(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-20
(45)【発行日】2024-10-01
(54)【発明の名称】再利用可能な電子装置を使用したおむつと包帯との湿りの遠隔検出
(51)【国際特許分類】
A61F 13/42 20060101AFI20240924BHJP
A61F 13/00 20240101ALI20240924BHJP
A61F 5/44 20060101ALI20240924BHJP
G01N 27/00 20060101ALI20240924BHJP
G01N 27/06 20060101ALI20240924BHJP
【FI】
A61F13/42 F
A61F13/00 301Z
A61F5/44 S
G01N27/00 H
G01N27/06 A
(21)【出願番号】P 2020531454
(86)(22)【出願日】2018-12-05
(86)【国際出願番号】 IB2018059658
(87)【国際公開番号】W WO2019111169
(87)【国際公開日】2019-06-13
【審査請求日】2021-11-16
(73)【特許権者】
【識別番号】520186439
【氏名又は名称】ソブティ,アルン
(73)【特許権者】
【識別番号】520186440
【氏名又は名称】ソブティ,パメラ
(73)【特許権者】
【識別番号】520186451
【氏名又は名称】パンチャル,ラジ
(73)【特許権者】
【識別番号】520186462
【氏名又は名称】パンチャル,ダルシャナ
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ソブティ,アルン
(72)【発明者】
【氏名】ソブティ,パメラ
(72)【発明者】
【氏名】パンチャル,ラジ
(72)【発明者】
【氏名】パンチャル,ダルシャナ
【審査官】佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-535130(JP,A)
【文献】特表2002-515975(JP,A)
【文献】実開昭52-110887(JP,U)
【文献】米国特許第05760694(US,A)
【文献】特表2013-534839(JP,A)
【文献】特開2011-092514(JP,A)
【文献】実開昭59-103705(JP,U)
【文献】特表2004-529730(JP,A)
【文献】特表2017-523408(JP,A)
【文献】米国特許第05838240(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/15-13/84
A61L 15/16-15/64
A61F 5/00
G01N 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用可能物品の湿り状態を検出する再利用可能な電子装置であって、
ハーネスを備え、
前記ハーネスは4本の脚であって、前記着用可能物品の湿り状態を検出するようにそれぞれ異なる位置に配置するように構成された4本の脚を有し、前記ハーネスは一組の第1の導体を備え、
前記再利用可能な電子装置は一組の第2の導体を備え、前記再利用可能な電子装置が前記ハーネスと動作可能に結合したときに、前記一組の第1の導体が前記一組の第2の導体と電気的に接触して、少なくとも1対の前記第1の導体の閾値を超える電圧変化が前記着用可能物品の湿りを表示する通知として送信するように構成され、
前記ハーネスは、前記再利用可能な電子装置が前記ハーネスと動作可能に結合するように位置付けされたポーチを備え、
前記一組の第1の導体は、前記ハーネスの異なる脚に構成される4つの湿潤センサに接続し、前記4つの湿潤センサは、規定の制限を超えた前記着用可能物品の湿りを検出する際に、前記一組の第1の導体の少なくとも一対にわたる電圧の変化を生じさせるように構成され、前記電圧の変化は、前記閾値より大きく、
前記再利用可能な電子装置はホイートストンブリッジを備え、前記一組の第1の導体および前記一組の第2の導体が電気的接触を確立するとき、前記4つの湿潤センサのうちいずれか1つの抵抗変化を検出するように前記ホイートストンブリッジの4つの側面が構成される、
再利用可能な電子装置。
【請求項2】
前記再利用可能な電子装置の前記一組の第2の導体は、前記再利用可能な電子装置
の対向する側面
上に位置する、少なくとも2つの導体を備え、前記ハーネスの前記一組の第1の導体は、前記ポーチ
の2つの対向する内側表面
上に位置する、少なくとも2つの導体を備える、請求項1に記載の再利用可能な電子装置。
【請求項3】
前記ハーネスは
、前記着用可能物品の後端で結合された第1の脚と、前記着用可能物品の前端で結合された第2の脚とを備え
、前記ハーネスは、1つ以上の導電性経路が埋め込まれている布、および紙のうちのいずれかまたは組み合わせである、請求項1に記載の再利用可能な電子装置。
【請求項4】
前記着用可能物品が、おむつ、生理用ナプキン、および包帯のうちのいずれかまたは組み合わせから選択される、請求項1に記載の再利用可能な電子装置。
【請求項5】
前記再利用可能な電子装置
は、前記電気的接触を表示するよう構成されている視覚インジケータを含む、請求項1に記載の再利用可能な電子装置。
【請求項6】
前記通知は、前記再利用可能な電子装置により、遠隔に位置するコンピューティング装置まで送信され、前記コンピューティング装置は、携帯電話、スマートホン、ラップトップ、デスクトップパソコン、サーバ、および無線接続コンピューティング装置のうちのいずれかまたは組み合わせから選択される、請求項1に記載の再利用可能な電子装置。
【請求項7】
前記一組の第1の導体は、前記ハーネス上に塗装された導電性経路を通過して、前記4つの湿潤センサに接続し、前記塗装は導電性インクを含む、
請求項1に記載の再利用可能な電子装置。
【請求項8】
