(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-20
(45)【発行日】2024-10-01
(54)【発明の名称】超音波で動作する距離センサをテストするための検査装置
(51)【国際特許分類】
G01S 7/52 20060101AFI20240924BHJP
【FI】
G01S7/52 U
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020212561
(22)【出願日】2020-12-22
【審査請求日】2023-05-12
(31)【優先権主張番号】10 2020 102 851.2
(32)【優先日】2020-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】506012213
【氏名又は名称】ディスペース ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】dSPACE GmbH
【住所又は居所原語表記】Rathenaustr.26,D-33102 Paderborn, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ミヒャルスキー
(72)【発明者】
【氏名】ハイツ アギーレ ウリツァー
【審査官】渡辺 慶人
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-307565(JP,A)
【文献】特開平08-248129(JP,A)
【文献】特開2004-069117(JP,A)
【文献】特開昭59-057181(JP,A)
【文献】特開平11-160418(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102018121543(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/00 - 7/64
13/00 - 17/95
G08G 1/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波で動作する距離センサ(2)をテストするための検査装置(1)であって、
前記テストされるべき距離センサ(2)は、少なくとも、送信信号(5)を放射するセンサ放射エレメント(4)と、反射信号(7)を受信するセンサ受信エレメント(6)と、を含み、
前記検査装置(1)は、前記テストされるべき距離センサ(2)から送信された超音波(5)を受信する検査受信エレメント(10)と、検査超音波(12)を放射する少なくとも1つの検査放射エレメント(11)と、信号処理ユニット(13)と、を備え、
前記検査受信エレメント(10)で受信された超音波(5)は、受信信号(S
RX)として前記信号処理ユニット(13)に伝送され、
前記信号処理ユニット(13)は、前記受信信号(S
RX)とシミュレートされるべき距離に関するシミュレーション距離情報(d
sim)とに依存して、前記シミュレーション距離情報(d
sim)に対応して遅延した、前記検査放射エレメント(11)のための励起信号(S
TX)を算出して、前記検査放射エレメント(11)に伝送し、
前記検査放射エレメント(11)は、対応する検査超音波(12)を生成して、前記テストされるべき距離センサ(2)へ放射
し、
測定信号が前記検査放射エレメント(11)を介して送信され、反射信号が前記検査受信エレメント(10)により検出されて受信信号として前記信号処理ユニット(13)に伝達され、前記信号処理ユニット(13)が信号走行時間を算出し前記信号走行時間から距離情報を算出し、算出された距離情報が検査装置距離情報(d
test
)として記憶されることによって、前記信号処理ユニット(13)は、前記検査装置(1)を距離センサとして駆動する、
検査装置(1)。
【請求項2】
前記検査装置(1)から前記テストされるべき距離センサ(2)までの距離に関する検査装置距離情報(d
test)は、前記信号処理ユニット(13)に格納されており、前記信号処理ユニット(13)は、遅延した前記励起信号(S
TX)が算出される際に、前記検査装置距離情報(d
test)を付加的に考慮する、
請求項1記載の検査装置(1)。
【請求項3】
前記励起信号(S
TX)の振幅(A
TX)、ひいては前記検査超音波(12)の振幅は、前記信号処理ユニット(13)により、前記受信信号(S
RX)の振幅(A
RX)に依存して、好適には付加的に前記シミュレーション距離情報(d
sim)に依存して、特に好ましくは前記検査装置距離情報(d
test)に依存して、算出される、
請求項1または2記載の検査装置(1)。
【請求項4】
前記励起信号(S
TX)の振幅(A
TX)、ひいては前記検査超音波(12)の振幅は、前記信号処理ユニット(13)により、対象物情報(O
i)に依存して、特に対象物の有効反射面および/または前記対象物の反射面の反射特性および/または前記対象物の反射面の輪郭に依存して、算出される、
