(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-20
(45)【発行日】2024-10-01
(54)【発明の名称】工事用エレベーター及び工事用エレベーターのコンペンロープの延長方法
(51)【国際特許分類】
B66B 9/187 20060101AFI20240924BHJP
B66B 7/06 20060101ALI20240924BHJP
【FI】
B66B9/187 D
B66B7/06 F
(21)【出願番号】P 2023559332
(86)(22)【出願日】2021-11-12
(86)【国際出願番号】 JP2021041664
(87)【国際公開番号】W WO2023084721
(87)【国際公開日】2023-05-19
【審査請求日】2024-04-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】樋野 悠人
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 章智
(72)【発明者】
【氏名】西野 克典
(72)【発明者】
【氏名】田代 真樹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 和
【審査官】今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0163347(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0166419(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0034425(US,A1)
【文献】国際公開第2000/50328(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 9/00 - 9/193
B66B 7/00 - 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンペンロープが巻回されたコンペンロープリールと、
前記コンペンロープリールから引き出された前記コンペンロープが巻き掛けられ、建築構造物の昇降路を昇降する昇降体と、
前記コンペンロープにおける前記コンペンロープリールと前記昇降体との間に配置され、前記コンペンロープリールから引き出された前記コンペンロープが巻き掛けられる滑車と、
前記滑車に対して前記コンペンロープリール側の前記コンペンロープを開放可能に把持する少なくとも1以上の第1ロープ把持装置と、
前記滑車に対して前記昇降体側の前記コンペンロープを開放可能に把持する少なくとも1つ以上の第2ロープ把持装置と、を備え
、
前記滑車は、前記昇降体の昇降方向に沿って移動可能に支持される
工事用エレベーター。
【請求項2】
前記昇降体を昇降移動させる巻上機が設置された機械室ユニットと、
前記機械室ユニットを揚重可能に支持する揚重機と、をさらに備えた
請求項1に記載の工事用エレベーター。
【請求項3】
前記滑車は、前記機械室ユニットとは独立して揚重される
請求項2に記載の工事用エレベーター。
【請求項4】
前記滑車は、前記機械室ユニットに回転可能に支持され、前記機械室ユニットと共に揚重される
請求項2に記載の工事用エレベーター。
【請求項5】
前記機械室ユニットは、複数の機械室に分割される
請求項2に記載の工事用エレベーター。
【請求項6】
前記機械室ユニットは、
前記第1ロープ把持装置及び前記第2ロープ把持装置が設置される第1機械室と、
前記第1機械室の上下方向の上部に配置され、前記滑車が設置される第2機械室と、を有する
請求項5に記載の工事用エレベーター。
【請求項7】
コンペンロープが巻回されたコンペンロープリールと、前記コンペンロープリールから引き出された前記コンペンロープが巻き掛けられ、建築構造物の昇降路を昇降する昇降体と、前記コンペンロープにおける前記コンペンロープリールと前記昇降体との間に配置され、前記コンペンロープリールから引き出された前記コンペンロープが巻き掛けられる滑車と、前記滑車に対して前記コンペンロープリール側の前記コンペンロープを開放可能に把持する第1ロープ把持装置と、前記滑車に対して前記昇降体側の前記コンペンロープを開放可能に把持する第2ロープ把持装置と、を備えた工事用エレベーターのコンペンロープの延長方法において、
前記第2ロープ把持装置で前記コンペンロープを把持する工程と、
前記第1ロープ把持装置による前記コンペンロープの把持を開放し、前記滑車を前記昇降体の昇降方向に沿って所定の高さまで上昇させ、前記コンペンロープリールから前記コンペンロープを引き出す工程と、
前記滑車を所定の高さまで上昇させた後、前記第1ロープ把持装置で前記コンペンロープを把持し、前記第2ロープ把持装置による前記コンペンロープの把持を開放する工程と、
前記第2ロープ把持装置が設置された機械室ユニットを所定の高さまで上昇させる工程と、
