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特許7560257電磁弁の機能能力を検査する方法および装置
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  • 特許-電磁弁の機能能力を検査する方法および装置 図1
  • 特許-電磁弁の機能能力を検査する方法および装置 図2
  • 特許-電磁弁の機能能力を検査する方法および装置 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】電磁弁の機能能力を検査する方法および装置
(51)【国際特許分類】
   B60T 8/88 20060101AFI20240925BHJP
   B60T 17/22 20060101ALI20240925BHJP
   F16K 51/00 20060101ALI20240925BHJP
   F16K 31/06 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
B60T8/88
B60T17/22 Z
F16K51/00 F
F16K31/06 320A
【請求項の数】 8
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020034781
(22)【出願日】2020-03-02
(65)【公開番号】P2020172250
(43)【公開日】2020-10-22
【審査請求日】2023-02-20
(31)【優先権主張番号】10 2019 203 421.7
(32)【優先日】2019-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】マウハー,トルステン
【審査官】大谷 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】実開平05-058539(JP,U)
【文献】米国特許第06111514(US,A)
【文献】特開平04-211777(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60T 8/88
B60T 17/22
F16K 51/00
F16K 31/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車(1)における液圧ブレーキシステム(2)のための電磁弁(7)の機能能力を検査する方法であって、前記弁(7)がアーマチュアとコイルとを含み、前記アーマチュアは、前記弁(7)が制御された場合に前記コイルの磁界によって動かされ、前記アーマチュアの位置によって決定される前記弁(7)の空隙が低減され、
前記方法は、
前記弁(7)の前記制御中に電流強度を検出するステップと、
前記弁(7)の前記制御中に前記電流強度の特性を解析するステップと、
前記電流強度の前記特性の前記解析にもとづいて前記弁(7)の前記機能能力を評価するステップと、を包含し、
前記電流強度の前記特性を解析するために、前記電流強度の変化率が検出され、
前置符号の反転後に所定の負の閾値に達した場合、前記弁が機能能力ありと評価される、方法。
【請求項2】
前記弁(7)の前記機能能力を検査するために、前記液圧ブレーキシステム(2)のための圧力発生器の作動は行われない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記制御中に前記電流強度の前記特性が所定条件を満たす場合、前記弁(7)は機能能力ありと評価される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記制御中に前記電流強度の前記特性が所定条件を満たさない場合、前記弁は機能能力なしと評価される、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記機能能力の前記検査は、所定の時点に行われ、自動車(1)の自動化された走行機能の開始時に行われる、および/または自動車(1)の自動化された走行機能の実行中に行われる、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の方法であって、前記方法は、
前記弁(7)の前記機能能力の前記評価にもとづいて所定の措置を実行するステップを包含する、方法。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の方法を実行するように設定されている、装置(2、4、5、7)
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の方法を実行するように設定されている、コンピュータプログラム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車におけるブレーキシステムのための電磁弁の機能能力を検査する方法であって、弁がアーマチュアとコイルとを含み、アーマチュアは、弁が制御された場合にコイルの磁界によって動かされ、アーマチュアの位置によって決定される弁の空隙が低減される、方法に関する。本発明によれば、方法は、弁の制御中に電流強度を検出するステップと、弁の制御中に電流強度の特性を解析するステップと、電流強度の特性の解析にもとづいて弁の機能能力を評価するステップと、を包含する。さらに、方法を実行するように相応に形成された装置が予定されている。
