(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240925BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2021087250
(22)【出願日】2021-05-24
【審査請求日】2023-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】利根 優太
(72)【発明者】
【氏名】飯 潔倫
(72)【発明者】
【氏名】田中 唯之
(72)【発明者】
【氏名】石塚 真規
(72)【発明者】
【氏名】矢野 佑一郎
(72)【発明者】
【氏名】天野 成章
(72)【発明者】
【氏名】前田 優介
(72)【発明者】
【氏名】矢崎 圭
(72)【発明者】
【氏名】濱田 優
【審査官】青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第08788301(US,B1)
【文献】特開2020-190480(JP,A)
【文献】特開2020-135614(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0287499(US,A1)
【文献】特開2013-003871(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部及び記憶部を備える情報処理装置であって、
前記記憶部は、
第一の車両からの構成要素の取り外し、及び第二の車両への前記構成要素の取り付けに対応する施設の一覧を示す第1情報、
前記施設の予約可能日時に関する第2情報、
前記第一の車両からの前記構成要素の取り外しにかかる時間及び前記第二の車両への前記構成要素の取り付けにかかる時間に関する第3情報、並びに
前記構成要素の保管時間に応じた保管料に関する第4情報、
を記憶し、
前記制御部は、
前記第一の車両に含まれる
対象の構成要素を
前記第二の車両へ移動させる要求を、ユーザの端末から受けるこ
と、
前記ユーザの端末から前記要求を受けた場合に、
前記第1情報を参照することで、対象の構成要素の取り外し及び取り付けが対応可能な候補施設を抽出すること、
抽出された候補施設の前記第2情報、及び前記第3情報を参照することで、取り外し及び取り付けを行う対象施設、第一の車両から構成要素を取り外す第1予約時間、及び第一の車両から対象の構成要素を取り外した後に第二の車両に対象の構成要素を取り付ける第2予約時間を決定すること、
前記第1予約時間及び前記第2予約時間に前記対象施設を予約するための情報を生成すること、
前記第1予約時間の終了時点から前記第2予約時間の開始時点の間の時間を保管時間の値として算出すること、
前記第4情報を参照することで、算出された前記保管時間の値に応じた保管料の値を算出すること、並びに
算出された前記値の保管料を前記ユーザに請求するための情報を生成すること、
を実行す
る情報処理装置。
【請求項2】
前記第4情報は、前記保管時間が長くなるほど料金が高くなるように前記保管料を規定している、
請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
コンピュータが、
第一の車両からの構成要素の取り外し、及び第二の車両への前記構成要素の取り付けに対応する施設の一覧を示す第1情報、
前記施設の予約可能日時に関する第2情報、
前記第一の車両からの前記構成要素の取り外しにかかる時間及び前記第二の車両への前記構成要素の取り付けにかかる時間に関する第3情報、並びに
前記構成要素の保管時間に応じた保管料に関する第4情報、
を記憶部に記憶させること、
前記第一の車両に含まれる
対象の構成要素を第二の車両へ移動させる要求を、ユーザの端末から受けるこ
と、
前記ユーザの端末から前記要求を受けた場合に、
前記第1情報を参照することで、対象の構成要素の取り外し及び取り付けが対応可能な候補施設を抽出すること、
抽出された候補施設の前記第2情報、及び前記第3情報を参照することで、取り外し及び取り付けを行う対象施設、第一の車両から構成要素を取り外す第1予約時間、及び第一の車両から対象の構成要素を取り外した後に第二の車両に対象の構成要素を取り付ける第2予約時間を決定すること、
前記第1予約時間及び前記第2予約時間に前記対象施設を予約するための情報を生成すること、
前記第1予約時間の終了時点から前記第2予約時間の開始時点の間の時間を保管時間の値として算出すること、
前記第4情報を参照することで、算出された前記保管時間の値に応じた保管料の値を算出すること、並びに
算出された前記値の保管料を前記ユーザに請求するための情報を生成すること、
を実行する情報処理方法。
【請求項4】
前記第4情報は、前記保管時間が長くなるほど保管料が高くなるよう設定されている、請求項
3に記載の情報処理方法。
【請求項5】
コンピュータに、
第一の車両からの構成要素の取り外し、及び第二の車両への前記構成要素の取り付けに対応する施設の一覧を示す第1情報、
前記施設の予約可能日時に関する第2情報、
前記第一の車両からの前記構成要素の取り外しにかかる時間及び前記第二の車両への前記構成要素の取り付けにかかる時間に関する第3情報、並びに
前記構成要素の保管時間に応じた保管料に関する第4情報、
を記憶部に記憶させること、
前記第一の車両に含まれる
対象の構成要素を第二の車両へ移動させる要求を、ユーザの端末から受けるこ
と、
前記ユーザの端末から前記要求を受けた場合に、
前記第1情報を参照することで、対象の構成要素の取り外し及び取り付けが対応可能な候補施設を抽出すること、
抽出された候補施設の前記第2情報、及び前記第3情報を参照することで、取り外し及び取り付けを行う対象施設、第一の車両から構成要素を取り外す第1予約時間、及び第一の車両から対象の構成要素を取り外した後に第二の車両に対象の構成要素を取り付ける第2予約時間を決定すること、
前記第1予約時間及び前記第2予約時間に前記対象施設を予約するための情報を生成すること、
前記第1予約時間の終了時点から前記第2予約時間の開始時点の間の時間を保管時間の値として算出すること、
前記第4情報を参照することで、算出された前記保管時間の値に応じた保管料の値を算出すること、並びに
