(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】堆積灰小山除去冶具、堆積灰粉じん飛散抑制冶具および堆積灰小山形成抑制冶具
(51)【国際特許分類】
B09B 1/00 20060101AFI20240925BHJP
B09B 101/30 20220101ALN20240925BHJP
【FI】
B09B1/00 H ZAB
B09B101:30
(21)【出願番号】P 2023009597
(22)【出願日】2023-01-25
(62)【分割の表示】P 2019072399の分割
【原出願日】2019-04-05
【審査請求日】2023-01-25
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003889
【氏名又は名称】弁理士法人酒井総合特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池田 陵志
(72)【発明者】
【氏名】広兼 修治
(72)【発明者】
【氏名】梶田 拓志
(72)【発明者】
【氏名】笠井 洋行
(72)【発明者】
【氏名】重川 善信
(72)【発明者】
【氏名】石森 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】豊島 藍良
(72)【発明者】
【氏名】佐田谷 典郎
【審査官】上坊寺 宏枝
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/028076(WO,A1)
【文献】実公昭58-041983(JP,Y1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0216837(US,A1)
【文献】特開平06-182266(JP,A)
【文献】特開2001-254339(JP,A)
【文献】特開2010-248694(JP,A)
【文献】特開2018-090999(JP,A)
【文献】特開2018-025079(JP,A)
【文献】特開2016-131927(JP,A)
【文献】特開昭49-100826(JP,A)
【文献】実開昭48-098904(JP,U)
【文献】特開2006-248741(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B09B 1/00
E02B 3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用済みの石炭の堆積灰の堆積により滞水の水面より上に表出する堆積灰の小山を除去するための堆積灰小山除去冶具であって、
前記滞水を汲み上げる水中ポンプによる所定圧力の水流を先端の吐出口から吐出する中空のホースと、
前記水面に浮く部材であり、所定長さの接続部材を介して前記ホースの先端部分が接続され、前記ホースの前記吐出口を前記水面下の前記所定長さに対応する深さ位置で保持する浮き部材と、
を有し、
前記ホースは、前記浮き部材で保持された状態で、前記水流を前記吐出口から、前記水面より下の前記堆積灰の水中域の側面であって前記水面との境界近傍部分に向けて放出することで、前記堆積灰の小山を前記水流により崩すことを特徴とする堆積灰小山除去冶具。
【請求項2】
使用済みの石炭の堆積灰の堆積により滞水の水面より上に表出する堆積灰の小山を除去するための堆積灰小山除去冶具であって、
前記滞水を汲み上げる水中ポンプによる所定圧力の水流を先端の吐出口から吐出する中空のホースと、
前記ホースの先端に設けられ、操作により、前記吐出口から放出する前記水流の放出状態を、所定圧力の絞り込みから広域への噴霧に可変自在なノズル部と、
を有し、
前記ホースは、前記ノズル部の前記水流の放出状態を所定圧力の絞り込みの状態にして、前記水流を前記吐出口から、前記水面より下の前記堆積灰の水中域の側面であって前記水面との境界近傍部分に向けて放出することで、前記堆積灰の小山を前記水流により崩し、前記ノズル部の前記水流の放出状態を広域への噴霧の状態にして、前記水面より上の前記堆積灰の小山に向けて前記水流を放出することで、表出する前記堆積灰の粉じんの飛散を抑制することを特徴とする堆積灰小山除去冶具。
【請求項3】
使用済みの石炭の堆積灰の堆積により滞水の水面より上に表出する堆積灰の小山を除去するための堆積灰小山除去冶具であって、
前記滞水を汲み上げる水中ポンプによる所定圧力の水流を先端の吐出口から吐出する中空のホースと、
前記ホースの先端を支持する1本あるいは複数本の支持部と、
を有し、
前記ホースは、前記支持部で支持された状態で、前記水流を前記吐出口から、前記水面より下の前記堆積灰の水中域の側面であって前記水面との境界近傍部分に向けて放出することで、前記堆積灰の小山を前記水流により崩すことを特徴とする堆積灰小山除去冶具。
【請求項4】
