(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-20
(45)【発行日】2024-10-01
(54)【発明の名称】導子固定デバイス、パッド貼着デバイス、パッド剥離デバイスおよびパッド着脱デバイス
(51)【国際特許分類】
A61N 1/04 20060101AFI20240924BHJP
A61N 1/36 20060101ALN20240924BHJP
【FI】
A61N1/04
A61N1/36
(21)【出願番号】P 2020213268
(22)【出願日】2020-12-23
【審査請求日】2023-12-21
(73)【特許権者】
【識別番号】591016334
【氏名又は名称】大塚テクノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002310
【氏名又は名称】弁理士法人あい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】隔山 大貴
(72)【発明者】
【氏名】増田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】沖 慎也
【審査官】槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/104745(WO,A1)
【文献】特開2000-308621(JP,A)
【文献】特表2018-519961(JP,A)
【文献】特開平10-108912(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 1/04
A61N 1/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極が形成されたシート状の電気刺激用導子を固定するための導子固定デバイスであって、
前記導子を収容し得る導子収容部を区画する枠部を有し、前記導子収容部が反対側に開放されているベース部材と、
前記導子収容部に形成され、前記導子の収容時に前記電極が前記導子収容部の反対側に露出されるように、前記導子の前記電極の周囲部分を支持し得る支持部と、
前記支持部との間に前記導子を挟み込むことによって前記ベース部材に前記導子を固定する固定部材とを含む、導子固定デバイス。
【請求項2】
前記支持部は、前記枠部の複数箇所の間に架設され、前記導子収容部を複数の開口領域に区画する梁部を含む、請求項1の導子固定デバイス。
【請求項3】
前記ベース部材と前記固定部材とを連結し、前記導子収容部における前記導子の配置側において前記固定部材を開閉自在に回動させるヒンジ機構をさらに含む、請求項1または2に記載の導子固定デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導子固定デバイス、パッド貼着デバイス、パッド剥離デバイスおよびパッド着脱デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、人体に電気刺激を与える電極パッドを備える、電気刺激治療器や電気刺激トレーニング機器等が種々提案されている。
例えば、特許文献1は、CPU(中央処理装置)と、CPUに接続される緊急刺激スイッチと、CPUに接続される手動式刺激最大値設定ダイアルと、刺激周波数切替スイッチと、D/A変換器とを有する出力部、電気刺激、および電気刺激が印加される電極であって、不関電極および関電極(刺激電極)を含む電極とを備える、骨盤内臓機能不全・疼痛治療装置を開示している。この装置では、人体の第2~第4仙骨神経である骨盤内臓神経や陰部神経に対して、第2~第4後仙骨孔直上皮膚より電気刺激を与えることによって、これらの神経を興奮させ、排尿障害の治療を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気刺激装置の電極は、通常、粘着性を有するゲルパッド等の導電性粘着パッドを介して、人体に取り付けられる。
しかしながら、粘着性を有する導電性粘着パッドを電極に対して正確な位置に貼着することは容易ではない。同様に、導電性粘着パッドを電極から剥離することも容易ではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態に係る導子固定デバイスは、電極が形成されたシート状の電気刺激用導子を固定するための導子固定デバイスであって、前記導子を収容し得る導子収容部を区画する枠部を有し、前記導子収容部が反対側に開放されているベース部材と、前記導子収容部に形成され、前記導子の収容時に前記電極が前記導子収容部の反対側に露出されるように、前記導子の前記電極の周囲部分を支持し得る支持部と、前記支持部との間に前記導子を挟み込むことによって前記ベース部材に前記導子を固定する固定部材とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、電気刺激装置の使用状態を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1の導子の模式的な斜視図(正面側)である。
【
図3】
図3は、
図1の導子の模式的な斜視図(背面側)である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態に係る導子固定デバイスの模式的な斜視図である。
【
図5】
図5は、前記導子固定デバイスの使用方法を説明するための模式的な斜視図である。
【
図6】
図6は、前記導子固定デバイスの使用方法を説明するための模式的な斜視図である。
【
図7】
図7は、導子を固定した状態の前記導子固定デバイスの模式的な斜視図(背面側)である。
【
図8】
図8は、本発明の一実施形態に係るパッド貼着デバイスの模式的な斜視図である。
【
図9】
図9は、前記パッド貼着デバイスの使用方法を説明するための模式的な斜視図である。
【
図10】
図10は、前記パッド貼着デバイスの使用方法を説明するための模式的な斜視図である。
【
図11】
図11は、前記パッド貼着デバイスの使用方法を説明するための模式的な斜視図である。
【
図12】
図12は、前記パッド貼着デバイスの使用方法を説明するための模式的な断面図である。
【
図13】
図13は、前記パッド貼着デバイスの使用方法を説明するための模式的な斜視図である。
【
図14】
図14は、前記パッド貼着デバイスの使用方法を説明するための模式的な断面図である。
【
図15】
図15は、本発明の一実施形態に係るパッド剥離デバイスの模式的な斜視図である。
【
図16】
図16は、前記パッド剥離デバイスの模式的な断面図である。
【
図17】
図17は、前記パッド剥離デバイスの使用方法を説明するための模式的な斜視図である。
【
図18】
図18は、前記パッド貼着デバイスの使用方法を説明するための模式的な断面図である。
【
図19】
図19は、本発明の一実施形態に係るパッド着脱デバイスの模式的な斜視図である。
【
図20】
図20は、前記導子固定デバイスの変形例を示す模式的な斜視図である。
【
図21】
図21は、前記導子固定デバイスの変形例を示す模式的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
<本発明の実施形態>
まず、本発明の実施形態を列記して説明する。
本発明の一実施形態に係る導子固定デバイスは、電極が形成されたシート状の電気刺激用導子を固定するための導子固定デバイスであって、前記導子を収容し得る導子収容部を区画する枠部を有し、前記導子収容部が反対側に開放されているベース部材と、前記導子収容部に形成され、前記導子の収容時に前記電極が前記導子収容部の反対側に露出されるように、前記導子の前記電極の周囲部分を支持し得る支持部と、前記支持部との間に前記導子を挟み込むことによって前記ベース部材に前記導子を固定する固定部材とを含む。
