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特許7559418充電設備、充電制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】充電設備、充電制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20240925BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240925BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20240925BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
H02J7/02 B
H02J7/00 P
H01M10/44 Q
H01M10/48 P
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020135567
(22)【出願日】2020-08-11
(65)【公開番号】P2022032088
(43)【公開日】2022-02-25
【審査請求日】2023-06-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000003687
【氏名又は名称】東京電力ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】中村 昌平
(72)【発明者】
【氏名】谷田部 雄大
【審査官】対馬 英明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/082431(WO,A1)
【文献】特開2019-213387(JP,A)
【文献】特開2018-038144(JP,A)
【文献】特開2015-202022(JP,A)
【文献】特開2015-122819(JP,A)
【文献】特開2020-092532(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0315460(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/02
H02J 7/00
H01M 10/44
H01M 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電電流が充電対象に供給され始める時期において、特定の波形を有する前記充電電流を生成する特定波形生成部と、
電流センサによって検出された充電設備に供給される電流の波形である検出波形を示す検出波形情報を取得する検出波形情報取得部と、
前記検出波形情報取得部によって取得された前記検出波形情報が示す前記検出波形と前記特定の波形とが一致するか否かを判定する電流波形判定部と、
前記検出波形情報が示す前記検出波形が前記特定の波形であると前記電流波形判定部が判定した場合、充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御を開始し、前記検出波形情報が示す前記検出波形が前記特定の波形でないと前記電流波形判定部が判定した場合、前記充電制御を開始しない充電管理部と、
を備える充電設備。
【請求項2】
前記充電電流を前記充電対象に供給され始めてから前記電流波形判定部が判定を完了するまでの期間において、前記充電電流の値を所定の値以下にする初期電流量制御部をさらに備える
請求項1に記載の充電設備。
【請求項3】
前記特定の波形の周期の長さは、前記充電対象の所定の応答時間の長さ以上である
請求項1または請求項2に記載の充電設備。
【請求項4】
充電電流が充電対象に供給され始める時期において、特定の波形を有する前記充電電流を生成する特定波形生成過程と、
電流センサによって検出された充電設備に供給される電流の波形である検出波形を示す検出波形情報を取得する検出波形情報取得過程と、
前記検出波形情報取得過程によって取得された前記検出波形情報が示す前記検出波形と前記特定の波形とが一致するか否かを判定する電流波形判定過程と、
前記検出波形情報が示す前記検出波形が前記特定の波形であると前記電流波形判定過程によって判定された場合、充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御を開始し、前記検出波形情報が示す前記検出波形が前記特定の波形でないと前記電流波形判定過程によって判定された場合、前記充電制御を開始しない充電管理過程と、
を有する充電制御方法。
【請求項5】
コンピュータに、
充電電流が充電対象に供給され始める時期において、特定の波形を有する前記充電電流を生成する特定波形生成ステップと、
電流センサによって検出された充電設備に供給される電流の波形である検出波形を示す検出波形情報を取得する検出波形情報取得ステップと、
前記検出波形情報取得ステップによって取得された前記検出波形情報が示す前記検出波形と前記特定の波形とが一致するか否かを判定する電流波形判定ステップと、
前記検出波形情報が示す前記検出波形が前記特定の波形であると前記電流波形判定ステップによって判定された場合、充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御を開始し、前記検出波形情報が示す前記検出波形が前記特定の波形でないと前記電流波形判定ステップによって判定された場合、前記充電制御を開始しない充電管理ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電設備、充電制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車(Electric Vehicle:EV)の導入が進んでいる。一般的な電気自動車の充電では、電気自動車充電設備が制御回路を内蔵しており、コントロールパイロット(CPLT)信号により電気自動車充電設備から供給可能な電流値が電気自動車へ通知される。電気自動車は、通知された電流値に基づいて、電気自動車に内蔵された車載充電器を制御してバッテリへの充電を行う。CPLT信号はパルス幅可変(PWM)信号であり、パルスのデューティ比によって電気自動車充電設備が供給可能な電流値を表す。
【0003】
電気自動車のAC充電において、設備負荷に応じたデマンドコントロールを行う充電制御装置が知られている(特許文献1)。特許文献1に記載の充電制御装置では、設備の主幹ブレーカの上流、及び電気自動車充電用回路の分岐ブレーカの下流にそれぞれ電流センサを取付け、測定した負荷電流を制御装置に取り込む。特許文献1に記載の充電制御装置では、電気自動車充電設備の制御回路においてCPLT信号のデューティ比を可変し、設備負荷がブレーカ容量や契約容量を超えないように充電電流を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-244801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の充電制御装置のような、電流センサを用いたデマンドコントロール機能を有する電気自動車充電設備において、電流センサで測定する回路と、電気自動車充電設備が接続される回路とが一致していない場合が考えられる。例えば、電流センサを電気自動車の充電に使用する回路とは異なる回路に設置してしまう誤設置の場合、あるいは電気自動車充電設備を電流センサが設置されている回路とは異なる回路に接続してしまう誤利用の場合がある。