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特許7558420ネットワークへの復帰の通知方法、端末、可読記憶媒体及びチップ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-19
(45)【発行日】2024-09-30
(54)【発明の名称】ネットワークへの復帰の通知方法、端末、可読記憶媒体及びチップ
(51)【国際特許分類】
   H04W 60/04 20090101AFI20240920BHJP
   H04W 8/18 20090101ALI20240920BHJP
   H04W 60/06 20090101ALI20240920BHJP
   H04W 76/25 20180101ALI20240920BHJP
   H04W 36/14 20090101ALI20240920BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20240920BHJP
【FI】
H04W60/04
H04W8/18
H04W60/06
H04W76/25
H04W36/14
H04W88/06
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2023542744
(86)(22)【出願日】2022-01-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-29
(86)【国際出願番号】 CN2022071314
(87)【国際公開番号】W WO2022152119
(87)【国際公開日】2022-07-21
【審査請求日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】202110057640.6
(32)【優先日】2021-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】プー、ウェンチュアン
(72)【発明者】
【氏名】パオ、ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、シアオトン
(72)【発明者】
【氏名】リウ、シュアンピン
【審査官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-521617(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-H04W99/00
H04B7/24-H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末により実行されるネットワークへの復帰の通知方法であって、
ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するステップと、
前記ネットワークに前記復帰通知を送信すると判断した場合、前記ネットワークに前記復帰通知を送信するステップと、を含
ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するステップは、
前記端末のMAC層が前記ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するステップを含み、
前記ネットワークに前記復帰通知を送信するステップは、ランダムアクセスを開始するステップを含む、
ネットワークへの復帰の通知方法。
【請求項2】
ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するステップは、
前記端末がギャップgapが終了する前に前記ネットワークに復帰する場合、前記ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するステップを含む、請求項1に記載のネットワークへの復帰の通知方法。
【請求項3】
前記端末はマルチカード端末であり、前記gapはMUSIM gapである、請求項2に記載のネットワークへの復帰の通知方法。
【請求項4】
ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するステップは、
所定条件が満たされると、前記ネットワークに前記復帰通知を送信すると判断するステップを含み、前記所定条件は、
前記端末が前記ネットワークに復帰する時に送信待ちのアップリンクデータと送信待ちのシグナリングとのうちの少なくとも1つがない第1所定条件と、
前記端末が前記ネットワークに復帰する時にトリガされているバッファ状態レポートBSRがない第2所定条件と、
前記端末が前記ネットワークに復帰する時にバッファ状態レポートBSRがトリガされたが、前記BSRを送信するリソースがない第3所定条件と、
前記端末が前記ネットワークに復帰する時に送信待ちのアップリンクデータがあるが、前記アップリンクデータが既にBSRをトリガしており、且つ前記アップリンクデータを送信するリソースがない第4所定条件と、
前記ネットワークが前記端末を、復帰通知を送信するように設定している第5所定条件と、
前記端末が前記ネットワークに復帰する前に、前記ネットワークの第1指示情報に従って前記ネットワークから離脱している第6所定条件と、
前記端末が前記ネットワークから自律的に離脱している第7所定条件と、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のネットワークへの復帰の通知方法。
【請求項5】
前記ネットワークに前記復帰通知を送信すると判断した後、前記ネットワークに前記復帰通知を送信するステップは、さらに、
BSRを生成又はトリガするステップと、
前記ネットワークへの前記端末の復帰を指示するためのMAC制御要素CEを生成するステップと、
SRをトリガするステップと、
前記端末のMAC層がRRC層に対して前記復帰通知の生成を要求するステップと、
前記端末のRRC層がMAC層に対して前記復帰通知の生成を要求するステップと、
前記RRC層が前記復帰通知を生成するステップと、
前記端末のMAC層がRRC層により生成された前記復帰通知を送信するステップと、 CSI報告又はSRS送信をトリガするステップと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のネットワークへの復帰の通知方法。
【請求項6】
前記MAC CEは特定の論理チャネル識別子LCIDフィールド特定の数値フィールドとのうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載のネットワークへの復帰の通知方法。
【請求項7】
前記BSRは、
buffer sizeフィールドが現れないことと、
buffer sizeフィールドの値が所定値であることと、
LCIDフィールドの値が所定値であることと、
BSRが空であることと、のうちのいずれかを満たす、請求項に記載のネットワークへの復帰の通知方法。
【請求項8】
前記端末に専用SRリソースが存在する場合、SRを送信し、
又は、
前記端末にPUSCHリソースがある場合、
前記BSRを送信するステップと、
前記MAC CEを送信するステップと、
前記RRC層が前記復帰通知を生成するステップと、
前記端末のMAC層がRRC層に対して前記復帰通知の生成を要求するステップと、
前記端末のRRC層がMAC層に対して前記復帰通知の生成を要求するステップと、
前記端末のMAC層がRRC層により生成された前記復帰通知を送信するステップと、のうちのいずれかを実行し、
又は、
前記端末に利用可能なPUSCHリソースと利用可能なPUCCHリソースとのうちの少なくとも1つがない場合、ランダムアクセスを開始し、
又は、
前記端末にCSI又はSRSを報告する専用リソースがある場合、CSI報告又はSRS送信をトリガする、
請求項に記載のネットワークへの復帰の通知方法。
【請求項9】
前記ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するステップの前に、
前記端末のRRC層が前記端末のパケットデータコンバージェンスプロトコルPDCP層の回復を要求又は指示するステップと、
前記端末のRRC層が前記端末のPDCP層に対して、送信待ちのアップリンクデータがあるか否かの指示を要求するステップと、のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載のネットワークへの復帰の通知方法。
【請求項10】
前記ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するステップの前に、
前記ネットワークの第1リソースの設定を取得して、前記第1リソースによって前記ネットワークに前記復帰通知を送信するステップをさらに含む、請求項1に記載のネットワークへの復帰の通知方法。
【請求項11】
前記第1リソースは、
configured grantタイプtype1と、
configured grant type2と、
物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースと、
物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースと、
専用スケジューリング要求SRリソースと、
専用ランダムアクセスチャネルRACHリソースと、
専用サウンディング基準信号SRSリソースと、
専用チャネル状態情報CSI報告リソースと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載のネットワークへの復帰の通知方法。
【請求項12】
前記第1所定条件は、
