(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】信号の振幅及び位相を制御する方法
(51)【国際特許分類】
H03K 17/955 20060101AFI20240925BHJP
G01B 7/00 20060101ALI20240925BHJP
H03K 17/945 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
H03K17/955 G
G01B7/00 101C
H03K17/945 B
(21)【出願番号】P 2023515235
(86)(22)【出願日】2021-09-02
(86)【国際出願番号】 US2021048857
(87)【国際公開番号】W WO2022081274
(87)【国際公開日】2022-04-21
【審査請求日】2023-03-06
(32)【優先日】2020-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプスアルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ウィリス, デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】クイスト, ブレント
【審査官】工藤 一光
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-167807(JP,A)
【文献】国際公開第2018/116706(WO,A1)
【文献】特開2002-100976(JP,A)
【文献】米国特許第6304199(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03K17/94-17/98
G01B7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容量センサのためのオフセット信号を生成するシステムであって、
波形を生成するよう構成される波形ジェネレータと、
一定出力抵抗を有するR-2Rラダー回路であり、前記波形ジェネレータの出力部へ結合され、前記波形に基づき前記オフセット信号を生成するよう構成される前記R-2Rラダー回路と、
前記R-2Rラダー回路の出力部と基準電圧との間に接続される可変コンデンサと
を有し、
前記容量センサは、キャパシタンスを通じて前記波形ジェネレータへ結合された1つ以上の検出電極を含み、物体の近接及び前記物体との接触のどちらかを検出することによって検出信号を生成するよう構成され、
前記R-2Rラダー回路及び前記可変コンデンサは、前記検出電極が前記物体の近接及び前記物体との接触のどちらも検出しない場合に、前記オフセット信号の振幅及び位相が前記検出信号の振幅及び位相と夫々一致するように、前記オフセット信号の振幅及び位相を調整するよう構成され
、
前記波形はサイン波である、
システム。
【請求項2】
前記容量センサの出力部へ結合された第1入力端子と、前記R-2Rラダー回路の出力部へ結合された第2入力端子とを備える差動増幅器を含む出力回路を更に有する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記出力回路は、多重帰還型フィルタとして構成され、
前記差動増幅器は、完全差動増幅器である、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記波形に基づき制御信号を生成するよう構成される制御信号モジュールを更に有する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記R-2Rラダー回路は、電圧モードで動作するよう構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記R-2Rラダー回路は、少なくとも1つの抵抗と、該少なくとも1つの抵抗を前記波形へ選択的に接続するよう構成されるスイッチとを夫々含む複数のラングを含む、
請求項
5に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数のラングの前記スイッチの作動により、前記オフセット信号の振幅が調整される、
請求項
6に記載のシステム。
【請求項8】
前記R-2Rラダー回路は、当該R-2Rラダー回路の入力部と当該R-2Rラダー回路の出力部との間に接続された第1制限抵抗と、コモン電圧と当該R-2Rラダー回路の出力部との間に接続された第2制限抵抗とを含み、
前記第1制限抵抗及び前記第2制限抵抗の値は、前記オフセット信号の振幅の可変範囲をセットするよう選択される、
請求項
7に記載のシステム。
【請求項9】
抵抗及び第2可変コンデンサを含むローパスフィルタを更に有し、
前記ローパスフィルタは、前記出力回路の前段に位置し、
前記第2可変コンデンサの調整により、前記検出信号の位相が調整される、
請求項2に記載のシステム。
【請求項10】
容量センサのためのオフセット信号を生成する方法であって、
波形を生成することと、
一定出力抵抗を有するR-2Rラダー回路で前記波形を受け、前記R-2Rラダー回路により、前記波形に基づき前記オフセット信号を生成することと、
