(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-19
(45)【発行日】2024-09-30
(54)【発明の名称】自律走行車のために乗客ピックアップを手配すること
(51)【国際特許分類】
G08G 1/123 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
G08G1/123 A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022051722
(22)【出願日】2022-03-28
(62)【分割の表示】P 2020155821の分割
【原出願日】2017-03-22
【審査請求日】2022-04-14
【審判番号】
【審判請求日】2024-01-12
(32)【優先日】2016-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】317015065
【氏名又は名称】ウェイモ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【氏名又は名称】佐藤 睦
(72)【発明者】
【氏名】フェアフィールド,ナサニエル
(72)【発明者】
【氏名】ハーバック,ジョシュア セス
(72)【発明者】
【氏名】ラドウィック,クリストファー ケネディ
(72)【発明者】
【氏名】マクノートン,マシュー ポール
(72)【発明者】
【氏名】ヒューバート,ルノー-ローランド
(72)【発明者】
【氏名】アーデン,ジェニファー
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ミン リー
【合議体】
【審判長】伏本 正典
【審判官】古川 哲也
【審判官】月野 洋一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-208195(JP,A)
【文献】特開2005-017074(JP,A)
【文献】特開2003-067890(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人運転車両と乗客との間でピックアップを手配するための方法であって、
前記乗客と関連付けられたクライアントコンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって、ピックアップ位置及び少なくとも1つの目的地位置を識別する、前記乗客からのユーザ入力を受け取ることと、
前記1つ以上のプロセッサによって、前記識別されたピックアップ位置及び前記識別された少なくとも1つの目的地位置を、1つ以上のサーバコンピューティングデバイスに送ることと、
前記1つ以上のプロセッサによって、前記乗客が、前記識別されたピックアップ位置と異なる新しいピックアップ位置で前記車両に安全に入ることを可能にするピックアップに前記乗客は関心があるかどうかのクエリーを
、前記識別されたピックアップ位置に基づいて前記車両が送り出された後に、前記車両の1つ以上のコンピューティングデバイスから受け取ることと、
前記1つ以上のプロセッサによって、前記クライアントコンピューティングデバイスのディスプレイデバイス上に、前記クエリー及び前記クエリーに肯定的又は否定的に応答するためのオプションを表示することと、
前記乗客が前記クエリーに肯定的に応答するオプションを選択することに応答して、前記1つ以上のプロセッサによって、前記ピックアップを容易にするために前記乗客がタスクを実行する要求を受け取ることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記タスクは、実行されている前記タスクに応答して前記新しいピックアップ位置まで前記車両を動かすことによって前記車両による前記ピックアップを容易にするために、前記乗客又は前記クライアントコンピューティングデバイスの少なくとも1つによって実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記識別されたピックアップ位置及び前記識別された少なくとも1つの目的地位置の送信に応じて、前記1つ以上のプロセッサによって、前記1つ以上のサーバコンピューティングデバイスから
、前記識別されたピックアップ位置に基づいて前記車両が送り出されたことを示す車両派遣情報を受け取ることと、
前記1つ以上のプロセッサによって、前記ディスプレイデバイス上に、前記車両派遣情報を表示することと、
をさらに含み、
前記クエリーを受け取ることは、前記車両派遣情報の表示が開始された後に行われ
、前記車両の1つ以上のコンピューティングデバイスが前記クエリーを要求している理由に関する情報を受け取ることを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記新しいピックアップ位置は、前記車両が前記識別されたピックアップ位置に到達する前に到達する位置である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記タスクは、前記乗客がセルフィー、又は前記乗客の近くの地域の写真若しくはビデオを撮ることである、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記タスクは、前記クライアントコンピューティングデバイスが特定の視覚的な表現又は特定の音を出力するとき、前記乗客が前記クライアントコンピューティングデバイスを差し出すことである、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記タスクは、前記乗客が特定の位置まで歩くことである、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記乗客を前記車両に向かって案内する又は導くための特定の音を前記クライアントコンピューティングデバイスが再生する要求を受け取ることをさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記タスクは、前記乗客が言葉による合図を提供することである、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記タスクは、前記乗客が自身について言葉による説明を提供することである、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ以上のプロセッサによって、前記乗客の位置に関する情報を前記1つ以上のサーバコンピューティングデバイスに送ることをさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記車両派遣情報は、前記車両が現在何を行っているのかについての注釈更新情報を提供する、請求項3に記載の方法。
【請求項13】
前記注釈更新情報は、前記車両が路肩に停めるための位置を探している又は路肩に停める前記位置を発見した旨の表示を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記車両派遣情報は、前記車両が現在潜在的なピックアップゾーンに向かって取っているルートを示す、請求項3に記載の方法。
【請求項15】
前記ピックアップを容易にするために前記乗客がタスクを実行する要求は、前記車両の1つ以上のコンピューティングデバイスによって送られる、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
無人運転車両と乗客との間でピックアップを手配するための、前記乗客と関連付けられたクライアントコンピューティングデバイスであって、
ディスプレイデバイスと、
前記ディスプレイデバイスに結合された1つ以上のプロセッサであって、
ピックアップ位置及び少なくとも1つの目的地位置を識別する、前記乗客からのユーザ入力を受け取ることと、
前記識別されたピックアップ位置及び前記識別された少なくとも1つの目的地位置を、1つ以上のサーバコンピューティングデバイスに送ることと、
前記乗客が、前記識別されたピックアップ位置と異なる新しいピックアップ位置で前記車両に安全に入ることを可能にするピックアップに前記乗客は関心があるかどうかのクエリーを
、前記識別されたピックアップ位置に基づいて前記車両が送り出された後に、前記車両の1つ以上のコンピューティングデバイスから受け取ることと、
前記ディスプレイデバイス上に、前記クエリー及び前記クエリーに肯定的又は否定的に応答するためのオプションを表示することと、
前記乗客が前記クエリーに肯定的に応答するオプションを選択することに応答して、前記ピックアップを容易にするために前記乗客がタスクを実行する要求を受け取ることと
を行うように構成された、1つ以上のプロセッサと
を含む、クライアントコンピューティングデバイス。
【請求項17】
前記タスクは、実行されている前記タスクに応答して前記新しいピックアップ位置まで前記車両を動かすことによって前記車両による前記ピックアップを容易にするために、前記乗客又は前記クライアントコンピューティングデバイスの少なくとも1つによって実行される、請求項16に記載のクライアントコンピューティングデバイス。
【請求項18】
前記1つ以上のプロセッサはさらに、
前記識別されたピックアップ位置及び前記識別された少なくとも1つの目的地位置の送信に応じて、前記1つ以上のサーバコンピューティングデバイスから
、前記識別されたピックアップ位置に基づいて前記車両が送り出されたことを示す車両派遣情報を受け取ることと、
前記クライアントコンピューティングデバイスのディスプレイデバイス上に、前記車両派遣情報を表示することと
を行うように構成され、
前記クエリーを受け取ることは、前記車両派遣情報の表示が開始された後に行われ