前記ホースと前記支持部との間に自在継手を設け、前記ホースの前記吐出口を任意の角度に向けて操作自在なことを特徴とする請求項3に記載の堆積灰小山除去冶具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、石炭灰等の堆積灰からなる小山を除去する堆積灰小山除去方法および堆積
灰小山除去冶具、堆積灰粉じん飛散抑制冶具、堆積灰小山形成抑制冶具に関する。
【背景技術】
【0002】
広大な埋立地は、例えば、10万平方メートル等の広大な面積を有している。この埋立地の堆積として、石炭発電所の発電時に集塵された産業廃棄物である石炭灰が利用されている。
【0003】
図12は、堆積灰による干陸部ができる状態を説明する図である。埋立地の略中央位置まで配管110が設けられている。配管110を介して水と石炭灰を混合させたスラリーCAを移送し、配管110の端部(吐出口)110aから投入している。配管110は、フロート111等により水面上に配置され、アンカーにより係留されている。投入されたスラリーCAは、堆積灰として積層していく。堆積灰は乾燥により粉じんとして飛散するため、埋立地全体は滞水が張られた遊水池となっている。滞水の深さは、堆積灰の地盤面に凹凸(不陸)があるため、概ね5cm~20cm程度である。そして、配管110から投入されたスラリーCAは、投入の時間経過により滞水の表面から突出する小山状の干陸部101aを形成する。
【0004】
スラリーの堆積に関連する従来技術としては、例えば、石炭灰処分場に設置された既設堤防で囲まれた領域にスラリーが乾燥した乾燥石炭灰層が形成され、形成された乾燥石炭灰層を掘削し、掘削された乾燥石炭灰層を、積み上げて仮堤防を形成し埋め立てる技術が開示されている(例えば、下記特許文献1参照。)。また、スラリーの輸送用管の放出口側を水平或いは垂直方向に簡単に移動できるようにし、スラリーを輸送用管から捨てる際、輸送用管の放出口が堆積してくるスラリーによって塞がれることを防ぐ技術が開示されている(例えば、下記特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-154127号公報
【文献】特開2001-254339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来は、
図12に示すように、当初の配管110の吐出口110aから投入したスラリーCAによる干陸部101aができた場合、配管110の吐出口110aの位置を移動させるようにしている。この場合でも、移動後の位置には新たな干陸部101bが形成されていく。
【0007】
配管搬送により石炭灰を埋め立てている灰処分場では、粉じんの飛散の懸念から全面に滞水を張った遊水池にしている。この場合、配管110はフロート111等により水面上に配置され、さらにアンカーにより係留されているため、配管110を容易に移動させることができず、上記の移動には手間がかかった。石炭灰は発電中に発生するため、スラリーCAは常に堆積しつづけ、最終的に水面から干陸した干陸部101a,101bが形成されてしまう。
【0008】
この干陸部101a,101bは、表面の乾燥により粉じんの飛散の懸念が生じるが、水面上で重機が入ることができない状態であるため、容易に干陸部101a,101bを取り除くことができない問題が生じた。現状、人力によりスコップ等で掻き均して干陸部101a,101bを崩す作業を行っている。しかし、この作業では、水面上に埋め立てられた石炭灰は締固めが十分でなく、作業者の足元が柔らかいため踏ん張りが利かず、スコップ等での掻き均しでは労力がかかっていた。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑み、遊水池に投入されるスラリーによって形成される干陸部を容易に除去できることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の堆積灰小山除去方法は、使用済みの石炭の堆積灰の堆積により滞水の水面上に表出する堆積灰の小山を除去する堆積灰小山除去方法であって、前記滞水を汲み上げる水中ポンプによる所定圧力の水流を中空のホースの先端の吐出口から前記堆積灰に向けて放出し、前記堆積灰の小山を前記水流により崩す除去工程を含む、ことを特徴とする。
【0011】
また、前記除去工程は、前記水面との境界部分の前記堆積灰に向けて前記水流を放出することで前記小山を崩す放出工程を含む、ことを特徴とする。
【0012】
また、前記放出工程の実施前に、前記水面上の前記堆積灰の小山に向けて前記水流を放出することで表出する前記堆積灰の粉じんの飛散を抑制する抑制工程を含む、ことを特徴とする。
【0013】
また、前記放出工程では、所定圧力の前記水流を、前記水面との境界部分の前記堆積灰に向けて放出し、前記抑制工程では、前記水流を前記水面上の前記小山に向けて広域に噴霧する、ことを特徴とする。
【0014】
また、前記除去工程は、前記堆積灰の小山が前記滞水の水面上に表出する以前の時期に、前記水面下の前記堆積灰に向けて前記水流を放出する、ことを特徴とする。
【0015】
