(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】計測装置ユニット
(51)【国際特許分類】
G01D 9/00 20060101AFI20240925BHJP
G07C 5/00 20060101ALI20240925BHJP
B60R 21/01 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
G01D9/00 K
G07C5/00 Z
B60R21/01 310
(21)【出願番号】P 2020090322
(22)【出願日】2020-05-25
【審査請求日】2023-03-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中塚 裕志
(72)【発明者】
【氏名】宮原 里代子
【審査官】細見 斉子
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-178449(JP,A)
【文献】特開2002-042288(JP,A)
【文献】特開2015-022315(JP,A)
【文献】特開2019-004355(JP,A)
【文献】特開2002-117469(JP,A)
【文献】特開平06-274361(JP,A)
【文献】国際公開第2010/098216(WO,A1)
【文献】特開2009-301280(JP,A)
【文献】特表2008-532836(JP,A)
【文献】特開平08-235491(JP,A)
【文献】特開2010-215154(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0066399(US,A1)
【文献】特開2005-184397(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 9/00
B60R 1/00-99/00
G07C 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(30)に搭載される計測装置ユニット(100,100b,100c,100d,100e,100f)であって、
前記車両において予め区分される複数の領域のうち、第一領域に配置される第一センサ(S1)であって、前記第一センサか
ら検出データを取得して運転支援で用いられるデータを生成するデータ処理装置と共に前記第一領域に配置される第一センサと、
前記第一センサから取得した検出データを記憶する第一記憶装置(M1)であって、前記複数の領域のうち前記第一領域とは異なる第二領域に配置される第一記憶装置と、
少なくとも前記第一センサおよび前記第一記憶装置を通信可能に接続し、前記検出データを表す信号を増幅又は整形する第一中継器(RP1,SP1)と、を備え、
前記複数の領域は、前記車両の前方を含む前方領域(AF)と、前記車両の後方を含む後方領域(AB)と、前記前方領域および前記後方領域の間に位置する中間領域(AM)と、に予め区分されており、
前記第一センサは、前記第一領域として前記前方領域に配置され、
前記第一記憶装置は、前記第二領域として前記後方領域に配置され、
前記第一中継器は、前記中間領域に配置されている、
計測装置ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の計測装置ユニットであって、
前記中間領域は、前記車両の天井を含む上方領域(AT)と、前記車両の天井よりも下側を含む下方領域(AU)とを含む、
計測装置ユニット。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の計測装置ユニットであって、
さらに、前記第一記憶装置とは異なる第二記憶装置(M2)であって、前記複数の領域のうち前記第二領域とは異なる第三領域に配置される第二記憶装置を備え、
前記第一中継器は、さらに、前記第一センサおよび前記第二記憶装置を通信可能に接続し、前記第一センサから入力された検出データを前記第一記憶装置および前記第二記憶装置に出力する、
計測装置ユニット。
【請求項4】
請求項3に記載の計測装置ユニットであって、
さらに、前記検出データを前記第一記憶装置および前記第二記憶装置に重複して記憶し、重複して記憶した前記検出データを比較し、前記重複して記憶した前記検出データが互いに一致するか否かを判定する異常判定部(66)を備える、
計測装置ユニット。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の計測装置ユニットであって、
さらに、前記複数の領域のうち第四領域に配置される第二センサ(S2)と、
前記第二センサから取得した検出データを記憶する第三記憶装置(M3)であって、前記複数の領域のうち前記第四領域とは異なる第五領域に配置される第三記憶装置と、
少なくとも前記第二センサおよび前記第三記憶装置を通信可能に接続する第二中継器(RP2、SP2)であって、入力された電気信号を増幅または整形して出力する第二中継器と、を備える、
