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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】アームレスト
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/75 20180101AFI20240925BHJP
   B60N 2/56 20060101ALI20240925BHJP
   A47C 7/74 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
B60N2/75
B60N2/56
A47C7/74 B
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021184767
(22)【出願日】2021-11-12
(65)【公開番号】P2023072309
(43)【公開日】2023-05-24
【審査請求日】2023-11-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】長坂 茜
(72)【発明者】
【氏名】榊原 将訓
(72)【発明者】
【氏名】寺井 伸弘
【審査官】松江 雅人
(56)【参考文献】
【文献】再公表特許第2019/064359(JP,A1)
【文献】特開2021-123160(JP,A)
【文献】特開2019-038321(JP,A)
【文献】特開2011-079365(JP,A)
【文献】特開2013-230816(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/75,2/56,2/90
A47C 7/54,7/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アームレスト基材と、前記アームレスト基材を覆う表皮材と、前記アームレスト基材及び前記表皮材の間に配置されたヒータエレメントとを備え、着座姿勢の乗員の側方に配置されて、前記乗員の少なくとも肘部が載せられるアームレストであって、
前記ヒータエレメントは、通電により発熱するヒータ線と、前記通電を制御するための制御部品と、前記ヒータ線及び前記制御部品が配置されたヒータ基材とを備え、
前記ヒータ線は、発熱部と、前記発熱部及び前記制御部品を接続する接続部とを備え、
前記ヒータ基材は、前記アームレスト基材の上方に配置され、かつ前記発熱部が配線された発熱用ヒータ線配線部と、前記アームレスト基材の下方に配置され、かつ前記制御部品が配置された制御部品配置部と、前記発熱用ヒータ線配線部及び前記制御部品配置部を連結し、かつ前記接続部が配線された接続用ヒータ線配線部とを備え、
前記発熱用ヒータ線配線部、前記接続用ヒータ線配線部、及び前記制御部品配置部は、前記表皮材に覆われているアームレスト。
【請求項2】
着座姿勢の前記乗員の前後方向に対し直交する方向を幅方向とした場合、
前記アームレスト基材上にはクッション層が設けられ、
前記発熱用ヒータ線配線部は、前記クッション層の上面と前記表皮材との間に配置され、
前記制御部品配置部は、前記アームレスト基材の下面と前記表皮材との間に配置され、
前記接続用ヒータ線配線部は、前記アームレスト基材及び前記クッション層と前記表皮材との間に配置され、
前記幅方向における前記接続用ヒータ線配線部の寸法は、前記制御部品配置部の寸法よりも小さく設定されている請求項1に記載のアームレスト。
【請求項3】
前記ヒータ線として、第1ヒータ線と、前記第1ヒータ線に対し並列に接続された第2ヒータ線とが用いられており、
着座姿勢の前記乗員の前後方向に対し直交する方向を幅方向とした場合、
前記第1ヒータ線の前記発熱部は、互いに平行な状態で前記幅方向へ延びる複数の第1直線部と、隣り合う前記第1直線部の端部同士を繋ぐ円弧状の複数の第1折り返し部とを備え、
前記第2ヒータ線の前記発熱部は、前記第1直線部に対し前記前後方向に離間し、かつ互いに平行な状態で前記幅方向へ延びる複数の第2直線部と、前記第1折り返し部から離間し、かつ隣り合う前記第2直線部の端部同士を繋ぐ円弧状の複数の第2折り返し部とを備え、
前記第1折り返し部及び前記第2折り返し部は、前記幅方向における前記発熱用ヒータ線配線部の両端部において同心状に配置されている請求項1又は2に記載のアームレスト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着座姿勢の乗員の側方に配置されて、その乗員の肘部が載せられるアームレストに関する。
【背景技術】
【0002】