【0008】
この構成によれば、導子の電極を露出させた状態で、導子を導子固定デバイスに固定することができる。これにより、シート状の導子を安定させることができるので、導電性粘着パッドの着脱作業を落ち着いて行うことができる。その結果、電極に対して導電性粘着パッドを容易に位置合わせすることができる。また、導電性粘着パッドを電極から容易に剥離することができる。
【0009】
本発明の一実施形態に係る導子固定デバイスでは、前記支持部は、前記枠部の複数箇所の間に架設され、前記導子収容部を複数の開口領域に区画する梁部を含んでいてもよい。
この構成によれば、導子の電極露出用の開口領域が複数に区画されているため、複数の電極を有する導子の固定用にも当該導子固定デバイスを使用することができる。また、各電極を個別に開口領域から露出させることができる。これにより、複数の電極1つ1つに対する導電性粘着パッドの着脱作業を正確に行うことができる。例えば、導電性粘着パッドを貼着しようとしている電極の隣の電極に、誤って導電性粘着パッドを貼着してしまうことを防止することもできる。
【0010】
本発明の一実施形態に係る導子固定デバイスは、前記ベース部材と前記固定部材とを連結し、前記導子収容部における前記導子の配置側において前記固定部材を開閉自在に回動させるヒンジ機構をさらに含んでいてもよい。
この構成によれば、固定部材の回動動作によって、導子を簡単に固定することができる。
【0011】
本発明の一実施形態に係るパッド貼着デバイスは、電極が形成されたシート状の電気刺激用導子の前記電極に導電性粘着パッドを貼着するための導電性粘着パッド貼着デバイスであって、第1部材と、前記第1部材上に形成され、前記導電性粘着パッドが載置され得る上面を有するパッド載置部と、前記パッド載置部が嵌め込まれた貫通孔を有し、かつ前記パッド載置部に対する前記導電性粘着パッドの前記電極の位置決めをガイドするためのガイド部を有する第2部材とを含み、前記第2部材は、前記貫通孔の側面と前記パッド載置部の上面とによって前記導電性粘着パッドを収容し得るパッド収容部が形成されるように、前記第2部材の上面が前記パッド載置部の上面よりも上側に位置する第1位置と、前パッド収容部に収容された前記導電性粘着パッドが前記第2部材の上面から露出し得るように、前記第2部材が前記第1位置よりも前記第1部材側に位置する第2位置とに変位可能である。
【0012】
この構成によれば、第2部材が第1位置のときに、パッド収容部に導電性粘着パッドを収容する。この状態では、導電性粘着パッドがパッド収容部に収容されているので、第2部材の上面に導子を置いても、導子と導電性粘着パッドとの接触を防止することができる。したがって、第2部材が第1位置のときに、ガイド部を利用して、導電性粘着パッド(パッド載置部)に対して電極を容易に位置決めすることができる。その後、第2部材を第2位置に変位させることによって、導電性粘着パッドが第2部材の上面から露出し、導電性粘着パッドを電極に対して貼着することができる。つまり、このパッド貼着デバイスを使用すれば、粘着性を有する導電性粘着パッドを電極に対して正確な位置に容易に貼着することができる。
【0013】
本発明の一実施形態に係るパッド貼着デバイスは、前記第1部材と前記第2部材とを連結し、前記第2部材を上下方向に変位可能に支持する伸縮部材をさらに含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係るパッド貼着デバイスは、前記導子固定デバイスと連結可能であり、前記第2部材は、前記導子固定デバイスの前記ベース部材と同一形状に形成されおり、前記ガイド部は、前記導子固定デバイスの前記ベース部材の外縁に一致する前記第2部材の外縁を含んでいてもよい。
【0014】
この構成によれば、導子固定デバイスのベース部材の外縁と第2部材の外縁とを一致させることによって、導電性粘着パッド(パッド載置部)に対して電極を位置決めすることができる。つまり、電極の位置決め作業を一層に簡単に行うことができる。
本発明の一実施形態に係るパッド剥離デバイスは、前記導子固定デバイスに固定された前記導子の前記電極に貼着された導電性粘着パッドを剥離するための導電性粘着パッド剥離デバイスであって、前記導電性粘着パッドの剥離用の液体を収容し得る液体収容部が内部に形成された槽部材と、前記液体収容部を取り囲むように前記槽部材に形成され、前記導子固定デバイスの前記枠部を支持し得る固定デバイス支持部と、前記固定デバイス支持部の内方領域に形成され、前記液体収容部が開放した開口部とを含む。
【0015】
この構成によれば、導子固定デバイスが固定デバイス支持部に支持された状態では、導子の電極が、パッド剥離デバイスの開口部を通して液体収容部に露出する。したがって、液体収容部に導電性粘着パッド剥離用の液体を溜めることによって、当該剥離用液体を導電性粘着パッドに接触させることができる。これにより、導電性粘着パッドに剥離用液体を吸収させ、膨潤させることができる。この膨潤によって、導電性粘着パッドの粘着力を低下させることができるので、導電性粘着パッドを容易に剥離することができる。
【0016】
本発明の一実施形態に係るパッド剥離デバイスでは、前記槽部材は、直方体形状に形成された槽部材を含み、前記槽部材は、前記固定デバイス支持部に対して起立して形成された堤防部であって、前記槽部材の一対の側面に沿う第1方向に延び、前記導子固定デバイスを前記第1方向にスライド自在にガイドする一対のガイド部を含む堤防部をさらに含んでいてもよい。
【0017】
この構成によれば、導電性粘着パッドの膨潤後、導子固定デバイスをガイド部に沿ってスライドさせることによって、導電性粘着パッドを、例えば、固定デバイス支持部や堤防部(ガイド部を除く)に引っ掛けて剥離することができる。
本発明の一実施形態に係るパッド剥離デバイスでは、前記堤防部は、前記一対のガイド部の前記第1方向における一端部同士を連結し、前記導子固定デバイスが当接し得る当接部をさらに含み、前記堤防部は、前記第1方向において前記堤防部の前記当接部の反対側が開放されたU字状に形成されていてもよい。
【0018】
この構成によれば、U字状の堤防部の開放側を横切るように導子固定デバイスをスライドさせることによって、パッド剥離デバイスに対する導子固定デバイスの着脱作業を容易に行うことができる。
本発明の一実施形態に係るパッド剥離デバイスは、前記槽部材に設けられた振動発生装置をさらに含んでいてもよい。
【0019】
この構成によれば、振動発生装置の駆動によって、液体収容部内の液体に振動を発生させることができる。これにより、導電性粘着パッドの液体吸収量を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係るパッド剥離デバイスは、前記槽部材に設けられた加熱装置をさらに含んでいてもよい。
【0020】
この構成によれば、加熱装置の駆動によって、液体収容部内の液体を加温することができる。これにより、導電性粘着パッドの液体吸収量を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係るパッド着脱デバイスは、前記パッド貼着デバイスと、前記パッド貼着デバイスに連結された前記パッド剥離デバイスとを含む。
この構成によれば、1つのパッド着脱デバイスで、導電性粘着パッドの貼着作業および剥離作業の両方を容易に行うことができる。
【0021】
<本発明の実施形態の詳細な説明>