算出された前記値の保管料を前記ユーザに請求するための情報を生成すること、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載される電子コントロールユニット(ECU)のソフトウェアをアップデートする技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、車両間での構成要素の移動を促進させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の態様の一つは、
第一の車両に含まれる構成要素を第二の車両へ移動させる要求を、ユーザの端末から受けることと、
前記ユーザの端末から前記要求を受けた場合に、前記第一の車両から前記第二の車両へ前記構成要素を移動させる所定の施設を予約するための情報を生成することと、
を実行する制御部を備える情報処理装置である。
【0006】
本開示の態様の一つは、
コンピュータが、
第一の車両に含まれる構成要素を第二の車両へ移動させる要求を、ユーザの端末から受けることと、
前記ユーザの端末から前記要求を受けた場合に、前記第一の車両から前記第二の車両へ前記構成要素を移動させる所定の施設を予約するための情報を生成することと、
を実行する情報処理方法である。
【0007】
本開示の態様の一つは、
コンピュータに、
第一の車両に含まれる構成要素を第二の車両へ移動させる要求を、ユーザの端末から受けることと、
前記ユーザの端末から前記要求を受けた場合に、前記第一の車両から前記第二の車両へ前記構成要素を移動させる所定の施設を予約するための情報を生成することと、
を実行させるためのプログラムである。
【0008】
また、本開示の他の態様は、上記のプログラムを非一時的に記憶した記憶媒体である。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、車両間での構成要素の移動を促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態に係るシステムの概略構成を示す図である。
【
図2】実施形態に係るシステムを構成するサーバ、ユーザ端末、及び、施設端末のそれぞれの構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【
図4】構成要素情報DBに格納される構成要素情報のテーブル構成を例示した図である。
【
図5】施設情報DBに格納される施設情報のテーブル構成を例示した図である。
【
図6】予約情報DBに格納される予約情報のテーブル構成を例示した図である。
【
図9】システムの全体の処理を示すシーケンス図である。
【
図10】第1実施形態に係るサーバにおける予約処理のフローチャートである。
【
図11】第2実施形態に係るサーバにおける処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の態様の一つである情報処理装置は、第一の車両に含まれる構成要素を第二の車両へ移動させる要求をユーザの端末から受けることと、ユーザの端末から要求を受けた場合に、第一の車両から第二の車両へ構成要素を移動させる所定の施設を予約するための情報を生成することと、を実行する制御部を備える。
【0012】
第一の車両及び第二の車両は、例えば同じユーザが所有する車両である。例えば、ユーザが第一の車両から第二の車両に買い替える場合に、第一の車両に含まれる構成要素を第二の車両へ移動させる要求がユーザの端末から送信される。構成要素は、例えば、第一の車両に固定されている装置または部品である。また、構成要素には、ソフトウェアを含むことができる。また、構成要素は、一般的なユーザが他の車両に移動させることが困難な構成要素であってもよい。第一の車両から構成要素を取り外すとき、又は、第二の車両に構成要素を取り付けるときに、例えば、車両の分解を必要としたり、特殊工具を必要としたり、ソフトウェアの更新を必要としたりする場合には、ユーザ自身が作業することに困難を伴う。
【0013】
このような場合にユーザは、所定の施設において第一の車両から第二の車両に構成要素を移動させる要求をユーザの端末から送信することができる。この要求を制御部が受けると、構成要素を移動させるために所定の施設を予約するための情報を生成する。所定の施設は、例えば、車両間で構成要素を移動させることが可能な設備が整っており、且つ、構成要素を移動させることができる作業員が存在する場所である。
【0014】
ここで、同じユーザが第一の車両及び第二の車両を所持する場合には、両方の車両を同時に所定の施設に預けることが困難な場合もある。例えば、ユーザは第一の車両から構成要素を外した後に第一の車両に乗って所定の施設を去り、その後に、第二の車両に乗って所定の施設を訪れて構成要素を取り付けることが考えられる。そのため、制御部は、例えば、第一の車両から構成要素を取り外すために所定の施設を予約したり、第二の車両に構成要素を取り付けるために所定の施設を予約したりするための情報を生成する。この情報は、例えば所定の施設の端末に送信される。このようにして、構成要素を移動させるために所定の施設を予約することができるので、ユーザは予約時間に車両に乗って所定の施設に行けば、構成要素を付け替えることができる。
【0015】
以下、図面に基づいて、本開示の実施の形態を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本開示は実施形態の構成に限定されない。また、以下の実施形態は可能な限り組み合わせることができる。
【0016】
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係るシステム1の概略構成を示す図である。
図1の例では、シス
テム1が、サーバ30、ユーザ端末40、及び、施設端末50を含む。システム1は、所定の施設において第一車両10から第二車両20へ構成要素100を移動させるサービスの予約をするシステムである。第一車両10及び第二車両20は、同一のユーザが所有する車両である。第一車両10は、構成要素100を元々備えている車両である。一方、第二車両20は、構成要素100を備えていない車両である。なお、第二車両20は、構成要素100と交換可能な構成要素であって、構成要素100よりも性能が劣る構成要素を備えている車両であってもよい。構成要素100は、第二車両20に取り付けることにより、例えば、第二車両20の性能が高くなる構成要素である。
