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特許7559574表示装置の制御方法、表示装置及び画像処理装置の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】表示装置の制御方法、表示装置及び画像処理装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20240925BHJP
   G06F 3/04842 20220101ALI20240925BHJP
   G09G 5/14 20060101ALI20240925BHJP
   H04N 5/66 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
G09G5/00 510X
G06F3/04842
G09G5/00 530T
G09G5/14 A
H04N5/66 D
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021010080
(22)【出願日】2021-01-26
(65)【公開番号】P2022114004
(43)【公開日】2022-08-05
【審査請求日】2023-09-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】木原 裕彦
【審査官】公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-164658(JP,A)
【文献】国際公開第2005/088602(WO,A1)
【文献】特開2020-027996(JP,A)
【文献】国際公開第2019/092848(WO,A1)
【文献】特開2018-004833(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00 -5/42
G06F 3/01
G06F 3/048-3/04895
H04N 5/66 -5/74
G03B 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1端末から複数の第1画像を取得し、
前記複数の第1画像が配列される第1画面を表示機器によって表示し、
前記第1画面に配列される第1画像の最大数を記憶回路によって記憶し、
第2画像を供給する第2端末からの前記第2画像の表示を要求する信号に応じて、前記
第1画像の数が前記最大数である場合、前記第1画面と異なる画面であり、前記第1画像
を含まず、前記第2画像を含む第2画面を前記表示機器によって表示することを前記第2
端末に許可し、前記第1画像の数が前記最大数未満である場合、前記第2画像を前記第1
画面に配列することを前記第2端末に許可する
ことを含む表示装置の制御方法。
【請求項2】
前記第1画像の数が前記最大数未満である場合、前記第2画面を前記表示機器によって
表示することを前記第2端末に許可する、請求項1に記載の表示装置の制御方法。
【請求項3】
前記第2画面は、前記第1画面と同じサイズを有する、請求項1又は2に記載の表示装
置の制御方法。
【請求項4】
前記第2画面は、前記第2画像が最大化された状態で前記表示機器によって表示される
、請求項1又は2に記載の表示装置の制御方法。
【請求項5】
前記第2画面を表示し、
前記第2画面の表示の停止を指示する信号に応じて、前記第2画面を表示する直前の状
態の前記第1画面を表示する
ことを更に含む請求項1又は2に記載の表示装置の制御方法。
【請求項6】
複数の第1端末から複数の第1画像を取得する通信回路と、
前記複数の第1画像が配列される第1画面を表示する表示機器と、
前記第1画面に配列される第1画像の最大数を記憶する記憶回路と、
第2画像を供給する第2端末からの前記第2画像の表示を要求する信号に応じて、前記
第1画像の数が前記最大数である場合、前記第1画面と異なる画面であり、前記第1画像
を含まず、前記第2画像を含む第2画面を前記表示機器に表示することを前記第2端末に
許可し、前記第1画像の数が前記最大数未満である場合、前記第2画像を前記第1画面に
配列することを前記第2端末に許可する処理回路と、
を備える表示装置。
【請求項7】
複数の第1端末から複数の第1画像を取得し、
前記複数の第1画像が配列される第1画面を表示機器に送信し、
前記第1画面に配列される第1画像の最大数を記憶回路によって記憶し、
第2画像を供給する第2端末からの前記第2画像の表示を要求する信号に応じて、前記
第1画像の数が前記最大数である場合、前記第1画面と異なる画面であり、前記第1画像
を含まず、前記第2画像を含む第2画面を前記表示機器によって表示することを前記第2
端末に許可し、前記第1画像の数が前記最大数未満である場合、前記第2画像を前記第1
