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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】搬送設備
(51)【国際特許分類】
   B61B 3/02 20060101AFI20240925BHJP
   B61B 13/00 20060101ALI20240925BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20240925BHJP
   H01L 21/677 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
B61B3/02 A
B61B13/00 U
B65G1/00 501C
H01L21/68 A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021172457
(22)【出願日】2021-10-21
(65)【公開番号】P2023062461
(43)【公開日】2023-05-08
【審査請求日】2023-12-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】山田 颯汰
【審査官】諸星 圭祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-199348(JP,A)
【文献】特開2016-172607(JP,A)
【文献】特開2018-177425(JP,A)
【文献】特開平08-142856(JP,A)
【文献】特開昭54-008316(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0148076(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102007002158(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61B 3/02
B61B 13/00-13/10
B65G 1/00
H01L 21/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送物を搬送する搬送車と、前記搬送車による前記搬送物の搬送経路に関する検査を行う場合に前記搬送物に代えて前記搬送車によって搬送される検査装置と、を備えた搬送設備であって、
前記搬送車は、本体部と、前記本体部を走行させる走行部と、前記本体部に搭載された把持部と、前記走行部及び前記把持部に電力を供給する電源部と、を備え、
前記把持部は、把持部材と、前記把持部材を駆動する駆動機構と、を備え、
前記把持部材は、前記駆動機構によって駆動されて把持位置と解除位置との間で移動するように構成されており、
前記把持部は、前記把持部材が前記把持位置にある状態で前記搬送物及び前記検査装置のそれぞれが備える被把持部を把持し、前記把持部材が前記解除位置にある状態で前記被把持部の把持を解除し、
前記電源部は、前記検査装置に電力を供給するための給電コネクタを備え、
前記検査装置は、前記被把持部と、前記電源部から供給された電力により動作して前記検査を行う検査部と、前記電源部と前記検査部とを電気的に接続するために前記給電コネクタに対して着脱自在に接続される受電コネクタと、インターロック機構と、を備え、
前記インターロック機構は規制部材を備え、
前記規制部材は、前記把持部材の移動経路に配置されて前記把持部材が前記把持位置から前記解除位置に移動することを規制する規制状態と、前記把持部材の移動経路から除去されて前記把持部材の移動を規制しない非規制状態と、に状態変更可能であり、
前記インターロック機構は、前記受電コネクタが前記給電コネクタに接続された状態では前記規制部材が前記規制状態となるように構成されている、搬送設備。
【請求項2】
前記給電コネクタは、前記把持部材が前記解除位置にある状態では前記受電コネクタを接続することができず、前記把持部材が前記把持位置にある状態で前記受電コネクタを接続することができる位置に配置されている、請求項1に記載の搬送設備。
【請求項3】
前記インターロック機構は、蓋部材と、連動機構と、を更に備え、
前記蓋部材は、前記受電コネクタの配置領域と前記給電コネクタの配置領域とをつなぐ開口を閉鎖する閉鎖状態と、前記開口を開放する開放状態とに状態変更可能であり、
前記連動機構は、前記蓋部材が前記開放状態である場合に前記規制部材が前記規制状態となり、前記蓋部材が前記閉鎖状態である場合に前記規制部材が前記非規制状態となるように、前記蓋部材と前記規制部材とを連動させる、請求項1又は2に記載の搬送設備。
【請求項4】
前記蓋部材と前記規制部材とは、一体的に連結された連結体となっており、
前記連結体は、規定の揺動軸心周りに揺動することで、前記蓋部材が前記開放状態且つ前記規制部材が前記規制状態となる第1姿勢と、前記蓋部材が前記閉鎖状態且つ前記規制部材が前記非規制状態となる第2姿勢と、に姿勢変更可能であり、
前記連動機構は、前記連結体を前記揺動軸心りに揺動自在に支持する支持部と、前記連結体を前記第1姿勢において保持すると共に当該保持を解除可能である保持部と、を備える、請求項3に記載の搬送設備。
【請求項5】
前記把持部は、前記把持部材を支持する把持本体部を備え、
前記規制部材は、前記受電コネクタと一体的に連結されていると共に、前記検査装置の前記被把持部及び前記把持本体部の少なくとも一方に設けられた被固定部に固定される固定部を備え、
前記受電コネクタが前記給電コネクタに接続された状態で、前記規制部材が前記規制状態になると共に前記被固定部に前記固定部が固定された状態となり、前記受電コネクタが前記給電コネクタから取り外された状態で、前記規制部材が前記非規制状態になると共に前記被固定部に対する前記固定部の固定が解除された状態となる、請求項1又は2に記載の搬送設備。
【請求項6】
前記搬送車は、前記把持部を移動させる移動機構部を更に備え、前記把持部を移動させて前記把持部と移載対象箇所との間で前記搬送物を移載し、
前記検査部は、前記移載対象箇所の画像を取得し、又は、前記移載対象箇所との位置関係を検出するように構成されており、
前記検査装置は、前記検査部により取得された情報に基づいて、前記把持部と前記移載対象箇所との位置関係を検査する、請求項1から5のいずれか一項に記載の搬送設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送物を搬送する搬送車と、当該搬送車による搬送物の搬送経路に関する検査を行う場合に搬送物に代えて搬送車によって搬送される検査装置と、を備えた搬送設備に関する。
【背景技術】
【0002】
このような搬送設備の一例が、下記の特許文献1に開示されている。以下、この背景技術の説明では、特許文献1における符号及び名称を括弧内に引用する。
【0003】
特許文献1の物品搬送設備では、天井搬送車(1)が、搬送物としての容器(W)の代わりに検査用冶具(J)を把持可能に構成されており、当該検査用冶具(J)によって、天井搬送車(1)による搬送動作に係る各方向の位置ずれを検査する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-199348号公報(〔0047〕段落-〔0049〕段落、図10図11