【0017】
性能が高くなることには、性質又は能力が高くなること、及び、見た目が良くなることを含む。例えば、第二車両20の古いシートを第一車両10に取り付けてあった同種の新しいシートに交換すること、又は、第二車両20のファブリックシートを第一車両10に取り付けてあった本革シートに交換することが想定される。また、例えば、構成要素100としてサンルーフを第一車両10から第二車両20へ付け替えることも想定される。また、例えば、マイナーチェンジ後またはフルモデルチェンジ後の車両である第一車両10から、マイナーチェンジ前またはフルモデルチェンジ前の車両である第二車両20へ、マイナーチェンジ後またはフルモデルチェンジ後の構成要素100を付け替えることも想定される。
【0018】
また、構成要素100の例として、先進安全システム(衝突被害軽減ブレーキ、誤発進抑制制御装置、車間距離制御装置、車線逸脱抑制装置、後側方接近車両注意喚起装置、または、前照灯自動切替装置など)を挙げることができる。例えば、第一車両10に最新の先進安全システムが装備されており、第二車両20に一世代前の先進安全システムが装備されている場合に、第二車両20に第一車両10から取り外した最新の先進安全システムを取り付けることで、第二車両20の性能が向上するといえる。同様に、例えば、第一車両10に一世代前の先進安全システムが装備されており、第二車両20に二世代前の先進安全システムが装備されている場合に、第二車両20に第一車両10から取り外した一世代前の先進安全システムを取り付けることで、第二車両20の性能が向上するといえる。この場合、一世代前の先進安全システムの製造をメーカが終了している場合もあり、一世代前の先進安全システムを新たに装備することが困難な場合もあるが、中古部品であれば入手可能である。
【0019】
なお、本実施形態では、構成要素100を物理的な形を有する物として説明するが、物理的な形を有さないソフトウェアであっても同様に適用することができる。また、例えば、車両を制御するECUを付け替えることにも適用可能である。この場合、ハードウェアごと付け替えてもよいし、ソフトウェアだけを移動させてもよい。また、ソフトウェアの使用権利を第一車両10から第二車両20へ移動させることで、第二車両20においてソフトウェアを使用可能、または、ダウンロード可能にしてもよい。
【0020】
また、構成要素100は、例えば、第一車両10の新車購入時にメーカオプションから選択することで第一車両10に装備された構成要素、または、第一車両10の製造時に第一車両10に装備された構成要素であってもよい。メーカオプションから選択することで取り付けられる構成要素は、例えば、自動車メーカによる第一車両10の製造工程で第一車両10に装着される。したがって、メーカオプションから選択することで取り付けられた構成要素100は、車両完成後に装着することが困難な場合がある。本実施形態によれば、このような構成要素100を付け替えることも可能となる。
【0021】
構成要素100の付け替えを行う施設は、例えば、自動車の製造メーカ、自動車整備工場、自動車修理工場、自動車販売店、自動車部品販売店、自動車用品販売店、または、ホームセンターなどである。作業員は、例えば、整備士であってもよいし、施設の従業員で
あってもよい。
【0022】
ユーザは、ユーザ端末40を利用して、構成要素100の付け替えをサーバ30に要求する。ユーザ端末40は、ユーザが所持している端末であってもよく、自動車販売店の端末であってもよい。構成要素100の付け替えの依頼を行うユーザは、第一車両10及び第二車両20の所有者であってもよく、この所有者に依頼された自動車販売店の従業員等であってもよい。ユーザ端末40からの依頼にしたがって、サーバ30は、構成要素100を付け替える施設を予約する。この予約は、第一車両10から構成要素100を取り外す予約、及び、第二車両20に構成要素100を取り付ける予約が含まれる。
【0023】
第一車両10から構成要素100を取り外すために予約された時間になると、ユーザは、第一車両10を施設に入庫させる。そして、施設において作業員が構成要素100を取り外す。構成要素100を取り外した第一車両10には、代わりの構成要素を取り付けておいてもよい。この代わりの構成要素は、例えば構成要素100を取り外した空間の開口部を覆うカバーであってもよい。構成要素100を取り外した第一車両10は、ユーザが施設から出庫させる。取り外した構成要素100は、施設において保管される。別法として、取り外した構成要素100をユーザが第一車両10に載せて持ち帰り、その後、第二車両20に載せて施設に持ち込んでもよい。
【0024】
次に、第二車両20へ構成要素100を取り付けるために予約された時間になるとユーザは、第二車両20を施設に入庫させ、施設において作業員が構成要素100を取り付ける。第二車両20に構成要素100が取り付けられると、ユーザは第二車両20を出庫させる。このときに、ユーザは施設に対して、構成要素100を付け替えた工賃、及び、構成要素100の保管料を支払ってもよい。
【0025】
このようにして、ユーザは第二車両20に構成要素100を取り付けることにより、第二車両20の性能を高めることができる。また、今まで使っていた構成要素100を利用することで、新たに構成要素100を購入する必要がない。また、構成要素100が製造時に取り付けられた構成要素である場合には、ユーザ自身が交換することが困難な場合もあるが、そのような構成要素であっても施設で作業員が交換可能である。
【0026】
サーバ30、ユーザ端末40、及び、施設端末50は、ネットワークN1によって相互に接続されている。なお、ネットワークN1は、例えば、インターネット等の世界規模の公衆通信網でありWAN(Wide Area Network)やその他の通信網が採用されてもよい。また、ネットワークN1は、携帯電話等の電話通信網、Wi-Fi(登録商標)等の無線通信網を含んでもよい。
【0027】
次に、
図2に基づいて、サーバ30、ユーザ端末40、及び、施設端末50のハードウェア構成について説明する。
図2は、本実施形態に係るシステム1を構成するサーバ30、ユーザ端末40、及び、施設端末50のそれぞれの構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0028】