画面に配列することを前記第2端末に許可する
ことを含む画像処理装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置の制御方法、表示装置及び画像処理装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、4つの表示対象領域で構成される個別画像配置領域に、端末装置のアイコンをドラッグアンドドロップすることにより、スクリーンに投写する全体画像の構成を変更する表示装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-32508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、表示対象領域の数と同数の個別画像を表示している状態で、新たな個別画像を表示する場合、表示中の個別画像を新たな個別画像に置き換える必要があるため、ユーザーの操作が煩雑である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様は、複数の第1端末から複数の第1画像を取得し、前記複数の第1画像が配列される第1画面を表示機器によって表示し、前記第1画面に配列される第1画像の最大数を記憶回路によって記憶し、第2画像を供給する第2端末からの前記第2画像の表示を要求する信号に応じて、前記第1画像の数が前記最大数である場合、前記第2画像を含む第2画面を前記表示機器によって表示することを前記第2端末に許可し、前記第1画像の数が前記最大数未満である場合、前記第2画像を前記第1画面に配列することを前記第2端末に許可することを含む表示装置の制御方法である。
【0006】
他の一態様は、複数の第1端末から複数の第1画像を取得する通信回路と、前記複数の第1画像が配列される第1画面を表示する表示機器と、前記第1画面に配列される第1画像の最大数を記憶する記憶回路と、第2画像を供給する第2端末からの前記第2画像の表示を要求する信号に応じて、前記第1画像の数が前記最大数である場合、前記第2画像を含む第2画面を前記表示機器に表示することを前記第2端末に許可し、前記第1画像の数が前記最大数未満である場合、前記第2画像を前記第1画面に配列することを前記第2端末に許可する処理回路と、を備える表示装置である。
【0007】
他の一態様は、複数の第1端末から複数の第1画像を取得し、前記複数の第1画像が配列される第1画面を表示機器に送信し、前記第1画面に配列される第1画像の最大数を記憶回路によって記憶し、第2画像を供給する第2端末からの前記第2画像の表示を要求する信号に応じて、前記第1画像の数が前記最大数である場合、前記第2画像を含む第2画面を前記表示機器によって表示することを前記第2端末に許可し、前記第1画像の数が前記最大数未満である場合、前記第2画像を前記第1画面に配列することを前記第2端末に許可することを含む画像処理装置の制御方法である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る表示システムを説明する模式図。
図2】実施形態に係る表示システムを説明するブロック図。
図3】操作画面の一例を説明する図。
図4】操作画面の他の例を説明する図。
図5】操作画面の他の例を説明する図。
図6】第1画面の一例を説明する図。
図7】操作画面の他の例を説明する図。
図8】第1画面の他の例を説明する図。
図9】第1画面の他の例を説明する図。
図10】操作画面の他の例を説明する図。
図11】第2画面の一例を説明する図。
図12】実施形態に係る表示装置の制御方法を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図面においては、同一又は類似の要素には同一又は類似の符号をそれぞれ付して、重複する説明を省略する場合がある。以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するためのシステム、このシステムに用いられる装置や方法を例示するものである。本発明の技術的思想は、各装置の種類及び構成、ネットワークトポロジー、一連の処理等を下記のものに特定するものでない。
【0010】
図1に示すように、実施形態に係る表示システム1は、複数の第1端末10A,10B,10C,10Dと、第2端末10xと、表示装置20とを備える。表示装置20は、図1に示す例において、スクリーン30に光を投写することにより映像40を表示するプロジェクターである。表示装置20は、フラットパネルディスプレイ装置等の他の表示装置であってもよい。フラットパネルディスプレイ装置は、例えば、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ装置等を含む。
