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特許7559564通知管理装置、通知管理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】通知管理装置、通知管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/55 20220101AFI20240925BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20240925BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
H04L67/55
H04M1/00 R
H04M11/00 302
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021004955
(22)【出願日】2021-01-15
(65)【公開番号】P2022109564
(43)【公開日】2022-07-28
【審査請求日】2023-10-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】後藤 聡
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 義輝
(72)【発明者】
【氏名】小松 嵩実
(72)【発明者】
【氏名】緒方 俊哉
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 亮介
(72)【発明者】
【氏名】小野田 千紘
【審査官】小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-191071(JP,A)
【文献】特表2016-509282(JP,A)
【文献】特開2016-119046(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/00
H04M 1/00
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客端末の携帯電話番号を宛先とする電子通知のうち、前記顧客端末にプリインストールされたメッセージアプリケーションである第1アプリを利用する第1通知、又は前記顧客端末にプリインストールされていないメッセージアプリケーションである第2アプリを利用する第2通知のいずれかが、前記顧客端末に情報を通知する通知手段として設定された通知フラグを記憶する記憶部と、
前記顧客端末が前記第2通知を利用可能か否か判定する利用可能チェック(RC)を実行する実行タイミングが到来した場合、前記第2アプリを提供する携帯キャリアに、前記顧客端末が前記第2アプリを利用可能か否か問合せる通知を行うことによって、前記利用可能チェック(RC)を実行するRC実行部と、
前記RC実行部による前記利用可能チェック(RC)の実行結果に応じて前記通知フラグの設定値を変更し、変更後の前記通知フラグの設定値を前記記憶部に記憶させる通知フラグ更新制御部と、
前記顧客端末に情報を通知する通知タイミングが到来した場合に、前記通知フラグの設定値に応じて、前記顧客端末の携帯電話番号を宛先とする前記第1通知又は前記第2通知を利用して、前記顧客端末に情報を通知する通知制御部と、
を備え、
前記実行タイミングは、前記通知タイミングが到来する前のタイミングである、
通知管理装置。
【請求項2】
前記利用可能チェック(RC)を実行する実行条件を満たすか否かを判定し、前記実行条件を満たすと判定した場合に、前記RC実行部に前記利用可能チェック(RC)を実行させるRC実行判定部を更に備え、
前記RC実行部は、前記RC実行判定部によって、前記利用可能チェック(RC)を実行すると判定された場合に前記利用可能チェック(RC)を実行し、
前記実行条件は、前記顧客端末に対応する前記通知フラグに前記第1通知が設定されているという条件、又は前記顧客端末に前記利用可能チェック(RC)が実行されてから所定の期間が経過したという条件のいずれかである、
請求項1に記載の通知管理装置。
【請求項3】
前記RC実行部は、前記通知フラグに前記第1通知が設定されている前記顧客端末に前記利用可能チェック(RC)を実行する頻度よりも少ない頻度で、前記通知フラグに前記第2通知が設定されている前記顧客端末に前記利用可能チェック(RC)を実行する、
請求項1に記載の通知管理装置。
【請求項4】
顧客端末の携帯電話番号を宛先とする電子通知のうち、前記顧客端末にプリインストールされたメッセージアプリケーションである第1アプリを利用する第1通知、又は前記顧客端末にプリインストールされていないメッセージアプリケーションである第2アプリを利用する第2通知のいずれかが、前記顧客端末に情報を通知する通知手段として設定された通知フラグを記憶する記憶部を備える通知管理装置が行う通知管理方法であって、
RC実行部が、前記顧客端末が前記第2通知を利用可能か否か判定する利用可能チェック(RC)を実行する実行タイミングが到来した場合、前記第2アプリを提供する携帯キャリアに、前記顧客端末が前記第2アプリを利用可能か否か問合せる通知を行うことによって、前記利用可能チェック(RC)を実行し、
通知フラグ更新制御部が、前記RC実行部による前記利用可能チェック(RC)の実行結果に応じて前記通知フラグの設定値を変更し、変更後の前記通知フラグの設定値を前記記憶部に記憶させ、
