(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】運動パフォーマンスモニタリング装置
(51)【国際特許分類】
A63B 71/06 20060101AFI20240925BHJP
A63B 69/00 20060101ALI20240925BHJP
A61B 5/113 20060101ALI20240925BHJP
A61B 5/11 20060101ALI20240925BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20240925BHJP
G16Y 10/65 20200101ALI20240925BHJP
G16Y 20/40 20200101ALI20240925BHJP
G16Y 40/10 20200101ALI20240925BHJP
【FI】
A63B71/06 J
A63B69/00 C
A61B5/113
A61B5/11 200
A61B5/00 102A
G16Y10/65
G16Y20/40
G16Y40/10
(21)【出願番号】P 2020160165
(22)【出願日】2020-09-24
【審査請求日】2023-06-30
(73)【特許権者】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浅野 秀一
(72)【発明者】
【氏名】富澤 克美
(72)【発明者】
【氏名】長嶋 功二
(72)【発明者】
【氏名】里見 恒夫
(72)【発明者】
【氏名】橋口 聡明
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-215426(JP,A)
【文献】特開2017-006335(JP,A)
【文献】特開2018-094092(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0150429(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 69/00 - 71/06
A61B 5/00 - 5/01
A61B 5/06 - 5/22
G16Y 10/00 - 40/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図情報と、移動を伴う運動が開始されてから入力されたユーザの生体情報と、前記移動の測位情報とに基づいて、評価対象の運動パフォーマンス情報を生成する運動情報処理部と、
前記地図情報と、前記移動を伴う運動の出発地点及び目標地点の位置情報に基づいて、前記地図情報に経路が設定された設定情報と、前記運動パフォーマンス情報と、を記憶する記憶部と、
前記評価対象の運動パフォーマンス情報と、前記記憶部に記憶された過去の運動パフォーマンス情報とに基づいて、運動中止の判定をする評価部と、
前記運動中止の判定結果に基づいて、ユーザの移動を支援する支援情報を生成する支援情報生成部と、を備え、
前記運動パフォーマンス情報は、単位距離当たりの前記移動のペーススピード情報と、単位距離当たりの前記移動の負荷情報と、前記生体情報とが関連付けられており、
前記評価部は、
前記記憶部に記憶された過去の前記運動パフォーマンス情報のうち、前記評価対象の運動パフォーマンス情報の前記移動の負荷情報と一致する、比較対象の運動パフォーマンス情報と、前記評価対象の運動パフォーマンス情報と、を比較し、
前記比較対象の運動パフォーマンス情報における移動のペーススピード情報よりも、前記評価対象の運動パフォーマンス情報における移動のペーススピード情報が小さくなっており、
前記比較対象の運動パフォーマンス情報における生体情報よりも、前記評価対象の運動パフォーマンス情報における生体情報が体調の悪化を示している場合、前記運動中止の判定をする、
運動パフォーマンスモニタリング装置。
【請求項2】
前記測位情報の位置を含む地域の気象情報を取得する気象情報取得部をさらに備え、
前記評価部は、
前記評価対象の運動パフォーマンス情報における移動のペーススピード情報が前記比較対象の運動パフォーマンス情報における移動のペーススピード情報以上であっても、前記気象情報が
予め定められた中止基準を超えた場合には、前記運動中止の
判定をする
、
請求項1に記載の運動パフォーマンスモニタリング装置。
【請求項3】
前記測位情報の位置を含む地域の気象情報を取得する気象情報取得部をさらに備え、
前記評価部は、
前記評価対象の運動パフォーマンス情報における生体情報が体調の悪化を示していない場合であっても、前記気象情報が
予め定められた中止基準を超えた場合には、前記運動中止の
判定をする、
請求項1
又は2に記載の運動パフォーマンスモニタリング装置。
【請求項4】
前記支援情報生成部は、前記移動の測位情報に基づいた現在位置から、前記地図情報を探索して得られたランドマーク、前記出発地点又は前記目標地点の位置までの迂回経路を生成し、前記迂回経路に基づいて前記支援情報を生成する、
請求項1から
3のいずれか1項に記載の運動パフォーマンスモニタリング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運動パフォーマンスモニタリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータを用いてジョギングやウォーキングを支援する技術がある。例えば、特許文献1の技術では、ユーザの現在地に関係なくユーザが日常的に行っているジョギングに近似するジョギングコースを提供している。また、特許文献2の技術では、ジョギング経路中の所在地の天気予報を受信し、予報された天候がジョギングに適さないと判断された場合、ユーザに適さない理由を報知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-120740号公報
【文献】特開2009-224898号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び特許文献2の技術では、ジョギングやウォーキングなどの移動を伴う運動中に、ユーザの体調変化や天候の変化が生じても支援をすることができない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ジョギングやウォーキングなどの移動を伴う運動中において、ユーザの体調変化や天候の変化に応じた移動の支援を行う運動パフォーマンスモニタリング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る運動パフォーマンスモニタリング装置は、地図情報と、移動を伴う運動が開始されてから入力されたユーザの生体情報と、前記移動の測位情報とに基づいて、評価対象の運動パフォーマンス情報を生成する運動情報処理部と、前記地図情報と、前記移動を伴う運動の出発地点及び目標地点の位置情報に基づいて、前記地図情報に経路が設定された設定情報と、前記運動パフォーマンス情報と、を記憶する記憶部と、前記評価対象の運動パフォーマンス情報と、前記記憶部に記憶された過去の運動パフォーマンス情報と、に基づいて、運動中止の判定をする評価部と、前記運動中止の判定結果に基づいて、ユーザの移動を支援する支援情報を生成する支援情報生成部と、を備え、前記運動パフォーマンス情報は、単位距離当たりの前記移動のペーススピード情報と、単位距離当たりの前記移動の負荷情報と、前記生体情報とが関連付けられており、前記評価部は、前記記憶部に記憶された過去の前記運動パフォーマンス情報のうち、前記評価対象の運動パフォーマンス情報の前記移動の負荷情報と一致する、比較対象の運動パフォーマンス情報と、前記評価対象の運動パフォーマンス情報と、を比較し、前記比較対象の運動パフォーマンス情報における移動のペーススピード情報よりも、前記評価対象の運動パフォーマンス情報における移動のペーススピード情報が小さくなっており、前記比較対象の運動パフォーマンス情報における生体情報よりも、前記評価対象の運動パフォーマンス情報における生体情報が体調の悪化を示している場合、前記運動中止の判定をする。
