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特許7559980振動構造体、パネルモジュールおよび筐体モジュール
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】振動構造体、パネルモジュールおよび筐体モジュール
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20240925BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
G06F3/041 480
G06F3/01 560
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2023569197
(86)(22)【出願日】2022-11-25
(86)【国際出願番号】 JP2022043452
(87)【国際公開番号】W WO2023120023
(87)【国際公開日】2023-06-29
【審査請求日】2024-01-24
(31)【優先権主張番号】P 2021205891
(32)【優先日】2021-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大寺 昭三
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 潤
(72)【発明者】
【氏名】石浦 豊
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-68823(JP,A)
【文献】国際公開第2012/111351(WO,A1)
【文献】国際公開第2021/177268(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主面を含むパネルを振動させる振動構造体であって、
前記パネルおよび筐体と物理的に接続される内枠と、
前記パネルおよび前記筐体と物理的に接続される外枠と、
前記パネルを振動させる振動体と、を備え、
前記内枠は、前記主面の法線方向に視て、前記外枠に囲まれており、
前記内枠は、前記法線方向に視て、前記筐体と重なる第1部分を含み、
前記外枠は、前記法線方向に視て、前記パネルと重なる第2部分を含み、
前記振動構造体は、(A)または(B)の構造を有している振動構造体。
(A)前記振動体は、前記パネルまたは前記内枠に取り付けられる。
(B)前記振動体は、前記パネルまたは前記内枠、および、前記筐体または前記外枠に跨って取り付けられる。
【請求項2】
第1緩衝材と、
第2緩衝材と、を、
更に備え、
前記第1緩衝材は、前記法線方向に視て、前記第1部分と重なり、
前記第2緩衝材は、前記法線方向に視て、前記第2部分と重なり、
前記第1緩衝材は、前記筐体と前記内枠とを物理的に接続し、
前記第2緩衝材は、前記パネルと前記外枠とを物理的に接続する、
請求項1に記載の振動構造体。
【請求項3】
前記内枠は、幅の広い第1幅広部と幅の狭い第1幅狭部とを有し、
前記外枠は、幅の広い第2幅広部と幅の狭い第2幅狭部とを有し、
前記法線方向に視て、前記第1幅広部と前記第2幅狭部とが並び、前記第1幅狭部と前記第2幅広部とが並び、
前記内枠は、前記第1幅広部で前記筐体と物理的に接続され、
前記外枠は、前記第2幅広部で前記パネルと物理的に接続される、
請求項2に記載の振動構造体。
【請求項4】
前記第1緩衝材は、2つ以上であり、
前記第2緩衝材は、2つ以上であり、
前記内枠および前記外枠は、前記法線方向に視て、前記主面の一辺に沿って延びる形状を有し、
前記第1緩衝材および前記第2緩衝材は、前記内枠および前記外枠が延びる第1方向に平行な直線上に交互に並ぶ、
請求項2または請求項3に記載の振動構造体。
【請求項5】
前記第1緩衝材および前記第2緩衝材は、前記第1方向に平行な直線上に相互に接触した状態で配置される、
請求項4に記載の振動構造体。
【請求項6】
前記筐体は、前記法線方向に視て、前記第1緩衝材と重なる第3部分を含み、
前記パネルは、前記法線方向に視て、前記第2緩衝材と重なる第4部分を含み、
厚さを前記法線方向における長さとし、
前記第3部分の厚さと前記第1緩衝材の厚さとの和は、前記第4部分の厚さと前記第2緩衝材の厚さとの和に等しい、
請求項2または請求項3に記載の振動構造体。
【請求項7】
第1接着材と、
第2接着材と、
を更に備え、
前記第1接着材は、前記筐体と前記外枠とを物理的に接続し、
前記第2接着材は、前記パネルと前記内枠とを物理的に接続し、
前記筐体は、前記法線方向に視て、前記第1接着材と重なる第5部分を含み、
前記パネルは、前記法線方向に視て、前記第2接着材と重なる第6部分を含み、
厚さを前記法線方向における長さとし、
前記第5部分の厚さと前記第1接着材の厚さとの和は、前記第6部分の厚さと前記第2接着材の厚さとの和に等しい、
請求項2または請求項3に記載の振動構造体。
【請求項8】
第2接着材を、
更に備え、
前記第2接着材は、前記パネルと前記内枠とを物理的に接続し、
前記筐体は、前記法線方向に視て、前記第1緩衝材と重なる第3部分を含み、
前記パネルは、前記法線方向に視て、前記第2接着材と重なる第6部分を含み、
厚さを前記法線方向における長さとし、
前記第3部分の厚さと前記第1緩衝材の厚さとの和は、前記第6部分の厚さと前記第2接着材の厚さとの和に等しい、
請求項2または請求項3に記載の振動構造体。
【請求項9】
第1接着材を、
更に備え、
前記第1接着材は、前記筐体と前記外枠とを物理的に接続し、
前記筐体は、前記法線方向に視て、前記第1接着材と重なる第5部分を含み、
前記パネルは、前記法線方向に視て、前記第2緩衝材と重なる第4部分を含み、
厚さを前記法線方向における長さとし、
前記第5部分の厚さと前記第1接着材の厚さとの和は、前記第4部分の厚さと前記第2緩衝材の厚さとの和に等しい、
請求項2または請求項3に記載の振動構造体。
【請求項10】
第1電極と、
第2電極と、を、
更に備え、
前記第1緩衝材は、導電性を有し、
前記第1緩衝材は、前記第1電極および前記第2電極と電気的に接続され、
前記第1電極は、前記第2電極と間を空けて配置される、
請求項2または請求項3に記載の振動構造体。
【請求項11】
前記外枠は、導電性を有し、
前記第2緩衝材は、導電性を有する第1導電性緩衝材および導電性を有する第2導電性緩衝材を含み、
前記第1導電性緩衝材および前記第2導電性緩衝材は、前記外枠と電気的に接続され、
前記第1導電性緩衝材は、前記第2導電性緩衝材と間を空けて配置される、
請求項2または請求項3に記載の振動構造体。
【請求項12】
前記パネルの曲げを検出するセンサを、
更に備え、
前記振動構造体は、(C)または(D)の構造を有している請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の振動構造体。
(C)前記センサは、前記パネルまたは前記内枠に取り付けられる。
(D)前記センサは、前記パネルまたは前記内枠、および、前記筐体または前記外枠に跨って取り付けられる。
【請求項13】
前記センサは、歪ゲージ、静電容量式センサまたは圧電センサのいずれかである、
請求項12に記載の振動構造体。
【請求項14】
弾性を有するばね部を、
更に備え、
前記ばね部は、前記内枠と前記外枠とを物理的に接続する、
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の振動構造体。
【請求項15】
前記筐体は、開口を含み、
前記パネルは、前記法線方向に視て、前記開口に囲まれており、
前記主面は、前記開口から露出している、
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の振動構造体。
【請求項16】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の振動構造体と、
前記パネルと、
を備える、
パネルモジュール。
【請求項17】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の振動構造体と、
前記筐体と、
を備える、
筐体モジュール。
【請求項18】
請求項16に記載のパネルモジュールと、
前記筐体と、
を備える、
筐体モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動体を備える振動構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の振動構造体に関する発明としては、例えば、特許文献1に記載のタッチパッドモジュールが知られている。特許文献1に記載のタッチパッドモジュールは、タッチパッドを振動させるタッチパッドモジュールであって、外枠部と、ばね部と、支持部と、基板と、振動モータと、を備えている。外枠部は、筐体に、ダンパを介して固定される。ばね部は、外枠部と支持部とを連結する。支持部は、外枠部の内側に配置される。基板は、支持部に固定される。タッチパッドは、基板に固定される。振動モータは、基板に実装される。また、振動モータの振動方向とばね部が付勢する方向とは、一致する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-101562号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のタッチパッドモジュールでは、タッチパッドの振動特性の最適化およびタッチパッドの支持特性の最適化の両立が容易ではない。より詳細には、特許文献1に記載のタッチパッドモジュールでは、ばね部のみが外枠部と支持部とを連結する。ばね部の選定により、タッチパッドの振動特性が変化し、かつ、タッチパッドの支持特性が変化する。例えば、弾性率が大きいばね部を選定した場合、タッチパッドは、外枠に強固に支持される。一方、タッチパッドの振動は、ばね部で大きく減衰する。例えば、弾性率が小さいばね部を選定した場合、ばね部でのタッチパッドの振動の減衰は、抑制される。一方、タッチパッドの外枠への支持は、脆弱になる。したがって、特許文献1に記載のタッチパッドモジュールでは、タッチパッドの振動特性の最適化およびタッチパッドの支持特性の最適化の両立が容易ではない。
【0005】
そこで、本発明の目的は、パネルの振動特性の最適化およびパネルの支持特性の最適化の両立を容易に実現できる振動構造体、パネルモジュールおよび筐体モジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係る振動構造体は、
主面を含むパネルを振動させる振動構造体であって、
前記パネルおよび筐体と物理的に接続される内枠と、
前記パネルおよび前記筐体と物理的に接続される外枠と、