、前記車両の1つ以上のコンピューティングデバイスが前記クエリーを要求している理由に関する情報を受け取ることを含む、
請求項16又は17に記載のクライアントコンピューティングデバイス。
【請求項19】
前記新しいピックアップ位置は、前記車両が前記識別されたピックアップ位置に到達する前に到達する位置である、請求項16~18のいずれか一項に記載のクライアントコンピューティングデバイス。
【請求項20】
前記タスクは、前記乗客がセルフィー、又は前記乗客の近くの地域の写真若しくはビデオを撮ることである、請求項16~18のいずれか一項に記載のクライアントコンピューティングデバイス。
【請求項21】
前記タスクは、前記クライアントコンピューティングデバイスが特定の視覚的な表現又は特定の音を出力するとき、前記乗客が前記クライアントコンピューティングデバイスを差し出すことである、請求項16~18のいずれか一項に記載のクライアントコンピューティングデバイス。
【請求項22】
前記タスクは、前記乗客が特定の位置まで歩くことである、請求項16~18のいずれか一項に記載のクライアントコンピューティングデバイス。
【請求項23】
前記1つ以上のプロセッサはさらに、前記乗客を前記車両に向かって案内する又は導くための特定の音を前記クライアントコンピューティングデバイスが再生する要求を受け取るように構成された、請求項16~18のいずれか一項に記載のクライアントコンピューティングデバイス。
【請求項24】
前記タスクは、前記乗客が言葉による合図を提供することである、請求項16~18のいずれか一項に記載のクライアントコンピューティングデバイス。
【請求項25】
前記タスクは、前記乗客が自身について言葉による説明を提供することである、請求項16~18のいずれか一項に記載のクライアントコンピューティングデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
[0001] 本願は、その開示が、参照することにより本明細書に援用される、Arranging Passenger Pickups For Autonomous Vehiclesと題する2016年3月24日に出願された出願番号第15/079,591号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 人間の運転者を必要としない車両等の自律走行車は、ある位置から別の位置への乗客又は品目の輸送に役立つために使用できる。係る車両は、乗客がピックアップ位置又は目的地位置等のなんらかの初期の入力を提供し得る完全自律モードで動作してよく、車両はそれ自体をその位置まで動かす。
【0003】
[0003] 人(つまりユーザ)が車両を介して2つの位置の間で物理的に輸送されることを希望するとき、人は任意の数のタクシーサービスを使用し得る。今日まで、これらのサービスは、通常、ユーザをピックアップするための位置への派遣命令を与えられる人間の運転者を関与させる。これらのサービスは、有用である一方、概してユーザに、タクシーがユーザをピックアップするために途中でどのような処置を講じているのかについてのリアルタイム情報を与えることができない。
【発明の概要】
【0004】
[0004]本開示の一態様は、無人運転車両と乗客との間でピックアップを手配するための方法を提供する。方法は、1つ以上のプロセッサによって、乗客をピックアップするために所定のピックアップエリアに車両を送り出す派遣命令を受け取ることと、1つ以上のプロセッサによって、乗客をピックアップするために所定のピックアップエリアに向かって車両を動かすことと、運転中に、1つ以上のプロセッサによって、乗客と関連付けられたクライアントコンピューティングデバイスからクライアントコンピューティングデバイスの位置を受け取ることと、乗客がリアルタイムでのフライバイピックアップに関心がある旨の表示を識別することと、を含む。フライバイピックアップは、所定のピックアップエリアの外の位置で、及び1つ以上のプロセッサが車両を所定のピックアップエリアまで動かす前に、乗客が車両に安全に入ることを可能にする。また、方法は、1つ以上のプロセッサによって、少なくともクライアントコンピューティングデバイスの位置及び表示に基づいて、フライバイピックアップが適切であると判断することと、判断に基づいて、フライバイピックアップを試行するために、1つ以上のプロセッサによって車両をさらに動かすことも含む。
【0005】
[0005] 一例では、表示は、クライアントコンピューティングデバイスから、乗客が所定のピックアップエリアの外の縁石のそばで待っていることを示す情報を受け取ることを含む。別の例では、方法は、1つ以上のプロセッサによって、乗客がフライバイピックアップを試すことに関心がある旨の確認のためにクライアントコンピューティングデバイスに要求を送ることと、1つ以上のプロセッサによって、乗客がフライバイピックアップを試すことに関心があることを示すユーザ入力を受け取ることをも含み、表示は、受け取られたユーザ入力を含む。別の例では、方法は、車両の知覚システムから、乗客がタスクを実行したことを示すセンサデータを受け取ることも含み、表示は、乗客がタスクを実行したことを示すセンサデータを含む。この例では、タスクは、乗客の周囲の画像を取り込むことと、車両に画像を送ることを含み、方法は、フライバイピックアップを試すために画像を使用することをさらに含む。さらに又は代わりに、タスクは、乗客の言葉による説明を提供することを含み、方法は、フライバイピックアップを試みるために、乗客の言葉による説明を使用することをさらに含む。さらに又は代わりに、タスクは、クライアントコンピューティングデバイスのスピーカを通して音を再生することを含み、方法は、1つ以上のプロセッサによって、音を使用して、フライバイピックアップを試すために車両を乗客に向かって動かすことをさらに含む。さらに又は代わりに、タスクは車両に向かって歩くことを含み、方法は、乗客が車両に入ることを可能にするために、1つ以上のプロセッサによって止まることをさらに含む。別の例では、方法は、車両のカメラによって、乗客の画像を取り込むことと、車両が乗客を車両のすぐ近くにいるとして識別したことを示すために、1つ以上のプロセッサによって、乗客の画像を乗客に送ることも含む。この例では、乗客の画像は、要求の一部としてクライアントコンピューティングデバイスに送られる。別の例では、方法は、1つ以上のプロセッサによって、クライアントコンピューティングデバイスから乗客が現在歩いていることを示す情報を受け取ることも含み、表示は、乗客が現在歩いていることを示す受け取られた情報を含む。別の例では、方法は、1つ以上のプロセッサによって、乗客が過去に少なくとも1回のフライバイピックアップを無事に達成していることを示す乗客の履歴情報を取り出すことも含み、判断することは、さらに履歴情報に基づいている。別の例では、方法は、1つ以上のプロセッサによって、乗客が過去に少なくとも1度のフライバイピックアップを無事に達成していないことを示す乗客の履歴情報を取り出すことも含み、判断することは、さらに履歴情報に基づいている。
【0006】
[0006] 本開示の別の態様は、無人運転車両と乗客との間でピックアップを手配するための方法を提供する。方法は、乗客と関連付けられたクライアントコンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって、車両がピックアップエリアで乗客をピックアップする要求を送ることと、1つ以上のプロセッサによって、車両がピックアップエリアに送り出された旨の確認を受け取ることと、車両が送り出された後に、車両がピックアップエリアに向かって移動していくのにつれ、1つ以上のプロセッサによって車両の位置を識別する位置情報を受け取ることと、クライアントコンピューティングデバイスのディスプレイ上に1つ以上のプロセッサによって、地図上の車両の位置及びクライアントコンピューティングデバイスの位置を表示することと、1つ以上のプロセッサによって、乗客がリアルタイムでフライバイピックアップに関心がある旨の表示を識別することとを含む。フライバイピックアップは、ピックアップエリアの外の位置で、及び車両が所定のピックアップエリアに到達する前に、乗客が車両に安全に入ることができるようにする。また、方法は、1つ以上のプロセッサによって、車両と関連付けられたコンピューティングデバイスに表示を送ることと、車両がフライバイピックアップを試す旨の確認を、1つ以上のプロセッサによって受け取ることと、車両が、受け取られた確認に基づいてフライバイピックアップを試すことを乗客に示す通知を、1つ以上のプロセッサによってディスプレイに表示することとも含む。
【0007】
[0007] 一例では、方法は、地図上での位置でのタップを示すユーザ入力を受け取ることも含み、表示は、ユーザ入力に対応する地図上の位置を含み、これにより地図上の位置は、車両と関連付けられたコンピューティングデバイスに送られる。別の例では、コンピューティングデバイスは車両に組み込まれる。別の例では、車両の位置を表示することは、地図上に第1のインジケータを表示することを含み、クライアントコンピューティングデバイスの位置を表示することは、地図上に第2のインジケータを表示することを含む。この例では、方法は、1つ以上のプロセッサによって、車両のための更新された位置情報を受け取ることと、1つ以上のプロセッサによって、クライアントコンピューティングデバイスのセンサを使用し、クライアントコンピューティングデバイスのための更新された位置情報を決定することと、更新された位置情報に基づいて地図上で第1のインジケータ及び第2のインジケータを移動させることとも含む。さらに、方法は、第1のインジケータ及び第2のインジケータの境界が互いに接触するために移動されるとき、乗客がフライバイピックアップを試すことができることを示す通知をディスプレイ上に表示することと、通知に応えて、乗客がフライバイピックアップを試したいと考えている旨の確認を示すユーザ入力を受け取ることを含む。表示は、乗客がフライバイピックアップを試したいと考えている旨の確認を含む。さらに又は代わりに、方法は、クライアントコンピューティングデバイスが現在移動されていることを示す情報を、クライアントコンピューティングデバイスのセンサから受け取ることも含み、表示は、クライアントコンピューティングデバイスが現在移動していることを示す情報を含む。さらに又は代わりに、方法は、乗客がフライバイピックアップを試したいと考えていることを確認するために、乗客がタスクを実行する要求を、車両と関連付けられたコンピューティングデバイスから受け取ることも含み、表示は、タスクが乗客によって実行された旨の確認を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】[0008]本開示の態様に係る例の車両の機能図である。