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1には、検査用冶具(J)の動力について特に記載がない。通常、検査用冶具(J)にはバッテリなどの蓄電装置が搭載されており、検査用冶具(J)の動力は、このような蓄電装置の電力によって賄われる。しかしながら、検査用冶具(J)の軽量化の観点からは、検査用冶具(J)には蓄電装置が搭載されていないことが好ましい。例えば、天井搬送車(1)側の電源部と検査用冶具(J)とを電気的に接続し、天井搬送車(1)側の電源部から検査用冶具(J)に電力を供給することで、検査用冶具(J)の蓄電装置を無くすことも可能である。ここで、天井搬送車(1)が検査用冶具(J)を搬送している際に、天井搬送車(1)側の電源部と検査用冶具(J)とが配線等の接続部によって繋がれた状態では、天井搬送車(1)は検査用冶具(J)を把持している必要がある。仮に、天井搬送車(1)による検査用冶具(J)の把持が解除された場合には、天井搬送車(1)と検査用冶具(J)とが接続部のみによって物理的に繋がっている状態となり、当該接続部に過大な負担が掛かり得る。このため、特許文献1に記載の物品搬送装置は、改良の余地がある。
【0006】
そこで、検査装置の軽量化を図ると共に、搬送車から検査装置に電力を供給するための接続部に過大な負荷が作用することを回避でき、検査装置の着脱や搬送物の搬送を適切に行うことが可能な搬送設備の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記に鑑みた、搬送設備の特徴構成は、
搬送物を搬送する搬送車と、前記搬送車による前記搬送物の搬送経路に関する検査を行う場合に前記搬送物に代えて前記搬送車によって搬送される検査装置と、を備えた搬送設備であって、
前記搬送車は、本体部と、前記本体部を走行させる走行部と、前記本体部に搭載された把持部と、前記走行部及び前記把持部に電力を供給する電源部と、を備え、
前記把持部は、把持部材と、前記把持部材を駆動する駆動機構と、を備え、
前記把持部材は、前記駆動機構によって駆動されて把持位置と解除位置との間で移動するように構成されており、
前記把持部は、前記把持部材が前記把持位置にある状態で前記搬送物及び前記検査装置のそれぞれが備える被把持部を把持し、前記把持部材が前記解除位置にある状態で前記被把持部の把持を解除し、
前記電源部は、前記検査装置に電力を供給するための給電コネクタを備え、
前記検査装置は、前記被把持部と、前記電源部から供給された電力により動作して前記検査を行う検査部と、前記電源部と前記検査部とを電気的に接続するために前記給電コネクタに対して着脱自在に接続される受電コネクタと、インターロック機構と、を備え、
前記インターロック機構は規制部材を備え、
前記規制部材は、前記把持部材の移動経路に配置されて前記把持部材が前記把持位置から前記解除位置に移動することを規制する規制状態と、前記把持部材の移動経路から除去されて前記把持部材の移動を規制しない非規制状態と、に状態変更可能であり、
前記インターロック機構は、前記受電コネクタが前記給電コネクタに接続された状態では前記規制部材が前記規制状態となるように構成されている点にある。
【0008】
この特徴構成によれば、検査装置がバッテリ等の蓄電ユニットを備える必要がないので、検査装置を軽量化し易い。また、受電コネクタが給電コネクタに接続された状態で、誤って把持が解除されて、受電コネクタ及び給電コネクタ、並びにこれらに接続された配線に過大な負荷が作用することを回避できる。
一方、受電コネクタが給電コネクタから取り外された状態では規制部材を非規制状態にすることで、把持部を解除状態にすることが可能となるので、検査装置の着脱や搬送物の搬送を適切に行うことができる。
【0009】
本開示に係る技術のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】搬送設備の平面図
図2】搬送車が移載対象箇所との間で搬送物を移載している様子を示す図
図3】検査装置が検査を行っている様子を示す図
図4】把持部の側面図
図5】検査装置の平面図
図6】検査装置の斜視図
図7】蓋部材による開口の閉鎖状態を示す図
図8】蓋部材による開口の開放状態を示す図
図9】各機能部の状態遷移図
図10】壁部材の非規制状態を示す図
図11】壁部材の規制状態を示す図
図12】第2の実施形態の被固定部を示す図
図13】第2の実施形態の規制部材の規制状態を示す図
図14】第3の実施形態の固定部及び被固定部を示す図
図15】第3の実施形態の規制部材の規制状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
1.第1の実施形態
搬送設備は、搬送物を搬送する搬送車と、搬送車による搬送物の搬送経路に関する検査を行う場合に搬送物に代えて搬送車によって搬送される検査装置と、を備えた設備である。以下、搬送設備が、半導体製造工場に用いられる場合を例示して、搬送設備の第1の実施形態について説明する。図1は、本実施形態の搬送設備100の平面図である。図2は、搬送車1が移載対象箇所8との間で搬送物9を移載している様子を示す図である。
【0012】
図1及び図2に示すように、搬送設備100は、搬送物9を搬送する搬送車1と、搬送物9の移載元または移載先となる移載対象箇所8と、を備えている。本実施形態では、複数の搬送車1と複数の移載対象箇所8とが、搬送設備100に設けられている。
【0013】
本実施形態では、搬送設備100は、設備の天井近くに設置されて搬送車1の搬送経路Rの一部を構成する走行レールRaを備えている。すなわち、本例において搬送車1は、天井近くで搬送物9を搬送する天井搬送車として構成されている。なお、「搬送経路R」とは、搬送車1が搬送物9を移動させる経路である。本例では、搬送経路Rは、走行レールRaに沿って設定されていると共に、各移載対象箇所8と走行レールRaとを上下方向に結ぶ仮想的な経路に沿って設定されている。
【0014】
図2に示すように、走行レールRaは、設備の天井から吊下げ支持されている。本例では、走行レールRaに沿って、給電線Rbが設けられている。搬送車1は、給電線Rbから非接触で電力の供給を受けることにより動力源を確保するように構成されている。
【0015】
図1及び図2に示すように、本実施形態では、搬送設備100は、移載対象箇所8として、搬送物9に対する処理を行う処理装置81と、処理装置81に隣接して配置されると共に搬送物9が載置される載置台82と、検査用載置台83とを備えている。載置台82は、いわゆるロードポートである。処理装置81は、載置台82に載置された搬送物9に対して処理を行う。載置台82には、当該載置台82に載置された搬送物9の位置決めを行う位置決め部82aが設けられている。位置決め部82aは、載置台82の上面に設けられており、載置台82に載置された搬送物9の底面に設けられた被係合部90aに係合するように構成されている。本例では、位置決め部82aは、載置台82の上面から上側に突出するように設けられた複数の位置決めピンである。検査用載置台83は、搬送車1(後述する把持部12や移動機構部13等)を検査する際に用いられ、図示はしないが、検査用載置台83の上面にも位置決め部材が設けられている。
【0016】