前記端末のMAC層の指示、前記端末のRRC層の指示、前記端末のサービスデータアダプテーションプロトコルSDAP層の指示、前記端末のPDCP層の指示、及び前記端末の物理層の指示のうちの少なくとも1つに基づいて決定される、請求項に記載のネットワークへの復帰の通知方法。
【請求項13】
前記ネットワークへの前記端末の復帰は、
ギャップgapが終了する前に前記ネットワークに復帰するか又はgap長を取り決めずに前記ネットワークに復帰することと、
第1時刻又は第1時刻前に前記ネットワークに復帰することであって、前記第1時刻はgap終了よりも前になり、且つgap終了まであとT秒あり、Tはネットワークにより設定されるか又はプロトコルで取り決められることと、
前記ネットワークによりスケジューリングされるgapが終了した後に前記ネットワークに復帰することと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載のネットワークへの復帰の通知方法。
【請求項14】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又はコマンドとを含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のネットワークへの復帰の通知方法のステップが実現される、端末。
【請求項15】
プロセッサにより実行されると、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のネットワークへの復帰の通知方法のステップが実現されるプログラム又はコマンドが記憶されている、可読記憶媒体。
【請求項16】
プロセッサと通信インタフェースとを含み、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサがプログラム又はコマンドを実行し、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載のネットワークへの復帰の通知方法のステップを実現するためのものである、チップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信の技術分野に関し、特にネットワークへの復帰の通知方法、装置及び端末に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、市場ではシングルカード端末に加え、マルチカード端末と総称されるデュアルカード又はマルチカード端末も存在する。マルチカード端末の能力は単一送信単一受信、単一送信二重受信及び二重送信二重受信等であり得る。
【0003】
マルチカード端末は、複数のネットワークに同時に滞在できることを特徴の1つとしたものであるが、異なるマルチカード端末は実施形態が異なる。複数のネットワークにおいて互いに影響することなく送信と受信を同時に行うことができるマルチカード端末があるが、複数のネットワークに同時に滞在できるが時分割の方式で2つのネットワークに滞在する場合があるマルチカード端末、即ち、時にはネットワークAに滞在してネットワークAのpagingを監視し、また時にはネットワークBに滞在してネットワークBのpagingを監視するか、又は時にはネットワークAにおいて接続状態でデータを送受信し、また時にはネットワークBに切り替えてpagingを受信するか、又は時にはネットワークAにおいてデータを送受信し、また時にはネットワークBに切り替えて接続を確立してデータを送受信するマルチカード端末もある。
【0004】
マルチカード端末はネットワークAにおいて接続状態にあるが、ネットワークAから離脱してネットワークBに切り替えて何らかのサービスを実行することがある。マルチカード端末がネットワークAからネットワークBに切り替えようとすると、ネットワークAに離脱通知を送信してもよく、それによって、ネットワークAはマルチカード端末から送信された離脱通知を受信した後、この期間中にマルチカード端末の呼び出し又はページングを回避することができ、さらにネットワークリソースが節約される。
【0005】
現在、マルチカード端末がネットワークに復帰する際にネットワークにどのように通知するかについてはまだ不明であり、こうしてUEがネットワーク側に、UEが既にネットワークに復帰しているのを通知できないことにより、UEはデータの送受信ができないままであり続けるか、又は何らかの条件下でUEは不要な通知を送信し、ネットワークリソースを無駄にすることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願の実施例は、UEがネットワーク側にUEが既にネットワークに復帰しているのを通知できないことにより、UEがデータ送受信できないままであり続けるか又は何らかの条件下でUEが不要な通知を送信するという問題を解決できる、ネットワークへの復帰の通知方法、装置及び端末を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様において、本出願の実施例は、端末により実行されるネットワークへの復帰の通知方法であって、
ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するステップと、
前記ネットワークに前記復帰通知を送信すると判断した場合、前記ネットワークに前記復帰通知を送信するステップと、を含む、前記方法を提供する。
【0008】
第2態様において、本出願の実施例は、端末に適用されるネットワークへの復帰の通知装置であって、
ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するための判断モジュールと、
前記ネットワークに前記復帰通知を送信すると判断した場合、前記ネットワークに前記復帰通知を送信するための送信モジュールと、を含む、前記装置を提供する。
【0009】
第3態様において、本出願の実施例は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又はコマンドとを含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、上記のネットワークへの復帰の通知方法のステップが実現される、端末をさらに提供する。
【0010】
第4態様において、本出願の実施例は、プロセッサにより実行されると、上記のネットワークへの復帰の通知方法のステップが実現されるプログラム又はコマンドが記憶されている、可読記憶媒体を提供する。
【0011】
第5態様において、本出願の実施例は、プロセッサと通信インタフェースとを含み、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサがプログラム又はコマンドを実行し、第1態様に記載の方法を実現するためのものである、チップを提供する。
【0012】
第6態様において、不揮発性の記憶媒体に記憶されており、少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで第1態様に記載の方法を実現する、コンピュータプログラム製品を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本出願の実施例において、端末はネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断し、前記ネットワークに前記復帰通知を送信すると判断した場合、端末は前記ネットワークに前記復帰通知を送信する。このように、端末はネットワーク側に、端末が既にネットワークに復帰していることを適時に効果的に通知でき、それによって端末はデータを正常に受信又は送信できる。何らかの条件下で、例えば、端末の他の挙動がトリガされてアップリンク送信が発生する場合に、端末は不要な復帰通知を送信することなくネットワークに前記端末が既にネットワークに復帰していることを知らせることもでき、ネットワークリソースが節約される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】無線通信システムの模式図を示す。
図2】BSRのフォーマット模式図を示す。
図3】本出願の実施例に係るネットワークへの復帰の通知方法のフローチャートを示す。
図4】本出願の実施例に係るMAC CEのフォーマット模式図を示す。
図5】本出願の実施例に係るMAC CEのフォーマット模式図を示す。
図6】本出願の実施例に係るネットワークへの復帰の通知装置の構造模式図を示す。
図7】本出願の実施例に係る端末の構成模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本出願の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以上に本出願の実施例の説明に用いられる図面を簡単に説明し、当然、以上の説明における図面は本出願の実施例の一部に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面から他の図面に想到し得る。
【0016】
以下において、本出願の実施例における図面を参照しながら、本出願の実施例における技術的解決手段を明確に説明し、当然ながら、説明される実施例は本出願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属するものである。
【0017】
本出願の明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」等は、特定の順序又は前後順を説明するためのものではなく、類似する対象を区別するためのものである。このように使用される用語は、本出願の実施例がここで図示又は記述される以外の順序で実施できるように、適当な場合において互いに置き換えてもよいことを理解すべきである。また、明細書及び特許請求の範囲において「及び/又は」は、接続対象のうちの少なくとも1つを表し、符号の「/」は、一般に前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0018】
