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特許7558406医療用3次元映像測定装置及び医療映像整合システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-19
(45)【発行日】2024-09-30
(54)【発明の名称】医療用3次元映像測定装置及び医療映像整合システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/20 20160101AFI20240920BHJP
【FI】
A61B34/20
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2023522567
(86)(22)【出願日】2021-10-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-30
(86)【国際出願番号】 KR2021014108
(87)【国際公開番号】W WO2022080855
(87)【国際公開日】2022-04-21
【審査請求日】2023-04-12
(31)【優先権主張番号】10-2020-0131865
(32)【優先日】2020-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】506414749
【氏名又は名称】コー・ヤング・テクノロジー・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ムン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】リュ、ソン ヨル
【審査官】近藤 裕之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/134083(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/114834(WO,A2)
【文献】特開2010-054320(JP,A)
【文献】特表2012-530267(JP,A)
【文献】特表2019-501704(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 34/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を出力する光源と、
前記光が対象体に反射した反射光を受信して3次元画像情報を生成するように構成されたカメラと、
内部に前記カメラが配置され、前記反射光が内部に流入する開口を形成するハウジングと、
駆動力を発生させるモータと
前記駆動力が伝達される複数のギアと、
前記開口に対する相対的な位置及び相対的な姿勢のうち、少なくとも1つを変更可能に前記ハウジングに配置され、位置及び姿勢のトラッキングのために外部の結像装置によって撮像されるように構成されたトラッキング用の面を有するマーカーと、を含み、
前記ハウジングは、
前記マーカーが固定される第1ハウジングと、
前記開口が形成され、前記第1ハウジングに対する相対的な位置及び相対的な姿勢のうち少なくとも1つを変更可能に前記第1ハウジングに結合される第2ハウジングを含み、
前記複数のギアは、
前記第2ハウジングの内壁面に移動方向に沿って形成された従動ギアと、
前記従動ギアとかみ合って回転し、前記駆動力を前記従動ギアに伝達する主動ギアを含み、
前記第2ハウジングは、前記第1ハウジングに対する相対的な並進運動が可能なように配置されることによって、前記第1ハウジングに対する相対的な位置を変更可能に構成される、
医療用3次元映像測定装置。
【請求項2】
前記光源はパターン光を出力するように構成され、
前記カメラは、前記パターン光が前記対象体に反射した前記反射光を受信して3次元画像情報を生成するように構成される、
請求項1に記載の医療用3次元映像測定装置。
【請求項3】
前記マーカーの前記開口に対する相対的な位置及び前記相対的な姿勢のうち少なくとも1つの変更による変位情報を感知するように構成されるセンサと、
前記変位情報を外部電子装置に伝送するように構成される通信回路とを含む、
請求項1に記載の医療用3次元映像測定装置。
【請求項4】
前記マーカーは、
(i)前記開口に対する相対的な並進運動及び(ii)前記開口に対して所定の回転軸を中心に相対的な回転運動のうち少なくとも1つを行うことによって、前記開口に対する相対的な位置及び相対的な姿勢のうち少なくとも1つを変更可能に構成される、
請求項1に記載の医療用3次元映像測定装置。
【請求項5】
前記第2ハウジングは、前記第1ハウジングに所定の回転軸を中心に相対的に回転運動が可能なように配置されることによって、前記第1ハウジングに対する相対的な姿勢を変更可能に構成され、
前記第2ハウジングの前記相対的な姿勢の変更による回転角情報を感知するように構成されるセンサをさらに含む、
請求項1に記載の医療用3次元映像測定装置。
【請求項6】
前記第2ハウジングが前記第1ハウジングに対して相対的に回転運動が可能なように、
前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングの間に配置されるベアリングをさらに含む、
請求項5に記載の医療用3次元映像測定装置。
【請求項7】
前記センサは、前記第2ハウジングの前記相対的な位置変更による前記第1ハウジングに対して相対的に移動した距離情報を感知するように構成される、
請求項5に記載の医療用3次元映像測定装置。
【請求項8】
前記回転軸は、前記カメラに到達する直前の前記反射光の経路と平行に延びる、
請求項5に記載の医療用3次元映像測定装置。
【請求項9】
前記回転軸は、前記カメラに到達する直前の前記反射光の経路を横切る方向に延びる、
請求項5に記載の医療用3次元映像測定装置。
【請求項10】
医療映像整合システムにおいて、
光を出力する光源と、前記光が対象体に反射した反射光を受信して3次元画像情報を生成するように構成されたカメラと、内部に前記カメラが配置されて前記反射光が内部に流入する開口を形成するハウジングと、駆動力を発生させるモータと、前記駆動力が伝達される複数のギアと、前記開口に対する相対的な位置及び相対的な姿勢のうち少なくとも1つを変更可能に前記ハウジングに配置され、位置及び姿勢のトラッキングのために外部の結像装置によって撮像されるように構成されたトラッキング用の面を有するマーカーを含む医療用3次元映像測定装置と、
前記マーカーの前記トラッキング用の面の少なくとも一部を撮像してトラッキング用画像を結像する結像装置を含み、前記3次元画像情報を受信するように構成され、前記トラッキング用画像を用いて前記マーカーの位置及び姿勢を決定して前記3次元画像情報の座標を決定するように構成される外部電子装置と、を含み、
前記ハウジングは、
前記マーカーが固定される第1ハウジングと、
前記開口が形成され、前記第1ハウジングに対する相対的な位置及び相対的な姿勢のうち少なくとも1つを変更可能に前記第1ハウジングに結合される第2ハウジングを含み、
前記複数のギアは、
前記第2ハウジングの内壁面に移動方向に沿って形成された従動ギアと、
前記従動ギアとかみ合って回転し、前記駆動力を前記従動ギアに伝達する主動ギアを含み、
前記第2ハウジングは、前記第1ハウジングに対する相対的な並進運動が可能なように配置されることによって、前記第1ハウジングに対する相対的な位置を変更可能に構成される、
医療映像整合システム。
【請求項11】
前記医療用3次元映像測定装置は、
前記マーカーの前記開口に対する前記相対的な位置及び前記相対的な姿勢のうち少なくとも1つの変更による変位情報を感知するように構成されるセンサをさらに含み、
前記外部電子装置は、前記変位情報に基づいて前記3次元画像情報の座標を決定するように構成される、
請求項10に記載の医療映像整合システム。
【請求項12】
前記光源はパターン光を出力するように構成され、
前記カメラは、前記パターン光が前記対象体に反射した前記反射光を受信してライトフィールド画像を生成するように構成され、
前記医療用3次元映像測定装置は、前記ライトフィールド画像を用いて前記対象体の表面に対する3次元画像を生成するように構成されるプロセッサをさらに含む、