前記R-2Rラダー回路の出力部と基準電圧との間に可変コンデンサを接続することと、
前記容量センサの1つ以上の検出電極で前記波形を受けることと、
前記1つ以上の検出電極により、物体の近接及び前記物体との接触のどちらかを検出して、検出信号を生成することと、
前記R-2Rラダー回路及び前記可変コンデンサにより、前記検出電極が前記物体の近接及び前記物体との接触のどちらも検出しない場合に、前記オフセット信号の振幅及び位相が前記検出信号の振幅及び位相と夫々一致するように、前記オフセット信号の振幅及び位相を調整することと
を有
し、
前記波形はサイン波である、方法。
【請求項11】
差動増幅器の第1入力端子を前記容量センサの出力部へ結合し、前記差動増幅器の第2入力端子を前記R-2Rラダー回路の出力部へ結合することを更に有する、
請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
電圧モードで動作するよう前記R-2Rラダー回路を構成することを更に有する、
請求項
10に記載の方法。
【請求項13】
前記R-2Rラダー回路は、少なくとも1つの抵抗と、該少なくとも1つの抵抗を前記波形へ選択的に接続するよう構成されるスイッチとを夫々含む複数のラングを含み、
前記方法は、前記オフセット信号の振幅を調整するよう前記複数のラングの前記スイッチを作動させることを更に有する、
請求項
10に記載の方法。
【請求項14】
前記R-2Rラダー回路は、当該R-2Rラダー回路の入力部と当該R-2Rラダー回路の出力部との間に接続された第1制限抵抗と、コモン電圧と当該R-2Rラダー回路の出力部との間に接続された第2制限抵抗とを含み、
前記方法は、前記オフセット信号の振幅の可変範囲をセットするよう前記第1制限抵抗及び前記第2制限抵抗の値を選択することを更に有する、
請求項
13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、容量センサに関係があり、より具体的には、容量センサのオフセット信号の振幅及び位相を制御することに関係がある。
【背景技術】
【0002】
本願で提供されている背景の記載は、本開示の背景を一般的に提示することを目的としている。現在名前が挙げられている発明者の研究は、この背景セクションで開示されている範囲で、出願時に先行技術としてさもなければ認められない場合がある本明細書の側面と同様に、明示的にも暗黙的にも本開示に対する先行技術として認められない。
【0003】
電子デバイスは、物体(例えば、指)と表面、例えば、電子デバイスの表面との間の接触を検出し、検出された接触を示す信号を生成するよう構成される容量センサを実装することがある。例えば、波形ジェネレータは、信号を生成して容量センサへ出力するよう構成される。いくつかの例で、信号は正弦波である(つまり、信号はサイン波である)。サイン波の振幅及び/又は位相は、物体がセンサと接触しているかどうかに基づき変化する。従って、センサと接触している物体の有無は、サイン波の振幅又は位相の変化に基づき決定することができる。
【発明の概要】
【0004】
容量センサのためのオフセット信号を生成するシステムは、波形を生成するよう構成される波形ジェネレータと、一定出力抵抗を有し、波形ジェネレータの出力部へ結合され、波形に基づきオフセット信号を生成するよう構成されるR-2Rラダー回路と、R-2Rラダー回路の出力部と基準電圧との間に接続される可変コンデンサとを含む。容量センサは、キャパシタンスを通じて波形ジェネレータへ結合された1つ以上の検出電極を含み、物体の近接及び物体との接触のどちらかを検出することによって検出信号を生成するよう構成される。R-2Rラダー回路及び可変コンデンサは、検出電極が物体の近接及び物体との接触のどちらも検出しない場合に、オフセット信号の振幅及び位相が検出信号の振幅及び位相と夫々一致するように、オフセット信号の振幅及び位相を調整するよう構成される。
【0005】
他の特徴では、システムは、容量センサの出力部へ結合された第1入力端子と、R-2Rラダー回路の出力部へ結合された第2入力端子とを備える差動増幅器を含む出力回路を更に含む。出力回路は、多重帰還型フィルタとして構成され、差動増幅器は、完全差動増幅器である。波形はサイン波である。システムは、波形に基づき制御信号を生成するよう構成される制御信号モジュールを更に含む。R-2Rラダー回路は、電圧モードで動作するよう構成される。R-2Rラダー回路は、少なくとも1つの抵抗と、少なくとも1つの抵抗を波形へ選択的に接続するよう構成されるスイッチとを夫々含む複数のラングを含む。
【0006】
他の特徴では、複数のラングのスイッチの作動により、オフセット信号の振幅が調整される。R-2Rラダー回路は、R-2Rラダー回路の入力部とR-2Rラダー回路の出力部との間に接続された第1制限抵抗と、コモン電圧とR-2Rラダー回路の出力部との間に接続された第2制限抵抗とを含む。第1制限抵抗及び第2制限抵抗の値は、オフセット信号の振幅の可変範囲をセットするよう選択される。システムは、抵抗及び第2可変コンデンサを含むローパスフィルタを更に含む。ローパスフィルタは、出力回路の前段に位置し、第2可変コンデンサの調整により、検出信号の位相が調整される。
【0007】