通知制御部が、前記顧客端末に情報を通知する通知タイミングが到来した場合に、前記通知フラグの設定値に応じて、前記顧客端末の携帯電話番号を宛先とする前記第1通知又は前記第2通知を利用して、前記顧客端末に情報を通知し、
前記実行タイミングは、前記通知タイミングが到来する前のタイミングである、
通知管理方法。
【請求項5】
コンピュータを、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の通知管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記通知管理装置が備える各部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通知管理装置、通知管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業が新製品などを紹介する情報を顧客に通知するため通知手段として、オンラインで情報を通知する電子通知サービスが提供されるようになった。特許文献1では、顧客に通知を行う際、顧客がすぐに見ることのできる確率が高いアドレスに情報を送信する技術が開示されている。
【0003】
このような電子通知サービスのうち、携帯電話番号を宛先とするメッセージサービスは、相手のメールアドレスが分からないときもメッセージを送信することができることから利便性が高く、広く普及している。このような携帯電話番号を宛先とするメッセージサービスには、いくつかの通信プロトコルが存在しており、例えば、RCS(Rich Communication Services)、及びSMS(Short Message Service)や、MMS(Multimedia Messaging Service)などがある。RCSは、携帯電話用のインスタントメッセンジャーを端末レベルで実現するための規格であり、相手と通信する時にユーザ名や電子メールアドレスではなく、電話番号を使用するものである。RCSにおいては、異なる通信キャリア間の相互接続を考慮した設計がなされている。また、RCSでは、送信することができる文字数の上限が従来のSMSやMMSよりも大きく設定されている。したがって、SMSは限られた文字数のテキストのみの少ない容量の情報のみを送受信可能であるのに対し、RCSでは画像など大容量の情報が送受信可能である。このため、顧客に様々な情報を通知したい企業にとっては、顧客の携帯電話がRCSを利用できる端末である方が望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-241732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、SMSがほとんどの携帯電話にプリインストールされているのに対し、RCSがプリインストールされていない、又はインストールされていても有効化されていない携帯電話が存在する。例えば、顧客の携帯電話にRCSがインストールされていない場合に企業からの情報をSMSで通知するようにし、顧客の携帯電話にRCSがインストールされている場合に企業からの情報をRCSで通知する運用が考えられる。このような運用をした場合、今までRCSがインストールされていなかった顧客の携帯電話にRCSがインストールされた場合であっても、SMSで情報を通知してしまい、機会損失が生じる場合があった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、今までRCSがインストールされていなかった顧客の携帯電話にRCSがインストールされた場合に、RCSを利用した情報を通知することができる通知管理装置、通知管理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明に係る通知管理装置は、顧客端末の携帯電話番号を宛先とする電子通知のうち、前記顧客端末にプリインストールされたメッセージアプリケーションである第1アプリを利用する第1通知、又は前記顧客端末にプリインストールされていないメッセージアプリケーションである第2アプリを利用する第2通知のいずれかが、前記顧客端末に情報を通知する通知手段として設定された通知フラグを記憶する記憶部と、前記顧客端末が前記第2通知を利用可能か否か判定する利用可能チェック(RC)を実行する実行タイミングが到来した場合、前記第2アプリを提供する携帯キャリアに、前記顧客端末が前記第2アプリを利用可能か否か問合せる通知を行うことによって、前記利用可能チェック(RC)を実行するRC実行部と、前記RC実行部による前記利用可能チェック(RC)の実行結果に応じて前記通知フラグの設定値を変更し、変更後の前記通知フラグの設定値を前記記憶部に記憶させる通知フラグ更新制御部と、前記顧客端末に情報を通知する通知タイミングが到来した場合に、前記通知フラグの設定値に応じて、前記顧客端末の携帯電話番号を宛先とする前記第1通知又は前記第2通知を利用して、前記顧客端末に情報を通知する通知制御部と、を備え、前記実行タイミングは、前記通知タイミングが到来する前のタイミングである。
【0008】
また、本発明は、上述の通知管理装置において、前記利用可能チェック(RC)を実行する実行条件を満たすか否かを判定し、前記実行条件を満たすと判定した場合に、前記RC実行部に前記利用可能チェック(RC)を実行させるRC実行判定部を更に備え、前記RC実行部は、前記RC実行判定部によって、前記利用可能チェック(RC)を実行すると判定された場合に前記利用可能チェック(RC)を実行し、前記実行条件は、前記顧客端末に対応する前記通知フラグに前記第1通知が設定されているという条件、又は前記顧客端末に前記利用可能チェック(RC)が実行されてから所定の期間が経過したという条件のいずれかである。
