(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】オーディオプラグ
(51)【国際特許分類】
H01R 24/58 20110101AFI20240925BHJP
【FI】
H01R24/58
(21)【出願番号】P 2023025780
(22)【出願日】2023-02-22
【審査請求日】2023-04-13
(32)【優先日】2022-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】523063874
【氏名又は名称】呉 豐廷
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】弁理士法人服部国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】呉 豐廷
【審査官】山下 寿信
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0213118(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第101997246(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0106189(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0234522(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 24/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電材料で作られた先端端子を含み、前記先端端子は、軸線に沿って設けられた先端接点部と、前記軸線に平行で且つ前記先端接点部から後ろへ向かって延在する直棒状の先端脚部とを有する、先端極ユニットと、
前記軸線に沿って配列され、且つ前記先端極ユニットの後方に連結され、前記先端脚部を穿伸させて通す3つのリング極ユニットであって前記リング極ユニットの構造は同じであり、各前記リング極ユニットは、導電材料で作られたリング端子と、絶縁材料で作られた絶縁リングとを含み、前記リング端子は、環形状を呈し且つ前記絶縁リングを挿入するリング接点部と、前記軸線に平行で且つ前記リング接点部から後ろへ向かって延在する直棒状のリング脚部とを有し、前記絶縁リングは前記リング端子と前記先端端子の間、又は前記リング端子と隣接する前記リング端子の間に媒介するように設置されている前記リング極ユニットと、
前記リング極ユニットの前記先端極ユニットから離れた一端に前記軸線に沿って設置され、且つ前記先端脚部と前記リング脚部を穿伸させて通すスリーブ極ユニットであって、導電材料で作られたスリーブ端子と、絶縁材料で作られた絶縁スリーブとを含み、前記スリーブ端子は、管状を呈し且つ前記絶縁スリーブを設置するスリーブ接点部と、前記軸線に平行で且つ前記スリーブ接点部から後ろへ向かって延在するスリーブ脚部とを有し、前記絶縁スリーブは前記スリーブ接点部と隣接する前記リング端子の間に媒介するように設置されている前記スリーブ極ユニットとを含むオーディオプラグ。
【請求項2】
前記先端端子の前記先端脚部と前記リング端子の前記リング脚部とは互いに90度の角度間隔を呈して前記軸線を取り囲んでいる、請求項1に記載のオーディオプラグ。
【請求項3】
前記先端端子の前記先端脚部の横断面は中実の扇形を呈し且つ円心は前記軸線に向いており、各前記リング端子の前記リング脚部の横断面は中実の扇形を呈し且つ円心は前記軸線に向いている、請求項2に記載のオーディオプラグ。
【請求項4】
各前記絶縁リングは、前記リング接点部内に入れ込むリング仕切り部と、前記リング仕切り部の前端から半径方向の外側に向かい、さらに軸方向で前に向かって突出しているリングスペーサー部と、を有し、前記リング仕切り部は、4つの等しい角度間隔を画定しており、且つ前記先端脚部と前記リング脚部のそれぞれを穿伸させるリング通し溝を有し、各前記リング通し溝の横断面は扇形を呈しており、前記リングスペーサー部は、前記リング接点部と隣接する前記先端接点部の間、又は前記リング接点部と隣接する前記リング接点部の間に媒介するように設置されている、請求項3に記載のオーディオプラグ。
