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特許7559635制御システム、ドライバ、電動機、制御装置、および制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】制御システム、ドライバ、電動機、制御装置、および制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/28 20060101AFI20240925BHJP
【FI】
H04L12/28 400
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021041885
(22)【出願日】2021-03-15
(65)【公開番号】P2022141529
(43)【公開日】2022-09-29
【審査請求日】2024-01-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浅井 隆
【審査官】宮島 郁美
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-189654(JP,A)
【文献】特開2017-11771(JP,A)
【文献】国際公開第2019/220504(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動機を駆動するドライバと前記電動機の回転に関する物理量を検出するエンコーダを有する前記電動機とを含む複数の制御機構と、
前記複数の制御機構を制御する制御装置と、を備え、
前記複数の制御機構に含まれるそれぞれの前記ドライバ、それぞれの前記電動機および前記制御装置は、パケット転送とそれぞれの前記エンコーダへの電源供給とが可能なデイジーチェーン構造のネットワークで接続され、
前記制御装置は、パケット内で前記複数の制御機構のそれぞれのドライバに対応する領域にそれぞれのドライバ宛の指令を設定して前記パケットを前記デイジーチェーン構造の次の接続先に送信し、
前記複数の制御機構のそれぞれのドライバは、前記デイジーチェーン構造の送信元から受信したパケット内の自身に対応する領域から前記制御装置から自身に宛てた指令を取得し、前記デイジーチェーン構造の次の宛先に前記受信したパケットを送信し、
前記複数の制御機構のそれぞれの電動機は、受信したパケット内の自身に対応する領域に前記それぞれの電動機が有するエンコーダによって検出された物理量を設定して、前記デイジーチェーン構造の次の宛先に前記受信したパケットを送信する、制御システム。
【請求項2】
前記デイジーチェーン構造のネットワークの末端において前記パケットは折り返して転送され、
前記複数の制御機構のそれぞれのドライバは、前記折り返して転送されたパケット内の自身に対応する領域から前記それぞれのドライバに対応する電動機において検出された前記物理量を取得する請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記複数の制御機構のそれぞれにおいて、ドライバは対応する電動機よりも前記制御装置に近い位置でデイジーチェーン構造に接続される請求項1または2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記制御装置は、前記デイジーチェーン構造の始点に接続され、前記パケットを送出し、
前記送出されたパケットが前記デイジーチェーン構造の末端との間を往復する間に、前記複数の制御機構のそれぞれの電動機は、受信したパケット内に前記物理量を設定し、
前記送出されたパケットが前記デイジーチェーン構造の末端との間を一度往復した後、前記制御装置は前記一度往復したパケットを再度送出し、
前記複数の制御機構のそれぞれのドライバは、前記再度送出されたパケット内の自身に対応する領域から前記それぞれのドライバに対応する電動機において検出された前記物理量を取得する請求項1に記載の制御システム。
【請求項5】
前記デイジーチェーン構造のネットワークに接続される1以上のセンサをさらに備え、
前記1以上のセンサは、前記デイジーチェーン構造の送信元から受信したパケット内の自身に対応する領域に検出したデータを設定して、前記デイジーチェーン構造の次の宛先に前記受信したパケットを送信する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項6】
電動機を駆動するドライバと前記電動機の回転に関する物理量を検出するエンコーダを有する前記電動機とを含む複数の制御機構と、
前記複数の制御機構を制御する制御装置と、を備える制御システムの前記いずれかのドライバであって、
前記複数の制御機構に含まれるそれぞれの前記ドライバ、それぞれの前記電動機および前記制御装置は、パケット転送とそれぞれの前記エンコーダへの電源供給とが可能なデイ
ジーチェーン構造のネットワークで接続され、
前記制御装置は、パケット内で前記複数の制御機構のそれぞれのドライバに対応する領域にそれぞれのドライバ宛の指令を設定して前記パケットを前記デイジーチェーン構造の次の接続先に送信し、
前記複数の制御機構のそれぞれの電動機は、受信したパケット内の自身に対応する領域に前記それぞれの電動機が有するエンコーダによって検出された物理量を設定して、前記デイジーチェーン構造の次の宛先に前記受信したパケットを送信する、前記ネットワーク内で、
前記デイジーチェーン構造の送信元から受信したパケット内の自身に対応する領域から前記制御装置から自身に宛てた指令を取得し、前記デイジーチェーン構造の次の宛先に前記受信したパケットを送信するドライバ。
【請求項7】
前記デイジーチェーン構造のネットワークの末端において前記パケットは折り返して転送され、
前記折り返して転送されたパケット内の自身に対応する領域から前記それぞれのドライバに対応する電動機において検出された前記物理量を取得する請求項6に記載のドライバ。
【請求項8】
電動機を駆動するドライバと前記電動機の回転に関する物理量を検出するエンコーダを有する前記電動機とを含む複数の制御機構と、
前記複数の制御機構を制御する制御装置と、を備える制御システムの前記いずれかの電動機であって、
前記複数の制御機構に含まれるそれぞれの前記ドライバ、それぞれの前記電動機および前記制御装置は、パケット転送とそれぞれの前記エンコーダへの電源供給とが可能なデイジーチェーン構造のネットワークで接続され、
前記制御装置は、パケット内で前記複数の制御機構のそれぞれのドライバに対応する領域にそれぞれのドライバ宛の指令を設定して前記パケットを前記デイジーチェーン構造の次の接続先に送信し、
前記複数の制御機構のそれぞれのドライバは、前記デイジーチェーン構造の送信元から受信したパケット内の自身に対応する領域から前記制御装置から自身に宛てた指令を取得し、前記デイジーチェーン構造の次の宛先に前記受信したパケットを送信する、デイジーチェーン構造のネットワーク内で、
受信したパケット内の自身に対応する領域に自身に付属するエンコーダによって検出された物理量を設定して、前記デイジーチェーン構造の次の宛先に前記受信したパケットを送信する電動機。
【請求項9】
電動機を駆動するドライバと前記電動機の回転に関する物理量を検出するエンコーダを有する前記電動機とを含む複数の制御機構と、
前記複数の制御機構を制御する制御装置と、を備える制御システムの制御装置であって、