車両用シートに着座した乗員が肘部を載せることで、腕部を支える肩部にかかる負担を軽減するアームレストとして、ヒータエレメントが内蔵されたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このアームレストでは、ヒータエレメントのヒータ線に通電されると、同ヒータ線が発熱し、アームレストの表層部を構成する表皮材が昇温される。そのため、冬季、寒冷地等、寒いときに、表皮材上に肘部を載せた乗員に、冷たいと不快に感じさせないようにすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-241040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記表皮材が、適正な温度となるようにヒータ線を発熱させるには、ヒータ線に対する通電を制御する制御装置が必要となる。しかし、上記特許文献1には、制御装置に関する記載がなされていない。
【0005】
一方で、制御装置を構成する部品(以下「制御部品」という)、例えば、サーミスタ、サーモスタット等は、ヒータ線の線径よりも高さが高い。また、上記制御部品は、アームレストの構成部品のうち制御部品よりも上方の部品、例えば、表皮材等に比べて硬い。そのため、制御部品の配置態様によっては、次の懸念がある。それは、表皮材において制御部品の上方となる箇所が、他の箇所よりも膨らみ、外観が低下する。また、表皮材において制御部品の上方となる箇所を通じて制御部品の硬さが肘部に伝わり、乗員に違和感を与える。そのため、上記特許文献1には、外観及び触感の点で改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するアームレストは、アームレスト基材と、前記アームレスト基材を覆う表皮材と、前記アームレスト基材及び前記表皮材の間に配置されたヒータエレメントとを備え、着座姿勢の乗員の側方に配置されて、前記乗員の少なくとも肘部が載せられるアームレストであって、前記ヒータエレメントは、通電により発熱するヒータ線と、前記通電を制御するための制御部品と、前記ヒータ線及び前記制御部品が配置されたヒータ基材とを備え、前記ヒータ線は、発熱部と、前記発熱部及び前記制御部品を接続する接続部とを備え、前記ヒータ基材は、前記アームレスト基材の上方に配置され、かつ前記発熱部が配線された発熱用ヒータ線配線部と、前記アームレスト基材の下方に配置され、かつ前記制御部品が配置された制御部品配置部と、前記発熱用ヒータ線配線部及び前記制御部品配置部を連結し、かつ前記接続部が配線された接続用ヒータ線配線部とを備えている。
【0007】
上記の構成によれば、アームレストの表皮材上には、着座姿勢の乗員の少なくとも肘部が載せられる。
上記アームレストでは、ヒータ線の発熱部がヒータ基材の発熱用ヒータ線配線部とともに、アームレスト基材の上方に位置する。ヒータ線に通電されることで、上記発熱部が発熱する。ヒータ線に対する通電は制御部品によって制御される。発熱部で発生された熱は表皮材を介して、乗員の肘部に伝わる。
【0008】
ここで、制御部品はヒータ基材の制御部品配置部とともに、アームレスト基材の下方に位置する。そのため、表皮材において制御部品の上方となる箇所が、他の箇所よりも膨らむことが抑制される。また、表皮材において制御部品の上方となる箇所を通じて、その制御部品の硬さが肘部に伝わることが抑制される。
【0009】
上記アームレストにおいて、着座姿勢の前記乗員の前後方向に対し直交する方向を幅方向とした場合、前記アームレスト基材上にはクッション層が設けられ、前記発熱用ヒータ線配線部は、前記クッション層の上面と前記表皮材との間に配置され、前記制御部品配置部は、前記アームレスト基材の下面と前記表皮材との間に配置され、前記接続用ヒータ線配線部は、前記アームレスト基材及び前記クッション層と前記表皮材との間に配置され、前記幅方向における前記接続用ヒータ線配線部の寸法は、前記制御部品配置部の寸法よりも小さく設定されていることが好ましい。
【0010】
ここで、ヒータエレメントを介して表皮材をクッション層又はアームレスト基材に固定するために、例えば、タッカー等の打鋲具が用いられることがある。この場合、鋲、ステープル等と呼ばれる針が、表皮材のうちヒータ基材を覆わない箇所に打ち込まれる。
【0011】
表皮材の浮き上がりを抑制する観点からは、針の打ち込み箇所の間隔は、小さい方が望ましい。
この点、上記の構成によれば、幅方向における接続用ヒータ線配線部の寸法が制御部品配置部の寸法よりも小さい。従って、幅方向における接続用ヒータ線配線部の側部と、制御部品配置部の側部との間の領域において、針を打ち込む。すると、幅方向における接続用ヒータ線配線部の寸法が制御部品配置部の寸法と同一又は大きい場合に比べ、針の打ち込み箇所の間隔を小さくし、表皮材のうち、接続用ヒータ線配線部を覆う部分を浮き上がりにくくすることが可能となる。
【0012】