【
図2】[0009]本開示の態様に係る詳細な地図情報の例の表示を示す図である。
【
図3A】[0010]本開示の態様に係る車両の例の外観図である。
【
図3B】[0010]本開示の態様に係る車両の例の外観図である。
【
図3C】[0010]本開示の態様に係る車両の例の外観図である。
【
図3D】[0010]本開示の態様に係る車両の例の外観図である。
【
図4】[0011]種々の例のスクリーンショット及び本開示の態様に係るクライアントコンピューティングデバイスの図である。
【
図5】[0011]種々の例のスクリーンショット及び本開示の態様に係るクライアントコンピューティングデバイスの図である。
【
図6】[0011]種々の例のスクリーンショット及び本開示の態様に係るクライアントコンピューティングデバイスの図である。
【
図7】[0011]種々の例のスクリーンショット及び本開示の態様に係るクライアントコンピューティングデバイスの図である。
【
図8】[0011]種々の例のスクリーンショット及び本開示の態様に係るクライアントコンピューティングデバイスの図である。
【
図9】[0011]種々の例のスクリーンショット及び本開示の態様に係るクライアントコンピューティングデバイスの図である。
【
図10】[0011]種々の例のスクリーンショット及び本開示の態様に係るクライアントコンピューティングデバイスの図である。
【
図11】[0011]種々の例のスクリーンショット及び本開示の態様に係るクライアントコンピューティングデバイスの図である。
【
図12】[0011]種々の例のスクリーンショット及び本開示の態様に係るクライアントコンピューティングデバイスの図である。
【
図13】[0011]種々の例のスクリーンショット及び本開示の態様に係るクライアントコンピューティングデバイスの図である。
【
図14】[0011]種々の例のスクリーンショット及び本開示の態様に係るクライアントコンピューティングデバイスの図である。
【
図15】[0011]種々の例のスクリーンショット及び本開示の態様に係るクライアントコンピューティングデバイスの図である。
【
図16】[0012]本開示の態様に係る例の流れ図である。
【
図17】[0013]本開示の態様に係る別の例の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(概要)
[0014] 自動運転車両のための乗客ピックアップは、変化する環境条件、人間の運転者の不在、及び車両がどのくらい長く乗客を待たなければならない場合がある(又は待つことができる)のかに関する不確実性のために困難な場合がある。例えば、他の駐車されている車、盛んな交通、工事、又は車両のコンピューティングデバイスが、所与の位置での停止が安全であるのか、許容されているのか、それとも可能性があるのかを判断することを必要とする他の障害物がある場合がある。さらに、運転者が乗客と目で合図をし、異なる位置で停止する自分の意図を身ぶりで表すことなく、乗客が、どこで車両と出会うのかについて困惑している場合がある。さらに、上述した変化する環境条件を所与として、ユーザは、どの程度長く車両が、ユーザが到着し、車両に乗り込むのを待機しなければならない場合があるのかについて不確かである場合がある。これは、例えば車両が賑やかな通りで車を路肩に停めているのか、それとも静かな通りで車を路肩に停めているのかに基づいて、比較的に迅速に変わることがある。
【0010】
[0015] 乗客が利用できる情報の量を増加させ、乗客と車両のコンピュータとの間の通信を容易にすることによって、上述された問題の多くは対処できる。さらに、これは、乗客及び車両が、リアルタイムで「フライバイピックアップ」又は元のピックアップ位置以外の位置でのピックアップを達成できるようにしてもよい。フライバイピックアップは、車両が乗客をピックアップするための所定のピックアップエリアに車両が到達するとき以前に達成される乗客のピックアップである。言い換えると、車両が、乗客をピックアップするために所定のピックアップ位置又はピックアップエリアに送り出された後に、新しいピックアップ位置又はピックアップエリアが、乗客及び車両のために識別される。フライバイピックアップが成功する場合、乗客は新しいピックアップ位置又はピックアップエリアで車両によって安全にピックアップされる。この新しいピックアップ位置又はピックアップエリアは、所定のピックアップエリアの外である。したがって、フライバイピックアップは、車両、乗客、又は双方にとってよりよい又は代替のピックアップ位置又はピックアップエリアを考慮した乗客のためのピックアップ位置又はピックアップエリアに対する土壇場での変更の結果であってよい。
【0011】
[0016] フライバイピックアップを達成するために、車両のステータスについての情報は潜在的な乗客(つまり単に乗客)と共用されてよい。同時に、乗客の位置についての情報は、車両に報告されてよい。この情報の交換のため、車両及び/又は乗客はフライバイピックアップを試してよい、又は開始してよい。
【0012】
[0017] フライバイピックアップの間、駐車場に引き入れ、乗客を待つよりむしろ、車両は、例えばそうすることが安全なときには車線内で停止し、乗客が車に乗り込み、ドアを閉め、シートベルトを締めるのを数秒間だけ待機する等、単に並列駐車する場合がある。これが行われる場合、フライバイピックアップは成功している。行われない場合、車両は離れて行き、元のピックアップ位置に向かって続行しなければならない場合がある。いくつかの場合、車両及び乗客は、不成功に終わったフライバイピックアップの試みの後に新しいピックアップ位置を手配し直す必要がある場合がある。
【0013】
[0018] フライバイピックアップを実際に試す前に、乗客のクライアントコンピューティングデバイスの現在位置に加えて、車両のコンピューティングデバイスは、例えばそれが賑やかな通りであるのか、それとも静かな通りであるのか、及びフライバックピックアップがどの程度混乱を引き起こす可能性があるのか等、現在の状況経を考慮に入れる場合がある。車両のコンピューティングデバイスが、現在の状況及び予想される(履歴)状況を所与として、フライバイピックアップが安全であると判断すると、車両はフライバックピックアップを開始してよい。
【0014】
[0019] 車両によって開始されるとき、フライバイピックアップは自動的に行われてよい。この点で、乗客の報告されている位置が、乗客が縁石のそば等の特定の場所ですでに待機していることを示し、したがっておそらく行く準備ができている場合、車両はその位置に停止できる。代わりに、車両は、例えばユーザがフライバイピックアップを行う要求を受け入れる又は拒否することを選択するオプション付きのポップアップ通知を表示することによって、ユーザに、ユーザがリアルタイムでフライバイピックアップに関心があるかどうか尋ねてよい。いくつかの例では、フライバイピックアップ通知は、車両と乗客のクライアントコンピューティングデバイスの位置との間の関係の視覚的な表現を使用し、行われる場合がある。
【0015】
[0020] フライバイピックアップは、乗客によって開始されてもよい。ユーザは、ユーザがフライバイピックアップに関心があることを、通りに踏み込むことによって車両に物理的に合図してよい。代わりに、乗客は、自分のクライアントコンピューティングデバイスを使用し、フライバイピックアップを開始してよい。
【0016】
[0021] フライバイピックアップを達成するために、乗客はフライバイピックアップをさらに容易にするために何らかのタスクを実行するように求められてよい。これは、車両のコンピューティングデバイスが、レーザ、カメラ、乗客のクライアントコンピューティングデバイス、又は上記のなんらかの組合せから検出できるだろう特別なジェスチャを含む場合がある。別の例では、乗客は、写真をとる、自分のクライアントコンピューティングデバイスを特別な方法で保持する、特定の位置まで歩く、言葉による合図を出す、車両のカメラによって取り込まれる画像に関するフィードバックを見直し、提供する等を行うように求められる場合がある。
【0017】
[0022] 乗客のクライアントコンピューティングデバイスの現在位置並びに現在の状況及び予想される状況を考慮することに加えて、車両のコンピューティングデバイスは、フライバイピックアップを試し、達成したことを含む乗客の過去の履歴も考慮してよい。いくつかの場合、乗客は、フライバイピックアップを受け入れる又は開始することの見返りに、割引、無料乗車、又は他の特典を提供される場合がある。また、これは、フライバイピックアップが成功した(及び乗客が車両に乗り込んだ)かどうかに依存する場合もある。
【0018】
[0023] フライバイピックアップは、乗客と車両の双方にきわめて役に立つ場合がある。例えば、フライバックピックアップは、元のピックアップ位置に到達するための車両と乗客の双方の時間及び努力を節約できる。これは、車両の効率を高め、駐車するための場所を発見する、車両を停止し、駐車する、及び乗客を待機するのに要する時間を短縮する。
