IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ プレシジョン モーション インダストリーズ,インコーポレーテッドの特許一覧

特許7560211還流エルボー補助装置及びこれを適用したボールスクリュ
<>
  • 特許-還流エルボー補助装置及びこれを適用したボールスクリュ 図1
  • 特許-還流エルボー補助装置及びこれを適用したボールスクリュ 図2
  • 特許-還流エルボー補助装置及びこれを適用したボールスクリュ 図3
  • 特許-還流エルボー補助装置及びこれを適用したボールスクリュ 図4
  • 特許-還流エルボー補助装置及びこれを適用したボールスクリュ 図5
  • 特許-還流エルボー補助装置及びこれを適用したボールスクリュ 図6
  • 特許-還流エルボー補助装置及びこれを適用したボールスクリュ 図7
  • 特許-還流エルボー補助装置及びこれを適用したボールスクリュ 図8
  • 特許-還流エルボー補助装置及びこれを適用したボールスクリュ 図9
  • 特許-還流エルボー補助装置及びこれを適用したボールスクリュ 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】還流エルボー補助装置及びこれを適用したボールスクリュ
(51)【国際特許分類】
   F16H 25/22 20060101AFI20240925BHJP
   F16C 31/04 20060101ALI20240925BHJP
   F16H 25/24 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
F16H25/22 D
F16C31/04
F16H25/24 B
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020068785
(22)【出願日】2020-04-07
(65)【公開番号】P2021165572
(43)【公開日】2021-10-14
【審査請求日】2023-03-14
(73)【特許権者】
【識別番号】511219582
【氏名又は名称】プレシジョン モーション インダストリーズ,インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】PRECISION MOTION INDUSTRIES,INC.
【住所又は居所原語表記】No.71, Ln.20, Dafu Rd., Shengang Dist., Taichung City,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】蕭 建富
(72)【発明者】
【氏名】易 崇皓
【審査官】畔津 圭介
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-050148(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0170359(US,A1)
【文献】特開2017-137953(JP,A)
【文献】特開2010-265983(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 25/22
F16C 31/04
F16H 25/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
還流エルボー補助装置がボールスクリュのねじの外側に設けられた取り付け溝への取り付けに提供され、還流エルボーと組み合わせられ、ボールスクリュ還流路を構成し、前記還流エルボー補助装置が天面と、底端と、周壁とを含み、前記周壁はねじによって定義された径方向基準線と垂直壁面の形態を形成し、前記底端の一側にアーチ面を有し、前記アーチ面が上昇端と、降下端とを有し、前記降下端と、前記底端とを接続しており、前記アーチ面は前記上昇端の付近場所で下向きにリップを凸設し、前記リップに保持部を形成し、前記天面が下向きに延在する斜管挿入孔を形成し、前記斜管挿入孔が径方向基準線に対して、斜め下向きに延在する形態を形成することによって、前記斜管挿入孔が前記リップと、前記アーチ面の一部との間の区域を通って、通り口が画定され、前記斜管挿入孔の下端の一部分と、前記底端との間に間隔壁厚みを設けることによって、係止端壁を形成し、前記係止端壁に係着部が形成され、前記間隔壁厚みの内側に接続面が形成され、前記接続面の内径が前記斜管挿入孔の内径より小さく、かつ、前記接続面が内側口と、外側口とを有し、前記内側口と、前記係止端壁とを互いに接続することを特徴とする、還流エルボー補助装置。