本発明にかかる堆積灰小山除去冶具は、使用済みの石炭の堆積灰の堆積により滞水の水面上に表出する堆積灰の小山を除去するための堆積灰小山除去冶具であって、前記滞水を汲み上げる水中ポンプによる所定圧力の水流を先端の吐出口から吐出する中空のホースと、前記水面に浮く部材であり、所定長さの接続部材を介して前記ホースの先端部分が接続され、前記ホースの前記吐出口を前記水面下の前記所定長さに対応する深さ位置で保持する浮き部材と、を有することを特徴とする。
【0016】
また、本発明にかかる堆積灰小山除去冶具は、使用済みの石炭の堆積灰の堆積により滞水の水面上に表出する堆積灰の小山を除去するための堆積灰小山除去冶具であって、前記滞水を汲み上げる水中ポンプによる所定圧力の水流を先端の吐出口から吐出する中空のホースと、前記ホースの先端に設けられ、操作により、前記吐出口から放出する前記水流の放出状態を、所定圧力の絞り込みから広域への噴霧に可変自在なノズル部と、を有することを特徴とする。
【0017】
また、本発明にかかる堆積灰小山除去冶具は、使用済みの石炭の堆積灰の堆積により滞水の水面上に表出する堆積灰の小山を除去するための堆積灰小山除去冶具であって、前記滞水を汲み上げる水中ポンプによる所定圧力の水流を先端の吐出口から吐出する中空のホースと、前記ホースの先端を支持する1本あるいは複数本の支持部と、を有することを特徴とする。
【0018】
また、前記ホースと前記支持部との間に自在継手を設け、前記ホースの前記吐出口を任意の角度に向けて操作自在なことを特徴とする。
【0019】
また、本発明にかかる堆積灰粉じん飛散抑制冶具は、使用済みの石炭の堆積灰の堆積により滞水の水面より上に表出する堆積灰の粉じんの飛散を抑制するための堆積灰粉じん飛散抑制冶具であって、前記滞水を汲み上げる水中ポンプによる所定圧力の水流を先端の吐出口から吐出する中空のホースと、供給される前記水流により前記ホースの先端で回転自在な複数のアームと、当該回転するアームの先端の複数の噴霧口から噴霧を放出する噴霧部と、を有することを特徴とする。
【0020】
また、本発明にかかる堆積灰小山形成抑制冶具は、可撓性を有する中空状に形成され、一端が、使用済みの石炭の堆積灰を水分と混合したスラリーを、遊水池の滞水上に位置する吐出口から投入する配管の先端に接続され、他端が前記滞水の水面下まで延出された可撓性の延長ホースを有する、ことを特徴とする。
【0021】
上記構成によれば、干陸部は、水面下の水中域が締固めが十分でなく水分が飽和しているため、干陸部に水流を放水することで干陸部を側部から簡単に崩していくことができる。水面上に埋め立てられた石炭灰は締固めが十分でなく、作業者の足元が柔らかいため踏ん張りが利かない状態であるものの、ホースで水流を干陸部に向けて放水するだけの作業で干陸部を崩し除去できるようになる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、遊水池に投入されるスラリーによって形成される干陸部を簡単に除去できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図2】
図2は、実施の形態にかかる干陸部の除去作業を説明する図である。
【
図3】
図3は、実施の形態にかかる干陸部の除去作業の工程例を説明する図である。
【
図4】
図4は、実施の形態にかかる干陸部の除去作業の他の工程例を説明する図である。
【
図5】
図5は、実施の形態にかかる堆積灰小山除去冶具としてフロート部を備えた構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施の形態にかかる堆積灰小山除去冶具として放出ノズルを備えた構成例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施の形態にかかる堆積灰小山除去冶具として支持部を備えた構成例を示す図である。(その1)
【
図8】
図8は、実施の形態にかかる堆積灰小山除去冶具として支持部を備えた構成例を示す図である。(その2)
【
図9】
図9は、実施の形態にかかる堆積灰小山除去冶具として噴霧部の構成例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施の形態にかかる干陸部の形成を抑制する説明図である。(その1)
【
図11】
図11は、実施の形態にかかる干陸部の形成を抑制する説明図である。(その2)
【
図12】
図12は、堆積灰による干陸部ができる状態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(実施の形態)
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる好適な実施の形態を詳細に説明する。実施の形態では、石炭発電所で使用済みの石炭灰の灰処分場として利用されている遊水池に投入されるスラリーによって形成される干陸部を除去するための堆積灰小山除去方法および堆積灰小山除去冶具について説明する。
