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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】サーバ装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/00 20220101AFI20240925BHJP
   G06F 9/50 20060101ALI20240925BHJP
   G06F 16/903 20190101ALI20240925BHJP
   G06F 16/9035 20190101ALI20240925BHJP
【FI】
H04L67/00
G06F9/50 150A
G06F16/903
G06F16/9035
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021056436
(22)【出願日】2021-03-30
(65)【公開番号】P2022153753
(43)【公開日】2022-10-13
【審査請求日】2023-10-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】本池 哲
(72)【発明者】
【氏名】石川 伸
(72)【発明者】
【氏名】岡林 芳弘
(72)【発明者】
【氏名】阿部 俊典
(72)【発明者】
【氏名】猪原 翔太
【審査官】木村 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-109548(JP,A)
【文献】特開2010-128644(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111277628(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111669444(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/00
G06F 9/50
G06F 16/903
G06F 16/9035
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが操作可能な端末装置、及び、プログラムを実行して実行結果を当該端末装置に提供する複数の実行装置と通信可能なサーバ装置であって、
プログラムの識別情報を含む検索要求を前記端末装置から受信した場合に、前記複数の実行装置の中から、当該識別情報が示すプログラムを実行可能であって当該プログラムに対応する性能を満たす実行装置を検索する検索手段と、
前記検索手段により検索された実行装置の中から最も性能が低い実行装置から優先して使用するように指示又は処理する指示手段と、
を備えるサーバ装置。
【請求項2】
前記検索手段は、前記複数の実行装置の中から、前記識別情報が示すプログラムを実行可能であって当該プログラムに対応する性能を満たし、且つ、前記端末装置との間の通信速度が、当該プログラムに対応する通信速度を満たす実行装置を検索する、
請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記検索手段は、前記識別情報が示すプログラムを実行可能であって当該プログラムに対応する性能を満たし、且つ、当該プログラムと同一のプログラムを実行する又は実行している実行装置を検索し、
前記指示手段は、前記検索手段により検索された実行装置の中に前記同一のプログラムを実行する又は実行している実行装置がある場合には、前記性能に係わらず、前記同一のプログラムを実行する又は実行している実行装置から優先して使用するように指示又は処理する、
請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記端末装置のユーザに係るユーザ情報を取得する取得手段、
を更に備え、
前記指示手段は、前記取得手段が取得したユーザ情報が所定条件を満たす場合には、前記検索手段により検索された実行装置の中から最も性能が高い実行装置から優先して使用するように指示又は処理し、前記取得手段が取得したユーザ情報が所定条件を満たさない場合には、前記検索手段により検索された実行装置の中から最も性能が低い実行装置から優先して使用するように前記端末装置に指示又は処理する、
請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項5】
現在の曜日又は現在の時間帯に基づき、前記所定条件を変更する変更手段、
を更に備える請求項4に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記実行装置は、施設に設置されており、前記プログラムとしてゲームプログラムを実行してゲームを前記端末装置に提供する、
請求項1乃至5の何れか1項に記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記施設毎に、前記実行装置の使用率を算出し、算出した使用率に基づき、当該実行装置の増減を提案する提案手段、
を更に備える請求項6に記載のサーバ装置。
【請求項8】
ユーザが操作可能な端末装置、及び、プログラムを実行して実行結果を当該端末装置に提供する複数の実行装置と通信可能なコンピュータを、
プログラムの識別情報を含む検索要求を前記端末装置から受信した場合に、前記複数の実行装置の中から、前記識別情報が示すプログラムを実行可能であって当該プログラムに対応する性能を満たす実行装置を検索する検索手段、
前記検索手段により検索された実行装置の中から最も性能が低い実行装置から優先して使用するように指示又は処理する指示手段、