【請求項2】
前記天面はさらに、間隔を置いて配置する2つの挟持溝が形成されていることを特徴とする、請求項1記載の還流エルボー補助装置。
【請求項3】
ねじ溝を有するボールスクリュと、前記ボールスクリュの螺合に提供するねじと、若干数のボールと、少なくとも一つの還流エルボーと、請求項1または2に記載の還流エルボー補助装置と、を含み、前記ねじが中心軸線に沿って延在して設けることによって、2つの端部と、一つの外壁とが画定及び形成され、さらに中心軸線によって定義された径方向基準線と、中心軸線との直交関係が形成され、前記ねじの内部に2つの端部を貫通するねじ穴が形成され、外壁がねじ穴に連通していて、かつ、前記中心軸線に沿って、間隔を置いて配置される2つの取り付け穴を有し、前記取り付け穴の周辺に溝壁が形成され、前記還流エルボーは跨設セクションと跨設セクションの対向両端に形成する2つの傾斜屈曲セクションとを有し、前記傾斜屈曲セクションが前記跨設セクションに対して側面方向に屈曲して延在する形態を形成していて、かつ、前記2つの傾斜屈曲セクションには互いに反対側に向いていて、前記傾斜屈曲セクションにそれぞれ管端が形成され、前記傾斜屈曲セクションが前記還流エルボー補助装置の斜管挿入孔に挿入して組み付けられ、管端を前記斜管挿入孔の下端部の係止端壁に係止して、前記管端が前記係止端壁に形成される係着部に係着するための係合挿入部を形成し、前記還流エルボー補助装置を前記ねじの外側に対応する溝に組み付けて、前記取り付け穴の溝壁の設置角度を径方向基準線に対して垂直にし、前記還流エルボーの前記跨設セクションを前記中心軸線と並行にし、接続面の内側口が対応するねじ溝との間に非負荷区間を形成し、接続面の外側口が対応する前記ねじ溝との間に負荷区間を形成することを特徴とする、ボールスクリュ。
【請求項4】
前記還流エルボー補助装置の前記天面が前記ねじの外壁面に対して突き出し高さを有し、圧迫構成品を用いて圧迫することを特徴とする、請求項3に記載のボールスクリュ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールスクリュに関し、特にボールスクリュを備えた還流エルボー補助装置の斬新な構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ボールスクリュの構造設計は、ボールの還流部分について、つねに当業者が突破したいポイントである。
【0003】
現時点の技術資料によると、ボールスクリュ還流構造のタイプは、主に、外部循環型と内部循環型の2種がある。本案は、特に外部循環型構造の形態について検討したものである。さらに、外部循環型は、主に還流エルボーを介して若干数のローラー(ボールまたは筒型ローラー)をねじの所定場所から他の場所に誘導する仕組みである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前段に述べた還流エルボーの構成素子は、通常、管体と、2つの脚部材とを含む。具体的な実施形態は概ね一体型と分離型の二種がある。この二種のタイプがそれぞれの長所/短所を有する。一体型は一般にプラスチック部材によって射出成形される。構成品はもっとも単純だが、管体寸法が長いほど、製品の曲がり変形確率も大きい。よって、一体型は、一部のボールスクリュ構造条件に向いていない。さらに、公知の分離型構造形態は、通常、管体の管セクションが垂直角度で脚部材に挿着され、管体取り付けの延在方向がボールスクリュのねじの延在軸線と互いに交差関係で形成される。この構造にはなお課題と欠点が残っている。一例として、分離型は、管体の露出面積が大きすぎて、管体と脚部材との組み合わせ安定性は良くないだけでなく、加工も困難である(多軸加工が必要など)、さらに還流路のつなぎはスムーズでないなどが挙げられる。これに対して、本案は、この分離型ボールスクリュの還流構造の突破を図り新たな創造を行うものである。