前記4つの湿潤センサは少なくとも1つの抵抗ベース湿潤センサを備える、請求項1に記載の再利用可能な電子装置。
【請求項9】
前記通知を発行した際に、前記再利用可能な電子装置は、第2の
着用可能物品に結合する新たなハーネスで再利用するために前記ハーネスから取り外される、請求項1に記載の再利用可能な電子装置。
【請求項10】
前記通知は、前記着用可能
物品の湿り、前記通知のタイムスタンプ、前記着用可能
物品が汚れているかどうか、前記着用可能
物品の乾燥度、前記着用可能
物品の湿り度、および前記着用可能
物品の状態のうちのいずれかまたは組み合わせを表示する、請求項1に記載の再利用可能な電子装置。
【請求項11】
湿りを測定される着用可能物品と物理的に結合するためのハーネスであって、
前記ハーネスは4本の脚であって、前記着用可能物品の湿り状態を検出するようにそれぞれ異なる位置に配置するように構成された4本の脚を有し、かつ着脱可能に結合されている再利用可能な電子装置を保持するように構成されており、前記ハーネスは、一組の第1の導体を備え、
前記再利用可能な電子装置は一組の第2の導体を備え、前記再利用可能な電子装置が前記ハーネスと動作可能に結合したときに、前記一組の第1の導体が前記一組の第2の導体と電気的に接触して、少なくとも1対の前記第1の導体の閾値を超える電圧変化が前記着用可能物品の湿りを表示する通知として送信するように構成され、
前記ハーネスは、前記再利用可能な電子装置が前記ハーネスと動作可能に結合するように位置付けされたポーチを備え、
前記一組の第1の導体は、前記ハーネスの異なる脚に構成される4つの湿潤センサに接続し、前記4つの湿潤センサは、規定の制限を超えた前記着用可能物品の湿りを検出する際に、前記一組の第1の導体の少なくとも一対にわたる電圧の変化を生じさせるように構成され、前記電圧の変化は、前記閾値より大きく、
前記再利用可能な電子装置はホイートストンブリッジを備え、前記一組の第1の導体および前記一組の第2の導体が電気的接触を確立するとき、前記4つの湿潤センサのうちいずれか1つの抵抗変化を検出するように前記ホイートストンブリッジの4つの側面が構成される、
ハーネス。
【請求項12】
着用可能物品の湿りを遠隔監視する方法であって、以下のステップ:
ポーチを備えるハーネスおよび一組の第1の導体を提供するステップであって、
前記ハーネスは、湿り状態を検出するため前記着用可能物品のそれぞれ異なる位置に配置するように構成された4本の脚を有し、前記一組の第1の導体は、前記ハーネスの前記ポーチの内側の少なくとも1つの側面上に構成され、
前記一組の第1の導体は4つの湿潤センサに接続し、前記4つの湿潤センサは前記ハーネスのそれぞれ異なる脚上に構成され、前記4つの湿潤センサは、規定の制限を超えた前記着用可能物品の湿りを検出する際に、前記一組の第1の導体の少なくとも一対にわたる電圧の変化を生じさせるように構成され、前記電圧の変化は、閾値より大きい、ステップと、
一組の第2の導体を有する、再利用可能な電子装置を提供するステップであって、
前記一組の第2の導体は、前記再利用可能な電子装置の外側表面上に構成され、前記再利用可能な電子装置がホイートストンブリッジを備える、ステップと、
前記ハーネスの前記ポーチ内に前記再利用可能な電子装置を挿入することにより、前記ハーネスと前記再利用可能な電子装置を前記ハーネスと動作可能に結合するステップであって、それによって
前記一組の第1の導体が前記一組の第2の導体と電気的に接触して、前記4つの湿潤センサのうちいずれか1つの抵抗変化を検出するように、前記ホイートストンブリッジの4つの側面が、前記ハーネスのそれぞれ異なる脚上に構成される前記4つの湿潤センサとして生じる、ステップと、
前記着用可能物品のそれぞれ異なる位置において、前記ポーチから延在する前記ハーネスの1つ又は複数の前記脚と前記着用可能物品が物理的に結合するステップであって、前記それぞれ異なる位置における前記着用可能物品の湿りを感知するように構成される、ステップと、
前記再利用可能な電子装置によって、閾値を超える、少なくとも一対の
一組の第1の導体にわたる
、閾値を超える電圧の変化に基づき、前記着用可能物品の湿りを表示する通知を送信するステップと、
を備え、電圧変化
の検出は、前記一組の第1の導体と前記一組の第2の導体間での電気的接触により可能になる、前記着用可能物品の湿りを遠隔監視する方法。
【請求項13】
濡れる可能性のある前記着用可能物品内の場所から離れた位置にハーネスのポーチを固定することを含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
前記再利用可能な電子装置に組込まれたインジケータによって発せられる視覚的指示を観察することによって、前記一組の第1の導体と前記一組の第2の導体との間の接触が確実に確立されたことを含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項15】
前記一組の第1の導体と前記一組の第2の導体間の前記接触が確立された後、前記再利用可能な電子装置によって、前記少なくとも一対の
一組の第1の導体にわたる基準電圧値を記録することを含み、前記基準電圧値は、前記着用可能物品の乾燥状態を表示し、前記基準電圧値は、前記少なくとも一対の
一組の第1の導体にわたる前記電圧変化を検出するための基準として採用される、請求項
12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
関連出願の相互参照
本出願は、その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2007年12月5日に出願された米国仮特許出願第62/594864号の優先権を主張する。
【0002】
本明細書に記載の実施形態は概して、おむつ、包帯、または生理用ナプキンの湿りの監視に関し、より具体的には、その物品の状態を遠隔監視可能にする、再利用可能な電子装置に関する。