上記アームレストにおいて、前記ヒータ線として、第1ヒータ線と、前記第1ヒータ線に対し並列に接続された第2ヒータ線とが用いられており、着座姿勢の前記乗員の前後方向に対し直交する方向を幅方向とした場合、前記第1ヒータ線の前記発熱部は、互いに平行な状態で前記幅方向へ延びる複数の第1直線部と、隣り合う前記第1直線部の端部同士を繋ぐ円弧状の複数の第1折り返し部とを備え、前記第2ヒータ線の前記発熱部は、前記第1直線部に対し前記前後方向に離間し、かつ互いに平行な状態で前記幅方向へ延びる複数の第2直線部と、前記第1折り返し部から離間し、かつ隣り合う前記第2直線部の端部同士を繋ぐ円弧状の複数の第2折り返し部とを備え、前記第1折り返し部及び前記第2折り返し部は、前記幅方向における前記発熱用ヒータ線配線部の両端部において同心状に配置されていることが好ましい。
【0013】
ここで、第1ヒータ線の発熱部が第1直線部及び第1折り返し部を備え、第1ヒータ線に対し並列に接続された第2ヒータ線の発熱部が、第2直線部及び第2折り返し部を備える場合、種々の配線の態様が考えられる。
【0014】
一方で、第1折り返し部及び第2折り返し部の配線は、第1ヒータ線及び第2ヒータ線の他の箇所と接触しないように行なわれる必要がある。そのためには、それらの第1折り返し部及び第2折り返し部の周りに、第1ヒータ線及び第2ヒータ線の他の箇所が配線されない領域(非配線領域)が必要となる。
【0015】
従って、幅方向における第1折り返し部及び第2折り返し部の数が多くなるに従い、非配線領域が多くなって、発熱用ヒータ線配線部に占める非配線領域の面積が大きくなる。
この点、上記の構成によるように、第1折り返し部及び第2折り返し部が、幅方向における発熱用ヒータ線配線部の両端部において同心状に配置されると、第1折り返し部及び第2折り返し部の各数は、取り得る最小となる。これに伴い、発熱用ヒータ線配線部に占める非配線領域の面積が小さくなる。従って、発熱用ヒータ線配線部に第1ヒータ線及び第2ヒータ線を効率よく配線することが可能となる。
【発明の効果】
【0016】
上記アームレストによれば、外観及び触感の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】一実施形態におけるアームレストに乗員の肘部が載せられた状態を示す部分斜視図である。
図2】上記実施形態におけるアームレストの層構成を示す部分縦断面図である。
図3】上記実施形態におけるアームレストの後部の部分縦断面図である。
図4】上記実施形態において、ヒータエレメントが取り付けられたアームレストアウタ及びクッション層の背面図である。
図5】上記実施形態において、ヒータエレメントが取り付けられたアームレストアウタの底面図である。
図6】上記実施形態において、ヒータエレメントが取り付けられたクッション層の部分平面図である。
図7】変更例のヒータエレメントが取り付けられたクッション層の部分平面図である。
図8】同じく、変更例のヒータエレメントが取り付けられたクッション層の部分平面図である。
図9図2に対応する図であり、断熱材が追加された変更例のアームレストの層構成を示す部分縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、車両用のアームレストに具体化した一実施形態について、図1図6を参照して説明する。
なお、以下の記載においては、車両の前進方向を前方として説明し、車両の後進方向を後方として説明する。また、上下方向は車両の上下方向を意味し、左右方向は車幅方向であって車両の前進時の左右方向と一致するものとする。
【0019】
車両の室内には、図1に示す乗員P1が着座する車両用シート(図示略)が配置されている。車両用シートは、乗員P1の上半身を後方から支えるシートバックを備えている。車両用シートは、シートバックが車両の前方を向く姿勢で配置されている。従って、車両用シートに着座した乗員P1の前後方向は、車両の前後方向と合致する。また、上記前後方向に対し直交する方向を幅方向というものとする。この幅方向は、上下方向に対しても直交しており、車両用シートの幅方向(左右方向)と合致する。
【0020】
アームレスト10は、乗員P1のうち、腕部PAを支える肩部にかかる負担を軽減するために、同乗員P1が少なくとも肘部PEを載せる箇所である。アームレスト10は、着座姿勢の乗員P1の側方に配置されている。
【0021】
アームレスト10は、例えば、車室内の床の前部であって、左右方向における中間部、すなわち、運転席と助手席との間に設けられたセンターコンソール(図示略)の一部を構成するものであってもよい。また、アームレスト10は、車両用シートの側方において、シートバックから前方に向けて延びるものであってもよい。
【0022】
<アームレスト10の基本的な層構成>