含む工事用エレベーターのコンペンロープの延長方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工事用エレベーター及び工事用エレベーターのコンペンロープの延長方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、建設中の建築構造物に設けられて、資材や人を運搬するためのエレベーターとして工事用エレベーターが提案されている。この工事用エレベーターは、建築構造物の建設の進捗状況に応じて、巻上機や制御盤等を有する機械室ユニットを上昇させることで、乗りかごが昇降する範囲、すなわち運行可能な範囲を拡大させている。また、乗りかごの昇降範囲の拡大に伴って乗りかごに接続される主ロープの延長作業も行われる。
【0003】
従来の工事用エレベーターとしては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1に記載された技術では、機械室ユニットを上昇させる際に、主ロープが自重により主ロープリールから作業者の意図に反して引き出されることを防止するために、把持装置により主ロープを所定の力で把持している。そして、機械室ユニットを上昇させることで、主ロープが把持装置上を滑り、主ロープの延長が行われる。
【0004】
また、工事用エレベーターには、乗りかご及び釣合おもりが昇降移動する際の乗りかごと釣合おもりの重量バランスを調整するコンペンチェーンが乗りかご及び釣合おもりに設置されている。また、長工程向けのエレベーターでは、強度上の観点からコンペンチェーンではなく、コンペンロープが採用される。そして、乗りかごの昇降範囲の拡大に伴ってこのコンペンロープを延長する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、コンペンロープの場合、コンペンチェーンのように継ぎ足しで延長することができず、機械室の揚重作業とコンペンロープの延長作業を別に行う必要があり、コンペンロープの延長作業が大変煩雑なものとなっていた。
【0007】
本目的は、上記の問題点を考慮し、コンペンロープを容易に延長することができる工事用エレベーター及び工事用エレベーターのコンペンロープの延長方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決し、目的を達成するため、工事用エレベーターは、コンペンロープリールと、昇降体と、滑車と、少なくとも1つ以上の第1ロープ把持装置と、少なくとも1つ以上の第2ロープ把持装置と、を備えている。コンペンロープリールには、コンペンロープが巻回されている。昇降体は、コンペンロープリールから引き出されたコンペンロープが巻き掛けられ、建築構造物の昇降路を昇降する。滑車は、コンペンロープにおけるコンペンロープリールと昇降体との間に配置され、コンペンロープリールから引き出されたコンペンロープが巻き掛けられる。第1ロープ把持装置は、滑車に対してコンペンロープリール側のコンペンロープを開放可能に把持する。第2ロープ把持装置は、滑車に対して昇降体側のコンペンロープを開放可能に把持する。そして、滑車は、昇降体の昇降方向に沿って移動可能に支持される。
【0009】
また、上述した構成を有する工事用エレベーターのコンペンロープの延長方法は、以下(1)から(4)に示す工程を含む。
(1)第2ロープ把持装置でコンペンロープを把持する工程。
(2)第1ロープ把持装置によるコンペンロープの把持を開放し、滑車を昇降体の昇降方向に沿って所定の高さまで上昇させ、コンペンロープリールからコンペンロープを引き出す工程。
(3)滑車を所定の高さまで上昇させた後、第1ロープ把持装置でコンペンロープを把持し、第2ロープ把持装置によるコンペンロープの把持を開放する工程。
(4)第2ロープ把持装置が設置された機械室ユニットを所定の高さまで上昇させる工程。
【発明の効果】
【0010】
上記構成の工事用エレベーター及びコンペンロープの延長方法によれば、コンペンロープを容易に延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1の実施の形態例にかかる工事用エレベーターを示す概略構成図である。
【
図2】第1の実施の形態例にかかる工事用エレベーターにおける通常運転時の把持装置の状態を示す図である。
【
図3】第1の実施の形態例にかかる工事用エレベーターにおけるコンペンロープの延長方法を示すもので、滑車の移動中の状態を示す図である。
【
図4】第1の実施の形態例にかかる工事用エレベーターにおけるコンペンロープの延長方法を示すもので、機械室ユニットの移動中の状態を示す図である。
【
図5】
図4に示す状態での把持装置の状態を示す図である。
【
図6】第1の実施の形態例にかかる工事用エレベーターにおけるコンペンロープの延長方法を示すもので、機械室ユニットの移動後の状態を示す図である。
【
図7】
図6に示す状態での把持装置の状態を示す図である。
【
図8】第2の実施の形態例にかかる工事用エレベーターを示す概略構成図である。
【
図9】第3の実施の形態例にかかる工事用エレベーターを示す概略構成図である。
【
図10】第3の実施の形態例にかかる工事用エレベーターにおける主ロープの延長方法を示すもので、第2機械室の移動中の状態を示す図である。
【