次に、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
[電気刺激装置の全体構成]
図1は、電気刺激装置1の使用状態を示す斜視図である。
電気刺激装置1は、例えば、人体10(被治療者)の仙骨の背面側から電気的な刺激信号を与えることによって、蓄尿障害(過活動膀胱)のような排尿障害を改善する機器(電気刺激治療器)である。この実施形態では、主に排尿障害治療器としての電気刺激装置1を説明するが、電気刺激装置1は、仙骨の背面側からの電気的な刺激によって、排尿障害だけでなく、切迫性便失禁、漏出性便失禁のような便失禁の改善にも寄与する。
【0022】
電気刺激装置1は、電気刺激治療用の導子2と、機器本体3と、配線コード4とを含む。
導子2は、シート本体5と、不関電極6および一対の刺激電極7A,7Bとを含む。導子2は、複数のパッド状の電極が取り付けられたシートであるため、例えば、電極パッドと称してもよい。
【0023】
不関電極6および一対の刺激電極7A,7B上には、それぞれ、導電性粘着パッド8,9A,9Bが貼着される。
導電性粘着パッド8,9A,9Bは、一対の刺激電極7A,7Bから出力された電流を人体10に流すために、例えば、導電性の粘着ゲルで形成されている。この実施形態では、導電性粘着パッド8,9A,9Bは、0.8mm程度の厚さを有するパッドによって構成されている。導電性粘着パッド8,9A,9Bは、透光性を有しており、両方の面が粘着性を有している。導電性粘着パッド8,9A,9Bは、粘着性を有する透光性のゲル状であり、例えば、導電性ゲルパッド、導電性粘着シート等と称してもよい。
【0024】
導電性粘着パッド8,9A,9Bの一面が人体10の皮膚に貼着されることによって、導子2が人体10の皮膚に固定される。この実施形態では、導電性粘着パッド8が不関電極6に貼着され、導電性粘着パッド9Aが一方の刺激電極7Aに貼着され、導電性粘着パッド9Bが他方の刺激電極7Bに貼着される。
機器本体3は、配線コード4によって導子2に電気的に接続されている。機器本体3には、例えば、CPU、ROMやRAM等のメモリ、タイマ等を含む制御回路が内蔵されている。被治療者は、機器本体3に設けられた各種操作ボタン26やモニタ24を操作することによって、所定の周波数の電流を出力するための電気信号(電圧)を導子2に出力することができる。これにより、導子2の一対の刺激電極7A,7Bから人体10に電気的な刺激が与えられる。
【0025】
[導子の構成]
図2は、
図1の導子2の模式的な斜視図(正面側)である。
図3は、
図1の導子2の模式的な斜視図(背面側)である。次に、前述の電気刺激装置1に使用可能な導子2の一例を示す。
導子2は、シート本体5と、不関電極6および一対の刺激電極7A,7Bとを含む。
【0026】
シート本体5は、人体10が屈曲(可動)したときに、その屈曲に合わせて湾曲可能な可撓性を有する材料からなる。この実施形態では、シート本体5は、絶縁性を有し、かつ人体10の皮膚に面する第1面11および第1面11の反対側の第2面12を有する平面形状のシート部材で構成されている。
シート本体5の材料としては、例えば、樹脂フィルム、不織布、紙等の絶縁材料が挙げられる。これらは、単独または2種以上組み合わせて使用されてもよい。この実施形態では、シート本体5は、シリコーン樹脂からなる、一体の射出成形シートによって構成されている。
【0027】
シート本体5は、複数のシート51~53を含む。複数のシート51~53は、第1シート51、第2シート52および第3シート53を含んでいてもよい。第1シート51、第2シート52および第3シート53は、互いに物理的に独立したシートである。第1シート51、第2シート52および第3シート53は、互いに隙間54,55を隔てて隣り合っている。第1シート51、第2シート52および第3シート53の間には、それぞれ、接続部材56が架設されている。これにより、第1シート51、第2シート52および第3シート53は、隙間54,55を隔てているが、接続部材56によって一体的に接続されている。
【0028】
この実施形態では、第1シート51、第2シート52および第3シート53は、長方形状に形成されている。第2シート52および第3シート53は、互いの長辺が向かい合うように縦型配置されている。第1シート51は、その長辺が、隣り合う第2シート52および第3シート53の短辺に向かい合うように横型配置されている。これにより、第1シート51と、第2シート52および第3シート53との間に直線状の隙間54が形成され、第2シート52と第3シート53との間に直線状の隙間55が形成されている。隙間54および隙間55は、T字状に交差している。したがって、第1シート51、第2シート52および第3シート53の間には、全体として、T字状の隙間54,55が形成されている。接続部材56は、当該隙間54,55を横切っている。
【0029】
シート本体5の第1面11には、不関電極6および一対の刺激電極7A,7Bがそれぞれ設置される凹部13および凹部14A,14Bが形成されている。例えば、第1シート51に凹部13が形成され、第2シート52に凹部14Aが形成され、第3シート53に凹部14Bが形成されていてもよい。凹部13および凹部14A,14Bには、それぞれ、不関電極6および一対の刺激電極7A,7Bが配置されている。
【0030】
不関電極6および一対の刺激電極7A,7Bは、それぞれ、第1シート51、第2シート52および第3シート53よりも小さなサイズで形成されている。各電極6,7A,7Bの外縁と各シート51~53の外縁との間には、電極が形成されていない縁部57~59が形成されている。縁部57~59は、第1縁部57、第2縁部58および第3縁部59を含んでいてもよい。第1縁部57は不関電極6を取り囲む環状であり、第2縁部58は刺激電極7Aを取り囲む環状であり、第3縁部59は刺激電極7Bを取り囲む環状であってもよい。
【0031】
シート本体5の第2面12には、第1端子19が一体的に設けられている。例えば、第1シート51に第1端子19が形成され、第2シート52に第2端子20Aが形成され、第3シート53に第2端子20Bが形成されていてもよい。第1端子19は、例えば、図示しないリード線によって、シート本体5の第1面11側の不関電極6に電気的に導通している。また、シート本体5の第2面12には、第2端子20A,20Bが一体的に設けられている。第2端子20A,20Bは、例えば、図示しないリード線によって、シート本体5の第1面11側の一対の刺激電極7A,7Bに電気的に導通している。
【0032】
以上のような導子2を作製するには、例えば、まず、不関電極6および一対の刺激電極7A,7Bをコンプレッション成形によって成形する。次に、得られた不関電極6および一対の刺激電極7A,7Bをインサート部材として金型に挿入し、シート本体5の材料(この実施形態では、シリコーン樹脂)を金型内に充填する。これにより、インサート成形品としての導子2を得ることができる。
【0033】
ただし、導子2の作製方法は、上記のインサート成形に限らず、例えば、不関電極6および一対の刺激電極7A,7Bと、シート本体5とを別々の成形品として作製し、その後、シート本体5の凹部13および凹部14A,14Bに、それぞれ、不関電極6および一対の刺激電極7A,7Bを嵌め込む方法であってもよい。
【0034】
[導子固定デバイスの構造]
図4は、本発明の一実施形態に係る導子固定デバイス101の模式的な斜視図である。