本明細書に記載の技術はロングタームエボリューション(Long Term Evolution,LTE)/LTEの発展型(LTE-Advanced,LTE-A)システムに限定されず、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access,CDMA)、時分割多元接続(Time Division Multiple Access,TDMA)、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access,FDMA)、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access,OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access,SC-FDMA)及び他のシステムのような、様々な無線通信システムに用いることもできる。用語「システム」と「ネットワーク」はしばしば交換可能に使用される。CDMAシステムは、CDMA2000、ユニバーサル地上無線アクセス(Universal Terrestrial Radio Access,UTRA)等のような無線技術を実現できる。UTRAは、広帯域CDMA(Wideband Code Division Multiple Access,WCDMA(登録商標))及び他のCDMAバリエーションを含む。TDMAシステムは、モバイル通信用グローバルシステム(Global System for Mobile Communication,GSM(登録商標))のような無線技術を実現できる。OFDMAシステムは、ウルトラモバイルブロードバンド(Ultra Mobile Broadband,UMB)、発展型UTRA(Evolution-UTRA,E-UTRA)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、Flash-OFDM等のような無線技術を実現できる。UTRA及びE-UTRAはユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System,UMTS)の一部である。LTE及びより上位のLTE(LTE-A等)はE-UTRAを使用した新しいUMTSバージョンである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-A及びGSM(登録商標)は「第3世代パートナシッププロジェクト」(3rd Generation Partnership Project,3GPP(登録商標))と呼ばれる組織に由来する文献に記載されているものである。CDMA2000及びUMBは「第3世代パートナシッププロジェクト2」(3GPP(登録商標)2)と呼ばれる組織に由来する文献に記載されているものである。本明細書に記載の技術は上記で言及したシステム及び無線技術に加えて、他のシステム及び無線技術に用いることもできる。以下の説明では例示の目的でNRシステムを説明し、且つ以下の説明の多くにおいてNRの技術用語を使用するが、これらの技術はNRシステムアプリケーション以外のアプリケーションにも適用可能である。
【0019】
以下の説明は請求項に記載の範囲、利用可能性又は設定を限定するものではなく例示を提供するものである。本開示の精神及び範囲から逸脱することなく検討された要素の機能及び配置に変化を加えることが可能である。様々な例は適宜省略、置換、又は各種手順もしくはコンポーネントの追加が可能である。例えば、説明されたものと異なる順序で説明された方法を実行してもよく、各種のステップを追加、省略、又は組み合わせてもよい。また、何らかの例を参照して説明された特徴は他の例において組み合わせられてもよい。
【0020】
図1は、本出願の実施例を適用可能な無線通信システムのブロック図を示す。無線通信システムは端末11及びネットワーク側機器12を含む。そのうち、端末11は端末機器又はユーザ端末(User Equipment,UE)と呼ばれてもよく、端末11は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device,MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器等の端末側機器であってもよく、説明すべきことは、本出願の実施例では端末11の具体的な種類が限定されない点である。ネットワーク側機器12は基地局又はコアネットワークであってもよく、そのうち、上記基地局は5G及びそれ以降のバージョンの基地局(例えば、gNB、5G NR NB等)、又は他の通信システムにおける基地局(例えば、eNB、WLANアクセスポイント、又は他のアクセスポイント等)、又はロケーションサーバ(例えば、E-SMLC又はLMF(Location Manager Function))であってもよく、ここで、基地局は、ノードB、発展型ノードB、アクセスポイント、基地局トランシーバ(Base Transceiver Station,BTS)、無線基地局、無線送受信機、基本サービスセット(Basic Service Set,BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set,ESS)、Bノード、発展型Bノード(eNB)、ホームBノード、ホーム発展型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード又は前記分野における他の何らかの適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術効果を達成できれば、前記基地局は特定の技術用語に限定されるものではなく、説明すべきことは、本出願の実施例では単にNRシステムにおける基地局を例とするが、基地局の具体的な種類及び具体的な通信システムが限定されない点である。
【0021】
現在、市場ではシングルカード端末に加えて、マルチカード端末と総称されるデュアルカード又はマルチカード端末も存在する。マルチカード端末の能力は単一送信単一受信、単一送信二重受信及び二重送信二重受信等であり得る。
【0022】
マルチカード端末は複数のネットワークに同時に滞在できることを特徴の1つとしたものであり、マルチカード端末はネットワークAにおいて接続状態にあるが、ネットワークAから離脱してネットワークBに切り替えて何らかのサービスを実行する場合がある。マルチカード端末がネットワークAからネットワークBに切り替えようとすると、ネットワークAに離脱通知を送信してもよく、それによってネットワークAはマルチカード端末から送信された離脱通知を受信した後、この期間中にマルチカード端末の呼び出し又はページングを回避することができ、さらにネットワークリソースが節約される。
【0023】
UEは、バッファされたアップリンクデータを送信しようとすると、1つ又は複数の論理チャネルグループのbuffer size(即ち伝送待ちのデータ量)を指示するバッファ状態レポート(Buffer state report,BSR)をネットワーク側に送信してもよい。ネットワーク側はBSRで指示されるデータ量のサイズに基づき、UEによるアップリンク伝送のための適切なサイズのアップリンクリソースをUEに割り当ててもよい。BSRは、ショート(short)BSR format、long BSR format、ショートトランケート(short Truncated)BSR format、ロングトランケート(Long Truncated)BSR format、プリエンプティブ(Pre-emptive)BSR formatの5種類を含み、既存のBSRのフォーマットは図2に示すとおりである。図中、LCG IDは論理チャネルグループ(Logical Channel Group,LCG)IDであり、buffer sizeはLCG IDに対応する伝送待ちのデータ量であり、MAC CEは媒体アクセス制御(Medium Access Control,MAC)制御要素(Control Element,CE)である。
【0024】
本出願の実施例は端末により実行されるネットワークへの復帰の通知方法を提供し、図3に示すように、
ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するステップ101と、
前記ネットワークに前記復帰通知を送信すると判断した場合、前記ネットワークに前記復帰通知を送信するステップ102と、を含む。
【0025】
本実施例において、端末はネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断し、前記ネットワークに前記復帰通知を送信すると判断した場合、端末は前記ネットワークに前記復帰通知を送信する。このように、端末はネットワーク側に、端末が既にネットワークに復帰していることを適時に効果的に通知でき、それによって端末はデータを正常に受信又は送信できる。何らかの条件下で、例えば、端末の他の挙動がトリガされてアップリンク送信が発生する場合に、端末は不要な復帰通知を送信することなくネットワークに前記端末が既にネットワークに復帰していることを知らせることもでき、ネットワークリソースが節約される。
【0026】
いくつかの実施例において、ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するステップは、
所定条件が満たされると、前記ネットワークに前記復帰通知を送信すると判断するステップを含み、前記所定条件は、以下の第1~第7の所定条件のうちの少なくとも1つを含む。
【0027】
第1所定条件は、前記端末が前記ネットワークに復帰する時に送信待ちのアップリンクデータ及び/又はシグナリングがないことである。
【0028】
ここで、前記第1所定条件は、