容量センサのためのオフセット信号を生成する方法は、波形を生成することと、一定出力抵抗を有するR-2Rラダー回路で波形を受け、R-2Rラダー回路により、波形に基づきオフセット信号を生成することと、R-2Rラダー回路の出力部と基準電圧との間に可変コンデンサを接続することと、容量センサの1つ以上の検出電極で波形を受けることと、1つ以上の検出電極により、物体の近接及び物体との接触のどちらかを検出して、検出信号を生成することと、R-2Rラダー回路及び可変コンデンサにより、検出電極が物体の近接及び物体との接触のどちらも検出しない場合に、オフセット信号の振幅及び位相が検出信号の振幅及び位相と夫々一致するように、オフセット信号の振幅及び位相を調整することとを含む。
【0008】
他の特徴では、方法は、差動増幅器の第1入力端子を容量センサの出力部へ結合し、差動増幅器の第2入力端子をR-2Rラダー回路の出力部へ結合することを更に含む。波形はサイン波である。方法は、電圧モードで動作するようR-2Rラダー回路を構成することを更に含む。R-2Rラダー回路は、少なくとも1つの抵抗と、少なくとも1つの抵抗を波形へ選択的に接続するよう構成されるスイッチとを夫々含む複数のラングを含み、方法は、オフセット信号の振幅を調整するよう複数のラングの前記スイッチを作動させることを更に含む。R-2Rラダー回路は、R-2Rラダー回路の入力部とR-2Rラダー回路の出力部との間に接続された第1制限抵抗と、コモン電圧とR-2Rラダー回路の出力部との間に接続された第2制限抵抗とを含み、方法は、オフセット信号の振幅の可変範囲をセットするよう第1制限抵抗及び第2制限抵抗の値を選択することを更に含む。
【0009】
本開示の適用可能性の更なる範囲は、詳細な説明、特許請求の範囲、及び図面から明らかになるだろう。詳細な説明及び具体例は、単に例示のために意図されており、本開示の範囲を限定するよう意図されない。
【0010】
本開示は、詳細な説明及び添付の図面から、より完全に理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2A】容量センサ用の波形ジェネレータの例である。
【
図2B】容量センサ用の波形ジェネレータの例である。
【
図3】本開示に係る、容量センサ用のオフセット制御モジュールを実装する電子デバイスの例である。
【
図4】本開示に係る、容量センサのためのオフセット信号を生成する方法の例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面中、参照番号は、類似した要素及び/又は同一の要素を特定するために再使用されることがある。
【0013】
物体との接触に応答して容量センサへ供給される信号(検出信号に対応)の変化は、通常は、供給信号(つまり、制御又は駆動信号)と比べて小さく、検出するのが難しい場合がある。従って、種々の方法が、変化の検出を改善するために実施され得る。例えば、信号をセンサへ供給する波形ジェネレータは、信号の複製も供給してよく、あるいは、第2波形ジェネレータが、信号の複製を供給するために設けられ得る。複製された信号は、供給信号から減じられ、その結果は、検出を改善するよう増幅されてもよく、検出信号に対応する。いくつかの例では、波形ジェネレータは、ウィーン・ブリッジ発振回路などのサイン波発生器である。他の例では、波形ジェネレータは、デジタルサイン波をデジタル-アナログコンバータ(DAC)へ供給するよう構成されてもよく、DACの出力はフィルタ処理及び/又は増幅される。
【0014】
いくつかの例では、オフセット制御モジュールが、物体と容量センサとの間に接触がないときに、検出信号の複製であるオフセット信号を生成するよう構成される。オフセット制御モジュールは、本開示に従って、オフセット信号の減衰(つまり、振幅)を制御し、減衰の可変範囲を制御し、信号の位相を制御するよう構成される。更には、オフセット制御モジュールは、供給信号(及び、従って、オフセット信号)がサイン波である場合に、オフセット信号の振幅を制御するよう構成される。
【0015】
これより
図1を参照すると、容量センサに対応するセンサモジュール104を含む例示的な電子デバイス100が示されている。波形ジェネレータ108は、制御又は駆動信号(例えば、サイン波)110をセンサモジュール104へ供給する。波形ジェネレータ108は、制御信号をオフセット制御モジュール112へ供給してもよく、あるいは、任意の第2波形ジェネレータ116が、制御信号の複製をオフセット制御モジュール112へ供給してもよい。
【0016】
センサモジュール104は、制御信号110を変更し、制御信号110及び検出対象との近接又は接触に基づき、検出信号118を生成する。検出信号118は、物体(例えば、指)がセンサモジュール104と接触しているかどうかを示す。いくつかの例では、検出信号118は、センサモジュール104への物体の近接を示す。検出信号118は、物体がセンサモジュール104と接触しているかどうかにかかわらず、制御信号110とは(例えば、振幅及び/又は位相において)異なってもよい。
【0017】