計測装置ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、計測装置ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
事故発生の際、記録した全てのデータが失われることを回避するために、複数の電子制御ユニットがそれぞれ記憶装置を備えることによって複数の電子制御ユニットにドライブレコーダ機能を持たせ、車両に関する測定データを分散して記憶する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の記憶装置が互いに近接する場合には、事故によりすべての記憶装置が破損し得る。測定データの損失を回避するために、記憶装置を車両内に適正に配置したいといった要望がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
本開示の一形態によれば、車両(30)に搭載される計測装置ユニット(100,100b,100c,100d,100e,100f)が提供される。この計測装置ユニットは、前記車両において予め区分される複数の領域のうち、第一領域に配置される第一センサ(S1)であって、前記第一センサから検出データを取得して運転支援で用いられるデータを生成するデータ処理装置と共に前記第一領域に配置される第一センサと、前記第一センサから取得した検出データを記憶する第一記憶装置(M1)であって、前記複数の領域のうち前記第一領域とは異なる第二領域に配置される第一記憶装置と、少なくとも前記第一センサおよび前記第一記憶装置を通信可能に接続し、前記検出データを表す信号を増幅又は整形する第一中継器(RP1,SP1)と、を備え、前記複数の領域は、前記車両の前方を含む前方領域(AF)と、前記車両の後方を含む後方領域(AB)と、前記前方領域および前記後方領域の間に位置する中間領域(AM)と、に予め区分されており、前記第一センサは、前記第一領域として前記前方領域に配置され、前記第一記憶装置は、前記第二領域として前記後方領域に配置され、前記第一中継器は、前記中間領域に配置されている。
【0007】
この形態の計測装置ユニットによれば、第一センサが車両において予め区分される複数の領域のうち第一領域に配置され、第一記憶装置が第一領域とは異なる第二領域に配置される。衝突事故等の車両に起因する要因によって第一領域の第一センサが故障した場合でも第一記憶装置が故障する可能性を低減することができ、第一センサからの検出データの損失を抑制または防止することができる。第一センサと第一記憶装置との間に、第一中継器を備えることにより、第一センサからの検出データの品質の低下を抑制または防止することができる。したがって、第一センサからデータ容量の大きいデータを出力して、第一センサから離間する第一記憶装置に記憶させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態の計測装置ユニットの構成を示す説明図。
【
図2】第2実施形態の計測装置ユニットの構成を示す説明図。
【
図3】第一スプリッタの機能を模式的に表すブロック図。
【
図4】異常判定部による異常判定の方法を表すフロー図。
【
図5】第3実施形態の計測装置ユニットの構成を示す説明図。
【
図6】第4実施形態の計測装置ユニットの構成を示す説明図。
【
図7】第5実施形態の計測装置ユニットの構成を示す説明図。
【
図8】第6実施形態の計測装置ユニットの構成を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
A.第1実施形態:
図1に示すように、計測装置ユニット100は、車両30に搭載されて用いられる。第1実施形態としての計測装置ユニット100は、第一センサS1と、第一記憶装置M1と、第一リピータRP1と、データ処理装置40と、を備えている。本実施形態において、車両30は、人間が運転する自動運転車両であり、運転支援制御装置50を備えている。車両30は、例えば、人や貨物の運搬、物流、並びに物販などに利用される自動運転車両であってよく、人間が運転することを前提としない自動運転車両であってもよい。車両30は、自動運転車両のほか、少なくとも一の原動機を有する種々のモータビークルであってよく、乗用車、トラック、バス、ならびに特別車のほか、トロリーバスなどの架線に接続された車両であってもよく、連節バスのように互いに接続された複数の車体を備える車両であってもよい。
図1を含む各図には、技術の理解を容易にするために、記憶装置には「M」を付し、リピータとしての中継器には「R」を付している。
【0010】