【0011】
複数の第1端末10A~10D及び第2端末10xのそれぞれは、画像を示す画像データを表示装置20に供給する機能を有するコンピューター装置である。以下、特に区別しない場合において、複数の第1端末10A~10D及び第2端末10xのうちの何れかを単に「端末10」という。図1に示す例において、各端末10は、スマートフォンである。各端末10は、タブレット端末、ラップトップ型コンピューター、デスクトップ型コンピューター等、他のコンピューター装置であってもよい。
【0012】
図2に示すように、表示装置20は、例えば、入力機器21、制御器22、通信回路25及び表示機器26を備える。入力機器21は、ユーザーによる操作を受け付け、ユーザーによる操作に応じた信号を制御器22に出力する。入力機器21として、例えば、プッシュボタン、タッチセンサー、ポインティングデバイス等、種々の入力装置が採用可能である。また、入力機器21は、無線又は有線のリモートコントローラーを含み得る。
【0013】
制御器22は、処理回路23及び記憶回路24を有する。処理回路23は、表示装置20の動作に必要な演算を処理する、コンピューターの処理装置を構成する。処理回路23は、例えば、記憶回路24に記憶される制御プログラムを実行することにより、実施形態に記載される表示装置20の各種機能を実現する。処理回路23の少なくとも一部を構成する処理装置として、例えば、中央演算処理装置(CPU)、デジタルシグナルプロセッサー(DSP)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、特定用途向け集積回路(ASIC)等の種々の論理演算回路を採用可能である。処理回路23は、一体のハードウェアから構成されてもよく、別個の複数のハードウェアから構成されてもよい。
【0014】
記憶回路24は、表示装置20の動作に必要な一連の処理を示す制御プログラムや各種データを記憶する、コンピューターにより読み取り可能な記憶媒体である。記憶回路24として、例えば半導体メモリーを採用可能である。記憶回路24は、不揮発性の補助記憶装置に限るものでなく、レジスターやキャッシュメモリー等の揮発性の主記憶装置を含み得る。記憶回路24の少なくとも一部は、処理回路23の一部により構成されてもよい。記憶回路24は、一体のハードウェアから構成されてもよく、別個の複数のハードウェアから構成されてもよい。
【0015】
通信回路25は、処理回路23による制御に応じて、端末10との間に通信リンクを確立することにより、端末10と通信可能に接続する。通信リンクは、有線、無線を問わず、有線及び無線の組み合わせであってもよい。即ち、通信回路25は、端末10に直接的に接続されてもよく、他の通信装置を介して端末に間接的に接続されてもよい。通信回路25は、例えば、信号を送受信するアンテナ、通信リンクにおいて伝送される信号を処理する回路、通信用ケーブルのプラグが差し込まれるレセプタクルを含み得る。通信回路25は、端末10から送信される画像データを受信する。
【0016】
表示機器26は、例えば、光源と、複数の画素を有する液晶パネル等の表示素子と、レンズ、ミラー等を含む光学系とを備える。処理回路23は、通信回路25が端末10から受信する画像データに基づいて表示素子を駆動する駆動信号を生成する。表示素子は、駆動信号に応じて、光源から発せられた光を変調する。表示機器26は、処理回路23による制御に応じて、表示素子を経由した光を、光学系を用いてスクリーン30に投写することにより、画像データに基づく映像40を表示する。このように、表示機器26は、端末10から取得される画像を表示し得る。
【0017】
端末10は、通信部11、制御回路12、入力部13及び表示部14を備える。通信部11は、制御回路12による制御に応じて、表示装置20との間に通信リンクを確立することにより、表示装置20と通信可能に接続する通信インターフェイスである。通信部11は、例えば、無線信号を送受信するアンテナ、通信用ケーブルのプラグが差し込まれるレセプタクル、通信リンクにおいて伝送される信号を処理する回路等を含み得る。通信部11は、制御回路12による制御に応じて、画像を示す画像データを表示装置20に送信する。
【0018】
制御回路12は、例えばCPU等の処理装置と、半導体メモリー等の記憶装置とを有する。制御回路12は、端末10の動作に必要な演算を処理する。制御回路12は、例えば、記憶装置に記憶されるプログラムを実行することにより、実施形態に記載される端末10の各種機能を実現する。制御回路12の記憶装置は、例えば、端末10の動作に必要な一連の処理のプログラムや各種データを記憶する。制御回路12は、一体のハードウェアから構成されてもよく、別個の複数のハードウェアから構成されてもよい。
【0019】
