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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-19
(45)【発行日】2024-09-30
(54)【発明の名称】ゴルフ用品収納ケース
(51)【国際特許分類】
   A63B 55/57 20150101AFI20240920BHJP
   A45C 11/00 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
A63B55/57
A45C11/00 H
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023177003
(22)【出願日】2023-10-12
【審査請求日】2023-10-20
(73)【特許権者】
【識別番号】309039680
【氏名又は名称】株式会社エー.エム.ディー.エンタープライズ
(74)【代理人】
【識別番号】100177312
【弁理士】
【氏名又は名称】辰己 雄一
(72)【発明者】
【氏名】木山 徹志
【審査官】渡辺 慶人
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-529962(JP,A)
【文献】特開2003-135639(JP,A)
【文献】特開平11-033153(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0200101(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0061075(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 49/00 - 51/16
55/00 - 60/64
A45C 11/00 - 11/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のスタンドを閉じた状態のスタンド式ゴルフバッグに取り外し可能に取り付けられるゴルフ用品収納ケースであって、
ユーザが所望する物品を収納する収納部であって、前記一対のスタンドに沿って前記一対のスタンドに重ねられるように配置される収納部と、
前記収納部を前記スタンド式ゴルフバッグに取り付けて固定するための取付部と、
を備え、
前記取付部は、
前記一対のスタンドの長手方向に沿った方向における一の側において、前記一対のスタンドに対向する、前記収納部の背面に設けられ、前記スタンド式ゴルフバッグのゴルフクラブを入れるための開口の縁に引っ掛けられる第1の取付部材と、
前記一対のスタンドの長手方向に沿った方向における他の側において、前記一対のスタンドに対向する、前記収納部の背面に設けられ、前記一対のスタンドに係合される第2の取付部材と、
前記一対のスタンドの長手方向において、前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間において前記収納部の背面に配置され、前記スタンド式ゴルフバッグに対して前記収納部を固定する固定バンドと、
備え、
前記収納部は、左右一組のゴルフシューズのそれぞれを収納する第1及び第2の収納部から構成され、
前記第1の取付部材は、前記一対のスタンドに対向する、前記第1の収納部の背面に設けられ、
前記第2の取付部材は、前記一対のスタンドに対向する、前記第2の収納部の背面に設けられ、
前記取付部は、さらに、前記第1の収納部と前記第2の収納部との間に設けられ、前記第1の収納部と前記第2の収納部とを連結する連結部を備え、
前記固定バンドは、一端が前記連結部と接続され、他端が前記ゴルフバッグと前記一対のスタンドとの間に挿通され、更に少なくとも部分的に前記連結部に重なり合うよう延伸し、
前記固定バンドと前記連結部とが少なくとも部分的に重なりあう位置において、前記固定バンドと前記連結部とのそれぞれの向かい合う面に、対となる面ファスナがそれぞれ設けられる、
ことを特徴とするゴルフ用品収納ケース。
【請求項2】
前記第1の取付部材は、二又のフック形状に形成され、前記スタンド式ゴルフバッグの内部を仕切る仕切りのうち、前記一対のスタンドに向かって略直線上に延伸する仕切りを二又の間に挟み込みつつ、前記スタンド式ゴルフバッグの開口の縁に押し込んで引っ掛けられ、
前記第2の取付部材は、その両端に、それぞれ、前記一対のスタンドのそれぞれに係合可能な係合部を有する、
ことを特徴とする請求項に記載のゴルフ用品収納ケース。
【請求項3】
前記連結部は、さらに、前記ゴルフ用品収納ケースが前記ゴルフバッグに取り付けられた状態で、前記一対のスタンドとは反対側における一部がループ状に形成された把持部を有し、
前記把持部の外周の一部には、前記対となる面ファスナの一方が設けられ、
前記固定バンドの他端部分には、前記対となる面ファスナの他方が設けられる、
ことを特徴とする請求項に記載のゴルフ用品収納ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフ用品収納ケースに関し、より詳細には、いわゆるスタンド式ゴルフバッグに取り外し可能に取り付け可能なゴルフ用品収納ケースであって、ゴルフシューズ等のゴルフ用品を収納するケースに関する。
【背景技術】
【0002】
主としてゴルフクラブを収納するゴルフバッグは、様々なデザイン、形状を有するが、基本的には、ゴルフクラブを収納出来る略円筒形状を有するバッグであり、その外周面にポケットやキャリーベルト等(以下、ポケット等と総称する)が設けられている。このようなゴルフバッグのなかには、いわゆるスタンド式ゴルフバッグと呼ばれるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
スタンド式ゴルフバッグは、例えば、外周面の一部に一対の脚(スタンド)が取り付けられており、当該ゴルフバッグを地面等に対して傾けることで、一対のスタンドが開き、これによって傾いた状態のゴルフバッグを支えることができる。つまり、一対の開いたスタンドが、傾いた状態のゴルフバッグの転倒を防止する。これにより、ゴルフバッグが直立している場合と比較して、ユーザによるゴルグバッグからのゴルフクラブの取り出しが容易となる。
