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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】電動作業機および照明アタッチメント
(51)【国際特許分類】
   B25F 5/00 20060101AFI20240925BHJP
   B25B 23/18 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
B25F5/00 Z
B25B23/18
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2020190254
(22)【出願日】2020-11-16
(65)【公開番号】P2021112816
(43)【公開日】2021-08-05
【審査請求日】2023-08-18
(31)【優先権主張番号】P 2020006725
(32)【優先日】2020-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 晃
【審査官】マキロイ 寛済
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-080484(JP,A)
【文献】中国実用新案第207290007(CN,U)
【文献】特開2007-114735(JP,A)
【文献】特開2009-214239(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25F 5/00
B25B 23/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動作業機であって、
モータと、
前記モータの回転力をツールに伝達するように構成された駆動機構と、
前記モータ及び前記駆動機構を収容するハウジングと、
前記電動作業機の使用者により把持されるように構成された把持部と、
光を放射するように構成された第1の発光器と、
環状の形状を備える導光器であって、前記ハウジングの外周に沿って設けられ、前記第1の発光器から放射された光が入射されるように構成された入光面を含み、前記入光面に入射された光を、前記導光器の内部で伝搬させつつ前記導光器の表面から放射するように構成された導光器と、
前記導光器から第1の方向へ放射された光を前記第1の方向とは逆の第2の方向へ反射させるように構成された反射器と、
を備え、
前記導光器は、前記入光面に入射された光を、前記入光面から、前記導光器の第1の周方向、及び前記第1の周方向とは逆の第2の周方向へ、分岐して伝搬させるように構成されており、
前記入光面は、
前記導光器の中心軸に非平行であり、
前記第1の発光器から、前記中心軸に沿う方向へ離間している、
電動作業機。
【請求項2】
請求項1に記載の電動作業機であって、
前記第1の方向及び前記第2の方向は、前記導光器の中心軸に垂直な面と交差する、電動作業機。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の電動作業機であって、
前記反射器は、環状の形状を有する環状部材を備え、
前記導光器は、前記環状部材と互いに向き合うように設けられている、
電動作業機。
【請求項4】
請求項3に記載の電動作業機であって、
前記環状部材は、前記環状部材の周方向に沿って設けられた溝部を備え、
前記導光器は、前記溝部に嵌められている、
電動作業機。
【請求項5】
請求項4に記載の電動作業機であって、
さらに、環状の形状を有し、0より大きい光透過率を有し、前記導光器をその周方向に渡って覆うように前記反射器に離脱可能に取り付けられたカバーを備える、電動作業機。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の電動作業機であって、
前記第1の発光器は、前記反射器に設けられている、電動作業機。
【請求項7】
請求項6に記載の電動作業機であって、
前記反射器は、絶縁性材料により一体成形されている、電動作業機。
【請求項8】
請求項7に記載の電動作業機であって、
前記絶縁性材料は、樹脂を含む、電動作業機。
【請求項9】
請求項7又は請求項8に記載の電動作業機であって、
前記反射器は、前記反射器の表面に一体的に設けられた第1の導体パターンであって、前記第1の発光器と電気的に接続された第1の導体パターンを備える、
電動作業機。
【請求項10】
請求項1~請求項9のいずれか1項に記載の電動作業機であって、
さらに、光を放射するように構成された第2の発光器を備える、電動作業機。
【請求項11】
請求項7~請求項9のいずれか1項に記載の電動作業機であって、
さらに、前記反射器に設けられ、光を放射するように構成された第2の発光器を備える、電動作業機。
【請求項12】
請求項11に記載の電動作業機であって、
前記反射器は、前記反射器の表面に設けられた第2の導体パターンであって、前記第2の発光器と電気的に接続された第2の導体パターンを備える、電動作業機。
【請求項13】
請求項10~請求項12のいずれか1項に記載の電動作業機であって、
前記第2の発光器の光軸は、前記導光器の中心軸と交差する、電動作業機。
【請求項14】
請求項1~請求項9、請求項11~12のいずれか1項に記載の電動作業機であって、
さらに、被係合部を備え、
前記反射器は、前記被係合部に係合されるように構成された係合部を備え、
前記反射器は、前記係合部が前記被係合部に係合されることにより前記電動作業機に離脱可能に取り付けられている、
電動作業機。
【請求項15】
請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の電動作業機であって、
前記第1の発光器は、前記ハウジングに設けられており、
前記電動作業機は、さらに、前記導光器を含む照明アタッチメントであって、環状の形状を有し、前記ハウジングに離脱可能に装着されるように構成された照明アタッチメントを備える、
電動作業機。
【請求項16】
請求項15に記載の電動作業機であって、
前記照明アタッチメントは、少なくとも1つの支持具を備え、
前記少なくとも1つの支持具は、支持面を備え、
前記支持面は、前記ハウジングの表面に接触するように構成されている、
電動作業機。
【請求項17】
請求項16に記載の電動作業機であって、
前記少なくとも1つの支持具は、前記照明アタッチメントが規定位置に配置されることに応じて、前記ハウジングの表面から押圧されて弾性変形するように構成されており、
前記規定位置に配置された前記照明アタッチメントは、弾性変形した前記少なくとも1つの支持具が前記ハウジングの表面を付勢する力によって前記ハウジングに装着されるように構成されている、
電動作業機。
【請求項18】
請求項16または請求項17に記載の電動作業機であって、
前記少なくとも1つの支持具は、前記照明アタッチメントの周方向に沿って互いに離間して設けられた複数の支持具を備える、電動作業機。
【請求項19】
請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の電動作業機であって、
前記第1の発光器は、前記ハウジングに設けられており、
前記電動作業機は、さらに、
前記ハウジングに離脱可能に装着されるように構成された装着補助具と、
前記装着補助具に離脱可能に装着されるように構成された照明アタッチメントであって、環状の形状を有し、前記導光器を含む、照明アタッチメントと、
を備える電動作業機。
【請求項20】
請求項1~請求項19のいずれか1項に記載の電動作業機であって、
前記入光面は、前記入光面に平行な面と前記導光器の中心軸とが直交するように設けられている、電動作業機。
【請求項21】
請求項1~請求項20のいずれか1項に記載の電動作業機であって、
前記第1の発光器は、発光ダイオードを備える、電動作業機。
【請求項22】
照明アタッチメントであって、
前記照明アタッチメントを電動作業機に離脱可能に支持させるように構成された支持具であって、前記電動作業機は、モータ、前記モータを収容するハウジング、前記電動作業機の使用者により把持されるように構成された把持部、及び、光を放射するように構成された発光器を備えている、支持具と、
導光器と、
を備え、
前記導光器は、
環状の形状を備え、
前記照明アタッチメントが前記支持具により前記電動作業機に支持されることに応じて前記ハウジングの外周を囲むように配置され、
前記導光器の中心軸に非平行な入光面であって、前記照明アタッチメントが前記支持具により前記電動作業機に支持されている場合に、(i)前記発光器から前記中心軸に沿う方向へ離間して配置されて(ii)前記発光器から放射された光が入射される、ように構成された入光面を含み、
前記照明アタッチメントが前記支持具により前記電動作業機に支持されている場合に、前記発光器から前記入光面に入射された光を、前記入光面から、前記導光器の第1の周方向、及び前記第1の周方向とは逆の第2の周方向へ分岐させ、分岐されたそれぞれの光を前記導光器の内部で伝搬させつつ前記導光器の表面から放射するように構成されている、