オフセット制御モジュール112は、物体とセンサモジュール104との間の接触がない検出信号118の複製であるオフセット信号120を生成するよう構成される。言い換えると、オフセット制御モジュール112は、物体とセンサモジュール104との間に接触がない場合(及び/又は、いくつかの例では、物体が、検出信号118に影響を与えるほど十分にセンサモジュール104に近くない場合)のセンサモジュール104と同じように制御信号110を変更するよう構成される。そのようなものとして、物体との接触がない場合に、検出信号118及びオフセット信号120は、(例えば、振幅、位相、及び/又は振幅と位相の両方において)本質的に同じになり、検出信号118とオフセット信号120との間の差はゼロに近づくことになる。
【0018】
対照的に、物体とセンサモジュール104との間に接触がある場合には、オフセット信号120及び検出信号118は異なることになる。減算器124は、オフセット信号120と検出信号118との間の差を出力し、その差は増幅器128によって増幅される。増幅器128の出力は、次いで、センサモジュール104との接触を検出するよう処理されてよい。例えば、接触は、増幅器128の出力の振幅及び/又は位相が各々の閾値を超えるかどうかに基づき決定され得る。いくつかの例では、検出信号118は、物体がセンサモジュール104と直接接触しているかどうかにかかわらず、センサモジュール104への物体の近接を示し得る。このような例では、検出信号118は、物体とセンサモジュール104との間の距離を更に示してもよい。
【0019】
いくつかの例では、波形ジェネレータ108はウィーン・ブリッジ発振回路を実装し、それは振幅を調整及び/又は変調するのが困難であることがある。他の例では、波形ジェネレータ108はデジタルサイン波を生成してもよく、デジタルサイン波は、その後に、アナログサイン波に変換される。例えば、
図2A及び
図2Bに示されるように、波形ジェネレータ108はデジタルサイン波発生器200を含んでもよい。
図2Aでは、アナログDAC204がデジタルサイン波をアナログ信号に変換し、アナログ信号は、次いで、利得制御能力を備えたローパスフィルタ(LPF)208を用いてフィルタ処理及び増幅(又は、いくつかの例では、減衰)される。例えば、振幅制御信号が、利得を制御するようLPF208へ供給される。LPF208は、費用を削減するよう一次フィルタであってよく、あるいは、いくつかの例では、二次、三次、又はより高次のフィルタであってもよい。他の例では、バンドパスフィルタが使用されてもよい。
【0020】
対照的に、
図2Bでは、乗算器212が、デジタルサイン波発生器200とアナログDAC204との間に設けられている。振幅制御信号が、利得を制御するよう乗算器212へ供給される。乗算器の出力(増幅されたデジタルサイン波に対応)は、アナログDAC204へ供給される。アナログDAC204によって出力されたアナログ信号は、利得制御なしのLPF216によりフィルタ処理される。
【0021】
再び
図1を参照すると、本開示の原理に従うオフセット制御モジュール112は、制御信号110がサイン波である場合に、オフセット信号120の振幅及び位相を制御するよう構成される。電流モードで動作する従来のR-2Rラダー回路又はネットワークがサイン波の振幅を制御するために使用されてもよいが、別の回路(例えば、オールパスフィルタ)が位相を制御するために必要とされる。オフセット制御モジュール112は、追加の回路及び電力消費なしでオフセット信号の振幅及び位相の両方を制御するために電圧モードで動作するよう構成されたR-2R抵抗ラダーネットワークを実装する。
【0022】
これより
図3を参照すると、センサモジュール304(例えば、容量センサ)を含み、かつ、本開示に係るオフセット制御モジュール308を実装する例示的な電子デバイス300が、示されている。サイン波発生器312などの波形ジェネレータは、波形(例えば、アナログサイン波、デジタル波形、例えば、アナログサイン波に変換されるデジタルサイン波、など)を出力する。一例で、サイン波発生器312は、サイン波電圧レベルのMビット2進表現(つまり、デジタルサイン波)を出力するよう構成されたサイン波ルックアップテーブルを含んでもよく、波形316は、アナログサイン波へのデジタルサイン波の変換の結果であってもよい。
【0023】
波形316(つまり、サイン波)は、センサモジュール305及びオフセット制御モジュール308へ供給される。いくつかの例では、サイン波は、任意の制御信号モジュール320へも供給され、制御信号モジュール320は、サイン波に基づき制御信号324をセンサモジュール304へ供給する。制御信号モジュール320及びオフセット制御モジュール308は、波形316に基づき第1出力及び第2出力(例えば、制御信号324及びオフセット信号328に夫々対応する変調されたサイン波)を生成するよう構成される。制御信号324はセンサモジュール304へ供給され、オフセット信号328は、増幅器336(例えば、いくつかの例では、差動増幅器)、帰還コンデンサ340、及び帰還抵抗344を含む例示的な出力回路332への入力として供給される。出力回路332は、単に例として示されており、出力回路332の他の構成が使用されてもよい。出力回路332は、増幅器336へ入力される信号をフィルタ処理するよう構成されたフィルタ回路346(例えば、1つ以上の抵抗及び/又は可変コンデンサ)を含んでもよい。
