(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-19
(45)【発行日】2024-09-30
(54)【発明の名称】2モードロッカークラッチ
(51)【国際特許分類】
F16D 41/12 20060101AFI20240920BHJP
【FI】
F16D41/12 C
(21)【出願番号】P 2023511859
(86)(22)【出願日】2021-10-11
(86)【国際出願番号】 US2021054335
(87)【国際公開番号】W WO2022081441
(87)【国際公開日】2022-04-21
【審査請求日】2023-02-15
(32)【優先日】2020-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515009952
【氏名又は名称】シェフラー テクノロジーズ アー・ゲー ウント コー. カー・ゲー
【氏名又は名称原語表記】Schaeffler Technologies AG & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Industriestr. 1-3, 91074 Herzogenaurach, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン リー
【審査官】倉田 和博
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0094676(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0226533(US,A1)
【文献】特開2020-118250(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16D 41/08、41/12-41/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2モードロッカークラッチであって、
回転軸を中心として回転するように支持されたクラッチギアと、
ハウジングと、
第1の爪部であって、
端部、及び
前記ハウジング内に配設された部分を含む、第1の爪部と、
作動アセンブリであって、
ソレノイド、
前記ハウジング内に配設され、前記第1の爪部と接触するシャトルリンク、
前記シャトルリンクの第1の端部に接続される第1の弾性要素、及び
前記シャトルリンクの第2の端部に接続される第2の弾性要素を含む、作動アセンブリと、
前記ハウジング内に配設された部分を含む第2の爪部と、
前記第2の爪部を、前記クラッチギアと接触するように付勢する
第3の弾性要素と、を備え、
前記2モードロッカークラッチの一方向モードでは、前記クラッチギアが、前記ハウジングに対して、前記回転軸を中心として第1の周方向にのみ、回転可能であり、また、
前記2モードロッカークラッチの前記一方向モードからロックモードへ移行するために、
前記第2の爪部が、前記ハウジングに対して、前記第1の周方向とは反対の第2の周方向への、前記クラッチギアの回転を阻止し、
前記作動アセンブリが、前記第1の爪部を、前記クラッチギアと接触するように枢動させるように配置されており、かつ、
前記第1の爪部の前記端部が、前記ハウジングに対して、前記第1の周方向への前記クラッチギアの回転を阻止するように配置され
、
前記一方向モードでは、前記第2の弾性要素が、前記シャトルリンクを前記第1の爪部が前記クラッチギアとの接触から外れるように枢動されるように付勢し、
前記一方向モードから前記ロックモードに移行するために、前記ソレノイドが前記第1の弾性要素を変位させ、前記第1の弾性要素が変位することで、前記シャトルリンクは前記第2の弾性要素を圧縮し、前記第1の爪部が前記クラッチギアと接触するように枢動させる、2モードロッカークラッチ。
【請求項2】
前記第1の爪部が、前記第2の爪部と接触していない、請求項1に記載の2モードロッカークラッチ。
【請求項3】
前記クラッチギアが、複数の径方向外向きに延在する歯部を含み、
各径方向外向きに延在する歯部が、
前記第1の周方向に面する第1の表面と、
前記第2の周方向に面する第2の表面と、を含み、また、
前記一方向モードから前記ロックモードに移行するために、
前記第1の爪部の前記端部が、前記複数の径方向外向きに延在する歯部に含まれる第1の径方向外向きに延在する歯部の前記第1の表面に接触するように配置され、かつ