照明アタッチメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電動作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、作業箇所へ光を照射するように構成されたインパクト工具を開示している。このインパクト工具は、作業箇所を好適に照らすために、2つの発光ダイオード(LED)を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-111612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
LEDから放射される光は、指向性を持っている。そのため、上記インパクト工具では、作業箇所を局所的に照らすことができるものの、作業箇所以外を照らすことが困難である。作業箇所に限らず、作業箇所の周囲も含むより広い範囲を照らすことができれば、作業性のさらなる向上が期待できる。
【0005】
本開示の1つの局面は、光を放射するように構成された電動作業機において、光を放射することにより得られる作業性向上の効果を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の1つの局面における電動作業機は、モータと、駆動機構と、ハウジングと、把持部と、第1の発光器と、導光器とを備える。駆動機構は、モータの回転力をツールに伝達する。ハウジングは、モータ及び駆動機構を収容する。把持部は、電動作業機の使用者により把持される。第1の発光器は、光を放射する。導光器は、環状の形状を備える。導光器は、ハウジングの外周に沿って設けられる。導光器は、入光面を含む。入光面は、第1の発光器から放射された光が入射される。導光器は、入光面に入射された光を、導光器の内部で伝搬させつつ導光器の表面から放射する。
【0007】
このような電動作業機では、第1の発光器から放射された光が、導光器を介して、電動作業機の周囲へ放射される。つまり、環状の導光器の表面から電動作業機の周囲へ光が放射される。そのため、電動作業機の周囲を適切に照らすことができ、電動作業機の作業性を向上させることが可能となる。
【0008】
電動作業機は、さらに、反射器を備えていてもよい。反射器は、導光器から第1の方向へ放射された光を、第1の方向とは逆の第2の方向へ反射させる。
このような電動作業機では、導光器から第1の方向へ放射された光が、反射器によって第2の方向へ導かれる。そのため、第2の方向へ放射される光量が増加し、第2の方向をより明るく照らすことが可能となる。
【0009】
第1の方向及び第2の方向は、導光器の中心軸に垂直な面(以下、「軸垂直面」と称する)と交差してもよい。なお、中心軸とは、例えば、環状の導光器における中心曲線によって囲まれる円の中心を通る軸であって、且つその円に垂直な軸である。
【0010】
このような電動作業機では、反射器により反射された光が、軸垂直面に平行な方向ではなく、軸垂直面と交差する方向へ放射される。そのため、導光器から放射される光を効率的に第2の方向へ導くことができる。
【0011】
反射器は、環状の形状を有する環状部材を備えていてもよい。導光器は、環状部材と互いに向き合うように設けられていてもよい。
このような電動作業機では、導光器から第1の方向へ放射された光のより多くを第2の方向へ反射させることができる。そのため、導光器から放射される光をより効率的に第2の方向へ導くことができる。
【0012】
環状部材は、環状部材の周方向に沿って設けられた溝部を備えていてもよい。導光器は、溝部に嵌められていてもよい。
このような電動作業機では、導光器に対して反射器を容易に位置決めできる。そのため、導光器及び反射器を電動作業機に組み付ける作業の作業性が向上する。
【0013】
電動作業機は、さらに、カバーを備えていてもよい。カバーは、環状の形状を有し、0より大きい光透過率を有する。光透過率とは、例えば、入射した光の強度に対する、カバーを透過した光の強度の比率を意味する。カバーは、反射器に離脱可能に取り付けられる。カバーは、導光器をその周方向に渡って覆うように反射器に取り付けられる。
【0014】
このような電動作業機では、導光器と反射器との相対的位置関係をより確実に規定することが可能となる。また、カバーにより導光器を保護することが可能となる。
第1の発光器は、反射器に設けられていてもよい。このような電動作業機では、反射器が、導光器からの光を反射させる機能と、第1の発光器を搭載する機能とを兼ね備える。これにより、第1の発光器を固定するための部材を反射器とは別に設ける必要がなくなる。そのため、電動作業機の小型化、電動作業機の製造工数の低減が可能となる。
【0015】
反射器は、絶縁性材料により一体成形されていてもよい。このような電動作業機では、反射器を容易に製造することが可能となる。
なお、絶縁性材料は、絶縁性能を備えたどのような材料であってもよい。絶縁性材料は、例えば、樹脂を含んでいてもよいし、樹脂を含んでいなくてもよい。その樹脂は、例えば熱可塑性樹脂であってもよいし、熱硬化性樹脂であってもよい。絶縁性材料は、例えば、ガラスを含んでいてもよいしガラスを含んでいなくてもよい。絶縁性材料は、例えば、ゴムを含んでいてもよいしゴムを含んでいなくてもよい。
【0016】
また、反射器は、どのような方法で一体成形されてもよい。反射器は、例えば、射出成形によって一体成形されてもよいし、低温低圧成形によって一体成形されてもよい。射出成形は、例えば、熱により溶融した絶縁性材料を金型内に射出し、金型内で硬化させることにより一体的に成形する成形方法である。低温低圧成形は、ホットメルト成形とも呼ばれる。
【0017】
第1の発光器が設けられた反射器は、第1の導体パターンを備えていてもよい。第1の導体パターンは、反射器の表面に一体的に設けられてもよい。第1の導体パターンは、第1の発光器と電気的に接続されてもよい。
【0018】
このような電動作業機では、反射器は、前述の2つの機能に加えて、さらに、第1の発光器を第1の発光器とは別の回路に電気的に接続するための機能を兼ね備える。そのため、電動作業機のさらなる小型化、電動作業機の製造工数のさらなる低減(特に配線作業工数の低減)が可能となる。
【0019】
電動作業機は、さらに、光を放射するように構成された第2の発光器を備えていてもよい。
このような電動作業機では、導光器から放射される光に加えて第2の発光器から放射される光によって、電動作業機の周囲が照らされる。そのため、電動作業機の周囲をより明るく照らすことができ、電動作業機の作業性をより向上させることが可能となる。
【0020】
第2の発光器は、反射器に設けられてもよい。このような電動作業機では、反射器が、導光器からの光を反射させる機能と、第2の発光器を搭載する機能とを兼ね備える。これにより、第2の発光器を固定するための部材を反射器とは別に設ける必要がなくなる。そのため、電動作業機の小型化、電動作業機の製造工数の低減が可能となる。
【0021】
反射器は、第2の導体パターンを備えていてもよい。第2の導体パターンは、反射器の表面に設けられてもよい。第2の導体パターンは、第2の発光器と電気的に接続されてもよい。
【0022】
このような電動作業機では、反射器は、さらに、第2の発光器を第2の発光器とは別の回路に電気的に接続するための機能を備える。そのため、電動作業機のさらなる小型化、電動作業機の製造工数のさらなる低減(特に配線作業工数の低減)が可能となる。
【0023】
第2の発光器の光軸は、導光器の中心軸と交差してもよい。このような電動作業機では、導光器の中心軸における当該交差する領域が、第2の発光器からの光によって照らされる。そのため、当該交差する領域を、導光器からの光及び第2の発光器からの光によってより明るく照らすことが可能となる。
【0024】
電動作業機は、さらに、被係合部を備えていてもよい。反射器は、被係合部に係合される係合部を備えていてもよい。反射器は、係合部が被係合部に係合されることにより電動作業機に離脱可能に取り付けられてもよい。
【0025】
このような電動作業機では、反射器の取り付けを容易に行うことができる。さらに、必要に応じて反射器を容易に取り外すことができる。
第1の発光器は、ハウジングに設けられていてもよい。電動作業機は、さらに、導光器を含む照明アタッチメントを備えていてもよい。照明アタッチメントは、環状の形状を有していてもよい。照明アタッチメントは、ハウジングに離脱可能に装着されるように構成されていてもよい。
【0026】
このような電動作業機では、使用者は、照明アタッチメントを容易に着脱できる。そのため、使用者は、照明アタッチメントを用いて作業することができる一方で、照明アタッチメントを用いずに作業することもできる。
【0027】
照明アタッチメントは、少なくとも1つの支持具を備えていてもよい。前記少なくとも1つの支持具は、支持面を備えていてもよい。支持面は、ハウジングの表面に接触するように構成されていてもよい。
【0028】
このような電動作業機では、照明アタッチメントを、前記少なくとも1つの支持具を介してハウジングに支持させることができる。
