(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-20
(45)【発行日】2024-10-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム及びシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/087 20230101AFI20240924BHJP
【FI】
G06Q10/087
(21)【出願番号】P 2021038980
(22)【出願日】2021-03-11
【審査請求日】2023-12-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】大鶴 佳秀
(72)【発明者】
【氏名】丸山 修
(72)【発明者】
【氏名】堀内 晴彦
【審査官】橘 均憲
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-240609(JP,A)
【文献】特開2019-057084(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0252417(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置に接続する通信インターフェースと、
前記通信インターフェースを通じて
荷積みされる荷物を示す荷積み情報及び荷降ろしされる荷物を示す荷降ろし情報を含み、荷役作業の対象となる荷物を示す荷役情報を取得し、
前記荷役情報に基づいて
荷積み又は荷降ろしに対応する複数の荷役装置から前記荷役作業を行わせる荷役装置を選択する、
プロセッサと、
を備え、
前記通信インターフェースは、荷積み又は荷降ろしに対応する前記複数の荷役装置をそれぞれ制御する制御装置に接続し、
前記プロセッサは、
前記通信インターフェースを通じて、選択された前記荷役装置に前記荷役作業を行わせるための制御信号を選択された前記荷役装置を制御する制御装置に送信し、
選択された前記荷役装置から前記通信インターフェースを介して、前記荷役作業の対象となる荷物に対応不可能である物品が発見されたことを示す不可通知を受信した場合、前記荷物の荷役作業を作業員に通知する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記荷役作業は、荷積み作業であり、
前記プロセッサは、複数の格納容器に関連する格納容器情報に基づいて前記複数の荷役装置から前記荷役作業を行わせる前記荷役装置を選択する、
請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記荷物に関連する荷物情報及び前記格納容器情報に基づいて前記複数の格納容器から前記荷物を格納する格納容器を選択し、
選択された前記格納容器及び前記荷物に対応する荷役装置を、前記荷役作業を行わせる前記荷役装置として選択する、
請求項
2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記荷役装置に、前記荷役装置が荷積み可能な荷物を先に前記格納容器に投入させる、
請求項
2又は
3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記荷役作業は、荷降ろし作業であり、
前記荷役情報は、前記荷物を格納する格納容器を示し、
前記プロセッサは、前記格納容器及び前記荷物に対応する荷役装置を、前記荷役作業を行わせる前記荷役装置として選択する、
請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
プロセッサによって実行される情報処理方法であって、
荷積みされる荷物を示す荷積み情報及び荷降ろしされる荷物を示す荷降ろし情報を含み、荷役作業の対象となる荷物を示す荷役作業に関連する荷役情報を取得し、
前記荷役情報に基づいて
荷積み又は荷降ろしに対応する複数の荷役装置から前記荷役作業を行わせる荷役装置を選択
し、
荷積み又は荷降ろしに対応する前記複数の荷役装置をそれぞれ制御する制御装置に接続される通信インターフェースを通じて、選択された前記荷役装置に前記荷役作業を行わせるための制御信号を選択された前記荷役装置を制御する制御装置に送信し、
選択された前記荷役装置から前記通信インターフェースを介して、前記荷役作業の対象となる荷物に対応不可能である物品が発見されたことを示す不可通知を受信した場合、前記荷物の荷役作業を作業員に通知する、情報処理方法。
【請求項7】
プロセッサによって実行されるプログラムであって、
前記プロセッサに、
荷積みされる荷物を示す荷積み情報及び荷降ろしされる荷物を示す荷降ろし情報を含み、荷役作業の対象となる荷物を示す荷役作業に関連する荷役情報を取得する機能と、
前記荷役情報に基づいて
荷積み又は荷降ろしに対応する複数の荷役装置から前記荷役作業を行わせる荷役装置を選択する機能と、
荷積み又は荷降ろしに対応する前記複数の荷役装置をそれぞれ制御する制御装置に接続される通信インターフェースを通じて、選択された前記荷役装置に前記荷役作業を行わせるための制御信号を選択された前記荷役装置を制御する制御装置に送信する機能と、
選択された前記荷役装置から前記通信インターフェースを介して、前記荷役作業の対象となる荷物に対応不可能である物品が発見されたことを示す不可通知を受信した場合、前記荷物の荷役作業を作業員に通知する機能と、
を実現させるプログラム。
【請求項8】
情報処理装置と作業システムとを備えるシステムであって、
前記情報処理装置は、
外部装置と複数の荷役装置をそれぞれ制御する制御装置とに接続する通信インターフェースと、
前記通信インターフェースを通じて
荷積みされる荷物を示す荷積み情報及び荷降ろしされる荷物を示す荷降ろし情報を含み、荷役作業の対象となる荷物を示す荷役作業に関連する荷役情報を取得し、
前記荷役情報に基づいて
荷積み又は荷降ろしに対応する前記複数の荷役装置から前記荷役作業を行わせる荷役装置を選択する、
前記通信インターフェースを通じて、選択された前記荷役装置に前記荷役作業を行わせるための制御信号を選択された前記荷役装置を制御する制御装置に送信する、