本実施形態では、搬送車1は、処理装置81による処理が行われる前の搬送物9を載置台82に搬送すると共に、処理装置81による処理が行われた後の搬送物9を載置台82から指定された搬送先へ搬送する。例えば、搬送物9は、処理装置81による処理の対象となる処理対象物を収容する容器であり、上述の「搬送物9に対する処理」とは、搬送物9に収容された処理対象物に対する処理を意味する。搬送物9としては、ウェハを収容するウェハ収容容器(いわゆるFOUP:Front Opening Unified Pod)であっても良いし、レチクルを収容するレチクル収容容器(いわゆるレチクルポッド)であっても良い。搬送物9がFOUPである場合、処理対象物はウェハとされる。搬送物9がレチクルポッドである場合、処理対象物はレチクルとされる。ここで例示する半導体製造工場においては、処理装置81は、半導体基板に対して、例えば、薄膜形成、フォトリソグラフィー、エッチングなどの種々の処理を行う。
【0017】
図2に示すように、容器としての搬送物9は、容器本体部90と、被把持部91と、を備えている。容器本体部90は、処理対象物を収容する部分である。被把持部91は、後述する搬送車1の把持部12によって把持される部分である。本実施形態では、被把持部91は、容器本体部90の上面から上方に突出するように形成されている。本例では、被把持部91は、水平方向に沿って延在するフランジ状に形成されている。容器本体部90の底面には、載置台82に設けられた位置決め部82aに係合する被係合部90aが設けられている。上記のとおり、本例では、位置決め部82aは、複数の位置決めピンである。そこで、被係合部90aは、複数の位置決めピンのそれぞれに係合するように、容器本体部90の底面から上方に凹んで形成された凹部が相当する。本例では、複数の位置決めピンのそれぞれに対応する容器本体部90の底面の複数箇所に、被係合部90aとしての凹部が設けられている。よって、搬送物9が載置台82に載置された状態で、被係合部90aとしての複数の凹部が、載置台82の位置決め部82aとしての複数の位置決めピンのそれぞれに係合する。
【0018】
搬送車1は、本体部10と、本体部10を走行させる走行部11と、本体部10に搭載された把持部12と、走行部11及び把持部12に電力を供給する電源部14と、を備えている。
【0019】
本実施形態では、搬送車1は、更に、把持部12を移動させる移動機構部13を備え、把持部12を移動させて把持部12と移載対象箇所8との間で搬送物9を移載するように構成されている。移動機構部13は、少なくとも、把持部12を昇降させるように構成されている。すなわち本実施形態では、搬送車1は、把持部12を昇降させる昇降部15を備えている。
【0020】
本実施形態では、移動機構部13は、把持部12に連結された昇降ベルト13aを備えている。昇降ベルト13aは、昇降モータにより駆動されて、把持部12を昇降させる。本例では、移動機構部13は、上方位置と、当該上方位置よりも下方に設定された下方位置との間で、把持部12を昇降させるように構成されている。把持部12が上方位置に配置された状態で、走行部11が走行レールRaに沿って走行し、本体部10及び把持部12を移動させる。また、把持部12が下方位置に配置された状態で、搬送車1と移載対象箇所8との間で搬送物9の移載が行われる。
【0021】
また、移動機構部13は、昇降部15に加えて、把持部12を上下方向に沿う旋回軸心りに旋回させるように構成することも可能である。すなわち、搬送車1は、把持部12を上下方向に沿う旋回軸心りに旋回させる旋回部を備えても良い。この場合には、移動機構部13は、把持部12に連結されていると共に上下方向に沿う旋回軸心周りに旋回自在に支持された旋回軸と、当該旋回軸を駆動する旋回用モータとが設けられる。これにより、旋回用モータを駆動することで、把持部12及び当該把持部12に把持された状態の搬送物9を、上下方向に沿う旋回軸周りに旋回させることが可能となる。
【0022】
更に、移動機構部13は、昇降部15に加えて、把持部12を水平方向に沿ってスライド移動させるように構成することも可能である。すなわち、搬送車1は、把持部12を水平方向に沿ってスライド移動させるスライド部16を備えても良い。この場合には、移動機構部13は、例えば、本体部10に対して把持部12及び昇降部15を水平方向に沿ってスライド自在に支持するスライド案内機構と、スライド案内機構を駆動するスライド用モータとが設けられる。これにより、スライド用モータを駆動することで、把持部12及び把持部12に把持された状態の搬送物9を水平方向に沿ってスライド移動させることが可能となる。なお本例では、スライド部16は、上下方向に沿う上下方向視で、搬送経路Rに直交する方向である幅方向に沿って把持部12をスライド移動させるように構成されている。
【0023】
走行部11は、走行レールRa上を転動する複数の走行輪11aを備えている。複数の走行輪11aのうちの少なくとも1つは、走行モータにより駆動される。これにより、走行部11が走行レールRaに沿って走行するための推進力が発生する。
【0024】
本体部10は、走行部11に吊り下げ支持され、走行レールRaよりも下方に配置されている。本実施形態では、本体部10は、把持部12を収容可能なカバー部10aを備えている。具体的には、カバー部10aは、上方位置に配置された把持部12、及び、当該把持部12に把持された搬送物9を収容するように構成されている。
【0025】
把持部12は、把持部材12aと、把持部材12aを駆動する駆動機構12bと、を備えている。把持部材12aは、互いに接近または離間するように動作する一対の把持爪で構成される。駆動機構12bは、把持用モータを含んで構成される。把持部材12aは、駆動機構12bによって駆動されて、把持位置と解除位置との間で移動するように構成されている。把持位置とは、把持部材12aが被把持部91を把持する状態となる位置であり、解除位置とは、把持部材12aが被把持部91の把持を解除する状態となる位置である。本実施形態では、把持部材12aは、互いに接近する方向に移動することで把持位置に配置され、互いに離間する方向に移動することで解除位置に配置される。
【0026】
把持部12は、把持部材12aが把持位置にある状態で搬送物9及び検査装置2(図3参照)のそれぞれが備える被把持部(91,21)を把持し、把持部材12aが解除位置にある状態で被把持部(91,21)の把持を解除するように構成されている。したがって、一対の把持部材12aが、互いに接近するように動作することで、一対の把持部材12aが被把持部(91,21)に接触して、把持部12が把持状態となる。反対に、一対の把持部材12aが、互いに離間するように動作することで、一対の把持部材12aが被把持部(91,21)から離間して、把持部12が解除状態となる。把持部材12aは、被把持部(91,21)を把持することから、所謂チャックに相当する。なお、本例では、把持部材12aが一対である場合を例示しているが、把持部材12aは3つ以上であっても良い。また、搬送物9の被把持部91と検査装置2の被把持部21とは、把持部材12aが把持し易いように、共通の形状であると好適である。もちろん、被把持部91と被把持部21とは、互いに異なる形状で構成することも可能であるが、この場合にも、把持部材12aが被把持部91や被把持部21を把持することが可能な形状であると良い。
【0027】
