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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-20
(45)【発行日】2024-10-01
(54)【発明の名称】美容装置及び作用面支持装置
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/02 20060101AFI20240924BHJP
   A61N 1/32 20060101ALI20240924BHJP
   A61N 1/30 20060101ALI20240924BHJP
   A61F 7/00 20060101ALI20240924BHJP
【FI】
A61N1/02
A61N1/32
A61N1/30
A61F7/00 310J
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021016091
(22)【出願日】2021-02-03
(65)【公開番号】P2022119094
(43)【公開日】2022-08-16
【審査請求日】2023-08-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000114628
【氏名又は名称】ヤーマン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 貴三代
【審査官】和田 将彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-104419(JP,A)
【文献】特開2018-033923(JP,A)
【文献】実開平04-111337(JP,U)
【文献】登録実用新案第3004388(JP,U)
【文献】国際公開第2019/155631(WO,A1)
【文献】特表2008-512182(JP,A)
【文献】特開2017-153811(JP,A)
【文献】特開2000-201985(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 1/00 - 1/44
A61H 7/00
A61H 15/00
A61H 23/02
A61F 7/00
A45D 44/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
美容液の導入や保湿に利用するための美容装置であって、
把持部と、作用面支持部と、第1の作用面とを備え、
前記把持部は、利用者により把持される部位であり、一方の端部に設けられた底部を有し、他方の端部において前記作用面支持部に接し、
前記作用面支持部は、第1の位置又は第2の位置で固定可能に構成され、
前記第1の作用面は、前記作用面支持部に対して所定の角度で固定され、前記利用者の皮膚に接した際に、該接した皮膚に作用を及ぼす面であり、前記第1の位置と前記第2の位置とでは、異なる方向を向くように構成され、
前記把持部と前記作用面支持部とが接する接続面は、平面であり、
前記第1の位置と前記第2の位置とでは、前記作用面支持部の、前記接続面に直交する軸を中心とする軸回りの位置が異なる
美容装置。
【請求項2】
請求項1に記載の美容装置において
記作用面支持部は、前記把持部に対して回動可能に接続される
美容装置。
【請求項3】
請求項1に記載の美容装置において
記作用面支持部は、前記把持部に対して着脱可能に構成され、前記把持部に装着される際は、前記第1の位置又は前記第2の位置に装着され
前記作用面支持部と前記把持部とは、複数の接続電極を介して接続され、
前記第1の位置と前記第2の位置とでは、前記作用面支持部と前記把持部とを接続する前記接続電極の組み合わせが異なる
美容装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の美容装置において、
前記第1の位置は、前記第1の作用面の中心と垂直な方向と、前記把持部の長手方向とがなす劣角が第1の角度となる位置であり、
前記第2の位置は、前記第1の作用面の中心と垂直な方向と、前記把持部の長手方向とがなす劣角が第2の角度となる位置であり、
前記第1の角度は、前記第2の角度よりも小さい
美容装置。
【請求項5】
請求項4に記載の美容装置において、
前記第1の角度は、50度以上70度以下であり、
前記第2の角度は、80度以上100度以下である
美容装置。
【請求項6】
請求項乃至請求項5のいずれか1項に記載の美容装置において、
第2の作用面を備え、
前記第2の作用面は、前記把持部に配設され、前記利用者の皮膚に接した際に、該接した皮膚に作用を及ぼす面であり、
前記作用面支持部が前記第1の位置にある場合に、前記第1の作用面と前記第2の作用面とは、互いに異なる方向を向き、
前記作用面支持部が前記第2の位置にある場合に、前記第1の作用面と前記第2の作用面とが隣り合って一体で用いられる
美容装置。
【請求項7】
請求項6に記載の美容装置において、
前記第1の作用面及び前記第2の作用面は、平面状であり、