【背景技術】
【0003】
時期に応じて交換することを保証される、おむつ、包帯、または生理用ナプキンのような物品の遠隔監視は、しばらく以前から主流となっている。監視は、通常、おむつに埋め込まれた、または監視対象の物品に付加されたセンサに基づいている。このような監視手段は、物品とともに廃棄される使い捨て用品である。当技術分野で開示されてきた少数の再利用可能な装置は、体液と接触する湿潤センサを組み込んでいるため、衛生上の観点から望ましくない。
【0004】
おむつ、包帯、または生理用ナプキンなどの物品の遠隔監視が広く受け入れられていることを考慮すると、上記の懸念に対処し、それによって許容可能で費用効果の高い解決策を提供する、湿りを遠隔監視するための再利用可能な改良された装置へのニーズが存在する。
【発明の概要】
【0005】
上記を考慮して、本明細書の実施形態は、湿り状態が検出される着用可能な物品と物理的に結合されているハーネスと、取り外し可能に結合されている再利用可能な電子装置を提供する。ハーネスは、一組の第1の導体を備え、再利用可能な電子装置は、一組の第2の導体を備え、再利用可能な電子装置がハーネスと動作可能に結合すると、閾値を超える、少なくとも一対の第1の導体にわたる電圧の変化が、物品の湿りを表示する通知を送信するように、一組の第1の導体は、一組の第2の導体と電気的に接触する。
【0006】
一態様では、ハーネスは、その中に装置が配置されるポーチを備えてもよく、一組の第1の導体は、ポーチの少なくとも1つの内側側面に構成されてもよい。
【0007】
一態様では、少なくとも一対の第1の導体の第1の導体は、ポーチの対向する内側側面上に配置されてもよく、同様に、一対の第1の導体が接触する装置の一対の第2の導体の第2の導体は、装置の対向する側面上に配置されてもよい。
【0008】
一態様では、着用可能な物品は、おむつ、生理用ナプキン、および包帯のうちのいずれかまたは組み合わせから選択される。
【0009】
ハーネスは、ポーチから伸長する1つ以上の脚を備えている。1つ以上の脚は、異なる位置にある物品の湿りを感知するために、物品内での異なる場所に配置されてもよく、一方、ポーチは、装置の汚れを防ぐために、湿りそうな位置から離れて配置される。たとえば、物品がおむつである場合、第1の脚をおむつの後側に配置して、糞による湿りを検出し、第2の脚をおむつの前側に配置して、尿による湿り検出することができる。あるいは、両方の脚は、おむつの前側からおむつの後側に延びてもよく、湿りの異なる閾値を超えたときに、尿および糞に関連するいかなる事象を検出するか、または両方を段階的に検出する。
【0010】
一態様では、ハーネスは、少なくとも一対の第1の導体と接続する少なくとも一対の導電性経路が埋め込まれた布、および紙のうちのいずれかまたは組み合わせで作られてもよい。導電性経路は、少なくとも1つの脚を、限定はしないが、銀インクなどの導電性材料で塗装することによって、提供されてもよい。一例となる実現形態では、少なくとも一対の導電性経路のうち2つの導電性経路は、少なくとも1つの脚の2つの対向する側面上に構成されてもよい。
【0011】
少なくとも1つの脚上に設けられた少なくとも一対の導電性経路に属する導電性経路は、湿潤センサの2つの端部に接続されてもよく、それにより湿潤センサを少なくとも一対の第1の導体に接続する。
【0012】
一態様では、湿潤センサは、既定の制限を超える物品の湿りを検出する際には、対応する一対の第1の導体にわたる電圧の変化を可能にするように構成され、電圧の変化は、閾値より大きくなる。
【0013】
一態様では、湿潤センサは、湿潤ベースの抵抗器であってもよい。一実装形態では、導電性経路全体が湿潤センサとして機能してもよく、脚の2つの対向側面上に塗装された2つの導電性経路は、脚の端にある導電性キャップを使用して互いに電気的に接続することができる。
【0014】
一態様では、装置は、一組の第1の導体と一組の第2の導体との間の電気的接触が確立されたことを表示するように構成されたインジケータ、を組み込んでもよい。インジケータは、音声インジケータ、もしくは視覚インジケータ、または2つの組み合わせであってもよい。
【0015】
一態様では、通知は、再利用可能な電子装置によって、遠隔に位置するコンピューティング装置まで送信されてもよく、そのコンピューティング装置は、携帯電話、スマートホン、ラップトップ、デスクトップパソコン、サーバ、および無線接続コンピューティング装置のうちのいずれかまたは組み合わせから選択される。
【0016】
一態様では、一組の第1の導体と一組の第2の導体は、電気的接触を確立すると、4つの湿潤センサが、装置によって実行される、ホイートストンブリッジの4側面として構成されるように、4つの湿潤センサは存在してもよい。ホイートストンブリッジは、4つの湿潤センサのいずれか1つの抵抗の変化による電圧の変化の検出を可能にする
【0017】
一態様では、通知を発行する際に、装置は、再利用のためにハーネスから、第2の物品に結合する新たなハーネスによって、取り外される。
【0018】
一態様では、装置によって発行された通知は、前記物品の湿り度、前記通知のタイムスタンプ、前記物品が汚れているかどうか、前記物品の乾き度、前記物品の湿り度のレベル、および他の条件の表示を含んでもよい。
【0019】
一態様では、電圧変化が閾値を超えると、装置が通知を送信出来るように、第1の組の導体のうちの少なくとも1つの第1の導体、および前記第2の組の導体のうちの少なくとも1つの対応する第2の導体にわたる電圧が変化するのに基づき、ハーネスは、圧縮されると、それを通過する信号の静電容量、または抵抗、または周波数を変化する、少なくとも1つの圧電材料を含む。
【0020】