実施例のシステム
【0019】
[0024]
図1に示されるように、本開示の一態様に係る車両100は種々の構成要素を含む。本開示の特定の態様は特定の種類の車両との関連で特に有用であるが、車両は、車、トラック、オートバイ、バス、レクリエーショナルビークル等を含むが、これに限定されるものではない任意のタイプの車両であってよい。車両は、1つ以上のプロセッサ120、メモリ130、及び汎用コンピューティングデバイスに通常存在する他の構成要素を含んだコンピューティングデバイス110等の1つ以上のコンピューティングデバイスを有してよい。
【0020】
[0025] メモリ130は、プロセッサ120によって実行されてよい、又はそれ以外の場合、使用されてよい命令132及びデータ134を含んだ、1つ以上のプロセッサ120によってアクセス可能な情報を記憶する。メモリ130は、コンピューティングデバイス可読媒体、又は例えば他の書込み可能メモリ及び読取り専用メモリだけではなく、ハードドライブ、メモリカード、ROM、RAM、DVD、もしくは他の光ディスク等の電子機器を活用して読み取られてよいデータを記憶する他の媒体を含んだ、プロセッサによってアクセス可能な情報を記憶できる任意のタイプであってよい。システム及び方法は、上記の異なる組合せを含んでよく、それによって命令及びデータの異なる部分が異なるタイプの媒体に記憶される。
【0021】
[0026] 命令132は、プロセッサによって直接的に(例えば、マシンコード)又は間接的に(例えばスクリプト)実行される命令の任意の集合であってよい。例えば、命令は、コンピューティングデバイス可読媒体にコンピューティングデバイスコードとして記憶されてよい。その点で、用語「命令」及び「プログラム」は、本明細書で交換して用いられてよい。命令は、プロセッサによる直接的な処理のためにオブジェクトコードフォーマットで、又はスクリプト若しくはオンデマンドで解釈される若しくは事前にコンパイルされる独立したソースコードモジュールの集合体を含んだ任意の他のコンピューティングデバイス言語で記憶されてよい。命令の機能、方法、及びルーチンは、以下により詳細に説明される。
【0022】
[0027] データ134は、命令132に従ってプロセッサ120によって取り出されてよい、記憶されてよい、又は修正されてよい。一例として、メモリ130のデータ134は、所定のシナリオを記憶してよい。所与のシナリオは、自律走行車が物体の回りで動くことができるかどうか、物体が方向指示器を使用しているかどうか、物体の現在位置に関連する信号機の状況、物体が停止標識に近づいているかどうか等の他の要因だけではなく、物体の種類、車両に対する物体の位置の範囲を含んだシナリオ要件の集合を識別してよい。要件は、例えば、「右折信号がオンである」若しくは「右折専用車線内」等の離散値、又は例えば「車両100の現在の経路から30~60度偏位される角度で向けられる方向を有する」等の値の範囲を含んでよい。いくつかの例では、所定のシナリオは、複数の物体の類似した情報を含んでよい。
【0023】
[0028] 1つ以上のプロセッサ120は、例えば市販のCPU等の任意の従来のプロセッサであってよい。代わりに、1つ以上のプロセッサは、例えばASIC又は他のハードウェアベースのプロセッサ等の専用装置であってよい。
図1は、コンピューティングデバイス110のプロセッサ、メモリ、及び他の要素を同じブロック内にあるとして機能上示しているが、プロセッサ、コンピューティング装置、又はメモリが実際には、同じ物理的な筐体の中に保管される場合もあれば、保管されない場合もある複数のプロセッサ、コンピューティングデバイス、又はメモリを含んでよいことが当業者によって理解される。一例として、内部電子ディスプレイ152は、高帯域幅接続又は他のネットワーク接続を介してコンピューティングデバイス110とインタフェースをとってよい、専用のプロセッサ又は中央演算処理装置(CPU)、メモリ等を有する専用のコンピューティングデバイスによって制御されてよい。いくつかの例では、このコンピューティングデバイスは、ユーザのクライアントデバイスと通信できるユーザインタフェースコンピューティングデバイスであってよい。同様に、メモリは、コンピューティングデバイス110の筐体とは異なる筐体に位置するハードドライブ又は他の記憶媒体であってよい。したがって、プロセッサ又はコンピューティングデバイスへの参照は、並行して動作することもあれば、動作しないこともあるプロセッサ又はコンピューティングデバイス又はメモリの集合体に対する参照を含むと理解される。
【0024】
[0029] コンピューティングデバイス110は、ユーザ入力150(例えば、マウス、キーボード、タッチスクリーン、及び/又はマイク)並びに種々の電子ディスプレイ(例えば、画面を有するモニタ又は情報を表示するよう作動する任意の他の電気装置)だけではなく、上述されたプロセッサ及びメモリ等のコンピューティングデバイスと関連して通常使用される構成要素のすべてを含んでよい。この例では、車両は、情報又は音響と映像の経験を提供するために、1つ以上のスピーカ154だけではなく内部電子ディスプレイ152も含む。この点で、内部電子ディスプレイ152は、車両100の車室内に位置してよく、車両100内の乗客に情報を提供するために、コンピューティングデバイス110によって使用されてよい。内部スピーカに加えて、1つ以上のスピーカ154は、車両100の外部の物体に可聴通知を提供するために車両上の種々の位置に配置される外部スピーカを含んでよい。
【0025】
[0030] 一例では、コンピューティングデバイス110は、車両110の中に組み込まれた自律運転コンピューティングシステムであってよい。自律運転コンピューティングシステムは、車両の種々の構成要素と通信できてよい。例えば、
図1に戻ると、コンピューティングデバイス110は、車両の乗客からの連続的な又は周期的な入力を要求又は必要としない自律運転モードでメモリ130の命令134に従って車両100の動き、速度等を制御するために、例えば(車両の制動を制御するための)減速システム160、(車両の加速を制御するための)加速システム162、(車輪の向き及び車両の方向を制御するための)ステアリングシステム164、(方向指示器を制御するための)シグナリングシステム166、(車両を設定地に又は物体の回りでナビゲートするための)ナビゲーションシステム168、(車両の位置を決定するための)位置決めシステム170、(車両の環境内で物体を検出するための)知覚システム172、及び動力システム174(例えば、電池及び/又はガソリン若しくはディーゼルエンジン)等の車両100の種々のシステムと通信してよい。再び、これらのシステムはコンピューティング装置110にとって外部として示されているが、実際には、これらのシステムは、再び車両100を制御するための自律運転コンピューティングシステムとして、コンピューティングデバイス110に組み込まれてもよい。
【0026】
[0031] コンピューティングデバイス110は、種々の構成要素を制御することによって車両の方向及び速度を制御してよい。例として、コンピューティングデバイス110は、地図情報及びナビゲーションシステム168からのデータを使用し、完全に自律的に目的地位置に車両をナビゲートしてよい。コンピュータ110は、車両の設定地を決定するために位置決めシステム170を使用し、安全に設定地に到達することが必要とされるとき物体を検出し、物体に対応するために知覚システム172を使用してよい。このようにするために、コンピュータ110は、車両を、(例えば、加速システム162によってエンジンに提供される燃料又は他のエネルギーを増加させることによって)加速させる、(例えば、エンジンに供給される燃料を減少させる、ギヤを変える、及び/又は減速システム160によってブレーキをかけることによって)減速させる、(例えば、ステアリングシステム164によって車両100の前輪又は後輪を回転させることによって)方向を変更する、及び(例えば、シグナリングシステム166の方向指示器を点灯させることによって)係る変更を信号で知らせてよい。したがって、加速システム162及び減速システム162は、車両のエンジンと車両の車輪との間に種々の構成要素を含む駆動系の一部であってよい。再び、これらのシステムを制御することによって、コンピュータ110は、車両を自律的に動かすために車両の駆動系を制御してもよい。
【0027】
[0032] 一例として、コンピューティングデバイス110は、車両の速度を制御するために減速システム160及び加速システム162と相互に作用してよい。同様に、ステアリングシステム164は、車両100の方向を制御するためにコンピューティングデバイス110によって使用されてよい。例えば、車両100が、例えば車又はトラック等、道路での使用のために構成される場合、ステアリングシステムは、車両の角度を制御して車両を回転させるために構成要素を含んでよい。シグナリングシステム166は、例えば必要とされるときに方向指示器又はブレーキライトを点灯させることによって車両の意図を他の運転者又は他の車両に信号で知らせるために、コンピューティングデバイス110によって使用されてよい。
【0028】
[0033] ナビゲーションシステム168は、設定地へのルートを決定し、従うためにコンピューティングデバイス110によって使用されてよい。この点で、ナビゲーションシステム168及び/又はデータ132は、例えばコンピューティングデバイス110が車両をナビゲートする又は制御するために使用できるきわめて詳細な地図等の地図情報を記憶してよい。一例として、これらの地図は、鉄道の形状及び高度、車線マーカ、交差点、横断歩道、速度制限、交通信号灯、建物、標識、リアルタイム交通情報、植生、又は他の係る物体及び情報を識別してよい。車線マーカは、例えば実線又は破線の二重又は一重の車線境界線、反射物等の特徴を含んでよい。所与の車線は、左車線境界線又は右車線境界線又は車線の境界を画定する他の車線マーカと関連付けられてよい。したがって、大部分の車線は、1つの車線境界線の左端及び別の車線境界線の右端によって境界を示されてよい。