入力部13は、ユーザーの操作を受け付け、ユーザーの操作に応じた信号を制御回路12に出力する入力装置である。入力部13は、例えば、キーボード、各種スイッチ、ポインティングデバイス等を含み得る。表示部14は、例えばフラットパネルディスプレイである。入力部13及び表示部14は、互いに一体的に構成されるタッチパネルディスプレイであってもよい。
【0020】
第1端末10A~10Dのそれぞれは、第1画像を示す画像データを表示装置20に送信することにより、第1画像を表示装置20に供給する。第2端末10xは、第2画像を示す画像データを表示装置20に送信することにより、第2画像を表示装置20に供給する。各端末10は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、表示装置20に供給する画像の表示を要求する要求信号を表示装置20に送信する。表示装置20は、端末10から送信される要求信号に応じて、端末10に対して画像の表示を許可する。
【0021】
例えば、第1端末10Aが、何れの端末10の画像も未だ表示していない表示装置20に対して、第1画像の表示を要求する場合を仮定する。第1端末10Aの制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第1画像の表示を要求する要求信号を、通信部11を介して表示装置20に送信する。表示装置20は、要求信号に応じて、1つの第1画像からなる第1画面を表示することを第1端末10Aに許可する。但し、第1画面は、複数の第1画像を配列する所謂分割画面の機能を有する。
【0022】
具体的には、表示装置20の処理回路23は、要求信号に応じて、第1画面に配列される画像の最大数を記憶回路24から読み込む。このため、記憶回路24は、第1画面に配列される画像の最大数を予め記憶する。最大数は、例えば画像が第1画面において2×2のマトリックス状に配置される場合、4である。処理回路23は、現在第1画面に配列される第1画像の数が、第1画面に配列される画像の最大数であるか否かを判定する。処理回路23は、第1画面に配列される第1画像の数が最大数未満である場合、通信回路25を介して、第1画像の表示を許可する許可信号を第1端末10Aに送信する。即ち、表示装置20は、未だ何れの端末10の画像も表示していない場合、第1画像の数は0であるため第1端末10Aに許可信号を送信する。
【0023】
図3に示すように、第1端末10Aの制御回路12は、許可信号に応じて、例えば、「最大化で参加する」と表示された第1ボタン51と、「参加する」と表示された第2ボタン52とを含む操作画面50を表示部14に表示する。但し、図3に示す例において、操作画面50は、例えばグレーアウト等により第1ボタン51に対する操作が無効化されていることが表現される。制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第2ボタン52に対する操作を検出すると、第1画像を第1画面に配列することを指示する指示信号と、第1画像を示す画像データとを表示装置20に送信する。
【0024】
表示装置20の処理回路23は、第1画像の配列を指示する指示信号に応じて、1つの第1画像からなる第1画面を生成し、表示機器26によって第1画面を映像40として表示する。表示装置20により表示される画像が第1端末10Aから取得される第1画像のみである場合、この第1画像が表示機器26によって全画面に表示される。即ち、第1端末10Aの第1画像は、表示機器26によって最大化された状態で表示される。
【0025】
この場合、図4に示すように、第1端末10Aの制御回路12は、例えば、無効化された第1ボタン51と、「抜ける」と表示された第3ボタン53とを含む操作画面50を表示部14に表示する。制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第3ボタン53に対する操作を検出する場合、供給した第1画像の表示を停止することを指示する指示信号を表示装置20に送信する。表示装置20の処理回路23は、第1画像の表示を停止することを指示する指示信号に応じて、1つの第1画像からなる第1画面の生成を停止し、表示機器26における第1画面の表示を停止する。
【0026】
ここで、表示装置20が第1端末10Aの第1画像のみを表示する状態で、他の第1端末10Bが、第1端末10Bの第1画像の表示を要求する場合を仮定する。第1端末10Bの制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第1画像の表示を要求する要求信号を、通信部11を介して表示装置20に送信する。表示装置20は、要求信号に応じて、第1端末10Bの第1画像を第1画面に配列することと、第1端末10Bの第1画像からなる第2画面を表示することを第1端末10Bに許可する。第2画面は、第1画面と異なる画面であり、例えば、第1画面に重畳するように全画面で表示される。例えば、第2画面は、表示機器26によって表示される映像40において、第1画面と同じサイズを有する。第2画面は、例えば、第1画面と異なるレイヤーとして処理回路23により処理される。