本開示の一態様は、湿りが測定される物品に物理的に構成するためのハーネスを提供する。提案されるハーネスは、着脱可能に結合された再利用可能な電子装置を保持するように構成される。一態様では、ハーネスは、一組の第1の導体を含み、および再利用可能な電子装置がハーネスと動作可能に結合されると、閾値を超える、一組の第1の導体のうち、少なくとも一対の第1の導体にわたる電圧の変化により、ハーネスが物理的に結合される物品の湿りを表示する通知を送信するように、一組の第1の導体は、一組の第2の導体と電気的に接触し、その一組の第2の導体を、再利用可能な電子装置は、含んでいる。
【0021】
本開示の別の態様は、物品の湿りを遠隔監視する方法を提供する。提案された方法は以下のステップを含み、(i)ハーネスのポーチの少なくとも1つの内側側面上に構成された、一組の第1の導体を有する、ハーネスを設けるステップと、(ii)装置の外側表面上に構成された、一組の第2の導体を有する、再利用可能な電子装置を設けるステップと、(iii)一組の第1の導体が、一組の第2の導体と電気的に接触するよう、ハーネスのポーチの中に装置を挿入して、装置ハーネスと装置を動作可能に結合するステップと、(iv)閾値を超える、少なくとも一対の第1の導体にわたる電圧の変化に基づき、物品の湿りを表示する通知を送信するステップと、を含む。一態様では、電圧の変化の検出は、一組の第1の導体と一組の第2の導体との間の電気的接触によって可能になる。
【0022】
一実施形態では、方法は、さらに、異なる位置にある物品の湿りを感知するために、物品内での異なる位置に、ポーチから伸長するハーネスの1つ以上の脚を配置するステップを含んでもよく、少なくとも1つの脚は、少なくとも1つの脚上に構成された一対の導電性経路を通過して、少なくとも一対の第1の導体に動作可能に結合される、湿潤センサを備える。
【0023】
一実施形態では、方法は、さらに、ハーネスのポーチを、濡れる可能性が高い物品内での場所から離れた位置に固定するステップを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本明細書の実施形態は、図面を参照して以下の詳細の説明から一層理解されるであろう。
【0025】
【
図1】本明細書の実施形態によると、物品の湿りを遠隔監視するために提案された、再利用可能な電子装置の例示的な側面図である。
【
図2A-2B】本明細書の実施形態によると、ポーチの中に挿入され再利用可能な電子装置を備えた、ポーチおよび脚を有する、提案されたハーネスの例示的な側面図および上面図である。
【
図3A-3B】本明細書の実施形態によると、おむつの状態を遠隔監視するための、提案された再利用可能な電子装置、およびおむつ付きハーネスの用途を示す、例示的な概略図である。
【
図4A-4B】本明細書の実施形態によると、各脚が抵抗ベース湿潤センサを有する4つの脚を備えたハーネス、および4つの湿潤センサのいずれかの抵抗の変化を検出するための、ホイートストンブリッジを示す、例示的な上面図である。
【
図5】本明細書の実施形態によると、再利用可能な電子装置の異なる機能モジュールを示す、例示的なブロック図である。
【
図6】本明細書の実施形態によると、再利用可能な電子装置の動作の、例示的なフローチャートである。
【
図7】本明細書の実施形態によると、提案された再利用可能な電子装置、およびハーネスを使用して物品の状態を遠隔監視する提案された方法の、例示的なフローチャートブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本明細書の実施形態、ならびに様々な特徴および有利な詳細は、添付の図面に示される、非限定的な実施形態を参照してより完全に説明され、以下の記載において詳述される。本明細書の実施形態を不必要に不明瞭にしないように、周知の構成要素と処理の技法の説明は、省略される。本明細書で使用される実施例は、本明細書における実施形態を実施する方法の理解を容易にし、かつ、さらに、当業者が本明細書における実施形態を実施することができることをのみを目的としている。したがって、これらの実施例は、本明細書の実施形態の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0027】
本明細書の実施形態は、おむつ、包帯、または生理用ナプキンなどの物品の湿りを遠隔監視するための再利用可能な電子装置、およびその方法を提供する。一態様では、提案された再利用可能な電子装置は、衛生面を気にせずに再利用可能な装置について汚れを防止するハーネスを備えた用途として構成され、一方で、ハーネスは、使用後に廃棄することが可能である。
【0028】
一実施形態では、ハーネスは、監視される物品と結合することができる別個のものであってもよく、または物品に内蔵されてもよい。
【0029】
一実施形態では、再利用可能な電子装置(装置またはペブルとも称し、以降、2つの用語として互換的に使用)は、ハーネスに設けられるポーチの中に、装置/ペブルを挿入して、ハーネスと物理的に結合されてもよく、ポーチ内のペブルの挿入は、2者間の電気的結合をもたらす。電気的結合により、装置は、監視対象の物品で構成されたハーネスの湿潤状態を検出することができる。
【0030】
一実施形態では、装置をポーチに挿入すると、2組の導体が自動的に互いに接触して、装置/ペブルとハーネスとの間の電気的結合は、ポーチの内側上に構成される一組の第1の導体、および装置/ペブルの外側表面上に構成される一組の第2の導体によって可能となる。
【0031】
一実施形態では、ハーネスは、ポーチから伸長する少なくとも1つの脚を含む。脚は、1組の第1の導体間に接続されている湿潤センサを組み込んでいる。したがって、装置がポーチに電気的に結合されると、装置は、一対の第1の導体と電気的に接触する一対の第2の導体を介して、センサにアクセスする。これにより、装置は、ハーネスの脚が配置され得る物品の湿りを監視することができる。
【0032】
