(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】弁装置およびシステム
(51)【国際特許分類】
F16K 31/06 20060101AFI20240925BHJP
F16K 11/044 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
F16K31/06 305C
F16K31/06 305L
F16K11/044 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022194099
(22)【出願日】2022-12-05
(62)【分割の表示】P 2020030502の分割
【原出願日】2014-07-09
【審査請求日】2022-12-05
(32)【優先日】2013-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】594010009
【氏名又は名称】デカ・プロダクツ・リミテッド・パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】リチャード ジェイ. ラニガン
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ブルムバーグ ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー ディー. モロー
【審査官】加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第3809123(US,A)
【文献】実開昭52-130126(JP,U)
【文献】実公平4-42609(JP,Y2)
【文献】特開2020-98033(JP,A)
【文献】特開平6-341560(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0042459(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0308655(US,A1)
【文献】特表2013-534996(JP,A)
【文献】実開昭63-145064(JP,U)
【文献】特開平4-357382(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/06-31/11
f16k 11/00-11/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
双安定弁アセンブリであって、前記双安定弁アセンブリは、
内部空洞と、
第1の磁気リングと第1の支柱とを有する第1の圧力源であって、前記第1の磁気リングは、前記内部空洞の第1の端部に接続されており、前記第1の支柱は、前記第1の支柱の周囲に
位置付けられている第1の回路基板上に配置されている第1の電磁コイルを有する、第1の圧力源と、
第2の磁気リングと第2の支柱とを有する第2の圧力源であって、前記第2の磁気リングは、前記内部空洞の第2の端部に接続されており、前記第2の支柱は、前記第2の支柱の周囲に
位置付けられている第2の回路基板上に配置されている第2の電磁コイルを有する、第2の圧力源と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間で前記内部空洞に接続されている共通出力口と、
前記内部空洞内に配置されている磁気シャトルと
を備え、
前記第1の電磁コイルが通電されると、前記第1の電磁コイルは、磁荷を前記第1の支柱に供給し、かつ、前記第1の支柱に向かった前記内部空洞の前記第1の端部に向かって移動して前記第1の圧力源を密閉するように前記磁気シャトルを作動させ、前記磁気シャトルは、前記第1の磁気リングによって密閉された位置に保持され、
前記第2の電磁コイルが通電されると、前記第2の電磁コイルは、磁荷を前記第2の支柱に供給し、かつ、前記第2の支柱に向かった前記内部空洞の前記第2の端部に向かって移動して前記第2の圧力源を密閉するように前記磁気シャトルを作動させ、前記磁気シャトルは、前記第2の磁気リングによって密閉された位置に保持される、双安定弁アセンブリ。
【請求項2】
前記第1の支柱は、前記第1の圧力源と流体連通しており、前記第2の支柱は、前記第2の圧力源と流体連通している、請求項1に記載の双安定弁アセンブリ。
【請求項3】
前記双安定弁アセンブリは、第1の圧力入口および第2の圧力入口をさらに備え、前記第1の圧力入口および前記第2の圧力入口は、前記第1の圧力源および前記第2の圧力源に流体的に接続されている、請求項1に記載の双安定弁アセンブリ。
【請求項4】
前記内部空洞は、前記第1の支柱および前記第2の支柱の間に配置されている、請求項1に記載の双安定弁アセンブリ。
【請求項5】
前記磁気シャトルは、第1の膜部分と、磁石部分と、第2の膜部分とを備え、前記第1の膜部分および前記第2の膜部分は、前記磁石部分の反対端部上で前記磁石部分に取り付けられている、請求項1に記載の双安定弁アセンブリ。
【請求項6】
前記
磁気シャトルは、第1の構成で前記第1の支柱に対して密閉され、前記
磁気シャトルは、第2の構成で前記第2の支柱に対して密閉される、請求項1に記載の双安定弁アセンブリ。
【請求項7】
前記第1の支柱は、第1の膜を備え、前記第2の支柱は、第2の膜を備える、請求項1に記載の双安定弁アセンブリ。
【請求項8】
前記第1の電磁コイルは、引力を提供するように通電され、前記第2の電磁コイルは、反発力を提供するように通電され、前記引力および反発力は、連動して、前記磁気シャトルを移動させることにより前記第1の圧力源を密封するように作用し、前記第1の電磁コイルおよび前記第2の電磁コイルが通電されないときに、前記第1の磁気リングは、前記磁気シャトルを前記密閉された位置に保持する、請求項1に記載の双安定弁アセンブリ。
【請求項9】
前記第1の電磁コイルは、反発力を提供するように通電され、前記第2の電磁コイルは、引力を提供するように通電され、前記引力および反発力は、連動して、前記磁気シャトルを移動させることにより前記第2の圧力源を密封するように作用し、前記第1の電磁コイルおよび前記第2の電磁コイルが通電されないときに、前記第2の磁気リングは、前記磁気シャトルを前記密閉された位置に保持する、請求項1に記載の双安定弁アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本願は、概して、弁に関し、より具体的には、種々の弁装置およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
従来、流体の流動を制御することは、空気圧、電気、または磁気作動型弁を使用することによって達成され得る。これらの弁は、多くの場合、一定の電流または流体流源が特定の位置にとどまることを要求する。対照的に、双安定弁は、いずれの位置でも安定しており、位置を切り替えるためにエネルギー入力を必要とするのみである。しかしながら、事前作製された双安定弁をシステムに組み込むことは、過度に複雑かつ高価であり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
(発明の要約)
一実装によると、双安定弁が開示される。双安定弁は、内部空洞と、内部空洞に接続される、第1の圧力源と、内部空洞に接続される、第2の圧力源と、内部空洞の第1の端部で内部空洞に接続される、第1の支柱と、内部空洞の第2の端部で内部空洞に接続される、第2の支柱と、内部空洞内に位置する、磁気シャトルと、第1の支柱の周囲に配置される、第1の電磁コイルと、第2の支柱の周囲に配置される、第2の電磁コイルとを含み、第1の電磁コイルが通電させられるときに、第1の電磁コイルは、磁荷を第1の支柱に供給し、第1の支柱に向かった内部空洞の第1の端部に向かって移動して第1の圧力源を密閉するように磁気シャトルを作動させ、第2の電磁コイルが通電させられるときに、第2の電磁コイルは、磁荷を第2の支柱に供給し、第2の支柱に向かった内部空洞の第2の端部に向かって移動して第2の圧力源を密閉するように磁気シャトルを作動させる。
【0004】
本実装のいくつかの実施形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を含んでもよい。第1の支柱は、第1の圧力源と流体連通し、第2の支柱は、第2の圧力源と流体連通している。弁はさらに、第1および第2の圧力入口を含み、第1および第2の圧力入口は、第1および第2の圧力源に流体的に接続される。内部弁空洞は、第1および第2の支柱の間に位置する。磁気シャトルは、第1の膜部分と、磁石部分と、第2の膜部分とを備え、第1および第2の膜部分は、磁石部分の反対端部上で磁石部分に取り付けられる。シャトルは、第1の構成で第1の支柱に対して密閉され、シャトルは、第2の構成で第2の支柱に対して密閉される。第1の支柱は、第1の膜を備え、第2の支柱は、第2の膜を備える。第1の支柱および第2の支柱はさらに、少なくとも1つの安定化特徴を備える。弁はさらに、弁空洞と流体連通している出力口を含む。
【0005】