図11】第3の実施の形態例にかかる工事用エレベーターにおける主ロープの延長方法を示すもので、第1機械室の移動中の状態を示す図である。
【
図12】第3の実施の形態例にかかる工事用エレベーターにおけるコンペンロープの延長方法を示すもので、機械室ユニットの移動後の状態を示す図である。
【
図13】第4の実施の形態例にかかる工事用エレベーターを示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施の形態例にかかる工事用エレベーター及び主ロープの延長方法について、
図1~
図13を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
【0013】
1.第1の実施の形態例
1-1.工事用エレベーターの構成例
まず、第1の実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかる工事用エレベーターの構成について、
図1を参照して説明する。
図1は、本例の工事用エレベーターを示す概略構成図である。
【0014】
図1に示すエレベーターは、建設中の建築構造物に設けられて、資材や人を運搬するために用いられる工事用エレベーターである。
図1に示すように、工事用エレベーター1は、建築構造物の昇降路100の上部に配置された支持部材2と、機械室ユニット3と、機械室ユニット3を揚重する揚重機6とを備えている。また、工事用エレベーター1は、巻上機9と、主ロープ10と、人や資材を乗せる乗りかご11と、釣合おもり12と、コンペンロープ14と、滑車19と、を備えている。
【0015】
乗りかご11及び釣合おもり12は、昇降体の一例を示している。なお、乗りかご11と釣合おもり12の位置関係は逆でもよい。すなわち、
図1において釣合おもりが符号11に相当し、乗りかごが符号12に相当してもよい。以下、昇降体である乗りかご11及び釣合おもり12が昇降する方向を上下方向とする。
【0016】
乗りかご11は、かご側プーリ11aと、かご側コンペンプーリ11bとを有している。かご側プーリ11aは、乗りかご11の上部に設けられ、かご側コンペンプーリ11bは、乗りかご11の下部に設けられている。釣合おもり12は、おもり側プーリ12aと、おもり側コンペンプーリ12bとを有している。おもり側プーリ11aは、釣合おもり12の上部に設けられ、おもり側コンペンプーリ12bは、釣合おもり12の下部に設けられている。
【0017】
かご側プーリ10a及びおもり側プーリ12aには、主ロープ10が巻き掛けられている。主ロープ10は、後述する機械室ユニット3に設置された巻上機9の綱車に巻き掛けられている。さらに、主ロープ10の両端部は、機械室ユニット3にロープ固定部18a、18bにより固定されている。すなわち、主ロープ10は、その一端部がロープ固定部18aに固定されて、かご側プーリ10a、巻上機9、おもり側プーリ12aの順に巻き掛けられている。そして、主ロープ10の他端部は、機械室ユニット3に設けたロープ固定部18bに固定されている。そして、巻上機9が駆動することで、乗りかご11及び釣合おもり12は、昇降路100内を昇降移動する。
【0018】
また、乗りかご11のかご側コンペンプーリ11b及び釣合おもり12のおもり側コンペンプーリ12bには、コンペンロープ14が巻き掛けられている。なお、コンペンロープ14の詳細な構成については、後述する。
【0019】
さらに、昇降路100における上下方向の下部であるピットには、バッファ21と、下部プーリ22、23が設置されている。バッファ21は、乗りかご11及び釣合おもり12の上下方向の下部に配置される。下部プーリ22、23には、コンペンロープ14が巻き掛けられる。
【0020】
支持部材2は、昇降路100の最上部に設けられた梁101a又は、昇降路100の壁面に設けた凹部に設置される。支持部材2には、揚重機6が設けられている。支持部材2の上下方向の下方には、機械室ユニット3が配置される。そして、機械室ユニット3は、揚重機6を介して支持部材2から吊り下げられている。機械室ユニット3は、揚重機6に揚重(移動)可能に支持される。なお、揚重機6を後述する機械室ユニット3の第1機械室4及び第2機械室5に設け、揚重機6の揚重ロープを支持部材2に設けてもよい。
【0021】
また、複数の揚重機6の一つの揚重機6は、後述する滑車19に接続されている。そして、揚重機6は、滑車19を上下方向に揚重(移動)可能に支持する。
【0022】
機械室ユニット3は、第1機械室4と、第2機械室5とを有している。第1機械室4は、第2機械室5よりも上下方向の下方に配置される。
【0023】
第1機械室4の上下方向の下部には、可動支持機構7が設けられている。可動支持機構7は、第1機械室4から昇降路100の壁面に向けて伸縮可能に構成されている。そして、可動支持機構7は、昇降路100に設けた梁101b、101c、101dや昇降路100の壁面に設けた凹部に載置される。可動支持機構7は、機械室ユニット3又は第1機械室4を昇降路100における所定の位置で支持する。なお、可動支持機構7としては、上述したものに限定されるものではなく、乗りかご11を昇降可能に支持するガイドレールや昇降路100の壁面に係合する係合部材や、壁面に締結固定する締結部材等その他各種の固定機構を適用してもよい。