前記第2の爪部が、前記複数の径方向外向きに延在する歯部に含まれる第2の径方向外向きに延在する歯部の前記第2の表面に接触するように配置される、請求項1に記載の2モードロッカークラッチ。
【請求項4】
2モードロッカークラッチであって、
回転軸を中心として回転するように支持されたクラッチギアと、
ハウジングと、
第1の爪部であって、
端部、及び
前記ハウジング内に配設された部分を含む、第1の爪部と、
前記第1の爪部と接触しておらず、かつハウジング内に配設された部分を含む、第2の爪部と、
ソレノイドと、
ハウジング内に配設され、前記第1の爪部と接触するシャトルリンクと、
前記シャトルリンクの第1の端部に接続される第1の弾性要素と、
前記シャトルリンクの第2の端部に接続される第2の弾性要素と、
前記第2の爪部を、前記クラッチギアと接触するように付勢する第
3の弾性要素と、を備え、
前記2モードロッカークラッチの一方向モードにおいて、
前記クラッチギアが、前記ハウジングに対して、前記回転軸を中心として第1の周方向にのみ回転可能であり、かつ
前記第2の爪部が、前記ハウジングに対して、前記第1の周方向とは反対の第2の周方向への、前記クラッチギアの回転を阻止するように配置されており、
前記2モードロッカークラッチのロックモードにおいて、前記クラッチギアの回転が、前記ハウジングに対して、前記第1の爪部及び前記第2の爪部によって阻止され、また
、
前記一方向モードでは、前記第2の弾性要素が、前記シャトルリンクを前記第1の爪部が前記クラッチギアとの接触から外れるように枢動されるように付勢し、
前記一方向モードから前記ロックモードに移行するために、前記ソレノイドが前記第1の弾性要素を変位させ、前記第1の弾性要素が変位することで、前記シャトルリンクは前記第2の弾性要素を圧縮し、前記第1の爪部が前記クラッチギアと接触するように枢動させる、2モードロッカークラッチ。
【請求項5】
クラッチギアと、ハウジングと、前記ハウジング内に少なくとも部分的に配設された第1の爪部と、
ソレノイドと、前記第1の爪部と接触するシャトルリンクと、前記シャトルリンクの第1の端部に接続される第1の弾性要素と、
前記シャトルリンクの第2の端部に接続される第2の弾性要素と、前記ハウジング内に少なくとも部分的に配設された第2の爪部と、前記ハウジング内に少なくとも部分的に配設された第
3の弾性要素と、を含む、2モードロッカークラッチを動作させる方法であって、前記方法が
、
前記第
3の弾性要素によって、前記第2の爪部の端部を、前記クラッチギアと接触するように変位させることと、
前記第2の爪部
によって、ハウジングに対して、前記クラッチギアの回転軸を中心とし
た前記クラッチギアの
第1の周方向に回転可能な状態で、前記第1の周方向とは反対の第2の周方向への回転を阻止することと
、
一方向モードにおいて、前記第2の弾性要素によって、前記シャトルリンクを前記第1の爪部が前記クラッチギアとの接触から外れるように枢動されるように付勢されることと、
前記一方向モードからロックモードに移行する際に、前記ソレノイドが前記第1の弾性要素を変位させ、前記第1の弾性要素が変位することで、前記シャトルリンクは前記第2の弾性要素を圧縮し、前記第1の爪部が前記クラッチギアと接触するように枢動させること、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年10月13日に出願された米国非仮出願第17/069,283号の優先権を主張するものであり、本非仮出願の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一方向モードとロックモードとの間で切り替え可能なロッカークラッチに関する。
【背景技術】
【0003】
公知のラチェットクラッチでは、所望の機能を欠くことがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書中に例示される態様によれば、2モードロッカークラッチが提供され、本2モードロッカークラッチは、回転軸を中心として回転するように支持されたクラッチギアと、ハウジングと、第1の爪部であって、端部と、ハウジング内に配設された部分と、を含む第1の爪部と、作動アセンブリと、ハウジング内に配設された部分を含む第2の爪部と、第2の爪部を、クラッチギアと接触するように付勢する弾性要素と、を含む。本2モードロッカークラッチの一方向モードでは、クラッチギアは、ハウジングに対して、回転軸を中心として第1の周方向にのみ、回転可能である。本2モードロッカークラッチの一方向モードからロックモードに移行するために、第2の爪部は、ハウジングに対して、第1の周方向とは反対の第2の周方向への、クラッチギアの回転を阻止し、作動アセンブリは、第1の爪部を、クラッチギアと接触するように枢動させるように配置されており、第1の爪部の端部は、ハウジングに対して、第1の周方向への、クラッチギアの回転を阻止するように配置されている。