【0007】
本発明に係る運動パフォーマンスモニタリング方法は、地図情報と、移動を伴う運動の出発地点及び目標地点の位置情報に基づいて、前記地図情報に経路が設定される設定情報の生成ステップと、前記地図情報と、前記移動を伴う運動が開始されてから入力されたユーザの生体情報と、前記移動の測位情報とに基づいて、評価対象の運動パフォーマンス情報を生成する運動情報処理のステップと、前記評価対象の運動パフォーマンス情報と、記憶している過去の運動パフォーマンス情報とに基づいて、運動中止の判定をする評価のステップと、前記運動中止の判定結果に基づいて、ユーザの移動を支援する支援情報を生成する支援情報生成のステップと、を含む。
【0008】
本発明に係るプログラムは、地図情報と、移動を伴う運動の出発地点及び目標地点の位置情報に基づいて、前記地図情報に経路が設定される設定情報の生成ステップと、前記地図情報と、前記移動を伴う運動が開始されてから入力されたユーザの生体情報と、前記移動の測位情報とに基づいて、評価対象の運動パフォーマンス情報を生成する運動情報処理のステップと、前記評価対象の運動パフォーマンス情報と、記憶している過去の運動パフォーマンス情報とに基づいて、運動中止の判定をする評価のステップと、前記運動中止の判定結果に基づいて、ユーザの移動を支援する支援情報を生成する支援情報生成のステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ジョギングやウォーキングなどの移動を伴う運動中に体調の変化や天候の変化が生じても、移動の支援を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、第一実施形態に係る運動パフォーマンスモニタリング装置の構成例を示す概略図である。
【
図2】
図2は、第一実施形態に係る運動パフォーマンスモニタリング装置の構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、第一実施形態に係る地図情報の一例を示す模式図である。
【
図4】
図4は、第一実施形態に係る運動パフォーマンスモニタリング装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【
図5】
図5は、第一実施形態に係る評価対象の運動パフォーマンス情報を生成する情報生成処理ステップのフローチャートである。
【
図6】
図6は、第一実施形態に係る評価対象の運動パフォーマンス情報の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、第一実施形態に係る過去の運動パフォーマンス情報の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、第一実施形態に係る運動継続又は運動中止を判断する判断ステップのフローチャートである。
【
図9】
図9は、第一実施形態の変形例に係る運動パフォーマンスモニタリング装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【
図10】
図10は、第二実施形態に係る運動パフォーマンスモニタリング装置の構成例を示すブロック図である。
【
図11】
図11は、第二実施形態に係る運動パフォーマンスモニタリング装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【
図12】
図12は、第二実施形態に係る運動継続又は運動中止を判断する判断ステップのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る運動パフォーマンスモニタリング装置1、運動パフォーマンスモニタリング方法及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0012】
[第一実施形態]
<運動パフォーマンスモニタリング装置>
図1は、第一実施形態に係る運動パフォーマンスモニタリング装置の構成例を示す概略図である。運動パフォーマンスモニタリング装置1は、通信ネットワーク2に接続されている。通信ネットワーク2には、第一のサーバ40が接続されており、運動パフォーマンスモニタリング装置1は、通信ネットワーク2を介して、第一のサーバ40の情報を要求し、第一のサーバ40からの情報を受信することができる。第一実施形態では、運動パフォーマンスモニタリング装置1は、第一の情報端末10と、第二の情報端末20と、第三の情報端末30と、を含む。
【0013】
第一の情報端末10は、携帯電話やスマートフォンと呼ばれる通信機能付きのコンピュータである。第二の情報端末20は、スマートウオッチと呼ばれる腕時計型のウエアラブル端末である。第三の情報端末30は、ワイヤレスイヤフォンと呼ばれる耳に装着されるヒアラブル端末である。第三の情報端末30は、首周りに装着されたネック型スピーカでもよい。
【0014】
<第一の情報端末>
図2を用いて、第一の情報端末10について説明する。
図2は、第一実施形態に係る運動パフォーマンスモニタリング装置の構成例を示すブロック図である。第一の情報端末10は、制御部11と、記憶部12と、入力部13と、表示部14と、通信部15と、測位部16とを有する。
【0015】
制御部11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを備える演算処理装置である。制御部11は、記憶部12に記憶されているプログラム12Pに含まれる命令を実行する。CPU(Central Processing Unit)、メモリ、記憶部12などのハードウェア資源と協働して、プログラム12Pを実行することで、制御部11は、目標設定部11A、位置情報処理部11B、運動情報処理部11C、評価部11D、及び支援情報生成部11Eの機能を有する。制御部11は、いわゆるコンピュータと言える。
【0016】
図3は、第一実施形態に係る地図情報の一例を示す模式図である。目標設定部11Aはユーザが運動する目標時間、目標距離、
図3に示す出発地点Ps、目標地点Pg、経路MRの設定、及びランドマークRA1、RA2及びST1、ST2、ST3の登録などの設定を行う。目標設定部11Aは、記憶部12の地図情報12Bを読み出し、ユーザの現在地周辺の地図情報MP1を表示部14へ表示させて、ユーザの入力待ちとする。ここで、地図情報12Bは、第一の情報端末10の地図情報要求により、第一のサーバ40から取得した情報である。
【0017】
図3を用いて、ユーザの現在地周辺の地図情報の一例を説明する。ユーザは、表示部14に地図情報12Bの一部であって、ジョギングしたい地図情報MP1を表示する。地図情報MP1には、一例として、湖WPの周辺のジョギングコースの一例が示されている。なお、ランドマークRA1、RA2は、日陰の多いところや雨宿りができる休憩地点であり、ランドマークST1、ST2、ST3は、交通機関の乗降地点である。
【0018】
目標設定部11Aは、ユーザの入力を受け付けて、出発地点Psを表示部14に表示するとともに、記憶部12の設定情報12Aに、出発地点Psの位置情報を記憶する。目標設定部11Aは、ユーザの入力を受け付けて、目標地点Pgを表示部14に表示するとともに、記憶部12の設定情報12Aに、目標地点Pgの位置情報を記憶する。ランドマークRA1、RA2及びST1、ST2、ST3の登録は、地図情報MP1から自動抽出されて、設定情報12Aに登録されてもよい。目標地点Pgは、出発地点Psからの目標運動時間や目標距離から設定されてもよい。
【0019】
ランドマークRA1、RA2及びST1、ST2、ST3が地図情報MP1にあれば、ランドマークRA1、RA2及びST1、ST2、ST3は、地図情報MP1より探索可能である。