【0005】
よって、公知ボールスクリュの還流構造に残された問題点について、より理想的な、実用性を有する斬新な構造を考案し、且つ従来の構造を突破することが当業者の目標及び方向である。本案の考案人は長年の関連製品に関する製造、開発及び設計経験に基づいて、前述した目標に対して、詳しく設計ならび慎重評価を重ねて行った結果、実用性をもつ本案を考案した次第である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の主な目的は、還流エルボー補助装置及びこれを適用したボールスクリュを提供する。解決しようとする技術課題は、より理想的な、実用性を有する斬新な構造のボールスクリュ構造を考案ならび突破するものである。本案の還流エルボー補助装置はボールスクリュのねじ外側に設けられた取り付け溝に取り付けられ、還流エルボーと組み合わせてボールスクリュ還流チャンネルを構成する。
【0007】
前述した目的に基づき、本案の課題解決の技術特徴は、主に還流エルボー補助装置が天面と、底端と、周壁とを含む。周壁がねじによって定義された径方向基準線と垂直壁面の形態を形成し、底端の一側にアーチ面を形成し、アーチ面が上昇端と、降下端とを含み、降下端と底端とを接続し、アーチ面が上昇端の付近部で下向きにリップを形成し、リップに保持部を形成し、天面に下向きに延在する頂部斜管挿入孔を形成し、斜管挿入孔が径方向基準線に対して、傾斜角度で下向きに延在する形態を形成していて、かつ、斜管挿入孔下端の一部をリップと、降下端との間の区域を通して、通り口を画定及び形成し、斜管挿入孔のもう一部分と底端との間に隔壁厚みを有し、係止端壁を画定及び形成し、係る係止端壁に係着部を形成し、間隔壁厚みの内側に接続面を形成して、ボールスクリュ経路の内径差がスムーズな接続状態を形成し、接続面の内径が斜管挿入孔の内径より小さく、接続面に内側口と外側口を有し、係る内側口と係止端壁とを接続する。
【0008】
本発明のもう一つの目的は、ボールスクリュを提供する。ボールスクリュは、スクリュと、スクリュの螺合に提供するねじと、若干数のボールと、一つの還流エルボーと、前述した還流エルボー補助装置と、を含む。そのうち、ねじを中心軸線に沿って延在して設けることによって、2つの端部と、一つの外壁とを画定及び形成し、さらに中心軸線によって定義された径方向基準線と、中心軸線との直交関係を形成する。ねじ内部に2つの端部を貫通するねじ穴を形成し、外壁にねじ穴に連通していて、かつ、中心軸線に沿って、間隔を置いて配置される2つの取り付け穴を有し、取り付け穴の周辺に溝壁が形成され、還流エルボーが跨設セクションと跨設セクションの対向両端に形成する2つの傾斜屈曲セクションを有し、傾斜屈曲セクションが跨設セクションに対して側面方向に屈曲して延在する形態を形成していて、かつ、2つの傾斜屈曲セクションにが互いに反対側に向いていて、傾斜屈曲セクションにそれぞれ管端が形成され、傾斜屈曲セクションが還流エルボー補助装置の斜管挿入孔に挿入して組み付けられ、管端を斜管挿入孔下端部の係止端壁に係止して、管端が係止端壁に形成する係着部に係着するための係合挿入部を形成し、還流エルボー補助装置をねじ外側に対応する溝に組み付けて、取り付け穴の溝壁の設置角度を径方向基準線に対して垂直にし、還流エルボーの跨設セクションを中心軸線と並行にし、接続面の内側口が対応するねじ溝との間に非負荷区間を形成し、接続面の外側口が対応するねじ溝との間に負荷区間を形成する。
【発明の効果】
【0009】
本案の効果と長所は主に次のとおりである。
【0010】
一、還流エルボーを同じ壁厚みの管部材を用いて屈曲状に仕上げることによって、製造コストを軽減できる。
【0011】
二、 二、還流エルボーが直接挿入式のため、還流エルボーを二段式に設ける必要はなく、構成品を少なくすることで、製造コストを軽減できる。
【0012】
三、ねじ穴の取り付け溝の加工がより単純にでき、直軸バイトのみで仕上げることができ、4軸加工機を使用する必要はなく、加工コストと、不良率とも軽減できる。
【0013】