図2及び図3に示すように、アームレスト10は、基本的な層構成として、アームレストアウタ11、クッション層12、表皮材15及びアームレストインナ19を備えている。アームレスト10は、上記幅方向よりも上記前後方向に細長い形状をなしている。次に、上記層構成の各層について説明する。
【0023】
〈アームレストアウタ11〉
アームレストアウタ11は、特許請求の範囲におけるアームレスト基材に該当する部材であり、同アームレスト10の上部の骨格部分を構成している。アームレストアウタ11は、硬質の樹脂材料等によって形成されている。アームレストアウタ11は、平面視で、上記前後方向の寸法が上記幅方向の寸法よりも大きな長方形状をなしている。
【0024】
〈クッション層12〉
クッション層12は、モールドウレタン(モールドポリウレタンフォーム)法と呼ばれる方法によって製造されている。モールドウレタン法では、金型にウレタン原材料(ポリオール及びポリイソシアネート)が注入される。蓋がされた金型内で上記ウレタン原材料が発泡されることによりクッション層12が成形される。このモールドウレタン法によると、金型による自由度の高い成形が可能である。また、モールドウレタン法は、金型が蓋をされた状態で実施されるため、ウレタン原材料に均等に圧力がかかる。ウレタンの中の1つ1つの気泡が形を保ったまま結合するため、得られたクッション層12は型崩れしにくく、耐久性に優れる。
【0025】
クッション層12は、アームレストアウタ11上に配置されている。クッション層12は、アームレストアウタ11に対し、例えば、接着剤、粘着剤、両面テープ等により貼り付けられている。
【0026】
クッション層12の表層部において、後述するヒータエレメント21が配置される箇所には、そのヒータエレメント21の外形形状に対応した形状をなす凹部(図示略)が形成されている。この凹部にヒータエレメント21が係合されることにより、クッション層12に対するヒータエレメント21の位置決めがなされる。
【0027】
〈表皮材15〉
表皮材15は、アームレスト10の表層部分を構成する部材である。表皮材15は、表皮16と、表皮16の裏面にラミネートされたクッション層17とによって構成されている。表皮16は、主としてアームレスト10の質感向上、触感向上等を図る目的で用いられている。表皮16は、ポリウレタン、塩化ビニル、熱可塑性エラストマ(TPO)等からなる合成皮革(合皮)によって、厚みの均一なシート状に形成されている。
【0028】
クッション層17は、スラブウレタン(スラブポリウレタンフォーム)法と呼ばれる方法によって製造されており、弾力性を有している。クッション層17は、アームレスト10の触感向上のために用いられている。スラブウレタン法では、蓋なしの容器の中で上記ウレタン原材料が混合及び発泡されることで、一度に大きなブロック状のウレタンフォームが作られる。ブロック状のウレタンフォームからクッション層17が切断及び加工される。クッション層17は、表皮16に対し、例えば、接着剤、粘着剤、両面テープ等により貼り付けられている。
【0029】
〈アームレストインナ19〉
アームレストインナ19は、アームレスト10の下部の骨格部分を構成する部材であり、硬質の樹脂材料等によって形成されている。アームレストインナ19は上記アームレストアウタ11の下方に配置されており、ねじ締結、爪嵌合等によって、アームレストアウタ11に対し下方から取り付けられている。
【0030】
<ヒータエレメント21>
アームレスト10は、上記層構成に加え、ヒータエレメント21を備えている。ヒータエレメント21は、アームレストアウタ11及び表皮材15の間に配置されている。
【0031】
図3図5に示すように、ヒータエレメント21は、ヒータ線22、制御部品28及びヒータ基材31を備えている。次に、ヒータエレメント21における各部材について説明する。
【0032】
〈ヒータ線22〉
図6に示すように、ヒータ線22は、1本の電熱線により構成されており、電流が流されることにより発熱する。ヒータ線22は、発熱部23及び一対の接続部26を備えている。詳細については後述する。
【0033】
〈制御部品28〉
図3図5に示すように、制御部品28は、ヒータ線22に対する通電を制御するための部品である。制御部品28は、例えば、ヒータ線22の過昇温を感知して、そのヒータ線22に対する通電を遮断することにより、ヒータ線22の温度を適正に維持するサーモスタットであってもよい。また、制御部品28は、例えば、ヒータ線22の温度を検出するサーミスタ等の温度検出用素子であってもよい。さらに、制御部品28は、ヒータ線22が適正な温度となるように、上記温度検出用素子の検出値に基づきヒータ線22に対する通電を制御する部品であってもよい。これの部品の少なくとも1つが上記制御部品とされてもよい。
【0034】
制御部品28は、ヒータ線22の上記接続部26によって発熱部23に接続されている。
