(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】ハイブリッドゴルフシステム、これに利用される携帯端末機の制御方法及びハイブリッドゴルフシステムで使用者の携帯端末機を利用してフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させる方法
(51)【国際特許分類】
A63B 69/36 20060101AFI20240925BHJP
A63B 69/00 20060101ALN20240925BHJP
A63B 71/06 20060101ALN20240925BHJP
【FI】
A63B69/36 522B
A63B69/00 A
A63B71/06 U
(21)【出願番号】P 2023547379
(86)(22)【出願日】2022-02-09
(86)【国際出願番号】 KR2022001957
(87)【国際公開番号】W WO2022173210
(87)【国際公開日】2022-08-18
【審査請求日】2023-08-04
(31)【優先権主張番号】10-2021-0019055
(32)【優先日】2021-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】315019182
【氏名又は名称】ゴルフゾン カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】735, YEONGDONG-DAERO, GANGNAM-GU, SEOUL, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オク、ジャエ ヨーン
【審査官】九鬼 一慶
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第2002-0092266(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1425382(KR,B1)
【文献】韓国登録特許第10-1703859(KR,B1)
【文献】特開2014-147798(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 69/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が実際にゴルフプレーができるように設けられたフィールドと、前記フィールドの一側に備えられて仮想ゴルフコースでのゴルフプレーができるように設けられたスクリーンゴルフモジュールによるハイブリッドゴルフシステムで使用者の携帯端末機を利用してフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させる方法として、
前記スクリーンゴルフモジュールでのゴルフプレーによる仮想ゴルフコース上での使用者のボール位置情報を前記使用者の携帯端末機に伝送する段階と、
前記仮想ゴルフコース上での使用者のボール位置に対応する前記フィールド上でのボール位置が前記使用者の携帯端末機によって実行される拡張現実映像上に表示される段階と、
前記フィールド上に置かれたゴルフボールを移動させて前記携帯端末機の拡張現実映像上に表示されたボール位置に位置させることによって、前記使用者のボール位置にゴルフボールが位置するフィールド上ボールレディとなる段階と、
を含み、
前記フィールド上ボールレディとなる段階は、
前記携帯端末機の拡張現実映像上に前記フィールド上でのボール位置が表示された状態で前記使用者が床に置いたゴルフボールが画角に捕捉される段階と、
前記携帯端末機が前記捕捉されたゴルフボールをオブジェクトとして認識する段階と、
前記使用者がゴルフボールを移動させることによって、前記携帯端末機が前記オブジェクトとして認識されたゴルフボールが前記拡張現実映像上に表示されたボール位置に位置するかを感知する段階と、
前記オブジェクトとして認識されたゴルフボールが前記拡張現実映像上に表示されたボール位置に位置することが感知された場合に、前記フィールド上のボールレディとなる段階を含む、ハイブリッドゴルフシステムで使用者の携帯端末機を利用してフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させる方法。
【請求項2】
使用者が実際にゴルフプレーができるように設けられたフィールドと、前記フィールドの一側に備えられて仮想ゴルフコースでのゴルフプレーができるように設けられたスクリーンゴルフモジュールによるハイブリッドゴルフシステムで使用者の携帯端末機を利用してフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させる方法として、
前記スクリーンゴルフモジュールでのゴルフプレーによる仮想ゴルフコース上での使用者のボール位置情報を前記使用者の携帯端末機に伝送する段階と、
前記仮想ゴルフコース上での使用者のボール位置に対応する前記フィールド上でのボール位置が前記使用者の携帯端末機によって実行される拡張現実映像上に表示される段階と、
前記フィールド上に置かれたゴルフボールを移動させて前記携帯端末機の拡張現実映像上に表示されたボール位置に位置させることによって、前記使用者のボール位置にゴルフボールが位置するフィールド上ボールレディとなる段階と、を含み、
前記使用者の携帯端末機に伝送する段階は、
複数の使用者それぞれの仮想ゴルフコース上でのボール位置情報を前記複数の使用者それぞれの携帯端末機に伝送する段階を含み、
前記拡張現実映像上に表示される段階は、
前記携帯端末機が伝送された前記各使用者の仮想ゴルフコース上でのボール位置に対応する前記フィールド上でのボール位置を算出する段階と、
前記複数の使用者それぞれが所持する前記携帯端末機が各該当使用者のショット番になった時、各該当使用者にショット案内をする段階と、
前記ショット案内をした携帯端末機が拡張現実映像を通じて該当使用者の前記フィールド上でのボール位置を表示する段階を含む、
ハイブリッドゴルフシステムで使用者の携帯端末機を利用してフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させる方法。
【請求項3】
前記拡張現実映像上に表示される段階は、
前記携帯端末機が伝送された前記使用者の仮想ゴルフコース上でのボール位置に対応する前記フィールド上でのボール位置を算出する段階と、