第一センサS1は、対象物の画像データを取得するカメラ、対象物の距離等を取得するLiDAR(Light Detection and Ranging)、対象物の距離等を取得するミリ波レーダ等の検出器である。より具体的には、カメラは、CCD等の撮像素子または撮像素子アレイを備える撮像装置であり、可視光を受光することによって対象物の外形情報または形状情報を含む画像データを検出データとして出力するセンサである。LiDARは、赤外レーザ光を射出し、物標によって反射された反射光を受信することによって、車両30に対する物標の距離、相対速度および角度を検出データとして出力するセンサである。ミリ波レーダは、ミリ波を射出し、物標によって反射された反射波を受信することによって、車両30に対する物標の距離、相対速度および角度を検出データとして出力するセンサである。第一センサS1には、超音波センサ、他の電磁波または光を用いたセンサなどが含まれてもよい。計測装置ユニット100は、センサを複数備えてよく、この場合には、1種類の複数のセンサを備えてよく、複数の異なる種類のセンサを備えてもよい。
【0011】
第一センサS1からの検出データは、第一リピータRP1と、データ処理装置40とにデジタル信号として出力される。第一センサS1は、例えば、LiDARから得られた反射光の受光強度やカメラの撮像画像等のローデータを検出データとして出力してもよく、ローデータに対して、例えば、対象物の検出点列や画像といった車両制御に必要な情報のみを抽出する処理を行い、当該処理後のデータを検出データとして出力してもよい。第一センサS1は、アナログ信号を出力してもよい。
【0012】
データ処理装置40は、予めプログラムされた論理回路を備えるマイクロコンピュータである。データ処理装置40は、第一センサS1から図示しない配線を介して検出データを取得し、取得した検出データを用いて統合データを生成する。データ処理装置40は、生成した統合データを運転支援制御装置50に出力する。運転支援制御装置50は、車両30に搭載されるいわゆるECU(engine control unit)であり、データ処理装置40から入力される車両30周囲の対象物に関する情報を用いて、車両30の運転支援を実行する。車両30の運転支援としては、例えば、計測装置ユニット100から入力される車両30周囲の対象物に関する情報を用いて実行する制動支援、操舵支援、駆動支援等が含まれる。
【0013】
第一リピータRP1は、電気通信における中継器であり、特許請求の範囲に記載する「第一中継器」の一態様である。第一リピータRP1は、いわゆるデジタルリピータとして機能し、第一センサS1から受信した検出データとしてのデジタル入力信号を、増幅、整形、ならびにリタイミングする処理(以下、「信号整形処理」とも呼ぶ)を実行して第一記憶装置M1に出力する。信号整形処理により、第一センサS1から第一記憶装置M1までのデータ伝送における電気信号の減衰、信号波形の歪み、ジッタの発生等を防止または抑制することができる。第一リピータRP1が扱う信号は、有線通信における電気信号のほか、光信号や無線信号であってもよい。第一リピータRP1は、入力信号をアナログ的に増幅するアナログリピータであってよい。
【0014】
第一記憶装置M1は、不揮発性の補助記憶装置である。本実施形態において、第一記憶装置M1は、読み書き自在に構成されるハードディスクドライブを備える。第一記憶装置M1は、第一センサS1から出力された検出データを記憶する。第一記憶装置M1は、ハードディスクドライブに限らずNAND型やNOR型のフラッシュメモリや磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどの種々の記録媒体を備えてよい。第一記憶装置M1に記憶された検出データは、車両30の外部の機器から有線または無線によりアクセス可能とされてよい。
【0015】
第一センサS1、第一リピータRP1、ならびに第一記憶装置M1は、配線を介して有線接続されている。第一センサS1、第一リピータRP1、ならびに第一記憶装置M1の通信には、例えば、イーサネット(登録商標)、Flat Panel Display Link(FPD-LINK)、Gigabit Video Interface(GVIF)、Gigabit Multimedia Serial Link(GMSL)等のLow voltage differential signaling(LVDS)、HDBASE-Tといった通信プロトコルが用いられる。
【0016】
図1を参照して、車両30における第一センサS1、第一記憶装置M1、ならびに第一リピータRP1の配置について説明する。
図1に示すように、第一センサS1、第一記憶装置M1、ならびに第一リピータRP1は、車両30に予め区分される複数の領域に分散して配置されている。「車両30の複数の領域」とは、車両30および車両30の外部に搭載されるユニットが占有する空間を複数に区分した各空間を意味する。車両30の複数の領域は、車両30に起因する要因によって車両30に配置される機器のすべてが故障することを抑制または防止できるように、各領域に配置される機器の故障リスクが相互に異なるように区分されていることが好ましい。「車両30に起因する要因」とは、例えば、車両30の走行時における他車や車両30以外の物体への衝突による車両30への衝撃や、外気や日射などによる各領域の温度変化等を意味する。