請求項10に記載の医療映像整合システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は医療用3次元映像測定装置及び医療映像整合システムに関するものである。
【0002】
本開示は国家研究開発事業であるWC300プロジェクト技術開発支援の一環として行った研究から導き出されたものである。
【0003】
[課題固有番号:S2482672、研究事業名:WC300プロジェクト技術開発支援、研究課題名:整合精度1mm以下の手術用ナビゲーション融合頭頸部手術ロボットシステムの開発、寄与率:1/1、主管機関:株式会社コーヨンテクノロジー、研究期間:2017.03.01~2021.12.31]
【背景技術】
【0004】
近頃、手術用ナビゲーション(surgical navigation)技術が医師の外科手術をサポートするために活用されている。手術用器具及び患者の手術部位を撮影する医療用3次元映像測定装置にそれぞれマーカー(marker)を配置し、カメラのような、結像装置を有するオプティカルトラッキングシステムを通じてマーカーをトラッキングすることによって手術用器具の位置及び姿勢をトラッキングでき、医療用3次元映像測定装置を介して撮影された手術部位の映像を、既に撮影された患者の医療画像(例:CT画像、MRI画像)と整合することができる。これを通じて、患者の医療画像上の手術用器具の位置及び姿勢情報をシステム上で認知することができる。
【0005】
オプティカルトラッキングシステムを通じて取得されたマーカーの画像を用いて、マーカーが配置された手術用器具または医療用3次元映像測定装置の位置情報及び姿勢情報が取得され得る。例えば、位置情報は直交座標系のX、Y、Z軸上での座標のような空間座標で定義され得、姿勢情報はロール(roll)、ピッチ(pitch)、ヨー(yaw)で定義され得る。
【0006】
医療用3次元映像測定装置は、患者の手術部位に関する映像情報を取得及び処理するために、患者の手術部位に対する3次元映像を測定することができる。例えば、医療用3次元映像測定装置は手術部位に一定のパターン光を照射して発生するパターンを測定し、これから対象体の3次元映像を取得する方法が活用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
医療用3次元映像測定装置が手術部位を撮影するために位置及び/または姿勢を変更する時、オプティカルトラッキングシステムが医療用3次元映像測定装置のマーカーをトラッキングすることが不可能な位置及び/または姿勢により、医療用3次元映像測定装置の位置及び/または姿勢を変更できないという制限がある。従来の技術では患者の多様な手術姿勢(例えば、Parkbenchの姿勢、Proneの姿勢、Supineの姿勢)により、患者や他の対象物(例えば、受け台、手術器具など)による干渉によってオプティカルトラッキングシステムの視野が遮られ、マーカーの撮影が困難になるという問題がある。本開示の実施例は上述した従来の技術の問題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一側面は、医療用3次元映像測定装置の実施例を提供する。代表的な実施例による医療用3次元映像測定装置は、光を出力する光源;前記光が対象体に反射した反射光を受信して3次元画像情報を生成するように構成されたカメラ;内部に前記カメラが配置され、前記反射光が内部に流入する開口を形成するハウジング;および前記開口に対する相対的な位置及び相対的な姿勢のうち少なくとも1つを変更可能に前記ハウジングに配置され、位置及び姿勢のトラッキングのために外部の結像装置によって撮像されるように構成されたトラッキング用の面を有するマーカーを含む。
【0009】
本開示の他の側面は、医療映像整合システムの各実施例を提供する。代表的な実施例による医療映像整合システムは、光を出力する光源と、前記光が対象体に反射した反射光を受信して3次元画像情報を生成するように構成されたカメラと、内部に前記カメラが配置されて前記反射光が内部に流入する開口を形成するハウジングと、前記開口に対する相対的な位置及び相対的な姿勢のうち少なくとも1つを変更可能に前記ハウジングに配置され、位置及び姿勢のトラッキングのために、外部の結像装置によって撮像されるように構成されたトラッキング用の面を有するマーカーを含む医療用3次元映像測定装置;および前記マーカーの前記トラッキング用の面の少なくとも一部を撮像してトラッキング用画像を結像する結像装置を含み、前記3次元画像情報を受信するように構成され、前記トラッキング用画像を用いて前記マーカーの位置及び姿勢を決定し、前記3次元画像情報の座標を決定するように構成される外部電子装置を含む。
【発明の効果】
【0010】
本開示の実施例によれば、患者固定装置、手術器具、医療用3次元映像測定装置自体及び/または操作者によって結像装置のマーカーに対する視野を遮らないようにマーカーの位置及び/または姿勢を変更し、外部電子装置によるマーカーのトラッキングが円滑になされる。
【0011】
本開示の実施例によれば、操作者がオプティカルトラッキングシステムのマーカーに対する視野が遮られないようにする煩わしさを軽減させて利便性を向上させることができ、操作者に手術部位の撮影及び手術器具の操作にさらに集中できる条件を提供することができる。例えば患者の手術姿勢はうつ伏せになった姿勢(Prone姿勢)で、手術部位は下を向いている難しい手術条件においても、操作者は医療用3次元映像測定装置のマーカーの位置及び/または姿勢を変更させ、簡単にオプティカルトラッキングシステムのマーカーに対する視野を確保することができる。
【0012】
本開示の実施例によれば、医療用3次元映像測定装置のマーカーに対するトラッキングが途切れることなく行われるように、マーカーの位置及び/または姿勢を変更させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の一実施例による医療映像整合システム(10)を示したブロック図である。
図2】本開示の一実施例による医療映像整合システム(10)が用いられる様子を示した図である。
図3】本開示の一実施例による医療用3次元映像測定装置(100)の断面図である。
図4】本開示の第1実施例による医療用3次元映像測定装置(101)の斜視図である。
図5図4の医療用3次元映像測定装置(101)をラインS1-S1’に沿って切った断面図である。
図6】本開示の第2実施例による医療用3次元映像測定装置(102)の立面図である。
図7】本開示の第3実施例による医療用3次元映像測定装置(103)の立面図である。
図8】本開示の第4実施例による医療用3次元映像測定装置(104)の立面図である。
図9】本開示の第5実施例による医療用3次元映像測定装置(105)の立面図である。
図10】本開示の第6実施例による医療用3次元映像測定装置(106)の立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示の実施例は、本開示の技術的思想を説明するための目的で例示されたものである。本開示による権利範囲が以下に提示される実施例やこれら実施例に対する具体的説明により限定されるものではない。
【0015】
本開示に用いられる全ての技術的用語及び科学的用語は、特に定義されない限り、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者に一般的に理解される意味を有する。本開示に用いられる全ての用語は本開示をより一層明確に説明する目的で選択されたものであり、本開示による権利範囲を制限するために選択されたわけではない。
【0016】
本開示で用いられる「含む」、「備える」、「有する」等のような表現は、該表現が含まれる語句または文章で特に言及されない限り、他の実施例を含む可能性を内包する開放型用語(open-ended terms)であると理解されるべきである。
【0017】
本開示で記述された単数形の表現は、特に言及しない限り複数形の意味を含むことができ、これは請求の範囲に記載された単数形の表現においても同様に適用される。
【0018】
本開示で用いられる「第1」、「第2」等の表現は複数の構成要素を相互に区分するために用いられ、該構成要素の順序または重要度を限定するものではない。
【0019】