前記複数の制御機構に含まれるそれぞれの前記ドライバ、それぞれの前記電動機および前記制御装置は、パケット転送とそれぞれの前記エンコーダへの電源供給とが可能なデイジーチェーン構造のネットワークで接続され、
前記複数の制御機構のそれぞれのドライバは、前記デイジーチェーン構造の送信元から受信したパケット内の自身に対応する領域から前記制御装置から自身に宛てた指令を取得し、前記デイジーチェーン構造の次の宛先に前記受信したパケットを送信し、
前記複数の制御機構のそれぞれの電動機は、受信したパケット内の自身に対応する領域に前記それぞれの電動機が有するエンコーダによって検出された物理量を設定して、前記デイジーチェーン構造の次の宛先に前記受信したパケットを送信する、デイジーチェーン構造のネットワーク内で、
パケット内で前記複数の制御機構のそれぞれのドライバに対応する領域にそれぞれのドライバ宛の指令を設定して前記パケットを前記デイジーチェーン構造の次の接続先に送信する制御装置。
【請求項10】
電動機を駆動するドライバと前記電動機の回転に関する物理量を検出するエンコーダを有する前記電動機とを含む複数の制御機構と、
前記複数の制御機構を制御する制御装置と、を備える制御システムの制御方法であって、
前記複数の制御機構に含まれるそれぞれの前記ドライバ、それぞれの前記電動機および前記制御装置は、パケット転送とそれぞれの前記エンコーダへの電源供給とが可能なデイジーチェーン構造のネットワークで接続され、
前記制御装置は、パケット内で前記複数の制御機構のそれぞれのドライバに対応する領域にそれぞれのドライバ宛の指令を設定して前記パケットを前記デイジーチェーン構造の次の接続先に送信し、
前記複数の制御機構のそれぞれのドライバは、前記デイジーチェーン構造の送信元から受信したパケット内の自身に対応する領域から前記制御装置から自身に宛てた指令を取得し、前記デイジーチェーン構造の次の宛先に前記受信したパケットを送信し、
前記複数の制御機構のそれぞれの電動機は、受信したパケット内の自身に対応する領域に前記それぞれの電動機が有するエンコーダによって検出された物理量を設定して、前記デイジーチェーン構造の次の宛先に受前記受信したパケットを送信する、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御システム、ドライバ、電動機、制御装置、および制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
サーボドライバ(サーボドライブ、単にドライバともいう)と電動機間は動力線とエンコーダの信号線とが別々に配線されている。このため、配線作業の負荷が大きい。その結果として、配線作業がコスト増加の要因ともなる。そこで、例えば、シリアルエンコーダを内蔵した複数のモータと、サーボドライブとシリアルエンコーダを接続する通信線と、シリアルエンコーダとサーボドライブを接続する電源線とで構成されるサーボシステムにおいて、電源線と通信線は共通で、デイジーチェーン状に接続したものが提案されている(例えば、下記特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-181340号公報
【文献】特開2006-304461号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、制御システムが複雑化すると、例えば、PLC等の制御装置に複数のドライバと電動機が接続される構成もあり得る。
【0005】
本発明の目的は、複数のドライバを含む複雑な制御システムにおいて、信号線を簡略化し、配線作業の負荷とコストを低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による実施形態は以下の制御システムによって例示される。第1の側面では、この制御システムは、
電動機を駆動するドライバと前記電動機の回転に関する物理量を検出するエンコーダを有する前記電動機とを含む複数の制御機構と、
前記複数の制御機構を制御する制御装置と、を備え、
前記複数の制御機構に含まれるそれぞれの前記ドライバ、それぞれの前記電動機および前記制御装置は、パケット転送とそれぞれの前記エンコーダへの電源供給とが可能なデイジーチェーン構造のネットワークで接続され、
前記制御装置は、パケット内で前記複数の制御機構のそれぞれのドライバに対応する領域にそれぞれのドライバ宛の指令を設定して前記パケットを前記デイジーチェーン構造の次の接続先に送信し、
前記複数の制御機構のそれぞれのドライバは、前記デイジーチェーン構造の送信元から受信したパケット内の自身に対応する領域から前記制御装置から自身に宛てた指令を取得し、前記デイジーチェーン構造の次の宛先に前記受信したパケットを送信し、
前記複数の制御機構のそれぞれの電動機は、受信したパケット内の自身に対応する領域に前記それぞれの電動機が有するエンコーダによって検出された物理量を設定して、前記デイジーチェーン構造の次の宛先に前記受信したパケットを送信する。
【0007】
本制御システムでは、それぞれの電動機は、それぞれの電動機が有するエンコーダによって検出された物理量をパケット内の自身に対応する領域に設定することによってデイジ
ーチェーン構造で接続されるドライバに引き渡すことができる。したがって、ドライバと電動機との間で、個別に、電動機が有するエンコーダによって検出された物理量を引き渡すための通信線が不要となる。
【0008】
第2の側面では、前記デイジーチェーン構造のネットワークの末端において前記パケットは折り返して転送され、
前記複数の制御機構のそれぞれのドライバは、前記折り返して転送されたパケット内の自身に対応する領域から前記それぞれのドライバに対応する電動機において検出された前記物理量を取得する。
【0009】
本制御システムでは、デイジーチェーン構造のネットワークの末端において折り返して転送されるパケットによって、それぞれの電動機が有するエンコーダによって検出された物理量が上記デイジーチェーン構造で接続されるドライバに引き渡される。したがって、パケットがデイジーチェーン構造を一往復することで、制御装置からドライバへの指令と、電動機からドライバへの前記物理量の引き渡しが実行できる。
【0010】
第3の側面では、前記複数の制御機構のそれぞれにおいて、ドライバは対応する電動機よりも前記制御装置に近い位置でデイジーチェーン構造に接続される。この配置関係により、パケットがデイジーチェーン構造を一往復することで、制御装置からドライバへの指令と、電動機からドライバへの前記物理量の引き渡しが実現される。
【0011】
第4の側面では、前記制御装置は、前記デイジーチェーン構造の始点に接続され、前記パケットを送出し、
前記送出されたパケットが前記デイジーチェーン構造の末端との間を往復する間に、前記複数の制御機構のそれぞれの電動機は、受信したパケット内に前記物理量を設定し、
前記送出されたパケットが前記デイジーチェーン構造の末端との間を一度往復した後、前記制御装置は前記一度往復したパケットを再度送出し、
前記複数の制御機構のそれぞれのドライバは、前記再度送出されたパケット内の自身に対応する領域から前記それぞれのドライバに対応する電動機において検出された前記物理量を取得する。
【0012】
