスプロトコル(SOAP)、リモートプロシージャコール(RPC)、スクリプトアクセスなどを介して、ネットワーク上のセキュアなアクセスチャネルを介したセキュアな通信チャネルを確立することができる。
【0027】
供給者インタフェース130は、要求者から供給者の端末(供給者端末142として示される)に注文要求を送信するプログラムインタフェースに相当しうる。食品配達のコンテキストでは、供給者インタフェース130は、供給者のコンピュータシステム(例えば、予約注文システム、POSデバイス、専用の持ち出し端末など)に配達注文を送信する。
【0028】
システム100は、各供給者についてのレコード125を含む供給者プロファイルストア126を維持することができる。各供給者レコード125は、各供給者をアカウント識別子127ならびに供給者の位置131およびこの供給者により提供される配達可能アイテム129のセットに関連付けることができる。供給者は、供給者インタフェース130を介して、配達可能アイテム129を指定することができる。配達可能アイテム129は、電子文書または供給者により提供されるレコードの組み合わせとして提供することができる。これは、例えば対話型メニューの形態で検索可能であり、要求者のデバイス102上にレンダリングすることができる。例として、供給者アイテム129は、レストランメニューの形態またはレストランメニューのためのアイテムとすることができる。
【0029】
例によれば、要求者のデバイス102は、注文セッションを開始するために、要求者のデバイスインタフェース110へのセッション要求を生成することができる。例えば、サービスアプリケーション106は、起動時に注文セッションを生成することができる。要求者のデバイス102は、要求者情報103を110に送信することもできる。この場合、要求者情報103は、アカウント識別子105および要求者のデバイス102の現在地107を含む。注文セッションが開始されると、メニューコンポーネント112は、要求者の現在地107を使用して、要求者の選択基準のセットを満たす1つ以上の供給者からの配達可能アイテム129の選択を表すメニューアイテム117を供給者プロファイルストア126から取得する。例えば、メニューコンポーネント112は、注文セッションに対する供給者をフィルタリングするために、サービス範囲パラメータ159を利用することができ、この場合、サービス範囲パラメータ159は、選択された供給者それぞれの位置と注文セッションについての配達位置との間の最大閾値距離(例えば、Haversine距離、移動距離)を定義する。したがって、メニューコンポーネント112は、供給者を選択する際にサービス範囲パラメータ159を使用することができ、この供給者からメニューアイテム117を選択することができる。
【0030】
要求者のデバイスインタフェース110は、要求者の現在地にマッチングするメニューアイテム117に基づいて、サービスアプリケーション106を介して、対話型メニュー119を要求者のデバイス102に通信することができる。以下の幾つかの例で記載されているように、対話型メニュー119は、要求者が供給者から要求されたアイテムの配達を受け取るために負担すべき価格、料金または対価を示す1つ以上のサービス価値パラメータ121を通信することもできる。サービス価値パラメータ121は、供給者の位置から要求者の場所までの移動距離または移動時間に少なくとも部分的に基づく配達注文のサービス価値を反映することができる。サービス価値料金121は、注文要求全体についてまたは注文要求の一部について、対話型メニューにより提供することができる。種々の例により説明したように、メニューに公開されるサービス価値料金121は、見積もりとしておよび/または高いサービス価値と低いサービス価値との間の範囲として提供することができる。さらに、サービス価値料金121は動的であってよい。これは、要求者に公開される価値が要求者により提供される情報に基づいてかつ/または配達中に要求者により決定される情報に基づいて変わりうることを意味する。
【0031】
他の例では、対話型メニュー119は、ユーザが注文要求を完了した時刻から対応する配達要求がその位置に到着する予想時刻までの期間を示す配達時間情報123を通信することができる。他の例で説明したように、配達時間情報123は、供給者が所定のアイテムまたは配達注文のアイテムを準備するための推定期間に部分的に基づいて決定することができる。さらに、配達時間情報123は、供給者の位置から要求者に配達注文を輸送するための推定期間を含むことができる。幾つかの例について説明したように、配達時間情報123は、先行する時間間隔で供給者に提供された注文要求を監視すること(例えば、モニタリングコンポーネント162を使用すること)、供給者についての関連する履歴情報および/または予想輸送時間を使用するモデル(例えば、確率モデル)から決定することができる。
【0032】
要求者は、対話型メニュー119をブラウズして、供給者のリストを閲覧し、各利用可能な供給者がシステム100の配達サービスにより使用するのに利用可能な食品アイテムについての情報を閲覧することができる。例えば、要求者は、食品アイテム(例えば、ハンバーガー)、食品の種類またはジャンル、価格範囲または他の指定に関連する用語を使用して、対話型メニュー119の検索を行うことができる。要求者の検索は、サービスアプリケーションにより自動的に提供されうる位置情報も含むことができる。他の変形例では、要求者は、別の位置で配達サービスにより提供される食品アイテムを検索するために、位置情報を提供することができる。
【0033】
メニューコンテンツは、関連性、供給者および/または他のパラメータによりソートされた、マッチングしたメニューアイテムをレンダリングすることにより、検索に応答することができる。サービスアプリケーション106は、配達注文についてのアイテムを選択するために、ユーザが要求者のデバイス102上のメニューと対話することを可能にする。選択を行うと、サービスアプリケーション106は、要求者のデバイス102に、対応する選択入力145を送信させることができる。注文インタフェース120は、選択されたメニューアイテムを要求者のためのチェックアウトキューに入れることにより、選択入力145を処理することができる。次に、要求者は、注文の完了を信号で伝えることができる。注文インタフェース120は、要求データストア132と共に配達サービス要求101を提起することができる。配達サービス要求101は、要求者が選択した各アイテム、アイテムが選択された供給者、および注文要求についての配達位置を識別することができる。さらに、注文インタフェース120は、配達サービス要求101についての配達位置108を決定することができる。配達位置108は、例えば、要求者のデバイス102の衛星受信機とのインタフェースを有するサービスアプリケーション106により決定された現在地107に対応することができる。付加的手段または代替手段として、配達位置108は、ユーザ入力および/またはユーザプロファイル(例えば、要求者または要求者の住居の以前の配達位置)から決定することができる。
【0034】
配達サービス要求101が決定されると、マッチングコンポーネント140がマッチングプロセスを開始して、配達サービス要求101についての配達者を選択することができる。
図1の例では、配達サービス要求101は、配達要求ストアに維持され、監視されうる。マッチングコンポーネント140は、供給者の位置に対する個々の配達者の現在地に少なくとも部分的に基づいて、配達サービス要求101を利用可能な配達者にマッチングさせることができる。幾つかの変形例では、マッチングコンポーネント140は、配達サービス要求101の注文要求の特性、例えば量または重さに基づいて、配達サービス要求101をマッチングさせることもできる。例示すると、マッチングコンポーネント140は、注文要求のアイテムが所定のサイズを超える場合に、自転車ではなく車両を利用する配達者を選択することができる。幾つかの変形例では、マッチングコンポーネント140は、要求を行った要求者の場所プロファイルから決定された情報に基づいて、配達者を選択することもできる。例えば、場所プロファイルが要求を行った要求者の場所周囲で駐車場が少ないかまたは駐車が困難であることを示している場合、マッチングコンポーネント140は、車両配達者に代えて、自転車配達者の選択を優先することができる。
【0035】
例において、ECDコンポーネント150は、要求者に配達注文を配達する際に、配達者側の労力またはコストの量を反映する1つ以上のパラメータ値を決定することができる。幾つかの例では、労力および/またはコストの決定を使用して、要求者についてのサービス価値(例えば、配達を提供するための価格または料金)を決定することができる。例えば、ECDコンポーネント150は、SVDコンポーネント158を実装して、ECDコンポーネントによる労力およびコストの決定に基づいて、配達注文のサービス価値料金に関してサービス価値調整151を決定することができる。種々の例により決定されるように、サービス価値調整151は、労力および/またはコストの決定に基づくことができる。
【0036】
付加的手段または変形手段として、SVDコンポーネント158は、配達者についての配達者報償または補償値157を決定することができる。この報償または補償値157は、配達者に提供されうる金銭的補償金額を表し、あるいは他の方式でこれに関連付けることができる。この場合、報償または補償値157は、配達者が配達または所定の配達の1つ以上のタスク(例えば、配達アイテムの集荷、配達アイテムのドロップオフなど)を実行する際に費やした労力またはコストの量と部分的に相関させまたはこれから決定することができる。幾つかの変形例では、報償または補償値157の決定は、要求者に請求されるサービス価値とは無関係とすることができる。
【0037】
例において、システム100は、SVDコンポーネント158により決定された報償または補償値157を受信するアカウントマネージャ170を含むことができる。例において、アカウントマネージャ170は、配達者について決定された報償または補償値157に少なくとも部分的に基づいて、クレジットまたは他のタイプの補償を配達者に転送するために、配達者アカウントストア173にアクセスすることができる。
【0038】
幾つかの例では、報償または補償値157は、SVDコンポーネント158により決定されたサービス価値調整151に結びつけることができる。変形例では、報償または補償値157は、独立してまたはサービス価値調整151を考慮することなく決定される。例えば、ECDコンポーネント150は、配達者が供給者の位置131から配達アイテムまたは注文を集荷する際に配達者に関連して費やされた労力またはコストの量を反映して、労力またはコストパラメータのセットを決定することができる。さらに、例において、システム100は、配達注文の集荷を完了するために配達者側の労力またはコストを決定するプロセスを実装することができる。一方、システム100は、配達者が配達注文のアイテムを集荷するために、追加の労力またはコストが費やされる供給者の場所の結果として、サービス価値調整151を要求者にまったく割り当てないように実装することができる。
【0039】
配達者の労力の決定
例において、ECDコンポーネント150は、配達注文の配達に関連付けられた労力ベースおよび/またはコストベースのパラメータ165(「E/C-Bパラメータ165」)のセットを決定することができる。例において、E/C-Bパラメータ165は、期間、長さ、困難性(例えば、労力または必要とされる技能レベル)または特定のタイプの輸送を使用して配達または配達タスクを完了するためのコストを反映することができる。より具体的な例では、E/C-Bパラメータ165は、供給者の場所または配達者の場所のいずれかにおいて、配達の歩行部分を特徴付けることができる。この特徴付けは、期間(例えば、歩行距離または歩行期間)、労力レベル(例えば、上り坂または下り坂の歩行)および/または困難性に関して固有であってよい。同様に、E/C-Bパラメータ165は、他の輸送モードの期間または困難性および他のタイプのイベントの発生(供給者の位置131および/または配達位置108に移動する配達者以外)を反映することができる。
【0040】
例において、配達注文割り当てのタスクを完了する(例えば、供給者の位置131で配達注文のアイテムを集荷し、かつ/または配達位置108で要求者にアイテムを配達する)ために、配達者が車両を駐車または停止する場所を探し始めるのと同時に生じるイベントが含まれるように、幾つかの種類の配達イベントを事前定義することができる。別の例として、所定の配達イベントは、配達者側での歩行労力、例えば、配達者が配達者の車両を供給者の位置131にかつ/または配達場所もしくは位置108に駐車させた場所から歩くことについて定義することができる。
【0041】
別の例として、所定の配達イベントは、配達タスクの完了を遅延させまたはより困難にする場合があり、配達者が遭遇しうる他の妨害または障害について定義することができる。例として、このような事前定義された配達イベントは、(i)要求者による遠隔ロック解除を必要とする外部ドアの存在、(ii)要求者または他の人物の存在を必要とする障害の存在(例えば、外部ドアまたはロビーで要求者が配達者に会わなければならないこと)、(iii)目的地への配達者の到着を遅延させうるエレベータまたはエスカレータの存在、(iv)配達者側に追加の労力を生じさせうる階段(例えば、入口階段、階数が変わる吹き抜けなど)の存在、(v)追加の労力を生じさせうる傾斜のある歩道の存在、(vi)配達者が目的地に到着する前の内部ナビゲーション(例えば、建物またはモール内)、および/または(vii)配達者側で配達タスクを完了する際に遅延または追加の労力を生じさせうる他の場所固有の妨害または障害を含むことができる。
【0042】
所定の目的についてE/C-Bパラメータ165を推定するために、ECDコンポーネント150は、配達が受け取られる対応する目的地について知られている情報を利用することができる。例において、ECDコンポーネント150は、配達位置108に関する配達場所情報159Aを決定するために、配達場所プロファイルデータストア155Aを利用することができる。例において、ECDコンポーネント150は、配達位置108の住所(または他の識別子)を使用して、配達位置についての配達場所情報159Aを取得することができる。配達場所情報159Aは、E/C-Bパラメータ165の決定にとって注目すべき配達場所の特徴あるいは他の方式で関連する配達場所の特徴を識別することができる。このため、配達場所情報159Aは、遅延(または潜在的な遅延)、身体的労力を生じさせるのに関連する特徴あるいは他の方式で労力を最小限に抑えるために特定の方法で影響しうる特徴を識別することができる。例示すると、配達場所情報159Aは、外部場所特徴、例えば、配達位置が位置する建物のタイプ(例えば、マルチテナント建物、オフィスビル、単一世帯または住居)および建物への入口、配達位置の地形(例えば、配達位置への高いまたは傾斜した歩道または経路)および配達者が配達場所でまたは配達場所への経路上で遭遇しうる事前定義された妨害または障害を含む他の注目すべき特徴(例えば、エスコートまたは要求者のアクションを必要とする外部ドア、ドアマン)を識別することができる。配達場所情報159Aは、配達場所(例えば、建物)の内部特徴、例えば、エレベータ、吹き抜け、セキュリティチェックイン、または配達位置108を位置特定可能な内部マッピングの存在を識別することもできる。さらに、配達場所情報159Aは、車両停止特徴、例えば、利用可能な駐車場または車両停止場所の位置(例えば、特定の駐車場または駐車エリア、駐車スポットへの入口または経路、積み込みまたは積み降ろし領域の存在、駐車スペースの料金など)を識別することもできる。変形例では、配達場所情報159Aは、配達者が配達場所での配達を完了する際の時間、労力および/またはコストを最小化できるようにするため、配達者が識別可能でありかつ/または配達者に指示の形式で伝達することができる、多数の他の事前定義された特徴を識別することができる。例として、配達場所情報159Aは、配達者が配達場所108に到着するために建物または領域を移動するのを可能にすべく、サブマップおよび/またはナビゲーション指示を指定することができる。