【0009】
また、本発明は、上述の通知管理装置において、前記RC実行部は、前記通知フラグに前記第1通知が設定されている前記顧客端末に前記利用可能チェック(RC)を実行する頻度よりも少ない頻度で、前記通知フラグに前記第2通知が設定されている前記顧客端末に前記利用可能チェック(RC)を実行する。
【0010】
また、上述した課題を解決するために、本発明に係る通知管理方法は、顧客端末の携帯電話番号を宛先とする電子通知のうち、前記顧客端末にプリインストールされたメッセージアプリケーションである第1アプリを利用する第1通知、又は前記顧客端末にプリインストールされていないメッセージアプリケーションである第2アプリを利用する第2通知のいずれかが、前記顧客端末に情報を通知する通知手段として設定された通知フラグを記憶する記憶部を備える通知管理装置が行う通知管理方法であって、RC実行部が、前記顧客端末が前記第2通知を利用可能か否か判定する利用可能チェック(RC)を実行する実行タイミングが到来した場合、前記第2アプリを提供する携帯キャリアに、前記顧客端末が前記第2アプリを利用可能か否か問合せる通知を行うことによって、前記利用可能チェック(RC)を実行し、通知フラグ更新制御部が、前記RC実行部による前記利用可能チェック(RC)の実行結果に応じて前記通知フラグの設定値を変更し、変更後の前記通知フラグの設定値を前記記憶部に記憶させ、通知制御部が、前記顧客端末に情報を通知する通知タイミングが到来した場合に、前記通知フラグの設定値に応じて、前記顧客端末の携帯電話番号を宛先とする前記第1通知又は前記第2通知を利用して、前記顧客端末に情報を通知し、前記実行タイミングは、前記通知タイミングが到来する前のタイミングである。
【0011】
また、上述した課題を解決するために、本発明は、コンピュータを、上記に記載の通知管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記通知管理装置が備える各部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、今までRCSがインストールされていなかった顧客の携帯電話にRCSがインストールされた場合に、RCSを利用した情報を通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態に係る通知管理装置10が適用される通知管理システム1の構成例を示すブロック図である。
図2】実施形態に係る顧客情報120の構成例を示す図である。
図3】実施形態に係る実行条件情報121の構成例を示す図である。
図4】実施形態に係る通知管理システム1が行う処理の流れを示すシーケンス図である。
図5】実施形態に係る通知管理装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
図6】実施形態に係る通知管理装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
図7】実施形態に係る通知管理装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、実施形態に係る通知管理装置10が適用される通知管理システム1の構成例を示すブロック図である。通知管理システム1は、例えば、通知管理装置10と、顧客端末20と、携帯キャリアサーバ30と、企業サーバ40とを備える。通知管理装置10と、顧客端末20と、携帯キャリアサーバ30と、企業サーバ40とは、通信ネットワークNWを介して通信可能に接続されている。なお、通知管理システム1が複数の顧客端末20を備える構成であってもよい。また、通知管理システム1が複数の携帯キャリアサーバ30、複数の企業サーバ40を備える構成であってもよい。
【0016】
通知管理装置10は、顧客への通知を管理するコンピュータ装置である。通知管理装置10は、例えば、サーバ装置、PCなどである。通知管理装置10は、企業サーバ40からの依頼を受けて顧客の顧客端末20に情報を通知する。顧客端末20に通知する情報は、例えば、企業における製品やサービスに関する情報、或いは、顧客が購入した製品や顧客が利用したサービスの納品書や明細書などの情報である。
【0017】
通知管理装置10は、電子通知を利用して、携帯キャリアサーバ30を介して顧客端末20に情報を通知する。具体的に、通知管理装置10は、顧客端末20の携帯電話番号を宛先とするメッセージサービスのうちのSMS、又はRCSのいずれかを利用して、顧客端末20に情報を通知する。SMSは、ほとんどの携帯電話にプリインストールされているメッセージアプリケーション(第1アプリ)である。RCSは、プリインストールされていない携帯電話が存在するメッセージアプリケーション(第2アプリ)である。
【0018】
顧客端末20は、顧客のコンピュータ装置である。顧客端末20は、少なくとも携帯電話番号が割当てられ、携帯電話番号を宛先とするメッセージサービスを利用可能な端末であって、例えば、スマートフォン、携帯電話などである。
【0019】
顧客端末20は、例えば、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを備える。通信部21は、通知管理装置10と通信を行う。記憶部22は、顧客端末20の各種の処理を実行するためのプログラム、及び各種の処理を行う際に利用される一時的なデータを記憶する。記憶部22には、メッセージアプリケーションに係るプログラムが記憶される。制御部23は、顧客端末20を制御する。例えば、制御部23は、例えば、通知管理装置10から顧客端末20を宛先としたメッセージが通知された場合、通知を受信した旨のポップアップ表示を表示部(不図示)に表示させる。