前記少なくとも1つの支持具は、照明アタッチメントが規定位置に配置されることに応じて、ハウジングの表面から押圧されて弾性変形してもよい。規定位置に配置された照明アタッチメントは、弾性変形した前記少なくとも1つの支持具がハウジングの表面を付勢する力によってハウジングに装着されてもよい。
【0029】
このような電動作業機では、使用者は、照明アタッチメントを電動作業機に容易に装着することができる。
前記少なくとも1つの支持具は、複数の支持具を備えていてもよい。複数の支持具は、照明アタッチメントの周方向に沿って互いに離間して設けられていてもよい。
【0030】
このような電動作業機では、照明アタッチメントを電動作業機から外れにくくすることが可能となる。
電動作業機は、さらに、装着補助具を備えていてもよい。装着補助具は、ハウジングに離脱可能に装着されるように構成されていてもよい。照明アタッチメントは、装着補助具に離脱可能に装着されるように構成されていてもよい。
【0031】
このような電動作業機では、照明アタッチメントを、装着補助具を介して電動作業機に装着することができる。
導光器において、入光面は、入光面に平行な面と導光器の中心軸とが交差するように設けられていてもよい。入光面に平行な面は、導光器の中心軸とどのような角度で交差してもよい。入光面に平行な面は、導光器の中心軸と直交してもよい。
【0032】
このような電動作業機では、第1の発光器を、導光器に対して電動作業機の内部に配置することができる。そのため、第1の発光器からの光が導光器を介さずに電動作業機の外部へ直接放射されることを抑制することが可能となる。
【0033】
導光器は、入光面に入射された光を、導光器の第1の周方向及び第2の周方向へ伝搬してもよい。第2の周方向は、第1の周方向とは逆である。
このような電動作業機では、第1の発光器からの光が、導光器の内部において導光器の全周またはほぼ全周に渡って伝搬される。そのため、導光器の表面のうち入光面を除く全範囲またはほぼ全範囲から光を放射させることが可能となる。これにより、電動作業機の周囲をより効果的に明るく照らすことが可能となる。
【0034】
第1の発光器は、光を放射するどのような光源を備えていてもよい。第1の発光器は、例えば、発光ダイオードを備えていてもよい。
本開示の別の1つの局面は、照明アタッチメントである。照明アタッチメントは、電動作業機に離脱可能に装着される。電動作業機は、モータと、ハウジングと、把持部と、発光器とを備える。ハウジングは、モータを収容する。把持部は、電動作業機の使用者により把持される。発光器は、光を放射する。
【0035】
照明アタッチメントは、導光器と、支持具とを備える。導光器は、環状の形状を備える。導光器は、照明アタッチメントが電動作業機に装着されることに応じてハウジングの外周を囲むように配置される。導光器は、入光面を含む。入光面は、発光器から放射された光が入射される。導光器は、入光面に入射された光を導光器の内部で伝搬させつつ導光器の表面から放射する。支持具は、照明アタッチメントを電動作業機に支持させる。
【0036】
このような照明アタッチメントを電動作業機に装着することで、発光器から放射された光をより広い範囲へ放射することが可能となる。
本開示のさらに別の1つの局面は、電動作業機から光を放射する方法である。この方法は、電動作業機に設けられた発光器から光を放射させることと、発光器から放射された光を、環状の形状を有する導光器に入射させることと、導光器に入射された光を、導光器の内部において導光器の周方向に沿って伝搬させることと、導光器の内部で伝搬された光を導光器の表面から放射させることと、を備える。このような方法を用いることで、発光器から放射された光をより広い範囲へ放射することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】第1実施形態の電動作業機の正面側斜視図である。
図2】第1実施形態の、第1半割ハウジングが外された電動作業機の正面側斜視図である。
図3】第1実施形態の駆動機構及び照明ユニットの正面側斜視図である。
図4】第1実施形態の電動作業機の電気的構成を示す説明図である。
図5】第1実施形態の導光器、反射器及びカバーの正面側斜視図である。
図6】第1実施形態の反射器の正面図である。
図7】第1実施形態の反射器の背面側斜視図である。
図8】第1実施形態の反射器の正面側斜視図である。
図9】第1実施形態の導光器の正面図である。
図10】第1実施形態の導光器の左側面図である。
図11】第1実施形態の導光器の背面斜視図である。
図12】第1実施形態の、カバーが外された照明ユニットの正面側斜視図である。
図13】第1実施形態の、カバーが外された照明ユニットの左側面図である。
図14】第2実施形態の電動作業機の正面側斜視図である。
図15】第2実施形態の、照明カバーが取り外された電動作業機の正面側斜視図である。
図16】第2実施形態の、照明アタッチメントが装着された電動作業機の正面側斜視図である。
図17】第2実施形態の電動作業機及び照明アタッチメントの背面側斜視図である。
図18】照明アタッチメントの分解斜視図である。
図19】カバーが取り外された照明アタッチメントの正面側斜視図である。
図20】第3実施形態の電動作業機、照明アタッチメント及び補助パーツの背面側斜視図である。
図21】第3実施形態の、照明アタッチメントが装着された電動作業機の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[1.第1実施形態]
(1-1)電動作業機の構成
図1及び図2に示すように、第1実施形態の電動作業機1は、例えば、充電式インパクトドライバとして構成されている。充電式インパクトドライバは、例えば、ネジ、ボルトなどの締結部品を回転させるために用いられてもよい。充電式インパクトドライバは、締結部品を回転させているときの負荷に応じて回転方向へ打撃を与えることにより、回転方向へ大きなトルクを発生し得る。第1実施形態の電動作業機1は、例えば、後述するバッテリパック100(図4参照)から供給される電力によって駆動される。
【0039】
図1及び図2に示すように、第1実施形態の電動作業機1は、本体2を備える。本体2は、ハウジング3を備える。ハウジング3は、左右に分割された第1半割ハウジング3a及び第2半割ハウジング3bを備える。第1半割ハウジング3aと第2半割ハウジング3bとが組み合わされてハウジング3が形成されている。ハウジング3は、例えば、樹脂を含む射出成形部材であってもよい。図2は、第1半割ハウジング3aが取り外された電動作業機1を示している。
【0040】
本体2は、第1収容部5と、グリップ6と、第2収容部7とを備える。第1収容部5は、モータ12(図2参照)と、駆動機構13(図2参照)とを収容する。第1収容部5は、さらに、回転方向選択部9と、照明ユニット10と、チャックスリーブ11とが設けられている。
【0041】
チャックスリーブ11は、各種のツールが択一的に離脱可能に取り付けられる。各種のツールは、例えば、図1に例示するプラスドライバビット20を含む。各種のツールの長さは互いに等しくてもよい。第1実施形態では、各種のツールの長さは少なくとも二種類以上ある。第1実施形態では、最も短いツールの長さは例えば約50mmであり、最も長いツールの長さは例えば約150mmである。
【0042】
モータ12は、第1実施形態では例えばブラシレスモータである。モータ12が発生する回転駆動力(回転力)は、駆動機構13に伝達される。駆動機構13は、例えば、減速機構(不図示)及び打撃機構(不図示)を備える。減速機構は、モータ12の回転駆動力を、モータ12の回転速度よりも低い回転速度に減速して打撃機構へ伝達する。
【0043】
打撃機構は、スピンドル(不図示)、ハンマ(不図示)及びアンビル(不図示)を備えていてもよい。スピンドルは、減速機構を介して伝達されたモータ12の回転駆動力により回転する。ハンマは、スピンドルが回転することに応じてスピンドルと共に回転する。ハンマは、さらに、チャックスリーブ11の回転軸と平行な方向へ移動可能である。アンビルは、チャックスリーブ11が取り付けられている。
【0044】
打撃機構において、モータ12が回転することに応じてスピンドルが回転すると、ハンマを介してアンビルが回転する。アンビルが回転すると、チャックスリーブ11が回転(延いてはチャックスリーブ11に取り付けられているツールが回転)する。ツールによる作業(例えば作業対象へのねじ締め)が進み、アンビルに加わる負荷が特定のレベルを超えると、ハンマによってアンビルに打撃が加えられる。この打撃は、チャックスリーブ11の回転方向へ加えられる。この打撃によってチャックスリーブ11の回転トルクが増加する。
【0045】
回転方向選択部9は、モータ12の回転方向(延いてはチャックスリーブ11の回転方向)を第1の回転方向又は第2の回転方向に選択的に設定するために操作される。
グリップ6は、第1収容部5から延設されている。グリップ6は、例えば、電動作業機1の使用者により把持される。グリップ6は、トリガ8が設けられている。使用者は、グリップ6を把持しながら、トリガ8を引き操作することができる。引き操作は、第1実施形態では、トリガ8を図2における左方向へ移動させる操作を意味する。
【0046】