図3の例では、出力回路332は多重帰還型フィルタとして構成されている。この場合に、多重帰還型フィルタの回路は、利得及び追加のフィルタ処理を実行して、ノイズを低減する。更には、増幅器336は完全差動増幅器であってもよい。つまり、出力回路332は、典型的な二次多重帰還型フィルタの完全差動バージョンである。
【0024】
例えば、増幅器336は、センサモジュール304の出力部へ接続された第1入力端子(例えば、反転入力端子)を有する(例えば、センサモジュール304は、増幅器336の第1入力端子へ接続する1つ以上の検出電極を有する)。増幅器336の第2入力端子(例えば、非反転入力端子)はオフセット信号328へ接続され、増幅器336の第3入力端子はコモン電圧(Vcom)へ接続される。
【0025】
センサモジュール304は、制御信号324の振幅及び位相を変更する寄生キャパシタンスCrs及びCrgを含む容量センサ(例えば、容量型タッチ回路)に対応する。制御信号324は、キャパシタンスCrsを通じて1つ以上の検出電極へ接続される。物体(例えば、指348)がセンサモジュール304の1つ以上の検出電極に近づく(つまり、電極の近接範囲に入る)場合及び/又は物体(例えば、指348)がセンサモジュール304の1つ以上の検出電極と接触する場合に、指348のキャパシタンス352が制御信号324の振幅及び位相を更に変更する。従って、センサモジュール304は、指348などの物体がセンサモジュール304と接触しているかどうか、又はいくつかの例では、センサモジュール304への指348の近接、を示す検出信号356を出力として生成する。
【0026】
出力回路332(例えば、増幅器336)は、検出信号356とオフセット信号328との間の差を検出し出力する。例えば、制御信号モジュール320及びオフセット制御モジュール308は、センサモジュール304(例えば、1つ以上の検出電極)と指348などの物体との間に接触がない場合に検出信号356及びオフセット信号328(つまり、検出信号356及びオフセット信号328の各々の振幅及び位相)が同じであるように、構成される。いくつかの例では、制御信号モジュール320は、制御信号324の位相及び振幅を調整し、相応して検出信号356の位相及び振幅を調整するよう構成される。
【0027】
対照的に、オフセット制御モジュール308は、センサモジュール304(1つ以上の検出電極)と物体との間に接触がない場合に出力回路332の出力(例えば、増幅器336の出力信号360)が実質的にゼロになるように、オフセット信号328の位相及び振幅を調整するよう構成される。言い換えると、オフセット制御モジュール308は、センサモジュール304の検出電極が物体の近接又は物体との接触を検出しない場合に、オフセット信号328の位相及び振幅が検出信号356の位相及び振幅と夫々一致するように、オフセット信号328の位相及び振幅を調整するよう構成される。例えば、寄生キャパシタンスCrs及びCrgは制御信号324の振幅及び位相を変更する。オフセット制御モジュール308は、寄生キャパシタンスCrs及びCrgによって引き起こされた制御信号324の変化を補償するようオフセット信号328の振幅及び位相を調整する。出力回路332の出力(つまり、出力信号360)は、検出信号356とオフセット信号328との間の比較に基づき、センサモジュール304と指348との間に接触があるかどうか、又はいくつかの例では、センサモジュール304への指348の近接、を示す。
【0028】
本開示に係るオフセット制御モジュール308は、サイン波発生器321の出力部へ結合されかつ電圧モードで動作するよう構成されたR-2R抵抗ラダー364(R-2Rラダー回路)を含む。言い換えると、抵抗ラダー364は、所望の電圧(Vout)でオフセット信号328を出力するよう構成される。抵抗ラダー364を用いて、オフセット制御モジュール308は、波形316と、オフセット信号328の位相及び振幅を選択的に調整するよう調整可能であるオフセット制御モジュール308の構成(例えば、抵抗ラダー364の構成)とに基づき、オフセット信号328を生成するよう構成される。
【0029】
抵抗ラダー364は、同じ抵抗値を夫々有する複数の抵抗Rを含む。例えば、抵抗ラダー364は複数のラング368を含み、各ラングでは、抵抗Rのうちの1つ又は2つが各々のスイッチ372と直列に接続されている。スイッチ372は、スイッチ372へ入力された2進制御信号に応答して波形316(入力電圧Vinに対応)とコモン電圧Vcomとの間を切り替える。スイッチ372は、オフセット信号328の所望の減衰を達成するために抵抗Rの選択されたラング368を接続及び切断するよう制御される。言い換えると、抵抗ラダー364は、スイッチ372を制御するために使用される2進制御信号に応答してオフセット信号328の振幅を調整するプログラマブル減衰器として構成される。
【0030】
ラング368と並列に接続されている第1制限抵抗Rg1及び第2制限抵抗Rg2は、プログラマブル減衰器に上限及び下限をセットするよう選択される。抵抗Rg1は、抵抗ラダー364の出力部と入力電圧Vinとの間に接続される。抵抗Rg2は、抵抗ラダー364の出力部とコモン電圧Vcomとの間に接続される。例えば、オフセット制御モジュール308の(つまり、オフセット信号328の)出力電圧は:
Vout=m(Vin)*((Rg1||Rg2)/(R+Rg1||Rg2)+(R||Rg2)/(Rg1+R||Rg2))
に対応する。ここで、mは、2進制御信号によってセットされる比率であり、Vinは、入力電圧である。
【0031】
従って、抵抗Rg1及びRg2の値は、オフセット信号328の振幅の可変範囲の上限及び下限を決定する。
【0032】
出力抵抗又はインピーダンスRout(抵抗ラダー364の376で測定される)は、スイッチ372がオン(つまり、入力電圧Vinへ接続された状態)又はオフ(つまり、コモン電圧Vcomへ接続された状態)であるかどうかにかかわらず、一定である。Routと同じ抵抗を有する抵抗Rasが、センサモジュール304の出力部へ接続される。抵抗Rg1及びRg2の値は、出力抵抗Rout、抵抗ラダー364の所望の最小比率(min)、及び抵抗ラダー364の所望の最大比率(max)に従って決定され得る(なお、min及びmaxは、オフセット信号328の振幅の可変範囲の上限及び下限に対応し得る)。
【0033】
例えば、抵抗ラダー364の全体値Rdacは、Rdac=(Rout/span)に対応し、span=(max-min)である。Rg1は、Rg1=Rth/Vthに従って計算され、Rth=span*Rdac/(1-span)及びVth=min*(Rdac+Rth)/Rdacである。Rg2は、Rg2=Vth*Rg1/(1-Vth)に従って計算される。
【0034】
オフセット信号328の位相を調整するために、オフセット制御モジュール308は、抵抗ラダー364の出力部と基準電圧(例えば、接地)との間に接続された調節可能又は可変コンデンサ380を調整する。例えば、可変コンデンサ380のキャパシタンス値の調整により、オフセット信号328の振幅を大きく変えることなしにオフセット信号328の位相を調整するよう抵抗ラダー364のRC時定数が調整される。従って、オフセット信号328の所望の振幅が抵抗ラダー364を調整することによって(つまり、複数のラング368のスイッチを作動させることによって)達成される場合に、可変コンデンサ380は、オフセット信号328の振幅に大きな変化を引き起こさずにオフセット信号328の位相を(例えば、1~10度だけ)調整するよう調整され得る。言い換えると、可変コンデンサ380のキャパシタンスを調整することは、オフセット信号328の振幅に対して、オフセット信号328の位相に、より大きい変化を引き起こす。対照的に、抵抗ラダー364の出力抵抗Routは一定であるから、オフセット信号328の振幅は、オフセット信号328の位相を変えることなく調整され得る。
【0035】
このようにして、オフセット制御モジュール308は、抵抗ラダー364のスイッチ372を制御することによってオフセット信号328の減衰(つまり、振幅)を調整し、抵抗Rg1及びRg2の選択された値を用いて減衰の可変範囲を制御し、可変コンデンサ380を用いてオフセット信号328の位相を制御するよう制御される。より具体的には、オフセット制御モジュール308は、入力信号(及び、従って、オフセット信号328)がサイン波である場合にオフセット信号328の振幅を制御するよう、かつ、オフセット信号328の所望の振幅を大きく変えることなしにオフセット信号328の位相を更に微調整するよう構成される。例えば、抵抗ラダー364及び可変コンデンサ380は、出力信号360が近似的に0V(例えば、0Vの100mV内)になるまで、指348がセンサモジュール304と接触していない状態で調整される。いくつかの例では、第2可変コンデンサ384が、センサモジュール304の出力部へ接続される。例えば、可変コンデンサ380は、正の位相調整を制御するために使用され、一方、可変コンデンサ384は、負の位相調整(検出信号356の位相を調整することによる)を制御するために使用される。
【0036】
更に、外部ノイズへの感度を下げるために、抵抗Ras及び第2可変コンデンサ384はフィルタを形成する。言い換えると、抵抗Ras及び第2可変コンデンサ384を含むローパスフィルタが、出力回路332の前段に置かれる。抵抗Ras及び第2可変コンデンサ384のフィルタは増幅の前に高周波ノイズを低減することができるので、検出信号356は電力供給の全範囲を使用することができる。抵抗ラダー364及び可変コンデンサ380は、コモンモードノイズを更に低減する同様のフィルタとして機能する。抵抗Ras及び第2可変コンデンサ384の一次フィルタと、二次多重帰還型フィルタとしての出力回路332とは、一緒に三次フィルタを形成し、外部ノイズを効果的に低減する。
【0037】
これより
図4を参照すると、本開示に係る、容量センサのためのオフセット信号を生成する例示的な方法400が、404から始まる。408で、方法400は、(例えば、サイン波発生器321を用いて)容量センサのための制御又は駆動信号に対応するサイン波を生成する。412で、方法400は、センサモジュール及びオフセット制御モジュール(例えば、
図3に示されているセンサモジュール304及びオフセット制御モジュール308)へサイン波を供給する。いくつかの例(
図3に図示)で、サイン波は、サイン波に基づき制御信号324を生成し、制御信号324をセンサモジュール304へ供給するよう構成された制御信号モジュール(例えば、制御信号モジュール320)へ供給される。