一実装によると、双安定弁が開示される。双安定弁は、内部空洞と、内部空洞に接続される、第1の圧力源と、内部空洞に接続される、第2の圧力源と、内部空洞内に位置する、磁気シャトルと、磁気シャトルを作動させる、少なくとも1つの電磁コイルとを含み、電磁コイルが通電させられるときに、電磁コイルは、磁荷を供給し、内部空洞の第1の端部に向かって移動して第1の圧力源を密閉するように磁気シャトルを作動させる。
【0006】
本実装のいくつかの実施形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を含んでもよい。弁はさらに、第1の支柱と、第2の支柱とを含み、第1の支柱は、第1の圧力源と流体連通し、第2の支柱は、第2の圧力源と流体連通している。弁はさらに、第1の支柱の周囲に配置される、第1の電磁コイルを含み、通電させられたときに、電磁コイルは、磁荷を第1の支柱に供給する。弁はさらに、第2の支柱の周囲に配置される、第2の電磁コイルを含み、通電させられたときに、電磁コイルは、磁荷を第2の支柱に供給する。弁はさらに、第1の支柱と、第2の支柱とを含む。第1の支柱および第2の支柱はさらに、少なくとも1つの安定化特徴を備える。弁はさらに、第1の支柱の周囲に配置される、第1の電磁コイルを含み、通電させられたときに、電磁コイルは、磁荷を第1の支柱に供給する。弁はさらに、第2の支柱の周囲に配置される、第2の電磁コイルを含み、通電させられたときに、電磁コイルは、磁荷を第1の支柱に供給する。弁はさらに、第1および第2の圧力入口を含み、第1および第2の圧力入口は、第1および第2の圧力源に流体的に接続される。磁気シャトルは、内部弁空洞内に配置され、内部弁空洞は、第1および第2の支柱の間に位置する。磁気シャトルは、第1の膜部分と、磁石部分と、第2の膜部分とを備え、第1および第2の膜部分は、磁石部分の反対端部上で磁石部分に取り付けられる。シャトルは、第1の構成で第1の圧力源に対して密閉され、シャトルは、第2の構成で第2の圧力源に対して密閉される。
【0007】
一実装によると、複数のシステムに組み込むために好適な双安定弁が開示される。双安定弁は、複数の状態で安定しており、状態を切り替えるためにエネルギーのみを必要とする。一側面では、双安定弁は、共通出力口を有する内部弁空洞を画定する、弁マニホールドと、内部弁空洞内の第1および第2の圧力源と、第1または第2の圧力源のいずれかを密閉することが可能である磁気作動型シャトルとを含む。圧力源がシャトルによって密閉されるとき、密閉された圧力源は、共通出力口と流体連通していないが、密閉されていない圧力源は、流体連通している。作動させられたときに、シャトルは、一方の圧力源を密閉することから、他方の圧力源を密閉することに切り替える。シャトルは、誘引または反発磁力のいずれか、もしくは両方によって、シャトルが作用されるように、電磁コイルを使用して、磁荷で一方または両方の圧力源を通電させることによって作動させることができる。シャトルに作用する正味の磁力は、シャトルが複数の磁石を含むため、作動を引き起こす。
【0008】
1つ以上の実施形態の詳細が、以下の添付図面および説明に記載される。他の特徴および利点が、説明、図面、および請求項から明白となるであろう。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
双安定弁アセンブリであって、前記弁アセンブリは、
内部空洞と、
前記内部空洞に接続された第1の圧力源と、
前記内部空洞に接続された第2の圧力源と、
前記内部空洞の第1の端部で前記内部空洞に接続された第1の支柱と、
前記内部空洞の第2の端部で前記内部空洞に接続された第2の支柱と、
前記内部空洞内に位置する磁気シャトルと、
前記第1の支柱の周囲に配置された第1の電磁コイルと、
前記第2の支柱の周囲に配置された第2の電磁コイルと
を備え、
前記第1の電磁コイルが通電させられるときに、前記第1の電磁コイルは、磁荷を前記第1の支柱に供給し、前記第1の支柱に向かった前記内部空洞の前記第1の端部に向かって移動して前記第1の圧力源を密閉するように前記磁気シャトルを作動させ、
前記第2の電磁コイルが通電させられるときに、前記第2の電磁コイルは、磁荷を前記第2の支柱に供給し、前記第2の支柱に向かった前記内部空洞の前記第2の端部に向かって移動して前記第2の圧力源を密閉するように前記磁気シャトルを作動させる、弁アセンブリ。
(項目2)
前記第1の支柱は、前記第1の圧力源と流体連通し、前記第2の支柱は、前記第2の圧力源と流体連通している、項目1~9のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目3)
第1および第2の圧力入口をさらに備え、前記第1および第2の圧力入口は、前記第1および第2の圧力源に流体的に接続されている、項目1~9のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目4)
内部弁空洞は、前記第1および第2の支柱の間に位置する、項目1~9のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目5)
前記磁気シャトルは、第1の膜部分と、磁石部分と、第2の膜部分とを備え、前記第1および第2の膜部分は、前記磁石部分の反対端部上で前記磁石部分に取り付けられている、項目1~9のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目6)
前記シャトルは、第1の構成で前記第1の支柱に対して密閉され、前記シャトルは、第2の構成で前記第2の支柱に対して密閉される、項目1~9のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目7)
前記第1の支柱は、第1の膜を備え、前記第2の支柱は、第2の膜を備える、項目1~9のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目8)
前記第1の支柱および前記第2の支柱はさらに、少なくとも1つの安定化特徴を備える、項目1~9のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目9)
前記弁空洞と流体連通している出力口をさらに備える、項目1~9のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目10)
双安定弁アセンブリであって、前記弁アセンブリは、
内部空洞と、
前記内部空洞に接続された第1の圧力源と、
前記内部空洞に接続された第2の圧力源と、
前記内部空洞内に位置する磁気シャトルと、
前記磁気シャトルを作動させる少なくとも1つの電磁コイルと
を備え、
前記電磁コイルが通電させられるときに、前記電磁コイルは、磁荷を供給し、前記内部空洞の第1の端部に向かって移動して前記第1の圧力源を密閉するように前記磁気シャトルを作動させる、弁アセンブリ。
(項目11)
第1の支柱と、第2の支柱とをさらに備え、前記第1の支柱は、前記第1の圧力源と流体連通し、前記第2の支柱は、前記第2の圧力源と流体連通している、項目10~21のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目12)
前記第1の支柱の周囲に配置された第1の電磁コイルをさらに備え、通電させられたときに、前記電磁コイルは、磁荷を前記第1の支柱に供給する、項目10~21のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目13)
前記第2の支柱の周囲に配置された第2の電磁コイルをさらに備え、通電させられたときに、前記電磁コイルは、磁荷を前記第2の支柱に供給する、項目10~21のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目14)
第1の支柱と、第2の支柱とをさらに備える、項目10~21のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目15)
前記第1の支柱および前記第2の支柱はさらに、少なくとも1つの安定化特徴を備える、項目10~21のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目16)
前記第1の支柱の周囲に配置された第1の電磁コイルをさらに備え、通電させられたときに、前記電磁コイルは、磁荷を前記第1の支柱に供給する、項目10~21のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目17)
前記第2の支柱の周囲に配置された第2の電磁コイルをさらに備え、通電させられたときに、前記電磁コイルは、磁荷を前記第1の支柱に供給する、項目10~21のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目18)
第1および第2の圧力入口をさらに備え、前記第1および第2の圧力入口は、前記第1および第2の圧力源に流体的に接続されている、項目10~21のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目19)
前記磁気シャトルは、内部弁空洞内に配置され、前記内部弁空洞は、前記第1および第2の支柱の間に位置する、項目10~21のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目20)