前記携帯端末機のGPSを利用した位置情報と、前記フィールド上でのボール位置情報を利用して前記携帯端末機で実行される拡張現実映像上に前記フィールド上でのボール位置を示すボール位置表示を表示する段階を含む、請求項1または2に記載のハイブリッドゴルフシステムで使用者の携帯端末機を利用してフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させる方法。
【請求項4】
使用者が実際にゴルフプレーができるように設けられたフィールドと、前記フィールドの一側に備えられて仮想ゴルフコースでのゴルフプレーができるように設けられたスクリーンゴルフモジュールによるハイブリッドゴルフシステムで使用者の携帯端末機を利用してフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させる方法として、
前記スクリーンゴルフモジュールでのゴルフプレーによる仮想ゴルフコース上での使用者のボール位置情報を前記使用者の携帯端末機に伝送する段階と、
前記仮想ゴルフコース上での使用者のボール位置に対応する前記フィールド上でのボール位置が前記使用者の携帯端末機によって実行される拡張現実映像上に表示される段階と、
前記フィールド上に置かれたゴルフボールを移動させて前記携帯端末機の拡張現実映像上に表示されたボール位置に位置させることによって、前記使用者のボール位置にゴルフボールが位置するフィールド上ボールレディとなる段階と、を含み、
前記拡張現実映像上に表示される段階は、
前記使用者の携帯端末機によって実行される拡張現実映像上に表示されるボール位置の表示は、前記フィールド上でのボール位置と前記携帯端末機との距離が遠いほどより大きく表示され、使用者が前記携帯端末機を持って前記フィールド上でのボール位置に近接することによって前記拡張現実映像上に表示されるボール位置の表示が小さくなるようにする段階を含む、
ハイブリッドゴルフシステムで使用者の携帯端末機を利用してフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させる方法。
【請求項5】
使用者が実際にゴルフプレーができるように設けられたフィールドと、前記フィールドの一側に備えられて仮想ゴルフコースでのゴルフプレーができるように設けられたスクリーンゴルフモジュールによるハイブリッドゴルフシステムに利用される携帯端末機の制御方法として、
前記スクリーンゴルフモジュールでのゴルフプレーによる仮想ゴルフコース上での使用者のボール位置情報を伝送してもらう段階と、
前記伝送された仮想ゴルフコース上でのボール位置に対応するフィールド上でのボール位置を算出する段階と、
拡張現実を実行させ、拡張現実映像上に前記フィールド上でのボール位置を表示する段階と、
前記フィールド上に置かれたゴルフボールをオブジェクトとして認識し、前記認識されたゴルフボールが前記表示されたボール位置に位置する場合、前記ゴルフボールが目標位置に位置していると判断するフィールド上のボールレディを行う段階と、
を含み、
前記フィールド上のボールレディを行う段階は、
前記拡張現実映像上に前記フィールド上でのボール位置が表示された状態で前記使用者が床に置いたゴルフボールを画角に捕捉する段階と、
前記捕捉されたゴルフボールをオブジェクトとして認識する段階と、
前記使用者がゴルフボールを移動させることによって、前記オブジェクトとして認識されたゴルフボールが前記拡張現実映像上に表示されたボール位置に位置するかを感知する段階と、
前記オブジェクトとして認識されたゴルフボールが前記拡張現実映像上に表示されたボール位置に位置することが感知された場合に、前記フィールド上のボールレディとなる段階を含む、ハイブリッドゴルフシステムに用いられる携帯端末機の制御方法。
【請求項6】
前記拡張現実映像上に前記フィールド上でのボール位置を表示する段階は、
当該使用者のショットの順番になったとき、当該使用者にショット案内を行う段階と、
前記ショット案内をした後、前記携帯端末機のGPSを利用した位置情報と前記フィールド上でのボール位置情報を利用して前記携帯端末機で実行される拡張現実映像上に前記フィールド上でのボール位置を示すボール位置表示を表示する段階を含む、請求項
5に記載のハイブリッドゴルフシステムに利用される携帯端末機の制御方法。
【請求項7】
使用者が実際にゴルフプレーができるように設けられたフィールドの一側に備えられ、仮想ゴルフコースでのゴルフプレーができるように設けられたスクリーンゴルフモジュールと、
前記スクリーンゴルフモジュールに備えられ、前記仮想ゴルフコースと前記使用者のゴルフプレーによる仮想ゴルフシミュレーション映像を具現するシミュレーターと、
前記シミュレーターから前記仮想ゴルフコース上での使用者のボール位置情報を伝送され、前記伝送された仮想ゴルフコース上でのボール位置に対応するフィールド上でのボール位置を算出し、拡張現実を実行させて拡張現実映像上に前記フィールド上でのボール位置を表示し、前記フィールド上に置かれたゴルフボールをオブジェクトとして 認識し、前記認識されたゴルフボールが前記表示されたボール位置に位置する場合、前記ゴルフボールが目標位置に位置していると判断するフィールド上のボールレディをする携帯端末機と、
を含み、
前記携帯端末機は、
前記拡張現実映像上に前記フィールド上でのボール位置が表示された状態で前記使用者が床に置いたゴルフボールを画角に捕捉し、前記捕捉されたゴルフボールをオブジェクトとして認識し、前記使用者がゴルフボールを移動させることによって、前記オブジェクトとして認識されたゴルフボールが前記拡張現実映像上に表示されたボール位置に位置するかを感知し、前記オブジェクトとして認識されたゴルフボールが前記拡張現実映像上に表示されたボール位置に位置することが感知された場合に、前記フィールド上のボールレディをするように構成される、ハイブリッドゴルフシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は仮想ゴルフシミュレーション装置を利用した仮想のゴルフプレー時、仮想のボールがグリーン上またはグリーン周辺に安着された場合、使用者が実際のフィールドに移動してアプローチショットやパッティングを実際のフィールド上でプレーするようにするハイブリッドゴルフシステム、これに利用される携帯端末機の制御方法及びハイブリッドゴルフシステムで使用者の携帯端末機を利用してフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させる方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年ゴルフ人口が増加するにつれて、仮想ゴルフシミュレーションシステムを利用したゴルフ練習や仮想ゴルフラウンドを楽しめるようにするいわゆるスクリーンゴルフシステムが登場するようになった。