車両30の複数の領域は、車両30に起因する要因のほか、他車による車両30への衝突、落石などの車両30や他車以外の物体による車両30への衝突、脱輪や落下などの車両30の走行中の種々の要因に基づく車両30への衝突などに起因して車両30に発生する衝撃が及び得る範囲に基づいて区分されることがさらに好ましい。例えば、車両30の一の領域に衝突事故が発生した場合、衝突された箇所を含む一の領域に配置されたセンサは、衝突事故に関連するデータを検出している可能性が高くなり得るが、衝突事故の衝撃により故障する可能性も高くなり得る。そのため、衝突事故に関連するデータが損失することを回避するために、センサと、センサからの検出データを記憶する記憶装置とは互いに異なる領域に配置されることが好ましく、各領域が互いに大きく離れているほど好ましい。車両30の複数の領域は、車両30の構造や形状、安全性能などに基づいて車種ごとに設定されていることが好ましい。車両30の複数の領域は、車両30の進行方向、車両30を使用する環境などに基づいて設定されてもよい。
【0017】
車両30の複数の領域は、衝突事故による各領域の機器の故障リスクが分散する4つの領域に区分されている。より具体的には、車両30の進行方向に沿って車両30の前方を含む前方領域AFと、車両30の後方を含む後方領域ABとに区分し、さらに、前方領域AFと後方領域ABとの間に位置する中間領域AMとに区分している。中間領域AMは、さらに、車両30の天井RCおよび屋根RFを含む上方領域ATと、車両30の車室および車室よりも下側を含む下方領域AUとに区分される。例えば、車両30が小型車両である場合や、車両30の構造上、機器の故障リスクが4つの領域に分散しない場合には、車両30の複数の領域は、中間領域AMを含まず前方領域AFおよび後方領域ABのみに区分されてもよい。車両30の複数の領域は、車両30の進行方向に沿った前後や上下に区分されるほか、さらに、車両30の左側面や右側面を含む各側方領域に区分されるなど、車両30の幅方向に区分されてよい。車両30の複数の領域は、4つの領域に限らず、5以上の領域であってよく、2以上の任意の数に区分されてもよい。例えば、車両30が進行方向に沿って長尺な形状を有する場合には、中間領域AMは、さらに進行方向に沿って複数の領域に区分されてもよい。車両30が上下方向に長尺である場合には、中間領域AMは、上方領域ATと下方領域AUとの間に、さらに鉛直方向に沿って複数の領域に区分されてもよい。前方領域AFや後方領域ABのそれぞれが鉛直方向に沿って複数の領域に区分されてもよい。車両30が鉛直方向に複数の階層を有する場合には、階層ごとに区分してよい。車両30の複数の領域は、空間ごとの区分に限らず、例えばドア、バンパなどの車両30を構成する部品ごとに区分されてもよい。
【0018】
本実施形態において、車両30の前方領域AFとは、車室内の1列目の座席SH1よりも車両の進行方向前側となる領域である。車両30の前方領域AFには、例えば、車両30のグローブボックス、コンソールボックス、インストルメントパネルなどのフロントコンパートメント、フロントバンパ、エンジンルームなどが含まれる。車両30の前方領域AFは、他の領域に比べて、例えば、車両30の前方への衝突事故による衝撃は大きくなり、車両30の後方に対する他車の衝突事故の衝撃は小さくなり得る。車両30の前方領域AFには、車両30の屋根RFのうち、車室内の1列目の座席SH1よりも車両の進行方向前側となる領域を含んでよい。前方領域AFは、車両30の前端からの距離を用いて設定されてもよい。この場合において、車両30の前端からの距離は、車両30の前方への衝突事故による衝撃が及び得る範囲に基づいて決定されることが好ましい。本実施形態において、第一センサS1は前方領域AFに配置されている。第一センサS1を配置する領域を、以下、「第一領域」とも呼ぶ。
【0019】
本実施形態において、車両30の下方領域AUとは、1列目の座席SH1から後部座席SH2までを含む車両30内の車室、および座席よりも下側を含む領域である。下方領域AUには、座席SH1や後部座席SH2のほか、車両30の座席SH1のセンタアームレストなどを含んでよい。座席が2列以上ある場合には、1列目の座席SH1から最後列の座席までが含まれてよく、最後列の座席までの各座席よりも下側の領域が含まれてよい。車両30が座席を備えない場合には、前方領域AFや後方領域ABを除いた領域であって、車室および車室よりも下側を含む領域を下方領域AUとしてよい。本実施形態において、車両30の下方領域AUには第一リピータRP1が配置されている。
【0020】
本実施形態において、車両30の上方領域ATとは、車室の天井RCを含み、車両30の屋根RFの内部、並びに車両30の屋根RFの上部を含む領域である。車両30の屋根RFの上部には、例えば、ルーフボックス、センサを搭載したセンサユニットなど、屋根RFの上部に搭載される車両30とは別体の構造体が含まれる。
【0021】