前記磁気シャトルは、第1の膜部分と、磁石部分と、第2の膜部分とを備え、前記第1および第2の膜部分は、前記磁石部分の反対端部上で前記磁石部分に取り付けられている、項目10~21のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
(項目21)
前記シャトルは、第1の構成で前記第1の圧力源に対して密閉され、前記シャトルは、第2の構成で前記第2の圧力源に対して密閉される、項目10~21のいずれかの1項以上に記載の弁アセンブリ。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1B】
図1Bは、電磁石によって作動させられることが可能なシャトルを伴う双安定弁の一実施形態の断面図である。
【
図1D】
図1Dは、双安定弁の電磁石によって作動させられることが可能なシャトルをより綿密に示す、
図1Aの実施形態の部分断面図である。
【
図1E】
図1Eは、一実施形態による、リングプレートの上面図である。
【
図2B】
図2Bは、背中合わせに配向された2つのディスク磁石を示す、
図2Aのシャトルの断面図である。
【
図2C】
図2Cは、シャトルの一実施形態の磁化ベクトルおよび磁束経路の図である。
【
図2D】
図2Dは、シャトルが電磁コイルによって作用されるときの一実施形態の磁束経路の図である。
【
図2E】
図2Eは、シャトルが電磁コイルによって作用され、磁束の移送を支援するリングプレートがあるときの一実施形態の磁束経路の図である。
【
図2F】
図2Fは、機械的保持器を有する、シャトルの一実施形態の斜視図である。
【
図3A】
図3Aは、2つの積み重ねられたリング磁石を示す、シャトルの一実施形態の斜視図である。
【
図3B】
図3Bは、2つの積み重ねられたリング磁石を示す、
図3Aのシャトルの断面図である。
【
図4A】
図4Aは、複数の半径方向に配向された磁石を示す、シャトルの一実施形態の斜視図である。
【
図4B】
図4Bは、複数の半径方向に配向された磁石を示す、
図4Aのシャトルの断面図である。
【
図4C】
図4Cは、複数の半径方向に配向された磁石を示す、
図4Aのシャトルの上面断面図である。
【
図4D】
図4Dは、複数の半径方向に配向された磁石を示す、シャトルの一実施形態の断面図である。
【
図5A】
図5Aは、積み重ねられたパターンで複数の半径方向に配向された磁石を示す、シャトルの一実施形態の斜視図である。
【
図5B】
図5Bは、積み重ねられたパターンで複数の半径方向に配向された磁石を示す、
図5Aのシャトルの断面図である。
【
図5C】
図5Cは、積み重ねられたパターンで複数の半径方向に配向された磁石を示す、
図5Aのシャトルの断面図である。
【
図6A】
図6Aは、シャトルの両側にガイド支柱を有する、シャトルの一実施形態の正面図である。
【
図6B】
図6Bは、空洞内の棚上で密閉するエラストマーガイド支柱を有する、シャトルの一実施形態の断面図である。
【
図6C】
図6Cは、空洞内の棚上で密閉する円錐エラストマーガイド支柱を有する、シャトルの一実施形態の断面図である。
【
図7】
図7は、シャトルが膜に包まれる、弁装置およびシステムの一実施形態の断面図である。
【
図8】
図8は、平坦な回路基板ベースの電磁コイル幾何学形状よりもむしろ、積み重ねられた電磁コイル幾何学形状を含む、弁装置およびシステムの一実施形態の断面図である。
【
図9A】
図9Aは、弁装置およびシステムの一実施形態の断面図であり、本実施形態は、シャトルの代わりにカンチレバー電機子を利用する。
【
図9B】
図9Bは、弁装置およびシステムの一実施形態の断面図であり、本実施形態は、
図9Aの実施形態からのカンチレバー電機子と併せて、軸方向に配向された磁石を使用する。
【
図9C】
図9Cは、弁装置およびシステムの一実施形態の断面図であり、本実施形態は、
図9Aの実施形態からのカンチレバー電機子と併せて、半径方向に配向された磁石を使用する。
【
図10A】
図10Aは、アレイ幾何学形状で配列された弁装置およびシステムの一実施形態の斜視図である。
【
図10B】
図10Bは、一実施形態による、複数の平坦な電磁コイルを有する、回路基板の上面図である。
【
図10C】
図10Cは、アレイ幾何学形状で配列された弁装置およびシステムの一実施形態の断面図である。
【
図11A】
図11Aは、システムに組み込まれた弁装置およびシステムの一実施形態の断面図である。
【
図11B】
図11Bは、システムに組み込まれた弁装置およびシステムの一実施形態の断面図である。
【
図12A】
図12Aは、アレイ幾何学形状で配列された弁装置およびシステムの一実施形態の断面図である。
【
図12B】
図12Bは、アセンブリ内の締結具を示す、アレイ幾何学形状で配列された弁装置およびシステムの一実施形態の断面図である。
【
図13】
図13は、アレイ幾何学形状の実施形態で使用するための外側プレートの上面図である。
【
図19A】
図19A-19Bは、調節器に組み込まれた弁の一実施形態の種々の図である。
【
図19B】
図19A-19Bは、調節器に組み込まれた弁の一実施形態の種々の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
種々の図中の類似参照記号は、類似要素を示す。
【0011】
(詳細な説明)
弁装置およびシステムの一実施形態が、
図1A-1Eで図示されている。双安定弁10の本実施形態は、第1の圧力源12と、第2の圧力源14と、シャトル16と、それぞれシャトル16を作動させる少なくとも1つの電磁コイル34を有する、複数の回路基板18と、内部弁空洞32を有する弁マニホールド20と、弁空洞32と流体連通している共通出力口22とを含む。
【0012】
第1の圧力源12は、種々の実施形態では、弁空洞32の中へ延在する、中空支柱部分28を有してもよい。いくつかの実施形態では、これは、鉄鋼材で構築されてもよい。同様に、第2の圧力源14は、実質的に第1の圧力支柱28の反対で弁空洞32の中へ延在する、中空支柱部分30を有し、また、種々の実施形態では、鉄鋼材で構築されてもよい。種々の実施形態では、第1の圧力支柱28は、第1の圧力源12と流体連通している、第1の圧力口24を含んでもよい。同様に、第2の圧力支柱30は、第2の圧力源14と流体連通し得る、第2の圧力口26を有してもよい。
【0013】
第1の電磁コイル34を有する、第1の回路基板18は、通電させられたときに、第1の電磁コイル34が磁荷を第1の圧力支柱28に供給するように、第1の圧力支柱28の周囲に配置される。同様に、第2の電磁コイル34を有する、第2の回路基板18は、通電させられたときに、第2の電磁コイル34が磁荷を第2の圧力支柱30に供給するように、第2の圧力支柱30の周囲に配置される。種々の実施形態では、鉄鋼材で構築される外側プレート19は、第1の圧力支柱28および第2の圧力支柱30のそれぞれの周囲で、回路基板18のそれぞれの外縁21上の絶縁層に隣接して配置されてもよい。種々の実施形態では、外側プレート19のそれぞれは、同様に鉄鋼材で構築される締結具17を介して、相互に接続される。種々の実施形態はさらに、鉄鋼材で構築され、リングプレート23が各締結具17と接触し、中心開口部25が内部弁空洞32内でシャトル16を包囲するように、弁マニホールド20の中に配置される、内縁27によって画定される中心開口部25を有する、リングプレート23を含む。外側プレート19および締結具17は、電磁コイル34、第1の圧力支柱28、第2の圧力支柱30、リングプレート23、およびシャトル16を包囲する、鉄鋼材の箱を形成する。種々の実施形態では、外側プレート19、締結具17、リングプレート23、第1の圧力支柱28、および第2の圧力支柱30は全て、鉄、ステンレス鋼、またはミューメタル等のニッケル鉄合金、もしくはより具体的には、約42%ニッケルを含有する複合材料である、42ニッケル鉄合金を含むが、それらに限定されない、鉄鋼材で構築される。
【0014】
種々の実施形態では、シャトル16は、第2の圧力口26が内部弁空洞32と流体連通するが、第1の圧力口24が流体連通しないように、第1の安定した位置で第1の圧力口24に対して密閉されるか、または代替として、シャトル16は、第1の圧力口24が内部弁空洞32と流体連通するが、第2の圧力口26が流体連通しないように、第2の安定した位置で第2の圧力口26に対して密閉されるかのいずれかである。各静的密閉位置で、シャトル16は、どちらが密閉されていても、シャトル16から第1の圧力支柱28または第2の圧力支柱30のいずれかへの磁気引力によって定位置で担持される。
【0015】
第1の圧力口24に対して密閉することから、第2の圧力口26に対して密閉することにシャトル16の位置を切り替えるために、第2の圧力支柱30および第1の圧力支柱28のそれぞれの周囲に配置される電磁コイル34は、第1の圧力支柱28がシャトル16に反発力を及ぼす一方で、第2の圧力支柱30がシャトル16に引力を及ぼすように、通電させられる。種々の実施形態では、両方の力が十分であるため、連動して、引力および反発力は、シャトル16を第1の圧力口24に現在担持している磁力を克服するために十分である。いったんこれが起こると、シャトル16は、第1の圧力口24を密閉することから、第2の圧力口26を密閉することへ、弁空洞32を通って直線的に移動する。いったんこの切替が起こると、電磁コイル34は、通電させられなくなり、シャトル16は、静的磁気引力を通して第2の圧力口26に対して保持される。
