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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】アタッチメントおよび光源装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 21/00 20060101AFI20240925BHJP
   G02B 21/06 20060101ALI20240925BHJP
   G02B 21/22 20060101ALI20240925BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20240925BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
G02B21/00
G02B21/06
G02B21/22
F21S2/00 312
F21V19/00 211
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2024520066
(86)(22)【出願日】2023-06-19
(86)【国際出願番号】 JP2023022588
(87)【国際公開番号】W WO2024004734
(87)【国際公開日】2024-01-04
【審査請求日】2024-04-02
(31)【優先権主張番号】P 2022104091
(32)【優先日】2022-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502251061
【氏名又は名称】株式会社ベックス
(74)【代理人】
【識別番号】100167689
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 征二
(72)【発明者】
【氏名】眞壁 壮
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 祐介
(72)【発明者】
【氏名】渡部 廣道
(72)【発明者】
【氏名】森泉 康裕
(72)【発明者】
【氏名】森泉 俊幸
【審査官】堀井 康司
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-167222(JP,A)
【文献】特開2008-209726(JP,A)
【文献】中国実用新案第2572424(CN,Y)
【文献】特開2011-107208(JP,A)
【文献】特開2003-315678(JP,A)
【文献】特開2002-131647(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 19/00-21/00
G02B 21/06-21/36
F21S 2/00
F21V 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
実体顕微鏡に固定するためのアタッチメントであって、該アタッチメントは、
光源を配置するための光源配置部材と、
光源配置部材を実体顕微鏡の筐体に固定するための固定機構と、
を含み、
光源配置部材は、
実体顕微鏡の筐体に挿入する孔部を形成する第1部材と、
第1部材に対向する第2部材と、
第1部材および第2部材を連結する第3部材と、
を具備し、
第1部材と、第2部材と、第3部材とで、光源を配置するための光源配置空間を形成し、
固定機構は、
操作部と、
操作部の操作により第3部材に対して相対移動する移動部材と、
を具備し、
操作部は、操作部の少なくとも一部が光源配置空間と反対側に突出するように第3部材に保持され、
孔部の中心と第2部材を結んだ方向を移動部材の移動方向と規定した際に、移動部材は、第2部材より孔部の中心側で移動方向に沿って移動し、
移動部材が、第1部材を貫通するように配置されてい
タッチメント。
【請求項2】
実体顕微鏡に固定するためのアタッチメントであって、該アタッチメントは、
光源を配置するための光源配置部材と、
光源配置部材を実体顕微鏡の筐体に固定するための固定機構と、
を含み、
光源配置部材は、
実体顕微鏡の筐体に挿入する孔部を形成する第1部材と、
第1部材に対向する第2部材と、
第1部材および第2部材を連結する第3部材と、
を具備し、
第1部材と、第2部材と、第3部材とで、光源を配置するための光源配置空間を形成し、
固定機構は、
操作部と、
操作部の操作により第3部材に対して相対移動する移動部材と、
を具備し、
操作部は、操作部の少なくとも一部が光源配置空間と反対側に突出するように第3部材に保持され、
孔部の中心と第2部材を結んだ方向を移動部材の移動方向と規定した際に、移動部材は、第2部材より孔部の中心側で移動方向に沿って移動し、
移動部材が、操作部の貫通孔に挿通されてい
タッチメント。
【請求項3】
実体顕微鏡に固定するためのアタッチメントであって、該アタッチメントは、
光源を配置するための光源配置部材と、
光源配置部材を実体顕微鏡の筐体に固定するための固定機構と、
を含み、
光源配置部材は、
実体顕微鏡の筐体に挿入する孔部を形成する第1部材と、
第1部材に対向する第2部材と、