上述の構成により、ハーネスの脚は、湿り状態が監視される物品の異なる位置に配置されてもよく、ポーチは、汚れそうにない位置に配置される。したがって、ポーチ内に保持された装置/ペブルは、汚染されるいかなるリスクがなく、その再利用を可能にする。代替構成では、効果的な湿り検出のために手動で位置を決めてその位置に向けるのに必要な労力を減らすために、脚を組み込み式で物品と好適に統合することが可能である。
【0033】
一実施形態では、ハーネスは、布、紙、またはその2つの組み合わせで作ることができ、センサと一対の第1の導体との間の電気的接続は、ハーネス上に銀インクなどの導電性塗料を塗ることによって、実現することができる。一実施形態では、塗装された導電性ペイント/インク自体が、インクジェットプリンタまたはその他の手段を使用して、抵抗ベース湿潤センサとして機能してもよく、インクの湿り、または2つの導電性経路の間にある物品の一部の湿りによって、導電性経路の2つの端の間の抵抗は、変更される。そのような場合、塗装されたインクによって生成された導電性経路は、一対の第1の導体で終端されてもよい。一実施形態では、導電性経路は、脚の2つの対向する表面上に塗装されてもよく、脚の自由端に設けられた導電性キャップによって、脚の自由端で互いに電気的に結合されてもよい。
【0034】
一実施形態では、ハーネスは、それぞれ抵抗ベース湿潤センサで構成された、4つの脚を組み込んでもよく、ポーチ内で構成された一組の第1の導体は4つであってよく、4つの抵抗ベース湿潤センサは、4つのセンサが、4つの第1の導体に4つの頂点を有する長方形の4つの側面として構成されるようにして、4つの第1の導体に接続されてもよい。長方形の対角線上にある頂点に位置する第1の対の第1の導体にわたる電圧を印加することができ、第2の対の残りの2つの第1の導体にわたって、結果的に得られる電圧を測定することができるように、この構成をホイートストンブリッジとして使用されてもよい。当技術分野で知られているように、第1の対の第1の導体にわたって印加される電圧は同じままであり、4つの抵抗ベース湿潤センサのいずれか1つの抵抗の変化は、第2の対の第1の導体にかかる電圧の変化として反映されるものとしている。
【0035】
一実施形態では、装置は、プロセッサと、バッテリなどの蓄電手段と、プロセッサへの入出力として機能する一組の第2の導体と、物品の状態に関する通知を遠隔ホストに送信するトランシーバと、プロセッサをリセットして物品の乾燥状態を表示する基準電圧値をキャプチャするリセットボタンと、ポーチ内に挿入されている装置上で、一組の第1の導体と一組の第2の導体との間の電気的接触が確立されたかを表示するように構成された、視覚インジケータとを、備えてもよい。
【0036】
一実施形態では、装置は、スリープモードで、装置の一組の第2の導体がハーネスのポーチ上の一組の第1の導体との電気的接触を確立したかどうかを、定期的に検出するように構成されてもよい。接触が確立されたことが判明した場合、プロセッサはスリープモードから覚醒してもよく、視覚インジケータがオンになって、装置が現在動作状態であることをユーザー/介護者に表示してもよい。
【0037】
同時に、装置は、対応する対(第1の対と呼ぶ)の第2の導体を介して、第1の対の第1の導体にわたって所定の電圧を印加し、第2の対の第1の導体と接触している一対(第2の対と呼ぶ)の第2の導体にわたる電圧を記録してもよい。記録された電圧値は、物品の乾燥状態を表示する基準電圧として使用されてもよい。
【0038】
その後、装置は、連続的、または定期的に、第1の対の第1の導体にわたって所定の電圧を印加し、基準値を超える第2の対の第2の導体にわたる電圧の変化が、所定の閾値を超えるかどうかを、チェックする。変化がしきい値よりも小さい場合、定期的なチェックを続けてもよく、一方、変化が電圧が閾値よりも大きいと判明した場合、トランシーバを使用して警報が遠隔ホストに送信される。
【0039】
一実施形態では、装置は、第1の対の第2の導体にわたる電圧を定期的にチェックし続け、電圧差が閾値を超えていることが判明した場合に通知を送信してもよい。通知を受け取ると、ユーザー/介護者は、ポーチからの装置の取り外しを含む、物品の変更の要件に注意することができる。いったん装置がポーチから取り出されたら、検出された電圧はゼロになり、その場合、装置はスリープモードに戻ってもよい。
【0040】
一実施形態では、装置は、湿りの程度を表示すように較正されてもよく、較正は、物品が乾燥しているときに、第2の対の第1の導体にわたる電圧を記録し、物品を水に浸した後に再び電圧を記録することによって行われてもよい。2つの極値の差はホストに保存され、湿りの程度を表示するために使用されることができる。
【0041】
湿潤センサによるおむつ、包帯または生理用ナプキンなどの物品の湿りの遠隔監視を参照して、様々な実施形態が、本明細書で説明されてきたが、センサ電子機器を組み込み、ポーチと結合する再利用可能な装置の概念は、湿り監視を超えたその他多くの他の用途に使用されることができると、理解されたい。例えば、ポーチと、ポーチと動作可能に結合するセンサ電子機器を組み込んだペブル/装置とを有するハーネスの開示された概念は、少し例を挙げると、温度、圧力、加速度制限、ケイデンスなどの値の変化を遠隔監視するために使用することができる。
【0042】
図1を参照すると、物品の湿りを遠隔監視するために提案された再利用可能な電子装置の側面図の例が示されており、装置100は、ケーシング106とともに収容されたプリント回路(PC)基板102を含む。プリント回路基板は、プロセッサ内に具現化されたセンサ電子機器、およびトランシーバ、メモリなどの他の機能モジュールを組み込んでもよい。蓄電などの他のモジュールも、適切な方法でケーシング106内に収容してもよい。ケーシング106の外側表面は、装置100の外側表面から突出する、第2の導体104-1、104-2、104-3および104-4(これらを合わせて104と呼ぶ)などの第2の導体と呼ばれる、複数の導電性タブで構成されてもよい。図示のように、第2の導体104は、プリント回路基板102に動作可能に結合され、プリント回路基板102内に構成されたプロセッサの入出力として機能してもよい。