導子固定デバイス101は、電極が形成されたシート状の電気刺激用導子を固定するためのデバイスである。以下では、長方形状の導子固定デバイス101の短辺に沿う方向が第1方向X1と定義される。第2方向Y1は、第1方向X1に直交し、かつ導子固定デバイス101の厚さ方向に沿う方向である。第3方向Z1は、第1方向X1および第2方向Y1の両方に直交し、導子固定デバイス101の長辺に沿う方向である。第1方向X1、第2方向Y1および第3方向Z1は、導子固定デバイス101の形状に合わせて適宜変更してもよい。
【0035】
導子固定デバイス101は、ベース部材102と、支持部103と、固定部材104とを含む。ベース部材102、支持部103および固定部材104は、例えば、硬質の樹脂製であってもよい。導子固定デバイス101は、ベース部材102、支持部103および固定部材104を、例えば別々の成形工程によって形成した後、これの部材102~104を組み立てることによって作製されてもよい。ベース部材102および支持部103は、1つの金型を利用して一体成形品として作製されてもよい。
【0036】
ベース部材102は、環状の枠部105を有している。ベース部材102は、上下方向に筒抜けの枠体であってもよい。この実施形態では、枠部105は、四角環状に形成されている。四角環状の枠部105は、第1方向X1に対向する一対の第1辺105Aと、第3方向Z1に対向する一対の第2辺105Bとを含んでいてもよい。枠部105で取り囲まれた中空部分は、導子2が収容される導子収容部106である。導子収容部106は、第2方向Y1における導子固定デバイス101の一方側(例えば、正面側107)および他方側(例えば、背面側108)の両方に開放された空間である。導子収容部106において、支持部103に対して正面側107が、導子2の配置側である。
【0037】
支持部103は、枠部105と一体的に形成された枠状支持部109と、枠状支持部109に接続された梁状支持部110とを含んでいてもよい。
枠状支持部109は、枠部105に沿って形成されている。この実施形態では、枠部105の内周全周にわたって四角環状に形成されている。枠状支持部109は、例えば、一対の第1辺105Aもしくは一対の第2辺105Bに沿うように、直線状に一対形成されていてもよい。枠状支持部109は、枠部105の内周部に段差が設けられることによって形成されており、枠部105に一部として含まれる構成であってもよい。
【0038】
梁状支持部110は、枠状支持部109に直接的に接続されており、これにより、枠部105の複数箇所の間に架設されている。梁状支持部110によって、導子収容部106は複数の開口領域111~113に区画されている。開口領域111~113は、例えば、第1開口領域111、第2開口領域112および第3開口領域113を含んでいてもよい。梁状支持部110は、導子収容部106を3つの開口領域111~113に区画するT字状であってもよい。
【0039】
第1開口領域111は、例えば、第1方向X1に沿って90mm程度の幅、第3方向Z1に沿って50mmの幅を有していてもよく、第2開口領域112および第3開口領域113は、それぞれ、例えば、第1方向X1に沿って50mm程度の幅、第3方向Z1に沿って90mmの幅を有していてもよい。そのため、導子2を導子固定デバイス101の導子収容部106に収容した場合、導子2の第1シート51(不関電極6)、第2シート52(刺激電極7A)および第3シート53(刺激電極7B)(それぞれ89mm×47mm、四隅R9.5mm)を開口領域111~113から露出させることができる。なお、開口領域111~113のサイズは、導子2の第1シート51(不関電極6)、第2シート52(刺激電極7A)および第3シート53(刺激電極7B)のサイズに合わせて適宜変更することができる。
【0040】
この実施形態では、支持部103が、互いに対向する二対の辺を有する四角環状の枠状支持部109と、枠状支持部109の辺の複数箇所に直接的に架設されたT字状の梁状支持部110とを含んでいてもよい。梁状支持部110は、具体的には、互いに対向する枠部105の第1辺105Aと第1辺105Aとの間を接続する第1支持部110Aと、第1支持部110Aの長さ方向途中部から1つの第2辺105Bに向かって延びる第2支持部110Bとを含んでいてもよい。
【0041】
固定部材104は、ヒンジ機構114を介してベース部材102に連結されている。固定部材104は、ヒンジ機構114を介して回動することによって、導子収容部106の正面側107を開閉する。固定部材104は、導子収容部106の正面側107を閉じる部材であり、蓋部材と称してもよい。固定部材104は、ベース部115と、凸部116とを含んでいてもよい。ベース部115と凸部116とは一体的に形成されていてもよい。
【0042】
ベース部115は、この実施形態では、四角板状に形成されている。具体的には、ベース部材102の長方形状の枠部105と同じサイズの長方形板状に形成されていてもよい。凸部116は、ベース部115の内面117に形成されている。ベース部115の内面117は、導子収容部106を閉じたときに導子収容部106に対向する面であってもよい。
【0043】
凸部116は、ベース部115よりも小さなサイズの板状であり、ベース部115の内面117に取り付けられている。この実施形態では、ベース部材102の枠部105の内縁にほぼ一致する外縁を有する四角板状に形成されている。これにより、固定部材104を閉じたときに、凸部116が枠部105の内側に嵌め込まれる。枠部105に対する凸部116の嵌合によって、凸部116の周縁部118は枠状支持部109に当接する。
【0044】
図5および
図6は、導子固定デバイス101の使用方法を説明するための模式的な斜視図である。
図7は、導子2を固定した状態の導子固定デバイス101の模式的な斜視図(背面側)である。
導子固定デバイス101に導子2を固定するには、
図5を参照して、導子収容部106に導子2を収容する。導子2は、第1シート51(不関電極6)が第1開口領域111に対向し、第2シート52(刺激電極7A)が第2開口領域112に対向し、第3シート53(刺激電極7B)が第3開口領域113に対向するように配置される。導子収容部106に収容された導子2は、支持部103によって支持される。具体的には、第1シート51の第1縁部57、第2シート52の第2縁部58および第3シート53の第3縁部59が、枠状支持部109および梁状支持部110によって支持される。このとき、隣り合うシート51~53を接続する接続部材56も、梁状支持部110によって支持されてもよい。
【0045】
次に、
図6を参照して、導子2の収容後、固定部材104によって導子収容部106を閉じる。これにより、支持部103と固定部材104の凸部116との間に導子2が挟まれ、導子2が導子固定デバイス101に固定される。固定された導子2の不関電極6および刺激電極7A,7Bは、導子固定デバイス101の背面側108において、第1開口領域111、第2開口領域112および第3開口領域113から露出する。一方、導子2のシート51~53において、電極6、7A,7Bの周囲部分である縁部57~59および接続部材56は、支持部103に覆われている。
図7に示すように、第1開口領域111、第2開口領域112および第3開口領域113が、それぞれ、電極6、7A,7Bとほぼ同一形状であることが好ましい。これにより、第1開口領域111、第2開口領域112および第3開口領域113の周縁と、不関電極6および刺激電極7A,7Bの周縁とを一致させることができる。言い換えれば、導子固定デバイス101の背面側108において、不関電極6および刺激電極7A,7B以外の導子2の領域を支持部103によってマスキングすることができる。従って、支持部103は、導子2において電極の周囲部分をマスキングする被覆部と称してもよい。
【0046】
導子固定デバイス101によれば、