第1部材および第2部材を連結する第3部材と、
を具備し、
第1部材と、第2部材と、第3部材とで、光源を配置するための光源配置空間を形成し、
固定機構は、
操作部と、
操作部の操作により第3部材に対して相対移動する移動部材と、
を具備し、
操作部は、操作部の少なくとも一部が光源配置空間と反対側に突出するように第3部材に保持され、
孔部の中心と第2部材を結んだ方向を移動部材の移動方向と規定した際に、移動部材は、第2部材より孔部の中心側で移動方向に沿って移動し、
移動部材が、第3部材に対して光源配置空間側で相対移動す
タッチメント。
【請求項4】
移動方向を中心軸に操作部を回転することで、移動部材が移動方向に沿って移動する
請求項1~3の何れか一項に記載のアタッチメント。
【請求項5】
第1部材に、試料が発する蛍光を通過するロングパスフィルター及び/又はバンドパスフィルターを保持するフィルター保持部が形成されている
請求項1~3の何れか一項に記載のアタッチメント。
【請求項6】
第1部材の光源配置空間側の面に、光源を配置する際の位置決めに用いる第1部材溝部が形成され、
第2部材に、光源を配置する際の位置決めに用いる第2部材溝部が形成されている
請求項1~3の何れか一項に記載のアタッチメント。
【請求項7】
配置した光源に通電するためのソケット基板を更に含む
請求項1~3の何れか一項に記載のアタッチメント。
【請求項8】
請求項1~の何れか一項に記載のアタッチメントと、
アタッチメントの光源配置空間に配置された光源と、
を含む、光源装置。
【請求項9】
光源が、白色光源である
請求項に記載の光源装置。
【請求項10】
光源が、藍色光源、青色光源、緑色光源、および、近紫外光源からなる群から選択される少なくとも1種以上である
請求項に記載の光源装置。
【請求項11】
光源が、藍色光源、青色光源、緑色光源、近紫外光源、および、白色光源からなる群から選択される少なくとも2種以上の組合せであり、
選択した2種以上の光源を、種類毎に切り替えて照射するための切替装置を含む
請求項に記載の光源装置。
【請求項12】
試料が発する蛍光を選択的に通過するロングパスフィルター及び/又はバンドパスフィルターを含む、
請求項10に記載の光源装置。
【請求項13】
光源がアタッチメントに対して着脱可能である
請求項に記載の光源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願における開示は、実体顕微鏡に固定するためのアタッチメントおよび光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
実体顕微鏡は、比較的安価で購入できることから、学校や企業等の実験室で広く用いられている。また、実体顕微鏡をより効果的に使用するため、様々な付属品が知られている。例えば、試料を明るく照射するための付属品として、図1に示すリング照明装置が知られている(非特許文献1参照)。また、実体顕微鏡を蛍光顕微鏡として使用するための付属品として、図2に示す蛍光アダプターが知られている(非特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】マイクロネット株式会社HP、[令和4年6月6日検索]、インターネット<https://www.microscope-net.com/products/led/simple5/?gclid=EAIaIQobChMI4e6o_IeY-AIVSLaWCh3tlgbrEAAYAiAAEgJKTfD_BwE>
【文献】株式会社ベックスHP、[令和4年6月6日検索]、インターネット<https://www.bexnet.co.jp/product/device/cat36/night-sea.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図1に示すリング照明装置100は、実体顕微鏡の対物レンズが格納されている筐体(以下、単に「筐体」と記載することがある。)に孔部101を挿入し、リング102の外側から中心方向に進退可能なネジ103を回転することで、リング照明装置100を筐体に固定(設置)している。実体顕微鏡で試料を観察する際、使用者は接眼レンズで試料を観察しながらピント合わせや、試料を載置したスライド移動等の作業を行うことがある。換言すると、使用者は実体顕微鏡の外回りを視認することなく作業を行うことがある。しかしながら、図1に示すリング照明装置100は、筐体に固定した後に、ネジ103の操作部104がリング102の外側に突出する。また、筐体のサイズによっては、ネジ103もリング102の外側に突出する。そのため、使用者が作業する際に、ネジ103または操作部104に接触し、リング照明装置100がずれる(筐体から外れる)ことがある。
【0005】
また、蛍光顕微鏡は、一般的に、藍色、青色、緑色、近紫外等の異なる波長の光を試料に照射する。図2に示す蛍光アダプター110は、波長が異なる複数種類の励起用光源111を準備し、観察する試料に応じて装置本体112の先端に取り付けている。また、試料が発する蛍光を選択的に通過するロングパスフィルターまたはバンドパスフィルター113を筐体114に取り付けている。したがって、図2に示す蛍光アダプター110は、試料に応じて、励起用光源111の取り換え作業が必要との問題がある。励起用光源111の取り換え作業の問題については、波長が異なる励起用光源111を、図1に示すリング102に配置することも想定される。しかしながら、図1に示すリング102に波長が異なる励起用光源111を配置したとしても、使用者が作業をする際に、ネジ103や操作部104に接触するという問題は依然として解決できない。