として機能させるためのプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ゲームサーバ(実行装置)がプログラムを実行し、その実行結果をユーザが所持する端末(第二端末装置)に送信することで、ユーザにゲームを提供するという、所謂クラウドゲームが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-092877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、実行装置が複数ある場合、性能が高い実行装置が先に使用されてしまうと、余っている性能が低い実行装置では、プログラムによっては実行できずに、無駄に空いてしまう(稼働しない)という問題がある。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザの端末に接続される複数の実行装置がある場合において、実行装置が無駄に空いてしまうことを抑制できるサーバ装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の第一態様に係るサーバ装置は、ユーザが操作可能な端末装置、及び、プログラムを実行して実行結果を当該端末装置に提供する複数の実行装置と通信可能なサーバ装置である。そして、サーバ装置は、プログラムの識別情報を含む検索要求を前記端末装置から受信した場合に、前記複数の実行装置の中から、当該識別情報が示すプログラムを実行可能であって当該プログラムに対応する性能を満たす実行装置を検索する検索手段と、前記検索手段により検索された実行装置の中から最も性能が低い実行装置から優先して使用するように指示又は処理する指示手段と、を備える。
【0007】
また、本発明の第二態様に係るサーバ装置では、前記検索手段は、前記複数の実行装置の中から、前記識別情報が示すプログラムを実行可能であって当該プログラムに対応する性能を満たし、且つ、前記端末装置との間の通信速度が、当該プログラムに対応する通信速度を満たす実行装置を検索する。
【0008】
また、本発明の第三態様に係るサーバ装置では、前記検索手段は、前記識別情報が示すプログラムを実行可能であって当該プログラムに対応する性能を満たし、且つ、当該プログラムと同一のプログラムを実行する又は実行している実行装置を検索し、前記指示手段は、前記検索手段により検索された実行装置の中に前記同一のプログラムを実行する又は実行している実行装置がある場合には、前記性能に係わらず、前記同一のプログラムを実行する又は実行している実行装置から優先して使用するように指示又は処理する。
【0009】
また、本発明の第四態様に係るサーバ装置では、前記端末装置のユーザに係るユーザ情報を取得する取得手段、を更に備え、前記指示手段は、前記取得手段が取得したユーザ情報が所定条件を満たす場合には、前記検索手段により検索された実行装置の中から最も性能が高い実行装置から優先して使用するように指示又は処理し、前記取得手段が取得したユーザ情報が所定条件を満たさない場合には、前記検索手段により検索された実行装置の中から最も性能が低い実行装置から優先して使用するように指示又は処理する。
【0010】
また、本発明の第五態様に係るサーバ装置では、現在の曜日又は現在の時間帯に基づき、前記所定条件を変更する変更手段、を更に備える。
【0011】
また、本発明の第六態様に係るサーバ装置では、前記実行装置は、施設に設置されており、前記プログラムとしてゲームプログラムを実行してゲームを前記端末装置に提供する。
【0012】
また、本発明の第七態様に係るサーバ装置は、前記施設毎に、前記実行装置の使用率を算出し、算出した使用率に基づき、当該実行装置の増減を提案する提案手段、を更に備える。
【0013】
また、本発明の第八態様に係るプログラムは、ユーザが操作可能な端末装置、及び、プログラムを実行して実行結果を当該端末装置に提供する複数の実行装置と通信可能なコンピュータを、以下のように機能させる。すなわち、プログラムの識別情報を含む検索要求を前記端末装置から受信した場合に、前記複数の実行装置の中から、前記識別情報が示すプログラムを実行可能であって当該プログラムに対応する性能を満たす実行装置を検索する検索手段、前記検索手段により検索された実行装置の中から最も性能が低い実行装置から優先して使用するように指示又は処理する指示手段、として機能させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザの端末に接続される複数の実行装置がある場合において、実行装置が無駄に空いてしまうことを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】情報処理システムの全体構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図2図1に示すゲームサーバのハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図3図1に示す第一端末装置のハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図4図1に示す第二端末装置のハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図5図1に示すマッチングサーバのハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図6】情報処理システムの特にマッチングサーバ及び第二端末装置の機能的構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図7】第二端末装置のユーザにゲームを提供する場合に情報処理システム1が実行するゲーム処理の流れの一例を示す図である。
図8図7に示すゲーム処理から続く処理である。
図9A】接続候補リストの一例としての接続候補リストの説明図である。
図9B】接続候補リストの他の例としての接続候補リストの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照しながら本発明の複数の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素及びステップに対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0017】
<全体構成>
図1は、情報処理システム1の全体構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0018】
図1に示すように、情報処理システム1は、実行装置の一例としての複数のゲームサーバ10と、複数の第一端末装置12と、複数の第二端末装置14と、サーバ装置としてのマッチングサーバ16と、を備える。これらのうち、ゲームサーバ10と第一端末装置12とは、ローカルエリアネットワークN1を介して互いに通信可能に構成されている。また、ゲームサーバ10と第二端末装置14とマッチングサーバ16とは、インターネットN2を介して互いに通信可能に構成されている。