〈ヒータ基材31〉
図3図6に示すように、ヒータ基材31は、上記ヒータ線22及び制御部品28が配置される部材であり、本実施形態ではウレタンによって形成されている。ヒータ基材31は、発熱用ヒータ線配線部32、制御部品配置部33及び接続用ヒータ線配線部34を備えている。
【0035】
図6に示すように、発熱用ヒータ線配線部32は、アームレストアウタ11の上方、より詳しくはクッション層12の上面と表皮材15との間に配置されている。発熱用ヒータ線配線部32は、上記前後方向の寸法が上記幅方向の寸法よりも大きな長方形状をなしている。発熱用ヒータ線配線部32の前端部は、アームレスト10(クッション層12)の前端部に位置している。発熱用ヒータ線配線部32の後端部は、アームレスト10(クッション層12)の後端部に位置している。上記幅方向における発熱用ヒータ線配線部32の両端部は、同幅方向におけるアームレスト10(クッション層12)の両端部に位置している。
【0036】
発熱用ヒータ線配線部32には、上記発熱部23が配線されている。ここで、発熱用ヒータ線配線部32の上記幅方向における中央部分を通って、上記前後方向に延びる仮想線を対称軸SAとする。発熱用ヒータ線配線部32における発熱部23の配線態様は、上記幅方向における一方の側部(例えば、右側部)と、他方の側部(例えば、左側部)とで、上記対称軸SAについて線対称の関係を有している。
【0037】
上記一方の側部では、発熱部23は、複数の直線部24と複数の折り返し部25とを備えている。複数の直線部24は、互いに平行な状態で上記幅方向へ延びている。隣り合う直線部24の間隔は、全ての隣り合う直線部24の組み合わせについて同一である。最前部の直線部24は、アームレスト10(クッション層12)の前端部に位置している。最後部の直線部24は、アームレスト10(クッション層12)の後端部に位置している。
【0038】
各直線部24の一方の端部は、上記幅方向における発熱用ヒータ線配線部32の一方の端部に位置している。各直線部24の他方の端部は、上記幅方向における発熱用ヒータ線配線部32の中央部に位置している。各折り返し部25は、上記幅方向における両外方へ膨らむ半円弧状をなしており、隣り合う直線部24の端部同士を繋いでいる。複数の折り返し部25の半径は互いに同一である。
【0039】
一方の側部における発熱部23の最前部の直線部24と、他方の側部における発熱部23の最前部の直線部24とは、上記幅方向における発熱用ヒータ線配線部32の中央部(対称軸SA上)において、互いに繋がっている。
【0040】
これに対し、一方の側部における発熱部23の最後部の直線部24と、他方の側部における発熱部23の最後部の直線部24とは、上記幅方向における発熱用ヒータ線配線部32の中央部で、同方向に互いに離間している。
【0041】
図3図5に示すように、制御部品配置部33は、アームレストアウタ11の後端部の下方に配置されている。表現を変えると、制御部品配置部33は、アームレストアウタ11の後端部の下面と、表皮材15においてアームレストアウタ11の下方に回り込んだ部分との間に配置されている。制御部品配置部33は、上記幅方向の寸法M1が上記前後方向の寸法よりも大きな長方形状をなしている。上記寸法M1は、上記幅方向における発熱用ヒータ線配線部32の寸法M3よりも小さく設定されている。制御部品配置部33には、制御部品28が配置されている。
【0042】
図3図6に示すように、接続用ヒータ線配線部34は、発熱用ヒータ線配線部32の後端部から延び、かつクッション層12及びアームレストアウタ11のそれぞれの後面に沿って下方へ曲げられている。さらに、接続用ヒータ線配線部34は、アームレストアウタ11の下面に沿うように前方へ曲げられ、制御部品配置部33に接続されている。表現を変えると、接続用ヒータ線配線部34は、アームレストアウタ11及びクッション層12と表皮材15との間で、発熱用ヒータ線配線部32及び制御部品配置部33を連結している。
【0043】
上記幅方向における接続用ヒータ線配線部34の寸法M2は、上記寸法M1よりも小さく設定されている。接続用ヒータ線配線部34は、上記幅方向における制御部品配置部33の中間部分に接続されている。
【0044】
接続用ヒータ線配線部34には、一対の接続部26が配線されている。両接続部26は、上記幅方向に離間している。各接続部26の一方の端部は、各側部における発熱部23の最後部の直線部24のうち、上記幅方向における中央部側の端部に接続されている。各接続部26の他方の端部は制御部品28に接続されている。
【0045】