【0043】
同様に、所定の供給者の位置131を指定する配達要求についてのE/C-Bパラメータ165を推定するために、ECDコンポーネント150は、供給者の場所について知られている情報を利用することができる。例において、ECDコンポーネント150は、供給者プロファイルストア155Bを利用して、供給者の位置131についての供給者の場所情報159Bを決定することができる。特に、供給者の場所プロファイルストア155Bは、供給者の位置131から配達アイテムを集荷する際に費やされる時間または労力の量を最小化する配達者の能力に関して、妨害または潜在的妨害を識別する特徴セットに供給者の位置131を相関させることができる。供給者の場所情報159Bは、配達注文を集荷するのに費やされる時間または労力の量を最小化するという目的をさらに達成するために、特徴(例えば、配達者が使用することができる駐車スポットの位置)および指示(例えば、食品を集荷するためにレストランへの裏口を使用する)を指定することができる。例において、供給者の場所情報159Bは、特定の地形、歩行妨害および障害のセット(例えば、ショッピングモール内のナビゲーション)、供給者の位置131および/または利用可能な駐車場を囲む領域のサブマップを識別することができる。
【0044】
さらに、配達および供給者の場所プロファイルストア155A,155Bはそれぞれ、E/C-Bパラメータ165の1つ以上のパラメータに別々に相関させることができる履歴配達データに関連付けることもできる。履歴配達データは、例えば、配達者が供給者の位置131または配達位置108への歩行に以前に費やした時間および/または労力の量を識別することができる。他の例により説明したように、履歴配達データは、配達者が配達アイテムを集荷しかつ/または配達を行うときに、配達者をプログラムによって監視する(例えば、モニタリングコンポーネント162)プロセスにより決定することができる。さらに、履歴配達データは、例えば、供給者の位置131および/または配達位置108に関して配達者により提供されるフィードバックから決定することができる。
【0045】
ECDコンポーネント150は、例えば、駐車場の供給者の位置131および/または配達位置108への近接度を推定するために、配達および供給者の場所プロファイルデータストア155A,155Bそれぞれから入手可能な配達場所プロファイル情報159A,159Bを使用することができる。履歴配達データは、例えば、個々の駐車場および/または供給者の場所もしくは配達場所のうちの一方の周囲の種々の位置における駐車スポットの利用可能性を決定するために使用することができる。さらに、履歴配達データは、所定の駐車スペースまたは駐車位置で駐車するためのコストの決定に使用することができる。さらに、他の変形例では、ECDコンポーネント150は、履歴配達データを使用して、例えば、以前の配達者が駐車を見つけるのに必要とした時間量に基づいて、駐車場を見つける際の配達者の困難性を決定することができる。
【0046】
例において、ECDコンポーネント150は、駐車場または駐車スペースの供給者の位置131および/または配達位置108それぞれへの推定された近接度に基づいて、所定の配達の歩行の必要性を推定することができる。変形例では、ECDコンポーネント150は、例えば、目的場所プロファイルデータストア155A,155Bと共に提供される地形情報を使用して、配達の推定された歩行部分のセグメントに関連付けられた労力量をさらに決定することができる。このような例では、地形情報は、配達場所または集荷場所のいずれかでの高度変化を識別することができる。例えば、ECDコンポーネント150は、高度変化、例えば坂または一連の階段に遭遇する配達者の可能性のある歩行経路を識別することができる。ECDコンポーネント150は、履歴配達情報を使用して、高度変化ならびに供給者の場所131および/または配達場所108への配達者の進行を妨げうるまたは遅延させうる、目的場所のいずれかにおける他の妨害を識別することができる。例として、配達プロファイルストア155Aは、妨害、例えば、(i)要求者により遠隔でロック解除されなければ配達者が建物の内部に立ち入り可能とならない外部ドア、(ii)配達位置の建物内の配達者の前進を遅延させうるエレベータおよび/またはセキュリティデスクを識別する履歴配達情報を記録することができる。同様に、供給者プロファイルストア155Bは、例えば、供給者の位置131を容易に特定するために配達者が副次的指示を知ることが要求される、他の業務を有する建物またはモール内に位置する供給者の位置131を反映することができる。
【0047】
さらに、例において、ECDコンポーネント150は、例えば、配達および/または供給者の場所プロファイルデータストア155A,155Bから決定された既知の情報を使用して、配達注文に関連付けられたコストを推定することができる。例えば、配達および/または供給者の場所プロファイルデータストア155A,155Bは、供給者の位置131および/または配達位置108において配達者の近くにある駐車場あるいは他の方式で配達者により使用される可能性のある駐車場に駐車するための駐車料金を反映することができる。
【0048】
変形例では、ECDコンポーネント150は、E/C-Bパラメータ165の値に関して予測決定を行うことができる。例において、ECDコンポーネント150は、配達者が配達の対応するタスクを実行する(例えば、配達注文を集荷するために車両を駐車しかつ/または供給者の位置131に歩く、車両を駐車しかつ/または配達位置108に歩く)前に、E/C-Bパラメータ165についての値を予測するために、配達または供給者の場所プロファイルデータストア155A,155Bの情報および以前の配達から蓄積された履歴情報を使用することができる。したがって、ECDコンポーネント150は、(例えば、平均または重み付け平均を使用して)E/C-Bパラメータ165についての値を決定するためにルールベースのロジックを使用することができる。変形例では、ECDコンポーネント150は、予測モデルを使用して、同じ供給者の場所から配達アイテムを集荷しまたは同じ配達場所に配達する以前の配達者の監視から決定された履歴値に基づいて、1つ以上のE/C-Bパラメータ165の値を予測することができる。さらに、ECDコンポーネント150は、機械学習および以前の配達に関する履歴情報を、現在または最近完了した配達のフィードバックの取得および/または同配達の監視を組み合わせて使用することができる。
【0049】
さらに、ECDコンポーネント150は、E/C-Bパラメータ165についての値を予測するときにコンテキスト情報を利用することもできる。例示すると、現在の配達(例えば、開始される配達または進行中の配達)について、コンテキスト情報は、タイミング(例えば、時刻、曜日、月など)、天候または他の環境条件および交通に関して取得することができる。E/C-Bパラメータ165を予測する際に、例えば、ECDコンポーネント150は、関連する履歴情報の過去の配達と共に記録されたコンテキスト情報を使用して、コンテキストパラメータを適用することができる。
【0050】
変形例では、ECDコンポーネント150は、場所固有の条件に関連する予測を行うことができる。例えば、ECDコンポーネント150は、特定の目的地の駐車条件、場所の障害および/または歩行要求が配達者についての労力および/またはコストに及ぼす影響を予測することができる。このような予測を行う際に、ECDコンポーネント150は、既知の情報(例えば、配達および供給者の場所プロファイルデータストア155A,155Bにより提供される情報など)ならびに他の情報、例えば、特定の場所および位置への配達のために以前に記録されたコンテキスト情報を利用することができる。
【0051】
例において、ECDコンポーネント150は、配達者が目的地(例えば、供給者の位置131、配達位置108)のうちの1つに到着するための配達者についての予想到着時間を決定するための1つ以上のモデルを実装することができる。例において、ECDコンポーネント150は、配達時間または期間の決定を、配達の1つまたは複数の歩行部分に基づいて行うことができる。また、ECDコンポーネント150は、配達の歩行部分を開始する前に、配達者の駐車のための期間および/またはコストに関して統計学的決定を行うこともできる。また、ECDコンポーネント150は、配達者が自身の車を駐車する可能性がある駐車位置または場所からの歩行長または距離に関する予測決定を行うことができる。このようにして、ECDコンポーネント150は、配達または供給者の場所プロファイルデータストア155A,155Bそれぞれにより提供される目的地または位置固有情報に基づいて、駐車に関する決定を行うことができる。また、ECDコンポーネント150は、特定の目的地への以前の到着から決定される関連する履歴データおよび以前の到着に関連付けて記録されていることのあるコンテキスト情報を利用することもできる。
【0052】
他の予測決定の中で、ECDコンポーネント150は、配達者が配達位置108の建物まで歩き、さらに配達位置108まで建物内をナビゲートされる必要がある期間を推定することができる。さらに、ECDコンポーネント150の予測決定は、値の範囲、例えば、配達者が配達場所または供給者の場所に移動するための最短期間(または最良事例)および/または最長期間(または最悪事例)を表す時間範囲に対応しうる。
【0053】
同様に、ECDコンポーネント150は、所定の配達の歩行部分の期間または長さを予測することができる。例において、配達の歩行部分の期間または長さは、配達者が特定の位置(例えば、建物の近く、供給者の位置131または配達位置108から通りを横切る特定の駐車場など)に駐車可能となる可能性に部分的に基づくことができる。ECDコンポーネント150は、配達者が特定の駐車スポットおよび/または駐車場に自身の車両を駐車可能となる可能性を反映した統計学的決定を行うことができる。この場合、駐車場または駐車スポットは、配達および/または供給者の場所プロファイルストア155A,155Bそれぞれから識別可能である。代替的には、統計学的決定は、配達者が1つ以上の閾値距離(例えば、近接、中近接、遠接)内にある駐車位置を発見できる可能性を反映することができる。
【0054】
代替手段または付加的手段として、ECDコンポーネント150は、配達者が供給者の位置131または配達位置108それぞれに到着するために供給者の場所または配達場所に移動することに関連して、配達者が車両を駐車するためのコストを予測するためのプロセスも含むことができる。変形例では、ECDコンポーネント150は、配達者が特定のコストまたはコスト閾値で駐車スペースを発見しうる可能性を反映するための統計学的決定を行うことができる。例えば、統計学的決定は、配達者が空いている駐車スペースを低コストおよび/または高コストで特定しうる可能性を反映することができる。このため、例えば、ECDコンポーネント150は、コストが最小である所望の位置(例えば、無料であるか、または最短期間、例えば10分間隔で利用可能な路上駐車)に配達者が自身の車両を駐車可能となる可能性を決定することができる。
【0055】
また、ECDコンポーネント150は、配達の歩行部分を完了するために配達者により費やされる時間量に関する統計学的決定を行うことができる。この決定は、例えば、配達者が目的地にいる間に妨害または障害により妨害される可能性が高い時間の長さを推定することに基づくことができる。ECDコンポーネント150は、例えば、目的地の障壁または妨害の結果として配達者が費やすであろう時間量に関する統計学的決定を行うためのルール、モデルまたは他のロジックを実装することができる。
【0056】
配達の労力およびコストを決定するための配達者の監視
幾つかの例では、配達者は、配達場所で配達注文を完了するための実際のまたは消費された労力または費用を決定するために監視されうる。幾つかの例では、配達者の監視から決定された情報を使用して、E/C-Bパラメータ165を確認しまたは更新することができる。付加的な例または変形例として、配達者の監視から決定された情報を使用して、配達または供給者の場所プロファイルストア155A,155Bそれぞれを更新することができる。さらに、配達者の監視から決定された情報は、E/C-Bパラメータ165の決定のための基礎を形成することができる。
【0057】
例によれば、モニタリングプロセス162は、例えば、配達者のデバイス104から取得されたサービス情報109の受信および分析を通じて、配達者を監視することができる。幾つかの例により説明したように、(位置情報113および/またはセンサ情報115を含む)サービス情報109は、(i)サービスアプリケーション116により配達者のデバイス104上で自動的にかつ繰り返し取得され、(ii)配達者のデバイスインタフェース124を介してシステム100に送信されることができる。センサ情報115に関して、サービスアプリケーション116は、運動センサ(例えば、加速度計および/またはジャイロスコープ、高度計など)および/または環境センサ(例えば、温度計、気圧計など)をサンプリングして、サービス情報109と共に各種のセンサ情報を含むことができる。
【0058】
例において、モニタリングコンポーネント162は、位置情報113および/またはセンサ情報115を処理して、配達場所内を配達位置108まで移動する際の配達者の実際の労力またはコストに関するマイルストーンまたは測定基準を解釈するE/C-Bパラメータ165を決定する。幾つかの例では、E/C-Bパラメータ165は、配達の歩行部分の間に配達者により費やされる労力またはコストに関係しうる。付加的な例または変形例として、E/C-Bパラメータ165は、配達の車両部分を終了させる(例えば、配達者が車両を停止させかつ/または駐車スペースを見つける)際に配達者により費やされる労力またはコストに関係しうる。
【0059】
E/C-Bパラメータ165を決定する際に、モニタリングコンポーネント162は、位置情報113および/またはセンサ情報115を処理して、配達の歩行部分の長さおよび/または期間を識別することができる。さらに、モニタリングコンポーネント162は、位置情報113および/またはセンサ情報115を処理して、配達の歩行部分の間に配達者の旋回(例えば、左または右)および/または経路を決定することができる。このような例では、モニタリングコンポーネント162は、配達の歩行部分の種々の特性、例えば、(i)配達の全長および/もしくは期間、(ii)移動方向および/もしくは方向の変化を反映するセグメントまたはイベント、(iii)配達者による高度の変化、(iv)配達者の位置が比較的変化しないままであって、配達者が待機していることを反映する時間の経過(例えば、秒の閾値数による)、および/または(v)配達の歩行部分の経路にわたる他の所定のイベントの発生などを反映するためのE/C-Bパラメータ165を生成することができる。
【0060】
配達場所において、モニタリングコンポーネント162は、サービス情報109を分析することにより、配達注文の歩行部分がいつ開始するかを決定することができる。幾つかの例では、モニタリングコンポーネント162は、配達者からの入力に基づいて、配達の車両部分がいつ終了するかおよび/または歩行がいつ開始するかを決定することができる。付加的な例または変形例として、モニタリングコンポーネント162は、位置情報113および/またはセンサ情報115に基づいて、配達の車両部分がいつ終了するかおよび/または歩行がいつ開始するかを決定することができる。例えば、モニタリングコンポーネント162は、位置情報113およびセンサ情報115を分析して、配達の車両部分がいつ終了するか(例えば、車両が停止する)および/または配達者が歩いているかを決定することができる。別の例として、モニタリングコンポーネント162は、位置情報113を分析して、配達者が車両を停止しまたは駐車したことを示すモデルまたはパターンに適合する位置座標を決定することができる。例示すると、モニタリングコンポーネント162は、配達者が配達者の車両を減速させ、ついで、既知の駐車エリア、車道、または道端スペースに一致する道路の一部に戻るかまたはそちらへ曲がることを示す位置座標を識別することができる。モニタリングコンポーネント162は、位置情報113をさらに利用して、配達者が道路に隣接する歩道または路肩を歩いていることを示す、道路に隣接する歩道または領域にマッピングする位置座標を識別することができる。さらに、モニタリングコンポーネント162は、位置情報113を処理して、配達者の速度が歩行ペースであることを決定することができる。
