(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-20
(45)【発行日】2024-10-01
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20240924BHJP
【FI】
G06F1/16 312M
G06F1/16 312G
(21)【出願番号】P 2023527739
(86)(22)【出願日】2021-11-03
(86)【国際出願番号】 CN2021128388
(87)【国際公開番号】W WO2022095889
(87)【国際公開日】2022-05-12
【審査請求日】2023-05-09
(31)【優先権主張番号】202011238134.9
(32)【優先日】2020-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】リー,ネンジー
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第210694032(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第111478996(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0107432(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第110807446(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F1/16
H04M1/02
H01H13/00-13/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ケース、第2ケース、及び第1ボタンを含む電子機器であって、
前記第1ケースと前記第2ケースは前記第1ボタンを収容するための収容空間を形成し、
前記第1ボタンは、機能モジュールアセンブリ、機能モジュールFPC、ボタンシート、ボタンパッド、及びボタンFPCを含み、
前記収容空間には、内から外へ順に前記ボタンFPC、ボタンパッド、ボタンシート、及び前記機能モジュールアセンブリが設けられ、
前記機能モジュールアセンブリは前記機能モジュールFPCに電気的に接続され、
前記機能モジュールアセンブリと前記ボタンパッドは前記ボタンシートに固定され、
前記ボタンパッドには組立部が設けられ、前記ボタンパッドは前記組立部を介して前記第2ケースに組み立てら
れ、
前記ボタンシートの前記ボタンパッドに近接する側面にレーザ彫刻構造が設けられ、
前記ボタンパッドは前記ボタンシートに接着され、
前記ボタンパッドと前記ボタンシートとの間には、第1接着領域と、前記第1接着領域の両側に位置する第2接着領域とがあり、前記ボタンパッドは前記第1接着領域と前記第2接着領域とで異なる接着方式で接着される、電子機器。
【請求項2】
前記組立部は、前記ボタンパッドの両端に設けられる2つの第1組立部材を含み、前記第2ケースに2つの第2組立部材が設けられ、
各前記第1組立部材はそれぞれ1つの前記第2組立部材と係合する、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第1組立部材は第1接続端と第1組立端を有し、前記第2組立部材は第2接続端と第2組立端を有し、
前記第1組立部材は前記第1接続端を介して前記ボタンパッドに固定的に接続され、前記第2組立部材は前記第2接続端を介して前記第2ケースに固定的に接続され、
前記第1組立部材の第1組立端は前記第2組立部材の第2組立端に取り外し可能に接続される、請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記第1組立部材の第1組立端は第1方向に向かって折り曲げられて凹部が形成され、
前記第2組立部材の第2組立端は第2方向に向かって延在して、前記凹部に当接又は係着し、
前記第1方向は前記第2方向に垂直である、請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記第1方向は前記ボタンFPCに向かう方向である、請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記第1組立部材の第1組立端は環状構造であり、前記第2組立部材の第2組立端は柱状構造であり、
前記第1組立部材の第1組立端は前記第2組立部材の第2組立端に外嵌される、請求項3に記載の電子機器。
【請求項7】
前記ボタンパッドは前記第1接着領域で両面テープによって前記ボタンシートに接着され、前記ボタンパッドは前記第2接着領域でディスペンスの方式によって前記ボタンシートに接着される、請求項
1に記載の電子機器。
【請求項8】