プロセッサと、
を備え、
前記通信インターフェースは、荷積み又は荷降ろしに対応する前記複数の荷役装置をそれぞれ制御する制御装置に接続し、
前記プロセッサは、
前記通信インターフェースを通じて、選択された前記荷役装置に前記荷役作業を行わせるための制御信号を選択された前記荷役装置を制御する制御装置に送信し、
選択された前記荷役装置から前記通信インターフェースを介して、前記荷役作業の対象となる荷物に対応不可能である物品が発見されたことを示す不可通知を受信した場合、前記荷物の荷役作業を作業員に通知し、
前記作業システムは、
前記荷役作業を行う荷役装置と、
前記制御信号に従って前記荷役装置を制御する制御装置と、
を備える、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
効果的に荷積み(又は荷降ろし)を行うために荷積み計画を策定するシステムが提供されている。そのようなシステムは、荷物(物品)のサイズ、形状及び重量などに基づいて適切な荷積みの順序及び荷物の位置などを示す荷積み計画を策定する。
【0003】
また、近年、ロボットなどから構成される荷役装置を用いて荷積みを行うシステムが提供されている。
【0004】
従来、システムは、複数の荷役装置から適切な荷役装置を選択し荷役装置で荷積みすることができない荷物を作業員で行うように荷積み計画を策定することができないという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の課題を解決するため、効果的に荷役作業を行うことができる情報処理装置、情報処理方法、プログラム及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、情報処理装置は、通信インターフェースと、プロセッサと、を備える。通信インターフェースは、外部装置に接続する。プロセッサは、前記通信インターフェースを通じて荷役作業に関連する荷役情報を取得し、前記荷役情報に基づいて複数の荷役装置から前記荷役作業を行わせる荷役装置を選択する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る荷役システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る計画装置の構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るデータベースの構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る荷役システムの動作例を示すシーケンス図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る荷役システムの動作例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
実施形態に係る荷役システムは、ロボットなどの荷役装置を用いて荷積み及び荷降ろしを行う。荷役システムは、荷積みとして、倉庫などから荷物を取り出して格納容器に投入する。また、荷役システムは、荷降ろしとして、格納容器から荷物を取り出して倉庫などに格納する。また、荷役システムは、荷物などに応じて作業員を用いて荷積み及び荷降ろしを行うこともある。
【0010】
図1は、実施形態に係る荷役システム1の構成例を示す。
図1が示すように、荷役システム1は、上位システム5、格納容器6、作業員7、記憶装置8、計画装置10及び作業システム20などを備える。また、作業システム20は、制御装置21及び荷役装置22を備える。上位システム5は、格納容器6及び計画装置10に接続する。また、計画装置10は、記憶装置8及び作業システム20に接続する。制御装置21は、荷役装置22に接続する。
【0011】
なお、荷役システム1は、
図1が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、荷役システム1から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0012】
上位システム5は、荷役システム1全体を制御する。上位システム5は、荷役作業に関連する荷役情報を計画情報に送信する。ここでは、上位システム5は、荷役情報として、荷積みされる荷物を示す荷積み情報及び荷降ろしされる荷物を示す荷降ろし情報を計画装置10に送信する。たとえば、上位システム5は、WMS(Warehouse Management System)などである。また、上位システム5は、PCなどから構成される。
【0013】
また、上位システム5(外部装置)は、格納容器6を管理する。たとえば、上位システム5は、荷積みを行う場合、空の格納容器6を手配する。たとえば、上位システム5は、空の格納容器6を所定の位置に搬送する。
【0014】
また、上位システム5は、荷降ろしを行う場合、荷降ろしされる荷物を格納している格納容器6を受け入れる。たとえば、上位システム5は、荷物を格納している格納容器6を所定の位置に搬送する。
【0015】
格納容器6は、荷物を格納する容器である。ここでは、荷役システム1は、複数の格納容器6(6a、6b…)を備える。たとえば、格納容器6は、コンテナ、パレット又はカゴ車などである。格納容器6の構成は、特定の構成に限定されるものではない。
【0016】
計画装置10(情報処理装置)は、上位システム5からの信号に従って、作業システム20を制御する。計画装置10は、上位システム5からの荷積み情報及び荷降ろし情報などに基づいて作業計画を立てる。ここでは、計画装置10は、荷積み計画を示す荷積み計画情報及び荷降ろし計画を示す荷降ろし計画情報を生成する。計画装置10は、荷積み計画情報又は荷降ろし計画情報に基づいて作業システム20に制御信号を送信する。
【0017】
たとえば、計画装置10は、WES(Warehouse Execution System)などである。計画装置10については、後に詳述する。
【0018】