【0061】
このような例では、モニタリングコンポーネント162は、センサ情報115を使用して、位置情報113の分析からなされる決定を重み付けしまたは確認することができる。例において、モニタリングコンポーネント162は、センサ情報115を運動センサデータについて処理して、配達者の停止、旋回または車両からの移動を示す、配達者および/または車両の移動、または配達者が車両部分を終了させて配達の歩行部分を開始するときに典型的に生じる他の動作を確認しあるいは他の方式で決定することができる。
【0062】
別の変形例では、モニタリングコンポーネント162は、センサ情報115を環境センサデータについて処理して、例えば温度または気圧の変動を決定することができる。環境センサデータに基づいて、モニタリングコンポーネント162は、配達者が車両を出たときに発生しうるような配達者の環境の変化を確認しあるいは他の方式で決定することができる。
【0063】
別の変形例では、モニタリングコンポーネント162は、配達者が配達の車両部分をいつ終了したかを示す、配達者からの入力を処理することができる。例えば、配達者は、サービスアプリケーション116と対話して、配達者が車両を駐車するおおよその瞬間を識別する入力を提供することができる。幾つかの例では、配達者からの入力は、モニタリングコンポーネント162が位置情報113および/またはセンサ情報115に基づいて行う決定を確認することができる。代替的には、モニタリングコンポーネント162の決定は、配達者により提供される入力の確認とすることができる。
【0064】
モニタリングコンポーネント162は、位置情報113および/またはセンサ情報115を処理して、配達の歩行部分の期間または長さに関連する追加のE/C-Bパラメータ165をさらに決定することができる。モニタリングコンポーネント162は、例えば、配達が完了したことを示す配達者が方向を反転する時点を識別することができる。付加的な例または変形例として、モニタリングコンポーネント162は、配達者が車両に戻る時点を識別することができる。
【0065】
配達の歩行部分の長さおよび/または期間を決定することに加えて、幾つかの例では、センサ情報115が使用されて、配達者に追加の労力を費やさせる歩行部分の間の状態を決定するためのモニタリングコンポーネント162が提供される。モニタリングコンポーネント162は、例えば、運動センサデータ(例えば、加速度計データ)を使用して、配達者が要求者の位置までの目的地に移動する場合の高度の変化を決定することができる。また、モニタリングコンポーネント162は、環境センサデータを使用して、配達者の移動をより困難にする苛酷な状態(例えば、過剰な暑さ)を検出することもできる。
【0066】
付加的手段または代替手段として、モニタリングコンポーネント162は、配達者からのバイオメトリック情報を取得することができる。例えば、配達者のデバイス104は、配達者の体温または心拍などの情報を検出するための1つ以上のバイオセンサを含むことができる。代替的には、モニタリングコンポーネント162は、配達者により装着されるバイオメトリックデバイス(例えば、リストバンド)からバイオメトリック情報を取得するように動作することができる。さらに、システム100は、追加のウェアラブルまたは配達者のバイオメトリックデバイスと通信するための別個の配達者インタフェースを含むことができる。モニタリングコンポーネント162は、バイオメトリックデータを使用して、目的地に移動する間に配達者が行う労力ベースの動作を確認することができる。さらに、モニタリングコンポーネント162は、バイオメトリック情報を使用して、配達者の動作に関連する労力レベルを決定することができる。例えば、バイオメトリック情報は、配達者の労力が配達の歩行部分の間に中程度であるかまたはより重度であるかを示すことができる。例えば、労力を反映するパラメータの決定は、バイオメトリックモニタリングデバイスを装備していない可能性のある他の配達者についてのE/C-Bパラメータ165を決定する際の使用のために、履歴データとして、配達または供給者プロファイルデータストア155A,155Bそれぞれに記憶することができる。
【0067】
また、モニタリングコンポーネント162は、位置情報113および/またはセンサ情報115を処理して、配達者が配達の車両部分を終了させる際に実際に費やしたアクションおよびコストを決定することができる。例において、モニタリングコンポーネント162は、位置情報113を処理して、配達者が配達位置108の所定の範囲内にある所定の領域に到着したことを反映する(目的地への配達の到着を反映する)位置座標を識別することができる。例示すると、モニタリングコンポーネント162は、位置情報113を処理して、要求者の配達位置が位置する集合住宅建物の都市ブロックに配達者がいつ到着するかを決定することができる。代替的には、モニタリングコンポーネント162は、位置情報113を処理して、配達者が配達位置から所定の閾値距離にいつ到着するかを決定することができる。
【0068】
別の付加的な例または変形例として、モニタリングコンポーネント162は、位置情報113を処理して、駐車場の位置を特定しようとしている配達者を示すパターンを識別することができる。例えば、モニタリングコンポーネント162は、位置情報113を処理して、配達者の車両が右端の車線でいつ減速するかを決定しかつ/または配達位置のブロックを円で囲むことができる。このため、実現形態に応じて、モニタリングコンポーネント162は、駐車場の位置特定のために配達者がとるアクションを識別することができる。この識別は、配達者が駐車場を見つけるのに必要とする時間の長さおよび/または車両を駐車するために配達者が実行しなければならなかった操縦の回数(例えば、車線変更)を識別することを含む。配達者が駐車場を探している可能性があるという決定は、配達者が車両を操作して、供給者の位置131および/または配達位置108の近接閾値に到着することによりトリガすることもできる。
【0069】
配達者が車両を駐車すると、モニタリングコンポーネント162は、配達者の配達位置への移動をさらに監視することができる。配達場所において、車両の駐車により、配達の車両部分が終了し、配達の歩行部分を開始することができる。モニタリングコンポーネント162は、配達者が駐車した車両の位置から配達位置108または配達位置108の建物まで歩くための距離および/または時間間隔を決定するために、104から送信された位置情報113を使用して配達者を追跡することができる。同様に、供給者の場所において、モニタリングコンポーネント162は、配達者が駐車した車両の位置から供給者の位置131まで歩く距離および/または時間間隔を決定するために、104から送信された位置情報113を使用して配達者を追跡することができる。
【0070】
幾つかの例によれば、配達者を監視することにより行われた決定は、例えば、配達または供給者の場所プロファイルストア155A,155Bそれぞれにより、履歴情報として記録することができる。このようにして、モニタリングコンポーネント162の決定は、供給者の位置131および配達位置108への配達者の到着と一致する配達全体の部分についてのE/C-Bパラメータ165の決定を考慮に入れて、その後の配達についての全体的な配達労力およびコストを予測するために後に使用することができる。
【0071】
例において、配達場所でのモニタリングコンポーネント162の記録された決定は、配達場所の妨害または障害を回避する配達ドロップオフ位置をさらに識別することができる。例えば、モニタリングコンポーネント162は、配達者が障害または妨害を越えて移動しなければならないことを回避するために、配達場所内にあるが配達位置108の外側であるドロップオフ位置で配達者が配達アイテムをドロップオフするのに成功した場合の事例を識別することができる。例えば、所定の建物において、モニタリングコンポーネント162は、配達者が集合住宅建物のロビーで要求者に会うための配達時間および配達者がドアマンで署名しかつ/またはエレベータを使用して配達位置108に移動した同じ建物内の他の配達についての配達時間を記録することができる。したがって、所定の建物または目的地について、1つまたは複数の配達ドロップオフ位置を識別することができる。変形例では、代替的なドロップオフ位置と、時間、労力またはコスト節約を反映する値とをさらに関連付けることができる。さらに、例において、配達場所における配達者を監視することは、費やされた労力または時間のいずれかにより、配達場所または位置への配達をより困難にしうる障害または妨害の存在をさらに識別することができる。一例として、モニタリングコンポーネント162は、建物または配達場所の階段および吹き抜けに対応する障害および/または妨害を識別するのに使用することができる。代替的には、モニタリングコンポーネント162は、建物への外部入口ドア(例えば、遠隔ロック解除を必要とする)、追加のセキュリティプロセスを必要とするロビー(例えば、ドアマンによるチェックイン)、エレベータおよび/または内部吹き抜けなどの他の特徴を識別するのに使用することができる。このような障害および/または妨害の存在を記録するのに加えて、モニタリングコンポーネント162は、特定の配達場所における障害または妨害に関連する時間、困難性またはコストをさらに記録することができる。このため、例えば、配達場所プロファイルデータストア155Aは、特定の建物における所定の配達者の待ち時間の記録に使用することができる。
【0072】
さらに、例において、モニタリングコンポーネント162の決定は、配達者が自身の車両を供給者の場所および/または配達場所で駐車するための時間、労力および/またはコストを示す情報を記録することができる。モニタリングコンポーネント162は、例えば、配達者が自身の車両を駐車するために費やした時間量ならびに配達者が供給者の位置131および/または配達位置108で見つけることができた駐車スペースからの距離を記録することができる。
【0073】
例において、モニタリングコンポーネント162(または他のプロセス)は、供給者の位置131からの配達者による配達アイテムの集荷および/または配達位置108でのドロップオフ配達に関する配達者についてのコンテキスト情報も記録することができる。このような例では、記録されたコンテキスト情報は、(i)時刻、曜日および/または月、(ii)気温、降水量および/もしくは気象レポート、(iii)照明条件、(iv)交通条件、(v)利用可能な駐車場に影響を及ぼす公共のイベントまたは条件、および/または(vi)配達者が自身の車両を駐車しもしくは供給者の位置131もしくは配達位置108に歩く能力に影響を及ぼしうるもしくは妨げうる他の情報を識別することができる。コンテキスト情報は、配達者のデバイス104、システムデータ(例えば、時刻)、集約データ(例えば、1つ以上の配達者を監視することにより決定された交通)および/またはサードパーティソース(例えば、気象レポート)を含む、各種のソースから決定することができる。例えば、モニタリングコンポーネント162は、配達時間、コストおよび/または労力の決定を、各配達に関するコンテキスト情報と共に、配達または供給者の場所プロファイルデータストア155A,155Bそれぞれに記録することができる。
【0074】
幾つかの例では、ECDコンポーネント150は、配達者が注文要求を配達する際に実際に費やす労力を反映して、E/C-Bパラメータ165をより良く決定するために、E/C-Bパラメータ165にコンテキスト情報を適用することができる。例えば、ECDコンポーネント150は、天候が悪い場合に、より多くの労力を費やしまたはより長い配達時間を必要とする配達者を予想することができる。さらに、幾つかの例は、E/C-Bパラメータ165を決定するために監視を利用するシステム100を提供するが、変形例では、ECDコンポーネント150は、(供給者および配達場所プロファイルデータストア155A,155Bにより提供されるような)記憶された情報を利用して、配達者が配達に関連して負う可能性がある労力または被る可能性のあるコストについての予測値または予想値を決定することができる。
【0075】
ECDコンポーネント150は、注文要求を配達位置に配達する際に配達者により実際に費やされる労力またはコストのレベルを反映して、サービス価値調整151のための決定を行うために、E/C-Bパラメータ165を(例えば、場所プロファイルデータストア155により提供される)目的地の特徴に相関させることができる。労力として表される場合、サービス価値調整151は、例えば、配達者による労力の強度(例えば、配達者が所定の時間枠にわたって行う作業量)、配達者が費やした労力の総量(例えば、配達を完了するために配達者が歩いた総距離、配達の総期間、配達者により費やされた総エネルギ(例えば、カロリー))、配達者による移動の困難性レベル、および/または費やされた労力の種類もしくは分類(例えば、著しい身体運動対待機または駐車)のうちの1つ以上を表すスケーラまたは多次元値の形態とすることができる。コストとして反映される場合、サービス価値調整151は、価格(例えば、通貨)または他の形態の対価を反映することができる。
【0076】
労力量を決定する際に、ECDコンポーネント150は、目的地プロファイルデータストア155A,155Bおよび/またはE/C-Bパラメータ165の特徴情報を使用して、追加の労力(例えば、配達者が上り坂を歩く)を生じさせるであろうかつ/または軽減することができる、目的地における以前の特定の特徴を決定することができる。目的地プロファイルデータストア155A,155Bは、配達者が移動した坂道の厳しさまたは長さなどの関連情報を決定するのに使用することもできる。SVDコンポーネント158は、サービス価値調整151を決定するために、E/C-Bパラメータ165のセットを使用することができる。バイオメトリック情報が使用される変形例では、サービス価値調整151は、例えば、測定された心拍または他のバイオメトリック情報に基づいて、配達者が経験した実際の労力量を反映することができる。
【0077】
さらに、ECDコンポーネント150は、場所プロファイルデータストア155および/またはE/C-Bパラメータ165の特徴情報を使用して、配達者による高度の変化が、配達者が階段ではなくエレベータまたは機械的リフトを利用した結果であったかどうかを決定することができる。例えば、目的地プロファイルデータストア155A,155Bは、配達位置を包含する建物がエレベータを有するかどうかを識別することができる。例として、建物がエレベータを有する場合、SVDコンポーネント158は、配達者がエレベータを待つための労力を費やしたが建物内の上昇の労力は費やさなかったという決定のほうを優先して重み付けするサービス価値調整151を決定することができる。さらに例を挙げると、ECDコンポーネント150は、E/C-Bパラメータ165を利用して目的地プロファイルデータストア155A,155Bおよび/またはE/C-Bパラメータ165の情報に基づいて行われた決定の確認または再評価のいずれかをすることができる。例えば、ECDコンポーネント150は、E/C-Bパラメータ165がエレベータではなく階段を含む建物内で配達者がとるべき経路を示すように決定することができ、この場合、SVDコンポーネント158は、配達者が労力を費やさなければならないことが反映されるように、サービス価値調整151を決定することができる。さらに、サービス価値調整151が、配達者が多数の階段を移動することならびに追加の移動距離および/または移動時間を反映する強度であると、SVDコンポーネント158が決定することができる。ECDコンポーネント150は、E/C-Bパラメータを、例えば、配達者が建物の入口から吹き抜けまで歩き、吹き抜けから配達位置まで歩くのに費やした労力量を反映する粒度レベルまで決定することができる。同様に、幾つかの例では、SVDコンポーネント158は、決定された労力レベルを同じまたは同様の粒度に反映するようにサービス価値調整151を決定することができる。比較として、配達者がエレベータを利用した場合、サービス価値調整151は、(エレベータの待ち時間に基づいて)配達の歩行部分についてのより長い期間を反映することができる。また、サービス価値調整151は、ECDコンポーネント150により決定される労力のタイプ(例えば、待機)または特定のイベント(例えば、エレベータへの搭乗)を反映する値も反映することができる。