本開示で、ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いる、または「接続されて」いると言及された場合、前記ある構成要素が前記他の構成要素に直接的に連結または接続され得、または、新たな他の構成要素を媒介に連結または接続され得るものとして理解されるべきである。
【0020】
以下、添付した図面を参照して本開示の各実施例を説明する。添付の図面で、同一または対応する構成要素には同一の参照符号が付与されている。また、以下の実施例の説明において、同一または対応する構成要素の重複した記述は省略され得る。しかし、構成要素に関する記述が省略されたとしても、そのような構成要素がある実施例に含まれないことを意図するわけではない。
【0021】
図1は本開示の一実施例による医療映像整合システム(10)を示したブロック図である。図2は本開示の一実施例による医療映像整合システム(10)が用いられる様子を示したブロック図である。図3は本開示の一実施例による医療用3次元映像測定装置(100)の断面図である。
【0022】
図1図3を参照し、医療映像整合システム(10)は医療用3次元映像測定装置(100)及び外部電子装置(20)を含むことができる。医療用3次元映像測定装置(100)及び外部電子装置(20)は互いに有線または無線で通信連結されて多様なデータ(例:画像)を送受信することができる。図1に示された構成のうち、一部が省略または置換されても、本文書に開示されている多様な実施例を実現するにおいては支障がないと思われる。
【0023】
医療用3次元映像測定装置(100)は、プロセッサ(110)を含むことができる。プロセッサ(110)は、医療用3次元映像測定装置(100)の各構成要素の制御及び/または通信に関する演算やデータ処理を行うことができる。プロセッサ(110)は医療用3次元映像測定装置(100)の構成要素から受信された信号を処理することができる。プロセッサ(110)は医療用3次元映像測定装置(100)が外部電子装置(20)に信号を発送するように制御することができる。プロセッサ(110)は医療用3次元映像測定装置(100)の他の構成要素から受信された命令またはデータをメモリ(図示せず)にロード(load)し、メモリに保存された命令またはデータを処理して、結果データを保存することができる。
【0024】
医療用3次元映像測定装置(100)は光源(120)を含むことができる。光源(120)はパターン光を出力することができる。光源(120)から出力されたパターン光は対象体(例えば、患者)(P)に照射されることができる。パターン光は対象体(P)に対する3次元画像を測定するために特定の模様を有する光であるか、一定、または特定の周期のパターンを有する光であり得る。パターン光は、例えば、ランダムドット(random dot)形態のパターン光、チェック柄形態のパターン光、縞模様の明るさが正弦波形態のパターン光、明るい部分と暗い部分が繰り返し示されるオン・オフ(on-off)形態のパターン光、または、明るさの変化が三角波形態の三角波パターン光を含むことができるが、パターン光の形態はこれに制限されない。
【0025】
光源(120)は複数のパターンが形成されたパターン部及びパターン部に光を照射するLEDを含むことができる。光源(120)はLED(121)から出力された光を集光してパターン部に照射されるように構成された集光レンズ(condensing lens)(125)を含むことができる。LED(121)から出力された光は複数のパターンが形成されたパターン部(123)を通過してパターンが反映され得る。LED(121)は、例えば、赤外線光を放出することができるが、これに制限されはしない。
【0026】
医療用3次元映像測定装置(100)はカメラ(130)を含むことができる。カメラ(130)は対象体(P)の画像を撮影する構成であり得る。カメラ(130)は対象体(P)を撮影して対象体(P)の3次元画像データを取得でき、前記取得した画像データを加工して対象体(P)の3次元画像を取得することができる。
【0027】
例えば、カメラ(130)はパターン光が照射された対象体(P)を撮影して対象体(P)の画像を取得することができる。プロセッサ(110)はパターン光を利用した位相変移方式に基づいて対象体(P)の3次元画像を生成することができる。例えば、光源(120)を介して一定の形態のパターン光を対象体(P)に照射した場合、対象体(P)の表面の屈曲によって表面に現れる光の強さが変わり得る。プロセッサ(110)はカメラ(130)を通じて生成された画像から位相データを生成し、3次元画像を生成することができる。
【0028】
一実施例において、カメラ(130)はライトフィールド画像(light field image)を生成するライトフィールドカメラ(130)であってもよい。ライトフィールドカメラ(130)は対象体(P)を撮影した後に対象体(P)の深度を事後的に決定し、互いに異なる対象体(P)深度を有する画像を組み合わせるように構成され得る。ライトフィールドカメラ(130)の画像センサは事後的かつ可変的な対象体(P)深度を有し得る。カメラ(130)は、パターンが反映された対象体(P)のライトフィールド画像を生成することができる。プロセッサ(110)は前記ライトフィールド画像から位相データを生成して対象体(P)の表面を構成する各点の高さを計算することによって対象体(P)の表面に対する3次元画像を生成することができる。
【0029】
カメラ(130)は集光レンズ(137)、レンズアレイ(lens array)(135)及び画像センサ(131)を含むことができる。集光レンズ(137)は対象体(P)から入ってくる光を集光することができる。レンズアレイ(135)は複数のマイクロレンズが配列されたレンズであり得る。画像センサ(131)はレンズアレイ(135)を通過した光をキャプチャーし、キャプチャーした光を用いてライトフィールド画像を生成することができる。画像センサ(131)は複数のマイクロレンズのそれぞれに対応する領域で区分され得る。例えば、画像センサ(131)はCCD(charge-coupled device)センサまたはCMOS(complementary metal-oxide semiconductor)センサを含むことができる。
【0030】
一実施例によるカメラ(130)で生成するライトフィールド画像は、光の色情報と方向情報を共に保存する複数のサブ画像を含むことができる。例えば、対象体(P)にパターン光が照射されて対象体(P)から反射した反射光がカメラ(130)に受信された場合、ライトフィールド画像は反射光の色情報及び方向情報を含む複数のサブ画像が結合された画像であり得る。カメラ(130)はライトフィールド画像に含まれた複数のサブ画像を用いて再焦点(refocusing)過程を進めることができる。例えば、カメラ(130)は再焦点過程でライトフィールド画像のピクセルのうち、所望の対象体(P)の深度、及びそれにより逆算される光路及び方向に対応するピクセルの情報を組み合わせて所望の深度の画像を生成することができる。例えば、カメラ(130)は再焦点過程で対象体(P)の全領域に対して焦点が合う画像を生成することもできる。カメラ(130)に正確な撮影対象領域の像を結ばせるためには、医療用3次元映像測定装置(100)と対象体(P)の撮影対象領域との間の距離が調整される必要があるが、ライトフィールド画像を生成するカメラ(130)を用いる場合、対象体(P)の深度を事後的に決定でき、対象体(P)の全領域に対して焦点が合うライトフィールド画像を生成することができるので、事前に焦点距離を調整する必要がない。ライトフィールド画像を生成するカメラ(130)の場合、一般レンズを用いるカメラ(130)に比べて測定可能な深さの範囲(depth range)が広く、一度の撮影で対象体(P)の画像を取得することができる。
【0031】
医療用3次元映像測定装置(100)は光路制御要素(140)を含むことができる。光路制御要素(140)は光源(120)から出力されたパターン光が対象体(P)に照射されるように、パターン光を特定の方向に反射させることができる。光路制御要素(140)は対象体(P)から反射した反射光がカメラ(130)に到達するように反射光を透過させることができる。光路制御要素(140)は、例えば、半透過鏡であってもよい。一例として、光源(120)及びカメラ(130)は光路制御要素(140)を基準に互いに垂直方向に配置され得る。
【0032】