これらの場合では、電気自動車の充電に使用する回路に流れる充電電流の値とは異なる電流値を測定してしまうことになるため、測定すべき電流値とは異なる電流値に基づいてデマンドコントロールが行われてしまう。そのため、利用可能な負荷より過大な電気自動車への充電電流によりブレーカがトリップすること、あるいは過小な電気自動車への充電電流により電気自動車が満充電となるまでにかかる時間が長くなってしまうなどの問題が発生する。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、充電に使用する回路に流れる充電電流の値とは異なる電流値に基づいて、充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御が行われることを防ぐことができる充電設備、充電制御装置、充電制御方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、充電電流が充電対象に供給され始める時期において、特定の波形を有する前記充電電流を生成する特定波形生成部と、電流センサによって検出された充電設備に供給される電流の波形である検出波形を示す検出波形情報を取得する検出波形情報取得部と、前記検出波形情報取得部によって取得された前記検出波形情報が示す前記検出波形と前記特定の波形とが一致するか否かを判定する電流波形判定部と、前記検出波形情報が示す前記検出波形が前記特定の波形であると前記電流波形判定部が判定した場合、充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御を開始し、前記検出波形情報が示す前記検出波形が前記特定の波形でないと前記電流波形判定部が判定した場合、前記充電制御を開始しない充電管理部と、を備える充電設備である。
【0008】
また、本発明の一態様は、上記の充電設備において、前記充電電流を前記充電対象に供給され始めてから前記電流波形判定部が判定を完了するまでの期間において、前記充電電流の値を所定の値以下にする初期電流量制御部をさらに備える。
【0009】
また、本発明の一態様は、上記の充電設備において、前記特定の波形の周期の長さは、前記充電対象の所定の応答時間の長さ以上である。
【0012】
また、本発明の一態様は、充電電流が充電対象に供給され始める時期において、特定の波形を有する前記充電電流を生成する特定波形生成過程と、電流センサによって検出された充電設備に供給される電流の波形である検出波形を示す検出波形情報を取得する検出波形情報取得過程と、前記検出波形情報取得過程によって取得された前記検出波形情報が示す前記検出波形と前記特定の波形とが一致するか否かを判定する電流波形判定過程と、前記検出波形情報が示す前記検出波形が前記特定の波形であると前記電流波形判定過程によって判定された場合、充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御を開始し、前記検出波形情報が示す前記検出波形が前記特定の波形でないと前記電流波形判定過程によって判定された場合、前記充電制御を開始しない充電管理過程と、を有する充電制御方法である。
【0013】
また、本発明の一態様は、コンピュータに、充電電流が充電対象に供給され始める時期において、特定の波形を有する前記充電電流を生成する特定波形生成ステップと、電流センサによって検出された充電設備に供給される電流の波形である検出波形を示す検出波形情報を取得する検出波形情報取得ステップと、前記検出波形情報取得ステップによって取得された前記検出波形情報が示す前記検出波形と前記特定の波形とが一致するか否かを判定する電流波形判定ステップと、前記検出波形情報が示す前記検出波形が前記特定の波形であると前記電流波形判定ステップによって判定された場合、充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御を開始し、前記検出波形情報が示す前記検出波形が前記特定の波形でないと前記電流波形判定ステップによって判定された場合、前記充電制御を開始しない充電管理ステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、デマンドコントロール機能を備えた電気自動車充電設備において、充電に使用する回路に流れる充電電流の値とは異なる電流値に基づいてデマンドコントロールが行われることを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1の実施形態に係る充電制御システムの構成の一例を示す図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る充電制御システムの構成の別の一例を示す図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る電気自動車充電設備の構成の一例を示す図である。
図4】本発明の第1の実施形態に係るデマンドコントロール制御装置の構成の一例を示す図である。
図5】本発明の第1の実施形態に係る充電制御処理の一例を示す図である。
図6】本発明の第1の実施形態に係る特定波形の一例を示す図である。
図7】本発明の第2の実施形態に係る電気自動車充電設備の構成を示す図である。
図8】本発明の第2の実施形態に係るデマンドコントロール制御装置の一例を示す図である。
図9】本発明の第2の実施形態に係る充電制御処理の一例を示す図である。
図10】本発明の第3の実施形態に係る電気自動車充電設備の構成の一例を示す図である。
図11】本発明の第3の実施形態に係るデマンドコントロール制御装置の構成の一例を示す図である。
図12】本発明の第3の実施形態に係る充電制御処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(第1の実施形態)
[充電制御システムの構成]
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本実施形態に係る充電制御システムCS1の構成の一例を示す図である。充電制御システムCS1は、電気自動車E1に充電を行うためのシステムである。充電制御システムCS1は、電気自動車充電設備1と、デマンドコントロール制御装置2と、スマートメータ3と、主幹ブレーカ4と、分岐ブレーカ5と、第1電流センサ6と、第2電流センサ7とを備える。
【0017】
電気自動車充電設備1は、電源ケーブルである。充電制御システムCS1では、外部の電力供給源(不図示)からの電力が、スマートメータ3と、主幹ブレーカ4と、分岐ブレーカ5と、電源ケーブルである電気自動車充電設備1とを経由して、電気自動車E1に供給される。電気自動車充電設備1は、充電用コンセント(不図示)から供給される電力の供給を制御して、電気自動車E1にその電力を供給する。外部の電力供給源とは、例えば、電力系統である。
【0018】
また、電気自動車充電設備1は、電気自動車E1に電力の供給可能量を通知する。電気自動車充電設備1は、電気自動車E1に電力の供給可能量を通知するためにCPLT信号CP1を用いる。CPLT信号CP1は、パルス幅可変(PWM)信号であり、パルスのデューティ比によって電気自動車充電設備1が供給可能な電流値を表す。デューティ比とは、パルスの幅と、パルス間の間隔との比である。
【0019】