請求項3記載の検査装置(1)。
【請求項5】
前記励起信号(S
TX)、ひいては前記検査超音波(12)は、一定の周波数、または時間変化する周波数、特に距離変化のシミュレーションのために時間変化する周波数を有する、
請求項1から4までのいずれか1項記載の検査装置(1)。
【請求項6】
前記受信信号(S
RX)は、前記信号処理ユニット(13)により、設定されたまたは計算された強度閾値が上方超過されたときにはじめて、特に前記受信信号(S
RX)の設定されたまたは計算された振幅(A
T)が上方超過されたときにはじめて、受信信号として評価され、特に、前記受信信号(S
RX)の設定されたまたは計算された振幅(A
T)が上方超過されている前記受信信号(S
RX)の上方超過持続時間から、前記受信信号の持続時間(t
RX)が前記信号処理ユニット(13)により計算され、特に、前記受信信号(S
RX)の持続時間(t
RX)は、前記信号処理ユニット(13)が算出した出力信号(S
TX)の持続時間に相当する、
請求項1から5までのいずれか1項記載の検査装置(1)。
【請求項7】
前記信号処理ユニット(13)により、受信信号(S
RX)のうち設定された最小強度(A
T)を有する信号成分、または受信信号(S
RX)のうち2つの信号成分間の設定された大きさの時間ウィンドウにおいて設定された最小強度(A
T)で存在する信号成分は、単一の合成受信信号として算定される、
請求項6記載の検査装置(1)。
【請求項8】
前記受信信号(S
RX)は、前記信号処理ユニット(13)により、高周波数でサンプリングされて記憶され、サンプリングされた前記受信信号は、少なくとも間接的に出力信号(S
TX)として前記検査放射エレメント(11)へ伝達され、特に、サンプリングレートは、前記テストされるべき距離センサ(2)から放出された送信信号の周波数の少なくとも2倍の大きさ、特に好ましくは少なくとも10倍の大きさである、
請求項1から7までのいずれか1項記載の検査装置(1)。
【請求項9】
前記信号処理ユニット(13)により、励起信号(S
TX)は、特に周波数および/または振幅もしくは振幅特性および/または振動の回数および/または持続時間を設定することで、正弦波振動として算出される、
請求項1から7までのいずれか1項記載の検査装置(1)。
【請求項10】
前記検査放射エレメント(11)の放射方向における定義された長さを有するスペーサ(14)は、前記検査装置(1)が定義された距離で前記テストされるべき距離センサ(2)上にまたは前記テストされるべき距離センサ(2)の取り付け位置上に載置可能となるように、配置されている、
請求項1から9までのいずれか1項記載の検査装置(1)。
【請求項11】
前記検査放射エレメント(11)と並んで、少なくとも1つの別の検査放射エレメント(11)が含まれており、前記信号処理ユニット(13)により、前記受信信号(S
RX)とシミュレーション距離情報(d
sim)とに依存して、遅延した、前記検査放射エレメント(11)のための複数の励起信号(S
TX)が算出されて前記検査放射エレメント(11)に伝送され、前記検査放射エレメント(11)により、対応する検査超音波(12)が生成されて、前記テストされるべき距離センサ(2)へ、特に前記テストされるべき距離センサ(2)の複数の前記センサ受信エレメント(6)へ放射される、
請求項1から10までのいずれか1項記載の検査装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波で動作する距離センサをテストするための検査装置であって、テストされるべき距離センサは、少なくとも、送信信号を放射するセンサ放射エレメントと、反射信号を受信するセンサ受信エレメントと、を含む検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上述した、超音波で動作する距離センサ自体は、ここで観察している検査装置の構成要素ではなく、テストされるべき対象物である。こうした距離センサは、多様な技術用途において、例えば加工産業、オートメーション技術、とりわけ自動車分野において使用される。ここで、このような距離センサは、とりわけ車両の周囲をきわめて大きな距離においても監視することに適した例えばレーダー距離センサとは異なり、とりわけ自動車の近接領域を監視することが公知である。
【0003】
テストされるべき距離センサによって実行される、距離センサから対象物までの距離の測定は、走行時間測定の基本方式に基づいて、つまり超音波の形態の放射された送信信号が距離センサから識別されるべき対象物までを走行して当該対象物で反射され、反射信号として距離センサへ戻ってくるのに必要な時間を測定することによって行われる。自由空間での超音波の伝搬速度が既知であれば(場合により伝搬媒体、周囲温度、空気湿分などを考慮して伝搬速度が算定されれば)、距離センサから検出されるべき対象物までの距離が直接に得られるが、もちろん、検出されるべき対象物は、超音波距離センサの放射領域内になければならない。
【0004】
