IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ グイド ヴァレンティーニの特許一覧

特許7558439手で操縦される電動工具によって生成された含塵空気を濾過するためのフィルタ配置構成、並びに手で操縦される電動工具とそのようなフィルタ配置構成とを含む電動工具配置構成
<>
  • 特許-手で操縦される電動工具によって生成された含塵空気を濾過するためのフィルタ配置構成、並びに手で操縦される電動工具とそのようなフィルタ配置構成とを含む電動工具配置構成 図1
  • 特許-手で操縦される電動工具によって生成された含塵空気を濾過するためのフィルタ配置構成、並びに手で操縦される電動工具とそのようなフィルタ配置構成とを含む電動工具配置構成 図2
  • 特許-手で操縦される電動工具によって生成された含塵空気を濾過するためのフィルタ配置構成、並びに手で操縦される電動工具とそのようなフィルタ配置構成とを含む電動工具配置構成 図3
  • 特許-手で操縦される電動工具によって生成された含塵空気を濾過するためのフィルタ配置構成、並びに手で操縦される電動工具とそのようなフィルタ配置構成とを含む電動工具配置構成 図4
  • 特許-手で操縦される電動工具によって生成された含塵空気を濾過するためのフィルタ配置構成、並びに手で操縦される電動工具とそのようなフィルタ配置構成とを含む電動工具配置構成 図5
  • 特許-手で操縦される電動工具によって生成された含塵空気を濾過するためのフィルタ配置構成、並びに手で操縦される電動工具とそのようなフィルタ配置構成とを含む電動工具配置構成 図6
  • 特許-手で操縦される電動工具によって生成された含塵空気を濾過するためのフィルタ配置構成、並びに手で操縦される電動工具とそのようなフィルタ配置構成とを含む電動工具配置構成 図7
  • 特許-手で操縦される電動工具によって生成された含塵空気を濾過するためのフィルタ配置構成、並びに手で操縦される電動工具とそのようなフィルタ配置構成とを含む電動工具配置構成 図8
  • 特許-手で操縦される電動工具によって生成された含塵空気を濾過するためのフィルタ配置構成、並びに手で操縦される電動工具とそのようなフィルタ配置構成とを含む電動工具配置構成 図9
  • 特許-手で操縦される電動工具によって生成された含塵空気を濾過するためのフィルタ配置構成、並びに手で操縦される電動工具とそのようなフィルタ配置構成とを含む電動工具配置構成 図10
  • 特許-手で操縦される電動工具によって生成された含塵空気を濾過するためのフィルタ配置構成、並びに手で操縦される電動工具とそのようなフィルタ配置構成とを含む電動工具配置構成 図11
  • 特許-手で操縦される電動工具によって生成された含塵空気を濾過するためのフィルタ配置構成、並びに手で操縦される電動工具とそのようなフィルタ配置構成とを含む電動工具配置構成 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-19
(45)【発行日】2024-09-30
(54)【発明の名称】手で操縦される電動工具によって生成された含塵空気を濾過するためのフィルタ配置構成、並びに手で操縦される電動工具とそのようなフィルタ配置構成とを含む電動工具配置構成
(51)【国際特許分類】
   B24B 55/10 20060101AFI20240920BHJP
   B24B 23/02 20060101ALI20240920BHJP
   B25F 5/00 20060101ALI20240920BHJP
【FI】
B24B55/10
B24B23/02
B25F5/00 Z
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024016756
(22)【出願日】2024-02-07
(62)【分割の表示】P 2020020238の分割
【原出願日】2020-02-10
(65)【公開番号】P2024054227
(43)【公開日】2024-04-16
【審査請求日】2024-02-27
(31)【優先権主張番号】19211438.7
(32)【優先日】2019-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519099036
【氏名又は名称】グイド ヴァレンティーニ
【氏名又は名称原語表記】Guido Valentini
【住所又は居所原語表記】4, Via Corridoni,20122 Milano, Italy
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【弁理士】
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(72)【発明者】
【氏名】グイド ヴァレンティーニ
【審査官】須中 栄治
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-111595(JP,A)
【文献】欧州特許第01849555(EP,B1)
【文献】特開2019-181684(JP,A)
【文献】特開2016-179512(JP,A)
【文献】特開2004-180464(JP,A)
【文献】特開2000-316761(JP,A)
【文献】特開2017-121681(JP,A)
【文献】特開2002-307332(JP,A)
【文献】特開2014-217920(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B55/10
B24B23/02
B25F1/00-5/02
B23Q11/00
B01D46/00-46/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手で操縦されるサンダー又は研磨機(1)の動作中に、前記サンダー又は研磨機(1)によって生成された含塵空気(7)を濾過するためのフィルタ配置構成であって、前記フィルタ配置構成は、フィルタカートリッジ(13)を備え、前記フィルタカートリッジ(13)は、
- 中空ケース(14)、
- 前記ケース(14)内に配置された少なくとも1つのフィルタエレメント(22)、
- 前記ケース(14)に設けられた吸気ポート(15)であって、前記吸気ポート(15)は、前記フィルタカートリッジ(13)を通る空気流(8)に対して及び前記フィルタエレメント(22)に対して上流に位置し、前記吸気ポート(15)は、前記サンダー又は研磨機(1)に接続されるように適合されて、前記サンダー又は研磨機(1)によって生成された前記含塵空気(7)が空気圧によって前記ケース(14)へ流入できるようにする、吸気ポート(15)、及び
- 前記ケース(14)に設けられた排気ポート(20)であって、前記排気ポート(20)は、前記フィルタカートリッジ(13)を通る前記空気流(8)に対して及び前記フィルタエレメント(22)に対して下流に位置し、前記排気ポート(20)は、濾過済み空気(9)が前記フィルタカートリッジ(13)から流出することができるように適合されている、排気ポート(20)
を有し、
前記フィルタ配置構成は、ファン(40)を備える能動空気流生成装置(30)を含み、前記ファンは、複数の羽根(44)を含み、且つ前記サンダー又は研磨機(1)の電気モータとは別個の電気モータ(38)によって駆動され、前記空気流生成装置(30)は、前記フィルタカートリッジ(13)の前記吸気ポート(15)又は前記フィルタカートリッジ(13)の前記排気ポート(20)と接続していて、空気圧によって前記フィルタカートリッジ(13)を通る前記空気流(8)を生成又は少なくとも前記空気流(8)の生成に寄与し、
前記フィルタカートリッジ(13)の前記吸気ポート(15)は、吸込みホースによって直接的または間接的に前記空気流生成装置(30)の排気口(36)に取り付けられ、前記空気流生成装置(30)の吸気口(34)は、吸込みホースによって直接的または間接的に前記サンダー又は研磨機(1)の排気ソケット(11)に取り付けられるように適合されることを特徴とする、フィルタ配置構成。