電気自動車E1とは、蓄電池式電気自動車(Battery Electric Vehicle:BEV)、又は、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)である。電気自動車E1は、蓄電池(不図示)を備えており、自車の走行に蓄電池の電力を使用する。蓄電池は、電気自動車E1に接続された電源ケーブルである電気自動車充電設備1等からの電力を充電することにより電力を蓄える。電気自動車E1は、電気自動車充電設備1からCPLT信号CP1によって通知された電流値に基づいて、内蔵された車載充電器を制御して蓄電池(不図示)への充電を行う。
【0020】
電気自動車E1を充電する方法には、交流を利用する場合と、直流を利用する場合とがあり、その方法を規定する規格が存在する。交流を利用する場合のインタフェース仕様は、IEC(International Electrotechnical Commission)61851-1等に規定されている。直流を利用する場合のインタフェース仕様は、IEC61851-23等に規定されている。本実施形態で示すである電気自動車充電設備1は、例えば、上記の規格に準じたものである。このIEC61851-1によれば、充電動作中に流す電流の最小電流値が電気自動車E1ごとに規定されている。IEC61851-1に準拠してコンセントからの電力で電気自動車E1を充電する場合には、電気自動車E1に流す電流がこの最小電流値以上にすることなどが規定されている。本実施形態では、交流を利用して電気自動車E1を充電する場合について説明する。
【0021】
スマートメータ3は、外部の電力供給源(不図示)と、主幹ブレーカ4との間に備えられる。スマートメータ3は、主幹ブレーカ4に流れる電流を監視する。分岐ブレーカ5は、主幹ブレーカ4から分岐して、下流側に設けられる。ここで、外部の電力供給源(不図示)から、電力の供給先である電気自動車E1へ向かう向きを下流といい、その逆の向きを上流ともいう。図1に示す例では、分岐ブレーカ5は、分岐ブレーカ5-1、分岐ブレーカ5-2、及び分岐ブレーカ5-3の3つからなる。分岐ブレーカ5-1には、充電用コンセント(不図示)が設けられ、電源ケーブルである電気自動車充電設備1が接続される。
【0022】
第1電流センサ6は、スマートメータ3と、主幹ブレーカ4との間に設置される。第1電流センサ6は、外部の電力供給源(不図示)から充電制御システムCS1へ供給される電流の値を測定する。第1電流センサ6による電流の値の測定結果を、第1電流センサ検出結果A1という。第1電流センサ検出結果A1は、第1電流センサ6によって検出された電流の値を示す。
【0023】
図1に示す例では、第2電流センサ7は、分岐ブレーカ5-1と、電気自動車充電設備1との間に設置される。第2電流センサ7は、分岐ブレーカ5-1を介して電気自動車充電設備1に供給される電流の値を測定する。第2電流センサ7による電流の値の測定結果を、第2電流センサ検出結果A2という。第2電流センサ検出結果A2は、第2電流センサ7によって検出された電流の値を示す。
【0024】
デマンドコントロール制御装置2は、電気自動車充電設備1が電気自動車E1に供給する充電電流を制御する。デマンドコントロール制御装置2は、第1電流センサ検出結果A1と、第2電流センサ検出結果A2とに基づいて、電気自動車充電設備1に供給する充電電流を制御する。デマンドコントロール制御装置2は、充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する。充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御することを充電制御C1という。つまり、デマンドコントロール制御装置2は、充電制御C1を行う。デマンドコントロール制御装置2は、例えば、分電盤などに配置される。
【0025】
第1電流センサ検出結果A1と、第2電流センサ検出結果A2とに基づいて、電気自動車充電設備1に供給する充電電流を制御することを、電気自動車充電設備1に対してデマンドコントロールを行うともいう。デマンドコントロールとは、電気自動車充電設備1が電気自動車E1に供給する充電電流が、主幹ブレーカ4と分岐ブレーカ5-1とのそれぞれの容量、あるいは契約容量を超過しないように充電電流を制御することである。契約容量は、外部の電力供給源(不図示)から充電制御システムCS1へ供給される電力の予め決められた容量である。このように、本実施形態において、デマンドコントロールとは、充電制御C1の一例である。
制御信号DS1は、電気自動車充電設備1が電気自動車E1に供給する充電電流を制御するための信号である。
【0026】
ここで第2電流センサ7が、分岐ブレーカ5-1と電気自動車充電設備1との間に備えられていない場合がある。例えば、図2に示すように、第2電流センサ7が、分岐ブレーカ5-2と、電気機器D1との間に備えられる場合がある。あるいは、電気自動車充電設備1を、分岐ブレーカ5のうち、第2電流センサ7が備えられた分岐ブレーカ5-1以外の分岐ブレーカに設けられたコンセントに接続してしまう場合がある。
【0027】
第2電流センサ7が、分岐ブレーカ5-1と電気自動車充電設備1との間に備えられていない場合、デマンドコントロール制御装置2は、電気自動車充電設備1の電気自動車E1への充電による負荷とは異なる負荷に基づいて、デマンドコントロールを行うことになる。充電制御システムCS1では、以下のように、電気自動車充電設備1の電気自動車E1への充電による負荷とは異なる負荷に基づいて、デマンドコントロールが行われてしまうことを防ぐ。
【0028】
電気自動車充電設備1は、CPLT信号CP1のパルス幅を変更することによって、充電電流の波形を特定の波形にする。以下、当該特定の波形を、特定波形P1という。充電制御システムCS1では、第2電流センサ7による第2電流センサ検出結果A2が示す電流の検出波形P2と、特定波形P1とが一致する場合、デマンドコントロールが開始される。
一方、図2に示すように、電気自動車充電設備1以外の電気機器D1が接続されている分岐ブレーカ5-2に第2電流センサ7が設置されている場合、第2電流センサ7による第2電流センサ検出結果A2が示す電流の検出波形P2と、特定波形P1とは一致しない。この場合、電気自動車充電設備1は、充電を停止する。
【0029】
[電気自動車充電設備の構成]
ここで図3を参照し、電気自動車充電設備1の構成の詳細について説明する。図3は、本実施形態に係る電気自動車充電設備1の構成の一例を示す図である。電気自動車充電設備1は、プラグ11と、接続コネクタ12と、主回路13と、設備側制御部14と、設備側通信部15とを備える。
【0030】
プラグ11は、分岐ブレーカ5-1に設けられた充電用コンセントに接続される。
接続コネクタ12は、電気自動車E1に接続される。
主回路13は、設備側制御部14によって導通状態が制御される。主回路13の導通状態がオンの状態である場合、電気自動車E1への充電電流の供給が行われる。主回路13の導通状態がオフの状態である場合、電気自動車E1への充電電流の供給は行われない。
【0031】
設備側制御部14は、例えば、不図示のCPU、記憶部などを備えるコンピュータを含み、CPUがプログラムを実行することにより各種処理を行う。設備側制御部14は、CPLT部140と、SW制御部141と、電力量制御部142と、充電管理部143とを備える。
【0032】
CPLT部140は、CPLT信号CP1を生成し、電気自動車E1に送信する。CPLT部140による通信インタフェース仕様は、例えば、IEC61851-24に準じたものとしてもよい。この場合、CPLT部140と電気自動車E1との通信は、接続コネクタ12に設けられた端子を介して行われる。CPLT部140は、電力量制御部142によって制御される。
SW制御部141は、主回路13の導通状態を制御する。
【0033】