【0020】
携帯キャリアサーバ30は、RCSを利用したメッセージサービスを提供する携帯キャリア(携帯電話事業者)により運用されるコンピュータ装置であって、例えばサーバ装置、PCなどである。
【0021】
携帯キャリアサーバ30は、例えば、携帯キャリアによって提供されるRCSを利用するRCS利用者のリストを記憶する。携帯キャリアサーバ30は、例えば、新たにRCSを利用可能となった顧客端末20の携帯電話番号、及びRCSを利用できなくなった顧客端末20の携帯電話番号を取得して、RCS利用者のリストに反映させる。ここで、新たにRCSを利用可能となった顧客端末20とは、例えば、第2アプリがインストールされた顧客端末である。また、RCSを利用できなくなった顧客端末20とは、例えば、第2アプリがアンインストールされた顧客端末である。
【0022】
通知管理装置10は、例えば、通信部11と、記憶部12と、通知要求取得部13と、通知制御部14と、装置制御部15と、RC実行判定部16と、RC実行部17と、通知フラグ更新制御部18とを備える。通信部11は、顧客端末20、携帯キャリアサーバ30、及び企業サーバ40と通信する。
【0023】
記憶部12は、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、または、これらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。記憶部12は、通知管理装置10の各種の処理を実行するためのプログラム、及び各種の処理を行う際に利用される一時的なデータを記憶する。
【0024】
記憶部12は、例えば、顧客情報120と、実行条件情報121を記憶する。顧客情報120は、顧客に関する情報である。顧客情報120には、少なくとも通知フラグが含まれる。通知フラグは、顧客への通知手段を示す情報であって、SMS通知かRCS通知のいずれかが設定された情報である。SMS通知は、SMSを利用する通知である。RCS通知はRCSを利用する通知である。実行条件情報121は、後述する利用可能チェック(以下、RCともいう)を実行する条件に関する情報である。
ここで、通知フラグについて補足する。通知フラグは、少なくとも顧客への通知手段を示す情報であればよい。例えば、通知フラグは、RCSが利用可能であるか否かを示すフラグであってもよい。
また、通知フラグは、特定の通知手段(例えば、SMS)を利用した通知を許可するフラグであってもよい。或いは、通知フラグは、特定の通知手段(例えば、SMS)を利用した通知を禁止するフラグであってもよい。特定の通知手段を利用した通知を禁止するフラグが設定された場合、例えば、禁止された通知手段とは異なる通知手段にて通知が行われる。具体的には、通知フラグにSMSを利用した通知を禁止する旨が設定された場合、SMSとは異なる通知手段(RCS)を利用した通知が行われる。
【0025】
通知要求取得部13は、企業サーバ40から通知要求を取得する。通知要求は、顧客への情報の通知を依頼する旨の要求であり、例えば、宛先、通知内容などが示された情報である。通知要求取得部13は、企業サーバ40から通知管理装置10に送信された通知要求を、通信部11を介して取得する。通知要求取得部13は、取得した通知要求を通知制御部14に出力する。
【0026】
通知制御部14は、顧客への通知を制御する。通知制御部14は通知要求取得部13から通知要求を取得する。通知制御部14は通知要求に基づいて通知先となる顧客の携帯電話番号を特定する。通知制御部14は、顧客端末20の電話番号を宛先として通知するメッセージを作成する。
【0027】
通知制御部14は、記憶部12を参照し、通知先となる顧客の顧客情報120における通知フラグの設定を取得し、取得した通知フラグに応じた通知を行う。具体的には、通知制御部14は、通知フラグにSMS通知が設定された顧客には、SMSを利用した通知を行う。通知制御部14は、通知フラグにRCS通知が設定された顧客には、RCSを利用した通知を行う。
【0028】
装置制御部15は、通知管理装置10を統括的に制御する。装置制御部15は、例えば、企業からの通知要求を通信部11が受信した場合に、その通知要求を通知要求取得部13に出力する。装置制御部15は、通知制御部14が作成した顧客の電話番号を宛先としたメッセージを、通信部11を介して送信する。
【0029】
RC実行判定部16は、利用可能チェック(RC)を実行するか否かを判定する。RCは、顧客端末20がRCSを利用可能か否か判定する処理である。RC実行判定部16は、実行条件情報121に基づいて、RCを実行するか否かを判定する。
【0030】
RC実行判定部16は、RC実行タイミングが到来した場合にRCを実行するか否かを判定する。RC実行タイミングは、顧客端末20に情報を通知する通知タイミングが到来する前の任意のタイミングである。RC実行タイミングは、例えば、企業サーバ40から通知要求を受信したタイミングである。或いは、RC実行タイミングは、顧客端末20に情報を通知する通知予定日の所定期間(例えば、一日)前のタイミングである。
【0031】
RC実行判定部16は、RC実行タイミングが到来した場合に、実行条件情報121を参照する。RC実行判定部16は、実行条件情報121の条件を充足する場合、RCを実行すると判定する。RC実行判定部16は、実行条件情報121の条件を充足しない場合、RCを実行しないと判定する。RC実行判定部16は、判定結果をRC実行部17に出力する。