【0027】
具体的には、表示装置20の処理回路23は、要求信号に応じて、現在第1画面に配列される第1画像の数が、第1画面に配列される画像の最大数であるか否かを判定する。処理回路23は、第1画面に配列される第1画像の数が最大数未満である場合、第1端末10Bの第1画像を第1画面に配列することと、第1端末10Bの第1画像からなる第2画面を表示することとを許可する許可信号を、第1端末10Aに送信する。即ち、第1画像の数が1であり、最大数が4である場合、表示装置20は、第1端末10Bの第1画像を第1画面に配列することと、第1端末10Bの第1画像からなる第2画面を表示することとを第1端末10Bに許可する。これにより、第1端末10Bは、第1画像を第1画面に配列すること、又は、第1画像からなる第2画面を表示することの何れかを実行することが可能になる。
【0028】
図5に示すように、第1端末10Bの制御回路12は、許可信号に応じて、「最大化で参加する」と表示された第1ボタン51と、「参加する」と表示された第2ボタン52とを含む操作画面50を表示部14に表示する。制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第1ボタン51に対する操作を検出すると、第1画像からなる第2画面を表示することを指示する指示信号と、第1画像を示す画像データとを表示装置20に送信する。表示装置20の処理回路23は、第2画面の表示を指示する指示信号に応じて、第1端末10Bの第1画像からなる第2画面を生成し、表示機器26によって第2画面を映像40として表示する。即ち、第1端末10Bの第1画像は、表示機器26によって最大化された状態で表示される。
【0029】
一方、第1端末10Bの制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第2ボタン52に対する操作を検出すると、第1画像を第1画面に配列することを指示する指示信号と、第1画像を示す画像データとを表示装置20に送信する。
【0030】
図6に示すように、表示装置20の処理回路23は、第1画面への配列を指示する指示信号に応じて、第1端末10A及び第1端末10Bから取得される2つの第1画像が配列される第1画面61を生成し、表示機器26によって第1画面61を映像40として表示する。
【0031】
この場合、図7に示すように、第1端末10A及び第1端末10Bの各制御回路12は、第1ボタン51及び第3ボタン53を含む操作画面50を表示部14に表示する。制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第1ボタン51に対する操作を検出する場合、供給した第1画像からなる第2画面を表示することを指示する指示信号を表示装置20に送信する。表示装置20の処理回路23は、第2画像の表示を指示する指示信号に応じて、1つの第1画像からなる第2画面を生成し、表示機器26によって第2画面を表示する。
【0032】
一方、制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第3ボタン53に対する操作を検出する場合、供給した第1画像を第1画面61から削除することを指示する指示信号を表示装置20に送信する。表示装置20の処理回路23は、第1画像の削除を指示する指示信号に応じて、2つの第1画像が配列される第1画面61から、供給した第1画像を削除する。結果として、表示機器26は、残りの1つの第1画像からなる第1画面を表示する。
【0033】
ここで、表示装置20が図6の第1画面61を表示する状態で、他の第1端末10Cが、第1端末10Cの第1画像の表示を要求する場合を仮定する。第1端末10Cの制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第1画像の表示を要求する要求信号を表示装置20に送信する。表示装置20は、要求信号に応じて、第1端末10Cの第1画像を第1画面61に配列することと、第1端末10Cの第1画像からなる第2画面を表示することを第1端末10Cに許可する。
【0034】