この構成により、パケットがデイジーチェーン構造の末端との間を二度往復することで、制御装置からドライバへの指令と、電動機からドライバへの前記物理量の引き渡しが実現される。この場合には、ドライバは対応する電動機よりも制御装置に近い位置でデイジーチェーン構造に接続される必要がない。そのため、ドライバと対応する電動機との配置および接続の自由度が増加する。
【0013】
第5の側面では、本発明の一実施形態は、上記ドライバとして特定できる。
【0014】
第6の側面では、本発明の一実施形態は、上記電動機として特定できる。
【0015】
第7の側面では、本発明の一実施形態は、上記制御装置として特定できる。
【0016】
第8の側面では、本発明の一実施形態は、制御システムにおける制御方法として特定できる。
【発明の効果】
【0017】
本実施形態の少なくとも1つの側面では、複数のドライバを含む複雑な制御システムにおいて、信号線が簡略化されるので、配線作業の負荷とコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は一実施形態に係る制御システムの適用場面の一例を例示する図である。
図2図2は、比較例に係る制御システムを例示する図である。
図3図3は、第1の実施形態の制御システムを例示する図である。
図4図4は、第1の実施形態におけるモータおよびドライバの他の配置を例示する図である。
図5図5は、第1の実施形態の制御システムを例示する図である。
図6図6は、配線を保護またはシールドするダクトを用いた制御システムを例示する図である。
図7図7は、センサを含む比較例の制御システムと第1の実施形態の制御システムを比較する図である。
図8図8は、第1の実施形態のパケットに含まれるプロセスデータの構成と、第1回目にパケットがデイジーチェーンを巡回するときのノードの処理を例示する図である。
図9図9は、第2回目にパケットがデイジーチェーンを巡回するときのノードの処理を例示する図である。
図10図10は、第1の実施形態の制御システムの処理を説明する図である。
図11図11は、パケットがデイジーチェーンの逆方向に折り返されたとき以降の処理を例示する図である。
図12図12は、第2の実施形態のパケットに含まれるプロセスデータの構成とパケットがデイジーチェーンを巡回するときのノードの処理を例示する図である。
図13図13は、第2の実施形態の制御システムの処理を説明する図である。
図14図14は、第2の実施形態の制御システムの処理を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、本実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。なお、本実施形態において登場するデータは自然言語により説明される。しかし、より具体的には、本実施形態に登場するデータは、コンピュータが認識可能な疑似言語、指令、パラメータ、マシン語等で処理される。また、これらのデータは、主記憶装置または二次記憶装置の記憶領域に、バイナリデータ、文字列等の形式で保存される。
【0020】
<適用例>
まず、図1を用いて、本発明が適用される場面の一例について説明する。図1は、本実施形態に係る制御システム100を例示する。ただし、図1のように、この制御システム100は、例えば、工場のオートメーションシステム、運送業者の集配センタの集配システム、通販業者の発送センタ、多関節ロボット、建設機械等である。図1のように、制御システム100は、複数のモータM1乃至M4と、モータM1乃至M4を駆動するサーボドライバ(以下、単にドライバという)D1乃至D4と制御装置10を有している。図1において、モータM1乃至M4とドライバD1乃至D4とは、ドライバD1等からモータM1等へ電力を供給するための動力線LP1乃至LP4で接続されている。なお、モータは電動機ともいう。
【0021】
これらのモータM1等、ドライバD1等、および制御装置10は、通信線LCで接続されている。通信線LCは、制御装置10、ドライバD1等、およびモータN1等をデイジーチェーンで接続し、ネットワークN1を形成する。デイジーチェーンは、ネットワーク
を構成するノード間の接続の仕方の1つである。デイジーチェーンでは、1番目のノードに2番目のノードが接続され、2番目のノードに3番目のノードが接続される。なお、ネットワークN1は、1本のデイジーチェーンとは限られず、分岐部BRにより、複数の経路に分岐可能である。
【0022】
ここで、ネットワークN1としては、例えば、EtherCATP(登録商標)を例示できる。
ネットワークN1では、制御装置10がマスタノードであり、モータM1等、ドライバD1等がスレーブノードとなる。
【0023】
図1のように、制御システム100は、例えば、4軸を制御するシステムということができる。しかし、スレーブノードの数が図1のように8個に限定される訳ではない。すなわち、モータM1等の数、ドライバD1等の数は、それぞれ3個以下であってもよいし、それぞれ5個以上であってもよい。
【0024】
ネットワークN1では、スレーブノードのノードごとに、パケット内でデータを入出力する可能な領域が決められている。そして、マスタノードから送信されたパケットが最下流(末端)のスレーブノードまで届いて折り返され、再びマスタノードに戻って、ネットワークN1を一巡する間に、マスタノードと全てのスレーブノードとの間のデータ交換が完了する。
【0025】
さらに、ネットワークN1では、通信線LCは、例えば、Ethernet(登録商標)の信号線と電源線を含む。したがって、通信線LCは、例えば、IEEE 802.3標準Ethernet(登録商標)フレームでの情報の送受信が可能なデータ線と、マスタノードからスレーブノードへの電源供給が可能な電源線を含む。ネットワークN1は、パケット転送とそれぞれのエンコーダへの電源供給とが可能なデイジーチェーン構造のネットワークの一例と言える。
【0026】
制御装置10は、例えば、Programmable Logic Controller(PLC)、サーボコント
ローラ等と呼ばれるものである。制御装置10は、マイクロプロセッサ等のCentral Processing Unit(CPU)およびメモリを内蔵し、ユーザが変更可能なプログラムによって
機器を制御する。なお、制御装置10は、通信線LSの通信インターフェースを有する。制御装置10のCPUは、デイジーチェーンで接続された通信線LSを通じて通信を実行する。
【0027】
ドライバD1等は、制御装置10からの目標値の指示を受け、モータM1等に電力を供給し、モータM1等を制御する。目標値は、例えば、モータM1等の軸の回転位置、回転速度、回転力等である。なお、ドライバD1等は、CPUを含むコントローラと通信線LSの通信インターフェースを有し、デイジーチェーンで接続された通信線LSを通じて通信を実行する。
【0028】
モータM1等は内部に通信装置とエンコーダを有している。通信装置は、CPUを含むコントローラと通信線LSの通信インターフェースを有し、デイジーチェーンで接続された通信線LSを通じて通信を実行する。エンコーダは、モータM1等の軸の回転位置(回転角度)、回転数、または、回転速度等のモータの回転に関する物理量を検出する。エンコーダは、通信線LCの電源線から電源供給を受け、例えば、光センサを動作させて、モータM1等の軸の回転を検出する。そして、通信装置は、通信線LCのデータ線により、エンコーダで検出された物理量(回転位置、回転数、回転速度等)を制御装置10またはドライバD1等に通知する。ドライバD1等は、エンコーダで検出された物理量を基に、モータM1の回転位置、回転速度、回転力等が目標値に近づくようにモータM1等を制御する。なお、ドライバD1等とモータM1等の組み合わせは、制御機構の一例と言える。