電源部14は、検査装置2に電力を供給するための給電コネクタ31を備えている。本実施形態では、電源部14は、走行レールRaに配設された給電線Rbから非接触で電力の供給を受ける受電部と、当該受電部が受け取った電力を搬送車1の各部に供給する給電部とを含んで構成されている。給電コネクタ31は、電源部14が給電線Rbから得た電力を出力可能に構成されている。そのため、給電コネクタ31は、接続配線を介して電源部14と電気的に接続されている。
【0028】
図4には、把持部12の側面図が示される。本実施形態では、給電コネクタ31は、把持部材12aが解除位置にある状態では受電コネクタ51を接続することができず、把持部材12aが把持位置にある状態で受電コネクタ51を接続することができる位置に配置されている。すなわち、図4に示されるように、把持部材12aが解除位置にあるときは、上下方向視で給電コネクタ31と把持部材12aとは少なくとも一部が重複し、把持部材12aが把持位置にあるときは、上下方向視で給電コネクタ31と把持部材12aとは互いに重複しないように構成される。このため、把持部材12aが解除位置にある状態では、上下方向に沿って把持部材12aの側から給電コネクタ31を見た場合に、給電コネクタ31における受電コネクタ51との接続部分の一部又は全部が把持部材12aにより覆われた状態となる。この状態では、受電コネクタ51を給電コネクタ31に接続しようとしても、受電コネクタ51が把持部材12aと干渉する。したがって、受電コネクタ51を給電コネクタ31に接続することができない。一方、把持部材12aが把持位置にある状態では、上下方向に沿って把持部材12aの側から給電コネクタ31を見た場合に、給電コネクタ31における受電コネクタ51との接続部分の全てが把持部材12aに覆われずに露出している状態となる。この状態では、受電コネクタ51を給電コネクタ31に接続する場合に、受電コネクタ51は把持部材12aと干渉しない。したがって、受電コネクタ51を給電コネクタ31に接続することが可能となる。
【0029】
搬送経路Rに関する検査が行われる場合には、搬送車1は、搬送物9に代えて検査装置2を搬送する(図3参照)。搬送車1が搬送経路Rに沿って検査装置2を搬送している間に、検査装置2は、搬送経路Rに関する検査を行う。ここで、「搬送経路Rに関する検査」には、搬送経路Rを移動中の搬送車1の検査、走行レールRaの検査、移載対象箇所8の検査、搬送経路Rの周辺の空気の清浄度の検査、搬送経路Rやその周辺の状況や環境の検査などが含まれる。更には、載置台82に対する被搬送物の移載位置を学習させるために行われるティーチング処理も含まれる。図3の例では、検査装置2を用いたティーチング処理をする様子が示される。
【0030】
図3には、本実施形態の検査装置2が示される。搬送車1は、載置台82に対する被搬送物の移載位置を学習させるために、ティーチング処理を行うことができるように構成されている。本実施形態におけるティーチング処理とは、把持部12が目標位置からずれのない位置で、載置台82への被搬送物の移載動作が行えるように、搬送車1に行うべき動作を記憶させることをいう。ティーチング処理は、走行部11を目標の載置台82の上方で停止させ、移動機構部13が把持部12によって把持された状態の検査装置2を目標の載置台82まで下降させることにより行う。本実施形態では、ティーチング処理は、検査用載置台83を基準として、各所の載置台82の位置を学習することにより行う。
【0031】
検査装置2は、被把持部21と、検査部22と、ユニット本体23と、受電コネクタ51と、インターロック機構61とを備える。また、本実施形態では、検査装置2は、ティーチング処理を行うためのティーチングプレート24を更に備える。被把持部21は、検査装置2の上面に設けられ、検査時に把持部材12aにより把持される。検査部22は、搬送経路Rに関する各種検査を行う場合における検査対象の測定や検出などを行う。本実施形態では、検査部22は、第1距離計22a、第2距離計22b、第3距離計22c、及び、角度計22dを備え、移載対象箇所8との位置関係を検出する。ユニット本体23は、被把持部21に連結されていると共に、検査部22としての第1距離計22a、第2距離計22b、第3距離計22c、及び角度計22dを支持している。ティーチングプレート24は、ユニット本体23から側方に突出する突起部25を介して、ユニット本体23に支持される。第1距離計22aは、レーザー距離計であって、ユニット本体23の所定位置からティーチングプレート24の所定位置までの第1方向(図3におけるX方向)の距離の検出を行う。第2距離計22bは、レーザー距離計であって、ユニット本体23の所定位置からティーチングプレート24の所定位置までの第2方向(図3におけるY方向)の距離の検出を行う。本例では、第2距離計22bは2台備えられている。第3距離計22cは、レーザー距離計であって、ユニット本体23の所定位置からティーチングプレート24の所定位置までの第3方向(図3におけるZ方向)の距離の検出を行う。本例では、第3距離計22cは3台備えられている。角度計22dは、ティーチングプレート24に対するユニット本体23の傾きを検出する。
【0032】
検査装置2は、検査部22により取得された情報に基づいて、把持部12と移載対象箇所8との位置関係を検査する。検査部22により取得された情報とは、第1距離計22aによる検出結果、第2距離計22bによる検出結果、第3距離計22cによる検出結果、角度計22dによる検出結果である。把持部12と移載対象箇所8との位置関係とは、把持部12と移載対象箇所8との第1方向、第2方向、第3方向、及び旋回方向の位置ずれや、傾きのずれである。したがって、検査装置2は、第1距離計22aによる検出結果、第2距離計22bによる検出結果、第3距離計22cによる検出結果、角度計22dによる検出結果に基づいて、把持部12と移載対象箇所8との第1方向、第2方向、第3方向、及び旋回方向の位置ずれや、傾きのずれを検査する。
【0033】
搬送車1によるティーチング処理を行う場合には、ユニット本体23に設けられた第1距離計22a、第2距離計22b、第3距離計22c、及び角度計22dを用いて、ティーチングプレート24に対するユニット本体23の第1方向、第2方向、第3方向、及び旋回方向の位置と、ティーチングプレート24に対するユニット本体23の傾き量を測定し、夫々の測定結果に基づいてティーチングプレート24に対する把持部12のずれを算出し、算出したずれを搬送車1の学習値に反映させる。そして、当該ずれの反映後の学習値を、載置台82に対する被搬送物の移載位置として搬送車1が備える記憶部に記憶させる。
【0034】
このような検査装置2を使ったティーチング処理では、検査部22は、電源部14から供給された電力により動作する。受電コネクタ51は、電源部14と検査部22とを電気的に接続するために給電コネクタ31に対して着脱自在に接続される。本実施形態では、受電コネクタ51はプラグで構成され、給電コネクタ31はジャックで構成されるが、受電コネクタ51をジャックで構成し、給電コネクタ31をプラグで構成しても良い。
【0035】
図5には、検査装置2を上方から見た平面図が示され、図6には、検査装置2の斜視図が示される。図5及び図6に示されるように、インターロック機構61は、ユニット本体23の上面プレート28の一部が切り欠かれた部分に設けられる。本実施形態のインターロック機構61は、規制部材71、蓋部材72、及び、連動機構73を備える。