【請求項2】
前記空気流生成装置(30)は、前記フィルタカートリッジ(13)の前記吸気ポート(15)と接続していて、前記サンダー又は研磨機(1)によって生成された前記含塵空気(7)を、前記吸気ポート(15)を通して前記フィルタカートリッジ(13)の前記ケースに吹き込み、及び前記フィルタカートリッジ(13)の前記ケース(14)内に高圧を生じさせ、及び前記濾過済み空気(9)を、前記フィルタカートリッジ(13)の前記排気ポート(20)を通して吹き、それにより、空気圧によって前記フィルタカートリッジ(13)を通る前記空気流(8)を生成又は少なくとも前記空気流(8)の生成に寄与する、請求項1に記載のフィルタ配置構成。
【請求項3】
前記空気流生成装置(30)は、前記フィルタ配置構成のユーザによって持ち運ばれるように、好ましくは前記ユーザのウエストに巻きつけられた又は前記ユーザの肩にかけられたベルト(110)に取り付けられるように適合された携帯用装置として供される、請求項1または2に記載のフィルタ配置構成。
【請求項4】
前記空気流生成装置(30)は、ハウジング(32)、並びに前記ハウジング(32)内に前記電気モータ(38)及び前記ファン(40)を含み、前記ハウジング(32)は、前記ファン(40)に対して、及びそれが起動すると前記空気流生成装置(30)を通って流れる空気ストリームに対して上流に位置する吸気口(34)と、前記ファン(40)に対して、及び前記空気流生成装置(30)を通って流れる前記空気ストリームに対して下流に位置する排気口(36)とを含む、請求項1または2に記載のフィルタ配置構成。
【請求項5】
前記空気ストリームは、噴射ポンプの方法で前記空気流(8)を生成又は少なくとも前記空気流(8)の生成に寄与するために、前記フィルタカートリッジ(13)を通る前記空気流(8)に対して実質的に垂直方向に流れる主空気ストリームである、請求項4に記載のフィルタ配置構成。
【請求項6】
前記空気流生成装置(30)は、ハウジング(32)、並びに前記ハウジング(32)内に前記電気モータ(38)、及び少なくとも部分的に前記ハウジング(32)内に、主電源とは無関係に前記電気モータ(38)を動作させるためのバッテリーパック(60)を含む、請求項1または2に記載のフィルタ配置構成。
【請求項7】
前記空気流生成装置(30)の前記ハウジング(32)は、前記バッテリーパック(60)の少なくとも一部を受け入れるための、外部からアクセス可能な区画室(62)を含み、前記バッテリーパック(60)は、前記区画室(62)から抜き取ることができる、請求項6に記載のフィルタ配置構成。
【請求項8】
前記空気流生成装置(30)は、ケーブル(74)と、主電源の電源ソケットに取り付けるための電源プラグ(78)とを備える電源ユニット(66)を含み、前記電源ユニット(66)は、前記主電源からの電気エネルギーによって前記電気モータ(38)を動作させるために、前記バッテリーパック(60)の代わりに、少なくとも部分的に前記区画室(62)内に挿入されるように適合されている、請求項7に記載のフィルタ配置構成。
【請求項9】
前記空気流生成装置(30)は、外部電源ユニット(84)に接続された第1のケーブル(82)を備えるアダプターユニット(80)を含み、前記外部電源ユニットは、第2のケーブル(86)と、主電源の電源ソケットへの前記外部電源ユニット(84)の取り付け用の電源プラグ(88)とを備え、前記アダプターユニット(80)は、前記主電源からの電気エネルギーによって前記電気モータ(38)を動作させるために、前記バッテリーパック(60)の代わりに、少なくとも部分的に前記区画室(62)に挿入されるように適合されている、請求項7に記載のフィルタ配置構成。
【請求項10】
前記空気流生成装置(30)は、前記サンダー又は研磨機(1)の動作に関する情報を含む無線信号(54)を受信するための受信装置(52)を含み、前記空気流生成装置(30)は、前記受信した無線信号(54)の内容に依存して、自動的に起動又は動作停止される、請求項1または2に記載のフィルタ配置構成。
【請求項11】
手で操縦されるサンダー又は研磨機(1)と、前記サンダー又は研磨機(1)によってその動作中に生成された含塵空気(7)を濾過するためのフィルタ配置構成とを含む、電動工具配置構成において、
前記フィルタ配置構成は、請求項1または2に従って設計されていることを特徴とする、電動工具配置構成。
【請求項12】
前記サンダー又は研磨機(1)は、前記サンダー又は研磨機(1)の動作、特に前記サンダー又は研磨機(1)の電源を入れる及び/又は電源を切ることに関する情報を含む無線信号(54)を送信するための送信装置(56)を含む、請求項11に記載の電動工具配置構成。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手で操縦される(hand-guided)電動工具、特にサンダー又は研磨機の動作中に、電動工具によって生成された含塵空気を濾過するためのフィルタ配置構成に関する。フィルタ配置構成はフィルタカートリッジを含み、フィルタカートリッジは、
- 中空ケース、
- ケース内に配置された少なくとも1つのフィルタエレメント、
- ケースに設けられた吸気ポートであって、吸気ポートは、フィルタカートリッジを通る空気流に対して及びフィルタエレメントに対して下流に位置し、吸気ポートは、電動工具に空気圧的に接続されて、電動工具によって生成された含塵空気がケースに流入できるようにするように適合されている、吸気ポート、及び
- ケースに設けられた排気ポートであって、排気ポートは、フィルタカートリッジを通る空気流に対して及びフィルタエレメントに対して上流に位置し、排気ポートは、濾過済み空気がフィルタカートリッジから流出できるように適合されている、排気ポート
を有する。
【0002】
さらに、本発明は、手で操縦される電動工具、特にサンダー又は研磨機と、上述の種類の電動工具の動作中に、電動工具によって生成された含塵空気を濾過するためのフィルタ配置構成とを含む、電動工具配置構成に関する。電動工具は、その目的の用途の作業中に塵を生成する任意の電気又は空気圧駆動の電動工具とし得る。上述のサンダー及び研磨機の他、そのような電動工具のさらなる例は、動力のこぎり、動力ドリル、ハンマードリル、パワーチゼルなどである。
【背景技術】
【0003】
上述の種類のフィルタ配置構成は、従来技術で公知である。例えば、RUPES S.p.A.は、GREENTECHという名称でフィルタカートリッジを商品化しており、これは、手で操縦される電動工具、特にサンダーの排気ソケットに直接空気圧的に接続され得る。公知のフィルタカートリッジは、(特許文献1)に詳細に説明されており、その全体を参照により本願明細書に援用する。電動工具は、電動工具の動作中に生成された含塵空気を電動工具の排気ソケットから吹き出すように適合されているファンを含む。フィルタカートリッジは、その吸気ポートによって、排気ソケットに直接空気圧的に接続されている。フィルタカートリッジは、受動フィルタ配置構成を構成する。含塵空気の空気流は、電動工具のファンによって生成され、フィルタカートリッジを通して引かれ、それにより濾過され、及び濾過済み空気は、フィルタカートリッジからその排気ポートを通って環境へ引き出される。公知のフィルタカートリッジは、寸法が小さく、軽量であり、及び高度の可撓性を有する。他方で、公知の受動フィルタカートリッジの空気濾過の能力及び効率は、改善の余地がある。
【0004】