【請求項5】
各前記リング端子の前記リング脚部は、前記リング接点部の内面から半径方向に前記軸線の方向に向かって突設されている、請求項4に記載のオーディオプラグ。
【請求項6】
前記絶縁スリーブの構造は各前記絶縁リングと同じであり、前記スリーブ接点部内に入れ込むスリーブ仕切り部と、前記スリーブ仕切り部から半径方向の外側に向かい、さらに軸方向に突出しているスリーブスペーサー部と、を有し、前記スリーブ仕切り部は、4つの等しい角度間隔を画定しており、且つ前記先端脚部と前記リング脚部のそれぞれを穿伸させるスリーブ通し溝を有しており、前記スリーブスペーサー部は、前記スリーブ接点部の前端と隣接する前記リング接点部の間に媒介するように設置されている、請求項4に記載のオーディオプラグ。
【請求項7】
前記スリーブ極ユニットは
、前記スリーブ接点部の後端に套設され且つ前記先端脚部と前記リング脚部
とを穿伸させて通すもう1つの絶縁スリーブをさらに含み、
前記もう1つの絶縁スリーブは、前記絶縁スリーブと同じ構造であり且つ套設する方向を逆向きにしている、請求項1又は6に記載のオーディオプラグ。
【請求項8】
前記先端極ユニットは、前記先端脚部に平行で且つ前記先端接点部から後ろへ向かって延在して直棒状を呈している少なくとも1つの位置決め棒を含み、少なくとも1つの前記位置決め棒は、隣接する前記リング極ユニットの前記絶縁リング内に挿して設置される、請求項1に記載のオーディオプラグ。
【請求項9】
前記スリーブ端子は、前記スリーブ接点部上に形成された第1係止部を有し、
さらに、絶縁材料で作られた係合ユニットを含み、前記係合ユニットは、前記スリーブ極ユニットの外周に結合され、さらに内側表面に形成され且つ前記第1係止部に係合して位置決めされる第2係止部と、外側表面に形成されたねじ山部と、を含む、請求項1に記載のオーディオプラグ。
【請求項10】
前記スリーブ端子の前記スリーブ脚部は、前記先端脚部及び前記リング脚部の外側に間隔をあけて位置している、請求項1に記載のオーディオプラグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラグに関し、特にオーディオケーブルに接続するための多極端子を含むオーディオプラグに関する。
【背景技術】
【0002】
図1及び
図2を参照すると、特許文献1が開示する既存のオーディオプラグ1は、複数のリード線端部を有するオーディオケーブル(図示しない)に接続するのに適しており、これによりオーディオ信号を伝送するものである。オーディオプラグ1は、軸線10に沿って連結して設けられた第1端子11、第2端子12、第3端子13、第4端子14、第5端子15、第1端子11から第5端子15の間で隣接し合う2つの端子間に媒介するようにそれぞれ設けられた4つの絶縁リング16、及び第5端子15に接続された係合ホルダ17を含む。
【0003】
第1端子11は、第1接点部111と、第1接点部111の中心から後ろへ向かって延在し且つ丸棒状を呈する第1脚部112とを有する。第2端子12は、第2接点部121と、第2接点部121の中心から後ろへ向かって延在し且つ丸管状を呈しており、第1脚部112を同軸に穿伸するための第2脚部122とを有する。第3端子13は、第3接点部131と、第3接点部131の後端側縁部から後ろへ向かって延在し且つ円弧片状を呈する第3脚部132とを有する。第4端子14は、第4接点部141と、第4接点部141の下後端側縁部から後ろへ向かって延在し且つ円弧片状を呈する第4脚部142とを有する。第5端子15は、円筒状を呈しており、第1脚部112、第2脚部122、第3脚部132及び第4脚部142を穿伸させて通す。
【0004】
