(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】情報処理装置、システム、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0273 20230101AFI20240925BHJP
【FI】
G06Q30/0273
(21)【出願番号】P 2022512506
(86)(22)【出願日】2020-03-30
(86)【国際出願番号】 JP2020014456
(87)【国際公開番号】W WO2021199109
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-09-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】田中 孝宣
【審査官】阿部 圭子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/152417(WO,A1)
【文献】特開2018-005692(JP,A)
【文献】特開2008-102176(JP,A)
【文献】特開2014-157497(JP,A)
【文献】特開2015-060580(JP,A)
【文献】特開2019-149098(JP,A)
【文献】国際公開第2017/017939(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/244863(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、認証装置に顔登録を実行させる第1制御手段と、
前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示する提示手段と、
前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、前記認証装置に顔認証を実行させる第2制御手段と、
前記顔認証の結果と、前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する算出手段と、
を備え、
前記算出手段は、前記推薦情報を提示した時刻
から前記顔認証を行った時刻
までの期間に基づいて手数料を算出する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記算出手段は、前記推薦情報を提示した時刻
から前記顔認証を行った時刻
までの期間が短いほど、前記手数料を高く算出する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1制御手段は、前記第1の撮影画像について、前記認証装置に第1の顔認証を実行させ、
前記提示手段は、前記第1の顔認証の成功に応じて、前記第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示し、
前記第2制御手段は、前記第2の撮影画像について、前記認証装置に第2の顔認証を実行させ、
前記算出手段は、前記第2の顔認証の結果と、前記第1の顔認証の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する、
請求項1または2のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記算出手段は、前記第2の顔認証の成功に応じた前記第2の店舗における決済処理の金額にさらに基づいて、前記手数料を算出する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記算出手段は、前記第2の顔認証の成功に応じた前記第2の店舗における決済処理の金額が高いほど、前記手数料を高く算出する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記算出手段は、前記第2の顔認証に成功し、かつ、前記履歴に含まれるユーザの数に基づいて、前記手数料を算出する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記算出手段は、前記第2の顔認証に成功し、かつ、前記履歴に含まれるユーザの前記第2の店舗における前記決済処理の総額に基づいて、前記手数料を算出する
請求項4または5のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記履歴は、前記第1の顔認証の成功に応じて行われた前記第1の店舗における決済処理の決済履歴である、
請求項3から7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、顔登録を実行する第1制御手段と、
前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示する提示手段と、
前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、顔認証を実行する第2制御手段と、
前記顔認証の結果と、前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する算出手段と、
を備え、
前記算出手段は、前記推薦情報を提示した時刻
から前記顔認証を行った時刻
までの期間に基づいて手数料を算出する、
情報処理装置。
【請求項10】
前記算出手段は、前記推薦情報を提示した時刻
から前記顔認証を行った時刻
までの期間が短いほど、前記手数料を高く算出する
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
顔認証を行う認証手段を備える認証装置と、
情報処理装置と、を備え、
前記情報処理装置は、
第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、前記認証装置に顔登録を実行させる第1制御手段と、
前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示する提示手段と、
前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、前記認証装置に顔認証を実行させる第2制御手段と、
前記顔認証の結果と、前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する算出手段と、
を備え、
前記算出手段は、前記推薦情報を提示した時刻
から前記顔認証を行った時刻
までの期間に基づいて手数料を算出する、
情報処理システム。
【請求項12】
前記算出手段は、前記推薦情報を提示した時刻
から前記顔認証を行った時刻
までの期間が短いほど、前記手数料を高く算出する
請求項11に記載の情報処理システム。
【請求項13】
コンピュータが、
第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、認証装置に顔登録を実行させることと、
前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示することと、
前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、前記認証装置に顔認証を実行させることと、
前記顔認証の結果と、前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出することと、