前記パネルを振動させる振動体と、を備え、
前記内枠は、前記主面の法線方向に視て、前記外枠に囲まれており、
前記内枠は、前記法線方向に視て、前記筐体と重なる第1部分を含み、
前記外枠は、前記法線方向に視て、前記パネルと重なる第2部分を含み、
前記振動構造体は、(A)または(B)の構造を有している。
(A)前記振動体は、前記パネルまたは前記内枠に取り付けられる。
(B)前記振動体は、前記パネルまたは前記内枠、および、前記筐体または前記外枠に跨って取り付けられる。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る振動構造体によれば、パネルの振動特性の最適化およびパネルの支持特性の最適化の両立を容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10をZ-方向に視た平面図である。
図2図2は、第1の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10のA-Aにおける断面図である。
図3図3は、第1の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10のB-Bにおける断面図である。
図4図4は、第1の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10のC-Cにおける断面図である。
図5図5は、第1の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10のD-Dにおける断面図である。
図6図6は、第1の実施形態に係るパネル2、第1緩衝材6aおよび第2緩衝材6bをX-方向に視た側面図である。
図7図7は、第1の変形例に係る筐体1、パネル2および振動構造体10aをZ-方向に視た平面図である。
図8図8は、第1の変形例に係る筐体1、パネル2および振動構造体10aのD-Dにおける断面図である。
図9図9は、第2の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10bをZ-方向に視た平面図である。
図10図10は、第2の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10bのB-Bにおける断面図である。
図11図11は、第2の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10bのC-Cにおける断面図である。
図12図12は、第3の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10cをZ-方向に視た平面図である。
図13図13は、第3の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10cのE-Eにおける断面図である。
図14図14は、第4の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10dのB-Bにおける断面図である。
図15図15は、第4の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10dのC-Cにおける断面図である。
図16図16は、第2の変形例に係る筐体1、パネル2および振動構造体10eのB-Bにおける断面図である。
図17図17は、第3の変形例に係る筐体1、パネル2および振動構造体10fのB-Bにおける断面図である。
図18図18は、第4の変形例に係る筐体1、パネル2および振動構造体10gのC-Cにおける断面図である。
図19図19は、第5の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10hをZ-方向に視た平面図である。
図20図20は、第5の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10hのF-Fにおける断面図である。
図21図21は、第5の変形例に係る筐体1、パネル2および振動構造体10iをZ-方向に視た平面図である。
図22図22は、第5の変形例に係る筐体1、パネル2および振動構造体10iのF-Fにおける断面図である。
図23図23は、第6の実施形態に係るセンサ9をZ-方向に視た平面図である。
図24図24は、第6の実施形態に係るセンサ9のD-Dにおける断面図である。
図25図25は、第6の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10jをZ-方向に視た平面図である。
図26図26は、第6の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10jのD-Dにおける断面図である。
図27図27は、第7の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10kをZ-方向に視た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1の実施形態]
以下に、本発明の第1の実施形態に係る振動構造体10について、図を参照しながら説明する。図1は、第1の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10をZ-方向に視た平面図である。図2は、第1の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10のA-Aにおける断面図である。図3は、第1の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10のB-Bにおける断面図である。図4は、第1の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10のC-Cにおける断面図である。図5は、第1の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10のD-Dにおける断面図である。図6は、第1の実施形態に係るパネル2、第1緩衝材6aおよび第2緩衝材6bをX-方向に視た側面図である。なお、図1では、複数の第1緩衝材6a、複数の第2緩衝材6b、複数の第1部分P1および複数の第2部分P2の内の代表的な第1緩衝材6a、第2緩衝材6b、第1部分P1および第2部分P2にのみ参照符号を付した。
【0010】
本明細書における任意の2つの部材を第1部材および第2部材と定義した場合、「第1部材と第2部材とが物理的に接続される」とは、第1部材が第2部材に対して移動不可能に第2部材に取り付けられている(すなわち、固定されている)こと、または、第1部材が第2部材に対して移動可能に第2部材に取り付けられている(すなわち、支持されている)ことの両方を含む。また、「第1部材と第2部材とが物理的に接続される」とは、第1部材が第2部材に直接に取り付けられている場合、および、第1部材が第3部材を介して第2部材に取り付けられている場合の両方を含む。
【0011】
本明細書において、「第1部材と第2部材とが電気的に接続される」とは、第1部材と第2部材との間で電気が導通していることを意味する。したがって、第1部材と第2部材とが接触していてもよいし、第1部材と第2部材とが接触していなくてもよい。第1部材と第2部材とが接触していない場合には、第1部材と第2部材との間に導電性を有する第3部材が配置されている。
【0012】
振動構造体10は、一例として、ユーザがパネル2を押したときにパネル2を振動させることで、ユーザに触覚フィードバックを与える振動構造体として用いられる。これにより、ユーザは、パネル2を押したときにパネル2が振動するため、パネル2を押したと感じることができる。
【0013】
筐体1は、一例として、図2に示すように、筐体第1部分1aと、筐体第2部分1bと、筐体第3部分1cと、を有している。ここで、筐体第1部分1aと筐体第3部分1cとが並ぶ方向をZ軸方向と定義する。Z軸方向の一方は、Z+方向である。Z軸方向の他方は、Z-方向である。筐体第1部分1aは、図2に示すように、筐体第3部分1cよりZ+方向に位置している。筐体第1部分1aは、筐体1のZ+方向の端を含んでいる。また、筐体第3部分1cは、筐体1のZ-方向の端を含んでいる。また、筐体第2部分1bは、図2に示すように、筐体第1部分1aと筐体第3部分1cとの間に位置している。
【0014】
筐体第1部分1aは、図1および図2に示すように、主面S1aを有している。主面S1aは、筐体1のZ+方向の端を含んでいる。本実施形態では、主面S1aの法線方向は、Z軸方向である。
【0015】
筐体1は、開口OPを含んでいる。より詳細には、本実施形態では、筐体第1部分1aは、図1に示すように、Z軸方向に視て、矩形状の枠形状を有している。また、筐体第1部分1aの内縁1iは、Z軸方向に視て、矩形状である。開口OPは、Z軸方向に視て、筐体第1部分1aの内縁1iに囲まれた領域である。すなわち、本実施形態では、開口OPは、Z軸方向に視て、矩形状である。
【0016】
パネル2は、図1および図2に示すように、板形状を有している。これにより、パネル2は、第1主面S1および第2主面S2を含んでいる。本実施形態では、第1主面S1の法線方向は、Z軸方向である。また、第2主面S2の法線方向は、Z軸方向である。すなわち、本実施形態では、第1主面S1は、主面S1aおよび第2主面S2と平行である。また、第1主面S1は、図2に示すように、第2主面S2よりZ+方向に位置している。本実施形態では、第1主面S1および第2主面S2のそれぞれは、図1に示すように、Z軸方向に視て、矩形状を有している。第1主面S1および第2主面S2のそれぞれは、短辺および長辺を有している。
【0017】
パネル2は、本実施形態では、図1に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、筐体第1部分1aの内縁1iの内側に位置している。すなわち、パネル2は、第1主面S1の法線方向に視て、開口OPに囲まれている。また、パネル2は、筐体1に接触していない。また、第1主面S1は、開口OPから露出している。これにより、ユーザは、第1主面S1をZ-方向に押すことができる。
【0018】
ここで、第1主面S1が有する短辺が延びる方向をX軸方向と定義する。すなわち、X軸方向は、Z軸方向に直交する。また、X軸方向の一方は、X+方向である。X軸方向の他方は、X-方向である。また、第1主面S1が有する長辺が延びる方向をY軸方向と定義する。すなわち、Y軸方向は、Z軸方向およびX軸方向に直交する。また、Y軸方向の一方は、Y+方向である。Y軸方向の他方は、Y-方向である。
【0019】