【0024】
第1機械室4には、主ロープ10の端部を固定するロープ固定部18a、18bが設置されている。さらに、第1機械室4には、巻上機9が設置される。
【0025】
第2機械室5には、第1ロープ把持装置16と、第2ロープ把持装置17と、コンペンロープリール15と、制御盤8と、テールコードリール20が設置されている。制御盤8は、巻上機9や乗りかご11等を制御する。そして、制御盤8と乗りかご11は、テールコード13を介して電気的に接続されている。また、制御盤8の近傍には、テールコードリール20が設置されている。テールコードリール20には、延長分のテールコード13が巻回されている。そして、機械室ユニット3が上昇する際に、テールコードリール20からテールコードが引き出される。
【0026】
コンペンロープリール15には、延長分のコンペンロープ14が巻回されている。そして、機械室ユニット3を上昇させる際に、滑車19を介して、延長分のコンペンロープ14がコンペンロープリール15から引き出される。なお、本例では、コンペンロープリール15を機械室ユニット3に設置した例を説明したが、これに限定されるものではなく、コンペンロープリール15は、昇降路100の下部であるピットや、昇降路100の外側に設置してもよい。
【0027】
また、通常運転時では、第2機械室5には、揚重機6に支持された滑車19が配置されている。滑車19は、コンペンロープリール15と、昇降体を示す乗りかご11及び釣合おもり12の間に配置される。滑車19には、コンペンロープリール15から引き出されたコンペンロープ14が巻き掛けられる。そして、滑車19は、コンペンロープ14が延在する向きを上方から下方に変化させる。
【0028】
コンペンロープ14は、上述したようにコンペンロープリール15に巻回されており、このコンペンロープリール15から引き出されている。そのため、コンペンロープ14の一端部は、コンペンロープリール15に固定される。
【0029】
コンペンロープ14は、コンペンロープリール15から引き出され、滑車19により延在する向きが上方から下方に変化し、昇降路100の下部に設けた第1下部プーリ23に巻き掛けられる。そして、コンペンロープ14は、第1下部プーリ23を介して、かご側コンペンプーリ11b、第2下部プーリ22、おもり側コンペンプーリ12bの順に巻き掛けられる。そして、おもり側コンペンプーリ12bから延在するコンペンロープ14の他端部は、昇降路100の下部であるピットに固定される。
【0030】
コンペンロープリール15と滑車19の間には、第1ロープ把持装置16が設けられている。第1ロープ把持装置16は、コンペンロープリール15から引き出されたコンペンロープ14を開放可能に把持する。また、第1ロープ把持装置16は、コンペンロープ14における滑車19に対してロープリール側(以下、単に「第1側」という)Aのコンペンロープ14を把持する。そして、第1ロープ把持装置16は、コンペンロープ14を把持することで、コンペンロープ14の移動を規制する。
【0031】
また、第1ロープ把持装置16及び滑車19の近傍には、第2ロープ把持装置17が設けられている。第2ロープ把持装置17は、コンペンロープ14における滑車19に対して昇降体側、すなわち乗りかご11及び釣合おもり12側(以下、単に第2側という)Bに配置されている。第2ロープ把持装置17は、第1ロープ把持装置16と同様に、コンペンロープ14を開放可能に把持する。そして、第2ロープ把持装置17は、コンペンロープ14を把持することで、コンペンロープ14の移動を規制する。
【0032】
なお、図面では、第1ロープ把持装置16及び第2ロープ把持装置17において、コンペンロープ14を把持している状態を黒塗りで示し、コンペンロープ14を開放している状態を白抜きで示している。
【0033】
図2は、通常運転時の第1ロープ把持装置16及び第2ロープ把持装置17の状態を示す図である。
図2に示すように、工事用エレベーター1の通常運転中では、第1ロープ把持装置16は、開放されており、第2ロープ把持装置17が作動してコンペンロープ14を把持している。そのため、コンペンロープ14の一端部は、第2ロープ把持装置17に固定され、コンペンロープ14の他端部は、昇降路100のピットに固定される。
【0034】
なお、本例では、第2ロープ把持装置17がコンペンロープ14を把持することで、コンペンロープ14の一端部を固定する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第2ロープ把持装置17を開放し、第1ロープ把持装置16でコンペンロープ14の一端部を固定してもよい。また、コンペンロープリール15、第1ロープ把持装置16及び第2ロープ把持装置17を第1機械室4に配置してもよい。
【0035】
