(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240925BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2021101114
(22)【出願日】2021-06-17
【審査請求日】2023-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(74)【代理人】
【氏名又は名称】石井 裕充
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 豊和
(72)【発明者】
【氏名】釜賀 隆市
(72)【発明者】
【氏名】三浦 光博
(72)【発明者】
【氏名】馬場 康寛
(72)【発明者】
【氏名】眞屋 朋和
(72)【発明者】
【氏名】小林 亮介
(72)【発明者】
【氏名】久野 玄史
【審査官】塚田 肇
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/181327(WO,A1)
【文献】特開2015-130204(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両と通信可能な情報処理装置であって、制御部と通信部とを含み、前記制御部は、
前記車両の走行データを前記通信部を介して取得することと、
前記走行データから、前記車両が所定時間以上停止した回数が所定回数以上である場所を特定することと、
前記場所に関連する場所関連情報を前記通信部を介して取得することと、
前記車両のユーザが過去に住んでいた自治体を推定することと、
を実行する、情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記場所関連情報は、前記場所の連絡先を含む、情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報処理装置において、
前記場所関連情報は、前記場所で撮像された映像を含む、情報処理装置。
【請求項4】
請求項
1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、特定された前記場所のうち複数の場所が属する同一の自治体を検出すると、前記同一の自治体を、前記車両のユーザが過去に住んでいた自治体として推定する、情報処理装置。
【請求項5】
請求項
4に記載の情報処理装置において、
前記制御部は、前記自治体のサーバへ、前記ユーザの戸籍関連情報を要求する、情報処理装置。
【請求項6】
請求項
5に記載の情報処理装置において、
前記戸籍関連情報は、戸籍謄本情報及び除籍謄本情報の少なくとも1つを含む、情報処理装置。
【請求項7】
車両と通信可能な情報処理装置としてのコンピュータに、
前記車両の走行データを取得することと、
前記走行データから、前記車両が所定時間以上停止した回数が所定回数以上である場所を特定することと、
前記場所に関連する場所関連情報を取得することと、
前記車両のユーザが過去に住んでいた自治体を推定することと、
を実行させる、プログラム。
【請求項8】
請求項
7に記載のプログラムにおいて、
前記場所関連情報は、前記場所の連絡先を含む、プログラム。
【請求項9】
請求項
7又は
8に記載のプログラムにおいて、
前記場所関連情報は、前記場所で撮像された映像を含む、プログラム。
【請求項10】
請求項
7乃至9のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
特定された前記場所のうち複数の場所が属する同一の自治体を検出すると、前記同一の自治体を、前記車両のユーザが過去に住んでいた自治体として推定することを前記コンピュータに実行させる、プログラム。
【請求項11】
請求項
10に記載のプログラムにおいて、
前記自治体のサーバへ、前記ユーザの戸籍関連情報を要求することを前記コンピュータに実行させる、プログラム。
【請求項12】
請求項
11に記載のプログラムにおいて、
前記戸籍関連情報は、戸籍謄本情報及び除籍謄本情報の少なくとも1つを含む、プログラム。
【請求項13】
車両と通信可能な情報処理装置による情報処理方法であって、
前記車両の走行データを取得することと、
前記走行データから、前記車両が所定時間以上停止した回数が所定回数以上である場所を特定することと、
前記場所に関連する場所関連情報を取得することと、
前記車両のユーザが過去に住んでいた自治体を推定することと、
を含む情報処理方法。
【請求項14】
請求項
13に記載の情報処理方法において、
前記場所関連情報は、前記場所の連絡先を含む、情報処理方法。
【請求項15】
請求項
13又は
14に記載のプログラムにおいて、
前記場所関連情報は、前記場所で撮像された映像を含む、情報処理方法。
【請求項16】
請求項
13乃至15のいずれか一項に記載の情報処理方法において、
特定された前記場所のうち複数の場所が属する同一の自治体を検出すると、前記同一の自治体を、前記車両のユーザが過去に住んでいた自治体として推定することを含む情報処理方法。
【請求項17】
請求項
16に記載の情報処理方法において、