【0036】
規制部材71は、把持部材12aの移動経路に配置されて把持部材12aが把持位置から解除位置に移動することを規制する規制状態と、把持部材12aの移動経路から除去されて把持部材12aの移動を規制しない非規制状態と、に状態変更可能である。把持部材12aの移動経路とは、一対の把持部材12aが互いに接近する方向へ移動する場合や、互いに離間する方向へ移動する場合に、一対の把持部材12aの一方が通る経路である。把持部材12aが把持位置から解除位置に移動することを規制するとは、把持位置において把持状態である把持部材12aが、解除状態となるために解除位置へ移動できないようにすることをいう。このように、一対の把持部材12aが互いに離間する方向へ移動する場合に、一対の把持部材12aの一方が通る経路に規制部材71が配置され、把持位置において把持状態である把持部材12aが解除状態となるために解除位置へ移動できないようにする状態は、規制状態と称される。
【0037】
「把持部材12aの移動経路から除去されて」とは、一対の把持部材12aが互いに接近する方向へ移動する場合や、一対の把持部材12aが互いに離間する方向へ移動する場合に、一対の把持部材12aの一方が通る経路上に規制部材71が存在しない状態とされることをいう。具体的には、規制部材71が上面プレート28から突出して規制状態となっていた場合には、上面プレート28から規制部材71が引退した状態をいい、規制部材71を上面プレート28に取り付けたり載置したりすることで、上面プレート28から規制部材71が突出して規制状態となっていた場合には、当該規制部材71を上面プレート28から取り外した状態をいう。把持部材12aの移動を規制しないとは、把持位置において把持状態である把持部材12aの解除位置への移動が自由に行えることをいう。このような、一対の把持部材12aが互いに接近する方向へ移動する場合や、一対の把持部材12aが互いに離間する方向へ移動する場合に、一対の把持部材12aの一方が通る経路上に規制部材71が存在しない状態とされ、把持位置において把持状態である把持部材12aの解除位置への移動が自由に行える状態は、非規制状態と称される。規制部材71は、規制状態と非規制状態とに状態変更ができるように構成される。
【0038】
蓋部材72は、受電コネクタ51の配置領域と給電コネクタ31の配置領域とをつなぐ開口を閉鎖する閉鎖状態と、開口を開放する開放状態とに状態変更可能である。受電コネクタ51の配置領域とは、検査装置2において、給電コネクタ31と接続する前の受電コネクタ51が収容される領域であって、本実施形態では、ユニット本体23の上面プレート28の一部が切り欠かれた部分における、上面プレート28よりも下方側の領域が相当する。給電コネクタ31の配置領域とは、把持部12において、受電コネクタ51と接続する前の給電コネクタ31が配置された領域であって、本実施形態では、把持部12における、インターロック機構61と対向する領域が相当する(図3参照)。受電コネクタ51の配置領域と給電コネクタ31の配置領域とをつなぐ開口とは、ユニット本体23の上面プレート28の一部が切り欠かれた部分が相当する。蓋部材72は、このような開口を閉鎖したり、開放したりできるように構成される。図7には、蓋部材72が開口を閉鎖する閉鎖状態になった場合の図が示され、図8には、蓋部材72が開口を開放する開放状態になった場合の図が示される。図7に示されるように、蓋部材72が閉鎖状態になった場合には、受電コネクタ51の配置領域と給電コネクタ31の配置領域との間に、蓋部材72が存在するため、受電コネクタ51と給電コネクタ31とが接続状態になることが規制される。一方、図8に示されるように、蓋部材72が開放状態になった場合には、受電コネクタ51の配置領域と給電コネクタ31の配置領域との間に、蓋部材72が存在しないため、受電コネクタ51と給電コネクタ31とが接続状態になることが許容される。すなわち、受電コネクタ51を給電コネクタ31に接続するためには、蓋部材72を開放状態にする必要がある。
【0039】
規制部材71は、蓋部材72が開放状態である場合に規制状態となり、蓋部材72が閉鎖状態である場合には非規制状態となるように構成されている。本実施形態では、図7に示されるように、蓋部材72が閉鎖状態では、規制部材71が上面プレート28の表面よりも下方に引退して非規制状態となり、図8に示されるように、蓋部材72が開放状態では、規制部材71が上面プレート28の表面よりも上方に突出して規制状態となる。このように、蓋部材72と規制部材71とは、互いに連動し、一方の状態が変化すれば他方の状態も変化するように構成される。本実施形態では、蓋部材72と規制部材71とを互いに連動させるために、蓋部材72と規制部材71とは、連動機構73を介して連結されている。
【0040】
本実施形態では、図5図6図7、及び図8に示されるように、蓋部材72と規制部材71とは、一体的に連結された連結体79で構成されている。本実施形態では、蓋部材72と規制部材71とは、連結部材75に固定されている。連結部材75は、平面視が長方形状の第1部分75aと、当該第1部分75aの長辺及び短辺の双方に直交する方向に、第1部分75aの一対の短辺のうちの一方から屈曲する第2部分75bとを有する。したがって、連結部材75は、図7及び図8に示されるように、第1部分75aの短辺方向に沿って見て、L字状に形成されている。蓋部材72は、第1部分75aにおける第2部分75bが突出する側とは反対側に突出するように配置されている。第1部分75aと第2部分75bとの間の屈曲部75cには、揺動軸心Xが設定されている。また、第2部分75bは、図5に示されるように、第1部分75aに対して揺動軸心Xに沿う一方側に突出するように形成され、当該突出部分に、規制部材71が連結固定されている。そして、この規制部材71は、揺動軸心Xに対して直交する面に沿って延在するように配置されている。これにより、連結体79が規定の揺動軸心X周りで揺動することで、図6及び図7に示すように、第1部分75aが水平方向に沿い、且つ、第2部分75bが上下方向に沿う姿勢と、図8に示すように、第1部分75aが上下方向に沿い、且つ、第2部分75bが水平方向に沿う姿勢とに姿勢変更する。図8に示されるように、第1部分75aが上下方向に沿う姿勢となることで蓋部材72が開口を開放する開放状態となり、第2部分75bが水平方向に沿う姿勢となることで規制部材71が上面プレート28よりも上方に突出した規制状態となる。このような連結体79の姿勢は第1姿勢と称される。一方、図7に示されるように、第1部分75aが水平方向に沿う姿勢となることで蓋部材72が開口を閉鎖する閉鎖状態となり、第2部分75bが上下方向に沿う状態となることで規制部材71が上面プレート28よりも下方に引退した非規制状態となる。このような連結体79の姿勢は第2姿勢と称される。
【0041】
連動機構73は、支持部76と保持部77とを備える。支持部76は、連結体79を上述した揺動軸心X周りに揺動自在に支持する。支持部76は、蝶番(ヒンジ)を用いて構成することが可能である。この場合、図7及び図8に示されるように、蝶番の芯棒(ピン)の軸心を、揺動軸心Xに一致させ、蝶番が有する第1の羽根76Aを連結部材75の第2部分75bに固定し、蝶番が有する第2の羽根76Bを上面プレート28の裏面に固定すると良い。これにより、蓋部材72及び規制部材71が、揺動軸心X周りで揺動し、第1姿勢と第2姿勢とに亘って姿勢状態を変更することが可能となる。