なお、本例の工事用エレベーター1では、機械室ユニット3を第1機械室4と第2機械室5の2階構造にしている。これにより、昇降路100における機械室ユニット3がしめる水平方向のスペースを削減することができる。なお、機械室ユニット3は、2階構造に限定されるものではなく、1階構造にして、制御盤8、巻上機9、ロープ固定部18a、18b、コンペンロープリール15、第1ロープ把持装置16、第2ロープ把持装置17、テールコードリール20を1つの機械室に設置してもよい。さらに、第1機械室4及び第2機械室5を2つ以上の機械室に分割してもよい。
【0036】
1-2.コンペンロープの延長方法
次に、上述した構成を有する工事用エレベーター1におけるコンペンロープ14の延長方法、すなわち機械室ユニット3を上昇させて、運行階の拡張方法について
図3から
図7を参照して説明する。
図3から
図7は、コンペンロープ14の延長方法を示す説明図である。
【0037】
まず、
図3に示すように、釣合おもり12をピットまで下げて、ピットに設置したバッファ21上に釣合おもり12を載置する。次に、通常運転時と同様に、第2ロープ把持装置17でコンペンロープ14を把持するとともに、第1ロープ把持装置16によるコンペンロープ14の把持を開放する。
【0038】
次に、滑車19に接続された揚重機6を駆動し、滑車19のみを所定の高さまで上昇させる。このとき、コンペンロープ14の他端部、すなわち滑車19に対して第2側Bは、第2ロープ把持装置17で固定されている。また、コンペンロープ14の一端部側、すなわちコンペンロープリール15側である第1側Aは、固定されていない。そのため、滑車19を上昇させることで、コンペンロープ14をコンペンロープリール15から引き出すことができる。また、コンペンロープ14は、滑車19によって折り返されているため、滑車19を上昇させる長さ(高さ)は、コンペンロープ14の延長分の約半分の長さでよい。
【0039】
滑車19を移動させる際、コンペンロープ14の一端部は、機械室ユニット3に設けた第2ロープ把持装置17によって固定されている。そのため、コンペンロープ14は、機械室ユニット3の第1機械室4から上下方向の下方に引き出されることがない。これにより、滑車19の移動中においても、巻上機9を駆動させて、乗りかご11を使用することができる。
【0040】
次に、
図4に示すように、乗りかご11と機械室ユニット3をチェーン201で連結する。なお、乗りかご11と機械室ユニット3の連結作業は、滑車19の上昇作業の前に行ってもよい。
【0041】
乗りかご11と機械室ユニット3の連結作業が完了すると、
図5に示すように、第1ロープ把持装置16でコンペンロープ14を把持すると共に、第2ロープ把持装置17によるコンペンロープ14の把持を開放する。そのため、コンペンロープ14の一端部は、第1ロープ把持装置16に固定され、コンペンロープ14の他端部は、昇降路100のピットに固定される。
【0042】
次に、
図4に示すように、可動支持機構7を縮小させて、可動支持機構7により機械室ユニット3の支持を解除する。そして、機械室ユニット3に連結された揚重機6を駆動させて、機械室ユニット3を所定の高さ(
図4及び
図6に示す例では、梁101c)まで上昇させる。これにより、
図3に示す動作でコンペンロープリール15から引き出された延長分のコンペンロープ14は、滑車19及び第2ロープ把持装置17を介して乗りかご11及び釣合おもり12側に送り出される。
【0043】
機械室ユニット3が所定の高さまで上昇すると、
図6に示すように、揚重機6の駆動を停止させるとともに、可動支持機構7を伸長させて、可動支持機構7を梁101cに載置させる。これにより、機械室ユニット3を所定の高さまで上昇させることができる。
【0044】
次に、
図6及び
図7に示すように、第2ロープ把持装置17でコンペンロープ14を把持する。これにより、コンペンロープ14が自重によりコンペンロープリール15から引き出されることを防止することできる。また、第1ロープ把持装置16によるコンペンロープ14の把持を開放する。そして、乗りかご11と機械室ユニット3の連結を解除し、釣合おもり12をバッファ21から引き上げる。このような工程を行うことで、コンペンロープ14の延長作業及び工事用エレベーター1の運行階の拡張作業が完了する。
【0045】
本例の工事用エレベーター1及びコンペンロープ14の延長方法によれば、機械室ユニット3の揚重に合わせてコンペンロープ14の延長作業も同時に行うことができる。これにより、コンペンロープ14の延長作業を容易に行うことができ、工事用エレベーター1の運行階の拡張作業にかかる時間を低減することができる。
【0046】
さらに、コンペンロープ14を第1ロープ把持装置16や第2ロープ把持装置17上で滑らせることなく、コンペンロープ14を延長させることができる。これにより、コンペンロープ14の摩耗を防ぐことができると共に、ロープ把持装置16、17の把持力の調整を容易に行うことができる。
【0047】
2.第2の実施の形態例
次に、
図8を参照して第2の実施の形態例にかかる工事用エレベーターについて説明する。
図8は、第2の実施の形態例にかかる工事用エレベーターを示す概略構成図である。
【0048】
第2の実施の形態例にかかる工事用エレベーターが、第1の実施の形態例にかかる工事用エレベーターと異なる点は、コンペンロープを乗りかご及び釣合おもりに架け渡す順番である。そのため、ここでは、第1の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0049】