超音波で動作する距離センサの機能可能性を検査すべき種々の状況が存在する。ここでは、これは、システムもしくは車両の改定の枠組みにおける完全に正規の機能テスト、機器の製造後の、距離センサが組み付けられた機器の取り外し、距離センサもしくは距離センサが組み付けられた構造部の交換後の機能検査であってよい。さらにこれは、距離センサおよびこれに接続された制御装置の機能可能性をシミュレートされた環境によってテストする複雑なテストシナリオとなることもある。
【0005】
距離センサの機能可能性を検査するために、従来技術から、テストされるべき距離センサの放射領域内の特定の距離に配置され、これにより距離センサ(およびこれに接続された評価電子回路)が対象物までの距離を正確に識別したかどうかを検査することができる、物理対象物内に存在する検査装置が公知である。こうした(自動もしくは手動で)配置可能な対象物による検査手法は、種々の理由から煩雑であり、また場合によっては不正確となる。例えば、テスト環境において検査されるべき対象物距離も実現可能としなければならず、現実の物理対象物の配置に時間がかかり、比較的煩雑な検査を行わなければならない、という欠点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の課題は、超音波で動作する、テストされるべき距離センサを簡単に検査することのできる検査装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述して掲示した課題は、冒頭に言及した検査装置において、第一義的にかつ主として、検査装置が、テストされるべき距離センサから送信された超音波を受信する検査受信エレメントと、検査超音波を放射する少なくとも1つの検査放射エレメントと、さらに信号処理ユニットと、を備え、ここで、検査受信エレメントで受信された超音波が受信信号として信号処理ユニットに伝送され、信号処理ユニットは、受信信号とシミュレートされるべき距離に関するシミュレーション距離情報とに依存して、当該シミュレーション距離情報に対応して遅延した、検査放射エレメントのための励起信号を算出して、検査放射エレメントに伝送し、検査放射エレメントは、対応する検査超音波を生成して、テストされるべき距離センサへ放射する、ことにより解決される。
【0008】
よって、上述した検査装置の基本的なアイデアは、検査装置が、その検査受信エレメントを介してテストされるべき距離センサの超音波信号を受信し、受信信号として電子信号処理ユニットへ転送して、当該電子信号処理ユニットが通常1つもしくは複数のデジタル信号プロセッサを備えたエンベデッド型のコンピュータシステムによって実現されていることにある。この場合、信号処理ユニットにより、遅延した励起信号が電子的方式で生成され、ここで、遅延は、シミュレーション距離情報に依存して算出される。当該シミュレーション距離情報は、テストされるべき距離センサについて模倣される距離に対応する。つまり、検査装置の動作中、検査装置がテストされるべき距離センサから実際にどれだけ離れているかをそもそも問題としなくてよい。なぜなら、シミュレートされるべき距離に関連する信号走行時間の遅延が、テストされるべき距離センサについて電子的方式で模倣されるからである。検査装置のさらなる利点は、テストされるべき距離センサから放射された送信信号が測定技術的に検査受信エレメントによって検出され、これに基づいて検査放射エレメントを励起する励起信号が算出されるため、当該検査装置がテストされるべき距離センサの動作方式の知識をまったく有さなくてよいことにある。
【0009】
検査装置では、概念として、超音波を受信する検査受信エレメントと、検査超音波を放射する検査放射エレメントと、が区別される。実際には、検査受信エレメントと検査放射エレメントとは、距離センサでの従来技術からも公知であって測定技術で使用されている多くの超音波センサにも該当する、単一の超音波送受信エレメントである。例えば、圧電素子によって励振されるメンブレインは、超音波信号の送信にも、逆に超音波信号の受信にも用いられる。もちろん、検査受信エレメントと検査放射エレメントとは物理的に別個に実現可能である。
【0010】
検査装置がテストされるべき距離センサ前方の直接近傍に配置されている場合、例えば数センチメートルの距離にある場合にも、問題なく著しく大きな距離をシミュレートすることができる。なぜなら、信号処理ユニットによって実際には受信信号を任意に遅延させることができ、このことが、テストされるべき距離センサから放出される送信信号の任意の走行時間遅延、ひいては任意の距離に相当するからである。つまり、検査装置は、相応の対象物距離をシミュレート可能とするために検査環境の拡大を必要とせず、このため、大きな利点が得られることが明らかである。
【0011】