を含み、
前記算出することは、前記推薦情報を提示した時刻
から前記顔認証を行った時刻
までの期間に基づいて手数料を算出する、
情報処理方法。
【請求項14】
コンピュータが、
第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、顔登録を実行することと、
前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示することと、
前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、顔認証を実行することと、
前記顔認証の結果と、前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出することと、
を含み、
前記算出することは、前記推薦情報を提示した時刻
から前記顔認証を行った時刻
までの期間に基づいて手数料を算出する、
情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータに、
第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、認証装置に顔登録を実行させる処理と、
前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示する処理と、
前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、前記認証装置に顔認証を実行させる処理と、
前記顔認証の結果と、前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する処理と、を実行させ、
前記算出する処理は、前記推薦情報を提示した時刻
から前記顔認証を行った時刻
までの期間に基づいて手数料を算出する、
情報処理プログラム。
【請求項16】
コンピュータに、
第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、顔登録を実行する処理と、
前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示する処理と、
前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、顔認証を実行する処理と、
前記顔認証の結果と、前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する処理と、を実行させ、
前記算出する処理は、前記推薦情報を提示した時刻
から前記顔認証を行った時刻
までの期間に基づいて手数料を算出する、
情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、システム、方法及びプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体に関し、特に、情報の提示に対する手数料を算出するための情報処理装置、システム、方法、及びプログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、所定の店舗内のユーザを他の店舗へ送客するために、ユーザ端末の位置情報に基づいて特典情報を提供する技術が開示されている。特許文献1にかかるシステムは、当該特典情報が利用された場合に、当該所定の店舗への送客手数料を決定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1にかかるシステムは、特典情報を提供した人物を判別することができない。したがって、当該システムは、広告の効果を十分に測定することができないという問題があった。
【0005】
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであり、広告効果を適切に評価するための情報処理装置、システム、方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示にかかる情報処理装置は、第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、認証装置に第1の顔認証又は顔登録を実行させる第1認証制御手段と、前記第1の顔認証の成功又は前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示する提示手段と、前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、前記認証装置に第2の顔認証を実行させる第2認証制御手段と、前記第2の顔認証の結果と、前記第1の顔認証又は前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する算出手段と、を備える。
【0007】
本開示にかかる情報処理装置は、第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、第1の顔認証又は顔登録を実行する第1認証手段と、前記第1の顔認証の成功又は前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示する提示手段と、前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、第2の顔認証を実行する第2認証手段と、前記第2の顔認証の結果と、前記第1の顔認証又は前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する算出手段と、を備える。
【0008】
本開示にかかる情報処理システムは、顔認証を行う認証手段を備える認証装置と、情報処理装置と、を備え、前記情報処理装置は、第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、前記認証装置に第1の顔認証又は顔登録を実行させ、前記第1の顔認証の成功又は前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示し、前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、前記認証装置に第2の顔認証を実行させ、前記第2の顔認証の結果と、前記第1の顔認証又は前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する、ものである。
【0009】
本開示にかかる情報処理方法は、コンピュータが、第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、認証装置に第1の顔認証又は顔登録を実行させ、前記第1の顔認証の成功又は前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示し、前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、前記認証装置に第2の顔認証を実行させ、前記第2の顔認証の結果と、前記第1の顔認証又は前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する、ものである。
【0010】