【0005】
本明細書に例示される態様によれば、2モードロッカークラッチが提供され、本2モードロッカークラッチは、回転軸を中心として回転するように支持されたクラッチギアと、ハウジングと、第1の爪部であって、端部と、ハウジング内に配設された部分と、を含む第1の爪部と、第1の爪部と接触しておらず、かつハウジング内に配設された部分を含む、第2の爪部と、第1の弾性要素と、第2の爪部を、クラッチギアと接触するように付勢する第2の弾性要素と、を含む。本2モードクラッチの一方向モードにおいて、クラッチギアは、ハウジングに対して、回転軸を中心として第1の周方向にのみ回転可能であり、第2の爪部は、ハウジングに対して、第1の周方向とは反対の第2の周方向への、クラッチギアの回転を阻止するように配置されている。本2モードロッカークラッチのロックモードにおいて、クラッチギアの回転は、ハウジングに対して、第1の爪部及び第2の爪部によって阻止される。一方向モードからロックモードに移行するために、第1の弾性要素は、第1の爪部を、クラッチギアと接触するように枢動させるように配置されている。
【0006】
本明細書に例示される態様によれば、クラッチギアと、ハウジングと、ハウジング中に少なくとも部分的に配設された第1の爪部と、第1の弾性要素と、ハウジング中に少なくとも部分的に配設された第2の爪部と、ハウジング中に少なくとも部分的に配設置された第2の弾性要素とを含む2モードロッカークラッチを動作させる方法が提供され、本方法は、第1の弾性要素によって、第1の爪部を、クラッチギアとの接触から外れるように変位させることと、第2の弾性要素によって、第2の爪部の端部を、クラッチギアと接触するように変位させることと、第2の爪部によって、ハウジングに対して、クラッチギアの回転軸を中心とした第1の周方向へのクラッチギアの回転を阻止することと、クラッチギアを、ハウジングに対して、第1の周方向とは反対の第2の周方向に回転させることと、を含む。
【0007】
様々な実施形態が、添付の概略図を参照して、単なる実施例として開示され、概略図において、対応する参照シンボルは、対応する部分を示している。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】
図1に示される2モードロッカークラッチの背面等角図である。
【
図3】
図1に示される2モードロッカークラッチの分解図であり、クラッチギアを有していない状態にある。
【
図4】
図1に示される2モードロッカークラッチの図であり、側部パネルが取り外され、一方向モードの状態にある。
【
図5】
図1に示される2モードロッカークラッチの断面図であり、側部パネルが取り外され、ロックモードの状態にある。
【
図6】
図1に示される2モードロッカークラッチの断面図であり、側部パネルが取り外され、一方向モードとロックモードとの間の移行の状態にある。
【発明を実施するための形態】
【0009】
最初に、異なる図面に現れる同様の図面番号は、本開示と同一の、または機能的に類似した構造要素を特定することを理解されたい。特許請求される本開示は、開示される態様に限定されないことを理解されたい。
【0010】
更に、本発明は、記載されている特定の方法論、材料、及び修正例に限定されるものではなく、したがって、当然ながら、異なる可能性があることを理解されたい。また、本明細書において使用される用語は、特定の態様を説明することのみを目的とし、本開示の範囲を限定することを意図するものではないことも理解されたい。
【0011】
特に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術的用語および科学的用語は、本開示が属する分野の当業者によって一般的に理解されているものと同じ意味を有する。本明細書で説明するものと同様または同等である任意の方法、デバイス、または材料は、本開示の実践または試験に使用することができることを理解されたい。
【0012】
図1は、2モードロッカークラッチ100の正面図である。
【0013】
図2は、
図1に示される2モードロッカークラッチ100の背面等角図である。
【0014】
図3は、
図1に示される2モードロッカークラッチ100の分解図であり、クラッチギアを有していない状態にある。以下は、
図1~