なお、図3に示すように、上記表皮材15の後端部において、接続用ヒータ線配線部34及び接続部26に対応する箇所は、下方へ曲げられていて、それらの接続用ヒータ線配線部34及び両接続部26を後方から覆っている。また、表皮材15の後端部において、制御部品配置部33及び制御部品28に対応する箇所は、前方へ曲げられていて、それらの制御部品配置部33及び制御部品28を下方から覆っている。表皮材15の後側の端末部は、制御部品配置部33及び制御部品28よりも前方において、アームレストアウタ11の下面に取り付けられている。このようにして、制御部品配置部33及び制御部品28には、表皮材15の後端部が巻き込まれている。
【0046】
ここで、ヒータエレメント21を挟んで表皮材15をクッション層12又はアームレストアウタ11に固定するために、例えば、タッカー等の打鋲具が用いられる。針35(ステープル、鋲等とも呼ばれる)が、上記打鋲具により、表皮材15のうちヒータ基材31を覆わない箇所に打ち込まれる。
【0047】
本実施形態では、上記幅方向における接続用ヒータ線配線部34の側部と、制御部品配置部33の側部との間の領域Z1において、表皮材15に針35が打ち込まれている。図4及び図5では、針35は二点鎖線で図示されている。これらの針35により、表皮材15が接続用ヒータ線配線部34を挟んだ状態で、クッション層12又はアームレストアウタ11のうち、接続用ヒータ線配線部34が配置されていない箇所に固定されている。
【0048】
制御部品配置部33、制御部品28及び表皮材15の後側の端末部は、図3に示すように、上記アームレストインナ19によって下方から覆われている。
次に、上記のように構成された本実施形態の作用について説明する。また、作用に伴い生ずる効果についても併せて説明する。
【0049】
<(1)アームレスト10の外観について>
制御部品28の上下方向の寸法(高さ)は、ヒータ線22の線径よりも大きい。そのため、仮に、制御部品28がアームレストアウタ11よりも上方に配置されると、表皮材15のうち、制御部品28の上方となる箇所が、他の箇所よりも膨らんだり(浮き上がったり)、同箇所に段差が生じたりして、アームレスト10の外観が低下する。
【0050】
(1-1)この点、本実施形態では、制御部品28がアームレストアウタ11よりも下方に配置されている。そのため、表皮材15において制御部品28の上方となる箇所が、他の箇所よりも膨らむことが抑制される。同箇所が膨らんだり段差が生じたりすることによる外観の低下を抑制することができる。
【0051】
(1-2)表皮材15のクッション層12等からの浮き上がりを抑制する観点からは、針35の打ち込み箇所の間隔は、小さい方が望ましい。
この点、本実施形態では、上記幅方向における接続用ヒータ線配線部34の寸法M2が制御部品配置部33の寸法M1よりも小さい。そして、上記幅方向における接続用ヒータ線配線部34の側部と、制御部品配置部33の側部との間の領域Z1において、表皮材15に対し、針35が打ち込まれている。
【0052】
そのため、上記寸法M2が上記寸法M1と同一又は大きい場合に比べ、打ち込み箇所の間隔を小さくし、表皮材15のうち、接続用ヒータ線配線部34を覆う部分の浮き上がりを抑制することができる。この点でも、ヒータエレメント21を用いたことによるアームレスト10の外観低下を抑制することができる。
【0053】
<(2)アームレスト10の使用について>
図1に示すように、アームレスト10の表皮材15上には、着座姿勢の乗員P1の肘部PE、手首部PW、指先部PF等が載せられる。腕部PAの荷重が、肘部PEを介してアームレスト10によって受け止められる。この際、主としてクッション層17が弾性変形する。腕部PAを支える肩部にかかる負担が軽減される。乗員P1は、アームレスト10の表皮材15等から柔らかい触感を感ずる。
【0054】
ここで、制御部品28は、アームレスト10を構成し、かつ制御部品28よりも上方に位置する部材である表皮材15よりも硬質である。そのため、仮に、制御部品28がアームレストアウタ11よりも上方に配置されると、表皮材15において、制御部品28の上方となる箇所に肘部PEを載せると、乗員P1は肘部PEにおいて制御部品28の硬い触感を、表皮材15を介して感ずる。
【0055】
(2-1)この点、本実施形態では、図3を用いて上述したように、制御部品28がアームレストアウタ11の下方に配置されている。そのため、乗員P1が表皮材15上に肘部PEを載せた場合に、その乗員P1に硬い触感(違和感)を感じさせにくい。
【0056】
<(3)ヒータ機能について>
(3-1)本実施形態のアームレスト10では、ヒータ線22の発熱部23がヒータ基材31の発熱用ヒータ線配線部32とともに、アームレストアウタ11の上方に位置する。
【0057】
そのため、冬期、寒冷地等において、寒いときには、制御部品28によって、ヒータ線22に対する通電が行なわれることで、発熱部23が発熱する。また、制御部品28によって上記通電が制御されることで、発熱部23が適切な温度となるように発熱される。発熱部23で発生された熱は表皮材15に伝わる。