【0020】
目標設定部11Aは、出発地点Psの位置情報、目標地点Pgの位置情報に基づいて、経路MRを生成し、記憶部12の設定情報12Aに記憶する。目標設定部11Aは、出発地点Psから目標地点Pgまでの距離を目標距離として、記憶部12の設定情報12Aに記憶する。
【0021】
目標設定部11Aは、入力部13からユーザの入力を受け付けて、目標時間の情報を記憶部12の設定情報12Aに記憶する。目標設定部11Aは、目標距離及び目標時間から、単位距離当たりの目標ペーススピードを算出し、設定情報12Aに記憶する。目標ペーススピードは、例えば、目安として1km当たりの移動スピードである。
【0022】
位置情報処理部11Bは、測位部16から現在位置を示す位置情報を取得する。本実施形態では、位置情報処理部11Bは、通信ネットワーク2を介して、第一のサーバ40に現在位置の周囲の地図情報12Bを要求する。位置情報処理部11Bは、第一のサーバ40から取得した地図情報12Bを記憶部12に記憶する。
【0023】
位置情報処理部11Bは、ジョギングやウォーキングなどの移動を伴う運動が開始されてから、地図情報12Bに基づいて移動中の高度の推移を抽出し、単位距離当たりの、最高高度、最低高度及び移動にあっての負荷となる勾配を演算し、運動情報処理部11Cへ出力する。
【0024】
運動情報処理部11Cは、第二の情報端末20又は第三の情報端末30から通信部15を介して入力された生体情報を取得する。生体情報とは、例えば、ユーザの心拍の情報やユーザの呼吸音の情報である。運動情報処理部11Cは、データ識別子(データID)と、記録日と、ペーススピードの情報、位置情報処理部11Bから出力された、最高高度、最低高度及び勾配の情報、第二の情報端末20又は第三の情報端末30から取得した生体情報を関連付けて、運動パフォーマンス情報12Cとし、運動パフォーマンス情報12Cを記憶部12に記憶する。運動パフォーマンス情報12Cにデータ識別子(データID)が記憶されることにより、記録日と、ペーススピードの情報、最高高度、最低高度及び勾配の情報、生体情報をひと纏まりで管理ができる。
【0025】
評価部11Dは、評価対象の運動パフォーマンス情報12Cと、過去の別日に記憶部12に記憶された過去の運動パフォーマンス情報12Cとに基づいて、運動中止の判定をする。評価部11Dは、運動中止の判断をした場合、運動中止の結果の記録を評価情報12Dに記憶する。
【0026】
支援情報生成部11Eは、ユーザの移動を支援する支援情報12Eを生成する。支援情報12Eは、例えば、迂回経路を含む推奨コースであり、表示部14に推奨コースが表示される。支援情報12Eは、第二の情報端末20の表示部24に表示されてもよい。支援情報12Eは、第三の情報端末30のスピーカ34より出力される音声案内であってもよい。
【0027】
記憶部12は、設定情報12A、地図情報12B、運動パフォーマンス情報12C、評価情報12D、支援情報12E、プログラム12Pを有している。
【0028】
入力部13は、第一の情報端末10に対する各種操作を受付可能である。入力部13は、例えば、第一の情報端末10に対する物理的なスイッチなどの操作手段、又は表示部14に重ねて配置されたタッチパネルなどである。
【0029】
表示部14は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)又は有機EL(Organic Electro-Luminescence)ディスプレイなどを含むディスプレイである。表示部14は、制御部11から出力された映像信号に基づいて、映像を表示する。
【0030】
通信部15は、携帯電話回線などで通信ネットワーク2に接続する無線通信を行う通信ユニットを含む。通信部15は、第二の情報端末20及び第三の情報端末30と接続する近距離無線通信を行う通信ユニットを含む。
【0031】
測位部16は、人工衛星である測位衛星から測位信号を受信し、位置情報(経度、緯度及び高度の情報)を演算することができる。例えば、測位部16は、全地球測位システムGPS(Global Positioning System)、準天頂衛星システム等を利用する。測位部16は、地磁気を計測する磁気センサを備え、上記位置情報に、方位情報を付加する。測位部16は、制御部11の位置情報処理部11Bへ位置情報を出力する。
【0032】
<第二の情報端末>
図2を用いて、第二の情報端末20について説明する。第二の情報端末20は、制御部21と、記憶部22と、入力部23と、表示部24と、通信部25と、時間計測部27と、センサ部28とを有する。
【0033】
制御部21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを備える演算処理装置である。制御部21は、記憶部22に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行する。CPU(Central Processing Unit)、メモリ、記憶部22などのハードウェア資源と協働して、プログラムを実行することで、制御部21は、生体情報処理部21Aの機能を有する。制御部21は、いわゆるコンピュータと言える。
【0034】
入力部23は、第二の情報端末20に対する各種操作を受付可能である。入力部23は、例えば、第二の情報端末20に対する物理的なスイッチなどの操作手段、又は表示部24に重ねて配置されたタッチパネルなどである。
【0035】
表示部24は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)又は有機EL(Organic Electro-Luminescence)ディスプレイなどを含むディスプレイである。表示部24は、制御部21から出力された映像信号に基づいて、時刻などの映像を表示する。
【0036】
通信部25は、第一の情報端末10と接続する近距離無線通信を行う通信ユニットを含む。
【0037】
時間計測部27は、タイミングジェネレータの基準クロック信号を計数して時間情報を得る。
【0038】
センサ部28は、心拍センサ28A、物理量センサ28Bを有している。センサ部28は、血圧センサなど他のセンサを有していてもよい。心拍センサ28Aは、単位時間当たりの脈拍を計測する。物理量センサ28Bは、3軸加速度センサを備え、加速度情報より、ユーザの歩数などユーザの動作を計測する。物理量センサ28Bは、3軸加速度センサに加え、3軸角速度センサや地磁気センサを備え、より詳細なユーザ動作を計測してもよい。
【0039】
生体情報処理部21Aは、センサ部28で計測した生体情報である心拍数の情報も、記憶部22に記憶する。生体情報処理部21Aは、通信部25を介して、生体情報を第一の情報端末10の制御部11へ出力する。
【0040】
<第三の情報端末>
図2を用いて、第三の情報端末30について説明する。第三の情報端末30は、制御部31と、記憶部32と、マイクロフォン33と、スピーカ34と、通信部35とを有する。
【0041】
制御部31は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを備える演算処理装置である。制御部31は、記憶部32に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行する。CPU(Central Processing Unit)、メモリ、記憶部32などのハードウェア資源と協働して、プログラムを実行することで、制御部31は、音出力部31A、信号処理部31Bの機能を有する。制御部31は、いわゆるコンピュータと言える。
【0042】
記憶部32は、マイクロフォン33からの信号情報、通信部35からの音情報などを記憶する。
【0043】