振動構造体10は、一例として、図1に示すように、内枠3と、外枠4と、振動体5と、複数の第1緩衝材6aと、複数の第2緩衝材6bと、ばね部7と、を備えている。
【0020】
内枠3は、本実施形態では、図3に示すように、Z軸方向に曲げられて使用される。内枠3は、例えば、SUS(Steel Use Stainless)により作製される。
【0021】
内枠3は、図1および図3に示すように、第1主面S1の法線方向に視て筐体第1部分1aと重なる第1部分P1を含んでいる。すなわち、第1部分P1は、第1主面S1の法線方向に視て、筐体1と重なっている。
【0022】
本実施形態では、第1部分P1は、図3に示すように、後述する第1緩衝材6aを介して筐体第1部分1aに取り付けられる。したがって、内枠3は、筐体1と物理的に接続されている。
【0023】
内枠3は、パネル2を支持する。より詳細には、内枠3は、図3に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、パネル2と重なっている。また、内枠3は、接着層(図示せず)を介して第2主面S2に取り付けられる。したがって、内枠3は、パネル2と物理的に接続されている。
【0024】
外枠4は、本実施形態では、図4に示すように、Z軸方向に曲げられて使用される。外枠4は、例えば、SUS(Steel Use Stainless)により作製される。
【0025】
外枠4は、図1および図4に示すように、第1主面S1の法線方向に視てパネル2と重なる第2部分P2を含んでいる。すなわち、第2部分P2は、第1主面S1の法線方向に視て、パネル2と重なっている。
【0026】
本実施形態では、第2部分P2は、図4に示すように、後述する第2緩衝材6bを介して第2主面S2に取り付けられる。したがって、外枠4は、パネル2と物理的に接続されている。
【0027】
外枠4は、筐体1に固定される。より詳細には、外枠4は、図4に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、筐体第1部分1aと重なっている。また、外枠4は、接着層(図示せず)を介して筐体第1部分1aに取り付けられる。したがって、外枠4は、筐体1と物理的に接続されている。
【0028】
外枠4は、本実施形態では、図1に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、矩形状の枠形状を有している。内枠3は、本実施形態では、図1に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、矩形状の枠形状を有している。また、内枠3の内縁3iは、Z軸方向に視て、矩形状である。また、内枠3は、図1に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、外枠4の内縁4iの内側に位置している。すなわち、内枠3は、第1主面S1の法線方向に視て、外枠4に囲まれている。また、内枠3は、外枠4に接触していない。
【0029】
振動体5は、本実施形態では、LRA(Linear Resonant Actuator)である。LRAは、コイル(図示せず)、磁石(図示せず)またはばね(図示せず)を含んでいる。LRAは、コイルに電流を流すことにより電磁力を発生する。LRAは、発生した電磁力、磁石またはばねとの反発力によりコイルを振動させる。
【0030】
振動体5は、図5に示すように、第2主面S2に取り付けられている。すなわち、振動体5は、パネル2に取り付けられている。これにより、振動体5は、パネル2を振動させる。本実施形態では、振動体5の振動周波数は、パネル2の共振周波数にできるだけ近いことが好ましい。振動体5の振動周波数がパネル2の共振周波数に近いことで、振動体5は、パネル2を効率良く振動させることができる。パネル2の共振周波数は、パネル2の重量およびばね部7のばね定数により定まる。
【0031】
第1緩衝材6aは、外力を受けた時に変形しやすい材料により作製される。これにより、第1緩衝材6aは、パネル2の振動を阻害しない。一方、第1緩衝材6aは、パネル2の振動を減衰させる減衰比を有している。第1緩衝材6aは、例えば、発泡材である。本実施形態では、第1緩衝材6aは、直方体形状を有している。
【0032】
第1緩衝材6aは、図1および図3に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、第1部分P1と重なっている。また、第1緩衝材6aは、図3に示すように、Y軸方向に視て、筐体第1部分1aと第1部分P1との間に位置している。すなわち、筐体第1部分1a、第1緩衝材6aおよび第1部分P1は、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へとこの順に並んでいる。また、第1緩衝材6aは、筐体第1部分1aと第1部分P1とを物理的に接続している。すなわち、第1緩衝材6aは、筐体1と内枠3とを物理的に接続している。
【0033】
第2緩衝材6bは、外力を受けた時に変形しやすい材料により作製される。これにより、第2緩衝材6bは、パネル2の振動を阻害しない。一方、第2緩衝材6bは、パネル2の振動を減衰させる減衰比を有している。第2緩衝材6bは、例えば、発泡材である。本実施形態では、第2緩衝材6bは、直方体形状を有している。
【0034】
第2緩衝材6bは、図1および図4に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、第2部分P2と重なっている。また、第2緩衝材6bは、図4に示すように、Y軸方向に視て、第2主面S2と第2部分P2との間に位置している。すなわち、第2主面S2、第2緩衝材6bおよび第2部分P2は、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へとこの順に並んでいる。また、第2緩衝材6bは、第2主面S2と第2部分P2とを物理的に接続している。すなわち、第2緩衝材6bは、パネル2と外枠4とを物理的に接続している。
【0035】
内枠3は、図1に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、第1主面S1の長辺に沿って延びる形状を有している。すなわち、内枠3は、Y軸方向(第1方向)に延びている。
【0036】
外枠4は、第1主面S1の法線方向に視て、第1主面S1の長辺に沿って延びる形状を有している。すなわち、外枠4は、Y軸方向(第1方向)に延びている。
【0037】
第1緩衝材6aおよび第2緩衝材6bは、図6に示すように、X軸方向(枠幅方向)に視て、Y軸方向(第1方向)に平行な直線上に交互に並んでいる。より詳細には、第1緩衝材6a、第2緩衝材6b、第1緩衝材6a、第2緩衝材6b、第1緩衝材6aは、X軸方向に視て、Y軸方向に平行な直線上にY-方向からY+方向へとこの順に並んでいる。
【0038】
本実施形態では、ばね部7は、図1に示すように、振動構造体10のY+方向の端部において、内枠3のY+方向の端と外枠4の内縁4iのY+方向の端とを連結している。また、ばね部7は、弾性を有している。より詳細には、ばね部7は、Z軸方向に視て、反時計回りに90°回転したU次形状、および、時計回りに90°回転したU字形状を有している。これにより、ばね部7が主にY軸方向に力を受けると、ばね部7が弾性変形する。したがって、内枠3は、外枠4に対して移動可能に外枠4に取り付けられている。すなわち、ばね部7は、内枠3と外枠4とを物理的に接続している。
【0039】
[効果]
振動構造体10によれば、パネル2の振動特性の最適化およびパネル2の支持特性の最適化の両立を容易に実現することができる。より詳細には、振動体5は、パネル2に取り付けられている。パネル2は、内枠3に取り付けられている。したがって、パネル2の振動特性は、内枠3の振動特性に大きく依存する。これにより、内枠3の振動特性の設計によりパネル2の振動特性の最適化を図ることができる。一方、パネル2は、外枠4と物理的に接続されている。また、外枠4は、筐体1に取り付けられている。したがって、パネル2の支持特性は、外枠4の機械的強度に大きく依存する。これにより、外枠4の機械的強度の設計によりパネル2の支持特性の最適化を図ることができる。その結果、振動構造体10によれば、パネル2の振動特性の最適化およびパネル2の支持特性の最適化の両立を容易に実現することができる。
【0040】
振動構造体10によれば、パネル2の振動特性の最適化およびパネル2の支持特性の最適化の両立をより容易に実現することができる。より詳細には、第1緩衝材6aは、筐体1と内枠3とを物理的に接続している。また、第2緩衝材6bは、パネル2と外枠4とを物理的に接続している。すなわち、パネル2は、第2緩衝材6bを介して外枠4に取り付けられている。これにより、パネル2の振動特性は、第1緩衝材6aが有する減衰比および第2緩衝材6bが有する減衰比に大きく依存する。したがって、第1緩衝材6aが有する減衰比および第2緩衝材6bが有する減衰比の設計によりパネル2の振動特性の最適化を図ることができる。一方、パネル2の支持特性は、外枠4の機械的強度に大きく依存する。これにより、外枠4の機械的強度の設計によりパネル2の支持特性の最適化を図ることができる。その結果、振動構造体10によれば、パネル2の振動特性の最適化およびパネル2の支持特性の最適化の両立をより容易に実現することができる。
【0041】
振動構造体10によれば、パネル2の振動の減衰を抑制することができる。より詳細には、第1緩衝材6aおよび第2緩衝材6bは、枠幅方向(X軸方向)に視て、内枠3および外枠4が延びる第1方向(Y軸方向)に平行な直線上に交互に並んでいる。これにより、第1緩衝材6aは、X軸方向に視て、第2緩衝材6bと重なっていない。同様に、第2緩衝材6bは、X軸方向に視て、第1緩衝材6aと重なっていない。したがって、複数の第1緩衝材6aの体積および複数の第2緩衝材6bの体積の合計を低く抑えることができる。第1緩衝材6aおよび第2緩衝材6bのそれぞれは、パネル2の振動を減衰させる減衰比を有している。そのため、複数の第1緩衝材6aの体積および複数の第2緩衝材6bの体積の合計を低く抑えることにより、第1緩衝材6aおよび第2緩衝材6bでのパネル2の振動の減衰を抑制することができる。その結果、振動構造体10によれば、パネル2の振動の減衰を抑制することができる。
【0042】
振動構造体10によれば、パネル2をより大きな変位で振動させることができる。より詳細には、弾性を有するばね部7は、内枠3と外枠4とを物理的に接続している。振動体5の振動周波数がパネル2の重量およびばね部7のばね定数で定まる共振周波数である場合、パネル2をより大きな変位で振動させることができる。その結果、振動構造体10によれば、パネル2をより大きな変位で振動させることができる。