前記端末のMAC層の指示、前記端末の無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)層の指示、前記端末のサービスデータアダプテーションプロトコル(Service Data Adaptation Protocol,SDAP)層の指示、前記端末の(Packet Data Convergence Protocol,PDCP)層の指示、及び前記端末の物理層(Physical,PHY)の指示のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。なお、前記端末の異なるプロトコル層間には要求と応答のプロセスが存在してもよいことが理解可能である。例えば、前記端末のRRC層は前記端末のMAC層に対して、前記端末において送信待ちのアップリンクデータ又はシグナリングがあるか否か(例えば、バッファにデータがある)の指示を要求する。送信待ちのアップリンクデータ又はシグナリングがある場合、前記端末のMAC層はRRC層に指示情報を送信する。1つの実施形態において、前記端末がネットワークに復帰すると、前記端末のSDAP、PDCP、RRC、MAC、PHYのうちの少なくとも1つが回復又は再起動され、回復又は再起動後、新たなアップリンクデータが生成される。
【0029】
第2所定条件は、前記端末が前記ネットワークに復帰する時にトリガされているバッファ状態レポート(Buffer Status Report,BSR)がないことである。
【0030】
第3所定条件は、前記端末が前記ネットワークに復帰する時にバッファ状態レポートBSRがトリガされたが、前記BSRを送信するリソースがないことである。例えば、端末に物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel,PUSCH)リソースがないか、又は端末に前記BSR送信専用のリソースがない。
【0031】
第4所定条件は、前記端末が前記ネットワークに復帰する時に送信待ちのアップリンクデータがあるが、前記アップリンクデータが既にBSRをトリガしており、且つ前記アップリンクデータを送信するリソースがないことである。
【0032】
ここで、前記アップリンクデータを送信するリソースは設定グラント(configured grant)又は動的グラント(dynamic grant)を含む。例えば、UEがネットワークから離脱する前にBSRをトリガしたとすれば、ネットワークはBSRに基づいてUEに一定の伝送リソースを割り当てることができ、その後、UEがネットワークから離脱したため、ネットワークは割り当てた伝送リソースを一時的にサスペンドすると決定し、つまり、UEはこれらのリソースによる伝送ができなくなり、UEがネットワークに復帰した後、これらのリソースはまだサスペンド状態にあるが、UEはこのときBSRのトリガ条件を満たさないためBSRをトリガできず、さらにサスペンドされた伝送リソースを回復できないことがあり、この場合、UEはネットワーク側に復帰通知を送信すべきである。
【0033】
第5所定条件は、前記ネットワークが前記端末を、復帰通知を送信するように設定していることである。
【0034】
第6所定条件は、前記端末が前記ネットワークに復帰する前に、前記ネットワークの第1指示情報に従って前記ネットワークから離脱していることである。1つの実施形態では、前記端末がネットワークから離脱する前に、ネットワーク側に離脱要求を送信し、ネットワーク側がそれを受信した後に第1指示情報を送信し、第1指示情報は前記離脱要求への応答、又は端末がネットワークに復帰する時に必要なリソースの配置に用いることができる。
【0035】
第7所定条件は、前記端末が前記ネットワークから自律的に離脱していることである。
【0036】
本実施例において、所定条件を設定することで、端末が復帰通知を送信すべき状況を明確にすることができ、それによって端末はネットワーク側に、端末が既にネットワークに復帰していることを適時に効果的に通知でき、さらに、端末はデータを正常に受信又は送信でき、何らかの条件下で、例えば、端末の他の挙動がトリガされてアップリンク送信が発生する場合に、端末は不要な復帰通知を送信することなくネットワークに前記端末が既にネットワークに復帰していることを知らせることもでき、ネットワークリソースが節約される。
【0037】
いくつかの実施例において、ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するステップは、
前記端末のMAC層がネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するか、又は
前記端末の無線リソース制御RRC層がネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するステップを含む。
【0038】
1つの具体例において、ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断する前に、前記端末のMAC層は前記端末が前記ネットワークに復帰していると判断するか、又は、前記端末のMAC層は前記端末が前記ネットワークに復帰していると指示するRRC層の指示情報を受信する。
【0039】
本実施例において、端末はマルチカード端末であってもよく、複数のネットワークに滞在できる。しかし、本実施例の端末はマルチカード端末に限定されず、シングルカード端末であってもよい。
【0040】
1つの具体的な実施例において、端末が複数のネットワークに滞在でき、複数のネットワークがネットワークA及びネットワークBを含み、端末のMAC層がネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断することを例にし、マルチカード端末はネットワークAにおいて接続状態にあり、ネットワークAに離脱通知を送信する。その後、マルチカード端末はネットワークAにおいてRRC接続状態に維持され、ネットワークBに切り替えてRRC接続又は回復を開始し、対応するサービスを処理する。マルチカード端末がネットワークBにおいてサービスが終了し及び/又は処理すべきサービスがなくなり、ネットワークAに復帰すると決定した場合、マルチカード端末のRRC層はネットワークへの端末の復帰をMAC層に指示し、RRCの指示を受信すると又はMACが、端末が既にネットワークに復帰していると判断すると、MAC層は所定条件が満たされるか否かに基づいてネットワークAに復帰通知を送信するか否かを判断し、所定条件が満たされれば、ネットワークAに復帰通知を送信する。
【0041】
ここで、マルチカード端末がネットワークAにおいてRRC接続状態に維持されることは、離脱通知を送信した後にRRC接続状態に維持されることとしてもよいし、端末がRRC接続状態に維持されることを明示的に又は暗黙的に指示するネットワークAの応答メッセージが受信されたこととしてもよい。
【0042】
別の具体的な実施例において、前記ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するステップの前に、前記方法は、
前記端末のRRC層が前記端末のパケットデータコンバージェンスプロトコルPDCP層の回復を要求又は指示するステップと、
前記端末のRRC層が前記端末のPDCP層に対して、送信待ちのアップリンクデータがあるか否かの指示を要求するステップと、のうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0043】
端末が複数のネットワークに滞在でき、複数のネットワークがネットワークA及びネットワークBを含み、端末のRRC層がネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断することを例にし、マルチカード端末はネットワークAにおいて接続状態にあり、ネットワークAに離脱通知を送信する。その後、マルチカード端末はネットワークAにおいてRRC接続状態に維持され、ネットワークBに切り替えてRRC接続又は回復を開始し、対応するサービスを処理する。マルチカード端末がネットワークBにおいてサービスが終了し及び/又は処理すべきサービスがなくなり、ネットワークAに復帰すると決定した場合、マルチカード端末のRRC層はネットワークへの端末の復帰をMAC層に指示し、端末がネットワークAに復帰した時、RRC層はPDCPの回復を要求又は指示する。PDCPはアップリンクデータの有無を判断し、RRC層にアップリンクデータの有無を指示する。アップリンクデータがあれば、PDCPはさらに最下層の無線リンク制御(Radio Link Control,RLC)プロトコル層及び/又はMAC層にデータを送信する。RRC層がPDCP指示を受信した後、送信待ちのアップリンクデータがない指示であれば、RRC層は復帰通知を生成し、MAC層に伝送のために送信する。
【0044】
いくつかの実施例において、前記ネットワークに前記復帰通知を送信すると判断した後、前記ネットワークに前記復帰通知を送信するステップは、
BSRを生成又はトリガするステップと、
前記ネットワークへの前記端末の復帰を指示するためのMAC制御要素CEを生成するステップと、
前記ネットワークへの前記端末の復帰を指示するための専用スケジューリング要求(Scheduling Request,SR)をトリガするステップと、
前記端末のMAC層がRRC層に対して前記復帰通知の生成を要求し、この前に、RRC層がMAC層に要求又は指示を送信し、端末が既にネットワークに復帰していると指示するステップと、
前記端末のRRC層がMAC層に対して前記復帰通知の生成を要求するステップと、
前記RRC層が前記復帰通知を生成するステップと、
前記端末のMAC層がRRC層により生成された前記復帰通知を送信し、この前に、MAC層がRRC層からRRC層により生成された復帰通知を受信し、さらに、RRC層が現在のメッセージ内容を復帰通知と指示するステップと、