【0003】
このようなスクリーンゴルフシステムは室内に仮想ゴルフ場に関する映像を投影できるスクリーンを設置し、使用者がスクリーンに向かってゴルフボールを打撃すれば、ゴルフボールの速度と方向などを感知してスクリーン上の映像にゴルフボールの進行を表示するシステムであり、単純に室内で楽しむゴルフゲームの水準を越えて現実のゴルフ場でのゴルフラウンドをするような臨場感を使用者に提供するための側面で技術的進化を繰り返している。
【0004】
通常のスクリーンゴルフシステムは、使用者がボールを打撃する前方に設置されたスクリーンを通じてのみ仮想のゴルフコース及びその仮想のゴルフコースでのボール軌跡のシミュレーション映像具現が行われるため、使用者が実際にゴルフ場でゴルフラウンドを行うような臨場感を提供するのに限界がある。
【0005】
このような通常のスクリーンゴルフシステムの限界を克服し、使用者に実際のゴルフ場でゴルフラウンドをするようなリアリティを提供しながらも、実際のゴルフ場よりはるかに小さい空間でも具現が可能ないわゆるハイブリッドゴルフシステムが登場した。
【0006】
ハイブリッドゴルフシステムは、使用者が実際にゴルフプレーができる実際のフィールドと、使用者が仮想ゴルフプレーができるスクリーンゴルフシステムを結合したもので、ある一つのホールでのゴルフプレーの一部はスクリーンゴルフシステムで具現される仮想ゴルフコースで進行し、残りのプレーは実際のフィールドで実際にゴルフプレーをすることによって進行できるようにしたシステムである。
【0007】
例えば、PAR-4ホールの場合、ティーショットとセカンドショットはスクリーンゴルフシステムを通じて仮想ゴルフコースで仮想ゴルフシミュレーションを通じて進行し、サードショットとパッティングは使用者が実際のフィールドに移動して実際のゴルフ場でプレーするのと同じように進行できる。
【0008】
ハイブリッドゴルフシステムと関連した先行技術文献としては韓國公開特許公報第10-2013-0030536号、韓國公開特許公報第10-2012-0036155号、韓國公開特許公報第10-2012-0036156号、韓國公開特許公報第10-2012-0009933号などが公開されている。
【0009】
このようなハイブリッドゴルフシステムで重要なことは、スクリーンゴルフシステムでゴルフプレーをする時、使用者の仮想のボールが仮想のゴルフコース上に安着された位置、すなわち仮想ゴルフコース上でのボール位置に対応する実際のフィールド上でのボール位置を正確に指定して使用者がフィールド上の該当ボール位置でゴルフショットができるようにすることである。
【0010】
従来は仮想ゴルフコース上でのボール位置に対応する実際のフィールド上でのボール位置を指定するために、主にレーザーポインターを利用していた。
【0011】
すなわち、実際フィールドの周辺にレーザーポインターを設置し、仮想ゴルフコース上での使用者のボール位置に対応する実際フィールド上でのボール位置を前述したレーザーポインターがレーザーで表示すれば、使用者は自分のゴルフボールをレーザーポインタが表示する位置に置いてゴルフショットをする方式である。
【0012】
しかし、前述したようにレーザーポインターを利用してボール位置を表示する方式は色々な問題点がある。
【0013】
レーザーポインターのレーザーが正確なボール位置を表示できるようにするためには、実際のフィールドの大きさを小さくするしかないため、実際のフィールドでのフィールドプレーが与える臨場感がかなり低下する問題点がある。
【0014】
また、実際のフィールドを広く形成する場合、効果的なボール位置の指定のためにはフィールド周辺に多数のレーザーポインターを設置しなければならないため、使用者がフィールドプレーをする時、そのように設置されたレーザーポインターが妨害になる問題点がある。
【0015】
また、レーザーポインターを制御する別途の制御モジュールが具備されなければならないなど費用が上昇する問題が発生し、故障と修理、維持と補修などが必要だという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【文献】韓國公開特許公報第10-2013-0030536号
【文献】韓國公開特許公報第10-2012-0036155号
【文献】韓國公開特許公報第10-2012-0036156号
【文献】韓國公開特許公報第10-2012-0009933号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は前述したような従来の技術の問題点を解決するためのもので、実際にゴルフプレーができる実際のフィールドとスクリーンゴルフシステムを結合したハイブリッドゴルフシステムにおいて、別の装置なしに使用者が所持する携帯端末機を利用して、仮想ゴルフコース上のボール位置に対応するフィールド上のボール位置を使用者が直接探してゴルフボールを位置させることができるハイブリッドゴルフシステム、これに利用される携帯端末機の制御方法及びハイブリッドゴルフシステムで使用者の携帯端末機を利用してフィールド上ボール位置させる方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の一実施例によるハイブリッドゴルフシステムで使用者の携帯端末機を利用してフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させる方法は、使用者が実際にゴルフプレーができるように設けられたフィールドと、前記フィールドの一側に備えられて仮想ゴルフコースでのゴルフプレーができるように設けられたスクリーンゴルフモジュールによるハイブリッドゴルフシステムで使用者の携帯端末機を利用してフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させる方法として、前記スクリーンゴルフモジュールでのゴルフプレーによる仮想ゴルフコース上での使用者のボール位置情報を前記使用者の携帯端末機に伝送する段階と、前記仮想ゴルフコース上での使用者のボール位置に対応する前記フィールド上でのボール位置が前記使用者の携帯端末機によって実行される拡張現実映像上に表示される段階と、前記フィールド上に置かれたゴルフボールを移動させて前記携帯端末機の拡張現実映像上に表示されたボール位置に位置させることによって、前記使用者のボール位置にゴルフボールが位置するフィールド上ボールレディとなる段階とを含む。
【0019】