前記自治体のサーバへ、前記ユーザの戸籍関連情報を要求することを含む、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ナビゲーション装置のリセットスイッチの操作後に、車両が停止していた時間が初めて一定時間以上となったとき、現在地を特定の地点として登録する技術が知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1では、特定の地点を登録することができるが、特定の地点に関連する情報を取得することはできない。
【0005】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、車両のユーザに関する特定の場所に関連する情報を取得することができる情報処理装置、プログラム及び情報処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、
車両と通信可能な情報処理装置であって、制御部と通信部とを含み、前記制御部は、
前記車両の走行データを前記通信部を介して取得することと、
前記走行データから、前記車両が所定時間以上停止した回数が所定回数以上である場所を特定することと、
前記場所に関連する場所関連情報を前記通信部を介して取得することと、
を実行する。
【0007】
本開示の一実施形態に係るプログラムは、
車両と通信可能な情報処理装置としてのコンピュータに、
前記車両の走行データを取得することと、
前記走行データから、前記車両が所定時間以上停止した回数が所定回数以上である場所を特定することと、
前記場所に関連する場所関連情報を取得することと、
を実行させる。
【0008】
本開示の一実施形態に係る情報処理方法は、
車両と通信可能な情報処理装置による情報処理方法であって、
前記車両の走行データを取得することと、
前記走行データから、前記車両が所定時間以上停止した回数が所定回数以上である場所を特定することと、
前記場所に関連する場所関連情報を取得することと、
を含む。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態による情報処理装置、プログラム及び情報処理方法によれば、車両のユーザに関する特定の場所に関連する情報を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図5】走行データDB(database)のデータ構造を示す図である。
【
図6】場所関連情報DBのデータ構造を示す図である。
【
図7】情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本実施形態の情報処理システムSの概略図である。情報処理システムSは、ネットワークNWを介して互いに通信可能な情報処理装置1と車両2とユーザ端末3とを含む。ネットワークNWは、例えば移動体通信網とインターネットとを含む。
【0012】
図1では説明の簡便のため、情報処理装置1と車両2とユーザ端末3とは1つずつ図示される。しかし、情報処理装置1と車両2とユーザ端末3とのそれぞれの数はこれに限られない。例えば、本実施形態の情報処理装置1が実行する処理は、分散配置された複数の情報処理装置1によって実行されてよい。複数のユーザ端末3がユーザによって操作されてよい。
【0013】
本実施形態の情報処理装置1が実行する処理の概要が説明される。情報処理装置1の制御部11は、車両2の走行データを通信部12を介して取得し、走行データから、車両2が所定時間以上停止した回数が所定回数以上である場所を特定し、特定された場所に関連する場所関連情報を通信部12を介して取得する。この構成により情報処理装置1は例えば、車両2のユーザが音信不通であるとき、車両2のユーザが過去によく訪れた場所を特定して、特定された場所に関連する情報を取得することができる。もって情報処理装置1は、車両2のユーザが直近で居住している自宅に限らず、車両2のユーザに関連する場所の情報を取得することができるので、車両2のユーザの現在の足取りをたどることを支援することができる。
【0014】
情報処理装置1は、データセンタなどの施設に設置される。情報処理装置1は、クラウドコンピューティングシステム又はその他のコンピューティングシステムに属するサーバなどのコンピュータである。代替例として、情報処理装置1は車両2に搭載されてよい。
【0015】
図2を参照して情報処理装置1の内部構成が詳細に説明される。
【0016】
情報処理装置1は、制御部11と通信部12と記憶部13とを含む。情報処理装置1の各構成要素は、例えば専用線を介して互いに通信可能に接続される。
【0017】
制御部11は例えば、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)を含む1つ以上の汎用プロセッサを含む。制御部11は、特定の処理に特化した1つ以上の専用プロセッサを含んでよい。制御部11は、プロセッサを含む代わりに、1つ以上の専用回路を含んでもよい。専用回路は例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)であってよい。制御部11は、ECU(Electronic Control Unit)を含んでもよい。制御部11は通信部12を介して、任意の情報を送信及び受信する。