【0006】
本出願の開示は、上記問題点を解決するためになされたものである。そして、鋭意検討を行ったところ、(1)光源を配置するための光源配置部材と、光源配置部材を実体顕微鏡の筐体に固定するための固定機構と、を含み(2)固定機構は、操作部と、操作部の操作により光源配置部材に対して相対移動する移動部材と、を具備し、(3)操作部の少なくとも一部が光源配置部材の上面に突出するように保持され、移動部材を光源配置部材の外側に突出しないように移動するアタッチメントを形成することで、(4)光源配置部材の外側に移動部材が突出することなく、実体顕微鏡の筐体に固定できるアタッチメントを提供できること、(5)そして、光源配置部材に光源を配置することで、アタッチメントを実体顕微鏡に後付けが可能な光源装置として使用できること、を新たに見出した。
【0007】
すなわち、本出願の開示の目的は、実体顕微鏡の筐体に固定するためのアタッチメントおよび光源装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本出願における開示は、以下に示す、実体顕微鏡の筐体に固定するためのアタッチメントおよび光源装置に関する。
【0009】
(1)実体顕微鏡に固定するためのアタッチメントであって、該アタッチメントは、
光源を配置するための光源配置部材と、
光源配置部材を実体顕微鏡の筐体に固定するための固定機構と、
を含み、
光源配置部材は、
実体顕微鏡の筐体に挿入する孔部を形成する第1部材と、
第1部材に対向する第2部材と、
第1部材および第2部材を連結する第3部材と、
を具備し、
第1部材と、第2部材と、第3部材とで、光源を配置するための光源配置空間を形成し、
固定機構は、
操作部と、
操作部の操作により第3部材に対して相対移動する移動部材と、
を具備し、
操作部は、操作部の少なくとも一部が光源配置空間と反対側に突出するように第3部材に保持され、
孔部の中心と第2部材を結んだ方向を移動部材の移動方向と規定した際に、移動部材は、第2部材より孔部の中心側で移動方向に沿って移動する
アタッチメント。
(2)移動方向を中心軸に操作部を回転することで、移動部材が移動方向に沿って移動する
上記(1)に記載のアタッチメント。
(3)第1部材に、試料が発する蛍光を通過するロングパスフィルター及び/又はバンドパスフィルターを保持するフィルター保持部が形成されている
上記(1)に記載のアタッチメント。
(4)第1部材の光源配置空間側の面に、光源を配置する際の位置決めに用いる第1部材溝部が形成され、
第2部材に、光源を配置する際の位置決めに用いる第2部材溝部が形成されている
上記(1)に記載のアタッチメント。
(5)配置した光源に通電するためのソケット基板を更に含む
上記(1)に記載のアタッチメント。
(6)上記(1)~(5)の何れか一つに記載のアタッチメントと、
アタッチメントの光源配置空間に配置された光源と、
を含む、光源装置。
(7)光源が、白色光源である
上記(6)に記載の光源装置。
(8)光源が、藍色光源、青色光源、緑色光源、および、近紫外光源からなる群から選択される少なくとも1種以上である
上記(6)に記載の光源装置。
(9)光源が、藍色光源、青色光源、緑色光源、近紫外光源、および、白色光源からなる群から選択される少なくとも2種以上の組合せであり、
選択した2種以上の光源を、種類毎に切り替えて照射するための切替装置を含む
上記(6)に記載の光源装置。
(10)試料が発する蛍光を選択的に通過するロングパスフィルター及び/又はバンドパスフィルターを含む、
上記(8)に記載の光源装置。
(11)光源がアタッチメントに対して着脱可能である
上記(6)に記載の光源装置。
【発明の効果】
【0010】
本出願で開示するアタッチメントは、固定機構の構成部品が光源配置部材の外側に突出することなく実体顕微鏡の筐体に固定できる。したがって、使用者が接眼レンズを覗きながら作業する際に、従来のリング照明装置と比較して固定機構の構成部品に接触することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は図面代用写真で、公知のリング照明装置の写真である。
図2図2は図面代用写真で、公知の蛍光アダプターの写真である。
図3図3は、実施形態に係るアタッチメント1の概略上面図である。
図4図4は、実施形態に係るアタッチメント1の概略底面図である。
図5図5は、実施形態に係るアタッチメント1の概略斜視図である。
図6図6図3のX-X矢視断面図で、図6Aは移動部材32が最も第2部材23側に移動した状態を示す図で、図6Bは操作部31を操作することで移動部材32が孔部21の中心C側に移動した状態を示す図である。