前記使用者の携帯端末機に伝送する段階は、複数の使用者それぞれの仮想ゴルフコース上でのボール位置情報を前記複数の使用者それぞれの携帯端末機に伝送する段階を含み、前記拡張現実映像上に表示される段階は、前記携帯端末機が伝送された前記各使用者の仮想ゴルフコース上でのボール位置に対応する前記フィールド上でのボール位置を算出する段階と、前記複数の使用者それぞれが所持する前記携帯端末機が各該当使用者のショット番になった時、各該当使用者にショット案内をする段階と、前記ショット案内をした携帯端末機が拡張現実映像を通じて該当使用者の前記フィールド上でのボール位置を表示する段階を 含む。
【0020】
前記拡張現実映像上に表示される段階は、前記携帯端末機が伝送された前記使用者の仮想ゴルフコース上でのボール位置に対応する前記フィールド上でのボール位置を算出する段階と、前記携帯端末機のGPSを利用した位置情報と、前記フィールド上でのボール位置情報を利用して前記携帯端末機で実行される拡張現実映像上に前記フィールド上でのボール位置を示すボール位置表示を表示する段階を含む。
【0021】
前記拡張現実映像上に表示される段階は、前記使用者の携帯端末機によって実行される拡張現実映像上に表示されるボール位置の表示は、前記フィールド上でのボール位置と前記携帯端末機との距離が遠いほどより大きく表示され、使用者が前記携帯端末機を持って前記フィールド上でのボール位置に近接することによって前記拡張現実映像上に表示されるボール位置の表示が小さくなるようにする段階を含む。
【0022】
前記フィールド上でボレーディとなる段階は、前記携帯端末機の拡張現実映像上に前記フィールド上でのボール位置が表示された状態で前記使用者が床に置いたゴルフボールが画角に捕捉される段階と、前記携帯端末機が前記捕捉されたゴルフボールをオブジェクトとして認識する段階と、前記使用者がゴルフボールを移動させることによって、前記携帯端末機が前記オブジェクトとして認識されたゴルフボールが前記拡張現実映像上に表示されたボール位置に位置するかを感知する段階と、前記オブジェクトとして認識されたゴルフボールが前記拡張現実映像上に表示されたボール位置に位置することが感知された場合に、前記フィールド上のボールレディとなる段階を含む。
【0023】
一方、本発明の一実施例によるハイブリッドゴルフシステムに用いられる携帯端末機の制御方法は、使用者が実際にゴルフプレーができるように設けられたフィールドと、前記フィールドの一側に備えられて仮想ゴルフコースでのゴルフプレーができるように設けられたスクリーンゴルフモジュールによるハイブリッドゴルフシステムに利用される携帯端末機の制御方法として、前記スクリーンゴルフモジュールでのゴルフプレーによる仮想ゴルフコース上での使用者のボール位置情報を伝送してもらう段階と、送信された仮想ゴルフコース上でのボール位置に対応するフィールド上でのボール位置を算出する段階と、拡張現実を実行させ、前記拡張現実映像上に前記フィールド上でのボール位置を表示する段階と、前記フィールド上に置かれたゴルフボールをオブジェクトとして認識し、前記認識された ゴルフボールが前記表示されたボール位置に位置する場合、前記ゴルフボールが目標位置に位置していると判断するフィールド上のボールレディを行う段階とを含む。
【0024】
前記拡張現実映像上に前記フィールド上でのボール位置を表示する段階は、当該使用者のショットの順番になったとき、当該使用者にショット案内を行う段階と、前記ショット案内をした後、前記携帯端末機のGPSを利用した位置情報と前記フィールド上でのボール位置情報を利用して前記携帯端末機で実行される拡張現実映像上に前記フィールド上でのボール位置を示すボール位置表示を表示する段階を含む。
【0025】
一方、本発明の一実施例によるハイブリッドゴルフシステムは、使用者が実際にゴルフプレーができるように設けられたフィールドの一側に備えられ、仮想ゴルフコースでのゴルフプレーができるように設けられたスクリーンゴルフモジュールと、前記スクリーンゴルフモジュールに備えられ、前記仮想ゴルフコースと前記使用者のゴルフプレーによる仮想ゴルフシミュレーション映像を具現するシミュレーターと、前記シミュレーターから前記仮想ゴルフコース上での使用者のボール位置情報を送信され、前記伝送された仮想ゴルフコース上でのボール位置に対応するフィールド上でのボール位置を算出し、拡張現実を実行させて拡張現実映像上に前記フィールド上でのボール位置を表示し、前記フィールド上に置かれたゴルフボールをオブジェクトとして 認識し、前記認識されたゴルフボールが前記表示されたボール位置に位置する場合、前記ゴルフボールが目標位置に位置していると判断するフィールド上のボールレディをする携帯端末機とを含む。
【発明の効果】
【0026】
本発明によるハイブリッドゴルフシステム、これに利用される携帯端末機の制御方法及びハイブリッドゴルフシステムで使用者の携帯端末機を利用してフィールド上ボール位置させる方法は、実際にゴルフプレーができる実際のフィールドとスクリーンゴルフシステムを結合したハイブリッドゴルフシステムにおいて、別の装備なしで簡単かつ効果的に仮想ゴルフコース上のボール位置に対応するフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させることができるようにする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の一実施例によるハイブリッドゴルフシステムの構成を示した図面。
【
図2】
図1に示したハイブリッドゴルフシステムの制御系統をブロックを示した図面。
【
図3】
図1に示したスクリーンゴルフモジュールの内部で使用者がスクリーンに投影された映像を見ながら仮想ゴルフプレーをすることを示した図面。
【
図4】本発明の一実施例によるハイブリッドゴルフシステムを通じて4人の使用者が一緒にゴルフラウンドをする場合、各使用者の仮想ゴルフコース上のボール位置に対応して各使用者の携帯端末機から算出されたフィールド上のボール位置を示した図面。
【
図5】本発明の一実施例によるハイブリッドゴルフシステムで、使用者の携帯端末機を利用してフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させる方法を示した図面。
【
図6】
図5に続いてフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させる方法を示した図面。
【
図7】本発明の一実施例によるハイブリッドゴルフシステムで、使用者の携帯端末機を利用してフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させる方法に関するプロセスに関するフローチャート。