サーバ30は、一般的なコンピュータの構成を有している。サーバ30は、ユーザ及び作業員に対してサービスを提供する。サーバ30は、プロセッサ301、主記憶部302、補助記憶部303、及び、通信部304を有する。これらは、バスにより相互に接続される。なお、サーバ30は、情報処理装置の一例である。また、プロセッサ301は、制御部の一例である。また、主記憶部302または補助記憶部303は、記憶部の一例である。
【0029】
プロセッサ301は、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal
Processor)等である。プロセッサ301は、サーバ30を制御し、様々な情報処理の演
算を行う。主記憶部302は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。補助記憶部303は、EPROM(Erasable Programmable ROM)、ハ
ードディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)、リムーバブルメディア等である。
補助記憶部303には、オペレーティングシステム(Operating System :OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納される。補助記憶部303に格納されたプログラムをプロセッサ301が主記憶部302の作業領域にロードして実行し、このプログラムの実行を通じて各構成部等が制御される。これにより、所定の目的に合致した機能をサーバ30が実現する。主記憶部302および補助記憶部303は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体である。なお、サーバ30は、単一のコンピュータであってもよいし、複数台のコンピュータが連携したものであってもよい。また、補助記憶部303に格納される情報は、主記憶部302に格納されてもよい。また、主記憶部302に格納される情報は、補助記憶部303に格納されてもよい。
【0030】
通信部304は、ネットワークN1経由でユーザ端末40及び施設端末50と通信を行う手段である。通信部304は、例えば、LAN(Local Area Network)インターフェースボード、無線通信のための無線通信回路である。LANインターフェースボードや無線通信回路は、ネットワークN1に接続される。
【0031】
次に、ユーザ端末40について説明する。ユーザ端末40は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、個人情報端末、ウェアラブルコンピュータ(スマートウォッチ等)、パーソナルコンピュータ(Personal Computer、PC)といった小型のコンピュータである。
【0032】
ユーザ端末40は、プロセッサ401、主記憶部402、補助記憶部403、入力部404、ディスプレイ405、及び、通信部406を有する。これらは、バスにより相互に接続される。ユーザ端末40のプロセッサ401、主記憶部402、及び、補助記憶部403については、サーバ30のプロセッサ301、主記憶部302、及び、補助記憶部303と同様であるため、説明を省略する。
【0033】
入力部404は、ユーザが行った入力操作を受け付ける手段であり、例えば、タッチパネル、マウス、キーボード、または、マイク等である。ディスプレイ405は、ユーザに対して情報を提示する手段であり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、または、EL(Electroluminescence)パネル等である。なお、入力部404及びディスプレイ
405は、1つのタッチパネルディスプレイとして構成してもよい。
【0034】
通信部406は、ユーザ端末40をネットワークN1に接続するための通信手段である。通信部406は、例えば、移動体通信サービス(例えば、5G(5th Generation)、4G(4th Generation)、3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)等の
電話通信網)、または、Wi-Fi(登録商標)等の無線通信網を利用して、ネットワークN1経由で他の装置(例えばサーバ30等)と通信を行うための回路である。
【0035】
次に、施設端末50について説明する。施設端末50は、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、個人情報端末、ウェアラブルコンピュータ(スマートウォッチ等)、パーソナルコンピュータ(Personal Computer、PC)といった小型のコンピュータである。
【0036】
施設端末50は、プロセッサ501、主記憶部502、補助記憶部503、入力部504、ディスプレイ505、及び、通信部506を有する。これらは、バスにより相互に接続される。施設端末50のプロセッサ501、主記憶部502、補助記憶部503、入力
部504、ディスプレイ505、及び、通信部506は、ユーザ端末40のプロセッサ401、主記憶部402、補助記憶部403、入力部404、ディスプレイ405、及び、通信部406と同様であるため、説明を省略する。
【0037】
次に、サーバ30の機能について説明する。
図3は、サーバ30の機能構成を例示した図である。サーバ30は、機能構成要素として、制御部31、構成要素情報DB32、施設情報DB33、及び、予約情報DB34を備える。サーバ30のプロセッサ301は、主記憶部302上のコンピュータプログラムにより、制御部31の処理を実行する。なお、制御部31の処理の一部は、ネットワークN1に接続される他のコンピュータにより実行されてもよい。
【0038】
構成要素情報DB32、施設情報DB33、及び、予約情報DB34は、プロセッサ301によって実行されるデータベース管理システム(Database Management System、DBMS)のプログラムが、補助記憶部303に記憶されるデータを管理することで構築される。構成要素情報DB32、施設情報DB33、及び、予約情報DB34は、例えば、リレーショナルデータベースである。