【0043】
図1の例示的な図は、装置/ペブル100の両側面上に構成されたタブ/第2の導体104を示すが、ポーチの柔軟性などの構成として、装置100の形状に応じて、一方の側面だけに、タブ/第2の導体104を有することが可能であって、かかる変形例は全て、何ら限定されることなく、十分に本開示の範囲内であるということを、理解されたい。
【0044】
図2Aおよび
図2Bは、
図1を参照して、提案されたハーネスの側面図および上面図それぞれを、ハーネスに物理的に結合された再利用可能な電子装置100とともに示す。ハーネス200は、ポーチ202内に装置100を挿入することによって、装置100をハーネス200と物理的に結合するためのスリット204を有する、ポーチ202を含む。ハーネス200はまた、それらがポーチ202から外向きに伸長するように、それらの一端でポーチ202に物理的に結合される、脚208-1および208-2(これらを合わせて脚208と呼ぶ)などの1つ以上の脚を含む。
【0045】
一態様では、装置100はポーチ202内に保持されていると、装置100上に構成された一組の第2の導体104は、ポーチ202の内側側面上に構成された一組の第1の導体206と接触し、ハーネス200と装置100の電気的結合を確立するように、ポーチ202の内側側面は、第1の導体206-1、206-2、206-3および206-4(これらを合わせて第1の導体206と呼ぶ)などの一組の第1の導体で構成される。
【0046】
図2Aおよび
図2Bの例示的な図は、4つの脚208を有するハーネス200を示しているが、限定なく、任意の数の脚、より少なくまたはより多く、を有することが可能であることを理解されたい。例えば、脚208は1つだけであってもよく、したがって、ポーチ202および装置100は、それぞれ第1の導体206および第2の導体104のうちの2つだけを有してもよい。装置100内の電子回路は、所定の数の脚208および脚208上に設けられる対応するセンサに合わせるよう、構成されてもよい。
【0047】
一実施形態では、第1の導体206は、一組の第2の導体104と一組の第1の導体206との間の接触が確実になるように、実質的な領域を覆うよう、構成されてもよい。一実施形態では、第1の導体206は、導電性材料の可撓性ホイルで作られてもよく、貼り付けなどによって、ポーチ202の側面の内側表面に固定されてもよい。代替の実施形態では、第1の導体206は、ポーチ202の内側表面に、銀インクなどの導電性ペイントを塗装することによって、構成されてもよい。
【0048】
本明細書に記載の実施形態は、導電性表面の形態のポーチ202で構成された第1の導体206、および突出した導電体/ピン形状の導体の形態で、装置100上に構成された第2の導体104を示す一方で、表面導体として装置10上に構成された第2の導体104と、およびポーチ202で突出導体/ピン形状導体の形態で構成された第1の導体206とを、有すことができる、あるいは第1の導体206と第2の導体104の両方が、提案された装置100およびハーネス200の機能に影響を与えることなく、表面導体の形態をしてもよいということを、理解されたい。したがって、かかる変形例は全て、何ら限定されることなく、十分に本開示の範囲内である。
【0049】
一実施形態では、ポーチ202は、装置100の周りに密着嵌合するように構成されてもよい。密着嵌合させるには、ポーチ202の側面に1つ以上の弾性バンド(ここでは図示せず)を設けるか、弾性材料を使用してポーチを使用して、確保してもよい。
【0050】
一実施形態では、ポーチ202および装置100は、装置100が、ポーチ202と物理的に結合された後、ポーチ202の側面に対して、その向きを変えないように形成されてもよい。これは、適合する形状を有するポーチ202で装置を長方形/正方形/楕円形に形成することによって、実現することができる。
【0051】
図3Aおよび3Bは、
図1および2を参照して、おむつ302の状態を遠隔監視するための、提案された再利用可能な電子装置100およびおむつ付きハーネス200の使用を示す。図示のように、ハーネス200の脚208-1などの脚のうちの1つを、おむつ302の前側に配置して、尿による湿りを検出することができ、脚208-2などの別の脚を後側に配置して、糞による湿りを検出することができる。おむつ302が結ばれた後、ハーネス200のポーチ202は、おむつ302の前側のウエストバンドの近くに配置され、利用されることができる。その後、装置100は、ポーチ202内に挿入されてもよい。いったん装置100のハーネス200との電気的結合が完了すると、装置100上に設けられたLED304などの視覚的インジケータが点灯して、電気的結合が確立されたことを表示するものとする。一実施形態では、ポーチ202は、視覚的な警告が介護者に見えるように、半透明の材料で作られてもよい。
【0052】
図4Aは、
図1~3Bを参照して、4本の脚208を有するハーネスを示し、ハーネス200は、限定はしないが、TPE、紙、またはその2つの組み合わせなどの布と、センサ402と、404-1、および404-2(これらを合わせて404と呼ぶ)などの導電性経路によってポーチ202内に設けられた一対の第1の導体206との電気的接続から作られてもよい。一実施形態では、導電性経路404は、脚208上に銀インクなどの導電性塗料を塗装することによって作成されてもよい。一実施形態では、404-1および404-2などの2つの導電性経路が、脚208の2つの対向する表面上に塗られてもよく、実線で示されている404-1は脚208の上面上に構成されており、仮想線で示されている404-2は脚208の反対側の表面上に構成されている。回路を完成させるために、導電性経路404-1および404-2は、脚208の自由端に設けられたキャップ406などの導電性キャップによって、脚208の自由端で互いに電気的に結合されてもよい。塗装されたインクによって作成された導電性経路404の他の端部は、2つの異なる第1の導体206にて終端してもよい。
