特許 7558713 ノンガスフォーム化粧料

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-09-20

(45)【発行日】2024-10-01

(54)【発明の名称】ノンガスフォーム化粧料

(51)【国際特許分類】

   A61K 8/92 20060101AFI20240924BHJP

   A61K 8/02 20060101ALI20240924BHJP

   A61K 8/86 20060101ALI20240924BHJP

   A61K 8/39 20060101ALI20240924BHJP

   A61K 8/44 20060101ALI20240924BHJP

   A61Q 5/06 20060101ALI20240924BHJP

   A61Q 5/12 20060101ALI20240924BHJP

【ＦＩ】

A61K8/92

A61K8/02

A61K8/86

A61K8/39

A61K8/44

A61Q5/06

A61Q5/12

【請求項の数】 5

(21)【出願番号】P 2020138963

(22)【出願日】2020-08-19

(65)【公開番号】P2022034981

(43)【公開日】2022-03-04

【審査請求日】2023-06-19

【新規性喪失の例外の表示】特許法第３０条第２項適用 ウェブサイト掲載日：２０２０年６月５日 ウェブサイトのアドレス：ｈｔｔｐｓ：／／ｗｗｗ．ｋｒａｃｉｅ．ｃｏ．ｊｐ／ｒｅｌｅａｓｅ／１０１６２２１５＿３８３３．ｈｔｍｌ

(73)【特許権者】

【識別番号】306018376

【氏名又は名称】クラシエ株式会社

(72)【発明者】

【氏名】ブリアド ヘルレンチメグ

【審査官】川嶋 宏毅

(56)【参考文献】

【文献】特開２０１５－０１００５４（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１２－０２０９４６（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２００４－２５６４８４（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１１－０３７７５６（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０００－３０２６４５（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２００３－２７７２３０（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１５－１０５２４６（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１７－０１９７２８（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１１－１２１８９９（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ａ６１Ｋ ８／００－８／９９

Ａ６１Ｑ １／００－９０／００

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

Ａ．ポリオキシエチレンイソアルコールエーテル
Ｂ．ジグリセリンのポリプロピレングリコールエーテル
Ｃ．トリメチルグリシン
Ｄ．常温で液状であるシアバター
を含むノンガスフォーム化粧料であって、前記Ａ成分と前記Ｂ成分の合計配合割合が化粧料全体に対し１０重量％未満であり、前記Ｃ成分の配合割合が化粧料全体に対し０．０１重量％以上５重量％以下であり、前記Ｄ成分の配合割合が化粧料全体に対し０．０１重量％以上０．５重量％以下であり、かつ、カチオン性界面活性剤を含有しないノンガスフォーム化粧料。

【請求項2】

さらに、下記成分を含む請求項１記載のノンガスフォーム化粧料。
Ｅ．乳由来成分
Ｆ．グリチリチン酸塩

【請求項3】

前記Ｅ成分が、乳由来成分であり、生、若しくは、精製、フリーズ、ドライ、発酵、加熱、凝固、脱脂、抽出、濃縮、熟成、添加、加水分解のいずれかの加工プロセスを得た物である成分群から選ばれる１種または２種以上を含む請求項１または２記載のノンガスフォーム化粧料。

【請求項4】

前記Ｅ成分が、乳、乳糖、乳酸、ホエイ、ラクトフェリン、ヨーグルト液、カゼイン、生クリーム、脱脂粉乳、スキムミルク、コンデンスミルク、チーズ、乳脂、バターから選ばれる１種または２種以上を含む前記請求項１～３のいずれか一項に記載のノンガスフォーム化粧料。

【請求項5】

前記Ｅ成分が、豆乳、アーモンドミルク、オートミルク、カシューミルク、ヘンプミルク、ピーミルク、フラックスミルク、甘酒、粥（ ライスミルク） 、ココナッツミルク、カカオミルクから選ばれる植物由来の乳代替用加工物、及び、若しくはその由来植物の抽出物、汁、オイル、パウダー、エキスから選ばれる１種または２種以上を含む請求項１～４記載のノンガスフォーム化粧料。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、良好な使用感（泡弾力感、べたつきのなさ、うるおい感）と、安全性を有する、かつ毛髪に対し絡まり抑制効果を持つ、毛髪や皮膚に使用可能なオールマイティなノンガスフォーム化粧料に関する。

【背景技術】

【0002】

消費者に提供する化粧品製剤には、毛髪用やボディー用、顔用、口腔用、手足用など人間の体の部位それぞれ指定の製剤が多い。それはもちろん、それぞれに求める機能が異なるためであり、望ましい使用感や安全性が異なるためである。