本実施形態において、車両30の後方領域ABとは、後部座席SH2よりもさらに後側の領域である。車両30の後方領域ABには、例えば、車両30のトランクルーム、ブート、ラゲッジスペースなどのリアコンパートメントが含まれる。後方領域ABは、車両30の後端からの距離を用いて設定されてもよい。この場合において、車両30の後端からの距離は、車両30の後方への衝突事故や他車による車両30の後方に対する衝突事故による衝撃が及び得る範囲に基づいて決定されることが好ましい。本実施形態において、車両30の後方領域ABとして車両30のトランクルーム内に第一記憶装置M1が配置されている。第一記憶装置M1を配置する領域を、以下、「第二領域」とも呼ぶ。
【0022】
以上、説明したように、本実施形態の計測装置ユニット100によれば、第一センサS1が前方領域AFに配置され、第一記憶装置M1が後方領域ABに配置される。第一センサS1と第一記憶装置M1とを互いに異なる領域に配置することによって、第一センサS1を配置する前方領域AFに衝突事故が発生した場合でも、第一記憶装置M1が故障する可能性を低減することができ、当該衝突事故の状況を検出した検出データの損失を抑制または防止することができる。第一センサS1と第一記憶装置M1との間に中継器としての第一リピータRP1を備えることにより、第一リピータRP1による信号整形処理によって第一センサS1からの検出データの品質の低下を抑制または防止することができる。したがって、第一センサS1からデータ容量の大きいデータを出力し、第一センサS1から離間する第一記憶装置M1に記憶させることができる。
【0023】
本実施形態の計測装置ユニット100によれば、車両30の複数の領域は、車両30の前方を含む前方領域AFと、前記車両30の後方を含む後方領域ABとに区分されている。第一センサS1と第一記憶装置M1との配置を、車両進行方向に沿って分散することにより、車両30の走行中の衝突事故の衝撃による各機器の故障のリスクを分散させることができる。
【0024】
本実施形態の計測装置ユニット100によれば、車両30の複数の領域は、前方領域AFおよび後方領域ABの間にさらに中間領域AMを有し、中間領域AMは、さらに上方領域ATと、下方領域AUとに区分されている。複数の領域を車両30の構造に基づいて適正に区分することによって、車両30に配置される各機器の故障リスクを適正に分散させることができる。
【0025】
B.第2実施形態:
図2に示すように、第2実施形態の計測装置ユニット100bは、第1実施形態の計測装置ユニット100とは、さらに、第二記憶装置M2を備える点と、第一リピータRP1に代えて第一中継器としての第一スプリッタSP1を備える点において相違する。計測装置ユニット100bのその他の点は第1実施形態の計測装置ユニット100と同様である。
図2を含む各図には、技術の理解を容易にするために、スプリッタとしての中継器に「S」を付している。
【0026】
第二記憶装置M2は、不揮発性の補助記憶装置である。第二記憶装置M2は、第一記憶装置M1と同一の記憶装置を用いてもよく、第一記憶装置M1とはデータ容量の異なる記憶装置を用いてもよい。本実施形態において、第二記憶装置M2は、車両30のフロントコンパートメントに収容されており、車両30の複数の領域のうち前方領域AFに配置されている。第二記憶装置M2が配置される領域を、以下、「第三領域」とも呼ぶ。第二記憶装置M2は、検出データの損失リスクを分散させるために、第一記憶装置M1が配置される第二領域とは異なる領域に配置されることが好ましい。
【0027】
第一スプリッタSP1は、デジタル入力信号を複数の機器に分配するいわゆる分配器であり、第一センサS1からの検出データを、第一記憶装置M1および第二記憶装置M2に出力する。本実施形態において、第一スプリッタSP1は、第一リピータRP1と同様に、デジタル入力信号を増幅、整形、リタイミングする信号整形処理を実行する。第一スプリッタSP1は、デジタル入力信号のほかアナログ信号を整形、分配してもよい。
【0028】
図3を参照して、第一スプリッタSP1の具体的な構成について説明する。
図3に示すように、第一スプリッタSP1は、入力部60と、信号整形部62と、信号分配部64と、異常判定部66と、第一入出力部67と、第二入出力部68とを備えている。第一スプリッタSP1は、FPGAやASICといった予めプログラムされた集積回路によってハードウェア的に実現されている。
【0029】
入力部60には、第一センサS1が配線としての検出信号線を介して接続されている。第一センサS1からは検出データが入力される。第一入出力部67には、データ信号線を介して第一記憶装置M1が接続され、第二入出力部68には、データ信号線を介して第二記憶装置M2が接続されている。入出力部は2つには限らず3以上の任意の数を備えてもよい。
【0030】