【0042】
保持部77は、連結体79を第1姿勢において保持すると共に当該保持を解除可能である。本実施形態では、連結体79とは、規制部材71、蓋部材72、連動機構73が互いに一体的に連結されたものである。第1姿勢とは、蓋部材72が開放状態となり、規制部材71が規制状態となる、連結体79の姿勢である。保持部77は、第1姿勢の連結体79を保持するように構成される。このような保持部77として、例えば永久磁石Mと強磁性体Pとを用いることが可能である。この場合には、蓋部材72における第1姿勢時に上面プレート28と対向する面に永久磁石Mを設け、上面プレート28における第1姿勢の蓋部材72と対向する部位に強磁性体Pを設けると良い。これにより、永久磁石Mと強磁性体Pとに間の磁力により連結体79の第1姿勢を保持することができる。一方、連結体79の第1姿勢を解除する場合(第2姿勢に移行する場合)には、作業者等の力により、永久磁石Mを強磁性体Pから離間させて揺動軸心X周りで揺動させれば良い。これにより、連結体79を第2姿勢に移行させることが可能となる。なお、永久磁石Mと強磁性体Pとの配置を入れ替えても良い。
【0043】
給電コネクタ31と受電コネクタ51とを接続する場合には、このように蓋部材72を有する連結体79を第1姿勢にして蓋部材72を開放状態にする必要があり、この第1姿勢では連結体79を構成する規制部材71が上面プレート28から立設し、把持部材12aの移動経路上に存在することになる。したがって、インターロック機構61は、受電コネクタ51が給電コネクタ31に接続された状態では、規制部材71が必ず規制状態となり、把持部材12aが把持位置から解除位置に移動することを規制するようになっている。
【0044】
図9には、各機能部の状態遷移図が示される。まず、把持部材12aが解除位置にあるとする(#1)。この場合には、図10に示されるように、把持部材12aが解除位置にあり、把持部材12aは被把持部21を把持していない。その後、把持部材12aが検査装置2の被把持部21を把持するために、把持部材12aが把持位置に移動する(#2)。これにより、図11に示されるように、把持部材12aが被把持部21を把持する。このように、把持部材12aの把持位置へ移動する場合には、連結体79は第2姿勢となっている。そして、受電コネクタ51を給電コネクタ31に接続するために、連結体79が第1姿勢に変更される(#3)。これにより、図11に示されるように、規制部材71が、把持位置にある把持部材12aの解除位置への移動を規制する規制状態となり、且つ、蓋部材72が、受電コネクタ51の配置領域と給電コネクタ31の配置領域とをつなぐ開口を開放する開放状態となる(#4)。この場合には、把持位置にある把持部材12aが解除位置に移動する移動経路上に、規制部材71が立設する状態となるので、把持部材12aの解除位置への移動が規制される。また、この状態で、図11に示されるように、受電コネクタ51を給電コネクタ31に接続することが可能となる(#5)。
【0045】
一方、把持部材12aによる検査装置2の被把持部21の把持を解除する場合には、まず、受電コネクタ51と給電コネクタ31との接続を解除して非接続状態にする(#6)。そして、連結体79を第2姿勢にする(#7)。これにより、規制部材71が、把持位置にある把持部材12aの解除位置への移動を規制しない非規制状態となり、且つ、蓋部材72が、受電コネクタ51の配置領域と給電コネクタ31の配置領域とをつなぐ開口を閉鎖する閉鎖状態となる(#8)。この場合には、把持位置にある把持部材12aが解除位置に移動する移動経路上に、規制部材71が存在しないので、把持部材12aの解除位置への移動が許容される。これにより、図10に示されるように、把持部材12aを解除位置に移動することが可能となる(#9)。
【0046】
以上のように構成することで、規制部材71を規制状態にしなければ、受電コネクタ51を給電コネクタ31に接続することができない。そのため、受電コネクタ51が給電コネクタ31に接続された状態で、誤って把持が解除されて、受電コネクタ51及び給電コネクタ31、並びにこれらに接続された配線に過大な負荷が作用することを回避できる。
【0047】
2.第2の実施形態
次に、搬送設備100の第2の実施形態について、図12及び図13を用いて説明する。本実施形態では、規制部材71が検査装置2から取り外すことが可能である点で、上記第1の実施形態とは異なる。以下では、本実施形態に係る搬送設備100について、上記第1の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第1の実施形態と同様とする。
【0048】
図12及び図13に示されるように、把持部12は、把持部材12aを支持する把持本体部12cを備える。本実施形態では、把持本体部12cとは、把持部材12a及び当該把持部材12aを駆動する駆動機構12bを支持する部分である。本例では、昇降部15により昇降される部分である。
【0049】
本実施形態では、規制部材71は、受電コネクタ51と一体的に連結されていると共に、検査装置2の被把持部21に設けられた被固定部29に固定される固定部74を備えている。ここで、受電コネクタ51と一体的に連結されているとは、規制部材71と受電コネクタ51とが互いに分離できないように構成されていることをいう。このような規制部材71は、当該規制部材71を例えば樹脂を用いて作成する場合には、受電コネクタ51における、給電コネクタ31と接続する接続部分とは反対側の基部が、樹脂成形時に樹脂内に含まれるように配置した後、冷却及び固化させると良い。もちろん、その他の方法、例えば、規制部材71に孔をあけておき、当該孔に受電コネクタ51の基部を圧入する等、により構成することも可能である。検査装置2の被把持部21に設けられた被固定部29とは、本実施形態では、検査装置2のユニット本体23の上面プレート28の一部が切り欠かれた開口が相当する。この開口は、固定部74の平面視の外形に応じて、当該固定部74が嵌合される形状に形成されると良い。本実施形態では、固定部74は、平面視が四角形状となるように構成されている。このため、被固定部29である開口は、固定部74が嵌合される四角形状の部分を有するように形成される。これにより、固定部74を被固定部29に嵌め込んで固定することが可能となる。なお、被固定部29は開口に限らず、固定部74が嵌合又は係合される凹部とされていても良い。この場合、固定部74は、被固定部29としての凹部に嵌合又は係合する凸部とされると良い。また、固定部74と被固定部29との凹凸の関係は入れ替わっても良い。
【0050】
図13に示されるように、受電コネクタ51が給電コネクタ31に接続された状態となると、規制部材71が、把持位置にある把持部材12aが解除位置へ移動することを規制する規制状態になると共に被固定部29に固定部74が固定された状態となる。一方、図12に示されるように、受電コネクタ51が給電コネクタ31から取り外された状態となると、規制部材71が、把持部材12aの移動経路から除去されて、把持部材12aの解除位置への移動を規制しない非規制状態になると共に被固定部29に対する固定部74の固定が解除された状態となる。
【0051】