【0003】

しかし、近年では、時短や使用利便性、環境保全目的等を考慮したオールマイティな製剤が注目を集めている。例えば、全身用シャンプーや、全身用ボディーソープ、全身用クリーム、髪以外にも爪や手足にも使用可能なオイルなどだ。また、体の使用部位以外にさまざまなダメージにも提供できる製剤や、年齢や性別関係なく使用できる製剤等のマルチ機能を有した化粧品もその例の一つである。

【0004】

これらの中で、特に大人や子供のどなたでも使用できる製剤は、その安全性が一番課題となることが考えられ、子供や赤ちゃん向けの製剤開発は、特に神経を光らせるものだ。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0005】

しかしながら、毛髪に適した化粧料が皮膚に適しているとはいえず、また、大人に適した化粧料が子供に適しているとはいえないという問題があった。

【0006】

本発明は、上記状況を鑑みて、子供と大人を問わず使用可能な、良好な使用感（泡弾力感、べたつきのなさ、うるおい感）と、充分な安全性を有し、かつ毛髪に対し絡まり抑制効果を持つノンガスフォーム化粧料を提供することを目的としている。ここで、本願発明において、子供とは１２歳以下の乳幼児及び学童をいう。

【課題を解決するための手段】

【0007】

本発明者は、上記目的を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、下記成分を特定の比率で組み合わせることにより、上記問題が解決されることを見出した。
Ａ．ポリオキシエチレンイソアルコールエーテル
Ｂ．ジグリセリンのポリプロピレングリコールエーテル
Ｃ．トリメチルグリシン
Ｄ．常温で液状であるシアバター
を含むノンガスフォーム化粧料であって、Ａ成分とＢ成分の合計配合割合が化粧料全体に対し１０重量％未満であり、かつ、カチオン性界面活性剤を含有しないノンガスフォーム化粧料である。

【0008】

即ち、第一の発明は、
Ａ．ポリオキシエチレンイソアルコールエーテル
Ｂ．ジグリセリンのポリプロピレングリコールエーテル
Ｃ．トリメチルグリシン
Ｄ．常温で液状であるシアバター
を含むノンガスフォーム化粧料であって、Ａ成分とＢ成分の合計配合割合が化粧料全体に対し、１０重量％未満であり、かつ、カチオン性界面活性剤を含有しないノンガスフォー
ム化粧料である。

【0009】

第二の発明は、さらに、Ｅ成分として乳由来成分、Ｆ成分としてグリチリチン酸塩を含有するノンガスフォーム化粧料である。

【0010】

第三の発明は、乳由来成分として、生、若しくは、精製、フリーズ、ドライ、発酵、加熱、凝固、脱脂、抽出、濃縮、熟成、添加、加水分解等の加工プロセスを得た物である成分群から選ばれる第一又は第二の発明に記載のノンガスフォーム化粧料である。

【0011】

第四の発明は、前記乳由来成分が、乳、乳糖、乳酸、ホエイ、ラクトフェリン、ヨーグルト液、カゼイン、生クリーム、脱脂粉乳、スキムミルク、コンデンスミルク、チーズ、乳脂、バター豆乳、アーモンドミルク、オートミルク、カシュ―ミルク、ヘンプミルク、ピーミルク、フラックスミルク、甘酒、粥（ライスミルク）、ココナッツミルク、カカオミルクから選ばれる植物由来の乳代替用加工物、及び、若しくはその由来植物の抽出物、汁、オイル、パウダー、エキスから選ばれるノンガスフォーム化粧料である。

【発明の効果】

【0012】

本発明の化粧料によれば、子供と大人を問わず使用可能な、良好な使用感（泡弾力感、べたつきのなさ、うるおい感）と、充分な安全性を有し、かつ毛髪に対し絡まり抑制効果がある。

【発明を実施するための形態】

【0013】

以下、本発明のノンガスフォーム化粧料について詳細に説明する。

【0014】

（Ａ成分）
本発明の（Ａ）成分であるポリオキシエチレンイソアルコールエーテルとしては、アルキル基にイソ分岐を持っている非イオン性の界面活性剤である。（Ａ）成分はべたつきなく、泡弾力形成を目的として配合する。特に限定するものではないが、例えば、イソセテス-25、イソセテス-15、イソステアレス-5等を挙げられ、使用することができる。