【0019】
ゲームサーバ10は、一の施設S1や他の施設S2等の複数の施設Sに配置されている。このゲームサーバ10は、ゲームプログラムを実行し、その実行結果であるゲームを、第一端末装置12のユーザ及び第二端末装置14のユーザに提供する。なお、施設Sとしては、例えば、ゲームセンターや、ホテル、レジャー施設、データセンター等が挙げられる。
【0020】
第一端末装置12は、各施設Sに配置されている。この第一端末装置12は、ゲームサーバ10からゲームの提供を受ける。そして、第一端末装置12は、提供を受けたゲームをユーザがプレイする際に、当該ユーザの操作を受け付ける。
【0021】
第二端末装置14は、施設S外のものであり、例えばユーザが所持するものである。この第二端末装置14は、ゲームサーバ10からゲームの提供を受ける。そして、第二端末装置14は、提供を受けたゲームをユーザがプレイする際に、当該ユーザの操作を受け付ける。第二端末装置14としては、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等が挙げられる。
【0022】
マッチングサーバ16は、第二端末装置14のユーザがゲームをプレイする際、当該ユーザと、複数のゲームサーバ10のうち何れか一つのゲームサーバとをマッチングする。
【0023】
<ハードウェア構成>
図2は、図1に示すゲームサーバ10のハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0024】
図2に示すように、ゲームサーバ10は、制御基板20と、外部記憶装置22と、通信装置24と、を備える。これら制御基板20と、外部記憶装置22と、通信装置24は、バスB1を介して電気的に接続されている。
【0025】
制御基板20は、第一端末装置12の制御基板30よりも高性能で高価な基板であり、ゲームサーバ10に集積されている。具体的には、制御基板20は、第一端末装置12の数と同数以上が集積されている好ましい。この制御基板20は、CPU(Central Processing Unit)20Aと、メモリ20Bと、内部記憶装置20Cと、を備える。CPU20Aは、アプリケーションプログラム26(以下、「アプリ26」と称す。)を実行可能であり、例えば、処理が重いゲームプログラムをスムーズに実行可能な程、高性能なものである。メモリ20Bは、CPU20Aが実行するアプリ26を一時的に展開する記憶装置である。内部記憶装置20Cは、ハードディスク等で構成される。この内部記憶装置20Cには、アプリA、アプリB等、施設Sや需要に応じた複数の種類のアプリ26が記憶されている。アプリ26としては、例えば、ゲームプログラム、画像解析プログラム、気象解析プログラム、AI(Artificial Intelligence)プログラム等が挙げられる。本実施形態では、アプリ26がゲームプログラムである場合を説明する。
【0026】
外部記憶装置22は、ハードディスク等で構成される。この外部記憶装置22には、内部記憶装置20Cに記憶されているアプリ26の数以上の数のアプリ26が記憶されている。各記憶装置の記憶容量にもよるが、例えば、内部記憶装置20Cに記憶されているアプリ26の数が2、30程度であれば、外部記憶装置22に記憶されているアプリ26の数は、100以上である。この外部記憶装置22に記憶されているアプリ26は、ユーザが利用する際等、必要に応じて、内部記憶装置20Cにインストールされる。
【0027】
通信装置24は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置24は、例えば、第一端末装置12との間で各種の情報を送受信する。
【0028】
なお、ゲームサーバ10は、単一の情報処理装置より構成されるものであっても、通信ネットワーク上に分散した複数の情報処理装置より構成されるものであってもよい。また、図2は、ゲームサーバ10が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、ゲームサーバ10は、例えばサーバ装置が一般的に備える他の構成を備えることができる。
【0029】
図3は、図1に示す第一端末装置12のハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0030】
図3に示すように、第一端末装置12は、制御基板30と、外部記憶装置32と、操作装置34と、表示装置36と、通信装置38と、を備える。なお、これら制御基板30と、外部記憶装置32と、操作装置34と、表示装置36と、通信装置38とは、バスB2を介して電気的に接続されている。
【0031】
制御基板30は、CPU30Aと、メモリ30Bと、を備える。CPU30Aは、CPU20Aよりも低性能なもので安価なものである。このCPU30Aは、広告映像等を再生可能である。メモリ30Bは、プログラムを一時的に展開可能である。
【0032】
外部記憶装置32には、広告映像等のデータが記憶されている。
【0033】
操作装置34は、ユーザの操作を受け付けてその操作情報を第一端末装置12に入力するものである。この操作装置34は、第一端末装置12の種類に応じたものが用意されていてもよい。
【0034】
表示装置36は、アプリ26の実行結果、例えばゲーム画像を表示する。この表示装置36は、第一端末装置12の種類に応じたものが用意されていてもよい。
【0035】
通信装置38は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置38は、例えば、ゲームサーバ10との間で各種の情報を送受信する。
【0036】
図4は、図1に示す第二端末装置14のハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0037】
図4に示すように、第二端末装置14は、CPU50と、メモリ52と、表示装置54と、音出力装置56と、入力装置58と、通信装置60と、を備える。なお、これらCPU50と、メモリ52と、表示装置54と、音出力装置56と、入力装置58と、通信装置60とは、バスB3を介して電気的に接続されている。