【0032】
RC実行部17は、RC実行判定部16の判定結果にしたがい、RC実行する。RC実行部17は、携帯キャリアサーバ30に、顧客端末20に係る問い合わせ通知を行うことによってRCを実行する。問い合わせ通知は、顧客端末20の携帯電話番号がRCSを利用可能か否か問い合わせる通知である。
【0033】
(RCを実行する方法)
ここで、RC実行部17がRCを実行する方法について説明する。
RC実行部17による問合せ通知が携帯キャリアサーバ30に受信されると、携帯キャリアサーバ30は、通知管理装置10から問い合わせ通知に応じてRCS利用者のリストを参照する。携帯キャリアサーバ30は、RCS利用者のリストに顧客端末20の電話番号が存在する場合、顧客端末20がRCSを利用可能である旨を示す応答を通知管理装置10に通知する。一方、携帯キャリアサーバ30は、RCS利用者のリストに顧客端末20の電話番号が存在しない場合、顧客端末20がRCSを利用できない旨を示す応答を通知管理装置10に通知する。
或いは、RC実行部17による問合せ通知が携帯キャリアサーバ30に受信されると、携帯キャリアサーバ30は、顧客端末20にRCS通知に関する制御信号を通知するようにしてもよい。この制御信号には、例えば、RCS通知を利用可能か応答するように要求する要求信号が含まれている。顧客端末20は、RCS通知に関する制御信号を受信し、受信した制御信号に対して、RCSを利用可能か否か、携帯キャリアサーバ30に応答する。携帯キャリアサーバ30は、顧客端末20からの応答に基づいて、顧客端末20がRCSを利用可能であるか否かを通知管理装置10に通知する。
【0034】
RC実行部17は、携帯キャリアサーバ30からの応答に基づいて、顧客端末20の携帯電話番号がRCSを利用可能か否か判定する。具体的に、RC実行部17は、携帯キャリアサーバ30から顧客端末20がRCSを利用可能である旨を示す応答を受信した場合、顧客端末20がRCSを利用可能であると判定する。RC実行部17は、携帯キャリアサーバ30から顧客端末20がRCSを利用できない旨を示す応答を受信した場合、顧客端末20がRCSを利用できないと判定する。
【0035】
通知フラグ更新制御部18は、RC実行部17によるRCの実行結果に応じて通知フラグの設定値を変更する。例えば、通知フラグ更新制御部18は、今まで通知フラグにSMS通知が設定されていた顧客端末20にRCを実行した結果、顧客端末20がRCSを利用可能であるとする実行結果であった場合、その顧客端末20の通知フラグをRCS通知に変更する。通知フラグ更新制御部18は、今まで通知フラグにRCS通知が設定されていた顧客端末20にRCを実行した結果、顧客端末20がRCSを利用できないとする実行結果であった場合、その顧客端末20の通知フラグをSMS通知に変更する。通知フラグ更新制御部18は、通知フラグの設定値を変更した場合、変更後の通知フラグの設定値を記憶部12の顧客情報120における通知フラグに記憶させる。
【0036】
図2は、実施形態に係る顧客情報120の構成例を示す図である。顧客情報120は、顧客ごとに作成される。顧客情報120は、例えば、顧客IDと、通知フラグと、携帯電話番号、前回RC実行日時等の項目を備える。顧客IDは、顧客を一意に識別する識別情報である。通知フラグは、顧客IDで特定される顧客における通知手段を示す情報であり、SMS通知、又はRCS通知のいずれかを示す情報である。携帯電話番号は、顧客IDで特定される顧客に情報を通知する際の宛先となる携帯電話番号を示す情報である。前回RC実行日時は、前回、顧客端末20のRCを事項した日時を示す情報である。この図の例では、通知フラグに0(ゼロ)の場合にSMS通知が設定されていることを示している。また、通知フラグが1の場合にRCS通知が設定されていることを示している。
【0037】
図3は、実施形態に係る実行条件情報121の構成例を示す図である。実行条件情報121は、例えば、実行タイミングと、実行条件などの項目を備える。実行タイミングは、RCを実行するタイミングである。実行条件は、RCを実行する条件である。
【0038】
この図の例では、実行タイミングが、企業サーバ40から通知要求を受信した時(通知要求受信時)、及び顧客端末20に情報を通知する通知予定日の前日であることが示されている。また、この図の例では、「通知要求受信時」に行われるRCの実行条件として、「通知先の携帯電話番号が顧客情報120に記憶されていない新規の番号」との条件が示されている。なお、ここでは、通知予定日の前日を、RCを実行するタイミングとする場合を例示して説明したが、これに限定されることはない。通知予定日の2日前、或いは3日前等を、RCを実行するタイミングとするようにしてもよいのは勿論である。
【0039】
また、この図の例では、「通知予定日の前日」に行われるRCの実行条件に、二つの条件が示されている。一つ目の条件は、「通知フラグにSMS通知が設定されている」との条件である。二つ目の条件は、「前回RCを実行してから所定時間以上経過した」との条件である。
【0040】
このように、ある一つの実行タイミングに複数の実行条件が含まれていてもよい。複数の実行条件がある場合、複数の実行条件のうち少なくとも一つの実行条件が満たされる場合にRCが実行されるように運用されてもよいし、複数の実行条件のうち全ての実行条件が満たされる場合にRCが実行されるように運用されてもよい。
【0041】