【0016】
同様に、第2の圧力口26に対して密閉することから、第1の圧力口24に対して密閉することにシャトル16の位置を切り替えるために、第1の圧力支柱28および第2の圧力支柱30のそれぞれの周囲に配置される電磁コイル34は、第2の圧力支柱30がシャトル16に反発力を及ぼす一方で、第1の圧力支柱28がシャトル16に引力を及ぼすように、通電させられる。両方の力が十分であるため、連動して、引力および反発力は、シャトル16を第2の圧力口26に静的に担持する磁力を克服するために十分である。いったんこれが起こると、シャトル16は、第2の圧力口26を密閉することから、第1の圧力口24を密閉することへ、弁空洞32を通って直線的に移動する。いったんこの切替が起こると、電磁コイル34は、通電させられなくなり、シャトル16は、静的磁気引力を通して第1の圧力支柱28に対して保持される。
【0017】
種々の実施形態では、電磁コイルは、両方とも、1つの方向へシャトルを作動させるように、1つの極性で直列に通電させられる。同様に、反対の方向へシャトルを作動させるために、両方の電磁コイルは、反対の極性でともに直列に通電させられる。
【0018】
種々の実施形態では、コイル34は、帯電コンデンサから電流を放電することを介して通電させられる。いったんコンデンサが消耗すると、電流がそれぞれのコイル34を充電しなくなり、シャトル16は、コンデンサが放電している間に静的磁気引力を介して、第1の圧力支柱28または第2の圧力支柱30のいずれかに対して担持される。電磁コイル34を充電するコンデンサの使用は、安全性の懸念を最小限化することを含むが、それに限定されない、多くの理由で、有益である/望ましい。電磁コイル34を通電させる帯電コンデンサの使用は、コイル34が暴露させられる連続電流の量を制限し、それによって、過剰な電流を印加する危険性を最小限化するとともに、火災および他の熱関連故障の危険性を減少させ得る。電磁コイル34を充電するコンデンサの使用が有益である/望ましい別の理由は、本発明のより小型かつ安価な構築を可能にすることである。1つのコンデンサが、複数の弁を通電させるために使用されてもよく、それによって、弁用途の中へ複数の電流源を実装する必要性を回避する。しかしながら、代替実施形態では、電磁コイルは、連続電流源を介して通電させられてもよい。
【0019】
さらに別の実施形態では、双安定弁は、両方の密閉位置でシャトル16を作動させるために使用される、単一の電磁コイルのみから成ってもよい。
【0020】
ここで
図2Aおよび2Bを参照すると、種々の実施形態では、シャトル16は、それらの最も近い対応する面40が同一の極性を有する状態で、同心円状に整合させられ、背中合わせに配向される、キャリア36および2つの磁石38を含み、したがって、相互に対する反発力を呈する。シャトルの種々の実施形態は、各磁石の外向きの面44の上に配置される、エラストマー層42を含んでもよく、シャトルが第1の圧力口24または第2の圧力口26のいずれかに対して作動させられるときに、シールの役割を果たす。種々の実施形態では、エラストマー層42は、シリコーンおよび/またはポリウレタンを含み得るが、それらに限定されない、柔軟材料で構築されてもよい。いくつかの実施形態では、各エラストマー層42は、各エラストマー層42の縁に重複し、対応する磁石の外向きの面44にそれを挟持する、シャトル16の部分によって、機械的にシャトル16の中で保持されてもよい。いくつかの実施形態では、各エラストマー層42は、エラストマーを各磁石の外向きの面44に担持する接着剤によって、シャトルの中で保持されてもよい。いくつかの実施形態では、エラストマー層42は、エラストマー材料で磁石38全体を外側被覆すること、または2部エラストマー材料を磁石38に適用することを介して、各磁石の外向きの面44の上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、各エラストマー層42は、各磁石38が存在するエラストマーのポケットを作成するために、エラストマー材料の2枚のシートの間に各磁石38を挟持し、シートの部分を相互に融解させることによって得られてもよい。いくつかの実施形態では、シャトルの片側上のエラストマー層は、フェイルセーフ動作が所望される場合を含むが、それに限定されない、多くの理由により、有益で/望ましくあり得る、より厚い側面上の密閉安定性を減少させるために、反対側でより厚くあり得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、第1の圧力口24または第2の圧力口26のいずれかは、第1の圧力口24および第2の圧力口26を包囲する、丸みを帯びた縁を伴う平面を有する第1の圧力支柱28および第2の圧力支柱30の両方を介して、シャトル16のエラストマー層42に対して密閉される。いくつかの実施形態では、シャトル16は、第1の圧力口24および第2の圧力口26を包囲する円錐幾何学形状を使用して、密閉してもよい。いくつかの実施形態では、シャトル16は、第1の圧力口24および第2の圧力口26の両方を直接包囲する、約0.005インチの幅がある平面を伴う円錐幾何学形状を使用して、密閉してもよい。いくつかの実施形態では、シャトル16は、第1の圧力口24および第2の圧力口26の両方を包囲する、半球先端幾何学形状を使用して、密閉してもよい。
【0022】
いくつかの実施形態では、シャトル16のキャリア36はさらに、どちらが密閉されているかにかかわらず、ガイド空洞50が第1の圧力支柱28および第2の圧力支柱30の両方の一部分を包むように、各エラストマー層42を囲むシャトルキャリア36の各側面46、48にガイド空洞50を含んでもよい。これは、各圧力支柱との適正な整合を維持することを含むが、それに限定されない、多くの理由で、有益で/望ましくあり得る。種々の実施形態では、シャトル16はまた、対応するガイド空洞50を介して、どちらが密閉されていなくても、弁空洞32から第1の圧力口24または第2の圧力口26のいずれかまでの流体連通を可能にする、複数の空気流切り込み52をシャトルキャリア36の各側面46、48に含んでもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、シャトル16は、適正な整合を維持するために、各圧力支柱からの誘引磁力を使用してもよい。これらの実施形態のうちのいくつかでは、ガイド空洞50が使用されなくてもよい。
【0024】
ここで
図2Cも参照すると、いくつかの実施形態で存在する、シャトル16の磁束経路が示されている。いくつかの実施形態では、磁石38は、それらの最も近い対応する面40が同一の極性を有する状態で、背中合わせで配向されてもよく、したがって、相互に対する反発力を呈する。磁石38がこのようにして配向されるとき、電磁コイル34が、
図2Dに示されるように、十分に通電させられるときに、シャトル16の位置を切り替えるために使用される、磁石38のそれぞれの磁束漏洩経路29の相互作用によって、半径方向の磁気ベクトル39が作成される。シャトル16が陰圧口26に対して密閉され、電磁コイル34が、誘引磁荷を第1の圧力支柱28に、反発磁荷を第2の圧力支柱30に供給するように通電させられるとき、シャトル16の磁束漏洩経路29は、第1の圧力口24に対して密閉することにシャトル16を切り替えるために、支柱の誘引および反発磁荷に、シャトル16を第2の圧力支柱30から反発させ、第1の圧力支柱28に向かって誘引させてもよい。
【0025】
同様に、シャトル16が第1の圧力口24に対して密閉され、電磁コイル34が、誘引磁荷を第2の圧力支柱30に、反発磁荷を第1の圧力支柱28に供給するように通電させられるとき、シャトル16の磁束漏洩経路29は、支柱の誘引および反発磁荷に、シャトル16を第1の圧力支柱28から反発させ、第2の圧力支柱30に向かって誘引させてもよい。これは、第2の圧力口26に対して密閉することにシャトル16を切り替える。
【0026】
ここで
図2Eも参照すると、シャトル16の位置を切り替えることに役立つために、リングプレート23を利用する、別の実施形態が示されている。いくつかの実施形態では、リングプレート23は、その内縁27が、いずれかの密閉位置でシャトル16に近接近し得るように、シャトル16の周囲に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の圧力支柱28および第2の圧力支柱30が、密閉位置を切り替えるようシャトル16を誘導するように、通電させられるとき、リングプレート23は、シャトル16の片側から磁束漏洩経路を誘引すること、およびシャトル16の反対側から磁束漏洩経路を反発することに役立つように、第1の圧力支柱28および第2の圧力支柱30からの磁束が、締結具17および外側プレート19を通ってより効果的に移動することを可能にする。これは、シャトル16に位置を切り替えさせ得る。
【0027】
ここで
図2Fおよび2Gを参照すると、いくつかの実施形態では、シャトル16は、機械的保持器41を介して、磁石面44に保持されたエラストマーの層42を含んでもよい。これらの実施形態では、シャトル16は、整合を維持するために、圧力支柱のそれぞれからの磁力を使用し、したがって、いくつかの実施形態では、いかなるガイド空洞も含まなくてもよい。