電力量制御部142は、充電についての各種の処理を行う。電力量制御部142は、電流制御部1420と、特定波形生成部1421と、検出波形情報取得部1422と、電流波形判定部1423と、初期電流量制御部1424とを備える。
【0034】
電流制御部1420は、CPLT部140を制御して、CPLT信号CP1のパルス幅を変更することによって充電電流の値を制御する。
特定波形生成部1421は、充電初期の時期において特定波形P1を波形として有する充電電流を生成する。以下の説明においては、特定波形P1を波形として有する充電電流を、特定波形充電電流CC1ともいう。特定波形生成部1421は、電流制御部1420を制御してCPLT信号CP1のパルス幅を、充電電流の波形が特定波形P1となるように制御する。本実施形態において、充電初期の時期とは、充電電流が電気自動車E1に供給され始めてから電流波形判定部1423が判定を完了するまでの時期である。電流波形判定部1423の判定については後述する。
【0035】
検出波形情報取得部1422は、デマンドコントロール制御装置2から検出波形情報DP1を取得する。検出波形情報DP1は、第2電流センサ7によって検出された電流の波形である検出波形P2を示す情報である。
【0036】
電流波形判定部1423は、検出波形情報DP1が示す検出波形P2と、特定波形P1とが一致するか否かを判定する。
初期電流量制御部1424は、充電初期の時期において、特定波形充電電流CC1の値を所定の値以下にする。ここで所定の値とは、例えば、電気自動車E1の充電についての規格によって予め決められた充電電流の値である。規格によって予め決められた充電電流の値とは、例えば、6アンペアである。初期電流量制御部1424は、電流制御部1420、及び特定波形生成部1421を制御することによって特定波形充電電流CC1の値を所定の値以下にする。
【0037】
充電管理部143は、電流波形判定部1423の判定結果に基づいて充電制御C1を行う。充電管理部143は、電流波形判定部1423が、検出波形P2が特定波形P1と一致すると判定する場合、充電制御C1を行う。本実施形態では、充電管理部143は、充電制御C1として、デマンドコントロール制御装置2に電気自動車充電設備1に対するデマンドコントロールを実行させる。
【0038】
設備側通信部15は、電気自動車充電設備1と外部の装置との通信を実行する。設備側通信部15は、デマンドコントロール制御装置2と通信を行う。設備側通信部15は、無線LAN、近接無線通信、携帯通信網、Wi-SUN(Wireless Smart Utility Network)などの無線通信を利用してもよく、有線通信を利用してもよい。本実施形態では、一例として、設備側通信部15は、無線通信を利用する。
【0039】
[デマンドコントロール制御装置の構成]
図4は、本実施形態に係るデマンドコントロール制御装置2の構成の一例を示す図である。デマンドコントロール制御装置2は、制御装置側制御部21と、制御装置側通信部22とを備える。
【0040】
制御装置側制御部21は、例えば、不図示のCPU、記憶部などを備えるコンピュータを含み、CPUがプログラムを実行することにより各種処理を行う。制御装置側制御部21は、第1検出電流取得部211と、第2検出電流取得部212と、デマンドコントロール制御部213とを備える。
【0041】
第1検出電流取得部211は、第1電流センサ6から第1電流センサ検出結果A1を取得する。
第2検出電流取得部212は、第2電流センサ7から第2電流センサ検出結果A2を取得する。第2検出電流取得部212は、第2電流センサ検出結果A2に基づいて、検出波形情報DP1を生成する。
デマンドコントロール制御部213は、第1電流センサ検出結果A1と、第2電流センサ検出結果A2とに基づいて、電気自動車充電設備1に対してデマンドコントロールを行う。
【0042】
制御装置側通信部22は、デマンドコントロール制御装置2と外部の装置との通信を実行する。制御装置側通信部22は、電気自動車充電設備1と通信を行う。制御装置側通信部22は、無線通信、または有線通信を利用して電気自動車充電設備1と通信を行う。制御装置側通信部22は、電気自動車充電設備1に備えられる設備側通信部15が無線通信を利用する場合には無線通信を利用し、設備側通信部15が有線通信を利用する場合には優先通信を利用する。
【0043】
[充電制御システムの充電制御処理]
次に図5を参照し、充電制御システムCS1の充電制御処理の詳細について説明する。図5は、本実施形態に係る充電制御処理の一例を示す図である。図5に示す充電制御処理は、電源ケーブルである電気自動車充電設備1に備えられるプラグ11が分岐ブレーカ5-1に設けられた充電用コンセントに接続され、接続コネクタ12が電気自動車E1に接続された場合に開始される。
【0044】
ステップS1:電流制御部1420は、CPLT部140を制御して、CPLT信号CP1を生成する。ここでステップS1において、電流制御部1420は、特定波形生成部1421に制御されて、充電電流の波形が特定波形P1となるようにCPLT信号CP1のパルス幅を制御する。
【0045】
ステップS2:CPLT部140は、ステップS1において生成された特定波形P1を有するCPLT信号CP1を電気自動車E1に送信する。CPLT部140は、接続コネクタ12を介してCPLT信号CP1を電気自動車E1に送信する。
【0046】
電気自動車E1は、電気自動車充電設備1から送信されたCPLT信号CP1を受信する。電気自動車E1に備えられるECU(Electronic Control Unit、不図示)は、受信したCPLT信号CP1が示す充電電流の値に基づいて、充電制御を行う。ECUは、CPLT信号CP1を受信してから応答時間T1以内に、電気自動車充電設備1から供給される充電電流を取得する処理を開始する。応答時間T1は、例えば、電気自動車E1を充電する方法についての規格によって予め決められている時間である。あるいは、応答時間T1は、電気自動車E1の個体毎に予め決められている時間である。応答時間T1は、例えば、5秒である。
【0047】
ステップS3:特定波形生成部1421は、電流制御部1420を制御して特定波形充電電流CC1を生成する。特定波形生成部1421は、ステップS1において生成されたCPLT信号CP1のデューティ比に基づいて特定波形充電電流CC1を生成する。
ここで初期電流量制御部1424は、電流制御部1420、及び特定波形生成部1421を制御することによって特定波形充電電流CC1の値を所定の値以下にする。
【0048】
ステップS4:電流制御部1420は、電気自動車E1への充電電流の供給を開始する。電流制御部1420は、SW制御部141を介して主回路13の導通状態をオンの状態として、電気自動車E1への充電電流の供給を開始する。ステップS4において電気自動車E1へ供給される充電電流とは、ステップS3において生成された特定波形充電電流CC1である。
【0049】
ステップS5:電気自動車E1に備えられるECUは、電気自動車充電設備1からCPLT信号CP1を受信してから、応答時間T1以内に充電を開始する。
【0050】
上述したように、特定波形生成部1421は、充電電流が電気自動車E1に供給され始める時期において、特定波形P1を有する特定波形充電電流CC1を生成する。
【0051】
ステップS6:デマンドコントロール制御装置2に備えられる第2検出電流取得部212は、第2電流センサ7から第2電流センサ検出結果A2を取得する。第2検出電流取得部212は、第2電流センサ検出結果A2に基づいて、検出波形情報DP1を生成する。
【0052】