ここで、通知管理システム1が行う処理の流れを説明する。図4は、実施形態に係る通知管理システム1が行う処理の流れを示すシーケンス図である。図5図7は、図4のシーケンス図において通知管理装置10が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【0042】
まず、図4のシーケンス図を用いて通知管理システム1の全体の処理の流れを説明する。
(ステップS10)
企業サーバ40から通知管理装置10に通知要求が送信されることにより、通知管理装置10は、通知要求を取得する。通知要求は、企業から依頼された、顧客に情報を通知する旨の要求である。
(ステップS11)
通知管理装置10は、ステップS10で通知要求を受信し、RC実行タイミングが到来した場合、RCを実行するか否かを判定する。通知管理装置10は、実行条件情報121を参照し、実行条件情報121に示された実行条件を満たす場合にRCを実行すると判定する。通知管理装置10は、実行条件情報121に示された実行条件を満たさない場合にRCを実行しないと判定する。
(ステップS12)
通知管理装置10は、ステップS10でRCを実行すると判定された場合、RCを実行する。通知管理装置10は、携帯キャリアサーバ30に問合せ通知を行い、携帯キャリアサーバ30からその問合せ通知に対する応答を受信する。通知管理装置10は、携帯キャリアサーバ30から受信した問合せ通知に対する応答に基づいて、顧客端末20がRCSを利用可能であるか否かを判定する。通知管理装置10は、判定結果に応じて、顧客情報120における通知フラグを更新させる。
なお、通知管理装置10は、ステップS10でRCを実行しないと判定された場合、RCを実行しない。この場合、ステップS12は実行されない。
(ステップS13)
通知管理装置10は、少なくとも顧客端末20に情報を通知する通知予定日の前に、RCを実行するか否かを判定する。通知管理装置10がRCを実行するか否かを判定する方法は、ステップS11と同様である。
(ステップS14)
通知管理装置10は、顧客端末20に情報を通知する通知予定日の前日である場合など、ステップS13でRCを実行すると判定された場合、RCを実行する。通知管理装置10がRCを実行する方法は、ステップS12と同様である。通知管理装置10は、ステップS13でRCを実行しないと判定された場合、RCを実行しない。この場合、ステップS14は実行されない。
(ステップS15)
通知管理装置10は、顧客端末20に情報を通知する通知予定日となり、通知タイミングが到来した場合、携帯キャリアサーバ30を介して顧客端末20にメッセージを通知する。通知管理装置10は、顧客端末20の顧客情報120を参照し、顧客情報120における通知フラグにSMS通知が設定されている場合にはSMSを利用した通知を行う。通知管理装置10は、顧客情報120における通知フラグにRCS通知が設定されている場合にはRCSを利用した通知を行う。
【0043】
次に、図5のフローチャートを用いて、図4のシーケンス図におけるステップS11に示す処理の流れを説明する。なお、図4のステップS13については、ステップS11に示す処理の流れと同様であるためその説明を省略する。
(ステップS110)
通知管理装置10は、所定のRC実行タイミングが到来したか否かを判定する。具体的に、通知管理装置10は、定期的に(例えば、一日一回)、通知要求を受信したか否かを判定する。通知管理装置10は、通知要求を受信した場合、RC実行タイミングが到来したと判定する。一方、通知管理装置10は、通知要求を受信しない場合、RC実行タイミングが到来していないと判定する。
(ステップS111)
通知管理装置10は、所定のRC実行タイミングが到来した場合、そのRC実行タイミングに対応付けられた実行条件を満たすか否かを判定する。具体的に、通知要求を受信した場合、通知管理装置10は、通知先の携帯電話番号が、新規の携帯電話番号であるか否かを判定する。具体的には、通知管理装置10は、受信した通知要求の通知先を抽出し、抽出した通知先の携帯電話番号が、新規の携帯電話番号であるか否かを判定する。通知管理装置10は、通知要求から抽出した通知先の携帯電話番号が顧客情報120に記憶されていない場合、新規の携帯電話番号であると判定する。通知管理装置10は、通知要求から抽出した通知先の携帯電話番号が顧客情報120に記憶されている場合、新規の携帯電話番号でないと判定する。
(ステップS112)
通知管理装置10は、実行条件を満たす場合、RCを実行する。具体的に、通知管理装置10は、通知先の携帯電話番号が新規の携帯電話番号である場合、RCを実行する。
そして、通知管理装置10は、新規の携帯電話番号に対応させた顧客情報120を作成し、作成した顧客情報120の通知フラグに、RCを実行した結果に応じた設定値を設定する。具体的に、通知管理装置10は、RCを実行した結果、新規の携帯電話番号がRCSを利用できない場合、通知フラグにSMS通知を設定する。通知管理装置10は、RCを実行した結果、新規の携帯電話番号がRCSを利用可能である場合、通知フラグにRCS通知を設定する。
(ステップS113)
一方、通知管理装置10は、実行条件を満たさない場合、RCを実行しない。具体的に、通知管理装置10は、通知先の携帯電話番号が新規の携帯電話番号でない場合、RCを実行しない。
【0044】
(ステップS114)
通知管理装置10は、ステップS111において所定のRC実行タイミングが到来しない場合、別のRC実行タイミングが到来したか否かを判定する。具体的に、通知管理装置10は、通知要求を受信しない場合、通知予定日の前日であるか否かを判定する。通知管理装置10は、例えば、通知要求に示された通知予定日を抽出し、抽出した通知予定日とその日の日付とを突合させることにより、その日が通知予定日の前日であるか否かを判定する。