【0029】
<比較例>
図2は、比較例に係る制御システム500を例示する。制御システム500は、制御装置50と、ドライバD51、D52と、モータM51、M51とを有する。制御システム500では、制御装置50とドライバD1等は、図1の場合と同様、通信線LC50で接続され、モーションネットワークを形成する。しかし、比較例においては、ドライバD51、D52は、モータM51、M52に動力線LP51、LP52により電力を供給する。また、比較例においては、ドライバD51、D52は、モータM51、M52に付属するエンコーダからエンコーダ線LE51、LE52を介して、モータM51、M52の回転位置、回転速度等の検出値を受け取る。
【0030】
すなわち、比較例においては、ドライバD51等とモータM51等の間は動力線LP1等とエンコーダ線LE1等で、別々に配線が必要である。また、ノイズの影響を避けるため動力線とエンコーダ線は分離して設置する必要がある。そのため、ドライバD51等とモータM51等との間に距離がある場合、長距離の動力線LP1等とエンコーダ線LE1等をそれぞれ配線することになる。また、モーションネットワーク用の通信線LC50とエンコーダ線LE51等はそれぞれ専用の通信線となっている。そのため、ユーザは、それぞれの専用のケーブル線種を準備しなければならない。
【0031】
<実施形態1>
以下、図3から図11を参照して、本実施形態の制御システム100A乃至100Dを説明する。
【0032】
(構成)
図3は、本実施形態の制御システム10Aを例示する図である。図1のように、制御システム100Aは、複数のモータM1、M2と、モータM1等を駆動するドライバD1、D2と、制御装置10を有している。図3においても、図1と同様、モータM1、M2とドライバD1、D2とは、ドライバD1等からモータM1等へ電力を供給するための動力線LP1、LP2で接続されている。制御システム100Aは、例えば、2軸を制御するシステムということができる。
【0033】
また、図3においても、図1と同様、モータM1等、ドライバD1等、および制御装置10は、通信線LCで接続されている。通信線LCは、制御装置10、ドライバD1等、およびモータM1等をデイジーチェーンで接続し、図1に例示したネットワークN1を形成する。なお、図3では、図1の分岐部BRは例示されていない。しかし、本実施形態および以下で述べる他の実施形態においても、通信線LCによるデイジーチェーンは、分岐部BRで複数の経路に分岐可能である。制御装置10、ドライバD1等、およびモータM1等については、図1で述べたものと同様である。
【0034】
制御システム100Aにおいても、通信線LCにより、ドライバD1等からモータM1等に付属するエンコーダに給電される。そして、エンコーダで検出したモータD1等の回転位置、回転数、回転速度等の物理量が通信線LCにより制御装置10に通知される。したがって、制御システム100Aにおいても、制御装置10から個別にドライバD1、D2にエンコーダ線LE1、LE2等を配線する必要がない。すなわち、通信線LCのデイジーチェーンがあればよい。
【0035】
図4は、本実施形態におけるモータM1、M2およびドライバD1、D2の他の配置を例示する。図4においては、制御装置10に近い位置にドライバD1、D2が配置され、これら制御装置10、ドライバD1、D2等から離れた位置にモータM1、M2が配置されることが想定されている。このように、ドライバD1等とモータM1等が距離をおいて配置される場合、比較例の図21場合に対して、図3の制御システム100Aは、エンコ
ーダ線LE1等の配線が不要となり、効果が大きくなる。
【0036】
図5は、図2の比較例と同様にモータM1、M2およびドライバD1、D2を配置した制御システム100Bを例示する図である。図5では、図2と同様の構成の制御システム500Bも比較のために例示されている。
【0037】
図5のように、制御システム500Bでは、ドライバ51とモータM51を接続するエンコーダ線LE1、ドライバ52とモータM52を接続するエンコーダ線LE2が配線されている。一方、本実施形態の制御システム100Bでは、通信線LCの1系統のデイジーチェーンが配線されれば、モータM1、M2からドライバD1、D2にモータM1、M2に付属するエンコーダで検出された回転位置、回転速度等の物理量がフィードバック可能である。
【0038】
図6は、配線を保護またはシールドするダクトT1、T2を用いた本実施形態の制御システム100Cを例示する図である。図6では、図2と同様の構成でダクトT51、T52を用いた制御システム500Cも比較のために例示されている。
【0039】
図6のように、比較例の制御システム500Cにおいて、動力線LP51、LP52とエンコーダ線LE51、LE52とは、ノイズによる干渉防止のため、それぞれ異なるダクトT51、T52に収納される。同様に、本実施形態の制御システム100Cにおいて、動力線LP1、LP2と通信線LCとは、それぞれ異なるダクトT1、T2に収納される。
【0040】
図6のように、制御システム500Cの場合、2本のエンコーダ線LE51、LE52をダクトT51に通す必要がある。一方、本実施形態の制御システム100Cにおいては、ダクトT2を通る通信線LCは1本で済む。なお、図6は、2軸を制御する制御システム100Cの例である。3軸を制御する場合には、比較例の制御システム500Cの場合、ダクトT51に通るエンコーダ線は3本となり、本実施形態の制御システム100Cの場合、ダクトT2を通る通信線LCは1本で済む。これは、N(整数)軸を制御するシステムにおいて、N本のエンコーダ線を1本の通信線LCで置き換えることができるという一般化され得る効果である。また、例えば、制御装置10、ドライバD1、D2等を含む制御盤がモータM1、M2等から離れた位置に設置される場合に、本実施形態の効果は特に大きくなる。
【0041】
図7は、センサSN51等を含む比較例の制御システム500DとセンサSN1等を含む本実施形態の制御システム100Dを比較する図である。図7で左側に例示された制御システム500Dは、図6の制御システム500Cに対して、さらにセンサSN51、SN52が追加されたものである。一方、図7で右側に例示された制御システム100Dは、図6の制御システム100Cに対して、さらにセンサSN1、SN2が追加されたものである。
【0042】
制御システム500Dでは、センサSN1、SN2は、それぞれ、ダクトT51を通るセンサ線LS51、LS52によってドライバD51、D52に接続されている。一方、本実施形態の制御システム100Dでは、センサSN1、SN2は、いずれも、通信線LCのデイジーチェーンに接続すれば済む。したがって、制御システム100Dでは、2本のセンサ線LS51、LS52に代えて、1系統のデイジーチェーンの通信線LSが配線されればよい。これは、センサLS1等の数が、N(整数)個に増加した場合も、同様である。また、例えば、制御装置10、ドライバD1、D2等を含む制御盤がモータM1、M2等から離れた位置に設置される場合に、本実施形態の効果は特に大きくなる。
【0043】