医療用3次元映像測定装置(100)は外観を形成するハウジング(161、162)を含むことができる。ハウジング(161、162)は互いに結合する第1ハウジング(161)及び第2ハウジング(162)を含むことができる。第2ハウジング(162)は第1ハウジング(161)に相対的に運動可能に結合され得る。第1ハウジング(161)にマーカー(180)が配置され得る。
【0033】
ハウジング(161、162)の内部にカメラ(130)が配置される。ハウジング(161、162)には前記反射光が内部に流入する開口(162h)が形成される。開口(162h)には光透過性材質のレンズ(図示せず)が配置され得る。ハウジング(161、162)の内部に光源(120)が配置され得る。ハウジング(161、162)の内部に光路制御要素(140)が配置され得る。
【0034】
図3に開示されている実施例では、第1ハウジング(161)の内部に光源(120)、カメラ(130)及び光路制御要素(140)が配置され、第2ハウジング(162)には光源(120)から出力されたパターン光が対象体(P)に照射されるように開口(162h)が形成されるが、本開示はこれに制限されない。他の実施例において、第2ハウジング(162)に光源(120)、カメラ(130)及び光路制御要素(140)が配置され、また、開口(162h)が形成されてもよい。
【0035】
一実施例において、使用者は第1ハウジング(161)または第2ハウジング(162)をつかんだ状態で医療用3次元映像測定装置(100)を用いることができる。第1ハウジング(161)または第2ハウジング(162)は医療用3次元映像測定装置(100)が使用者にとっての移動と運搬及び使用を容易にする構成(例えば、取っ手)を含むことができる。
【0036】
他の実施例において、第1ハウジング(161)または第2ハウジング(162)は、外部の他の装置(例えば、手術台(30)や床などに固定されたスタンド(図示せず))により支持されることができる。前記スタンドは医療用3次元映像測定装置(100)の位置及び姿勢を変更可能に動作するように構成され得る。
【0037】
医療用3次元映像測定装置(100)は無線または有線を介して、情報を外部電子装置(20)に伝送するように構成され得る。医療用3次元映像測定装置(100)は通信回路(150)を含むことができる。通信回路(50)は情報を外部電子装置(20)に伝送するように構成され得る。通信回路(150)は外部電子装置(20)と通信チャネルを設立し、外部電子装置(20)と多様なデータを送受信することができる。一実施例によれば、通信回路(150)はセルラー通信モジュールを含みセルラーネットワーク(例:3G、LTE、5G、WibroまたはWimax)に連結されるように構成することができる。他の実施例によれば、通信回路(150)は近距離通信モジュールを含み近距離通信(例:Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標) Low Energy(BLE)、UWB)を用いて外部電子装置(20)とデータを送受信できる。医療用3次元映像測定装置(100)は外部電子装置(20)と情報を送受信する有線の通信回線(151、152、153)をさらに含むことができる(図4図10参考)。
【0038】
一実施例において、プロセッサ(110)はカメラ(130)を通じて取得した対象体(P)のライトフィールド画像を用いて対象体(P)の表面に対する3次元画像を生成することができる。例えば、照射されたパターン光は対象体(P)の撮影領域の表面の屈曲によって実際の撮影対象領域の表面に現れる光の強さが変わり得る。プロセッサ(110)は対象体(P)のライトフィールド画像を用いて、対象体(P)の表面の屈曲により変わった光の強さを測定し、これから位相データを生成して表面を構成する各点の高さを計算することができる。プロセッサ(110)は対象体(P)の表面を構成する各点の高さを計算することによって、対象体(P)の表面に対する3次元画像を生成することができる。プロセッサ(110)は通信回路(150)を介して対象体(P)の表面に対する3次元画像を外部電子装置(20)に伝送することができる。
【0039】
外部電子装置(20)はコントローラ(21)を含むことができる。コントローラ(21)は外部電子装置(20)の各構成要素の制御及び/または通信に関する演算やデータ処理を行うことができる。コントローラ(21)は外部電子装置(20)の構成要素から受信された信号を処理することができる。プロセッサ(110)は医療用3次元映像測定装置(100)から受信された信号を発送するように処理することができる。コントローラ(21)は受信された命令またはデータをメモリ(図示せず)にロード(load)し、メモリに保存された命令またはデータを処理して、結果データを保存することができる。
【0040】
外部電子装置(20)は結像装置(23)を含むことができる。結像装置(23)は医療用3次元映像測定装置(100)に付着されたマーカー(180)のトラッキング用の面の少なくとも一部を撮像し、トラッキング用の面の少なくとも一部に対するトラッキング用画像を結像することができる。例えば、前記トラッキング用の面はパターン面であってもよく、この場合、前記トラッキング用画像はパターン画像である。結像装置(23)は、例えば、マーカーの少なくとも一部に対する画像の結像が可能な、少なくとも2台以上のカメラ(23a、23b)を含むことができる。外部電子装置(20)は結像されたトラッキング用画像を用いてマーカー(180)の位置及び/または姿勢を決定することができる。
【0041】
マーカー(180)が前記トラッキング用の面としてパターン面を有する実施例において、外部電子装置(20)はマーカー(180)のパターン画像が取得される場合、前記パターン画像からマーカー(180)のパターンを構成する基本単位として、サブパターンのうち少なくとも1つが抽出され得る。抽出された少なくとも1つのサブパターンの全体のパターン内における位置が決定され、決定されたサブパターンの全体のパターン内の位置に基づいてマーカー(180)の姿勢が決定され得る。ここで、マーカー(180)の姿勢は、マーカー(180)の結像装置(23)に対する相対的な3次元的方向ないし方位を意味し得る。例えば、マーカー(180)または医療用3次元映像測定装置(100)の位置は、少なくとも2台以上のカメラ(23a、23b)を含む結像装置(23)によって結像された画像のうち、ステレオスコピック関係を有する2つの画像に基づいた三角法(triangulation)を用いて決定され得る。前記のようにマーカー(180)の位置及び姿勢が決定されると、マーカー(180)と前記マーカー(180)が付着された医療用3次元映像測定装置(100)との間の幾何学的関係に基づいて、マーカー(180)が付着された医療用3次元映像測定装置(100)の位置及び姿勢が決定され得る。
【0042】
外部電子装置(20)はストレージ(25)を含むことができる。ストレージ(25)は外部電子装置(20)の少なくとも1つの構成要素(例えば、コントローラ(21))によって用いられる多様なデータを保存することができる。例えば、ストレージ(25)は、コントローラ(21)により、医療用3次元映像測定装置(100)から受信した対象体(P)の表面に対する3次元画像を保存することができる。例えば、ストレージ(25)は、コントローラ(21)により、医療装置(図示せず)から受信した医療画像(例えば、CT画像、MRI画像など)を保存することができる。
【0043】
外部電子装置(20)は無線または有線を介して医療用3次元映像測定装置(100)と情報を送受信することができる。外部電子装置(20)は通信回路(27)を含むことができる。外部電子装置(20)の通信回路(27)は医療用3次元映像測定装置(100)と通信チャネルを設立し、医療用3次元映像測定装置(100)と情報を送受信することができる。一実施例によれば、外部電子装置(20)の通信回路(27)はセルラー通信モジュールを含みセルラーネットワーク(例:3G、LTE、5G、WibroまたはWimax)に連結されるように構成できる。他の実施例によれば、外部電子装置(20)の通信回路(27)は、近距離通信モジュールを含み近距離通信(例:Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標) Low Energy(BLE)、UWB)を用いて医療用3次元映像測定装置(100)とデータ送受信ができる。外部電子装置(20)は医療用3次元映像測定装置(100)と情報を送受信する有線の通信回線(図示せず)をさらに含むことができる。