図7図7は実施形態に係るアタッチメント1の固定機構3の他の実施形態の概略を示す図で、図7Aはアタッチメント1の概略上面図の一部、図7B図7AのX-X矢視断面図、図7Cおよび図7Dは操作部第2部材31bと移動部材32の接続部分をY方向に見た概略図である。
図8図8は、実施形態に係るアタッチメント1が、光源5に通電するためのソケット基板4を具備する例を示す概略図である。
図9図9は、実施形態に係る光源装置10の概略を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ、アタッチメントおよび光源装置について説明する。なお、本明細書において、同種の機能を有する部材には、同一または類似の符号が付されている。そして、同一または類似の符号の付された部材について、繰り返しとなる説明が省略される場合がある。
【0013】
また、図面において示す各構成の位置、大きさ、範囲などは、理解を容易とするため、実際の位置、大きさ、範囲などを表していない場合がある。このため、本出願における開示は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、範囲などに限定されない。
【0014】
また、本明細書において、
(1)「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味し、
(2)数値、数値範囲、及び定性的な表現(例えば、「同一」、「同じ」等の表現)については、当該技術分野において一般的に許容される誤差を含む数値、数値範囲及び性質を示している、
(3)「略〇〇状」と記載した場合、正確な〇〇状に加え、凡そ〇〇状と把握される形状を含む、
と解釈される。
【0015】
(アタッチメントの実施形態)
図3乃至図8を参照して、アタッチメント1の実施形態について説明する。図3はアタッチメント1の概略上面図である。図4はアタッチメント1の概略底面図である。図5はアタッチメント1の概略斜視図である。図6図3のX-X矢視断面図で、図6Aは移動部材32が最も第2部材23側に移動した状態を示す図で、図6Bは操作部31を操作することで移動部材32が孔部21の中心C側に移動した状態を示す図である。図7はアタッチメント1の固定機構3の他の実施形態の概略を示す図で、図7Aはアタッチメント1の概略上面図の一部、図7B図7AのX-X矢視断面図、図7Cおよび図7Dは操作部第2部材31bと移動部材32の接続部分をY方向に見た概略図である。図8は、アタッチメント1が光源5に通電するためのソケット基板4を具備する例を示す概略図である。なお、図6Bに示す例では、参考のため、アタッチメント1に光源5を配置した例が示されているが、アタッチメント1の実施形態において光源5は必須の発明特定事項ではない。また、図4以降の図面においては、煩雑さを避けるため操作部31および移動部材32の符号の一部を省略する。
【0016】
アタッチメント1は、光源5を配置するための光源配置部材2と、光源配置部材2を実体顕微鏡に固定するための固定機構3と、を少なくとも含む。
【0017】
光源配置部材2は、筐体に挿入する孔部21を形成する第1部材22と、第1部材22に対向する第2部材23と、第1部材22および第2部材23を連結する第3部材24と、を具備する。図3乃至図6に示す例では、第1部材22は略筒状に形成されている。そして、図6に示すように、第1部材22と、第2部材23と、第3部材24とで、X-X矢視断面が略凹状の光源配置空間Sを形成し、当該光源配置空間Sに光源5を配置できるようになっている。
【0018】
固定機構3は、操作部31と、操作部31の操作により第3部材24に対して相対移動する移動部材32と、を具備する。図3乃至6に示す例では、操作部31は略円形状の部材である。なお、操作部31の外周には、任意付加的に滑り止め用の凹凸が形成されてもよい。移動部材32は、操作部31に挿通する略棒状の部材である。図示は省略するが、移動部材32の表面にはおねじが形成され、操作部31の中心には貫通孔が形成され、該貫通孔にはめねじが形成されている。第3部材24には、操作部31の一部が光源配置空間Sと反対側、つまり、第3部材24の上面24aから突出できるように操作部配置用孔部(図示は省略)が形成されている。また、孔部21の中心Cと第2部材23を結んだ方向を移動部材32の移動方向(Z方向)と規定した際に、第3部材24の光源配置空間S側の面には、操作部31がZ方向に移動することを規制する移動規制部材33が形成されている。
【0019】
図3乃至6に示す例では、第1部材22は第3部材24側が開口している略凹部形状に形成され、移動部材32は略凹部状を形成する第1部材22の2つの壁を貫通している。移動部材32は第1部材22の離間した2つの壁を貫通していることから、Z方向以外の移動が規制される。そして、操作部31の貫通孔に移動部材32が挿通されていることから、操作部31はZ方向に対して鉛直方向への移動が規制される。操作部31および移動部材32を上記のとおり配置することで、操作部31はZ方向を中心軸に回転することができ、操作部31の回転により螺合する移動部材32はZ方向に移動する。また、移動部材32が移動するZ方向の第2部材23には、移動部材32が第2部材23を超えて移動しないように第2部材23には孔等が形成されていない。したがって、操作部31の操作により、移動部材32は第2部材23より孔部21の中心C側でZ方向に移動する。換言すると、移動部材32は第2部材23を超えて外側に突出することはない。なお、本明細書において「光源配置部材の外側」とは、第2部材23の光源配置空間Sと反対側を意味する。第3部材24の光源配置空間Sと反対側は、本明細書における「光源配置部材の外側」に含まれない。