ここで、センサSN1、SN2等の種類、および数に限定はない。センサSN1、SN2等は、検出部と、CPUを含むコントローラと、デイジーチェーンの通信線LSとの通信インターフェースを有する。検出部は、様々な物理量、化学成分、生体情報、画像、音等の少なくとも1つを含むデータを検出する。物理量とは、例えば、力学的またな電磁気学的な測定値、環境からの測定値等を含む。化学成分とは、例えば、物質または環境に含まれる分子その他の成分を含む。生体情報とは、例えば、人体、生物から得られる情報、環境から得られる生物情報等を含む。コントローラは、検出部で検出されたデータを通信インターフェースから、デイジーチェーンの通信線LSを介して次の宛先に送出する。これらのデータは、通信線LS上で授受されるパケット内における、センサSN1等に対応する入出力可能な領域に設定される。すなわち、センサSN1等は、物理量、化学成分、生体情報、画像および音の少なくとも1つを含むデータを検出し、デイジーチェーン構造の送信元から受信したパケット内の自身に対応する領域に検出したデータを設定して、デイジーチェーン構造の次の宛先に受信したパケットを送信する。このようにして、センサSN1等で検出されたデータがドライバD1、D2等、または制御装置10に伝達される。
【0044】
(パケットのプロセスデータの構成と入出力のタイミング)
図1図3乃至図7のように、制御装置10等はデイジーチェーンの始点に位置するといえる。すなわち、制御装置10、ドライバD1、モータM1、ドライバD2、モータM2、・・・のようにデイジーチェーン構造で接続されている。以下、このデイジーチェーン構造でのパケットへのデータの入出力をパケット内のプロセスデータの構成とともに説明する。
【0045】
図8は、本実施形態の制御システム100A乃至100Dの通信線LCによるデイジーチェーンを介して授受されるパケットに含まれるプロセスデータの構成を例示する。プロセスデータとは、パケットのヘッダ情報およびフレームチェックシーケンス等を除外したデータ部分である。なお、図8では、プロセスデータの構成とともに、制御装置10の処理およびパケットがデイジーチェーンを1回目に巡回するときにアクセスするスレーブノードの処理も矢印で例示されている。
【0046】
図8のように、プロセスデータは、デイジーチェーンに組み込まれたスレーブノードであるドライバD1、D2、・・・、およびモータM1、M2、・・・ごとに、読み書き可能な領域が予め指定されている。このような指定は、例えば、デイジーチェーンのネットワーク内のノード番号で識別可能なように実施すればよい。このような指定は、例えば、各スレーブノードがデイジーチェーンに接続されたときに実行されればよい。また、このような指定は、例えば、マスタノードとスレーブノードの間の初期設定で実行されるものでもよい。なお、図のように、本実施形態および以下に説明する他の実施形態において、モータM1、M2等には、エンコーダE1、E2等が付属する。そして、図8に例示されるプロセスデータは、ドライバD1宛て指令C1、ドライバD1宛てフィードバックF1、ドライバD2宛て指令C2、ドライバD2宛てフィードバックF2、・・・を含む。なお、本実施形態において、ドライバD1等およびモータM1等のスレーブノードがそれぞれ2個(合計4個)に限定される訳ではない。
【0047】
例えば、制御装置10は、ドライバD1宛て指令C1およびドライバD2宛て指令C2をパケットのそれぞれの領域に書き込み(矢印A1、A2)、パケットをデイジーチェーンに送出する。本実施形態では、デイジーチェーンは、図3のように、ドライバD1、モータM1、ドライバD2、モータM1の順に形成されているとする。なお、すでに述べたように、制御装置10、ドライバD1等、モータM1等およびセンサSN1等には通信線LSの通信インターフェースが設けられ、これらにより通信が実行される。ただし、本実施形態の説明では、制御装置10、ドライバD1等、モータM1等が通信するものと説明
する。制御装置10は、パケットをドライバD1に転送する。
【0048】
すると、ドライバD1がパケットを受信し、プロセスデータから、ドライバD1宛て指令C1を読み出す(矢印A3)。指令C1は、例えば、モータM1の回転位置、回転速度、回転力等の目標値である。ドライバD1は、パケットをモータM1に転送するとともに、プロセスデータから読み出した指令C1にしたがって、モータM1を制御する。なお、この時点では、ドライバD1宛てフィードバックF1は未設定であるので、ドライバD1は、フィードバックF1を取得できない。
【0049】
次に、モータM1がパケットを受信すると、モータM1に付属するエンコーダE1が検出した回転位置、回転数、回転速度等の物理量をドライバD1宛てフィードバックF1の領域に書き込む(矢印A4)。そして、モータM1は、パケットをドライバD2に転送する。
【0050】
次に、ドライバD2がパケットを受信すると、プロセスデータから、ドライバD2宛て指令C2を読み出す(矢印A5)。ドライバD2は、パケットをモータM2に転送するとともに、プロセスデータから読み出した指令C2にしたがって、モータM2を制御する。なお、この時点では、ドライバD2宛てフィードバックF2は未設定であるので、ドライバD2は、フィードバックF2を取得できない。
【0051】
さらに、モータM2がパケットを受信すると、モータM2に付属するエンコーダE2が検出した回転位置、回転数、回転速度等の物理量をドライバD2宛てフィードバックF2の領域に書き込む(矢印A6)。そして、モータM2は、パケットをドライバD2に宛てて、デイジーチェーンを折り返して送出する。その後、パケットはデイジーチェーンを逆方向に転送され、一旦、制御装置10に戻る。なお、本実施形態では、パケットはデイジーチェーンを逆方向に転送される間、スレーブノードは、プロセスデータの領域に入出力を実行しないものとする。そして、制御装置10は、折り返して転送されたパケットを再度ドライバD1に向けて送出する。
【0052】
図9に、第2回目にパケットがデイジーチェーンを巡回するときにアクセスするスレーブノードの処理を矢印で例示する。本実施形態では、第2回目のパケットの巡回において、制御装置10は、第1回目の巡回時の指令(ドライバD1宛て指令C1およびドライバD2宛て指令C2)をクリアすることとする(矢印A111、A12)。ただし、制御装置10は、第1回目のドライバD1宛て指令C1およびドライバD2宛て指令C2をクリアする代わりに、この領域へのドライバD1、D2によるアクセスを不許可に設定してもよい。そして、第1回目の巡回と同様、制御装置10は、パケットをドライバD1に転送する。
【0053】
ドライバD1は、第2回目に巡回されるパケットを受信すると、プロセスデータから、ドライバD1宛てフィードバックF1を読み出す(矢印A7)。ドライバD1は、パケットをモータM1に転送するとともに、第1回目の巡回で取得済みの指令C1とフィードバックF1にしたがって、モータM1を制御する。
【0054】
次に、モータM1がパケットを受信すると、すにで、フィードバックF1の領域にデータ書き込まれているので、モータM1は、そのままパケットをドライバD2に転送する。
【0055】
次に、ドライバD2は、第2回目に巡回されるパケットを受信すると、プロセスデータから、ドライバD2宛てフィードバックF2を読み出す(矢印A8)。ドライバD2は、パケットをモータM2宛てに転送するとともに、第1回目の巡回で取得済みの指令C2とフィードバックF2にしたがって、モータM2を制御する。