上述した検査装置は、有利には、きわめて複雑なテストシナリオにおいても使用可能であり、これは、制御装置に接続されており、かつ通常の組み込み状況、例えば自動車のバンパ内にある、1つもしくは複数の距離センサの機能可能性を、シミュレートされた環境内でテストするものである。このために、テストされるべき距離センサ(または複数のテストされるべき距離センサ)の環境は、部分的にもまたは完全にも、出力能力を有するシミュレーション環境により、リアルタイムで計算される。したがって、例えば、真の制御装置および真の距離センサを有する真の車両が、仮想の環境を通って移動することができる。このために、シミュレーション環境は、例えば現実の車両構造の種々の制御装置の入力信号である物理信号を生成し、ここで、シミュレーション環境は、当該制御装置が生成した出力信号を受容し、リアルタイムシミュレーションに導入することができる。現実のハードウェア(車両)は、運転されることなく、シミュレートされた環境内で、実際の“真の”条件のもとにテスト可能である。テストがどれだけ現実に近いかは、シミュレーション環境およびこれに基づいて計算されるシミュレーションの品質に依存する。このケースにおいても、テストされるべき距離センサは、接続された制御装置がある場合にもまたはない場合にも、閉じた閉ループ制御回路においてテスト可能であり、このため、こうしたテストシナリオはハードウェアインザループテスト、またはハードウェアが車両である場合にはビークルインザループ(VIL)とも称される。なお、超音波で動作する距離センサをテストするための検査装置が、シミュレーション環境内での距離シミュレーションを実現するのに適していることは問題なく明らかである。
【0012】
検査装置の好ましい一構成は、検査装置からテストされるべき距離センサまでの距離に関する検査装置距離情報が、信号処理ユニットに格納されており、信号処理ユニットは、遅延した励起信号が算出される際に、当該検査装置距離情報を付加的に考慮することを特徴としている。検査装置距離情報を考慮することにより、距離センサから放出された送信信号がシミュレートされるべき距離(シミュレーション距離情報に対応する)の一部を実際に自由空間において走行し、また検査放射エレメントが放出した検査超音波が対応する区間を走行する状況が計算に導入される。この場合、当該物理的に実現されている距離は、信号処理ユニットの対応する遅延時間によって、もはや遅延の形態でシミュレートされてはならない。検査装置がテストされるべき距離センサに対する直接近傍に配置されているかまたはテストされるべき距離センサ上に直接に載置されている用途では、検査装置距離は実際にはゼロであり、したがって必ずしも考慮しなくてもよい。
【0013】
検査装置の有利な別の構成は、励起信号の振幅、ひいては検査超音波の振幅が、信号処理ユニットにより、受信信号の振幅に依存して、好適には付加的にシミュレーション距離情報に依存して、特に好ましくは検査装置距離情報に依存して、算出されることを特徴としている。当該措置により、シミュレートされた反射信号に生じうる減衰/増幅もマッピング可能とすることができる。これは特に、テストされるべき距離センサが自身の受信した反射信号の振幅を評価する際に役立つ。反射信号の振幅は、シミュレートされるべき距離に依存して正確に一義的に定まる。検査装置が例えばテストされるべき距離センサから1cmの距離に配置され、ただし著しく大きな対象物距離(シミュレーション距離情報に対応する)をシミュレートしなければならない場合、一方では、シミュレートされる反射対象物へ向かう経路を経由した受信信号の減衰を考慮する必要があり、他方では、シミュレートされる反射対象物から検査されるべき距離センサへ戻る経路を経由した反射信号の減衰を考慮する必要がある。信号減衰は、ここでは、距離の2乗に良好に近似して生じる。
【0014】
これに関連して、検査装置の有利な一発展形態では、励起信号の振幅、ひいては検査超音波の振幅は、信号処理ユニットにより、対象物情報に依存して、特に対象物の有効反射面および/または対象物の反射面の反射特性および/または対象物の反射面の輪郭に依存して、算出されるように構成される。当該対象物特性の考慮により、より大きな現実への忠実性で、シミュレートされる障害をマッピングする手段が提供される。対象物の有効反射面には、例えば、テストされるべき距離センサから放出された超音波のうちどれだけの割合が実際に反射されたかが依存している。したがって、例えば、テストされるべき距離センサが大面積の壁に対向しているか、または比較的狭い柱に対向しているのみであるかが重要である。なお、対象物の反射特性、すなわちテストされるべき距離センサが例えば平滑なコンクリート壁に対向しているかまたは例えば植込の茂みに対向しているかも関心対象であり、これらのことは反射の挙動にとって決定的である。対象物の上述した特性には、例えば、反射信号の走行方向にとって重要な、反射面の傾斜角も含まれる。反射角の情報は、反射信号のうちどれだけの割合が放出および検査を行う距離センサ自体まで戻り、どれだけの割合が場合によりテストされるべき距離センサに隣接する領域で反射されてそこで他の距離センサによって検出されうるかを算出するための尺度として利用可能である。
【0015】