(ステップS115)
通知管理装置10は、別のRC実行タイミングが到来した場合、そのRC実行タイミングに対応付けられた所定の実行条件を満たすか否かを判定する。具体的に、その日が通知予定日の前日である場合、通知管理装置10は、通知先の携帯電話番号に対応する顧客情報120を参照し、その顧客情報120における通知フラグにSMS通知(この例では、通知フラグ=0)が設定されているか否かを判定する。
(ステップS116)
通知管理装置10は、実行条件を満たす場合、RCを実行する。具体的に、通知管理装置10は、通知先の携帯電話番号に対応する顧客情報120の通知フラグにSMS通知が設定されている場合、RCを実行する。
【0045】
(ステップS117)
一方、通知管理装置10は、所定の実行条件を満たさない場合、別の実行条件を満たすか否かを判定する。具体的に、通知管理装置10は、通知先の携帯電話番号について、前回RCを実行してから所定時間(例えば、24時間など)以上経過したか否かを判定する。通知管理装置10は、別の実行条件(ここでは、前回RCを実行してから所定時間以上経過)を満たす場合、ステップS116に進み、RCを実行する。
(ステップS118)
通知管理装置10は、別の実行条件を満たさない場合、すなわち、前回RCを実行してから所定時間以上経過していない場合、RCを実行しない。
【0046】
次に、図6のフローチャートを用いて、図4のシーケンス図におけるステップS12に示す処理の流れを説明する。なお、図4のステップS14については、ステップS12に示す処理の流れと同様であるためその説明を省略する。
(ステップS120)
通知管理装置10は、携帯キャリアサーバ30に問合せ通知を行う。問合せ通知は、所定の顧客端末20がRCSを利用可能か否か問い合わせる通知である。
(ステップS121)
通知管理装置10は、携帯キャリアサーバ30から問合せ通知に対する応答を受信する。問合せ通知に対する応答は、所定の顧客端末20がRCSを利用可能か否か示す情報が含まれた通知である。
(ステップS122)
通知管理装置10は、所定の顧客端末20がRCSを利用可能か否か判定する。示す情報が含まれた通知である。通知管理装置10は、携帯キャリアサーバ30から顧客端末20がRCSを利用可能である旨を示す応答を受信した場合、顧客端末20がRCSを利用可能であると判定する。通知管理装置10は、携帯キャリアサーバ30から顧客端末20がRCSを利用できない旨を示す応答を受信した場合、顧客端末20がRCSを利用できないと判定する。
(ステップS123)
通知管理装置10は、顧客端末20がRCSを利用可能であると判定した場合、その顧客端末20に対応する顧客情報120の通知フラグにRCS通知(この図の例では、通知フラグ=1)を設定する。
(ステップS124)
一方、通知管理装置10は、顧客端末20がRCSを利用できないと判定した場合、その顧客端末20に対応する顧客情報120の通知フラグにSMS通知(この図の例では、通知フラグ=0)を設定する。
【0047】
次に、図7のフローチャートを用いて、図4のシーケンス図におけるステップS15に示す処理の流れを説明する。
(ステップS150)
通知管理装置10は、情報を通知する通知先の顧客端末20における顧客情報120の通知フラグにRCS通知(この図の例では、通知フラグ=1)が設定されているか否かを判定する。
(ステップS151)
通知管理装置10は、ステップS151において通知フラグにRCS通知(この図の例では、通知フラグ=1)が設定されている場合、RCSを利用して通知先の顧客端末20に情報を通知する。
(ステップS152)
通知管理装置10は、ステップS151において通知フラグにSMS通知(この図の例では、通知フラグ=0)が設定されている場合、SMSを利用して通知先の顧客端末20に情報を通知する。
【0048】
以上説明した通り、実施形態の通知管理装置10は、記憶部12と、RC実行部17と、通知フラグ更新制御部18と、通知制御部14とを備える。記憶部12は、少なくとも携帯電話番号、及び通知フラグを含む顧客情報120を記憶する。顧客情報120は、「通知フラグ」の一例である。通知フラグは、SMS通知、又はRCS通知のいずれかが、顧客端末20に情報を通知する通知手段として設定された情報である。SMS通知は、「第1通知」の一例であり、顧客端末にプリインストールされたメッセージアプリケーションであるSMSを利用する通知である。RCS通知は、「第2通知」の一例であり、顧客端末20にプリインストールされていないメッセージアプリケーションであるRCSを利用する通知である。RC実行部17は、実行タイミングが到来した場合に、RCを実行する。RCは、RCSを提供する携帯キャリアに、顧客端末20がRCSを利用可能か否か問合せる通知を行うことによって、顧客端末20がRCSを利用可能か否か判定する処理である。通知フラグ更新制御部18は、RC実行部17によるRCの実行結果に応じて通知フラグの設定値を変更する。通知フラグ更新制御部18は、変更後の通知フラグの設定値を記憶部12に記憶させる。通知制御部14は、通知タイミングが到来した場合に、通知フラグに応じて、前記顧客端末の携帯電話番号を宛先とするSMS、又はRCSを利用して、顧客端末20に情報を通知する。実行タイミングは、通知タイミングが到来する前のタイミングである。
【0049】