ステップS7:検出波形情報取得部1422は、デマンドコントロール制御装置2から検出波形情報DP1を取得する。検出波形情報取得部1422は、設備側通信部15を介してデマンドコントロール制御装置2と通信を行い、検出波形情報DP1を取得する。
【0053】
ステップS8:電流波形判定部1423は、検出波形情報取得部1422が取得した検出波形情報DP1が示す検出波形P2と、特定波形P1とが一致するか否かを判定する。電流波形判定部1423は、特定波形生成部1421から特定波形P1を示す情報を取得して、判定に用いる。
【0054】
ここで図6を参照し、特定波形充電電流CC1の特定波形P1について説明する。図6は、本実施形態に係る特定波形P1の一例を示す図である。図6(A)は、特定波形充電電流CC1の値の時系列として特定波形P1を示す。図6(B)は、特定波形充電電流CC1を生成するために用いられたCPLT信号CP1の電圧レベルの時系列を示す。特定波形充電電流CC1の値は、CPLT信号CP1のデューティ比に応じている。
【0055】
特定波形P1は、一例として、矩形形状が周期的に繰り返されて形成されるパルスである。特定波形P1の周期T2の長さは、電気自動車E1の所定の応答時間T1の長さ以上である。本実施形態では、上述したように応答時間T1が5秒であり、周期T2の長さは、例えば、10秒である。
【0056】
電流波形判定部1423は、少なくとも周期T2以上の長さの時間について、検出波形P2と、特定波形P1とを比較する。電流波形判定部1423は、少なくとも周期T2以上の長さの時間について、検出波形P2と、特定波形P1との互いの波形が一致する場合、検出波形P2と特定波形P1とが一致すると判定する。
【0057】
なお、特定波形P1は、電気機器D1など分岐ブレーカ5に接続され得る他の電気機器に供給される電流の波形と異なっていればよく、図6に示した波形に限らない。
【0058】
図5に戻って充電制御処理の説明を続ける。
電流波形判定部1423は、検出波形情報DP1が示す検出波形P2と、特定波形P1とが一致すると判定する場合(ステップS8;YES)、判定結果を充電管理部143に出力する。その後、充電管理部143は、ステップS9の処理を実行する。一方、電流波形判定部1423は、検出波形情報DP1が示す検出波形P2と、特定波形P1とが一致しないと判定する場合(ステップS8;NO)、判定結果を電流制御部1420に出力する。その後、電流制御部1420は、ステップS12の処理を実行する。
【0059】
ステップS9:充電管理部143は、電流波形判定部1423の判定結果に基づいて、充電制御C1を開始する。充電管理部143は、充電制御C1として、デマンドコントロール制御装置2に電気自動車充電設備1に対するデマンドコントロールを実行させる。
【0060】
ステップS10:充電管理部143は、デマンドコントロール制御装置2にデマンドコントロールを実行させる場合、デマンドコントロール制御装置2に充電制御情報を要求する。
ステップS11:デマンドコントロール制御装置2に備えられるデマンドコントロール制御部213は、電気自動車充電設備1から充電制御情報の要求を受け付けると、充電制御情報を生成し電気自動車充電設備1に出力する。デマンドコントロール制御部213は、第1電流センサ検出結果A1と、第2電流センサ検出結果A2とに基づいて、充電制御情報を生成する。充電制御情報は、電気自動車充電設備1によって行われる充電による負荷が所定の容量を超過しないための充電電流の値を示す情報である。
【0061】
なお、電力量制御部142が判定を完了すると、特定波形生成部1421は、電流制御部1420を制御して特定波形充電電流CC1を生成する処理を中止する。また、電力量制御部142が判定を完了すると、初期電流量制御部1424は、特定波形充電電流CC1の値を所定の値以下にする処理を中止する。電力量制御部142が判定を完了すると、電流制御部1420は、充電管理部143によって制御されて充電電流を生成する。電流制御部1420は、充電管理部143がデマンドコントロール制御装置2から取得した充電制御情報が示す充電電流の値以下にして、充電電流を生成する。
【0062】
上述したように、充電管理部143は、検出波形情報DP1が示す検出波形P2が特定波形P1であると電流波形判定部1423が判定した場合、充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御C1を開始する。
【0063】
ステップS12:電流制御部1420は、充電を中止する。なお、ステップS12において電流制御部1420は、充電を中止する代わりに、充電電流の値を所定の値以下にして充電を行ってもよい。
上述したように、検出波形情報DP1が示す検出波形P2が特定波形P1でないと電流波形判定部1423が判定した場合、充電制御C1を開始しない。
以上で、充電制御システムCS1は、充電制御処理を終了する。
【0064】
電流制御部1420がCPLT信号CP1を電気自動車E1に送信してから電流波形判定部1423が上述した判定を完了するまでの時間は、例えば、1分以下である。
【0065】
なお、図1及び図2に示した主幹ブレーカ4、及び分岐ブレーカ5はそれぞれ、ブレーカ定格を超える電流が一定時間流れたときにトリップを起す。トリップが発生するまでの時間を動作時間という。この動作時間は、製品、電流値、周囲温度によって異なる。動作時間は、一例として、60分である。電流波形判定部1423は、少なくとも充電制御システムCS1を適用する設備における動作時間以内に、上述した判定を完了する。つまり、電流波形判定部1423は、主幹ブレーカ4、または分岐ブレーカ5がトリップを起すよりも前に、上述した判定を完了する。
【0066】
なお、本実施形態では、デマンドコントロール制御装置2に備えられる制御装置側制御部21の各機能(第1検出電流取得部211、第2検出電流取得部212、及びデマンドコントロール制御部213)は、電気自動車充電設備1に備えられてもよい。また、デマンドコントロール制御装置2に備えられる制御装置側制御部21の各機能が電気自動車充電設備1に備えられる場合、電気自動車充電設備1は、設備側通信部15を介して、第1電流センサ6、及び第2電流センサ7から第1電流センサ検出結果A1、及び第2電流センサ検出結果A2をそれぞれ取得する。また、デマンドコントロール制御部213の機能は充電管理部143の機能に含まれ、充電管理部143が行う充電制御C1とは、デマンドコントロールそのものである。
デマンドコントロール制御装置2に備えられる制御装置側制御部21の各機能が電気自動車充電設備1に備えられる場合、充電制御システムCS1の構成からデマンドコントロール制御装置2が省略されてもよい。
【0067】
なお、本実施形態では、充電初期の時期において、特定波形充電電流CC1の値が所定の値以下にされる場合の一例について説明したが、これに限られない。充電初期の時期において、特定波形充電電流CC1の値は所定の値以下にされなくてもよい。その場合、電気自動車充電設備1の構成から初期電流量制御部1424が省略されてもよい。
【0068】
なお、本実施形態では、第1電流センサ6がスマートメータ3と主幹ブレーカ4との間に設置される場合の一例について説明したが、これに限られない。分岐ブレーカ5の下流に第2電流センサ7が設置されていれば、第1電流センサ6は、充電制御システムCS1の構成から省略されてよい。
【0069】
以上に説明したように、本実施形態に係る充電設備(本実施形態において、電気自動車充電設備1)は、特定波形生成部1421と、検出波形情報取得部1422と、電流波形判定部1423と、充電管理部143とを備える。