第2収容部7は、グリップ6から延設されている。第2収容部7は、バッテリ装着部7aが設けられている。バッテリ装着部7aは、バッテリパック100が離脱可能に取り付けられる。第2収容部7は、さらに、後述するコントローラ31(図4参照)を収容する。
【0047】
照明ユニット10は、電動作業機1の周囲(外部)へ光を放射することにより、電動作業機1の周囲を照らす。照明ユニット10は、例えば電動作業機1の前方へ多くの光を放射することにより、電動作業機1の前方を明るく照らす。第1実施形態において「前方」とは、モータ12の回転軸に平行な方向であって、モータ12から駆動機構13へ向かう方向を指す。第1実施形態において「後方」とは、前方とは逆の方向を指す。第1実施形態では、モータ12の回転軸と、チャックスリーブ11の回転軸(即ちツールの回転軸)とは、同軸である。よって、以下の説明では、これらの各回転軸のことを単に「回転軸」と略称する。
【0048】
照明ユニット10は、図1図3に示すように、開口を含む環状の形状を備える。図1及び図2に示すように、照明ユニット10は、ハウジング3の外周に沿って設けられている。具体的には、第1実施形態では、照明ユニット10は、第1収容部5の外周に沿って設けられており、より具体的には、照明ユニット10は、第1収容部5を第1収容部5の前端から覆うように設けられている。さらに具体的には、照明ユニット10は、駆動機構13の前端を覆うように設けられている。換言すれば、第1収容部5の先端部分及びチャックスリーブ11は、照明ユニット10の開口を貫通している。
【0049】
照明ユニット10は、第1LED16と、第2LED17と、第3LED18と、導光器22(図2参照)と、反射器21(図2参照)と、カバー23とを備える。反射器21は、配線バー42(図2参照)を備える。第1LED16、第2LED17及び第3LED18は、光を放射する。
【0050】
導光器22、反射器21及びカバー23の各々は、環状の形状を有する(図5参照)。より具体的には、第1実施形態では、導光器22、反射器21及びカバー23の各々は例えば円環状の形状を有する。反射器21は、導光器22の後方に配置されている。カバー23は、導光器22の前方に配置されている。カバー23は、導光器22を覆うように反射器21に取りつけられている。
【0051】
照明ユニット10は、ハウジング3に離脱可能に取り付けられる。図3に示すように、反射器21は、第1係合部47と第2係合部48とが設けられている。第1係合部47は第1孔部47aを備える。第2係合部48は第2孔部48aを備える。駆動機構13は、第1被係合部13aと、第2被係合部13bとを備える。第1被係合部13a及び第2被係合部13bの各々は、例えば柱状の突起を備える。
【0052】
照明ユニット10を、電動作業機1の前方から電動作業機1に向けて(即ち後方へ)、照明ユニット10の開口にチャックスリーブ11を挿通させつつ移動させていくと、第1係合部47が第1被係合部13aに当接し、第2係合部48が第2被係合部13bに当接する。照明ユニット10をさらに後方へ移動させると、第1孔部47aに第1被係合部13aが係合し、第2孔部48aに第2被係合部13bが係合する。これにより、照明ユニット10が駆動機構13に取り付けられ、ひいては本体2に取り付けられる。本体2に取り付けられた照明ユニット10を前方へ引っ張るなどして、第1係合部47と第1被係合部13aとの係合及び第2係合部48と第2被係合部13bとの係合を解除すると、照明ユニット10が本体2から離脱される。
【0053】
なお、電動作業機1の製造工程においては、例えば、駆動機構13がハウジング3に収容される前に、駆動機構13に照明ユニット10が取り付けられる。そして、照明ユニット10が取り付けられた駆動機構13が、ハウジング3に収容される。ただし、電動作業機1は、駆動機構13がハウジング3に収容された状態で照明ユニット10を取り付け可能に構成されていてもよい。また照明ユニット10は、本体2にどのように取り付けられてもよい。照明ユニット10は、駆動機構13とは異なる部材へ係合することにより本体2に取り付けられてもよい。駆動機構13がハウジング3に収容された状態(図1参照)では、例えば、ハウジング3からの照明ユニット10の離脱が規制されてもよい。
【0054】
第1LED16、第2LED17及び第3LED18は、第1実施形態では例えば反射器21に設けられている。第2LED17及び第3LED18は、回転軸を中心として互いに対称となるように配置されている。
【0055】
カバー23は、0より大きい光透過率を有する。カバー23は、第1実施形態では、カバー23の光透過率は例えば50%~100%の範囲内の値であってもよい。第2LED17及び第3LED18の各々から放射された光は、カバー23を透過して電動作業機1の周囲(主に前方)へ放射される。なお、カバー23は、光透過率が0の部分を含んでいてもよい。
【0056】
第2LED17から放射される光の光軸(以下、「右光軸」と称する)、及び第3LED18から放射される光の光軸(以下、「左光軸」と称する)は、回転軸と交差する。回転軸における、右光軸が交差する位置と、左光軸が交差する位置とは、互いに一致してもよいし、互いに異なってもよい。例えば、右光軸及び左光軸のうちの一方は、チャックスリーブ11に装着可能な最も短いツールの先端と交差してもよい。例えば、右光軸及び左光軸のうちの他方は、チャックスリーブ11に装着可能な最も長いツールの先端と交差してもよい。例えば、右光軸及び左光軸のいずれも、前述の最も短いツールの先端と交差してもよいし、前述の最も長いツールの先端と交差してもよいし、最も短いツールの先端と最も長いツールの先端との間における任意の位置で交差してもよい。
【0057】
第1LED16から放射された光は、導光器22に入射される。導光器22は、導光器22に入射された第1LED16からの光を、導光器22の内部で反射させながら伝搬させつつ、導光器22の表面から放射する。導光器22に入射された第1LED16からの光は、導光器22のほぼ全面から放射される。つまり、導光器22は、環状に光を放射する。導光器22から放射された光は、カバー23を透過して、電動作業機1の周囲へ放射される。
【0058】
(1-2)電動作業機の電気的構成
電動作業機1の電気的構成について、図4を参照して補足的に説明する。図4は、バッテリパック100が本体2に装着された電動作業機1の電気的構成を示している。
【0059】
バッテリパック100は、バッテリ101を備える。バッテリ101は、例えば2次電池であってもよい。バッテリ101は、例えば、リチウムイオン電池であってもよい。バッテリ101は、リチウムイオン電池とは異なる2次電池であってもよい。
【0060】
バッテリパック100は、正極端子101aと、負極端子101bとを備える。正極端子101aは、バッテリ101の正極に接続されている。負極端子101bは、バッテリ101の負極に接続されている。
【0061】
本体2は、前述のモータ12、トリガ8、回転方向選択部9、第1LED16、第2LED17及び第3LED18に加えて、さらに、コントローラ31と、トリガスイッチ32と、選択スイッチ33と、正極端子2aと、負極端子2bとを備える。
【0062】
本体2にバッテリパック100が取り付けられると、本体2の正極端子2aとバッテリパック100の正極端子101aとが接続され、本体2の負極端子2bとバッテリパック100の負極端子101bとが接続される。これにより、バッテリ101の電力がコントローラ31へ供給される。コントローラ31は、バッテリ101の電力により動作する。
【0063】
トリガスイッチ32は、トリガ8の位置に応じてオン又はオフする。例えば、トリガ8が引き操作されていない場合は、トリガスイッチ32はオフする。トリガ8が規定量以上引き操作されると、トリガスイッチ32がオンする。トリガスイッチ32は、トリガスイッチ32の状態(オン又はオフ)を示すトリガ信号をコントローラ31へ出力する。
【0064】
選択スイッチ33は、回転方向選択部9の位置に応じた選択信号をコントローラ31へ出力する。
コントローラ31は、電動作業機1の各種機能を実行する。コントローラ31は、例えば、トリガ信号に基づき、トリガスイッチ32がオンされている間にモータ12を駆動する。コントローラ31は、選択信号に応じた回転方向へモータ12を回転する。
【0065】
コントローラ31は、さらに、点灯条件が成立することに応じて、第1LED16、第2LED17及び第3LED18を点灯する。点灯条件はどのようなときに成立してもよい。点灯条件は、例えば、トリガスイッチ32がオンすることに応じて成立してもよい。つまり、コントローラ31は、例えば、トリガスイッチ32がオンしている間に第1LED16、第2LED17及び第3LED18を点灯させてもよい。
【0066】
(1-3)照明ユニットの構成
照明ユニット10の具体的構成について、図5図13を参照して説明する。
まず、反射器21について、図5図8を参照して説明する。反射器21は、反射部材41と、第1搭載部45と、第2搭載部43と、第3搭載部44と、前述の配線バー42と、前述の第1係合部47と、前述の第2係合部48とを備える。