ランダムアクセスを開始するステップと、
チャネル状態情報(Channel State Information,CSI)報告又はサウンディング基準信号(Sounding Reference Signal,SRS)送信をトリガするステップと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0045】
いくつかの実施例において、端末がネットワークに復帰する時に既存のBSRトリガ条件が満たされないことがあるため、端末がネットワークに復帰する時にBSRをトリガするという新しいBSRトリガ条件を導入する必要がある。ここで、BSRは一般的なBSR、周期的BSR、空BSR、Pre-emptive BSRのうちのいずれかであってもよい。そのうち、空BSRはBSRにおいて有効なデータがないことを表す。
【0046】
いくつかの実施例において、前記ネットワークへの前記端末の復帰を指示するための前記MAC CEは、特定のLCIDフィールド及び/又は特定の数値フィールドを含み、そのうち、LCIDフィールドはMACサブヘッダと呼ばれてもよく、特定の数値フィールドはMACプロトコルデータユニットと呼ばれてもよい。
【0047】
1つの具体例において、図4に示すように、MAC CEは1つのみのLCIDフィールドを含んでもよく、該LCIDフィールドの値が第1所定値である場合、前記端末はネットワークに復帰しており、又は前記端末はデータの送受信を正常に行うことができる。
【0048】
別の具体例において、図5に示すように、MAC CEは1つのLCIDフィールド(値は第1所定値としてもよい)及び1つの数値フィールド(又は方向フィールド)を含み、該MAC CEを受信した場合、LCIDフィールドが第1所定値であれば、UEはネットワークに復帰しており、方向フィールドの値が1であればUEはダウンリンクデータの受信準備ができており、値が0であればUEはネットワーク側に対してアップリンクスケジューリングの開始を要求している。
【0049】
別のいくつかの実施例において、LCIDフィールドは拡張論理チャネル識別子eLCIDで置き換えてもよい。前記eLCIDフィールドは第1パラメータ(例えば、Codepoint)及び第2パラメータ(例えば、Index)を含む。
【0050】
いくつかの実施例において、前記BSRは、
buffer sizeフィールドが現れないことと、
buffer sizeフィールドの値が所定値、例えば0であることと、
LCIDフィールドの値が所定値、例えば000であることと、
BSRが空であることと、のうちのいずれかを満たし、
BSRが以上のいずれかを満たす場合、該BSRは端末がネットワークに復帰していることを表す。
【0051】
いくつかの実施例において、前記端末に専用SRリソースが存在する場合、SRを送信する。
【0052】
いくつかの実施例において、前記端末にPUSCHリソースがある場合、
前記BSRを送信するステップと、
前記MAC CEを送信するステップと、
前記RRC層が前記復帰通知を生成するステップと、
前記端末のMAC層がRRC層に対して前記復帰通知の生成を要求するステップと、
前記端末のRRC層がMAC層に対して前記復帰通知の生成を要求するステップと、
前記端末のMAC層がRRC層により生成された前記復帰通知を送信するステップと、のうちのいずれかを実行する。
【0053】
いくつかの実施例において、前記PUSCHリソースは端末が前記復帰通知を送信するための専用リソースであってもよい。
【0054】
いくつかの実施例において、前記端末に利用可能なPUSCHリソース及び/又は物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel,PUCCH)リソースがない場合、ランダムアクセスを開始し、UEに専用ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel,RACH)リソースがある場合、専用RACHリソースを使用してランダムアクセスを実行し、ない場合、UEは競合RACHを実行する。
【0055】
いくつかの実施例において、前記端末にCSI又はSRSを報告する専用リソースがある場合、CSI報告又はSRS送信をトリガする。
【0056】
いくつかの実施例において、前記ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するステップの前に、前記方法は、
前記ネットワークの第1リソースの設定を取得して、前記第1リソースによって前記ネットワークに前記復帰通知を送信するステップをさらに含む。第1リソースの設定は端末の現在の設定を維持してもよく、端末がネットワーク側から取得したものであってもよく、例えばネットワークAが送信する端末の離脱通知への応答メッセージに第1リソースの設定が含まれている。
【0057】
いくつかの実施例において、前記第1リソースは、
configured grantタイプtype1と、
configured grant type2と、
物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースと、
物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースと、
専用スケジューリング要求SRリソースと、
専用ランダムアクセスチャネルRACHリソースと、
専用サウンディング基準信号SRSリソースと、
専用チャネル状態情報CSI報告リソースと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0058】
いくつかの実施例において、前記ネットワークへの前記端末の復帰は、
ギャップgapが終了する前に前記ネットワークに復帰するか又はgap長を取り決めずに前記ネットワークに復帰することと、
第1時刻又は第1時刻前に前記ネットワークに復帰することであって、前記第1時刻はgap終了よりも前になり、且つgap終了まであとT秒あり、Tはネットワークにより設定されるか又はプロトコルで取り決められることと、
前記ネットワークによりスケジューリングされるgapが終了した後に前記ネットワークに復帰することと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0059】
ここで、前記gapは前記端末と前記ネットワークとにより合意して取り決められたもの又は自律的Autonomous gapである。
【0060】
上記gapは、1つの期間又は周期的に現れる期間と解してもよく、この期間中に端末は現在のネットワーク(例えばネットワークA)においてスケジューリングの監視又はデータの送受信を行わず、他のネットワークに切り替えて何らかのサービスを実行する。gapが終了した時又はその後、端末はネットワークAに復帰し、スケジューリング監視の回復又はデータの送受信を開始すべきである。Gapは端末によりネットワークに報告されてもよいし、ネットワークにより端末に配置されてもよく、ここで、gapは、時間長duration/length、開始時間(gap start time)、終了時間(gap end time)、gap周期、gapの用途(for Multi-SIM purpose)、gap設定の追加もしくは修正もしくはリリースのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0061】
1つの具体的な実施例において、UEがネットワークAにおいてRRCリリースメッセージを受信すると又はUEがローカルでRRC接続をリリースすると、又はUEがRRCアイドル(idle)もしくは非アクティブ(inactive)状態になると、UEはビジー指示情報を送信しないか、又はUEは生成されたビジー指示情報を破棄する。具体的には以下のステップ1~ステップ7を含む。
【0062】
ステップ1で、UEがネットワークAにおいて接続状態にある。
ステップ2で、UEがネットワークBにおいてページングメッセージを受信している。
ステップ3で、UEがネットワークBにおいてビジー指示を送信すると決定し、例えば、UEはネットワークAのサービスが重要であり及び/又はネットワークBのサービスが音声サービスではないと判断し、UEはネットワークBに通知すると決定し、UEはこれからの一定期間内にネットワークAに切り替えてサービスを処理する。
ステップ4で、UEがネットワークAにおいて離脱要求を送信するか又はネットワークAに対して、ネットワークBに切り替えてビジー指示を送信するための1つのgapを要求している。
ステップ5で、UEがネットワークAから送信された接続リリースメッセージを受信している。
ステップ6で、UEがネットワークBにビジー指示を送信しないか、又はビジー指示が既に生成された場合、UEがビジー指示を破棄する。
ステップ7で、UEがネットワークBにおいてRRC接続を開始してもよい。
【0063】
説明すべきことは、本出願の実施例で提供されるネットワークへの復帰の通知方法は、実行主体がネットワークへの復帰の通知装置、又は該ネットワークへの復帰の通知装置におけるネットワークへの復帰の通知方法を実行し搭載するためのモジュールであってもよい点である。本出願の実施例ではネットワークへの復帰の通知装置がネットワークへの復帰の通知方法を実行し搭載することを例にし、本出願の実施例で提供されるネットワークへの復帰の通知方法を説明する。
【0064】
本出願の実施例は、端末300に適用されるネットワークへの復帰の通知装置を提供し、図6に示すように、前記装置は、
ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するための判断モジュール310と、
前記ネットワークに前記復帰通知を送信すると判断した場合、前記ネットワークに前記復帰通知を送信するための送信モジュール320と、を含む。
【0065】