【0078】
別の付加的な例または変形例として、モニタリングコンポーネント162は、配達者が車両を駐車した時点を検出し、さらに、配達位置108からの駐車車両の距離を決定することができる。さらに、モニタリングコンポーネント162は、駐車が計量されまたは課金されているかどうかを決定するために、駐車車両の位置と通りの住所とを相関させることができる。モニタリングコンポーネント162により決定された情報は、配達者からの入力によっても確認することができる。例えば、配達者は、車両を駐車する際に配達者が負担した実際のコストを示すために、駐車メータまたはレシートの画像を撮影することができる。モニタリングコンポーネント162は、画像および/または画像により提供された情報を処理して、配達者の駐車位置およびコストを決定することができる。
【0079】
サービス価値料金の決定
例によれば、SVDコンポーネント158は、配達サービス要求101についてのサービス価値料金121を決定する。この場合、サービス価値料金121は、配達注文についての配達サービスの価格または料金を反映する。幾つかの例では、サービス価値料金121は、基準値コンポーネント149およびサービス価値調整151を含むことができる。この場合、サービス価値調整151は、E/C-Bパラメータ165に相関されるかまたは少なくとも部分的にこれに基づいている。
【0080】
例において、基準値149は、1つ以上のルールまたは条件、例えば、静的または固定額(例えば、供給者の位置の所定の半径内の全ての配達)などに従ってまたは配達車両が配達サービス要求101のアイテムを集荷し、配達するための期間または移動時間の計算に基づいて決定することができる。付加的手段または代替手段として、基準値149は、利用可能な配達者の数、配達サービス要求の数および利用可能な配達者の数を増減させうる他の要因に基づく量または調整を含むことができる。SVDコンポーネント158は、例えば、配達サービス要求101の配達位置108に基づいて、基準値149を決定することができる。
【0081】
例において、SVDコンポーネント158は、例えば、配達および/もしくは供給者の場所プロファイルデータストア155A,155Bならびに/または履歴配達情報を使用した、ECDコンポーネント150によるE/C-Bパラメータ165の推定に基づいて、サービス価値調整151を決定することができる。変形例では、サービス価値調整151は、配達が行われている間または配達後に、配達者により費やされた労力および/またはコストの決定に基づいて、応答として決定可能である。このような例では、配達者により費やされた労力および/またはコストの決定は、配達者の監視および/または配達者からのフィードバックの受信から決定することができる。
【0082】
例において、サービス価値調整151は、配達注文が行われるのに先立って決定された予想値または予測値であることができる。変形例では、サービス価値調整151は、所定の配達注文中に配達者を監視することに基づいて決定することができる。他の変形例では、SVDコンポーネント158は、サービス価値調整151を目的値または期待値として決定し、ついで、サービス価値調整151を確認しまたは変更するために、費やされた実際の労力またはコストに関して配達者を監視する。さらに、他の変形例では、SVDコンポーネント158は、サービス価値調整151を後に調整されない静的値として決定するが、このサービス価値調整151の決定は、配達者により費やされるであろう予測される労力もしくは予想される労力および/またはコストの量に基づいている。
【0083】
別の変形例として、SVDコンポーネント158は、サービス価値調整151を階層化された値のセットとして決定し、そこから、(i)配達者を監視して、費やされる労力またはコストの量を決定することおよび/または(ii)配達者に対する労力またはコストを低減することに関する要求者のアクションに基づいて決定が行われる。後者の例では、ECDコンポーネント150は、要求者が配達注文に関して行うことができる1つ以上の促進アクション153を通信することができる。このような例では、促進アクション153は、配達場所における配達者の労力またはコストを低減することでありうる。
【0084】
変形例では、サービス価値調整151は、要求者が自身の配達サービス要求101の受け取りに関連して行うことができる1つ以上の促進アクション153に要求者が同意するかまたは前もって通知されることを条件として、前もって決定することができる。他の変形例では、サービス価値調整151は、要求者が要求されたサービス価値低減アクション153を行ったかどうかを決定するために、配達者の監視に基づいて、配達後に判定することができる。種々の例により説明したように、促進アクション153は、例えば、(i)配達者が所定の位置(例えば、集合住宅建物の外部ドア)へ配達注文を置くことの許可に要求者が同意すること、または(ii)要求者が所定の位置(例えば、道端、建物の外部ドアなど)で配達者に会うことに対応しうる。
【0085】
配達注文についてのサービス価値調整の決定
ECDコンポーネント150は、配達者が配達場所に到着したと判別された後に、配達者が行うことができる種々のアクションと一致するように、E/C-Bパラメータ165のセットを決定することができる。次に、SVDコンポーネント158は、E/C-Bパラメータ165のセットに少なくとも部分的に基づいて、配達注文についてのサービス価値調整151を決定することができる。SVDコンポーネント158は、サービス価値調整151により修正された基準値149を含むように、サービス価値料金121をさらに決定することができる。一例として、ECDコンポーネント150は、配達者が車両を駐車し、配達位置に向かって歩く労力を考慮に入れて、配達場所への配達車両の到着と同時に、E/C-Bパラメータ165のセットを決定することができる。このため、サービス価値調整151は、供給者の位置から要求者の配達場所までの移動距離または移動時間とは無関係に決定することができる。
【0086】
したがって、SVDコンポーネント158は、配達者が配達注文の少なくとも一部を完了する際に予想される労力または費やしたと推定される労力のいずれかおよび/またはコストのレベルを反映するように、サービス価値調整151を決定することができる。例において、サービス価値調整151は、配達者が配達場所に到着する(例えば、駐車場を探し始めるかまたは車両を停止する)と、配達者が配達注文を完了するための労力および/またはコストの量を反映することができる。付加的な例または変形例として、サービス価値調整151は、配達者が供給者の位置131から配達注文のアイテムを集荷するための労力および/またはコストの量を反映することができる。さらに、他の変形例では、サービス価値調整151は、配達者が供給者の位置131(または複数の供給者の位置131)に移動し、配達注文のアイテムを配達位置108に配達するための労力および/またはコストの量を反映することができる。
【0087】
幾つかの例では、サービス価値調整151は、例えば、供給者の位置131から配達注文を集荷しまたは要求者による配達注文を配達位置108にドロップオフするために、例えば、配達者が輸送車両を出る(例えば、車両を停止するまたは駐車する)ときに開始される配達の歩行部分に関して費やされた労力を反映することができる。別の例として、サービス価値調整151は、配達者側の労力量を反映することができる。労力量は、供給者の位置131での配達注文の集荷の歩行部分の長さおよび/または配達位置108での配達注文ドロップオフに相関させることができる。さらに、労力量は、歩行部分のいずれかにおいて、上り坂または地形的妨害(例えば、砂質または砂利の歩道)により影響を受けうる。別の付加的な例または変形例として、サービス価値調整151は、配達場所にいる間の配達者による時間の支出(例えば、配達者が建物の外部ドアで待っている時間、配達者がエレベータで待つ時間、配達者が配達位置まで歩く時間など)を反映することができる。
【0088】
別の付加的な例または変形例として、サービス価値調整151は、配達者が配達集荷中の供給者の場所またはドロップオフ時の配達場所のいずれかにおいて、車両配達から歩行配達に移行する労力またはコストを反映することができる。このような例では、サービス価値調整151は、配達者が配達モードを変更する(例えば、駐車場を探すために車両を移動させる、車両を停止するまたは駐車する)ための労力および/またはコストの量をさらに反映することができる。これは、費やされる労力および時間ならびに歩行配達への移行に関連するコスト(例えば、車両を駐車するためのコスト)などを含む。
【0089】
変形例では、サービス価値調整151は、配達が行われている間または配達後に、配達者により費やされた労力および/またはコストの決定に基づいて、応答として決定することができる。このような例では、配達者により費やされた労力および/またはコストの決定は、配達者の監視および/または配達者からのフィードバックの受信から決定することができる。
【0090】
さらに、サービス価値調整151は、配達者が配達注文を完了するために行うことができる他のタイプのアクションを反映することもできる。サービス価値調整151は、配達者に対する労力またはコストを軽減するあるいは他の方式で最小化することができるアクション(例えば、配達者が道端で要求者と会うこと)と比較して、労力またはコストが追加されると考えられるアクション(例えば、配達者が車両のエンジンを切ること)を反映することができる。
【0091】
サービス価値調整151は、コンテキスト情報、例えば、天候および/または時刻も考慮に入れることができる。例えば、ECDコンポーネント150は、歩行配達を妨げうる気象条件(例えば、雨または風)またはそれ以外の配達者により多くのコストまたは費用を強いる可能性のある気象条件を考慮に入れるように、E/C-Bパラメータ165のセットを重み付けしあるいは他の方式で調整することができる。別の例として、ECDコンポーネント150は、暗さを考慮に入れるように、E/C-Bパラメータ165のセットを重み付けしあるいは他の方式で調整することもできる。次に、SVDコンポーネント158は、E/C-Bパラメータ165のセットにおける変化を反映するように、サービス価値調整151の値を決定することができる。
【0092】
要求者へのサービス価値調整の事前の通信
例によれば、SVDコンポーネント158は、要求者の場所プロファイルに基づいて、サービス価値調整151の事前決定を行うことができる。例において、サービス価値調整151は、対話型メニューが要求者のデバイス102上でレンダリングされるときに、サービス値パラメータ121と統合されるあるいは他の方式でこれと共に提供される。このような例では、サービス価値調整151は、固定値または調整可能な値のいずれかとして決定することができる。後者の場合、サービス価値料金121は、例えば、上下の範囲(例えば、$3.00~$5.00)を有する配達コストとして表示することができる。目的値または期待値として、SVDコンポーネント158は、要求者情報103および/または要求者の注文要求から決定されまたは識別される配達位置108に基づいて、サービス価値調整151を決定することができる。例えば、配達位置108は、要求者に関連付けられた位置、現在地107から決定される位置、または要求者のデバイス102を介して要求者により提供される入力から決定されうる位置に対応しうる。ECDコンポーネント150は、配達場所の特徴および過去の配達の履歴情報を含むことができる、配達位置108の配達場所に関して記憶されたプロファイル情報に基づいて、E/C-Bパラメータ165のセットの値について推定しあるいは他の方式で予測することができる。配達場所の既知の特徴および/または履歴情報に基づいて、SVDコンポーネント158は、サービス価値調整151を決定することができる。
【0093】
幾つかの例では、サービス価値調整151は、要求者の場所で配達サービス要求101を完了する際に、配達者について潜在的にまたは実際に必要とされる労力レベルを反映するために、サービス価値料金121と統合可能であるかあるいは他の方式で提供可能である。例えば、サービス価値調整151は、高値と低値との間の範囲の形式の配達サービス要求101についてのサービス価値料金を反映することができる。この場合、高値および低値は、配達者が配達サービス要求101を完了するときに実際に行う労力量に相関する。変形例では、サービス価値調整151は、サービス料金または注文価値とは別個の金額として提供することができる。変形例では、サービス価値調整151は、配達サービス要求101に関連して要求者に提供されるサービス価値料金の透明なコンポーネントを形成することができる。変形例では、サービス価値調整151は、配達サービスについてのサービス価値調整151およびサービス価値料金121を最小化するかあるいは他の方式で低減するために要求者が行うことができる促進アクション153の指示とともに、階層化された価値の範囲またはセットとして通信することができる。
【0094】
サービス価値調整151が配達の前に要求者に示される変形例では、幾つかの例は、サービス価値調整151を低減するかあるいは他の方式で軽減する際に要求者をナビゲーションする情報を通信するシステム100を提供する。他の例により説明したように、ECDコンポーネント150は、例えば、1つ以上の促進アクション153を識別しあるいは他の方式でこれを要求者のデバイスに示すことができる。所定の配達サービス要求101について、促進アクション153は、(i)目的地識別子に関連付けられた1つ以上の代替位置、および(ii)識別された代替位置それぞれに関する1つ以上の条件を識別することができる。1つ以上の条件は、例えば、(i)配達サービス要求101の代替位置(例えば、外部ドアのそば)へのドロップオフを配達者に許可することに要求者が同意すること、(ii)要求者が特定された位置で配達者と会うこと、および/または(iii)要求者が指定された時間(例えば、15秒)で特定のアクションを行うこと(例えば、建物への外部ドアを電子的にロック解除すること、ドアを開けることなど)を含むことができる。このようにして、促進アクション153は、デフォルトまたは事前に選択された位置(例えば、要求者の住居の住所)の代わりに、要求者が配達注文を受け取ることを選択することができる位置に対応する、目的地識別子に関連付けられた1つまたは複数の代替候補配達位置を識別することができる。促進アクション153は、サービス価値調整151により示されているようなより高いサービス価値調整を回避するために、場所内の代替配達位置を要求者が選択しうることを示すことができる。例示すると、要求者は、外部建物ドアを有する集合住宅建物に居住していることがある。このような例では、サービス価値調整151は、配達者が要求者の配達注文を完了するために、次の1つ以上のアクション、すなわち(i)配達者は、要求者が配達者に建物に入ることを許可する(例えば、要求者は、建物への立ち入りを許可するために、建物の外部ドアを開けるかまたは電子ロックを使用する)前に、要求者の建物の外部ドアで待つ必要があるであろうこと;(ii)配達者は、配達位置108までさらに場所内を移動することを許可される前に、ドアマンまたは警備員の箇所で署名するように要求されるであろうこと;(iii)配達者は、要求者の位置(例えば、要求者のアパートまたは作業場所)に到着するために、エレベータまたは吹き抜けを使用して建物内をナビゲートされる必要があるであろうこと;および/または(iv)配達者は、要求者の位置(例えば、要求者の居住ドア、要求者の作業場所へのロビー)を越えて少し待つ必要がありうること、を行う必要があるという決定を反映することができる。次に、促進アクション153は、要求者が配達者に会うための会合位置を識別することができる。この場合、会合位置は、場所への外部ドア、ドアマンの位置、ロビー、1階エレベータ、または要求者の位置の外側(例えば、要求者のフロントドアの外側)に対応する。変形例では、促進アクション153は、要求者が自身の配達注文についてのより高いサービス価値調整151を受け入れることを回避するために、要求者についての代替的な配達位置を識別することができる。