作業システム20は、計画装置10からの制御信号に従って荷役作業を行う。ここでは、作業システム20は、荷役作業として、格納容器6への荷積み作業及び格納容器6からの荷降ろし作業を行う。
【0019】
荷役システム1は、複数の作業システム20(20a、20b…)を備える。
【0020】
作業システム20(20a、20b…)は、それぞれ制御装置21(21a、21b…)及び荷役装置22(22a、22b…)を備える。
【0021】
制御装置21は、荷役装置22のコントローラとして機能する。制御装置21は、計画装置10からの制御信号に従って荷役装置22を制御する。たとえば、制御装置21は、WCS(Warehouse Control System)などである。また、制御装置21は、PC又はPLC(Programmable Logic Controller)などから構成される。
【0022】
荷役装置22は、制御装置21の制御に従って、荷物に関連する作業を行う。たとえば、荷役装置22は、倉庫などからの荷物を把持して格納容器6に投入する。また、荷役装置22は、格納容器6に格納されている荷物を把持して所定の位置に開放する。
【0023】
各荷役装置22は、互いに異なる種類の装置である。たとえば、各荷役装置22は、荷積みに対応する装置又は荷降ろしに対応する装置である。また、各荷役装置22は、各格納容器6に対応する装置である。また、各荷役装置22は、各種の荷物に対応する装置である。
【0024】
たとえば、荷役装置22は、格納容器6としてのコンテナへの荷積み作業を行うバンニングロボット、格納容器6としてのコンテナからの荷降ろし作業を行うデバンニングロボット、又は、格納容器6としてのパレットへの荷積み作業を行うパレタイズロボットなどである。また、荷役装置22は、コンベア、又は、AGV(Automated Guided Vehicle)などであってもよい。
荷役装置22に構成は、特定の構成に限定されるものではない。
【0025】
記憶装置8は、格納容器6に関連する格納容器情報、荷物に関連する荷物情報及び荷役装置22に関連する荷役装置情報を含むデータベースを格納する。記憶装置8は、データベースを計画装置10に供給する。
【0026】
記憶装置8は、データベースを格納するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリ不揮発性メモリであってもよい。この場合、記憶装置8は、USB(Universal Serial Bus)接続などで計画装置10に接続する。
【0027】
また、記憶装置8は、PCなどから構成されるデータサーバであってもよい。この場合、記憶装置8は、ネットワークなどを介してデータベースを計画装置10に供給する。
【0028】
作業員7は、荷役作業を行う。ここでは、作業員7は、荷役作業として、格納容器6への荷積み作業及び格納容器6からの荷降ろし作業を行う。作業員7は、計画装置10からの通知に従って格納容器6への荷積み作業及び格納容器6からの荷降ろし作業を行う。
【0029】
次に、計画装置10について説明する。
図2は、計画装置10の構成例を示すブロック図である。
図2が示すように、計画装置10は、プロセッサ11、ROM12、RAM13、NVM14、通信部15、操作部16、表示部17及び記憶装置インターフェース18などを備える。
【0030】
プロセッサ11と、ROM12、RAM13、NVM14、通信部15、操作部16、表示部17及び記憶装置インターフェース18と、は、データバスなどを介して互いに接続する。
なお、計画装置10は、
図2が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、計画装置10から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0031】
プロセッサ11は、計画装置10全体の動作を制御する機能を有する。プロセッサ11は、内部キャッシュ及び各種のインターフェースなどを備えてもよい。プロセッサ11は、内部メモリ、ROM12又はNVM14が予め記憶するプログラムを実行することにより種々の処理を実現する。
【0032】
なお、プロセッサ11がプログラムを実行することにより実現する各種の機能のうちの一部は、ハードウエア回路により実現されるものであってもよい。この場合、プロセッサ11は、ハードウエア回路により実行される機能を制御する。
【0033】
ROM12は、制御プログラム及び制御データなどが予め記憶された不揮発性のメモリである。ROM12に記憶される制御プログラム及び制御データは、計画装置10の仕様に応じて予め組み込まれる。
【0034】
RAM13は、揮発性のメモリである。RAM13は、プロセッサ11の処理中のデータなどを一時的に格納する。RAM13は、プロセッサ11からの命令に基づき種々のアプリケーションプログラムを格納する。また、RAM13は、アプリケーションプログラムの実行に必要なデータ及びアプリケーションプログラムの実行結果などを格納してもよい。
【0035】
NVM14は、データの書き込み及び書き換えが可能な不揮発性のメモリである。NVM14は、たとえば、HDD、SSD又はフラッシュメモリなどから構成される。NVM14は、計画装置10の運用用途に応じて制御プログラム、アプリケーション及び種々のデータなどを格納する。
【0036】
通信部15(通信インターフェース)は、上位システム5及び作業システム20(即ち、制御装置21)などと通信するためのインターフェースである。たとえば、通信部15は、ネットワークを通じて上位システム5及び作業システム20などとデータを送受信するためのインターフェースである。たとえば、通信部15は、有線又は無線のLAN接続をサポートするインターフェースである。また、通信部15は、上位システム5と通信するためのインターフェースと及び作業システム20と通信するためのインターフェースとから構成されるものであってもよい。
【0037】
操作部16は、作業員7などから種々の操作の入力を受け付ける。操作部16は、入力された操作を示す信号をプロセッサ11へ送信する。操作部16は、タッチパネルから構成されてもよい。
【0038】