図7に示すように、導子2の電極6、7A,7Bを露出させた状態で、導子2を導子固定デバイス101に固定することができる。これにより、シート状の導子2を安定させることができるので、導電性粘着パッド8,9A,9Bの着脱作業を落ち着いて行うことができる。その結果、電極6、7A,7Bに対して導電性粘着パッド8,9A,9Bを容易に位置合わせすることができる。
【0047】
例えば、
図7では、不関電極6および刺激電極7A,7Bの周縁と第1開口領域111、第2開口領域112および第3開口領域113の周縁とが一致している。したがって、第1開口領域111、第2開口領域112および第3開口領域113の周縁に対して導電性粘着パッド8,9A,9Bを位置決めすることによって、自動的に、電極6、7A,7Bに対する導電性粘着パッド8,9A,9Bの位置決めを完了することができる。
【0048】
また、電極6、7A,7Bへの導電性粘着パッド8,9A,9Bの貼着後、例えば、導子固定デバイス101を天地逆向きにした状態で固定部材104を開けることによって、導子2を自重で落下させて取り出すことができる。そのため、導子2の取り出し時に、導電性粘着パッド8,9A,9Bが導子固定デバイス101に付着することを防止することもできる。
【0049】
また、導電性粘着パッド8,9A,9Bの交換時においても、導子2を導子固定デバイス101に固定することによって、シート状の導子2を安定させることができるので、導電性粘着パッド8,9A,9Bを電極6、7A,7Bから容易に剥離することができる。
また、導子固定デバイス101によれば、導子2の電極6、7A,7Bの露出用の開口領域111~113が、第1開口領域111、第2開口領域112および第3開口領域113の複数に区画されている。そのため、導子2のように、複数の電極6、7A,7Bを有する導子の固定用にも導子固定デバイス101を使用することができる。
【0050】
また、各電極6、7A,7Bを個別に開口領域111~113から露出させることができる。これにより、複数の電極6、7A,7Bの1つ1つに対する導電性粘着パッド8,9A,9Bの着脱作業を正確に行うことができる。例えば、導電性粘着パッド8を貼着しようとしている不関電極6の隣の刺激電極7Aに、誤って導電性粘着パッド8が付着してしまうことを防止することもできる。
なお、この実施形態では、導子固定デバイス101は、導子2を固定するための構造を有していたが、例えば、固定される導子の形状に適した構造を有していてもよい。例えば、電極6、7A,7Bが楕円形である場合には開口領域111~113は楕円形であってもよい。また、導子2の電極が1つだけの場合は、開口領域は1つであってもよい。
【0051】
[パッド貼着デバイスの構造]
図8は、本発明の一実施形態に係るパッド貼着デバイス201の模式的な斜視図である。
パッド貼着デバイス201は、電極が形成されたシート状の電気刺激用導子の電極に導電性粘着パッドを貼着するためのデバイスである。以下では、長方形状のパッド貼着デバイス201の短辺に沿う方向が第1方向X2と定義される。第2方向Y2は、第1方向X2に直交し、かつパッド貼着デバイス201の高さ方向に沿う方向である。第3方向Z2は、第1方向X2および第2方向Y2の両方に直交し、パッド貼着デバイス201の長辺に沿う方向である。第1方向X2、第2方向Y2および第3方向Z2は、パッド貼着デバイス201の形状に合わせて適宜変更してもよい。また、第1方向X2、第2方向Y2および第3方向Z2は、それぞれ、前述の第1方向X1、第2方向Y1および第3方向Z1に対応していてもよい。
【0052】
パッド貼着デバイス201は、第1部材202と、パッド載置部203と、第2部材204と、伸縮部材205とを含む。第1部材202、パッド載置部203、第2部材204、および伸縮部材205は、例えば、硬質の樹脂製であってもよい。パッド貼着デバイス201は、第1部材202、パッド載置部203、第2部材204、および伸縮部材205を、例えば別々の成形工程によって形成した後、これの部材202~205を組み立てることによって作製されてもよい。第1部材202およびパッド載置部203は、1つの金型を利用して一体成形品として作製されてもよい。
【0053】
第1部材202は、例えば、四角板状に形成されている。第1部材202の上面には、パッド載置部203が形成されている。パッド載置部203は、第1部材202の上面から上方に立ち上がる柱状の部材であってもよい。
パッド載置部203は、導子2の電極の数と同じ数で設けられている。この実施形態では、導子2の複数の電極6,7A,7Bに対応して、複数のパッド載置部206~208が設けられている。複数のパッド載置部206~208は、第1パッド載置部206、第2パッド載置部207および第3パッド載置部208を含んでいてもよい。第1パッド載置部206は不関電極6の導電性粘着パッド8用であり、第2パッド載置部207は刺激電極7Aの導電性粘着パッド9A用であり、第3パッド載置部208は刺激電極7Bの導電性粘着パッド9B用であってもよい。
【0054】
第1パッド載置部206、第2パッド載置部207および第3パッド載置部208は、それぞれ、上面206A、上面207Aおよび上面208Aを有している。上面206A、上面207Aおよび上面208Aには、それぞれ、導電性粘着パッド8、導電性粘着パッド9Aおよび導電性粘着パッド9Bが載置される。上面206A、上面207Aおよび上面208Aの形状は、導電性粘着パッド8、導電性粘着パッド9Aおよび導電性粘着パッド9Bと同じ形状であることが好ましい。この実施形態では、第1パッド載置部206、第2パッド載置部207および第3パッド載置部208は、四角柱状に形成されている。これにより、上面206A、上面207Aおよび上面208Aは四角形状に形成されている。
【0055】
第2部材204は、例えば、四角板状に形成されている。この実施形態では、第2部材204は、前述の導子固定デバイス101のベース部材102と同一の長方形状である。第2部材204は、ベース部材102の一対の第1辺105Aに対応する一対の第1辺204A(外縁)と、一対の第2辺105Bに対応する一対の第2辺204B(外縁)とを有している。
【0056】
第2部材204には、貫通孔209が形成されている。貫通孔209は、パッド載置部203の数と同じ数で形成されている。この実施形態では、複数のパッド載置部206~208に対応して、複数の貫通孔210~212が形成されている。複数の貫通孔210~212は、第1貫通孔210、第2貫通孔211および第3貫通孔212を含んでいてもよい。第1貫通孔210は第1パッド載置部206に対応し、第2貫通孔211は第2パッド載置部207に対応し、第3貫通孔212は第3パッド載置部208に対応する。
【0057】
第2部材204は、複数の貫通孔210~212に、それぞれ、複数のパッド載置部206~208が嵌め込まれることによって、水平方向(第1方向X2および第3方向Z2)において、パッド載置部203に固定されている。一方、上下方向(第2方向Y2)においては、伸縮部材205によって第1部材202と間隔を空けて支持されている。
伸縮部材205は、第1部材202の4つの角部のそれぞれに設けられた柱状の部材である。伸縮部材205は、第1部材202と第2部材204とを4点で連結している。伸縮部材205は、この実施形態では、安定性を確保するため4つ設けられているが、例えば、2つ、3つ、5つ以上であってもよいし、1つだけ設けられていてもよい。
【0058】
各伸縮部材205は、この実施形態では、ばね式の伸縮部材であってもよい。伸縮部材205は、相対的に太い第1部材213と、第1部材213に比べて細く、第1部材213に嵌め込まれた第2部材214とを含んでいてもよい。第2部材214は、第1部材213内のばね215(