本出願の実施例において、端末はネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断し、前記ネットワークに前記復帰通知を送信すると判断した場合、端末は前記ネットワークに前記復帰通知を送信する。このように、端末はネットワーク側に、端末が既にネットワークに復帰していることを適時に効果的に通知でき、それによって端末はデータを正常に受信又は送信できる。何らかの条件下で、例えば、端末の他の挙動がトリガされてアップリンク送信が発生する場合に、端末は不要な復帰通知を送信することなくネットワークに前記端末が既にネットワークに復帰していることを知らせることもでき、ネットワークリソースが節約される。
【0066】
いくつかの実施例において、前記判断モジュールは、具体的に、所定条件が満たされると、前記ネットワークに前記復帰通知を送信すると判断するためのものであり、前記所定条件は、以下の第1~第7の所定条件のうちの少なくとも1つを含む。
【0067】
第1所定条件は、前記端末が前記ネットワークに復帰する時に送信待ちのアップリンクデータ及び/又はシグナリングがないことである。
【0068】
いくつかの実施例において、前記第1所定条件は、
前記端末のMAC層の指示、前記端末のRRC層の指示、前記端末のサービスデータアダプテーションプロトコルSDAP層の指示、前記端末のPDCP層の指示、及び前記端末の物理層の指示のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。なお、前記端末の異なるプロトコル層間にはさらに要求と応答のプロセスが存在してもよいことが理解可能である。例えば、前記端末のRRC層は前記端末のMAC層に対して、前記端末に現在送信待ちのアップリンクデータ又はシグナリングがあるか否か(例えば、バッファにデータがある)の指示を要求する。送信待ちのアップリンクデータ又はシグナリングがある場合、前記端末のMAC層はRRC層に指示情報を送信する。1つの実施形態において、前記端末がネットワークに復帰すると、前記端末のSDAP、PDCP、RRC、MAC、PHYのうちの少なくとも1つが回復又は再起動され、回復又は再起動後、新たなアップリンクデータが生成される。
【0069】
第2所定条件は、前記端末が前記ネットワークに復帰する時にトリガされているバッファ状態レポートBSRがないことである。
【0070】
第3所定条件は、前記端末が前記ネットワークに復帰する時にバッファ状態レポートBSRがトリガされたが、前記BSRを送信するリソースがないことである。例えば、端末にPUSCHリソースがないか、又は端末に前記BSR送信専用のリソースがない。
【0071】
第4所定条件は、前記端末が前記ネットワークに復帰する時に送信待ちのアップリンクデータがあるが、前記アップリンクデータが既にBSRをトリガしており、且つ前記アップリンクデータを送信するリソースがないことである。
【0072】
ここで、前記アップリンクデータを送信するリソースは、設定グラント(configured grant)又は動的グラント(dynamic grant)を含む。例えば、UEがネットワークから離脱する前にBSRをトリガした場合、ネットワークはBSRに基づいてUEに一定の伝送リソースを割り当てることができ、その後、UEがネットワークから離脱したため、ネットワークは割り当てた伝送リソースを一時的にサスペンドすると決定し、つまり、UEはこれらのリソースによる伝送を行うことができなくなり、UEがネットワークに復帰した後、これらのリソースはまだサスペンド状態にあるが、UEはこのときBSRのトリガ条件を満たさないためBSRをトリガできず、さらにサスペンドされた伝送リソースを回復できないことがあり、この場合、UEはネットワーク側に復帰通知を送信すべきである。
【0073】
第5所定条件は、前記ネットワークが前記端末を、復帰通知を送信するように設定していることである。
【0074】
第6所定条件は、前記端末が前記ネットワークに復帰する前に、前記ネットワークの第1指示情報に従って前記ネットワークから離脱していることである。1つの実施形態では、前記端末がネットワークから離脱する前に、ネットワーク側に離脱要求を送信し、ネットワーク側がそれを受信した後に第1指示情報を送信し、第1指示情報は前記離脱要求への応答、又は端末がネットワークに復帰する時に必要なリソースの配置に用いることができる。
【0075】
第7所定条件は、前記端末が前記ネットワークから自律的に離脱していることである。
【0076】
本実施例において、所定条件を設定することで、端末が復帰通知を送信すべき状況を明確にすることができ、それによって端末はネットワーク側に、端末が既にネットワークに復帰していることを適時に効果的に通知でき、さらに、端末はデータを正常に受信又は送信でき、何らかの条件下で、例えば、端末の他の挙動がトリガされてアップリンク送信が発生する場合に、端末は不要な復帰通知を送信することなくネットワークに前記端末が既にネットワークに復帰していることを知らせることもでき、ネットワークリソースが節約される。
【0077】
いくつかの実施例において、前記送信モジュールは、具体的に、
BSRを生成又はトリガするステップと、
前記ネットワークへの前記端末の復帰を指示するためのMAC制御要素CEを生成するステップと、
SRをトリガするステップと、
前記端末のMAC層がRRC層に対して前記復帰通知の生成を要求するステップと、
前記端末のRRC層がMAC層に対して前記復帰通知の生成を要求するステップと、
前記RRC層が前記復帰通知を生成するステップと、
前記端末のMAC層がRRC層により生成された前記復帰通知を送信するステップと、
ランダムアクセスを開始するステップと、
CSI報告又はSRS送信をトリガするステップと、のうちの少なくとも1つを実行するためのものである。
【0078】
いくつかの実施例において、端末がネットワークに復帰する時に既存のBSRトリガ条件が満たされないことがあるため、端末がネットワークに復帰する時にBSRをトリガするという新しいBSRトリガ条件を導入する必要がある。ここで、BSRは一般的なBSR、周期的BSR、空BSR、Pre-emptive BSRのうちのいずれかであってもよい。そのうち、空BSRはBSRにおいて有効なデータがないことを表す。
【0079】
いくつかの実施例において、前記ネットワークへの前記端末の復帰を指示するための前記MAC CEは特定のLCIDフィールド及び/又は特定の数値フィールドを含み、そのうち、LCIDフィールドはMACサブヘッダと呼ばれてもよく、特定の数値フィールドはMACプロトコルデータユニットと呼ばれてもよい。
【0080】
1つの具体例において、図4に示すように、MAC CEは1つのみのLCIDフィールドを含んでもよく、該LCIDフィールドの値が第1所定値である場合、前記端末はネットワークに復帰しており、又は前記端末はデータの送受信を正常に行うことができる。
【0081】
別の具体例において、図5に示すように、MAC CEは1つのLCIDフィールド(値は第1所定値としてもよい)及び1つの数値フィールド(又は方向フィールド)を含み、該MAC CEを受信した場合、LCIDフィールドが第1所定値であれば、UEはネットワークに復帰しており、方向フィールドの値が1であればUEはダウンリンクデータの受信準備ができており、値が0であればUEはネットワーク側に対してアップリンクスケジューリングの開始を要求している。
【0082】
別のいくつかの実施例において、LCIDフィールドは拡張論理チャネル識別子eLCIDで置き換えてもよい。前記eLCIDフィールドは第1パラメータ(例えば、Codepoint)及び第2パラメータ(例えば、Index)を含む。
【0083】
いくつかの実施例において、前記BSRは、
buffer sizeフィールドが現れないことと、
buffer sizeフィールドの値が所定値であることと、
LCIDフィールドの値が所定値であることと、
BSRが空であることと、のうちのいずれかを満たす。
【0084】
いくつかの実施例において、前記送信モジュールは、具体的に、前記端末に専用SRリソースが存在する場合、SRを送信するためのものである。
【0085】
いくつかの実施例において、前記送信モジュールは、具体的に、前記端末にPUSCHリソースがある場合、
前記BSRを送信するステップと、
前記MAC CEを送信するステップと、
前記RRC層が前記復帰通知を生成するステップと、
前記端末のMAC層がRRC層に対して前記復帰通知の生成を要求するステップと、
前記端末のRRC層がMAC層に対して前記復帰通知の生成を要求するステップと、
前記端末のMAC層がRRC層により生成された前記復帰通知を送信するステップと、のうちのいずれかを実行するためのものである。
【0086】
いくつかの実施例において、前記PUSCHリソースは端末が前記復帰通知を送信するための専用リソースであってもよい。
【0087】
いくつかの実施例において、前記送信モジュールは、具体的に、前記端末に利用可能なPUSCHリソース及び/又はPUCCHリソースがない場合、ランダムアクセスを開始し、UEに専用ランダムアクセスチャネル(RACH)リソースがある場合、専用RACHリソースを使用してランダムアクセスを実行し、ない場合、UEが競合RACHを実行するためのものである。
【0088】
いくつかの実施例において、前記送信モジュールは、具体的に、前記端末にCSI又はSRSを報告する専用リソースがある場合、CSI報告又はSRS送信をトリガするためのものである。
【0089】
いくつかの実施例において、前記装置は、
前記端末のパケットデータコンバージェンスプロトコルPDCP層の回復を要求又は指示するステップと、
前記端末のPDCP層に対して、送信待ちのアップリンクデータがあるか否かの指示を要求するステップと、のうちの少なくとも1つを実行するための処理モジュールをさらに含む。
【0090】
いくつかの実施例において、前記装置は、