表示部17は、プロセッサ11からの画像データを表示する。たとえば、表示部17は、液晶モニタから構成される。操作部16がタッチパネルから構成される場合、表示部17は、操作部16と一体的に形成されてもよい。
【0039】
記憶装置インターフェース18は、記憶装置8に接続するためのインターフェースである。たとえば、記憶装置インターフェース18は、USB接続をサポートする。また、記憶装置インターフェース18は、有線又は無線のLAN接続をサポートするものであってもよい。また、記憶装置インターフェース18は、通信部15と一体的に形成されるものであってもよい。
【0040】
次に、記憶装置8が格納するデータベースについて説明する。
図3は、データベースの構成例を示す。
図3が示すように、データベースは、格納容器情報、荷物情報及び荷役装置情報などから構成される。
【0041】
格納容器情報は、格納容器6に関連する。格納容器情報は、各格納容器6の特徴を示す。
図3が示す例では、格納容器情報は、「ID」、「サイズ」、「耐荷重」、「価格」…などから構成される。
【0042】
「ID」は、格納容器6を識別する識別子を示す。
【0043】
「サイズ」は、荷物を投入可能な領域の寸法を示す。たとえば、「サイズ」は、格納容器6の内側の縦幅、横幅及び高さを示す。
【0044】
「耐荷重」は、格納容器6が耐えうる荷重を示す。即ち、「耐荷重」は、格納容器6に投入可能な荷物の重量である。また、「耐荷重」は、格納容器6に進入可能な荷役装置22の重量であってもよい。
【0045】
「価格」は、格納容器6を用いるために必要な費用を示す。たとえば、格納容器6がコンテナである場合、「価格」は、当該コンテナを輸送するためのトラックなどを手配するための費用などを示す。
【0046】
なお、格納容器情報は、
図3が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、格納容器情報から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0047】
荷物情報は、荷積みされる荷物及び荷降ろしされる荷物に関連する。荷物情報は、荷物の種類ごとの特徴を示す。
図3が示す例では、荷物情報は、「ID」、「サイズ」、「重量」、「形状」…などから構成される。
【0048】
「ID」は、荷物を識別する識別子を示す。
「サイズ」は、荷物の外寸を示す。たとえば、「サイズ」は、荷物の縦幅、横幅及び高さを示す。
「重量」は、荷物の重量を示す。
【0049】
「形状」は、荷物の形状を示す。たとえば、「形状」は、矩形又は球形などを示す。なお、「形状」は、「サイズ」と一体的に構成されるものであってもよい。
【0050】
なお、荷物情報は、荷物の変形しやすさ(指標など)をさらに示すものであってもよい。荷物情報は、
図3が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、荷物情報から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0051】
荷役装置情報は、荷役装置22に関連する。荷役装置情報は、各荷役装置22の特徴を示す。
図3が示す例では、荷役装置情報は、「ID」、「対応可能な荷物」、「対応可能な格納容器」…などから構成される。
【0052】
「ID」は、荷役装置22を識別する識別子を示す。
【0053】
「対応可能な荷物」は、荷役装置22が処理可能な荷物を示す。たとえば、「対応可能な荷物」は、荷役装置22が把持可能な荷物を示す。また、「対応可能な荷物」は、荷物のIDを示す。
【0054】
「対応可能な格納容器」は、荷役装置22が対応する格納容器6を示す。即ち、「対応可能な格納容器」は、荷役装置22が荷物を取り出し又は投入することができる格納容器6を示す。また、「対応可能な格納容器」は、格納容器6のIDを示す。
【0055】
たとえば、「対応可能な格納容器」は、格納容器6に荷役装置22が進入可能であるか、格納容器6の耐荷重で荷役装置22が支持可能であるか、格納容器6内で荷役装置22の可動範囲が十分であるか等に基づいて決定される。
【0056】
なお、荷役装置情報は、
図3が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、荷役装置情報から特定の構成が除外されたりしてもよい。
【0057】
次に、荷役システム1の機能及び動作例について説明する。
荷役システム1が荷積みを行う場合について説明する。
【0058】
まず、上位システム5が実現する機能について説明する。
上位システム5は、計画装置10にデータベースを更新させる機能を有する。
【0059】
上位システム5は、データベースを更新させる更新要求を計画装置10に送信する。たとえば、更新要求は、データベースを含む。ここで、計画装置10は、更新要求に従ってデータベースを更新する。
【0060】
また、上位システム5は、荷積み情報を計画装置10に送信する機能を有する。
たとえば、上位システム5は、荷物の注文などを示す伝票情報を外部装置から取得する。上位システム5は、伝票情報などに基づいて荷積み情報を生成する。
【0061】
荷積み情報は、荷積みされる荷物(たとえば、荷物のID)、個数及び宛先などを示す。
【0062】
荷積み情報を生成すると、上位システム5は、生成された荷積み情報を計画装置10に送信する。
【0063】
また、上位システム5は、格納容器6及び作業員7を手配する機能を有する。
上位システム5は、荷積み計画情報を計画装置10から取得する。荷積み計画情報は、荷物が投入される格納容器6、荷物の投入に関連する箱詰め計画及び荷物を投入する荷役装置22などを示す。
【0064】
荷積み計画情報を取得すると、上位システム5は、荷積み計画情報が示す格納容器6を手配する。たとえば、上位システム5は、格納容器6を所定の位置に搬送する。
【0065】
また、荷積み計画情報が作業員7に対する荷積み作業の割り当てを示す場合、上位システム5は、荷積み計画情報に従って作業員7を手配する。たとえば、上位システム5は、所定の位置に移動して作業を行うように作業員7に通知を出す。
【0066】