【0018】
通信部12は、ネットワークNWに接続するための、1つ以上の有線又は無線LAN(Local Area Network)規格に対応する通信モジュールを含む。通信部12は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、又は5G(5th Generation)を含む1つ以上の移動体通信規格に対応するモジュールを含んでよい。通信部12は、Bluetooth(登録商標)、AirDrop(登録商標)、IrDA、ZigBee(登録商標)、Felica(登録商標)、又はRFIDを含む1つ以上の近距離通信の規格又は仕様に対応する通信モジュール等を含んでよい。通信部12は、ネットワークNWを介して任意の情報を送信及び受信する。
【0019】
記憶部13は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、光メモリ、又はこれらのうち少なくとも2種類の組み合わせが含まれるが、これらに限られない。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。ROMは、例えば、EEPROMである。記憶部13は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部13は、制御部11によって分析又は処理された結果の情報を記憶してよい。記憶部13は、情報処理装置1の動作又は制御に関する各種情報等を記憶してよい。記憶部13は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び組み込みソフトウェア等を記憶してよい。記憶部13は後述される走行データDB及び場所関連情報DBを含む。
【0020】
車両2は、例えば、マイクロモビリティ、ガソリン車、ディーゼル車、HV、PHV、EV、又はFCVなどの任意の種類の自動車を含む。車両2の各構成要素は、例えばCAN(Controller Area Network)等の車載ネットワーク又は専用線を介して、互いに通信可能に接続される。「HV」は、Hybrid Vehicleの略語である。「PHV」は、Plug-in Hybrid Vehicleの略語である。「EV」は、Electric Vehicleの略語である。「FCV」は、Fuel Cell Vehicleの略語である。本実施形態の車両2は、運転者によって運転される。代替例として車両2は、任意のレベルでその運転が自動化されてよい。自動化のレベルは、例えば、SAEのレベル分けにおけるレベル1からレベル5のいずれかである。「SAE」は、Society of Automotive Engineersの略語である。車両2は、MaaS専用車両でもよい。「MaaS」は、Mobility as a Serviceの略語である。車両2は例えば、自転車、原動機付自転車、又は自動二輪車(オートバイ)であってもよい。
【0021】
図3を参照して車両2の内部構成が詳細に説明される。
【0022】
車両2は、制御部21と通信部22と記憶部23と測位部24とを含む。車両2の各構成要素は、例えば専用線を介して互いに通信可能に接続される。
【0023】
車両2の制御部21と通信部22と記憶部23とのハードウェア構成は、情報処理装置1の制御部11と通信部12と記憶部13とのハードウェア構成と同一であってよい。ここでの説明は省略される。
【0024】
測位部24は、少なくとも1つのGNSS受信機を含む。「GNSS」は、Global Navigation Satellite Systemの略語である。GNSSには、例えば、GPS、QZSS、BeiDou、GLONASS、及びGalileoの少なくともいずれかが含まれる。「GPS」は、Global Positioning Systemの略語である。「QZSS」は、Quasi-Zenith Satellite Systemの略語である。QZSSの衛星は、準天頂衛星と呼ばれる。「GLONASS」は、Global Navigation Satellite Systemの略語である。測位部24は車両2の位置を測定する。測定の結果は、制御部21によって車両2の位置情報として取得される。「位置情報」とは、車両2の位置を特定可能な情報である。位置情報は例えば、住所、緯度、経度、又は高度を含む。位置情報は、時刻情報と関連付けられて記憶される。
【0025】
ユーザ端末3は、ユーザによって操作される端末である。ユーザ端末3は、例えば、携帯電話機、スマートフォン、ウェアラブル機器、若しくはタブレットなどのモバイル機器である。代替例としてユーザ端末3は、PCなどの汎用機器、又は専用機器であってよい。「PC」は、personal computerの略語である。
【0026】
図4を参照してユーザ端末3の内部構成が詳細に説明される。
【0027】
ユーザ端末3は、制御部31と通信部32と記憶部33と表示部34とを含む。ユーザ端末3の各構成要素は、例えば専用線を介して互いに通信可能に接続される。
【0028】
ユーザ端末3の制御部31と通信部32と記憶部33とのハードウェア構成は、情報処理装置1の制御部11と通信部12と記憶部13とのハードウェア構成と同一であってよい。ここでの説明は省略される。