信号整形部62は、第一センサS1から受信した検出データとしてのデジタル入力信号に信号整形処理を実行して信号分配部64に出力する。信号分配部64は、信号整形処理を実行された検出データを第一入出力部67および第二入出力部68に分配し、第一記憶装置M1および第二記憶装置M2に出力する。本実施形態において、信号分配部64は、第一センサS1からの検出データとしてのローデータを、第一記憶装置M1および第二記憶装置M2の双方に重複して記憶する。記憶装置M1,M2に重複して記憶するとは、検出データが互いに完全に一致するように記憶することを含むほか、検出データが互いに実質的に同一である場合をも含む。例えば、第一センサS1がカメラである場合に、信号分配部64は、第一記憶装置M1にはローデータとしてのカメラ撮像画像を出力し、第二記憶装置M2にはフレームレートを低減した画像データを出力する等、センサからの検出データについて、一方の記憶装置に出力するデータ容量と、他方の記憶装置に出力するデータ容量とが異なってもよい。このように構成された計測装置ユニット100bによれば、一方の記憶装置の容量を他方の記憶装置に対して低減することができる。信号分配部64は、検出データを予め定められた期間ごとに出力先の記憶装置を切り替えてもよく、センサからの検出データを処理して互いに異なる検出データとして各記憶装置M1,M2に出力してもよい。信号分配部64による検出データの各記憶装置への分配方法は、例えば、運転支援制御装置50など計測装置ユニット100bとは別体の制御装置によって制御されてもよい。異常判定部66は、第一記憶装置M1および第二記憶装置M2に記憶された同一の検出データを読み出して、互いに比較することによって検出データが互いに一致するか否かを判定する。
【0031】
図4を用いて、異常判定部66が実行する検出データの異常判定方法について説明する。
図4に示す処理は、例えば、車両30のスタートスイッチがオンされてからスタートスイッチがオフされるまで、例えば、数ミリ秒ごとの予め定められた期間ごとに繰り返して実行される。
【0032】
異常判定部66は、第一記憶装置M1および第二記憶装置M2から検出データを読み込み、各検出データを相互に比較する(ステップS10)。異常判定部66は、各検出データが互いに一致するか否かを判定する(ステップS20)。例えば、第一センサS1がカメラである場合では、異常判定部66は、画像データの比較として、例えば、単位時間あたりに取得されるフレームごとの画像データが互いに一致しているか否かを判定する。検出データが互いに一致しない場合とは、例えば、記憶装置M1,M2のうち一方の記憶装置に記憶された画像データに対して他方の画像データの画素データが少ない場合が挙げられる。検出データの比較を正確に行うために、例えばタイムサーバやクロック信号を用いることにより、第一記憶装置M1および第二記憶装置M2が互いに同期されていることが好ましい。
【0033】
異常判定部66は、記憶装置M1,M2に記憶された各検出データが互いに一致していると判定すると(S20:NO)、処理を終了する。本実施形態において、異常判定部66は、記憶装置M1,M2に記憶された検出データが互いに一致していない場合(S20:YES)、検出データに異常があるか否かを判定する(ステップS30)。検出データに異常がある場合とは、いずれかの記憶装置に画像データが記憶されていない場合などが挙げられる。検出データのデータ量が他方の検出データより少ないことを理由として異常があると判定してもよい。検出データの比較の精度を高めるために、各検出データの経時変化を含めて互いに比較してもよく、各検出データの比較に加えて他のセンサからの検出データを併せて比較することによって異常の有無が判定されてもよい。
【0034】
検出データに異常があると判定した場合、異常判定部66は、異常措置を実行する(ステップS40)。異常措置としては、例えば、異常があると判定された検出データを修復する処理のほか、検出データの記憶先の変更、車両30の使用者や管理者への異常があった旨を報知することが含まれる。本実施形態において、異常判定部66は、検出データを修復する処理として、異常ありと判定した一方の検出データを、他方の検出データを用いて修復する。例えば、異常ありと判定した一方の記憶装置に記憶された検出データに対して、他方の記憶装置に記憶された検出データを上書きする。異常判定部66は、異常措置とともに、または異常措置に代えて、車両30に備えられる表示装置の表示や音声などを用いて、車両30の使用者や管理者に対して異常の有無を報知してもよい。異常判定部66は、ステップS30を省略し、ステップS20において検出データが互いに一致していない場合に、検出データが一致しない旨を報知する等の異常措置を実行してもよい。異常判定部66は、異常措置を終えると処理を完了する。
【0035】
本実施形態の計測装置ユニット100bによれば、第一センサS1から入力される検出データを、第一記憶装置M1および第二記憶装置M2に分配する第一スプリッタSP1を備える。第一センサS1からの検出データを複数の記憶装置に分配し、検出データの記憶先を分散することによって、すべての検出データが損失することを抑制または防止することができる。第一記憶装置M1と、第二記憶装置M2とを互いに離間する異なる領域に配置することにより、すべての検出データが損失することをより確実に抑制または防止することができる。