具体的には、表示装置20の処理回路23は、要求信号に応じて、現在第1画面61に配列される第1画像の数が、第1画面61に配列される画像の最大数であるか否かを判定する。処理回路23は、第1画面61に配列される第1画像の数が最大数未満である場合、第1端末10Cの第1画像を第1画面61に配列することと、第1端末10Cの第1画像からなる第2画面を表示することとを許可する許可信号を、第1端末10Cに送信する。第1画像の数が2であり、最大数が4である場合、表示装置20は、第1端末10Cの第1画像を第1画面61に配列することと、第1端末10Cの第1画像からなる第2画面を表示することとを第1端末10Cに許可する。
【0035】
この場合、第1端末10Cの制御回路12は、図5に示すように、許可信号に応じて、第1ボタン51及び第2ボタン52を含む操作画面50を表示部14に表示する。制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第1ボタン51に対する操作を検出すると、第1画像からなる第2画面を表示することを指示する指示信号と、第1画像を示す画像データとを表示装置20に送信する。表示装置20の処理回路23は、第2画面の表示を指示する指示信号に応じて、第1端末10Cの第1画像からなる第2画面を生成し、表示機器26によって第2画面を映像40として表示する。即ち、第1端末10Cの第1画像は、表示機器26によって最大化された状態で表示される。
【0036】
一方、第1端末10Cの制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第2ボタン52に対する操作を検出すると、第1画像を第1画面61に配列することを指示する指示信号と、第1画像を示す画像データとを表示装置20に送信する。
【0037】
図8に示すように、表示装置20の処理回路23は、第1画面61への配列を指示する指示信号に応じて、第1端末10A、第1端末10B及び第1端末10Cから取得される3つの第1画像が配列される第1画面61を生成する。処理回路23は、生成した第1画面61を映像40として表示機器26によって表示する。
【0038】
更に、他の第1端末10Dが、第1端末10Dの第1画像の表示を要求する場合、これまでの説明と同様に、第1端末10Dの制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第1画像の表示を要求する要求信号を表示装置20に送信する。表示装置20は、要求信号に応じて、第1端末10Dの第1画像を第1画面61に配列することと、第1端末10Dの第1画像からなる第2画面を表示することを第1端末10Dに許可する。
【0039】
第1端末10Dの制御回路12は、図5に示すように、許可信号に応じて、第1ボタン51及び第2ボタン52を含む操作画面50を表示部14に表示する。制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第1ボタン51に対する操作を検出すると、第1画像からなる第2画面を表示することを指示する指示信号と、第1画像を示す画像データとを表示装置20に送信する。表示装置20の処理回路23は、第2画面の表示を指示する指示信号に応じて、第1端末10Dの第1画像からなる第2画面を生成し、表示機器26によって第2画面を映像40として表示する。即ち、第1端末10Dの第1画像は、表示機器26によって最大化された状態で表示される。
【0040】
一方、第1端末10Dの制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第2ボタン52に対する操作を検出すると、第1画像を第1画面61に配列することを指示する指示信号と、第1画像を示す画像データとを表示装置20に送信する。
【0041】
図9に示すように、表示装置20の処理回路23は、第1画面61への配列を指示する指示信号に応じて、第1端末10A、第1端末10B第1端末10C及び第1端末10Dから取得されるつの第1画像が配列される第1画面61を生成する。処理回路23は、生成した第1画面61を映像40として表示機器26によって表示する。
【0042】
ここで、他の第2端末10xに着目し、表示装置20が第1画面61を表示する状態で、第2端末10xが第2画像の表示を要求する場合について説明する。第2端末10xの制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第2画像の表示を要求する要求信号を表示装置20に送信する。表示装置20は、要求信号に応じて、第2端末10xの第2画像を含む第2画面を表示することを第2端末10xに許可する。
【0043】
具体的には、表示装置20の処理回路23は、要求信号に応じて、現在第1画面61に配列される第1画像の数が、第1画面61に配列される画像の最大数であるか否かを判定する。処理回路23は、第1画面61に配列される第1画像の数が最大数である場合、第2端末10xの第2画像を含む第2画面を表示することのみを許可する許可信号を、通信回路25を介して第2端末10xに送信する。即ち、例えば図9の第1画面61が表示される状態で、第2端末10xが要求信号を送信する場合、処理回路23は、第1画像の数が4であり、最大数が4であるため、第2端末10xの第2画像を含む第2画面を表示することを第2端末10xに許可する。