前記第2の位置において、前記第1の作用面及び前記第2の作用面が一体で用いられることで、前記美容装置が前記作用を及ぼす前記皮膚の面積が、前記第1の位置の場合に比して増大する
美容装置。
【請求項8】
請求項乃至請求項7のいずれか1項に記載の美容装置において
記把持部の長手方向が水平面に垂直となる方向に配置した際に、前記接続面と水平面とがなす劣角が、5度以上25度以下である
美容装置。
【請求項9】
請求項乃至請求項8のいずれか1項に記載の美容装置において、
前記第1の作用面は、第1の電極を備え、
前記第1の作用面は、前記作用面支持部が前記第1の位置にある場合と、前記第2の位置にある場合とで、前記利用者の皮膚に対して異なる作用を及ぼす
美容装置。
【請求項10】
請求項9に記載の美容装置において、
第2の電極を備え、
前記作用面支持部は、前記把持部の一端に配設され、
前記第2の電極は、前記把持部の他端を含む位置に配設される
美容装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容装置及び作用面支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
肌を冷却する、温める、肌に低周波の電圧を印加する、イオン導入を行うといった様々な美容装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-185207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、美容装置の多くは、人の肌に作用するものである。したがって、人の顔は、もちろんのこと、背中等の他の部位に対しても、同様又は類似する処置を行うことは効果的である。
【0005】
しかしながら、美容装置は、特定の部位、例えば、顔に対して利用することを前提に設計されているものが多く、他の部位への利用に適していない場合もある。
【0006】
本発明では上記事情を鑑み、異なる部位に対しての利用が容易となる美容装置を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、美容装置が提供される。この美容装置は、把持部と、第1の作用面とを備える。把持部は、利用者により把持される部位である。第1の作用面は、利用者の皮膚に接した際に、該接した皮膚に作用を及ぼす面であり、把持部に対する角度が可変である。
【0008】
本発明の一態様によれば、異なる部位のそれぞれに対する利用が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る美容装置1の外観を示した図である。
図2】本発明の実施形態に係る美容装置1の外観を示した図である。
図3】作用面支持部3を回転させる構成を示した図である。
図4】作用面支持部3を着脱可能とする構成を示した図である。
図5】作用面支持部3を着脱可能とする構成を示した図である。
図6】美容作用面2の角度を説明するための図である。
図7】角度を説明するための図である。
図8】補助作用面の構成例を示した図である。
図9】指示ボタンとインジケータの例を示した図である。
図10】美容作用面の作用面支持部への接続例を示した図である。
図11】美容作用面の変形例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0011】
1.構成例
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る美容装置1の外観を示した図である。美容装置1は、第1の作用面である美容作用面2と、作用面支持部3と、把持部4とを備える。
【0012】
美容作用面2は、利用者の皮膚に接した際に、該接した皮膚に作用を及ぼす面であり、把持部4に対する角度が可変である。具体的には、美容作用面2は、図1に示した場合と、図2に示した場合とで、把持部4に対する角度が異なっているが、便宜上、図1に示した美容作用面2の位置を第1の位置とし、図2示した美容作用面2の位置を第2の位置とする。第1の位置は、例えば、顔を対象とする場合に適した角度であり、第2の位置は、例えば、背中やデコルテを対象とする場合に適した角度である。
【0013】
また、美容作用面2は、その用途に応じて、電極やペルチェ素子、ヒーター等が配されており、フェイスリフトモード、モイストクリアモード、ポアレスモード等で動作させることができる。フェイスリフトモードは、ペルチェ素子により肌を温めながら、電極から低周波の電流を流して表情筋を刺激するものである。モイストクリアモードは、電極を用いたイオン導入を行うとともに、ペルチェ素子又はヒーターによる加熱を行うもので、毛穴を広げ、美容液の導入や保湿に利用する。ポアレスモードは、ペルチェ素子による冷却を行うもので、イオン導入で導入した美容液の閉じ込め、毛穴を引き締める際に利用する。
【0014】
作用面支持部3は、美容作用面2が所定の角度で固定されるとともに、接続面5で、把持部4と接続されている。作用面支持部3は、把持部4に対して回動可能に接続され、第1の位置又は第2の位置で固定可能に構成される。また、作用面支持部3は、把持部4に対して着脱可能に構成してもよく、把持部4に装着される際は、第1の位置又は第2の位置に装着される。