【0025】
図1は、埋立地の干陸部を示す図である。
図1には、上述した
図12の主に干陸部101a,101bを示している。埋立地100は、例えば、海岸に隣接し、護岸の堤防と、内陸の築堤により所定の広さ(エリア)を有している。この埋立地100は、石炭発電所で使用済みの石炭(微粉炭)を水で溶いたスラリーCAが配管110を介して投入される灰処分場として利用されている。
【0026】
スラリーCAは、埋立地100のエリア全域に堆積灰(軟弱地盤)として堆積する。また、水面下において,平坦な部分の堆積灰の上部には、所定深さ(5~20cmの範囲の例えば10cm)の滞水を有しており、埋立地100全体は遊水池となっている。滞水は、堆積灰の粉じんの飛散を防止する。
【0027】
配管110は、例えば、フロート111により滞水上に浮く構造であり、配管110の端部の吐出口110aは、埋立地100の略中央付近に位置し、スラリーCAを埋立地100に供給する。スラリーCAは、配管110を介して吐出口110aから連続的に吐出される。
【0028】
埋立地100の堆積灰上に土砂を投入することで、土地を造成できる。例えば、埋立地100を複数のエリアに仕切り、各エリアの順に土砂で埋め立てていくことで、埋め立てたエリアを一時利用できるようになる。一時利用は、例えば、埋立地100に隣接して工場等を建設する際の一時的な資材置き場としての利用である。一時利用した埋め立て部分は、一時利用のために用いた土砂を取り除くことで再度、灰処分場として利用することができる。
【0029】
ところで、配管110の吐出口110aがある位置に固定されている間は、この吐出口110aから連続的に投入されたスラリーCAの堆積灰は、同じ位置に堆積していき、
図1に示すように、滞水の水面から突出する小山状の干陸部101bが形成される。なお、干陸部101aは、以前の時期において、
図1と異なる位置に配管110の吐出口110aを位置させた際に形成されたものである。
【0030】
このように、埋立地100には、スラリーCAの吐出位置ごとに干陸部101a,101bが形成されていく。干陸部101a,101bが形成されたままの状態であると、表面の乾燥により粉じんが飛散する懸念が生じるため、干陸部101a,101bを崩し、少なくとも干陸部101a,101bに相当する堆積灰を滞水の水面下に位置させる必要がある。好ましくは、干陸部101a,101bに相当する堆積灰は、滞水の水面より所定深さで均一に堆積させる。
【0031】
以下の実施形態では、
図1のように滞水の水面から突出する小山状の干陸部101a,101bを効率的に崩す方法と冶具について説明する。
【0032】
図2は、実施の形態にかかる干陸部の除去作業を説明する図である。
図2には、
図1の干陸部101bの箇所P(干陸部の水面境界近傍)部分の除去作業状態を拡大して示す。実施の形態では、干陸部101bの除去作業を示すが、干陸部101aに対しても同様の除去作業を行えばよい。
【0033】
箇所P(干陸部の水面境界近傍)において作業者OPは、下半身が滞水の水面下に浸った状態で除去作業を行う。ここで、堆積灰は締固めが十分でなく、作業者OPの足元が柔らかいため踏ん張りが利かず、干陸部101bのうち、滞水の水面WS上部の表出域201に載って作業することは困難である。
【0034】
そして、作業者OPは、箇所P(干陸部の水面境界近傍)において、干陸部101bのうち滞水の水面WS下部の水中域202に対し、滞水を汲み上げる水中ポンプ205が発生させる所定圧力(水圧)の水流WFを加える。箇所P(干陸部の水面境界近傍)部分の干陸部101bの水中域202は、締固めが十分でなく水分が飽和している。このため、水中ポンプ205が汲み上げた滞水に対し発生させた水流WFを干陸部101bの側部に加える。これにより、干陸部101bを側部から崩していくことができる。
【0035】
図2の例では、水中ポンプ205にホース210を接続し、ホース210の先端近傍を作業者OPが両手で保持しながら作業を行う。ホース210は、内部が中空で可撓性を有するゴム等の弾性体材質からなり、水中ポンプ205で汲み上げた滞水を移送し先端の吐出口210aから放出する。この際、作業者OPは、ホース210の先端の吐出口210aを、水面WS下部の干陸部101bの水中域202のうち、水面境界近傍202aに向ける。
【0036】
これにより、吐出口210aからは、水流WFが水面WS下部に位置する干陸部101bの水中域202のうち水面境界近傍202aにあたって、水面WS下部に位置する水中域202の水面境界近傍202a部分から干陸部101bを崩していくことができる。水分が飽和している状態の干陸部101b(堆積灰)は、水流WFの水圧によって脆く放散する。
【0037】
図3は、実施の形態にかかる干陸部の除去作業の工程例を説明する図である。これらの図は、いずれも滞水の水面WSを基準として側面からみた図である。
図3(a)は、干陸部101bの形成状態を示している。
【0038】
そして、作業者OPは、