【0039】
制御部31は、第一車両10に含まれる構成要素100を第二車両20へ移動させる予約の依頼を、ユーザ端末40から受ける。この依頼を、以下では予約依頼ともいう。予約依頼には、制御部31が施設を予約するために必要な情報が含まれる。予約依頼には、例えば、ユーザを識別可能な情報(ユーザID)、ユーザが構成要素100の付け替えを希望する地域、構成要素100、第一車両10、及び、第二車両20の夫々に関する情報が含まれる。地域に関する情報は、ユーザが構成要素100の付け替えを望む市町村などの行政区画に基づいた情報であってもよい。別法として、地域に関する情報は、ユーザの住所などユーザの所在地に関する情報であってもよい。そして、ユーザの所在地を含む所定の領域を、ユーザが構成要素100の付け替えを希望する地域としてもよい。予約依頼は、ユーザ端末40からサーバ30へ送信される。
【0040】
予約依頼を受信した制御部31は、ユーザが予約可能な施設を選定する。ここで、制御部31は、施設端末50から予約可能日時についての情報を随時受信している。予約可能日時は、施設において予約の空きがある日時であり、構成要素100の取り付け可能日時及び取り外し可能日時である。なお、施設についての情報は、施設情報DB33に記憶されている。施設情報DB33については後述する。予約可能日時に関する情報は、例えば作業員によって施設端末50に入力される。予約可能日時に関する情報を受信すると、制御部31は、構成要素100の付け替えが可能となる空きの時間枠が存在するか否か判定することにより施設を選定する。構成要素100の付け替えに必要となる時間は構成要素情報DB32に格納されている。構成要素情報DB32については後述する。制御部31は、施設を選定すると、ユーザ端末40へ、施設に関する情報と、構成要素100の取り付け可能日時及び取り外し可能日時に関する情報とを送信する。この情報の送信により、予約可能な日時の中からユーザが選択可能となる。
【0041】
その後、制御部31は、ユーザ端末40から予約情報を受信する。予約情報は、ユーザが構成要素100の付け替えの予約を依頼するための情報である。予約情報には、ユーザID、予約する施設、構成要素100、第一車両10、第一車両10から構成要素100を取り外す日時、第二車両20、及び、第二車両20に構成要素100を取り付ける日時の夫々に関する情報が含まれる。
【0042】
ユーザ端末40から予約情報を受信した制御部31は、第一車両10から第二車両20へ構成要素100を移動させる施設を予約するための情報を生成する。そして、制御部31は、生成した情報を施設端末50へ送信する。このときに施設端末50へ送信する情報
には、ユーザ、構成要素100、第一車両10、第一車両10から構成要素100を取り外す日時、第二車両20、及び、第二車両に構成要素100を取り付ける日時の夫々に関する情報が含まれる。ユーザに関する情報には、ユーザの氏名、及び、連絡先(電話番号またはEメールアドレスなど)に関する情報が含まれる。
【0043】
また、制御部31は、ユーザ端末40及び施設端末50へ予約が完了したことを示す情報を送信する。なお、制御部31は、予約が確定したことに関する情報を施設端末50から受信した場合に、予約が完了したことを示す情報をユーザ端末40へ送信してもよい。さらに、制御部31は、予約情報を予約情報DB34に格納する。予約情報DB34については後述する。
【0044】
図4は、構成要素情報DB32に格納される構成要素情報のテーブル構成を例示した図である。構成要素情報DB32は、構成要素100の取り付け及び取り外しに要する時間を検索するときに用いるデータベースである。構成要素情報テーブルは、構成要素ID、取り外し時間、及び、取り付け時間の各フィールドを有する。構成要素IDフィールドには、構成要素100を特定するための情報(構成要素ID)が入力される。構成要素IDは、制御部31によって構成要素100毎に付与される。取り外し時間フィールドには、構成要素100の取り外しに要する時間に関する情報が入力される。取り付け時間フィールドには、構成要素100の取り外しに要する時間に関する情報が入力される。取り付けに要する時間及び取り外しに要する時間は、標準的な工数で表してもよい。また、構成要素100が同じであっても車種によって取り付け時間及び取り外し時間が異なる場合もあるため、構成要素IDは、車種毎に設定してもよい。構成要素情報DB32に格納される各情報は、例えばサーバ30の管理者または施設の作業員によって予め入力される。
【0045】
図5は、施設情報DB33に格納される施設情報のテーブル構成を例示した図である。施設情報DB33は、構成要素100に対応した施設を検索するときに用いるデータベースである。施設情報テーブルは、施設ID、構成要素ID、所在地、及び、予約可能日時の各フィールドを有する。施設IDフィールドには、施設を特定するための情報(施設ID)が入力される。施設IDは、制御部31によって施設毎に付与される。構成要素IDフィールドには、施設が取り付け及び取り外しに対応する構成要素100を特定するための情報(構成要素ID)が入力される。所在地フィールドには、施設の所在地に関する情報(例えば、住所、地域、メッシュコード、または、座標に関する情報)が入力される。予約可能日時フィールドには、施設において構成要素100を取り外し可能な日時、または、取り付け可能な日時に関する情報が入力される。予約可能日時に関する情報は、所定の時間毎に施設端末50から送信されてもよく、施設端末50に所定の入力が行われた場合に施設端末50から送信されてもよく、制御部31からの要求により施設端末50から送信されてもよい。予約可能日時は、時間枠で表してもよい。
【0046】
図6は、予約情報DB34に格納される予約情報のテーブル構成を例示した図である。予約情報DB34は、制御部31が行った予約に関する情報が格納されるデータベースである。予約情報テーブルは、ユーザID、施設ID、構成要素ID、第一車両、取り外し日時、第二車両、及び、取り付け日時の各フィールドを有する。ユーザIDフィールドには、ユーザを特定するための情報(ユーザID)が入力される。施設IDフィールドには、施設を特定するための情報(施設ID)が入力される。構成要素IDフィールドには、構成要素100を特定するための情報(構成要素ID)が入力される。第一車両フィールドには、第一車両10を特定するための情報が入力される。第一車両10を特定するための情報として、例えば、車種を挙げることができる。取り外し日時フィールドには、第一車両10から構成要素100を取り外すために予約した日時に関する情報が入力される。第二車両フィールドには、第二車両20を特定するための情報が入力される。第二車両20を特定するための情報として、例えば、車種を挙げることができる。取り付け日時フィ