【0067】
反射部材41は、反射器開口41aを含む環状の形状を備える。第1搭載部45、第2搭載部43、第3搭載部44、第1係合部47及び第2係合部48は、反射部材41に設けられている。配線バー42は、第1搭載部45から延設されている。
【0068】
反射部材41は、さらに、溝部46を備えている。溝部46は、反射部材41の周方向に沿って環状に形成されている。溝部46は、導光器22が嵌められる。つまり、溝部46は、導光器22の環状形状に沿うように(即ち導光器22が嵌まるように)形成されている。導光器22は、導光器22のほぼ全体が反射部材41に対向するように反射器21に取り付けられる。
【0069】
第1実施形態の反射器21は、例えば、樹脂を含む材料によって一体成形された樹脂成形部材であってもよい。反射器21は、例えば熱硬化性樹脂を含んでいてもよい。反射器21は、例えば熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。反射器21は、例えば樹脂のみを含んでいてもよい。反射器21は、例えば樹脂及び樹脂とは異なる絶縁性部材を含んでいてもよい。反射器21は、例えば樹脂とは異なる絶縁性部材のみを含んでいてもよい。
【0070】
反射器21は、どのような方法で形成されてもよい。反射器21は、例えば、射出成形工法により形成されてもよい。反射器21は、射出成形工法とは異なる方法で形成されてもよい。
【0071】
第1搭載部45は、第1LED16が搭載される。第1搭載部45は、第1配線65と、第2配線66と、第1スルーホール45aと、第2スルーホール45bとが設けられている。第1配線65の第1端は、第1LED16の第1端子に接続されている。第1配線65の第2端は、第1スルーホール45aに接続されている。第2配線66の第1端は、第1LED16の第2端子に接続されている。第2配線66の第2端は、第2スルーホール45bに接続されている。
【0072】
第2搭載部43は、第2LED17が搭載される。第2搭載部43は、第3配線61と、第4配線62と、第3スルーホール43aと、第4スルーホール43bとが設けられている。第3配線61の第1端は、第2LED17の第1端子に接続されている。第3配線61の第2端は、第3スルーホール43aに接続されている。第4配線62の第1端は、第2LED17の第2端子に接続されている。第4配線62の第2端は、第4スルーホール43bに接続されている。
【0073】
第3搭載部44は、第3LED18が搭載される。第3搭載部44は、第5配線63と、第6配線64と、第5スルーホール44aと、第6スルーホール44bとが設けられている。第5配線63の第1端は、第3LED18の第1端子に接続されている。第5配線63の第2端は、第5スルーホール44aに接続されている。第6配線64の第1端は、第3LED18の第2端子に接続されている。第6配線64の第2端は、第6スルーホール44bに接続されている。
【0074】
第2搭載部43は、さらに、第3被係合部43cが設けられている。第3搭載部44は、さらに、第4被係合部44cが設けられている。第3被係合部43cは、カバー23における後述する第3係合部56が係合する。第4被係合部44cは、カバー23における後述する第4係合部57が係合する。
【0075】
配線バー42は、第7配線67と、第8配線68と、第9配線69と、第10配線70とが設けられている。反射部材41の裏面には、図7に示すように、第11配線71が設けられている。
【0076】
第7配線67の第1端は、第4スルーホール43bに接続されている。第7配線67の第2端は、コントローラ31に接続されている。
第8配線68の第1端は、第6スルーホール44bに接続されている。第8配線68の第2端は、コントローラ31に接続されている。
【0077】
第9配線69の第1端は、第1スルーホール45aに接続されている。第9配線69の第2端は、コントローラ31に接続されている。
第10配線70の第1端は、第2スルーホール45bに接続されている。第10配線70の第2端は、コントローラ31に接続されている。
【0078】
第11配線71の第1端は、第3スルーホール43aに接続されている。第11配線71の第2端は、第5スルーホール44aに接続されている。
第1LED16を点灯させるための電力は、コントローラ31から、第9配線69及び第10配線70を介して供給される。第2LED17及び第3LED18を点灯させるための電力は、コントローラ31から、第7配線67、第8配線68及び第11配線71を介して供給される。
【0079】
各配線61~71及び各スルーホール43a,43b,44a,44b,45a,45b(以下、まとめて「配線群」と称する)は、どのような形態であってもよく、どのような方法で設けられてもよい。第1実施形態では、配線群は、反射器21の表面において、反射器21と一体的に形成されている。
【0080】
つまり、第1実施形態の反射器21は、Molded Interconnect Device(MID)の一種である。MIDは、プリント配線(または導体パターン)が形成された樹脂成形部材を意味する。反射器21においては、各配線61~71が、プリント配線にて構成されている。
【0081】
MIDは種々の方法で形成可能である。MIDの形成方法の1つとして、Laser Direct Structuring(LDS)工法が知られている。配線群は、例えばLDS工法によって、反射器21に形成されてもよい。
【0082】
一体成形された直後の反射器21は、図8に示すように、配線群がまだ設けられていない。配線群は、一体成形された反射器21に対して、LDS工法等によって形成される。さらに、配線群が形成された反射器21に対し、各LED16,17,18が搭載される。
【0083】
次に、導光器22について、図5図9図11を参照して説明する。導光器22は、導光部材50を備える。導光部材50は、導光器開口50aを含む環状の形状を備える。導光部材50は、反射器21における溝部46に嵌められる。図12及び図13は、溝部46に導光器22が嵌められた反射器21(つまりカバー23が取り外された照明ユニット10)を示している。
【0084】
導光部材50は、入光部51が設けられている。入光部51は、入光面51aを備える。図13に示すように、入光面51aは、第1LED16と対向する。そのため、第1LED16から放射された光は、入光面51aに入射される。
【0085】
図5に示すように、導光器22の中心軸150に垂直な面(軸垂直面)は、入光面51aに平行な面と交差する。より具体的には、第1実施形態では、入光面51aは、軸垂直面と平行である。つまり、第1実施形態では、入光面51aに平行な面に中心軸150が直交する。なお、第1実施形態では、中心軸150は、モータ12の回転軸と一致する。ただし、中心軸150はモータ12の回転軸と一致しなくてもよい。また、反射器21の中心軸(即ち反射部材41の中心軸)は、第1実施形態では、中心軸150と一致する。ただし、反射器21の中心軸は中心軸150と一致しなくてもよい。なお、電動作業機1の前方及び後方は、いずれも、軸垂直面に直交する方向である。
【0086】
図5に示すように、導光部材50は、入光面51aに入射された光を、入光面51aから、導光部材50の第1の周方向52、及び第1の周方向52とは逆の第2の周方向53へ伝搬する。つまり、入光面51aに入射された光は、入光部51から2方向に分岐して導光部材50内を伝搬する。そして、入光面51aに入射された光は、導光部材50内を反射しながら伝搬しつつ、入光面51aを除く導光部材50の表面のほぼ全領域から放射される。
【0087】
導光器22から放射される光のうち、電動作業機1の後方へ放射された光の一部又は全ては、反射器21で反射して、電動作業機1の前方へ導かれる。
次に、カバー23について、図5を参照して説明する。カバー23は、環状カバー部材55を備える。環状カバー部材55は、カバー開口55aを含む環状の形状を備える。環状カバー部材55は、0より大きい光透過率を有する。導光器22、第2LED17及び第3LED18から放射された光は、環状カバー部材55を透過して、電動作業機1の周囲(主に前方)へ放射される。
【0088】
カバー23は、導光器22を、導光器22の周方向に渡って覆うように、反射器21に取り付けられる。具体的には、環状カバー部材55は、第3係合部56と第4係合部57とを備える。
【0089】
図12及び図13に示すように導光器22が反射器21に嵌められた状態で、導光器22をカバー23で覆うことにより、第3係合部56が第3被係合部43cに係合し、第4係合部57が第4被係合部44cに係合する。これにより、図5に示すように、カバ-23が反射器21に取り付けられ、延いては、反射器21、導光器22及びカバー23が互いに組み付けられる。
【0090】
(1-4)第1実施形態の効果
以上説明した第1実施形態では、第1LED16からの光が、導光器22に入射される。導光器22は、入射された光を、導光器22の表面から放射する。このため、電動作業機1の周囲を適切に照らすことができ、電動作業機1の作業性を向上させることが可能となる。