図3(b)に示すように、ホース210の先端の吐出口210aを、水面WS下部の干陸部101bの水中域202のうち、水面境界近傍202aに向け、水中ポンプ205を作動させて吐出口210aから水流WFを放出させる。この図には、便宜上、吐出口210aから放出する水流WFは全方向に向けて記載してあるが、この水流は干陸部101bのうち、水中域202の水面境界近傍202aに向けて放出させる。
【0039】
これにより、図中点線で示す水面WS下部に位置する水中域202の水面境界近傍202a部分の干陸部101bを水流WFにより崩すことができる。この際、水面WS上部の干陸部101b(表出域201)についてもなだれ状に崩れていく。
【0040】
この後、作業者OPは、
図3(b)に示した水流WFによる除去作業を干陸部101の全周に対し行うことで、
図3(c)に示すように、水面WS上部の干陸部101b(表出域201)を消滅させることができる。この後、ホース210の先端の吐出口210aを、水面WS下部の干陸部101bの水中域202の中央部分に向けた水流WFにより、水面WS下部の干陸部101bに相当する水中域202部分を平らに均すことができる。
【0041】
なお、作業者OPは、水流WFを用いて干陸部101bをある程度消滅させた後、スコップ等で水面WS下部の水中域202部分を平らに均すようにしてもよい。
【0042】
除去作業の最終段階では、水中域202の上面を均一に平らにすることが望ましい。例えば、上述したように、水中域202の上面から水面WSまでは、上述した所定深さ(5~20cmの範囲の例えば10cm)とする。
【0043】
以上により、埋立地100の滞水の水面WS上に突出していた小山状の干陸部101bを崩して消滅させることができる。そして、消滅した干陸部101b部分には、堆積灰上に所定深さの滞水が張られた状態となり、堆積灰の飛散を防止できる。
【0044】
図4は、実施の形態にかかる干陸部の除去作業の他の工程例を説明する図である。
図4に示す除去作業は、
図3と基本的に同様である。
図4(a)は、干陸部101bの形成状態を示している。
【0045】
この後、除去作業の事前作業として、
図4(b)に示すように、作業者OPは、ホース210の先端の吐出口210aを、水面WS上部の干陸部101bの表出域201に向け、水中ポンプ205を作動させて吐出口210aから水流WFを放出させる。これにより、はじめに、干陸部101bの表出域201に位置する堆積灰の飛散を防ぐことができるようになる。
【0046】
この後、
図4(c)に示すように、作業者OPは、除去作業を開始し、ホース210の先端の吐出口210aからの水流を、水面WS下部の干陸部101bの水中域202に向けて放出し、干陸部101bを崩す。この除去作業を干陸部101の全周に対し行うことで、
図4(d)に示すように、水面WS上部の干陸部101b(表出域201)を消滅させることができる。
【0047】
この除去作業によれば、先ず、干陸部101bの表出域201に放水することで、堆積灰の飛散を防ぐことができ、この状態で、干陸部101bを崩す作業を遂行できるようになる。
【0048】
(堆積灰小山除去冶具の各種例)
次に、上述した堆積灰小山の除去作業に用いる堆積灰小山除去冶具の各種例について説明する。以下の各種例では、上記除去作業をより効率化、省力化するための各種冶具について説明する。例えば、上述した除去作業では、作業者OPは、作業期間中継続してホース210を両手で保持し続けなければならず、この点の改善策等について説明する。
【0049】
図5は、実施の形態にかかる堆積灰小山除去冶具としてフロート部を備えた構成例を示す図である。
図5に示す例では、ホース210の吐出口210a付近に浮き部材500を設ける。浮き部材500は、例えば中空体であり、所定の長さdを有するチェーンや線材等の接続部材501を介してホース210の吐出口210a部分と接続する。
【0050】
浮き部材500は、水面WS上に浮き、接続部材501の長さd分だけ水面WSの下部でホース210の吐出口210aを保持する。このような浮き部材500を設けることで、作業者OPは、ホース210を持ち上げ続ける力を不要にできる。そして、作業者OPは、ホース210の吐出口210aを所望する箇所、例えば、上述した干陸部101bの水面WS下部に位置する水中域202の水面境界近傍202a部分に向ける操作力だけを加えればよく、上記の除去作業で必要な力を軽減させて省力化でき、また、容易な操作性が得られ、効率的な除去作業を遂行できるようになる。
【0051】
図6は、実施の形態にかかる堆積灰小山除去冶具として放出ノズルを備えた構成例を示す図である。
図6(a)の斜視図に示すように、ホース210の吐出口210a部分に放出ノズル600を設ける。放出ノズル600は、シャワーヘッドの如く、内部に水流を可変する機能を有し、操作レバー611の操作により、ノズル部610から異なる形態の水流を放出する。
【0052】
例えば、操作レバー611を回転方向の一方に操作することで、