【
図8】
図7に続いてゴルフボールを位置させる方法に関して示したフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明によるハイブリッドゴルフシステム、これに利用される携帯端末機の制御方法及びハイブリッドゴルフシステムで使用者の携帯端末機を利用してフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させる方法に関する具体的な内容を図面を参照して詳しく説明する。
【0029】
まず、
図1及び
図2を参照して本発明の一実施例によるハイブリッドゴルフシステムの構成について説明する。
【0030】
図1は本発明の一実施例によるハイブリッドゴルフシステムの構成を示し、
図2は
図1に示したハイブリッドゴルフシステムの制御系統を示す。
【0031】
図1に示したように、本発明の一実施例によるハイブリッドゴルフシステムは、使用者が実際のゴルフプレーができるように設けられた実際のフィールド200と、実際のフィールド200の一側に備えられて使用者が仮想ゴルフコースでのゴルフプレーができる仮想ゴルフシミュレーション装置を備えるスクリーンゴルフモジュール100を含むことができる。
【0032】
前述したスクリーンゴルフモジュール100は、通常のスクリーンゴルフシステムに関する構成、すなわち仮想のゴルフコース映像を前方のスクリーンに投影し、使用者が打席120からスクリーンに向かってボールを打撃するとセンシング装置がこれをセンシングし、そのセンシング結果に基づいて前述した仮想ゴルフコース映像上で仮想のボールが移動するシミュレーション映像を具現することで、使用者が仮想のゴルフプレーができるようにする仮想ゴルフシミュレーション装置に関する構成を含む。
【0033】
スクリーンゴルフモジュール100は、その一方に出入口110を備えたボックス形態やブース形態で備えられるし、すべての面が閉鎖された形態でもあり、一部が開放された形態でもありうる。
【0034】
スクリーンゴルフモジュール100は、実際のフィールド200を眺める面にスクリーン300を備えるように構成することができる。
【0035】
スクリーン300は、スクリーンゴルフモジュール100の内部に備えられた映像出力装置420(例えば、ビームプロジェクターなど)によって出力される仮想ゴルフコースに関する映像及びその仮想のゴルフコースで行われるシミュレーション映像iVGを投影して使用者に提供することができる。
【0036】
一方、実際のフィールド200は、実際のゴルフコースの一ホール全体の一部領域として具現することができ、
図1に示したようにグリーン210とホールカップ212を含むように形成することができ、グリーン210周辺のフェアウェイ、ラフ、バンカーなどの周辺領域220を含め、使用者がアプローチショット及びパッティングができるように備えることができる。
【0037】
本発明の一実施例によるハイブリッドゴルフシステムは、使用者がスクリーンゴルフモジュール100で仮想のゴルフコースを通じて一部ゴルフプレーを行い、残りのゴルフプレーは実際のフィールド200で行うことができるようにする。
【0038】
PAR-4ホールでゴルフプレーを行う場合、使用者はスクリーンゴルフモジュール100でPAR-4ホールの仮想ゴルフコースで仮想ゴルフプレー(使用者が打席からスクリーンに向かってゴルフショットをし、センシング装置が打撃されたボールを感知してシミュレーションする方式で行うゴルフプレー)を行い、PAR-4ホールの残りの部分でのゴルフプレーは使用者が実際のフィールド200に直接移動して実際のフィールド200上で行う。
【0039】
例えば、PAR-4ホールのティーショットとセカンドショットはスクリーンゴルフモジュール100で仮想のゴルフコースを通じた仮想のゴルフプレーで行い、サードショット(アプローチショット)とパッティングは使用者がスクリーンゴルフモジュール100から実際のフィールド200に移動してその実際のフィールド200上で続いてゴルフプレーを行うことができる。
【0040】
本発明の一実施例によるハイブリッドゴルフシステムは、使用者各自が所持する携帯端末機を利用する。ここで携帯端末機は使用者各自のスマートフォンやタブレットなどのような個人携帯移動通信端末機でもあり、ハイブリッドゴルフシステムを利用する使用者各自に別途支給された専用端末機でもありうる。 ただし、携帯端末機が前述した専用端末機の場合、GPSモジュール、カメラなどの構成を含めスマートフォンやタブレットのようにアプリケーションを実行させることができる端末機であることが望ましい。
【0041】
図2に示したように、どのような形態の端末機でも、各使用者は自分の携帯端末機(M1、M2、M3、M4)を所持した状態でゴルフプレーをすることが望ましい。それぞれの携帯端末機(M1、M2、M3、M4)はシミュレータ400の通信部404を通じて制御部401と無線通信するように構成することができる。
【0042】
各使用者の携帯端末機(M1、M2、M3、M4)は本発明の一実施例によるハイブリッドゴルフシステムの利用のためのアプリケーションを実行しログインをしてシミュレータの通信部404と無線通信のための設定があらかじめ行われるようにすることが望ましい。
【0043】
図1及び
図2に示したように、スクリーンゴルフモジュール100の内部に備えられるシミュレーター400は、制御部401と映像処理部402とデータ保存部403とを含み、制御部401はセンシング装置410からセンシングデータを受け取るように構成することができる。 制御部401は通信部404を通じて各使用者の携帯端末機(M1、M2、M3、M4)とそれぞれ通信しながらデータをやりとりできるように構成されることができる。
【0044】
図3は、
図1に示したスクリーンゴルフモジュール100の内部で使用者Uがスクリーン300に投影された映像iVGを見ながら仮想ゴルフプレーをすることを示している。
【0045】
センシング装置410は、使用者のゴルフスイングによってゴルフクラブ及びボールのうち少なくとも一つの動きをセンシングするカメラ基盤の装置として具現できる。カメラの画角内で使用者Uが打席120でゴルフマット122上に置いたゴルフボールをゴルフショットによって打撃すれば、カメラは打撃されたゴルフボール1に対する映像を撮影して収集し、センシング装置は収集された映像に対するイメージ処理と分析を遂行してゴルフボール1の移動に対するセンシング情報を算出して制御部401に伝達する。