【0038】
CPU50は、表示装置54や音出力装置56等を制御する。
【0039】
メモリ52は、各種データや各種プログラムを記憶する。
【0040】
表示装置54は、ゲームのゲーム画面を表示する。
【0041】
音出力装置56は、ゲームのゲーム音を出力する。
【0042】
入力装置58は、ユーザの操作情報を第二端末装置14に入力する。
【0043】
通信装置60は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置60は、例えば、ゲームサーバ10との間で各種の情報を送受信する。
【0044】
図5は、図1に示すマッチングサーバ16のハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0045】
図5に示すように、マッチングサーバ16は、制御基板70と、通信装置76と、記憶装置78と、を備える。制御基板70は、CPU(Central Processing Unit)72及びメモリ74を主に備えて構成される。
【0046】
制御基板70では、CPU72がメモリ74又は記憶装置78等に格納された所定のプログラムを実行することにより、各種の機能的構成として機能する。この機能的構成の詳細については後述する。
【0047】
通信装置76は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置76は、例えば、第二端末装置14との間で各種の情報を送受信する。
【0048】
記憶装置78は、ハードディスク等で構成される。この記憶装置78は、制御基板70における処理の実行に必要な各種プログラムや各種の情報、及び処理結果の情報を記憶する。
【0049】
なお、マッチングサーバ16は、専用又は汎用のサーバ・コンピュータなどの情報処理装置を用いて実現することができる。また、マッチングサーバ16は、単一の情報処理装置より構成されるものであっても、通信ネットワークNT上に分散した複数の情報処理装置より構成されるものであってもよい。また、図5は、マッチングサーバ16が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、マッチングサーバ16は、サーバが一般的に備える他の構成を備えることができる。
【0050】
<機能的構成>
図6は、情報処理システム1の特にマッチングサーバ16及び第二端末装置14の機能的構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0051】
図6に示すように、マッチングサーバ16は、機能的構成として、記憶手段80と、取得手段82と、検索手段84と、指示手段86と、変更手段88と、提案手段90と、を備える。これらの機能的構成は、CPU72がプログラムを実行することにより実現される。
【0052】
記憶手段80は、例えば、サーバリスト80Aと、ユーザ情報80Bと、を記憶する機能を有する。サーバリスト80Aには、地域毎に、複数の施設Sの名称と、各施設Sに設置されているゲームサーバ10のIPアドレス(Internet Protocol Address)などの通信接続情報と、各施設Sに設置されているゲームサーバ10の性能と、が記述されている。ユーザ情報80Bは、第一端末装置12のユーザ毎に、及び、第二端末装置14のユーザ毎に、氏名や年齢、ユーザID、パスワード、会員情報等の情報を含む。なお、ゲームサーバ10の性能とは、CPU20Aの性能、GPU20Bの性能、メモリの性能20Cの何れか1つの性能であっても、これらの性能の総合した性能であってもよく、また制御装置20の性能であってもよい。
【0053】
取得手段82は、記憶手段80からユーザ情報80Bを取得する機能を有する。
【0054】
検索手段84は、ゲームプログラムの識別情報を含む検索要求を第一端末装置12又は第二端末装置14から受信した場合に、複数のゲームサーバ10の中から、当該識別情報が示すゲームプログラムを実行可能であって当該ゲームプログラムに対応する性能又は当該ゲームプログラムの種類に対応する性能を満たすゲームサーバ10を検索する機能を有する。また、検索手段84は、複数のゲームサーバ10の中から、識別情報が示すゲームプログラムを実行可能であって当該ゲームプログラムに対応する性能を満たし、且つ、検索要求した端末装置との間の通信速度が、当該ゲームプログラムに対応する通信速度を満たすゲームサーバ10を検索してもよい。また、検索手段84は、識別情報が示すゲームプログラムを実行可能であって当該ゲームプログラムに対応する性能を満たし、且つ、当該ゲームプログラムと同一のゲームプログラムを実行する又は実行しているゲームサーバ10を検索してもよい。
【0055】
指示手段86は、検索手段84の検索により得られたゲームサーバ10の中から最も性能が低いゲームサーバから優先して使用するように指示又は処理する機能を有する。指示又は処理について具体的には、指示手段86は、検索要求した端末装置に指示したり、ゲームサーバ10に指示したり、最も性能が低いゲームサーバ10と端末装置とを通信接続させる処理を実行したりすることが挙げられる。また、指示手段86は、検索手段84の検索により得られたゲームサーバ10の中に同一のプログラムを実行する又は実行しているゲームサーバ10がある場合には、性能に係わらず、同一のプログラムを実行する又は実行しているゲームサーバから優先して使用するように指示又は処理してもよい。また、指示手段86は、取得手段82が取得したユーザ情報80Bが所定条件を満たす場合には、検索手段84の検索により得られたゲームサーバ10の中から最も性能が高いゲームサーバから優先して使用するように指示又は処理し、取得手段82が取得したユーザ情報80Bが所定条件を満たさない場合には、検索手段84の検索により得られたゲームサーバ10の中から最も性能が低いゲームサーバから優先して使用するように指示又は処理する。上記所定条件としては、ユーザの会員ランクが閾値以上という条件、ユーザの会員ランクが閾値未満という条件、ユーザの会員情報が有料会員を示すという条件、ユーザの会員情報が無料会員を示すという条件、ユーザのプレイ履歴が閾値以上という条件、ユーザのプレイ履歴が閾値未満という条件、ユーザのプレイヤランクが閾値以上という条件、ユーザのプレイヤランクが閾値未満という条件、ユーザのゲームに対する課金量が閾値以上という条件、ユーザのゲームに対する課金量が閾値未満という条件等が挙げられる。なお、会員ランクとは、マッチングサーバ16の管理者等に過去に支払っている会員料金が高いほど良く(高く)なるものである。また、有料会員とは、ユーザ情報80Bに登録しているユーザであって、マッチングサーバ16の管理者等に会員料金を支払っているユーザである。また、無料会員とは、ユーザ情報80Bに登録しているユーザであって、マッチングサーバ16の管理者等に会員料金を支払っていないユーザである。