本開示にかかる情報処理方法は、コンピュータが、第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、第1の顔認証又は顔登録を実行し、前記第1の顔認証の成功又は前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示し、前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、第2の顔認証を実行し、前記第2の顔認証の結果と、前記第1の顔認証又は前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する、ものである。
【0011】
本開示にかかる情報処理プログラムは、コンピュータに、第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、認証装置に第1の顔認証又は顔登録を実行させる処理と、前記第1の顔認証の成功又は前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示する処理と、前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、前記認証装置に第2の顔認証を実行させる処理と、前記第2の顔認証の結果と、前記第1の顔認証又は前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する処理と、を実行させるものである。
【0012】
本開示にかかる情報処理プログラムは、コンピュータに、第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、第1の顔認証又は顔登録を実行する処理と、前記第1の顔認証の成功又は前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示する処理と、前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、第2の顔認証を実行する処理と、前記第2の顔認証の結果と、前記第1の顔認証又は前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する処理と、を実行させるものである。
【発明の効果】
【0013】
本開示により、広告効果を適切に評価するための情報処理装置、システム、方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本実施形態1にかかる情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態1にかか情報処理方法の流れを示すフローチャートである。
【
図3】本実施形態2にかかる情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】本実施形態3にかかる情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図5】本実施形態3にかかる認証装置の構成を示すブロック図である。
【
図6】本実施形態3にかかる顔情報登録処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】本実施形態3にかかる顔認証処理の流れを示すフローチャートである。
【
図8】本実施形態3にかかる顔認証端末の構成を示すブロック図である。
【
図9】本実施形態3にかかるユーザ端末の構成を示すブロック図である。
【
図10】本実施形態3にかかる情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図11】本実施形態3にかかる情報処理方法の流れを例示するシーケンス図である。
【
図12】本実施形態3にかかる情報処理方法の流れを例示するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0016】
<実施形態1>
図1は、本実施形態1にかかる情報処理装置100の構成を示すブロック図である。情報処理装置100は、第1認証制御部101と、提示部102と、第2認証制御部103と、算出部104とを備える。情報処理装置100は、ネットワーク500(不図示)に接続される。ネットワーク500は、有線であっても無線であってもよい。
【0017】
ネットワーク500には、図示しない認証装置200が接続される。認証装置200は、顔画像から抽出される顔特徴情報を用いた顔認証を行う。認証装置200は、顔認証に使用する顔特徴情報の登録(顔登録)を行ってもよい。
【0018】
第1認証制御部101は、第1の店舗で撮影ユーザが撮影された第1の撮影画像について、認証装置200に第1の顔認証又は顔登録を実行させる。提示部102は、第1の顔認証の成功又は顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示する。提示部102は、推薦情報を、第1の店舗に設置された顔認証端末の表示部に出力してもよく、ユーザが所持するユーザ端末に出力してもよい。推薦情報は、第2の店舗での決済処理に適用される特典情報であってもよく、第2の店舗を紹介する広告情報であってもよい。推薦情報は、ユーザの属性(年齢や性別など)に基づく情報であってもよい。
【0019】
第2認証制御部103は、第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、認証装置200に第2の顔認証を実行させる。算出部104は、第2の顔認証の結果と、第1の顔認証又は顔登録の履歴とに基づいて、推薦情報の提示に対して第2の店舗が支払う手数料を算出する。履歴は、例えば、第1の顔認証に成功したユーザのユーザID(識別子)が記録された認証履歴であってもよい。また、履歴は、第1の顔認証の成功に応じて行われた決済処理の履歴であってもよい。なお、推薦情報の提示に対する手数料は、第1の店舗に支払われてもよく、情報処理装置100を提供した業者に対して支払われてもよい。
【0020】
例えば、算出部104は、第2の顔認証に成功したユーザのユーザIDが当該履歴に含まれているか否かに基づいて手数料を算出する。算出部104は、第2の顔認証に成功したユーザが、所定の期間に第1の店舗で認証されているか否かに基づいて手数料を算出してもよい。
【0021】
図2は、本実施形態1にかかる情報処理方法の流れを示すフローチャートである。まず、第1認証制御部101は、第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、認証装置200に第1の顔認証又は顔登録を実行させる(ステップS101)。第1の撮影画像には、少なくともユーザの顔領域が写っているものとする。次に、提示部102は、第1の顔認証の成功又は顔登録に応じて、ユーザに第2の店舗に関する推薦情報を提示する(ステップS102)。
【0022】
次に、第2認証制御部103は、第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、認証装置200に第2の顔認証を行わせる(ステップS103)。最後に、算出部104は、第2の顔認証の結果と、ステップS101の処理の履歴とに基づいて、推薦情報の提示に対して第2の店舗が支払う手数料を算出する(ステップS104)。
【0023】
上述したようにこれまでは、広告効果を適切に評価することはできなかった。これに対し、本実施形態にかかる情報処理装置は、広告を提示した人物が来店したことを顔認証により保証できるため、広告効果を適切に評価することができる。