【0058】
アームレスト10に載せられた肘部PEに対しては、表皮材15の熱が衣服を介して間接的に伝わる。アームレスト10に載せられた手首部PW、指先部PF等に対しては、表皮16の熱が直接伝わる。このように伝わった熱により、肘部PE、手首部PW、指先部PF等が暖められる。冷えたままの表皮材15に肘部PE、手首部PW、指先部PF等が載せられる場合に比べ、載せ心地(使用感)が向上する。
【0059】
(3-2)本実施形態では、ヒータ線22において、隣り合う直線部24の間隔が、全ての隣り合う直線部24間で均一である。
そのため、発熱部23を偏ることなく均一に発熱させ、表皮16を部位によらず均一に昇温させることが可能である。
【0060】
(3-3)図6に示すように、本実施形態では、ヒータ線22の発熱部23における最前部の直線部24が、アームレスト10(クッション層12)の前端部に位置している。最後部の直線部24は、アームレスト10(クッション層12)の後端部に位置している。そのため、ヒータ線22に通電されることにより、発熱部23を発熱させ、表皮材15を上記前後方向に広い領域にわたって昇温させることができる。乗員P1の肘部PEから指先部PFまでの広い部位を暖めることができる。
【0061】
本実施形態によると、上記以外にも、次の効果が得られる。
(4-1)上述したように、本実施形態では、制御部品28がアームレストアウタ11の下方に配置されている。しかも、制御部品28は、アームレストインナ19によって下方から覆われている。
【0062】
そのため、乗員P1が表皮材15を介して制御部品28に触れることがアームレストインナ19によって規制される。表皮材15を介して制御部品28に触れることが原因で、制御部品28が故障するのを抑制できる。
【0063】
なお、上記実施形態は、これを以下のように変更した変更例として実施することもできる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0064】
<接続用ヒータ線配線部34及び接続部26の位置について>
・接続用ヒータ線配線部34及び接続部26は、アームレストアウタ11と表皮材15との間であることを条件に、上記実施形態(後方)とは異なる箇所に配置されてもよい。該当する箇所としては、例えば、アームレストアウタ11及びクッション層12のそれぞれに対する前方、あるいは、上記幅方向における側方等が挙げられる。
【0065】
<制御部品配置部33及び制御部品28の位置について>
・制御部品配置部33及び制御部品28は、アームレストアウタ11の下方であることを条件に、上記実施形態(後端部)とは異なる箇所、例えば、前端部、上記前後方向における中間部等に配置されてもよい。
【0066】
<ヒータ線について>
図7及び図8の各変更例に示すように、ヒータ線として、第1ヒータ線41と、第1ヒータ線41に対し並列に接続された第2ヒータ線44とが用いられてもよい。
【0067】
この場合、両変更例に共通する事項として、第1ヒータ線41の発熱部23が、複数の第1直線部42と複数の第1折り返し部43とを備え、第2ヒータ線44の発熱部23が、複数の第2直線部45と複数の第2折り返し部46とを備えてもよい。
【0068】
なお、図7及び図8において、上記実施形態(図6)と同様の要素には、同一の符号が付されている。
複数の第1直線部42は、互いに平行な状態で上記幅方向へ延びる。複数の第1折り返し部43は、上記幅方向における両外方へ膨らむ半円弧状をなし、隣り合う第1直線部42の端部同士を繋ぐ。複数の第2直線部45は、互いに平行な状態で上記幅方向へ延びる。複数の第2折り返し部46は、上記幅方向における両外方へ膨らむ半円弧状をなし、隣り合う第2直線部45の端部同士を繋ぐ。
【0069】
いずれの変更例でも、基本的に上記実施形態と同様の作用及び効果が得られる。
図7及び図8に示される上記両変更例は、第1ヒータ線41の発熱部23の形態と、第2ヒータ線44の発熱部23の形態との点で互いに異なる。これに伴い、上記幅方向における第1折り返し部43及び第2折り返し部46の位置及び数が大きく異なっている。
【0070】
図7の変更例では、第1ヒータ線41の発熱部23が、発熱用ヒータ線配線部32の外周部分に配線されている。複数の第1直線部42は、発熱用ヒータ線配線部32の外周部分において、互いに平行な状態で上記幅方向へ延びている。第1直線部42の長さは、複数種類設定されている。第2ヒータ線44の発熱部23は、第1ヒータ線41の発熱部23によって囲まれた領域に配線されている。複数の第2直線部45は、上記領域において、互いに平行な状態で上記幅方向へ延びている。第2直線部45の長さは複数種類設定されている。
【0071】