ールドには、第二車両20に構成要素100を取り付けるために予約した日時に関する情報が入力される。
【0047】
次に、ユーザ端末40の機能について説明する。
図7は、ユーザ端末40の機能構成を例示した図である。ユーザ端末40は、機能構成要素として、制御部41を備える。ユーザ端末40のプロセッサ401は、主記憶部402上のコンピュータプログラムにより、制御部41の処理を実行する。
【0048】
制御部41は、入力部404へのユーザの入力にしたがって、第一車両10からの構成要素100の取り外し、及び、第二車両20への構成要素100の取り付けの予約を行うための依頼を送信する。制御部41は、所定のアプリケーションソフトウェアを実行することで、ユーザに対して、ユーザID、第一車両10、第二車両20、及び、構成要素100の入力を求める画面を、ディスプレイ405に表示させる。これらの情報をユーザが入力部404を介して入力すると、制御部41は、その情報を通信部406を介してサーバ30へ送信する。なお、この予約の依頼は、例えばインターネットのホームページで行ってもよい。この場合、制御部41は、ユーザの入力にしたがって所定のホームページにアクセスする。所定のホームページにアクセスすると、ユーザID、第一車両10、第二車両20、及び、構成要素100の入力が求められる。制御部41は、ディスプレイ405にこれらの情報の入力を促す画面を表示させる。これらの情報をユーザが入力部404を介して入力すると、制御部41は、その情報を通信部406を介してサーバ30へ送信する。
【0049】
また、制御部41は、サーバ30から予約可能な日時に関する情報を受信すると、ユーザに対して予約を促す画面を表示させる。例えば、予約可能な施設及び日時の一覧をディスプレイに表示させる。ユーザが施設及び日時を入力すると、制御部41は、ユーザが入力した施設及び日時に関する情報を、ユーザIDと紐付けしてサーバ30に送信する。
【0050】
次に、施設端末50の機能について説明する。
図8は、施設端末50の機能構成を例示した図である。施設端末50は、機能構成要素として、制御部51を備える。施設端末50のプロセッサ501は、主記憶部502上のコンピュータプログラムにより、制御部51の処理を実行する。
【0051】
制御部51は、作業員が施設情報を入力すると、その施設情報をサーバ30へ送信する。施設情報には、対応可能な構成要素100の構成要素ID、施設ID、及び、予約可能な日時(空いている日時)に関する情報が含まれる。この施設情報の入力は、例えばインターネットのホームページで行ってもよい。この場合、制御部51は、作業員の入力にしたがって所定のホームページにアクセスする。所定のホームページにアクセスすると、施設ID、構成要素100、及び、予約可能日時の入力が求められる。制御部51は、ディスプレイ505にこれらの情報の入力を促す画面を表示させる。作業員が、これらの情報を入力部504を介して入力すると、制御部51は、通信部506を介してサーバ30へ送信する。
【0052】
また、制御部51は、サーバ30から予約が完了したことに関する情報を受信すると、その情報に含まれる、ユーザ、構成要素100、第一車両10、取り外し日時、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々に関する情報を補助記憶部503に記憶する。例えば、作業員は、入力部504を介して所定の操作を行うことにより、予約が完了したことに関する情報をディスプレイ505を介して閲覧することができる。
【0053】
次に、システム1の全体の処理について説明する。
図9は、システム1の全体の処理を示すシーケンス図である。なお、構成要素情報DB32には、構成要素情報が既に格納さ
れているものとして説明する。
図9において、作業員が施設端末50に、施設情報(施設ID、構成要素ID、所在地、及び、予約可能日時の夫々に関する情報)を入力すると、施設端末50は、施設情報を取得する(S10)。施設端末50は、その施設情報をサーバ30へ送信する(S11)。施設情報を取得したサーバ30は、施設情報に応じて施設情報DB33を更新する(S12)。なお、
図9では、最初に施設端末50が施設情報を送信しているが、施設情報はサーバ30へ適宜送信することができる。
【0054】
次に、ユーザがユーザ端末40に構成要素100の取り外し及び取り付けを予約するための入力をする。このときにユーザ端末40は、予約依頼(ユーザID、地域、構成要素100、第一車両10、及び、第二車両20の夫々についての情報)を取得する(S13)。取得した予約依頼は、サーバ30へ送信される(S14)。予約依頼を受信したサーバ30では、予約依頼に対応する施設を、構成要素情報DB32及び施設情報DB33に格納されている情報に基づいて選定する(S15)。このときにサーバ30は、例えば、構成要素情報DB32から構成要素100に対応する取り付け時間及び取り外し時間を抽出する。これらの時間と、施設情報DB33に格納されている予約可能日時とを比較して、構成要素100の取り外し及び取り付けが可能な空き時間のある施設を抽出する。その施設の中から、さらに、施設の所在地が、ユーザの希望する地域内の施設を選定する。
【0055】
施設を選定すると、サーバ30は、ユーザ端末40へ、予約可能日時に関する情報を送信する(S16)。このときに送信する情報には、施設に関する情報(施設の位置及び名称などに関する情報)も含まれる。予約可能日時に関する情報を受信したユーザ端末40では、ユーザに対して予約日時の入力を促す画面を表示させる。このときには、構成要素100の取り外し及び取り付けに要する時間に基づいた複数の時間枠を表示し、この複数の時間枠の中からユーザが構成要素100の取り外しのための時間枠、及び、構成要素100の取り付けのための時間枠を選択してもよい。また、予約可能な施設が複数存在する場合には、施設毎に時間枠を表示して、ユーザが施設及び時間枠を選択できるようにしてもよい。