マイクロフォン33は、ユーザの呼吸音を取得可能である。マイクロフォン33は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical System)マイクロフォンなどである。
【0044】
スピーカ34は、音出力部31Aの出力をユーザが認識可能な周波数に変換する。スピーカ34は、制御部31から出力された音出力信号に基づいて、ユーザへ支援情報12Eを報知する。
【0045】
通信部35は、第一の情報端末10と接続する近距離無線通信を行う通信ユニットを含む。
【0046】
制御部31の信号処理部31Bは、マイクロフォン33からの信号を記憶部32に記憶する。マイクロフォン33からの信号には、ユーザの呼吸音の情報が含まれる。ユーザの呼吸音の情報は、生体情報である。信号処理部31Bは、通信部35を介して、ユーザの呼吸音の情報を含む生体情報を第一の情報端末10の制御部11へ出力する。
【0047】
<第一のサーバ>
図2を用いて、第一のサーバ40について説明する。第一のサーバ40は、地図情報42Aを蓄積し、地図情報42Aのうち要求された地図情報12Bを送信するサーバ装置である。第一のサーバ40は、制御部41と、記憶部42と、通信部45と、を有する。
【0048】
制御部41は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを備える演算処理装置である。制御部41は、いわゆるコンピュータと言える。
【0049】
記憶部42は、地図情報42Aを記憶している。
【0050】
通信部45は、通信ユニットである。通信部45は、インターネット又は携帯電話回線などの直接的な通信のいずれの方法で通信ネットワーク2に接続し、通信を行ってもよい。
【0051】
<運動パフォーマンスモニタリング装置における情報処理>
次に、
図1から
図8を用いて、運動パフォーマンスモニタリング装置1の動作について説明する。
図4は、第一実施形態に係る運動パフォーマンスモニタリング装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図5は、第一実施形態に係る評価対象の運動パフォーマンス情報を生成する情報生成処理ステップのフローチャートである。
図6は、第一実施形態に係る評価対象の運動パフォーマンス情報の一例である。
図7は、第一実施形態に係る過去の運動パフォーマンス情報の一例である。
図8は、第一実施形態に係る運動継続又は運動中止を判断する判断ステップのフローチャートである。
【0052】
ユーザは、ジョギングやウォーキングなどの移動を伴う運動を行う場合、まず運動パフォーマンスモニタリング装置1の初期設定を行う。ユーザが
図3に示すジョギングコースにおいて、運動パフォーマンスモニタリング装置1を動作させる例を用いて以下説明する。
【0053】
図4に示すように、ユーザは、第一の情報端末10を起動して、運動パフォーマンスモニタリング方法をスタートさせる。測位部16は、測位を開始し、現在地の位置情報を取得する(ステップS101)。
【0054】
位置情報処理部11Bは、測位部16から現在位置を示す位置情報を取得する。位置情報処理部11Bは、通信ネットワーク2を介して、第一のサーバ40に現在位置の周囲の地図情報MP1を要求する(ステップS102)。
【0055】
第一のサーバ40は、要求を受信する(ステップS401)。第一のサーバ40は、地図情報42Aのうち、ユーザがいる現在位置の周囲の地図情報MP1を送信する(ステップS402)。
【0056】
位置情報処理部11Bは、第一のサーバ40から地図情報MP1を受信し、記憶部12に記憶する(ステップS103)。
【0057】
目標設定部11Aは、入力部13を介してユーザの入力を受け付けて、設定が入力される(ステップS104)。目標設定部11Aは、入力された設定情報12Aを記憶部12に保存する(ステップS105)。
【0058】
具体的には、以下の処理が行われる。目標設定部11Aは、ユーザの入力を受け付けて、出発地点Ps、目標地点Pgを記憶する。目標設定部11Aは、経路MRを生成し、記憶部12の設定情報12Aに記憶する。目標設定部11Aは、出発地点Psから目標地点Pgまでの距離を目標距離として、記憶部12の設定情報12Aに記憶する。目標設定部11Aは、目標時間の情報を記憶部12の設定情報12Aに記憶する。目標設定部11Aは、目標距離及び目標時間から、単位距離当たりの目標ペーススピードを算出し、設定情報12Aに記憶する。
【0059】
運動が開始されると、ユーザが第二の情報端末20の入力部23を介して、運動開始のトリガーを入力する(ステップS201)。これにより、時間計測部27及びセンサ部28の動作が開始される。
【0060】
生体情報処理部21Aは、センサ部28で計測した心拍数から生体情報を生成する(ステップS202)。
【0061】
制御部21は、通信部25及び通信部15間の通信によって、第一の情報端末10へ、生体情報を送信する(ステップS203)。
【0062】
制御部31は、マイクロフォン33からの取得した信号から、ユーザの呼吸音を含む生体情報を生成する(ステップS301)。
【0063】
制御部31は、通信部35及び通信部15間の通信によって、第一の情報端末10へ、生体情報を送信する(ステップS302)。
【0064】
第一の情報端末10は、第二の情報端末20から、生体情報を受信する(ステップS106)。
【0065】
運動情報処理部11Cは、データ識別子(データID)と、記録日と、位置情報処理部11Bから出力された、最高高度、最低高度及び勾配の情報、第二の情報端末20又は第三の情報端末30から取得した生体情報を関連付けて、運動パフォーマンス情報12Cを生成する運動情報処理を行う(ステップS107)。運動パフォーマンス情報12Cは、記憶部12に保存される。
【0066】
運動情報処理ステップ(ステップS107)は、具体的には、
図5に示すフローチャートに沿って実行される。運動情報処理部11Cは、移動のペーススピードの演算を行う(ステップS501)。運動情報処理部11Cは、時間計測部27で計測した時間と、測位部16の測位情報から、移動のペーススピード情報を生成する。
【0067】
位置情報処理部11Bは、地図情報12Bに基づいて移動中の高度の推移を抽出し、単位距離当たりの、最高高度、最低高度及び移動にあっての負荷となる勾配を演算する(ステップS502)。運動パフォーマンス情報12Cに、勾配の情報が含まれるので、
図3に示すジョギングコースにアップダウンを含む坂道や山道が含まれている場合でも、評価部11Dは、比較対象の運動パフォーマンス情報12Cを抽出することができる。
【0068】
運動情報処理部11Cは、生体情報のうち心拍数の情報に基づいて、単位時間(1分間)当たりの平均心拍数及び心拍ゾーンを演算する(ステップS503)。設定情報12Aには、ユーザの年齢が予め記憶されているので、推測される最大心拍数=220-ユーザの年齢で最大心拍数が取得される。運動情報処理部11Cは、平均心拍数及び最大心拍数に基づいて、心拍ゾーン1から5のいずれかに分類し、記憶部12に記憶する。
【0069】
運動情報処理部11Cは、平均心拍数が最大心拍数の50%以上60%以下であるとき、心拍ゾーン1を演算する。運動情報処理部11Cは、平均心拍数が最大心拍数の60%以上70%以下であるとき、心拍ゾーン2を演算する。運動情報処理部11Cは、平均心拍数が最大心拍数の70%以上80%以下であるとき、心拍ゾーン3を演算する。運動情報処理部11Cは、平均心拍数が最大心拍数の80%以上90%以下であるとき、心拍ゾーン4を演算する。運動情報処理部11Cは、平均心拍数が最大心拍数の90%以上であるとき、心拍ゾーン5を演算する。
【0070】