【0038】
416で、オフセット制御モジュール308は、オフセット信号の振幅及び位相を調整するよう構成される。例えば、オフセット制御モジュール308は、センサモジュール304に関連した寄生キャパシタンスによって引き起こされる制御信号モジュール320の振幅及び位相の変化を補償するよう構成される。例えば、抵抗ラダー364及び可変コンデンサ380(並びに、いくつかの例では、可変コンデンサ384)は、出力信号360が近似的に0V(例えば、0Vの100mV内)になるまで、指348がセンサモジュール304と接触していない状態で調整される。
【0039】
420で、センサモジュール304を含む電子デバイスの動作中、方法400は、物体(例えば、指348)が容量センサの検出面と接触しているかどうかを決定する。例えば、方法400は、出力回路332を用いて検出信号356をオフセット信号328と比較する。424で、方法400は、比較の結果に基づき電子デバイスの機能を選択的に実行する。方法400は428で終了する。
【0040】
上記の説明は、事実上、単に例示であり、決して、本開示、その用途、又は使用を限定する意図はない。本開示の広範な教示は様々な形で実装することができる。従って、本開示には特定の例が含まれるが、本開示の真の範囲はそのように制限されるべきでない。と言うのも、他の変更が、図面、明細書、及び特許請求の範囲を検討することで明らかになるからである。方法に含まれる1つ以上のステップは、本開示の原理を変更せずに異なる順序で(又は同時に)実行されてもよい、ことが理解されるべきである。更に、実施形態の夫々は特定の特徴を有するものとして上述されているが、本開示のいずれかの実施形態に関して記載されている特徴の1つ以上は、他の実施形態のいずれかで実装することも、及び/又は他の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせることもできる。これは、そのような組み合わせが明示的に記載されている場合に限られない。つまり、記載されている実施形態は相互排他的ではなく、1つ以上の実施形態を互いに置換することは本開示の範囲内にとどまる。
【0041】
要素間(例えば、モジュール、回路素子、半導体レイヤ、などの間)の空間的及び機能的な関係は、「接続される」(connected)、「係合される」(engaged)、「結合される」(coupled)、「隣接する」(adjacent)、「~の隣に」(next to)、「~の上に」(on top of)、「~より上に」(above)、「~より下に」(below)、及び「配置される」(disposed)を含む様々な用語を用いて記載される。「直接」(direct)であると明示的に記載されていない限り、第1及び第2の実施形態の間の関係が上記の開示で記載される場合に、その関係は、他の中間要素が第1及び第2の実施形態の間に存在しない直接的な関係であることができるが、1つ以上の中間要素が第1及び第2の実施形態の間に(空間的又は機能的のいずれかで)存在する間接的な関係であることもできる。本明細書で使用されるように、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」という言い回しは、非排他的な論理ORを用いて、論理(A OR B OR C)を意味すると解釈されるべきであり、「Aの少なくとも1つ、Bの少なくとも1つ、及びCの少なくとも1つ」を意味すると解釈されるべきではない。
【0042】
図中、矢印先端によって示される矢印の方向は、一般的に、例示にとって重要である情報(例えば、データ又は命令など)のフローを示す。例えば、要素A及び要素Bは様々な情報を交換するが、要素Aから要素Bへ送られる情報が例示に関係がある場合に、矢印は要素Aから要素Bへ向くことがある。この一方向矢印は、他の情報が要素Bから要素Aへ送られないことを暗示するものではない。更に、要素Aから要素Bへ送られる情報について、要素Bは、その情報の要求又は受信確認応答を要素Aへ送ることがある。
【0043】
以下の定義を含む本願において、「モジュール」という用語又は「コントローラ」という用語は、「回路」という用語で置換されてもよい。「モジュール」という用語は、特定用途向け集積回路(ASIC);デジタル、アナログ、又はアナログ/デジタル混合ディスクリート回路;デジタル、アナログ、又はアナログ/デジタル混合集積回路;組み合わせ論理回路;フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA);コードを実行するプロセッサ回路(共有、専用、又はグループ);プロセッサ回路によって実行されるコードを記憶するメモリ回路(共有、専用、又はグループ);記載されている機能を提供する他の適切なハードウェア部品;又は上記のものの一部又は全部の組み合わせ(例えば、システム・オン・チップ内)を指しても、その部分であっても、あるいは、それを含んでもよい。
【0044】