【0044】
図10に示すように、第2端末10xの制御回路12は、許可信号に応じて、第1ボタン51及び第2ボタン52を含む操作画面50を表示部14に表示する。但し、図10に示す例において、操作画面50は、例えばグレーアウト等により第2ボタン52に対する操作が無効化されていることが表現される。制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第1ボタン51に対する操作を検出すると、第2画像を含む第2画面に表示することを指示する指示信号と、第2画像を示す画像データとを表示装置20に送信する。
【0045】
図11に示すように、表示装置20の処理回路23は、第2画面の表示を指示する指示信号に応じて、1つの第2画像からなる第2画面62を生成し、表示機器26によって第2画面62を映像40として表示する。即ち、第2端末10xの第2画像は、表示機器26によって最大化された状態で表示される。
【0046】
一方、第1画面61に配列される第1画像の数が最大数未満である場合、表示装置20の処理回路23は、第2端末10xの第2画像を第1画面61に配列することと、第2端末10xの第2画像を含む第2画面62を表示することとを許可する許可信号を、第2端末10xに送信する。即ち、例えば図8の第1画面61が表示される状態で、第2端末10xが要求信号を送信する場合、表示装置20は、第1画像の数が3であり、最大数が4であるため、第2端末10xの第2画像を第1画面61に配列することと、第2端末10xの第2画像を含む第2画面62を表示することとを第2端末10xに許可する。これにより、第2端末10xは、第2画像を第1画面61に配列すること、又は、第2画像を含む第2画面62を表示することの何れかを実行することが可能になる。
【0047】
この場合、第2端末10xの制御回路12は、図5に示すように、許可信号に応じて、第1ボタン51及び第2ボタン52を含む操作画面50を表示部14に表示する。制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第1ボタン51に対する操作を検出すると、第2画像からなる第2画面62を表示することを指示する指示信号と、第2画像を示す画像データとを表示装置20に送信する。表示装置20の処理回路23は、第2画面62の表示を指示する指示信号に応じて、表示機器26によって図11の第2画面62を映像40として表示する。
【0048】
一方、第2ボタン52に対する操作を検出する場合、制御回路12は、第2画像を第1画面61に配列することを指示する指示信号を表示装置20に送信する。表示装置20の処理回路23は、第2画像の配列を指示する指示信号に応じて、複数の第1画像及び第2画像が配列される第1画面61を生成し、生成した第1画面61を表示機器26によって表示する。
【0049】
なお、第2端末10xの第2画像を含む第2画面62が表示される間、第2端末10xの制御回路12は、図4に示すように、無効化された第1ボタン51と、操作可能な第3ボタン53とを含む操作画面50を表示部14に表示する。制御回路12は、入力部13に対するユーザーの操作に応じて、第3ボタン53に対する操作を検出する場合、第2画面62の表示を停止することを指示する指示信号を表示装置20に送信する。表示装置20の処理回路23は、第2画面62の表示の停止を指示する指示信号に応じて、第2画面62の表示を停止し、及び、第2画面62を表示する直前の状態の第1画面61を表示する。処理回路23は、例えば、第1画面61及び第2画面62を異なるレイヤーとして記憶回路24に記憶させることにより、第2画面62が表示される直前の状態の第1画面61を復帰させることができる。
【0050】
図12のフローチャートを参照して、実施形態に係る表示システム1の動作の一例として、上述の表示装置20の制御方法を説明する。
【0051】
先ず、ステップS1において、表示装置20の通信回路25は、処理回路23による制御に応じて、複数の第1端末10A~10Dから複数の第1画像を取得する。ステップS2において、表示機器26は、処理回路23による制御に応じて、複数の第1画像が配列される第1画面61を表示する。ステップS3において、処理回路23は、通信回路25を介して、第2画像を供給する第2端末10xから、第2画像の表示を要求する要求信号を受信する。
【0052】
ステップS4において、処理回路23は、要求信号に応じて、現在第1画面61に配列される第1画像の数が、第1画面61に配列される画像の最大数であるか否かを判定する。処理回路23は、第1画像の数が最大数である場合、ステップS5に処理を進め、第1画像の数が最大数未満である場合、ステップS6に処理を進める。