四、金属製またはプラスチック製還流エルボーにかかわらず、同じ構造タイプのねじに適用することができ、同じ規格のねじ種類分別の必要はなく、在庫管理と、在庫コストを軽減できる。
【0014】
五、還流エルボーの縦方向屈曲セクションが斜め方向スクリュのねじボールと直方向に繋ぐことができ、稼働の騒音や振動を軽減することができるほか、還流エルボーの露出面積を最小にすることができ、小型化構造トレンドにより適している。
【0015】
六、ボール還流路の負荷セクションと、非負荷セクションの間に存在する内径差をスムーズに繋ぐことができ、ボールの還流がスムーズで跳動の恐れはない。
【0016】
七、還流エルボー補助装置が直方向挿入形態なため、還流エルボーの縦方向屈曲セクションを斜め方向に還流エルボー補助装置の形態特徴を形成し、固定された補助装置の組付け状態によって、還流エルボーを安定に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の還流エルボー補助装置の好ましい一実施例の上面角度の立体図である。
図2】本発明の還流エルボー補助装置の好ましい一実施例の仰観角度の立体図である。
図3】本発明の還流エルボー補助装置の好ましい一実施例の上面図である。
図4】本発明図3の4-4線から取った断面図である。
図5】本発明のボールスクリュの好ましい一実施例の組合せ立体図である。
図6】本発明のボールスクリュの好ましい一実施例の上面図である(圧迫構成品がこの図において、取り除いた状態である)。
図7】本発明のボールスクリュの好ましい一実施例の分解立体図である。
図8】本発明図6の8-8線から取った断面図である。
図9図8の局所拡大図である。
図10】本発明の局所構造の断面拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1~9、本発明の還流エルボー補助装置及びこれを適用したボールスクリュの好ましい一実施例を参照する。ただし、これらの実施例は説明の目的とし、本案の請求はこれらの構造に拘束されないものとする。
【実施例1】
【0019】
本案の還流エルボー補助装置50は、ボールスクリュ100のねじ20の外側に設けられた取り付け溝24に取り付けられ、還流エルボー40と組み合わせられ、ボールスクリュ還流路を構成する。還流エルボー補助装置50は、天面51と、底端52と、周壁53とを含む。周壁53はねじ20によって定義された径方向基準線L2と垂直壁面の形態を形成し、底端52の一側にアーチ面54を有し、アーチ面54は上昇端541と、降下端542とを含み,降下端542と、底端52とを接続し、アーチ面54は上昇端541の付近場所で下向きにリップ55を凸設し、リップ55に保持部551を形成し(注:還流エルボー40の局所位置を保持する)、天面51が下向きに延在する斜管挿入孔56を形成し、斜管挿入孔56が径方向基準線L2に対して、斜め下向きに延在する形態を形成することによって、斜管挿入孔56の下端の一部分がリップ55と、降下端542との間の区域を通して、通り口561が画定され、斜管挿入孔56の下端のもう一部分と、底端52との間に間隔壁厚みH1を設けることによって(図2のみに示す)、係止端壁562を形成し、係止端壁562に係着部563が形成される。そのうち、間隔壁厚みH1の内側に接続面57(Connecting surface)が形成され、ボールスクリュ流路内径の差がスムーズに接続状態を形成し(注:この効果は後述する。)、接続面57の内径が斜管挿入孔56の内径より小さく、かつ、接続面57が内側口571と、外側口572とを有し、内側口571と、係止端壁562とを互いに接続している。
【0020】
図4に示すように、この実施例において、係着部563の縦方向断面図は下向きに引き込んで、テーパー形態を形成している。
【0021】
図1及び図3に示すように、天面51はさらに間隔を置いて配置された2つの挟持溝58が形成されている。この実施例における挟持溝58の効果は、主に、作業員が挟持具を用いて挟持し力量を入れて、還流エルボー補助装置50の簡単な取り外しや取り付けの目的を達成する。
【実施例2】
【0022】