【0056】
次に、モータM2がパケットを受信すると、すにで、フィードバックF2の領域にデータ書き込まれているので、モータM2は、そのままパケットをドライバD2に折り返す。
【0057】
このようにして折り返されたパケットはデイジーチェーンを逆方向に転送され、制御装置10に戻される。すると、制御装置10は、図8に例示した1周目のパケットに新たな目標値を設定し、フィードバックF1、F2の領域をクリアするか、この領域を書き込み可能に設定したパケットをデイジーチェーンに送出する。このように、制御装置10は、図8に例示する第1回目に巡回するパケットと、図9に例示する、第1回目の巡回で折り返された、第2回目に巡回するパケットを交互にデイジーチェーンに送出する。このような手順で、制御装置10は、目標値をスレーブノードのドライバD1、D2に引き渡す。また、モータM1、M2のエンコーダE1、E2は、制御装置10を介して、フィードバックをドライバD1、D2に引き渡す。
【0058】
(処理)
図9、10により、制御システム100Aの処理を説明する。図9、10では、制御装置10、ドライバD1、D2、モータM1、M2およびモータM1、M2に付属するエンコーダE1、E2のパケットの授受と、これらによって実行される処理が例示されている。この処理では、まず、制御装置10がマスタノードとして、初期設定をスレーブノードに指示する(S1)。初期設定の指示は、例えば、各スレーブノードに対するプロセスデータ内のそれぞれのアクセス許可領域の通知を含むものでもよい。すると、各スレーブノードは、初期設定の指示にしたがって、自身が読み出す領域と、書き込む領域を認識し、それぞれのメモリに記憶する(S2乃至S5)。なお、すでに述べたように、このような設定は各スレーブノードがデイジーチェーンに接続されたときに実行されてもよい。
【0059】
次に、制御装置10は、プロセスデータに指令を設定し(S6)、パケットを送出する(S7)。S6の処理は、パケット内で複数の制御機構のそれぞれのドライバに対応する領域にそれぞれのドライバ宛の指令を設定することの一例である。また、S7の処理は、パケットを前記デイジーチェーン構造の次の接続先に送信することの一例である。
【0060】
すると、ドライバD1がパケットを受信する(S8)。そして、ドライバD1は、プロセスデータ内のアクセスが許可された領域からドライバD1宛て指令C1を読み取る(S9)。S9の処理は、デイジーチェーン構造の送信元から受信したパケット内の自身に対応する領域から制御装置10から自身に宛てた指令を取得することの一例である。次に、ドライバD1は、パケットを送出する(S10)とともに、指令C1にしたがってモータM1を制御する(S11)。S10の処理は、パケットをデイジーチェーン構造の次の接続先に送信することの一例である。
【0061】
次に、モータM1がパケット受信する(S12)。そして、モータM1は、エンコーダE1が検出した物理量をドライバD1宛てフィードバックF1の領域に書き込む(S13)。S13の処理は、受信したパケット内の自身に対応する領域に、それぞれの電動機が有するエンコーダによって検出された物理量を設定することの一例である。そして、モータM1は、パケットを送出する(S14)。S14の処理は、デイジーチェーン構造の次の宛先に前記受信したパケットを送信することの一例である。
【0062】
次に、ドライバD2がパケットを受信する(S15)。そして、ドライバD2は、プロセスデータ内のアクセスが許可された領域からドライバD2宛て指令C2を読み取る(S16)。S16の処理も、デイジーチェーン構造の送信元から受信したパケット内の自身に対応する領域から制御装置10から自身に宛てた指令を取得することの一例である。次に、ドライバD2は、パケットを送出する(S17)とともに、指令C2にしたがってモ
ータM2を制御する(S18)。
【0063】
すると、モータM2がパケット受信する(S19)。そして、モータM2は、エンコーダE2が検出した物理量をドライバD2宛てフィードバックF2の領域に書き込む(S20)。S20の処理も、受信したパケット内の自身に対応する領域に、それぞれの電動機が有するエンコーダによって検出された物理量を設定することの一例である。そして、モータM1は、パケットをデイジーチェーンの逆方向に折り返して送出する。なお、S13とS20の処理は、パケットがデイジーチェーン構造の末端との間を往復する間に、複数の制御機構のそれぞれの電動機が受信したパケット内に物理量を設定することの一例である。
【0064】
図11は、パケットがデイジーチェーンの逆方向に折り返されたとき以降の処理を例示する。すなわち、モータM2は、ドライバD2に向けてパケットを送出する(S30)。すると、それぞれのスレーブノードは、デイジーチェーンの逆方向にパケットを送出する(S31乃至S37)。S30乃至S37の処理は、デイジーチェーン構造のネットワークの末端においてパケットが折り返して転送されることの一例と言える。また、図10のS7から図11のS37の処理によって、パケットがデイジーチェーン構造の末端との間を一度往復したと言える。
【0065】
制御装置10は、折り返して転送されたパケットを受信すると(S37)、受信したパケットをフィードバックとしてデイジーチェーンに再び送出する(S38)。S38の処理は一度往復したパケットを再度送出することの一例である。
【0066】
そして、ドライバD1がフィードバックのパケットを受信する(S39)。そして、ドライバD1は、プロセスデータ内のアクセスが許可された領域からドライバD1宛てフィードバックF1を読み取る(S40)。S40の処理は、再度送出されたパケット内の自身に対応する領域からそれぞれのドライバに対応する電動機において検出された物理量を取得することの一例である。次に、ドライバD1は、パケットをモータM1に送出する(S41)とともに、第1回目の巡回で取得済みの指令C1とフィードバックF1にしたがってモータM1を制御する(S42)。
【0067】
次に、モータM1は、パケットを受信し(S43)、そのままドライバD2に送出する(S44)。これにより、ドライバD2がフィードバックのパケットを受信する(S45)。そして、ドライバD2は、プロセスデータ内のアクセスが許可された領域からドライバD2宛てフィードバックF2を読み取る(S46)。S46の処理も再度送出されたパケット内の自身に対応する領域からそれぞれのドライバに対応する電動機において検出された物理量を取得することの一例である。次に、ドライバD2は、パケットをモータM2に送出する(S47)とともに、第1回目の巡回で取得済みの指令C2とフィードバックF2にしたがってモータM2を制御する(S48)。
【0068】
そして、モータM2がパケットを受信し(S49)、そのままドライバD2に折り返す(S50)。以降、S30乃至S37と同様に、それぞれのスレーブノードは、デイジーチェーンの逆方向にパケットを送出する。
【0069】
(実施形態の効果)
以上述べたように、本実施形態の制御システム100Aは、通信線LCにより、制御装置10、ドライバD1等、およびモータM1(エンコーダE1を含む)等をデイジーチェーンで接続した構成を有する。そして、制御装置10がマスタノードとなり、ドライバD1等、およびモータM1(エンコーダE1)等がスレーブノードとなる。これによって、パケットがデイジーチェーンを往復する間に、制御装置10がドライバD1等に目標値を