図6(b)に示すように、ノズル部610から角度θで拡散させた霧状の水流WF-Dを放出(噴霧)する。また、操作レバー611を回転方向の他方に操作することで、
図6(c)に示すように、ノズル部610は、水流を一点に向かって絞り込む如く、高い水圧の水流WF-Sを放出する。なお、操作レバー611が回転方向の中央位置であれば、上記の吐出口210aと同等の水圧の水流を放出する。
【0053】
例えば、
図6(b)に示す噴霧状の水流WF-Dを用いることで、干陸部101bの表出域201に対しより広い範囲で放水できることとなる。これにより、堆積灰の飛散を防ぐ事前作業を短時間で効率的に行うことができるようになる。
【0054】
また、
図6(c)に示す高い水圧の水流WF-Sを用いることで、干陸部101を崩す除去作業時、水中域202に向けて放出する際、水の抵抗に抗して高い水圧の水流WF-Sを水中域202にあてることができるようになる。これにより、干陸部101を崩す除去作業をより短時間で効率的に行うことができるようになる。なお、操作レバー611の操作により、水圧を連続可変できるため、干陸部101の除去状態に応じて適宜水圧を調整しながら、干陸部101を崩していくことができる。
【0055】
図7,
図8は、実施の形態にかかる堆積灰小山除去冶具として支持部を備えた構成例を示す図である。
図7に示す例では、ホース210の吐出口210a近傍を保持部701で保持し、保持具701の下部に1本の所定長さを有する棒状の支持部(ポール)700を設ける。
【0056】
例えば、ポールの700の長さは、
図2に対応してホース210の吐出口210aが水面WSより下に位置する程度を有する。なお、ポール700が複数段を有し、段階的に高さを可変できるように構成することで、ホース210の吐出口210aを水面WSより上に位置させることもできる。
【0057】
支持部700の下端700bは、堆積灰に喰い込みホース210の先端部分の重量を支える。また、支持部700の上端と保持部701との間に自在継手702を設ける。これにより、ホース210がほぼ全方向に傾斜自在となる。
【0058】
このような支持部700を設けることで、作業者OPは、ホース210を持ち上げ続ける力を不要にできる。また、自在継手702によりホース210を任意の方向に傾斜させることができる。これにより、作業者OPは、ホース210の吐出口210aを少しの力で所望する箇所に向けることができる。例えば、上述した干陸部101bの水面WS下部に位置する水中域202の水面境界近傍202a部分に向ける操作力だけを加えればよく、上記の除去作業で必要な力を軽減させて省力化でき、また、容易な操作性が得られ、効率的な除去作業を遂行できるようになる。
【0059】
次に、
図8に示す例では、ホース210の吐出口210a近傍の下部を脚立800で支持した構造である。脚立800は、複数本、例えば自立可能な3本以上の棒状の支持部(ポール)803を有する。脚立800は、保持部801aがホース210を保持し、支持板801bに接続されている。図示の例では、支持板801bの下部にはヒンジ803aを介して4本の支持部(ポール)803を設けている。そして、保持部801aと支持板801bとの間には自在継手802を設ける。これにより、ホース210がほぼ全方向に傾斜自在となる。
【0060】
このような脚立800を設けることで、ホース210の先端の吐出口210aをより安定して保持でき、作業者OPは、ホース210を持ち上げ続ける力を不要にできる。また、自在継手802によりホース210を任意の方向に傾斜させることができる。これにより、作業者OPは、ホース210の吐出口210aを少しの力で所望する箇所に向けさせることができ、上記の除去作業で必要な力を軽減させて省力化でき、また、容易な操作性が得られ、効率的な除去作業を遂行できるようになる。
【0061】
図9は、実施の形態にかかる堆積灰小山除去冶具として噴霧部の構成例を示す図である。
図9に示す例では、ホース210の吐出口210a部分に接続金具910を設け、噴霧部900を着脱自在に構成している。
【0062】
噴霧部900は、筒部930の先端に、筒部930の軸を中心とする回転方向Rに等間隔で複数(図示の例では3本)のアーム940を有する。複数のアーム940は、筒部930の先端の方向に向き、また、回転方向Rに傾いて設けられ、筒部930の軸に対し回転方向Rに回転自在である。アーム940の端部には複数の小さな噴霧口940aが開口されている。
【0063】
噴霧部900は、接続金具910を介してホース210の吐出口210a部分に接続した状態で水流が供給されると、アーム940の噴霧口940aから吐出口210aの前方に向けて水流を噴霧状に放出する。この際の水圧により、アーム940が回転し、噴霧を回転方向Rに広く散布することができる。
【0064】
これにより、例えば、ホース210の吐出口210aに噴霧部900を取り付けるだけで、特別な動力がなくても、上述した干陸部101bの表出域201に対し、広い範囲で噴霧を行うことができ、表出域201の堆積灰による粉じんの飛散を防ぐことができるようになる。