これにより、本実施形態の通知管理装置10では、通知タイミングが到来する前に、RCを実行することができる。このため、顧客端末20に情報を通知する前にRCを実行した結果に応じて通知フラグを更新することが可能である。したがって、今までRCSがインストールされていなかった顧客の携帯電話にRCSがインストールされた場合に、通知フラグをSMS通知からRCS通知に更新することができる。すなわち、今までRCSがインストールされていなかった顧客の携帯電話にRCSがインストールされた場合に、RCSを利用した情報を通知することが可能となる。
【0050】
また、実施形態の通知管理装置10では、RC実行判定部16を更に備える。RC実行判定部16は、RCを実行する実行条件を満たすか否かを判定し、実行条件を満たすと判定した場合に、RC実行部17にRCを実行させる。RC実行部17は、RC実行判定部16によって、RCを実行すると判定された場合にRCを実行する。実行条件は、顧客端末20に対応する通知フラグにSMS通知が設定されているという条件、又は顧客端末20にRCが実行されてから所定の期間が経過したという条件のいずれかである。これにより、実施形態の通知管理装置10では、実行条件を満たす場合にRCを実行することができる。これにより、RCを実行する対象となる顧客端末20を絞り込むことができ、全ての顧客端末20についてRCを実行した場合と比較して、処理負荷を低減させることが可能となる。しかも、RCS通知を利用できない顧客端末20を、RCを実行する対象とする実行条件である。このため、RCS通知を利用できなかった顧客端末20が、RCSを利用可能となった場合に、通知フラグを更新することができる。したがって、今までRCSがインストールされていなかった顧客の携帯電話にRCSがインストールされた場合に、RCSを利用した情報を通知することが可能となる。
【0051】
上述した実施形態では、通知フラグにSMS通知が設定されている顧客端末20について、RCを実行する場合を例示して説明した。しかしながらこれに限定されない。RCSがインストール済みの顧客端末20であっても、RCSがアンインストールされる場合があり得る。
【0052】
この対策として、通知管理装置10は、通知フラグにRCS通知が設定されている顧客端末20について、RCを実行するようにしてもよい。これにより、RCSがインストール済みの顧客端末20について、RCSがアンインストールされた場合であっても、通知フラグをRCS通知からSMS通知に更新することができる。すなわち、今までRCSがインストールされていた顧客の携帯電話にRCSがアンインストールされた場合に、SMSを利用した情報を通知することが可能となる。
【0053】
また、通知管理装置10は、実行条件に応じて、RCを実行する頻度を異なる頻度とするようにしてもよい。例えば、10回のうち7回は、通知フラグにSMS通知が設定されている顧客端末20を対象にRCを実行するようにし、残りの3回は通知フラグにRCS通知が設定されている顧客端末20を対象にRCを実行するようにする。
【0054】
新たにRCSをインストールするケースに対し、RCSをアンインストールするケースはさほど頻繁に発生しない場合に、RCSが利用可能となった顧客端末20に逐次RCSを利用した情報を通知できるようにしつつ、たまに発生し得るRCSをアンインストールした顧客端末20にも対応することが可能となる。
【0055】
なお、上述した実施形態では、通知管理装置10が1つの携帯キャリアサーバ30に問合せ通知を行う場合を例示して説明したが、これに限定されることはない。通知管理装置10は、複数の携帯キャリアサーバ30に顧客端末20がRCSを利用可能か否か問い合わせる通知を行うようにしてもよい。この場合、通知管理装置10は、通知フラグに、顧客端末20に情報を通知可能な携帯キャリアを紐づけて記憶部12に記憶させるようにしてもよい。
【0056】
また、上述した実施形態では、通知フラグがSMS通知かRCS通知のいずれかが設定された情報である場合を例示して説明したが、これに限定されることはない。通知フラグは、SMS通知、RCS通知、印刷物通知のいずれかを示す情報であってもよい。印刷物通知は、印刷物を配送することによって情報を通知する手段である。この場合、顧客情報120には、印刷物通知を行う場合における、配送先の住所や宛名などを示す情報が記憶される。
【0057】
また、上述した実施形態では、顧客端末20に情報を通知する前にRCが実行される場合を例示して説明したが、これに限定されることはない。顧客端末20に情報を通知した後に、その通知を行った結果に応じて、通知フラグを更新するようにしてもよい。例えば、顧客端末20にRCSを利用して情報を通知した結果、顧客端末20に情報が受信された場合、通知管理装置10は、その顧客端末20の通知フラグを、RCS通知の設定まま維持する。一方、通知管理装置10は、顧客端末20がRCSを利用したメッセージを受信できない旨の応答が得られた場合、その顧客端末20の通知フラグを、RCS通知からSMS通知に設定値を変更する。
【0058】
上述した実施形態における通知管理装置10の全部又は一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0059】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0060】
1…通知管理システム、10…通知管理装置、12…記憶部、120…顧客情報、121…実行条件情報、13…通知要求取得部、14…通知制御部、16…RC実行判定部、17…RC実行部、18…通知フラグ更新制御部、20…顧客端末、30…携帯キャリアサーバ、40…企業サーバ40
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7