含む指令を伝達し、モータM1等においてエンコーダE1で計測されたフィードバック情報である物理量がパケットに追加される。そして、次に、パケットが再びデイジーチェーンを往復する間に、ドライバD1等がこのフィードバック情報を取得する。このような2回のパケットの巡回(往復)により、従来のエンコーダ線LE1等が不要となる。その結果、ドライバD1等、モータM1(エンコーダE1)等を複数含む制御システム100Aにおいて、配線作業の負荷が大幅に削減される。この効果は、例えば、図4図5の例示したように、ドライバD1等とモータM1(エンコーダE1)等の間の距離が大きい場合に大きなものとなる。また、この効果は、例えば、図6に例示したように、ダクトD1等が用いられる場合に大きなものとなる。さらに、この効果は、図7に例示したように、センサSN1等が多数用いられる場合に大きなものとなる。
なお、本実施形態では、図2乃至7のデイジーチェーンにおいて、ドライバD1等が制御対象のモータM1等よりも制御装置10に近い側に位置する。しかしながら、ドライバD1等が制御対象のモータM1等よりも制御装置10に遠い側に位置する場合にも、制御システム100Aの処理は、適用可能である。すなわち、本実施形態の制御システム100Aでは、パケットがデイジーチェーンを2往復する間に、制御装置10からドライバD1等への指令とモータM1等からドライバD1等へのフィードバックが実行される。このため、本実施形態の制御システム100Aでは、ドライバD1等と制御対象のモータM1等とのデイジーチェーンでの位置関係に制限がない。すなわち、ドライバD1等と制御対象のモータM1等とが柔軟に配置可能で、レイアウトの自由度が向上する。
【0070】
<実施形態2>
以下、図12から図14を参照して第2の実施形態の制御システム100Bを説明する。上記第1の実施形態の制御システム100Aでは、パケットがデイジーチェーンを2往復する間に、制御装置10からドライバD1等への指令とモータM1等からドライバD1等へのフィードバックが実行される。ここで、フィードバックとは、エンコーダE1等の検出データのドライバD1等への伝達である。一方、本実施形態の制御システム100Bでは、パケットがデイジーチェーンを1往復する間に、制御装置10からドライバD1等への指令とモータM1等からドライバD1等へのフィードバックが実行される。すなわち、マスタノードとしての制御装置10から送出されたパケットを用いて、スレーブノード間、つまり、ドライバD1等とモータM1等との間の通信が実行される。その結果、制御システム100Bでは、ドライバD1等とモータM1等との間のレスポンスが向上する。
【0071】
(パケットのプロセスデータの構成と入出力のタイミング)
図12は、制御システム100Bの通信線LCによるデイジーチェーンを介して授受されるパケットに含まれるプロセスデータの構成を例示する。図12は、パケットがデイジーチェーンを巡回するときの各ノードの処理を例示する図でもある。プロセスデータは、ドライバD1宛て指令C1、ドライバD1宛てフィードバックF11、F12、ドライバD2宛て指令C2、ドライバD2宛てフィードバックF2、・・・を含む。なお、図12は、ドライバD1宛てフィードバックF11、F12を例示するが、いずれか一方だけが使用されてもよい。ドライバD1宛てフィードバックF11、F12が設けられるのは、パケットがデイジーチェーンを往復する間に、2回モータM1を通過するため、物理量が書き込まれる機会が2度発生するからである。
【0072】
第1の実施形態(図8)と同様、例えば、制御装置10は、ドライバD1宛て指令C1およびドライバD2宛て指令C2をパケットのそれぞれの領域に書き込み(矢印A21、A22)、パケットをデイジーチェーンに送出する。デイジーチェーンは、第1の実施形態の図3のように、ドライバD1、モータM1、ドライバD2、モータM1の順に形成されているとする。
【0073】
そして、ドライバD1がパケットを受信すると、プロセスデータから、ドライバD1宛
て指令C1を読み出す(矢印A23)。ドライバD1は、パケットをモータM1に転送するとともに、プロセスデータから読み出した指令C1にしたがって、モータM1を制御する。なお、この時点では、第1の実施形態(図8)と同様、ドライバD1宛てフィードバックF1は未設定であるので、ドライバD1は、フィードバックF1を取得できない。
【0074】
次に、モータM1がパケットを受信すると、モータM1に付属するエンコーダE1が、検出した回転位置、回転数、回転速度等の物理量をドライバD1宛てフィードバックF1の領域に書き込む(矢印A24)。そして、モータM1は、パケットをドライバD2に転送する。なお、制御システム100Bにおいて、ドライバD1がフィードバックF12の領域のみを使用する場合には、モータM1は、エンコーダLE1で検出された物理量をフィードバックF1の領域に書き込むことなく、そのままパケットをドライバD2に転送してもよい。
【0075】
次に、ドライバD2がパケットを受信すると、プロセスデータから、ドライバD2宛て指令C2を読み出す(矢印A25)。ドライバD2は、パケットをモータM2に転送するとともに、プロセスデータから読み出した指令C2にしたがって、モータM2を制御する。なお、この時点では、第1の実施形態(図8)と同様、ドライバD2宛てフィードバックF2は未設定であるので、ドライバD2は、フィードバックF2を取得できない。
【0076】
さらに、モータM2がパケットを受信すると、モータM2に付属するエンコーダE2が、検出した回転位置、回転数、回転速度等の物理量をドライバD2宛てフィードバックF2の領域に書き込む(矢印A26)。そして、モータM1は、パケットをドライバD2に転送する。その後、パケットはデイジーチェーンを逆方向に転送される。
【0077】
ただし、本実施の形態では、この逆方向に転送の間に、ドライバD1、ドライバD2は、それぞれへのモータM1、M2のそれぞれからのフィードバックを取得する。すなわち、まず、ドライバD2は、モータM2から逆方向に送出されたパケットを受け取ると、
プロセスデータから、ドライバD2宛てフィードバックF2を読み出す(矢印A27)。ドライバD2は、パケットをモータM1に逆方向に転送するとともに、矢印A25の処理で取得済みの指令C2とフィードバックF2にしたがって、モータM2を制御する。
【0078】
次に、モータM1がパケットを受信すると、この時点でエンコーダE1が検出したデータをドライバD1宛てフィードバックF12に書き込む(矢印A28)。なお、制御システム100Bにおいて、ドライバD1がフィードバックF11の領域のみを使用する場合には、モータM1は、第1実施形態と同様、そのままパケットをドライバD1に転送してもよい。すなわち、制御システム100Bは、ドライバD1宛てフィードバックF11、F12のいずれか一方だけを用いてもよい。
【0079】
次に、ドライバD1がパケットを受信すると、プロセスデータから、ドライバD1宛てフィードバックF11、F12を読み出す(矢印A29、A30)。ドライバD1は、パケットを制御装置10に逆方向に転送するとともに、矢印A23の処理で取得済みの指令C1とフィードバックF11、F12にしたがって、モータM1を制御する。なお、モータM1が矢印A24の処理および矢印A28の処理のいずれかを実行しない場合、ドライバD1は、モータM1によって書き込まれたフィードバックF11、F12のいずれか一方により、モータM1を制御してもよい。