【0015】

（Ｂ成分）
本発明の（Ｂ）成分のジグリセリンのポリプロピレングリコールエーテルとは、ジグリセリンに酸化プロピレンを付加重合して得られるエーテル・ポリオールの一種であり、特に限定するものではないが、付加モル数が９や１４のものが汎用であり、市場には広く使用されており、好ましく使用することができる。（Ｂ）成分は泡弾力に邪魔なく、うるおい効果、かつ絡まり抑制効果を目的として配合する。

【0016】

本発明においては、Ａ成分とＢ成分の合計配合割合が化粧料全体に対し１０重量％未満であることが必要である。配合割合が１０重量％未満であれば、化粧料の泡弾力感が優れ、かつ、良好な使用感と、絡まり抑制効果ができる。

【0017】

（Ｃ成分）
本発明の（Ｃ）成分のトリメチルグリシンとしては、双性イオン性化合物の一種であり、ベタインとも呼ばれる。（Ｃ）成分は、毛髪や肌においてうるおい感を付与する他に、毛髪において絡まり抑制効果への関与と、泡弾力保持の観点から好ましく使用することができる。その配合割合が特に限定するものではないが、適宜決定され、有効量の範囲であれば好ましい。好ましくは０．０１～５重量％で、より好ましくは０．１～２重量％である。この範囲であれば、上記効果を発揮することができる。

【0018】

（Ｄ成分）
本発明において、成分（Ｄ）であるシア脂を含有することが好ましい。シアし脂としては、シアの木の種子から抽出した植物油脂である。（Ｄ）成分は、優れた保湿効果、保護効果があり、スキンケア、ヘアケア、ボディケア製品で好適に使用している。シア脂は、特に限定するものではないが、古くから市場に汎用で出まわっている半固形ペースト状のバターと違った、その組成や抽出方法は異なる液状シアバターを特に好ましく使用することができる。

【0019】

本発明においては、成分（Ｄ）の配合割合が特に限定するものではないが、適宜決定され、有効量の範囲であれば好ましい。配合割合が０．０００１～１重量％が望ましい。より望ましくは、０．００１～０．５重量％である。配合量はこの範囲であれば、化粧料としてべたつきを生じず、うるおい感と絡まり抑制効果を発揮することができる。

【0020】

（Ｅ成分）
本発明の（Ｅ）成分である乳由来成分としては、特に限定するものではないが、乳汁やミルクとも言われる、動物のうち哺乳類の母体が作り出す分泌液である。また本来の動物由来ではない、その代替品として知られるそれ以外のもので、豆乳、粥（ライスミルク）、アーモンドミルクやココナッツミルクなど植物由来の「白い液体」もその例に挙げられ、好ましく使用することができる。（Ｅ）成分は、うるおい付与効果と、絡まり抑制効果を目的として配合する。

【0021】

本発明の（Ｅ）成分の乳由来成分は、特に限定するものではないが、生、若しくは、精製、フリーズ、ドライ、発酵、加熱、凝固、脱脂、抽出、濃縮、熟成、添加、加水分解等の加工プロセスを得た物である成分群から選ばれてもよく、その１種もしくは２種以上を組み合わせて使用することができる。その配合量は、本発明の効果を発揮する限りにおいて特に特に限定するものではないが、好ましくは０．００１～５質量％、より好ましくは０．０１～１質量％である。この範囲であれば、うるおいと良好な使用感、そして絡まり抑制効果が期待できる。

【0022】

本発明の（Ｅ）成分の乳由来成分は、特に限定するものではないが、その具体例として、乳、乳糖、乳酸、ホエイ、ラクトフェリン、ヨーグルト液、カゼイン、生クリーム、脱脂粉乳、スキムミルク、コンデンスミルク、チーズ、乳脂、バターから選ばれることが望ましく、また、豆乳、アーモンドミルク、オートミルク、カシュ―ミルク、ヘンプミルク、ピーミルク、フラックスミルク、甘酒、粥（ライスミルク）、ココナッツミルク、ココアミルクから選ばれる植物由来の乳代替用加工物、及び、若しくはその由来植物の抽出物、汁、オイル、パウダー、エキス等を挙げることができ、肌や毛髪において、べたつきのなさ、うるおい等の使用感と、絡まり抑制効果の観点から好ましく使用することができる。

【0023】

（Ｆ成分）
本発明の（Ｆ）成分のグリチルリチン酸塩としては、グリチルリチン酸ジカリウムのことを指すことが一般的であり、皮膚コンディショニング剤や抗炎症剤としても良く知られる、広く使用されている成分である。Ｆ成分は、べたつき低減、うるおいを目的として配合する。