【0028】
ここで
図3Aおよび3Bも参照すると、いくつかの実施形態では、シャトル54は、それらの最も近い対応する面59が同一の極性を有する状態で、同心円状に整合させられ、背中合わせに配向される、キャリア56および2つのリング磁石58を含んでもよい。したがって、2つのリング磁石58は、相互に対する反発力を呈する。エラストマーの層60もまた、いくつかの実施形態では、各リング磁石の中心開口61が相互と流体連通しないように、2つのリング磁石58の間に配置されてもよい。
【0029】
ここで
図4Aおよび4Bも参照すると、シャトル62の別の実施形態は、キャリア64と、中心軸76の周囲に半径方向パターンで配置される複数の磁石66と、一方が頂面72の中へ延在し、他方が底面74の中へ延在する、中心軸76と同軸上に整合させられる2つの中心ガイド空洞70とを含んでもよい。各半径方向に配向された磁石66は、その厚さを通して磁化ベクトルを有し、それによって、シャトル62に全体的な半径方向磁化ベクトルを与えてもよい。種々の実施形態では、シャトル62はさらに、2つの中心ガイド空洞70のそれぞれの中に配置される、エラストマーの層68を含んでもよい。いくつかの実施形態では、
図4Dに示されるように、2つの中心ガイド空洞70は、エラストマー69がチャネル71を二等分し、頂面72から底面74までの流体連通を可能にしないように、シャトル62の厚さ全体を通って延在する中心チャネル71の中にエラストマーの層69を配置することによって、形成されてもよい。
【0030】
ここで
図5Aおよび5Bを参照すると、いくつかの実施形態では、シャトル78は、キャリア80と、それぞれ中心軸90の中心に半径方向パターンで配列される複数の磁石84を有する、少なくとも2つの同心円状に積み重ねられた層82とを含んでもよい。各半径方向に配向された磁石84は、その厚さを通して磁化ベクトルを有し、それによって、シャトル78に全体的な半径方向磁化ベクトルを与えてもよい。種々の実施形態では、シャトル78は、中心軸90に沿って配置され、各層82の厚さ全体を通って延在する、中心空洞88を含んでもよい。種々の実施形態では、シャトル78は、同心円状に積み重ねられた層82のそれぞれの間に配置され、各層82の中心空洞88が相互と流体連通しないように、各層82の中心空洞88を完全に覆う、エラストマーの層86を含んでもよい。
【0031】
ここで
図5Cを参照すると、シャトル78の別の実施形態が示されている。いくつかの実施形態では、シャトル78は、中心軸90と同軸上に整合させられる、2つの中心ガイド空洞92を含んでもよく、一方は、シャトル78の頂面96の中へ延在し、他方は、シャトル78の底面98の中へ延在する。種々の実施形態では、シャトル78はまた、2つの中心ガイド空洞92の中に配置されるエラストマーの層94を含んでもよい。
【0032】
いくつかの実施形態では、
図5Aおよび5Bに示されるシャトル78の実施形態は、2つのシャトル62を含んでもよい。いくつかの実施形態では、2つのシャトル62は、同軸上に整合させられ、ともに噛合された、
図4A-4Dに示されるシャトル62のこれらの実施形態であってもよい。種々の他の実施形態では、2つのシャトルは、本明細書で説明されるシャトルの種々の実施形態を含むが、それらに限定されない、シャトルの異なる実施形態であってもよい。
【0033】
ここで
図6Aも参照すると、いくつかの実施形態では、シャトル100は、背中合わせに配向される2つの磁石104と、各磁石104の外向きの面106から延在する2本の支柱102とを含んでもよい。各支柱102は、双安定弁10が組み立てられたときに、支柱102が第1の中空支柱部分28および第2の中空支柱部分30の両方の中に配置され得るように、配置されてもよい。これは、シャトルの中のガイド空洞の必要性を排除することを含むが、それに限定されない、多くの理由で、有益で/望ましくあり得る。いくつかの実施形態では、各支柱102は、非密閉口からの流体流を促進するように切り欠き108を有する。
【0034】
図6Bおよび6Cも参照すると、いくつかの実施形態では、支柱103は、エラストマー材料で構築されてもよく、適用可能な支柱109の空洞107内に配置される棚105に対して密閉してもよい。いくつかの実施形態では、
図6Bに示されるエラストマー支柱103の実施形態は、円錐幾何学形状で構築されてもよく、
図6Cで見られるように、噛合円錐幾何学形状で構築され得る、空洞107の棚105に対して密閉する。
【0035】
ここで
図7も参照すると、いくつかの実施形態では、シャトル110は、膜部分112に包まれ、内部弁空洞116の中で膜部分114によって懸架されてもよい。膜部分114は、いくつかの実施形態では、内部弁空洞116の中で圧力均等化を可能にするように穿孔されてもよい。いくつかの実施形態では、シャトル110を包み込む膜部分112は、穿孔されなくてもよいが、内部弁空洞116と第1の圧力口118または第2の圧力口120のいずれかとの間の流体連通を防止するように、シールの役割を果たしてもよい。いくつかの実施形態では、膜は、シャトルを包む代わりに、シャトルの側面の間に挟持されてもよい。
【0036】
ここで
図8も参照すると、シャトル124の別の実施形態を示す、断面図が示されている。本実施形態では、シャトル124は、平坦な回路基板ベースの電磁コイル34の代わりに、従来の巻装コイル電磁石122の使用を通して、第1の圧力口126または第2の圧力口128のいずれかを密閉するように作動させられる。
【0037】
ここで
図9Aも参照すると、弁システム/マニホールドの実施形態が示されている。いくつかの実施形態では、弁マニホールド130は、内部弁空洞131と、第1の圧力源132と、第2の圧力源134と、鉄鋼材または磁気材料で構築されたカンチレバー電機子146と、少なくとも2つの電磁コイル144と、共通出力口148とを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の圧力源132は、種々の実施形態では、鉄鋼材で構築され得、内部弁空洞131の中へ延在する、第1の圧力支柱136を含んでもよく、第1の圧力支柱136の内縁が、第1の圧力口140を画定する。種々の実施形態では、第1の圧力支柱136は、第1の圧力源132が第1の圧力口140を介して内部弁空洞131と流体連通するように、中空であり得る。種々の実施形態では、第2の圧力源134は、いくつかの実施形態では、鉄鋼材で構築され得、実質的に第1の圧力支柱136の反対側で内部弁空洞131の中へ延在する、第2の圧力支柱138を含んでもよく、第2の圧力支柱138の内縁が、第2の圧力口142を画定する。種々の実施形態では、第2の圧力支柱138は、第2の圧力源134が第2の圧力口142を介して内部弁空洞131と流体連通するように、中空であり得る。種々の実施形態では、カンチレバー電機子146は、第1の圧力口140と第2の圧力口142との間に配置されるように、内部弁空洞131の中へ延在してもよい。
【0038】
種々の実施形態では、第1の電磁コイル144は、コイル144がそれに電流を通過させたときに、コイル144が、カンチレバー電機子146に引力を及ぼす第1の圧力支柱136を通電させるように、第1の圧力支柱136の周囲に配置されてもよい。第2の電磁コイル144は、コイル144がそれに電流を通過させたときに、コイルが、カンチレバー電機子146に引力を及ぼす第2の圧力支柱138を通電させるように、第2の圧力支柱138の周囲に配置されてもよい。
【0039】
種々の実施形態では、カンチレバー電機子146が、第1の位置で第1の圧力口140に対して密閉されてもよいか、または代替として、電機子146が、第2の位置で第2の圧力口142に対して密閉さてもよいかのいずれかである。各密閉位置で、電機子146は、内部弁空洞131と対応する第1の圧力口140または第2の圧力口142との間の流体連通が排除されるように、電機子146から、それぞれ、通電した第1の圧力支柱136または通電した第2の圧力支柱138のいずれかへの連続磁気引力によって、定位置で担持される。第1の圧力口140に対して密閉することから、第2の圧力口142に対して密閉することに電機子146を切り替えるために、第1の圧力支柱136の周囲に配置される電磁コイル144は、通電させられなくなり、第2の圧力支柱138の周囲に配置される電磁コイル144は、第2の圧力口142に対して密閉することに電機子146を誘引するために十分な磁荷を第2の圧力支柱138に供給するように、通電させられる。同様に、第2の圧力口142に対して密閉することから、第1の圧力口140に対して密閉することに電機子146を切り替えるために、第2の圧力支柱138の周囲に配置される電磁コイル144は、通電させられなくなり、第1の圧力支柱136の周囲に配置される電磁コイル144は、第1の圧力口140に対して密閉することに電機子146を誘引するために十分な磁荷を第1の圧力支柱136に供給するように、通電させられる。
【0040】
ここで
図9Bも参照すると、弁システム/マニホールドの別の実施形態が示されている。本実施形態では、