しかしながら、第1端子11、第2端子12、第3端子13、第4端子14及び第5端子15の構造はすべて異なっているため、製造コストが高い。またさらに、第1脚部112は丸棒状を呈し、第2脚部122は丸管状を呈し、第3脚部132と第4脚部142はいずれも円弧片状であるため、オーディオケーブルのリード線端部のそれぞれをはんだ付けする際に位置決めが難しく、リード線端部は角度をつけて曲げないと位置決めしてはんだ付けできないことが多いため、組み立てが難しいうえに、はんだ付け部分にもねじれによる断線が生じやすい。そのため、上述のオーディオプラグ1のような従来設計には改良の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述に鑑みてなされたものであり、その目的は、先行技術における少なくとも1つの欠点を克服し得るオーディオプラグを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のオーディオプラグは、先端極ユニットと、3つのリング極ユニットと、スリーブ極ユニットと、を含む。
【0008】
先端極ユニットは、導電材料で作られた先端端子を含み、先端端子は、軸線に沿って設けられた先端接点部と、軸線に平行で且つ先端接点部から後ろへ向かって延在する直棒状の先端脚部と、を有する。
【0009】
リング極ユニットは軸線に沿って配列され、且つ先端極ユニットの後方に連結されており、先端脚部を穿伸させて通す。リング極ユニットの構造は同じであり、各リング極ユニットは、導電材料で作られたリング端子と、絶縁材料で作られた絶縁リングと、を含み、リング端子は、環形状を呈し且つ絶縁リングを挿入するリング接点部と、軸線に平行で且つリング接点部から後ろへ向かって延在する直棒状のリング脚部と、を有し、絶縁リングはリング端子と先端端子の間、又はリング端子と隣接するリング端子の間に媒介するように設置されている。
【0010】
スリーブ極ユニットは、リング極ユニットの先端極ユニットから離れた一端に軸線に沿って設置され、且つ先端脚部とリング脚部を穿伸させて通し、スリーブ極ユニットは、導電材料で作られたスリーブ端子と、絶縁材料で作られた絶縁スリーブと、を含み、スリーブ端子は、管状を呈し且つ絶縁スリーブを設置するスリーブ接点部と、軸線に平行で且つスリーブ接点部から後ろへ向かって延在するスリーブ脚部と、を有し、絶縁スリーブはスリーブ接点部と隣接するリング端子の間に媒介するように設置されている。
【発明の効果】
【0011】
本発明の効果は以下のとおりである。本発明のオーディオプラグによると、リング端子の構造が同じであるため、製造しやすく、コストが下がる。また、先端脚部とリング脚部が互いに平行で且つ各々が直棒状を呈した設計になっており、複数のリード線端部をそれぞれ前に向けて直線的にはんだ付けさせるのに適しており、組み立てが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明の他の特徴と効果については、参照する図面の実施形態において明確に示されている。
【0013】
【
図1】特許文献1が開示する既存のオーディオプラグの分解斜視図である。
【
図2】既存のオーディオプラグを説明する縦断面図である。
【
図3】本発明のオーディオプラグの実施例を説明する背面からみた斜視図である。
【
図5】実施例とオーディオ接続線が組み立てられた状態を説明する部分縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0014】
図3から
図6を参照すると、本発明のオーディオプラグ2の実施例は、5極プラグ(TRRRSプラグ)であり、オーディオケーブル9と接続するのに適しており、これにより、限定しないが例えばアンプ又は電気楽器(図示しない)と電気的に接続され、且つオーディオジャック(図示しない)に軸線20の方向に沿って抜き取り可能に挿設することができ、オーディオ信号が伝送される。オーディオケーブル9は、複数のリード線端部91を有する。本実施例の図中で示す軸線20は前後方向に延在しているが、設計では方向を変えてもよく、ここでは説明を省略する。オーディオプラグ2は、先端極ユニット3と、3つのリング極ユニット4と、スリーブ極ユニット5と、係合ユニット6と、を含む。
【0015】
先端極ユニット3は、導電材料で一体成形された先端端子31と、3つの位置決め棒32(視角によって遮られている関係で、