【0004】
スタンド式ゴルフバッグは、外周面の一部に一対のスタンドが取り付けられているため、ポケット等は当該一部を除いた外周面の他の部分に設けられている。そのため、非スタンド式ゴルフバッグと比較して、一般的に、外周面に設けられるポケット等の数や容量が限られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】実開平6-048725号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ユーザには、ゴルフシューズ等のゴルフ用品をゴルフバッグのポケットに収納し、ゴルフバッグとともに運びたい、という要望がある。しかしながら、スタンド式ゴルフバッグは、上記のように外周面に設けられるポケット等の数や容量が限られているため、スタンド式ゴルフバッグにゴルフシューズ等のゴルフ用品を収納することは困難であった。
【0007】
そこで、本発明の目的は、スタンド式ゴルフバッグにゴルフシューズ等のゴルフ用品を収納可能にするゴルフ用品収納ケースを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明のゴルフ用品収納ケースは、一対のスタンドを閉じた状態のスタンド式ゴルフバッグに取り外し可能に取り付けられるゴルフ用品収納ケースであって、ユーザが所望する物品を収納する収納部であって、前記一対のスタンドに沿って前記一対のスタンドに重ねられるように配置される収納部と、前記収納部を前記スタンド式ゴルフバッグに取り付けて固定するための取付部と、を備え、前記取付部は、前記一対のスタンドの長手方向に沿った方向における一の側において、前記一対のスタンドに対向する、前記収納部の背面に設けられ、前記スタンド式ゴルフバッグのゴルフクラブを入れるための開口の縁に引っ掛けられる第1の取付部材と、前記一対のスタンドの長手方向に沿った方向における他の側において、前記一対のスタンドに対向する、前記収納部の背面に設けられ、前記一対のスタンドに係合される第2の取付部材と、前記一対のスタンドの長手方向において、前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間において前記収納部の背面に配置され、前記スタンド式ゴルフバッグに対して前記収納部を固定する固定バンドと、を備え、前記収納部は、左右一組のゴルフシューズのそれぞれを収納する第1及び第2の収納部から構成され、前記第1の取付部材は、前記一対のスタンドに対向する、前記第1の収納部の背面に設けられ、前記第2の取付部材は、前記一対のスタンドに対向する、前記第2の収納部の背面に設けられ、前記取付部は、さらに、前記第1の収納部と前記第2の収納部との間に設けられ、前記第1の収納部と前記第2の収納部とを連結する連結部を備え、前記固定バンドは、一端が前記連結部と接続され、他端が前記ゴルフバッグと前記一対のスタンドとの間に挿通され、更に少なくとも部分的に前記連結部に重なり合うよう延伸し、前記固定バンドと前記連結部とが少なくとも部分的に重なりあう位置において、前記固定バンドと前記連結部とのそれぞれの向かい合う面に、対となる面ファスナがそれぞれ設けられる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、スタンド式ゴルフバッグにゴルフシューズ等のゴルフ用品を収納可能にするゴルフ用品収納ケースを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】スタンド式ゴルフバッグの一例を示す斜視図である。
図2】本発明の第1の実施の形態に係るゴルフ用品収納ケースであって、図1のスタンド式ゴルフバッグに取り付けられた状態のゴルフ用品収納ケースを示す斜視図である。
図3】ゴルフ用品収納ケースを前面側から見た斜視図である。
図4】ゴルフ用品収納ケースを背面側から見た斜視図である。
図5】ゴルフ用品収納ケースを別の観点において背面側から見た背面図である。
図6図6(a)及び図6(b)は、ゴルフ用品収納ケースをスタンド式ゴルフバッグに取り付ける方法を説明するための図であって、第1の取付部材の取り付け方法を説明するための図である。
図7図7(a)及び図7(b)は、ゴルフ用品収納ケースをスタンド式ゴルフバッグに取り付ける方法を説明するための図であって、第2の取付部材の取り付け方法を説明するための図である。
図8図8(a)及び図8(b)は、ゴルフ用品収納ケースをスタンド式ゴルフバッグに取り付ける方法を説明するための図であって、バンドをゴルフバッグと一対のスタンドとの間のスペースに挿通する方法を説明するための図である。
図9図9(a)及び図9(b)は、ゴルフ用品収納ケースをスタンド式ゴルフバッグに取り付ける方法を説明するための図であって、バンドを把持部の外周に固定する方法を説明するための図である。
図10】ユーザが片手でゴルフ用品収納ケースを持ち運ぶ一例を示す図である。
図11】本発明の第2の実施の形態に係るゴルフ用品収納ケースを示す斜視図である。
図12】本発明の第3の実施の形態に係るゴルフ用品収納ケースを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態に係るゴルフ用品収納ケースについて、図面を参照して詳細に説明する。以下では、左右一組のゴルフシューズをゴルフ用品の一例としてゴルフ用品収納ケースに収納する場合について説明するが、ゴルフ用品収納ケースに収納されるゴルフ用品はゴルフシューズに限定されず、ユーザが所望する物品、一例としては、ユーザがゴルフコース等のゴルフをプレイする場において携帯したい物品、例えば、財布等の物品全般をいう。
【0012】
(第1の実施の形態)
(ゴルフ用品収納ケースの概要)