【0091】
しかも、導光器22は、第1LED16からの光によって環状に発光する。そのため、導光器22は、装飾性、デザイン性を持ったイルミネーションとしても機能し得る。このような導光器22により、電動作業機1の使用者あるいは電動作業機1の周囲の人へ視覚的な美感を感じさせることも可能となる。
【0092】
また、第1実施形態では、導光器22から後方へ放射された光の一部または全てが、反射器21によって前方へ反射される。そのため、電動作業機1の前方をより明るく照らすことが可能となる。
【0093】
また、第1実施形態では、導光器22に加え、第2LED17及び第3LED18からの光によっても電動作業機1の周囲が照らされる。そのため、電動作業機1の作業性をより向上させることが可能となる。
【0094】
また、第1実施形態の反射器21は、MIDとして形成されている。つまり、反射器21の表面に、各LED16,17,18及び配線群が一体的に設けられている。そのため、照明のための各種部品及び各種配線の実装の作業工数を低減できる。
【0095】
なお、第1実施形態において、グリップ6は本開示における把持部の一例に相当する。第1LED16は本開示における第1の発光器の一例に相当する。第2LED17及び第3LED18の各々は本開示における第2の発光器の一例に相当する。反射部材41は本開示における環状部材の一例に相当する。第1配線65、第2配線66、第9配線69及び第10配線70の各々は本開示における第1の導体パターンの一例に相当する。第3配線61、第4配線62、第5配線63、第6配線64、第7配線67、第8配線68及び第11配線71の各々は本開示における第2の導体パターンの一例に相当する。前方は本開示における第2の方向の一例に相当する。後方は本開示における第1の方向の一例に相当する。
【0096】
[2.第2実施形態]
(2-1)電動作業機の構成
図14に示す第2実施形態の電動作業機200は、第1実施形態の電動作業機1と比較して、主に次の3点が異なる。第1の相違点は、照明ユニット10を備えていないことである。第2の相違点は、発光器211を内蔵していることである。第3の相違点は、照明アタッチメント215(図16参照)を自在に着脱できることである。
【0097】
上記三つの相違点を除き、電動作業機200は、概ね、第1実施形態の電動作業機1と共通する。即ち、図14に示すように、第2実施形態の電動作業機200は、本体202を備える。本体202は、ハウジング203を備える。ハウジング203は、第1実施形態のハウジング3と同様、左右に分割された2つの半割ハウジングを備える。本体202は、第1収容部205と、グリップ206と、第2収容部207とを備える。第1収容部205の前端部は、チャックスリーブ209が設けられている。
【0098】
第1収容部205は、筒状の形状を有する。ただし、第1収容部205における前部(即ち、前端部を含む一部分)は、略円錐台の形状を有する。つまり、第1収容部205の前部は、前方へ向けて徐々に径が小さくなる。第1収容部205の前部は、先端外周面205aを備える。先端外周面205aは、後述するように、照明アタッチメント215における第1~第3支持具261~263(図16参照)が接触する。
【0099】
第1収容部205の前端部における、チャックスリーブ209の下には、発光器211が設けられている。発光器211は、前方へ光を放射する。発光器211は、照明カバー210によって覆われている。照明カバー210は、光を透過させる。
【0100】
図15に示すように、第2実施形態の発光器211は、例えば、2つのLED211a,211bを備える。2つのLED211a,211bは、回路基板212に設けられている。発光器211から放射された光は、照明カバー210を介して前方へ放射される。照明カバー210は、例えば透明の材質で構成されていて光を100%透過させるように構成されていてもよい。照明カバー210は、100%より低い光の透過率を有していてもよい。
【0101】
発光器211から放射される光により、電動作業機200の周囲(特に電動作業機200の前方)を明るく照らすことができる。第2実施形態ではさらに、照明アタッチメント215が、電動作業機200の付属品として提供される。第2実施形態の照明アタッチメント215は、図16に示すように電動作業機200に装着される。電動作業機200に照明アタッチメント215が装着されると、発光器211から放射された光は照明アタッチメント215を介して電動作業機200の周囲へ環状に放射される。そのため、照明アタッチメント215を装着することで、電動作業機200の周囲のより広い範囲を明るく照らすことができる。
【0102】
第2実施形態の電動作業機200は、例えば、照明アタッチメント215を含まない状態で取り引き(例えば販売)されてもよい。また例えば、電動作業機200が照明アタッチメント215とセットで取り引きされてもよい。また例えば、照明アタッチメント215が単独で取り引きされてもよい。
【0103】
図16及び図17に示すように、照明アタッチメント215は、環状の形状を備える。照明アタッチメント215は、開口を含む。照明アタッチメント215は、少なくとも1つの支持具が設けられている。少なくとも1つの支持具は、照明アタッチメント215の内周に沿って設けられている。第2実施形態では、例えば3つの支持具が設けられている。具体的には、照明アタッチメント215は、第1支持具261と、第2支持具262と、第3支持具263とを備える。第1~第3支持具261~263は、例えば、照明アタッチメント215の周方向に沿って互いに等間隔で配置されている。
【0104】
図17に示すように、第1支持具261は、第1支持面261aを備える。第1支持具261の一部または全ては、弾性変形可能に構成されている。具体的には、第1支持面261aに圧力が加わると、第1支持具261は、第1支持面261aを介してこの圧力の方向へ弾性変形する。換言すれば、第1支持具261はこの圧力の方向へ圧縮される。第1支持具261における、弾性変形可能な部分は、どのような材料を含んでいてもよい。当該弾性変形可能な部分は、例えば、ゴム、スポンジ、バネなどを含んでいてもよい。
【0105】
第2支持具262及び第3支持具263はそれぞれ第1支持具261と基本的に同様に構成されている。即ち、第2支持具262は、第2支持面262aを備える。第2支持面262aに圧力が加わると、第2支持具262は、第2支持面262aを介してこの圧力の方向へ弾性変形する。第3支持具263は、第3支持面263aを備える。第3支持面263aに圧力が加わると、第3支持具263は、第3支持面263aを介してこの圧力の方向へ弾性変形する。
【0106】
(2-2)照明アタッチメントの詳細構成
図17及び図18に示すように、照明アタッチメント215は、導光器230を備える。照明アタッチメント215は、さらに、反射器220を備える。照明アタッチメント215は、さらに、カバー240を備える。図18において、符号250は中心軸を示す。中心軸250は、第1実施形態における中心軸150に対応する。
【0107】
導光器230、反射器220及びカバー240の各々は、例えば環状の形状を有する。より具体的には、第2実施形態では、導光器230、反射器220及びカバー240の各々は例えば円環状の形状を有する。反射器220は、導光器230の後方に配置されている。カバー240は、導光器230の前方に配置されている。カバー240は、導光器230を覆うように反射器220に取りつけられている。
【0108】
反射器220は、反射部材221と、第3収容部222とを備える。反射器220は、さらに、前述の第1~第3支持具261~263を備える。
反射部材221は、反射器開口221aを備える。反射部材221は、例えば環状の形状を備える。反射部材221は、さらに、裏面221bと内周面221cとを備える。裏面221bは、反射部材221における後方側の面に対応する。第1~第3支持具261~263の各々は、反射器220にどのように設けられてもよい。第2実施形態では、第1~第3支持具261~263の各々は、例えば、裏面221b及び内周面221cに接着されている。
【0109】
反射部材221は、さらに、溝部224を備えている。溝部224は、反射部材221における前方側の表面に対応する。溝部224は、第1実施形態の溝部46と同様に形成されており、当該溝部46と同様に機能する。即ち、溝部224は、反射部材221の周方向に沿って環状に形成されている。溝部224は、導光器230における後述する導光部材231が嵌められる。導光器230は、導光器230のほぼ全体が反射部材221に対向するように反射器220に取り付けられる。
【0110】
導光器230は、導光部材231を備える。導光部材231は、導光器開口231aを備える。導光部材231は、例えば環状の形状を備える。導光部材231は、溝部224に嵌められる。図19は、カバー240が取り外された照明アタッチメント215を示す。図19は、溝部224に嵌められた導光器230を示している。
【0111】