図12、
図14参照)に支持されている。この実施形態では、第1部材213が第1部材202側となるように、伸縮部材205は、第1部材202と第2部材204とを連結している。これにより、第2部材204は、第2部材214を介してばね215に支持されている。
【0059】
第2部材204は、伸縮部材205の伸縮によって上下方向に変位可能である。例えば、第2部材204は、ばね215を伸縮させることによって、上下方向(第2方向Y2)において、第1位置216と第2位置217との間を変位することができる。
第1位置216は、
図8に示す状態である。第1位置216は、貫通孔210~212の側面210A~212Aとパッド載置部206~208の上面206A~208Aとによって、導電性粘着パッド8,9A,9Bを収容し得る複数のパッド収容部218~220が形成される位置であってもよい。
【0060】
複数のパッド収容部218~220は、第1パッド載置部206の上面206Aを含む第1パッド収容部218、第2パッド載置部207の上面207Aを含む第2パッド収容部219、および第3パッド載置部208の上面208Aを含む第3パッド収容部220を含んでいてもよい。複数のパッド収容部218~220は、一定の深さを有している。例えば、複数のパッド収容部218~220の深さは、導電性粘着パッド8,9A,9Bの深さよりも大きいことが好ましい。第1位置216は、例えば、ばね215が自然長を有する状態で、伸縮部材205が第2部材204を支持しているときの位置であってもよい。
【0061】
また、第1パッド収容部218は、例えば、第1方向X2に沿って90mm程度の幅、第3方向Z2に沿って50mmの幅を有していてもよく、第2パッド収容部219および第3パッド収容部220は、それぞれ、例えば、第1方向X2に沿って50mm程度の幅、第3方向Z2に沿って90mmの幅を有していてもよい。そのため、導電性粘着パッド8,9A,9Bをパッド貼着デバイス201のパッド載置部203に載置した場合、導電性粘着パッド8(不関電極6用)、導電性粘着パッド9A(刺激電極7A用)および導電性粘着パッド9B(刺激電極7B用)(それぞれ89mm×47mm、四隅R9.5mm)をパッド貼着デバイス201の複数のパッド収容部218~220に収容することができる。なお、パッド収容部218~220のサイズは、導電性粘着パッド8,9A,9Bのサイズに合わせて適宜変更することができる。
【0062】
第2位置217は、後述する
図13および
図14に示す状態である。第2位置217は、パッド収容部218~220に収容された導電性粘着パッド8,9A,9Bが第2部材204の上面204Cから露出し得るように、第2部材204が第1位置216よりも第1部材202側に位置する位置である。第2位置217は、例えば、第2部材204を押し下げて、ばね215を圧縮させた状態で、伸縮部材205が第2部材204を支持しているときの位置であってもよい。
【0063】
図9~
図14は、パッド貼着デバイス201の使用方法を説明するための模式図である。
パッド貼着デバイス201を使用して導子2の電極6,7A,7Bに導電性粘着パッド8,9A,9Bを貼着するには、
図9を参照して、第2部材204が第1位置216であるパッド貼着デバイス201のパッド収容部218~220に、導電性粘着パッド8,9A,9Bを収容する。使用前の導電性粘着パッド8,9A,9Bの両面に粘着防止のフィルムが貼られている場合、パッド載置部206~208の上面206A~208Aに接する側のフィルムは残し、反対側のフィルムのみを剥離する。
【0064】
次に、
図10を参照して、導子2が固定された導子固定デバイス101を、パッド貼着デバイス201にセットする。具体的には、導子固定デバイス101の第1辺105Aとパッド貼着デバイス201の第1辺204Aとを面一にし、かつ導子固定デバイス101の第2辺105Bとパッド貼着デバイス201の第2辺204Bとを面一にする。
この実施形態では、導子固定デバイス101のベース部材102における開口領域111~113のレイアウトと、パッド貼着デバイス201の第2部材204におけるパッド収容部218~220のレイアウトとが一致している。したがって、導子固定デバイス101とパッド貼着デバイス201を面一で合わせることによって、開口領域111~113から露出する電極6,7A,7Bに対するパッド収容部218~220(導電性粘着パッド8,9A,9B)の位置決めを容易に完了することができる。
【0065】
むろん、当該位置決めは、この実施形態のように導子固定デバイス101の辺105A,105Bおよびパッド貼着デバイス201の辺204A,204Bをガイド手段として採用する、辺同士を面一にする方法以外の方法で行ってもよい。例えば、他のガイド手段として、第2部材204の上面204Cに形成されたフックのような引っ掛け部と、当該引っ掛け部に対応するようにベース部材102に形成された開口とを採用してもよい。また、導子固定デバイス101とパッド貼着デバイス201とが、互いに嵌合する爪部を有しており、当該爪部をガイド手段として、導子固定デバイス101とパッド貼着デバイス201とを爪嵌合によって固定してもよい。
【0066】
位置決めを完了した状態が、
図11および
図12の状態である。この第1位置216(位置決め位置)では、
図12に示すように、導電性粘着パッド8,9A,9Bがパッド収容部218~220に収容されていて、第2部材204の上面204Cから露出していない。したがって、電極6,7A,7Bと導電性粘着パッド8,9A,9Bとは、隙間221を隔てて離れている。
【0067】
次に、
図13および
図14を参照して、導子固定デバイス101をパッド貼着デバイス201に固定した状態で、第2部材204を押し下げる。例えば、導子固定デバイス101を押し下げることによって、第2部材204を間接的に押し下げてもよい。これにより、第2部材204が、第1位置216から第2位置217に変位する。
この第2位置217(貼着位置)では、
図14に示すように、導電性粘着パッド8,9A,9Bが第2部材204の上面204Cから露出する。ここで、「上面204Cから露出する」とは、導電性粘着パッド8,9A,9Bが上面204Cと面一になる状態に加え、導電性粘着パッド8,9A,9Bが部分的に上面204Cよりも上方にはみ出している状態を含む。これにより、電極6,7A,7Bと導電性粘着パッド8,9A,9Bとが接触する。さらに、第2部材204の押し下げ量を増加させることによって、電極6,7A,7Bと導電性粘着パッド8,9A,9Bとが、互いに接触した状態で、上側の固定部材104および下側のパッド載置部203によって上下両側から押圧される。これにより、電極6,7A,7Bに対して導電性粘着パッド8,9A,9Bを貼着することができる。
【0068】
パッド貼着デバイス201によれば、第2部材204が第1位置216のときに、パッド収容部218~220に導電性粘着パッド8,9A,9Bを収容する。この状態では、導電性粘着パッド8,9A,9Bがパッド収容部218~220に収容されているので、第2部材204の上面204Cに導子固定デバイス101を置いても、導子2と導電性粘着パッド8,9A,9Bとの接触を防止することができる(
図9~
図12)。したがって、第2部材204が第1位置216のときに、導子固定デバイス101とパッド貼着デバイス201を面一で合わせることによって、導電性粘着パッド8,9A,9B(パッド載置部206~208)に対して電極6,7A,7Bを容易に位置決めすることができる。
【0069】