図5ないし図9に示すように、本発明により一つのボールスクリュ100がさらに提供される。ボールスクリュ100はねじ溝11を有するスクリュ10と、スクリュ10の螺合に提供するねじ20と、若干数のボール30と、少なくとも一つの還流エルボー40と、前記図1ないし図4に示す還流エルボー補助装置50と、を含む。そのうち、ねじ20を中心軸線L1に沿って延在して設けることによって、2つの端部21と、一つの外壁22とが画定及び形成され、さらに中心軸線L1によって定義された径方向基準線L2と、中心軸線L1との直交関係が形成される。ねじ20の内部に2つの端部21を貫通するねじ穴23が形成され、外壁22はねじ穴23と連通していて、かつ、中心軸線L1に沿って、間隔を置いて配置される2つの取り付け穴24を有し、取り付け穴24の周辺に溝壁241が形成され、還流エルボー40は跨設セクション41と、跨設セクション41の対向両端に形成する2つの傾斜屈曲セクション42とを有し、傾斜屈曲セクション42が跨設セクション41に対して側面方向に屈曲して延在する形態を形成していて、かつ、2つの傾斜屈曲セクション42が互いに反対側に向いていて、傾斜屈曲セクション42にそれぞれ管端43が形成され、傾斜屈曲セクション42が還流エルボー補助装置50の斜管挿入孔56に挿入して組み付けられ、管端43を斜管挿入孔56下端部の係止端壁562に係止して、管端43が係止端壁562に形成される係着部563に係着するための係合挿入部433を形成し、還流エルボー補助装置50をねじ20の外側に対応する溝に組み付けて、取り付け穴24の溝壁241の設置角度(注:図8の破線L3に示す角度)を径方向基準線L2に対して垂直にし、還流エルボー40の跨設セクション41を中心軸線L1と並行にし、連結面57の内側口571が対応するねじ溝11に対応するねじ溝11との間に非負荷区間内径R1を画定及び形成し、連結面57の外側口572が対応するねじ溝11との間に負荷区間内径R2を形成する。
【0023】
図7に示すように、この実施例において、ねじ20の外壁22が2つの取り付け溝24の間に接続溝25をさらに形成して、還流エルボー40の跨設セクション41の一部を沈ませる。この実施例の長所は図8を参照されたい。セクション41の露出高さを低減することによって、ボールスクリュ還流溝構成品の露出面積を軽減するという目的を達成し、製品の小型化設計と発展トレンドに満足できる。
そのうち、還流エルボー補助装置50の天面51がねじ20の外壁22表面に対して、突き出し高さを有し(注:図示されない。具体的な高さはおよそ0.05mm)、さらに、圧迫構成品60を用いて圧迫して置く。この実施例における圧迫構成品60は具体的に図7図8に示すように、例えば固定機能付きボルトの剛性シート形態である。ただし、この限りではない。効果として、圧迫状態によって、還流エルボー補助装置50の固定状態の圧迫力を向上できる。
【0024】
図9に示すように、互いに係着する係着部563と、係合挿入部433の縦方向断面図は、三角形の凹面と凹面との係合組み込み形態である。この実施例において、係合の長所を説明して置くと、還流エルボー40の傾斜屈曲セクション42の固定形態は、優れた係合効果のほか、三角形の凸凹面の組み合わせによるテーパー形態の係合効果を形成することによって、還流エルボー40の傾斜屈曲セクション42のより確実に脱落を防止し、より良い固定効果を有する。
【0025】
以上に説明した構造組み合わせ形態及び技術特徴より、本案で開示する還流エルボー補助装置50の据え付けを示す図7のように、まず、還流エルボー補助装置50を還流エルボー40の傾斜屈曲セクション42の管端43に組み合わせた後、それぞれの還流エルボー補助装置50を下向きにねじ20の外壁22に設けた取り付け溝24に挿入し、引き続き、圧迫構成品60を締め付ければ、還流エルボー補助装置50の据え付け固定を完了する(図5に示す)。本案は分離式のボールスクリュ還流形態をさらに開示される。この形態特徴によれば、還流エルボー40が独立した構成品を形成し、仕上げるときは壁厚みと同じ金属管材を折り曲げて仕上げることによって、製造コストを軽減できる。さらに、金属製またはプラスチック製の還流エルボー40とも同じ構造タイプのねじ20に適用することができ、同じ規格のねじ種類の区別を軽減し、在庫管理と、保管コストを低減できる。