【背景技術】
【0002】
高度に自動化された走行の導入によって、ブレーキシステムの可用性にはより高い要求が課せられる。SAE J3016 Level 3以降、例えば減速アクチュエータを冗長化することが要求される。プライマリブレーキシステムのみならず冗長なブレーキシステムについても、運転待機モードでも潜在的障害もしくは気づかれない障害のないことが確保されなければならない。しかし液圧ポンプ弁ユニットを有するレギュレータ(Steller)では、障害の形態(Fehlerbild)として弁の固着(例えば、「stuck close」もしくは「stuck open」)がある。このような弁の固着は、たいていの場合、減速度の増加ができなくなることによって間接的に確認される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これに対して本発明による方法は、有利にも簡単なテストにより相応の障害の形態を認識することを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
このことは、本発明によれば、独立請求項に記載された特性により可能にされる。本発明の他の実施形態は従属請求項の主題である。
【0005】
本発明によれば、方法は、自動車におけるブレーキシステムのための電磁弁の機能能力を検査するように予定されており、弁がアーマチュアとコイルとを含み、アーマチュアは、弁が制御された場合にコイルの磁界によって動かされ、アーマチュアの位置によって決定される弁の空隙が低減される。その場合、本発明によれば、方法は、
-弁の制御中に電流強度を検出するステップと、
-弁の制御中に電流強度の特性を解析するステップと、
-電流強度の特性の解析にもとづいて弁の機能能力を評価するステップと、を包含する。
【0006】
これは、弁の機能能力が液圧発生の測定を介して間接的に検査されるのではないということと解される。むしろ、機能能力は、弁の電気的特性量を測定することによって直接検出される。電気的特性量として電流強度が考慮される。検出された電流強度によって、弁プランジャの実際の動きを直接逆推理することを可能にできることが確認された。電磁弁では、弁が操作、すなわち通電された場合にアーマチュアが動かされ、磁石の空隙が低減される。空隙のこの低減は、コイル・アーマチュア回路における磁化率(magnetische Suszeptibilitaet)を変化させ、電流プロファイルを生じさせる。この電流プロファイルの解析は、弁の機能能力に関するステートメント(Aussage)を可能にする。したがって、電流強度プロファイルに特定の特性がある場合に、例えば高い確率で機能能力があると適正に評価することができる。この場合、例えば極大値の認識が挙げられる。これに対して、特定の特性がない場合には、高い確率で障害発生を考えることができる。これに代えて、電流値プロファイルの独自の特定の特性でも障害発生を認識することができる。
【0007】
電流強度の特性と解釈されるのは、例えば電流強度の時間的推移である。当然のことながらこれは電流強度プロファイルにおける個々の値、例えば極値と解することもできる。検出された電流強度の処理、例えば電流強度の時間的変化率(zeitliche Aenderungsrate)の計算も同様に、電流強度の特性と解することができる。
【0008】
弁の機能能力に関するステートメントを得るために、電流プロフファイルのみが解析されることが有利である。すなわちこの場合、検出される他の測定量、特に液圧は考慮されない。
【0009】
方法の有利な一実施形態では、弁の機能能力を検査するために、液圧ブレーキシステムのための圧力発生器の作動は行われない。
【0010】
これは、弁の機能能力を検査するために圧力上昇が行われないということと解される。すなわち弁の制御のみが行われ、その際、液圧発生器の制御は行われない。つまり弁の機能能力の解析は、(現在存在する)液圧の解析なしに行われる。このことは機能能力の試験が、いわゆるアクティブテストとしては行われないことを意味する。アクティブテストと呼ばれるのは、例えば、液圧集合体が特定時点にブレーキ圧を能動的に上昇させ、弁が相応に切り換えられ、ホイールブレーキにおける圧力が測定および解析されるテストである。既知の初期情報にもとづいて、測定された圧力をもとにして弁が完全に機能能力があるのかどうかが判定される。しかしアクティブテストによって、ブレーキシステムの寿命期間にわたってレギュレータにおける液圧負荷が増大する。さらにアクティブテストは快適範囲の走行で行われる。このことにより騒音と振動に対する要求が高まる(NVH)。こうした要求は、追加コストのかかる減衰措置を必要とする。アクティブテストは複雑でもあり、システム全体に多大な反作用を及ぼす。しかし提示される手法は、そのようなアクティブテストの必要性を有利にも回避する。
【0011】
したがって、方法の有利な一実施形態では、弁の機能能力の検査がパッシブテストとして行われる。特に機能能力の検査は、自動車の通常の走行運転中に行われる。
【0012】