その後、第2部材204を第2位置217に押し下げることによって、導電性粘着パッド8,9A,9Bが第2部材204の上面204Cからはみ出すので、導電性粘着パッド8,9A,9Bを電極6,7A,7Bに対して貼着することができる。
つまり、このパッド貼着デバイス201を使用すれば、粘着性を有する導電性粘着パッド8,9A,9Bを電極6,7A,7Bに対して正確な位置に容易に貼着することができる。しかも、導子2の位置合わせを、導子固定デバイス101を介して行うことによって、電極6,7A,7Bの位置決め作業を一層に簡単に行うことができる。例えば、視力が低下し、電極6,7A,7Bの形状を視覚的に正確に把握することが困難な高齢者であっても、電極6,7A,7Bの外縁を見定めて、当該外縁に対して導電性粘着パッド8,9A,9Bの位置合わせをしなくて済む。
【0070】
[パッド剥離デバイスの構造]
図15は、本発明の一実施形態に係るパッド剥離デバイス301の模式的な斜視図である。
図16は、パッド剥離デバイス301の模式的な断面図である。
パッド剥離デバイス301は、前述の導子固定デバイス101に固定された導子2の電極6,7A,7Bに貼着された導電性粘着パッド8,9A,9Bを剥離するためのデバイスである。以下では、長方形状のパッド剥離デバイス301の短辺に沿う方向が第1方向X3と定義される。第2方向Y3は、第1方向X3に直交し、かつパッド剥離デバイス301の高さ方向に沿う方向である。第3方向Z3は、第1方向X3および第2方向Y3の両方に直交し、パッド剥離デバイス301の長辺に沿う方向である。第1方向X3、第2方向Y3および第3方向Z3は、パッド剥離デバイス301の形状に合わせて適宜変更してもよい。また、第1方向X3、第2方向Y3および第3方向Z3は、それぞれ、前述の第1方向X1、第2方向Y1および第3方向Z1に対応していてもよい。
【0071】
パッド剥離デバイス301は、槽部材302と、固定デバイス支持部303とを含む。槽部材302および固定デバイス支持部303は、例えば、硬質の樹脂製であってもよい。パッド剥離デバイス301は、槽部材302および固定デバイス支持部303を、例えば別々の成形工程によって形成した後、これの部材302~303を組み立てることによって作製されてもよい。槽部材302および固定デバイス支持部303は、1つの金型を利用して一体成形品として作製されてもよい。
【0072】
槽部材302は、例えば、直方体形状に形成されている。槽部材302の内部には、液体収容部304が形成されている。液体収容部304には、導電性粘着パッド8,9A,9Bの剥離用の液体305を収容することができる。液体305は、例えば、水道水、浸透圧を調整可能な水溶液等を含んでいてもよい。浸透圧を調整可能な水溶液としては、例えば、重曹水を挙げることができる。
【0073】
液体収容部304には、振動発生装置306が設けられていてもよい。振動発生装置306としては、例えば、超音波振動子等を挙げることができる。振動発生装置306は、図示しない配線を介して、電源に接続することができる。振動発生装置306の駆動によって、液体収容部304内の液体305に振動を発生させることができる。
液体収容部304には、液体305を加熱するために加熱装置314が設けられていてもよい。加熱装置314としては、例えば、加熱プレートや、シーズヒーターと金属プレートを組み合わせたものが挙げられる。この実施形態では、加熱装置314は、槽部材302の底部に設けられた金属プレート315と、金属プレート315に接するように槽部材302の内部に設けられたヒータ316とを含む。金属プレート315は、槽部材302の底部全体に設けられていてもよいし、底部の一部に選択的に設けられていてもよい。加熱装置314は、図示しない配線を介して、電源に接続することができる。加熱装置314の駆動によって、液体収容部304内の液体305を加熱することができる。
【0074】
固定デバイス支持部303は、導子固定デバイス101の枠部105を支持する。固定デバイス支持部303は、槽部材302の上面302Aにおいて、液体収容部304を取り囲むように形成されている。この実施形態では、固定デバイス支持部303は、四角環状に形成されており、その内方領域に開口部307を区画している。液体収容部304は、開口部307を介して開放されている。開口部307は、例えば、第1方向X3に沿って110mm、第3方向Z3に沿って1500mmの幅を有していてもよい。なお、開口部307のサイズは、導子2のサイズに合わせて適宜変更することができる。
【0075】
槽部材302には、堤防部308が形成されている。堤防部308は、槽部材302の上面302Aから固定デバイス支持部303に対して起立して形成されている。堤防部308は、槽部材302の上面302Aの一部を選択的に嵩上げすることによって、液体収容部304からの液体305のオーバーフローを防止する。堤防部308は、槽部材302の上面302Aが選択的に突出した凸部であってもよい。
【0076】
堤防部308は、この実施形態では、U字状に形成されている。例えば、堤防部308は、一対の第1部分309と、第2部分310とを含んでいてもよい。
一対の第1部分309は、第3方向Z3に平行に延びる直線状であり、第1方向X1に間隔を空けて対向している。一対の第1部分309は、これらの間の領域311に導子固定デバイス101を挿入し、第3方向Z3に沿って導子固定デバイス101をスライドさせるときのガイド部として機能する。
【0077】
第2部分310は、第3方向Z3における一対の第1部分309の一端同士を連結している。第2部分310は、領域311を第3方向Z3にスライドする導子固定デバイス101が当接する当接部として機能する。第2部分310は、導子固定デバイス101のスライドの終端であるストッパ部であってもよい。U字状の堤防部308において、第3方向Z3における第2部分310の反対側は開放されている。例えば、一対の第1部分309の他端(第2部分310の反対側)の開放部312は、導子固定デバイス101をスライドさせてパッド剥離デバイス301から取り外すための取り出し部であってもよい。
【0078】
槽部材302には、さらに、液体収容部304に液体305を導入するための液体導入路313が形成されている。液体導入路313は、液体収容部304から槽部材302の外面に延びている。この実施形態では、液体導入路313は、液体収容部304から上方に延び堤防部308の上面に露出している。液体導入路313の開口面が堤防部308の上面であるため、液体収容部304から液体305がオーバーフローする前に、過剰な液体305を液体導入路313に逃がすことができる。
【0079】
図17および
図18は、パッド剥離デバイス301の使用方法を説明するための模式図である。
パッド剥離デバイス301を使用して導子2の電極6,7A,7Bから導電性粘着パッド8,9A,9Bを剥離するには、
図17を参照して、導子2が固定された導子固定デバイス101を、パッド剥離デバイス301にセットする。具体的には、導子固定デバイス101を領域311に嵌め込む。導子固定デバイス101のセット時には、液体収容部304に液体305が収容されていなくてもよいし、
図17に示すように収容されていてもよい。
【0080】
導子固定デバイス101をセットすることによって、
図18に示すように、導子2の電極6,7A,7Bが開口領域111~113を介して液体収容部304内に露出する。これにより、液体収容部304内の液体305を電極6,7A,7Bに接触させることができる。
次に、