図4には2つの位置決め棒32のみが示されている)と、を含む。先端端子31は、前端に位置し且つ軸線20に沿って設けられた先端接点部311と、軸線20に平行な先端脚部312と、を有する。先端脚部312は、先端接点部311の後端から後ろへ向かって偏心して一体的に延在し、直棒状を呈しており、その横断面は中実の扇形を呈し且つ円心は軸線20に向いている。位置決め棒32は先端脚部312に平行で且つ互いに90度の角度間隔を呈しており、各位置決め棒32は先端接点部311の後端から後ろへ向かって一体的に延在し、直棒状を呈しており、且つ長さは先端脚部312よりも短く、先端脚部312と協同させて4つの角でしっかり固定して位置決めするのに用いることができる。なお、位置決め棒32の数は3つに限定されず、実際の必要に応じて1つや2つにしてもよく、設置を省いてもよいことに注意されたい。
【0016】
リング極ユニット4は軸線20に沿って配列され、且つ先端極ユニット3の後方に連結されており、先端脚部312を穿伸させて通し、リング極ユニット4の構造は同じであり、且つ互いに90度回転させた方向で設置され、各リング極ユニット4は、導電材料で作られたリング端子41と、絶縁材料で一体成形された絶縁リング42と、を含む。リング端子41は、環形状を呈し且つ絶縁リング42を挿入するリング接点部411と、軸線20に平行で且つリング接点部411から後ろへ向かって一体的に延在する直棒状のリング脚部412と、を有する。リング脚部412は、リング接点部411の内面から半径方向に軸線20の方向に向かって突設され、さらに後ろへ向かって延びており、リング脚部412の横断面は中実の扇形を呈し且つ円心は軸線20に向いている。リング端子41のリング脚部412と先端端子31の先端脚部312は互いに90度の角度間隔を呈して軸線20を取り囲み、且つ同じ円上に形成されている。
【0017】
各絶縁リング42は、対応するリング端子41と先端端子31の間、又はリング端子41と隣接するリング端子41の間に媒介するように設置され、絶縁リング42は、リング接点部411内に入れ込むリング仕切り部421と、リング仕切り部421の前端から半径方向の外側に向かい、さらに軸方向で前に向かって突出しているリングスペーサー部422と、を有している。リングスペーサー部422は、1つの角が欠けた略「円の中に十字型のCircled Plus」形状の筒体を呈し、4つの等しい角度間隔を画定しており、且つ先端脚部312とリング脚部412のそれぞれを穿伸させるリング通し溝423を提供することができ、各リング通し溝423の横断面は扇形を呈している。リングスペーサー部422は、リング接点部411と隣接する先端接点部311の間、又はリング接点部411と隣接するリング接点部411の間に媒介するように設置されている。なお、先端接点部311に近接する絶縁リング42の4つのリング通し溝423のうち、1つのリング通し溝423は先端脚部312を穿伸させるのに提供され、残りの3つのリング通し溝423は位置決め棒32を挿入して位置決めするのに提供される。
【0018】
スリーブ極ユニット5は、リング極ユニット4の先端極ユニット3から離れた一端に軸線20に沿って設置され、且つ先端脚部312とリング脚部412を穿伸させて通し、スリーブ極ユニット5は、導電材料で一体成形されたスリーブ端子51と、絶縁材料で一体成形された2つの絶縁スリーブ52と、を含む。スリーブ端子51は、軸線20を取り囲むように管状を呈し且つ両端がそれぞれ絶縁スリーブ52を設置するスリーブ接点部511と、軸線20に平行で且つスリーブ接点部511の後端から後ろへ向かって一体的に延在するスリーブ脚部512と、スリーブ接点部511の外側表面に形成された第1係止部513を有する。スリーブ脚部512は、先端脚部312及びリング脚部412と互いに平行であり、且つスリーブ脚部512は間隔を空けて外側に位置している。
【0019】
絶縁スリーブ52の構造は同じで且つ方向が反対になっており、そのうちの1つの絶縁スリーブ52は、スリーブ接点部511の前端と隣接するリング端子41の間に媒介するように設置され、もう1つの絶縁スリーブ52は、逆向きにスリーブ接点部511の後端に套設されている。各絶縁スリーブ52は、構造が各絶縁リング42と同じであり、且つスリーブ接点部511内に入れ込むスリーブ仕切り部521と、スリーブ仕切り部521から半径方向の外側に向かい、さらに軸方向に突出しているスリーブスペーサー部522と、を有している。スリーブ仕切り部521は、4つの等しい角度間隔を画定しており、且つ先端脚部312とリング脚部412のそれぞれを穿伸させるスリーブ通し溝523を有している。そのうち、前端に位置する絶縁スリーブ52のスリーブスペーサー部522は、スリーブ接点部511の前端と隣接するリング接点部411の間に媒介するように設置され、後端に位置する絶縁スリーブ52のスリーブスペーサー部522は、スリーブ接点部511の後端内に設置されている。