さらに、移動式又は据置型真空掃除機が当技術分野において公知である。これらは、吸込みホースによって電動工具の排気ソケットに間接的に空気圧的に接続され得る。真空掃除機は、電動工具によってその動作中に生成された含塵空気を真空掃除機に能動的に引き入れ、そこで空気は濾過され、その後、真空掃除機の1つ以上の排気ポートを通して環境へと廃棄される。真空掃除機は、良好な空気濾過の能力及び効率を有する。他方で、真空掃除機は、寸法がかなり大きく、かなり重く、及び可撓性が限られている。移動式真空掃除機でも、サイズに起因して、ユーザによって簡単にそれらを動かすこと、特に持ち歩く
ことができず、特に、ユーザのウエストに巻きつけられる又はユーザの肩にかけられるユーザのベルトに取り付けることはできない。公知の真空掃除機を備える電動工具の使用中、ユーザの自由な動きは著しく制限される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】欧州特許出願公開第1 849 555 A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
それゆえ、本発明の目的は、公知のフィルタ配置構成の空気濾過の能力及び効率を高めることであり、及び同時に、フィルタカートリッジの小さな寸法及び可撓性を可能な限り維持することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この問題を解決するために、請求項1の特徴を備えるフィルタ配置構成が提案される。特に、上述の種類のフィルタ配置構成から始めて、フィルタ配置構成は、能動空気流生成装置を含み、能動空気流生成装置は、複数の羽根を含み且つ電動工具の電気モータとは別個の電気モータによって駆動されるファンを備え、空気流生成装置は、フィルタカートリッジの吸気ポート又はフィルタカートリッジの排気ポートと空気圧接続していて、フィルタカートリッジを通る空気流を生成又は支持することが提案される。
【0008】
本発明によれば、フィルタカートリッジを通るように空気流を能動的に引き込む能動フィルタカートリッジに変えるために、公知の受動フィルタカートリッジが修正されている。本発明は、従来のフィルタカートリッジの利点と、従来の真空掃除機の利点とを兼ね備えている。フィルタ配置構成は、従来の真空掃除機の非常に良好な空気濾過の能力及び効率を有し、及び同時に、従来のフィルタカートリッジの小さな寸法及び可撓性を維持する。フィルタ配置構成は、電動工具の動作中に生成された含塵空気を、電動工具の排気ソケットを通して吹くように適合されたファンを備える又は備えない電動工具によって、完璧に上手く機能する。フィルタ配置構成の少なくとも一部を、ユーザのウエストに巻きつけられる又はユーザの肩にかけられるユーザのベルトに、取り付けることが可能である。或いは、フィルタ配置構成の少なくとも一部を電動工具に直接強固に取り付けて、電動工具の使用中、フィルタ配置構成の直接取り付けられた部分が、電動工具と一緒に、ユーザによって動かされるようにすることが可能である。フィルタ配置構成を備える電動工具の使用中、ユーザの自由な動きが非常に高レベルに維持される。
【0009】
本発明の第1の好ましい実施形態によれば、空気流生成装置は、フィルタカートリッジの吸気ポートに空気圧接続していて、電動工具によって生成された含塵空気を、吸気ポートを通してフィルタカートリッジのケースに吹き込み、及びフィルタカートリッジのケース内に高圧を生じさせ、及び濾過済み空気を、フィルタカートリッジの排気ポートを通して吹き、それにより、フィルタカートリッジを通る空気流を生成又は支持する。それゆえ、空気流生成装置は電動工具の排気ソケットの下流に低圧を生じさせ、それにより、含塵空気をフィルタカートリッジ内へ運ぶ。さらにフィルタカートリッジ内では、空気流生成装置が、含塵空気を、フィルタカートリッジ内に、及びフィルタカートリッジのケース内に配置された少なくとも1つのフィルタエレメントを通して、吹き込むことによって、高圧を生じさせる。フィルタエレメントの他方の側では、濾過済み空気は、フィルタカートリッジの排気ポートを通して環境へ吹かれる。これにより、フィルタカートリッジを通る空気流を生成又は支持する。さらに、回転するファンは、フィルタカートリッジを通る回転する空気流を生成し、含塵空気に含まれるより大きな粒子をフィルタカートリッジ内で半径方向外向きに投げつける、サイクロン又は渦効果を生じる。半径方向外向きに投げつ
けられた粒子は、フィルタカートリッジ内で収集されて、フィルタカートリッジの少なくとも1つのフィルタエレメントには到達しない。このようにして、フィルタエレメントは、粒子で詰まる前に、より長い寿命を有する。フィルタエレメントの交換又は洗浄は、遥かに長い間隔で実施され得る。サイクロン又は渦効果を生成するために、追加的な羽根などはフィルタカートリッジ内に必要ではない。ファンの羽根は、好ましくは、非常に頑丈且つ硬質な材料、例えば鋼、場合によってはエナメル引きされた、セラミック、合成材料又は任意の複合材で作製される。
【0010】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、空気流生成装置は、フィルタカートリッジの排気ポートと空気圧接続していて、フィルタカートリッジの排気ポートを通して濾過済み空気を吸込み、及びフィルタカートリッジのケース内に低圧を生じさせ、それにより、電動工具によって生成された含塵空気を、吸気ポートを通してフィルタカートリッジのケースに吸込み、且つフィルタカートリッジを通る空気流を生成することが提案される。空気流生成装置は、ファンによって生じ且つ空気流生成装置を流れる空気ストリームが、フィルタカートリッジを通る空気流に実質的に対応するように設計され、且つそのようにフィルタカートリッジの排気ポートに接続され得る。或いは、空気流生成装置は、主空気ストリームがファンによって生じるように設計され、且つそのようにフィルタカートリッジの排気ポートに接続され得、主空気ストリームは、フィルタカートリッジを通る空気流に対して実質的に垂直方向に流れて、噴射ポンプの方法で、空気流を生成又は支持するようにする。この実施形態では、ファンによって生成された空気ストリームは、フィルタカートリッジを通る空気流ではない。
【0011】
本発明の好ましい実施形態によれば、フィルタカートリッジの吸気ポートは、電動工具に直接空気圧的に接続されて、電動工具によって生成された含塵空気が、フィルタカートリッジのケースに直接流れるようにすることが提案される。好ましくは、フィルタカートリッジは、手で操縦される電動工具の排気ソケットに直接接続される。接続は、所望のときに電動工具からのフィルタカートリッジの切り離しを可能にするように、取り外し自在である。接続は、電動工具の排気ソケットとフィルタカートリッジの吸気ポートとの間の摩擦力及び/又は差込継手によって、実現され得る。フィルタカートリッジと電動工具との間の任意の他のタイプの取り外し自在な接続も実現され得る。この実施形態は、電動工具及びフィルタカートリッジが、互いに強固に接続され、及び簡単に取り扱うことができる単一ユニットを構成するという利点を有する。
【0012】
或いは、フィルタカートリッジの吸気ポートは、第1の吸込みホースによって電動工具に間接的に空気圧的に接続されて、電動工具によって生成された含塵空気を、第1の吸込みホースを通してフィルタカートリッジのケースに流入させることが提案される。吸込みホースは、好ましくは、一方の端部では、手で操縦される電動工具の排気ソケットに、及び他方の端部では、フィルタカートリッジの吸気ポートに接続される。吸込みホースは、好ましくは可撓性であり、及び電動工具の動作中、電動工具のどんな動きにも従う。フィルタカートリッジは、電動工具から離れた任意の場所に配置され得る。例えば、フィルタカートリッジは、ユーザのウエストに巻きつけられる又はユーザの肩にかけられるユーザのベルトに取り付けられ得る。ホースの接続は、所望のときに電動工具及びフィルタカートリッジからのホースの切り離しを可能にするために、取り外し自在である。接続は、吸込みホースの一方の端部と電動工具の排気ソケットとの間、及びホースの他方の端部とフィルタカートリッジの吸気ポートとの間の摩擦力及び/又は差込継手によって、実現され得る。吸込みホースの両端部とフィルタカートリッジ及び電動工具のそれぞれとの間の、任意の他のタイプの取り外し自在な接続も、実現され得る。この実施形態は、フィルタカートリッジとは大体において無関係に、手で操縦される電動工具を取り扱い且つ動作させることができるという利点を有する。特に、フィルタカートリッジの重量は、電動工具の動作中、電動工具と一緒に動かされる必要はない。