【0056】
ユーザ端末40は、ユーザの入力にしたがって予約情報(ユーザID、施設、構成要素100、第一車両10、取り外し日時、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々に関する情報)を取得する(S17)。ユーザ端末40は、その予約情報をサーバ30へ送信する(S18)。予約情報を受信したサーバ30は、予約完了情報を生成する(S19)。この予約完了情報は、ユーザ端末40に対して予約が完了したことを伝えるための情報と、施設端末50に対して予約が完了したことを伝えるための情報とが含まれる。施設端末50に対しては、ユーザ、構成要素100、第一車両10、取り外し日時、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々に関する情報が送信される(S20)。ユーザ端末40に対しては、施設、構成要素100、第一車両10、取り外し日時、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々に関する情報が送信される(S21)。
【0057】
そして、サーバ30は、予約情報(ユーザID、施設ID、構成要素100、第一車両10、取り外し日時、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々に関する情報)を予約情報DB34に格納することにより予約情報DB34を更新する(S22)。
【0058】
なお、
図9に示した例では、S15においてサーバ30が施設を選定した後に、サーバ30がユーザ端末40から予約情報を取得しているが、この処理は必須ではない。例えば、S14で送信される予約依頼に基づいてS15でサーバ30が施設を選定した後に、S19の予約完了情報を生成してもよい。すなわち、S16からS18までの処理を省略することもできる。この場合、S14で取得される予約依頼に、取り外し日時及び取り付け日時の希望に関する情報が含まれていてもよい。
【0059】
次に、サーバ30における処理について説明する。
図10は、第1実施形態に係るサーバ30における予約処理のフローチャートである。
図10に示した予約処理は、サーバ30において所定の時間毎に繰り返し実行される。なお、施設端末50から施設情報(施設ID、構成要素ID、所在地、及び、予約可能日時の夫々に関する情報)を随時受信しているものとして説明する。また、ユーザ及び施設は予めサーバ30に登録されているものとして説明する。
【0060】
ステップS101において制御部31は、ユーザ端末40から予約依頼を受信したか否か判定する。予約依頼には、ユーザID、地域、構成要素100、第一車両10、及び、第二車両20の夫々に関する情報が含まれる。ステップS101で肯定判定された場合にはステップS102へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。
【0061】
ステップS102において制御部31は、予約依頼、構成要素情報DB32に格納されている情報、及び、施設情報DB33に格納されている情報に基づいて、施設を選定する。このときに、予約依頼に含まれる地域、及び、構成要素100の両方に対応する施設であって、構成要素100の取り外し及び取り付けに必要となる時間に対応した予約可能日時が存在する施設を施設情報DB33から抽出する。
【0062】
そして、ステップS103において制御部31は、選定した施設に対応する施設端末50へ予約をしてもよいか否か確認するための情報を送信する。このときには、構成要素100、第一車両10、及び、第二車両20の夫々に関する情報が施設端末50へ送信される。
【0063】
ステップS104において制御部31は、施設端末50から確認情報を受信したか否か判定する。確認情報には、施設ID、取り外し可能日時、及び、取り付け可能日時の夫々に関する情報が含まれる。ステップS104で肯定判定された場合にはステップS105へ進み、否定判定された場合にはステップS104の処理を再度実行する。なお、所定時間経過しても施設端末50から確認情報を受信しなかった場合には、制御部31は、ユーザ端末40に施設の空きがないことを通知すると共に、本ルーチンを終了させてもよい。また、ステップS103及びステップS104の処理は、省略することもできる。すなわち、施設端末50から施設情報を随時受信しているので、施設端末50に確認を行わずに予約を進めてもよい。
【0064】
ステップS105において制御部31は、予約可能日時に関する情報を生成する。この予約可能日時に関する情報には、施設に関する情報(例えば、施設の位置及び名称)、構成要素100の取り外し可能日時及び取り付け可能日時に関する情報が含まれる。このときに、第一車両10に対応する時間枠が、第二車両20に対応する時間枠よりも前の時間になるように、夫々の情報が生成される。そして、ステップS106において制御部31は、予約可能日時に関する情報をユーザ端末40へ送信する。
【0065】
ステップS107において制御部31は、ユーザ端末40から予約情報を受信したか否か判定する。この予約情報には、ユーザID、施設に関する情報、構成要素100、第一車両10、取り外し日時、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々に関する情報が含まれる。ステップS107で肯定判定された場合にはステップS108へ進み、否定判定された場合にはステップS107の処理を再度実行する。なお、所定時間経過してもユーザ端末40から予約情報を受信しなかった場合には、制御部31は、本ルーチンを終了させてもよい。
【0066】
ステップS108において制御部31は、予約完了情報を生成する。予約完了情報は、予約が入ったことを作業員に伝えるための情報、及び、予約が完了したことをユーザに伝
えるための情報である。施設端末50へ送る予約完了情報には、ユーザID、構成要素100、第一車両10、取り外し日時、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々に関する情報が含まれる。ユーザ端末40へ送る予約完了情報には、施設に関する情報、構成要素100、第一車両10、取り外し日時、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々に関する情報が含まれる。