【0029】
表示部34は、例えばディスプレイである。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。「LCD」は、liquid crystal displayの略語である。「EL」は、electro luminescenceの略語である。表示部34は、ユーザ端末3の動作によって得られる情報を表示する。表示部34は、ユーザ端末3に備えられる代わりに、外部の出力機器としてユーザ端末3に接続されてもよい。接続方式としては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等の任意の方式を用いることができる。表示部34は例えば、情報処理装置1から受信した場所関連情報及び戸籍関連情報の少なくとも一方を表示することができる。
【0030】
以下、本実施形態の情報処理システムSで実行される処理が詳細に説明される。ここでは、ユーザ端末3のユーザU01が、例えば知人又は友人であるユーザU02と連絡を取りたいが連絡を取れない場面が説明される。すなわちユーザU02は音信不通である。ユーザU02は音信不通になる前、車両2を利用していた。しかし現在、ユーザU02は車両2を利用していない。
【0031】
情報処理装置1の制御部11は、ユーザ端末3から走行データの取得要求を受け付けると、車両2の走行データを記憶部13から取得する。代替例として制御部11は、ユーザ端末3から走行データの取得要求を受け付けると、車両2から走行データを取得してよい。
【0032】
記憶部13では、車両IDに関連付けて、車両のユーザを識別するユーザIDと、車両の走行データと、走行データから特定される場所とが記憶される。走行データは、車両2がどの場所にどれほどの長さの時間停止したかを示す情報を含む。停止は駐車でもよいし、駐車以外の停止でもよい。走行データは過去全てのデータであってよいし、指定された過去の所定期間の間のデータであってよい。
【0033】
制御部11は、走行データから、車両2が所定時間以上停止した回数が所定回数以上である場所を特定する。特定される場所は車両2のユーザU02の自宅に限られない。特定される場所の数は1以上である。
図5に示されるように、ここで走行データD01から特定された場所はL01、L02、及びL03である。所定時間及び所定回数は任意に設定及び変更されてよい。
【0034】
制御部11は、特定された場所の各々につき、記憶部13から場所関連情報を取得する。
図6に示されるように、記憶部13には、場所を識別する場所IDに関連付けて、連絡先情報と映像情報とが記憶される。ここでの場所関連情報は、特定された場所L01に関連付けられた次の情報の少なくとも1つを含む。
・特定された場所の連絡先C01(電話番号、メールアドレス、住所等)
・特定された場所で撮像された映像V01(動画、静止画等)
【0035】
代替例として場所関連情報は、ネットワークNWを介して任意の記憶装置から取得されてよい。
【0036】
制御部11は、場所関連情報をユーザ端末3に送信してよい。ユーザ端末3は、場所関連情報を表示部34に表示する。ユーザ端末3のユーザU01は、場所関連情報を参考に、音信不通のユーザU02の足取りをたどる。
【0037】
制御部11は、車両2のユーザU02が過去に住んでいた場所の履歴を、例えば自治体によって管理されるサーバから取得することができる。
【0038】
制御部11は、車両2のユーザU02が過去に住んでいた場所の履歴を取得できるか否かにかかわらず、ユーザU02が過去に住んでいた自治体を推定することができる。例えば制御部11は、走行データから特定された場所のうち複数の場所が属する同一の自治体を検出すると、検出された自治体を、ユーザU02が過去に住んでいた自治体として推定する。制御部11は、検出された自治体のサーバへ、ユーザU02の戸籍関連情報を要求する。戸籍関連情報は、例えば戸籍謄本情報及び除籍謄本情報の少なくとも1つを含む。
【0039】
戸籍謄本情報は、例えば次の情報の少なくとも1つを含む。
・本籍
・氏名
・生年月日
・出生事項
・婚姻事項
【0040】
除籍謄本情報は、例えば次の情報の少なくとも1つを含む。
・戸籍に記録されていた者が除籍された日時
・戸籍に記録されたいた者が除籍された理由(例えば、死亡、転籍)
【0041】
制御部11は、戸籍関連情報をユーザ端末3に送信してよい。ユーザ端末3は、戸籍関連情報を表示部34に表示する。ユーザ端末3のユーザU01は、戸籍関連情報を参考に、音信不通のユーザU02の足取りをたどる。
【0042】
図7を参照して、本実施形態の情報処理装置1による情報処理方法が説明される。
【0043】
ステップS1にて制御部11は、記憶部13から車両2の走行データを取得する。制御部11は走行データの取得を、定期的に実行してよいし、ユーザ端末3から取得要求を受信したときに実行してよい。
【0044】
ステップS2にて制御部11は、取得された走行データから、車両2が所定時間以上停止した回数が所定回数以上である場所を特定する。
【0045】
ステップS3にて制御部11は、特定された場所に関連する場所関連情報を記憶部13から取得する。