【0013】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、空気流生成装置は、フィルタカートリッジの排気ポートに直接空気圧的に接続されて、フィルタカートリッジからの濾過済み空気が空気流生成装置に直接流れることができるようにすることが提案される。空気流生成装置は、フィルタカートリッジのケース排気ポートに取り外し自在に接続され得る。取り外し自在な接続は、摩擦力及び/又は差込継手によって、実現され得る。これは、フィルタカートリッジと空気流生成装置との組み合わせが、それぞれのフィルタ配置構成の個々のニーズに依存して、モジュール式に組み立てられ得るという利点を有する。例えば、ある種のフィルタエレメント(例えば紙製フィルタエレメント、ファブリック製フィルタエレメント、HEPAフィルタエレメント)を備える、又は塵及びデブリを収集するためにある体積を備えるフィルタカートリッジが、選択され、且つフィルタ配置構成において使用され得る。さらに、ある流量(時間当たり体積)を生成するための空気流生成装置が、選択され、且つフィルタ配置構成において使用され得る。或いは、空気流生成装置はまた、排気ポートを含むフィルタカートリッジのケースの部分の一体部分を形成し得る。この実施形態は、フィルタカートリッジ及び空気流生成装置が簡単に取り扱うことができる単一ユニットを構成するという利点を有する。特に、フィルタカートリッジ及び空気流生成装置を含む単一ユニットは、ユーザのウエストに巻きつけられる又はユーザの肩にかけられるユーザのベルトに取り付けられ得る。
【0014】
或いは、空気流生成装置は、第2の吸込みホースによってフィルタカートリッジの排気ポートに間接的に空気圧的に接続されて、フィルタカートリッジからの濾過済み空気を、第2の吸込みホースを通して空気流生成装置に流入させることが提案される。吸込みホースは、好ましくは、一方の端部でフィルタカートリッジの排気ポートに、及びその他方の端部で空気流生成装置の吸気口に接続される。吸込みホースは、好ましくは可撓性であり、及び電動工具の動作中及びフィルタ配置構成の使用中、フィルタカートリッジ及び空気流生成装置のそれぞれのどんな動きにも従う。空気流生成装置は、フィルタカートリッジ及び/又は電動工具から離れた任意の場所に配置され得る。例えば、空気流生成装置は、ユーザのウエストに巻きつけられる又はユーザの肩にかけられるユーザのベルトに取り付けられ得る。ホースの接続は、所望のときにフィルタカートリッジ及び空気流生成装置からのホースの切り離しを可能にするように、取り外し自在である。接続は、吸込みホースの一方の端部とフィルタカートリッジの排気ポートとの間、及びホースの他方の端部と空気流生成装置の吸気口との間の摩擦力及び/又は差込継手によって、実現され得る。吸込みホースの両端部とフィルタカートリッジ及び空気流生成装置のそれぞれとの間の、任意の他のタイプの取り外し自在な接続も、実現され得る。この実施形態は、空気流生成装置とは大体において無関係に、手で操縦される電動工具を取り扱い且つ動作させることができるという利点を有する。特に、空気流生成装置の重量は、その動作の間、電動工具と一緒に動かされる必要はない。
【0015】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、空気流生成装置は、ハウジング、並びにハウジング内に、電気モータ、及び電気モータによって駆動されるファンを含んでいて、ファンは、複数の羽根を含むこと、及びハウジングは、ファンに対して、及び空気流生成装置が動作している間、空気流生成装置を通って流れる空気ストリームに対して下流に位置する吸気口と、ファンに対して、及び空気流生成装置を通って流れる空気ストリームに対して上流に位置する排気口とを含むことが提案される。ファン又はその羽根は、それぞれ、特に効率的な(エネルギー消費及びサイズ及び重量のそれぞれ当たり大流量の)空気流生成装置を提供するために、最適にされ得る。好ましくは、羽根は、内部ロータ-ハブから半径方向外向きに延在する。
【0016】
本発明のさらに別の実施形態によれば、空気流生成装置は、ハウジング、並びにハウジング内に電気モータ、及び少なくとも部分的にハウジング内に、主電源とは無関係に電気
モータを動作させるためのバッテリーパックを含む。この実施形態は、能動フィルタ配置構成が自給自足で、及びどの外部電源供給装置とも無関係に動作できるという利点を有する。空気流生成装置のエネルギー供給用に別個のケーブルを提供する必要はない。これは、同様に、フィルタ配置構成が一緒に動作し且つ取り付けられる電動工具も、主電源とは無関係にバッテリーによって動作され得る場合、特に好都合である。
【0017】
空気流生成装置のハウジングは、バッテリーパックの少なくとも一部を受け入れるための、外部からアクセス可能な区画室を含み、及びバッテリーパックは、区画室から抜き取り可能であることが提案される。バッテリーパックは、区画室に十分に挿入されると、空気流生成装置の電子部品と自動的に電気的に接続される。この目的に向けて、区画室並びにバッテリーパックのハウジングは、バッテリーパックが区画室に十分に挿入されると接触される電気接点を備える。バッテリーパックは、例えばバネ又はスナップロックによって、又は磁気的に、空気流生成装置のハウジングに取り外し自在に取り付けられ得る。この実施形態は、バッテリーパックが、例えば消耗したバッテリーパックを充電するために及び/又は消耗したバッテリーパックを別の(十分に)充電されたバッテリーパックと交換するために、ハウジングから抜き取られ得るという利点を有する。これは、能動フィルタ配置構成のほぼ無限のほぼ連続的な使用を可能にする。
【0018】
好ましい実施形態によれば、空気流生成装置は、ケーブルと、主電源の電源ソケットに取り付けるための電源プラグとを備える電源ユニットを含み、電源ユニットは、主電源からの電気エネルギーによって電気モータを動作させるためのバッテリーパックの代わりに、少なくとも部分的に区画室に挿入されるように適合されている。電源ユニットは、区画室に十分に挿入されると、自動的に空気流生成装置の電子部品と電気接触する。この目的に向けて、区画室、並びに電源ユニットのハウジングは、電源ユニットが区画室に十分に挿入されると接触する電気接点を備える。電源ユニットは、例えばバネ又はスナップロックによって、又は磁気的に、空気流生成装置のハウジングに取り外し自在に取り付けられ得る。電源ユニットは、主電源の電圧(例えば230V又は110V)を空気流生成装置の動作電圧(例えば12V、18V、24V、36V、48V)へ、及び場合によってはまた、主電源の電流を空気流生成装置の動作電流へ変換するために必要な全ての電気部品及び電子部品を含む。電気部品及び電子部品は、変圧器、整流器、コントローラ又は調整器、及び1つ以上のコンデンサ、コイル、インダクタンス、抵抗器を含み得る。この実施形態は、電動工具及びフィルタ配置構成を長期使用する場合、又は大きな加工物面をサンディングするとき、フィルタ配置構成が主電源からの電気エネルギーで動作され得るという利点を有する。
【0019】