【0024】

本発明においては成分（Ｆ）の配合割合は、本発明の効果を発揮する限りにおいて特に限定するものではないが、好ましくは０．００１～０．１質量％、より好ましくは０．０１～０．０５質量％である。この範囲であれば、上記効果が発揮できる。

【0025】

本発明において、カチオン性界面活性剤を含有しない。別名、陽イオン性界面活性剤は、その水溶液においてイオンに解離し、界面活性を示す原子団がカチオンとなる界面活性
剤である。カチオン性界面活性剤には、モノアルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、トリアルキルアミン塩等のアルキルアミン塩型や、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化アルキルベンザルコニウム等の第４級アンモニウム塩型があり、主に分散剤、乳化剤、殺菌剤、柔軟剤、ヘアリンス基剤、静電防止剤等の用途で広く使われている成分である。しかし、軽度毒性をもっているとされ、刺激性が懸念されている成分である。そのため、従来は、毛髪用化粧料には、毛髪での優れた使用感やコンディショニング効果等を出す目的で、カチオン性界面活性剤が汎用的に使用されていたが、一方で、安全性的な面では、肌に使う化粧料において、望ましくなかった。本発明において、特定の成分と特定の割合で配合することによって、カチオン性界面活性剤を用いなくても、懸念される使用感の低下なしに、子供と大人、そして肌と毛髪に使用可能である。

【0026】

（その他の成分）
さらに、本発明の効果を損なわない範囲であれば、必要に応じて、さらに通常化粧料等に用いられている他の追加成分を配合することができる。これらの追加成分としては、例えばアミノ酸類、抽出エキス類、抗菌剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、ビタミン類、感触調整剤、油脂類、植物油類、香料、油分、エステル等を配合することができる。

【0027】

（ノンガスフォーム化粧料）
ノンガスフォーム化粧料とは、噴射剤等の高圧ガスを使わないで、容器中のメッシュを通すことで、空気の力で、内容物を発泡させて使用できる化粧料をいい、ノンガスタイプ、またはポンプフォーマー型といわれることもある。

【実施例】

【0028】

以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例により本発明の技術範囲が限定されるものではない。なお、実施例に記載の毛髪や皮膚に使用可能なオールマイティな使用感として、泡弾力感、べたつきのなさ、うるおい感、安全性、かつ毛髪の絡まり抑制効果に関する試験法を下記に示す。また、以下の表に示すノンガスフォーム化粧料の配合量は、それぞれ重量％で示す。

【0029】

（良好な泡弾力感）
５名の専門パネルが、実施例及び比較例の化粧料を上記泡ポンプ型容器から内容液を１プッシュ吐出させて手に取り、その時の泡弾力感について官能試験を行い、以下に示す判定基準により評価を行った。尚、泡ポンプ容器は、仕様は、メッシュ内側２００、外側２５５、吐出量０．７ｃｃとした。

【0030】

判定基準（泡弾力感がいい、泡弾力感が悪い）
◎：泡がすぐに崩れず弾力性を有するが５名
〇：泡がすぐに崩れず弾力性を有するが４名
△：泡がすぐに崩れず弾力性を有するが３名
×：泡がすぐに崩れず弾力性を有するが２名以下

【0031】

（べたつきのなさ：大人）
５名の専門パネルが、成人女性毛髪の毛束（長さ１０ｃｍ、重さ２ｇのバージン毛髪）に実施例及び比較例で示したノンガスフォーム１プッシュを塗布し、その時の使用感（べたつきのなさ）について官能試験を行い、以下に示す判定基準により評価を行った。

【0032】

（べたつきのなさ：子供）
３０ｃｍ以上の髪の長さを有する１２歳以下の女児５名をパネルとして、各女児の髪の毛先１０ｃｍに実施例及び比較例で示したノンガスフォーム１プッシュを塗布し、その時
の使用感について官能試験を行い、以下に示す判定基準により評価を行った。

【0033】

判定基準（べたつかない）
◎：毛髪塗布後にべたつきがないが５名
〇：毛髪塗布後にべたつきがないが４名
△：毛髪塗布後にべたつきがないが３名
×：毛髪塗布後にべたつきがないが２名以下

【0034】

（うるおい感）
５名の専門パネルが、成人女性毛髪の毛束（長さ１０ｃｍ、重さ２ｇのバージン毛髪）に実施例及び比較例で示したノンガスフォーム１プッシュを塗布し、その時の使用感（うるおい感）について官能試験を行い、以下に示す判定基準により評価を行った。