運動情報処理部11Cは、生体情報のうち、ユーザの呼吸音の情報に基づいて、呼吸レベルを演算する(ステップS504)。呼吸レベルは、ユーザの呼吸音より、音圧を抽出し、呼吸レベル1から5のいずれかに分類し、記憶部12に記憶する。ユーザの運動強度があがり、呼吸が厳しくなると呼吸レベルが大きくなる。運動情報処理部11Cは、少なくとも、ペーススピードの情報と、勾配の情報と、平均心拍数、心拍ゾーン、呼吸レベルを含む生体情報とを関連付けて、運動パフォーマンス情報12Cとし、運動パフォーマンス情報12Cを記憶部12に記憶する(ステップS505)。
【0071】
ステップS501からステップS505の処理が終了すると、
図6に示す評価対象の運動パフォーマンス情報DD1が生成され、記憶部12の運動パフォーマンス情報12Cに追加される。
図6に示す運動パフォーマンス情報DD1は、データ識別子(データID)がA001であり、現在のユーザが運動した時の記録日と、ペーススピードと、最高高度、最低高度及び勾配の情報と、平均心拍数、心拍ゾーン、呼吸レベルを含む生体情報とを含む。
【0072】
記憶部12の運動パフォーマンス情報12Cには、
図7に示す、過去の別日に記憶部12に記憶された過去の運動パフォーマンス情報DD2が記憶されている。
図7に示す運動パフォーマンス情報DD2は、データ識別子(データID)がB001からB004であり、過去にユーザが運動した時の記録日と、ペーススピードと、最高高度、最低高度及び勾配の情報と、平均心拍数、心拍ゾーン、呼吸レベルを含む生体情報とを含む。
【0073】
評価部11Dは、過去の運動パフォーマンス情報DD2(
図7参照)の中から、比較対象の運動パフォーマンス情報を抽出する(ステップS108)。
図6に示す評価対象の運動パフォーマンス情報DD1において、移動の負荷情報に相当する勾配の値は、+5%である。
図7に示す過去の運動パフォーマンス情報DD2のうち、勾配の値が一致するのは、データIDがB002のデータである。データIDがB002のデータが比較対象の運動パフォーマンス情報に相当する。なお、勾配の値は、「+」が上り勾配を示し、「-」が下り勾配を示す。本実施形態では、勾配の値の小数点は四捨五入して、整数としたが、予め勾配の範囲、例えば0%以上2%以下などを定義して、勾配の範囲が記憶されていてもよい。比較対象の運動パフォーマンス情報が複数ある場合は、最高高度、最低高度及び勾配の情報、第二の情報端末20又は第三の情報端末30から取得した生体情報の各項目の平均値を演算し、比較対象の運動パフォーマンス情報とする。
【0074】
以下、説明を簡略化するため、「比較対象の運動パフォーマンス情報」を単に「比較対象」とし、「評価対象の運動パフォーマンス情報」を単に「評価対象」として説明することがある。
【0075】
図4に示すように、評価部11Dは、「比較対象」が抽出できない場合(ステップS109、No)、処理をステップS202へ戻す。評価部11Dは、「比較対象」が抽出できて、評価可能の場合(ステップS109、Yes)、処理をステップS121へ進める。
【0076】
評価部11Dは、運動継続であるか(ステップS121,No)、運動中止であるか(ステップS121,Yes)を判断する。判断ステップ(ステップS121)は、具体的には、
図8に示すフローチャートに沿って実行される。
【0077】
図8に示すように、評価部11Dは、評価対象のペーススピードと、比較対象のペーススピードとを比較し、評価対象のペーススピードが比較対象のペーススピード以上である場合(ステップS601、No)、ステップS606への処理を進め、運動継続を判断し、ステップS202へ処理を進める。
【0078】
評価部11Dは、評価対象のペーススピードと、比較対象のペーススピードとを比較し、評価対象のペーススピードが比較対象のペーススピードよりも小さい場合(ステップS601、Yes)、処理をステップS602へ処理を進める。
【0079】
評価部11Dは、評価対象の心拍ゾーンと、比較対象の心拍ゾーンとを比較し、評価対象の心拍ゾーンが比較対象の心拍ゾーン以下である場合(ステップS602、No)、ステップS606への処理を進め、運動継続を判断し、ステップS202へ処理を進める。
【0080】
評価部11Dは、評価対象の心拍ゾーンと、比較対象の心拍ゾーンとを比較し、評価対象の心拍ゾーンが比較対象の心拍ゾーンよりも大きい場合(ステップS602、Yes)、ステップS603へ処理を進める。
【0081】
評価部11Dは、評価対象の呼吸レベルと、比較対象の呼吸レベルとを比較し、評価対象の呼吸レベルが比較対象の呼吸レベル以下である場合(ステップS603、No)、ステップS606への処理を進め、運動継続を判断し、ステップS202へ処理を進める。
【0082】
評価部11Dは、評価対象の呼吸レベルと、比較対象の呼吸レベルとを比較し、評価対象の呼吸レベルが比較対象の呼吸レベルより大きい場合(ステップS603、Yes)、ステップS604へ処理を進め、運動中止を判断し、ステップS122へ処理を進める。
【0083】
図4に示すように、支援情報生成部11Eは、支援情報12Eとして推奨コースを生成する(ステップS122)。
図3を用いて、推奨コースについて説明する。
【0084】
(推奨コースの例1)
ユーザが、
図3に示す経路MRを走行しているとする。位置情報処理部11Bは、測位部16から位置情報を取得し、現在位置が現在地点Pc1であるとする。現在地点Pc1の付近にて、評価部11Dが運動中止を判断した場合、支援情報生成部11Eは、支援情報12Eとして推奨コースを生成する。推奨コースとしては、出発地点Psへ戻る経路や経路MRよりも、勾配の小さい経路ER1、経路ER2を通過して、目標地点Pgに到達する迂回経路の方が、ユーザの負担が小さい。そこで、支援情報生成部11Eは、現在地点Pc1から目標地点Pgへ至る複数のルートを地図情報MP1上でシミュレーションし、最も勾配の緩い、現在地点Pc1、経路ER1、経路ER2、目標地点Pgの順で移動する推奨コースを生成する。
【0085】
支援情報生成部11Eは、測位部16からの位置情報と、推奨コースとに基づいて、支援情報12Eの生成を行う(ステップS123)。支援情報12Eとは、測位部16からの位置情報に基づく現在地点Pc1(現在位置)を起点として、推奨コースに沿った移動を促す誘導を認識させる情報である。例えば、支援情報12Eとは、推奨コースの経路表示、分岐において進む方向を示す予告矢印、予告音声案内、推奨コースを外れていることの警告などである。支援情報12Eには、生体情報の心拍ゾーンが小さくなり、落ち着くまで、歩くようなゆっくりしたペース配分となる案内も含む。
【0086】
支援情報生成部11Eは、表示部14に現在地点Pc1、経路ER1、経路ER2、目標地点Pgの順で移動する推奨コースを表示する(ステップS124)。支援情報生成部11Eは、分岐において進む方向を示す予告矢印などを合わせて表示してもよい。
【0087】
支援情報生成部11Eは、通信部15を介して、第二の情報端末20の制御部21に、支援情報12Eを送信する。第二の情報端末20の制御部21は、表示部24に、分岐において進む方向を示す予告矢印などの支援情報を表示する(ステップS204)。
【0088】
支援情報生成部11Eは、通信部15を介して、第三の情報端末30の音出力部31Aに、支援情報12Eを送信する。音出力部31Aは、通信部35を介して受信した支援情報を音声としてスピーカ34へ出力する。これにより、スピーカ34より、ユーザに支援情報が報知される(ステップS303)。例えば、スピーカからは、歩くようなゆっくりしたペース配分の示唆が出力される。
【0089】
以上説明したように、運動パフォーマンスモニタリング方法は、設定情報12Aの生成ステップと、運動情報処理のステップと、評価のステップと、支援情報生成のステップと、を含む。
【0090】
設定情報12Aの生成ステップにおいて、
図4に示すステップS101からステップS105の処理がコンピュータのプログラム12Pにより実行される。設定情報12Aの生成ステップによれば、地図情報12Bと、移動を伴う運動の出発地点Ps及び目標地点Pgの位置情報に基づいて、地図情報12Bに経路MRが設定される。