【0046】
使用者が仮想ゴルフシミュレーション環境を設定するために操作したり、仮想ゴルフラウンド過程でエイミング調整をするために操作する手段として操作装置(未図示)がさらに備えられることもできる。
【0047】
データ保存部403は仮想ゴルフシミュレーションの映像具現に必要なすべてのデータを保存し、実際のゴルフ場を映像化した仮想ゴルフコースに関するデータと、仮想ゴルフコースの地形情報に関するデータなどを保存して、使用者が選択した仮想ゴルフコースで仮想ゴルフラウンドができるようにする仮想環境を具現できるデータを提供できる。
【0048】
データ保存部403は、仮想ゴルフコースに関する様々なデータをすべて保存するように構成することもでき、ネットワークを通じてサーバー(未図示)から仮想ゴルフコースに関する様々なデータなどを伝送してもらって一時保存するように構成することもできる。
【0049】
映像処理部402はデータ保存部403に保存された仮想ゴルフコースに関するデータを利用してスクリーン画面上に仮想ゴルフコースに関する映像を具現するよう情報処理を行い、使用者が打撃したゴルフボールに対する軌跡が仮想ゴルフコースでシミュレーションされる映像で具現されるよう情報処理を行う。
【0050】
映像処理部402によって処理された映像は、プロジェクターのような映像出力装置420を通じて出力されてスクリーン300に投影され、使用者Uがスクリーンシャッター300に投影された映像iVGを見ることができるようにする。
【0051】
映像処理部402は、一つの独立した装置で映像処理機能を遂行するモジュール化された一つの部品として具現されることもでき、それ自体が一つの独立した装置として具現されることもできる。
【0052】
制御部401は仮想ゴルフシミュレーションのためのすべての処理のための制御を担当し、センシング装置410のセンシング結果によって運動するゴルフボールに対するセンシング情報と、物理エンジンに基づいて仮想ゴルフコースで仮想ボールが移動するシミュレーションが行われるようにするための各種演算及び制御を行う。 このような各種演算と制御に基づいて仮想のゴルフコースで仮想のボールがセンシング装置のセンシング結果と物理エンジンによってシミュレーションされる映像iVGが具現される。
【0053】
制御部401は仮想ゴルフコースを利用した仮想ゴルフプレー過程で使用者が実際のフィールドでフィールドプレーをする要件が充足されるかを判断し、フィールドプレーの要件が充足された場合、使用者がフィールド200に移動してフィールドプレーをするようにスクリーン映像iVGを通じて映像/音声で案内することができる。
【0054】
前述したフィールドプレーが開始される場合、シミュレーター400の制御部401は、各使用者の携帯端末機(M1、M2、M3、M4)にフィールドプレーの開始信号を伝送し、仮想ゴルフプレー過程での各種情報、すなわち仮想ゴルフコースに対するマップ情報、各使用者の仮想ゴルフコース上でのボール位置情報、スコア情報などを伝送して各携帯端末機を通じたフィールドプレーが可能になるようにすることができる。
【0055】
複数の使用者が一緒にゴルフラウンドをする場合、すべての使用者のボール(映像上の仮想のボール)が仮想ゴルフコース上であらかじめ設定された範囲、例えばホールカップ(仮想ゴルフコースのグリーン上のホールカップ)を基準にあらかじめ設定された半径範囲内に位置する場合に前述したフィールドプレーが開示されることができる。
【0056】
フィールドプレーが開始されると、各使用者の携帯端末機(M1、M2、M3、M4)はシミュレータ400の通信部404から仮想ゴルフコース上での各使用者のボール位置情報を伝送してもらい、その伝送を受けた各使用者の仮想ゴルフコース上でのボール位置に対応するフィールド200上でのボール位置を算出する。
【0057】
図4は4人の使用者が一緒にゴルフラウンドをする場合、各使用者の仮想ゴルフコース上のボール位置に対応して各使用者の携帯端末機(M1、M2、M3、M4)から算出されたフィールド200上のボール位置(P1、P2、P3、P4)の一例を示したものである。
【0058】
各使用者の携帯端末機(M1、M2、M3、M4)はフィールド200空間を座標空間として各使用者のボール位置(P1、P2、P3、P4)情報を保存する。
【0059】
各使用者の携帯端末機(M1、M2、M3、M4)はGPS位置情報モジュールを内蔵して座標空間上での位置情報を知ることができ、
図4ではそれぞれの携帯端末機(M1、M2、M3、M4)の座標空間上での位置(pm1、pm2、pm3、pm4)を例示している。 すなわち、pm1はM1携帯端末機の位置、pm2はM2携帯端末機の位置、pm3はM3携帯端末機の位置、そしてpm4はM4携帯端末機の位置をそれぞれ示す。
【0060】
図4に示したように、フィールド200を含む座標空間上で各ボール位置(P1、P2、P3、P4)の情報と各携帯端末機の位置(pm1、pm2、pm3、pm4)情報に基づいて各携帯端末機は拡張現実映像を通じてそれぞれのボール位置(P1、P2、P3、P4)を表示して使用者に提供することができる。
【0061】
各携帯端末機はホールカップ212の位置からフィールド200上の各ボール位置(P1、P2、P3、P4)の距離情報を通じてショット順序を把握し、ショットをする番になった使用者の携帯端末機が該当使用者にショット案内をし、そのショット案内をした携帯端末機が拡張現実映像を通じて該当使用者のフィールド上ボール位置を表示して使用者に提供することができる。
【0062】
図4に示した例で、ショット順序はP1→P3→P2→P4だが、一番目のショットをする番はM1携帯端末機の使用者であるため、M1携帯端末機が該当使用者にショット案内をして拡張現実映像を実行して該当使用者のフィールド上のボール位置であるP1位置を拡張現実映像上に表示することができる。
【0063】
この時、他の使用者の携帯端末機はショット待機状態にあることができ、ショット待機状態では該当ボール位置を表示しなかったり拡張現実映像を実行させないことができる。
【0064】
前述したように、M1携帯端末機が拡張現実映像を実行して該当使用者のフィールド上のボール位置であるP1位置を表示する場合について
図5で示している。
【0065】
図5の(a)と(b)で示したように、携帯端末機M1が拡張現実映像iARを実行する場合、携帯端末機M1のカメラを通じてその画角の映像を画面に示すが、この時携帯端末機M1は該当使用者のボール位置に該当する「ボール位置表示」iBPを拡張現実映像iAR上に表示して示す。
【0066】