【0065】
また、ホース210先端の接続金具910部分には、各種の水流を放出する冶具を着脱可能である。例えば、上述した放出ノズル600のように、高い水圧の水流WF-Sを放出するノズルを取り付けることもできる。
【0066】
以上説明した各冶具は、任意に組み合わせることができる。例えば、
図5に示した浮き部材500と、
図6に示した放出ノズル600を組み合わせてもよい。また、
図6に示した放出ノズル600についても、
図9に示した噴霧部900同様に、ホース210の先端に着脱自在に構成し、ホース210の先端に放出ノズル600あるいは噴霧部900を選択的に着脱可能に構成することもできる。また、これら放出ノズル600あるいは噴霧部900と、
図7に示した支持部700、あるいは
図8に示した脚立800とを組み合わせてもよい。
【0067】
(干陸部の形成を抑制する方法)
図10,
図11は、実施の形態にかかる干陸部の形成を抑制する説明図である。上述したように、配管110からは連続的にスラリーCAが投入される。従来、配管110は、水面WSから所定高さの位置に設けられた吐出口110aからスラリーCAを投入しており、スラリーCAは常に同一の位置に堆積されていく。
【0068】
これに対し、
図10の構成例では、吐出口110aに所定長を有する可撓性の延長ホース1000の一端1000bを接続し、他端1000aを水面WSより下の位置に位置させる。これにより、スラリーCAは、延長ホース1000を介して水面WSより下の位置から水面WS内に放出されることとなり、堆積する位置が固定されない。また、延長ホース1000が可撓性を有するため、スラリーCAを吐出する他端1000bの位置が固定されておらず、任意の位置に移動し、スラリーCAの放出位置が自然に変化する。
【0069】
このように、配管110側の構成を変更することにより、干陸部101bの形成自体を抑制することができるようになる。例えば、一つの配管110の位置において、水面WS上に干陸部101bの表出域201による小山が形成されるまでの期間を従来に比して遅らせることができるようになる。
【0070】
次に、
図11の構成例は、干陸部101b、すなわち水面WS上に突出する表出域201が形成される以前の時期において、除去作業を行うものである。
図11(a)に示すように、配管110から連続的にスラリーCAが投入されている状態において、まず、水面WSの下に干陸部101bの水中域202が形成されていく。
【0071】
そして、
図11(a)に示す状態、すなわち、干陸部101bの水面WS上の表出域201が形成されていない時期において、上述した除去作業を実施する。具体的には、作業者OPは、ホース210の先端の吐出口210aを、水面WS下部の干陸部101bの水中域202(水面境界近傍202a)に向けて水流WFを放出させる。
【0072】
これにより、
図11(b)に示すように、水面WS下部に位置する水中域202の水面境界近傍202a部分の干陸部101bを水流WFにより崩し、干陸部101b(水中域202)の大きさを縮小させることができる。この際、作業者OPは、水流WFによる除去作業を干陸部101(水中域202)の全周に対し行うことで、水面WS下部に形成されている干陸部101b(水中域202)の大きさを高さおよび幅方向で縮小させることができる。
【0073】
上記の除去作業を実施することで、干陸部101bが水面WS上に表出し表出域201として小山状に形成される以前の段階で、干陸部101bの形成自体を抑制できるようになる。例えば、一つの配管110の位置において、水面WS上に干陸部101bの表出域201による小山が形成されるまでの期間を従来に比して遅らせることができるようになる。
【0074】
また、上記実施の形態では、特に説明を行わなかったが、ある1か所に配管110の吐出口110aを設定した後、所定時間の経過時には、スラリーCAを形成する石炭灰と水分との混合比を変えてもよい。例えば、時間が経過するほど、石炭灰に対し水分の割合を多くすることで、スラリーCAに含まれる石炭灰の割合を低くでき、堆積灰の山(干陸部101bの表出域201)の形成を遅らせることができるようになる。
【0075】
また、ホース210の吐出口210a部分を遠隔操縦可能な小型のボート(船)に取り付け、ホース210の吐出口210aから吐出する水流WFの向きを遠隔操縦してもよい。これにより、現場での作業員OPの除去作業の一部を省力化でき、効率的に小山を除去できるようになる。
【0076】
以上説明した実施の形態によれば、使用済みの石炭の堆積灰の堆積により滞水の水面上に表出する堆積灰の小山を除去する際、滞水を汲み上げる水中ポンプによる所定圧力の水流を中空のホースの先端の吐出口から堆積灰に向けて放出し、前記堆積灰の小山を水流により除去する除去工程を含む。干陸部を側部から簡単に崩していくことができる。この際、作業者の足元が柔らかいため踏ん張りが利かない状態であるが、ホースで水流を干陸部に向けて放水するだけの作業で干陸部を崩し除去できるようになる。また、重機を用いた作業ができない堆積灰および滞水が張られた遊水池において、作業員の作業の手間を省力化して除去作業を効率的に遂行できるようになる。