【0015】
ここで、作用面支持部3が、把持部4に対して回転可能である場合の構成を説明する。図3は、作用面支持部3を回転させる構成を示した図である。同図に示すように、作用面支持部103は、美容作用面102を有するとともに、軸151を有している。また、把持部104は、接続面105に、軸受部152を有している。軸151は、軸受部152と嵌合可能となっており、軸151が軸受部152と嵌合している状態で、作用面支持部103は、把持部104に対して、軸151を中心軸として回転可能となっている。接続面105は、平面であることが好ましい。また、軸151に、ゴム等の弾性材料で形成されたOリングを装着し、軸151と軸受部152との間を防水する防水構造を有するようにすることもできる。なお、美容作用面102、作用面支持部103、把持部104、接続面105は、それぞれ、図1及び図2に示した美容作用面2、作用面支持部3、把持部4、接続面5に対応するものである。
【0016】
続いて、作用面支持部3が、把持部4に対して着脱可能である場合の構成を説明する。図4及び図5は、作用面支持部3を着脱可能とする構成を示した図である。同図に示すように、作用面支持部203は、美容作用面202を有するとともに、電極251と電極252とを有している。また、把持部204は、接続面205に、電極253、電極254、電極255を有している。接続面105は、平面であることが好ましい。電極251は、電極253と嵌合可能となっている。また、電極252は、電極254又は電極255と嵌合可能となっている。図4に示すように、電極252と電極254が嵌合するように、作用面支持部203を把持部204に装着した場合には、作用面支持部203は、第1の位置に位置する状態となり、図5に示すように、電極252と電極255が嵌合するように、作用面支持部203を把持部204に装着した場合には、作用面支持部203は、第2の位置に位置する状態となる。なお、美容作用面202、作用面支持部203、把持部204、接続面205は、それぞれ、図1及び図2に示した美容作用面2、作用面支持部3、把持部4、接続面5に対応するものである。また、電極251と電極252に、ゴム等の弾性材料で形成されたOリングを装着し、電極251と電極253との間、電極252と電極254との間、電極252と電極255との間を防水する防水構造を有するようにすることもできる。
【0017】
作用面支持部3を、作用面支持部203のように着脱式のものとした場合、用途に合わせて異なる美容作用面を有する作用面支持部を適宜、取り替えて、把持部4に装着して利用することができる。
【0018】
把持部4は、美容装置1の利用者により把持される部位であり、長手方向の一端に接続面5を有しており、この接続面に作用面支持部3が接続される。また、把持部4は、美容装置1を動作させるための電源や制御回路等を内蔵しており、軸151内に配設された導電部又は電極251と電極252とを介して、制御回路等と作用面支持部3とが電気的に接続されている。
【0019】
また、把持部4は、側面に手元電極6を有している。この手元電極6は、長手方向の他端(接続面5の反対側)にも配設されている。この手元電極6は、美容装置1がイオン導入を行う際に必要となるものである。このため、手元電極6は、必須のものではない。手元電極6は、使用部位によっては、利用者の把持部4の持ち方が変わるため、第2の位置において、背中など手が届きにくい部位に使用する場面でも、手元電極6が手に触れるような構成となっている。なお、手元電極6は把持部4にのみ配置され、作用面支持部3には配置されない構成としても良く、作用面支持部3をよりコンパクトに構成する事ができる。もちろん、手元電極6は、作用面支持部3にも配置されるようにしてもよい。
【0020】
さらに、把持部4は、長手方向の接続面5が配された側の外周よりも、長手方向の反対側の反対側の外周が長くなる、つまり、長手方向の反対側が太くなるような形状とすることで、利用者による把持が容易となる。この形状により、美容装置1の首部分(長手方向の接続面5が配された側の比較的細い部分)を長くすることができ、背中などの手の届きにくい部位に使用しやすいように、作用面2と把持部4の間に空間を確保する事ができる(肩や脇などを乗り越えて作用できる)。
【0021】
2.美容作用面の角度
次に、前述した第1の位置と第2の位置について説明する。図6は、美容作用面2の角度を説明するための図である。前述した第1の位置は、第1の作用面である美容作用面2の中心と垂直な方向と、把持部4の長手方向とがなす劣角が第1の角度となる位置である。第1の角度は、例えば、50度以上70度以下である。具体的に説明すると、第1の角度は、美容作用面2の中心で、美容作用面と直交する線分C1が、把持部4の長手方向と平行である線分Vとがなす劣角であり、図6では60度である。
【0022】
また、前述した第2の位置は、第1の作用面である美容作用面2の中心と垂直な方向と、把持部4の長手方向とがなす劣角が第2の角度となる位置である。第2の角度は、80度以上100度以下である。具体的に説明すると、第2の角度は、美容作用面2の中心で、美容作用面と直交する線分C2が、把持部4の長手方向と平行である線分Vとがなす劣角であり、図6では90度である。なお、図6に示す線分Vは、把持部4を水平面に成立させた場合、水平面と平行な線分Hと垂直になる。このように、第1の角度は、第2の角度よりも小さいことが好ましい。