検査装置の別の有利な一発展形態は、励起信号、ひいては検査超音波が、一定の周波数、または時間変化する周波数を有することを特徴としている。この種の信号はきわめて簡単に生成することができる。所定の周波数を有する検査超音波は、例えば高調波振動(例えば正弦波信号)であってよく、また特定の周波数および/または周波数変化量を有するインパルス列であってもよい。こうした生成方式では、必ずしも受信信号の分析を行わなくてよく、この場合、検査装置は、検査超音波として設定された形式の信号を最終的に生成する。検査されるべき距離センサの送信信号がそれ自体は周波数変調を有さないことが前提であればいつでも、検査超音波の周波数の変化によって、例えば距離変化をシミュレートすることができる。
【0016】
検査装置の別の好ましい一構成では、受信信号が、信号処理ユニットにより、高周波でサンプリングされて記憶され、サンプリングされた受信信号は、少なくとも間接的に出力信号として検査放射エレメントへ伝達される。こうした方式の利点は、受信信号の忠実なコピーが励起信号として実際に使用されることにある。テストされるべき距離センサが、例えば、特定の方式で符号化された送信信号、すなわち例えば何らかの方式で変調された送信信号を有する場合、当該符号化が自動的に検査装置によって検出され、対応して符号化された検査超音波によって再び出力される。テストされるべき距離センサがこうした符号化を有することにより、例えば当該距離センサ自身が生成した送信信号を他の距離センサの送信信号から区別することができる。好適には、サンプリングレートは、テストされるべき距離センサから放出された送信信号の関心対象である最高周波数成分の少なくとも2倍の大きさである。好適には、サンプリング周波数は、テストされるべき距離センサから放出された送信信号の関心対象である最高周波数成分の少なくとも10倍の大きさに選定される。多くの技術用途において、超音波周波数は20kHz~100kHzの領域で使用されている。こうした信号は、適切な信号処理部により、サンプリングされた受信信号の一義的な再構成の目的で、著しく高い周波数でも問題なくサンプリング可能である。サンプリングされた受信信号が少なくとも間接的に出力信号として検査放射エレメントへ伝達されることが意図される場合、つまり出力信号が検査放射エレメントに達する前にその付加的な変更を行いうることが意図される場合、例えば、信号に対して、減衰、平滑化または付加的な変調を行うことができる。
【0017】
検査装置の別の有利な一構成では、受信信号は、信号処理ユニットにより、設定されたまたは計算された強度閾値が上方超過されたときにはじめて、特に受信信号の設定されたまたは計算された振幅が上方超過されたときにはじめて、受信信号として評価されるように構成される。特に、信号処理ユニットにより、受信信号の設定されたまたは計算された振幅が上方超過されている当該受信信号の上方超過持続時間から、受信信号の持続時間が計算される。この場合、好適には、受信信号の持続時間は、信号処理ユニットが算出した出力信号の持続時間に相当する。
【0018】
こうした措置により、一方では、検査装置が検出された受信信号のそれぞれには応答しないようにすることができる。他方では、この場合、信号処理ユニットにより、受信信号の持続時間を算定することによって、受信信号による応答のために生成された励起信号をどれだけの長さで持続させるかをさらに判定することができる。このことは、特に、設定された形式の励起信号(例えば正弦波信号)が生成される場合に重要である。
【0019】
これに関連して、信号処理ユニットにより、受信信号のうち設定された最小強度を有する信号成分、または受信信号のうち2つの信号成分間の設定された大きさの時間ウィンドウにおいて設定された最小強度で存在する信号成分が、単一の合成受信信号として算定されると有利であることが判明している。こうした手法によれば、きわめて強く変化する強度特性を有する信号も、単一の合成信号として検出することができる。
【0020】
検査装置の好ましい一発展形態では、検査装置が定義された距離でテストされるべき距離センサ上にまたはテストされるべき距離センサの取り付け位置上に載置可能となるように、検査放射エレメントの放射方向における定義された長さを有するスペーサが配置されるように構成される。当該構成により、一方では、距離センサのテストにきわめて小さなスペースしか必要なくなり、他方では、構造に応じて設定された固定の検査装置距離情報で動作が行われることがスペーサによって保証されるという利点が得られる。
【0021】
検査装置の別の有利な一構成は、検査放射エレメントを介して測定信号が送信され、反射信号が検査受信エレメントにより検出されて受信信号として信号処理ユニットに伝達され、信号処理ユニットにより信号走行時間が算出されて当該信号走行時間から距離情報が算出され、特に算出された距離情報が検査装置距離情報として記憶されることによって、信号処理ユニットが検査装置を距離センサとして駆動することを特徴としている。
【0022】