【0020】
係合ユニット6は、絶縁材料によって一体成形され、スリーブ極ユニット5の外周に結合される。本実施例の係合ユニット6は螺合ホルダであり、内側表面に形成され且つ第1係止部513に係合して位置決めされる第2係止部61と、外側表面に形成されたねじ山部62と、を含む。本実施例中、第2係止部61は凸リング、第1係止部513は凹リングであるが、それらの結合構造は変更してもよく、互いが相対的に回転できないように一緒に固定されればよいため、本実施例に限定されない。
【0021】
なお、先端極ユニット3の先端端子31、リング極ユニット4のリング端子41、及びスリーブ極ユニット5のスリーブ端子51に採用する導電材料は、限定されないが例えば銅又は鉄をベースにした金属又は合金であり、また電気めっきによる方法で作ることも選択できる。リング極ユニット4の絶縁リング42、スリーブ極ユニット5の絶縁スリーブ52、及び係合ユニット6に採用する絶縁材料は、限定されないが例えばポリオキシメチレン(POM)又はポリアミド(PA)である。
【0022】
オーディオプラグ2とオーディオケーブル9を組み立てる際は、メーカー、販売者又は購入者がはんだ付けして組み立てればよく、先端脚部312及びリング脚部412をそれぞれ対応するリード線端部91と直線的にはんだ付けすれば、左チャンネルの正相又は逆相信号と右チャンネルの正相又は逆相信号の伝送に用いる4つの接点となり、スリーブ脚部512とオーディオケーブル9の対応するリード線端部91をはんだ付けすれば、アースに用いる接点となる。次にポッティングを行って、これらの部材を絶縁封止する。最後に係合ユニット6のねじ山部62の外側に外筒ユニット7を螺合して、外筒ユニット7が先端脚部312、リング脚部412及びスリーブ脚部512の外周、並びにオーディオケーブル9とのはんだ付け部分の外周を、間隔を空けて囲み覆うようにし、ねじ71によりオーディオケーブル9を固定すれば、組み立てが完成する。
【0023】
本発明のオーディオプラグ2は、リング極ユニット4を同じ構造に設計することで、製造が容易になり、コストも下げることができる。さらに、先端脚部312とリング脚部412が互いに平行で且つ各々が直棒状を呈するように設計することで、リード線端部91をそれぞれ前に向けて直線的にはんだ付けし、組み立てや加工がしやすくなるうえに、既知の方向を変えてはんだ付けすることによりねじれて断線してしまうという状況の発生を回避することもでき、信号の信頼性を高めることができ、優れた実用性を有するため、本発明の目的を確実に達成することができる。またさらに、先端端子31、リング端子41及びスリーブ端子51の各々を一体成形として設計することで、電気抵抗を低減せしめてオーディオ信号の品質を向上させることができるうえに、機械的強度の向上や機械的特性の増加が可能となり、市場競争力を高めることができる。
【0024】
以上、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0025】
2 オーディオプラグ
20 軸線
3 先端極ユニット
31 先端端子
311 先端接点部
312 先端脚部
32 位置決め棒
4 リング極ユニット
41 リング端子
411 リング接点部
412 リング脚部
42 絶縁リング
421 リング仕切り部
422 リングスペーサー部
423 リング通し溝
5 スリーブ極ユニット
51 スリーブ端子
511 スリーブ接点部
512 スリーブ脚部
513 第1係止部
52 絶縁スリーブ
521 スリーブ仕切り部
522 スリーブスペーサー部
523 スリーブ通し溝
6 係合ユニット
61 第2係止部
62 ねじ山部
7 外筒ユニット
71 ねじ
9 オーディオケーブル
91 リード線端部