また、上位システム5は、荷積み作業を開始することを要求する荷積み要求を計画装置10に送信する機能を有する。
【0067】
格納容器6及び作業員7の手配が完了すると、上位システム5は、荷積み要求を計画装置10に送信する。
【0068】
なお、上位システム5は、手配が完了した後に荷積みを実施したいタイミング(たとえば、翌日又は翌週など)で荷積み要求を計画装置10に送信してもよい。また、上位システム5は、荷積み要求として荷積みを開始する日時を示す情報を計画装置10に送信してもよい。即ち、上位システム5は、計画装置10に荷積み開始予約を行ってもよい。
【0069】
次に、計画装置10が実現する機能について説明する。計画装置10が実現する機能は、プロセッサ11が内部メモリ、ROM12又はNVM14などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0070】
まず、プロセッサ11は、データベースを更新する機能を有する。
プロセッサ11は、通信部15を通じて更新要求を上位システム5から受信する。更新要求を受信すると、プロセッサ11は、記憶装置インターフェース18を通じて更新要求に従ってデータベースを更新する。データベースを更新すると、プロセッサ11は、通信部15を通じて、更新が完了したことを示すレスポンス(更新結果)を上位システム5に送信する。
【0071】
また、プロセッサ11は、荷積み計画情報を生成する機能を有する。
プロセッサ11は、通信部15を通じて荷積み情報を上位システム5から取得する。荷積み情報を取得すると、プロセッサ11は、記憶装置インターフェース18を通じてデータベースを記憶装置8から取得する。
【0072】
データベースを取得すると、プロセッサ11は、荷積み情報及びデータベースに基づいて荷積み計画情報を生成する。
【0073】
たとえば、プロセッサ11は、データベースの荷物情報から荷積み情報が示す荷物の特徴(「サイズ」など)を取得する。荷物の特徴を取得すると、プロセッサ11は、荷物の特徴などに基づいて、各格納容器6に対する箱詰め計画を生成する。箱詰め計画は、荷積みの位置及び順序を示す。たとえば、プロセッサ11は、重い荷物が下に軽い荷物が上になるように箱詰め計画を生成する。
【0074】
各格納容器6に対する箱詰め計画を生成すると、プロセッサ11は、荷積み可能な格納容器6の中から格納容器6を選択する。たとえば、プロセッサ11は、空き空間が少ない格納容器6(積載率が大きい格納容器6)を選択する。また、プロセッサ11は、価格が安い格納容器6を選択してもよい。プロセッサ11が格納容器6を選択する方法は、特定の方法に限定されるものではない。
【0075】
格納容器6を選択すると、プロセッサ11は、荷役装置情報を参照して、荷物及び格納容器6に対応する荷役装置22を選択する。
【0076】
なお、荷役装置22が対応不可能な荷物がある場合、プロセッサ11は、作業員7に対して当該荷物の荷積み作業を割り当てる。この場合、プロセッサ11は、当該荷物を積み込む順序が後になるように箱詰め計画を更新してもよい。即ち、プロセッサ11は、荷役装置22の荷積みが先になるように箱詰め計画を更新する。
【0077】
荷役装置22を選択すると、プロセッサ11は、選択された格納容器6、当該格納容器6への箱詰め計画、及び、選択された荷役装置22などを示す荷積み計画情報を生成する。なお、作業員7に対して荷積み作業の割り当てがある場合、荷積み計画情報は、作業員7に対する荷積み作業の割り当てをさらに示す。
【0078】
また、プロセッサ11が荷積み計画情報を生成する他の例について説明する。
【0079】
プロセッサ11は、データベースの荷役装置情報を参照して、荷物情報から荷積み情報が示す荷物に対応する荷役装置22を選択する。荷役装置22を選択すると、プロセッサ11は、荷役装置情報を参照して、選択された荷役装置22が対応する格納容器6を選択する。
【0080】
格納容器6を選択すると、プロセッサ11は、当該荷物の特徴などに基づいて、選択された各格納容器6に対する箱詰め計画を生成する。各格納容器6に対する箱詰め計画を生成すると、プロセッサ11は、選択された格納容器6の中から当該荷物を格納可能な格納容器6を選択する。
【0081】
格納容器6を選択すると、プロセッサ11は、選択された格納容器6、当該格納容器6への箱詰め計画、及び、選択された荷役装置22などを示す荷積み計画情報を生成する。なお、作業員7に対して荷積み作業の割り当てがある場合、荷積み計画情報は、作業員7に対する荷積み作業の割り当てをさらに示す。
【0082】
荷積み計画情報を生成すると、プロセッサ11は、通信部15を通じて生成された荷積み計画情報を上位システム5に送信する。
【0083】
また、プロセッサ11は、作業システム20に荷積み作業を行わせる機能を有する。
ここでは、上位システム5によって荷積み計画情報が示す格納容器6が手配されているものとする。
【0084】
プロセッサ11は、通信部15を通じて、荷積み要求を受信する。荷積み要求を受信すると、プロセッサ11は、通信部15を通じて、荷積み計画情報が示す荷役装置22を備える作業システム20に荷積みの実施を指示する荷積み実施要求を送信する。
【0085】
荷積み実施要求は、荷役装置22に、荷積み計画情報が示す箱詰め計画に従って荷物を格納容器6に投入させる。制御装置21は、荷積みが完了すると、荷積みが完了したことを示すレスポンス(荷積み実施結果)を計画装置10に送信する。
【0086】
また、荷積み計画情報が作業員7に対する荷積み作業の割り当てを示す場合、プロセッサ11は、作業員7に対する荷積みの通知を表示部17に表示する。なお、プロセッサ11は、ブザーなどを鳴らしてもよい。
【0087】
ここで、作業員7は、当該通知に従って荷物を格納容器6に投入する。投入が完了すると、作業員7は、荷積みが完了したことを示す操作を操作部16に入力するものとする。プロセッサ11は、当該操作の入力を受け付けると、通信部15を通じて作業員7による荷積みが完了したことを示す通知を上位システム5に送信してもよい。
【0088】