【0020】
図6に示すように、移動部材32の第2部材23側の端部(以下、「第1端部」と記載することがある。)には、任意付加的にストッパー34を設けてもよい。ストッパー34を形成した場合、移動部材32が操作部31から抜けることを防止できる。図6には、移動部材32の第1端部を略L字状に形成することでストッパー34を形成する例が示されているが、操作部31の貫通孔より大きくすることで移動部材32が貫通孔から抜けなければストッパー34の構成例に特に制限はない。
【0021】
また、図3乃至6に示す例では、第1部材22は略凹部状に形成されている。第1部材22を略凹部状に形成した場合、アタッチメント1を筐体に固定する際に、移動部材32の位置を視認できるとともに、アタッチメント1を軽量化できる。代替的に、第1部材22は中実状に形成されてもよい。第1部材22を所定の厚みを有した中実状にすることで、移動部材32の移動方向をZ方向に規制できる。また、任意付加的に、移動部材32の移動をZ方向に規制するためのガイド部材35を設けてもよい。ガイド部材35を形成した場合、移動部材32の移動方向を規制できるとともに、第1部材22のZ方向の幅を小さくできる。
【0022】
実体顕微鏡の対物レンズを格納している筐体部分のサイズは、約10mm~200mmである。したがって、孔部21の直径Dは、少なくとも約10mm以上であればよい。一方、孔部21の直径Dを大きくし過ぎると、操作部31の操作量(移動部材32の移動量)を大きくする必要がある。したがって、孔部21の直径Dは、限定されるものではないが、200mm以下、175mm以下、150mm以下、125mm以下、100mm以下、70mm以下、50mm以下等、固定が想定される実体顕微鏡の筐体部分のサイズを考慮し適宜設計すればよい。
【0023】
移動部材32の長さは、アタッチメント1を取り付けることが想定されている筐体の直径と、孔部21の直径と、を考慮し適宜設計すればよい。例えば、図4に示す、第2部材23の光源配置空間S側の面から、中心C方向の第1部材22の孔部21側の面までの長さをWと規定した場合、移動部材32の長さはWとすればよい。移動部材32の長さをWとすることで、実体顕微鏡の筐体の直径と孔部21の直径が略同一の場合でもアタッチメント1を筐体に固定することができ、且つ、実体顕微鏡の筐体の直径が孔部21に対して小さい場合にも対応できる範囲が大きくなる。
【0024】
また、想定される実体顕微鏡の筐体の直径より孔部21の直径が大きい場合、移動部材32の長さはW+α、換言すると、移動部材32の第1端部が第2部材23に当接した状態で移動部材32の他端(以下、「第2端部」と記載することがある。)が第1部材22から中心C方向に突出していてもよい。その場合、移動部材32は常に孔部21に突出する第2端部を含むことから、移動部材32の第2端部側にゴム等の弾性部材を形成してもよい。弾性部材を移動部材32の第2端部側に形成した場合、筐体を傷つけ難くすると共に、摩擦により固定機能が向上する。また、移動部材32の突出する部分のサイズ(直径)を、他の部分より大きくしてもよい。突出する部分のサイズ(直径)を大きくすることで、筐体との接触面積が大きくなり、固定機能が向上する。
【0025】
勿論、アタッチメント1を特定のサイズの筐体のみに固定する場合、孔部21と筐体の遊びを小さくすることで、移動部材32の長さはW以下であってもよい。
【0026】
上記のとおり、本出願で開示する光源配置部材2は、光源を配置(保持)する機能に加え、移動部材32の格納機能も有する。幅Wが大きいほど、移動部材32を長くできることから、筐体のサイズ変化に対応しやすくなる。一方、幅Wが大きくなると、アタッチメント1自体のサイズが大きくなる。限定されるものではないが、幅Wは、15mm以上、20mm以上、25mm以上、30mm以上、60mm以下、55mm以下、50mm以下、45mm以下等とすればよい。
【0027】
第1部材22の高さH1、および、第2部材23の高さH2は、第3部材24と共に光源5を配置できる光源配置空間Sを形成できれば特に制限はない。なお、光源5から照射した光は、試料に集中できるようにすることが好ましい。そのため、後述する光源装置の図面に示すように、光源はアタッチメント1の中心C方向に傾斜するように配置される。したがって、第2部材23の高さH2と第1部材22の高さH1は、H2>H1とすることが好ましい。
【0028】
図3乃至図6に示す例では、操作部31は移動方向Zを中心軸に回転する。したがって、操作部31を回転することで、移動部材32は移動方向Zに沿って移動する。なお、操作部31は、第3部材24の第1部材22側に形成することが好ましい。操作部31を第1部材22側に形成することで、光源配置部材2の中に格納されている移動部材32が移動できる量が多くなる。したがって、操作部31を第1部材22側に形成することで、孔部21に突出する移動部材32の量を多くすることができる。なお、図3乃至図6に示す例では、固定機構3は4個配置されているが、アタッチメント1を実体顕微鏡の筐体に固定できれば、固定機構3の数は特に制限はない。固定機構3の数は、例えば、3個、5個、6個、7個、8個等が挙げられる。限定されるものではないが、固定機構3は等間隔に形成されることが望ましい。