検査装置の別の有利な一構成では、検査放射エレメントと並んで、少なくとも1つの別の検査放射エレメントが含まれており、信号処理ユニットにより、受信信号とシミュレーション距離情報とに依存して、遅延した、検査放射エレメントのための複数の励起信号が算出されて検査放射エレメントに伝送され、検査放射エレメントにより、対応する検査超音波が生成されて、テストされるべき距離センサへ、特にテストされるべき距離センサの複数のセンサ受信エレメントへ放射されるように構成される。
【0023】
こうした措置により、複数の距離センサの複合体を物理的に一貫してテストすることができる。例えば、自動車のバンパに複数の距離センサが組み付けられており、当該複数の距離センサから受信された反射信号が、例えばデータフュージョンによって反射対象物に関する付加的な情報を取得するために共に評価される状況が存在する。ここでの簡単な例は三角法であり、これにより、距離センサから対象物までの純粋な距離情報によって距離センサを基準とした対象物の方向を算定することができる。検査装置は、最後に挙げた構成では、種々の反射対象物特性をシミュレートして、空間的に分散された距離センサから物理的に一貫した反射データを導出することができる。検査装置の有利な一構成では、種々の検査放射エレメントを配向することができ、したがって、例えば、複数のテストされるべき距離センサに対して配向することができる。
【0024】
詳細に言えば、本発明による検査装置を構成しかつ発展させる複数の手段が存在するが、これについては、請求項1に従属する請求項、ならびに本発明の好ましい実施例についての図面を参照した以下の説明を参照されたい。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】真の物理対象物の形態の、従来技術から公知の検査装置を示す図である。
【
図2】本発明による検査装置の第1の実施例を概略的に示す図である。
【
図3】本発明による検査装置の別の構成を概略的に示す図である。
【
図4】信号振幅を考慮した、本発明の検査装置の別の好ましい構成を示す図である。
【
図5】検査装置として実現された、受信信号の持続時間を算出する方法を概略的に示す図である。
【
図6】スペーサを備えた、本発明による検査装置の構成を概略的に示す図である。
【
図7】複数の検査エレメントおよび放射エレメントを備えた、本発明による検査装置の構成を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1~
図4、
図6および
図7には、それぞれ、超音波で動作する距離センサ2をテストするための検査装置1が示されている。実施例1~実施例3および実施例7には、テストされるべき距離センサ2が、ここではそれぞれつねにバンパ3として概略的に示した使用環境内に組み付けられていることが示されている。
【0027】
テストされるべき距離センサ2は、送信信号5を放射するセンサ放射エレメント4と、反射信号7を受信するセンサ受信エレメント6と、を有する。
図1~
図3および
図7には、それぞれ、テストされるべき距離センサ2が制御装置8に接続されており、制御装置8によって距離センサ2が駆動制御され、かつ距離センサ2で受信された信号が評価されることが概略的に示されている。概略的に示した距離センサ2では、センサ放射エレメント4とセンサ受信エレメント6とが、送信信号5の生成も反射信号7の受信も行う共通の単一の送受信ユニットによって構成されている。反射信号7は(呼称からも明らかな通り)、対象物9で反射された超音波信号であり(
図1を参照)、よって通常は反射された送信信号5である。
【0028】
ここで関心対象となる問題提起は、可能な限り信頼性高く有効な手法で図示の距離センサ2の機能可能性を検査し、または可能な限り信頼性高く有効な手法で図示の距離センサ2についての環境を模倣することである。こうした検査は、例えば距離センサの製造後の機能テスト、組み付け状況(工場)における距離センサの交換後の機能テスト、定期的な取り外しの際の機能テストなど、種々の状況で関心対象となりうるものである。
【0029】
図1には、基礎となる関係が示されており、対象物9で送信信号5が反射され、反射信号7として距離センサ2に戻っている。従来技術から、距離センサ2をテストするために、検査装置として「真の」物理対象物9を使用し、これを距離センサ2の放射領域内に要求される精度で
図1に示したように配置することが公知である。つまり、ここでの意味では「検査装置」1としても理解されうる現実の対象物9を検査距離内に配置することが必要であり、これは明らかに煩雑である。
【0030】
図1~
図3および
図7にテストされるべき距離センサ2が示されていても、当該テストされるべき距離センサ2はもちろん特許請求の範囲に挙げている検査装置には含まれない。なお、テストされるべき距離センサ2の図示とその動作方式の説明とは、特許請求の範囲に挙げている検査装置1の動作方式の説明を容易にするためのものである。
【0031】
図2~
図4、
図6および