特定波形生成部1421は、充電電流が充電対象(本実施形態において、電気自動車E1)に供給され始める時期において、特定の波形(本実施形態において、特定波形P1)を有する充電電流(本実施形態において、特定波形充電電流CC1)を生成する。
検出波形情報取得部1422は、電流センサ(本実施形態において、第2電流センサ7)によって検出された電流の波形である検出波形を示す検出波形情報DP1を取得する。
電流波形判定部1423は、検出波形情報取得部1422によって取得された検出波形情報DP1が示す検出波形(本実施形態において、検出波形P2)と特定の波形(本実施形態において、特定波形P1)とが一致するか否かを判定する。
充電管理部143は、検出波形情報DP1が示す検出波形(本実施形態において、検出波形P2)が特定の波形(本実施形態において、特定波形P1)であると電流波形判定部1423が判定した場合、充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御C1(本実施形態において、デマンドコントロール制御装置2によるデマンドコントロール)を開始し、検出波形情報DP1が示す検出波形(本実施形態において、検出波形P2)が特定の波形(本実施形態において、特定波形P1)でないと電流波形判定部1423が判定した場合、充電制御C1(本実施形態において、デマンドコントロール制御装置2によるデマンドコントロール)を開始しない。
【0070】
この構成により、本実施形態に係る充電設備(本実施形態において、電気自動車充電設備1)は、第2電流センサ7と電気自動車充電設備1とが同一の回路に設置されていることが認証できるため、充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御C1(本実施形態において、デマンドコントロール)の機能を備えた電気自動車充電設備において、充電に使用する回路に流れる充電電流の値とは異なる電流値に基づいて、充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御C1(本実施形態において、デマンドコントロール)が行われることを防ぐことができる。ここで第2電流センサ7と電気自動車充電設備1とが同一の回路に設置されているとは、第2電流センサ7と電気自動車充電設備1とが、分岐ブレーカ5のうち同一の分岐ブレーカ(本実施形態において、分岐ブレーカ5-1)の下流に設置されていることである。
【0071】
また、本実施形態に係る充電設備(本実施形態において、電気自動車充電設備1)は、初期電流量制御部1424をさらに備える。初期電流量制御部1424は、充電電流(本実施形態において、特定波形充電電流CC1)を充電対象(本実施形態において、電気自動車E1)に供給され始めてから電流波形判定部1423が判定を完了するまでの期間において、充電電流(本実施形態において、特定波形充電電流CC1)の値を所定の値以下にする。
【0072】
この構成により、本実施形態に係る充電設備(本実施形態において、電気自動車充電設備1)は、第2電流センサ7と電気自動車充電設備1とが同一の回路に設置されていることが認証されるまで充電電流の値を所定の値以下において充電ができるため、第2電流センサ7と電気自動車充電設備1とが同一の回路に設置されていることが認証されるまでに、電気自動車充電設備1が接続される分岐ブレーカ5-1に対してブレーカ容量を超える負荷を与えてしまうことを防ぐことができる。
【0073】
また、本実施形態に係る充電設備(本実施形態において、電気自動車充電設備1)では、特定の波形(本実施形態において、特定波形P1)の周期T2の長さは、充電対象(本実施形態において、電気自動車E1)の所定の応答時間T1の長さ以上である。
【0074】
この構成により、本実施形態に係る充電設備(本実施形態において、電気自動車充電設備1)は、充電が開始されてから充電対象所定の応答時間T1よりも前に、第2電流センサ7と電気自動車充電設備1とが同一の回路に設置されていることが認証されるため、充電が開始されてから充電対象の所定の応答時間T1よりも前に、充電制御C1(本実施形態において、デマンドコントロール制御装置2によるデマンドコントロール)が開始されることを防ぐことができる。
【0075】
(第2の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について詳しく説明する。
上記第1の実施形態では、充電制御システムCS1において検出波形P2と特定波形P1とが一致するか否かの判定が、電気自動車充電設備1によって行われる場合について説明をした。本実施形態では、当該判定が、デマンドコントロール制御装置によって行われる場合について説明をする。
本実施形態に係る充電制御システムを充電制御システムCS1aといい、電気自動車充電設備を電気自動車充電設備1aといい、デマンドコントロール制御装置をデマンドコントロール制御装置2aという。
なお、上述した第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付して、同一の構成及び動作についてはその説明を省略する。
【0076】
[電気自動車充電設備の構成]
図7は、本実施形態に係る電気自動車充電設備1aの構成を示す図である。本実施形態に係る電気自動車充電設備1a(図7)と第1の実施形態に係る電気自動車充電設備1(図3)とを比較すると、設備側制御部14aが異なる。ここで、他の構成要素(プラグ11、接続コネクタ12、主回路13、及び設備側通信部15)が持つ機能は第1の実施形態と同じである。第1の実施形態と同じ機能の説明は省略し、第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0077】
設備側制御部14aは、CPLT部140と、SW制御部141と、電力量制御部142aと、充電管理部143とを備える。
電力量制御部142aは、電流制御部1420と、特定波形生成部1421と、初期電流量制御部1424と、充電開始情報送信部1425aと、判定結果取得部1426aとを備える。
【0078】
充電開始情報送信部1425aは、充電開始情報CI1をデマンドコントロール制御装置2に送信する。充電開始情報CI1は、充電電流が電気自動車E1に供給され始めたことを示す情報である。
【0079】
判定結果取得部1426aは、デマンドコントロール制御装置2から判定結果を取得する。判定結果とは、第2電流センサ7によって検出された電流の波形である検出波形を示す第2電流センサ検出結果A2が示す検出波形P2と特定波形P1とが一致するか否かを判定した判定結果である。
【0080】
[デマンドコントロール制御装置の構成]
図8は、本実施形態に係るデマンドコントロール制御装置2aの一例を示す図である。本実施形態に係るデマンドコントロール制御装置2a(図8)と第1の実施形態に係るデマンドコントロール制御装置2(図4)とを比較すると、制御装置側制御部21aが異なる。ここで、他の構成要素(制御装置側通信部22)が持つ機能は第1の実施形態と同じである。第1の実施形態と同じ機能の説明は省略し、第2の実施形態では、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0081】
制御装置側制御部21aは、第1検出電流取得部211と、第2検出電流取得部212と、デマンドコントロール制御部213と、充電開始情報取得部214aと、制御装置側検出波形情報取得部215aと、制御装置側電流波形判定部216aとを備える。
充電開始情報取得部214aは、充電開始情報CI1を電気自動車充電設備1aから取得する。