或いは、空気流生成装置は、第2のケーブルを備える外部電源ユニットに接続された第1のケーブルと、主電源の電源ソケットに外部電源ユニットを取り付けるための電源プラグとを備えるアダプターユニットを含み、アダプターユニットは、主電源からの電気エネルギーで電気モータを動作させるためのバッテリーパックの代わりに、少なくとも部分的に区画室に挿入されるように適合されている。アダプターユニットは、区画室に十分に挿入されると、自動的に空気流生成装置の電子部品と電気的に接触される。この目的に向けて、区画室、並びにアダプターユニットのハウジングは、区画室へアダプターユニットを十分に挿入すると、接触される電気接点を備える。アダプターユニットは、例えばバネ又はスナップロックによって、又は磁気的に、空気流生成装置のハウジングに取り外し自在に取り付けられ得る。アダプターユニットは、単に、区画室と電源ユニットとの間のインターフェースの機能を果たす。電源ユニットは、主電源の電圧(例えば100V~240V、50Hz~60Hzの交番電圧)から空気流生成装置の動作電圧(例えば12V、18V、24V、36V、48Vの好ましくは直流電圧)へ、及び場合によってはまた、主電源の電流から空気流生成装置の動作電流へ変換するための必要な全ての電気部品及び電子部品を含む。電気部品及び電子部品は、変圧器、整流器、コントローラ又は調整器、及
び1つ以上のコンデンサ、コイル、インダクタンス、抵抗器を含み得る。アダプターユニットは、多くても、受動電気部品を含み得る。この実施形態は、電動工具及びフィルタ配置構成の長期使用の場合、又は大きな加工物面をサンディングするとき、フィルタ配置構成が主電源からの電気エネルギーで動作され得るという利点を有する。同時に、フィルタ配置構成は、(かなり重く且つ嵩張る)電源ユニットを持ち歩く必要なく動作され得る。電源ユニットは、床又は任意の他の所望の場所に降ろしてセットすることができる。
【0020】
本発明のさらに別の好ましい実施形態によれば、フィルタカートリッジのケースは蓋を含み、蓋は、ケースの残りの部分から切り離し可能であり、且つ排気ポートを含み、空気流生成装置は、蓋の一体部分を形成することが提案される。蓋は、含塵空気から濾過して取り除かれ且つケースに収集された塵及びデブリをケースから出すために、及び/又はフィルタエレメントを取り出して洗浄するか又は別のフィルタエレメントによって交換するために、ケースの残りの部分から切り離され得る。好ましくは、蓋は、空気流生成装置のハウジング、電気モータ、及びファンを、一体部分として含む。それゆえ、空気流生成装置の蓋及びハウジングは、単一要素である。これは、フィルタカートリッジ及び空気流生成装置が単一ユニットとして簡単に取り扱うことができるという利点を有する。特に、フィルタカートリッジ及び空気流生成装置を含む単一ユニットは、ユーザのウエストに巻きつけられる又はユーザの肩にかけられるユーザのベルトに取り付けられ得る。
【0021】
能動フィルタ配置構成は、統合除塵システムを備える又は備えない電動工具と一緒に動作し得る。電動工具に統合された除塵システムは、電動工具によって生成された含塵空気を、電動工具の排気ソケットを通して吹き込むように適合されたファンを含み得、その排気ソケットに、フィルタカートリッジの吸気ポートが直接又は間接的に空気圧的に接続される。ファンは、電動工具のドライブシャフトによって駆動され、このドライブシャフトは、同様に、研磨材が取り付けられる工具のバッキングパッドを駆動し得る。ファンは、空気流生成装置の効果を支援する。空気流生成装置は、含塵空気をフィルタカートリッジへ吸込むが、ファンは、含塵空気をフィルタカートリッジへ吹き込む。当然ながら、本発明によるフィルタ配置構成は、統合除塵システムを備えない電動工具に関連して、適当に動作する。
【0022】
本発明の目的はまた、手で操縦される電動工具、特にサンダー又は研磨機と、電動工具によってその動作中に生成された含塵空気を濾過するための、本発明によるフィルタ配置構成とを含む、電動工具配置構成によって解決される。好ましくは、電動工具は、電動工具の動作、特に電動工具の電源を入れる及び/又は電源を切ることに関する情報を含む無線信号を送信するための送信装置を含む。これらの無線信号は、空気流生成装置の一部を作るそれぞれの受信装置によって、受信され得る。空気流生成装置の処理装置は、受信信号を処理し、そこに含まれる情報を引き出し、引き出した情報を評価し、及び情報の内容に依存して、空気流生成装置の電気モータの自動開始/停止を提供し得る。或いは、空気流生成装置は、好ましくは、例えばユーザの手の作業手袋で、ユーザの掌で、又はユーザの肘で簡単に作動するスイッチを備え得、空気流生成装置の電気モータの簡単な手動での開始/停止を可能にし得る。
【0023】
本発明のさらなる特徴及び利点を、以下、添付図面に示される様々な好ましい実施形態を参照して、より詳細に説明する。図面で説明及び図示される様々な実施形態の特徴は、その特定の組み合わせが明白に図面で説明及び/又は図示されていなくても、任意の所望の方法で組み合わせられ得る。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】当技術分野において公知の従来のフィルタ配置構成である。
図2】本発明の好ましい実施形態によるフィルタ配置構成である。
図3】本発明の別の好ましい実施形態によるフィルタ配置構成である。
図4】本発明のさらに別の好ましい実施形態によるフィルタ配置構成である。
図5図2~4のフィルタ配置構成のフィルタカートリッジの好ましい実施形態である。
図6】第1の実施形態による図2及び図3のフィルタ配置構成の空気流生成装置である。
図7】第2の実施形態による図2及び図3のフィルタ配置構成の空気流生成装置である。
図8】第3の実施形態による図2及び図3のフィルタ配置構成の空気流生成装置である。
図9図2のフィルタ配置構成の概略図である。
図10】本発明の別の実施形態によるフィルタ配置構成の概略図である。
図11】本発明のさらに別の実施形態によるフィルタ配置構成の概略図である。
図12】本発明のさらに別の実施形態によるフィルタ配置構成の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、例えば、(特許文献1)から公知のもののような、従来のフィルタ配置構成を示す。フィルタ配置構成は、手で操縦される電動工具1によってその動作中に生成される含塵空気の濾過に役立つ。フィルタ配置構成は、電動工具1に空気圧的に接続されたフィルタカートリッジ13を含む。図示の実施形態では、電動工具1は、オービタルサンダーとして供される。当然ながら、電動工具1はまた、研磨機、動力のこぎり、動力ドリル、ハンマードリル、パワーチゼルなどとして供され得る。研磨材が、電動工具1のバッキングパッド3の底面に取り付けられている。上から見た図では、バッキングパッド3は、三角形(デルタ形状)、丸、又は長方形形状を有し得る。電動工具1の目的の用途の作業中、バッキングパッド3が作業動作を行うようにするために、バッキングパッド3は、軸受6によって電動工具1の本体内で回転可能に支持されるドライブシャフト4により、駆動される。バッキングパッド3の作業動作は、完全に回転、ランダムオービタル、歯車駆動、又は完全にオービタルとし得る。ドライブシャフト4は、電動工具1のハウジング2内に配置された空気圧又は電気モータ(図示せず)によって、その縦軸の周りで駆動される。
【0026】
電動工具1は、ドライブシャフト4によって駆動されるファン5を含む内部吸塵装置を含む。ファン5は、ドライブシャフト4の縦軸の周りで回転する。ファン5は、バッキングパッド3から(バッキングパッド3に設けられた孔及びチャンネルを通して)、及び加工される面から、含塵空気7を吸引し、且つ含塵空気7を接続管10の方に向かって吹き出す役目をこなす。接続管10は電動工具1の排気ソケット11に至る。フィルタカートリッジ13は、その吸気ポート15によって排気ソケット11に直接取り付けられる。電動工具1の排気ソケット11とフィルタカートリッジ13の吸気ポート15との間にはシール12が設けられ得る。フィルタカートリッジ13は、排気ソケット11での摩擦によって保持される。
【0027】