【0024】
尚、情報処理装置100は、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置を備えるものである。また、当該記憶装置には、本実施形態にかかる情報処理方法の処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。そして、当該プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムを前記メモリへ読み込ませ、当該コンピュータプログラムを実行する。これにより、前記プロセッサは、第1認証制御部101、提示部102、第2認証制御部103、及び算出部104の機能を実現する。
【0025】
または、第1認証制御部101、提示部102、第2認証制御部103、及び算出部104は、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、汎用または専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(field-programmable gate array)等を用いることができる。
【0026】
また、情報処理装置100の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。また、情報処理装置100の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0027】
<実施形態2>
本実施形態2は、上述した実施形態1の変形例である。実施形態1にかかる情報処理装置100は、外部の認証装置200で個人認証を行っていた。一方、本実施形態2にかかる情報処理装置100は、装置内部で個人認証を行う。例えば、情報処理装置100は、複数の人物の顔特徴情報を記憶する記憶部を備え、当該複数の人物の顔特徴情報を用いて顔認証を行う。
【0028】
図3は、本実施形態2にかかる情報処理装置100の構成を示すブロック図である。情報処理装置100は、第1認証部101aと、提示部102と、第2認証部103aと、算出部104とを備える。提示部102、および算出部104の機能は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
【0029】
本実施形態2にかかる第1認証部101aは、第1の店舗で撮影されたユーザの第1の撮影画像について、第1の顔認証又は顔登録を行う。本実施形態2にかかる第2認証部103aは、第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、第2の顔認証を行う。
【0030】
本実施形態2にかかる情報処理方法の流れは、
図2と同様である。但し、ステップS101において、第1認証部101aは、第1の撮影画像について、第1の顔認証または顔登録を行う。そして、ステップS103において、第2認証部103aは、第2の撮影画像について第2の顔認証を行う。
【0031】
このように本実施形態2によっても、上述した実施形態1と同様の効果を奏することができる。
【0032】
<実施形態3>
本実施形態3は、上述した実施形態1の具体例である。本実施形態3では、ユーザは、第1の店舗において第1の顔認証を行い、第2の店舗で第2の顔認証を行う。
図4は、本実施形態3にかかる情報処理システム600aの構成を示すブロック図である。情報処理システム600aは、情報処理装置100a、認証装置200、顔認証端末300A、顔認証端末300B、及びユーザ端末400を備える。情報処理装置100a、認証装置200、顔認証端末300A、顔認証端末300B、及びユーザ端末400のそれぞれは、ネットワーク500を介して接続されている。なお、本実施形態3では、複数のユーザの顔特徴情報が予め認証装置200に登録されているものとする。
【0033】
情報処理装置100aは、店舗Aで顔認証を行ったユーザに対して推薦情報を提示する。そして、情報処理装置100aは、店舗Aにおける顔認証の履歴と、店舗Bにおける顔認証の結果とに基づいて、推薦情報の提示に対して支払う手数料を算出する。つまり、店舗Aは第1の店舗であり、店舗Bは第2の店舗である。なお、第1の店舗は複数存在してもよい。例えば、情報処理システム600aは、店舗Cで第1の顔認証を行う顔認証端末300Cを含んでもよい。
【0034】
なお、手数料は、第1の店舗に対して支払われてもよく、情報処理システム600a、又は情報処理装置100aを運営する事業者に対して支払われてもよい。顔認証の履歴は、第1の顔認証の成功に応じて行われる決済処理の履歴であってもよい。情報処理装置100aの各機能については後述する。
【0035】
認証装置200は、顔情報DB210を有する。顔情報DB210は、ユーザIDと当該ユーザの顔特徴情報とを対応付けて記憶する。顔情報DB210は、記憶部ともいう。また、認証装置200は、外部から受信した顔認証要求に応じて、当該要求に含まれる顔画像又は顔特徴情報について、各ユーザの顔特徴情報と照合を行い、照合結果を要求元へ返信する。
【0036】
顔認証端末300は、各店舗で顔認証を行う端末装置である。顔認証端末300は、例えば、デジタルサイネージである。店舗Aに設置された顔認証端末300を、顔認証端末300Aと呼ぶ。店舗Bに設置された顔認証端末300を、顔認証端末300Bと呼ぶ。顔認証端末300Aは、表示部に店舗Bに関する推薦情報を表示する。なお、情報処理システム600aは、ユーザ端末400に店舗Bに関する推薦情報を表示してもよい。
【0037】
さらに、顔認証端末300Aは、店舗Aにおける顔認証の成功に応じて決済処理を行ってもよい。顔認証端末300Bも、店舗Bにおける顔認証の成功に応じて、決済処理を行ってもよい。つまり、顔認証端末300A及び300Bは、決済端末であってもよい。
【0038】
ユーザ端末400は、ユーザUが所持する端末である。ユーザ端末400は、例えば、携帯電話端末、スマートフォン、タブレット端末、カメラを搭載又は接続したPC(Personal Computer)等である。ユーザ端末400は、ユーザUの顔認証に用いる登録画像を認証装置200に送信し、顔情報登録要求を行う。なお、ユーザ端末400は、登録画像から抽出された顔特徴情報を認証装置200に送信し、顔情報登録要求を行ってもよい。ユーザ端末400は、情報処理装置100aから店舗Bに関する推薦情報を受信し、表示してもよい。
【0039】
すなわち、ユーザ端末400は、後述する顔認証を行う前に、ユーザUの顔画像から抽出した顔特徴情報を顔情報DB210に登録する装置である。なお、ユーザUは、ユーザ端末400以外の装置を用いて顔特徴情報を登録してもよい。例えば、ユーザUは、上述した顔情報登録要求を行う機能を備えた顔認証端末により顔特徴情報の登録をおこなってもよい。
【0040】
次に、認証装置200の機能について詳細に説明する。
図5は、認証装置200の構成を示すブロック図である。認証装置200は、上述した顔情報DB210と、顔検出部220と、特徴点抽出部230と、登録部240と、認証部250とを備える。
【0041】
顔検出部220は、顔情報を登録するための登録画像に含まれる顔領域を検出し、特徴点抽出部230に出力する。特徴点抽出部230は、顔検出部220が検出した顔領域から特徴点を抽出し、登録部240に顔特徴情報を出力する。ここで、顔特徴情報は、抽出した特徴点の集合である。また、特徴点抽出部230は、情報処理装置100aから受信した顔画像に含まれる特徴点を抽出し、認証部250に顔特徴情報を出力する。