図9Aに示される実施形態はさらに、第1の圧力支柱136および第2の圧力支柱138によって画定される、軸152と実質的に整合させられる磁力ベクトル155を伴って、カンチレバー電機子146上に配置される磁石150を備える。いくつかの実施形態では、
図9Bに示される弁システムは、双安定弁として機能してもよく、電磁コイルは、現在密閉されている圧力口を有する、圧力支柱を連続的に通電させる必要がない。電機子146は、静的磁気引力を通して密閉口に対して担持される。
【0041】
ここで
図9Cも参照すると、弁システム/マニホールドの別の実施形態が示されている。本実施形態では、
図9Aに示される実施形態はさらに、軸152と実質的に垂直な磁力ベクトル156を伴ってカンチレバー電機子146上に配置される磁石154を含む。
図9Bに示される実施形態と同様に、
図9Cの実施形態はまた、双安定弁として機能してもよい。
【0042】
種々の実施形態では、弁は、後続の磁束が鉄流体に作用する、電磁コイルを通して電流を流すことを介して作動させられてもよい。
【0043】
種々の実施形態では、1つの安定した位置では、鉄鋼材が磁石の一方の極性の伝導性を可能にし、第2の安定した位置では、アレイが偏移したため、鉄鋼材が磁石の反対極性の伝導性を可能にするように、第1のアレイが、交互の鉄鋼および非鉄鋼材の列を備える、第2のアレイに隣接して配置される、交互極性の磁石の列を備える、複数のアレイによって、双安定弁が作動させられてもよい。鉄鋼材によって伝導させられている磁気極性に応じて、隣接する鉄鋼または磁性体は、複数のアレイに向かって押動されるか、または複数のアレイから引き離されるかのいずれかである。鉄鋼体へのこの作用が、弁の中の第1の安定した位置を生じさせるか、または弁の中の第2の安定した位置を生じさせる。外側被覆したエラストマーの中で鉄鋼または磁性体を懸架することによって、双安定弁の位置のそれぞれが生じることを可能にするように、1つ以上の口に対するシールをいずれかの位置で得ることができる。アレイの偏移は、各アレイに取り付けられた複数の圧電性結晶を通して電流を流すことによって引き起こされ得る。いくつかの実施形態では、アレイは、限定されないが、サーボ、モータ、ソレノイド、油圧手段、空気圧手段、および/またはNITINOLワイヤのうちの1つ以上等の他の手段/機構/デバイスによって偏移させられてもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、押動されているか、または引き離されている上記の磁性体の作用は、次いで気泡幾何学形状に変形するであろう、薄い膜に対して、閉鎖システム内の流体を圧迫するために使用されてもよい。種々の実施形態では、この作用は、1つの位置で口に対して変形した膜を閉鎖し、別の非変形幾何学形状で口を通した流体連通を可能にすることによって、弁を作動させるために使用されてもよい。
【0045】
種々の実施形態では、弁は、電気活性ポリマーを使用して作動させられてもよい。電気活性ポリマーが、それを通して電流を送ることによって通電させられるとき、ポリマーは、別の方向へ圧縮し、取り付けられたシールが弁口から分離することを可能にしながら、1つの方向へ拡張してもよい。この分離は、その口から弁を通した流体連通を可能にする。電流が電気活性ポリマーを通って流れることを停止させることにより、電気活性ポリマーが、その元の形状に戻ることを可能にし、それが以前に圧縮した方向へ拡張し、取り付けられたシールを弁口に戻らせ、その口からの流体連通を停止する。電気活性ポリマーを通電させることは、電気活性ポリマーと接触している電極を外側被覆することによって達成されてもよい。種々の実施形態では、電気活性ポリマーを通電させることは、電気活性ポリマーに直接取り付けられている平坦な配向でのエッチングまたは印刷電極の使用を通して起こってもよい。これらの電極の複数の層は、電気活性ポリマーの最適な制御を達成するために利用されてもよい。
【0046】
ここで
図10Aも参照すると、弁マニホールド20が複数の双安定弁10の間の共通部品であるアレイ158で、一実施形態による複数の双安定弁10の斜視図が配列されている。ここで
図10Bも参照すると、回路基板18の上面図は、
図10Aに示されるようなアレイ158で配列される、双安定弁の一実施形態で使用するための複数の電磁コイル34を備える。ここで
図10Cも参照すると、弁マニホールド20が複数の内部弁空洞32を備える、弁アレイ158で配列され、共通弁マニホールド20を利用する、双安定弁10の複数の一実施形態を示す断面図が示されている。
【0047】
種々の実施形態では、電磁コイル34は、剛性回路基板の代わりに、フレキシブル回路基板の中に配置されてもよい。
【0048】
種々の実施形態では、弁アレイの種々の実施形態は、2つ以上の双安定弁を含んでもよい。
【0049】
ここで
図11Aも参照すると、いくつかの実施形態では、少なくとも1つの双安定弁10が、システム160に組み込まれてもよい。双安定弁10は、共通出力口22がシステムの圧力入力168と流体連通するように、垂直配向でシステムマニホールド162に添着されてもよい。種々の実施形態では、弁システム160はさらに、例えば、
図1A-1Dに示されるように、双安定弁10で使用するための第1の圧力源164および第2の圧力源166を含む。第1の圧力源164および第2の圧力源166は、システムマニホールド162に組み込まれてもよく、または別の実施形態では、システム160内の独立型構成要素であってもよい。さらに別の実施形態では、第1の圧力源164、第2の圧力源166、または両方のいずれかが、システムマニホールド162に組み込まれる全てまたは複数の双安定弁10への共通源であってもよい。
【0050】
ここで
図11Bも参照すると、いくつかの実施形態では、少なくとも1つの双安定弁10が、システム160に組み込まれてもよく、システム160の種々の実施形態では、2つ以上の双安定弁10が、システム160に組み込まれてもよい。本実施形態では、双安定弁10は、共通出力口22がシステムの圧力入力168と直接流体連通するように、水平配向で配置され、システムマニホールド162に直接添着されてもよい。システム160はさらに、例えば、
図1A-1Dに示されるように、双安定弁10で使用するための第1の圧力源170および第2の圧力源172を含んでもよい。第1の圧力源170および第2の圧力源172は、システムマニホールド162に組み込まれてもよく、またはいくつかの実施形態では、システム160内の独立型構成要素であってもよい。いくつかの実施形態では、第1の圧力源170、第2の圧力源172、または両方のいずれかが、システム160に組み込まれる全てまたは複数の双安定弁10への共通源であってもよい。
【0051】
ここで
図12Aおよび12Bを参照すると、いくつかの実施形態では、複数の双安定弁10が、アレイ180で配列されてもよい。本アレイ180は、上半分のマニホールド182と、下半分のマニホールド184とを備える、弁マニホールド等の複数の双安定弁10の間の共通構成要素を利用してもよい。上下半分のマニホールドは、複数の内部弁空洞186を画定してもよく、各内部弁空洞186は、1つの双安定弁アセンブリに対応する。他の共通構成要素は、上半分のトラック圧力レール194を含む、上半分のトラック190と、下半分のトラック圧力レール196を含む、下半分のトラック192とを含んでもよい。上半分のトラック圧力レール194は、同一の圧力入力を上部圧力入力支柱198のそれぞれに提供してもよく、各上部圧力入力支柱198は、アレイ180内の複数の双安定弁のうちの1つに対応する。同様に、下半分のトラック圧力レール196は、同一の圧力入力を下部圧力入力支柱200のそれぞれに提供してもよく、各下部圧力入力支柱200は、アレイ180内の複数の双安定弁のうちの1つに対応する。
図12Bで見られるように、種々の実施形態では、隣接双安定弁はさらに、アレイ180内の各双安定弁10の機能で磁気帰還路と一体的である、鉄鋼材で構築された共通締結具188を共有してもよい。
【0052】
種々の実施形態では、現在の実施形態の上半分のマニホールド182および下半分のマニホールド184は、2つの間に気密融合を作成するように、ともに超音波溶接されてもよい。同様に、上半分のトラック190および下半分のトラック192のそれぞれは、それぞれの上半分のトラック圧力レール194および下半分のトラック圧力レール196の周囲に気密融合を作成するように、ともに超音波溶接されてもよい。次いで、弁マニホールド、ならびに上半分のトラック190および下半分のトラック192構成要素のそれぞれは、レーザ溶接を使用して、相互に組み立てられてもよい。
【0053】
図12Bで見られるように、いくつかの実施形態は、鉄鋼材で構築された外側プレート202を含んでもよい。上下の外側プレート202は、同様に鉄鋼材で構築された複数の共通締結具188によって接続されてもよい。
【0054】
ここで
図13も参照すると、いくつかの実施形態では、外側プレート202は、双安定弁のアレイ180によって採用されてもよい。種々の実施形態では、複数の締結具188は、アレイ内の各弁の圧力支柱204を包囲する。加えて、種々の実施形態では、各外側プレートはさらに、複数の指向性スリット206を含んでもよい。指向性スリット206は、2つの隣接弁の磁束経路が、異なる締結具188に向かって指向され、両方が同時に作動させられたときに各弁の機能に役立つように、配列されてもよい。種々の実施形態では、弁の磁束経路流を最適化するために、隣接弁の作動時間を交互にすることが使用されてもよい。