拡張現実映像iAR上のボール位置表示iBPは、該当携帯端末機の位置を基準とする座標空間上での位置を表示したものであり、ボール位置は座標空間上に固定された位置なので、携帯端末機M1を
図5の(a)と(b)に示したようにあちこち動いてもその位置iBPは固定されている。
【0067】
使用者はフィールドプレーが開始されてフィールド200に移動した後、自分の携帯端末機がショット案内をすることによって拡張現実映像を実行させることができ(自動的に実行されることもできる)、拡張現実画面iARに表示が現れることを確認できる。
【0068】
もし、フィールド上のボール位置と使用者の位置(該当使用者の携帯端末機の位置)が互いに一定距離以上離れている場合、使用者が自分のボール位置をより簡単に見つけられるように映像iAR上のボール位置表示iBPの大きさを大きく表すことができ、使用者が移動してフィールド上のボール位置と使用者の位置が近づくほどボール位置表示iBPの大きさをますます小さく表示できる。 すなわち、使用者の携帯端末機によって実行される拡張現実映像iAR上に表示されるボール位置の表示iBPは、フィールド上でのボール位置P1と携帯端末機M1との間の距離が遠いほど大きく表示され、使用者が携帯端末機M1を持ってフィールド上でのボール位置P1に近づくことによって拡張現実映像iAR上に表示されるボール位置の表示iBPが小さくなるようにすることができる。
【0069】
使用者が自分の携帯端末機M1を持ってボール位置側に移動してある程度近づいた時、
図6の(a)に示したように使用者がフィールド上の任意の位置にゴルフボールGBを置き、携帯端末機M1のカメラ画角内でゴルフボールGBが捕捉されると、拡張現実映像iAR上にゴルフボールが現れるようになり、携帯端末機M1ではそのゴルフボールをオブジェクトiGBと認識することができる。
【0070】
使用者がゴルフボールGBを移動させることによって、携帯端末機M1はその認識されたゴルフボールオブジェクトiGBが拡張現実映像上に表示されたボール位置表示iBPに位置するかを感知し、使用者は拡張現実映像iARを見ながらボール位置表示iBPにゴルフボールオブジェクトiGBが位置するようにゴルフボールGBを移動させることができる(ゴルフクラブなどにゴルフボールを移動させることができる)。
【0071】
図6の(b)に示したように、ゴルフボールオブジェクトiGBがボール位置表示iBPに位置するようになれば、ゴルフボールGBがフィールド上のボール位置に位置するようになったと見て、フィールド上のボールレディをすることになる。
【0072】
前述したフィールド上のボールレディはゴルフボールがフィールド上のボール位置に位置してゴルフショットをする準備ができたことを示し、フィールド上のボールレディになると携帯端末機M1の画面映像にこれを示す表示や点滅などが現れるようにし、使用者はこれを見てゴルフボールGBがフィールド上のボール位置に位置していることが分かり、その位置でゴルフショットができる。
【0073】
このような方式で使用者はフィールドプレー時、自分の携帯端末機を利用して拡張現実を通じて自分がゴルフショットができるボール位置を正確に探して自らゴルフボールを位置させることができる。
【0074】
前述したようにM1携帯端末機の使用者に対してフィールド上のボールレディになれば、そのボールレディになったという情報が他の携帯端末機で共有され、次のショット番に該当する使用者の携帯端末機は該当使用者にショット案内をし、拡張現実を通じて該当使用者のフィールド上のボール位置を拡張現実映像を通じてボール位置表示として提供することができる。
【0075】
図4に示した例で、P1ボール位置はすでにボールレディになっているので、次のショット順序であるP3ボール位置についてM3携帯端末機がショット案内をして拡張現実映像上でP3位置を表示し、前述したようなフィールド上ボールレディに関するプロセスと同じ方式でM3携帯端末機の使用者がP3位置でボレーディができるよう拡張現実映像を通じて情報を提供する。
【0076】
各使用者が各自のフィールド上のボール位置でそれぞれボールレディを完了し、それぞれゴルフショットをした後には、フィールド200の周辺に設置された別のセンシングシステムによって各使用者の打数を感知することができ、すべての使用者がホールアウトされた時、前述したセンシングシステムが感知した各使用者の打数情報をシミュレーターの制御部に伝達して仮想ゴルフコースでプレーした結果と合算してスコアを算出することができる。
【0077】
一方、
図7及び
図8を参照して本発明の一実施例によるハイブリッドゴルフシステムで使用者の携帯端末機を利用してフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させる方法について説明する。
【0078】
図7はスクリーンゴルフモジュール内での仮想ゴルフコースを通じたゴルフプレーのプロセスを示したフローチャートであり、
図8は3人の使用者がプレーをする場合においてフィールドプレーをする過程で各フィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させる方法に関するプロセスを示したフローチャートである。
【0079】
図7に示したように、まずスクリーンゴルフモジュール内で仮想ゴルフシミュレーション装置を利用して使用者がゴルフラウンドをする仮想ゴルフコースを選択し、ゴルフラウンドを始める(S100)。
【0080】
スクリーンに前述したように選択された仮想ゴルフコースに対する映像が投影され(S110)、使用者がスクリーンに向かってゴルフショットをすることによってセンシング装置がその打撃されたゴルフボールをセンシングする(S120)。
【0081】
シミュレーターは、センシング装置のセンシング結果を利用して仮想ゴルフコースで仮想のボールが移動するシミュレーション映像を具現する(S130)。
【0082】
もし、シミュレーション映像上で仮想ボールが仮想ゴルフコース上のグリーン周辺の所定範囲内に安着された場合(S140)、すべての使用者のボールが仮想ゴルフコース上のグリーン周辺の所定範囲内に安着したか確認して(S150)、すべての使用者のボールが仮想ゴルフコース上のグリーン周辺の所定範囲内に安着した場合、前述した仮想ゴルフコースでのプレーに続きフィールドでのフィールドプレーが開始される(S160)。
【0083】
前述したようにフィールドプレーが開示されることにより、シミュレーターの制御部は各使用者の仮想ゴルフコース上でのボール位置情報などを各使用者の携帯端末機に伝送する(S170)。
【0084】