【0042】
登録部240は、顔特徴情報の登録に際して、ユーザIDを新規に発行する。登録部240は、発行したユーザIDと、登録画像から抽出した顔特徴情報とを対応付けて顔情報DB210へ登録する。認証部250は、顔画像から抽出された顔特徴情報と、顔情報DB210内の顔特徴情報との照合を行う。認証部250は、顔特徴情報の一致の有無を情報処理装置100aに返信する。顔特徴情報の一致の有無は、認証の成否に対応する。
【0043】
図6は、認証装置200による顔情報登録処理の流れを示すフローチャートである。まず、認証装置200は、顔情報登録要求に含まれる登録画像を取得する(ステップS201)。例えば、認証装置200は、顔情報登録要求を、ユーザ端末400等からネットワーク500を介して受け付ける。次に、顔検出部220は、登録画像に含まれる顔領域を検出する(ステップS202)。次に、特徴点抽出部230は、ステップS202で検出した顔領域から特徴点を抽出し、登録部240に顔特徴情報を出力する(ステップS203)。最後に、登録部240は、ユーザIDを発行し、当該ユーザIDと顔特徴情報とを対応付けて顔情報DB210に登録する(ステップS204)。なお、認証装置200は、ユーザ端末400等から顔特徴情報を受信し、ユーザIDと対応付けて顔情報DB210に登録してもよい。
【0044】
図7は、認証装置200による顔認証処理の流れを示すフローチャートである。まず、特徴点抽出部230は、情報処理装置100aから受信した顔画像から顔特徴情報を取得する(ステップS301)。例えば、認証装置200は、情報処理装置100aから顔画像を受信し、ステップS201からS203のように顔特徴情報を抽出する。または、認証装置200は、情報処理装置100aから顔特徴情報を受信してもよい。次に、認証部250は、取得した顔特徴情報を、顔情報DB210と照合する(ステップS302)。顔特徴情報が一致した場合(ステップS303のYes)、認証部250は、顔特徴情報が一致したユーザのユーザIDを特定し(ステップS304)、顔認証に成功した旨と特定したユーザIDとを情報処理装置100aに返信する(ステップS305)。一致する顔特徴情報が存在しない場合(ステップS303のNo)、認証部250は、顔認証に失敗した旨を情報処理装置100aに返信する(ステップS306)。
【0045】
次に、顔認証端末300について詳細に説明する。顔認証端末300は、ハードウェア構成として、カメラ等の撮影装置と、表示装置と、コンピュータとを備える。
図8は、顔認証端末300の構成を示すブロック図である。
【0046】
顔認証端末300は、上述したカメラ310を備え、記憶部320と、通信部330と、表示部340と、制御部350とを備える。記憶部320は、顔認証端末300の各機能を実現するためのプログラムが格納される記憶装置である。通信部330は、ネットワーク500との通信インタフェースである。表示部340は、上述した表示装置である。制御部350は、顔認証端末300が有するハードウェアの制御を行う。制御部350は、認証部351と、推薦部352とを備える。
【0047】
認証部351は、カメラ310を制御して顔認証を行うユーザを撮影し、撮影した撮影画像を情報処理装置100aに送信して顔認証を行わせる。撮影画像は、少なくとも当該ユーザの顔の画像を含む画像である。また、顔認証端末300の認証部351は、ユーザの撮影画像の送信後、情報処理装置100aの決済指示に応じて決済を行う機能を備えていてもよい。
【0048】
推薦部352は、情報処理装置100aの指示に応じて推薦情報を表示する。例えば、顔認証端末300Aの推薦部352は、店舗Bに関する推薦情報を表示する。推薦情報は、店舗Bにおける決済処理に適用されるクーポン情報であってもよく、単に店舗Bを紹介する広告であってもよい。なお、顔認証端末300Bは、推薦情報を表示する機能を備えていなくてもよい。
【0049】
次に、ユーザ端末400について説明する。ユーザ端末400は、ユーザが所持する携帯電話端末等である。
図9は、ユーザ端末400の構成を示すブロック図である。ユーザ端末400は、カメラ410と、記憶部420と、通信部430と、表示部440とを備える。また、ユーザ端末400は、上述したハードウェアを制御する制御部450を備える。制御部450は、撮影部451と、登録部453とを備える。
【0050】
ユーザ端末400は、顔情報登録要求を行う機能を有する。以下では、顔情報登録処理の流れを説明する。撮影部451は、まず、カメラ410を制御し、ユーザの登録画像を撮影する。次に、登録部453は、登録画像を含めた顔情報登録要求を、ネットワーク500を介して認証装置200へ送信する。登録部453は、登録されたユーザIDを、登録結果として受信してもよい。なお、登録部453は、登録画像から抽出された顔特徴情報を含めた顔情報登録要求を、認証装置200へ送信してもよい。
【0051】
また、ユーザ端末400は、図示しない推薦部452を備えてもよい。推薦部452は、顔認証端末300の推薦部352と同様に、情報処理装置100aから推薦情報を受信し、表示部440に推薦情報を表示する。なお、顔認証端末300Aが推薦情報を表示する場合、ユーザ端末400は、推薦部452を備えなくてもよい。
【0052】
次に、
図10を用いて情報処理装置100aの機能について説明する。情報処理装置100aは、店舗Bが支払う手数料を算出する情報処理装置であり、例えば、コンピュータにより実現されるサーバ装置である。
図10に示すように、情報処理装置100aは、記憶部110、制御部120、メモリ130、及び通信部140を備える。
【0053】
記憶部110は、ハードディスク、フラッシュメモリ等の記憶装置である。制御部120は、情報処理装置100aが備える各機能を制御する。メモリ130は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶装置であり、制御部120の動作時に一時的に情報を保持するための記憶領域である。通信部140は、ネットワーク500との通信インターフェースである。
【0054】
記憶部110は、情報処理プログラム111と、履歴DB112と、推薦DB113とを少なくとも記憶する。情報処理プログラム111は、本実施形態にかかる情報処理方法が実装されたコンピュータプログラムである。
【0055】
履歴DB112には、ユーザの顔認証の履歴が記録される。ここで、履歴DB112は、店舗IDと、当該店舗を訪問したユーザのユーザIDとを対応付けて記憶する。顔認証の履歴は、第1の顔認証に応じて行われる決済処理の履歴であってもよい。このような場合、履歴DB112は、店舗ID、ユーザID、及び決済履歴を対応付けて記憶する。後述する算出部124は、履歴DB112に基づいて、店舗Bが支払う手数料を算出する。
【0056】
推薦DB113は、推薦情報を店舗IDと関連付けて記憶する。推薦DB113は、後述する提示部122が推薦情報を出力する際に参照するデータベースである。店舗Aの店舗IDと関連付けられる推薦情報は、例えば、店舗Bに関する広告であってもよく、店舗Bでの決済に適用されるクーポンであってもよい。
【0057】