図3に照らして考察されるべきである。2モードロッカークラッチ100は、回転軸ARを中心として回転するように支持されたクラッチギア102と、ハウジング104と、爪部106と、作動アセンブリ108と、爪部110と、弾性要素112と、を含む。爪部106は、端部114、端部115、及び部分116を含む。端部115及び部分116は、ハウジング104によって囲まれたキャビティ118の中に配設されている。爪部110は、ハウジング104によって囲まれたキャビティ124の中に配設された、端部120及び部分122を含む。弾性要素112は、爪部110を、爪部110の軸を中心とした方向D1に、かつクラッチギア102と接触するように付勢する。爪部106は、爪部110と接触していない。
【0015】
クラッチギア102は、径方向外向きに延在する歯部126を含む。各歯部126は、回転軸ARを中心とした円周方向CD1に面する表面128、及び方向CD1とは反対の周方向CD2に面する表面130を含む。
図1の実施例では、ハウジング104は、側部パネル132、側部パネル134、及び中央パネル136を含む。作動アセンブリ108は、ソレノイド138、弾性要素140、及び弾性要素142を含む。要素140及び142は、ハウジング104内に位置する。例示的な実施形態では、2モードロッカークラッチ100は、タブ146を有するシャトルリンク144と、爪部110と接触する部分148と、弾性要素140及び142を含む。爪部106は、シャトルリンク144のスロット150の中に配設されている。
【0016】
図4は、
図1に示される2モードロッカークラッチ100の図であり、側部パネル134が取り外され、一方向モードの状態にある。以下は、
図1~
図4に照らして考察されるべきである。2モードロッカークラッチ100の一方向モードでは、クラッチギア102は、ハウジング104に対して、周方向CD2においてのみ回転可能であり、爪部110は、ハウジング104に対して、方向CD1へのクラッチギア102の回転を阻止し、爪部106は、クラッチギア102と接触していない。例えば、クラッチギア102が方向CD2に回転するとき、爪部110は、表面128と接触することなく歯部126上を通過し、方向CD2へのクラッチギア102の回転を可能にし、クラッチギア102が、ハウジング104に対して、方向CD1に回転するとき、爪部110の端部120は、歯部126の表面128と接触して、ハウジング104に対して、回転軸ARを中心とした方向CD1への、クラッチギア102の回転を阻止する。
【0017】
図5は、
図1に示される2モードロッカークラッチ100の図であり、側部パネル134が取り外され、ロックモードの状態にある。以下は、
図1~
図5に照らして考察されるべきである。2モードロッカークラッチ100のロックモードでは、爪部106は、歯部126の表面130と接触して、ハウジング104に対して、方向CD2への、クラッチギア102の回転を阻止し、爪部110は、歯部126の表面128と接触して、ハウジング104に対して、方向CD1への、クラッチギア102の回転を阻止する。
【0018】
図6は、
図1に示される2モードロッカークラッチ100の図であり、側部パネル134が取り外され、一方向モーとロックモードとの間の移行の状態にある。以下は、
図1~
図6に照らして考察されるべきである。
図1の実施例では、
図4の一方向モードから
図5のロックモードに移行するために、作動アセンブリ108は、端部114がクラッチギア102と接触するように、爪部106を、爪部106の軸A2を中心とした方向D2に枢動させるように配置されている。例えば、ソレノイド138は、ソレノイド138のプランジャ152を方向D3に変位させ、プランジャ152は、弾性要素140を圧縮し、弾性要素140を方向D3に変位させ、弾性要素140は、シャトルリンク144を方向D3に変位させ、シャトルリンク144は、弾性要素142を圧縮し、爪部106を方向D2に枢動させ、それにより、端部114は、回転トルクT1がクラッチギア102に方向CD2に印加されるように、表面130に接触する。弾性要素112は、爪部110を方向D1に付勢し続け、それにより、端部120は、回転トルクT2がクラッチギア102に方向CD1に印加されるように、表面128に接触する。
【0019】
爪部110は、軸A1を中心として枢動可能であり、爪部106は、軸A2を中心として枢動可能である。
図5のロックモードから