【0029】
[0034]
図2は、交差点202及び204を含んだ車道のセクションの地図情報200の例である。この例では、地図情報200は、形状、位置、並びに車線境界線210、212、214、交通信号灯220、222、横断歩道230、232、歩道240、停止標識250、252、及び譲れの標識260の他の特徴を識別する情報を含む。車両が運転できる地域は、車両が一般的に地図情報の種々の位置で移動すべきである位置及び方向を示す、1つ以上のレール270、272、及び274と関連付けられてよい。例えば、車両は、車線210と212との間の車線で運転中、レール270に従ってよく、交差点204で右折を行うためにレール272に移行してよい。その後、車両はレール274に従ってよい。言うまでもなく、レールの数及び性質を所与として、簡略さ及び理解の容易さのために、ほんのわずかだけが地図情報200に描かれている。図示されていないが、詳細な地図情報は、種々の日付及び時刻での典型的且つ履歴的な交通状況を識別する履歴情報を含んでもよい。
【0030】
[0035] 詳細な地図情報は、画像ベースの地図として本明細書に示されているが、地図情報は、完全に画像ベース(例えば、ラスタ)である必要はない。例えば、詳細な地図情報は、例えば、道路、車線、交差点、及びこれらの特徴の間の関連性等の1つ以上のロードグラフ(roadgraph)又はグラフネットワークを含んでよい。各特徴は、グラフデータとして記憶されてよく、例えば地理的な位置、及びそれが他の特徴に結びついている、例えば停止標識が道路及び交差点等に結びついている場合があるかどうか等の情報と関連付けられてよい。いくつかの例では、関連付けられたデータは、特定のロードグラフ特徴の効率的なルックアップを可能にするためにロードグラフのグリッドベースのインデックスを含んでよい。
【0031】
[0036]
図3A~
図3Dは、車両100の外観図の例である。分かるように、車両100は、ヘッドライト302、フロントガラス303、テールランプ/方向指示器ライト304、リヤウィンドウ305、ドア306、サイドミラー308、タイヤ、及び車輪310、並びに方向指示器/駐車ライト312等の典型的な車両の多くの特徴を含む。ヘッドライト302、テールランプ/方向指示器ライト304、及び方向指示器/駐車ライト312は、シグナリングシステム166と関連付けられてよい。ライトバー307は、シグナリングシステム166と関連付けられてもよい。上記のように、車両100は、上記の1つ以上のスピーカ154に対応する車両の外面に配置された種々のスピーカ314を含んでよい。
【0032】
[0037] 車両100の1つ以上のコンピューティングデバイス110は、他のコンピューティングデバイスに及び他のコンピューティングデバイスから情報を受信してよい、又は情報を転送してよい。
図4及び
図5は、それぞれ複数のコンピューティングデバイス410、420、430、440、及びネットワーク440を介して接続されたストレージシステム450を含む、例のシステム400の絵図及び機能図である。また、システム400は、車両100及び車両100と同様に構成されてよい車両100Aも含む。簡略にするためにほんのわずかな車両及びコンピューティングデバイスだけしか描かれていないが、典型的なシステムはかなり多くを含んでよい。
【0033】
[0038]
図4に示されるように、コンピューティングデバイス410、420、430、440のそれぞれは、1つ以上のプロセッサ、メモリ、データ、及び命令を含んでよい。係るプロセッサ、メモリ、データ、及び命令は、コンピューティングデバイス110の1つ以上のプロセッサ120、メモリ130、データ132、及び命令134と同様に構成されてよい。
【0034】
[0039] ネットワーク440及び介在するノードは、例えばブルートゥース、ブルートゥースLE、インターネット、ワールドワイドウェブ、イントラネット、仮想プライベートネットワーク、広域ネットワーク、ローカルネットワーク、1つ以上の企業に専有の通信プロトコルを使用するプライベートネットワーク、イーサネット、WiFi、及びHTTP、並びに上記の種々の組合せ等の近距離通信プロトコルを含んだ種々の構成及びプロトコルを含んでよい。係る通信は、例えばモデム及び無線インタフェース等の他のコンピューティングデバイスへ及び他のコンピューティングデバイスからデータを伝送できる任意のデバイスによって助長されてよい。
【0035】
[0040] 一例では、1つ以上のコンピューティングデバイス110は、例えば負荷分散型サーバファーム等の、他のコンピューティングデバイスに及び他のコンピューティングデバイスからデータを受信する、処理する、及び送信するためにネットワークの異なるノードと情報を交換する、複数のコンピューティングデバイスを有するサーバを含んでよい。例えば、1つ以上のコンピューティングデバイス210は、ネットワーク440を介してクライアントコンピューティングデバイス420、430、440だけではなく、車両100の1つ以上のコンピューティングデバイス110又は車両100Aの類似するコンピューティングデバイスと通信できる1つ以上のサーバコンピューティングデバイスを含んでよい。例えば、車両100及び100Aは、サーバコンピューティングデバイスによって種々の位置に送り出すことができる車両のフリートの一部であってよい。この点で、フリートの車両は、車両のそれぞれの位置決めシステムによって提供される位置情報を周期的にサーバコンピューティングデバイスに送ってよく、1つ以上のサーバコンピューティングデバイスは、車両の位置を追跡してよい。
【0036】
[0041] さらに、サーバコンピューティングデバイス410は、コンピューティングデバイス420、430、440のディスプレイ424、434、444等のディスプレイ上でユーザ422、432、442等のユーザに情報を送信し、提示するためにネットワーク440を使用してよい。この点で、コンピューティングデバイス420、430、440は、クライアントコンピューティングデバイスと見なされてよい。
【0037】
[0042]
図5に示されるように、各クライアントコンピューティングデバイス420、430、440は、ユーザ422、432、442による使用のために意図されたパーソナルコンピューティングデバイスであって、1つ以上のプロセッサ(例えば、中央演算処理装置(CPU))、データ及び命令を記憶するメモリ(例えば、RAM及び内部ハードドライブ)、ディスプレイ424、434、444(例えば、画面、タッチスクリーン、プロジェクタ、テレビ、又は情報を表示するよう作動する他のデバイス)等のディスプレイ、及びユーザ入力装置426、436、446(例えば、マウス、キーボード、タッチスクリーン、又はマイク)を含んだパーソナルコンピューティングデバイスと関連して通常使用される構成要素のすべてを有してよい。また、クライアントコンピューティングデバイスは、ビデオストリームを記録するためのカメラ、スピーカ、ネットワークインタフェースデバイス、及びこれらの要素を互いに接続するために使用される構成要素のすべてを含んでもよい。
【0038】
[0043] クライアントコンピューティングデバイス420、430、及び440はそれぞれ普通サイズのパーソナルコンピューティングデバイスを含んでよいが、クライアントコンピューティングデバイス420、430、及び440は代わりに、インターネット等のネットワークを介してサーバとデータを無線で交換できるモバイルコンピューティングデバイスを含んでもよい。ほんの一例として、クライアントコンピューティングデバイス420は、携帯電話、又は無線可能なPDA、タブレットPC、ウェアラブルコンピューティングデバイス若しくはシステム、又はインターネット若しくは他のネットワークを介して情報を入手でいるネットブック等のデバイスであってよい。別の例では、クライアントコンピューティングデバイス430は、
図5のヘッドマウントコンピューティングシステムとして示されるウェアラブルコンピューティングシステムであってよい。一例として、ユーザは、小型キーボード、キーパッド、マイクを使用し、カメラ又はタッチスクリーンで視覚信号を使用し、情報を入力してよい。
【0039】
[0044] いくつかの例では、クライアントコンピューティングデバイス440は、例えばユーザ422及び432等のユーザにコンシェルジェサービスを提供するために管理者によって使用されるコンシェルジェワークステーションであってよい。例えば、コンシェルジェ442は、以下にさらに詳細に説明されるように、車両100及び100Aの安全な動作並びにユーザの安全性を保証するために、電話呼又はそのそれぞれのクライアントコンピューティングデバイス又は車両100若しくは100Aを通じたユーザとの音声接続を介して通信するためにコンシェルジェワークステーション440を使用してよい。
図4及び
図5には単一のコンシェルジェワークステーション440しか図示されていないが典型的なシステムには、任意の数の係るワークステーションが含まれてよい。
【0040】