図1及び図2を参照する。ゴルフ用品収納ケース1は、いわゆるスタンド式ゴルフバッグ100に取り外し可能に取り付けられる。より詳細には、ゴルフ用品収納ケース1は、例えば、図1に示すスタンド式ゴルフバッグ100の搬送時等、一対のスタンド200が閉じた状態において、図2に示すように、当該一対のスタンド200の延伸方向に沿って当該一対のスタンド200に重ねられるようにしてスタンド式ゴルフバッグ100に取り付けられる。また、ゴルフ用品収納ケース1は、ユーザがゴルフコース等においてゴルフのプレイ中等に、一対のスタンド200が開いた状態において、スタンド式ゴルフバッグ100から取り外されて使用される。スタンド式ゴルフバッグ100から取り外されたゴルフ用品収納ケース1は、ユーザが手で携帯可能である。その詳細については、後述する。
なお、スタンド式ゴルフバッグ100やその一対のスタンド200は、公知であるため、その詳細な説明を省略する。
【0013】
(構成)
このようなゴルフ用品収納ケース1の構成について、詳細に説明する。図3図5に示すように、ゴルフ用品収納ケース1は、主に、第1の収納部11と、第2の収納部12と、連結部13と、を含んで構成される。なお、以下では、特に図示しないが、理解を容易にするため、第1の収納部11と、連結部13と、第2の収納部12とが連続する方向、つまり、ゴルフ用品収納ケース1が延伸する方向、換言すると、一対のスタンド200の延伸方向を長手方向といい、当該長手方向と直交する方向を幅方向という。これらの方向に合わせて、第1の収納部11及び第2の収納部12のうち、長手方向に沿った辺を長辺といい、幅方向に沿った辺を短辺という。
【0014】
まず、第1の収納部11について説明する。第1の収納部11は、ゴルフ用品の一例であるゴルフシューズの一の片側を収納可能な形状に形成される。例えば、第1の収納部11は、スタンド式ゴルフバッグ100の一対のスタンド200に重ねられる略長方形状の背面111と、背面111の各長辺111a、111bからそれぞれ立設され、側面視でゴルフシューズの形状に概ね沿った形状に形成される側面112、113と、上面から見て、背面111の一の短辺111cから他の短辺111dに渡り、側面112、113のそれぞれの外周のうち、背面111の長辺111a、111bと接続された部分を除いたそれぞれの外周部分112a、113aに沿って設けられる略帯状の前面114と、を備える。
【0015】
側面112、113のゴルフシューズの形状に沿った形状について、さらに説明する。一例として、ゴルフシューズは、つま先が背面111の一の短辺111c側、かかとが背面の他の短辺111d側に配置されるようにして第1の収納部11に収納される。この場合、側面112、113のうち、ゴルフシューズのつま先に対応する部分、つまり、背面111の一の短辺111c側の部分は、ゴルフシューズのつま先を第1の収納部11の奥まで入れやすくするよう、例えば、側面視で先細りかつ先端が丸みを帯びた形状としてもよい。また、側面112、113のうち、ゴルフシューズのかかとに対応する部分、つまり、背面111の他の短辺111d側は、ゴルフシューズのかかとを第1の収納部11の奥まで入れやすくするよう、例えば、側面視でゴルフシューズのつま先に対応する部分よりも高くなるような形状としてもよい。
【0016】
背面111と、側面112、113とは、背面111の長辺111a、111bにおいて、例えば縫合によって接続される。側面112、113と、前面114とは、側面112、113の外周部分112a、113aにおいて、例えば縫合によって接続される。背面111と、前面114とは、背面111の一の短辺111c及び他の短辺111dにおいて、例えば縫合によって接続される。これにより、袋状の第1の収納部11が形成される。
【0017】
なお、本実施の形態では、背面111と、前面114とは、背面111の一の短辺111c及び他の短辺111dにおいて縫合される場合を例として説明した。しかしながら、本発明はこの場合に限定されず、背面111と、前面114との縫合位置は、例えば、ゴルフ用品収納ケース1の製造を容易にする、といった観点から、適宜変更可能である。
【0018】
背面111と、側面112、113と、前面114とは、それぞれ、例えばナイロン等のファブリック素材から形成される。なお、背面111と、側面112、113と、前面114とは、例えば、ユーザのニーズに応じて天然皮革、合成皮革等、任意の材料から形成してよい。以下で説明する他の構成要素の材料についても、同様である。また、一の短辺111c及び他の短辺111dを除き、各面の継ぎ目部分、つまり、縫合等による接続部分(本実施の形態では、111aから112a、及び、111bから113a)には、補強や形状維持等のためにチューブ状のリブ115を設けてもよい。リブ115を設ける場合には、例えば、側面112、113それぞれの外周の全周(外周部分112a、113a及び背面111の長辺111a、111bを含む)分の長さを有するいわゆるパイピングテープを用意する。次に、当該パイピングテープの縫合用の部分を各面の縫合する部分の間に挟み込み、それらを縫合して接続する。これにより、側面112等の外周の全周に渡り、パイピングからなるリブ115を設けることができる。
【0019】
補強のため、いわゆる芯材として、例えばナイロン切板等の補強板116が背面111に設けられる。例えば、図示しないが、背面111を袋状に形成し、当該袋状の背面111に内包されるように補強板116を設けてもよいし、第1の収納部11にゴルフシューズが収納された状態において、背面111のうち、ゴルフシューズのソールと接触する部分に補強板116を設けるようにしてもよい。換言すると、背面111に補強板116を設ける場合は、図2に示すようにゴルフ用品収納ケース1がスタンド式ゴルフバッグ100に取り付けられた際に、補強板116が直接一対のスタンド200に接触しないよう、補強板116を設けるようにする。補強板116が直接接触することで、一対のスタンド200に擦り傷等のダメージが生じないようにするためである。また、補強板116を設けることで、背面111に何らかの理由によって破れ等のダメージが生じてしまっても、ゴルフシューズのソールが一対のスタンド200に直接接触することを防止することができ、ひいては、一対のスタンド200に擦り傷等のダメージが生じることを防止する。