【0029】
なお、図3乃至図6に示す固定機構3は単なる一例である。固定機構3が、操作部31と、操作部31の操作により第3部材24に対して相対移動する移動部材32と、を具備し、操作部31が、操作部31の少なくとも一部が光源配置空間Sと反対側に突出するように第3部材24に保持され、孔部21の中心Cと第2部材23を結んだ方向を移動部材32の移動方向と規定した際に、移動部材32が第2部材23より孔部の中心側で移動方向Zに沿って移動すれば、固定機構3の構成例に特に制限はない。
【0030】
図7を参照し、アタッチメント1の固定機構3の他の実施形態の例について説明する。なお、図7Bに示すY方向は、移動部材32の移動方向Zに対して鉛直方向である。図7A乃至図7Cに示す例では、操作部31は操作部第1部材31aおよび操作部第2部材31bで構成され、操作部第2部材31bは移動部材32に形成された孔に挿通している。また、第3部材24には、操作部第2部材31bが挿通する操作部移動用長孔24cが形成されている。そして、図示は省略するが、操作部第2部材31の表面にはおねじが形成され、移動部材32に形成された孔にはめねじが形成されている。図7A乃至図7Cに示す例では、操作部31の一部である操作部第1部材31aが光源配置空間Sと反対側に突出し、且つ、操作部第1部材31aは操作部移動用長孔24cの幅(移動方向Zの鉛直方向)より大きくなるように形成されている。つまり、操作部31は、操作部31の少なくとも一部が光源配置空間Sと反対側に突出するように第3部材24に保持されている。したがって、図7Aに示す操作部第1部材31aを時計方向または反時計方向に回転することで、操作部第1部材31aおよび操作部第2部材31bは図7Bに示すY方向に移動する。そして、操作部第1部材31aと第3部材24の上面24aとの摩擦力により、操作部第1部材31aが第3部材24に対してZ方向に移動することを禁止できる。したがって、図7A乃至図7Cに示す例では、摩擦力を解除することで操作部31および移動部材32をZ方向に移動することができ、摩擦力を発生することで移動部材32のZ方向の移動を禁止することができる。
【0031】
図7Cに示す例では、移動部材32に操作部第2部材31bを挿通する孔を形成している。代替的に、図7Dに示すように、操作部第2部材31bと移動部材32は、連結部材36を介して連結してもよい。連結部材36を用いる場合は、連結部材36の一部を移動部材32に対して移動不能となるように固定し、連結部材36に形成した孔に操作部第2部材31bを挿通すればよい。また、図7Dに示す連結部材36を設ける場合は、必要に応じて、図7Aに示す操作部移動用長孔24cを形成する位置を調整すればよい。
【0032】
実施形態に係るアタッチメント1は、以下の効果を奏する。
(1)操作部31は、第3部材24の上面24aから突出しているが、アタッチメント1を実体顕微鏡に取り付けた後は、使用者の手に触れにくい部分である。したがって、実体顕微鏡を使用中に、使用者が操作部31に接触する恐れは少なくなる。
(2)本出願で開示するアタッチメント1の光源配置部材2は、光源を配置する機能に加え、移動部材32の格納機能も有する。したがって、図1に示す従来のネジがむき出しの機構と比較して、異物がネジに絡まる恐れが少なくなる。
(3)試料から発する蛍光を観察する場合、外乱光ノイズを低減するため、対物レンズから試料の周囲を遮光カーテン等で遮光する場合がある。しかしながら、図1に示すリングにネジを挿入したアタッチメントの場合、リングの外側に突出した操作部が、遮光カーテン等を設置する際に邪魔になり、遮光カーテンに隙間ができるおそれがある。一方、実施形態に係るアタッチメント1は、光源配置部材2の外側に突出する部材はない。したがって、遮光カーテン設置の利便性と遮光機能が向上する。
【0033】
<アタッチメント1の任意付加的な構成例>
次に、アタッチメント1に採用可能な任意付加的な構成例について説明する。
【0034】
(光源の位置決め溝)
図5に示す例では、第1部材22の光源配置空間S側の面に、光源を配置する際の位置決めに用いる第1部材溝部22aが複数形成されている。また、第2部材23にも、光源を配置する際の位置決めに用いる第2部材溝部23aが複数形成されている。なお、図5に示す例では、第2部材溝部23aは第2部材23を貫通するように形成されている。代替的に、第2部材23が所定の厚みを有する場合は、第2部材23の光源配置空間S側の面に第2部材溝部23aを形成してもよい。第1部材溝部22aおよび第2部材溝部23aの数は、光源配置部材2に保持する光源の数に応じて適宜設定すればよい。アタッチメント1が第1部材溝部22aおよび第2部材溝部23aを具備する場合、使用者が、故障による光源の交換や、波長が異なる光源に交換をする際の利便性が向上するという効果を奏する。勿論、光源の交換を想定していない場合は、光源配置空間Sを構成する部材に光源を直接固定すればよいので、第1部材溝部22aおよび第2部材溝部23aは不要である。