制御装置側検出波形情報取得部215aは、第2検出電流取得部212から検出波形情報DP1を取得する。
制御装置側電流波形判定部216aは、検出波形情報DP1が示す検出波形P2と特定波形P1とが一致するか否かを判定する。
【0082】
[充電制御システムの充電制御処理]
次に図9を参照し、充電制御システムCS1aの充電制御処理の詳細について説明する。図9は、本実施形態に係る充電制御処理の一例を示す図である。
なお、ステップS101、ステップS102、ステップS103、ステップS104、ステップS106、ステップS107、ステップS111、ステップS112、ステップS113、及びステップS114の各処理は、図5におけるステップS1、ステップS2、ステップS3、ステップS4、ステップS5、ステップS6、ステップS9、ステップS10、ステップS11、及びステップS12の各処理と同様であるため、説明を省略する。
【0083】
ステップS105:充電開始情報送信部1425aは、充電電流が電気自動車E1に供給され始めると、充電開始情報CI1をデマンドコントロール制御装置2に送信する。充電開始情報送信部1425aは、設備側通信部15を介して充電開始情報CI1をデマンドコントロール制御装置2に送信する。充電開始情報取得部214aは、充電開始情報CI1を電気自動車充電設備1aから取得する。
【0084】
ステップS107:制御装置側検出波形情報取得部215aは、第2検出電流取得部212から検出波形情報DP1を取得する。検出波形情報DP1は、上述した第1実施形態と同様に、第2電流センサ7から第2電流センサ検出結果A2を取得された第2電流センサ検出結果A2に基づいて、第2検出電流取得部212によって生成される。
【0085】
ステップS108:制御装置側電流波形判定部216aは、検出波形情報DP1が示す検出波形P2と特定波形P1とが一致するか否かを判定する。なお、制御装置側電流波形判定部216aは、特定波形P1を示す情報を、例えば、上述したステップS105において電気自動車充電設備1aから取得する。または、特定波形P1を示す情報は、デマンドコントロール制御装置2bの記憶部(不図示)に予め記憶されていてもよい。その場合、制御装置側電流波形判定部216aは、特定波形P1を示す情報を、当該記憶部から取得して判定に用いる。
【0086】
ステップS109:判定結果取得部1426aは、デマンドコントロール制御装置2からステップS108において行われた判定の判定結果を取得する。判定結果取得部1426aは、設備側通信部15を介して、デマンドコントロール制御装置2から判定結果を取得する。
【0087】
ステップS110:充電管理部143は、デマンドコントロール制御装置2から取得した判定結果が検出波形P2と特定波形P1とが一致することを示す場合、ステップS111からステップS113の処理を実行する。一方、充電管理部143がデマンドコントロール制御装置2から取得した判定結果が検出波形P2と特定波形P1とが一致しないことを示す場合、電流制御部1420は、ステップS114の処理を実行する。
以上で、充電制御システムCS1aは、充電制御処理を終了する。
【0088】
以上に説明したように、本実施形態に係る充電設備(本実施形態において、電気自動車充電設備1a)は、特定波形生成部1421と、充電開始情報送信部1425aと、判定結果取得部1426aと、充電管理部143とを備える。
特定波形生成部1421は、充電電流が充電対象(本実施形態において、電気自動車E1)に供給され始める時期において、特定の波形(本実施形態において、特定波形P1)を有する充電電流(本実施形態において、特定波形充電電流CC1)を生成する。
充電開始情報送信部1425aは、充電電流(本実施形態において、特定波形充電電流CC1)が充電対象(本実施形態において、電気自動車E1)に供給され始めたことを示す充電開始情報CI1を判定装置(本実施形態において、デマンドコントロール制御装置2a)に送信する。
判定結果取得部1426aは、判定装置(本実施形態において、デマンドコントロール制御装置2a)が、電流センサ(本実施形態において、第2電流センサ7)によって検出された電流の波形である検出波形を示す検出波形情報DP1が示す検出波形(本実施形態において、検出波形P2)と特定の波形(本実施形態において、特定波形P1)とが一致するか否かを判定した判定結果を取得する。
充電管理部143は、検出波形情報DP1が示す検出波形(本実施形態において、検出波形P2)が特定の波形(本実施形態において、特定波形P1)であることを判定結果取得部1426aが取得した判定結果が示す場合、充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御C1(本実施形態において、デマンドコントロール制御装置2によるデマンドコントロール)を開始し、検出波形情報DP1が示す検出波形(本実施形態において、検出波形P2)が特定の波形(本実施形態において、特定波形P1)でないことを判定結果取得部1426aが取得した判定結果が示す場合、充電制御C1(本実施形態において、デマンドコントロール制御装置2によるデマンドコントロール)を開始しない。
【0089】
この構成により、本実施形態に係る充電設備(本実施形態において、電気自動車充電設備1a)は、第2電流センサ7と電気自動車充電設備1aとが同一の回路に設置されていることが認証できるため、充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御C1(本実施形態において、デマンドコントロール)の機能を備えた電気自動車充電設備において、充電に使用する回路に流れる充電電流の値とは異なる電流値に基づいて、充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御C1(本実施形態において、デマンドコントロール)が行われることを防ぐことができる。
【0090】
(第3の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第3の実施形態について詳しく説明する。
上記第1の実施形態及び第2の実施形態では、充電制御C1が電気自動車充電設備1または電気自動車充電設備1aにおいて行われる場合について説明をした。本実施形態では、充電制御C1がデマンドコントロール制御装置によって行われる場合について説明をする。
本実施形態に係る充電制御システムを充電制御システムCS1bといい、電気自動車充電設備を電気自動車充電設備1bといい、デマンドコントロール制御装置をデマンドコントロール制御装置2bという。
なお、上述した第2の実施形態と同一の構成については同一の符号を付して、同一の構成及び動作についてはその説明を省略する。
【0091】
[電気自動車充電設備の構成]
図10は、本実施形態に係る電気自動車充電設備1bの構成の一例を示す図である。本実施形態に係る電気自動車充電設備1b(図10)と第2の実施形態に係る電気自動車充電設備1a(図7)とを比較すると、充電管理部143が省略されている点が異なる。
電気自動車充電設備1bでは、電力量制御部142aは、デマンドコントロール制御装置2bによって充電管理が行われる。
【0092】
[デマンドコントロール制御装置の構成]
図11は、本実施形態に係るデマンドコントロール制御装置2bの構成の一例を示す図である。本実施形態に係るデマンドコントロール制御装置2b(図11)と、第2の実施形態に係るデマンドコントロール制御装置2a(図8)とは、デマンドコントロール制御部213bの機能が異なる。