【0095】
配達時間、困難性および/またはコストの予測
例において、計画コンポーネント160は、配達要求のタスクを実行する(例えば、供給者から配達アイテムを集荷する、配達位置108で配達注文をドロップオフする)配達者に関連して、1つ以上の到着計画175を生成し、所定の配達者に通信することができる。計画コンポーネント160は、例えば、(例えば配達および供給者の場所プロファイルデータストア155A,155Bそれぞれにより提供されるような)配達場所または供給者の場所の特徴についての既知の情報、および同じ供給者の場所または配達場所でタスクを実行した他の配達者から記録された履歴情報に基づいて、到着計画175を生成することができる。さらに、計画コンポーネント160は、同じ供給者の場所または配達場所を目的とする、来るべき配達または進行中の配達のために、以前に使用された到着計画175を選択することができる。
【0096】
種々の例により説明したように、到着計画175は、(例えば、歩行移動などにより)配達場所または供給者の場所に移動するためのユーザへの指示を統合することができる。また、到着計画175は、配達者が所定の配達要求についてのアイテムの集荷または配達を完了するために行うことができるアクションを指定することもできる。種々の例により説明したように、このアクションは、配達者の目的地までのナビゲーションを容易にし、目的地への障害または妨害を回避しもしくは最小限に抑え、かつ/または所定の目的に合致する特定のタスクを完了するため行うことができるアクションを含むことができる。
【0097】
計画コンポーネント160は、配達サービス要求101に対する応答として、1つ以上の到着計画175を生成することができる。幾つかの例によれば、計画コンポーネント160は、配達および/または供給者の場所プロファイルデータストア155A,155Bからの情報を使用して、個々の配達注文についての到着計画175を生成することができる。変形例では、計画コンポーネント160は、配達者の配達場所および/または供給者の場所への到着を計画するための別個の到着計画175を生成することができる。このため、所定の配達注文について、配達者は、配達者の供給者の位置への到着を容易にするための第1の到着計画175と、配達者の配達場所への到着を容易にするための第2の配達計画175とを受け取ることができる。例えば、所定の配達について複数の供給者が存在する場合、別個の到着計画175を生成し、各供給者の場所で配達者に通信することができる。さらに、別個の到着計画175は、例えば、供給者の場所および配達場所それぞれで使用するために、別個の通信(例えば、ユーザに警告されるアプリケーション内メッセージ)として配達者に通信することができる。さらに、他の代替手段では、供給者の場所および/または配達場所で到着計画175を実行するための指示を、例えば、配達者のデバイスのパネルまたはインタフェース上へ一度に通信することができる。
【0098】
さらに、他の変形例では、到着計画175は、ナビゲーション計画176と組み合わせるかあるいは他の方式で統合することができる。この場合、ナビゲーション計画176は、出発地点から供給者の場所および配達場所への到着まで、配達者に段階的なナビゲーション案内を提供する。このような例では、ナビゲーション計画176は、車両を操作するときに配達者が使用するための指示を統合し、例えば、歩行ナビゲーション、駐車指示、供給者への到着指示、建物移動指示、および/または配達位置もしくはその近くで配達注文をドロップオフするための指示を指定する到着計画と組み合わせることができる。さらに、ナビゲーション計画176は、配達の輸送優先度に適応するように統合することができる。
【0099】
一態様によれば、計画コンポーネント160は、配達者側で1つまたは複数の輸送モードに適応するナビゲーション計画176を生成することができる。一実現形態では、ナビゲーション計画176は、配達者が供給者の位置131に、ついで、配達位置108に移動することを可能にする際に、代替の輸送モードを順序付ける。このような例では、順序付けされた輸送モードは、例えば、公共輸送機関(例えば、バス、列車)、自転車輸送および/または車両輸送を反映することができる。変形例では、計画コンポーネント160は、配達者が配達の1つまたは複数のセグメントについて、複数の可能な輸送モードおよび輸送順序付けから選択することを可能にするナビゲーション計画176を生成することができる。
【0100】
例において、計画コンポーネント160は、対応する配達注文に関して特定の目的に合致するように、個々の到着および/またはナビゲーション計画175,176を生成することができる。実現形態に応じて、到着および/またはナビゲーション計画175,176の目的は、例えば、所定の配達注文についての配達時間を最小化すること、配達注文のコストを最小化することおよび/または配達者が配達を行うために費やす労力を最小化することであってよい。
【0101】
変形例では、到着および/またはナビゲーション計画175,176の目的は、配達者の優先度により指定することができる。例えば、配達者は、配達を行うときに安全性のための優先度を指定することができる。代替的には、配達者の優先度は、特定の条件、例えば、時刻(例えば、夕方)または特定の小地域に合致する配達注文についての安全性を指定することができる(例えば、配達者は、好ましい近隣域に駐車する場合には、配達位置108からさらに離れて駐車しようとする)。
【0102】
この目的に合致させるために、到着計画175は、例えば、供給者の場所または配達場所のいずれかに到着したときに、配達者がどこに駐車場を求めるべきかについての駐車指示を指定することができる。代替的には、到着計画175は、例えば、供給者の位置または配達位置に到着するために特定の経路に沿って歩くように配達者に表示しかつ/または指示することにより、歩行ナビゲーションを指定することができる。配達者の供給者の位置131への到着のために、到着計画175は、例えば、配達者が使用すべき供給者(例えば、レストラン)への入口に関する指示、配達者が特定の配達注文が準備されているかどうかを決定するための確認方法に関する指示および/または配達者が配達注文を完了させるのに待つべき場所に関する指示を指定することができる。同様に、配達者の配達位置108への到着のために、計画コンポーネント160は、建物移動指示を指定する到着計画175を生成することができる。この指示は、配達者が特定の目的に合致する配達位置に到着するために行うべきアクションまたは一連のアクション(例えば、費やされた最小量の労力または時間、課された最小量のコスト、街灯のない経路の最小使用など)を指定することができる。さらに例示すると、配達場所についての到着計画は、配達者がどの集合住宅またはオフィスビルディングへの入口を使用すべきか、配達者がどのエレベータを使用すべきかかつ/または配達者が建物のチェックインポイントを通ってどのようにナビゲートされるべきかを指定することができる。
【0103】
例によれば、計画コンポーネント160は、配達者の優先目的に適合するように(例えば、労力が低減されるように、または安全性が最大化されるように)、配達注文についての到着計画175を構成することができる。例として、配達者がどの駐車場を使用すべきかまたは配達者が配達位置までとるべき経路の選択は、到着計画175の目的により影響を受けることがある。例えば、コスト削減に優先順位を付ける目的を実装するために、到着計画175は、配達者が供給者の位置または配達位置に最も近い駐車場ではない無料駐車場に駐車するように指定することができる。他方、安全性の目的を優先するために、到着計画175は、最も近い駐車場にて料金が発生する可能性があっても、供給者の位置および/または配達位置に最も近い駐車場に配達者が駐車すべきであることを指定することができる。
【0104】
例において、計画コンポーネント160は、例えば、駐車場が供給者の場所および/または配達場所それぞれに位置しうる場所に関して計画コンポーネント160が行う予測に部分的に基づいて、到着計画175を生成することができる。予測を行う際に、計画コンポーネント160は、配達および/または供給者の場所プロファイルデータストア155A,155Bそれぞれから得られた情報を使用することができる。付加的な例または変形例として、計画コンポーネント160は、特定の配達注文に関連するコンテキスト情報(例えば、時刻、曜日、月、天候、イベントなど)を使用することができる。
【0105】
費やされる労力および/またはコストを軽減するための要求者の促進アクション
変形例では、計画コンポーネント160は、配達を容易にするために要求者が行うことができる促進アクション153を識別することもできる。促進アクション153は、これがない場合に配達注文を配達位置108に配達する際に費やされるであろう労力またはコストを低減するために、要求者が行うことができるアクションを含むことができる。例示として、配達者は、目的地内の特定の位置(例えば、建物の外部ドアもしくはその近くまたは建物のロビー)で配達者に会うように求められうるし、または要求者は、配達者が特定の位置(例えば、配達位置108のドアの外側)に配達注文をドロップオフ可能であることを指定することができる。
【0106】
幾つかの例では、要求者は、配達を容易にするためにカスタマイズされた指示を提供することができる。例えば、サービスアプリケーション106は、配達者が配達注文をドロップオフすることができる特定の位置を識別するための写真を要求者がアップロードできるようにするロジックを含むかまたは提供することができる。さらに、システム100は、要求者および配達者のデバイスそれぞれのサービスアプリケーション106,116に含まれる配達ロジックを含むことができ、要求者および配達者がトリガ条件(例えば、配達者が目的地に到着した、配達者が要求者との通信セッションを開始したなど)の発生時に直接に通信することを可能にする。
【0107】
このような例では、計画コンポーネント160は、特定の促進アクション153を行うための要求者の意思を識別する入力を要求者から受信することもできる。計画コンポーネント160は、例えば、到着計画175を使用して、要求者側で配達者に提供される予定の促進アクション153をさらに識別することができる。
【0108】
幾つかの例では、要求者は、配達中の特定の時点で配達者と直接に通信するために、要求者側の意思に対応する促進アクション153を指定することができる。例えば、要求者は、要求者が行おうとする促進アクション153を識別する入力を(例えば、要求者のデバイス104上で実行中のサービスアプリケーション106を介して)通信することができる。代替的に、特定の促進アクション153を行うための要求者の優先度を、要求者のプロファイルの一部として保存することができる。例において、促進アクション153は、宛先場所に到着した際または特定の条件もしくはイベント(例えば、外部ドアがロックされていること)に応じてのいずれかにおいて、配達者が要求者と直接に通信することを要求者が指定することもできる。
【0109】
さらに、計画コンポーネント160は、所定の通信セッションがいつ行われるべきかを指定するトリガ条件を指定するために、到着計画175を生成することができる。例えば、計画コンポーネント160は、配達者が要求者の建物の外部ドアまたはロビーに到着した際に、配達者が要求者との通信セッションを開始することを指定する指示を提供することができる。
【0110】
計画コンポーネント160は、配達者が配達場所にいる間に行うべき特定のアクション(例えば、要求者との通信を開始する)を配達者に適時に通知するように、配達中の配達者の位置または進行を監視することができる
例において、到着計画175は、配達者が配達タスクの完了に関連して行うべき1つ以上のアクション(例えば、供給者の位置131での配達要求の集荷、配達位置108でのアイテムのドロップオフ)を識別する、ユーザ指示の一貫したセットとして生成することができる。配達者のデバイス104上で動作する配達者のデバイスインタフェース124および/またはサービスアプリケーション116は、対応する到着計画175を処理するために、配達者のデバイスを最適化することができる。特に、計画コンポーネント160は、配達者のデバイスインタフェース124を介して、配達者が(例えば片手を使用して)配達注文を歩いて運んでいる間に、配達者が容易に見て理解することができるコンテキストおよび場所固有の指示を通信することができる。
【0111】
幾つかの例では、到着計画175は、配達者が行うべき指示またはマイルストーンを、配達者がまだ行っていないかまたは既に行った指示またはマイルストーンと区別するために、ユーザに対してレンダリングされ、ついで動的なものとされる指示のセットまたはシーケンスを含むことができる。例えば、サービスアプリケーション116は、到着計画175の内容を(例えば、上または下に)スクロールするためのロジックを実行することができる。このため、(例えば、配達者の位置または活動に基づいて)到着計画の最も重要な部分は、配達者のデバイス104上により目立つように表示(例えば、強調表示、拡大)されるかまたは排他的に表示される。
【0112】
他の変形例では、到着計画175は、例えば配達者が目的地に到着すると、配達者の位置を監視することにより、一連の指示を配達者に少しずつ通信することができる。例示するならば、到着計画175は、配達者が自身の車両を駐車すると、配達者に第1のメッセージまたは指示をシグナリングするかあるいは他の方式で通信することができる。この場合、第1のメッセージは、配達者が配達位置108にどのように進むべきかに関する情報(例えば、「車両から角にある建物の西側入口まで歩きます」)を配達者に提供する。計画コンポーネント160および/またはサービスアプリケーション116は、配達者の位置をさらに監視して、配達者が所定の位置に到着した時点を識別し、その後、次のメッセージまたは指示(例えば「ロビーに進みます」)、さらに次のメッセージまたは指示(例えば「ドアマンに対してチェックインを行います」)を通信することができる。また、到着計画175は、配達中に配達者のステータスを通信するために、配達者が行うように要求されうるアクションを指定することもできる。例として、配達者のステータスの通信は、配達者のデバイスインタフェース124をトリガして、配達者が配達要求のマイルストーンに到着したかまたは完了した(例えば、配達者が「ドアマンに対してチェックインを行い、ついで画面をタップします」とのメッセージを受信し、この場合、配達者は、通信されたタスクを完了した後に画面をタップする)ことを反映して、計画コンポーネント160についての承認を生成することができる。他の変形例では、この指示は、配達者それぞれのデバイスからのオーディオ出力により、配達者に適時に通信することもできる。
【0113】