図8に示すように、工事用エレベーター1Bは、機械室ユニット3Bと、乗りかご11と、釣合おもり12と、滑車19と、を備えている。機械室ユニット3Bには、コンペンロープリール15、巻上機9、制御盤8、第1ロープ把持装置16及び第2ロープ把持装置17等が配置されている。
【0050】
第2の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1Bでは、コンペンロープ14がコンペンロープリール15から滑車19に引き出されて、第1下部プーリ23を介しておもり側コンペンプーリ12b、第2下部プーリ22、かご側コンペンプーリ11bの順に巻き掛けられる。そして、かご側コンペンプーリ11bから延在するコンペンロープ14の他端部は、昇降路100のピットに固定される。
【0051】
第2ロープ把持装置17は、コンペンロープ14における滑車19と第1下部プーリ23の間に配置される。そして、第2ロープ把持装置17は、コンペンロープ14における滑車19に対して昇降体側、すなわち釣合おもり12側(以下、単に第2側という)B’のコンペンロープ14を開放可能に把持する。
【0052】
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1と同様であるため、それらの説明は省略する。この第2の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1Bによっても、上述した第1の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1と同様の作用効果を得ることができる。
【0053】
3.第3の実施の形態例
次に、
図9から
図12を参照して第3の実施の形態例にかかる工事用エレベーターについて説明する。
図9は、第2の実施の形態例にかかる工事用エレベーターを示す概略構成図、
図10から
図12は、第2の実施の形態例にかかる工事用エレベーターにおけるコンペンロープの延長方法を示す図である。
【0054】
この第3の実施の形態例にかかる工事用エレベーターが、第1の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1と異なる点は、機械室ユニットの構成である。そのため、ここでは、第1の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0055】
図9に示すように、工事用エレベーター1Cは、第1機械室4と第2機械室5からなる機械室ユニット3Cを有している。第2機械室5は、第1機械室4の上下方向の上部に載置されている。そして、第1機械室4と第2機械室5は、分割可能に連結されており、それぞれ揚重機6によって独立して揚重される。
【0056】
第1機械室4には、巻上機9、ロープ固定部18a、18b、コンペンロープリール15、第1ロープ把持装置16及び第2ロープ把持装置17が配置されている。そして、第1機械室4の下部には、可動支持機構7が設けられている。
【0057】
第2機械室5には、制御盤8、テールコードリール20及び滑車19が設置されている。また、滑車19は、第2機械室5に回転可能に支持されている。そして、滑車19は、第2機械室5の揚重動作に伴って、第2機械室5と共に上下方向に揚重される。
【0058】
コンペンロープリール15に巻回されたコンペンロープ14は、第2機械室5に設置された滑車19に引き出されている。そして、第1ロープ把持装置16は、第1機械室4におけるコンペンロープリール15と滑車19の間に配置され、コンペンロープ14の第1側Aを開放可能に把持する。
【0059】
滑車19により上下方向の下方に折り返されたコンペンロープ14は、第2機械室5から第1機械室4を通過する。そして、第1機械室4におけるコンペンロープ14が上下方向の下方に向けて延在する箇所には、第2ロープ把持装置17が配置されている。そして、第2ロープ把持装置17は、コンペンロープ14における第2側Bを開放可能に把持する。なお、第2ロープ把持装置17を第2機械室5に設置してもよい。
【0060】
工事用エレベーター1Cの通常運転時では、第1ロープ把持装置16は開放されており、第2ロープ把持装置17がコンペンロープ14の第2側Bを把持している。そのため、コンペンロープ14の一端部は、第2ロープ把持装置17に固定され、コンペンロープ14の他端部は、昇降路100のピットに固定される。なお、第1ロープ把持装置16でコンペンロープ14の第1側Aを把持し、第2ロープ把持装置17を開放させてもよい。
【0061】
次に、
図10から
図12を参照して第3の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1Cのコンペンロープ14の延長方法について説明する。
図10に示すように、コンペンロープ14の延長作業を行う際、まず乗りかご11と第1機械室4をチェーン201で連結し、乗りかご11を固定する。また、釣合おもり12をピットまで下げて、ピットに設置したバッファ21の上に釣合おもり12を載置させる。これにより、コンペンロープ14には、乗りかご11と釣合おもり12からの張力がかからなくなる。