[0045] ストレージシステム450は、以下にさらに詳細に説明されるように種々のタイプの情報を記憶してよい。この情報は、本明細書に説明される特徴のいくつか又はすべてを実行するために、例えば1つ以上のサーバコンピューティングデバイス410等のサーバコンピューティングデバイスによって取り出されてよい、又はそれ以外の場合アクセスされてよい。例えば、情報は、1つ以上のサーバコンピューティングデバイスに対してユーザを識別するために使用できる認証情報(例えば、従来の単一要素認証の場合でのようなユーザ名及びパスワード、並びに例えばランダム識別子、バイオメトリクス等の多要素認証で通常使用される他のタイプの認証情報)等のユーザアカウント情報を含んでよい。また、ユーザアカウント情報は、例えばユーザの名前、連絡先情報、ユーザのクライアントコンピューティングデバイス(又は複数のデバイスが同じユーザアカウントで使用される場合、複数のデバイス)の識別情報、及びユーザのための1つ以上の一意の信号等の個人情報を含む場合もある。
【0041】
[0046] ストレージシステム450は、設定地の間でルートを生成し、評価するためのルーティングデータを記憶してもよい。例えば、ルーティング情報は、第1の設定地にある車両が第2の設定地に到達するためにどれくらい長く要するのかを推定するために使用されてよい。この点で、ルーティング情報は、必ずしも上述の詳細な地図情報ほど詳細でないが、道路を含む地図情報、及び例えば方向(一方向、双方向等)、向き(北、南等)、速度制限等のそれらの道路についての情報、及び予想される交通状況等を識別する交通情報を含んでよい。
【0042】
[0047] ストレージシステム150は、ユーザへの表示のためにクライアントコンピューティングデバイスに提供できる情報も記憶してよい。例えば、ストレージシステム150は、所与のピックアップ位置又は目的地位置のために車両が停止する可能性がある地域を決定するための所定の距離情報を記憶してよい。また、ストレージシステム150は、図形、アイコン、及び以下に説明されるようにユーザに表示されてよい他の品目も記憶してよい。
【0043】
[0048] メモリ130と同様に、ストレージシステム250は、例えばハードドライブ、メモリカード、ROM、RAM、DVD、CD-ROM、書込み可能メモリ及び読取り専用メモリ等の、サーバコンピューティングデバイス410によってアクセス可能な情報を記憶できる任意のタイプのコンピュータ化されたストレージである場合がある。さらに、ストレージシステム450は、同じ又は異なる地理的な位置に物理的に位置してよい複数の異なる記憶装置に記憶される分散型ストレージシステムを含んでよい。ストレージシステム450は、
図4に示されるようにネットワーク440を介してコンピューティングデバイスに接続されてよい、及び/又はコンピューティングデバイス110、410、420、430、440等のいずれかに直接的に接続されてよい、若しくは組み込まれてよい。
実施例の方法
【0044】
[0049] 上述され、図に示された動作に加えて、種々の動作がここで説明される。以下の動作が、以下に説明される正確な順序で実行される必要がないことが理解されるべきである。むしろ、種々のステップは、異なる順序で又は同時に処理することができ、ステップは追加されることもあれば、省略されることもある。
【0045】
[0050] 一態様では、ユーザは、クライアントコンピューティングデバイスに、車両を要求するアプリケーションをダウンロードしてよい。例えば、ユーザ122及び132は、ウェブサイトから直接的にeメール中のリンクを介してアプリケーションを、又はクライアントコンピューティングデバイス120及び130にアプリケーションストアをダウンロードしてよい。例えば、クライアントコンピューティングデバイスは、ネットワークを介してアプリケーションに対する要求を、1つ以上のサーバコンピューティングデバイス110に送信し、応えてアプリケーションを受信してよい。アプリケーションは、クライアントコンピューティングデバイスでローカルにインストールされてよい。
【0046】
[0051] ユーザは、次いでアプリケーションにアクセスし、車両を要求するために自分のクライアントコンピューティングデバイスを使用してよい。一例として、ユーザ132等のユーザは、車両に対する要求を1つ以上のサーバコンピューティングデバイス110に送るためにクライアントコンピューティングデバイス130を使用してよい。この一部として、ユーザは、ピックアップ位置、目的地位置、及びいくつかの場合、車両が停止できるサービスエリアの中にどこかの1つ以上の中間停止位置を識別してよい。
【0047】
[0052] これらのピックアップ位置及び目的地位置は、所定(例えば、駐車場の特定の領域等)である場合もあれば、単に車両のサービスエリアの中の任意の位置である場合もある。一例として、ピックアップ位置は、ユーザのクライアントコンピューティングデバイスの現在位置にデフォルト設定できる、又はユーザのクライアントデバイスでユーザが入力できる。例えば、ユーザは、ピックアップ位置を選択するために住所又は他の位置情報を入力することもあれば、地図上の位置を選択する場合もある。
図6Aに示されるように、ユーザ422は、自分の指622を使用してクライアントコンピューティングデバイス420のディスプレイ424に表示される地
図624の上をタップしてよい。応えて、
図6Bに示されるように、地図マーカ626として表示される地図上のタップの位置は、要求された位置として識別されてよい。ユーザが設定地を入力又は選択できるようにすることは、ユーザがピックアップ位置に現在位置していないが、車両が到着するまでには位置するだろう場合に特に有用であってよい。
【0048】
[0053]
図6Cの例では、ユーザは、設定地を入力するための複数のオプションを提供される。図示されるように、ユーザは、上述されたように、ユーザによって以前保存された保存オプション630の下の一連の保存位置から選択できる。また、ユーザは、ユーザに最近の設定地のリストを見る能力を与えるオプション640も提供されてよい。オプション650を選択することによって、ユーザは設定地検索を実施できる場合がある。例えば、ユーザは、検索クエリー(「ファーストフードレストラン」又は「ドクタードゥー(doctor doe)」又は「私に近いガソリンスタンド」)を入力し、典型的な地図又は設定地ベースの検索エンジンでのように検索クエリーに対応する設定地の集合を受け取ってよい。
【0049】
[0054] ユーザがピックアップ位置及び/又は目的地位置のうちの1つ以上を選択すると、クライアントコンピューティングデバイス420は、集中派遣システムの1つ以上のサーバコンピューティングデバイスに1つ又は複数の設定地を送ってよい。応えて、サーバコンピューティングデバイス110等の1つ以上のサーバコンピューティングデバイスは、例えば可用性及びユーザに対する近接に基づいて車両を選択してよい。サーバコンピューティングデバイスは、次いで車両にユーザにより指定されたピックアップ位置及び/又は目的地位置を提供することによって、ピックアップするための選択された車両をユーザに送り出してよい。
【0050】
[0055] 車両101等の車両がユーザに送り出されるとき、クライアントコンピューティングデバイス420は、ピックアップ位置がどこになるのかについての情報を示すことができる。この情報は、サーバコンピューティングデバイス110からクライアントコンピューティングデバイスに提供されてよい。例えば、サーバコンピューティングデバイス110は、地図を識別し、車両の現在位置とピックアップ位置との間の地図に沿ったルートを決定するために、ストレージシステム150の情報にアクセスしてよい。この情報は、潜在的なピックアップエリア又はピックアップゾーンとともに、次いでユーザへの表示のためにクライアントコンピューティングデバイスに提供されてよい。
【0051】
[0056] いったんクライアントコンピューティングデバイスによって受け取られると、情報は
図7に示されるように表示されてよい。例えば、クライアントコンピューティングデバイス120は、マーカ704によって識別されたピックアップ位置の回りの潜在的なピックアップゾーン702を識別する(地
図624に対応する)地
図724を表示する。地図及び潜在的なピックアップゾーン702に加えて、クライアントコンピューティングデバイスは、クライアントコンピューティングデバイスの現在位置を示すマーカ706を表示してもよい。クライアントコンピューティングデバイスの現在位置は、乗客のクライアントコンピューティングデバイスでのGPS及び/又は他の位置サービスを含んだ種々の方法を使用し、決定されてよい。
【0052】
[0057] 上述されたように、車両のステータスについての情報は、潜在的な乗客、つまり単に乗客と共用されてよい。これは、例えば、乗客が、自分がどのようにして車両に出会うのかを前もって計画できるように、車両の最新の位置及びルートを地図上で乗客に表示することを含んでよい。例えば、表示された地図を見ている乗客は、自分が通りを渡る必要があるのか、それとも車がルートに沿って駐車場を発見する可能性がある位置に移動するのかを容易に認識できる場合がある。
図8に示されるように、マーカ802は、車両101の現在位置を識別する。この例では、車両が現在潜在的なピックアップゾーン702に向かって取っているルートも、経路804によって識別される。
【0053】
[0058] さらに、乗客は、車両が現在何を行っているのかについての注釈更新情報を提供される場合がある。例えば、
図7及び
図8に示されるように、車両のステータスを、乗客をピックアップするために送り出され、途中であるとして示す注釈更新情報706及び806が表示される。注釈更新情報の他の例は、例えば「路肩に停めるための位置を探している」、「路肩に停める位置を発見した」、「場所を見つけることができず、ブロックの回りに周回している…」等、を含んでよい。
【0054】
[0059] 同時に、乗客の位置についての情報は、車両に報告されてよい。例えば、乗客のクライアントコンピューティングデバイスでGPS及び/又は他の位置サービスを使用し、決定される位置は、直接的に(又は派遣サーバコンピューティングデバイスを介して間接的に)車両に送られてよい。