図4の一方向モードに移行するために、作動アセンブリ108は、爪部106を、爪部106の軸A2を中心として方向D4に枢動させるように配置されており、それにより、端部114は、クラッチギア102との接触を中断させる。例えば、ソレノイド138は、ソレノイド138のプランジャ152を、方向D3の反対の方向D5に変位させ、弾性要素142は、シャトルリンク144を方向D5に変位させ、シャトルリンク144は、爪部106を方向D4に枢動させ、シャトルリンク144は、弾性要素140を圧縮する。弾性要素112は、爪部を方向D1に付勢し続け、それにより、端部120は、回転トルクT2がクラッチギア102に方向CD1に印加されるように、表面128に接触する。
【0020】
図1の実施例では、2モードロッカークラッチ100は、クラッチ100を、例えば、変速機(図示せず)の固定構成要素に取り付けるように配置された位置合わせピン154と、パネル132、134、及び136を接続するピン156と、キャビティ118からオイルを排出するためのチャネル158と、ソレノイド位置センサ160と、を含む。
【0021】
以下は、
図1~
図6に照らして考察されるべきである。以下では、クラッチギアと、ハウジングと、ハウジング中に少なくとも部分的に配設された第1の爪部と、第1の弾性要素と、ハウジング中に少なくとも部分的に配設された第2の爪部と、ハウジング中に少なくとも部分的に配設された第2の弾性要素と、を含む2モードロッカークラッチを動作させる方法について記載している。第1のステップでは、第1の弾性要素によって、第1の爪部を、クラッチギアとの接触から外れるように変位させる。第2のステップでは、第2の弾性要素によって、第2の爪部の端部を、クラッチギアと接触するように変位させる。第3のステップでは、第2の爪部よって、ハウジングに対して、クラッチギアの回転軸を中心とした第1の周方向への、クラッチギアの回転を阻止する。第4のステップでは、第1の円周方向とは反対の第2の円周方向に、第1の回転トルクを受ける。第5のステップでは、クラッチギアを、ハウジングに対して、第2の周方向に回転させる。
【0022】
例示的な実施形態では、2モードロッカークラッチは、ソレノイドを含み、第6のステップでは、ソレノイドによって、第1の爪部を、クラッチギアと接触するように変位させ、第7のステップでは、第1の爪部によって、ハウジングに対して、第2の周方向への、クラッチギアの回転を阻止する。
【0023】
例示的な実施形態では、2モードロッカークラッチは、ソレノイドと第1の爪部との間に配設された第3の弾性要素を含み、ソレノイドによって、第1の爪部を、クラッチギアと接触するように変位させることと、ソレノイドによって、第3の弾性要素を変位させることと、第3の弾性要素によって第1の爪部を、クラッチギアと接触するように変位させることと、第1の弾性要素を圧縮することと、を含む。
【0024】
2モードロッカークラッチ100の新規な構造は、爪部110及び弾性要素112を使用して、常に係合される一方向モードを、作動アセンブリ108を介して制御可能な爪部106と組み合わせて、一方向モードとロックモードとの間で切り替え可能なラチェットクラッチを提供する。
【0025】
様々な上記で開示した特徴及び機能、並びに他の特徴及び機能、又はそれらの代替例は、望ましくは、他の多くの異なるシステム又は用途に組み合わせられ得ることが認識されるであろう。以下の特許請求の範囲によって包含されることも意図する、現時点では予見または予期されていない様々な代替例、修正例、変更例、またはその改善が、後に当業者によって行われ得る。
【符号の説明】
【0026】
A1 軸、爪部110
A2 軸、爪部106
AR 回転軸
CD1 円周方向
CD2 円周方向
D1 方向、軸A1
D2 方向、軸A2
D3 方向
D4 方向、軸A2
D5 方向
T1 回転トルク
T2 回転トルク
100 2モードロッカークラッチ
102 クラッチギア
104 ハウジング
106 爪部
108 作動アセンブリ
110 爪部
112 弾性要素
114 端部、爪部106
115 端部、爪部106
116 部分、爪部106
118 キャビティ
120 端部、爪部110
122 部分、爪部110
124 キャビティ
126 歯部
128 表面、歯部
130 表面、歯部
132 パネル、ハウジング
134 パネル、ハウジング
136 パネル、ハウジング
138 ソレノイド
140 弾性要素
142 弾性要素
144 シャトルリンク
146 タブ、シャトルリンク
148 部分、シャトルリンク
150 スロット、シャトルリンク
152 プランジャ、ソレノイド
154 位置合わせピン
156 ピン
158 チャネル
160 ソレノイド位置センサ