【0055】
ここで
図14A-14Cも参照すると、双安定弁構造の別の実施形態が示されている。弁1400は、第1の筐体1402、第2の筐体1404、および中間体1406によって画定される内部弁空洞1420を含む。加えて、弁1400は、複数の端部プレート1408と、シャトル1410と、第1の支柱1412と、第2の支柱1414と、第1の圧力入口1416と、第2の圧力入口1418と、共通出力口1422とを含む。さらに、双安定弁1400は、それぞれ、第1および第2の支柱1412および1414の周囲に配置される、第1の電磁コイル1424および第2の電磁コイル1426を含む。種々の実施形態では、電磁コイル1424および1426は、プリント回路基板(PCB)の中に配置される平坦な電磁コイルであってもよく、または
図14Bに示されるようなリード線を伴う垂直に配向されたワイヤ電極コイルであってもよい。共通出力口1422は、どの位置に弁があるかにかかわらず、弁空洞と常に流体連通していてもよい。逆に、第1および第2の圧力入口1416および1418は、内部弁空洞1420、したがって、共通出力口1422と流体連通しているか、またはシャトル1410によって内部弁空洞との流体連通から遮断されるかのいずれかである。2つの圧力入口1416および1418のうちの1つが内部弁空洞と流体連通しているとき、他方の圧力入口が、シャトルによって密閉される。
【0056】
第1の圧力入口1416および第2の圧力入口1418は、いくつかの実施形態では、
図14Bに示されるように、共通出力口1422と同一の弁1400の側面を通って延在してもよい。また、第1および第2の支柱1412および1414は、
図14Cに示されるように、それぞれ、付加的な圧力入口1428および1430をそれぞれ有してもよい。第3の圧力入口1428が、第1の圧力入口1416と常に流体連通していてもよい一方で、第4の圧力入口は、第2の圧力入口1418と常に流体連通していてもよい。いくつかの実施形態では、弁1400は、付加的な第1および第2の圧力入口1416および1418を伴わずに、それぞれの第1および第2の支柱を通ってそれぞれ延在する、第3の圧力入口1428および第4の圧力入口1430を特色としてもよい。
【0057】
ここで
図15A-15Bも参照すると、いくつかの実施形態では、双安定弁1500は、磁石を備える、シャトル1502を含んでもよい。弁1500はさらに、第1の支柱1504に固定して隣接する第1の膜部分1508と、第2の支柱1506に固定して隣接する第2の膜部分1510とを含んでもよく、第1および第2の膜部分1508および1510、ならびにシャトル1502は、内部弁空洞1516の中に配置される。第1の支柱1504および第1の膜部分1508は、シャトル1502が第1の膜部分1508に対して密閉されていないときに、第1の圧力入口1512から内部弁空洞1516までの流体連通を提供するように構成されてもよい。同様に、第2の支柱1506および第2の膜部分1510は、シャトル1502が第2の膜部分1510に対して密閉されていないときに、第2の圧力入口1514から内部弁空洞1516までの流体連通を提供するように構成されてもよい。共通出力口1518は、どの位置にシャトル1502があるかにかかわらず、内部弁空洞1516と常に流体連通している。逆に、第1および第2の圧力入口1512および1514は、内部弁空洞1516、したがって、共通出力口1518と流体連通しているか、またはシャトル1502によって内部弁空洞との流体連通から遮断されるかのいずれかである。2つの圧力入口1512、1514のうちの1つが内部弁空洞1518と流体連通しているとき、他方の圧力入口が、シャトル1502によって密閉される。
【0058】
ここで
図16A-16Bも参照すると、いくつかの実施形態では、双安定弁1600は、鉄金属を含む、シャトル1602を含んでもよい。第1の支柱1604および第2の支柱1606はそれぞれ、磁石である。弁1600はさらに、第1の支柱1604に固定して隣接する第1の膜部分1608と、第2の支柱1606に固定して隣接する第2の膜部分1610とを含んでもよく、第1および第2の膜部分1608および1610、ならびにシャトル1602は、内部弁空洞1616の中に配置される。第1の支柱1604および第1の膜部分1608は、シャトル1602が第1の膜部分1608に対して密閉されていないときに、第1の圧力入口1612から内部弁空洞1616までの流体連通を提供するように構成されてもよい。同様に、第2の支柱1606および第2の膜部分1610は、シャトル1602が第2の膜部分1610に対して密閉されていないときに、第2の圧力入口1614から内部弁空洞1616までの流体連通を提供するように構成されてもよい。出力口1618、1620は、どの位置にシャトル1602があるかにかかわらず、内部弁空洞1616と常に流体連通している。逆に、第1および第2の圧力入口1612および1614は、内部弁空洞1616、したがって、出力口1618、1620と流体連通しているか、またはシャトル1602によって内部弁空洞との流体連通から遮断されるかのいずれかである。2つの圧力入口1612、1614のうちの1つが内部弁空洞1618と流体連通しているとき、他方の圧力入口が、シャトル1602によって密閉される。種々の実施形態では、
図16Bに示されるように、シャトル1602は、球形であり得、シャトルの種々の実施形態に関して上記で説明されるような任意の材料から作製されてもよい。種々の実施形態では、双安定弁1600は、接触端子1622、1624を含んでもよい。
【0059】
ここで
図17A-17Eも参照すると、いくつかの実施形態では、双安定弁1700は、磁石部分1724を備える、シャトル1702を含んでもよい。シャトル1702はさらに、第1の支柱1704に隣接するであろう第1の膜部分1708と、第2の支柱1706に隣接するであろう第2の膜部分1710とを含んでもよく、第1および第2の膜部分1708および1710は、磁石部分1724に取り付けられ、シャトル1702は、内部弁空洞1716の中に配置される。第1および第2の膜部分1708、1710は、2倍サイズのテープおよび/または糊を含むが、それらに限定されない、任意の種類の接着剤を使用して、磁石部分1724に取り付けられてもよい。種々の他の実施形態では、第1および第2の膜部分は、任意の取付方法を使用して、取り付けられてもよい。
【0060】
磁石部分1724に取り付けられる、第1の支柱1704および第1の膜部分1708は、シャトル1702が第1の支柱1704に対して密閉されていないときに、第1の圧力入口1712から内部弁空洞1716までの流体連通を提供するように構成されてもよい。同様に、磁石部分1724に取り付けられる、第2の支柱1706および第2の膜部分1710は、シャトル1702が第2の支柱1706に対して密閉されていないときに、第2の圧力入口1714から内部弁空洞1716までの流体連通を提供するように構成されてもよい。出力口1718、1720は、どの位置にシャトル1702があるかにかかわらず、内部弁空洞1716と常に流体連通している。逆に、第1および第2の圧力入口1712および1714は、内部弁空洞1716、したがって、出力口1718、1720と流体連通しているか、またはシャトル1702によって内部弁空洞との流体連通から遮断されるかのいずれかである。2つの圧力入口1712、1714のうちの1つが内部弁空洞1716と流体連通しているとき、他方の圧力入口が、シャトル1702によって密閉される。種々の実施形態では、シャトル1702は、円筒形であり得、シャトルの種々の実施形態に関して上記で説明されるような任意の材料から作製されてもよい。種々の実施形態では、双安定弁1700は、接触端子1722、1724、ならびにコイル1726、1728、および端部本体1730、1732、および端部本体1730、1732に取り付けられた端部プレート1734、1736を含んでもよい。
【0061】
図17Bおよび17Eに示される第1および第2の支柱1704、1706は、2つの圧力入口を作成する2つの異なる実施形態を含む。
図17Bでは、第1および第2の支柱1704、1706が、その中に機械加工された穴を含む一方で、
図17Eでは、第1および第2の支柱1704、1706は、スロットおよび/または曲線切り込み1742、1744である、機械溝を含む。
【0062】
ここで
図18A-18Bを参照すると、種々の実施形態では、双安定弁の種々の実施形態のうちのいずれかの1つ以上が、複数の双安定弁1800とともにアレイおよび/またはマニホールドに組み込まれてもよい。アレイ1800は、本明細書で説明されるシャトルの任意の実施形態であり得る、シャトル1802を含む、1つ以上の双安定弁を含む。マニホールド1800は、端部プレート1804、1806と、シャトル1802、ならびに内部弁空洞1810を含むが、それに限定されない、種々の他の要素を収納する、コイルアセンブリ1808とを含む。
【0063】