フィルタカートリッジ13は、好ましくはプラスチック材料製の中空ケース14を含む。ケース14は、縦方向延在部を備えて実質的にシリンダー形状を有する。ケース14内に少なくとも1つのフィルタエレメント22が配置される。フィルタエレメント22はまた、ケース14よりも直径が小さい実質的にシリンダー形状を有する。ケース14及びフィルタエレメント22は、好ましくは、同じ縦軸を共有する。フィルタエレメント22は、ケース14の内部室を2つの別個の部分室、第1の外部の実質的に中空のシリンダー状入力室23及び第2の内部の実質的にシリンダー状出力室26に分離する。第1の室23に含まれる含塵空気7が第2の室26に到達する唯一の方法は、フィルタエレメント22のフィルタ材を通過することである。吸気ポート15は予室104に至り、そこに、羽根
付き要素100が配置されている。羽根付き要素100は、シリンダー状部分101であって、そこから周囲羽根102が半径方向に延在する、シリンダー状部分101と、先端が吸気ポート15の方を指している円錐状ヘッド部分103とを有する。羽根付き要素100又は円錐状ヘッド部分101は、それぞれ、第1の入力室23を第2の出力室26から分離する。フィルタカートリッジ13を通り抜けるとき、含塵空気7は、フィルタエレメント22を通過して、塵及びデブリを濾過して取り除いて濾過済み空気9を生じ、この濾過済み空気は、続いて、フィルタカートリッジ13の排気ポート20を通過し、環境へ廃棄される。含塵空気7の流れ、サイクロン空気流8及び濾過済み空気9の流れに関して、吸気ポート15は、下流に位置し、及び排気ポート20は、フィルタエレメント22の上流に位置する。
【0028】
羽根付き要素100又は周囲羽根102は、それぞれ、含塵空気7が周囲羽根102を通過するときにその回転を引き起こし、それにより、第1の外部室23内に、含塵空気7のサイクロン空気流8の渦が生じる。これは、含塵空気7からの、より大きな塵及びデブリ粒子の抜き取りすなわち分離を引き起こす。抜き取り処理されて分離された粒子は、第1の室23に、特にケース14の底部に収集される。従って、より大きな粒子は、サイクロン空気流8が第1の入力室23から第2の出力室26内へとフィルタエレメント22を通過する前に、既に、含塵空気7から抜き取られているか又は分離されている。それゆえ、フィルタエレメント22は、含塵空気7及びサイクロン空気流8のそれぞれから、より小さな粒子のみを濾過して取り除く必要があり、それゆえ、目詰まりする前の寿命が遥かに長くなる。
【0029】
ケース14の後部は、ケース14の残りの部分から切り離し可能な蓋16を含む。蓋16は、摩擦力によって、ケース14の残りの部分に取り外し自在に取り付けられる。蓋16は排気ポート20を含む。フィルタエレメント22及び羽根付き要素100は、蓋16に取り付けられる。蓋16は、第1の外部室23及びケース14の底部に収集された塵及びデブリの粒子を廃棄するために、及び/又はフィルタエレメント22を洗浄する/交換するために、開放され得る。
【0030】
好ましい実施形態が図2に示されている、本発明によるフィルタ配置構成は、空気流生成装置30を含み、空気流生成装置は、フィルタカートリッジ13の排気ポート20と空気圧接続して、フィルタカートリッジ13の排気ポート20を通して濾過済み空気9を吸込み、且つフィルタカートリッジ13のケース14内、特に第2の内部室26に低圧を生じさせ、それにより、電動工具1によって生成された含塵空気7を、吸気ポート15を通してフィルタカートリッジ13のケース14内へ、特に第1の外部室23内へと吸込み、フィルタカートリッジ13を通る空気流7、8、9を生成又は少なくとも支持する。この実施形態では、空気流生成装置30は、ファン40によって生じ且つ空気流生成装置30を流れる空気ストリームが、フィルタカートリッジ13を通る空気流8、9に実質的に対応するように、設計され、且つそのようにその吸気口34がフィルタカートリッジ13の排気ポート20へ接続される。低圧は、大気圧を下回る圧力、すなわち<1.013mbar、好ましくは<500mbar、特に好ましくは<300mbar、理想的には<200mbarである。
【0031】
図2の空気流生成装置30は、好ましくはプラスチック材料製のハウジング32を含む。ハウジング32は、吸気口34及び1つ以上の排気口36を含む。この実施形態では、排気口36は、ハウジング32の側壁に配置される。しかしながら、排気口は、空気流生成装置30が取り付けられるフィルタカートリッジ13の排気ポート20とは反対側の、ハウジング32の後壁に配置されるのも適当とし得る。空気流生成装置30は、ハウジング32内に位置する、電気モータ38、好ましくはブラシレスモータ、特に好ましくはブラシレス直流(BLDC)モータ、及び電気モータ38によって駆動される少なくとも1
つのファン40を含む。
【0032】
ファン40は、モータシャフト42によって直接駆動されても、又はモータシャフト42とファン40との間にトランスミッション(図示せず)が機能的に配置されてもよい。ファン40は、いくつかの実質的に半径方向に延在する羽根44を含む。ファン40は、好ましくは、吸気口34を通して吸込んだ空気9を、ハウジング32から半径方向に、すなわちファン40が回転する回転軸46に対して垂直方向に廃棄させる、半径方向型である。しかしながら、ファン40は、吸込んだ空気9を、ファン40を通って軸方向に、すなわち回転軸46に対して平行に流れるようにする、軸方向型とするのも適当とし得る(図3及び図4参照)。
【0033】
電気モータ38は、主電源からの電気エネルギーによって動作される。電気エネルギーは、ハウジング32に固定して取り付けられた電力ケーブル48によってモータ38へ伝えられる。ケーブル48の別々のワイヤ50が電気モータ38に接続される。
【0034】
空気流生成装置30は、さらに、電気モータ38の動作を制御するための印刷回路基板(PCB;図示せず)及び/又は制御装置(図示せず)を含み得る。空気流生成装置30の制御装置及び他の電気及び/又は電子部品は、PCBに取り付けられ、且つPCBに設けられた導電路に電気的に接続され得る。制御装置は、マイクロプロセッサでの実行時に制御装置の制御機能を実現するコンピュータプログラムを実行するように適合されたマイクロプロセッサを含み得る。空気流生成装置30内に設けられた他の電気及び/又は電子部品は、例えば、主電源からの100V~240V、50Hz~60Hzの範囲の電圧を、空気流生成装置30の動作電圧、例えば12V~48Vの範囲の直流電圧に変換する変圧器とし得る。
【0035】
さらに、空気流生成装置30は、電気モータ38の電源を手動で入れたり切ったりするためのスイッチ(図示せず)を含み得る。好ましくは、空気流生成装置30は、無線信号54を受信するための受信装置52を備えている。受信装置52は、好ましくは、ハウジング32内に配置され、及びPCBに取り付けられて電気的に接続されている。制御装置が、受信した無線信号54に依存して、電気モータ38の動作を制御し得る。無線信号54は、電動工具1の動作に関する情報を含む。このために、電動工具1は、好ましくは、無線信号54を送信する送信装置56を含む。無線信号54及びそこに含まれる情報のフォーマットは、好ましくは、Bluetooth(登録商標)規格、特にBluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)規格を満たす。送信装置56は、好ましくは、電動工具1のハウジング2内に配置されている。
【0036】
例えば、ONボタンを押すことによって、又は電動工具1のスイッチを起動することによって、電動工具1がユーザによって起動されると、それぞれの無線信号54が、電動工具1の送信装置56によって自動的に生成され、且つ送信される。無線信号54は、空気流生成装置30の受信装置52によって受信され、且つ例えば制御装置によって処理される。無線信号54の受信及び/又は処理の結果、電気モータ38は自動的に電源が入れられ、及びフィルタ配置構成は含塵空気7の濾過を開始する。
【0037】