この場合、上記長さ方向における発熱用ヒータ線配線部32の両端部を除く大部分の領域では、4つの折り返し部が上記幅方向に存在することになる。4つの折り返し部とは、第1ヒータ線41の2つの第1折り返し部43、及び第2ヒータ線44の2つの第2折り返し部46である。
【0072】
これに対し、図8の変更例では、第2直線部45が第1直線部42に対し上記前後方向に離間している。また、第1折り返し部43及び第2折り返し部46が、上記幅方向における発熱用ヒータ線配線部32の両端部において、同心状に配置されている。第2折り返し部46が第1折り返し部43に対し、径方向における内方又は外方へ離間している。また、上記幅方向における一方の端部に位置する第1折り返し部43の径と、他方の端部に位置する第1折り返し部43の径とが異なっている。同様に、上記幅方向における一方の端部に位置する第2折り返し部46の径と、他方の端部に位置する第2折り返し部46の径とが異なっている。
【0073】
図8の変更例は、図7の変更例に対し、次の点で優れている。
第1折り返し部43及び第2折り返し部46の配線は、第1ヒータ線41及び第2ヒータ線44の他の箇所と接触しないように行なわれる必要がある。そのためには、第1折り返し部43及び第2折り返し部46のそれぞれの周りに、第1ヒータ線41及び第2ヒータ線44の他の箇所が配線されない領域(非配線領域)が必要となる。
【0074】
従って、上記幅方向における第1折り返し部43及び第2折り返し部46の数が多くなるに従い、非配線領域が多くなって、発熱用ヒータ線配線部32に占める非配線領域の面積が大きくなる。
【0075】
この点、図8の変更例では、第1折り返し部43及び第2折り返し部46が、上記幅方向における発熱用ヒータ線配線部32の両端部において同心状に配置されている。第1折り返し部43及び第2折り返し部46の上記幅方向における各数は、取り得る最小(それぞれ1つ、計2つ)となる。これに伴い、発熱用ヒータ線配線部32に占める非配線領域の面積が小さくなる。従って、発熱用ヒータ線配線部32に対し、第1ヒータ線41及び第2ヒータ線44を効率よく配線することが可能となる。
【0076】
図9に示すように、クッション層12とヒータエレメント21との間に、断熱材51が配置されてもよい。断熱材51としては、熱伝導率がヒータ基材31よりも小さな材料、例えば、ポリエチレンを発泡剤で発泡させたポリエチレンフォーム等が用いられてもよい。
【0077】
なお、図9において、上記実施形態と同様の要素には、同一の符号が付されている。
この変更例によると、通電によりヒータ線22が発生した熱がクッション層12に伝わるのを抑制し、その分、表皮材15に多くの熱を伝達し、表皮材15をより効率よく昇温させることができる。
【0078】
・上記実施形態において、複数の直線部24は、上記幅方向に互いに平行に離間した状態で上記前後方向へ延びてもよい。図7及び図8の変形例における第1ヒータ線41及び第2ヒータ線44についても同様の変更が可能である。
【0079】
<アームレスト10の適用対象について>
・上記アームレスト10は、センターコンソールに加え、又は代えて、車両のサイドドアの車内側のドアトリムに設けられるアームレストにも適用可能である。
【0080】
・上記アームレスト10は、前席のアームレストに適用されてもよいし、後席のアームレストに適用されてもよい。
・上記アームレスト10は、車両とは異なる種類の乗物、例えば、航空機、船舶等の乗物におけるアームレストにも適用可能である。
【0081】
<その他>
・上記アームレスト10において、制御部品配置部33及び制御部品28の下側に巻き込まれた表皮材15よりも下方の構造が、アームレストインナ19を配置する上記実施形態とは異なる構造に変更されてもよい。
【0082】
・上記アームレスト10において、発熱部23の発熱によって昇温される領域が、上記実施形態とは異なる領域に変更されてもよい。例えば、ヒータ線22の発熱部23における最前部の直線部24が、上記実施形態よりも後方に配線されてもよい。こうすることで、乗員P1の肘部PEのみを暖めるようにしてもよい。図7及び図8の変形例における第1ヒータ線41及び第2ヒータ線44についても同様の変更が可能である。
【符号の説明】
【0083】
10…アームレスト
11…アームレストアウタ(アームレスト基材)
12…クッション層
15…表皮材
21…ヒータエレメント
22…ヒータ線
23…発熱部
26…接続部
28…制御部品
31…ヒータ基材
32…発熱用ヒータ線配線部
33…制御部品配置部
34…接続用ヒータ線配線部
41…第1ヒータ線(ヒータ線)
42…第1直線部
43…第1折り返し部
44…第2ヒータ線(ヒータ線)
45…第2直線部
46…第2折り返し部
M1,M2…寸法
P1…乗員
PE…肘部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9