【0044】
コントローラ(21)は医療用3次元映像測定装置(100)から受信した対象体(P)の表面に対する画像と対象体(P)に対する前記医療画像間の映像整合を行うことができる。医療用3次元映像測定装置(100)が生成した対象体(P)の表面に対する画像は、先に医療画像に含まれたターゲットの外部表面またはその一部であり得る。例えば、医療画像が、対象体(P)の頭の3次元形状をモデリングした画像の場合、対象体(P)の表面に対する3次元画像は対象体(P)の頭の表面にある目、鼻、口、耳などの外部形状を測定した画像であり得る。
【0045】
一実施例において、対象体(P)の表面に対する3次元画像は医療用3次元映像測定装置(100)に関する固有座標系(例えば、x1y1z1座標系)を有し得る。対象体(P)の表面に対する3次元画像の座標系は、医療画像の座標系(例えば、x2y2z2)と異なり得、外部電子装置(20)の座標系(例えば、x0y0z0)と異なり得る。外部電子装置(20)の座標系は、例えば、外部電子装置(20)の結像装置(23)の座標系を意味し得る。
【0046】
図2を参照し、使用者(例えば、医師)(D)は、医療用3次元映像測定装置(100)を用いて対象体(P)の表面に対する3次元画像を取得することができる。例えば、使用者(D)は医療用3次元映像測定装置(100)を用いて対象体(P)の表面にパターン光を照射することができる。照射されたパターン光によって対象体(P)の表面にはパターン(PA)が形成され得る。
【0047】
一実施例において、医療用3次元映像測定装置(100)は対象体(P)から反射した反射光を受信し、対象体(P)のライトフィールド画像を生成することができる。対象体(P)のライトフィールド画像は、例えば、照射されたパターン(PA)に関する複数のサブ画像が結合された画像であり得る。医療用3次元映像測定装置(100)は対象体(P)のライトフィールド画像を用いて対象体(P)の表面に対する3次元画像を生成することができる。医療用3次元映像測定装置(100)は生成した対象体(P)の表面に対する3次元画像を外部電子装置(20)に伝送することができる。
【0048】
外部電子装置(20)は結像装置を介して医療用3次元映像測定装置(100)に付着されたマーカー(180)のトラッキング用の面の少なくとも一部を撮像し、トラッキング用の面の少なくとも一部に対するトラッキング用画像を結像することができる。外部電子装置(20)は結像したトラッキング用画像に基づいてマーカー(180)が付着された医療用3次元映像測定装置(100)の位置及び姿勢を決定することができる。
【0049】
外部電子装置(20)は対象体(P)の表面に対する3次元画像の座標系を外部電子装置(20)の座標系に変換することができる。例えば、外部電子装置(20)はマーカー(180)を通じて決定した医療用3次元映像測定装置(100)の位置及び姿勢に基づいて、対象体(P)の表面に対する3次元画像の座標系を外部電子装置(20)の座標系に変換することができる。
【0050】
外部電子装置(20)は前記医療装置から受信した対象体(P)の医療画像の座標系を外部電子装置(20)の座標系に変換することができる。多様な実施例による外部電子装置(20)は対象体(P)の表面に対する3次元画像と対象体(P)の医療画像間の座標系を互いに統一することによって、映像整合を行うことができる。
【0051】
図3を参照し、医療用3次元映像測定装置(100)は光を集光させるための少なくとも1つの集光レンズ(171、172)を含むことができる。集光レンズ(171、172)は光の経路上に配置され得る。集光レンズ(171、172)は光路制御要素(140)の周辺に配置され得る。少なくとも1つの集光レンズ(171、172)は光源(120)から光路制御要素(140)に向かう光の経路上に配置された第1集光レンズ(171)を含むことができる。少なくとも1つの集光レンズ(171、172)は光路制御要素(140)から対象体(P)に向かう光の経路上に配置された第2集光レンズ(172)を含むことができる。
【0052】
医療用3次元映像測定装置(100)は光を出力する光源(120)を含む。光源(120)はLED(121)を含むことができる。光源(120)は複数のパターンが形成されたパターン部(123)を含むことができる。LED(121)から出力された光は、パターン部(123)に照射されることができる。光源(120)はパターン部(123)及びLED(121)の間に、LED(121)から出力された光を集光させてパターン部(123)に照射されるように構成された集光レンズ(125)を含むことができる。LED(121)から出力された光はパターン部(123)を通過してパターンが反映され得る。一実施例によれば、光源(120)から出力された光は光路制御要素(140)に入射し得る。光路制御要素(140)に入射した光は対象体(P)に照射され得るように、反射鏡(176)が配置された方向に反射され得る。図示されていない他の実施例において、前記医療用3次元映像測定装置は光路制御要素(140)を含まず、光源(120)から出力された光が即刻反射鏡(176)方向に入射され得る。
【0053】
一実施例において、光は反射鏡(176)によって反射し、第2ハウジング(162)の開口(162h)を介して対象体(P)に照射されることができる。図示されていない他の実施例において、前記医療用3次元映像測定装置は反射鏡(176)を含まず、前記光は反射鏡(176)の反射なしで光路(LA)上に形成された開口を介して対象体(P)に照射されることができる。
【0054】
医療用3次元映像測定装置(100)は、光源(120)から出力されて対象体(P)に照射される光の光路(LA)と、対象体(P)から反射してカメラ(130)に到達する反射光の光路(LB)が同軸をなすように構成され得る。光路(LA)及び光路(LB)は光路制御要素(140)と対象体(P)との間の区間で同軸をなして重畳され得る。
【0055】
対象体(P)に照射された光は対象体(P)によって反射することができる。対象体(P)から反射した反射光は、再び開口(162h)を介して第2ハウジング(162)内部に入射され得る。一実施例において、前記反射光は反射鏡(176)により反射して光路制御要素(140)に入射し得る。図示されていない他の実施例において、前記医療用3次元映像測定装置は反射鏡(176)を含まず、前記反射光は追加の反射なしで直ちに光路制御要素(140)に入射し得る。
【0056】
光路制御要素(140)に入射した反射光は、光路制御要素(140)を通過してカメラ(130)に到達することができる。図示されていない他の実施例において、前記医療用3次元映像測定装置は光路制御要素(140)を含まず、前記反射光は直ちにカメラ(130)に入射し得る。
【0057】
医療用3次元映像測定装置(100)は、前記反射光を受信して画像情報を生成するように構成されたカメラ(130)を含むことができる。カメラ(130)は前記反射光が通過する集光レンズ(137)を含むことができる。カメラ(130)は前記反射光が通過する複数のマイクロレンズが配列されたレンズアレイ(135)を含むことができる。カメラ(130)は反射光をキャプチャーする画像センサ(131)を含むことができる。前記反射光は集光レンズ(137)及びレンズアレイ(135)を通過して画像センサ(131)に到達することができる。
【0058】
例えば、画像センサ(131)は反射光をキャプチャーして、対象体(P)のライトフィールド画像を生成することができる。前記対象体(P)のライトフィールド画像は対象体(P)に照射されたパターンに関する画像であってもよい。プロセッサ(110)は前記ライトフィールド画像を用いて対象体(P)の表面に対する3次元画像を生成することができる。プロセッサ(110)は通信回路(150)を介して対象体(P)の表面に対する3次元画像を外部電子装置(20)に伝送することができる。
【0059】
医療用3次元映像測定装置(100)はトラッキング用の面を有するマーカー(180)を含むことができる。マーカー(180)はハウジング(161、162)に配置される。マーカー(180)は第1ハウジング(161)に配置され得る。