なお、補強のため、同様にして各側面112、113にも補強板(図示せず)を設けてもよい。
【0020】
前面114には、第1の収納部11を少なくとも部分的に開いたり、閉じたりすることでゴルフシューズを第1の収納部11に収納したり、第1の収納部11から取り出せるようにするため、開閉部材117が設けられる。開閉部材117は、例えば、スナップボタン、ファスナ等である。本実施の形態においては、開閉部材117としてファスナ及びスライダを採用する(以下、これらを総称してファスナ117とする)。一例として、ファスナ117は、前面111と背面111との接続部分、つまり、一の短辺111cから、前面114の幅方向における前面114の略中央部において、前面114の長手方向に沿って所定の長さで設けられる。当該所定の長さは、特に限定されず、ユーザが第1の収納部11からゴルフシューズを取り出したり、あるいは第1の収納部11へゴルフシューズを収納することを容易とする任意の長さに設定される。
【0021】
なお、本実施の形態では、前面114は、側面112等の外周部分112a等に沿って、背面111の一の短辺111cから他の短辺111dまでの長さ分の帯状のナイロン素材から形成される場合を例にして説明した。このような前面114は、上記の長さ分の一の帯状のナイロン素材から形成されてもよいし、複数片のナイロン素材を上記の長さ分だけ縫合等によってつなぎ合わせて一の前面114を形成してもよい。
【0022】
次に、第2の収納部12について説明する。第2の収納部12は、第1の収納部11と同一の構成を有する。つまり、第2の収納部12は、図3図5に示すように、背面121と、側面122、123と、前面124と、を含んで構成される袋状に形成され、ゴルフシューズの他の片側を収納可能である。側面122及び123の外周部分122a及び123a、並びに、それらにそれぞれ連続する背面121の長辺121a及び121bには、第1の収納部11と同様に、パイピングテープ等を用いてリブ125を設けてもよい。
【0023】
背面121は、第1の収納部11と同様にして補強板126を備える。また、前面124には、第1の収納部11と同様に、ファスナ127が設けられ、ファスナ127によって第2の収納部12を少なくとも部分的に開閉可能である。
第2の収納部12は、第1の収納部11と同一の構成を有するので、各部の詳細についての説明は省略する。
【0024】
続いて、連結部13について説明する。連結部13は、第1の収納部11と、第2の収納部12との間に配置され、第1の収納部11と第2の収納部12とを連結する。より具体的には、連結部13は、第1の収納部11と、第2の収納部12とに、それぞれ、一のゴルフシューズと他のゴルフシューズとが収納された状態において、一のゴルフシューズのかかとと、他のゴルフシューズのかかととが連結部13を挟んで対向するように第1の収納部11と第2の収納部12とを連結する。なお、連結部13は、後述するように、ゴルフ用品収納ケース1を、図2に示すように、スタンド式ゴルフバッグ100に取り付けて固定するための取付部14の構成要素の一部でもある。その詳細については、後述する。
【0025】
連結部13の構成について、より詳細に説明する。連結部13は、背面111の他の短辺111dと、背面121の他の短辺121dとに接続される部分を有し、第1の収納部11の前面114側及び第2の収納部12の前面124側においてループ状に形成された把持部131と、短辺111d及び121dに接続された把持部131の部分から幅方向に延伸するよう一端が固定され、巻回することで他端部分が把持部131と部分的に重なり合う(以下、オーバーラップともいう)ように設けられた帯状の固定バンド132と、を含んで構成される。
【0026】
把持部131と、固定バンド132とは、例えば、帯状のナイロン等のファブリック素材から形成される。把持部131は、その一部が、背面111の他の短辺111d及び背面121の他の短辺121dに例えば縫合によりそれぞれ接続される。固定バンド132は、他の短辺111d等と接続された把持部131の部分側、つまり、把持部131のループ部分とは反対側から巻回して把持部131の外周面と部分的にオーバーラップするよう設けられる。巻回された固定バンド132を把持部131の一部に固定できるよう、把持部131及び固定バンド132は、例えば、対となる面ファスナ133及び134をそれぞれ備える。
把持部131は、後述するように、ユーザがゴルフ用品収納ケース1を手で持ち運ぶために把持される部分である。
また、固定バンド132は、後述する第1の取付部材141及び第2の取付部材142によってスタンド式ゴルフバッグ100に取り付けられた第1の収納部11及び第2の収納部12をスタンド式ゴルフバッグ100に固定するための部分である。
【0027】
次に、ゴルフ用品収納ケース1を、図2に示すように、スタンド式ゴルフバッグ100に取り付けて固定するための構成について説明する。当該構成として、ゴルフ用品収納ケース1は、さらに、取付部14を備える。取付部14は、主に、第1の取付部材141と、第2の取付部材142と、上記の対となる面ファスナ133及び134、換言すると、面ファスナ133が設けられた固定バンド132を含む連結部13と、対応する面ファスナ134と、を含んで構成される。
【0028】