図18に示すように、導光部材231は、入光部232が設けられている。入光部232は、入光面233を備える。電動作業機200に照明アタッチメント215が装着されている場合、発光器211から放射された光は、入光面233に入射される。
【0112】
導光部材231は、入光面233に入射された光を、入光面233から、導光部材231の第1の周方向236及び第2の周方向237へ伝搬する。つまり、入光面233に入射された光は、入光部232から2方向に分岐して導光部材231内を伝搬する。入光面233に入射された光は、導光部材231内を反射しながら伝搬しつつ、導光部材231の表面のほぼ全領域から放射される。導光器230から電動作業機200の後方へ放射された光の一部又は全ては、反射器220で反射して、電動作業機200の前方へ導かれる。
【0113】
カバー240は、カバー部材241を備える。カバー部材241は、カバー開口241aを備える。カバー部材241は、例えば、環状の形状を備える。具体的には、カバー部材241は、環状のカバー面242と、フランジ243とを備える。フランジ243は、カバー面242の外周に沿って設けられている。カバー部材241は、0より大きい光透過率を有する。導光器230から放射された光は、カバー部材241を透過して、電動作業機200の周囲(主に前方)へ放射される。カバー240は、例えば、第1実施形態と同様に反射器220に取り付けられてもよい。
【0114】
(2-3)照明アタッチメントの装着手順
照明アタッチメント215を電動作業機200に装着する手順の一例を説明する。使用者は、まず、照明アタッチメント215を、電動作業機200の前方から電動作業機200に向けて(即ち後方へ)近づけていき、照明アタッチメント215の開口を電動作業機200の前部に通す。第1収容部205の前部は、前述の通り、略円錐台の形状を有する。そのため、照明アタッチメント215がさらに後方へ移動されると、第1~第3支持面261a~263aがそれぞれ先端外周面205aに当接する。
【0115】
第1~第3支持面261a~263aが先端外周面205aに当接した後、照明アタッチメント215をさらに後方へ移動させると、第1~第3支持面261a~263aの各々は、先端外周面205aから圧力(反力)を受ける。この圧力は、先端外周面205aに垂直且つ電動作業機200から離れる方向の成分を有する。そのため、第1~第3支持面261a~263aの各々は、先端外周面205aから受ける圧力によって、照明アタッチメント215の外周側へ弾性変形する。(外周側へ押圧されて変形する)。換言すれば、第1~第3支持面261a~263aがそれぞれ先端外周面205aを付勢する。これらの付勢力によって、照明アタッチメント215が電動作業機200に装着(即ち弾性支持)される。
【0116】
第1~第3支持面261a~263aが先端外周面205aに当接した後、照明アタッチメント215をさらに後方の規定位置まで移動させると、前述の付勢力が適度な大きさになる。適度な大きさとは、照明アタッチメント215を電動作業機200に適正に保持させることが可能な大きさに対応する。規定位置に配置された照明アタッチメント215は、少なくとも自然落下はしない程度に電動作業機200に保持される。
【0117】
照明アタッチメント215が規定位置に配置されると、導光器230の入光面233と照明カバー210とが互いに至近距離隔てて対向するか、若しくは、入光面233が照明カバー210に当接する。
【0118】
規定位置に配置されている(即ち電動作業機200に装着されている)照明アタッチメント215に、一定の大きさ以上の力を前方へ加えると、第1~第3支持面261a~263aによる付勢が解除される。これにより照明アタッチメント215が電動作業機200から離脱される。
【0119】
(2-4)第2実施形態の効果
以上説明した第2実施形態の照明アタッチメント215によっても、第1実施形態における第1LED16及び導光器22による効果と同様の効果が得られる。
【0120】
さらに、第2実施形態では、照明アタッチメント215は、電動作業機200に弾性支持されることにより電動作業機200に装着される。即ち、照明アタッチメント215は、第1~第3支持具261~263のそれぞれが先端外周面205aを付勢することによって電動作業機200に装着される。換言すれば、照明アタッチメント215は、第1~第3支持具261~263のそれぞれが先端外周面205aから圧力(反力)を受けた状態で電動作業機200に装着される。
【0121】
そのため、使用者は、照明アタッチメント215を必要に応じて容易に電動作業機200に装着できる。また、使用者は、電動作業機200に装着された照明アタッチメント215を電動作業機200から容易に離脱させることができる。
【0122】
なお、第2実施形態において、発光器211は本開示における第1の発光器の一例に相当する。第1~第3支持具261~263の各々は本開示における支持具の一例に相当する。第1~第3支持面261a~263aの各々は本開示における支持面の一例に相当する。
【0123】
[3.第3実施形態]
図20及び図21を参照して、第3実施形態の照明アタッチメント300について説明する。第3実施形態の照明アタッチメント300は、補助パーツ320を介して電動作業機200に装着される。なお、図20及び図21において、第2実施形態と同じ構成要素には第2実施形態と同じ符号が付されている。補助パーツ320は、本開示における装着補助具の一例に相当する。
【0124】
電動作業機200において、本体202の側面には、複数の孔(側面孔)が設けられている。第3実施形態では、電動作業機200は例えば4つの側面孔を備えている。具体的には、第1側面孔200a及び第2側面孔200bが、本体202における第1の側面に設けられている。さらに、第3側面孔200c及び第4側面孔200dが、本体202における第2の側面に設けられている。
【0125】
第1~第4側面孔200a~200dは、照明アタッチメント300の取り付けとは異なる目的で電動作業機200に設けられている。第3実施形態の照明アタッチメント300は、これら既存の第1~第4側面孔200a~200dを利用して、間接的に、電動作業機200に装着される。
【0126】
第3実施形態の照明アタッチメント300は、第2実施形態の照明アタッチメント215と比較して、第1~第3支持具261~263が設けられていない。第3実施形態の照明アタッチメント300は、第1突起311、第2突起312及び第3突起313が設けられている。第1~第3突起311~313はそれぞれ、照明アタッチメント300の中心軸(第2実施形態の中心軸250に対応)に向けて突出するように設けられている。第1~第3突起311~313はそれぞれ、例えば前後方向に弾性変形可能に構成されている。
【0127】
補助パーツ320は、受けリング321と、複数のアームとを備える。複数のアームは、例えば、4つのアームを備える。具体的には、補助パーツ320は、例えば、第1アーム331と、第2アーム332と、第3アーム333と、第4アーム334とを備える。
【0128】
受けリング321は、例えば、略円錐台の形状を備える。受けリング321は、複数の係合孔を備える。第3実施形態では、受けリング321は例えば3つの係合孔を備えている。具体的には、第1係合孔326、第2係合孔327及び第3係合孔328が、例えば周方向に沿って互いに等間隔で設けられている。
【0129】
第1~第4アーム331~334はそれぞれ、受けリング321から後方へ延設されている。第1~第4アーム331~334の各々は、長尺の棒状の形状を備える。第1~第4アーム331~334の各々の第1端は受けリング321に接続されている。
【0130】
第1アーム331の第2端は、第1補助突起331aが設けられている。第2アーム332の第2端は、第2補助突起332aが設けられている。第3アーム333の第2端は、第3補助突起333aが設けられている。第4アーム334の第2端は、第4補助突起334aが設けられている。
【0131】
受けリング321において第1~第4アーム331~334の各々が接続されている位置、第1~第4アーム331~334の各々長さ、及び第1~第4補助突起331a~334aの各々の位置は、第1~第4側面孔200a~200dの位置に依存する。即ち、補助パーツ320は、当該補助パーツ320が電動作業機200に装着された状態(図21参照)において、第1補助突起331aが第1側面孔200aに嵌め込まれ、第2補助突起332aが第2側面孔200bに嵌め込まれ、第3補助突起333aが第3側面孔200cに嵌め込まれ、第4補助突起334aが第4側面孔200dに嵌め込まれた状態となるように構成されている。
【0132】
第1~第4アーム331~334の各々は、所定の部位(例えば受けリング321に接続されている第1端)を支点として弾性変形可能である。受けリング321が電動作業機200に通されて電動作業機200の表面に当接した状態において、第1~第4アーム331~334の各々は、電動作業機200の表面を付勢する。補助パーツ320は、例えば、樹脂を含む素材によって形成されてもよい。補助パーツ320は、例えば、射出成形法によって一体成形されてもよい。
【0133】