【0043】
振動構造体10によれば、パネル2が筐体1と分離することを防止することができる。より詳細には、筐体1は、開口OPを含んでいる。パネル2は、第1主面S1の法線方向に視て、開口OPに囲まれている。また、第1主面S1は、開口OPから露出している。これにより、ユーザは、第1主面S1をZ-方向に押すことができる。一方、内枠3は、第1主面S1の法線方向に視て、筐体第1部分1aと重なる第1部分P1を含んでいる。これにより、例えば、筐体1が落下する等、パネル2がZ+方向に大きな力を受けても、内枠3は、パネル2を保持し続けることができる。その結果、振動構造体10によれば、パネル2が筐体1と分離することを防止することができる。
【0044】
[第1の変形例]
以下に第1の変形例に係る振動構造体10aについて図を参照しながら説明する。図7は、第1の変形例に係る筐体1、パネル2および振動構造体10aをZ-方向に視た平面図である。図8は、第1の変形例に係る筐体1、パネル2および振動構造体10aのD-Dにおける断面図である。なお、図7では、複数の第1緩衝材6a、複数の第2緩衝材6b、複数の第1部分P1および複数の第2部分P2の内の代表的な第1緩衝材6a、第2緩衝材6b、第1部分P1および第2部分P2にのみ参照符号を付した。なお、第1の変形例に係る振動構造体10aについては、第1の実施形態に係る振動構造体10と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0045】
振動構造体10aは、振動体5が取り付けられる位置および振動体5の種類において、振動構造体10と相違する。
【0046】
本変形例では、振動体5は、図7および図8に示すように、内枠3および外枠4に跨って取り付けられる。
【0047】
本変形例では、振動体5は、圧電フィルム51を含んでいる。圧電フィルム51は、第3主面S3および第4主面S4を有している。第3主面S3および第4主面S4のそれぞれは、図7に示すように、X軸方向に延びる短辺およびY軸方向に延びる長辺を有する矩形状を有している。
【0048】
圧電フィルム51のY+方向の端部は、図7に示すように、Z軸方向に視て、パネル2および内枠3と重なっている。また、圧電フィルム51のY-方向の端部は、Z軸方向に視て、筐体第1部分1aおよび外枠4と重なっている。このとき、圧電フィルム51は、圧電フィルム51により内枠3がY-方向に引っ張られ、かつ、圧電フィルム51により外枠4がY+方向に引っ張られるように、内枠3と外枠4との間に張り渡される。これにより、圧電フィルム51には、圧電フィルム51がY軸方向に縮む張力が発生している。
【0049】
圧電フィルム51は、例えば、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)により作製されたフィルムである。PVDFは、例えば、第3主面S3および第4主面S4と平行な方向の伸縮に応じたd31成分および第3主面S3および第4主面S4に直交する方向の伸縮に応じたd33成分を出力する。第3主面S3および第4主面S4のそれぞれには、電極(図示せず)が設けられている。
【0050】
圧電フィルム51は、第3主面S3に設けられている電極(図示せず)と第4主面S4に設けられている電極(図示せず)との間に電圧が印加されると、当該電圧に応じて、Y軸方向に伸縮する。すなわち、圧電フィルム51は、電圧が印加されることにより、パネル2を振動させる。
【0051】
以上のような振動構造体10aにおいても、振動構造体10と同じ効果を奏する。
【0052】
[第2の実施形態]
以下に第2の実施形態に係る振動構造体10bについて図を参照しながら説明する。図9は、第2の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10bをZ-方向に視た平面図である。図10は、第2の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10bのB-Bにおける断面図である。図11は、第2の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10bのC-Cにおける断面図である。なお、図9では、複数の第1緩衝材6aおよび複数の第2緩衝材6bの内の代表的な第1緩衝材6aおよび第2緩衝材6bにのみ参照符号を付した。なお、第2の実施形態に係る振動構造体10bについては、第1の実施形態に係る振動構造体10と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0053】
振動構造体10bは、内枠3および外枠4の形状において、振動構造体10と相違する。本実施形態では、幅をX軸方向(枠幅方向)における長さと定義する。
【0054】
本実施形態では、内枠3は、図9に示すように、複数の第1幅広部WP1と、複数の第1幅狭部NP1と、を有している。本実施形態では、複数の第1幅広部WP1のそれぞれの幅W1は、等しい。また、複数の第1幅狭部NP1のそれぞれの幅W2は、等しい。また、複数の第1幅広部WP1のそれぞれの幅W1は、複数の第1幅狭部NP1のそれぞれの幅W2より広い。すなわち、複数の第1幅狭部NP1のそれぞれの幅W2は、複数の第1幅広部WP1のそれぞれの幅W1より狭い。また、複数の第1幅広部WP1のそれぞれおよび複数の第1幅狭部NP1のそれぞれは、Y軸方向に平行な直線上に並んでいる。
【0055】
本実施形態では、外枠4は、図9に示すように、複数の第2幅広部WP2と、複数の第2幅狭部NP2と、を有している。本実施形態では、複数の第2幅広部WP2のそれぞれの幅W3は、等しい。また、複数の第2幅狭部NP2のそれぞれの幅W4は、等しい。複数の第2幅広部WP2のそれぞれの幅W3は、複数の第2幅狭部NP2のそれぞれの幅W4より広い。すなわち、第2幅狭部NP2の幅W4は、第2幅広部WP2の幅W3より狭い。また、複数の第2幅狭部NP2のそれぞれおよび複数の第2幅広部WP2のそれぞれは、Y軸方向に平行な直線上に並んでいる。
【0056】
複数の第1幅広部WP1のそれぞれは、図9に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、複数の第2幅狭部NP2のそれぞれと並んでいる。より詳細には、複数の第1幅広部WP1のそれぞれおよび複数の第2幅狭部NP2のそれぞれは、X軸方向に平行な直線上に並んでいる。
【0057】
複数の第1幅狭部NP1のそれぞれは、図9に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、複数の第2幅広部WP2のそれぞれと並んでいる。より詳細には、複数の第1幅狭部NP1のそれぞれおよび複数の第2幅広部WP2のそれぞれは、X軸方向に平行な直線上に並んでいる。
【0058】
内枠3は、第1幅広部WP1で筐体1と物理的に接続されている。より詳細には、第1幅広部WP1は、図10に示すように、第1主面S1の法線方向に視て筐体第1部分1aと重なる第1部分P1を含んでいる。第1部分P1は、第1緩衝材6aを介して筐体第1部分1aに取り付けられる。したがって、内枠3は、第1幅広部WP1で筐体1と物理的に接続されている。
【0059】
外枠4は、第2幅広部WP2でパネル2と物理的に接続されている。より詳細には、第2幅広部WP2は、図11に示すように、第1主面S1の法線方向に視てパネル2と重なる第2部分P2を含んでいる。第2部分P2は、第2緩衝材6bを介して第2主面S2に取り付けられる。したがって、外枠4は、第2幅広部WP2でパネル2と物理的に接続されている。
【0060】
以上のような振動構造体10bにおいても、振動構造体10と同じ効果を奏する。また、振動構造体10bによれば、内枠3と筐体1およびパネル2との物理的接続状態を安定させることができる。より詳細には、内枠3は、幅の広い第1幅広部WP1を有している。これにより、第1主面S1の法線方向に視て、内枠3がパネル2と重なる領域を大きくすることができる。したがって、パネル2を内枠3により強固に支持することができる。また、第1主面S1の法線方向に視て内枠3が筐体第1部分1aと重なる第1部分P1の面積を大きくすることができる。これにより、第1緩衝材6aの体積を大きくすることができる。したがって、第1緩衝材6aは、外力を受けたときにより変形しやすくなる。その結果、パネル2がZ-方向に大きな力を受けても、第1緩衝材6aが変形することにより、筐体1は、内枠3を支持し続けることができる。すなわち、内枠3と筐体1との物理的接続状態を安定させることができる。したがって、振動構造体10bによれば、内枠3と筐体1およびパネル2との物理的接続状態を安定させることができる。
【0061】
また、振動構造体10bによれば、外枠4と筐体1およびパネル2との物理的接続状態を安定させることができる。より詳細には、外枠4は、幅の広い第2幅広部WP2を有している。これにより、第1主面S1の法線方向に視て、外枠4が筐体第1部分1aと重なる領域を大きくすることができる。したがって、外枠4を筐体1により強固に固定することができる。また、第1主面S1の法線方向に視て外枠4がパネル2と重なる第2部分P2の面積を大きくすることができる。これにより、第2緩衝材6bの体積を大きくすることができる。したがって、第2緩衝材6bは、外力を受けたときにより変形しやすくなる。その結果、パネル2がZ-方向に大きな力を受けても、第2緩衝材6bが変形することにより、外枠4は、パネル2を支持し続けることができる。すなわち、外枠4とパネル2との物理的接続状態を安定させることができる。したがって、振動構造体10bによれば、外枠4と筐体1およびパネル2との物理的接続状態を安定させることができる。
【0062】
[第3の実施形態]
以下に第3の実施形態に係る振動構造体10cについて図を参照しながら説明する。図12は、第3の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10cをZ-方向に視た平面図である。図13は、第3の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10cのE-Eにおける断面図である。なお、図12では、複数の第1緩衝材6a、複数の第2緩衝材6b、複数の第1部分P1および複数の第2部分P2の内の代表的な第1緩衝材6a、第2緩衝材6b、第1部分P1および第2部分P2にのみ参照符号を付した。なお、第3の実施形態に係る振動構造体10cについては、第1の実施形態に係る振動構造体10と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0063】
振動構造体10cは、第2緩衝材6bの形状において、振動構造体10と相違する。