作業システム20及び作業員7の荷積みが完了すると、プロセッサ11は、通信部15を通じて、荷積みが完了したことを示すレスポンス(荷積み結果)を上位システム5に送信する。
【0089】
次に、荷役システム1が荷積みを行う動作例について説明する。
図4は、荷役システム1が荷積みを行う動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0090】
まず、上位システム5は、更新要求を計画装置10に送信する(S11)。計画装置10のプロセッサ11は、通信部15を通じて当該更新要求を受信する。当該更新要求を受信すると、プロセッサ11は、記憶装置インターフェース18を通じて当該更新要求に従ってデータベースを更新する(S12)。データベースを更新すると、プロセッサ11は、通信部15を通じて、更新結果を上位システム5に送信する(S13)。
【0091】
上位システム5は、当該更新結果を受信する。当該更新結果を受信すると、プロセッサ11は、荷積み情報を計画装置10に送信する(S14)。
【0092】
計画装置10のプロセッサ11は、通信部15を通じて当該荷積み情報を受信する。当該荷積み情報を受信すると、プロセッサ11は、当該荷積み情報及び当該データベースなどに基づいて荷積み計画情報を生成する(S15)。
【0093】
荷積み計画情報を生成すると、プロセッサ11は、通信部15を通じて生成された荷積み計画情報を上位システム5に送信する(S16)。
【0094】
上位システム5は、当該荷積み計画情報を受信する。当該荷積み計画情報を受信すると、上位システム5は、当該荷積み計画情報に従って格納容器6及び作業員7を手配する(S17)。
【0095】
格納容器6及び作業員7を手配すると、上位システム5は、荷積み要求を計画装置10に送信する(S18)。
【0096】
計画装置10のプロセッサ11は、通信部15を通じて当該荷積み要求を受信する。当該荷積み要求を受信すると、プロセッサ11は、通信部15を通じて荷積み実施要求を作業システム20に送信する(S19)。
【0097】
作業システム20の制御装置21は、当該荷積み実施要求を受信する。当該荷積み実施要求を受信すると、制御装置21は、当該荷積み実施要求に従って、荷役装置22に荷物を格納容器6に投入させる(S20)。
【0098】
荷役装置22に荷物を格納容器6に投入させると、制御装置21は、荷積み実施結果を計画装置10に送信する(S21)。
【0099】
計画装置10のプロセッサ11は、当該荷積み実施結果を受信する。荷積み計画情報が作業員7に対する荷積み作業の割り当てを示す場合、プロセッサ11は、作業員7に対する荷積みの通知を表示部17に表示する(S22)。
【0100】
作業システム20及び作業員7の荷積みが完了すると、プロセッサ11は、通信部15を通じて、荷積み結果を上位システム5に送信する(S23)。たとえば、プロセッサ11は、操作部16を通じて荷積みが完了したことを示す操作の入力を受け付けると、荷積み結果を上位システム5に送信する。
【0101】
上位システム5は、当該荷積み結果を受信する。上位システム5が当該荷積み結果を受信すると、荷役システム1は、動作を終了する。
【0102】
次に、荷役システム1が荷降ろしを行う場合について説明する。
【0103】
まず、上位システム5が実現する機能について説明する。
また、上位システム5は、荷降ろし情報を計画装置10に送信する機能を有する。
たとえば、上位システム5は、荷物の納品などを示す伝票情報を外部装置から取得する。上位システム5は、伝票情報などに基づいて荷降ろし情報を生成する。
【0104】
荷降ろし情報は、荷降ろしされる荷物(たとえば、荷物のID)、及び、荷物が格納されている格納容器6(たとえば、格納容器6のID)などを示す。
【0105】
荷降ろし情報を生成すると、上位システム5は、生成された荷降ろし情報を計画装置10に送信する。
【0106】
また、上位システム5は、作業員7を手配する機能を有する。
上位システム5は、荷降ろし計画情報を計画装置10から取得する。荷降ろし計画情報は、荷降ろしを行う荷役装置22などを示す。
【0107】
荷降ろし計画情報が作業員7に対する荷降ろし作業の割り当てを示す場合、上位システム5は、荷降ろし計画情報に従って作業員7を手配する。
【0108】
たとえば、上位システム5は、所定の位置に移動して作業を行うように作業員7に通知を出す。
【0109】
また、上位システム5は、荷降ろし作業を開始することを要求する荷降ろし要求を計画装置10に送信する機能を有する。
【0110】
作業員7の手配が完了すると、上位システム5は、荷降ろし要求を計画装置10に送信する。なお、作業員7を手配しない場合、上位システム5は、荷降ろし計画情報を受信した後に荷降ろし要求を計画装置10に送信してもよい。また、上位システム5は、格納容器6の納入が完了した場合に、荷降ろし要求を計画装置10に送信してもよい。
【0111】
なお、上位システム5は、手配が完了した後に荷降ろしを実施したいタイミング(たとえば、翌日又は翌週など)で荷降ろし要求を計画装置10に送信してもよい。また、上位システム5は、荷降ろし要求として荷降ろしを開始する日時を示す情報を計画装置10に送信してもよい。即ち、上位システム5は、計画装置10に荷降ろし開始予約を行ってもよい。
【0112】
次に、計画装置10が実現する機能について説明する。計画装置10が実現する機能は、プロセッサ11が内部メモリ、ROM12又はNVM14などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0113】
まず、プロセッサ11は、荷降ろし計画情報を生成する機能を有する。
プロセッサ11は、通信部15を通じて荷降ろし情報を上位システム5から取得する。荷降ろし情報を取得すると、プロセッサ11は、記憶装置インターフェース18を通じてデータベースを記憶装置8から取得する。
【0114】
データベースを取得すると、プロセッサ11は、荷降ろし情報及びデータベースに基づいて荷降ろし計画情報を生成する。
【0115】