【0035】

判定基準（うるおい感を感じる）
◎：うるおい感を感じるが５名
〇：うるおい感を感じるが４名
△：うるおい感を感じるが３名
×：うるおい感を感じるが２名以下

【0036】

（安全性）
大人とその子供（１２歳以下の男女の児童）２０組を対象に、実施例及び比較例で示した乳化化粧料一定量を毎日毛髪に連続２週間使用し、その後、刺激有無のアンケート実施と評価を実施した。

【0037】

判定基準（刺激を感じた、感じていない）
〇：何らかの刺激を感じた被験者なし
×：何らかの刺激を感じた被験者が１組以上

【0038】

（毛髪への絡まり抑制効果）
実施例及び比較例で示したノンガスフォーム１プッシュを毛束（長さ１０ｃｍ、重さ２ｇのバージン毛髪）に塗布し、クシ通し時にかかる加重を測定した。尚、測定器はＩＭＡＤＡ ｄｉｇｉｔａｌＦｏｒｃｅ ｇａｕｇｅ ＤＰＳ－５Ｒ。

【0039】

判定基準
◎：引っ張り加重が、０．２０ｋｇ以下
〇：引っ張り加重が、０．２１～０．５０ｋｇ
△：引っ張り加重が、０．５１～０．８０ｋｇ
×：引っ張り加重が、０．８１ｋｇ以上

【0040】

【表1】

【0041】

表１から明らかなように実施例１～６の本発明の化粧料は、毛髪や皮膚に使用可能なオールマイティな使用感として、泡弾力感、べたつきのなさ、うるおい感、安全性、かつ毛髪の絡まり抑制効果の各項目についていずれも優れていた。

【0042】

以下、本発明の組成物のその他の処方例を挙げる。なお、これらの処方例の組成物についても、上記の毛髪や皮膚に使用可能なオールマイティな使用感として、泡弾力感、べた
つきのなさ、うるおい感、安全性、かつ毛髪の絡まり抑制効果について各項目を検討したところ、いずれの実施例においても、優れた特性を有しており良好であった。

【0043】

処方例１ （寝ぐせ直しムース）
配合量（重量％）
（１）トリメチルグリシン ５．０
（２）ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル ５．０
（３）液状シアバター ０．０１
（４）イソセテス－２５ ３．０
（５）ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 ０．３
（６）ＢＧ ５．０
（７）ＤＰＧ １．０
（８）グリコシルトレハロース ０．５
（９）乳糖 ０．０１
（１０）ホエイ ０．０５
（１０）加水分解カゼイン ０．０１
（１１）スキムミルク ０．００１
（１２）ココナッツ油 ０．００１
（１３）ラクトフェリン（牛乳） ０．０１
（１４）ユキノシタエキス ０．０１
（１５）グリチルリチン酸２Ｋ ０．０１
（１６）メトキシケイヒ酸エチルヘキシル ０．０１
（１７）クエン酸 ０．０１
（１８）クエン酸ナトリウム ０．０３
（１９）香料 適量
（２０）エタノール １３．５
（２１）純水 残量
合計 １００．０

【0044】

（製法）（１）～（２１）を均一溶解混合して、泡ポンプ容器に充填し、寝ぐせ直しフォームを調製した。

【0045】

処方例２（絡まり抑制ウォーターフォーム）
配合量（重量％）
（１）アーモンド油 ０．００１
（２）イソセテス－２５ ２．５
（３）ジグリセリン ０．５
（４）ＤＰＧ ３．０
（５）セテスー３０ ０．５
（６）乳酸 ０．００１
（７）トリイソステアリン酸ＰＥＧ－２０グリセリル ０．３
（８）フェノキシエタノール ０．１
（９）液状シアバター ０．０１
（１０）ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル ３．０
（１１）メトキシケイヒ酸エチルヘキシル ０．５
（１２）ベタイン ３．５
（１３）エタノール ５．０
（１４）グリコシルトレハロース ０．０１
（１５）グリチルリチン酸２Ｋ ０．０５
（１６）グルタミン酸ナトリウム ０．０１
（１７）バラ抽出液 ０．０１
（１８）レモン果実エキス ０．０１
（１９）ヨーグルト液 ０．０１
（２０）ラクトフェリン ０．０１
（２１）イチゴ種子エキス ０．０１
（２２）セージ葉エキス ０．０１
（２３）チャ花エキス ０．０１
（２４）アーモンドエキス ０．０１
（２５）コメエキス ０．０１
（２６）パラベン ０．０５
（２７）香料 適量
（２８）純水 残量
合計 １００．０

【0046】

（製法）（１）～（２８）を均一溶解混合して、泡ポンプ容器に充填し、絡まり抑制ウォーターフォームを調整した。