前記ネットワークの第1リソースの設定を取得して、前記第1リソースによって前記ネットワークに前記復帰通知を送信するための取得モジュールをさらに含む。
【0091】
いくつかの実施例において、前記第1リソースは、
configured grantタイプtype1と、
configured grant type2と、
物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースと、
物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースと、
専用スケジューリング要求SRリソースと、
専用ランダムアクセスチャネルRACHリソースと、
専用サウンディング基準信号SRSリソースと、
専用チャネル状態情報CSI報告リソースと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0092】
いくつかの実施例において、前記ネットワークへの前記端末の復帰は、
ギャップgapが終了する前に前記ネットワークに復帰するか又はgap長を取り決めずに前記ネットワークに復帰することと、
第1時刻又は第1時刻前に前記ネットワークに復帰することであって、前記第1時刻はgap終了よりも前になり、且つgap終了まであとT秒あり、Tはネットワークにより設定されるか又はプロトコルで取り決められることと、
前記ネットワークによりスケジューリングされるgapが終了した後に前記ネットワークに復帰することと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0093】
ここで、前記gapは前記端末と前記ネットワークとにより合意して取り決められたもの又は自律的Autonomous gapである。
【0094】
上記gapは、1つの期間又は周期的に現れる期間と解してもよく、この期間中に端末は現在のネットワーク(例えばネットワークA)においてスケジューリングの監視又はデータの送受信を行わず、他のネットワークに切り替えて何らかのサービスを実行する。gapが終了した時又はその後、端末はネットワークAに復帰し、スケジューリング監視の回復又はデータの送受信を開始すべきである。Gapは端末によりネットワークに報告されてもよいし、ネットワークにより端末に配置されてもよく、ここで、gapは、時間長duration/length、開始時間(gap start time)、終了時間(gap end time)、gap周期、gapの用途(for Multi-SIM purpose)、gap設定の追加もしくは修正もしくはリリースのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0095】
本出願の実施例におけるネットワークへの復帰の通知装置は装置であってもよく、端末における部材、集積回路、もしくはチップであってもよい。該装置は、携帯型の電子機器であってもよく、非携帯型の電子機器であってもよい。例示的に、携帯型の電子機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、携帯情報端末、車載電子機器、ウェアラブルデバイス、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer,UMPC)、ネットブック又はパーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant,PDA)等であってもよく、非携帯型の電子機器は、ネットワーク接続ストレージ(Network Attached Storage,NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer,PC)、テレビジョン(television,TV)、現金自動預払機又はキオスク等であってもよく、本出願の実施例では具体的に限定しない。
【0096】
本出願の実施例におけるネットワークへの復帰の通知装置は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。該オペレーティングシステムは、アンドロイド(登録商標)(Android(登録商標))オペレーティングシステムであってもよく、iosオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例では具体的に限定しない。
【0097】
選択的に、本出願の実施例は、プロセッサと、メモリと、メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又はコマンドとを含む端末をさらに提供し、該プログラム又はコマンドは、プロセッサにより実行されると、上記ネットワークへの復帰の通知方法の実施例の各プロセスが実現され、且つ同じ技術効果を達成でき、重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0098】
なお、本出願の実施例における端末は上述した携帯型の電子機器及び非携帯型の電子機器を含むことに注意されたい。
【0099】
図7は本出願の各実施例を実現する端末のハードウェア構造模式図であり、該端末50は、高周波ユニット51、ネットワークモジュール52、オーディオ出力ユニット53、入力ユニット54、センサ55、表示ユニット56、ユーザ入力ユニット57、インタフェースユニット58、メモリ59、プロセッサ510、及び電源511等の部材を含むが、それらに限定されない。当業者であれば、図7に示す端末の構造は端末を限定するものではなく、端末は図示より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組合せ、又は異なる部材配置を含んでもよいことが理解可能である。本出願の実施例において、端末は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、携帯情報端末、車載端末、ウェアラブルデバイス、及び万歩計(登録商標)等を含むが、それらに限定されない。
【0100】
なお、本出願の実施例において、高周波ユニット51は、情報の受送信又は通話プロセスでの信号の受送信に用いることができることを理解すべきであり、具体的には、基地局からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ510で処理し、また、アップリンクのデータを基地局に送信する。通常、高周波ユニット51は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、受送信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサ等を含むが、それらに限定されない。また、高周波ユニット51は、無線通信システムを介してネットワーク及び他の機器と通信することもできる。
【0101】
メモリ59は、ソフトウェアプログラム及び様々なデータを記憶するために用いることができる。メモリ59は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション(例えば、音声再生機能、画像再生機能等)等を記憶可能なプログラム記憶領域と、携帯電話の使用に応じて作成されたデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳等)等を記憶可能なデータ記憶領域と、を主に含んでもよい。また、メモリ59は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、不揮発性メモリ、例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の揮発性ソリッドステート記憶デバイスをさらに含んでもよい。
【0102】
プロセッサ510は、端末の制御センタであり、様々なインタフェース及び回線により端末全体の各部分を接続するものであり、メモリ59内に記憶されているソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを動作させ又は実行し、及びメモリ59内に記憶されているデータを呼び出すことで、端末の様々な機能及びデータ処理を実行し、それにより、端末を全体的に監視する。プロセッサ510は、1つ又は少なくとも2つの処理ユニットを含んでもよく、好ましくは、プロセッサ510に、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーション等を主に処理するアプリケーションプロセッサと、無線通信を主に処理するモデムプロセッサとを統合することができる。上記モデムプロセッサはプロセッサ510に統合されなくてもよいことが理解可能である。
【0103】
端末50は各部材に給電する電源511(例えば、電池)をさらに含んでもよく、好ましくは、電源511は、電源管理システムによってプロセッサ510に論理的に接続し、さらに電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理等の機能を実現することができる。
【0104】
また、端末50はいくつかの示されていない機能モジュールを含み、ここでは説明を省略する。
【0105】
いくつかの実施例において、プロセッサ510はネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するために用いられ、前記ネットワークに前記復帰通知を送信すると判断した場合、高周波ユニット51は前記ネットワークに前記復帰通知を送信するために用いられる。
【0106】
いくつかの実施例において、プロセッサ510は、具体的に、所定条件が満たされると、前記ネットワークに前記復帰通知を送信すると判断するために用いられ、前記所定条件は、
前記端末が前記ネットワークに復帰する時に送信待ちのアップリンクデータ及び/又はシグナリングがない第1所定条件と、