したがって、このような構成であっても、上述した第1の実施形態と同様に、規制部材71を規制状態にしなければ、受電コネクタ51を給電コネクタ31に接続することができない。そのため、受電コネクタ51が給電コネクタ31に接続された状態で、誤って把持が解除されて、受電コネクタ51及び給電コネクタ31、並びにこれらに接続された配線に過大な負荷が作用することを回避できる。
【0052】
3.第3の実施形態
次に、搬送設備100の第3の実施形態について、図14及び図15を用いて説明する。本実施形態では、被固定部29が把持本体部12cに設けられる点で、上記第2の実施形態とは異なる。以下では、本実施形態に係る搬送設備100について、上記第2の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第2の実施形態と同様とする。
【0053】
図14及び図15に示されるように、規制部材71は、受電コネクタ51と一体的に連結されていると共に、把持本体部12cに設けられた被固定部29に固定される固定部74を備える。本実施形態では、規制部材71は、胴体部78の中央部に受電コネクタ51における、給電コネクタ31と接続する接続部分とは反対側の基部が固定されている。更に、規制部材71は、胴体部78の両端部に、受電コネクタ51の先端部(給電コネクタ31と接続する接続部分)が向く方向に突出するように固定部74を有するように形成される。本実施形態では、固定部74は、円柱状に形成されている。また、被固定部29は、固定部74の形状に応じて、円形状の孔とされている。ここで、被固定部29の内径は、固定部74の外径と同程度に形成される。すなわち、本例では、固定部74は差し込みピンであり、被固定部29は、当該差し込みピンが嵌合される嵌合孔である。そして、受電コネクタ51を給電コネクタ31に接続すると共に、固定部74を被固定部29に圧入することで、規制部材71を把持本体部12cに固定することが可能となる。また、固定部74を被固定部29に固定した状態では、規制部材71が、把持位置にある把持部材12aが解除位置に移動する際の経路に配置される。これにより、図15に示されるように、規制部材71が把持本体部12cに固定されている状態では、把持部材12aの解除位置への移動が規制される。
【0054】
したがって、本構成であっても、上述した第1の実施形態と同様に、規制部材71を規制状態にしなければ、受電コネクタ51を給電コネクタ31に接続することができない。そのため、受電コネクタ51が給電コネクタ31に接続された状態で、誤って把持が解除されて、受電コネクタ51及び給電コネクタ31、並びにこれらに接続された配線に過大な負荷が作用することを回避できる。
【0055】
4.その他の実施形態
次に、搬送設備100のその他の実施形態について説明する。
【0056】
(1)上記の実施形態では、給電コネクタ31は、把持部材12aが解除位置にある状態では受電コネクタ51を接続することができず、把持部材12aが把持位置にある状態で受電コネクタ51を接続することができる位置に配置されているとして説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、給電コネクタ31は、把持部材12aが解除位置にある状態でも受電コネクタ51に接続することができる位置に配置されても良い。
【0057】
(2)上記の第1の実施形態では、インターロック機構61が蓋部材72と連動機構73とを備えているとして説明した。しかし、搬送設備100の実施形態は、そのような構成に限定されるものではない。例えば、蓋部材72の有無に関わらず、規制部材71が受電コネクタ51と連動するように構成されていても良い。この場合、連動機構73は、受電コネクタ51が給電コネクタ31に接続された接続状態である場合に規制部材71が規制状態となり、受電コネクタ51と給電コネクタ31との接続が解除された非接続状態である場合に規制部材71が非規制状態となるように、受電コネクタ51と規制部材71とを連動させると好適である。
【0058】
(3)上記実施形態では、蓋部材72と規制部材71とが一体的に連結された連結体79となっているとして説明したが、蓋部材72と規制部材71とが互いに連結されず別体として構成されていても良い。この場合、連動機構73は、例えば、リンク機構やカム機構を用いて構成されると好適である。
【0059】
(4)上記実施形態では、検査部22が第1距離計22a、第2距離計22b、第3距離計22c、及び角度計22dを備え、これらの検出結果に基づいて移載対象箇所8との位置関係を検出してティーチング処理に使用する場合の例を挙げて説明した。しかし、搬送設備100の実施形態は、そのような構成に限定されるものではない。検査部22は、移載対象箇所8の画像を取得するカメラを備え、取得された画像に基づいて把持部12と移載対象箇所8との位置関係を検査するように構成されても良い。また、検査部22は、その他の各種センサを用いて構成されても良い。
【0060】
(5)上記実施形態では、電源部14は、走行レールRaに配設された給電線Rbから非接触で電力の供給を受ける受電部と、当該受電部が受け取った電力を搬送車1の各部に供給する給電部とを含んで構成されているとして説明した。しかし、搬送設備100の実施形態は、そのような構成に限定されるものではない。例えば搬送車1がバッテリ等の蓄電部を搭載する場合には、この蓄電部と、当該蓄電部からの電力を搬送車1の各部に供給する給電部とを含むように電源部14を構成することも可能である。
【0061】
(6)上記実施形態では、保持部77が永久磁石Mと強磁性体Pとを用いて構成されるとして説明した。しかし、搬送設備100の実施形態は、そのような構成に限定されるものではない。保持部77は、強磁性体Pを永久磁石Mに代えて、2つの永久磁石Mを用いて構成することも可能である。また、保持部77は、凹凸形状で、且つ、互いに係止する係止部を有する噛み合い係止部で構成しても良い。更には、保持部77は、スナップフィットを用いて構成することも可能である。
【0062】
(7)上記実施形態では、保持部77は、連結体79を第1姿勢において保持すると共に当該保持を解除可能であるとして説明した。しかし、搬送設備100の実施形態は、そのような構成に限定されるものでない。保持部77は、連結体79を第2姿勢においても保持すると共に当該保持を解除可能である構成としても良い。この場合、保持部77は、連結体79を第1姿勢と第2姿勢の双方で保持することが可能となる。なお、連動機構73が保持部77を備えない構成であっても良い。
【0063】
(8)上記第2の実施形態及び第3の実施形態では、規制部材71は、固定部74を被固定部29に嵌め込んで、或いは、係止して固定する構成を例として説明した。しかし、搬送設備100の実施形態は、そのような構成に限定されるものではない。固定部74は、ボルト等の締結部材を用いて被固定部29に固定される構成であっても良い。例えば、固定部74と被固定部29とのいずれか一方に貫通孔を形成すると共に他方に雌ネジ孔を形成し、ボルトを貫通孔に貫通させて雌ネジ孔に螺合させることで固定部74と被固定部29とを固定する構成としても良い。
【0064】
(9)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0065】
5.上記実施形態の概要
以下、上記において説明した搬送設備の概要について説明する。
【0066】
搬送設備は、