前記ボタンFPCの前記ボタンパッドから離れる一側に設けられ、前記第1ケースに固定される補強シートをさらに含む、請求項1に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年11月09日に中国で提出された、中国特許出願No.202011238134.9の優先権を主張し、その全ての内容が参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願の実施例は、通信の技術分野に関し、具体的には電子機器に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術において、側面指紋モジュールの組立方式は、指紋モジュールを電子機器の下ケースに組み立て、プラスチック又はステンレス鋼製のブラケットで指紋モジュールを固定している。このような組立方式では、指紋モジュール全体が占有する電子機器の空間が大きく、電子機器の上ケースにおいて逃がしを実現するために、プラスチックが多く低減され、機器全体の強度に大きな影響がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の実施例は、指紋モジュールが占有する電子機器の空間が大きいという問題を解決できる電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術的課題を解決するために、本出願は次のように実現される。
【0006】
本出願の実施例は、第1ケース、第2ケース、及び第1ボタンを含む電子機器であって、
前記第1ケースと前記第2ケースは前記第1ボタンを収容するための収容空間を形成し、
前記第1ボタンは、機能モジュールアセンブリ、機能モジュールFPC、ボタンシート、ボタンパッド、及びボタンFPCを含み、
前記収容空間には、内から外へ順に前記ボタンFPC、ボタンパッド、ボタンシート、及び前記機能モジュールアセンブリが設けられ、
前記機能モジュールアセンブリは前記機能モジュールFPCに電気的に接続され、
前記機能モジュールアセンブリと前記ボタンパッドは前記ボタンシートに固定され、
前記ボタンパッドには組立部が設けられ、前記ボタンパッドは前記組立部を介して前記第2ケースに組み立てられる、電子機器を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本出願の実施例において、第1ボタンのボタンパッドが組立部を介して第2ケースに組み立てられることにより、機能モジュール全体の電子機器ケースへの固定組立が実現され、従来のプラスチック又はステンレス鋼製のブラケットが不要になり、電子機器の空間が節約され、また、節約した寸法は電子機器ケースへのプラスチック追加に用いることができ、これにより機器全体の強度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1a】従来の電子機器における指紋モジュールの構造模式図である。
【
図1b】従来の電子機器の構造模式図(1)である。
【
図1c】従来の電子機器の構造模式図(2)である。
【
図2】本出願の実施例で提供される電子機器における機能モジュールの構造模式図(1)である。
【
図3】本出願の実施例で提供される電子機器の構造模式図(1)である。
【
図5】本出願の実施例で提供される電子機器の構造模式図(2)である。
【
図6】本出願の実施例で提供される電子機器における機能モジュールの構造模式図(2)である。
【
図7】本出願の実施例で提供される電子機器における機能モジュールの構造模式図(3)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下において、本出願の実施例における図面を参照しながら、本出願の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明し、当然ながら、説明される実施例は本出願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的労力を要することなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。
【0010】
本出願の明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」等は、特定の順序又は前後順を記述するためのものではなく、類似する対象を区別するためのものである。このように使用される用語は、本出願の実施例がここで図示又は記述される以外の順序で実施できるように、適当な場合において互いに置き換えてもよいことを理解すべきであり、また、「第1」、「第2」等で区別する対象は通常、1種類であり、対象の数を限定することがなく、例えば、第1対象は1つであってもよいし、複数であってもよいことを理解すべきである。また、明細書及び特許請求の範囲において「及び/又は」は、接続している対象のうちの少なくとも1つを表し、符号の「/」は、一般的には前後の関連対象が「又は」の関係にあることを表す。