【0091】
運動情報処理のステップにおいて、
図4に示すステップS106からステップS108の処理がコンピュータのプログラムにより実行される。運動情報処理のステップによれば、地図情報12Bと、移動を伴う運動が開始されてから入力されたユーザの生体情報と、移動の測位情報とに基づいて、評価対象の運動パフォーマンス情報DD1が生成される。運動パフォーマンス情報DD1は、運動パフォーマンス情報DD2に追加され、後日過去の運動パフォーマンス情報となる。
【0092】
評価のステップにおいて、
図4に示すステップS109からステップS121の処理がコンピュータのプログラム12Pにより実行される。評価のステップによれば、評価対象の運動パフォーマンス情報DD1と、過去の別日に生成された過去の運動パフォーマンス情報DD2とに基づいて、運動中止の判定がなされる。
【0093】
支援情報生成のステップにおいて、
図4に示すステップS122からステップS124の処理がコンピュータのプログラムにより実行される。支援情報生成のステップによれば、運動中止の判定結果に基づいて、ユーザの移動を支援する支援情報12Eが生成される。
【0094】
<効果>
第一実施形態では、運動パフォーマンスモニタリング装置1は、運動情報処理部11Cと、記憶部12と、評価部11Dと、支援情報生成部11Eとを含む。運動情報処理部11Cは、地図情報12Bと、移動を伴う運動が開始されてから入力されたユーザの生体情報と、移動の測位情報とに基づいて、評価対象の運動パフォーマンス情報DD1を生成する。評価部11Dは、評価対象の運動パフォーマンス情報DD1と、過去の別日に記憶部12に記憶された過去の運動パフォーマンス情報DD2とに基づいて、運動中止の判定をする。支援情報生成部11Eは、運動中止の判定結果に基づいて、ユーザの移動を支援する支援情報12Eを生成する。
【0095】
運動パフォーマンスモニタリング装置1、運動パフォーマンスモニタリング方法及びプログラムは、ジョギングやウォーキングなどの移動を伴う運動中、体調の変化が生じても、移動の支援を行うことができる。これにより、ジョギングやウォーキングなどの移動を伴う運動中に、ユーザの体調が悪くなっても、ユーザは、移動の支援を受けることができる。
【0096】
運動パフォーマンス情報DD1、DD2は、単位距離当たりの移動のペーススピード情報と、単位距離当たりの移動の負荷情報である勾配と、生体情報とが関連付けられている。評価部11Dは、評価対象の運動パフォーマンス情報DD1の移動の負荷情報と一致する比較対象の運動パフォーマンス情報(データIDがB002のデータ)を抽出する。評価部11Dは、比較対象の運動パフォーマンス情報(データIDがB002のデータ)と、評価対象の運動パフォーマンス情報DD1とを比較する。
【0097】
ジョギングやウォーキングなどの移動を伴う運動は、坂道や山道の上り、下りでは、ユーザの負荷が大きく、心拍数が大きくなる傾向にある。本実施形態では、移動の負荷情報が同じ生体情報同士を比較しているため、運動の負荷が高いのか、体調が悪いのかを混同して判断しにくくなる。
【0098】
そして、評価部11Dは、比較対象の運動パフォーマンス情報(データIDがB002のデータ)における移動のペーススピード情報よりも、評価対象の運動パフォーマンス情報DD1における移動のペーススピード情報が小さくなっており、比較対象の運動パフォーマンス情報(データIDがB002のデータ)における生体情報よりも、評価対象の運動パフォーマンス情報DD1における生体情報が体調の悪化を示している場合、運動中止の判定をすることができる。評価部11Dは、ペーススピード情報の変化(例えば、1キロ当たりの時間が5分から12分変化)がジョギングコースの起伏によるものでなく、体調の悪化を示していると評価できる。
【0099】
支援情報生成部11Eは、移動の測位情報に基づいた現在位置から、地図情報12Bを探索して得られた目標地点Pgまでの迂回経路を生成し、迂回経路に基づいて支援情報12Eを生成する。これにより、ユーザは、本来予定していなかった経路でも、迷わず、目標地点Pgにたどり着くことができる。なお、支援情報生成部11Eは、移動の測位情報に基づいた現在位置から、地図情報12Bを探索して得られた出発地点Psまでの迂回経路を生成してもよい。
【0100】
迂回経路は、地図情報12Bの高度に基づいて、移動の勾配が最小になるように設定されているので、ユーザは体調が悪くても、身体への負荷が最小限の状態で移動できる。
【0101】
[第一実施形態の変形例]
図9は、第一実施形態の変形例に係る運動パフォーマンスモニタリング装置の動作を説明するためのフローチャートである。変形例に係る運動パフォーマンスモニタリング装置1は、基本的な構成は第一実施形態の運動パフォーマンスモニタリング装置1と同様である。以下の説明においては、運動パフォーマンスモニタリング装置1と同様の構成要素には、同一の符号又は対応する符号を付し、その詳細な説明は省略する。運動パフォーマンスモニタリング装置1の動作を説明するためのフローチャートについても、同じ処理を実行するステップについては、同一の符号又は対応する符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0102】
図9に示す、運動パフォーマンスモニタリング装置の動作では、
図4に示すステップS301及びステップS302の処理がない。これにより、
図5に示す評価対象の運動パフォーマンス情報を生成する情報生成処理ステップでは、ステップS504の処理が不要となる。このため、ステップS503の後、ステップS505の処理が実行され、呼吸レベルの情報がない運動パフォーマンス情報DD1(
図6参照)が記憶部12に記憶される。
【0103】
同様に、
図8に示す、運動継続又は運動中止を判断する判断ステップでは、ステップS603の処理がない。このため、
図8に示すステップS602において、評価部11Dは、評価対象の心拍ゾーンと、比較対象の心拍ゾーンとを比較し、評価対象の心拍ゾーンが比較対象の心拍ゾーンよりも大きい場合(ステップS602、Yes)、ステップS604へ処理を進める。
【0104】
変形例では、過去の運動パフォーマンス情報DD2(
図7参照)が第一のサーバ40の記憶部42に記憶されている。このため、評価部11Dは、過去の運動パフォーマンス情報DD2(
図7参照)の中から、比較対象の運動パフォーマンス情報を抽出するにあたり、第一のサーバ40に比較対象の運動パフォーマンス情報を要求する(ステップS108)。
【0105】
第一のサーバ40は、要求を受信する(ステップS403)。第一のサーバ40の制御部41は、過去の運動パフォーマンス情報DD2(
図7参照)の中から、比較対象の運動パフォーマンス情報を抽出し、データIDがB002のデータ(
図7参照)を送信する(ステップS404)。
【0106】
評価部11Dは、比較対象の運動パフォーマンス情報を受信し、記憶部12に記憶し、処理をステップS109へ進める。このように、クライアントサーバシステムを利用することにより、記憶部12の使用容量の増大を抑制することができる。
【0107】
[第二実施形態]
図1、
図3、
図5から
図7、
図10、
図11及び
図12を参照しながら、第二実施形態に係る運動パフォーマンスモニタリング装置1について説明する。
図10は、第二実施形態に係る運動パフォーマンスモニタリング装置の構成例を示すブロック図である。
図11は、第二実施形態に係る運動パフォーマンスモニタリング装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図12は、第二実施形態に係る運動継続又は運動中止を判断する判断ステップのフローチャートである。以下の説明においては、第一実施形態の運動パフォーマンスモニタリング装置1と同様の構成要素には、同一の符号又は対応する符号を付し、その詳細な説明は省略する。運動パフォーマンスモニタリング装置1の動作を説明するためのフローチャートについても、同じ処理を実行するステップについては、同一の符号又は対応する符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0108】