方法の可能な一実施形態では、制御中の電流強度の特性が所定条件を満たす場合に弁が機能能力ありと評価される。
【0013】
これは、電流強度の特性が所定条件を満たす場合に、検査されるべき弁に完全な機能能力があるとみなされるということと解される。当然のことながら、これは電流強度の特性が複数の所定条件を満たさなければならないということとも解することができる。しかし、すべての所定条件が電流強度と関係があり、検出された電流強度値により検査できることが有利である。
【0014】
方法の好ましい一実施形態では、制御中の電流強度の特性が所定条件を満たさない場合に、弁は機能能力なしと評価される。
【0015】
これは、電流値プロファイルにおいて所定条件が認められない場合に、弁における障害発生が考えられるということと解される。すなわち、障害発生があるかどうかを評価するために特定の特性が確認される必要はない。むしろグッドケース(Gut-Fall)を表す特定の条件が確認されない場合に障害発生が考えられる。これによって安全性を高めることができる。
【0016】
方法の代替的な展開形態では、電流強度の特性を解析するために、電流強度の変化率が検出される。
【0017】
これは、検出された電流強度プロファイルの時間導関数が求められるということと解される。したがって弁の機能能力の評価は、電流強度の変化率にもとづいて行われる。
【0018】
方法の有利な一実施形態では、電流強度の変化率が所定条件を満たす場合に、弁が機能能力ありと評価される。
【0019】
これは、検出された電流強度プロファイルの時間導関数が所定の値に達した場合に、機能能力のある弁であると考えられるということと解される。
【0020】
方法の可能な一実施形態では、電流強度の変化率が前置符号の反転を形成した場合に、弁は機能性ありと評価される。
【0021】
これは、検出された電流強度プロファイルの時間導関数がゼロ点通過を有する場合に、機能能力のある弁であると考えられるということと解される。
【0022】
方法の好ましい一展開形態では、変化率が所定閾値に達し、特に前置符号の反転後に所定閾値に達した場合に、弁は機能能力ありと評価される。
【0023】
これは、検出された電流強度プロファイルの時間導関数がゼロ点通過を有し、かつ所定の負の閾値に達する場合に、機能能力のある弁であると考えられるということと解される。
【0024】
方法の代替的実施形態では、機能能力の検査は、所定の時点に、特に自動車の自動化された走行機能の開始時に、および/または自動車の自動化された走行機能の実行中に行われる。
【0025】
これは、弁の制御が所定の時点に行われるということと解される。当然のことながら、電流強度の検出は、上述の所定の時点に行われる。
【0026】
方法の可能な一展開形態では、方法は、弁の機能能力の評価にもとづいて所定の措置を実行するステップを包含する。
【0027】
これは、弁が機能能力なしと評価される場合に、例えば所定の措置が実行されるということと解される。例えば、そのような場合には、弁の故障を可能な範囲で最良に補償するために、ブレーキシステム全体における弁の開ループ制御もしくは弁の閉ループ制御の適応を行うことができる。これに代えて、またはこれに加えて所定の走行機能の適応が行われてもよい。例えば、弁、したがってブレーキシステムが完全に機能していないときには、特定の自動化された走行機能の作動が拒否される。さらに、措置として、車両のフォルトメモリに障害登録を行うことができる。当然のことながら、警告メッセージまたはその他の情報を運転者および/または第3者に出力することもできる。
【0028】
この方法は、例えばソフトウェアまたはハードウェアの形態で、またはソフトウェアとハードウェアとの混合形態で、例えば制御機器に実装されてもよい。本明細書中で提示される手法は、さらに、本明細書中で提示される方法の変形形態のステップを相応の装置において実行、制御、もしくは実現するように形成された装置を提供する。本発明の装置の形態のこれらの実施形態によっても本発明を基礎付ける課題を迅速かつ効率よく解決することができる。
【0029】
ここで装置とは、センサ信号を処理し、それに依存して制御信号および/またはデータ信号を出力する電気機器と解することができる。装置は、ハードウェア的および/またはソフトウェア的に形成されていてもよいインターフェースを有してもよい。ハードウェア的に形成される場合、インターフェースは、例えば装置の異なった諸機能を含む、いわゆるシステムASICの一部であってもよい。しかし、インターフェースが専用集積回路であるか、または少なくとも部分的に個別の部品からなることも可能である。ソフトウェア的に形成される場合、インターフェースは、例えばマイクロコントローラ上に他のソフトウェアモジュールと並んで設けられるソフトウェアモジュールであってもよい。この意味で制御機器を装置と解することができる。さらに、方法を実現するように形成されている弁も解することもできる。さらに、相応に設定された液圧集合体または/およびブレーキシステムもそのような装置と解することができる。
【0030】
半導体メモリ、ハードディスクメモリ、または光学メモリなどの機械可読担体またはメモリ媒体に記憶されてもよく、かつ上記の実施形態の1つに記載の方法のステップを実行、実現、および/または制御するために使用されるプログラムコードを有するコンピュータプログラム製品またはコンピュータプログラムが、特にコンピュータまたは装置上でプログラム製品またはプログラムが実行される場合に使用されることも有利である。