【0011】
本出願の実施例の解決手段をより良く理解できるように、まず、以下の内容を説明する。
【0012】
図1aを参照し、
図1aには、ボタン用ソフトパッド11、ボタン鋼板12、指紋モジュールアセンブリ13、及び指紋モジュールFPC(フレキシブル回路基板(Flexible Printed Circuit,FPC)14を含む従来の一般的な指紋モジュール構造が示され、従来の電子機器において、指紋モジュールは通常、電源ボタンと一体化され、これにより、ユーザは電源ボタンを押しながら指紋認証を行うことができ、1回の操作で身分認証とデバイスの画面オン及び起動を完了することができる。従来の組立方式において、ボタン用ソフトパッド11はディスペンスによりボタン鋼板12に貼り付けられており、ユーザが電源ボタンを押すと、ボタン用ソフトパッド11は電源ボタンFPCを押圧し、同時に電源ボタンの機能が実現される。
【0013】
具体的には、
図1bを参照すると、指紋モジュールアセンブリ13は、電子機器のメイン下部ケース102(下ケース、背面ケース等とも呼ばれ、本出願では具体的に限定されない)に組み立てられており、電源ボタンFPC103は、サイドボタン支持鋼片104と一体的に組み立てられてから、メイン下部ケース102に組み立てられ、指紋モジュールも同時に固定され、電源ボタンの機能が実現される。
【0014】
さらに、
図1cを参照し、
図1cには機器全体における指紋モジュールの組立状態が示され、次の(1)~(4)の欠陥がある。
【0015】
(1)指紋モジュールアセンブリ13はサイドボタン支持鋼片104によって固定され、サイドボタン支持鋼片104自体のコストは機器全体のコスト増加につながる。
【0016】
(2)電源ボタンFPC103の組み立て及び指紋モジュールアセンブリ13の固定にはサイドボタン支持鋼片104が必要であり、且つ鋼片を通常0.3mm以上に厚くする必要があるため、対応する電子機器のメイン下部ケース101のプラスチックが多く低減され、メイン上部ケース101及び機器全体の強度に大きな影響が与えられる。
【0017】
(3)ボタン用ソフトパッド11自体は面積が小さく、ディスペンスによりボタン鋼板12に貼り合わせられ、接着力が不足し、緩みやすい恐れがある。
【0018】
(4)ボタン用ソフトパッド11は接着剤で接着され、接着剤の厚みが一致させにくく、指紋モジュール全体の厚み寸法が±0.05厚みの標準公差要求に達することができず、ボタンの手触りへの影響が大きい。両面テープで貼り付ける場合、従来の接着剤の粘着性に達するためには、より厚い両面テープで貼り付ける必要があるが、厚い両面テープを使用すると、部材の寸法が増加し、機器の内部空間がより多く占有される。
【0019】
以下において、図面を参照しながら、本出願の実施例で提供される電子機器を具体的な実施例及びその応用シーンによって詳しく説明する。
【0020】
説明すべきことは、本出願の実施例に係る電子機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、インテリジェント家具、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(Ultra-Mobile Personal Computer,UMPC)、ネットブック又はパーソナルディジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)等であってもよく、本出願の実施例では、電子機器の種類について具体的に限定しない点である。
【0021】
図2から
図5を参照し、本出願の実施例は電子機器を提供し、該電子機器は、第1ケース201、第2ケース202、及び第1ボタン203を含む。該第1ボタン203は電源ボタン、音量制御ボタン等の機能ボタンであってもよく、本出願の実施例ではこれについて具体的に限定しない。
【0022】
図5に示すように、第1ケース201と第2ケース202は第1ボタン203を収容するための収容空間を形成する。
上記第1ケース201は上ケース、メイン上部ケース、前面ケース等と呼ばれてもよく、上記第2ケース202は下ケース、メイン下部ケース、背面ケース等と呼ばれてもよく、本出願の実施例では第1ケース201及び第2ケース202の名称について具体的に限定しない。
【0023】
第1ボタン203は、機能モジュールアセンブリ21、機能モジュールFPC22、ボタンシート23、ボタンパッド24、及びボタンFPC25を含む。選択的に、機能モジュールアセンブリ21は指紋モジュールアセンブリであり、機能モジュールFPC22は指紋モジュールFPCである。
【0024】