【0067】
ステップS109において制御部31は、予約完了情報をユーザ端末40及び施設端末50へ送信する。そして、ステップS110において制御部31は、予約情報DB34を更新する。すなわち、ユーザID、施設ID、構成要素ID、第一車両10、取り外し日時、第二車両20、及び、取り付け日時の夫々に関する情報を予約情報DB34に格納する。
【0068】
以上説明したように本実施形態によれば、ユーザが第一車両10から第二車両20へ構成要素100の付け替えを望む場合に、サーバ30が施設に予約を行うことができる。これにより、ユーザは構成要素100の付け替えが可能となるため、第二車両20のために構成要素100を購入しなくて済む。また、すでに生産が行われておらず新品が手に入らない構成要素100を、第二車両20に取り付けることができる。また、中古部品を有効活用することができる。
【0069】
<第2実施形態>
本実施形態では、第一車両10から構成要素100を取り外してから、第二車両20に構成要素100を取り付けるまでの構成要素100の保管料をユーザに請求する。ここで、第一車両10から構成要素100を取り外してから、第二車両20に構成要素100を取り付けるまで、施設において構成要素100を保管することがある。この場合、例えば、構成要素100を保管するための場所を施設が用意する必要がある。また、構成要素100を作業員が管理する必要も生じる。これらに対する費用をユーザに請求する。例えば、構成要素100を保管する時間が長いほど、保管料を高くする。この場合、基本料金に保管時間に応じた保管料を上乗せしてもよい。なお、別法として、構成要素100を保管する時間が短いほど、保管料を安くしてもよい。この場合、保管時間が短いほど、基本料金からディスカウントする金額を大きくしてもよい。さらに別法として、構成要素100を保管する時間が短いほど、ユーザに与えるインセンティブを多くしてもよい。インセンティブは、例えば、施設で使用可能な割引券などである。
【0070】
保管料は、例えば、日数に応じて設定してもよく、時間に応じて設定してもよい。また、取り外しと取り付けが所定日数以内であったり、所定時間以内であったりした場合には、保管料を請求しなくてよい。
【0071】
次に、サーバ30における処理について説明する。
図11は、第2実施形態に係るサーバ30における処理のフローチャートである。
図11に示した処理は、サーバ30において所定の時間毎に繰り返し実行される。ステップS201において制御部31は、第一車両10から第二車両20への構成要素100の付け替えが完了したか否か判定する。制御部31は、例えば、作業が完了したことを示す情報を施設端末50から取得することで、構成要素100の付け替えが完了したと判定してもよい。また、例えば、第二車両20へ構成要素100を取り付ける予約時間が過ぎた場合に、構成要素100の付け替えが完了したと判定してもよい。ステップS201で肯定判定された場合にはステップS202へ進み、否定判定された場合には本ルーチンを終了させる。
【0072】
ステップS202において制御部31は、予約時間を取得する。制御部31は、構成要素100の保管時間を計算するために、第一車両10及び第二車両20の夫々についての予約時間を取得する。ステップS203において制御部31は、予約時間に応じて保管料
を算出する。制御部31は、第一車両10から構成要素100を取り外す予約時間の終わりの時点から、第二車両20へ構成要素100を取り付ける予約時間の始まりの時点までの時間を保管時間として算出し、更にその保管時間に応じて保管料を算出する。保管時間と保管料との関係は予め補助記憶部303に記憶させておく。例えば、保管時間が長くなるほど、保管料が高くなる。制御部31は、算出した保管料に応じて、保管料に関する情報を生成する。
【0073】
ステップS204において制御部31は、保管料に関する情報をユーザ端末40及び施設端末50に送信する。この情報を受信したユーザ端末40及び施設端末50では、ディスプレイ405及びディスプレイ505に保管料を表示させることでユーザ及び作業員に保管料を通知する。このときに、構成要素100の付け替えの工賃に関する情報も併せて、ユーザ端末40及び施設端末50に送信してもよい。
【0074】
なお、上記説明では、構成要素100の保管料について説明したが、施設が第一車両10または第二車両20を預かって作業する場合に、第一車両10または第二車両20の保管料を請求することもできる。例えば、第一車両10からの構成要素100の取り外しが完了してから第一車両10を出庫するまでの時間、または、第二車両20への構成要素100の取り付けが完了してから第二車両20が出庫するまでの時間が長いほど、保管料を高くしてもよい。
【0075】
以上説明したように本実施形態によれば、構成要素100の保管時間に応じてユーザに保管料を請求することにより、ユーザが構成要素100を長時間に亘って放置することを抑制できる。これにより、保管場所の空きが不足することを抑制できる。また、施設にとっては構成要素100を保管したことに対する対価を受け取ることができる。
【0076】
<その他の実施形態>
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
【0077】
本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0078】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。例えば、サーバ30の機能の一部または全部を施設端末50が有していてもよい。
【0079】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク、ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0080】
1 システム
10 第一車両
20 第二車両
30 サーバ
40 ユーザ端末
50 施設端末
100 構成要素
301 プロセッサ
302 主記憶部
303 補助記憶部
304 通信部