【0035】
(フィルター保持部)
実施形態に係るアタッチメント1に、波長が異なる励起光光源を配置する場合を想定する。その場合、アタッチメント1には、試料から発する蛍光を選択的に通過するロングパスフィルター及び/又はバンドパスフィルター(以下、単に「フィルター」と記載することがある。)を保持するフィルター保持部が形成されてもよい。フィルター保持部は、フィルターを保持できれば特に制限はない。限定されるものではないが、例えば、第1部材22の開放側端部22b(第3部材24側とは反対側の端部)に磁石を配置し、金属リングを配置したフィルターを磁力により着脱できるようにすればよい。また、第1部材22の開放側端部22bにネジを形成することで、フィルターを螺合してもよい。アタッチメント1の第1部材22がフィルター保持部を具備する場合、光源配置部材2の第2部材23より中心C側にフィルターを保持できる。また、光源から試料への光路の障害にもならない。したがって、光源配置部材2の外側に突出することがなく、且つ、光路を障害することなくフィルターを保持できるので、遮光カーテン設置の利便性と蛍光観察の利便性が向上する。
【0036】
(光源のソケット基板)
実施形態に係るアタッチメント1には、図8に示すように、配置した光源5に通電するためのソケット基板4が形成されていてもよい。ソケット基板4は、基材4aおよび通電孔4bを含む。基材4aには、光源5が配置された光源基板5aのコネクタ5bを挿入するための通電孔4bが形成されている。アタッチメント1にソケット基板4が形成されている場合、光源基板5aのコネクタ5bを通電孔4bに挿入するのみで光源5の配置または交換が可能である。なお、図8では図示は省略しているが、ソケット基板4には通電孔4bに外部電源から通電するための配線が含まれる。したがって、アタッチメント1がソケット基板4を具備する場合、光源5の配置または交換の利便性が向上するという効果を奏する。
【0037】
なお、図8に示す例では、図示を省略した配線により、ソケット基板4は光源配置空間S内で配線の長さに応じて移動可能に配置されている。したがって、光源5を設置または交換する際には、ソケット基板4を配線の長さにより許容される範囲で光源配置空間Sから引き出し、光源基板5aのコネクタ5bを通電孔4bに挿入すればよい。
【0038】
代替的に、ソケット基板4は、アタッチメント1に固定されていてもよい。より具体的には、基材4aは第1部材22と第2部材23とに直接固定されていてもよいし、アタッチメント1が第1部材溝部22aおよび第2部材溝部23aを含む場合は、基材4aを第1部材溝部22aおよび第2部材溝部23aに挿入・固定してもよい。ソケット基板4がアタッチメント1に固定されている場合、通電孔4bにコネクタ5bを挿入することで光源5を固定できることから、ソケット基板4が光源5の位置決め(固定)機能も奏する。ソケット基板4がアタッチメント1に固定されている場合、光源5は光源基板5aを含まなくてもよいし、光源基板5aを含む場合でも第1部材溝部22aおよび第2部材溝部23aに挿入しなくてもソケット基板4に固定すればよいので、光源5の設計の自由度が向上する。
【0039】
更に代替的に、通電孔4bの代わりに基材4a上に通電部(図示は省略)を配置し、光源基板5aにもコネクタ5bの代わりに通電部(図示は省略)を配置し、光源基板5aをソケット基板4に取り付けた際に、通電部が接触するようにしてもよい。また、図示は省略するが、ソケット基板4を形成する場合は、各ソケット基板4の通電孔4bまたは通電部に接続する配線を纏めて、光源配置部材2の第2部材23または第3部材24に外部電源と接続するコネクタを形成してもよい。なお、コネクタを形成する場合、使用者の手に触れにくいとの観点からは、図3に示すように、第3部材24の上面24aにコネクタ4cを形成することが好ましい。光源5が全て同一種類の場合は、コネクタ4cは一つであってもよい。また、光源5が複数種類の場合は、光源5の種類に応じてコネクタ4cを形成してもよい。コネクタ4cを形成することで、外部電源との接続が容易になる。勿論、光源基板5aに配線を接続し、光源基板5aを光源配置部材2に配置する際に、光源配置空間Sの隙間に配線を配置し、外部電源と接続可能となるように設計してもよい。
【0040】
(光源装置の実施形態)
図9を参照して、光源装置10の実施形態について説明する。図9は光源装置10の概略を示す図である。
【0041】
光源装置10は、アタッチメント1の実施形態で説明した何れかのアタッチメント1と、アタッチメント1の光源配置空間Sに配置された光源5と、を含む。
【0042】
光源5は、アタッチメント1に取付が可能であれば特に制限はない。試料の照明光との目的で光源5を使用する場合は、LED等の白色光源を用いればよい。
【0043】