【0060】
マーカー(180)は開口(162h)に対する相対的な位置及び開口(162h)に対する相対的な姿勢のうち少なくとも1つを変更可能にハウジング(161、162)に配置される。具体的には、マーカー(180)は第1ハウジング(161)に固定され、第2ハウジング(162)は第1ハウジング(161)に対する相対的な位置及び第1ハウジング(161)に対する相対的な姿勢のうち少なくとも1つを変更可能に第1ハウジング(161)に結合され得る。第2ハウジング(162)には開口(162h)が形成され得る。
【0061】
一実施例において、マーカー(180)は前記トラッキング用の面としてパターンが形成されたパターン面(図示せず)を含むことができる。マーカー(180)はマーカー(180)の外部から見た方向によって固有に現れるパターンの、少なくとも一部がマーカー(180)の外部から識別可能なように構成されたレンズ(図示せず)を含むことができる。マーカー(180)の前記レンズはボールレンズ(ball lens)であってもよい。前記パターン面は陥没した曲面状を有し得る。
【0062】
外部電子装置(20)は医療用3次元映像測定装置(100)のカメラ(130)が生成した前記画像情報を受信するように構成される。外部電子装置(20)は前記画像情報を受信する通信回路(27)を含むことができる。
【0063】
外部電子装置(20)はマーカー(180)の前記トラッキング用の面の少なくとも一部を撮像してトラッキング用画像を結像する結像装置(23)を含むことができる。外部電子装置(20)は前記トラッキング用画像を用いてマーカー(180)の位置及び姿勢を決定し、前記画像情報の座標を決定するように構成され得る。
【0064】
一実施例において、外部電子装置(20)は結像したトラッキング用画像に基づき、マーカー(180)が付着された医療用3次元映像測定装置(100)の位置(locationまたはcoordinate)及び姿勢(postureまたはorientation)を決定することができる。医療用3次元映像測定装置(100)の位置は、直交座標系のx、y、z軸上での座標のような空間座標で定義され得る。医療用3次元映像測定装置(100)の姿勢はロール(roll)、ピッチ(pitch)、ヨー(yaw)で定義され得る。外部電子装置(20)は結像装置(23)を介して医療用3次元映像測定装置(100)に付着されたマーカー(180)を撮像することによって、医療用3次元映像測定装置(100)の位置及び姿勢をトラッキング(tracking)できる。
【0065】
例えば、外部電子装置(20)の結像装置(23)は、マーカー(180)のボールレンズを介してマーカー(180)の外部から視覚的に識別されるパターンの、少なくとも一部に対するパターン画像を結像することができる。パターン面の少なくとも一部に対するパターン画像が取得されれば、外部電子装置(20)はパターン面の少なくとも一部に対するパターン画像から抽出された情報を処理し、マーカー(180)の位置及び姿勢を決定することができる。外部電子装置(20)はマーカー(180)の位置及び姿勢に基づき、マーカー(180)が付着された医療用3次元映像測定装置(100)の位置及び姿勢を決定することができる。パターン面の少なくとも一部に対する画像を用いてマーカー(180)の位置及び姿勢を計算する具体的な方法は、一般的なオプティカルトラッキング方法のうちの1つを適用することができる。
【0066】
医療用3次元映像測定装置(100)は、前記反射光が内部に流入する開口(162h)に対するマーカー(180)の前記開口に対する相対的な位置及び相対的な姿勢のうち少なくとも1つを変更可能に構成され得る。医療用3次元映像測定装置(100)は、マーカー(180)の前記開口に対する前記相対的な位置及び相対的な姿勢のうち少なくとも1つの変更による変位情報を感知するセンサ(196)を含むことができる。通信回路(150)はマーカー(180)の前記変位情報を外部電子装置(20)に伝送するように構成され得る。
【0067】
外部電子装置(20)はマーカー(180)の前記変位情報を受信することができる。外部電子装置(20)は、前記変位情報に基づいて医療用3次元映像測定装置(100)で生成された前記画像情報の座標を決定するように構成され得る。例えば、外部電子装置(20)は前記変位情報に基づいて医療用3次元映像測定装置(100)の位置または姿勢を補正し、補正された医療用3次元映像測定装置(100)の位置または姿勢に関する情報は、前記画像情報(医療用3次元映像測定装置が生成した画像情報)と医療画像(例:CT画像、MRI画像)間の映像整合に用いられる。
【0068】
前記画像情報は医療用3次元映像測定装置(100)に関する固有座標系(例えば、x1y1z1座標系)を有することができる。前記画像情報の座標系は、前記医療画像の座標系(例えば、x2y2z2)と異なり得、外部電子装置(20)の座標系(例えば、x0y0z0)と異なり得る。
【0069】
医療映像整合システム(10)は、前記医療画像の座標系(例えば、x2y2z2)と前記画像情報の座標系(例えば、x1y1z1)を外部電子装置(20)の座標系(例えば、x0y0z0)に変換することができる。外部電子装置(20)は座標系が互いに異なる前記医療画像と前記画像情報の整合を行うことができる。前記医療画像と前記画像情報の整合を行うために、外部電子装置(20)は前記医療画像から表面画像を抽出し、前記抽出した表面画像と受信した前記画像情報間の整合を行うことができる。ここで、前記医療画像から抽出した表面画像は、前記医療画像の座標系(例えば、x2y2z2)と同一であってもよい。また、外部電子装置(20)は、医療用3次元映像測定装置(100)に付着されたマーカー(180)を媒介として、前記画像情報の座標系(例えば、x1y1z1)を外部電子装置(20)の座標系(例えば、x0y0z0)に変換することができる。また、前記医療画像及び前記医療画像から抽出された表面画像も外部電子装置(20)の座標系(例えば、x0y0z0)に変換することができる。外部電子装置(20)は多様な映像整合アルゴリズムのうち、いずれか1つを用いて前記画像情報と前記医療画像間の整合を行うことができる。例えば、外部電子装置(20)はICP(interactive closest point)アルゴリズムを用いて整合を行うことができる。
【0070】
第2ハウジング(162)は第1ハウジング(161)に相対運動可能に配置されることによって、第1ハウジング(161)に対する相対的な位置及び/または姿勢を変更可能に構成され得る。ここでの前記相対運動は、第2ハウジング(162)が第1ハウジング(161)に対して運動すること及び第1ハウジング(161)が第2ハウジング(161)に対して運動することを包括する意味である。これを通じて、第1ハウジング(161)に固定されたマーカー(180)の開口(162h)に対する前記相対的な位置及び前記相対的な姿勢のうちいずれか1つを変更することができる。
【0071】
マーカー(180)は、(i)開口(162h)に対する相対的な並進運動及び(ii)開口(162h)に対する所定の回転軸を中心とした相対的な回転運動のうち少なくとも1つを行うことによって、開口(162h)に対する相対的な位置及び相対的な姿勢のうち少なくとも1つを変更可能に構成される。第2ハウジング(162)は、(i)第1ハウジング(161)に対する相対的な並進運動、及び(ii)第1ハウジング(161)に対する所定の回転軸を中心とした相対的な回転運動のうち少なくとも1つを行うことによって、マーカー(180)の開口(162h)に対する相対的な位置及び相対的な姿勢のうち少なくとも1つを変更可能に構成される。本開示で用いられる「回転軸」は仮想の軸であり、装置の実際の部品を指すものではない。本開示で「構成Aが構成Bに対する相対的な並進運動」をするというのは、構成Aが構成Bに対する並進運動をすること及び構成Bが構成Aに対する並進運動をすることを包括する意味である。また、本開示で「構成Cが構成Dに対して所定の回転軸を中心に相対的な回転運動」をするというのは、構成Cが構成Dに対して所定の回転軸を中心に回転運動をすること及び構成Dが構成Cに対して所定の回転軸を中心に回転運動をすることを包括する意味である。
【0072】