搬送物を搬送する搬送車と、前記搬送車による前記搬送物の搬送経路に関する検査を行う場合に前記搬送物に代えて前記搬送車によって搬送される検査装置と、を備えた搬送設備であって、
前記搬送車は、本体部と、前記本体部を走行させる走行部と、前記本体部に搭載された把持部と、前記走行部及び前記把持部に電力を供給する電源部と、を備え、
前記把持部は、把持部材と、前記把持部材を駆動する駆動機構と、を備え、
前記把持部材は、前記駆動機構によって駆動されて把持位置と解除位置との間で移動するように構成されており、
前記把持部は、前記把持部材が前記把持位置にある状態で前記搬送物及び前記検査装置のそれぞれが備える被把持部を把持し、前記把持部材が前記解除位置にある状態で前記被把持部の把持を解除し、
前記電源部は、前記検査装置に電力を供給するための給電コネクタを備え、
前記検査装置は、前記被把持部と、前記電源部から供給された電力により動作して前記検査を行う検査部と、前記電源部と前記検査部とを電気的に接続するために前記給電コネクタに対して着脱自在に接続される受電コネクタと、インターロック機構と、を備え、
前記インターロック機構は規制部材を備え、
前記規制部材は、前記把持部材の移動経路に配置されて前記把持部材が前記把持位置から前記解除位置に移動することを規制する規制状態と、前記把持部材の移動経路から除去されて前記把持部材の移動を規制しない非規制状態と、に状態変更可能であり、
前記インターロック機構は、前記受電コネクタが前記給電コネクタに接続された状態では前記規制部材が前記規制状態となるように構成されている。
【0067】
本構成によれば、検査装置がバッテリ等の蓄電ユニットを備える必要がないので、検査装置を軽量化し易い。また、受電コネクタが給電コネクタに接続された状態で、誤って把持が解除されて、受電コネクタ及び給電コネクタ、並びにこれらに接続された配線に過大な負荷が作用することを回避できる。
一方、受電コネクタが給電コネクタから取り外された状態では規制部材を非規制状態にすることで、把持部を解除状態にすることが可能となるので、検査装置の着脱や搬送物の搬送を適切に行うことができる。
【0068】
ここで、
前記給電コネクタは、前記把持部材が前記解除位置にある状態では前記受電コネクタを接続することができず、前記把持部材が前記把持位置にある状態で前記受電コネクタを接続することができる位置に配置されていると好適である。
【0069】
本構成によれば、把持部材が解除位置にある状態では、受電コネクタが給電コネクタに接続できない。そのため、受電コネクタが給電コネクタに接続され、且つ、把持部が検査装置の被把持部を把持していない状態で搬送車が移動する等して、受電コネクタ及び給電コネクタ、並びにこれらに接続された配線に過大な負荷が作用することを回避できる。
【0070】
また、
前記インターロック機構は、蓋部材と、連動機構と、を更に備え、
前記蓋部材は、前記受電コネクタの配置領域と前記給電コネクタの配置領域とをつなぐ開口を閉鎖する閉鎖状態と、前記開口を開放する開放状態とに状態変更可能であり、
前記連動機構は、前記蓋部材が前記開放状態である場合に前記規制部材が前記規制状態となり、前記蓋部材が前記閉鎖状態である場合に前記規制部材が前記非規制状態となるように、前記蓋部材と前記規制部材とを連動させると好適である。
【0071】
本構成によれば、受電コネクタを給電コネクタに接続するために蓋部材を開放状態とすることに連動して規制部材が規制状態となる。従って、受電コネクタが給電コネクタに接続された状態では、必ず規制部材が規制状態となるようにできる。よって、受電コネクタが給電コネクタに接続された状態で、誤って把持が解除されて、受電コネクタ及び給電コネクタ、並びにこれらに接続された配線に過大な負荷が作用することを回避できる。
【0072】
また、
前記蓋部材と前記規制部材とは、一体的に連結された連結体となっており、
前記連結体は、規定の揺動軸心周りに揺動することで、前記蓋部材が前記開放状態且つ前記規制部材が前記規制状態となる第1姿勢と、前記蓋部材が前記閉鎖状態且つ前記規制部材が前記非規制状態となる第2姿勢と、に姿勢変更可能であり、
前記連動機構は、前記連結体を前記揺動軸心りに揺動自在に支持する支持部と、前記連結体を前記第1姿勢において保持すると共に当該保持を解除可能である保持部と、を備えると好適である。
【0073】
本構成によれば、蓋部材を開放状態とするのに連動して規制部材を規制状態とし、蓋部材を閉鎖状態とするのに連動して規制部材を非規制状態とすることができる。また、このような構成を簡素な構造で実現できる。
【0074】
また、
前記把持部は、前記把持部材を支持する把持本体部を備え、
前記規制部材は、前記受電コネクタと一体的に連結されていると共に、前記検査装置の前記被把持部及び前記把持本体部の少なくとも一方に設けられた被固定部に固定される固定部を備え、
前記受電コネクタが前記給電コネクタに接続された状態で、前記規制部材が前記規制状態になると共に前記被固定部に前記固定部が固定された状態となり、前記受電コネクタが前記給電コネクタから取り外された状態で、前記規制部材が前記非規制状態になると共に前記被固定部に対する前記固定部の固定が解除された状態となるようにしても良い。
【0075】
本構成によれば、受電コネクタを給電コネクタに接続することにより規制部材が規制状態で固定される。従って、受電コネクタが給電コネクタに接続された状態では、必ず規制部材が規制状態となるようにできる。よって、受電コネクタが給電コネクタに接続された状態で、誤って把持が解除されて、受電コネクタ及び給電コネクタ、並びにこれらに接続された配線に過大な負荷が作用することを回避できる。
【0076】
また、
前記搬送車は、前記把持部を移動させる移動機構部を更に備え、前記把持部を移動させて前記把持部と移載対象箇所との間で前記搬送物を移載し、
前記検査部は、前記移載対象箇所の画像を取得し、又は、前記移載対象箇所との位置関係を検出するように構成されており、
前記検査装置は、前記検査部により取得された情報に基づいて、前記把持部と前記移載対象箇所との位置関係を検査すると好適である。
【0077】
本構成によれば、検査装置を用いて、把持部と移載対象箇所との位置関係を検査することができる。これにより、搬送車によって移載対象箇所に対して適切に搬送物を移載することができるか否かについても検査することができる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本開示に係る技術は、搬送物を搬送する搬送車と、当該搬送車による搬送物の搬送経路に関する検査を行う場合に搬送物に代えて搬送車によって搬送される検査装置と、を備えた搬送設備に利用することができる。
【符号の説明】
【0079】
1 :搬送車
2 :検査装置
8 :移載対象箇所
9 :搬送物
10 :本体部
11 :走行部
12 :把持部
12a :把持部材
12b :駆動機構
12c :把持本体部
13 :移動機構部
14 :電源部
21 :被把持部
22 :検査部
29 :被固定部
31 :給電コネクタ
51 :受電コネクタ
61 :インターロック機構
71 :規制部材
72 :蓋部材
73 :連動機構
74 :固定部
76 :支持部
77 :保持部
79 :連結体
91 :被把持部
100 :搬送設備
X :揺動軸心
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