デマンドコントロール制御部213bは、制御装置側電流波形判定部216aの判定結果に基づいて電気自動車充電設備1に対して充電制御C1を行う。
【0093】
[充電制御システムの充電制御処理]
図12は、本実施形態に係る充電制御処理の一例を示す図である。
なお、ステップS201、ステップS202、ステップS203、ステップS204、ステップS205、ステップS206、ステップS207、ステップS208、ステップS211、及びステップS213の各処理は、図9におけるステップS101、ステップS102、ステップS103、ステップS104、ステップS105、ステップS106、ステップS107、ステップS108、ステップS113、及びステップS114の各処理と同様であるため、説明を省略する。
【0094】
ステップS209:デマンドコントロール制御部213bは、ステップS208における制御装置側電流波形判定部216aの判定結果が検出波形P2と特定波形P1とが一致することを示す場合、ステップS210、及びステップS211の処理を実行する。一方、デマンドコントロール制御部213bは、ステップS208における制御装置側電流波形判定部216aの判定結果が検出波形P2と特定波形P1とが一致しないことを示す場合、ステップS212の処理を実行する。
【0095】
ステップS210:デマンドコントロール制御部213bは、電気自動車充電設備1bに対して充電制御C1を開始する。この充電制御C1とは、上述したデマンドコントロールである。したがって、デマンドコントロール制御部213bは、検出波形情報DP1が示す検出波形P2が特定波形P1であると制御装置側電流波形判定部216aが判定した場合、電気自動車充電設備1bに対して充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御C1を開始する。
【0096】
ステップS212:デマンドコントロール制御部213bは、電気自動車充電設備1bに対して充電の中止を要求する。デマンドコントロール制御部213bは、制御装置側通信部22を介して、充電の中止させる信号を電気自動車充電設備1bに送信する。したがって、デマンドコントロール制御部213bは、検出波形情報DP1が示す検出波形P2が特定波形P1でないと制御装置側電流波形判定部216aが判定した場合、電気自動車充電設備1bに対して充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御C1を開始しない。
以上で、充電制御システムCS1bは、充電制御処理を終了する。
【0097】
以上に説明したように、本実施形態に係る充電制御装置(本実施形態において、デマンドコントロール制御装置2b)は、充電開始情報取得部214aと、制御装置側検出波形情報取得部215aと、電流波形判定部(本実施形態において、制御装置側電流波形判定部216a)と、充電管理部(本実施形態において、デマンドコントロール制御部213b)とを備える。
充電開始情報取得部214aは、充電電流が充電対象(本実施形態において、電気自動車E1)に供給され始めたことを示す充電開始情報CI1を充電設備(本実施形態において、電気自動車充電設備1b)から取得する。
制御装置側検出波形情報取得部215aは、電流センサ(本実施形態において、第2電流センサ7)によって検出された電流の波形である検出波形を示す検出波形情報DP1を取得する。
電流波形判定部(本実施形態において、制御装置側電流波形判定部216a)は、制御装置側検出波形情報取得部215aによって取得された検出波形情報DP1が示す検出波形(本実施形態において、検出波形P2)と、充電設備(本実施形態において、電気自動車充電設備1b)によって生成された充電電流(本実施形態において、特定波形充電電流CC1)が有する特定の波形(本実施形態において、特定波形P1)とが一致するか否かを判定する。
充電管理部(本実施形態において、デマンドコントロール制御部213b)は、検出波形情報DP1が示す検出波形(本実施形態において、検出波形P2)が特定の波形(本実施形態において、特定波形P1)であると電流波形判定部(本実施形態において、制御装置側電流波形判定部216a)が判定した場合、充電設備(本実施形態において、電気自動車充電設備1b)に対して充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御C1(本実施形態において、電気自動車充電設備1に対するデマンドコントロール)を開始し、検出波形情報DP1が示す検出波形(本実施形態において、検出波形P2)が特定の波形(本実施形態において、特定波形P1)でないと電流波形判定部(本実施形態において、制御装置側電流波形判定部216a)が判定した場合、充電設備(本実施形態において、電気自動車充電設備1b)に対して充電制御C1(本実施形態において、電気自動車充電設備1に対するデマンドコントロール)を開始しない。
【0098】
この構成により、本実施形態に係る充電制御装置(本実施形態において、デマンドコントロール制御装置2b)は、第2電流センサ7と電気自動車充電設備1bとが同一の回路に設置されていることが認証できるため、充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御C1(本実施形態において、デマンドコントロール)の機能を備えた電気自動車充電設備において、充電に使用する回路に流れる充電電流の値とは異なる電流値に基づいて、充電による負荷が所定の容量を超過しないように充電を制御する充電制御C1(本実施形態において、デマンドコントロール)を行うことを防ぐことができる。
【0099】
なお、上述した実施形態における電気自動車充電設備1、1a、1b、及びデマンドコントロール制御装置2、2a、2bの一部、例えば、電流制御部1420、特定波形生成部1421、検出波形情報取得部1422、電流波形判定部1423、初期電流量制御部1424、充電管理部143、充電開始情報送信部1425a、判定結果取得部1426a、第1検出電流取得部211、第2検出電流取得部212、デマンドコントロール制御部213、213b、充電開始情報取得部214a、制御装置側検出波形情報取得部215a、及び制御装置側電流波形判定部216aをコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、電気自動車充電設備1、1a、1b又はデマンドコントロール制御装置2、2a、2bに内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
また、上述した実施形態における電気自動車充電設備1、1a、1b又はデマンドコントロール制御装置2、2a、2bの一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。電気自動車充電設備1、1a、1b又はデマンドコントロール制御装置2、2a、2bの各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【0100】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0101】
1…電気自動車充電設備、2…デマンドコントロール制御装置、1421…特定波形生成部、1422…検出波形情報取得部、1423…電流波形判定部、143…充電管理部、E1…電気自動車、P1…特定波形、CC1…特定波形充電電流、7…第2電流センサ、DP1…検出波形情報、P2…検出波形
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