第1の取付部材141は、例えば、ナイロン樹脂から形成され、第1の収納部11または第2の収納部12いずれか一方においてゴルフ用品収納ケース1をスタンド式ゴルフバッグ100に取り付けするための所定の強度を有しつつも変形可能な弾性部材である。例えば、特に図4及び図5に示すように、二又のフック状に形成される。スタンド式ゴルフバッグのなかには、図2に示すように、スタンド式ゴルフバッグ100の長手方向に延伸してその内部を仕切る複数の仕切りを有するものがあり、当該複数の仕切りのなかには、上方から見て、一対のスタンド200に向かって略直線状に延伸する仕切り101がある場合がある。このような仕切り101に対応できるようにするため、第1の取付部材141は、二又のフック状に形成される。より詳細には、ゴルフ用品収納ケース1を、スタンド式ゴルフバッグ100に取り付ける際、図2に示すように、一対のスタンド200に向かって略直線状に延伸する仕切り101を二又の間に挟み込むようにして、第1の取付部材141をスタンド式ゴルフバッグ100の開口の縁102に引っ掛ける。一対のスタンド200に向かって略直線状に延伸する仕切り101がないスタンド式ゴルフバッグ100の場合には、単に、第1の取付部材141をスタンド式ゴルフバッグ100の開口の縁102に引っ掛けるのみでよい。
【0029】
本実施の形態においては、第1の取付部材141は、特に図5に示すように、第1の収納部11の背面111に設けられる。一例として、帯状のナイロンテープ141aを用意し、第1の取付部材141のうち、二又のフックと反対側の部分にナイロンテープ141aを通すためのスリット141cを予め形成する。次に、スリット141cにナイロンテープ141aを通し、当該ナイロンテープ141aの両端をそろえてループを形成する。そして、ナイロンテープ141aのそろえた両端側を、例えば図示しない平リベット等の固定手段で長手方向における所定の位置で背面111に固定する。さらに、平リベットを覆うように、背面111にナイロン等のファブリック素材からなるカバー141bを設ける。平リベットが一対のスタンド200に直接接触して擦り傷等のダメージが生じることを防止するためである。
また、第1の取付部材141の内面には、複数の突起141dを設けてもよい。第1の取付部材141がスタンド式ゴルフバッグ100の開口縁102に引っ掛けられた際、第1の取付部材141が容易に外れてしまうことを防止するためである。突起の数や形状は、任意であり、例えば、本実施の形態では、二又部分のそれぞれ内面に複数の突起141dを設けている。
【0030】
第2の取付部材142は、例えば、ナイロン樹脂から形成され、第1の収納部11または第2の収納部12のうち、第1の取付部材141が設けられていないいずれか他方においてゴルフ用品収納ケース1をスタンド式ゴルフバッグ100に取り付けるための所定の強度を有しつつも変形が可能な弾性部材である。第2の取付部材142は、それぞれが一対のスタンド200それぞれの外周面の一部に対応する一対の係合部142a、142aを備える。より詳細には、第2の取付部材142は、長手方向において、第1の取付部材141と反対側、本実施の形態においては、第2の収納部12の背面121に設けられる。第2の取付部材142は、幅方向において、閉じた状態の一対のスタンド200の幅と略同一の長さを有する矩形の部材であり、当該矩形の部材の両端に、それぞれ、一対のスタンド200のそれぞれに対応して断面視で半円弧状かつ凹状の係合部142a、142aが設けられる。例えば、第2の取付部材142のうち、一の係合部142aと他の係合部142aとの間の矩形の部材において、平リベット等の固定手段143(以下、平リベット143と称する)の頭が突出しないよういわゆるダボ穴加工をしたうえで当該平リベット143によって第2の取付部材142を長手方向において所定の位置で背面121に固定する。平リベット143の頭が突出しないようにすることで、当該頭がスタンド式ゴルフバッグ100に直接接触して擦り傷等のダメージが生じることを防止する。
【0031】
後述するように、ゴルフ用品収納ケース1を、スタンド式ゴルフバッグ100に取り付ける際、係合部142a、142aは、それぞれ、一対のスタンド200のそれぞれの外周面に係合される。一対のスタンド200のそれぞれの外周面に係合された係合部142a、142aが容易に一対のスタンド200のそれぞれから外れないよう、例えば、各係合部142aの凹部の幅を、各スタンド200の直径よりも若干狭くする。各係合部142aは、上記のようにナイロン樹脂から形成されるため、弾性を有し変形可能であるので、各係合部142aを対応するスタンド200に取り付ける際、凹部の幅が若干広がり得る。そして、スタンド200に完全に取り付けた際には、弾性によって凹部の幅は元に戻り得る。つまり、各係合部142a、ひいては、第2の取付部材142は、一対のスタンド200に対していわゆるスナップフィットによる係合によって取り付け可能である。
【0032】
なお、当該幅については、スタンド式ゴルフバッグ100にゴルフ用品収納ケース1を取り付けて搬送する際、ゴルフ用品収納ケース1が容易にスタンド式ゴルフバッグ100から容易に外れず、かつ、ユーザがスタンド式ゴルフバッグ100からゴルフ用品収納ケース1を取り外す際に容易に各係合部142aと各スタンド200との係合を解除できるようにするような、任意の幅とすると好適である。
【0033】
対となる面ファスナ133及び134は、上記のように、それぞれ、ループ状の把持部131の外周の一部と、固定バンド132を把持部131のループ部分とは反対側、より詳細には、第1の収納部11及び第2の収納部12の背面111及び121を表向きにした状態で把持部131がループを形成する側とは反対の側、から巻回して当該ループの外周に部分的に配置された面ファスナ133とオーバーラップして向かい合う固定バンド132の面に設けられる。後述するように、スタンド式ゴルフバッグ100の一対のスタンド200を閉じた状態で、当該一対のスタンド200に重ねるようにしてゴルフ用品収納ケース1をスタンド式ゴルフバッグ100に取り付けた際に、ゴルフ用品収納ケース1と対向する一対のスタンド200の裏側に固定バンド132を通す。次に、一対のスタンド200の裏側に通した固定バンド132の一部を把持部131のループ部分の一部にオーバーラップさせることで、面ファスナ133、134を結合させることができる。これにより、第1の取付部材141及び第2の取付部材142によってスタンド式ゴルフバッグ100に取り付けられた第1の収納部11及び第2の収納部12を、連結部13を介して固定バンド132によりスタンド式ゴルフバッグ100に固定される。
【0034】