【0031】
明細書中で個別に記載された特性は、任意に、技術的に有意義に、相互に組み合わせることができ、かつ本発明のさらなる実施形態を示すことに留意されるべきである。本発明の他の特性および合目的性は、添付の図をもとにした実施例の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】液圧ブレーキシステムの模式図である。
図2】電磁弁の制御中の電流強度と電流強度の変化率の検出されたプロファイルである。
図3】実施例の方法ステップである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、詳しく図示されない自動車1のための液圧ブレーキシステム2の模式図を示す。ブレーキシステム2によって自動車1の4つのホイール3が制動される。そのためにホイール3は、詳しく図示されない液圧ホイールブレーキを有している。ブレーキシステム2は、液圧集合体4と制御機器5とを備えている。液圧集合体4は、圧力発生器6と少なくとも1つの弁7とをさらに有する。圧力発生器6は、例えばピストンポンプを駆動する電気モータである。弁7は、例えば電磁弁である。このような弁は、制御された場合に磁界を生成するコイルを備えている。この磁界は可動のアーマチュアに作用し、このアーマチュアは、磁界によって静止位置から変位位置へ動かされる。アーマチュアの位置は、磁石において、例えばアーマチュアとステータとの間の空隙を決定する。磁界は、アーマチュアの位置を変化させる。これによって空隙も変化させられる。例えばアーマチュアが非通電時の閉じた位置から変位した場合に空隙が小さくなる。弁は、非通電時に閉じるように形成されていてもよい。これに代えて、またはこれに加えて、弁は、非通電時に開くように形成されていてもよい。このような弁の構造設計は千差万別であり得、ここでは説明しない。
【0034】
図2は、電磁弁の制御中の時間(t)上の電流強度(I)および電流強度の変化率(dI)の検出されたプロファイルを示す。弁の機能能力のテストのために、所定のトリガ時点に弁の確認(Bestaetigung)(すなわち制御)が行われる。電流は、高周波読み出し電子回路により測定および微分される。操作によってアーマチュアが移動し、弁の空隙が閉じられる。この閉鎖は、コイル・アーマチュア回路における磁化率を変化させ、このことが磁束の変化を生じさせる。この関係は、操作されるポペット弁(Sitzventil)の図2に示される特徴的な電流プロファイルをもたらす。この場合、電流強度はまず上昇することが見て取れる。続いて電流強度のプロファイルが最大値を形成する。この地点で、変化率は、正から負へのゼロ点通過を示す。電流強度の第1極大値の後に、磁化率が変化したことにもとづいて電流強度が低下する。空隙が完全に閉じると直ちに、電流強度のプロファイルに極小値が生じ、続いて電流強度が再び上昇する。最小値は、変化率が示すように微分可能ではないため定常点ではない。方法の図示された例示的実施形態では、変化率に対して負の閾値が決定される。この負の閾値は、水平の時間軸と平行に破線で示されている。電流強度のどの変化以降に弁に機能能力があると確認されるのか、すなわち考えられるのかかがこの閾値によって決定される。上記の時点に、電流強度の極大値をすでに超えたことがはっきりと見て取れる(交点、破線の垂線および電流の推移線を参照)。したがって、決定された閾値は一種の安全閾値であり、この安全閾値が満たされて初めて機能能力ありとみなされる。これによって機能能力の解析時の妥当性が改善され、誤評価が回避される。
【0035】
図3において、本発明の実施形態の方法ステップの図が示される。この場合、第1ステップS1において、自動車の液圧ブレーキシステムの1つまたは複数の弁の機能能力を検査する方法の開始が行われる。例えば、開始は、自動車の自動走行機能の作動に応答して行われる。開始後、ステップS2において、例えば通電による弁の操作が行われる。弁の操作は、特に液圧ブレーキシステムにおける圧力発生(Druckerzeuges)を付加的に作動させることなしに、特に液圧ポンプの電気モータを同時に通電することなしに行われる。弁が操作される間、ステップS3において電流強度が検出される。次のステップS4において、検出された電流強度の解析が行われる。厳密に言えば、検出された電流強度のプロファイルの解析が行われる。この解析にもとづいて、ステップS5において、弁に機能能力があるのか、または弁に機能能力がないのかの評価が行われる。評価に続いて、次のステップS6において所定のアクションを実行することができる。例えば、自動化された走行機能の作動の拒否もしくは作動した自動化された走行機能の停止が行われる。その際、当然のことながら、車両乗員への通知も行うことができる。車両のフォルトメモリへの登録を行うこともできる。ステップS7をもって方法は終了される。
【符号の説明】
【0036】
1 自動車
2 ブレーキシステム
3 ホイール
4 液圧集合体
5 制御機器
6 圧力発生器
7 弁
I 電流強度
dI 電流強度の変化率
t 時間
S1~S7 方法ステップ
図1
図2
図3