【0062】
次に、第2ロープ把持装置17でコンペンロープ14を把持すると共に、第1ロープ把持装置16によるコンペンロープ14の把持を開放する。なお、第1ロープ把持装置16がコンペンロープ14を把持している場合は、第1ロープ把持装置16によるコンペンロープ14の把持を開放する。そして、第1機械室4と第2機械室5を分割させる。
【0063】
次に、第2機械室5に連結された揚重機6を作動させて、第2機械室5のみを所定の高さ(
図10に示す例では、梁101b)まで上昇させる。なお、コンペンロープ14は、滑車19により折り返されているため、第2機械室5を上昇させる長さ(高さ)は、コンペンロープ14の延長分の長さの約半分でよい。第2機械室5が上昇することで、第2機械室5に設けた滑車19も上昇する。第2機械室5が所定の高さまで上昇すると、揚重機6を停止させて、揚重機6又は不図示の第2機械室支持機構等を用いて第2機械室5及び滑車19を仮固定する。
【0064】
ここで、コンペンロープ14の他端部は、第2ロープ把持装置17で固定されているが、コンペンロープ14の一端部側、すなわちコンペンロープリール15側は、固定されていない。そのため、第2機械室5及び滑車19の上昇に伴って、コンペンロープリール15側のコンペンロープ14が引っ張られ、コンペンロープリール15から延長分のコンペンロープ14が引き出される。これにより、第2機械室5及び滑車19の上昇動作とコンペンロープ14をコンペンロープリール15から引き出す動作を同時に行うことができる。
【0065】
第2機械室5を移動させる際、コンペンロープ14の一端部は、第1機械室4に設けた第2ロープ把持装置17によって固定されている。そのため、コンペンロープ14は、第1機械室4から上下方向の下方に引き出されることがない。これにより、第2機械室5の移動中においても、巻上機9を駆動させて、乗りかご11を使用することができる。
【0066】
次に、
図11に示すように、第1ロープ把持装置16でコンペンロープ14を把持すると共に、第2ロープ把持装置17によるコンペンロープ14の把持を開放する。また、そのため、コンペンロープ14の他端部は、昇降路100のピットに固定され、コンペンロープ14の一端部は、第1ロープ把持装置16に固定される。
【0067】
次に、可動支持機構7を縮小させて、可動支持機構7による第1機械室4の支持を解除する。そして、第1機械室4に連結された揚重機6を作動させて、第1機械室4を所定の高さ(
図11及び
図12に示す例では、梁101c)まで上昇させる。これにより、
図10に示す動作でコンペンロープリール15から引き出された延長分のコンペンロープ14は、滑車19及び第2ロープ把持装置17を介して釣合おもり12及び乗りかご11側に送り出される。
【0068】
第1機械室4が所定の高さまで上昇すると、揚重機6を停止させる。そして、
図12に示すように、可動支持機構7を伸長させて、可動支持機構7を梁101cに載置させる。また、第1機械室4と第2機械室5を連結させる。これにより、第1機械室4及び第2機械室5からなる機械室ユニット3Cを所定の高さまで上昇させることができる。
【0069】
次に、
図12に示すように、第2ロープ把持装置17でコンペンロープ14を把持する。これにより、コンペンロープ14が自重によりコンペンロープリール15から引き出されることを防止することできる。また、第1ロープ把持装置16によるコンペンロープ14の把持を開放する。そして、乗りかご11と機械室ユニット3Cの連結を解除し、釣合おもり12をバッファ21から引き上げる。このような工程を行うことで、コンペンロープ14の延長作業及び工事用エレベーター1の運行階の拡張作業が完了する。
【0070】
また、機械室ユニット3Cを第1機械室4と第2機械室5に分割し、それぞれ独立させて揚重している。これにより、揚重機6にかかる重量を軽減することができ、揚重機6が大型化することを防止することができる。
【0071】
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1と同様であるため、それらの説明は省略する。この第3の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1Cによっても、上述した第1の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1と同様の作用効果を得ることができる。
【0072】
4.第2の実施の形態例
次に、
図13を参照して第4の実施の形態例にかかる工事用エレベーターについて説明する。
図13は、第4の実施の形態例にかかる工事用エレベーターを示す概略構成図である。
【0073】