【0053】
一実施形態では、塗装された導電性ペイント/インク自体が、抵抗ベース湿潤センサ402として機能することができ、インクの湿りが、塗装されたインクの抵抗を決定する。
【0054】
一実施形態では、4つの脚208を有するハーネス200であって、各脚208は抵抗ベース湿潤センサ402を有しており、4つの第1の導体206を組み込むことができる。4つのセンサ402が4つの第1の導体206に4つの頂点を有する長方形の4つの側面として構成されるように、4つの抵抗ベース湿潤センサ402は、4つの第1の導体206に接続されてもよい。この構成は、
図4Bに示すように、ホイートストンブリッジとして使用して、4つの抵抗ベース湿潤センサ402のいずれか1つの抵抗の変化を検出することができる。
【0055】
図1~
図4Aを参照する
図4Bは、4つの抵抗ベース湿潤センサ402によって形成されたホイートストンブリッジの構成を示し、R1、R2、R3およびR4は、ハーネス200の4つの脚208で構成された4つの抵抗ベース湿潤センサ402の、抵抗を表示し、そいてA、B、CおよびDは、4つの第1の導体206に形成されたホイートストンブリッジの4つの頂点を表示する。図示のように、既知の電圧は、対角線的に対向する頂点AおよびC、すなわち頂点AおよびCに対応する、第1の対の第1の導体206で印加されてもよく、結果的に得られる電圧は、残りの2つの頂点BおよびDの全体から、すなわち頂点BおよびDに対応する、第2の対の第1の導体206で、測定してもよい。当技術分野で知られているように、第1の対の第1の導体にわたって印加される電圧は同じままであり、4つの抵抗ベースの湿潤センサ402のいずれか1つの抵抗の変化は、第2の対の第1の導体の電圧の変化として、反映されるものとする。
【0056】
図5は、再利用可能な電子装置100の異なる機能モジュールを示し、装置100は、プロセッサ502、バッテリなどの蓄電手段506、装置100の入出力508、トランシーバ504、リセットボタン512、およびインジケータ510を含んでもよい。
【0057】
プロセッサ502は、
図1に示されるプリント回路基板102などのプリント回路基板に組み込むことができ、様々な埋め込みソフトウェアアルゴリズムを実行して、再利用可能な電子装置100の動作に関与する異なるステップを結果的に実行するような構成とすることができる。
【0058】
蓄電手段506は、装置100の電力要件を満たすための充電式電池などの電池としてもよく、
図1に示すケーシング106などの装置100のハウジングと一緒に配置することができる。蓄電手段が充電式電池である場合、装置100は、ケーシング106に結合された充電ポートを組み込んでもよい。一実施形態では、装置100はまた、視覚的および/または視覚的警報などの低バッテリ充電警報を組み込んでもよい。
【0059】
装置100の入出力508は、
図4Aおよび
図4Bに対して説明されるように、第1の組の第1の導体にわたって既知の電圧を印加し、第2の組の第1の導体にわたる電圧を検出するように働く。第1の導体206との物理的結合を確立する、
図1に示される第2の導体104などの一組の第2の導体は、装置100の入出力508として機能する。
【0060】
トランシーバ504は、プリント回路基板102上に配置することができ、プロセッサ502に動作可能に結合して、物品の状態および/または装置自体の状態に関する通知を遠隔ホストに送信可能であって、遠隔ホストは、携帯電話、スマートホン、ラップトップ、デスクトップパソコン、サーバ、およびワイヤレス接続されたIOTエッジコンピューティング装置の、いずれかまたは組み合わせなどのコンピューティング装置に、配置されてもよい。
【0061】
リセットボタン512は、装置100のケーシング106上に任意に設けられてもよく、プロセッサ502に動作可能に結合されてもよい。リセットボタン512を作動させると、プロセッサ502をリセットして、物品の乾燥状態を表示する基準電圧値を取得することができる。リセットボタン512は、ユーザーが汚れた物品を新しい物品と交換した後に、ユーザーによって使用されることができる。
【0062】
インジケータ510は、音声インジケータ、視覚インジケータ、または2つの組み合わせであってよく、装置100のケーシング106上に設けられ、先に説明したが、一組の第1の導体206と一組の第2の導体104との間の電気的接触が確立されたかことを介護者に表示するように、
図2に示されるハーネス200のポーチ202などのポーチ内に挿入されている装置100上で、構成される。
【0063】
図6は、
図1~5を参照して、物品を遠隔監視するための再利用可能な電子装置100の動作に関わる様々なステップを示し、ステップ602において、装置100がスリープモードにあるとき、装置100は、
図1に示す第2の導体104などの装置100の一組の第2の導体が、
図2に示すハーネス200のポーチ202上に設けられる第1の導体206などの、ハーネスのポーチ上の一組の第1の導体との電気的接触を確立したかどうかを定期的に検出する。
【0064】
一組の第2の導体104と第1の導体206との間の接触が確立さたことが判明した場合、ステップ604において、プロセッサ502は、スリープモードから覚醒されてもよく、
図3Bに示されるインジケータ304などの視覚的インジケータはオンになって、装置100が現在動作状態であることをユーザー/介護者に表示してもよい。
【0065】