図5に示すように、電子機器は、中間フレーム26をさらに含むことが理解可能であり、説明すべきことは、該中間フレーム26は全体的に機能モジュール全体よりも高いが、機能モジュールに対応する位置は機能モジュールより僅かに低くするようにしてもよい(例えば、凹構造にする)点である。このように、一方では、機能モジュールを露出させ、機能モジュールがその機能を発揮しやすくなり、例えば、機能モジュールが指紋モジュールである場合、指紋認識を容易にするために、中間フレーム26の指紋モジュールに対応する位置に凹構造を設ける。他方では、凹みの設計によって、ユーザが電子機器を使用する時に機能モジュールの位置を直接見つけることができ、操作が容易になる。
【0025】
説明すべきことは、本出願の実施例において、機能モジュールは、例えば、指紋認識用の指紋モジュール、ボタンフィードバックを行うための振動モジュール、ユーザのボタン押下力の大きさを検出するための圧力検出モジュール等、様々な種類があり得、本出願の実施例では、機能モジュールの種類について具体的に限定しない点である。上記機能モジュールアセンブリ21は、指紋チップ等の機能に対応するチップであってもよく、又は圧力センサー等の機能に対応するセンサーであってもよく、本出願の実施例では、機能モジュールアセンブリ21の具体的な種別について限定しない。上記機能モジュールFPC22は機能モジュールアセンブリ21が受信した信号又は情報を伝送するために用いられる。
【0026】
図5に示すように、収容空間には、内から外へ順にボタンFPC25、ボタンパッド24、ボタンシート23、及び機能モジュールアセンブリ21が設けられる。
【0027】
図2と
図3に示すように、機能モジュールアセンブリ21は機能モジュールFPC22に電気的に接続され、さらに、機能モジュールFPC22は、電子機器内のプロセッサに電気的に接続されて、機能モジュールアセンブリ21が受信した信号、又はプロセッサが送信した制御信号を伝送するために用いられ得る。
【0028】
図2に示すように、機能モジュールアセンブリ21とボタンパッド24はそれぞれボタンシート23の対向する両側面に固定され、ここで、ボタンパッド24とボタンシート23とは粘着の方式で固定されてもよい。
【0029】
上記ボタンパッド24はボタン用ソフトパッドと呼ばれてもよく、上記ボタンシート23はボタン鋼板と呼ばれてもよい。
図5に示すように、ボタンFPC25は、ボタンパッド24のボタンシート23から離れる一側に位置し、このように、ユーザが第1ボタン203を押すと、ボタンパッド24を介してボタンFPC25を押圧し、ボタン機能を実現する。例えば、第1ボタン203が電源ボタンである場合、ボタンパッド24を介してボタンFPC25を押圧し、機器の画面オン又は画面オフを制御し、具体的には、ボタンパッド24はボタンFPC25上のスイッチ素子又は接点等を押圧するものであってもよく、本出願の実施例ではこれについて具体的に限定しない。
【0030】
上記ボタンシート23は、主に機能モジュールアセンブリ21とボタンパッド24を載せるために用いられ、構造の強度を確保するために硬質プラスチック又は鋼等の金属材質を採用してもよい。上記ボタンパッド24はゴム又はシリカゲル等の一定の弾性緩衝作用を有する材質を採用してもよく、ボタンFPC25を保護するとともに、ユーザに一定の押下フィードバックを与え、使用体験を向上させることができる。本出願の実施例では、ボタンパッド24とボタンシート23の材質について具体的に限定しない。
【0031】
図2を参照し、ボタンパッド24には組立部240が設けられ、
図3を参照し、ボタンパッド24は組立部240を介して第2ケース202に組み立てられる。
【0032】
本出願の実施例において、ボタンパッド24には組立部240が設けられ、この組立部240を介して第2ケース202に組み立てられ、このように、機能モジュール全体(即ち、機能モジュールアセンブリ21、機能モジュールFPC22、ボタンシート23、及びボタンパッド24を含む)の機器内部における固定組立は、ボタンパッド24上の組立部240によって実現され、
図1aから
図1cに示す従来の電子機器に比べて、従来のサイドボタン支持鋼片104が不要になり、コストが節約される。直接組立部240を介して組み立てられることで、組立方式がより簡単になり、サイドボタン支持鋼片104が除去された後、機能モジュールの組立に必要な機器内部空間が低減され、節約された空間は第1ケース201の側部を厚くするために使用でき、第1ケース201及び機器全体の強度及び信頼性が向上する。
【0033】
また、ボタンパッド24に組立部240を設ける必要があるため、実際の実施において、ボタンパッド24とボタンシート23との粘着面積がより大きくなるように、ボタンパッド24の面積を大きくする必要があり、これは両者間の貼着力の向上に寄与する。
【0034】