図7には、それぞれ、テストされるべき距離センサ2の反射信号7を模倣することができる検査装置1が示されている。図示の検査装置1は、それぞれ、テストされるべき距離センサ2から送信された超音波5を受信する検査受信エレメント10と、検査超音波12を放射する検査放射エレメント11と、を有する。さらに、検査装置1は、それぞれ、信号処理ユニット13も有する。検査装置1は、いずれの場合にも、検査受信エレメント10で受信された超音波5が受信信号S
RXとして信号処理ユニット13に伝送され、当該信号処理ユニット13が、受信信号S
RXとシミュレートされるべき距離に関するシミュレーション距離情報d
simとに依存して、シミュレーション距離情報d
simに対応して遅延した、検査放射エレメント11のための励起信号S
TXを算出し、これを検査放射エレメント11に伝送するように構成されている。検査放射エレメント11は、対応する検査超音波12を生成し、これを、テストされるべき距離センサ2へ放射する。テストされるべき距離センサ2は、検査超音波12を反射信号として解釈する。
【0032】
このため、検査装置1は、送信装置1がもちろんテストされるべき距離センサ2からの送信信号5を受信しなければならないことを除き、テストされるべき距離センサ2から完全に独立に動作する。なお、さらに、検査装置1は、テストされるべき距離センサ2からの別の情報およびテストされるべき距離センサ2を介した別の情報、またはテストされるべき距離センサ2に接続された各コンポーネントからの別の情報、すなわち例えば
図2、
図3および
図7に示している制御装置8からの別の情報をまったく必要としない。つまり、検査装置1は、テストされるべき距離センサ2から完全に自律して動作可能である。
【0033】
図2(およびいくつかの後続の図)には、信号処理ユニット13が受信信号S
RXを時点t
0で受信することが示されている。受信に応じて、信号処理ユニット13は、シミュレーション距離情報d
simを使用して、遅延時間t
d、すなわち受信時点t
0に対し、当該受信時点t
0後に励起信号S
TXが検査放射エレメント11へ遅延して伝送されてくる時間を計算する。つまり、信号処理ユニット13は、テストされるべき距離センサ2につき超音波信号の対応する走行時間遅延を模倣するために必要な時間遅延を計算する。
【0034】
テストされるべき距離センサ2から検査装置1またはその検査放射エレメント11までの現実の距離d
testがきわめて短い場合、遅延時間t
dの計算にとっては、シミュレーション距離情報d
simの知識があれば充分である。テストされるべき距離センサ2から検査装置1までの距離が大きくなるにつれて、検査装置距離情報d
testの知識がより重要となり、このことが
図3に示されている。信号処理ユニット13は、ここでは、検査装置1からテストされるべき距離センサ2までの距離に関する検査装置距離情報d
testの知識を有する。信号処理ユニット13は、遅延した励起信号S
TXを算出する際に付加的に当該検査装置距離情報d
testを考慮する。なぜなら、検査超音波12の真の走行時間遅延が、距離d
testによってもういちど遅延時間t
dの計算に導入されてはならず、ここではむしろ差し引かれなければならないからである。
【0035】
図4の検査装置1の実施例では、信号処理ユニット13は、励起信号S
TXの振幅A
TXひいては検査超音波12の振幅を、受信信号S
RXの振幅A
RXに依存して算出する。このことは、テストされるべき距離センサ2から送信された送信信号5がその走行経路においてもちろん減衰を受けるので、有意である。したがって、励起信号S
TXひいては検査超音波12の物理的に一貫した生成の意味において、励起信号S
TXの振幅A
TXが適応化されなければならない。
図3に関して既に説明した理由から、信号処理ユニット13によって付加的に、シミュレーション距離情報d
simおよび検査装置距離情報d
testが励起信号S
TXの振幅A
TXの算出の際に考慮される(A
TX=g(A
RX,d
sim,d
test))。
【0036】
図4に示した検査装置1の発展形態では、信号処理ユニット13が、対象物情報、すなわち検査装置1によってその反射信号がマッピングされた、シミュレートされる対象物に関する情報を考慮して、励起信号S
TXの振幅A
TX、ひいては検査超音波12の振幅を付加的に算出する。この場合、種々の対象物特性が超音波の反射能力に影響することが考慮される。ここで詳細には図示していない検査装置1では、対象物情報O
iとして、対象物の有効反射面、すなわち、空間内の反射面の配向状態を含む、対象物の有効反射面の反射特性が考慮される。励起信号S
TXの振幅A
TXは、付加的に、対象物情報O
iの関数(A
TX=g(A
RX,d
sim,d
test,O
i))である。
【0037】
図示している検査装置1では、実際には、受信信号SRXの「コピー」が励起信号STXとして使用される。このために、受信信号SRXが信号処理ユニット13によって高周波でサンプリングされて記憶され、サンプリングされた受信信号が少なくとも間接的に出力信号STXとして検査放射エレメント11に伝達されるように構成されている。ここで図示している信号処理ユニット13は、受信信号SRXを、関心対象である受信信号SRXの高周波の信号成分の2倍よりも著しく大きなサンプリングレートでサンプリングする。励起信号STXは、もちろん別の変化、例えば減衰、時間的圧縮または拡張などを受けることもある。