インジケータ304がオンにされると同時に、ステップ606で、装置100は、第1の対の第1の導体206にわたって、対応する対の第2の導体104を介して、所定の電圧を印加し、第2の対の第1の導体206と接触している一対の第2の導体104にわたる電圧を記録することができる。一態様では、記録された電圧は、
図3Aおよび3Bに示されるおむつ302などの物品の乾燥状態を示す基準電圧値としての使用となる。
【0066】
ステップ608に示すように、装置100は、第1の対の第1の導体206にわたって所定の電圧を定期的に印加し、ステップ610のように、基準電圧値を超える第2の対の第2の導体104にわたる電圧変化が、所定の閾値を超えるかどうかをチェックしてもよい。変化が閾値未満である場合、ステップ606に戻ることにより、定期的なチェックを継続することができる。一方、電圧の変化が閾値よりも大きいことが判明した場合、ステップ612に示すように、
図5に示すトランシーバ504などのトランシーバを使用して、遠隔ホストに警報が送信される。
【0067】
一実施形態では、装置は、ステップ614に示されるように、第2の対の第2の導体104にわたる電圧を定期的にチェックし続け、電圧差が閾値を超え続ける場合に、通知を送信することができる。一実施形態では、通知は、実際の電圧値を含んでもよく、格納された最端電圧値、すなわち、乾燥状態の電圧、および物品が完全に浸された状態の電圧に基づいて、ホストは、湿りの程度を表示することができる。
【0068】
ステップ616に示されるように、装置100は、チェックされた電圧と基準電圧との間の差が、所定の閾値を超える限り、警報を遠隔ホストに送信し続けることができる。装置100が通知を送信し続ける期間は、装置100のバッテリ状態および演算能力に基づいて、指数関数的であり、自己設定可能であってもよい。
【0069】
通知を受け取ると、ユーザー/介護者は、ポーチ202からの装置100の取り外しを含む、物品を変更する要件に注意することができる。いったん装置100がポーチ202から取り出されると、検出された電圧はゼロになる。したがって、装置100は、ステップ618に示すように、一対の第2の導体にわたる検出された電圧がゼロであるかどうかをチェックし、そうである場合、装置100は、ステップ620に示すように、スリープモードに戻ることができる。
【0070】
一実施形態では、装置100は、濡れの程度を表示するように較正され、較正は、物品が乾燥していると、第2の対の第1の導体にわたる電圧を記録し、および物品を水に浸した後に再び電圧を記録することによって、行われることができる。2つの最端電圧値の差は、ホストに格納され、湿り度を表示するために使用されてもよい。
【0071】
図7は、
図1~6を参照して、提案された再利用可能な電子装置、およびハーネスを使用して物品の状態を遠隔監視する、提案された方法に含まれる様々なステップを示す。物品の状態を遠隔監視する方法は、ステップ702において、ハーネス200の
図2に示されるポーチ202のような、ポーチの少なくとも1つの内側側面上に構成された、
図2に示される、第1の導体206などの一組の第1の導体を有する、
図2に示されるハーネス200などのハーネスを設けることを含む。この方法のステップ704は、装置100の外側表面上に構成された、
図1に示される第2の導体104などの一組の第2の導体を有する、
図1および
図5に示される装置100などの再利用可能な電子装置を設けることである。ステップ706で、一組の第1の導体206が、一組の第2の導体104と電気的に接触するよう、装置100は、
図2Aおよび
図2Bに示す、ハーネス200のポーチ202内に装置100を挿入し、ハーネス200と動作可能に結合されてもよい。この方法のステップ708は、異なる位置でおむつ/物品302の湿りを感知するために、
図3に示すおむつ302などの物品での異なる位置に、ポーチ202から伸長する、ハーネス200の
図2に示される脚208などの1つ以上の脚を配置することであってよい。ステップ710で、ポーチ202は、濡れそうな物品302内での場所から離れた位置に固定されてもよい。これにより、装置100が汚れないことを確実にし、したがって、衛生の心配なしに再利用することができる。
【0072】
一態様では、ステップ712で、一組の第1の導体206と一組の第2の導体104との間の接触が確立されていることが、保証される。これは、接触が確立された際に点灯する、装置100の
図3Bに示される、インジケータ304などのインジケータからの視覚的表示を観察することによって、保証されうる。一組の第1の導体206と一組の第2の導体104の間の接触に続き、ステップ714において、装置100は、物品302の乾燥状態を表示する、基準電圧値を記録してもよい。これは、少なくとも一対の第1の導体206にわたって、プリセット電圧を印加することによって、行われる。その後、少なくとも一対の第1の導体206にわたる電圧を、定期的にチェックしてもよく、方法のステップ716で、少なくとも一対の第1の導体206にわたる電圧の変化が、閾値を超えると判明した場合、物品の湿りを表示する通知は、
図5に示される装置100のトランシーバ504などのトランシーバを介して、発行されてもよい。
【0073】
特定の実施形態の前述の説明は、本明細書の実施形態の一般的な性質を非常に完全に明らかにしており、他者が現在の知識を付加することによって、一般的な概念から逸脱せずに特定の実施形態のような様々な適用に容易に変更および/または適応でき、したがって、このような適応および変更は、開示される実施形態の等価物の意味、およびその範囲内であると理解されるべきであり、意図される。本明細書に利用される表現または用語は、説明の目的であり、限定ではないことを理解されたい。したがって、本明細書の実施形態は好ましい実施形態に関して記載しているが、当業者は、本明細書の実施形態が、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内の変更により実施されてもよいことを認識するであろう。