【0056】
変更手段88は、現在の曜日又は現在の時間帯に基づき、上記所定条件を変更する機能を有する。例えば、変更手段88は、現在の曜日が平日であれば、ユーザ数が休日に比べて少ないことが予想されるため所定条件を緩和し、現在の曜日が休日であれば、ユーザ数が平日に比べて多いことが予想されるため所定条件を緩和しない又は強化する。具体的には、変更手段88は、現在の曜日が平日であれば、ユーザの会員ランクがX(Xは正の整数)以上という条件に変更し、現在の曜日が休日であれば、ユーザの会員ランクがY(Yは正の整数であって、Y>X)以上という条件に変更する。
【0057】
提案手段90は、施設S毎に、マッチングサーバ16によるマッチング履歴等からゲームサーバ10の使用率を算出し、算出した使用率に基づき、当該ゲームサーバ10の増減を施設Sの管理者又はマッチンサーバ16の管理者に提案する機能を有する。具体的には、提案手段90は、ある施設Sのゲームサーバ10の使用率が所定期間90%以上であることを継続した場合には、ゲームサーバ10を増やすことを提案する。また、提案手段90は、ある施設Sのゲームサーバ10の使用率が所定期間50%未満であることを継続した場合には、ゲームサーバ10を減らすことを提案する。
【0058】
また、第二端末装置14は、機能的構成として、決定手段100と、要求手段102と、接続手段104と、を備える。これらの機能的構成は、CPU50がプログラムを実行することにより実現される。
【0059】
決定手段100は、ユーザが選択したゲームプログラムの実行に必要な又は推奨されるゲームサーバ10の性能を決定する機能を有する。
【0060】
要求手段102は、ゲームサーバ10やマッチングサーバ16に対して所定の要求をする機能を有する。
【0061】
接続手段104は、ゲームサーバ10との通信接続を確立するための機能を有する。
【0062】
<ゲーム処理の流れ>
図7は、第二端末装置14のユーザにゲームを提供する場合に情報処理システム1が実行するゲーム処理の流れの一例を示す図である。なお、以下の処理の内容及び順番は適宜変更することができる。また、第一端末装置12のユーザにゲームを提供する場合は、原則、当該第一端末装置12が設置されている施設Sのゲームサーバ10を使用するが、以下と同様の処理で、第一端末装置12のユーザにゲームを提供するゲームサーバ10がマッチングされてもよい。
【0063】
(ステップSP10)
第二端末装置14の要求手段102は、ユーザの操作を受け付けた場合に、当該ユーザのユーザIDやパスワード、IPアドレス等を含むログイン要求をマッチングサーバ16に送信する。そして、処理は、ステップSP12の処理に移行する。
【0064】
(ステップSP12)
マッチングサーバ16は、第二端末装置14からログイン要求を受信する。これに応答して、マッチングサーバ16は、ログイン要求に含まれるユーザIDやパスワードと、記憶手段80に記憶されているユーザ情報80Bとに基づき、認証処理を実行する。この認証処理が成功した場合、処理は、ステップSP14の処理に移行する。なお、認証処理が失敗した場合、第二端末装置14にエラーが出力された後、図7に示す一連の処理が終了する。
【0065】
(ステップSP14)
マッチングサーバ16は、複数のゲームプログラムの名前等が記述された選択画像を要求元の第二端末装置14に送信する。そして、処理は、ステップSP16の処理に移行する。
【0066】
(ステップSP16)
第二端末装置14は、マッチングサーバ16から選択画像を受信する。これに応答して、第二端末装置14は、受信した選択画像を表示装置54に表示する。選択画像が表示されると、第二端末装置14のユーザは、選択画像に記述されている複数のゲームプログラムの中から一つのゲームプログラムを選択する。そして、処理は、ステップSP18の処理に移行する。
【0067】
(ステップSP18)
第二端末装置14の要求手段102は、ユーザからのゲームプログラムの選択を受け付けると、通信速度の測定要求をマッチングサーバ16に送信する。そして、処理は、ステップSP20の処理に移行する。
【0068】
(ステップSP20)
マッチングサーバ16は、第二端末装置14から測定要求を受信する。これに応答して、マッチングサーバ16の検索手段84は、地域毎に、複数の施設Sの中から一の施設をそれぞれ抽出する。例えば、サーバリスト80Aに各地域を代表する施設が登録されている場合、マッチングサーバ16は、地域毎に、複数の施設Sの中から代表する一の施設をそれぞれ抽出する。そして、処理は、ステップSP22の処理に移行する。
【0069】
(ステップSP22)
マッチングサーバ16の取得手段82は、抽出した各施設のゲームサーバ10の通信接続情報としてそれぞれのIPアドレスをサーバリスト80Aから取得する。続いて、マッチングサーバ16は、地域毎に抽出された一の施設のゲームサーバ10と、第二端末装置14との間の通信速度を測定する測定指示を当該第二端末装置14に出力(送信)する。なお、この測定指示には、マッチングサーバ16が取得した各施設のゲームサーバ10のIPアドレスを含む。そして、処理は、ステップSP24の処理に移行する。
【0070】
(ステップSP24)
第二端末装置14は、マッチングサーバ16から測定指示を受信する。これに応答して、第二端末装置14は、測定指示に含まれる各IPアドレスに基づき、当該第二端末装置14と、地域毎に抽出された一の施設のゲームサーバ10との間の通信速度をそれぞれ測定する。続いて、第二端末装置14は、通信速度の測定結果をマッチングサーバ16に送信する。そして、処理は、ステップSP26の処理に移行する。
【0071】
(ステップSP26)