【0023】
また、把持部4の長手方向が水平面に垂直となる方向に配置した際に、接続面5と水平面とがなす劣角が、5度以上25度以下である。この構成、つまり、接続面5が、水平面に対して平行以外の角度で構成される事で、作用面2の角度を調整する事ができ、作用性の向上が図れる。
【0024】
ここで、接続面5の角度について説明する。図7は、角度を説明するための図である。前述したように、第1の角度は、50度以上70度以下であり、第2の角度は、80度以上100度以下であることが好ましい。これらの角度は、利用者の使い勝手を考慮して決定した値である。この第1の角度と第2の角度は、美容作用面2の中心と垂直な方向と、把持部4の長手方向とがなす劣角として表したものであるが、水平面を基準にすると、図7に示すように、第1の角度は、140度から160度、第2の角度は、-10度から10度となる。このとき、第1の角度をa、第2の角度をbとすれば、接続面5の水平面に対する角度を、(a+b)/2+90とすることで、作用面支持部3を把持部4に、第1の位置と第2の位置の両者に接続又は固定することができる。
【0025】
3.補助作用面
ところで、把持部4には、美容作用面2を補助するための補助作用面を設けることができる。図8は、補助作用面の構成例を示した図である。同図に示すように、美容装置1は、第2の作用面である補助作用面7を備えることができる。補助作用面7は、把持部4に配設され、利用者の皮膚に接した際に、その接した皮膚に作用を及ぼす面である。補助作用面7は、作用面支持部3が第2の位置にある場合に、第1の作用面である美容作用面2と第2の作用面である補助作用面7とが一体で用いられる。
【0026】
4.制御装置
前述したように、把持部4は、美容装置1を動作させるための電源や制御回路を有する。この制御回路は、作用面支持部3が第1の位置にある場合と、第2の位置にある場合とで、異なる動作をするように構成することもできる。この場合、図示しない制御部は、作用面支持部3が第1の位置にあるか第2の位置にあるかを検出し、その検出結果に応じて動作する。作用面支持部3が第1の位置にあるか第2の位置にあるかは、作用面支持部3が図3に示す作用面支持部103のように回転するものである場合には、例えば、作用面支持部103の一部に磁石を内蔵させ、これを把持部104に配設したホール素子で検出することで、作用面支持部103が第1の位置にあるか第2の位置にあるかを検出することができる。また、作用面支持部3が図4及び図5に示す作用面支持部203のように着脱可能なものである場合には、例えば、電極252が電極254と電極255のいずれに接続されているかを検出することで、作用面支持部203が第1の位置にあるか第2の位置にあるかを検出することができる。これにより、美容作用面2は、作用面支持部3が第1の位置にある場合と、第2の位置にある場合とで、利用者の皮膚に対して異なる作用を及ぼすことになる。
【0027】
また、図示しない制御回路を動作させるための指示ボタンや、動作状態を示すインジケータを、把持部4に配設することができる。図9は、指示ボタンとインジケータの例を示した図である。同図に示すボタンS1、ボタンS2、ボタンS3は、いずれも指示ボタンである。ボタンS1は、電源のON/OFFとモードの切り替えに利用する。ボタンS2は、強度の切り替えが可能な場合に、強度を強める際に利用する。ボタンS3は、強度の切り替えが可能な場合に、強度を弱める際に利用する。
【0028】
表示灯L1、表示灯L2、表示灯L3、表示灯L4、表示灯M1、表示灯M2、表示灯M3は、いずれも、インジケータである。表示灯M1は、美容装置1がフェイスリフトモードで動作している場合に点灯する。フェイスリフトモードは、強弱を設定できるため、フェイスリフトモードで動作している場合には、強弱に応じて、表示灯L1、表示灯L2、表示灯L3、表示灯L4のいずれかが点灯する。なお、フェイスリフトモードは、作用面支持部3が第2の位置にある場合には、作用面支持部3が第1の位置にある場合よりも、強く電流を流す。例えば、作用面支持部3が第1の位置にある場合の中程度の強度が、作用面支持部3が第2の位置にある場合の弱程度の強度に相当する。表示灯M2は、美容装置1がモイストクリアモードで動作している場合に点灯し、表示灯M3は、美容装置1がポアレスモードで動作している場合に、点灯する。
させることができる。フェイスリフトモードは、ペルチェ素子により肌を温めながら、電極から低周波の電流を流して表情筋を刺激するものである。モイストクリアモードは、電極を用いたイオン導入を行うとともに、ペルチェ素子又はヒーターによる加熱を行うもので、毛穴を広げ、美容液の導入や保湿に利用する。ポアレスモードは、ペルチェ素子による冷却を行うもので、イオン導入で導入した美容液の閉じ込め、毛穴を引き締める際に
【0029】
5.美容作用面と作用面支持部の接続