【0064】
本実施形態では、複数の第2緩衝材6bのそれぞれは、図12に示すように、筐体第1部分1aと重なっている。これにより、第1緩衝材6aおよび第2緩衝材6bは、図13に示すように、Y軸方向(第1方向)に平行な直線上に相互に接触した状態で配置されている。
【0065】
以上のような振動構造体10cにおいても、振動構造体10と同じ効果を奏する。また、振動構造体10cによれば、防塵効果を向上させることができる。より詳細には、第1緩衝材6aおよび第2緩衝材6bは、Y軸方向に平行な直線上に相互に接触した状態で配置されている。これにより、第1緩衝材6aと第2緩衝材6bとの間の空隙を小さくすることができる。したがって、例えば、第1主面S1の法線方向に視てパネル2のX+方向の端部に位置する第1緩衝材6aおよび第2緩衝材6bは、第1緩衝材6aおよび第2緩衝材6bよりX+方向から飛来する塵が第1緩衝材6aおよび第2緩衝材6bよりX-方向に侵入することを防止する。また、例えば、第1主面S1の法線方向に視てパネル2のX-方向の端部に位置する第1緩衝材6aおよび第2緩衝材6bは、第1緩衝材6aおよび第2緩衝材6bよりX-方向から飛来する塵が第1緩衝材6aおよび第2緩衝材6bよりX+方向に侵入することを防止する。その結果、振動構造体10cによれば、防塵効果を向上させることができる。
【0066】
[第4の実施形態]
以下に第4の実施形態に係る振動構造体10dについて図を参照しながら説明する。図14は、第4の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10dのB-Bにおける断面図である。図15は、第4の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10dのC-Cにおける断面図である。なお、第4の実施形態に係る振動構造体10dについては、第1の実施形態に係る振動構造体10と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0067】
振動構造体10dは、パネル2の厚さ、筐体第1部分1aの厚さ、第1緩衝材6aの厚さD2および第2緩衝材6bの厚さD4において、振動構造体10と相違する。本実施形態では、厚さをZ軸方向(第1主面S1の法線方向)における長さと定義する。
【0068】
筐体第1部分1aは、図14に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、第1緩衝材6aと重なる第3部分P3を含んでいる。すなわち、筐体1は、第1主面S1の法線方向に視て、第1緩衝材6aと重なる第3部分P3を含んでいる。
【0069】
第3部分P3、第1緩衝材6aおよび第1部分P1は、図14に示すように、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。すなわち、筐体第1部分1a、第1緩衝材6aおよび内枠3は、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。また、本実施形態では、第3部分P3の厚さD1および第1緩衝材6aの厚さD2は、図14に示すように、均一である。
【0070】
パネル2は、図15に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、第2緩衝材6bと重なる第4部分P4を含んでいる。
【0071】
第4部分P4、第2緩衝材6bおよび第2部分P2は、図15に示すように、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。すなわち、パネル2、第2緩衝材6bおよび外枠4は、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。また、本実施形態では、第4部分P4の厚さD3および第2緩衝材6bの厚さD4は、図15に示すように、均一である。
【0072】
本実施形態では、第3部分P3の厚さD1と第1緩衝材6aの厚さD2との和は、第4部分P4の厚さD3と第2緩衝材6bの厚さD4との和に等しい。また、第1部分P1のZ軸方向の位置は、図14および図15に示すように、第2部分P2のZ軸方向の位置と等しい。
【0073】
以上のような振動構造体10dにおいても、振動構造体10と同じ効果を奏する。また、振動構造体10dによれば、ユーザの操作性を向上させることができる。より詳細には、第3部分P3、第1緩衝材6aおよび第1部分P1は、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。また、第4部分P4、第2緩衝材6bおよび第2部分P2は、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。また、第3部分P3の厚さD1と第1緩衝材6aの厚さD2との和は、第4部分P4の厚さD3と第2緩衝材6bの厚さD4との和に等しい。したがって、振動構造体10dによれば、第1部分P1のZ軸方向の位置と第2部分P2のZ軸方向の位置とを等しくすることにより、主面S1aのZ軸方向の位置と第1主面S1のZ軸方向の位置とを等しくすることができる。その結果、振動構造体10dによれば、ユーザの身体の一部が第1主面S1と主面S1aとの間に引っかかることを防止することができ、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0074】
[第2の変形例]
以下に第2の変形例に係る振動構造体10eについて図を参照しながら説明する。図16は、第2の変形例に係る筐体1、パネル2および振動構造体10eのB-Bにおける断面図である。なお、第2の変形例に係る振動構造体10eについては、第4の実施形態に係る振動構造体10dと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0075】
振動構造体10eは、第1接着材7aおよび第2接着材7bを更に備えている点において、振動構造体10dと相違する。
【0076】
第1接着材7aは、筐体1と外枠4とを物理的に接続する。より詳細には、第1接着材7aは、外枠4を筐体第1部分1aに固定する。第1接着材7aは、例えば、両面テープである。
【0077】
筐体第1部分1aは、図16に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、第1接着材7aと重なる第5部分P5を含んでいる。すなわち、筐体1は、第1主面S1の法線方向に視て、第1接着材7aと重なる第5部分P5を含んでいる。
【0078】
第5部分P5、第1接着材7aおよび外枠4は、図16に示すように、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。すなわち、筐体第1部分1a、第1接着材7aおよび外枠4は、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。また、本変形例では、第5部分P5の厚さD5および第1接着材7aの厚さD6は、図16に示すように、均一である。
【0079】
第2接着材7bは、パネル2と内枠3とを物理的に接続する。より詳細には、第2接着材7bは、内枠3を第2主面S2に固定する。第2接着材7bは、例えば、両面テープである。
【0080】
パネル2は、図16に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、第2接着材7bと重なる第6部分P6を含んでいる。すなわち、パネル2は、第1主面S1の法線方向に視て、第2接着材7bと重なる第6部分P6を含んでいる。
【0081】
第6部分P6、第2接着材7bおよび内枠3は、図16に示すように、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。すなわち、パネル2、第2接着材7bおよび内枠3は、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。また、本変形例では、第6部分P6の厚さD7および第2接着材7bの厚さD8は、図16に示すように、均一である。
【0082】
本変形例では、第5部分P5の厚さD5と第1接着材7aの厚さD6との和は、第6部分P6の厚さD7と第2接着材7bの厚さD8との和に等しい。また、Z軸方向に視て第5部分P5および第1接着材7aと重なる外枠4の部分のZ軸方向の位置は、図16に示すように、Z軸方向に視て第6部分P6および第2接着材7bと重なる内枠3の部分のZ軸方向の位置と等しい。
【0083】
以上のような振動構造体10eにおいても、振動構造体10dと同じ効果を奏する。より詳細には、第5部分P5、第1接着材7aおよび外枠4は、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。また、第6部分P6、第2接着材7bおよび内枠3は、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。また、第5部分P5の厚さD5と第1接着材7aの厚さD6との和は、第6部分P6の厚さD7と第2接着材7bの厚さD8との和に等しい。したがって、振動構造体10dによれば、Z軸方向に視て第5部分P5および第1接着材7aと重なる外枠4の部分のZ軸方向の位置とZ軸方向に視て第6部分P6および第2接着材7bと重なる内枠3の部分のZ軸方向の位置とを等しくすることにより、主面S1aのZ軸方向の位置と第1主面S1のZ軸方向の位置とを等しくすることができる。その結果、振動構造体10dによれば、ユーザの身体の一部が第1主面S1と主面S1aとの間に引っかかることを防止することができ、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0084】
[第3の変形例]
以下に第3の変形例に係る振動構造体10fについて図を参照しながら説明する。図17は、第3の変形例に係る筐体1、パネル2および振動構造体10fのB-Bにおける断面図である。なお、第3の変形例に係る振動構造体10fについては、第4の実施形態に係る振動構造体10dと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0085】
振動構造体10fは、第2接着材7bを更に備えている点において、振動構造体10dと相違する。
【0086】
第2接着材7bは、パネル2と内枠3とを物理的に接続する。より詳細には、第2接着材7bは、内枠3を第2主面S2に固定する。第2接着材7bは、例えば、両面テープである。
【0087】