マッチングサーバ16は、第二端末装置14から測定結果を受信する。これに応答して、検索手段84は、受信した測定結果の中で最も通信速度が速い測定結果を示した施設に紐づけられている一地域を抽出する。そして、処理は、ステップSP28の処理に移行する。
【0072】
(ステップSP28)
マッチングサーバ16の取得手段82は、抽出した一地域に紐づけられている複数の施設Sのゲームサーバ10の通信接続情報としてそれぞれのIPアドレスをサーバリスト80Aから取得する。続いて、マッチングサーバ16は、一地域に紐づけられている複数の施設Sのゲームサーバ10と、第二端末装置14との間の通信速度を測定する測定指示を当該第二端末装置14に出力(送信)する。なお、この測定指示には、マッチングサーバ16が取得した各IPアドレスを含む。そして、処理は、ステップSP30の処理に移行する。
【0073】
(ステップSP30)
第二端末装置14は、マッチングサーバ16から測定指示を受信する。これに応答して、第二端末装置14は、測定指示に含まれる各IPアドレスに基づき、当該第二端末装置14と、一地域に紐づけられている複数の施設Sのゲームサーバ10との間の通信速度をそれぞれ測定する。そして、処理は、ステップSP32の処理に移行する。
【0074】
(ステップSP32)
第二端末装置14の決定手段100は、ステップSP16にて選択を受け付けたゲームプログラム(の種類)や第二端末装置14の性能に対応する(必要な又は推奨される)通信速度(以下、「推奨通信速度」という。)を決定する。また、決定手段100は、ステップSP16にて選択を受け付けたゲームプログラム(の種類)や第二端末装置14の性能に対応する(必要な又は推奨される)ゲームサーバ10の性能(以下、「推奨性能」という。)を決定する。そして、処理は、ステップSP34の処理に移行する。
【0075】
(ステップSP34)
第二端末装置14の要求手段102は、ステップSP16にて選択を受け付けたゲームプログラムの識別情報と、ステップSP30にて測定した通信速度の測定結果と、ステップSP32にて決定した推奨通信速度及び推奨性能と、を含む検索要求をマッチングサーバ16に送信する。そして、処理は、ステップSP36の処理に移行する。
【0076】
(ステップSP36)
マッチングサーバ16は、第二端末装置14から検索要求を受信する。これに応答して、マッチングサーバ16の検索手段84は、受信した検索要求に含まれる通信速度の測定結果と推奨通信速度とに基づき、一地域に紐づけられている複数の施設Sのゲームサーバ10の中から、受信した検索要求に含まれる推奨通信速度を満たすものを検索する。そして、処理は、ステップSP38の処理に移行する。
【0077】
(ステップSP38)
検索手段84は、サーバリスト80Aに基づき、推奨通信速度を満たすゲームサーバ10の中から、検索要求に含まれる識別情報が示すゲームプログラムを実行可能であって当該ゲームプログラムに対応する推奨性能を満たすものを検索する。そして、処理は、ステップSP40の処理に移行する。なお、ステップSP36とステップSP38の順番は適宜変更してもよい。
【0078】
(ステップSP40)
検索手段84は、要求元の第二端末装置14のユーザに係るユーザ情報80Bを取得し、取得したユーザ情報80Bが所定条件を満たすか否かを判定する。本実施形態では、検索手段84は、取得したユーザ情報80Bに含まれる会員情報が有料会員を示すという条件を満たすか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には処理はステップSP42の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には処理はステップSP44の処理に移行する。
【0079】
(ステップSP42)
指示手段86は、検索手段により検索されたゲームサーバ10の中から最も性能が高いゲームサーバから優先して使用するよう第二端末装置14に指示できるように、サーバリスト80Aに基づき、検索手段84により検索されたゲームサーバ10の中から最も性能が高いゲームサーバから順にIPアドレスを記述した接続候補リストを生成する。
【0080】
図9Aは、接続候補リスト110の一例としての接続候補リスト110Aの説明図である。
【0081】
図9Aに示すように、接続候補リスト110Aには、検索手段84により検索されたゲームサーバ10の中から最も性能が高いゲームサーバから若い行順に記述されている。なお、性能は、図中の数値が高いほど良い(高い)ものとする。
【0082】
図7に戻って、処理は、ステップSP52の処理に移行する。
【0083】
(ステップSP44)
ステップSP40で否定判定された場合、検索手段84は、検索したゲームサーバ10に問い合わせることで、検索したゲームサーバ10の中から更に、検索要求に含まれる識別情報が示すゲームプログラムと同一のゲームプログラムを実行しているものを検索する。そして、処理は、ステップSP46の処理に移行する。
【0084】
(ステップSP46)
検索手段84は、検索の結果、検索要求に含まれる識別情報が示すゲームプログラムと同一のゲームプログラムを実行しているゲームサーバ10が有るか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には処理はステップSP50の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には処理はステップSP48の処理に移行する。
【0085】
(ステップSP48)
指示手段86は、検索手段84により検索されたゲームサーバ10の中から最も性能が低いゲームサーバから優先して使用するよう第二端末装置14に指示できるように、サーバリスト80Aに基づき、検索手段84により検索されたゲームサーバ10の中から最も性能が低いゲームサーバから順にIPアドレスを記述した接続候補リスト110を生成する。
【0086】
図9Bは、接続候補リスト110の他の例としての接続候補リスト110Bの説明図である。
【0087】
図9Bに示すように、接続候補リスト110Bには、検索手段84により検索されたゲームサーバ10の中から最も性能が低いゲームサーバから若い行順に記述されている。なお、性能は、図中の数値が高いほど良い(高い)ものとする。
【0088】
図7に戻って、処理は、ステップSP52の処理に移行する。
【0089】
(ステップSP50)