例えばOFFボタンを押すことによって、又は電動工具1のスイッチを起動することによって、電動工具1の電源がユーザによって切られると、それぞれの無線信号54が、電動工具1の送信装置56によって自動的に生成され、且つ送信される。無線信号54は、空気流生成装置30の受信装置52によって受信され、且つ例えば制御装置によって処理される。無線信号54の受信及び/又は処理の結果、電気モータ38の電源は自動的に切られ、及びフィルタ配置構成は含塵空気7の濾過をやめる。電動工具1の動作停止後にある種の濾過処理後動作を提供するために、無線信号54の受信及び/又は処理後のある期
間、電気モータ38の電源を依然として入れたままに保つことが可能である。
【0038】
図2に示すフィルタ配置構成の実施形態とは対照的に、以下の修正が、本発明から逸脱せずに、なされ得る:
- フィルタカートリッジ13のケース14の形状は、シリンダー状以外の任意の形状とし得る、例えば、ケース14の縦方向延在部に対して垂直な断面形状は、正方形、長方形又は多角形(例えば楕円形)とし得る。それゆえ、同様に、第1及び第2の室23、26の形状は、図2に示すものとは別の形状を有し得る。
- フィルタエレメント22の形状は、シリンダー状以外の任意の形状、例えば平らとし得る。
- フィルタカートリッジ13は、2つ以上のフィルタエレメント22を有し得る。
- 含塵空気8の渦を生じさせる羽根付き要素100は、省略されてもよい(図5の実施形態参照)。図5では、第1の外部室23は、排気ポート20の一部を含む壁要素及び排気ポート20に対向して配置される分離壁25によって、第2の内部室26から空気圧的に分離されている。
【0039】
図3の代替的な実施形態では、空気流生成装置30は、フィルタカートリッジ13の吸気ポート15と空気圧接続していて、電動工具1によって生成された含塵空気7を、吸気ポート15を通してフィルタカートリッジ13のケースに吹き込み、及びフィルタカートリッジ13のケース14内に高圧を生じさせる。濾過済み空気9は、フィルタカートリッジ13の排気ポート20を通して吹き出され、それにより、フィルタカートリッジ13を通る空気流8を生成又は支持する。
【0040】
図3の空気流生成装置30のファン40は、好ましくは軸方向型のものであり、吸込んだ空気7を、ファン40を通って軸方向に、すなわち回転軸46に対して平行に流すようにする。空気流生成装置30の吸気口34は、電動工具1の排気ソケット11に直接接続される。同様に、空気流生成装置30の排気口36は、フィルタカートリッジ13の吸気ポート15に直接接続される。当然ながら、装置11、30、13の少なくともいくつかを吸込みホースなどによって間接的に接続することも可能である。
【0041】
回転するファン40は、フィルタカートリッジ13を通る、回転する空気流8を生成し、含塵空気7に含まれるより大きな粒子をフィルタカートリッジ13内で半径方向外向きに投げつけるサイクロン又は渦効果を生じる。半径方向外向きに投げつけられた粒子は、フィルタカートリッジ13で収集され、フィルタカートリッジ13のフィルタエレメント22には到達しない。このようにして、フィルタエレメント22は、粒子によって詰まる前に、より長い寿命を有することになり、及びフィルタエレメント22の交換又は洗浄が、より長い間隔で実施され得る。フィルタカートリッジ13内に、サイクロン又は渦効果を生成するための追加的な周囲羽根102などは不要である。ファンの羽根44は、好ましくは、頑丈且つ硬質な材料、例えば鋼、場合によってはエナメル引きされた、セラミック、合成材料又は任意の複合材で作製される。
【0042】
図4のさらに別の実施形態では、空気流生成装置30は、フィルタカートリッジ13の排気ポート20と空気圧接続していて、フィルタカートリッジ13の排気ポート20を通して濾過済み空気9を吸込み、且つフィルタカートリッジ13のケース14内に低圧を生じるようにし、それにより、電動工具1によって生成された含塵空気7を、吸気ポート15を通してフィルタカートリッジ13のケース14へと吸込み、且つフィルタカートリッジ13を通る空気流8を生成する。空気流生成装置30は、主空気ストリーム17がファン40によって生じるように、設計され、且つそのようにするために、その吸気口34がフィルタカートリッジ13の排気ポート20に接続されており、主空気ストリーム17は、フィルタカートリッジ13を通る空気流8、9に対して実質的に垂直方向に流れて、噴
射ポンプの方法で空気流8、9を生成又は支持する。特に、主空気ストリーム17は、空気流9用の管又は室が、主空気ストリーム17用の管又は室と合流する領域19において、空気流8、9に対して実質的に垂直方向に流れる。この実施形態では、ファン40によって生成される空気ストリーム17は、フィルタカートリッジ13を通る空気流8、9ではない。
【0043】
以下、空気流生成装置30のいくつかの好ましい実施形態について、図6~8を参照してさらに詳細に説明する。図6の実施形態では、空気流生成装置30は、バッテリーパック60からの電気エネルギーによって動作される。この目的に向けて、ハウジング32は、外部からアクセス可能な区画室62を含み、そこに、バッテリーパック60の少なくとも一部が挿入される。バッテリーパック60は、ハウジング32に取り外し自在に取り付けられて、区画室62からのその意図的でない分離及び外れを回避する。区画室62内には電子接点64が設けられ、バッテリーパック60が区画室62内へ完全に挿入されると、バッテリーパック60のそれぞれの接点への電気的接続を自動的に引き起こす。バッテリーパック60は、外部ケースと、そこに配置された、好ましくはリチウム-イオン型又はリチウム-ポリマー型の1つ以上のバッテリーセルとを含む。バッテリーパック60は、空気流生成装置30のために、12V~48Vの範囲の動作電圧を提供する。
【0044】
図7の実施形態では、バッテリーパック60は、ハウジング32から取り外され、且つ区画室62から抜き取られている。バッテリーパック60の代わりに、電源ユニット66が少なくとも部分的に区画室62内に挿入されており、及びその接点は、区画室62に設けられた電気接点64と電気的に接続している。電源ユニット66は、ハウジング32に取り外し自在に取り付けられて、区画室62からのその意図的でない分離及び外れを回避する。電源ユニット66は、バッテリーパック60の外部ケースと実質的に対応する外部ケースを有する。特に、少なくとも区画室62に挿入される電源ユニット66の部分は、区画室62に挿入されるバッテリーパック60の部分に対応する。区画室62に挿入されない電源ユニット66の部分の形状は、区画室62に挿入されないバッテリーパック60の部分の形状とは異なってもよい。
【0045】
好ましくは、電源ユニット66は、外部ケースに提供された印刷回路基板(PCB)68を含む。PCB68に取り付けられ且つ電気的に接続されているのは、主電源からの、100V~240V、50Hz~60Hzの範囲の電圧を、空気流生成装置30の動作電圧、例えば12V~48Vの範囲の直流電圧に変換するための変圧器70である。PCB68には、例えば、整流器、コントローラ又は調整器、及び1つ以上のコンデンサ、コイル、インダクタンス、抵抗器を含む、さらなる電気及び/又は電子部品72が取り付けられ得る。
【0046】
主電源の電気エネルギーは、電源ユニット66の外部ケースに固定して取り付けられた電力ケーブル74によって電源ユニット66へ送られる。ケーブル74の別々のワイヤ76が、PCB68に接続される。電力ケーブル74は、主電源ソケットへの接続用に、その遠位端部にプラグ78を備える。この実施形態は、空気流生成装置30が、ほぼ無限の時間動作され得るという利点を有する。電源ユニット66を備える空気流生成装置30の動作中、バッテリーパック60は、外部充電ステーション(図示せず)において再充電され得る。
【0047】