【0046】
ステップS4にて制御部11は、特定された場所のうち複数の場所が属する同一の自治体を検出すると、検出された自治体を、車両2のユーザU02が過去に住んでいた自治体として推定する。
【0047】
ステップS5にて制御部11は、ステップS4にて推定された自治体のサーバへ、ユーザU02の戸籍関連情報を送信するよう要求する。
【0048】
ステップS6にて制御部11は、場所関連情報と戸籍関連情報とをユーザ端末3に送信する。代替例として場所関連情報を送信するタイミングは、ステップS6ではなくステップS3以降の任意のタイミングであってよい。
【0049】
代替例としてステップS4乃至ステップS6の実行は任意である。
【0050】
以上述べたように本実施形態によれば、制御部11は、車両2の走行データを通信部12を介して取得し、走行データから、車両2が所定時間以上停止した回数が所定回数以上である場所を特定し、特定された場所に関連する場所関連情報を通信部12を介して取得する。この構成により情報処理装置1は例えば、車両2のユーザU02が音信不通であるとき、車両2のユーザU02が過去によく訪れた場所を特定して、特定された場所に関連する情報を取得することができる。もって情報処理装置1は、車両2のユーザU02が直近で居住している自宅に限らず、車両2のユーザU02に関連する場所の情報を取得することができるので、車両2のユーザU02の現在の足取りをたどることを支援することができる。
【0051】
また本実施形態によれば、場所関連情報は、場所の連絡先を含む。また場所関連情報は、場所で撮像された映像を含む。この構成により情報処理装置1は、車両2のユーザU02の足取りをたどることを支援することができる。
【0052】
また本実施形態によれば、制御部11は、特定された場所のうち複数の場所が属する同一の自治体を検出すると、同一の自治体を、車両2のユーザU02が過去に住んでいた自治体として推定する。制御部11は、自治体のサーバへ、ユーザU02の戸籍関連情報を要求する。戸籍関連情報は、戸籍謄本情報及び除籍謄本情報の少なくとも1つを含む。この構成により情報処理装置1は、ユーザU02が過去に住んでいた自治体を推定することができるので、ユーザU02の足取りをたどることを一層支援することができる。
【0053】
本開示が諸図面及び実施例に基づき説明されるが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行ってもよいことに注意されたい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。例えば、各手段又は各ステップに含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段又はステップを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0054】
例えば、上記の実施形態において、情報処理装置1の機能又は処理の全部又は一部を実行するプログラムは、コンピュータで読取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読取り可能な記録媒体は、非一時的なコンピュータ読取可能な媒体を含み、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又は半導体メモリである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記録したDVD(Digital Versatile Disc)又はCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。またプログラムの流通は、プログラムを任意のサーバのストレージに格納しておき、任意のサーバから他のコンピュータにプログラムを送信することにより行ってもよい。またプログラムはプログラムプロダクトとして提供されてもよい。本開示は、プロセッサが実行可能なプログラムとしても実現可能である。
【0055】
コンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行する。コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。サーバからコンピュータへのプログラムの転送は行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP型のサービスによって処理を実行してもよい。「ASP」は、application service providerの略語である。プログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものが含まれる。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【符号の説明】
【0056】
S 情報処理システム
NW ネットワーク
1 情報処理装置
11 制御部
12 通信部
13 記憶部
2 車両
21 制御部
22 通信部
23 記憶部
24 測位部
3 ユーザ端末
31 制御部
32 通信部
33 記憶部
34 表示部