【0055】
[0060] この情報の交換のため、車両及び/又は乗客は、フライバイピックアップを試してよい、又はフライバイピックアップを開始してよい。上述されたように、フライバイピックアップの間、駐車区域に入り、乗客を待機するよりむしろ、車両は、例えばそうすることが安全なときには、例えば車線内で停止し、乗客が車に乗り込み、ドアを閉め、シートベルトを締めるのを数秒間だけ待機する等、単に並列駐車する場合がある。これが行われる場合、フライバイピックアップは成功している。行われない場合、車両は離れて行き、元のピックアップ位置に向かって続行しなければならない場合がある。いくつかの場合、車両及び乗客は、不成功に終わったフライバイピックアップの試みの後に新しいピックアップ位置を手配し直す必要がある場合がある。
【0056】
[0061] フライバイピックアップを実際に試す前に、乗客のクライアントコンピューティングデバイスの現在位置に加えて、車両のコンピューティングデバイスは、例えばそれが賑やかな通りであるのか、それとも静かな通りであるのか、及びフライバイピックアップがどの程度混乱を引き起こす可能性があるのか等の現在の交通状況を考慮に入れてよい。これは、通り/位置が路肩に停まるためにどの程度安全か(又は安全であると予想されるのか)を判断するために、履歴情報についてナビゲーションシステム168の地図情報に問い合わせることだけではなく、車両のセンサからリアルタイムデータを処理することも含んでよい。言うまでもなく、フライバイピックアップは、(数秒を超える)長い期間、停止し、乗客を待機することを伴わないため、車両は、車両が通常停止すること又は乗客をピックアップすることができないだろう通りでもフライバイピックアップを行うことができる場合がある。
【0057】
[0062] 車両のコンピューティングデバイスが、現在の状況及び予想される(履歴)状況を所与として、フライバイピックアップが安全であると判断すると、車両はフライバイピックアップを開始してよい。車両によって開始されるとき、フライバイピックアップは自動的に行われてよい。この点で、乗客の報告された位置が、乗客が、例えば縁石の側等、特定の場所ですでに待機しており、したがって行く準備ができていることを示す場合、車両はその位置で停止できる。例えば、
図9に示されるように、クライアントコンピューティングデバイス420の現在位置(及びおそらくユーザ422の現在位置)を表すマーカ706は、乗客が縁石に非常に近く、ピックアップされる準備が完了している場合があることを示す。この情報は、車両のコンピューティングデバイス110と直接的に共用されるので、車両は、フライバイピックアップを開始するためにこの情報を使用してよい。同時に、車両のコンピューティングデバイスは、車両がフライバイピックアップを試していることを示す通知を(直接的に又はサーバコンピューティングデバイス410を介してのどちらかで)クライアントコンピューティングデバイスに送ってよい。通知は、乗客に、車両がフライバイピックアップを試していることを知らせるために、クライアントコンピューティングデバイスに表示されてよい。
【0058】
[0063] 代わりに、フライバックピックアップを自動的に開始するよりむしろ、車両のコンピューティングデバイスは、ユーザに、ユーザがリアルタイムでフライバックピックアップに関心があるかどうかを尋ねる基準として該表示を使用する場合がある。この点で、車両のコンピューティングデバイス110は、乗客がフライバイピックアップに関心があるかどうかを問い合わせる要求をクライアントコンピューティングデバイス420に送ってよい。クライアントコンピューティングデバイス420で、これは、ユーザがフライバイピックアップを行う要求を受け入れる(「はい」オプション1004)又は拒否する(「いいえ」オプション1006)ことを選択するためのオプション1004及び1006とともにポップアップ通知1002を表示することによって、
図10に示されるように達成されてよい。言うまでもなく、係る通知は、クライアントコンピューティングデバイスの画面を取り乱し、乗客がフライバイピックアップを試すやる気をそぐことを避けるために、任意の所与のピックアップについて1回又は2回だけ使用されるべきである。この例では、注釈更新情報1108は、なぜ車両のコンピューティングデバイスがフライバイピックアップを要求しているのかに関する追加の詳細を提供して、再び車両のステータスについての情報を提供する。再び、いったんユーザによって確認されると、車両のコンピューティングデバイスは、車両がフライバイピックアップを試していることを示す通知を、(直接的に又はサーバコンピューティングデバイス410を介して)クライアントコンピューティングデバイスに送ってよい。通知は、乗客に、車両がフライバックピックアップを試していることを知らせるためにクライアントコンピューティングデバイスのディスプレイに表示されてよい。
【0059】
[0064] いくつかの例では、フライバイピックアップ通知は、車両と乗客のクライアントコンピューティングデバイスとの間の関係性の視覚的な表現を使用し、行うことができる。例えば、
図11に示されるように、車両及び乗客のクライアントコンピューティングデバイスの位置は、それぞれバブル1102及び1104で表されてよい。乗客のクライアントコンピューティングデバイス及び車両が互いに近づくにつれ、バブルは互いに向かって移動する。
図12に示されるように、バブルが「出会う」と、表示は、例えば1度又は2度点滅し、(
図10に示されるように)乗客がフライバイピックアップを試すことを望んでいるかどうかを尋ねる通知を表示することによって変わってよい。再び、ユーザによって確認されると、車両のコンピューティングデバイスは車両がフライバイピックアップを試みていることを示す通知を(直接的に又はサーバコンピューティングデバイス410を介してのどちらかで)クライアントコンピューティングデバイスに送ってよい。通知は、車両がフライバイピックアップを試していることを乗客に知らせるために、クライアントコンピューティングデバイスのディスプレイに表示されてよい。
【0060】
[0065] いくつかの例では、フライバイピックアップは、乗客によって開始されてよい。例えば、上記に示されるように、乗客は、乗客のクライアントコンピューティングデバイスに表示された地図を介して自分の位置(又はむしろ乗客のクライアントコンピューティングデバイスの位置)に対する車両の現在位置を表示できる場合がある。これは、フライバイピックアップがいつ可能であるのかの明確な表示を乗客に与え、乗客に、以下に示されるようにフライバイピックアップを開始するように奨励することもできる。
【0061】
[0066] 一例では、ユーザは、物理的に通りに踏み込むことによって、ユーザがフライバックピックアップに関心があることを車両に物理的に合図してもよい。この例では、車両の知覚システム172は、乗客が通りに踏み込む下方の動きを検出してよく、コンピューティングデバイス110はこの情報を使用して、乗客がフライバイピックアップに関心があると判断してよい。この点で、乗客は、
図10に示されるように(上述されたように現在の状況及び予想される(履歴)状況を所与として、フライバイピックアップが安全である場合)プロンプトを出されてよく、車両がフライバイピックアップを試していることを示す確認通知がユーザに表示される。代わりに、ユーザから確認を要求するよりむしろ、クライアントコンピューティングデバイスは、車両がフライバイピックアップを試みている旨の通知を表示してよく、車両は乗客に近接した位置に単に停止してよい。
【0062】
[0067] 代わりに、乗客は、自分のクライアントコンピューティングデバイスを使用し、フライバイピックアップを開始してよい。例えば、乗客は、
図13及び
図14に示されるように、代替ピックアップ位置を選ぶために地図をタップ又はダブルタップしてよい。例えば、
図13では、ユーザ422の指622がディスプレイをダブルタップする。応えて、第1のタップ又は第2のタップのうちの1つの位置を示すマーカ1402が表示される。地
図724に対するマーカの地理的な位置は、(直接的に又はサーバコンピューティングデバイス410を介して間接的に)車両のコンピューティングデバイス110に送られる。これが行われている間、注釈更新情報1406は、クライアントコンピューティングデバイスが、フライバイピックアップを試すことができる、及び/又は試されることを確認するために、車両のコンピューティングデバイス110とチェックしていることを示すために表示されてよい。再び、この点で、乗客は、
図10に示されるように(上述されたように現在の状況及び予想される(履歴)状況を所与として、フライバイピックアップが安全であると判断される場合)プロンプトを出されてよく、車両がフライバイピックアップを試していることを示す確認通知がユーザに表示されてよい。代わりに、ユーザからの確認を要求するよりむしろ、クライアントコンピューティングデバイスは、車両がフライバイピックアップを試している旨の通知を表示してよく、車両は、乗客に近接する位置で単に停止してよい。
【0063】
[0068] 別の例では、乗客は現在のピックアップ位置を表すマーカを地図上の別の点にドラッグしてよい、又はユーザがとる経路を合図するために地図上で自分の現在位置から通りに向かって線を描いてよい。
図8と
図14の例の間で分かるように、
図8のマーカ704は、
図14の新しい位置までディスプレイ422を横切ってドラッグされている。新しい位置の地理的な位置は、車両のコンピューティングデバイス110に送られてよく、同時に、注釈更新情報1406が表示されてよい。再び、乗客は、