制御部120は、記憶部110から情報処理プログラム111をメモリ130へ読み込ませ、情報処理プログラム111を実行する。これにより、制御部120は、取得部125、第1認証制御部121、第2認証制御部123、登録部126、提示部122、及び算出部124の機能を実現する。尚、第1認証制御部121は第1認証制御部101の一例であり、第2認証制御部123は第2認証制御部103の一例であり、提示部122は提示部102の一例であり、算出部124は算出部104の一例である。
【0058】
取得部125は、各店舗から、顔認証端末300が撮影した撮影画像を取得する。第1認証制御部121は、取得部125が顔認証端末300Aから取得した第1の撮影画像について、認証装置200に顔認証を実行させる。第2認証制御部123は、取得部125が顔認証端末300Bから取得した第2の撮影画像について、認証装置200に顔認証を実行させる。登録部126は、店舗Aで顔認証に成功したユーザのユーザIDを履歴DB112に登録する。登録部126は、決済履歴を、ユーザIDと関連付けて履歴DB112に登録してもよい。
【0059】
提示部122は、店舗Aでの顔認証の成功に応じて、顔認証端末300Aに推薦情報を出力する。提示部122は、認証装置200から顔認証結果を受信した後、顔認証端末300Aに推薦情報を出力してもよい。また、顔認証端末300Aが決済端末である場合、提示部122は、顔認証端末300Aから決済履歴を受信した後に推薦情報を出力してもよい。例えば、提示部122は、「店舗Bでボックスティッシュ10%OFF!」というメッセージを顔認証端末300Aに表示させてもよい。
【0060】
提示部122は、顔認証端末300Aの代わりに、ユーザ端末400に推薦情報を表示させてもよい。ここで、提示部122は、顔認証端末300から受信した決済履歴又は認証装置200から受信した認証結果、に含まれるユーザIDに基づいてユーザ端末400に推薦情報を出力してもよい。ここで、ユーザは、ユーザIDを用いてユーザ端末400にログイン済みとする。
【0061】
算出部124は、第2の顔認証の結果と、履歴DB112とに基づいて、推薦情報の提示に対して支払う手数料を算出する。例えば、算出部124は、店舗Bでの顔認証に成功したユーザが店舗Aの顔認証の履歴に含まれている場合、当該ユーザの店舗Bでの決済処理の金額に基づいて支払う手数料を算出する。以下、算出部124が、手数料を算出する処理の流れの例を説明する。算出部124は、まず、第2認証制御部123から、認証したユーザのユーザIDを取得する。次に、算出部124は、履歴DB112に当該ユーザが含まれているか否かを判定することにより、当該ユーザに推薦情報を提示したか否かを確認する。最後に、算出部124は、確認結果に応じて店舗Bが支払う手数料を算出する。
【0062】
算出部124は、店舗Bにおける決済金額を考慮して手数料を算出してもよい。例えば、算出部124は、店舗Bにおける決済金額に応じた手数料を算出してもよい。また、算出部124は、店舗Aで推薦情報を提示した人物が店舗Bで決済処理を行った場合の手数料を、当該人物が店舗Bで顔認証のみを行った場合の手数料よりも高くしてもよい。
【0063】
また、算出部124は、第2の顔認証に成功し、かつ、第1の顔認証の履歴に含まれるユーザの数に基づいて手数料を算出してもよい。以下、店舗A及び店舗Cを第1の店舗とし、店舗Bを第2の店舗として説明する。例えば、店舗Bにおける顔認証に成功し、かつ、店舗Aにおける顔認証の履歴に含まれるユーザの数が100人であったとする。そして、店舗Bにおける顔認証に成功し、かつ、店舗Cにおける顔認証の履歴に含まれるユーザの数が50人であったとする。このような場合、算出部124は、店舗Aに対して支払う手数料を、店舗Cに対して支払う手数料よりも高くなるように算出する。
【0064】
また、算出部124は、第1の顔認証を行った時刻に基づき手数料を算出してもよい。例えば、算出部124は、第1の顔認証を行った時刻と現在時刻とに基づき手数料を算出してもよく、第1の顔認証を行った時刻と第2の顔認証を行った時刻との両方に基づき手数料を算出してもよい。
【0065】
このような場合、算出部124は、推薦情報を提示されてから第2の顔認証を行うまでの期間に応じて手数料を算出することとなる。顔認証を行った時刻は、秒単位で時刻を記録したものであってもよく、日付を記録したものであってもよい。また、顔認証を行った時刻は、顔認証の成功に応じて決済処理を行った時刻であってもよい。
【0066】
クーポン等の推薦情報を提示してから第2の店舗で決済処理を行うまでの期間が短いほど広告効果が大きく、当該期間が長い程広告効果が小さいと考えられる。このような場合、算出部124は、当該期間が長いほど手数料を安く算出し、当該期間が短い程手数料を高く算出することができる。
【0067】
さらに、算出部124は、第1の店舗で提示した推薦情報に含まれる商品を購入したか否かに基づき手数料を算出してもよい。登録部126が推薦情報に含まれる商品の商品IDを履歴DB112に登録することにより、算出部124は、履歴DB112に基づき推薦した商品の購入に対する手数料の算出が可能となる。
【0068】
例えば、提示部122が、りんごを「広告の品」とする推薦情報を、第1の店舗においてユーザUに提示したとする。このような場合、算出部124は、ユーザUが第2の店舗でりんごを購入しているか否かに基づいて手数料を算出する。また、算出部124は、ユーザUが第2の店舗でりんごを購入した場合の手数料を、りんご以外の商品を購入した場合の手数料よりも大きくしてもよい。
【0069】
なお、算出部124は、第2の店舗における一度の決済処理に対して、複数の根拠に基く手数料を算出してもよい。例えば、算出部124は、一度の決済処理に対して、第1の店舗において顔認証又は顔登録を行っていることを根拠とする手数料と、第2の店舗で所定額以上の決済を行っていることを根拠とする手数料とを算出してもよい。
【0070】
図11は、本実施形態に係る情報処理システム600aの動作の例を示すシーケンス図である。まず、情報処理装置100aの取得部125は、顔認証端末300Aから、店舗Aで顔認証を行うユーザUの撮影画像を取得する(ステップS401)。次に、情報処理装置100aの第1認証制御部121は、認証装置200に顔認証要求を送信し、顔認証を行わせる(ステップS402)。次に、認証装置200は、顔認証を行い(ステップS403)、認証に成功した旨と認証したユーザUのユーザIDとを、認証結果として情報処理装置100aに送信する(ステップS404)。情報処理装置100aの登録部126は、認証結果を履歴DB112に登録する(ステップS405)。
【0071】
なお、顔認証端末300Aは、ステップS404の後に決済処理をおこなってもよい。このような場合、顔認証端末300Aは、情報処理装置100aの決済指示に応じて決済処理を行う。そして、情報処理装置100aの登録部126は、顔認証端末300Aから決済履歴を取得し、履歴DB112に登録する。
【0072】
次に、情報処理装置100aの提示部122は、顔認証端末300Aの表示部340に、店舗Bに関する推薦情報を表示する(ステップS406)。推薦情報は、店舗Bの広告であってもよく、店舗Bで行われる割引に関する通知であってもよい。また、情報処理装置100aの提示部122は、ユーザ端末400に推薦情報を出力してもよい。なお、ステップS405の処理は、ステップS406の処理の後に行われてもよい。
【0073】