<運動パフォーマンスモニタリング装置>
図10は、第二実施形態に係る運動パフォーマンスモニタリング装置の構成例を示す概略図である。運動パフォーマンスモニタリング装置1(
図1参照)は、通信ネットワーク2に接続されている。
図10に示すように、通信ネットワーク2には、第一のサーバ40が接続されており、運動パフォーマンスモニタリング装置1は、通信ネットワーク2を介して、第一のサーバ40の情報を要求し、第一のサーバ40からの情報を受信することができる。通信ネットワーク2には、第二のサーバ50が接続されており、運動パフォーマンスモニタリング装置1は、通信ネットワーク2を介して、第二のサーバ50の情報を要求し、第二のサーバ50からの情報を受信することができる。第二実施形態では、第一実施形態と同様に、運動パフォーマンスモニタリング装置1は、第一の情報端末10と、第二の情報端末20と、第三の情報端末30と、を含む。
【0109】
<第一の情報端末>
図10を用いて、第一の情報端末10について説明する。
【0110】
CPU(Central Processing Unit)、メモリ、記憶部12などのハードウェア資源と協働して、プログラムを実行することで、制御部11は、目標設定部11A、位置情報処理部11B、運動情報処理部11C、評価部11D、支援情報生成部11E及び気象情報取得部11Fの機能を有する。制御部11は、いわゆるコンピュータと言える。
【0111】
気象情報取得部11Fは、測位部16から現在位置を示す位置情報を取得する。気象情報取得部11Fは、第二のサーバ50から気象情報12Fを取得する。本実施形態では、気象情報取得部11Fは、通信ネットワーク2を介して、現在位置を示す位置情報に基づいて、第二のサーバ50に現在位置の周囲の気象情報12Fを要求する。気象情報取得部11Fは、第二のサーバ50から取得した気象情報12Fを記憶部12に記憶する。
【0112】
<第二のサーバ>
図10を用いて、第二のサーバ50について説明する。第二のサーバ50は、気象情報52Aを蓄積し、気象情報52Aのうち要求された気象情報12Fを送信するサーバ装置である。第二のサーバ50は、制御部51と、記憶部52と、通信部53と、を有する。
【0113】
制御部51は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを備える演算処理装置である。制御部51は、いわゆるコンピュータと言える。
【0114】
記憶部52は、気象情報52Aを記憶している。
【0115】
通信部53は、通信ユニットである。通信部53は、インターネット又は携帯電話回線などの直接的な通信のいずれの方法で通信ネットワーク2に接続し、通信を行ってもよい。
【0116】
<運動パフォーマンスモニタリング装置における情報処理>
図11に示すように、評価部11Dは、「比較対象」が抽出できない場合(ステップS109、No)、処理をステップS202へ戻す。評価部11Dは、「比較対象」が抽出できて、評価可能の場合(ステップS109、Yes)、処理をステップS110へ進める。
【0117】
気象情報取得部11Fは、測位部16から現在位置を示す位置情報を取得する。気象情報取得部11Fは、通信ネットワーク2を介して、第二のサーバ50に現在位置の周囲の気象情報12Fを要求する(ステップS110)。
【0118】
第二のサーバ50は、要求を受信する(ステップS511)。第二のサーバ50は、気象情報52Aのうち、ユーザがいる現在位置の周囲の気象情報12Fを送信する(ステップS512)。
【0119】
気象情報取得部11Fは、第二のサーバ50から気象情報12Fを受信し、記憶部12に記憶し、処理をステップS121へ進める(ステップS111)。
【0120】
目標設定部11Aは、入力部13を介してユーザの入力を受け付けて、設定が入力される(ステップS104)。目標設定部11Aは、入力された設定情報12Aを記憶部12に記憶する(ステップS105)。
【0121】
評価部11Dは、運動継続であるか(ステップS121,No)、運動中止であるか(ステップS121,Yes)を判断する。判断ステップ(ステップS121)は、具体的には、
図12に示すフローチャートに沿って実行される。
【0122】
図12に示すように、評価部11Dは、評価対象のペーススピードと、比較対象のペーススピードとを比較し、評価対象のペーススピードが比較対象のペーススピード以上である場合(ステップS601、No)、ステップS605へ処理を進める。
【0123】
評価部11Dは、評価対象のペーススピードと、比較対象のペーススピードとを比較し、評価対象のペーススピードが比較対象のペーススピードよりも小さい場合(ステップS601、Yes)、処理をステップS602へ処理を進める。
【0124】
評価部11Dは、評価対象の心拍ゾーンと、比較対象の心拍ゾーンとを比較し、評価対象の心拍ゾーンが比較対象の心拍ゾーン以下である場合(ステップS602、No)、ステップS605へ処理を進める。
【0125】
評価部11Dは、評価対象の心拍ゾーンと、比較対象の心拍ゾーンとを比較し、評価対象の心拍ゾーンが比較対象の心拍ゾーンよりも大きい場合(ステップS602、Yes)、ステップS603へ処理を進める。
【0126】
評価部11Dは、評価対象の呼吸レベルと、比較対象の呼吸レベルとを比較し、評価対象の呼吸レベルが比較対象の呼吸レベル以下である場合(ステップS603、No)、ステップS605へ処理を進める。
【0127】
評価部11Dは、評価対象の呼吸レベルと、比較対象の呼吸レベルとを比較し、評価対象の呼吸レベルが比較対象の呼吸レベルより大きい場合(ステップS603、Yes)、ステップS604へ処理を進め、運動中止を判断し、ステップS122へ処理を進める。
【0128】
評価部11Dは、気象情報12Fによる中止基準を超えていない場合(ステップS605、No)、ステップS606への処理を進め、運動継続を判断し、ステップS202へ処理を進める。
【0129】
評価部11Dは、気象情報12Fによる中止基準を超えている場合(ステップS605、Yes)、ステップS604へ処理を進め、運運動中止を判断し、ステップS122へ処理を進める。
【0130】
本実施形態において、気象情報12Fによる中止基準とは、湿球黒球温度(WBGT:Wet-bulb globe temperature)値(以下、WBGT値と言う。)の指標であり、WBGT値が27度を中止基準とする。評価情報12Dには、気温及び相対湿度からWBGT値の換算値を演算できる演算テーブルが記憶されている。
【0131】
具体的には、評価部11Dは、気象情報12Fの気温及び相対湿度からWBGT値を演算し、WBGT値が中止基準の27度を超えていない場合(ステップS605、No)、ステップS606への処理を進め、運動継続を判断し、ステップS202へ処理を進める。評価部11Dは、気象情報12Fの気温及び相対湿度からWBGT値を演算し、WBGT値が中止基準の27度を超えている場合(ステップS605、Yes)、ステップS604への処理を進め、運動中止を判断し、ステップS122へ処理を進める。これにより、熱中症が生じたことにより、評価対象のペーススピードが落ちている場合、推奨コースへ誘導することができる。
【0132】
例えば、気象情報12Fによる中止基準は、例えば、大雨である場合は、基準を超えると判断し、小雨、曇り、晴れなのであれば、気象情報12Fによる中止基準を越えていないと判断してもよい。これにより、気象情報12Fによる中止基準を越えて天候の変化が生じて、評価対象のペーススピードが落ちている場合、推奨コースへ誘導することができる。