図8の実施形態では、バッテリーパック60は、ハウジング32から取り外され、且つ区画室62から抜き取られている。バッテリーパック60の代わりに、アダプターユニット80が、少なくとも部分的に区画室62に挿入されており、及びその接点は、区画室62に設けられた電気接点64と電気的に接続している。アダプターユニット80は、ハウジング32に取り外し自在に取り付けられて、区画室62からのその意図的でない分離及
び外れを回避する。アダプターユニット80は、バッテリーパック60の外部ケースに実質的に対応する外部ケースを有する。特に、少なくとも区画室62に挿入されるアダプターユニット80の部分は、区画室62に挿入されるバッテリーパック60の部分に対応する。区画室62に挿入されないアダプターユニット80の部分の形状は、区画室62に挿入されないバッテリーパック60の部分の形状とは異なってもよい。
【0048】
アダプターユニット80は、外部電源ユニット84に接続された第1のケーブル82を備える。外部電源ユニット84は、第2のケーブル86と、その遠位端部に、主電源の電源ソケット(図示せず)への外部電源ユニット84の接続用の電源プラグ88とを備える。好ましくは、アダプターユニット80は、単に、電源ユニット84と区画室62の接点64との間のインターフェースの機能を果たす。この目的に向けて、アダプターユニット80を区画室62に完全に挿入すると、第1のケーブル82の別々のワイヤ83が、区画室62の接点64と接触するように適合されたアダプターユニット80の接点に接続される。
【0049】
好ましくは、電源ユニット84は、外部ケースを有し、及び外部ケースに設けられた印刷回路基板(PCB)90を備える。PCB90には、主電源からの100V~240V、50Hz~60Hzの範囲の電圧を、空気流生成装置30の動作電圧、例えば12V~48Vの範囲の直流電圧へ変換するための変圧器92が取り付けられている及び電気的に接続されている。PCB90には、例えば、整流器、コントローラ又は調整器、及び1つ以上のコンデンサ、コイル、インダクタンス、抵抗器を含む、さらなる電気及び/又は電子部品94が取り付けられ得る。第2のケーブル86の別々のワイヤ96が、PCB90に接続される。これらのワイヤ96は、主電源から変圧器92へ電気エネルギーを伝え、及び好ましくは3本のワイヤ96を含み、1つは相導体用(黒又は茶色の識別色(isolation)を備える)、1つは中性導体用(青又は灰色の識別色を備える)及び1つは保護導体用(緑/黄色の識別色を備える)である。さらに、第1のケーブル82の別々のワイヤ98が、PCB90に接続される。これらのワイヤ98は、空気流生成装置30の動作のために、変圧器92によって前もって変換された電気エネルギーを伝える。これらは、好ましくは、2本のワイヤ98を含み、1つは正電圧用(赤色の識別色を備える)及び1つは負電圧用(黒色の識別色を備える)である。
【0050】
空気流生成装置30を実現する様々な方法に加えて、本発明によるフィルタ配置構成を実現し得る方法の様々なさらなる可能性がある。考えられる実現の概略図を図9~12に示す。
【0051】
図9に示す実施形態は、図2の実施形態に実質的に対応する。フィルタカートリッジ13は、その吸気ポート15が電動工具1の排気ソケット11に直接取り付けられる。フィルタカートリッジ13は、電動工具1に取り外し自在に接続される。一方では電動工具1の排気ソケット11と他方ではフィルタカートリッジ13の吸気ポート15との間の直接接続は、摩擦力、差込継手及び/又はスナップ結合によって実現される。或いは、直接接続はまた、磁力によって供され得る。さらに、空気流生成装置30は、フィルタカートリッジ13の排気ポート20に直接取り付けられる。フィルタカートリッジ13と空気流生成装置30との間の取り外し自在な接続の場合、フィルタカートリッジ13の排気ポート20と空気流生成装置30との間の直接接続は、摩擦力、差込継手及び/又はスナップ結合によって実現される。取り外し自在な直接接続はまた、磁力によって供され得る。或いは、空気流生成装置30はまた、排気ポート20を含むフィルタカートリッジ13のケース14の一部の一体部分を形成し得る。特に、空気流生成装置30は、蓋16の一体部分を形成し得る。蓋16は、摩擦力、差込継手及び/又はスナップ結合によって、ケース14の残りの部分に取り外し自在に取り付けられ得る。取り外し自在な取り付けはまた、磁力によって供され得る。
【0052】
図10は、フィルタ配置構成の別の実施形態を示す。図7の実施形態とは対照的に、空気流生成装置30は、第2の吸込みホース106によってフィルタカートリッジ13の排気ポート20に間接的に取り付けられる。ホース106の一方の端部は、フィルタカートリッジ13の排気ポート20に接続され、及びホース106の他方の端部は、空気流生成装置30の吸気口34(図2及び図6~8参照)に接続される。吸込みホース106は、好ましくは、フィルタカートリッジ13及び空気流生成装置30に取り外し自在に接続される。一方では吸込みホース106とフィルタカートリッジ13との間及び/又は他方では吸込みホース106と空気流生成装置30との間の取り外し自在な接続は、摩擦力、差込継手又はスナップ結合によって実現され得る。取り外し自在な接続はまた、磁力によって供され得る。この実施形態では、空気流生成装置30は、ユーザのウエストに巻きつけられる又はユーザの肩にかけられるベルト100に取り付けられ得る(図10~12参照)。電動工具1及びフィルタカートリッジ13は、互いに強固に接続され、及び簡単に取り扱うことができる単一ユニットを構成する。それゆえ、この実施形態は、電動工具1で、その使用中に、空気流生成装置30の追加的な重量を持ち運ぶ必要なく、電動工具1の使用中、ユーザに、最大量の自由な動きを提供する。
【0053】
図11は、フィルタ配置構成のさらに別の実施形態を示す。図10の実施形態とは対照的に、フィルタカートリッジ13は、第1の吸込みホース108によって、電動工具1の排気ソケット11に間接的に取り付けられる。ホース108の一方の端部は、電動工具1の排気ソケット11に接続され、及びホース108の他方の端部は、フィルタカートリッジ13の吸気ポート15に接続される。吸込みホース108は、好ましくは、電動工具1及びフィルタカートリッジ13に取り外し自在に接続される。一方では吸込みホース108と電動工具1との間及び/又は他方では吸込みホース108とフィルタカートリッジ13との間の取り外し自在な接続は、摩擦力、差込継手又はスナップ結合によって実現され得る。取り外し自在な接続はまた、磁力によって供され得る。この実施形態では、フィルタカートリッジ13及び/又は空気流生成装置30は、ユーザのウエストに巻きつけられる又はユーザの肩にかけられるベルト100に取り付けられ得る。それゆえ、この実施形態は、電動工具1で、その使用中に、フィルタカートリッジ13及び空気流生成装置30の追加的な重量を持ち運ぶ必要なく、電動工具1の使用中、ユーザに、最大量の自由な動きを提供する。
【0054】
最後に、図12は、本発明のさらに別の実施形態を示す。図11の実施形態とは対照的に、空気流生成装置30は、図2及び図9の実施形態と同様に、フィルタカートリッジ13に直接取り付けられる。空気流生成装置30は、フィルタカートリッジ13に取り外し自在に取り付けられ得るか、又はフィルタカートリッジ13のケース14の少なくとも一部の、例えば蓋16の、一体部分を形成し得る。この実施形態では、フィルタカートリッジ13及び空気流生成装置30は互いに強固に接続され、及び簡単に取り扱うことができる単一ユニットを構成する。特に、ユニットは、ユーザのウエストに巻きつけられる又はユーザの肩にかけられるベルト100に取り付けられ得る。それゆえ、この実施形態は、電動工具1で、その使用中に、フィルタカートリッジ13及び空気流生成装置30の追加的な重量を持ち運ぶ必要なく、電動工具1の使用中、ユーザに、最大量の自由な動きを提供する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12