例において、ECDコンポーネント150は、労力および/またはコストに関する予測決定161に少なくとも部分的に基づいて、サービス価値調整151を決定することができる。変形例では、ECDコンポーネント150は、予測決定161に少なくとも部分的に基づいて、サービス価値調整151を範囲として決定することができる。
【0114】
他の例では、サービス価値調整151は、配達の追加コスト(または潜在的コスト)を要求者に通知するために、要求者に(要求者のデバイスインタフェース110およびサービスアプリケーション106を介して)事前に通信することができる。ECDコンポーネント150は、例えば、配達のために費やされる追加の労力またはコストのために、予測決定161により提供されるかまたはこれに関連する1つ以上の理由をさらに識別することができる。次に、ECDコンポーネント150は、予測決定161および/または各予測決定161に関連する理由を、顧客側の1つ以上の促進アクション153に関連付けることができる。
【0115】
例において、ECDコンポーネント150は、サービス価値調整151を、所定の配達サービス要求101についての潜在的な追加コストとして通信することができる。この場合、サービス価値調整151は、E/C-Bパラメータ165についての予測決定161に基づく。このような例では、要求者は、E/C-Bパラメータ165の予測決定161に少なくとも部分的による総配達料金を下げるために、追加の促進アクション153を行う機会を提供されてよい。このために、要求者が行うことができる軽減アクションを説明することで、サービス価値調整151を小さくしまたは部分的に小さくすることができる。この場合、要求者の軽減アクションにより、配達者の配達の労力および/またはコストが低減される。
【0116】
変形例では、計画コンポーネント160は、E/C-Bパラメータ165についての予測決定161を、費やされる労力またはコストを軽減する1つ以上の促進アクション153に関連付けるためのルール、モデルまたは他のロジックを含むこともできる。計画コンポーネント160は、1つ以上の促進アクション153を要求者のモバイルデバイス102に通信して、所望の配達目的を進める(例えば、配達時間を短縮しかつ/または駐車コストを回避する)ことができる。例として、計画コンポーネント160は、駐車スペースの利用不能または費用(例えば、駐車スペースが配達位置108から遠く離れていて、駐車スペースの位置特定に長い時間がかかりうる)に関する予測決定161を、要求者により行うことができる促進アクション153、例えば、要求者が要求者の建物の前の道端で配達者と会うことに関連付けることができる。
【0117】
別の例として、計画コンポーネント160は、要求者の建物の妨害または障害(例えば、セキュリティデスクおよび/またはエレベータ)に関する予測決定161を、配達者がこの障害または妨害を回避することができる建物内の会合位置に関連付けることができる。このような例では、会合位置は、要求者の建物の外部ドアに相当することができる。この場合、要求者は、配達者がこの建物に到着するまでドアの内側で待機することができる。
【0118】
さらに、計画コンポーネント160は、配達位置108に対する代替のドロップオフ位置の使用を要求者が認識しあるいは他の方式で同意することに対応する促進アクション153を識別することができる。例として、代替手段としてのドロップオフ位置は、(i)要求者の住居における、正面ドアのすぐ外側の位置、(ii)配達者が立ち入り可能な住居の内部位置(例えば、ガレージ)内の位置、または(iii)要求者の建物への外部ドアの近くまたは外側の位置に相当することができる。より高い特殊性を可能にしかつ誤通信を回避するため、ドロップオフ位置を視覚的に通信して理解することができるように、要求者が所望のドロップオフ位置の画像、画像セットまたは動画像をキャプチャしてアップロードすることを可能にするインタフェースを要求者に提供することができる。
【0119】
幾つかの例では、サービスアプリケーション106は、画像キャプチャおよび編集ツールを含むユーザインタフェースツール106Aを含むことができる。要求者は、ユーザインタフェースツール106Aを使用して、例えば、配達者が出発する前にどこに配達を行うべきかを指定するマーカーまたはハイライトを使用して、所望のドロップオフ位置の画像をキャプチャすることができる。ユーザインタフェースツール106Aは、要求者が例えば配達者の到着計画の一部として配達者のための一連の指示を指定することを可能にすることもできる。例えば、要求者は、アクションのセット(例えば、画像のブッシュに配達注文をドロップオフし、ついで、ドアベルを鳴らす)または条件付きアクション(「ドアベルに誰も答えない場合には、ピクチャ内のドロップオフ位置を使用してください」)を指定することができる。促進アクション153のユーザの実行または促進アクション153を行うことの同意に応じて、ECDコンポーネント150は、サービス価値調整151を削除しまたは低減することにより、121を下げることができる。
【0120】
例において、計画コンポーネント160は、モニタリングコンポーネント162と共に動作して、配達者のタスク(例えば、供給者の位置131での配達アイテムを集荷する、配達位置108で配達注文をドロップオフする)および/または配達注文の完了に関連する1つ以上の所定のアクションをトリガすることができる。このアクションは、システム100により実行されるもの(例えば、要求者または配達者に通知を送信すること)、配達者により行われるもの(例えば、車両し、エレベータを見つけ、場所まで歩くことなど)、および/または要求者により行われるもの(例えば、促進アクション)を含むことができる。計画コンポーネント160は、モニタリングコンポーネント162から、例えば、配達者のリアルタイム(またはほぼリアルタイム)位置に関する監視情報を受信することができる。さらに、1つ以上の場所固有のトリガを、例えば、所定の目的地についての既知のプロファイル情報(例えば、配達または供給者の場所プロファイルデータストア155A,155Bにより記憶されている情報など)に基づいて、所定の配達サービス要求101に関連付けることができる。場所固有のトリガは、イベント条件(例えば、配達者が、車両を駐車する)または位置条件(例えば、配達者が、配達位置108から閾値距離に到着する)に相関させることができる。計画コンポーネント160は、例えば、モニタリングコンポーネント162からの入力を使用して、場所のトリガのうちの1つに関連付けられた条件が配達者により満たされた時点を識別することができる。計画コンポーネント160は、所定のアクションを行うこと、および/または配達者により識別されたアクション(例えば、車両を駐車し、エレベータを見つけ、場所まで歩くことなど)および/または要求者により識別されたアクション(例えば、促進アクション)の実行を監視することにより、場所または配達要求トリガについての条件の発生に応答することができる。
【0121】
さらに、例において、計画コンポーネント160は、配達者のデバイスインタフェース124を介して、所定の配達タスクについての1つ以上の保留中または未決定のアクションのステータスまたは状態を配達者に通信することができる。例えば、
図3A~
図3Dの例により示されているように、所定の配達サービス要求についての保留中または未決定のアクションのステータスまたは状態を、配達者のデバイス300上でサービスアプリケーション116により生成されたインタフェース上にレンダリングすることができる。このため、配達者は、1つ以上のアクションのステータス(例えば、要求者側の促進アクションを行う準備ができていること(または行っていること))を見ることができ、このステータスは、例えば配達位置108および/または供給者の位置131に到着した際に、配達者の進行と共に更新可能である。
【0122】
さらに、例において、ECDコンポーネント150は、配達者が配達を完了する際に課されうる駐車料金を予測するために、E/C-Bパラメータ165を生成することができる。ECDコンポーネント150は、例えば、配達場所についての配達場所プロファイル情報159Aを使用して、駐車料金が必要とされうる可能性または配達者が配達を完了する際に別の目的を満たすための労力を低減しうる可能性のいずれかを判別することができる。このような例では、配達場所プロファイル情報159Aは、例えば、場所固有の駐車特徴(例えば、駐車場の位置、配達時に駐車するために駐車料金がかかるかどうか)および以前の配達者から得られた履歴情報、例えば、駐車スポットの位置、および駐車スポットについて課された料金を識別する配達場所への過去の配達を完了した配達者からのフィードバックを識別することができる。
【0123】
幾つかの例では、ECDコンポーネント150は、配達に駐車料金が課されるであろうとの予測決定161をSVDコンポーネント158に通信することができる。これにより、駐車料金を要求者に転嫁するように、配達注文についてのサービス価値調整151を調整することができる。また、予測決定161は、計画コンポーネント160に(例えば、E/C-Bパラメータ165により)通信することができ、ついで、これにより、特定の配達サービス要求101を完了することに関連して、適切な支払トークンを配達者についての到着計画175に統合することができる。このような例では、サービス価値調整151は条件付きとすることができ、これは、駐車トークンが配達者により使用される場合にのみ要求者が課金されることを意味する。
【0124】
さらに、変形例では、システム100は、要求者が行うことができる1つ以上の促進アクション153を識別しまたは示すことができる(例えば、「要求者は、ロビーであなたに会うつもりであることを示しています」または「ロビーが可能な会合場所として識別されています、要求者を探してください」)。例において、配達者は、配達者のデバイスインタフェース124を介して、要求者が識別された促進アクション153を行ったどうかに関するフィードバックをECDコンポーネント150に提供することができる。例えば、配達者のデバイスインタフェース124および/またはサービスアプリケーション116は、配達が完了すると、配達者にフィードバックを提供するように促すことができる。
【0125】
例によれば、配達および/もしくは供給者の場所プロファイルストア155A,155Bならびに/または計画コンポーネント160は、システム100の他のコンポーネントにより利用されて、目的により良く合致するように配達プロセスを構成する(例えば、配達者による労力を軽減する、配達を完了する)ための動作を実施することもできる。例において、マッチングコンポーネント140は、配達もしくは供給者の場所プロファイルストア155A,155Bそれぞれおよび/または計画コンポーネント160の決定を使用して、配達タイプを選択することができる。例えば、マッチングコンポーネント140は、目的地の特徴(例えば、非常に急勾配の坂道)に関する情報を取得して、目的地への輸送モードまたは配達タイプについて、自転車ではなく車両を選択することができる。マッチングコンポーネント140は、注文インタフェース120により提供される配達サービス要求101に関する情報をさらに組み込んで、目的地への輸送モードまたは輸送タイプを選択することができる。例えば、配達注文が大きい場合、マッチングコンポーネント140は、自転車配達に反対するように重み付けすることができる。一方、配達注文が小さい場合、マッチングコンポーネント140は、特に、計画コンポーネント160の決定につき、駐車場が高価であるかまたは困難である(例えば、少ない、配達位置108から遠い、など)場合に、自転車配達の選択が優先されるように重み付けすることができる。
【0126】
方法論
図2Aに、配達サービス要求についての輸送を構成するために、労力ベースの決定を使用するための例示的な方法を示す。
図2Bに、何らかの方法で配達者に労力を費やさせうる場所固有の特徴の軽減を配達者に容易にさせるための例示的な方法を示す。
図2Cに、配達者により費やされる労力またはコストの量を考慮するために、配達サービス料金についてのサービス料金を決定するための例示的な方法を示す。
図2A、
図2Bおよび
図2Cの例を説明する際には、説明するステップまたはサブステップを実行するための適切なコンポーネントを示す目的で、
図1の要素を参照することがある。
【0127】
図2Aの例を参照すると、配達サービス要求を所定の要求者について受信することができる(210)。他の例により説明したように、要求者は、サービスアプリケーション106と対話して、配達サービス要求101(例えば、近くのレストランからの食品注文要求)を送信することができる。
【0128】
システム100は、配達要求に関連して選択された配達者により費やされると予測されあるいは他の方式で予想される労力またはコストの量を反映する測定基準を決定することができる(212)。幾つかの例では、労力またはコストの測定基準を、労力(例えば、期間、労力、困難性など)および/またはコスト(例えば、駐車料金、待ち時間など)の決定を反映するE/C-Bパラメータ165のセットとして表すことができる。ECDコンポーネント150は、同じ配達場所への以前の配達に関連して、配達場所に関する既知の情報、例えば、1つ以上のE/C-Bパラメータ165のセットについての配達場所の予想された特徴および/または履歴価値に基づいて、配達者が配達場所に移動する(例えば、車両を駐車するかつ/または配達位置108の建物に移動する)ことに関するE/C-Bパラメータ165のセットについての値を決定することができる。
【0129】
同様に、ECDコンポーネント150は、配達者が供給者の場所に移動することに関連して、E/C-Bパラメータ165のセットについての値を決定することができる。供給者の場所では、E/C-Bパラメータ165のセットは、例えば、配達者側で推定されもしくは予想される歩行の必要性を反映することができる。この場合、歩行の必要性は、駐車場の可用性および供給者の場所(例えば、ショッピングモール)の他の特徴などの特徴を考慮することができる。さらに、E/C-Bパラメータ165は、配達者が備えていることのある代替のタイプの輸送モードについての労力またはコストを反映することができる。
【0130】
例において、配達サービス要求に関連する労力またはコストの決定に少なくとも部分的に基づいて、配達サービス要求が配達者にマッチングされる(214)。幾つかの例では、E/C-Bパラメータ165の決定は、一部の配達者の選択を好む場合または嫌うことがある。例えば、特定のサービス配達要求101がかなりの量の労力を必要とすると考えられる場合(例えば、配達者が急勾配の坂道を歩く必要がある可能性が高い場合)、マッチングコンポーネント140は、追加された労力レベルを身体的に処理することができる配達者のみを選択することができる。例えば、マッチングコンポーネント140は、配達者データストア134および/または配達者アカウントストア173を使用して、必要とされうる労力量を処理することが可能な能力または優先度設定を有する配達者を識別することができる。
【0131】
別の変形例として、マッチングコンポーネント140は、E/C-Bパラメータ165を使用して、特定のタイプの輸送の選択を決定しまたは優先することができる。例えば、配達位置108が急勾配の坂道の上にある場合、マッチングコンポーネント140は、E/C-Bパラメータ165それぞれの決定を使用して、例えば自転車ではなく車両を使用する配達者を選択することができる。別の例として、ECDコンポーネント150は、配達場所の特徴または配達場所情報159Aから、配達位置108を取り囲む所定の閾値周辺について、利用可能な駐車場が困難であるかまたは費用がかかるかまたは利用不能となっている可能性が高いことを判別することができる。次に、マッチングコンポーネント140は、選択された配達者に対する駐車のための労力および/またはコストを回避するために、車両を操作する配達者に対して、自転車を操作する配達者を優先して重み付けしまたは選択することができる。このようにして、労力またはコストの決定により、配達者を選択するためのマッチングプロセスがフィルタリングされ、重み付けされ、あるいは他の方式で調整されうる。
【0132】