一例として、マーカー(180)は開口(162h)に対する相対的な並進運動を実行可能に構成され得る。具体的には、マーカー(180)が開口(162h)に対して並進運動しもよく、開口(162h)がマーカー(180)に対して並進運動してもよい。ここで、第2ハウジング(162)は第1ハウジング(161)に対する相対的な並進運動を実行可能に構成され得る。これにより、マーカー(180)と開口(162h)間の距離が変更され得る。例えば、図7図8及び図10を参考にした、後述する第3実施例、第4実施例及び第6実施例において、マーカー(180)は開口(162h)を基準とした相対的な並進運動をすることができる。
【0073】
他の例として、マーカー(180)は開口(162h)に対して所定の回転軸を中心に相対的な回転運動を行うことができる。具体的には、マーカー(180)が開口(162h)に対して所定の回転軸を中心に回転運動しもよく、開口(162h)がマーカー(180)に対して所定の回転軸を中心に回転運動をしもよい。ここで、第2ハウジング(162)は、第1ハウジング(161)に対して所定の回転軸を中心に相対的な回転運動を実行可能に構成され得る。これにより、マーカー(180)の開口(162h)に対する距離及び/または姿勢が変更され得る。例えば、図4図5図6図9及び図10を参考した、後述する第1実施例、第2実施例、第5実施例及び第6実施例において、マーカー(180)は開口(162h)に対して所定の回転軸を中心に相対的に回転運動することができる。
【0074】
図3を参考にした一実施例において、第2ハウジング(162)は第1ハウジング(161)に対して回転可能に結合され得る。医療用3次元映像測定装置(100)は、第2ハウジング(162)が第1ハウジング(161)に対して相対的に回転運動可能に第1ハウジング(161)及び第2ハウジング(162)の間に配置されるベアリング(191)を含むことができる。第2ハウジング(162)はベアリング(191)の中心軸を基準に第1ハウジング(161)に対して回転することができる。
【0075】
センサ(196)は第2ハウジング(162)に対する第1ハウジング(161)の相対的な位置及び相対的な姿勢のうち少なくとも1つの変更による変位情報を感知することができる。センサ(196)は、多様なセンサのうちいずれか1つが適用され得、2種類以上のセンサで具現されることもできる。
【0076】
一実施例において、センサ(196)は第2ハウジング(162)が第1ハウジング(161)に対して相対的に回転した回転角情報を感知することができる。即ち、第2ハウジング(162)が第1ハウジング(161)に対して回転するか、第1ハウジング(161)が第2ハウジング(162)に対して回転する時、センサ(196)は前記回転角情報を感知することができる。例えば、センサ(196)はジャイロセンサまたはエンコーダ(encoder)であってもよい。このようなセンサは、図4図5図6図9及び図10を参考にした、後述する第1実施例、第2実施例、第5実施例及び第6実施例に適用され得る。
【0077】
他の実施例において、センサ(196)は第2ハウジング(162)が第1ハウジング(161)に対して相対的に移動した距離情報を感知することができる。即ち、第2ハウジング(162)が第1ハウジング(161)に対して移動するか、第1ハウジング(161)が第2ハウジング(162)に対して移動する時、センサ(196)は前記距離情報を感知することができる。例えば、センサ(196)は赤外線センサ、3Dセンサ、超音波センサ、RFセンサ、地磁気センサ、エンコーダなどであってよい。このようなセンサは、図7図8及び図10を参考にした後述する第3実施例、第4実施例及び第6実施例に適用され得る。
【0078】
プロセッサ(110)は、通信回路(150)を介して前記変位情報を外部電子装置(20)に伝送することができる。一実施例において、プロセッサ(110)は、通信回路(150)を介して前記回転角情報を外部電子装置(20)に伝送することができる。他の実施例において、プロセッサ(110)は、通信回路(150)を介して前記距離情報を外部電子装置(20)に伝送することができる。
【0079】
図4は本開示の第1実施例による医療用3次元映像測定装置(101)の斜視図である。図5図4の医療用3次元映像測定装置(101)をラインS1-S1’に沿って切った断面図である。以下、上述した医療用3次元映像測定装置(100)の各実施例との差異を中心に、第1実施例による医療用3次元映像測定装置(101)を説明すると次の通りである。図面には、開口(162h)を介して光が放出される方向(PD)及びマーカー(180)が正面を向く方向(MD)が示されている。
【0080】
図4及び図5を参考に、医療用3次元映像測定装置(101)の第2ハウジング(162)は第1ハウジング(161)に所定の回転軸(X1)を中心に相対的に回転運動可能に配置されることによって、第1ハウジング(161)に対する相対的な姿勢を変更可能に構成される。図面には前記回転運動の回転方向(C1)が示されている。
【0081】
回転軸(X1)はカメラ(130)に到達する直前の前記反射光の経路(LB)と平行に延びることができる(図3参考)。例えば、回転軸(X1)は光路(LB)と一致し得る。これを通じて、第1ハウジング(161)と第2ハウジング(162)が互いに相対的な回転運動をしても光路(LB)の位置を維持できる。医療用3次元映像測定装置(101)のセンサ(図示せず)は第2ハウジング(162)の前記相対的な姿勢の変更による回転角情報を感知するように構成され得る。
【0082】
医療用3次元映像測定装置(101)は前記回転角情報を外部電子装置(20)に伝送するように構成される第1通信回線(151)を含むことができる。医療用3次元映像測定装置(101)はカメラ(130)が生成した前記画像情報を外部電子装置(20)に伝送するように構成される第2通信回線(152)を含むことができる。医療用3次元映像測定装置(101)はカメラ(130)が生成した前記画像情報と外部電子装置(20)の結像装置(23)が撮像する画像のシンク(sync)を行うためのトリガー(trigger)情報を、外部電子装置(20)に伝送するように構成される第3通信回線(153)を含むことができる。
【0083】
医療用3次元映像測定装置(101)は前記回転運動が自動で行われるように構成され得る。例えば、医療用3次元映像測定装置(101)は駆動力を発生させるモータ(図示せず)と、前記駆動力が伝達されるギア(197a、162a)を含むことができる。第2ハウジング(162)には従動ギア(162a)が形成され得る。例えば、従動ギア(162a)は第2ハウジング(162)の内壁面に、回転方向(C1)に沿って形成されたリングギアであってもよい。主動ギア(197a)は従動ギア(162a)とかみ合って回転でき、前記駆動力を従動ギア(162a)に伝達することができる。
【0084】
図6は本開示の第2実施例による医療用3次元映像測定装置(102)の立面図である。以下、上述した第1実施例による医療用3次元映像測定装置(101)との差異を中心に、第2実施例による医療用3次元映像測定装置(102)を説明すると次の通りである。
【0085】
図6を参考に、医療用3次元映像測定装置(102)は前記回転運動が使用者によって手動で行われるように構成され得る。医療用3次元映像測定装置(102)は第2ハウジング(162)が第1ハウジング(161)に対して相対的に回転運動可能なように第1ハウジング(161)及び第2ハウジング(162)の間に配置されるベアリング(191)を含む。例えば、ベアリング(191)はボールベアリングであってもよい。
【0086】
医療用3次元映像測定装置(101)のセンサ(196)は第2ハウジング(162)の前記相対的な姿勢の変更による回転角情報を感知するように構成され得る。例えば、センサ(196)はエンコーダを含むことができる。前記エンコーダは第1ハウジング(161)及び第2ハウジングのうちいずれか1つに形成されるターゲット部(196a)と、もう1つに形成されるセンシング部(196b)を含むことができる。ターゲット部(196a)は回転軸(X1)を中心とした回転方向(C1)に沿って延びることができる。センシング部(196b)はターゲット部(196a)の特定の位置を向くように配置され、前記特定の位置は、前記回転運動によって変更されるように構成され得る。センシング部(196b)が感知するターゲット部(196a)の特定の位置に関する情報を通じて前記回転角情報を感知することができる。