店舗Bの推薦情報を提示されたユーザUが、ステップS407で店舗Aから店舗Bに移動したものとする。情報処理装置100aの取得部125は、店舗Bで顔認証を行うユーザの撮影画像を、顔認証端末300Bから取得する(ステップS408)。次に、情報処理装置100aの第2認証制御部123は、認証装置200に顔認証を行わせる(ステップS409)。次に、認証装置200は、第2の顔認証を行い(ステップS410)、認証結果として認証に成功した旨とユーザUのユーザIDとを、情報処理装置100aの第2認証制御部123に送信する(ステップS411)。
【0074】
次に、算出部124は、第2の顔認証を行ったユーザUのユーザIDと、履歴DB112とに基づいて手数料を算出する。ここで、算出部124は、履歴DB112にステップS411で取得したユーザIDが含まれている場合、第2の顔認証を行ったユーザが推薦情報を提示されていたと判断することができる。そして、算出部124は、第1の店舗での推薦情報の提示及び第2の店舗への来店の両方が確認できた人物の数に応じて、手数料を算出してもよい。ここで、第1の店舗での推薦情報の提示は、第1の顔認証の履歴に基づき判断できる。第2店舗への来店は、第2の顔認証の結果に基づき判断できる。
【0075】
算出部124は、第1の店舗または第2の店舗を管理する管理端末の表示部に、算出した手数料を表示させてもよい。ここで、算出部124は、手数料算出の根拠をさらに表示させてもよい。例えば、算出部124は、店舗Aで顔認証又は顔登録を行った人物が店舗Bを訪れたため手数料が発生した旨を、手数料を算出する根拠として管理端末の表示部に表示させる。
【0076】
また、情報処理装置100aの算出部124は、第2の顔認証の成功に応じて行われる決済処理の金額に応じて手数料を算出してもよい。
図12は、情報処理システム600aが第2の顔認証の成功に応じて決済処理を行う場合の処理の流れを示すシーケンス図である。ステップS401~ステップS411は、
図11と同様であるため説明を省略する。
【0077】
ステップS411で第2の顔認証に成功した後、情報処理装置100aは、顔認証端末300Bに決済指示を行う(ステップS512)。次に、顔認証端末300Bは、決済指示に応じて決済処理を行い(ステップS513)、決済履歴を情報処理装置100aに送信する(ステップS514)。算出部124は、決済処理を行ったユーザが履歴DB112に登録されているかを確認し、決済履歴に基づく手数料を算出することができる(ステップS515)。
【0078】
また、算出部124は、第2の顔認証に成功し、かつ第1の顔認証の履歴に含まれるユーザの決済総額に基づいて手数料を算出してもよい。以下、店舗A及び店舗Cを第1の店舗とし、店舗Bを第2の店舗として説明する。例えば、店舗Bにおける顔認証に成功し、かつ、店舗Aにおける顔認証の履歴に含まれるユーザの、店舗Bにおける決済総額が1000万円であったとする。そして、店舗Bにおける顔認証に成功し、かつ、店舗Cにおける顔認証の履歴に含まれるユーザの、店舗Bにおける決済総額が500万円であったとする。このような場合、算出部124は、店舗Aに対して支払う手数料を、店舗Cに対して支払う手数料よりも高くするように手数料を算出する。
【0079】
なお、情報処理装置100aの算出部124は、第1の顔認証に応じて行われる決済処理の金額に応じて手数料を算出してもよい。このような場合、店舗Aにおける決済金額が高い人物を店舗Bに送客した場合、店舗Bは、より多くの手数料を支払うこととなる。
【0080】
本実施形態にかかる情報処理装置100aは、第1の店舗における顔認証の成功に応じて推薦情報を提示する。したがって、情報処理装置100aは、第2の顔認証の結果と第1の顔認証の履歴とに基づいて、推薦情報による広告効果を適切に測定し、手数料を適切に算出できる。
【0081】
<実施形態4>
実施形態3にかかる情報処理装置100aは、第1の店舗でユーザが撮影された撮影画像について顔認証を行わせた。一方、本実施形態4にかかる情報処理装置100aは、第1の店舗でユーザが撮影された撮影画像について顔登録を行わせる。本実施形態4にかかる情報処理システム600aの構成は、
図4と同様である。顔認証端末300Aは、例えば、店舗Aに設置されたデジタルサイネージである。
【0082】
本実施形態4にかかる情報処理装置100aの構成は、
図10と同様である。但し、第1認証制御部121は、顔認証端末300Aから取得したユーザの撮影画像について、認証装置200に顔登録を実行させる。そして、第1認証制御部121は、認証装置200から顔登録の結果として、登録したユーザのユーザIDを受信する。
【0083】
登録部126は、認証装置200から受信したユーザIDを、履歴DB112に登録する。提示部122は、ユーザの顔登録に応じて、デジタルサイネージ900に推薦情報を表示する。表示内容は、例えば、「店舗Bにおいて10%オフ」等である。算出部124は、店舗Bにおける顔認証の結果と、店舗Aにおける顔登録の履歴とに基づいて、店舗Bが支払う手数料を算出する。
【0084】
本実施形態4にかかる情報処理システム600aの動作は、
図11と同様である。但し、登録部126は、ステップS404で受信した顔登録したユーザのユーザIDを、履歴DB112に登録する(ステップS405)。そして、算出部124は、第2の顔認証の結果と、店舗Aにおける顔登録の履歴とに基づき手数料を算出する(ステップS412)。手数料の算出方法は、実施の形態3と同様である。手数料は、
図12のように、店舗Bにおける決済金額を考慮して算出されてもよい。
【0085】
このように、第1の店舗において顔認証ではなく顔登録を行った場合も、上述した実施形態3と同様の効果を奏することができる。情報処理装置100aは、第1の店舗で顔登録を行った人物が、第2の店舗に来店したか否かを判断できるため、広告効果を適切に評価した手数料を算出できる。
【0086】
尚、顔認証技術以外の技術を使用して個人が特定されてもよい。例えば、ユーザと対応付けられたQRコード(登録商標)により個人が特定されてもよい。
【0087】
尚、上述の実施形態では、ハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではない。本開示は、任意の処理を、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0088】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0089】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0090】
以上、実施形態(及び実施例)を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態(及び実施例)に限定されものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0091】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、認証装置に第1の顔認証又は顔登録を実行させる第1認証制御手段と、
前記第1の顔認証の成功又は前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示する提示手段と、
前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、前記認証装置に第2の顔認証を実行させる第2認証制御手段と、
前記第2の顔認証の結果と、前記第1の顔認証又は前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する算出手段と、