【0036】
本実施形態の計測装置ユニット100bによれば、異常判定部66は、第一センサS1からの検出データを各記憶装置M1,M2に重複して記憶し、検出データが互いに一致するか否かを判定する。したがって、検出データの異常を早期に検出することができる。異常判定部66は、異常ありと判定した一方の検出データを、他方の検出データを用いて修復するので、記憶装置やデータ通信に起因する検出データの損失リスクを低減することができる。
【0037】
C.第3実施形態:
図5に示すように、第3実施形態の計測装置ユニット100cは、第1実施形態の計測装置ユニット100とは、さらに、第二センサS2と、第二リピータRP2と、第三記憶装置M3とを備える点で相違する。計測装置ユニット100cのその他の点は第1実施形態の計測装置ユニット100と同様である。
【0038】
第二センサS2は、第一センサS1と同様、カメラ、LiDAR、ミリ波レーダ等の検出器である。第二センサS2は、第一センサS1とは異なる種類の検出器であってもよい。第二センサS2は、上方領域ATに配置されている。第二センサS2は、第一センサS1とは異なる領域に限らず、第一センサS1と同じ領域に配置されていてもよい。第二センサS2が配置される領域を、以下「第四領域」とも呼ぶ。
【0039】
第三記憶装置M3は、第一記憶装置M1と同様、不揮発性の補助記憶装置である。第三記憶装置M3は、第二センサS2からの検出データを記憶する。第三記憶装置M3は、第二センサS2が配置される上方領域ATとは異なる領域に配置されている。より具体的には、第三記憶装置M3は、車両30のフロントコンパートメントに収容され、前方領域AFに配置されている。第三記憶装置M3の配置位置は、第二センサS2から離れているほど好ましい。第三記憶装置M3は、第一記憶装置M1と同一の領域に配置されてもよい。第三記憶装置M3を配置する領域を、以下、「第五領域」とも呼ぶ。
【0040】
第二リピータRP2は、第一リピータRP1と同様に構成されるデジタルリピータであり、第二センサS2と第三記憶装置M3との間に配置されている。第二リピータRP2は、特許請求の範囲に記載する「第二中継器」の一態様である。本実施形態において、第二リピータRP2は、後部座席SH2の下側に収容されており、下方領域AUに配置されている。第二リピータRP2は、第二センサS2からの検出データに信号整形処理を実行して第三記憶装置M3に出力する。
【0041】
本実施形態の計測装置ユニット100cによれば、複数のセンサS1,S2と、各センサからの検出データを記憶する複数の記憶装置M1,M3と、を備える。複数のセンサからの検出データを異なる記憶装置M1,M3に記憶することにより、一方のセンサまたは記憶装置が故障した場合であっても、他方のセンサまたは記憶装置によって補完することができ、検出データの損失リスクをより低減させることができる。また、複数のセンサからの検出データが記憶装置M1,M3に個別に記憶されるので、各記憶装置M1,M3に記憶された検出データを互いに比較することにより、検出データの異常の有無を判定することができる。
【0042】
D.第4実施形態:
図6に示すように、第4実施形態の計測装置ユニット100dは、第1実施形態の計測装置ユニット100とは、さらに、第三センサS3、第三リピータRP3、ならびに第四リピータRP4を備える点で相違する。計測装置ユニット100dのその他の点は第1実施形態の計測装置ユニット100と同様である。
【0043】
第三センサS3は、第一センサS1と同様、カメラ、LiDAR、ミリ波レーダ等の検出器である。第三センサS3は、第一センサS1とは異なる種類の検出器であってもよい。第三センサS3は、前方領域AFに配置されている。第三センサS3は、第一センサS1と同じ領域に限らず、第一センサS1とは異なる領域に配置されていてもよい。第三センサS3からの検出データは、第一センサS1の検出データとともに、第一記憶装置M1に記憶される。第一記憶装置M1から第三センサS3までの配線の長さは、第一記憶装置M1から第一センサS1までの配線の長さよりも大きい。本実施形態では、第三センサS3と第一記憶装置M1との間に、第三リピータRP3および第四リピータRP4の2つの中継器を備えている。
【0044】
本実施形態の計測装置ユニット100dによれば、離間距離が大きい第三センサS3と第一記憶装置M1との間に複数の中継器を備える。したがって、離間距離が大きい場合であっても検出データの品質の低下を抑制または防止することができる。第三センサS3と第一記憶装置M1との離間距離を大きくすることにより、第三センサS3が故障する衝突事故が発生した場合に、第三センサS3からの検出データが損失するリスクをより低減することができる。
【0045】