種々の実施形態による、双安定弁または弁システムは、血液ポンプ、血液透析機、シートクッション、腹膜透析機、および/または他の医療デバイスでの使用を含むが、それらに限定されない、多くの異なる用途で使用されてもよい。種々の実施形態による、双安定弁または弁システムはまた、電動車椅子または他のデバイス内のシートクッションを膨張させるために使用されてもよい。種々の実施形態による、双安定弁または弁システムは、従来の独立型空気圧または電子作動型弁の採用を必要とする、任意の用途で使用されてもよい。
【0064】
さらに、上記で説明される電磁機能性は、単安定弁にも適用されてもよく、第1および第2の圧力位置を有するシャトルの代わりに、単安定弁は、1つの圧力源とともにオンおよびオフ位置を有する。
【0065】
いくつかの実施形態が説明されている。それでもなお、種々の修正が行われ得ることが理解されるであろう。したがって、他の実施形態が、以下の請求項の範囲内である。
【0066】
ここで
図19A-19Bも参照すると、双安定弁の種々の実施形態が、種々のアセンブリに組み込まれてもよい。双安定弁1906の実施形態が、医療デバイス、例えば、血液透析機用の調節器に組み込まれる、実施例が、
図19A-19Bに示されている。統合は、双安定弁1906、出口管1902と、入口管1904と、圧力センサ1910と、PCB弁アダプタブロック1908とを含む、調節器PCB1900を含む。これは、そのような統合の一実施形態であるが、双安定弁の1つ以上の実施形態が、任意のデバイスに組み込まれ、および/または任意のデバイスと併せて使用されてもよい。実践では、1つの圧力入口が遮断され、入口管1904および出口管1902を使用して、圧力が調節される。
【0067】
ここで
図20A-20Cも参照すると、いくつかの実施形態では、双安定弁2000は、磁石部分2024を備える、シャトルを含んでもよい。シャトルはさらに、第1の支柱2004に隣接するであろう第1の膜部分2008と、第2の支柱2006に隣接するであろう第2の膜部分2010とを含んでもよく、第1および第2の膜部分2008および2010は、磁石部分2024に取り付けられ、シャトルは、内部弁空洞2016の中に配置される。磁石部分2024に取り付けられる、第1の支柱2004および第1の膜部分2008は、シャトルが第1の支柱2004に対して密閉されていないときに、第1の圧力入口2012から内部弁空洞2016までの流体連通を提供するように構成されてもよい。同様に、磁石部分2024に取り付けられる、第2の支柱2006および第2の膜部分2010は、シャトルが第2の支柱2006に対して密閉されていないときに、第2の圧力入口2014から内部弁空洞2016までの流体連通を提供するように構成されてもよい。出力口2018、2020は、どの位置にシャトルがあるかにかかわらず、内部弁空洞2016と常に流体連通している。逆に、第1および第2の圧力入口2012および2014は、内部弁空洞2016、したがって、出力口2018、2020と流体連通しているか、またはシャトルによって内部弁空洞との流体連通から遮断されるかのいずれかである。2つの圧力入口2012、2014のうちの1つが内部弁空洞2016と流体連通しているとき、他方の圧力入口が、シャトルによって密閉される。種々の実施形態では、シャトルは、円筒形であり得、シャトルの種々の実施形態に関して上記で説明されるような任意の材料から作製されてもよい。種々の実施形態では、双安定弁2000は、接触端子2022、2024、ならびにコイル2026、2028、および端部本体2030、2032、および端部本体2030、2032に取り付けられた端部プレート2034、2036を含んでもよい。種々の実施形態では、双安定弁2000はまた、少なくとも1つのガスケットシール2038と、少なくとも1つの面シール2040とを含んでもよい。種々の実施形態では、シールは、任意の種類のシールであってもよく、種々の実施形態では、双安定弁2000の中に1つより多くのシールがあってもよい。種々の実施形態では、双安定弁2000はまた、位置決めピン2042、2044、ならびに締め付けバー/ねじ2046、および端部本体筐体2048を含んでもよい。いくつかの実施形態では、締め付けバー/ねじ2046は、端部プレート2034、2036を端部本体筐体2048に取り付けるが、種々の他の実施形態では、接着剤、ボルト、ねじ、ピン等を含む、種々の取付方法が使用されてもよい。
【0068】
ここで
図21A-21Cも参照すると、いくつかの実施形態では、双安定弁2100は、対向磁石部分2124、2125である、2つの磁石部分2124、2125を備える、シャトル2102を含んでもよい。シャトルはさらに、第1の支柱2104に隣接するであろう第1の磁石部分2125に取り付けられた第1の膜部分2108と、第2の支柱2106に隣接するであろう第2の磁石部分2124に取り付けられた第2の膜部分2110とを含んでもよい。シャトル2102は、内部弁空洞2116の中に配置されてもよい。第1の磁石部分2125に取り付けられる、第1の支柱2104および第1の膜部分2108は、シャトル2102が第1の支柱2104に対して密閉されていないときに、第1の圧力入口2112から内部弁空洞2116までの流体連通を提供するように構成されてもよい。同様に、第2の磁石部分2124に取り付けられる、第2の支柱2106および第2の膜部分2110は、シャトル2102が第2の支柱2106に対して密閉されていないときに、第2の圧力入口2114から内部弁空洞2116までの流体連通を提供するように構成されてもよい。種々の実施形態では、第1の支柱2104および第2の支柱2106はそれぞれ、空気ポート2152、2154を含んでもよい。本実施形態のいくつかの実施形態では、第1の支柱2104および第2の支柱2106は、空気ポート2152、2154を含まなくてもよい。出力口2118は、どの位置にシャトルがあるかにかかわらず、内部弁空洞2116と常に流体連通している。逆に、第1および第2の圧力入口2112および2114は、内部弁空洞2116、したがって、出力口2118と流体連通しているか、またはシャトル2102によって内部弁空洞2116との流体連通から遮断されるかのいずれかである。2つの圧力入口2112、2114のうちの1つが内部弁空洞2116と流体連通しているとき、他方の圧力入口が、シャトル2102によって密閉される。種々の実施形態では、シャトルは、円筒形であり得、シャトルの種々の実施形態に関して上記で説明されるような任意の材料から作製されてもよい。種々の実施形態では、双安定弁2100は、接触端子2122、2124、ならびにコイル2126、2128、および端部本体2130、2132、および端部本体2130、2132に取り付けられた端部プレート2134、2136を含んでもよい。種々の実施形態では、双安定弁2100はまた、少なくとも1つのガスケットシール2138と、少なくとも1つの面シール2140とを含んでもよい。種々の実施形態では、シールは、任意の種類のシールであってもよく、種々の実施形態では、双安定弁2100の中に1つより多くのシールがあってもよい。種々の実施形態では、双安定弁2100はまた、位置決めピン、ならびに締め付けバー/ねじ(図示せず)、および端部本体筐体2148を含んでもよい。いくつかの実施形態では、締め付けバー/ねじは、端部プレート2134、2136を端部本体筐体2148に取り付けるが、種々の他の実施形態では、接着剤、ボルト、ねじ、ピン等を含む、種々の取付方法が使用されてもよい。
【0069】
本明細書で説明される種々の双安定弁の種々の実施形態では、コイルは、PCBベースの平坦なコイル(すなわち、回路基板上に印刷されたコイル)、またはワイヤ巻装コイルであってもよい。
【0070】
種々の実施形態では、弁座上にシャトルを着座させることに役立つように、安定化特徴が、膜および/または弁座に追加されてもよい。安定化特徴は、隆起、突起、支柱等を含んでもよいが、それらに限定されない。ここで
図17Eを再度参照すると、いくつかの実施形態では、双安定弁1700は、安定化特徴1740を含んでもよい。全ての図に示されているわけではないが、安定化特徴が任意の実施形態に含まれてもよい。
【0071】
種々の実施形態では、シャトルの一部として示される磁石のうちのいずれかは、磁石が積み重ねられる、すなわち、1つより多くの磁石がシャトルの磁気部分を形成する、実施形態を含んでもよい。種々の実施形態では、磁石のサイズ、形状、および厚さは、対抗しようと誘引しようと、磁石の力を変動させ得る。したがって、種々の実施形態では、磁石のサイズ、形状、および厚さは、変動し得る。
【0072】
種々の実施形態では、2つの磁石が示されている場合、それらは、1つの磁石に置換されてもよく、1つの磁石が示されている場合、それは、2つの磁石に置換されてもよい。種々の実施形態は、種々の特徴を含んでもよい。一実施形態からの1つ以上の特徴は、他の実施形態を形成するように、1つ以上の他の実施形態からの1つ以上の特徴と組み合わせられてもよい。
【0073】
種々の実施形態では、支柱は、示されるものを含む任意の形状、ならびに尖頭を含むが、それに限定されない、他の形状であってもよい。
【0074】
本発明の原理が本明細書で説明されているが、本発明の範囲に関する制限としてではなく、一例のみとして、本説明が行われていることが、当業者によって理解される。本明細書で図示および説明される例示的実施形態に加えて、他の実施形態が、本発明の範囲で考慮される。当業者による修正および置換は、本発明の範囲内と見なされる。