図10は、美容作用面の作用面支持部への接続例を示した図である。前述の説明では、美容作用面2は、作用面支持部3に所定の角度で固定するものとして説明したが、図10に示す美容作用面8のように、第1の作用面である美容作用面8を、玉軸受J又は自在継手を介して、作用面支持部3に配設するようにしてもよい。これにより、美容作用面8は、微細な角度で可動し、肌に密着させることができる。この玉軸受J又は自在継手を介した美容作用面の接続は、作用面支持部が把持部に対して固定である場合も利用することができる。
【0030】
また、玉軸受J又は自在継手に図示しないバネやゴム等の付勢手段を設け、この付勢手段によって、美容作用面8が肌に向かって付勢されるようにしてもよい。これによって、肌の凹凸に対して、美容作用面8をより密着させる事ができ、美容装置1を手で振った時でも、美容作用面8が筐体にあたるなどの難点がなくなる。
【0031】
6.その他
図11は、美容作用面の変形例を示した図である。図11に示すように、第1の作用面である美容作用面9は、凸面となるように構成することもできる。
【0032】
本発明は、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記美容装置において、作用面支持部を備え、前記第1の作用面は、前記作用面支持部に対して所定の角度で固定され、前記作用面支持部は、前記把持部に対して回動可能に接続され、第1の位置又は第2の位置で固定可能に構成される美容装置。
前記美容装置において、作用面支持部を備え、前記第1の作用面は、前記作用面支持部に対して所定の角度で固定され、前記作用面支持部は、前記把持部に対して着脱可能に構成され、前記把持部に装着される際は、第1の位置又は第2の位置に装着される美容装置。
前記美容装置において、前記第1の位置は、前記第1の作用面の中心と垂直な方向と、前記把持部の長手方向とがなす劣角が第1の角度となる位置であり、前記第2の位置は、前記第1の作用面の中心と垂直な方向と、前記把持部の長手方向とがなす劣角が第2の角度となる位置であり、前記第1の角度は、前記第2の角度よりも小さい美容装置。
前記美容装置において、前記第1の角度は、50度以上70度以下であり、前記第2の角度は、80度以上100度以下である美容装置。
前記美容装置において、第2の作用面を備え、前記第2の作用面は、前記把持部に配設され、前記利用者の皮膚に接した際に、該接した皮膚に作用を及ぼす面であり、前記作用面支持部が第2の位置にある場合に、前記第1の作用面と前記第2の作用面とが一体で用いられる美容装置。
前記美容装置において、前記把持部と前記作用面指示部とが接する接続面は、平面であり、前記把持部の長手方向が水平面に垂直となる方向に配置した際に、前記接続面と水平面とがなす劣角が、5度以上25度以下である美容装置。
前記美容装置において、前記第1の作用面は、前記作用面支持部が前記第1の位置にある場合と、前記第2の位置にある場合とで、前記利用者の皮膚に対して異なる作用を及ぼす美容装置。
前記美容装置において、前記第1の作用面は、第1の電極を備える美容装置。
前記美容装置において、第2の電極を備え、前記作用面支持部は、前記把持部の一端に配設され、前記第2の電極は、前記把持部の他端を含む位置に配設される美容装置。
前記美容装置において、前記第1の作用面は、玉軸受又は自在継手を介して配設される美容装置。
前記美容装置において、前記第1の作用面は、凸面である美容装置。
美容装置であって、把持部と、接続部とを備え、前記把持部は、利用者により把持される部位であり、前記接続部は、作用面が配設された作用面支持装置を、接続面に着脱可能に構成され、前記作用面は、前記利用者の皮膚に接した際に、該接した皮膚に作用を及ぼす面であり、前記接続面は、前記把持部の長手方向が水平面に垂直となる方向にある場合に、水平面となす劣角が、5度以上25度以下である美容装置。
美容装置の本体に着脱可能な作用面支持装置であって、作用面と、接続部とを備え、前記作用面は、利用者の皮膚に接した際に、該接した皮膚に作用を及ぼす面であり、前記接続部は、前記本体と接続される接続面であり、前記接続面は、前記本体の長手方向が水平面に垂直となる方向に該本体を配置した際に、水平面となす劣角が、5度以上25度以下である作用面支持装置。
もちろん、この限りではない。
【符号の説明】
【0033】
1 :美容装置
2 :美容作用面
3 :作用面支持部
4 :把持部
5 :接続面
6 :手元電極
7 :補助作用面
8 :美容作用面
9 :美容作用面
102 :美容作用面
103 :作用面支持部
104 :把持部
105 :接続面
151 :軸
152 :軸受部
202 :美容作用面
203 :作用面支持部
204 :把持部
205 :接続面
251 :電極
252 :電極
253 :電極
254 :電極
255 :電極
C1 :線分
C2 :線分
H :線分
J :玉軸受
L1 :表示灯
L2 :表示灯
L3 :表示灯
L4 :表示灯
M1 :表示灯
M2 :表示灯
M3 :表示灯
S1 :ボタン
S2 :ボタン
S3 :ボタン
V :線分
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11