引き続いて
図3を参照し、いくつかの実施形態において、組立部240は、ボタンパッド24の両端に設けられる2つの第1組立部材241を含み、第2ケース202に2つの第2組立部材242が設けられる。
【0035】
実際の応用シーンにおいて、ボタンパッド24は、通常、細長い矩形又は楕円形等の形状であり、このため、2つの第1組立部材241はそれぞれボタンパッド24の長さ方向の両端に設けられてもよい。
【0036】
各第1組立部材241はそれぞれ1つの第2組立部材242と係合する。
【0037】
本出願の実施例において、ボタンパッド24上の第1組立部材241に合わせて、第2ケース202には第2組立部材242が設けられ、各組立部材は2つ一組で互いに係合する。
【0038】
図4を参照し、いくつかの実施形態において、第1組立部材241は第1接続端2411と第1組立端2412を有し、第2組立部材242は第2接続端2421と第2組立端2422を有し、第1組立部材241は第1接続端2411を介してボタンパッド24に固定的に接続され、第2組立部材242は第2接続端2421を介して第2ケース202に固定的に接続され、第1組立部材241の第1組立端2412は第2組立部材242の第2組立端2422に取り外し可能に接続される。
【0039】
図4を引き続いて参照し、いくつかの実施形態において、第1組立部材241の第1組立端2412は、第1方向に向かって折り曲げられて凹部が形成され、第2組立部材242の第2組立端2422は第2方向に向かって延在して凹部に当接し、つまり、第1組立端2412が折り曲げられて形成される凹部は、第2組立端2422の移動を規制する役割を果たすことができ、このように、ボタンパッド24を介してボタンFPC25を押圧する時、ボタンFPC25を過度に押圧することを回避し、部品の損傷を防止することができる。
【0040】
又は、第2組立部材242の第2組立端2422は第2方向に向かって延在して、凹部に当接して係着し、つまり、第1組立端2412が折り曲げられて形成される凹部は第2組立端2422をロックする役割を果たすことができ、組立安定性が向上する。
【0041】
ここで、第1方向は第2方向に垂直であり、つまり、第1組立端2412と第2組立端2422は対向的に交差して組み立てられ、組立安定性が向上する。
【0042】
さらに、上記第1方向はボタンFPC25を押圧する方向であり、即ち、第1組立端2412はボタンFPC25が位置する方向に向かって折り曲げられて凹部が形成され、これは、第1ボタンの機能がボタンパッド24を介してボタンFPC25を押圧することで実現されるため、第1ボタンを使用する際に、ボタンパッド24がボタンFPC25に向かって微小に移動することがあり、この時、ボタンFPC25に向かって折り曲げられた第1組立端2412と第2組立端2422との相互係合により、機能モジュール全体が強固に組み立てられることを確保し、第1ボタンの使用による機能モジュールのズレ又は損傷を防止することができるからである。
【0043】
いくつかの実施形態において、上記第1組立部材241の第1組立端2412は環状構造であってもよく、即ち、第1組立端2412はカラーであってもよく、第2組立部材242の第2組立端2422は柱状構造であり、即ち、第1組立端2412はカラムであってもよく、第1組立部材241の第1組立端2412は第2組立部材242の第2組立端2422に外嵌される。
【0044】
本出願の実施例において、カラーとカラムの係合により、組み立ての困難性を低減し、機器の組立効率を高めることができる一方で、第1組立端2412と第2組立端2422の係合安定性を確保し、機能モジュールのズレ又は損傷を回避することができる。
【0045】
図6を参照し、いくつかの実施形態において、ボタンシート23のボタンパッド24に近接する側面にはレーザ彫刻構造が設けられており、明確に示すために、
図6にボタンパッド24が省略されることが理解可能である。
【0046】
本出願の実施例において、ボタンシート23の表面のダイン値(即ち、表面張力係数であり、ダイン値が通称である)を向上させ、ボタンシート23とボタンパッド24を接着した後の接着力を増加させるために、ボタンシート23全面に対してレーザ彫刻を行う。
【0047】
説明すべきことは、
図6中の斜線ハッチングは、ボタンシート23上でレーザ彫刻を行うことを標記するためのものに過ぎず、実際のレーザ彫刻形状が
図6に示す形状であることを意味するものではなく、本出願の実施例では、ボタンシート23の表面のレーザ彫刻形状について具体的に限定しない点である。
【0048】
図7を参照し、いくつかの実施形態において、ボタンパッド24はボタンシート23に接着されており、ここで、ボタンパッド24とボタンシート23との間には、第1接着領域231と、第1接着領域231の両側に位置する第2接着領域232とがあり、ボタンパッド24は第1接着領域231と第2接着領域232とで異なる接着方式で接着される。