(取り付け、固定方法)
次に、以上のような構成を有するゴルフ用品収納ケース1をスタンド式ゴルフバッグ100に取り付けて固定する方法について、図6乃至図8を参照して詳細に説明する。なお、以下では第1の収納部11、第2の収納部12、連結部13の順にゴルフ用品収納ケース1をスタンド式ゴルフバッグ100に取り付けて固定する方法を例として説明するが、ゴルフ用品収納ケース1の構成要素の取り付け順序はこの順序に限定されず、ユーザが行いやすい順序であってよい。
【0035】
まず、二又のフック状の第1の取付部材141を、スタンド式ゴルフバッグ100の開口の縁102に引っ掛ける。より詳細には、ゴルフ用品収納ケース1を閉じた状態の一対のスタンド200に沿って重ね合わせ、図6(a)に示すように、第1の取付部材141の二又部分の間に、スタンド式ゴルフバッグ100の仕切りのうち、一対のスタンド200側に位置する仕切り101を挟み込むようにして、第1の取付部材141をスタンド式ゴルフバッグ100の開口の縁102に位置決めする。次に、図6(b)に示すように、位置決めした第1の取付部材141をスタンド式ゴルフバッグ100の開口の縁102に対して押し込んで、第1の取付部材141を、スタンド式ゴルフバッグ100の開口の縁102に引っ掛ける。これにより、ゴルフ用品収納ケース1のうち、第1の収納部11がスタンド式ゴルフバッグ100に取り付けられる。上記のように、第1の取付部材141の内面には、複数の突起141dが設けられているので、第1の取付部材141が例えば何らかの衝撃が加わることによって容易に外れてしまうことが防止される。なお、一対のスタンド200に向かって略直線状に延伸する仕切り101がないスタンド式ゴルフバッグ100の場合には、上記のように、単に第1の取付部材141をスタンド式ゴルフバッグ100の開口の縁102に引っ掛けるのみでよい。
【0036】
次に、幅方向における両端それぞれに係合部142aを有する第2の取付部材142を、スタンド式ゴルフバッグ100の一対のスタンド200に取り付ける。より詳細には、図7(a)に示すように、一対のスタンド200を閉じた状態で、第2の取付部材142のいずれか一方の係合部142aを、対応する一のスタンド200に押し込んで固定(いわゆるスナップフィット)する。次に、図7(b)に示すように、他方の係合部142aを、他方のスタンド200に押し込んで固定(いわゆるスナップフィット)する。これにより、ゴルフ用品収納ケース1のうち、第2の収納部12がスタンド式ゴルフバッグ100に取り付けられる。
【0037】
そして、第1の取付部材141及び第2の取付部材142によってスタンド式ゴルフバッグ100に取り付けられた第1の収納部11及び第2の収納部12を、連結部13を介して固定バンド132によりスタンド式ゴルフバッグ100に固定する。より詳細には、まず、図8(a)に示すように、固定バンド132を引き出し、図8(b)に示すように、固定バンド132を一対のスタンド200の裏側、つまり、一対のスタンド200とゴルフバッグ100との間に挿通する。
【0038】
続いて、図9(a)に示すように、固定バンド132を、挿通した側とは反対の側から引き出す。最後に、図9(b)に示すように、一対のスタンド200に対して緩みがないよう、固定バンド132を引っ張りつつ、把持部131の外周の一部にオーバーラップさせる。これにより、面ファスナ133、134が重ね合わさり、把持部131の外周の一部に固定バンド132が固定される。ひいては、第1の取付部材141及び第2の取付部材142によってスタンド式ゴルフバッグ100に取り付けられた第1の収納部11及び第2の収納部12が、連結部13を介して固定バンド132により一対のスタンド200に固定される。換言すると、ゴルフ用品収納ケース1が、スタンド式ゴルフバッグ100に固定される。また、一対のスタンド200が、閉じた状態から開くことがないように固定バンド132によって固定される。
【0039】
以上により、図2に示すようにスタンド式ゴルフバッグ100にゴルフ用品収納ケース1が取り付けられて固定される。ゴルフ用品収納ケース1をスタンド式ゴルフバッグ100から取り外すには、第1の取付部材141、第2の取付部材142、固定バンド132を任意の順序でそれぞれ取り外せばよい。
【0040】
取り外したゴルフ用品収納ケース1は、図10に示すように、例えば、ユーザが手で持ち運ぶことが可能である。より詳細には、固定バンド132を上記のように巻回して把持部131に固定する。この状態で、ユーザが片手で把持部131を把持すると、第1の収納部11及び第2の収納部12は、それらの内部に何も入っていない状態でも、自重によって連結部13を中心にして垂れ下がる。このような状態のゴルフ用品収納ケース1を、ユーザは片手で持ち運ぶことが可能である。
【0041】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、固定バンド132を一対のスタンド200とスタンド式ゴルフバッグ100との間に挿通することで、ゴルフ用品収納ケース1をスタンド式ゴルフバッグ100に対して固定する例について説明した。しかしながら、第1の実施の形態の場合よりも、更に強固にスタンド式ゴルフバッグ100に対してゴルフ用品収納ケースを固定したい場合がある。例えば、ユーザが、ゴルフ用品収納ケースを取り付けた状態のゴルフバッグ100を、配送業者にゴルフコース等まで配送を希望する場合がある。このような場合には、ユーザではなく、配送業者がゴルフ用品収納ケースを取り付けた状態のゴルフバッグ100を扱うことになる。配送業者による配送の際に、衝撃等が加わることでスタンド式ゴルフバッグ100からゴルフ用品収納ケースが外れることを防止するため、第1の実施の形態の場合よりも、更に強固にスタンド式ゴルフバッグ100に対してゴルフ用品収納ケースを固定しておいたほうが好適である。以下、本発明の第2の実施の形態として、このような場合に好適なゴルフ用品収納ケースについて図11を参照して説明する。
【0042】