【0077】
また、除去工程において、水面との境界部分の干陸部に向けて水流を放出することで干陸部を崩すことができる。干陸部のうち、水面下の水中域は、締固めが十分でなく水分が飽和しているため、水流により簡単に崩し除去できるようになる。
【0078】
また、放出工程の実施前に、水面上の干陸部の小山である表出域に向けて水流を放出してもよい。これにより、水面上の干陸部の表出域の粉じんの飛散を抑制することができ、以降の除去作業を容易に遂行できるようになる。
【0079】
また、放出工程では、所定圧力の水流を、水面との境界部分の干陸部に向けて放出し、抑制工程では、水流を水面上の干陸部に向けて広域に噴霧してもよい。これにより、水流の圧力で干陸部を効率的に崩して行くことができる。また、放出工程の実施前の抑制工程で干陸部に対し広域に噴霧を行っておくことで、水面上の干陸部の表出域の粉じんの飛散を抑制することができ、以降の除去作業を容易に遂行できるようになる。
【0080】
また、除去工程では、干陸部の表出域が滞水の水面上に表出する以前の時期に、水面下の干陸部に向けて水流を放出してもよい。これにより、干陸部自体の形成を抑制できるようになる。
【0081】
また、各種の堆積灰小山除去冶具を用いることで、上記の堆積灰除去方法で行う干陸部の除去作業を容易かつ効率的に遂行できるようになる。例えば、滞水を汲み上げる水中ポンプによる所定圧力の水流を先端の吐出口から吐出する中空のホースと、水面に浮く部材であり、所定長さの接続部材を介してホースの先端部分が接続され、ホースの吐出口を水面下の所定長さに対応する深さ位置で保持する浮き部材と、を有する構成とすることができる。浮き部材を設けることで、作業者がホースを持ち上げ続ける力を不要にできる。また、ホースの吐出口を所望する箇所に容易に向けることができる操作性が得られ、除去作業を効率的に遂行できるようになる。
【0082】
また、ホースに先端に、吐出口から放出する水流の放出状態を、所定圧力の絞り込みから広域への噴霧に可変自在なノズル部を設けてもよい。噴霧状の水流により干陸部の水面上の表出域に対し広い範囲で放水でき、粉じんの飛散を抑制できる。また、高い水圧の水流により、干陸部を崩す除去作業をより短時間で効率的に行うことができるようになる。
【0083】
また、ホースの先端を1本あるいは複数本の支持部で支持してもよい。支持部を設けることで、作業者がホースを持ち上げ続ける力を不要にできる。これにより、ホースの吐出口を所望する箇所に容易に向けることができ、作業の省力化、および容易な操作性が得られ、除去作業を効率的に遂行できるようになる。
【0084】
また、ホースと支持部との間に自在継手を設けてもよい。自在継手により、ホースの吐出口を任意の角度に向けて操作でき、操作性を向上でき、除去作業を効率的に遂行できるようになる。
【0085】
また、ホースに噴霧部を接続し、ホースから供給される水流によりホースの先端で回転自在な複数のアームと、回転するアームの先端の複数の噴霧口から噴霧を放出する噴霧部と、を有する構成を用いてもよい。噴霧部により、水流を噴霧状に放出し、水圧によりアームが回転することで、動力を設けずとも噴霧を回転方向に広く散布することができ、干陸部の表出域による粉じんの飛散を防ぐことができるようになる。
【0086】
また、使用済みの石炭の堆積灰を水分と混合したスラリーを、遊水池の滞水上に位置する吐出口から投入する配管に延長ホースを接続する構成としてもよい。延長ホースは、可撓性を有する中空状に形成され、一端が配管の先端に接続され、他端が滞水の水面下まで延出する長さを有する。スラリーは、延長ホースを介して水面下で放出され、堆積する位置が固定されない。また、延長ホースが可撓性を有するため、スラリーの吐出位置が固定されておらず、任意の位置に移動し、スラリーの放出位置が自然に変化するため、特定位置での干陸部の形成自体を抑制できるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0087】
以上のように、本発明は、灰処分場の堆積灰の小山を除去する技術に適用することができ、特に広大な埋立地で生じる堆積灰の小山を除去し粉じんの飛散を防止する技術に有用である。
【符号の説明】
【0088】
100 埋立地(灰処分場)
101(101a,101b) 干陸部
110 配管
110a 吐出口
111 フロート
201 表出域
202 水中域
202a 水面境界近傍
205 水中ポンプ
210 ホース
210a 吐出口
500 浮き部材
600 放出ノズル
610 ノズル部
611 操作レバー
700,803 支持部(ポール)
702,802 自在継手
800 脚立
900 噴霧部
910 接続金具
1000 延長ホース
CA スラリー
OP 作業者
WF 水流
WS 水面