【0133】
図11に示すように、支援情報生成部11Eは、支援情報12Eとして推奨コースを生成する(ステップS122)。
図3を用いて、推奨コースについて説明する。
【0134】
(推奨コースの例2)
ユーザが、
図3に示す経路MRを走行しているとする。位置情報処理部11Bは、測位部16から位置情報を取得し、現在位置が現在地点Pc2であるとする。評価部11Dが運動中止を判断した場合、支援情報生成部11Eは、支援情報12Eとして推奨コースを生成する。
【0135】
熱中症などの体調不調が生じている場合や、気象情報12Fによる中止基準を越えた天候の変化が発生している場合、現在地点Pc2から目標地点Pgまでの経路探索を行うよりも、雨風、直射日光などが少ない休憩できる地点への経路探索を行う。そこで、支援情報生成部11Eは、現在地点Pc2から最も近いランドマークRA1を探索する。支援情報生成部11Eは、現在地点Pc2、からランドマークRA1へ至る経路ER11へ案内する推奨コースを生成する。これにより、ランドマークが複数ある場合、現在位置からの距離が最も小さいランドマークRA1が目的地として設定されるので、ユーザの体力の消耗を抑制できる。
【0136】
支援情報生成部11Eは、測位部16からの位置情報と、推奨コースとに基づいて、支援情報の生成を行う(ステップS123)。支援情報生成部11Eは、移動の測位情報に基づいた現在位置から、地図情報12Bを探索して得られたランドマークRA1の位置までの迂回経路を生成し、迂回経路に基づいて支援情報12Eを生成する。これにより、ユーザは、本来予定していなかった経路でも、迷わず、ランドマークRA1にたどり着くことができる。
【0137】
支援情報生成部11Eは、表示部14に現在地点Pc2、経路ER11、ランドマークRA1の順で移動する推奨コースを表示する(ステップS124)。支援情報生成部11Eは、分岐において進む方向を示す予告矢印などを合わせて表示してもよい。
【0138】
支援情報生成部11Eは、通信部15を介して、第二の情報端末20の制御部21に、支援情報12Eを送信する。第二の情報端末20の制御部21は、表示部24に、分岐において進む方向を示す予告矢印などの支援情報を表示する(ステップS204)。
【0139】
支援情報生成部11Eは、通信部15を介して、第三の情報端末30の音出力部31Aに、支援情報12Eを送信する。音出力部31Aは、通信部35を介して受信した支援情報を音声としてスピーカ34へ出力する。これにより、スピーカ34より、ユーザに支援情報が報知される(ステップS303)。
【0140】
以下、推奨コースの例2とは別の例について、説明する。
【0141】
(推奨コースの例3)
ユーザが、
図3に示す経路MRを走行しているとする。位置情報処理部11Bは、測位部16から位置情報を取得し、現在位置が現在地点Pc3付近であるとする。評価部11Dが運動中止を判断した場合、支援情報生成部11Eは、支援情報として推奨コースを生成する。
【0142】
熱中症などの体調不調が生じている場合や、気象情報12Fによる中止基準を越えた天候の変化が発生している場合、現在地点Pc3から目標地点Pgまでの経路探索を行うよりも、雨風、直射日光などが少ない休憩地点又は最寄りの交通機関の乗降地点への経路探索を行う。そこで、支援情報生成部11Eは、現在地点Pc3(現在地)から最も近いランドマークRA2及びランドマークST2を探索する。支援情報生成部11Eは、現在地点Pc3置からランドマークRA2を経由して、ランドマークST2へ移動する推奨コースを生成する。ランドマークST2にユーザが到着すれば、ユーザは交通機関を利用してランドマークST1付近の出発地点PsやランドマークST3付近の目標地点Pgへ移動でき、体力を温存できる。目標地点Pgまでの目標設定時間が入力されており、目標地点Pgまでの目標設定時間を超過すると判断した場合は、支援情報生成部11Eは、ランドマークST2へ移動する推奨コースを生成してもよい。
【0143】
支援情報生成部11Eは、測位部16からの位置情報と、推奨コースとに基づいて、支援情報12Eの生成を行う(ステップS123)。支援情報生成部11Eは、移動の測位情報に基づいた現在位置から、地図情報12Bを探索して得られたランドマークRA2又はランドマークST2の位置までの迂回経路を生成し、迂回経路に基づいて支援情報12Eを生成する。これにより、ユーザは、本来予定していなかった経路でも、迷わず、ランドマークRA2、ST2のいずれかにたどり着くことができる。
【0144】
支援情報生成部11Eは、表示部14に現在地点Pc3、経路ER21、ランドマークRA2、経路ER22、ランドマークST2の順で移動する推奨コースを表示する(ステップS124)。支援情報生成部11Eは、分岐において進む方向を示す予告矢印などを合わせて表示してもよい。
【0145】
支援情報生成部11Eは、通信部15を介して、第二の情報端末20の制御部21に、支援情報を送信する。第二の情報端末20の制御部21は、表示部24に、分岐において進む方向を示す予告矢印などの支援情報を表示する。
【0146】
支援情報生成部11Eは、通信部15を介して、第三の情報端末30の音出力部31Aに、支援情報を送信する。音出力部31Aは、通信部35を介して受信した支援情報を音声としてスピーカ34へ出力する。これにより、スピーカ34より、ユーザは支援情報を報知される(ステップS303)。
【0147】
<効果>
第二実施形態では、運動パフォーマンスモニタリング装置1は、測位情報の位置を含む地域の気象情報12Fを取得する気象情報取得部11Fをさらに備える。評価部11Dは、評価対象の運動パフォーマンス情報12Cと、過去に記憶部12に記憶された運動パフォーマンス情報12Cと、気象情報12Fとに基づいて、運動中止の判定をする。これにより、生体情報が体調の悪化を示していなくても、運動パフォーマンスモニタリング装置1は、ユーザの体を休ませることができる。または、天候の変化に応じて、運動パフォーマンスモニタリング装置1は、ユーザの体を休ませることができる。このように、運動パフォーマンスモニタリング装置1、運動パフォーマンスモニタリング方法及びプログラムは、ジョギングやウォーキングなどの移動を伴う運動中、体調の変化や天候の変化が生じても、移動の支援を行うことができる。
【0148】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、上述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、上述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0149】
運動パフォーマンスモニタリング装置1は、第一の情報端末10で構成されてもよく、第二の情報端末20で構成されてもよく、第三の情報端末30で構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0150】
1 運動パフォーマンスモニタリング装置
2 通信ネットワーク
10 第一の情報端末
11 制御部
11A 目標設定部
11B 位置情報処理部
11C 運動情報処理部
11D 評価部
11E 支援情報生成部
11F 気象情報取得部
12 記憶部
12A 設定情報
12B 地図情報
12C 運動パフォーマンス情報
12D 評価情報
12E 支援情報
12F 気象情報
12P プログラム
16 測位部
20 第二の情報端末
27 時間計測部
28 センサ部
28A 心拍センサ
28B 物理量センサ
30 第三の情報端末
31A 音出力部
31B 信号処理部
32 記憶部
33 マイクロフォン
34 スピーカ
MP1 地図情報
MR、ER1、ER2、ER12、ER21、ER22 経路
Pc1、Pc2、Pc3 地点
Pg 目標地点
Ps 出発地点
RA1、RA2、ST1、ST2、ST3 ランドマーク