指示手段86は、性能に係わらず、同一のプログラムを実行する又は実行しているゲームサーバ10から優先して使用するよう第二端末装置14に指示できるように、検索手段84により検索されたゲームサーバ10の中から同一のプログラムを実行する又は実行しているゲームサーバから順にIPアドレスを記述した接続候補リスト110を生成する。そして、処理は、ステップSP52の処理に移行する。
【0090】
(ステップSP52)
指示手段86は、生成した接続候補リスト110を含む接続指示を要求元の第二端末装置14に送信する。そして、処理は、ステップSP60の処理に移行する。
【0091】
図8は、図7に示すゲーム処理から続く処理である。
【0092】
(ステップSP60)
第二端末装置14は、マッチングサーバ16から接続指示を受信する。これに応答して、第二端末装置14の接続手段104は、接続候補リスト110の行番号を示す変数iをインクリメントする(i=i+1)。なお、変数iの初期値は0である。そして、処理は、ステップSP62の処理に移行する。
【0093】
(ステップSP62)
接続手段104は、受信した接続指示に含まれる接続候補リスト110においてi行目に記述されているIPアドレスを取得する。そして、処理は、ステップSP64の処理に移行する。
【0094】
(ステップSP64)
接続手段104は、取得したIPアドレスに基づき、ゲームサーバ10との通信接続の確立を試みる。そして、処理は、ステップSP66の処理に移行する。
【0095】
(ステップSP66)
接続手段104は、ゲームサーバ10との接続が確立したか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には処理はステップSP68の処理に移行し、当該判定が否定判定された場合には処理はステップSP60の処理に戻る。
【0096】
(ステップSP68)
第二端末装置14は、支払画像を表示装置54に表示する。そして、処理は、ステップSP70の処理に移行する。
【0097】
(ステップSP70)
第二端末装置14は、支払画像においてユーザによるプレイ料金の支払操作を受け付ける。これに応答して、第二端末装置14は、支払操作に基づく支払要求をゲームサーバ10に送信する。そして、処理は、ステップSP72の処理に移行する。
【0098】
(ステップSP72)
ゲームサーバ10は、第二端末装置14から支払要求を受け付ける。これに応答して、ゲームサーバ10は、支払要求に基づき、プレイ料金の支払処理を実行する。そして、処理は、ステップSP74の処理に移行する。
【0099】
(ステップSP74)
ゲームサーバ10は、支払処理したプレイ料金に応じた所定クレジットをユーザに付与し、その旨を第二端末装置14に通知する。そして、処理は、ステップSP76の処理に移行する。
【0100】
(ステップSP76)
第二端末装置14は、ゲームサーバ10から、クレジットを付与した旨の通知を受信する。これに応答して、第二端末装置14は、受信した通知を表示する。続いて、第二端末装置14は、ユーザの操作に応じて、ゲームの実行要求をゲームサーバ10に送信する。そして、処理は、ステップSP78の処理に移行する。
【0101】
(ステップSP78)
ゲームサーバ10は、第二端末装置14から実行要求を受信する。これに応答して、ゲームサーバ10は、ゲームプログラムの種類に応じてユーザのクレジットを所定数消費する。そして、処理は、ステップSP80の処理に移行する。
【0102】
(ステップSP80)
ゲームサーバ10は、ゲームプログラムを実行する。続いて、ゲームサーバ10は、ゲームプログラムの実行結果を要求元の第二端末装置14に送信する。そして、処理は、ステップSP82の処理に移行する。
【0103】
(ステップSP82)
第二端末装置14は、ゲームサーバ10から実行結果を受信する。これに応答して、第二端末装置14は、実行結果を表示装置54や音出力装置56等に出力する。そして、処理は、ステップSP84の処理に移行する。
【0104】
(ステップSP84)
第二端末装置14は、入力装置58を介して、ユーザの操作を受け付ける。これに応答して、第二端末装置14は、受け付けた操作の操作情報をゲームサーバ10に送信する。そして、処理は、ステップSP86の処理に移行する。
【0105】
(ステップSP86)
ゲームサーバ10は、第二端末装置14から操作情報を受信する。これに応答して、ゲームサーバ10は、受信した操作情報に基づき、ゲームを進行し、進行結果を要求元の第二端末装置14に送信する。そして、処理は、ステップSP88の処理に移行する。
【0106】
(ステップSP82)
第二端末装置14は、ゲームサーバ10から進行結果を受信する。これに応答して、第二端末装置14は、実行結果を表示装置54や音出力装置56等に出力する。
【0107】
以上のステップSP84からステップSP88の処理が繰り返されることで、第二端末装置14のユーザにゲームが提供される。
【0108】
<効果>
以上、本実施形態では、ユーザが操作可能な第二端末装置14、及び、プログラムを実行して実行結果を当該端末装置14に提供する複数のゲームサーバ10と通信可能なマッチングサーバ16が、プログラムの識別情報を含む検索要求を第二端末装置14から受信した場合に、複数のゲームサーバ10の中から、当該識別情報が示すプログラムを実行可能であって当該プログラムに対応する性能を満たすゲームサーバ10を検索する検索手段84と、検索手段84により検索されたゲームサーバ10の中から最も性能が低いゲームサーバ10から優先して使用するように指示又は処理する指示手段86と、を備える。
この構成によれば、検索手段84により検索されたゲームサーバ10の中から最も性能が低いゲームサーバ10から優先して使用するように第二端末装置14に指示するので、識別情報が示すプログラムに対応する性能が高い場合であっても、その性能に対応するゲームサーバ10が空いている可能性が高くなり、もって、ゲームサーバ10が無駄に空いてしまうことを抑制できる。
【0109】
また、本実施形態では、検索手段84は、複数のゲームサーバ10の中から、識別情報が示すプログラムを実行可能であって当該プログラムに対応する性能を満たし、且つ、第二端末装置14との間の通信速度が、当該プログラムに対応する通信速度を満たすゲームサーバを検索する。