【0049】
本出願の実施例において、ボタンパッド24がボタンFPC25を押圧する時は、ボタンパッド24の中央部で押圧することを考慮すれば、ボタンパッド24の中央部の接着厚みの寸法をより正確にする必要がある。このため、ボタンパッド24とボタンシート23との間は2種類の接着領域に区画され、中央部分は第1接着領域231であり、両端部分は第2接着領域232であり、つまり、
図7中の斜線ハッチングで区画される領域に示すとおりである。第1接着領域231は接着厚みの正確な寸法を保証するためのものであり、第2接着領域232は接着力を確保するためのものである。
【0050】
具体的には、ボタンパッド24は、第1接着領域231で両面テープによってボタンシート23に接着され、ボタンパッド24は、第2接着領域232でディスペンス方式によってボタンシート24に接着される。
【0051】
本出願の実施例において、中央部分の第1接着領域231は、両面テープを貼り付ける方式を採用し、ボタンパッド24の貼付後、機能モジュール全体の厚み寸法がより正確であることを保証することができ、両端部分の第2接着領域232は、ディスペンスの方式を採用し、ボタンパッド24の接着力を向上させ、接着をより確実にすることができる。
【0052】
引き続いて
図5を参照し、電子機器は、ボタンFPC25のボタンパッド24から離れる一側に設けられ、第1ケース201に固定される補強シート27をさらに含む。
【0053】
本出願の実施例において、補強シート27はFPC補強シートと呼ばれてもよく、ボタンFPC25は補強シート27を介して第1ケース201に固定される。
【0054】
説明すべきことは、本出願の実施例における補強シート27は
図1c中のサイドボタン支持鋼片104と同等ではなく、本出願の実施例における補強シート27はボタンFPC25の固定及び構造強度の補強にのみ使用され、
図1c中のサイドボタン支持鋼片104は機能モジュール全体の固定にも使用される点である。補強シート27に要求される強度はサイドボタン支持鋼片104よりも低いため、実際の応用シーンにおいて、補強シート27の厚みは、サイドボタン支持鋼片104よりも少なくとも0.15mm薄くすることができる。
【0055】
さらに、補強シート27は両面テープによって第1ケース201に貼り合わせられる。
【0056】
さらに、補強シート27と第1ケース201との間の両面テープの厚みは0.04~0.06mmであり、好ましくは0.05mmである。
【0057】
本出願の実施例において、両面テープで補強シート27を固定することで、接着厚みの寸法は制御しやすくなる。
図1aから
図1cに示す従来の電子機器に比べると、従来の電子機器において、サイドボタン支持鋼片104とメイン上部ケース101との間に0.2mmの隙間(即ち、従来の解決手段における接着厚み)が必要であるが、本出願の実施例の解決手段を採用すると、補強シート27と第1ケース201との間の両面テープの厚みは0.05mmだけでよく、このように、第1ケース201の空間がさらに0.15mm節約されたので、第1ケース201の側壁を0.3mm以上厚くすることができる。
【0058】
いくつかの実施形態において、本出願の実施例に係る電子機器は第2ボタンをさらに含み、ボタンFPCは第2ボタンに電気的に接続される。
【0059】
本出願の実施例において、ボタンFPCは第1ボタンと第2ボタンに同時に応用され、つまり、第1ボタンと第2ボタンのFPCを1つにすることで、FPCコストを低減することができる。具体的には、第1ボタンは電源ボタンであってもよく、第2ボタンは音量ボタンであってもよい。
【0060】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「1つの……を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。また、指摘すべきことは、本出願の実施形態における方法及び装置の範囲は図示又は検討された順序で機能を実行することに限定されず、係る機能に応じて実質的同時に又は逆の順序で機能を実行することも含み得る点であり、例えば、説明されたものと異なる順番で説明された方法を実行してもよく、さらに各種のステップを追加、省略、又は組み合わせてもよい。また、何らかの例を参照して説明した特徴は他の例において組み合わせられてもよい。
【0061】
以上において、図面を参照しながら本出願の実施例を説明したが、本出願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本出願の示唆をもとに、当業者が本出願の趣旨と特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。