図18を参照して、導子固定デバイス101をセットした状態で、一定時間放置する。放置時間は、導電性粘着パッド8,9A,9Bに液体305を浸透できる時間であれば特に制限されず、例えば、5分間~30分間であってもよい。また、この放置に先立って、液体305が所定の温度まで加熱されてもよい。液体305の温度は、例えば、20℃~80℃であり、50℃~80℃であることが好ましい。また、放置中、液体305を振動発生装置306によって振動させてもよい。液体305を加温および振動させることによって、導電性粘着パッド8,9A,9Bの吸水量を向上させることができる。例えば、以下の[表1]~[表3]は、液体305の加温および振動による吸水量の向上効果を示している。[表1]は、常温水道水にゲルパッドを浸水させた結果を示す。[表2]は、加熱した水道水にゲルパッドを浸水させた結果を示す。[表3]は、加熱し、かつ超音波振動(出力100mA)を加えた水道水にゲルパッドを浸水させた結果を示す。
【0081】
【0082】
【0083】
【0084】
表1と表2との比較から、放置時間が同じであれば、加熱した水道水の方が、ゲルパッドにより多く吸収されることがわかる。また、表2と表3との比較から、加熱した水道水であっても、さらに超音波振動を加えれば、ゲルパッドの吸水量がより一層増加することがわかる。
導子固定デバイス101を一定時間放置することによって、導電性粘着パッド8,9A,9Bが膨潤し、粘着力が低下する。その後、導子固定デバイス101をパッド剥離デバイス301から取り外す。例えば、導子固定デバイス101を、第3方向Z3において第2部分310の反対側に向かってスライドさせることによって、引き抜いてもよい。この際、導電性粘着パッド8,9A,9Bが開放部312側の固定デバイス支持部303に引っ掛かるように導子固定デバイス101を引き抜くことによって、導子固定デバイス101の引き抜きと同時に、導電性粘着パッド8,9A,9Bを剥離することができる。
【0085】
導子固定デバイス101の取り外し後、導電性粘着パッド8,9A,9Bが剥離されていない場合は、膨潤した導電性粘着パッド8,9A,9Bを指で剥離する。
パッド剥離デバイス301によれば、導子固定デバイス101が固定デバイス支持部303に支持された状態では、導子2の電極6,7A,7Bが、パッド剥離デバイス301の開口部307を通して液体収容部304に露出する。したがって、液体収容部304に液体305を溜めることによって、液体305を導電性粘着パッド8,9A,9Bに接触させることができる。これにより、導電性粘着パッド8,9A,9Bに液体305を吸収させ、膨潤させることができる。この膨潤によって、導電性粘着パッド8,9A,9Bの粘着力を低下させることができるので、導電性粘着パッド8,9A,9Bを容易に剥離することができる。例えば、手指の力が強くない高齢者であっても、導電性粘着パッド8,9A,9Bの粘着力が低下していれば、容易に剥離することができる。
【0086】
[パッド着脱デバイスの構造]
図19は、本発明の一実施形態に係るパッド着脱デバイス401の模式的な斜視図である。
パッド着脱デバイス401は、前述のパッド貼着デバイス201と、パッド貼着デバイス201に連結されたパッド剥離デバイス301とを含む。この連結デバイスと導子固定デバイス101とがあれば、導電性粘着パッド8,9A,9Bの貼着作業および剥離作業の両方を容易に行うことができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
【0087】
例えば、導子固定デバイス101は、
図20および
図21に示すように、逃がし溝119~121を有していてもよい。逃がし溝119~121は、
図1の配線コード4と導子固定デバイス101の固定部材104との干渉を防止する。逃がし溝119~121は、第1逃がし溝119、第2逃がし溝120および第3逃がし溝121を含んでいてもよい。第1逃がし溝119は、第1端子19に接続される配線コード4や配線コード4の接続部15(
図1参照)の干渉防止用であってもよい。第2逃がし溝120は、第2端子20Aに接続される配線コード4の干渉防止用であってもよい。第3逃がし溝121は、第2端子20Bに接続される配線コード4の干渉防止用であってもよい。逃がし溝119~121が形成されていれば、配線コード4に接続された状態の導子2を、導子固定デバイス101に固定することができる。
【0088】
例えば、前述の実施形態では、電気刺激装置の一例として排尿障害治療器(便失禁治療器)を取り上げたが、前述の実施形態の導子固定デバイス101、パッド貼着デバイス201、パッド剥離デバイス301およびパッド着脱デバイス401は、排尿障害治療器や便失禁治療器に限らず、これら以外の他の疾患を対象とした電気刺激療法に使用される電気刺激治療器全般に使用される導電性パッドの着脱に適用することができる。さらに、電気刺激を筋肉(例えば、腹筋)に与えて筋肉を動かすことによってトレーニングを行う電気刺激トレーニング機器等、電気刺激治療器以外の電気刺激装置全般に使用される導電性パッドの着脱に適用することもできる。
【0089】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0090】
1 :電気刺激装置
2 :導子
3 :機器本体
4 :配線コード
5 :シート本体
6 :不関電極
7A :刺激電極
7B :刺激電極
8 :導電性粘着パッド
9A :導電性粘着パッド
9B :導電性粘着パッド
10 :人体
11 :第1面
12 :第2面
13 :凹部
14A :凹部
14B :凹部
19 :第1端子
20A :第2端子
20B :第2端子
24 :モニタ
26 :操作ボタン
51 :第1シート
52 :第2シート
53 :第3シート
54 :隙間
55 :隙間
56 :接続部材
57 :第1縁部
58 :第2縁部
59 :第3縁部
101 :導子固定デバイス
102 :ベース部材
103 :支持部
104 :固定部材
105 :枠部
105A :第1辺
105B :第2辺
106 :導子収容部
107 :正面側
108 :背面側
109 :枠状支持部
110 :梁状支持部
110A :第1支持部
110B :第2支持部
111 :第1開口領域
112 :第2開口領域
113 :第3開口領域
114 :ヒンジ機構
115 :ベース部
116 :凸部
117 :内面
118 :周縁部
119 :第1逃がし溝
120 :第2逃がし溝
121 :第3逃がし溝
201 :パッド貼着デバイス
202 :第1部材
203 :パッド載置部
204 :第2部材
204A :第1辺
204B :第2辺
204C :上面
205 :伸縮部材
206 :第1パッド載置部
206A :上面
207 :第2パッド載置部
207A :上面
208 :第3パッド載置部
208A :上面
209 :貫通孔
210 :第1貫通孔
210A :側面
211 :第2貫通孔
211A :側面
212 :第3貫通孔
212A :側面
213 :第1部材
214 :第2部材
215 :ばね
216 :第1位置
217 :第2位置
218 :第1パッド収容部
219 :第2パッド収容部
220 :第3パッド収容部
221 :隙間
301 :パッド剥離デバイス
302 :槽部材
302A :上面
303 :固定デバイス支持部
304 :液体収容部
305 :液体
306 :振動発生装置
307 :開口部
308 :堤防部
309 :第1部分
310 :第2部分
311 :領域
312 :開放部
313 :液体導入路
314 :加熱装置
315 :金属プレート
316 :ヒータ
401 :パッド着脱デバイス
X1 :第1方向
X2 :第1方向
X3 :第1方向
Y1 :第2方向
Y2 :第2方向
Y3 :第2方向
Z1 :第3方向
Z2 :第3方向
Z3 :第3方向