次に、照明アタッチメント300を電動作業機200に取り付ける手順について説明する。使用者は、まず、補助パーツ320を電動作業機200に取り付ける。具体的には、使用者は、受けリング321を電動作業機200の前方から電動作業機200の前部に通すことにより、受けリング321を先端外周面205aまたはその近傍に当接させる。使用者は、受けリング321を電動作業機200に通す間、第1~第4アーム331~334を外周側へ広げることによって、受けリング321を電動作業機200に通しやすくしてもよい。
【0134】
受けリング321が電動作業機200の表面に当接すると、第1~第4アーム331~334がそれぞれ電動作業機200の表面を付勢する。それらの付勢力だけでも、補助パーツ320はある程度は電動作業機200から離脱しにくくなる。しかし、第3実施形態では、使用者によって次に述べる取付作業が行われることにより、補助パーツ320がより安定的に電動作業機200に装着される。
【0135】
具体的には、使用者は、第1補助突起331aを第1側面孔200aに嵌め込み、第2補助突起332aを第2側面孔200bに嵌め込み、第3補助突起333aを第3側面孔200cに嵌め込み、第4補助突起334aを第4側面孔200dに嵌め込む。これにより、補助パーツ320が電動作業機200に安定的に取り付けられる。
【0136】
このようにして補助パーツ320が電動作業機200に取り付けられた後、使用者は、照明アタッチメント300を補助パーツ320に取り付ける。具体的には、使用者は、照明アタッチメント300の開口を電動作業機200の先端に通して、照明アタッチメント300を補助パーツ320に当接させる。そして、使用者は、照明アタッチメント300の第1突起311を補助パーツ320の第1係合孔326に嵌め込み、第2突起312を第2係合孔327に嵌め込み、第3突起313を第3係合孔328に嵌め込む。これにより、照明アタッチメント300は補助パーツ320に装着される。つまり、照明アタッチメント300は補助パーツ320を介して電動作業機200に装着される。
【0137】
[4.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
【0138】
(4-1)第1実施形態において、導光器22は、本体2において、導光器22からの光が前方へ放射されるようにどの位置に設けられてもよい。導光器22は、例えば、導光器22の全体が本体2の表面から露出するように設けられてもよいし、導光器22の一部が本体2の内部に収容されるように設けられてもよい。
【0139】
(4-2)第1実施形態において、導光器22、反射器21及びカバー23の各々は、円環状とは異なる形状を備えていてもよい。導光器22、反射器21及びカバー23の各々は、例えば、楕円状の環状形状を備えていてもよいし、例えば多角形状の環状形状を備えていてもよい。第2実施形態における反射器220、導光器230及びカバー240についても同様である。
【0140】
(4-3)第1実施形態において、反射器21において、配線群はどこにどのように設けられてもよい。反射器21は、MIDとは異なるものであってもよい。
(4-4)第1実施形態において、第2LED17及び第3LED18は、それぞれどこに配置されてもよい。第2LED17又は第3LED18のどちらか一方が省かれてもよい。逆に、第2LED17及び第3LED18に加えてさらに1つ以上の発光部品が設けられてもよい。或いは、第2LED17及び第3LED18が省かれてもよい。
【0141】
(4-5)第2実施形態において、第1~第3支持具261~263はそれぞれ、反射器220の周方向においてどこに設けられてもよい。第1~第3支持具261~263は、周方向において互いに等間隔で配置されなくてもよい。
【0142】
第1~第3支持具261~263は、反射器220とは異なる部位に設けられていてもよい。
照明アタッチメント215は、1つ、2つまたは4つ以上の支持具を備えていてもよい。照明アタッチメント215は、例えば、略円錐台形状の支持面を有する1つの支持具を備えていてもよい。この1つの支持具は、例えば、第1支持具261が周方向に沿って伸ばされた形状、即ち略環状の形状を備えていてもよい。
【0143】
(4-6)第3実施形態において、第1~第3突起311~313はそれぞれ、反射器220の周方向においてどこに設けられてもよい。第1~第3突起311~313は、周方向において互いに等間隔で配置されなくてもよい。
【0144】
第1~第3突起311~313は、反射器220とは異なる部位に設けられていてもよい。照明アタッチメント300は、1つ、2つまたは4つ以上の突起を備えていてもよい。
(4-7)第3実施形態において、補助パーツ320は、どのような方法で電動作業機200に取り付けられても良い。補助パーツ320は、電動作業機200の側面におけるどの部位に取り付けられてもよい。即ち、補助パーツ320は、電動作業機200における、第1~第4側面孔200a~200dとは異なる部位に取り付けられてもよい。補助パーツ320は、いくつのアームを備えていてもよい。補助パーツ320は、全てのアームに補助突起が設けられていなくてもよい。例えば、全てのアームのうちの少なくとも1つに補助突起が設けられていてもよい。
【0145】
(4-8)第3実施形態において、照明アタッチメント300が補助パーツ320の機能を兼ね備えていてもよい。例えば、照明アタッチメント300が、第1~第3突起311~313を備えない一方で第1~第4アーム331~334を備えていてもよい。
【0146】
(4-9)本開示の第1の発光器及び/又は第2の発光器は、LEDに限定されない。第1の発光器及び/又は第2の発光器は、LEDとは異なる光源を備えていてもよい。
(4-10)バッテリ101は、本体2に内蔵されていてもよい。本開示は、バッテリとは異なる電源によって動作する電動作業機に対しても適用可能である。例えば、商用交流電流が供給されるように構成された電動作業機に対しても本開示を適用可能である。
【0147】
(4-11)上記実施形態では、電動作業機の一例として、充電式インパクトドライバを例示したが、本開示の技術は、作業対象に対する作業を行うように構成された他の電動作業機に適用されてもよい。作業対象は、どのようなものであってもよい。作業対象は、例えば、木材、金属、プラスチックその他の各種の被加工材、ネジ、釘、ナットなどの各種の固着具、植物、粉塵、気体、液体などであってもよい。電動作業機は、どのようなツールを備えていてもよい。ツールは、作業対象に対してどのように作用してもよい。ツールは、例えば、被加工材に穴を開けるように作用するドリルビットであってもよいし、被加工材を切断するように作用する回転刃であってもよいし、被加工材を研磨するように作用する研削砥石であってもよいし、気体又は液体を流出又は流入するように作用する回転翼であってもよい。
【0148】
(4-12)本開示の技術は、例えば、日曜大工、製造、園芸、工事などの作業現場で使用される各種の現場用電気機器に適用されてもよい。具体的には、例えば、石工用、金工用、木工用の電動工具、園芸用の作業機、作業現場の環境を整える装置等の各種電動作業機に本開示の技術が適用されてもよい。より具体的には、例えば、電動ハンマ、電動ハンマドリル、電動ドリル、電動ドライバ、電動レンチ、電動グラインダ、電動マルノコ、電動レシプロソー、電動ジグソー、電動カッター、電動チェンソー、電動カンナ、電動釘打ち機(鋲打ち機を含む)、電動ヘッジトリマ、電動芝刈り機、電動芝生バリカン、電動刈払機、電動クリーナ、電動ブロア、電動噴霧器、電動散布機、電動集塵機などの各種電動作業機に本開示が適用されてもよい。本開示が電動クリーナに適用される場合、例えば、空気を吸入する吸入口を囲むように導光器が設けられてもよい。
【0149】
(4-13)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
【符号の説明】
【0150】
1,200…電動作業機、2,202…本体、3,203…ハウジング、6,206…グリップ、10…照明ユニット、12…モータ、13…駆動機構、13a…第1被係合部、13b…第2被係合部、16…第1LED、17…第2LED、18…第3LED、21,220…反射器、22,230…導光器、23,240…カバー、41…反射部材、42…配線バー、46…溝部、50…導光部材、51a…入光面、55…環状カバー部材、61…第3配線、62…第4配線、63…第5配線、64…第6配線、65…第1配線、66…第2配線、67…第7配線、68…第8配線、69…第9配線、70…第10配線、71…第11配線、150,250…中心軸、205a…先端外周面、211…発光器、215,300…照明アタッチメント、261…第1支持具、261a…第1支持面、262…第2支持具、262a…第2支持面、263…第3支持具、263a…第3支持面、320…補助パーツ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
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図19
図20
図21