たとえば、プロセッサ11は、データベースの荷役装置情報を参照して、荷降ろし情報が示す荷物及び格納容器6に対応する荷役装置22を選択する。なお、荷役装置22が対応不可能な荷物がある場合、プロセッサ11は、作業員7に対して当該荷物の荷積み作業を割り当てる。
【0116】
荷役装置22を選択すると、プロセッサ11は、選択された荷役装置22などを示す荷降ろし計画情報を生成する。なお、作業員7に対して荷降ろし作業の割り当てがある場合、荷降ろし計画情報は、作業員7に対する荷降ろし作業の割り当てをさらに示す。
【0117】
荷降ろし計画情報を生成すると、プロセッサ11は、通信部15を通じて生成された荷降ろし計画情報を上位システム5に送信する。
【0118】
また、プロセッサ11は、作業システム20に荷降ろし作業を行わせる機能を有する。
【0119】
ここでは、上位システム5によって作業員7が手配されているものとする。
【0120】
プロセッサ11は、通信部15を通じて、荷降ろし要求を受信する。荷降ろし要求を受信すると、プロセッサ11は、通信部15を通じて、荷降ろし計画情報が示す荷役装置22を備える作業システム20に荷降ろしの実施を指示する荷降ろし実施要求を送信する。
【0121】
荷降ろし実施要求は、荷役装置22に、荷降ろし計画情報に従って格納容器6からの荷降ろしを行わせる。
【0122】
ここで、作業システム20の制御装置21は、荷降ろし実施要求に従って、荷役装置22に格納容器6からの荷降ろしを行わせる。制御装置21は、荷役装置22が対応不可能な荷物を発見すると、荷役装置22に荷降ろしを一時停止させる。たとえば、制御装置21は、格納容器6内をセンシングすることで荷役装置22が対応不可能な物品を発見する。
【0123】
荷役装置22に荷降ろしを一時停止させると、プロセッサ11は、荷役装置22が対応不可能な物品を発見したことを示す通知(不可通知)を計画装置10に送信する。
【0124】
計画装置10のプロセッサ11は、当該不可通知を受信する。当該不可通知を受信すると、プロセッサ11は、作業員7に対する荷降ろしの通知を表示部17に表示する。たとえば、プロセッサ11は、作業員7が行う荷降ろしの対象となる荷物を示す情報を表示部17に表示する。なお、プロセッサ11は、ブザーなどを鳴らしてもよい。
【0125】
ここで、作業員7は、当該通知に従って格納容器6から荷降ろしを行う。荷降ろしを完了すると、作業員7は、荷降ろしが完了したことを示す操作を操作部16に入力するものとする。
プロセッサ11は、当該操作の入力を受け付けると、通信部15を通じて、荷役装置22が対応不可能な物品の荷降ろしが完了したことを示す完了通知を作業システム20に送信する。
【0126】
ここで、作業システム20の制御装置21は、完了通知を受信すると、荷役装置22に格納容器6からの荷降ろしを再開させる。
【0127】
制御装置21は、荷降ろしが完了すると、荷降ろしが完了したことを示すレスポンス(荷降ろし実施結果)を計画装置10に送信する。
【0128】
計画装置10のプロセッサ11は、通信部15を通じて荷降ろし実施結果を受信する。荷降ろし実施結果を受信すると、プロセッサ11は、通信部15を通じて、荷降ろしが完了したことを示すレスポンス(荷降ろし結果)を上位システム5に送信する。
【0129】
次に、荷役システム1が荷降ろしを行う動作例について説明する。
図5は、荷役システム1が荷降ろしを行う動作例について説明するためのシーケンス図である。
【0130】
まず、上位システム5は、更新要求を計画装置10に送信する(S31)。計画装置10のプロセッサ11は、通信部15を通じて当該更新要求を受信する。当該更新要求を受信すると、プロセッサ11は、記憶装置インターフェース18を通じて当該更新要求に従ってデータベースを更新する(S32)。データベースを更新すると、プロセッサ11は、通信部15を通じて、更新結果を上位システム5に送信する(S33)。
【0131】
上位システム5は、当該更新結果を受信する。当該更新結果を受信すると、プロセッサ11は、荷降ろし情報を計画装置10に送信する(S34)。
【0132】
計画装置10のプロセッサ11は、通信部15を通じて当該荷降ろし情報を受信する。当該荷降ろし情報を受信すると、プロセッサ11は、当該荷降ろし情報及び当該データベースなどに基づいて荷降ろし計画情報を生成する(S35)。
【0133】
荷降ろし計画情報を生成すると、プロセッサ11は、通信部15を通じて生成された荷降ろし計画情報を上位システム5に送信する(S36)。
【0134】
上位システム5は、当該荷降ろし計画情報を受信する。荷降ろし計画情報が作業員7に対する荷降ろし作業の割り当てを示す場合、上位システム5は、作業員7を手配する(S37)。
【0135】
作業員7を手配すると、上位システム5は、荷降ろし要求を計画装置10に送信する(S38)。
【0136】
計画装置10のプロセッサ11は、通信部15を通じて当該荷降ろし要求を受信する。当該荷降ろし要求を受信すると、プロセッサ11は、通信部15を通じて荷降ろし実施要求を作業システム20に送信する(S39)。
【0137】
作業システム20の制御装置21は、当該荷降ろし実施要求を受信する。当該荷降ろし実施要求を受信すると、制御装置21は、当該荷降ろし実施要求に従って、荷役装置22に格納容器6からの荷降ろしを開始させる(S40)。
【0138】
制御装置21は、荷役装置22が対応不可能な荷物を発見すると、荷役装置22に荷降ろしを一時停止させる(S41)。荷役装置22に荷降ろしを一時停止させると、制御装置21は、不可通知を計画装置10に送信する(S42)。
【0139】
計画装置10のプロセッサ11は、通信部15を通じて、当該不可通知を受信する。当該不可通知を受信すると、プロセッサ11は、作業員7に対する荷降ろしの通知を表示部17に表示する(S43)。
【0140】
ここで、作業員7は、荷降ろしの通知に従って、荷役装置22が対応不可能な荷物を荷降ろしする。当該荷物を荷降ろしすると、作業員7は、荷降ろしが完了したことを示す操作を操作部16に入力するものとする。
【0141】
計画装置10のプロセッサ11は、操作部16を通じて当該操作の入力を受け付ける。当該操作の入力を受け付けると、プロセッサ11は、通信部15を通じて完了通知を作業システム20に送信する(S44)。