【0053】
ステップS5において、処理回路23は、第2画面62を表示することを許可する許可信号を、通信回路25を介して第2端末10xに送信する。即ち、処理回路23は、第2端末10xの第2画像を含む第2画面62を表示機器26によって表示することを第2端末10xに許可する。これにより、第2端末10xは、例えば図10に示すように、第2画像を含む第2画面62を表示することを表示装置20に指示するための操作画面50を表示する。
【0054】
ステップS6において、処理回路23は、第2画像を第1画面61に配列することと、第2画面62を表示することとを許可する許可信号を第2端末10xに送信する。即ち、処理回路23は、第2端末10xの第2画像を第1画面61に配列することと、第2端末10xの第2画像を含む第2画面62を表示機器26によって表示することとを第2端末10xに許可する。これにより、第2端末10xは、例えば図5に示すように、第2画像を第1画面61に配列すること、又は、第2画像を含む第2画面62を表示することの何れかを表示装置20に指示するための操作画面50を表示する。
【0055】
実施形態に係る表示システム1によれば、表示装置20は、第2端末10xから第2画像の表示を要求される場合において、第1画面61に配列される第1画像の数が、第1画面61に配列できる最大数の場合、第2画像を含む第2画面62を表示する。これにより、表示装置20は、第1画面61に配列される第1画像の数が最大数であったとしても、既に表示される第1画像の置き換え等について何ら操作を行う必要がなく、簡単に第2画像を表示することができる。
【0056】
更に、実施形態に係る表示システム1によれば、第2端末10xから、第2画面62の表示の停止を指示される場合、第2画面62を表示する直前の状態の第1画面61を表示する。これにより、第2画面62の表示の停止に伴い、表示機器26により表示される映像40において、何れの端末10の画像の表示されない状態になることを防止できる。
【0057】
以上のように実施形態を説明したが、本発明はこれらの開示に限定されるものではない。各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成に置換されてよく、また、本発明の技術的範囲内において、各実施形態における任意の構成が省略されたり追加されたりしてもよい。これらの開示から当業者には様々な代替の実施形態が明らかになる。
【0058】
例えば、映像40における第2画面62のサイズは、第1画面61のサイズより小さくてもよい。例えば、4つの第1画像を含む第1画面61が既に表示されている場合、何れか1つの第1画像と置き換わるように第2画面62が表示されるようにしてもよい。更に、第1画面61における第1画像のサイズより大きく、第1画面のサイズより小さいサイズを有する第2画面62が、映像40の中央に表示されるようにしてもよい。
【0059】
例えば、表示装置20の制御器22と通信回路25が、表示装置20の筐体と別体の筐体内に設けられるようにしてもよい。即ち、表示システム1は、制御器22として機能する制御器と、通信回路25として機能する通信回路とを有する画像処理装置と、表示機器26の機能を有する表示装置とから構成されるようにしてもよい。この場合、図12のステップS1~ステップS6を実行可能な上記画像処理装置が、上記表示装置に対して画像データを出力する。
【0060】
例えば、記憶回路24に記憶される最大数は、変更可能であってもよい。
【0061】
その他、上述の各構成を相互に応用した構成等、本発明は以上に記載しない様々な実施形態を含むことは勿論である。本発明の技術的範囲は、上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0062】
1…表示システム、10…端末、10A~10D…第1端末、10x…第2端末、11…通信部、12…制御回路、13…入力部、14…表示部、20…表示装置、21…入力機器、22…制御器、23…処理回路、24…記憶回路、25…通信回路、26…表示機器、30…スクリーン、40…映像、50…操作画面、51…第1ボタン、52…第2ボタン、53…第3ボタン、61…第1画面、62…第2画面。
図1
図2
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図4
図5
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図7
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図10
図11
図12