【0038】
ここに図示していない検査装置の代替手法は、励起信号ひいては検査超音波が、固定の信号形式にしたがって、すなわち受信信号の発生から独立に、生成されることにある。例えば、この場合、高調波信号が正弦波発生器によって生成されるか、またはインパルス列が固定の形式で生成される。こうした方式は、受信信号の形式が既知である場合、または例えばテストされるべき距離センサが受信した反射信号を正確に分析しない場合に可能である。これらのことは、例えば、テストされるべき距離センサで生成された送信信号が符号化されず、このためにテストされるべき距離センサが自身で受信した信号を自身から放出したかどうかも検査しないケースで起こりうる。
【0039】
図5には、信号処理ユニット13による信号処理の特性が示されている。受信信号S
RXは、信号処理ユニット13により、設定された強度閾値が上方超過されてはじめて、この場合には受信信号S
RXの設定された振幅A
Tが上方超過されてはじめて、受信信号として評価される。
図5に示した例では、受信信号S
RXは、緩慢に増大して最大値に達し、その後、その信号レベルから再び減衰する。受信信号S
RXの振幅についての閾値A
Tが上方超過されてはじめて、当該信号が受信信号として評価される。
図5ではさらに、受信信号S
RXの持続時間t
RXも算出されている。当該情報によって、信号処理ユニット13が対応する持続時間t
RXを有する出力信号S
TXをも生成するので、このように行われる。
【0040】
受信信号S
RXの処理の際には、どの時点で合成信号としての信号成分を評価すべきか、およびどの時点で場合によりそれぞれ異なる信号となるかが問題となる。このために、ここに図示した信号処理ユニット13では、識別手法として、1つの受信信号S
RXのうち、設定された最小強度A
Tを有する信号成分、または2つの信号成分間の設定された大きさの時間ウィンドウ内で設定された最小強度A
Tを有する信号成分を、単一の合成受信信号として算定することが実現されている。
図5にこうした方式が示されている。最上部のグラフには、受信信号S
RXの時間連続特性が示されている。受信信号S
RXの信号成分が振幅閾値A
Tを超過するとただちに、当該上方超過が識別されて、対応する搬送信号が生成され、このことが中段のグラフから見て取れる。特定の周波数で振動する受信信号S
RXは、等間隔のインパルス列S
Impを生成する。インパルス列S
Impの各インパルスがランプ発生器をリセットし、このことが
図5の下方のグラフに示されている。ランプ発生器は、特定のエッジ急峻性を有するランプ状信号を生成する。インパルス列S
Impによるランプ発生器の連続したリセットによって、
図5の下方に示した鋸歯波曲線が発生する。受信信号S
RXが設定された強度最小値をもはや上回らなくなったためにランプ発生器がもはやリセットされなくなると、ランプ発生器が生成した信号は阻止されずに増大し、設定された信号限界値A
Bを上回る。この場合、ランプ発生器の最初のトリガから次の信号閾値A
Bの上方超過までの時間が、受信信号S
RXの信号持続時間t
RXとして評価される。
【0041】
図6には、検査装置1、すなわち検査放射エレメント11の放射方向において定義された長さを有するスペーサ14の構造的特性が示されている。当該ケースでは、スペーサ14は、超音波を吸収する材料から作製されている。ここに図示していない別の変形形態では、スペーサは、超音波を吸収するコーティングで被覆される。
図6に示した構成は、検査装置1がテストされるべき距離センサ2またはその取り付け位置に対して定義された距離の位置に載置可能であるという利点を有する。
【0042】
図7には、3つの検査放射エレメント11を有する検査装置1が示されている。ここでの特性は、信号処理ユニット13が受信信号S
RXとシミュレーション距離情報d
testとに依存して、遅延した、検査放射エレメント11のための複数の励起信号S
TXを算出し、これを検査放射エレメント11に伝送することである。検査放射エレメント11は、対応する検査超音波12を生成し、これをテストされるべき距離センサ2へ放射する。ここに図示した距離センサ2は、バンパ3内に組み付けられて制御装置8に接続されており、当該制御装置8は、距離センサ2の複数の受信信号から、組み合わされた距離センサ2の環境についての複合像を算出する。よって、
図7の検査装置1により、複数の(組み合わされた)距離センサ2についても、物理的に一貫した周囲像の模倣が可能となる。
【符号の説明】
【0043】
1 検査装置
2 テストされるべき距離センサ
3 バンパ
4 センサ放射エレメント
5 送信信号
6 センサ受信エレメント
7 反射信号
8 制御装置
9 対象物
10 検査受信エレメント
11 検査放射エレメント
12 検査超音波
13 信号処理ユニット
14 スペーサ