本実施形態の計測装置ユニット100dによれば、第三センサS3からの検出データは、第一センサS1の検出データとともに、第一記憶装置M1に記憶される。センサの数と記憶装置の数とは互いに一致せず、複数のセンサからの検出データを一の記憶装置に記憶させている。そのため、検出データを一の記憶装置により一元的に管理することができる。記憶装置を不要に増設することを抑制し、記憶装置の配置位置の増加を抑制することができる。
【0046】
E.第5実施形態:
図7に示すように、第5実施形態の計測装置ユニット100eは、第2実施形態の計測装置ユニット100bと同様に、第一センサS1は、第一中継器としての第一スプリッタSP1を介して第一記憶装置M1および第二記憶装置M2に接続されている。本実施形態の計測装置ユニット100eは、さらに、第二センサS2、第二スプリッタSP2、ならびに第五リピータRP5を備える点において、第2実施形態の計測装置ユニット100bと相違する。計測装置ユニット100eのその他の点は第2実施形態の計測装置ユニット100bと同様である。
【0047】
第二センサS2は、上方領域ATに配置されるセンサであり、その構成は、第3実施形態での第二センサS2と同様である。第二センサS2は、後方領域ABに配置される第二スプリッタSP2を介して、前方領域AFの第一記憶装置M1および後方領域ABの第二記憶装置M2に有線接続されている。第二スプリッタSP2は、特許請求の範囲に記載する「第二中継器」の一態様である。第二スプリッタSP2の構成は、第一スプリッタSP1と同様である。第二センサS2からの検出データは、第二スプリッタSP2により信号整形処理を実行されて第一記憶装置M1および第二記憶装置M2に記憶される。本実施形態において、第一記憶装置M1および第二記憶装置M2は、第二センサS2からの検出データを記憶することから「第三記憶装置」とも呼ばれる。
【0048】
第五リピータRP5は、第二スプリッタSP2と第二記憶装置M2との間に配置されているデジタルリピータであり、その構成は、第1実施形態で示す第一リピータRP1と同様である。第五リピータRP5を、第二スプリッタSP2から第二記憶装置M2までの間に配置することで、第二スプリッタSP2からの検出データの品質の低下を抑制または防止することができる。このように、第二センサS2と第二記憶装置M2との間に異なる複数の種類の中継器が備えられてもよい。
【0049】
本実施形態の計測装置ユニット100eによれば、各スプリッタSP1,SP2および第五リピータRP5からなる複数の中継器を車両30の形態に応じて適宜に配置することによって、第一センサS1と第二センサS2との各検出データの品質の低下を抑制または防止しつつ、互いに離間する各記憶装置M1,M2に重複して記憶することができる。
【0050】
F.第6実施形態:
図8に示すように、第6実施形態の計測装置ユニット100fでは、第一センサS1は、後方領域ABに配置されている第一記憶装置M1、第二記憶装置M2、ならびに第四記憶装置M4に接続されている。本実施形態の計測装置ユニット100fでは、第一スプリッタSP1と第一記憶装置M1との間に、さらに第三スプリッタSP3が備えられる。第三スプリッタSP3は、第一記憶装置M1および第四記憶装置M4に接続されている。第一スプリッタSP1と第二記憶装置M2との間にはさらに第六リピータRP6が備えられる。第一センサS1からの検出データは、第一スプリッタSP1に入力され、第一スプリッタSP1により第六リピータRP6と、第三スプリッタSP3とに出力され、各記憶装置M1,M2,M4に出力される。第一スプリッタSP1は、第一記憶装置M1、第二記憶装置M2、ならびに第四記憶装置M4の検出データを読み出して、互いに比較することによって検出データの異常の有無を判定してもよい。このように構成された計測装置ユニット100fによれば、3つの記憶装置M1,M2,M4に記憶された各検出データのうち互いに一致する2つの検出データに対して、一致しない一の検出データを異常として判定することができ、検出データの異常判定の精度を向上させることができる。
【0051】
本実施形態の計測装置ユニット100fによれば、各スプリッタSP1,SP3および第六リピータRP6からなる複数の中継器を車両30の形態に応じて適宜に配置することによって、第一センサS1からの検出データの品質の低下を抑制または防止しつつ、第一センサS1から離間する各記憶装置M1,M2,M4に重複して記憶することができる。
【0052】
G.他の実施形態:
(G1)上記第2実施形態において、異常判定部66は、第一中継器としての第一スプリッタSP1に備えられるが、例えば、データ処理装置40や運転支援制御装置50に備えられるなど、第一中継器以外に備えられてもよい。
【0053】
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
【0054】
本開示は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【符号の説明】
【0055】
30…車両、100,100b,100c,100d,100e,100f…計測装置ユニット、M1…第一記憶装置、RP1…第一リピータ、S1…第一センサ、SP1…第一スプリッタ