この構成によれば、プログラムの実行結果をスムーズに第二端末装置14のユーザに提供することができる。
【0110】
また、本実施形態では、検索手段84は、識別情報が示すプログラムを実行可能であって当該プログラムに対応する性能を満たし、且つ、当該プログラムと同一のプログラムを実行する又は実行しているゲームサーバ10を検索し、指示手段86は、検索手段84により検索されたゲームサーバ10の中に同一のプログラムを実行する又は実行しているゲームサーバがある場合には、性能に係わらず、同一のプログラムを実行する又は実行しているゲームサーバから優先して使用するように指示又は処理する。
この構成によれば、検索手段84により検索されたゲームサーバ10の中に同一のプログラムを実行する又は実行しているゲームサーバがある場合には、当該ゲームサーバで当該プログラムを実行した方が互いにデータを共有することができるため、ゲームサーバを効率的に使用することができる。
【0111】
また、本実施形態では、第二端末装置14のユーザに係るユーザ情報80Bを取得する取得手段82、を更に備え、指示手段86は、取得手段82が取得したユーザ情報80Bが所定条件を満たす場合には、検索手段84により検索されたゲームサーバ10の中から最も性能が高いゲームサーバから優先して使用するように指示又は処理し、取得手段82が取得したユーザ情報80Bが所定条件を満たさない場合には、検索手段84により検索されたゲームサーバ10の中から最も性能が低いゲームサーバから優先して使用するように指示又は処理する。
この構成によれば、ユーザ情報80Bが所定条件を満たすユーザにとっては、快適にプログラムの実行結果が得られるようになるため、ユーザ情報80Bが所定条件を満たすようにユーザを誘導することができる。
【0112】
また、本実施形態では、現在の曜日又は現在の時間帯に基づき、所定条件を変更する変更手段88、を更に備える。
この構成によれば、現在の曜日又は現在の時間帯によってゲームサーバ10の稼働状況も異なるため、その稼働状況に合わせて所定条件を変更することができる。
【0113】
また、本実施形態では、ゲームサーバ10は、施設Sに設置されており、プログラムとしてゲームプログラムを実行してゲームを第二端末装置14に提供する。
この構成によれば、適切なゲームサーバ10が使用されるため、ユーザはスムーズにゲームをプレイすることができる。
【0114】
また、本実施形態では、マッチングサーバ16が、施設S毎に、ゲームサーバ10の使用率を算出し、算出した使用率に基づき、当該ゲームサーバ10の増減を提案する提案手段90を更に備える。
この構成によれば、施設Sの管理者にとって有益な提案を与えることができる。
【0115】
<変形例>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、上記実施形態に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、上記実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0116】
例えば、上記実施形態では、ゲームサーバ10がゲームを実行して第二端末装置14に提供する場合を説明したが、第一端末装置12がゲームを実行して第二端末装置14に提供してもよい。すなわち、ゲームを実行する実行装置は、ゲームサーバ10であっても、第一端末装置12であってもよい。実行装置が第一端末装置12である場合、マッチングサーバ16は、複数の施設Sの第一端末装置12の中から一台の第一端末装置12と、第二端末装置14とマッチングする。なお、この場合、ゲームサーバ10は、省略することもできる。
【0117】
また、上記実施形態では、実行装置としてのゲームサーバ10がゲームプログラムを実行する場合を説明したが、実行装置は、ゲームプログラム以外のアプリ26を実行してもよい。
【0118】
また、上記実施形態では、図7に示すステップSP42において、指示手段86は、ゲームサーバ10の中から最も性能が高いゲームサーバから順にIPアドレスを記述した接続候補リスト110Aを生成する場合を説明したが、指示手段86は、ゲームサーバ10の中から最も通信速度が速いゲームサーバから順にIPアドレスを記述した接続候補リスト110Aを生成してもよい。また、指示手段86は、ゲームサーバ10の中から最も性能が高く且つ最も通信速度が速いゲームサーバから順にIPアドレスを記述した接続候補リスト110Aを生成してもよい。また、ステップSP40及びステップSP42は省略することができる。また、ステップSP46及びステップSP50も省略することができる。
【0119】
また、図9A図9Bに示した性能110は、追加でアプリケーションプログラム26を実行する度に数値を減算し、性能110を変動させてもよい。この場合、実行するアプリケーションプログラム26においても、アプリごとに(図示しない)性能消費値を設定しておく必要がある。例えば、アプリAの性能消費値は「1」、アプリBは「2」といったように予め設定しておくことで、図9Aにおける△×ゲームセンターのIPアドレス△〇×〇のゲームサーバ10の性能値は「5」であるところ、アプリBを実行すると性能値は「3」に減算され、通信速度や性能を満たす条件が揃えば、そのぶんマッチングされやすくなる。なお、ステップSP46において、ゲームサーバ10が既に同一のアプリケーションプログラム26を実行している状態で更に追加で同じアプリを実行させたい場合は、ゲームサーバ10のメモリなどの資源を共通化することが出来るため、その追加のアプリの性能消費値をそのアプリの性能消費値を半分などの所定量を減じた値に設定してもよい。例えば、△×ゲームセンターのIPアドレス△〇×〇のゲームサーバ10で既にアプリBを実行しており、ここへ更に同じアプリを実行しようとした場合、アプリBの性能消費値は「2」であるところ、これを「1」に減じた数値を、現状の性能値は「3」から減じるようにすればよい。このようにすることで、より正確なゲームサーバ10の性能値を得ることが出来、効率よくゲームサーバ10を使うことが出来るようになる。
【符号の説明】
【0120】
16:マッチングサーバ(サーバ装置、コンピュータ)、84:検索手段、86:指示手段

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B