を備えた情報処理装置。
(付記2)
前記算出手段は、前記第2の顔認証の成功に応じた決済処理の金額にさらに基づいて、前記手数料を算出する
付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記算出手段は、前記第2の顔認証の成功に応じた決済処理の金額が高いほど、前記手数料が高くなるように算出する
付記2に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記算出手段は、前記第2の顔認証に成功し、かつ、前記履歴に含まれるユーザの数に基づいて、前記手数料を算出する
付記1に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記算出手段は、前記第2の顔認証に成功し、かつ、前記履歴に含まれるユーザの前記決済処理の総額に基づいて、前記手数料を算出する
付記2または3のいずれかに記載の情報処理装置。
(付記6)
前記履歴は、前記第1の顔認証の成功に応じて行われた決済処理の決済履歴である、
付記1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記7)
前記算出手段は、前記第1の顔認証又は前記顔登録を行った時刻に基づいて前記手数料を算出する
付記1から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記8)
第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、第1の顔認証又は顔登録を実行する第1認証手段と、
前記第1の顔認証の成功又は前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示する提示手段と、
前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、第2の顔認証を実行する第2認証手段と、
前記第2の顔認証の結果と、前記第1の顔認証又は前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する算出手段と、
を備えた情報処理装置。
(付記9)
前記算出手段は、前記第2の顔認証の成功に応じた決済処理の金額にさらに基づいて、前記手数料を算出する
付記8に記載の情報処理装置。
(付記10)
顔認証を行う認証手段を備える認証装置と、
情報処理装置と、を備え、
前記情報処理装置は、
第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、前記認証装置に第1の顔認証又は顔登録を実行させ、
前記第1の顔認証の成功又は前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示し、
前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、前記認証装置に第2の顔認証を実行させ、
前記第2の顔認証の結果と、前記第1の顔認証又は前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する、
情報処理システム。
(付記11)
前記情報処理装置は、
前記第2の顔認証の成功に応じた決済処理の金額にさらに基づいて、前記手数料を算出する
付記10に記載の情報処理システム。
(付記12)
コンピュータが、
第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、認証装置に第1の顔認証又は顔登録を実行させ、
前記第1の顔認証の成功又は前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示し、
前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、前記認証装置に第2の顔認証を実行させ、
前記第2の顔認証の結果と、前記第1の顔認証又は前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する、
情報処理方法。
(付記13)
コンピュータが、
第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、第1の顔認証又は顔登録を実行し、
前記第1の顔認証の成功又は前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示し、
前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、第2の顔認証を実行し、
前記第2の顔認証の結果と、前記第1の顔認証又は前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する、
情報処理方法。
(付記14)
コンピュータに、
第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、認証装置に第1の顔認証又は顔登録を実行させる処理と、
前記第1の顔認証の成功又は前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示する処理と、
前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、前記認証装置に第2の顔認証を実行させる処理と、
前記第2の顔認証の結果と、前記第1の顔認証又は前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する処理と、を実行させる情報処理プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
(付記15)
コンピュータに、
第1の店舗でユーザが撮影された第1の撮影画像について、第1の顔認証又は顔登録を実行する処理と、
前記第1の顔認証の成功又は前記顔登録に応じて、第2の店舗に関する推薦情報を前記ユーザに対して提示する処理と、
前記第2の店舗でユーザが撮影された第2の撮影画像について、第2の顔認証を実行する処理と、
前記第2の顔認証の結果と、前記第1の顔認証又は前記顔登録の履歴とに基づいて、前記推薦情報の提示に対して前記第2の店舗が支払う手数料を算出する処理と、を実行させる情報処理プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
【符号の説明】
【0092】
100、100a 情報処理装置
101、121 第1認証制御部
101a 第1認証部
102、122 提示部
103、123 第2認証制御部
103a 第2認証部
104、124 算出部
125 取得部
126 登録部
110 記憶部
111 情報処理プログラム
112 履歴DB
113 推薦DB
130 メモリ
140 通信部
200 認証装置
210 顔情報DB
220 顔検出部
230 特徴点抽出部
240 登録部
250 認証部
300、300A、300B、300C 顔認証端末
310 カメラ
320 記憶部
330 通信部
340 表示部
350 制御部
351 認証部
352 推薦部
400 ユーザ端末
410 カメラ
420 記憶部
430 通信部
440 表示部
450 制御部
451 撮影部
453 登録部
500 ネットワーク
600、600a 情報処理システム