図2Bの例を参照すると、システム100は、配達サービス要求101を受信し、配達サービス要求101を配達者にマッチングすることができる(220)。例において、システム100は、配達者に必要となる可能性がある労力またはコストのレベルを配達者が低減または最小化できるようにする1つ以上の動作を実装することにより、配達サービス要求のマッチングにさらに応答することができる(222)。幾つかの例では、システム100は、配達場所到着計画、供給者の場所到着計画、および/またはナビゲーション計画のうちの1つ以上を生成することができる(224)。幾つかの例により説明したように、到着計画およびナビゲーション計画175,176の決定および通信は、例えば、配達者による労力支出の元となる可能性が高い1つ以上の目的地の特徴を回避しまたは軽減すべく配達者が行動するための特定の方式を含めた、配達者が行いうる行動を識別することにより、配達者側の労力を低減することができる。付加的手段または代替手段として、システム100は、配達者の配達の完了を容易にするために、要求者の促進アクションの選択の実行を可能にすることができる(226)。
【0133】
図2Cの例を参照すると、システム100は、要求者から注文要求を受信することができる。この場合、注文要求は、例えば食品調理元(例えば、供給者の位置131)および食品調理元で調理される1つ以上の食品アイテムを指定している(230)。
【0134】
この要求に関連して、システム100は、配達サービス要求についての配達注文に関する労力レベルを表す1つ以上の測定基準を決定する(232)。例において、1つ以上の測定基準は、食品調理元の位置から要求者の配達場所までの移動距離または移動時間とは無関係である。例えば、測定基準は、車両を駐車し、車両から要求者の建物まで歩きかつ/または建物を通って移動する(階段を移動することまたはエレベータを使用することなどを含む)際に配達者により費やされる労力の量を反映することができる。
【0135】
例において、システム100は、1つ以上のパラメータ値に少なくとも部分的に基づいてサービス料金値を決定することができる(234)。このようにして、サービス料金値は、例えば、配達者が配達を完了するために異常な量の労力を費やすことに関連して、配達者に付加的な価値を反映することができる。
【0136】
例示的なインタフェース
図3A~
図3Lに、オンデマンド配達システムのユーザが使用するための例示的なインタフェースを示す。したがって、
図3A~
図3Lの例により示されるような例示的なインタフェースは、例えば、
図1の例により説明されるようなネットワークコンピュータシステムにより実装することができる。以下に提供される例を説明する際に、
図1の要素を参照して、
図3A~
図3Lの例により説明されるような機能を実装するためのコンポーネントまたは要素を示す。
【0137】
図3Aに、配達者のデバイス300上に到着計画312をレンダリングするための例示的なインタフェース302を示す。インタフェース302は、例えば、配達者のデバイス104上で実行されているサービスアプリケーション116により実装することができる。例によれば、到着計画312は、1つまたは複数の部分を含むことができる。
【0138】
図3Aの例では、到着計画312の第1の部分314は、配達者が自身の車両を駐車し、さらに駐車した車両から配達位置108の建物または位置まで歩くのを容易にするための視覚的な案内を提供することができる。例えば、到着計画312は、例えば、配達者により操作される車両のインジケータ317を示す地図コンテンツ315を表示することができる。到着計画312は、例えば動的であってよく、インジケータ317は、例えばランドマークインジケータ309(例えば、駐車ガレージ)に関する配達者のおおよその現在地を反映するように、インタフェース302上で移動することができる。
【0139】
図3Aの例によりさらに示されているように、到着計画312は、配達者を自身の車両の駐車場から配達位置108が位置する建物の入口に向かって、配達者を案内するための指示を提供することもできる。インタフェース302を介して配達者に提供される案内は、例えば、配達者が駐車場または配達場所の移動に使用することができる経路(例えば、点線)、エレベータおよび他の特徴を指定することができる。到着計画312の経路および/または特徴は、配達を完了する際に配達者側の労力またはコストを最小化するという目的を促進するように、配達者をさらに誘導することができる。幾つかの変形例では、到着計画312は、トリガを使用して実装することができる。それにより、第1の部分314および地図コンテンツは、例えば、要求者の位置および/またはコンテキストトリガに応答してレンダリングすることができる。
【0140】
図3Aの例では、到着計画312の追加部分316,318は、第1の部分314の地図コンテンツ315と同時にレンダリングすることができる。追加部分316,318は、配達者が行っている配達または配達タスクに固有のメッセージまたは他のコンテンツを含むことができる。部分316は、例えば、地図コンテンツ315を補足するためのテキストコンテンツを含むことができる。
【0141】
変形例では、部分318を使用して、要求者からのメッセージをレンダリングすることができる。幾つかの例では、到着計画312についてのメッセージは、例えば、要求者が示した促進アクションが実行されるであろうことを識別するコンテンツを含むことができる。変形例では、部分318は、配達者が配達位置108に到着するのに先立って、配達者に要求者の配達指示または要求をレンダリングすることができる。
【0142】
例において、インタフェース302は、到着計画312により提供されるコンテンツの精度に関して、配達者からフィードバックを求めることもできる。例えば、フィードバック特徴319は、到着計画312と統合することができ、ユーザは、これと対話して、例えば、地図コンテンツ315または指示の精度を確認することができる。示している例では、フィードバック特徴319は、配達者が精度を確認するフィードバックを提供するのに必要な時間を最小化することができるように2値である。付加的な例または変形例として、フィードバックインタフェースを配達者に提供して、到着計画312の精度に関するより具体的な入力を提供することができる。例えば、ユーザが特徴319との対話を通じて精度を確認するのに失敗した場合、インタフェース302は、到着計画312が正確でなかった場所に関するより具体的な入力をユーザが提供するように要求される代替インタフェースを提供することができる。このようにして、システム100は、同じ場所または位置についての配達注文を有する後続の配達者のための到着計画を改善するように、配達者からの入力を処理することができる。例えば、特定の目的地または場所についての到着計画312を、時間の経過にしたがって高度に具体的なものとすることができ、到着計画312に対するバリエーションは、コンテキストパラメータ(例えば、時刻、天候など)または配達者の優先度に適応するように行われる。
【0143】
図3Bに、到着計画がレンダリングされる配達者のデバイスのインタフェースの変形例を示す。
図3Bの例では、到着計画322は、方向、距離または他の要因に関して配達者に指示するために、地図部分325およびテキスト部分323を含む複数の部分322を表示することができる。例において、到着計画322は、例えば、配達者が配達場所を通って進むにつれて配達者が開始するかあるいは他の方式で追従することができる次のステップの指示をさらに表示することができる。
【0144】
図3Bの例では、到着計画322は、要求者が行うことができる促進アクションに関する情報の表示にさらに使用することができる。付加的な例または変形例として、到着計画322の一部は、顧客が行うべき促進アクションに関する情報を表示することができる。
【0145】
図3Bに、配達者のデバイスのためのインタフェースが、到着計画を配達者にレンダリングする別の例を示す。
図3Bの例では、到着計画322を、配達者のデバイス300のために生成することができる。この場合、到着計画322は、複数の部分、例えば、地図部分325およびテキスト部分323を含む。例において、テキスト部分は、方向、距離および/または他の場所特徴に関して配達者に示すための指示を表示することができる。さらに、地図コンテンツ325は、配達者により使用される特定の駐車スペースおよびガレージが与えられると、配達者の歩行移動のための1つ以上の方向インジケータ329A,329Bを表示することができる。また、到着計画322は、例えば、配達者がどこで駐車場(例えば「建物の入口近く」)を探すべきかに関する指示またはガイダンスを表示することもできる。また、到着計画322は、配達者が配達場所を通って進むにつれて、配達者が開始するあるいは他の方式で行うことができる次のステップの指示326(例えば「17階までエレベータに乗る」)を表示することができる。
【0146】
図3Bの例では、到着計画322は、要求者が行うことができる促進アクションに関する情報を表示するのにさらに使用することができる。他の変形例では、到着計画322は、特定の促進アクションを行うための要求者のコミットメントまたは意思についてのメッセージまたはインジケータ328を表示することができる。インジケータ328は、例えば、要求者側の準備完了および他の情報、例えば、要求者が配達を受け取ることになる代替会合場所(例えば、17階のエレベータ前)を識別することができる。このため、要求者の準備(例えば、外部ドアを遠隔でロック解除すること)または配達要求を受け取るための代替会合場所は、要求者が行うことができる促進アクションの代替例として用いられうる。要求者が、例えば、配達についてのサービス料金を低減するための促進アクションとして行うことを選択することができる特定のアクションまたは選択肢は、個々の場所の識別された特徴(例えば、駐車ガレージの位置、エレベータの存在など)に基づいて、場所ごとに変化しうる。
【0147】
インジケータ328により示されているように、システム100は、要求者が促進アクションをいつ行うべきかについて、要求者にトリガを与えるかあるいは他の方式で要求者に通知することができる。到着計画322は、要求者のために、要求者により行われるべき促進アクションを含む、1つ以上の保留中または未決定のアクションのステータスを表示することができる。さらに、到着計画322の一部は、顧客が行うべき促進アクションに関する情報を表示することができる。
【0148】
図3Bの例をさらに参照すると、到着計画322は、画像ベースの通信または通知330を表示することもできる。例において、画像ベースの通信または通知330は、要求者から発信することができる(例えば、要求者は、画像をキャプチャし、編集するために、サービスアプリケーションを使用して要求者のデバイス102を操作する)。このような例では、要求者は、システム100を介して、配達者に画像ベースの通信または通知330を送信することができる。他の例では、画像ベースの通信または通知330を、配達または供給者の場所プロファイルデータストア155A,155Bのうちの対応する一方により記憶することができる。さらに、画像ベースの通信または通知330は、配達者がどのように特定の目的地の特徴を処理しまたは移動することができるかに関する情報を伝達することができる。画像ベースの通信または通知330は、配達者または要求者により目的地について事前にキャプチャしておくことができる。
【0149】
図3Aおよび
図3Bに示されている例では、各到着計画312,322は、特定の目的(例えば、配達者が配達タスクを完了するのに費やす時間を短縮すること)を中心とすることができ、より一般的には、配達者側での労力を低減することを中心とすることができる。したがって、到着計画312,322は、例えば、配達者が配達を容易にするのを助けるための情報、あるいは他の方式で配達により費やされる労力を低減するための情報を表示することができる。
【0150】
図3Cに、配達者が配達タスクの実行に関連して直接にコストを被ることを回避することを可能にする別の例示的なインタフェースを示す。図示されているように、システム100は、配達者が自身の車両を駐車して、配達要求アイテムを集荷しまたは配達注文のアイテムをドロップオフすることに関連して、配達者が駐車料金を課される可能性が高いことを予測しまたは少なくとも予想するために、目的地に関する既知の情報を使用することができる。例において、ECDコンポーネント150は、例えば、E/C-Bパラメータ165を計画コンポーネント160に通信することができる。計画コンポーネント160は、次に、支払トークン335を、配達サービス要求101に関連付けられたトリガに関連付ける。例において、支払トリガの条件が満たされると、計画コンポーネント160は、配達者のサービスアプリケーション116に、支払トークン335を生成させることができる。支払トークン335は、例えば、駐車料金がシステム100に課され、システム100により支払われることになるコードを配達者が使用することを可能にする。他の例により説明したように、要求者は、支払トークン335の使用を承認し、後に請求を受けることができる。
【0151】
図3Dに、到着計画の変形例を配達者に表示するための別の例示的なインタフェースを示す。
図3Dの例では、代替到着計画342が、安全性を優先するという配達者の優先度に合致するように、配達者のために生成される。したがって、代替到着計画342は、配達者の安全という好ましい目的を中心として生成することができる。このような例では、ルールの代替セットを使用して、要求者が安全目的を優先するために実行可能な特徴およびアクションを選択することができる。このような例では、安全目的は、例えば、駐車場の配達位置108への近さなどの要因および駐車場の特定の特性(例えば、安全性、照明などの全体的な評価など)に関する以前の配達者によるフィードバックに基づいて、要求者のための駐車場を選択するための基準を設定することができる。例において、代替到着計画342を、例えば、コンテキスト情報(例えば、時刻、曜日、照明、天候など)により決定される条件に基づいて、条件付きで生成することができる。
【0152】
図3Eに、配達者が配達サービス要求にマッチングされることに関連して、配達者にナビゲーション計画を表示するための別の例示的なインタフェースを示す。到着計画とは対照的に、ナビゲーション計画344は、出発位置から供給者の位置131まで移動するかつ/または供給者の位置131から配達位置108まで移動するときに、配達者が追従することができる一連の指示を包含することができる。ナビゲーション計画344は、配達者に労力を費やさせうる特徴を識別する情報と共に、順次のナビゲーション指示を含むことができる。例において、労力の量は、1つ以上の経路上で具体的に識別された特徴の位置により、スコアとして数値化することができる。幾つかの例では、ナビゲーション計画344は、技能レベルに関して、労力(例えば、負担を強いる身体的労力)および/または困難性のうちの1つ以上のインジケータ345を含むことができる。インジケータ345は、物理的な輸送(例えば、自転車(電動自転車を含む)、歩行、スクータなど)を利用する配達者のために、少なくとも経路全体の一部について表示することができる。
図3Eの例を参照して、経路のセグメントは、注目すべきまたは著しい量の(例えば、平均を上回る標準偏差を超える)労力を生じさせる可能性が高いであろう経路の部分を示すために、経路の残りの部分とは異なるように、着色、強調、あるいは他の方式でマークすることができる。
【0153】
配達者が配達を計画するのを容易にするために、ナビゲーション計画344は代替経路に関する情報を、代替経路に対するコスト/便益のインジケータ(例えば、困難性は少ないが、長い時間がかかる)と共に提供することができる。さらに、ナビゲーション計画344は、1つまたは複数の経路についての代替輸送モードを識別することもでき、代替移動モード間のように、移動の労力レベル、困難性レベルまたは期間に関するインジケータを有する。
【0154】
図3Fおよび