モジュールは、1つ以上のインターフェース回路を含んでもよい。いくつかの例では、インターフェース回路は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット、ワイドエリアネットワーク(WAN)、又はそれらの組み合わせへ接続される有線又は無線インターフェースを含んでもよい。本開示のいずれかの所与のモジュールの機能は、インターフェース回路を介して接続されている複数のモジュールの間で分配されてもよい。例えば、複数のモジュールは負荷平衡を可能にし得る。更なる例では、サーバ(リモート又はクラウドとしても知られる)モジュールが、クライアントモジュールに代わっていくつかの機能を達成してもよい。
【0045】
上記で記載されている「コード」という用語は、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又はマイクロコードを含んでもよく、プログラム、ルーチン、関数、クラス、データ構造、及び/又はオブジェクトを指し得る。「共有プロセッサ回路」という用語は、複数のモジュールからの一部又は全部のコードを実行する単一のプロセッサ回路を包含する。「グループプロセッサ回路」という用語は、追加のプロセッサ回路と組み合わせて、1つ以上のモジュールからの一部又は全部のコードを実行するプロセッサ回路を包含する。複数のプロセッサ回路への言及は、ディスクリートダイ上の複数のプロセッサ回路、単一のダイ上の複数のプロセッサ回路、単一のプロセッサ回路の複数のコア、単一のプロセッサ回路の複数のスレッド、又は上記のものの組み合わせを包含する。「共有メモリ回路」という用語は、複数のモジュールからの一部又は全部のコードを記憶する単一のメモリ回路を包含する。「グループメモリ回路」という用語は、追加のメモリと組み合わせて、1つ以上のモジュールからの一部又は全部のコードを記憶するメモリ回路を包含する。
【0046】
「メモリ回路」という用語は、「コンピュータ可読媒体」という用語の一部である。本明細書で使用される「コンピュータ可読媒体」という用語は、媒体を通じて(例えば、搬送波上で)伝わる一時的な電気又は電磁気信号を包含せず、従って、「コンピュータ可読媒体」という用語は、有形且つ非一時的なものと見なされ得る。非一時的な有形コンピュータ可読媒体の非限定的な例は、不揮発性メモリ回路(例えば、フラッシュメモリ回路、消去可能なプログラム可能リードオンリーメモリ回路、又はマスクリードオンリーメモリ回路)、揮発性メモリ回路(例えば、静的ランダムアクセスメモリ回路又は動的ランダムアクセスメモリ回路)、磁気記憶媒体(例えば、アナログ若しくはデジタル磁気テープ、又はハードディスクドライブ)、及び光学記憶媒体(例えば、CD、DVD、又はBlu-ray(登録商標)ディスク)である。
【0047】
本願で記載されている装置及び方法は、コンピュータプログラムで具現化された1つ以上の特定の機能を実行するように汎用コンピュータを構成することによって生成された専用のコンピュータによって、部分的に又は完全に実装されてよい。上述されている機能ブロック、フローチャートコンポーネント、及び他の要素は、熟練した技術者又はプログラマの日常的な作業によってコンピュータプログラムに変換することができるソフトウェア仕様として機能する。
【0048】
コンピュータプログラムは、少なくとも1つの非一時的な有形コンピュータ可読媒体に記憶されているプロセッサ実行可能命令を含む。コンピュータプログラムはまた、記憶されているデータを含んでも、又は記憶されているデータに依存してもよい。コンピュータプログラムは、専用のコンピュータのハードウェアと相互作用する基本入力/出力システム(BIOS)、専用のコンピュータの特定のデバイスと相互作用するデバイスドライブ、1つ以上のオペレーティングシステム、ユーザアプリケーション、バックグラウンドサービス、バックグラウンドアプリケーション、などを包含してもよい。
【0049】
コンピュータプログラムは、(i)HTML(hypertext markup language)、XML(extensible markup language)、又はJSON(JavaScript Object Notation)などの、パースされる記述文、(ii)アセンブリコード、(iii)コンピュータによってソースコードから生成されたオブジェクトコード、(iv)インタープリタによって実行されるソースコード、(v)JIT(just-in-time)コンパイラによってコンパイル及び実行されるソースコード、などを含んでもよい。単なる例として、ソースコードは、C、C++、C#、Objective-C、Swift、Haskell、Go、SQL、R、Lisp、Java(登録商標)、Fortran、Perl、Pascal、Curl、OCaml、Javascript(登録商標)、HTML5(Hypertext Markup Language 5th version)、Ada、ASP(Active Server Pages)、PHP(PHP:Hypertext Preprocessor)、Scala、Eiffel、Smalltalk、Erlang、Ruby、Flash、Visual Basic、Lua、MATLAB(登録商標)、SIMULINK(登録商標)、及びPhython(登録商標)を含む言語からのシンタックスを用いて記述されてもよい。
【0050】
[関連出願への相互参照]
本願は、2020年10月15日付けで出願された米国特許出願第17/071437号に対する優先権を主張するものである。上記の出願の全開示が参照により本願に援用される。