【0142】
作業システム20の制御装置21は、当該完了通知を受信する。当該完了通知を受信すると、制御装置21は、荷役装置22に荷降ろし作業を再開させる(S45)。
【0143】
荷役装置22が対応不可能な荷物を再度発見すると、荷役システム1は、S41に戻る。
【0144】
荷役装置22が荷降ろしを完了すると、制御装置21は、荷降ろし実施結果を計画装置10に送信する(S46)。
【0145】
計画装置10のプロセッサ11は、通信部15を通じて当該荷降ろし実施結果を受信する。当該荷降ろし実施結果を受信すると、プロセッサ11は、通信部15を通じて荷降ろし結果を上位システム5に送信する(S47)。
【0146】
上位システム5は、当該荷降ろし結果を受信する。上位システム5が当該荷降ろしを受信すると、荷役システム1は、動作を終了する。
【0147】
なお、計画装置10のプロセッサ11は、荷役装置22が対応不可能な荷物の位置を予め認識している場合、荷役装置22が当該荷物を荷降ろししようとするタイミングで荷役装置22を停止させてもよい。
【0148】
また、プロセッサ11は、データベースを更新しなくともよい。
また、計画装置10のNVM14は、データベースを格納するものであってもよい。
また、計画装置10と制御装置21とは、一体的に形成されるものであってもよい。
【0149】
また、上位システム5と計画装置10とは、一体的に形成されるものであってもよい。
【0150】
また、計画装置10のプロセッサ11は、荷積み及び荷降ろしを行う荷役装置22を複数個選択してもよい。
【0151】
以上のように構成された荷役システムは、荷役作業に関連する荷役情報に従って複数の荷役装置から荷役装置を選択する。その結果、荷役システムは、複数の荷役装置を備える場合において、適切な荷役装置に対して荷役作業を割り当てる計画を策定することができる。
【0152】
また、荷役システムは、荷役装置が対応不可能な荷物の荷役作業を作業員に割り当てる。その結果、荷役システムは、当該荷物の荷役作業を適切に行うことができる。
【0153】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
外部装置に接続する通信インターフェースと、
前記通信インターフェースを通じて荷役作業に関連する荷役情報を取得し、
前記荷役情報に基づいて複数の荷役装置から前記荷役作業を行わせる荷役装置を選択する、
プロセッサと、
を備える情報処理装置。
[C2]
前記プロセッサは、選択された前記荷役装置が前記荷役作業の対象となる荷物に対応不可能である場合、前記荷物の荷役作業を作業員に通知する、
[C1]に記載の情報処理装置。
[C3]
前記通知を表示する表示部を備える、
[C2]に記載の情報処理装置。
[C4]
前記通信インターフェースは、前記複数の荷役装置をそれぞれ制御する制御装置に接続し、
前記プロセッサは、前記通信インターフェースを通じて、選択された前記荷役装置に前記荷役作業を行わせるための制御信号を選択された前記荷役装置を制御する制御装置に送信する、
[C1]乃至[C3]の何れか1つに記載の情報処理装置。
[C5]
前記荷役情報は、前記荷役作業の対象となる荷物を示し、
前記プロセッサは、前記荷物に関連する荷物情報に基づいて前記複数の荷役装置から前記荷役作業を行わせる前記荷役装置を選択する、
[C1]乃至[C4]の何れか1つに記載の情報処理装置。
[C6]
前記荷役作業は、荷積み作業であり、
前記プロセッサは、複数の格納容器に関連する格納容器情報に基づいて前記複数の荷役装置から前記荷役作業を行わせる前記荷役装置を選択する、
[C5]に記載の情報処理装置。
[C7]
前記プロセッサは、
前記荷物情報及び前記格納容器情報に基づいて前記複数の格納容器から前記荷物を格納する格納容器を選択し、
選択された前記格納容器及び前記荷物に対応する荷役装置を、前記荷役作業を行わせる前記荷役装置として選択する、
[C6]に記載の情報処理装置。
[C8]
前記プロセッサは、
前記荷役装置に、前記荷役装置が荷積み可能な荷物を先に前記格納容器に投入させる、
[C6]又は[C7]に記載の情報処理装置。
[C9]
前記荷役作業は、荷降ろし作業であり、
前記荷役情報は、前記荷物を格納する格納容器を示し、
前記プロセッサは、前記格納容器及び前記荷物に対応する荷役装置を、前記荷役作業を行わせる前記荷役装置として選択する、
[C5]に記載の情報処理装置。
[C10]
プロセッサによって実行される情報処理方法であって、
荷役作業に関連する荷役情報を取得し、
前記荷役情報に基づいて複数の荷役装置から前記荷役作業を行わせる荷役装置を選択する、
情報処理方法。
[C11]
プロセッサによって実行されるプログラムであって、
前記プロセッサに、
荷役作業に関連する荷役情報を取得する機能と、
前記荷役情報に基づいて複数の荷役装置から前記荷役作業を行わせる荷役装置を選択する機能と、
を実現させるプログラム。
[C12]
情報処理装置と作業システムとを備えるシステムであって、
前記情報処理装置は、
外部装置と複数の荷役装置をそれぞれ制御する制御装置とに接続する通信インターフェースと、
前記通信インターフェースを通じて荷役作業に関連する荷役情報を取得し、
前記荷役情報に基づいて前記複数の荷役装置から前記荷役作業を行わせる荷役装置を選択する、
前記通信インターフェースを通じて、選択された前記荷役装置に前記荷役作業を行わせるための制御信号を選択された前記荷役装置を制御する制御装置に送信する、
プロセッサと、
を備え、
前記作業システムは、
前記荷役作業を行う荷役装置と、
前記制御信号に従って前記荷役装置を制御する制御装置と、
を備える、
システム。
【符号の説明】
【0154】
1…荷役システム、5…上位システム、6(6a、6b…)…格納容器、7…作業員、8…記憶装置、10…計画装置、11…プロセッサ、12…ROM、13…RAM、14…NVM、15…通信部、16…操作部、17…表示部、18…記憶装置インターフェース、20(20a、20b…)…作業システム、21(21a、21b…)…制御装置、22(22a、22b…)…荷役装置。