図3Gに、例示的なインタフェースが配達者のアカウントおよび活動に関する種々のタイプの情報を表示するためにステータスを自動的に変更する変形例を示す。幾つかの例では、インタフェース302は、配達者の活動状態に基づいて、配達者に選択コンテンツアイテムを自動的に表示するように構成可能である。例えば、配達場所では、インタフェース302は、到着計画312(
図3A),322(
図3B)のうちの一方を表示することができる。
【0155】
システム100は、配達者が例えば供給者の位置で準備されている配達アイテムを待っている時間をさらに検出することができる(
図3F)。待機状態において、例は、インタフェース302がプロンプト347を表示し(
図3F)、配達者側で供給者の場所に関するプロファイル情報を提供する労力を求めることを提供する。
図3Gにおいて、アンケートパネル349を、配達者のフィードバックを求めるために表示することができる。この場合、フィードバックは、供給者または開発者の場所プロファイルを開発する目的で求めることができる。アンケートパネル349は、例えば、開発者が選択することができる質問セット(例えば複数の選択肢)の形式とすることができる。他の例では、他のタイプの入力を供給者から請求することができる。例えば、変形例では、インタフェース302は、配達者に、目的地の特定の特徴(例えば、配達位置108または供給者の位置131のための建物への入口など)の写真をアップロードするように促すことができる。システム100は、供給者の場所について供給者により提供される情報を、例えば、供給者の場所プロファイルデータストア155Bにより記憶することができる。変形例では、同様のプロンプト、アンケートまたは入力メカニズムを使用して、配達者に配達場所での入力を提供させることができる。
【0156】
配達者の入力(例えば、質問に対する応答)を使用して、追加の労力またはコストを生じさせうる供給者の場所または配達場所の特徴を識別することができる。さらに、配達者の入力を使用して、配達者が行うことができるアクションを識別し、費やされる労力またはコストを低減しまたは最小化することもできる。さらに、配達者の入力を使用して、要求者が費やされる労力を低減するために行うことができる促進アクション153を識別し、このような促進アクション153の有効性を決定することができる。
【0157】
図3Fおよび
図3Hをさらに参照すると、特定の配達中にまたは複数の配達を包含する所定の期間にわたって、配達者が種々の段階の実行を行うように決定される労力を、スコア付けしかつ/または評価することができる。
図3Fの例では、インタフェース302は、集計されたときに非金銭的利益を表す報償値351を含む。他の例により説明したように、報償値351は、配達者側の労力に直接に関連するポイントを含むことができる。実現形態に応じて、このポイントは、E/C-Bパラメータ165に相関するかまたはE/C-Bパラメータから決定される値を含むことができる。変形例では、このポイントは、移動以外のより日常的なタスクを行う、例えば、供給者の場所または配達場所に関するプロファイル情報を提供するために配達者のデバイス300とのインタフェースを有する際の配達者側の労力に相関する値を含むことができる。
【0158】
幾つかの変形例では、計画コンポーネント160は、E/C-Bパラメータ165を、事前に推定されているかもしくは予測されているかもしくは監視されているかにかかわらず、値の単位に変換することができる。値の単位は、例えば、(例えば、ポイント閾値が受信された時点での)非金銭的または総計の利益を配達者に伝えるために、ポイントの形式とすることができる。変形例では、計画コンポーネント160は、配達者のタスクのためのE/C-Bパラメータ165を金銭的補償に変換することができる。例えば、インタフェース302は、配達者のアカウントに存在する金銭的価値を示すアカウントパネル357を表示するように操作することができる。示している例では、配達者についての全体的なアカウント値を、配達中に追加の労力を費やすことについての配達者の功績とする金銭的価値を反映するラインアイテム359を識別することができる。アカウントマネージャ170は、配達者アカウントストア173を更新して、配達者に与えられた補償または報償の量を反映させることができる。
【0159】
図3Iに、配達注文についてのアイテムを集荷するために、配達者が供給者の位置に到着することに関連して、配達者に到着計画を表示するための別の例示的なインタフェースを示す。例において、インタフェース302は、配達場所についての到着計画に類似する到着計画362を表示することができる。供給者の場所について、到着計画362は、労力(例えば、歩行の長さ)、コスト(例えば、駐車料金)または他の測定基準(例えば、安全性)の優先度に基づいて、利用可能な駐車場を示すことができる。到着計画362は、地図コンテンツ365、指示または追加のガイダンスを含むテキストコンテンツ(図示せず)および/または供給者の場所に固有であり、画像を通して容易に伝達される情報を示すための画像コンテンツ(例えば、配達者が配達アイテムを集荷することができるホステスカウンタ)を含むことができる。配達者からの入力およびフィードバックは時間の経過にしたがってより詳細にすることができ、これにより、供給者の位置131への配達者の到着は、配達者の労力量(例えば、歩行量、待ち時間など)が低減されて、配達者への指示およびガイダンスが供給者の位置131での配達者の滞在を最小化するのに十分に具体的となる状態で、達成される。
【0160】
図3Jおよび
図3Kに、配達者が配達の異なる部分を完了するために複数の輸送モードを選択することを可能にする代替の例示的なインタフェースを示す。
図3Jの例では、マルチレッグナビゲーション計画372は、種々の形態の人力輸送(例えば、自転車または歩行)を利用する代替経路371を示すことができる。マルチレッグナビゲーション計画372(
図3K)は、配達者からの種々の輸送モード(例えば、公共交通機関および(歩行または自転車))に適応するために生成することができる。ナビゲーション計画372は、代替経路と輸送モードとの間のように、労力または比較労力の1つ以上のインジケータ373をさらに表示することができる。インジケータ373は、例えば、歩行、自転車、労力(例えば、消費カロリー)、異なる輸送モードを利用する代替経路間または経路セグメント間としての身体的労力の期間もしくは長さの量の差を反映することができる。各経路または経路セグメントについて、ナビゲーション計画372は、ステップバイステップナビゲーション指示と、配達者により費やされる労力量を低減する可能性が高い他の指示とを生成することができる。
【0161】
図3Kの例では、インタフェース302は、配達者がナビゲーション計画の個々のセグメントについて、複数の利用可能な輸送モードの中から輸送モードを選択することを可能にする1つまたは複数のモード選択特徴375を含むことができる。特定の経路に関連して、移動距離または移動時間(または代替として、移動の残り距離または残り時間)を、個々のモードについて表示することができる。また、この情報は、動的かつ/または配達者の選択および要求者の位置に応答性であることもできる。幾つかの例では、インタフェース302は、配達者が配達を行う際に費やしうる労力の決定に基づいて、値のインジケータ379(補償または非補償のいずれか)を表示することもできる。例えば、
図3Kの例では、インジケータ379は、悪天候でサービス要求を配達することについて、配達者に報酬を与えるために、配達者に補償ボーナスを与える。
【0162】
図3Lに、配達者が配達注文に関連して行う1つ以上のアクションを指定するための要求者インタフェースを示す。より詳細には、要求者インタフェース380は、各サービスアプリケーションを使用して、要求者のデバイス301上に生成することができる。一例として、計画コンポーネント160は、要求者のデバイスインタフェース110を介して、要求者インタフェース380を含ませるためのコンテンツおよび/または情報を通信することができる。
【0163】
幾つかの例では、要求者インタフェース380は、メッセージおよび/または音声通信を使用して、要求者が配達者と直接に通信することを可能にする。例えば、要求者インタフェース380に提供される入力は、要求者のデバイスインタフェース110により受信され、配達者のデバイスインタフェース124を介して、配達者のデバイス300に転送することができる。要求者インタフェース380を使用することにより、要求者は、例えば、配達者へのメッセージを作成しあるいは他の方式で指定することができる。この場合、メッセージは、配達者が配達場所に到着したときに、要求者が行うことができる促進アクション153または行うであろう促進アクション153を識別する。例えば、要求者は、配達者が配達注文をドロップオフしまたは引き渡すために要求者と会うことができる代替の会合位置を指定することができる。他の例により説明したように、要求者インタフェース380は、要求者の促進アクション、配達注文のサービス価値料金の低減についての値を指定することができる。
【0164】
幾つかの例では、受け入れ可能な促進アクション153は、要求者インタフェース380を使用する要求者に対応して、配達位置108の外側のドロップオフ位置(例えば、フロントドア付近または建物の廊下)を識別することができる。
図3Lの例では、プルダウンメニュー381または他のユーザインタフェース特徴(例えば、テキストブロック)を提供して、要求者が特定の促進アクション153、例えば、ノックせずまたは要求者を待たずに(例えば、このようにして、配達者側の待ち時間を低減しまたは排除して)配達者が配達注文をドロップオフすることを可能にするアクションを指定することを可能にする。
【0165】
変形例では、受け入れ可能な促進アクション153は、画像をアップロードするために画像アップロードおよび編集ツール382を使用する要求者に対応することができる。この場合、画像は、配達者を容易にするために識別されまたは使用される(例えば、画像は、代替のドロップオフ位置または配達者に会うための会合位置を示す)。例えば、要求者は、ツール382を使用して、配達者が配達注文をドロップオフすることになる要求者のフロントドアの近くの特定の領域の画像を取得することができる。
【0166】
コンピュータシステム
図4に、1つ以上の実施形態を実施することができるコンピュータシステムを示す。コンピュータシステム400は、例えば、サーバまたはサーバの組み合わせで実装することができる。例えば、コンピュータシステム400は、
図1の例により示されるようなネットワークコンピュータシステムの一部として実装することができる。同様に、コンピュータシステム400は、
図2A~
図2Cの例で説明した方法を実施することができる。
【0167】
一実現形態では、コンピュータシステム400は、処理リソース410、メモリリソース420(例えば、読み出し専用メモリ(ROM)またはランダムアクセスメモリ(RAM))、記憶デバイス440および通信インタフェース450を含む。コンピュータシステム400は、プロセッサ410により実行可能な情報および命令を記憶するためのメインメモリ420、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)または他の動的記憶デバイスにより提供されるメモリに記憶されている情報を処理するための少なくとも1つのプロセッサ410を含む。また、メインメモリ420は、プロセッサ410により実行される命令の実行中に、一時変数または他の中間情報を記憶するのに使用することもできる。また、コンピュータシステム400は、メモリリソース420またはプロセッサ410のための静的情報および命令を記憶するための他の静的記憶デバイスも含むことができる。記憶デバイス440、例えば磁気ディスクまたは光ディスクは、情報および命令を記憶するために設けられている。
【0168】
通信インタフェース450は、コンピュータシステム400がネットワークリンク480(無線または有線)を使用して、1つ以上のネットワーク(例えば、携帯電話ネットワーク)と通信することを可能にする。ネットワークリンク480を使用して、コンピュータシステム400は、1つ以上のコンピュータデバイス、特殊デバイスおよびモジュールならびに/または1つ以上のサーバと通信することができる。メモリ420に記憶された実行可能な命令は、
図1の例により説明したネットワークコンピュータシステムを実現するための命令442を含むことができる。メモリ420に記憶された実行可能な命令は、
図2A~
図2Cの例により説明した方法を実施することもできる。
【0169】
したがって、本明細書に記載の例は、本明細書に記載された技術を実装するためのコンピュータシステム400の使用に関する。態様によれば、技術は、メモリ420に含まれる1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行するプロセッサ410に応答して、コンピュータシステム400により実行される。このような命令は、別の機械可読媒体、例えば、記憶デバイス440からメモリ420に読み込むことができる。メモリ420に含まれる命令のシーケンスを実行することにより、プロセッサ410は、本明細書に記載された処理ステップを実行する。代替的な実現形態では、本明細書に記載の例を実装するために、ソフトウェア命令の代わりにまたはソフトウェア命令と組み合わせて、ハードウェアにより実現されている回路を使用することができる。このため、記載の例は、ハードウェア回路およびソフトウェアの任意の特定の組み合わせに限定されない。
【0170】
ユーザデバイス
図5は、記載の例と共に使用するための例示的なユーザデバイスを示すブロック図である。例において、ユーザデバイス500は、
図1の例に記載されたようなネットワークコンピュータシステム100により実装されたネットワークサービスのための指定サービスアプリケーションを実行することができる。多くの実現形態において、ユーザデバイス500は、モバイルコンピューティングデバイス、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、VRまたはARヘッドセットデバイスなどを含むことができる。したがって、ユーザデバイス500は、任意の数のワイヤレス通信プロトコルを使用して、外部エンティティと通信するために、典型的な電話および/またはタブレット機構、例えば、マイクロフォン545、カメラ550、衛星受信機560、および通信インタフェース510などを含むことができる。特定の態様では、ユーザデバイス500は、指定アプリケーション(例えば、サービスアプリ532)をローカルメモリ530に記憶することができる。変形例では、メモリ530は、ユーザデバイス500の1つ以上のプロセッサ540により実行可能な追加のアプリケーションを記憶することができ、これにより、1つ以上のネットワーク580を介して1つ以上のホストサーバへのアクセスおよび対話が可能になる。
【0171】
ユーザ入力518(例えば、検索入力)に応答して、サービスアプリ532は、ユーザデバイス500と対話し、ユーザデバイス500のディスプレイスクリーン520上にアプリケーションインタフェース542を表示することができる。ユーザデバイス500が、要求者のデバイスとして使用される場合、アプリケーションインタフェース542は、例えば、
図3A~
図3Lの例に示され、説明されているようなインタフェースを表示するのに使用することができる。
【0172】
結論
本明細書において、添付の図面を参照して例を詳細に説明したが、コンセプトはこれらの精細な例に限定されないことを理解されたい。したがって、コンセプトの範囲は、下記の特許請求の範囲およびそれらの等価物により定義されることが意図されている。さらに、個々にまたは例の一部としてのいずれかとして記載した特定の特徴は、他の特徴および例がこの特定の特徴について言及していなくとも、他の個々に記載された特徴または他の例の一部と組み合わせることができることが企図される。このため、組み合わせを記載しないことは、このような組み合わせに対する権利を有することを排除すべきではない。