【0080】
(処理)
図13図14により、制御システム100Bの処理を説明する。図13図14では、制御装置10、ドライバD1、D2、モータM1、M2およびモータM1、M2に付属するエンコーダE1、E2のパケットの授受と、これらによって実行される処理が例示さ
れている。この処理のうち、S51乃至S61の処理は、図10のS1乃至S11の処理と同様であるので、その説明が省略される。
【0081】
そして、ドライバD1がパケットを送出すると(S61)、モータM1がパケット受信する(S62)。そして、モータM1は、エンコーダE1が検出したデータをドライバD1宛てフィードバックF11の領域に書き込む(S63)。なお、図12で説明したように、制御システム100Bにおいて、ドライバD1がフィードバックF11の領域をしないで、フィードバックF12の領域のみを使用する場合には、モータM1は、フィードバックF11の領域に書き込まないで、そのままパケットをドライバD2に転送してもよい。そして、モータM1は、パケットを送出する(S64)。
【0082】
次に、S65乃至S70の処理は、図10のS15乃至S20の処理と同様であるので、その説明が省略される。モータM2は、エンコーダE2が検出したデータをドライバD2宛てフィードバックF2の領域に書き込むと(S70)、モータM2は、パケットをデイジーチェーンの逆方向に折り返す。S70の処理は、デイジーチェーン構造のネットワークの末端においてパケットが折り返して転送されることの一例である。
【0083】
図14は、第2の実施形態において、パケットがデイジーチェーンの逆方向に折り返されたとき以降の処理を例示する。すなわち、S70の処理の後、モータM2は、ドライバD2宛てにパケットを送出する(S80)。すると、ドライバD2がパケットを受信する(S81)。そして、ドライバD2は、プロセスデータ内のアクセスが許可された領域からドライバD2宛てフィードバックF2を読み取る(S82)。S82の処理は、折り返して転送されたパケット内の自身に対応する領域からそれぞれのドライバに対応する電動機において検出された物理量を取得することの一例である。次に、ドライバD2は、パケットをモータM1に送出する(S83)とともに、S66の処理で取得済みの指令C2とフィードバックF2にしたがってモータM2を制御する(S84)。
【0084】
次に、モータM1は、パケットを受信する(S85)。そして、モータM1は、エンコーダE1が検出したデータをドライバD1宛てフィードバックF12の領域に書き込む(S86)。なお、図12で説明したように、制御システム100Bにおいて、ドライバD1がフィードバックF12の領域をしないで、フィードバックF11の領域のみを使用する場合には、モータM1は、S86の処理を実行しなくてもよい。そして、モータM1は、パケットをドライバD1宛てに送出する(S87)。
【0085】
次に、ドライバD1がパケットを受信する(S88)。そして、ドライバD1は、プロセスデータ内のアクセス許可された領域からドライバD1宛てフィードバックF11、F12を読み取る(S89)。S89の処理も、折り返して転送されたパケット内の自身に対応する領域からそれぞれのドライバに対応する電動機において検出された物理量を取得することの一例である。
【0086】
ただし、図12で説明したように、制御システム100Bにおいて、フィードバックF11、F12の一方だけが使用されてもよい。その場合には、ドライバD1は、フィードバックF11、F12の一方だけを読み取るようにしてもよい。次に、ドライバD1は、パケットを制御装置10に送出する(S90)とともに、S59の処理で取得済みの指令C1とフィードバックF11、F12にしたがってモータM1を制御する(S91)。
【0087】
(実施形態の効果)
以上述べたように、本実施形態の制御システム100Bは、第1の実施形態と同様、通信線LCにより、制御装置10、ドライバD1等、およびモータM1(エンコーダE1)等をデイジーチェーンで接続した構成を有する。ただし、本実施形態では、制御装置10
からのパケットがデイジーチェーンを1往復する間に、以下の処理1乃至3が制御装置10と該当するスレーブノードで実行される。
【0088】
(1)制御装置10がドライバD1等に目標値を含む指令を伝達し、ドライバD1等が指令を取得する。
【0089】
(2)モータM1等がエンコーダE1等で計測されたフィードバック情報をパケットのフィードバックF1等の領域に書き込む。
【0090】
(3)モータM1等がパケットのフィードバックF1等の領域からモータM1等で書き込まれたフィードバック(エンコーダE1等で検出された物理量)を取得する。
【0091】
その結果、ドライバD1等、モータM1(エンコーダE1)等を複数含む制御システム100Bにおいては、ドライバD1等は、第1の実施形態で例示した制御システム100Aの場合よりも、レスポンスよくモータM1等を制御できる。
【0092】
なお、本実施形態では、図2乃至図7に例示のように、デイジーチェーンにおいて、ドライバD1等が制御対象のモータM1等よりも制御装置10に近い側に位置することが必要である。すなわち、デイジーチェーンにおいて、ドライバD1等が制御対象のモータM1等よりも制御装置10に近い側に位置してデイジーチェーン構造に接続される。これにより、パケット1往復でのドライバD1等への指示と、モータM1等からドライバD1等へのフィードバックが可能となる。
【0093】
<その他の実施形態>
<付記>
1. 電動機(M1乃至M4)を駆動するドライバ(D1乃至D4)と前記電動機の回転に関する物理量を検出するエンコーダ(E1、E2)を有する前記電動機(M1乃至M4)とを含む複数の制御機構(M1乃至M4、D1乃至D4)と、
前記複数の制御機構を制御する制御装置(100)と、を備え、
前記複数の制御機構に含まれるそれぞれの前記ドライバ、それぞれの前記電動機および前記制御装置は、パケット転送とそれぞれの前記エンコーダへの電源供給とが可能なデイジーチェーン構造のネットワーク(N1)で接続され、
前記制御装置(100)は、パケット内で前記複数の制御機構のそれぞれのドライバ(D1乃至D4)に対応する領域にそれぞれのドライバ宛の指令を設定して前記パケットを前記デイジーチェーン構造の次の接続先に送信し、
前記複数の制御機構のそれぞれのドライバ(D1乃至D4)は、前記デイジーチェーン構造の送信元から受信したパケット内の自身に対応する領域から前記制御装置から自身に宛てた指令を取得し、前記デイジーチェーン構造の次の宛先に前記受信したパケットを送信し、
前記複数の制御機構のそれぞれの電動機(M1乃至M4)は、受信したパケット内の自身に対応する領域に前記それぞれの電動機が有するエンコーダによって検出された物理量を設定して、前記デイジーチェーン構造の次の宛先に前記受信したパケットを送信する、制御システム(100、100A、100B)。
【符号の説明】
【0094】
10 制御装置
100、100A、100B 制御システム
D1、D2、D3、D4 ドライバ
E1、E2、E3、E4 エンコーダ
LC 通信線
LP1、LP2 電力線
M1、M2、M3、M4 モータ
SN1、SN2 センサ
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