前記端末が前記ネットワークに復帰する時にトリガされているバッファ状態レポートBSRがない第2所定条件と、
前記端末が前記ネットワークに復帰する時にバッファ状態レポートBSRがトリガされたが、前記BSRを送信するリソースがない第3所定条件と、
前記端末が前記ネットワークに復帰する時に送信待ちのアップリンクデータがあるが、前記アップリンクデータが既にBSRをトリガしており、且つ前記アップリンクデータを送信するリソースがない第4所定条件と、
前記ネットワークが前記端末を、復帰通知を送信するように設定している第5所定条件と、
前記端末が前記ネットワークに復帰する前に、前記ネットワークの第1指示情報に従って前記ネットワークから離脱している第6所定条件と、
前記端末が前記ネットワークから自律的に離脱している第7所定条件と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0107】
いくつかの実施例において、ネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するステップは、
前記端末のMAC層がネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するか、又は
前記端末のRRC層がネットワークに復帰通知を送信するか否かを判断するステップを含む。
【0108】
いくつかの実施例において、プロセッサ510が前記ネットワークに前記復帰通知を送信すると判断した後、前記ネットワークに前記復帰通知を送信するステップは、
BSRを生成又はトリガするステップと、
前記ネットワークへの前記端末の復帰を指示するためのMAC制御要素CEを生成するステップと、
SRをトリガするステップと、
前記端末のMAC層がRRC層に対して前記復帰通知の生成を要求するステップと、
前記端末のRRC層がMAC層に対して前記復帰通知の生成を要求するステップと、
前記RRC層が前記復帰通知を生成するステップと、
前記端末のMAC層がRRC層により生成された前記復帰通知を送信するステップと、
ランダムアクセスを開始するステップと、
CSI報告又はSRS送信をトリガするステップと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0109】
いくつかの実施例において、前記MAC CEは特定のLCIDフィールド及び/又は特定の数値フィールドを含む。
【0110】
いくつかの実施例において、前記BSRは、
buffer sizeフィールドが現れないことと、
buffer sizeフィールドの値が所定値であることと、
LCIDフィールドの値が所定値であることと、
BSRが空であることと、のうちのいずれかを満たす。
【0111】
いくつかの実施例において、高周波ユニット51は前記端末に専用SRリソースが存在する場合、SRを送信するために用いられる。
【0112】
いくつかの実施例において、プロセッサ510は、前記端末にPUSCHリソースがある場合、
前記BSRを送信するステップと、
前記MAC CEを送信するステップと、
前記RRC層が前記復帰通知を生成するステップと、
前記端末のMAC層がRRC層に対して前記復帰通知の生成を要求するステップと、
前記端末のRRC層がMAC層に対して前記復帰通知の生成を要求するステップと、
前記端末のMAC層がRRC層により生成された前記復帰通知を送信するステップと、のうちのいずれかを実行するために用いられる。
【0113】
いくつかの実施例において、プロセッサ510は前記端末に利用可能なPUSCHリソース及び/又はPUCCHリソースがない場合、ランダムアクセスを開始するために用いられる。
【0114】
いくつかの実施例において、プロセッサ510は前記端末にCSI又はSRSを報告する専用リソースがある場合、CSI報告又はSRS送信をトリガするために用いられる。
【0115】
いくつかの実施例において、プロセッサ510は、さらに、
前記端末のRRC層が前記端末のパケットデータコンバージェンスプロトコルPDCP層の回復を要求又は指示するステップと、
前記端末のRRC層が前記端末のPDCP層に対して、送信待ちのアップリンクデータがあるか否かの指示を要求するステップと、のうちの少なくとも1つを実行するために用いられる。
【0116】
いくつかの実施例において、高周波ユニット51は、さらに、前記ネットワークの第1リソースの設定を取得して、前記第1リソースによって前記ネットワークに前記復帰通知を送信するために用いられる。
【0117】
いくつかの実施例において、前記第1リソースは、
configured grantタイプtype1と、
configured grant type2と、
物理アップリンク共有チャネルPUSCHリソースと、
物理アップリンク制御チャネルPUCCHリソースと、
専用スケジューリング要求SRリソースと、
専用ランダムアクセスチャネルRACHリソースと、
専用サウンディング基準信号SRSリソースと、
専用チャネル状態情報CSI報告リソースと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0118】
いくつかの実施例において、前記第1所定条件は、
前記端末のMAC層の指示、前記端末のRRC層の指示、前記端末のサービスデータアダプテーションプロトコルSDAP層の指示、前記端末のPDCP層の指示、及び前記端末の物理層の指示のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0119】
いくつかの実施例において、前記ネットワークへの前記端末の復帰は、
ギャップgapが終了する前に前記ネットワークに復帰するか又はgap長を取り決めずに前記ネットワークに復帰することと、
第1時刻又は第1時刻前に前記ネットワークに復帰することであって、前記第1時刻はgap終了よりも前になり、且つgap終了まであとT秒あり、Tはネットワークにより設定されるか又はプロトコルで取り決められることと、
前記ネットワークによりスケジューリングされるgapが終了した後に前記ネットワークに復帰することと、のうちの少なくとも1つを含む。
【0120】
本出願の実施例は可読記憶媒体をさらに提供し、前記可読記憶媒体にプログラム又はコマンドが記憶されており、該プログラム又はコマンドは、プロセッサにより実行されると、上記ネットワークへの復帰の通知方法の実施例の各プロセスが実現され、且つ同じ技術効果を達成でき、重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0121】
ここで、前記プロセッサは上記実施例に記載の電子機器におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、例えばコンピュータ読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等のようなコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0122】
本出願の実施例はチップをさらに提供し、前記チップはプロセッサと通信インタフェースとを含み、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサはプログラム又はコマンドを実行し、上記ネットワークへの復帰の通知方法の実施例の各プロセスを実現するためのものであり、且つ同じ技術効果を達成でき、重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0123】
本出願の実施例で言及したチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップ等と呼ばれてもよいことを理解すべきである。
【0124】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「1つの……を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。また、指摘すべきことは、本出願の実施形態における方法及び装置の範囲は、図示又は検討された順序で機能を実行することに限定されず、係る機能に応じて実質的に同時に又は逆の順序で機能を実行することも含み得る点であり、例えば、説明されたものと異なる順番で、説明された方法を実行してもよく、さらに各種のステップを追加、省略、又は組み合わせてもよい。また、何らかの例を参照して説明した特徴は他の例において組み合わせられてもよい。
【0125】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本出願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えば、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器等であってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させる複数のコマンドを含む。
【0126】
以上、図面を参照しながら本出願の実施例を説明したが、本出願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本出願の示唆をもとに、当業者が本出願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
【0127】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年1月15日に中国で出願した中国特許出願No.202110057640.6の優先権を主張し、その全ての内容は参照によって本出願に組み込まれる。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7