また、光源5を励起光光源として用い、試料が発する蛍光を観察する場合は、測定するタンパク質等に応じて、光源5の種類を選択すればよい。光源5の種類としては、例えば、藍色光源(Royal Blue;RB)、青緑色光源(Cyan;CY)、緑色光源(Green;GR)、および、近紫外(Ultraviolet;UV)光源等が挙げられる。励起光光源5の波長は、限定されるものではないが、藍色光源は440nm~460nm、青緑色光源は490nm~515nm、緑色光源は510nm~540nm、近紫外光源は360nm~380nmが挙げられる。これら励起光光源5は、単一種類を用いてもよいし、前記励起光光源5からなる群から選択される少なくとも2種以上を組合せて用いてもよい。2種以上を組み合わせて用いる場合は、同一種類の光源5は、等間隔に配置されることが好ましい。
【0044】
実施形態に係る光源装置10は、実施形態に係るアタッチメント1に光源5を配置することから、アタッチメント1に記載の効果に加え、試料への光の照射の利便性が向上する。
【0045】
<光源装置10の任意付加的な構成例>
次に、光源装置10に採用可能な任意付加的な構成例について説明する。
【0046】
(ロングパスフィルター及び/又はバンドパスフィルター)
光源装置10の光源として励起光光源5を用いる場合、光源装置10は、試料が発する蛍光を通過するロングパスフィルター及び/又はバンドパスフィルターを含んでもよい。ロングパスフィルター及び/又はバンドパスフィルターは、測定する試料の蛍光波長に応じて適宜選択すればよい。ロングパスフィルターの波長λ1としては、限定されるものではないが、例えば、415nm、500nm、550nm、600nm等が挙げられる。また、バンドパスフィルターの波長λ2としては、500nm~560nm等が挙げられる。ロングパスフィルター及び/又はバンドパスフィルターは、光源装置10の付属品として提供され、使用者が測定する試料に応じて、試料と対物レンズの間に配置すればよい。なお、アタッチメント1が、フィルター保持部を含む場合、付属品として提供されるフィルターをフィルター保持部に装着すればよい。フィルター保持部へのフィルターの取り付けおよびフィルターを含む場合の効果は、上記「(フィルター保持部)」で説明済みである。したがって、重複記載となることから詳細な説明は省略する。
【0047】
(光源の切替装置)
光源5が2種以上の組合せの場合、光源装置10は、選択した種類の光源5を照射するための切替装置11を含んでもよい。光源5の組合せとしては、例えば、藍色光源、青色光源、緑色光源、近紫外光源、および、白色光源からなる群から選択される少なくとも2種以上の組合せが挙げられるが、勿論他の波長を有する光源との組合せであってもよい。切替装置11は、選択した種類の光源をON/OFFできれば特に制限はない。図9には、光源配置部材2に3種類(RB、CY、GR)の光源を配置し、3種類の光源をそれぞれON/OFFするためのON/OFFスイッチを含む切替装置11の例が記載されている。それぞれの種類の光源のON/OFFスイッチを含む場合は、選択した2以上の種類の光源5を同時に照射することもできる。代替的に、回転式のスイッチを用い、照射する光源5の種類を選択してもよい。更に代替的に、切替装置11にプログラムを内蔵することで、照射する光源5の種類や時間等を制御してもよい。光源装置10が切替装置11を含む場合、光源装置10を筐体に固定した後でも、試料に照射する光源5を選択できるという効果を奏する。特に、光源装置10に遮光カーテンを配置した場合でも、一度設置した遮光カーテンに触れることなく照射する光源5の種類を選択できるという効果を奏する。
【0048】
(光源基板)
光源5は、アタッチメント1に対して着脱可能としてもよい。着脱可能とするためには、光源5を光源基板5aに配置し、該光源基板5aを光源配置空間Sに配置することが好ましい。光源5を配置した光源基板5aの構成例および奏する効果は、上記「(光源のソケット基板)」の実施形態で説明済みである。したがって、重複記載となることから詳細な説明は省略する。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本出願で開示するアタッチメント1は、実体顕微鏡の筐体への後付け用の光源装置10に好適に用いることができる。したがって、顕微鏡等の光学測定装置産業にとって有用である。
【符号の説明】
【0050】
1…アタッチメント、2…光源配置部材、3…固定機構、4…ソケット基板、4a…基材、4b…通電孔、4c…コネクタ、5…光源、5a…光源基板、5b…コネクタ、10…光源装置、11…切替装置、21…孔部、22…第1部材、22a…第1部材溝部、22b…第1部材の開放側端部、23…第2部材、23a…第2部材溝部、24…第3部材、24a…上面、24b…操作部保持孔、24c…操作部移動用長孔、31…操作部、31a…操作部第1部材、31b…操作部第2部材、32…移動部材、33…移動規制部材、34…ストッパー、35…ガイド部材、36…連結部材、100…リング照明装置、101…孔部、102…リング、103…ネジ、104…操作部、110…蛍光アダプター、111…励起用光源、112…装置本体、113…ロングパスフィルター、バンドパスフィルター、114…筐体、C…孔部の中心、S…光源配置空間、W…第3部材の幅、Z…移動部材の移動方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9