さらに、還流エルボー補助装置20が直接挿入式のため、還流エルボー40を二段式に設ける必要はなく、構成品を少なくすることで、製造コストを軽減できる。取り付け溝24の溝壁241の設置角度(図8の破線L3に示す角度)を径方向基準線L2に垂直する技術特徴により、ねじ20の取り付け溝24の加工がより単純にでき、直軸バイトのみで仕上げることができ、割高な4軸加工機を使用する必要はなく、加工コストと、不良率とも軽減できる。傾斜屈曲セクション42が跨設セクション41に対して、側面方向に屈曲傾斜し延在する形態特徴により、還流エルボー40の縦方向屈曲セクションが斜め方向にねじ20のスクリュ流路とまっすぐでスムーズにつなぎ合わせることによって、稼働の騒音や振動を軽減することができるほか、還流エルボー40の露出面積を最小にすることができ(注:公知の逆U字還流エルボー40の直角屈曲タイプとの比較)、小型化構造トレンドにより適している。還流エルボー補助装置50が直方向挿入形態なため、還流エルボー40の傾斜屈曲セクション42を斜め方向に還流エルボー補助装置50に挿入する形態特徴を形成し、還流エルボー補助装置50の組付け状態によって、還流エルボー40を安定に固定することができる。
【0026】
このほか、本案の接続面57が有する技術特徴により、ボールスクリュ還流路の負荷セクションR2と、非負荷セクションR1に存在する内径差をなめらかにつなぎ合わせることによって、ボール還流状態がスムーズになり、跳動の恐れはない。この部分をさらに詳しく説明すると、この部分は、前述した負荷セクションR2、すなわち、ねじ20のねじ穴23とスクリュ10との間に画定及び形成されたボールスクリュ還流路セクションを言い、このセクションで比較的大きい負荷を受けるため、このセクションとボール30との間の安定な稼働状態を図るため、比較的小さい組み合わせギャップを設ける。一方、非負荷セクションR1とは、還流エルボー補助装置50と、還流エルボー40とを含めたボール還流路セクションを言う。このセクションは負荷を直接に受けないため、このセクションとボール30との間に残される組み合わせギャップが比較的大きい。図10に示すように、この図は、非負荷セクションR1内径を示し、負荷セクションR2内径を示す。よって、R2 < R1(式1)がボール還流路の最適形態設計である。そのため、前述した技術特徴によれば、この効果の要求を簡単に満足することができるほか、さらに、還流エルボー補助装置50の成形金型を予めに計画しておけば、これを達成できる。当然ながら、本案の斬新で独特な構造形態のみに達成できる効果である。
【0027】
一方、本案で開示する還流エルボー40の跨設セクション41がねじ20の中心軸線L1に並行する配置形態の特徴(図6に示す)の長所は主に、ねじ20の最小外径設計は空間をさらに縮小することができる。公知の還流エルボーはねじの中心軸線に対して、一般に斜めに延在して設置する形態である。この形態条件において、公知の還流エルボーに存在する2つの屈曲端のスパンがボールスクリュの最小外径をそのまま受ける。さらに、2つの屈曲端がねじによって形成するボール流路の順調接続を図るため、ねじの壁厚みを厚くしなければ、必要性を満足することができない。これに対して、本案のこの技術特徴によれば、この課題を解決することができる。
【符号の説明】
【0028】
10 スクリュ
11 ねじ溝
20 ねじ
21 端部
22 外壁
23 ねじ穴
24 取り付け溝
241 溝壁
25 接続溝
30 ボール
40 還流エルボー
41 跨設セクション
42 傾斜屈曲セクション
43 管端
433 係合挿入部
50 還流エルボー補助装置
51 天面
52 底端
53 周壁
54 アーチ面
541 上昇端
542 降下端
55 リップ
551 保持部
56 斜管挿入孔
561 通り口
562 係止端壁
563 係着部
57 接続面
571 内側口
572 外側口
58 挟持溝
60 圧迫構成品
100 ボールスクリュ
H1 間隔壁厚み
L1 中心軸線
L2 径方向基準線
L3 破線
R1 非負荷区間内径
R2 負荷区間内径
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10