図8では3人の使用者(第1使用者と、第2使用者と、第3使用者)がそれぞれ自分の携帯端末機を利用してフィールドプレーをする場合を示している。 使用者が2人であれ3人であれ4人であれ方式は皆同じだ。
【0085】
前述した
図7のS160段階に続き、各使用者の携帯端末機は前述したように伝送された各使用者の仮想ゴルフコース上でのボール位置に対応するフィールド上のボール位置を算出する(S200)。
【0086】
まず、第1使用者がショットをする番である場合(S210)、第1使用者の携帯端末機でショット案内をし、残りの使用者の携帯端末機はショット待機ができる(S211)。 ここでショット待機をするということは、携帯端末機が他の使用者がショットをするまで待機しろという案内をしたり、拡張現実映像を非活性化状態で処理することを含むことができる。
【0087】
前述したようにS211段階で第1使用者の携帯端末機がショット案内をした後、第1使用者の携帯端末機は拡張現実を実行し(S212)、その実行された拡張現実の映像上に第1使用者のフィールド上ボール位置に該当する「ボール位置表示」を表示する(S213)。これについては
図5で示し、これについて説明したことがあるので、これ以上の具体的な説明は省略する。
【0088】
第1使用者は自分が所持していたゴルフボールを床に置くことができ、携帯端末機のカメラがそのゴルフボールを捕捉してオブジェクトと認識できる(S214)。
【0089】
携帯端末機がゴルフボールオブジェクトを認識した場合、使用者は携帯端末機の拡張現実映像上の「ボール位置表示」と「ゴルフボールオブジェクト」を確認しながらゴルフボールを移動させることができ、携帯端末機はゴルフボールオブジェクトがフィールド上のボール位置、すなわち「ボール位置表示」に位置するかを感知できる(S215)。
【0090】
携帯端末機の拡張現実映像上でゴルフボールオブジェクトがボール位置表示に位置するようになれば、第1使用者のゴルフボールに対する「フィールド上ボールレディ」が行われるようになり(S216)、携帯端末機はボールレディになったことを第1使用者に知らせることができる。
【0091】
第1使用者は前述したようにボールレディが行われた後、その位置(ボール位置表示に対応する「フィールド上ボール位置」)に置かれたゴルフボールを打撃してフィールドプレーを行うことができる(S217)。
【0092】
第1使用者に対するボレーディが行われた後、次のショット順序に該当する使用者の携帯端末機が該当使用者にショット案内をすることができる。
【0093】
すなわち、第1使用者の次の番が第2使用者である場合(S220)、第2使用者の携帯端末機でショット案内をし、残りの使用者の携帯端末機はショット待機ができる(S221)。
【0094】
第2使用者の携帯端末は拡張現実を実行し(S222)、その実行された拡張現実の映像上に第2使用者の「フィールド上ボール位置」に対応する「ボール位置表示」を表示する(S223)。
【0095】
第2使用者は自分が所持していたゴルフボールを床に置くことができ、携帯端末機のカメラがそのゴルフボールを捕捉してオブジェクトと認識できる(S224)。
【0096】
携帯端末機がゴルフボールオブジェクトを認識した場合、使用者は携帯端末機の拡張現実映像上のボール位置表示とゴルフボールオブジェクトを確認しながらゴルフボールを移動させることができ、携帯端末機はゴルフボールオブジェクトがボール位置表示(フィールド上のボール位置に対応)に位置するかを感知できる(S225)。
【0097】
携帯端末機の拡張現実映像上でゴルフボールオブジェクトがボール位置表示に位置するようになれば、第2使用者のゴルフボールに対する「フィールド上ボールレディ」が行われるようになり(S226)、携帯端末機はボールレディになったことを第2使用者に知らせることができる。
【0098】
第2使用者は前述したようにボールレディが行われた後、その位置(ボール位置表示に対応する「フィールド上ボール位置」)に置かれたゴルフボールを打撃してフィールドプレーを行うことができる(S227)。
【0099】
第2使用者の次の番が第3使用者である場合(S230)、第3使用者の携帯端末機でショット案内をし、残りの使用者の携帯端末機はショット待機ができる(S231)。
【0100】
第3使用者の携帯端末は拡張現実を実行し(S232)、その実行された拡張現実の映像上に第3使用者のフィールド上ボール位置に該当する「ボール位置表示」を表示する(S233)。
【0101】
第3使用者は自分が所持していたゴルフボールを床に置くことができ、携帯端末機のカメラがそのゴルフボールを捕捉してオブジェクトと認識できる(S234)。
【0102】
携帯端末機がゴルフボールオブジェクトを認識した場合、使用者は携帯端末機の拡張現実映像上のボール位置表示とゴルフボールオブジェクトを確認しながらゴルフボールを移動させることができ、携帯端末機はゴルフボールオブジェクトがボール位置表示(フィールド上のボール位置に対応)に位置するかを感知できる(S235)。
【0103】
携帯端末機の拡張現実映像上でゴルフボールオブジェクトがボール位置表示に位置するようになれば、第3使用者のゴルフボールに対する「フィールド上ボールレディ」が行われるようになり(S236)、携帯端末機はボールレディになったことを第3使用者に知らせることができる。
【0104】
第3使用者は前述したようにボールレディが行われた後、その位置(ボール位置表示に対応する「フィールド上ボール位置」)に置かれたゴルフボールを打撃してフィールドプレーを行うことができる(S237)。
【0105】
以上説明したように、本発明によるハイブリッドゴルフシステム、これに利用される携帯端末機の制御方法及びハイブリッドゴルフシステムで使用者の携帯端末機を利用してフィールド上ボール位置させる方法は、実際にゴルフプレーができる実際のフィールドとスクリーンゴルフシステムを結合したハイブリッドゴルフシステムにおいて、別の装備なしで簡単かつ効果的に仮想ゴルフコース上のボール位置に対応するフィールド上のボール位置にゴルフボールを位置させることができるという点に特徴がある。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本発明によるハイブリッドゴルフシステム、これに利用される携帯端末機の制御方法及びハイブリッドゴルフシステムで使用者の携帯端末機を利用してフィールド上ボール位置させる方法は、 ゴルフと関連した産業分野および仮想のゴルフシミュレーションを基盤にゴルフプレーを楽しめる、いわゆるスクリーンゴルフ産業分野などに利用できる。