【0087】
図7は本開示の第3実施例による医療用3次元映像測定装置(103)の立面図である。以下、上述した第1及び第2実施例による医療用3次元映像測定装置(101、102)との差異を中心に、第3実施例による医療用3次元映像測定装置(103)を説明すると次の通りである。
【0088】
図7を参考に、医療用3次元映像測定装置(103)の第2ハウジング(162)は第1ハウジング(161)に対する相対的な並進運動が可能なように配置されることによって、第1ハウジング(161)に対する相対的な位置を変更可能に構成される。図面には前記並進運動の移動方向(L1)が示されている。
【0089】
医療用3次元映像測定装置(103)は第2ハウジング(162)の前記相対的な位置変更による第1ハウジング(161)に対して相対的に移動した距離情報を感知するように構成されるセンサ(196)を含む。例えば、センサ(196)は赤外線センサであってもよい。センサ(196)は赤外線(R1)を発光する発光部(196g)と、赤外線(R1)を感知して前記距離情報を生成する受光部(196h)を含むことができる。第1通信回線(151)は前記距離情報を外部電子装置(20)に伝送するように構成され得る。
【0090】
医療用3次元映像測定装置(103)は前記並進運動が自動で行われるように構成され得る。例えば、医療用3次元映像測定装置(103)は駆動力を発生させるモータ(図示せず)と、前記駆動力が伝達されるギア(197c、162c)を含むことができる。第2ハウジング(162)には従動ギア(162c)が形成され得る。例えば、従動ギア(162c)は第2ハウジング(162)の内壁面に、移動方向(L1)に沿って形成されたラック(rack)であり、主動ギア(197c)はピニオン(pinion)であってもよい。主動ギア(197c)は従動ギア(162c)とかみ合って回転でき、前記駆動力を従動ギア(162a)に伝達することができる。
【0091】
図8は本開示の第4実施例による医療用3次元映像測定装置(104)の立面図である。以下、上述した第3実施例による医療用3次元映像測定装置(103)との差異を中心に、第4実施例による医療用3次元映像測定装置(104)を説明すると次の通りである。
【0092】
図8を参考に、医療用3次元映像測定装置(104)は前記並進運動が使用者によって手動で行われるように構成され得る。医療用3次元映像測定装置(104)は第1ハウジング(161)及び第2ハウジング(162)のうちいずれか1つに形成されたスライダー(192)と、もう1つに形成されたガイド(193)を含む。ガイド(193)は移動方向(L1)に沿って延びて形成される。スライダー(192)はガイド(193)に沿ってスライドして移動方向(L1)に移動できる。
【0093】
医療用3次元映像測定装置(104)のセンサ(196)は、第2ハウジング(162)の前記相対的な位置変更による第1ハウジング(161)に対して相対的に移動した距離情報を感知するように構成されるセンサ(196)を含むことができる。例えば、センサ(196)はリニアエンコーダを含むことができる。前記リニアエンコーダは第1ハウジング(161)及び第2ハウジングのうちいずれか1つに形成されるターゲット部(196c)と、もう1つに形成されるセンシング部(196d)を含むことができる。ターゲット部(196c)は移動方向(C1)に沿って延び得る。センシング部(196d)はターゲット部(196c)の特定の位置を向くように配置され、前記特定の位置は、前記並進運動によって変更されるように構成され得る。センシング部(196d)が感知するターゲット部(196c)の特定の位置に関する情報を通じて前記距離情報を感知することができる。
【0094】
図9は本開示の第5実施例による医療用3次元映像測定装置(105)の立面図である。以下、上述した第1~第4実施例による医療用3次元映像測定装置(101、102、103、104)との差異を中心に、第5実施例による医療用3次元映像測定装置(105)を説明すると次の通りである。
【0095】
図9を参考に、医療用3次元映像測定装置(105)の第2ハウジング(162)は第1ハウジング(161)に、所定の回転軸(X2)を中心に相対的に回転運動可能に配置されることによって、第1ハウジング(161)に対する相対的な姿勢を変更可能に構成される。図面には前記回転運動の回転方向(C2)が示されている。医療用3次元映像測定装置(105)は第1ハウジング(161)と第2ハウジング(162)が互いに回転運動可能に構成されたヒンジ(194)を含む。ヒンジ(194)は回転軸(X2)上に配置され得る。
【0096】
回転軸(X2)はカメラ(130)に到達する直前の前記反射光の経路(LB)を横切る方向に延び得る。医療用3次元映像測定装置(105)では、第2ハウジング(162)の内部に光源(120)、カメラ(130)及び光路制御要素(140)が配置され得る。
【0097】
医療用3次元映像測定装置(105)は前記回転運動が自動で行われるように構成され得る。例えば、医療用3次元映像測定装置(105)は駆動力を発生させるモータ(図示せず)と、前記駆動力が伝達されるギア(197e、162e)を含むことができる。第2ハウジング(162)には従動ギア(162e)が形成され得る。例えば、従動ギア(162e)はヒンジ(194)の周縁に形成され得る。主動ギア(197e)は従動ギア(162e)とかみ合って回転でき、前記駆動力を従動ギア(162e)に伝達することができる。
【0098】
図10は本開示の第6実施例による医療用3次元映像測定装置(106)の立面図である。以下、上述した第1~第5実施例による医療用3次元映像測定装置(101、102、103、104、105)との差異を中心に、第6実施例による医療用3次元映像測定装置(106)を説明すると次の通りである。
【0099】
図10を参考に、医療用3次元映像測定装置(106)の第2ハウジング(162)は第1ハウジング(161)に対する回転軸(X1)を中心とした相対的な回転運動及び第1ハウジング(161)に対する相対的な並進運動が可能に配置されることによって、第1ハウジング(161)に対する相対的な位置及び姿勢を変更可能に構成される。図面には前記回転運動の回転方向(C1)及び前記並進運動の移動方向(L1)が示されている。
【0100】
医療用3次元映像測定装置(106)は前記回転運動及び前記並進運動が使用者によって手動で行われるように構成され得る。医療用3次元映像測定装置(106)は第2ハウジング(162)が第1ハウジング(161)に対して前記相対的な回転運動及び前記相対的な並進運動が可能なように第1ハウジング(161)及び第2ハウジング(162)の間に配置されるベアリング(191)を含む。例えば、ベアリング(191)はボールベアリングであってもよい。ベアリング(191)は第2ハウジング(162)の内壁面に配置され得る。
【0101】
医療用3次元映像測定装置(106)のセンサ(196)は、第2ハウジング(162)の前記相対的な位置変更による前記第1ハウジングに対して相対的に移動した距離情報を感知し、第2ハウジング(162)の前記相対的な姿勢の変更による回転角情報を感知するように構成され得る。例えば、センサ(196)は赤外線センサであってもよい。センサ(196)は赤外線(R1)を発光する発光部(196e)と、赤外線(R1)を感知して前記距離情報を生成する受光部(196f)を含むことができる。複数の受光部(196f)が回転方向(C1)に沿って配列され、複数の受光部(196f)のうち、どの受光部(196f)が赤外線(R1)を感知するかによって前記回転角情報を生成することができる。
【0102】
以上、一部の実施例と添付の図面に示された例により本開示の技術的思想が説明されたが、本開示が属する技術分野において通常の知識を有する者が理解できる本開示の技術的思想及び範囲を逸脱しない範囲で多様な置換、変形及び変更がなされるという点を理解する必要がある。また、そのような置換、変形及び変更は添付の請求の範囲内に属するものと考えられるべきである。
図1
図2
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図6
図7
図8
図9
図10