図10に示されるように(上述されたように、現在の状況及び予想される(履歴)状況を所与として、フライバイピックアップが安全であると判断される場合)プロンプトを出されてよく、車両がフライバイピックアップを試みていることを示す確認通知がユーザに表示されてよい。代わりに、ユーザから確認を要求するよりむしろ、クライアントコンピューティングデバイスは、車両がフライバイピックアップを試している旨の通知を表示してよく、車両は乗客に近接する位置に単に停止してよい。
【0064】
[0069] 車両がフライバイピックアップを試していると、フライバイピックアップを達成するために、乗客は、フライバイピックアップをさらに容易にするためになんらかのタスクを実行するように求められることがある。これは、車両のコンピューティングデバイスが、レーザ、カメラ、乗客のクライアントコンピューティングデバイス、又は上記のなんらかの組合せのどちらかから検出できるだろう特別なジェスチャを含んでよい。別の例では、乗客は、車両のコンピューティングデバイスが乗客を認識できるようにセルフィーを撮る、又は車両が乗客の正確な位置を認識できるように、乗客の近くの地域の写真若しくはビデオ(例えば、建物、植生等)を撮るように求められてよい。さらに別の例では、車両のコンピューティングデバイスが乗客の正確な位置を視覚的に識別できるようにするために、乗客は、デバイスの画面が点滅している又はフラッシュが点灯している間、自分のクライアントコンピューティングデバイスを差し出すように求められてよい。同様に、乗客のクライアントコンピューティングデバイスは、車両上のマイクが取り込む特定の音を再生してよく、乗客の位置を決定するために使用される。さらに又は代わりに、乗客は、例えば車両の前の道路の中へ等、車両に向かって歩くように求められる場合がある。
【0065】
[0070] これらのタスクは、乗客に言葉による合図を出すように求めることも含んでもよい。例えば、乗客は、車両上の外部マイクが音を採取し、ユーザのクライアントコンピューティングデバイス上のマイクで受信される信号に一致させる間話をしてよい。別の例では、乗客は、車両のコンピューティングデバイスが乗客を認識できるように、自分自身について言葉による説明を提供してよい。さらに別の例では、車両が、乗客が立っている位置で路肩に停まることができないと車両が判断する場合、乗客が車両の車室の中に指示を話している間、車両は窓を開け、減速できる。
【0066】
[0071] 視力障害を有する乗客の場合、車両はフライバイピックアップを達成する上で乗客及び車両を支援するために可聴合図を提供してよい。例えば、車両は、乗客を車両に向かって案内する又は導くために、乗客のクライアントコンピューティングデバイスに、例えば特定のビープ音等の音声合図を(スピーカを通して再生することによって)行う又は音声合図を送ることができるだろう。車両の知覚システムが乗客の位置を非常にうまく見つけ出すことができる場合、車両のコンピューティングデバイスは、「歩道に沿って23フィート、右に歩き、次に3フィート、道路内に停止している車両まで縁石から降りる」等のユーザに再生されるクライアントコンピューティングデバイスに対するより具体的な可聴命令を提供してよい。
【0067】
[0072] 他の例では、車両のコンピューティングデバイスは、乗客のクライアントコンピューティングデバイスに写真を送ってよい。この写真は、車両の知覚システム172のカメラによって取り込まれた可能性がある。写真は、車両が乗客をすぐ近くにいるとして識別したことを乗客に示す通知とともに、ユーザのクライアントコンピューティングデバイスに表示されてよい。いくつかの例では、通知は、車両が正しい人を識別したかどうかを乗客が確認する要求を含んでよい。例えば、
図15に示されるように、人々1504、1508の画像1502は、車両がユーザ422を含む場合がある画像を取り込んだことを示す注釈更新情報1506とともに、ディスプレイ424に表示される。また、注釈更新情報は、ユーザが、ユーザが実際に画像に含まれていること、及び人々1504、1508のうちのどれがユーザ422であるのかを確認するために、自分自身の画像をタップすることも要求する。写真は、フライバイピックアップを達成する通知/要求の一部として、又は乗客をピックアップするための典型的なプロセスの一部として送られてよい。
【0068】
[0073] 乗客がフライバイピックアップの準備が完了しているかどうかをさらに判断するために、乗客のクライアントコンピューティングデバイスは、クライアントコンピューティングデバイスが現在移動中であるかどうかについての情報を車両のコンピューティングデバイスに送ってよい。移動情報は、クライアントコンピューティングデバイスの加速度計及び/又はジャイロスコープによって提供されてよい。これは、単独で又は車両のカメラからの情報と結合されて、乗客が現在歩いているのか、それとも立っているのかを示してよい。その点で、乗客が立っている場合、乗客は、元のピックアップ位置でピックアップされることにより関心がある場合がある。歩いている場合、乗客はフライバイピックアップにより関心がある場合がある。言うまでもなく、特定の状況では逆も真に見なされることがある。
【0069】
[0074] 乗客のクライアントコンピューティングデバイスの現在位置、並びに現在の状況及び予想される状況を考慮することに加えて、車両のコンピューティングデバイスは、フライバイピックアップを試行し、達成することを有する乗客の過去の履歴を考慮してもよい。例えば、乗客が試行の履歴をほとんど有さない又はまったく有さない場合、車両のコンピューティングデバイスは、同じ乗客がフライバイピックアップを試した又は要求した後に車両に出会うことができない履歴を有する場合よりも、フライバイピックアップを試すことにより前向きである場合がある。言うまでもなく、乗客がフライバイピックアップを達成することに成功した履歴を有する場合、乗客はフライバイピックアップを試すための通知を受け取る可能性が高い場合がある。同様に、フライバイピックアップを達成することにより成功する乗客の場合、車両のコンピューティングデバイスは、フライバイピックアップを試したことがない、又は過去に不成功に終わった誰かよりもより危険なフライバイピックアップを試す場合がある。
【0070】
[0075] いくつかの場合、乗客は、フライバイピックアップを受け入れる又は開始する見返りに割引、無料乗車、又は他の特典を提供されてよい。また、これは、フライバイピックアップが成功した(及び乗客が車両に乗り込んだ)かどうかにも依存する場合がある。
【0071】
[0076]
図16は、例えばクライアントコンピューティングデバイス120等の1つ以上のコンピューティングデバイスによって実行されてよい、上述された態様のいくつかに係る例の流れ
図1600である。例えば、ブロック1602で、無人運転車両がピックアップエリアで乗客をピックアップする要求が受け取られる。車両がピックアップエリアに送り出された旨の確認が、ブロック1604で受け取られる。車両が送り出された後、車両がピックアップエリアに向かって移動するにつれ、車両の位置を識別する位置情報がブロック1606で受け取られる。車両の位置及び乗客のクライアントコンピューティングデバイスの位置は、ブロック1608で、クライアントコンピューティングデバイスのディスプレイ上の地図に表示される。乗客がリアルタイムでフライバイピックアップに関心がある旨の表示は、ブロック1610で識別される。フライバックピックアップは、ピックアップエリアの外の位置で、及び車両が所定のピックアップエリアに到達する前に、乗客が車両に安全に入ることを可能にする。表示は、ブロック1612で、車両と関連付けられたコンピューティングデバイスに送られる。車両がフライバイピックアップを試す旨の確認は、ブロック1614で受け取られる。車両がフライバイピックアップを試すことを乗客に示す通知は、ブロック1616で、受け取られた確認に基づいてディスプレイに表示される。
【0072】
[0077]
図17は、例えば車両コンピューティングデバイス110等の1つ以上のコンピューティングデバイスによって実行されてよい、上述された態様のうちのいくつかに係る例の流れ
図1700である。例えば、ブロック1702で、乗客をピックアップするために無人運転車両を所定のピックアップエリアに送り出す派遣命令が受け取られる。車両は、ブロック1704で乗客をピックアップするために所定のピックアップエリアに向かって動かされる。車両を動かしている中、乗客のクライアントコンピューティングデバイスの位置は、ブロック1706で受け取られる。乗客がリアルタイムでフライバイピックアップに関心がある旨の表示は、ブロック1706で受け取られる。フライバイピックアップは、所定のピックアップエリアの外の位置で、及びブロック1708で所定のピックアップエリアに到達する前に、乗客が車両に安全に入ることを可能にする。フライバイピックアップは、ブロック1710で、少なくともクライアントコンピューティングデバイスの位置及び表示に基づいて適切であると判断される。車両は、ブロック1712での判断に基づいてフライバイピックアップを試すためにさらに動かされる。
【0073】
[0078] 特に明記しない限り、上記代替例は相互に排他的ではなく、固有の優位点を達成するために種々の組合せで実施されてよい。これらの及び他の変形形態並びに上述された特徴の組合せは、特許請求の範囲によって定義される主題から逸脱することなく活用できるので、実施形態の上記説明は、特許請求の範囲によって定義される主題の制限のためによりむしろ例として解釈されるべきである。さらに、「等」、「含んだ」等として言い表される節だけではなく、本明細書に説明される例の提供も、特許請求の範囲の主題を特定の例に制限するとして解釈されるべきではない。むしろ、例は多くの考えられる実施形態のうちの1つだけを示すことを目的とする。さらに、異なる図面中の同じ参照番号は、同じ又は類似する要素を識別できる。