図11に示すように、本発明の第2の実施の形態に係るゴルフ用品収納ケース2は、第1の実施の形態に係るゴルフ用品収納ケース1と比較して、固定バンド232の構成が異なる。それ以外は、第1の実施の形態に係るゴルフ用品収納ケース1と同様の構成であるので、詳細な説明は省略する。
【0043】
図11に示すように、固定バンド232は、スタンド式ゴルフバッグ100の外周に巻回可能な長さを有する。そして、緩みがないように固定バンド232をスタンド式ゴルフバッグ100の外周に巻回し、図示しない面ファスナ133、134によって固定バンド232を把持部131の外周に固定する。これにより、第1の実施の場合と比較して、スタンド式ゴルフバッグ100に対してゴルフ用品収納ケース2を更に強固に固定することが可能である。
【0044】
(第3の実施の形態)
第1及び第2の実施の形態では、ゴルフ用品収納ケース1及び2が、2つの収納部、つまり、第1の収納部11及び第2の収納部12を有する場合を例にして説明した。しかしながら、ゴルフ用品収納ケースは、1の収納部を有する構成を採用してもよい。例えば、第1及び第2の実施の形態と比較して、ゴルフ用品収納ケースの製造工程を減らして製造コストを減らし、ひいては、ゴルフ用品収納ケースの販売価格を下げたい場合がある。ゴルフ用品収納ケースのユーザのなかには、第1及び第2の実施の形態に係るゴルフ用品収納ケース1及び2よりも安価なゴルフ用品収納ケースを所望するユーザがいることが想定されるためである。以下、本発明の第3の実施の形態として、このようなユーザのニーズに合致するゴルフ用品収納ケースについて図12を参照して説明する。なお、第1の実施の形態のゴルフ用品収納ケース1と同様の構成については、同一の参照番号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0045】
図12に示すように、本発明の第3の実施の形態に係るゴルフ用品収納ケース3は、単一の収納部31を有する。収納部31の背面311側には、背面311の長辺311a、311bに沿って、一の短辺311cと他の短辺311dとの間において延伸するように配置された補強板316を備える。補強板316は、第1の実施の形態と同様に、図示しないが、背面311を袋状に形成し、当該袋状の背面311に内包されるように補強板316を設けてもよいし、収納部31にゴルフシューズが収納された状態において、背面311のうち、ゴルフシューズのソールと接触する部分に補強板316を設けるようにしてもよい。
【0046】
収納部31のいずれかの短辺側、例えば、一の短辺311c側に、第1の実施の形態と同様にして第1の取付部材141を設ける。収納部31の他の短辺側、例えば、他の短辺311d側に、第1の実施の形態と同様にして第2の取付部材142を設ける。
【0047】
収納部31の長手方向において、任意の位置、例えば、略中間の位置に、面ファスナ133を幅方向に沿って配置する。当該面ファスナ133から延伸するよう、固定バンド132を設け、当該固定バンド132の面のうち、当該固定バンド132を第1の実施の形態のように巻回して面ファスナ133に対向する面に、面ファスナ134を設ける。
【0048】
また、図示しないが、ゴルフ用品収納ケース3を一対のスタンド200に沿ってゴルフバッグ100に取り付けた状態で、ゴルフバッグ100と一対のスタンド200との間に固定バンド132を挿通して一対のスタンド200を固定することができるよう、面ファスナ133を背面311から収納部31の側面の一部に延伸して設け、当該面ファスナ133の延伸部分と重なり合う、固定バンド132の一部に面ファスナ134を設ける。
【0049】
本実施の形態のゴルフ用品収納ケース3は、連結部13でもある把持部131が省略される。換言すると、収納部31の背面311が、連結部13の機能をも包含する。しかしながら、図示しないが、ゴルフ用品収納ケース3、つまり、収納部31の一の短辺311c及び他の短辺311dに、例えば、長さを調整可能なショルダーストラップの一端及び他端を接続する。このようにすることで、ユーザは、ゴルフバッグ100から取り外したゴルフ用品収納ケース3を、例えば肩に掛けて持ち運ぶことができる。
【0050】
(作用・効果)
次に、本発明の実施の形態に係るゴルフ用品収納ケース1、2及び3について、その作用・効果について説明する。
【0051】
本発明の一の実施の形態に係るゴルフ用品収納ケースは、一対のスタンドを閉じた状態のスタンド式ゴルフバッグに取り外し可能に取り付けられるゴルフ用品収納ケースであって、ユーザが所望する物品を収納する収納部であって、一対のスタンドに沿って一対のスタンドに重ねられるように配置される収納部と、収納部をスタンド式ゴルフバッグに取り付けて固定するための取付部と、を備える。
【0052】
取付部は、一対のスタンドの長手方向に沿った方向おける一の側において、一対のスタンドに対向する、収納部の背面に設けられ、スタンド式ゴルフバッグのゴルフクラブを入れるための開口の縁に引っ掛けられる第1の取付部材と、一対のスタンドの長手方向に沿った方向における他の側において、一対のスタンドに対向する、収納部の背面に設けられ、一対のスタンドに係合される第2の取付部材と、一対のスタンドの長手方向において、第1の取付部材と第2の取付部材との間において収納部の背面に配置され、スタンド式ゴルフバッグに対して収納部を固定する固定バンドと、を備える。
【0053】
スタンド式ゴルフバッグは、外周面の一部に一対のスタンドが取り付けられているため、ポケット等は当該一部を除いた外周面の他の部分に設けられている。そのため、非スタンド式ゴルフバッグと比較して、一般的に、外周面に設けられるポケット等の数や容量が限られている。しかしながら、ユーザには、ゴルフシューズ等のゴルフ用品をゴルフバッグのポケットに収納したい、つまり、ゴルフバッグととともに運びたい、という要望がある場合が多い。
【0054】
本発明の一の実施の形態に係るゴルフ用品収納ケースは、第1の取付部材、第2の取付部材、及び固定バンドを有する取付部を有する。そのため、当該ゴルフ用品収納ケースは、スタンド式ゴルフバッグに取り付け可能であり、またスタンド式ゴルフバッグに固定可能である。当該ゴルフ用品収納ケースを用いることで、ゴルフバッグと共にゴルフシューズ等のゴルフ用品を運びたい、というユーザの要望に沿うことが可能となる。