パネル2は、図17に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、第2接着材7bと重なる第6部分P6を含んでいる。すなわち、パネル2は、第1主面S1の法線方向に視て、第2接着材7bと重なる第6部分P6を含んでいる。
【0088】
第6部分P6、第2接着材7bおよび内枠3は、図17に示すように、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。すなわち、パネル2、第2接着材7bおよび内枠3は、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。また、本変形例では、第6部分P6の厚さD7および第2接着材7bの厚さD8は、図17に示すように、均一である。
【0089】
本変形例では、第3部分P3の厚さD1と第1緩衝材6aの厚さD2との和は、第6部分P6の厚さD7と第2接着材7bの厚さD8との和に等しい。また、内枠3は、図17に示すように、Z軸方向に曲げられていない。すなわち、Z軸方向に視て第6部分P6および第2接着材7bと重なる内枠3の部分のZ軸方向の位置は、図17に示すように、第1部分P1のZ軸方向の位置と等しい。
【0090】
以上のような振動構造体10fにおいても、振動構造体10dと同じ効果を奏する。より詳細には、第3部分P3、第1緩衝材6aおよび第1部分P1は、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。また、第6部分P6、第2接着材7bおよび内枠3は、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。また、第3部分P3の厚さD1と第1緩衝材6aの厚さD2との和は、第6部分P6の厚さD7と第2接着材7bの厚さD8との和に等しい。したがって、振動構造体10fによれば、Z軸方向に視て第6部分P6および第2接着材7bと重なる内枠3の部分のZ軸方向の位置と第1部分P1のZ軸方向の位置とを等しくすることにより、主面S1aのZ軸方向の位置と第1主面S1のZ軸方向の位置とを等しくすることができる。その結果、振動構造体10fによれば、ユーザの身体の一部が第1主面S1と主面S1aとの間に引っかかることを防止することができ、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0091】
[第4の変形例]
以下に第4の変形例に係る振動構造体10gについて図を参照しながら説明する。図18は、第4の変形例に係る筐体1、パネル2および振動構造体10gのC-Cにおける断面図である。なお、第4の変形例に係る振動構造体10gについては、第4の実施形態に係る振動構造体10dと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0092】
振動構造体10gは、第1接着材7aを更に備えている点において、振動構造体10dと相違する。
【0093】
第1接着材7aは、筐体1と外枠4とを物理的に接続する。より詳細には、第1接着材7aは、外枠4を筐体第1部分1aに固定する。第1接着材7aは、例えば、両面テープである。
【0094】
筐体第1部分1aは、図18に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、第1接着材7aと重なる第5部分P5を含んでいる。すなわち、筐体1は、第1主面S1の法線方向に視て、第1接着材7aと重なる第5部分P5を含んでいる。
【0095】
第5部分P5、第1接着材7aおよび外枠4は、図18に示すように、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。すなわち、筐体第1部分1a、第1接着材7aおよび外枠4は、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。また、本変形例では、第5部分P5の厚さD5および第1接着材7aの厚さD6は、図18に示すように、均一である。
【0096】
本変形例では、第5部分P5の厚さD5と第1接着材7aの厚さD6との和は、第4部分P4の厚さD3と第2緩衝材6bの厚さD4との和に等しい。また、外枠4は、図18に示すように、Z軸方向に曲げられていない。すなわち、Z軸方向に視て第5部分P5および第2接着材7bと重なる外枠4の部分のZ軸方向の位置は、図18に示すように、第2部分P2のZ軸方向の位置と等しい。
【0097】
以上のような振動構造体10gにおいても、振動構造体10dと同じ効果を奏する。より詳細には、第4部分P4、第2緩衝材6bおよび外枠4は、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。また、第5部分P5、第1接着材7aおよび外枠4は、Z軸方向に平行な直線上にZ+方向からZ-方向へと間を空けずにこの順に並んでいる。また、第5部分P5の厚さD5と第1接着材7aの厚さD6との和は、第4部分P4の厚さD3と第2緩衝材6bの厚さD4との和に等しい。したがって、振動構造体10gによれば、Z軸方向に視て第5部分P5および第2接着材7bと重なる外枠4の部分のZ軸方向の位置と第2部分P2のZ軸方向の位置とを等しくすることにより、主面S1aのZ軸方向の位置と第1主面S1のZ軸方向の位置とを等しくすることができる。その結果、振動構造体10gによれば、ユーザの身体の一部が第1主面S1と主面S1aとの間に引っかかることを防止することができ、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0098】
[第5の実施形態]
以下に第5の実施形態に係る振動構造体10hについて図を参照しながら説明する。図19は、第5の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10hをZ-方向に視た平面図である。図20は、第5の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10hのF-Fにおける断面図である。なお、図19では、複数の第1緩衝材6a、複数の第2緩衝材6b、複数の第1部分P1および複数の第2部分P2の内の代表的な第1緩衝材6a、第2緩衝材6b、第1部分P1および第2部分P2にのみ参照符号を付した。なお、第5の実施形態に係る振動構造体10hについては、第1の実施形態に係る振動構造体10と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0099】
振動構造体10hは、第1電極8aおよび第2電極8bを更に備えている点において、振動構造体10と相違する。
【0100】
本実施形態では、1つの第2緩衝材6bは、導電性を有している。また、本実施形態では、第1電極8aは、図19に示すように、Z軸方向に視て、導電性を有する第2緩衝材6bおよび外枠4と重なっている。第1電極8aは、例えば、蒸着による金属被膜、メッキによる金属皮膜、または銀ペーストによる印刷電極膜である。
【0101】
第1電極8aは、図20に示すように、導電性を有する接着層(図示せず)を介して、導電性を有する第2緩衝材6bに取り付けられている。また、第1電極8aは、接着層(図示せず)を介して、外枠4に取り付けられている。したがって、導電性を有する第2緩衝材6bは、第1電極8aと電気的に接続されている。
【0102】
第2電極8bは、図19に示すように、Z軸方向に視て、導電性を有する第2緩衝材6bおよび外枠4と重なっている。第2電極8bは、例えば、蒸着による金属被膜、メッキによる金属皮膜、または銀ペーストによる印刷電極膜である。
【0103】
第2電極8bは、図20に示すように、導電性を有する第2接着層(図示せず)を介して、導電性を有する第2緩衝材6bに取り付けられている。また、第2電極8bは、接着層(図示せず)を介して、第2部分P2に取り付けられている。したがって、導電性を有する第2緩衝材6bは、第2電極8bと電気的に接続されている。
【0104】
第1電極8aは、図20に示すように、第2電極8bと接触していない。すなわち、第1電極8aは、第2電極8bと間を空けて配置されている。
【0105】
以上のような振動構造体10hにおいても、振動構造体10と同じ効果を奏する。また、振動構造体10hによれば、パネル2が押されていることを検出することができる。より詳細には、第2緩衝材6bの1つは、導電性を有している。また、導電性を有する第2緩衝材6bは、第1電極8aおよび第2電極8bと電気的に接続されている。また、第1電極8aは、第2電極8bと間を空けて配置されている。これにより、第1電極8aと第2電極8bとの間には、抵抗値が存在する。Z軸方向に視て、第1電極8aと第2電極8bとの間に位置する第1主面S1がZ-方向に押されると、第2緩衝材6bは、Z-方向に圧縮される。これにより、導電性を有する第2緩衝材6b内の導電体の接触面積が増加し、第1電極8aと第2電極8bとの間の抵抗値は、低下する。したがって、例えば、第1電極8aと第2電極8bとの間の抵抗値があらかじめ設定した閾値を下回った場合に、第1主面S1がZ-方向に押されていると判定することができる。その結果、振動構造体10hによれば、パネル2が押されていることを検出することができる。
【0106】
[第5の変形例]
以下に第5の変形例に係る振動構造体10iについて図を参照しながら説明する。図21は、第5の変形例に係る筐体1、パネル2および振動構造体10iをZ-方向に視た平面図である。図22は、第5の変形例に係る筐体1、パネル2および振動構造体10iのF-Fにおける断面図である。なお、図21では、複数の第1緩衝材6a、複数の第2緩衝材6b、複数の第1部分P1および複数の第2部分P2の内の代表的な第1緩衝材6a、第2緩衝材6b、第1部分P1および第2部分P2にのみ参照符号を付した。なお、第5の変形例に係る振動構造体10iについては、第5の実施形態に係る振動構造体10hと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0107】
振動構造体10iは、1つの第2緩衝材6bが第1導電性緩衝材6b1および第2導電性緩衝材6b2を含んでいる点において、振動構造体10と相違する。
【0108】
本変形例では、外枠4は、導電性を有している。また、第1導電性緩衝材6b1は、導電性を有している。また、第1導電性緩衝材6b1は、パネル2の振動を阻害しない。一方、第1導電性緩衝材6b1は、パネル2の振動を減衰させる減衰比を有している。本変形例では、第1導電性緩衝材6b1は、図21に示すように、Z軸方向に視て、第1電極8aおよび外枠4と重なっている。本変形例では、第1導電性緩衝材6b1は、直方体形状を有している。
【0109】