この第4の実施の形態例にかかる工事用エレベーターは、第3の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1Cの第2機械室5にも可動支持機構7を設けたものである。そのため、ここでは、第1の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1及び第3の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1Cと共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0074】
図13に示すように、工事用エレベーター1Dは、第1機械室4D及び第2機械室5Dからなる機械室ユニット3Dと、を有している。第1機械室4Dには、巻上機9、ロープ固定部18a、18b、コンペンロープリール15、第1ロープ把持装置16及び第2ロープ把持装置17が配置されている。そして、第1機械室4の下部には、可動支持機構7が設けられている。
【0075】
第2機械室5Dには、制御盤8、テールコードリール20及び滑車19が設置されている。また、第2機械室5Dの上下方向の下部には、第1機械室4Dと同様に、可動支持機構7が設けられている。第2機械室5Dに設けた可動支持機構7の構成は、第1機械室4Dに設けた可動支持機構7と同様であるため、その説明は省略する。
【0076】
図13に示すように、工事用エレベーター1Dの運転中では、第2ロープ把持装置17が作動してコンペンロープ14の第2側Bを把持しており、第1ロープ把持装置16は、開放されている。そのため、コンペンロープ14の一端部は、第2ロープ把持装置17に固定され、コンペンロープ14の他端部は、昇降路100のピットに固定される。
【0077】
なお、第4の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1Dにおいても、第2ロープ把持装置17を開放し、第1ロープ把持装置16によってコンペンロープ14を把持し、第1ロープ把持装置16でコンペンロープ14の一端部を固定してもよい。
【0078】
また、第4の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1Dでは、第2機械室5Dにも可動支持機構7を設けている。そのため、
図13に示すように、第1機械室4Dを梁101dに設置し、第2機械室5Dを梁101dよりも上下方向の上方に設けた梁101cに設置することができる。このように、第4の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1Dによれば、第1機械室4Dと第2機械室5Dをそれぞれ異なる位置に設置することができる。
【0079】
これにより、第1機械室4Dに設けた巻上機9を駆動し、乗りかご11の昇降動作をさせた状態で、第2機械室5Dを設置する高さを変えることができる。そのため、工事用エレベーター1Dを通常運転させながら、コンペンロープリール15からコンペンロープ14を引き出す作業を同時に行うことができる。その結果、コンペンロープ14を引き出す作業時に、乗りかご11の昇降動作を停止させることなく、コンペンロープ14の引き出し作業を行うことができ、作業効率を向上させることが可能となる。
【0080】
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1と同様であるため、それらの説明は省略する。この第4の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1Dによっても、上述した第1の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1及び第3の実施の形態例にかかる工事用エレベーター1Cと同様の作用効果を得ることができる。
【0081】
なお、本発明は上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0082】
なお、本明細書において、「平行」及び「直交」等の単語を使用したが、これらは厳密な「平行」及び「直交」のみを意味するものではなく、「平行」及び「直交」を含み、さらにその機能を発揮し得る範囲にある、「略平行」や「略直交」の状態であってもよい。
【0083】
コンペンロープの本数は、1本に限定されるものではなく、複数のコンペンロープを設けてもよい。そして、複数の第1ロープ把持装置及び第2ロープ把持装置は、コンペンロープの本数に合わせて複数設けられる。さらに、1本のコンペンロープに、複数の第1ロープ把持装置及び第2ロープ把持装置を設けてもよい。
【符号の説明】
【0084】
1、1B、1C、1D…工事用エレベーター、 2…支持部材、 3、3B、3C、3D…機械室ユニット、 4、4D…第1機械室、 5、5D…第2機械室、 6…揚重機、 7…可動支持機構、 8…制御盤、 9…巻上機、 10…主ロープ、 11…乗りかご(昇降体)、 11a…かご側プーリ、 11b…かご側コンペンプーリ、 12…釣合おもり(昇降体)、 12a…おもり側プーリ、 12b…おもり側コンペンプーリ、 13…テールコード、 14…コンペンロープ、 15…コンペンロープリール、 16…第1ロープ把持装置、 17…第2ロープ把持装置、 19…滑車、 20…テールコードリール、 100…昇降路、 101a、101b、101c、101d…梁