【0055】
また、上記のゴルフ用品収納ケースでは、第1の取付部材は、二又のフック形状に形成され、スタンド式ゴルフクラブの内部を仕切る仕切りのうち、一対のスタンドに向かって略直線上に延伸する仕切りを二又の間に挟み込みつつ、スタンド式ゴルフバッグの開口の縁に押し込んで固定され、第2の取付部材は、その両端に、それぞれ、一対のスタンドのそれぞれに係合可能な係合部を有し、固定バンドは、対となる面ファスナの一方を備え、収納部は、対となる面ファスナの他方を備える。
【0056】
このような構成によれば、ゴルフ用品収納ケースは、第1の取付部材によってスタンド式ゴルフバッグの開口の縁に固定され、第2の取付部材によってスタンド式ゴルフバッグの一対のスタンドに固定され、さらに、対となる面ファスナによって一対のスタンドに固定される。そのため、スタンド式ゴルフバッグに、ゴルフ用品収納ケースを強固に取り付けることができる。
【0057】
また、対となる面ファスナを利用することで、固定バンドによって閉じた状態の一対のスタンドを固定することもできる。スタンド式ゴルフバッグには、通常、閉じた状態の一対のスタンドが開かないようにするストラップ等が設けられている。しかしながら、長年の使用により、当該ストラップによる一対のスタンドの保持力が低下し、その機能を発揮できなくなっている場合がある。このような場合に、上記のように、面ファスナを利用することで、固定バンドによって閉じた状態の一対のスタンドを固定、保持することができる。
【0058】
また、本発明の一の実施の形態に係るゴルフ用品収納ケースでは、収納部は、左右一組のゴルフシューズのそれぞれを収納する第1及び第2の収納部から構成され、第1の取付部材は、一対のスタンドに対向する、第1の収納部の背面に設けられ、第2の取付部材は、一対のスタンドに対向する、第2の収納部の背面に設けられ、取付部は、さらに、第1の収納部と第2の収納部との間に設けられ、前記第1の収納部と前記第2の収納部とを連結する連結部を備え、固定バンドは、一端が連結部と接続され、他端がゴルフバッグと一対のスタンドとの間に挿通され、更に少なくとも部分的に連結部に重なり合うよう延伸し、固定バンドと連結部とが少なくとも部分的に重なりあう位置において、固定バンドと連結部とのそれぞれの向かい合う面に、対となる面ファスナがそれぞれ設けられる。
【0059】
このような構成によれば、左右一組のゴルフシューズを、それぞれ、第1の収納部、第2の収納部に収納可能である。第1の収納部は、第1の取付部材によってスタンド式ゴルフバッグに取り付けられる。第2の収納部は、第2の取付部材によってスタンド式ゴルフバッグに取り付けられる。第1の収納部と第2の収納部とを連結する連結部は、固定バンドを一対のスタンドに巻回するようにして一対のスタンドを固定することで、一対のスタンド、ひいては、スタンド式ゴルフバッグに取り付けられる。そのため、仮に第1の取付部材、第2の取付部材、固定バンドのいずれかが外れてしまったとしても、スタンド式ゴルフバッグからゴルフ用品収納ケースが完全に脱着してしまうことを防止することができる。
【0060】
さらに、本発明の一の実施の形態に係るゴルフ用品収納ケースでは、連結部は、さらに、ゴルフ用品収納ケースがスタンド式ゴルフバッグに取り付けられた状態で、一対のスタンドとは反対側における一部がループ状に形成された把持部を有し、把持部の外周の一部には、対となる面ファスナの一方が設けられ、固定バンドの他端部分には、対となる面ファスナの他方が設けられる。
【0061】
このような構成によれば、ゴルフ用品収納ケースをスタンド式ゴルフバッグから取り外した状態で、ユーザは、把持部を手で持つことでゴルフ用品収納ケースを持ち運ぶことができる。この状態で、対となる面ファスナを用いて把持部の外周の一部に固定バンドの他端部分を固定することで、固定バンドが持ち運びの邪魔とならない。
【0062】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されず、本発明の技術的範囲から逸脱しない限りにおいて様々な応用、変更が可能である。例えば、第2の実施の形態では、ゴルフバッグ100の外周に巻回される固定バンド232を採用する構成を例として説明したが、固定バンド232に加えて、第1の実施の形態の固定バンド132も備える構成を採用してもよい。また、第3の実施の形態では、一の収納部31を採用する構成を例として説明したが、当該構成を第2の実施の形態の構成に適用してもよい。
【符号の説明】
【0063】
1、2、3 ゴルフ用品収納ケース
11 第1の収納部
12 第2の収納部
13 連結部
14 取付部
31 収納部
131 把持部
132、232 固定バンド
133、134 一対の面ファスナ
141 第1の取付部材
142 第2の取付部材
142a 係合部
【要約】
【課題】スタンド式ゴルフバッグにゴルフ用品を収納可能にするゴルフ用品収納ケースを提供する。
【解決手段】ゴルフ用品収納ケース1は、スタンドに沿って重ねられるように配置される収納部11、12と、収納部11、12をスタンド式ゴルフバッグに取り付けて固定するための取付部14と、を備え、取付部14は、スタンドの長手方向に沿った方向における一の側において、スタンドに対向する収納部11の背面に設けられ、スタンド式ゴルフバッグの開口の縁に引っ掛けられる第1の取付部材141と、当該長手方向に沿った方向における他の側において、スタンドに対向する収納部12の背面に設けられ、スタンドに係合される第2の取付部材142と、当該長手方向において、第1の取付部材141と第2の取付部材142との間において収納部11、12の背面に配置され、スタンド式ゴルフバッグに対して収納部11、12を固定する固定バンド132と、を備える。
【選択図】 図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12