第2導電性緩衝材6b2は、導電性を有している。また、第2導電性緩衝材6b2は、パネル2の振動を阻害しない。一方、第2導電性緩衝材6b2は、パネル2の振動を減衰させる減衰比を有している。本変形例では、第2導電性緩衝材6b2は、図21に示すように、Z軸方向に視て、第2電極8bおよび外枠4と重なっている。本変形例では、第2導電性緩衝材6b2は、直方体形状を有している。
【0110】
第1電極8aは、図22に示すように、接着層(図示せず)を介して、第2主面S2に取り付けられている。また、第1導電性緩衝材6b1は、導電性を有する接着層(図示せず)を介して、第1電極8aに取り付けられている。また、第1導電性緩衝材6b1は、導電性を有する接着層(図示せず)を介して、外枠4に取り付けられている。したがって、第1電極8aおよび第1導電性緩衝材6b1は、外枠4と電気的に接続されている。
【0111】
第2電極8bは、図22に示すように、接着層(図示せず)を介して、第2主面S2に取り付けられている。また、第2導電性緩衝材6b2は、導電性を有する接着層(図示せず)を介して、第2電極8bに取り付けられている。また、第2導電性緩衝材6b2は、導電性を有する接着層(図示せず)を介して、外枠4に取り付けられている。したがって、第2電極8bおよび第2導電性緩衝材6b2は、外枠4と電気的に接続されている。
【0112】
第1導電性緩衝材6b1は、図22に示すように、第2導電性緩衝材6b2と接触していない。すなわち、第1導電性緩衝材6b1は、第2導電性緩衝材6b2と間を空けて配置されている。
【0113】
以上のような振動構造体10iにおいても、振動構造体10hと同じ効果を奏する。より詳細には、外枠4は、導電性を有している。また、外枠4は、第1導電性緩衝材6b1および第2導電性緩衝材6b2と電気的に接続されている。また、第1導電性緩衝材6b1は、第2導電性緩衝材6b2と間を空けて配置されている。これにより、第1導電性緩衝材6b1と第2導電性緩衝材6b2との間には、抵抗値が存在する。Z軸方向に視て、第1導電性緩衝材6b1と第2導電性緩衝材6b2との間に位置する第1主面S1がZ-方向に押されると、第1導電性緩衝材6b1および第2導電性緩衝材6b2は、Z軸方向に圧縮される。これにより、第1導電性緩衝材6b1内の導電体の接触面積が増加し、または、第2導電性緩衝材6b2内の導電体の接触面積が増加し、第1導電性緩衝材6b1と第2導電性緩衝材6b2との間の抵抗値は、低下する。したがって、例えば、第1導電性緩衝材6b1と第2導電性緩衝材6b2との間の抵抗値があらかじめ設定した閾値を下回った場合に、第1主面S1がZ-方向に押されていると判定することができる。その結果、振動構造体10iによれば、パネル2が押されていることを検出することができる。
【0114】
[第6の実施形態]
以下に第6の実施形態に係る振動構造体10jについて図を参照しながら説明する。図23は、第6の実施形態に係るセンサ9をZ-方向に視た平面図である。図24は、第6の実施形態に係るセンサ9のD-Dにおける断面図である。図25は、第6の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10jをZ-方向に視た平面図である。図26は、第6の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10jのD-Dにおける断面図である。なお、図25では、複数の第1緩衝材6a、複数の第2緩衝材6b、複数の第1部分P1および複数の第2部分P2の内の代表的な第1緩衝材6a、第2緩衝材6b、第1部分P1および第2部分P2にのみ参照符号を付した。なお、第6の実施形態に係る振動構造体10jについては、第1の実施形態に係る振動構造体10と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0115】
振動構造体10jは、センサ9を更に備えている点において、振動構造体10と相違する。
【0116】
センサ9は、パネル2のZ軸方向の曲げを検出する。本実施形態では、センサ9は、圧電センサである。より詳細には、センサ9は、図23および図24に示すように、圧電フィルム91、第3電極91F、第4電極91B、チャージアンプ92および電圧増幅回路93を含んでいる。
【0117】
圧電フィルム91は、圧電センサの一例である。圧電フィルム91は、フィルム形状を有している。したがって、圧電フィルム91は、図24に示すように、第5主面S5および第6主面S6を有している。本実施形態では、第5主面S5および第6主面S6は、Z軸方向に視て、矩形状を有している。また、第5主面S5および第6主面S6の法線方向は、Z軸方向である。圧電フィルム91の長手方向は、Y軸方向である。また、圧電フィルム91の短手方向は、X軸方向である。本実施形態では、圧電フィルム91は、PLAフィルムである。
【0118】
圧電フィルム91は、圧電フィルム91の変形量の微分値に応じた電荷を発生する。圧電フィルム91がY軸方向に伸張されたときに発生する電荷の極性が、圧電フィルム91がX軸方向に伸張されたときに発生する電荷の極性の逆となる特性を有している。具体的には、圧電フィルム91は、キラル高分子により作製されたフィルムである。キラル高分子とは、例えば、ポリ乳酸(PLA)である。ポリ乳酸は、D型ポリ乳酸(PDLA)およびL型ポリ乳酸(PLLA)を含む。キラル高分子からなるポリ乳酸は、主鎖が螺旋構造を有する。ポリ乳酸は、一軸延伸されて分子が配向することで圧電性を有する。圧電フィルム91は、d14の圧電定数を有している。
【0119】
圧電フィルム91の一軸延伸軸ODは、Y+方向に対して反時計回りに45度の角度を形成し、X-方向に対して時計回りに45度の角度を形成している。すなわち、圧電フィルム91は、少なくとも一軸方向に延伸されている。この45度は、例えば、45度±10度程度の角度を含む。これにより、圧電フィルム91は、圧電フィルム91がY軸方向に伸張されるように変形することまたはY軸方向に圧縮されるように変形することにより、電荷を発生する。圧電フィルム91は、例えば、Y軸方向に伸張されるように変形すると正の電荷を発生する。圧電フィルム91は、例えば、Y軸方向に圧縮されるように変形すると負の電荷を発生する。電荷の大きさは、伸張または圧縮による圧電フィルム91の変形量の微分値に依存する。
【0120】
第3電極91Fは、信号電極である。第3電極91Fは、図24に示すように、第5主面S5に設けられている。第3電極91Fは、第5主面S5を覆っている。第4電極91Bは、例えば、蒸着による金属被膜、メッキによる金属皮膜、または銀ペーストによる印刷電極膜である。
【0121】
第4電極91Bは、グランド電極である。第4電極91Bは、グランド電位に接続される。第4電極91Bは、図24に示すように、第6主面S6に設けられている。第4電極91Bは、第6主面S6を覆っている。第4電極91Bは、例えば、蒸着による金属被膜、メッキによる金属皮膜、または銀ペーストによる印刷電極膜である。これらにより、圧電フィルム91は、第3電極91Fと第4電極91Bとの間に位置している。
【0122】
チャージアンプ92は、圧電フィルム91が発生した電荷を電圧信号である検出信号SigDに変換する。チャージアンプ92は、検出信号SigDを電圧増幅回路93に出力する。電圧増幅回路93は、検出信号SigDを増幅し、出力信号SigOを出力する。
【0123】
このようなセンサ9は、図25および図26に示すように、パネル2に取り付けられる。より詳細には、第3電極91Fは、パネル2の第2主面S2に固定される。
【0124】
出力信号SigOは、パネル2のZ軸方向の曲げによる変形量の微分値に応じた値である。例えば、パネル2がZ-方向に押されると、圧電フィルム91は、Y軸方向に伸縮する。その結果、圧電フィルム91は、電荷を発生する。本実施形態では、パネル2のZ-方向への変形が増大すると、圧電フィルム91は、正の電荷を発生する。
【0125】
以上のような振動構造体10jにおいても、振動構造体10と同じ効果を奏する。また、振動構造体10jによれば、パネル2が押されていることを検出することができる。より詳細には、センサ9は、パネル2の曲げを検出する。これにより、例えば、出力信号SigOがあらかじめ設定した閾値を上回った場合に、第1主面S1がZ-方向に押されていると判定することができる。その結果、振動構造体10hによれば、パネル2が押されていることを検出することができる。
【0126】
[第7の実施形態]
以下に第7の実施形態に係る振動構造体10kについて図を参照しながら説明する。図27は、第7の実施形態に係る筐体1、パネル2および振動構造体10kをZ-方向に視た平面図である。なお、図27では、複数の第1緩衝材6a、複数の第2緩衝材6b、複数の第1部分P1および複数の第2部分P2の内の代表的な第1緩衝材6a、第2緩衝材6b、第1部分P1および第2部分P2にのみ参照符号を付した。なお、第7の実施形態に係る振動構造体10kについては、第1の実施形態に係る振動構造体10と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0127】
振動構造体10kは、2つのばね部7を備えている点において、振動構造体10と相違する。
【0128】
2つのばね部7のそれぞれは、弾性を有している。また、2つのばね部7のそれぞれは、内枠3と外枠4とを物理的に接続している。
【0129】
以上のような振動構造体10kにおいても、振動構造体10と同じ効果を奏する。また、振動構造体10kによれば、パネル2および内枠3を筐体1および外枠4により強固に支持することができる。
【0130】
[その他の実施形態]
本発明に係る振動構造体は、振動構造体10,10a~10kに限らず、その要旨の範囲において変更可能である。また、振動構造体10,10a~10kの構成を任意に組み合わせてもよい。
【0131】
なお、本明細書のX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向は、振動構造体10の実使用時のX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向と一致していなくてもよい。
【0132】
なお、第1主面S1および第2主面S2のそれぞれは、Z軸方向に視て、矩形状を有していなくてもよい。
【0133】
なお、筐体第1部分1aの内縁1iは、Z軸方向に視て、矩形状でなくてもよい。これにより、開口OPは、Z軸方向に視て、矩形状でなくてもよい。
【0134】
なお、内枠3の内縁3iは、Z軸方向に視て、矩形状でなくてもよい。
【0135】
なお、振動構造体10において、第1緩衝材6aは、1つであってもよい。また、振動構造体10において、第1緩衝材6aは、必須ではない。
【0136】
なお、振動構造体10において、第2緩衝材6bは、1つであってもよい。また、振動構造体10において、第2緩衝材6bは、必須ではない。
【0137】
なお、振動構造体10において、ばね部7は、必須ではない。
【0138】
なお、内枠3および外枠4は、それぞれ別の部材により作製されてもよいし、同一部材により作製されてもよい。内枠3および外枠4は、例えば、1枚のSUS板を打抜き加工することにより作製されてもよい。この場合、内枠3および外枠4を容易に作製することができる。
【0139】
なお、内枠3は、例えば、樹脂により作製されていてもよい。
【0140】
なお、外枠4は、例えば、樹脂により作製されていてもよい。
【0141】
なお、振動構造体10において、振動体5は、LRAでなくてもよい。
【0142】
なお、振動構造体10において、振動体5は、パネル2を共振周波数で振動させなくてもよい。
【0143】
なお、振動構造体10において、振動体5は、内枠3に取り付けられてもよい。この場合においても、振動構造体10aと同じ効果を奏する。
【0144】
なお、振動体5は、1つに限らない。振動構造体10,10a~10kは、複数の振動体5を備えていてもよい。この場合、複数の振動体5のそれぞれを個別に駆動してもよい。
【0145】
なお、第1緩衝材6aは、直方体形状を有していなくてもよい。直方体形状とは、直方体および直方体を僅かに変形した形状を含む。直方体を僅かに変形した形状は、例えば、直方体の角に面取りが施された形状である。例えば、第1緩衝材6aは、円柱形状を有していてもよい。
【0146】
なお、第2緩衝材6bは、直方体形状を有していなくてもよい。
【0147】
なお、振動構造体10aにおいて、振動体5は、圧電フィルムを含んでいなくてもよい。
【0148】
なお、第3主面S3および第4主面S4のそれぞれは、X軸方向に延びる短辺およびY軸方向に延びる長辺を有していなくてもよい。
【0149】
なお、第3主面S3および第4主面S4のそれぞれは、Z軸方向に視て、矩形状を有していなくてもよい。
【0150】
なお、圧電フィルム51は、例えば、キラル高分子により作製されたフィルムであってもよい。圧電フィルム51がPVDFにより作製されたフィルムである場合、PVDFには耐水性があるため、振動構造体10aは、どのような湿度環境下であっても、パネル2を同じように振動させることができる。また、圧電フィルム51がPLLAにより作製されたフィルムである場合、PLLAには集電性がないため、どのような温度環境下であっても、パネル2を同じように振動させることができる。
【0151】
なお、振動構造体10aにおいて、第3主面S3に設けられている電極と第4主面S4に設けられている電極との間に印加する電圧の波形は、例えば、正弦波、矩形波、三角波、台形波である。第3主面S3に設けられている電極と第4主面S4に設けられている電極との間に印加する電圧が高調波および高周波を含まないようにすることで、圧電フィルム51の伸縮により発生する音を低減することができる。
【0152】
なお、振動構造体10aにおいて、振動体5は、内枠3および筐体1に跨って取り付けられてもよい。この場合においても、振動構造体10aと同じ効果を奏する。
【0153】
なお、振動構造体10aにおいて、振動体5は、パネル2および筐体1に跨って取り付けられてもよい。この場合においても、振動構造体10aと同じ効果を奏する。
【0154】
なお、振動構造体10aにおいて、振動体5は、パネル2および外枠4に跨って取り付けられてもよい。この場合においても、振動構造体10aと同じ効果を奏する。
【0155】
なお、振動構造体10bにおいて、複数の第1幅広部WP1のそれぞれの幅W1は、異なっていてもよい。
【0156】
なお、振動構造体10bにおいて、複数の第1幅狭部NP1のそれぞれの幅W2は、異なっていてもよい。
【0157】
なお、振動構造体10bにおいて、複数の第2幅広部WP2のそれぞれの幅W3は、異なっていてもよい。
【0158】
なお、振動構造体10bにおいて、複数の第2幅狭部NP2のそれぞれの幅W4は、異なっていてもよい。
【0159】
なお、振動構造体10bにおいて、第1幅広部WP1は、1つであってもよい。
【0160】
なお、振動構造体10bにおいて、第1幅狭部NP1は、1つであってもよい。
【0161】
なお、振動構造体10bにおいて、第2幅広部WP2は、1つであってもよい。
【0162】
なお、振動構造体10bにおいて、第2幅狭部NP2は、1つであってもよい。
【0163】
なお、振動構造体10bにおいて、内枠3および外枠4は、図9に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、第1主面S1の短辺に沿って延びる形状をも有している。この場合、第1幅広部WP1および第2幅狭部NP2は、図9に示すように、Y軸方向に平行な直線上にY+方向からY-方向へとこの順に並んでもよい。また、第1幅狭部NP1および第2幅広部WP2は、図9に示すように、Y軸方向に平行な直線上にY+方向からY-方向へとこの順に並んでもよい。
【0164】
なお、振動構造体10dにおいて、第3部分P3の厚さD1、第1緩衝材6aの厚さD2、第4部分P4の厚さD3または第2緩衝材6bの厚さD4は、不均一であってもよい。この場合、第3部分P3の平均厚さD1Aveと第1緩衝材6aの平均厚さD2Aveとの和が第4部分P4の平均厚さD3Aveと第2緩衝材6bの平均厚さD4Aveとの和に等しくてもよい。
【0165】
なお、振動構造体10eにおいて、第5部分P5の厚さD5、第1接着材7aの厚さD6、第6部分P6の厚さD7または第2接着材7bの厚さD8は、不均一であってもよい。この場合、第5部分P5の平均厚さD5Aveと第1接着材7aの平均厚さD6Aveとの和が第6部分P6の平均厚さD7Aveと第2接着材7bの平均厚さD8Aveとの和に等しくてもよい。
【0166】
なお、振動構造体10fにおいて、第3部分P3の厚さD1、第1緩衝材6aの厚さD2、第6部分P6の厚さD7または第2接着材7bの厚さD8は、不均一であってもよい。この場合、第3部分P3の平均厚さD1Aveと第1緩衝材6aの平均厚さD2Aveとの和は、第6部分P6の平均厚さD7Aveと第2接着材7bの平均厚さD8Aveとの和に等しくてもよい。
【0167】
なお、振動構造体10gにおいて、第5部分P5の厚さD5、第1接着材7aの厚さD6、第4部分P4の厚さD3または第2緩衝材6bの厚さD4は、不均一であってもよい。この場合、第5部分P5の平均厚さD5Aveと第1接着材7aの平均厚さD6Aveとの和は、第4部分P4の平均厚さD3Aveと第2緩衝材6bの平均厚さD4Aveとの和に等しくてもよい。
【0168】
なお、第1接着材7aは、両面テープでなくてもよい。
【0169】
なお、第2接着材7bは、両面テープでなくてもよい。
【0170】
なお、振動構造体10hにおいて、複数の第2緩衝材6bのそれぞれが導電性を有していてもよい。
【0171】
なお、振動構造体10iにおいて、複数の第2緩衝材6bのそれぞれが第1導電性緩衝材6b1および第2導電性緩衝材6b2を含んでいてもよい。
【0172】
なお、第1導電性緩衝材6b1は、直方体形状を有していなくてもよい。
【0173】
なお、第2導電性緩衝材6b2は、直方体形状を有していなくてもよい。
【0174】
なお、センサ9は、内枠3に取り付けられてもよい。この場合においても、振動構造体10jと同じ効果を奏する。
【0175】
なお、センサ9は、パネル2および筐体1に跨って取り付けられてもよい。この場合においても、振動構造体10jと同じ効果を奏する。
【0176】
なお、センサ9は、パネル2および外枠4に跨って取り付けられてもよい。この場合においても、振動構造体10jと同じ効果を奏する。
【0177】
なお、センサ9は、内枠3および筐体1に跨って取り付けられてもよい。この場合においても、振動構造体10jと同じ効果を奏する。
【0178】
なお、センサ9は、内枠3および外枠4に跨って取り付けられてもよい。この場合においても、振動構造体10jと同じ効果を奏する。
【0179】
なお、圧電フィルム91は、d31の圧電定数を有していてもよい。d31の圧電定数を有する圧電フィルム91は、例えば、PVDFにより作製されたフィルムである。
【0180】
なお、第5主面S5および第6主面S6のそれぞれは、Z軸方向に視て、矩形状を有していなくてもよい。矩形状とは、矩形および矩形を僅かに変形した形状を含む。矩形を僅かに変形した形状は、例えば、矩形の角に面取りが施された形状である。例えば、第5主面S5および第6主面S6のそれぞれは、Z軸方向に視て、楕円状または正方形状を有していてもよい。
【0181】
なお、圧電フィルム91の長手方向は、Y軸方向に限らず、X軸方向であってもよく、任意の方向であってもよい。また、圧電フィルム91の短手方向は、X軸方向に限らず、Y軸方向であってもよく、任意の方向であってもよい。
【0182】
なお、センサ9は、圧電センサに限らず、歪ゲージまたは静電容量式センサであってもよい。この場合においても、振動構造体10jと同じ効果を奏する。
【0183】
なお、振動構造体10kにおいて、ばね部7は、3つ以上であってもよい。
【0184】
なお、振動構造体10,10a~10kは、パネルモジュールに用いられてもよい。この場合、パネルモジュール20は、振動構造体10およびパネル2を備える。
【0185】
なお、振動構造体10,10a~10kは、筐体モジュールに用いられてもよい。この場合、筐体モジュール30は、振動構造体10および筐体1を備える。また、筐体モジュール30は、パネル2を更に備えてもよい。
【符号の説明】
【0186】
1:筐体
1a:筐体第1部分
1b:筐体第2部分
1c:筐体第3部分
1i,3i,4i:内縁
2:パネル
3:内枠
4:外枠
5:振動体
6a:第1緩衝材
6b:第2緩衝材
6b1:第1導電性緩衝材
6b2:第2導電性緩衝材
7:ばね部
7a:第1接着材
7b:第2接着材
8a:第1電極
8b:第2電極
9:センサ
10,10a~10k:振動構造体
20:パネルモジュール
30:筐体モジュール
51:圧電フィルム
91:圧電フィルム
91F:第3電極
91B:第4電極
92:チャージアンプ
93:電圧増幅回路
D1~D8:厚さ
D1Ave~D8Ave:平均厚さ
NP1:第1幅狭部
NP2:第2幅狭部
OD:一軸延伸軸
OP:開口
P1:第1部分
P2:第2部分
P3:第3部分
P4:第4部分
P5:第5部分
P6:第6部分
S1a:主面
S1:第1主面
S2:第2主面
S3:第3主面
S4:第4主面
S5:第5主面
S6:第6主面
SigD:検出信号
SigO:出力信号
WP1:第1幅広部
WP2:第2幅広部
図1
図2
図3
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